JPH10337247A - 炊飯器 - Google Patents

炊飯器

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Publication number
JPH10337247A
JPH10337247A JP14899197A JP14899197A JPH10337247A JP H10337247 A JPH10337247 A JP H10337247A JP 14899197 A JP14899197 A JP 14899197A JP 14899197 A JP14899197 A JP 14899197A JP H10337247 A JPH10337247 A JP H10337247A
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JP
Japan
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heating
boiling
steam
pot
rice
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Pending
Application number
JP14899197A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Morota
博 諸田
Kazuya Miyake
一也 三宅
Kentaro Yamada
謙太郎 山田
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Toshiba Home Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Home Technology Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炊飯終了後の蓋体の開閉時に、蒸気放出口か
ら露が垂れたり飛び散ったりすることを防止する。 【解決手段】 蒸気放出口85の周囲の下側の角部に面取
り部86を形成する。この面取り部86により、蒸気放出口
85への蒸気の付着がほとんどなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保温釜兼用炊飯器
などの炊飯器に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】炊飯器において、炊飯
時に米および水が収容された鍋内で発生した蒸気は、鍋
の上部開口部を覆っている蓋体の下面から上面に通じた
蒸気通過路を通過し、この蒸気通過路の上部にある蒸気
放出口を通り抜けて、外部に放出される。蒸気放出口の
形状は、幅2〜4mm、長さ10〜30mmの複数のスリットを
平行あるいは同心円上に並べるなどしているのが一般的
である。この形状は、外部から塵や虫などが入りにく
く、かつ、蒸気の放出をよくするためのものである。
【0003】図18には、従来の蒸気通過路1の構成の
一例を示してある。同図において、2は鍋、3は蓋体で
ある。この蓋体3は、その上面を形成する外蓋4と、こ
の外蓋4の下側周辺部に設けられた枠板5と、この枠板
5の内側に設けられた放熱板6と、この放熱板6の下側
に着脱自在に設けられ鍋2の上部開口部を閉塞する内蓋
7とからなっており、この内蓋7の裏面には蓋ヒータ8
が設けられている。また、枠板5と放熱板6との間に
は、鍋2に密着する蓋パッキン9が設けられている。そ
して、内蓋7に形成された入口開口10上に、枠板5に形
成された蒸気通過路本体部11が対向している。これら入
口開口10と蒸気通過路本体部11との間には、蒸気通過口
12を有する蒸気口パッキン13が介在させてある。蒸気通
過路本体部11は外蓋4の上面に露出しているが、この蒸
気通過路本体部11の上面部に、前述のようなスリット状
の蒸気放出口14が複数開口形成されている。なお、図面
には、蒸気放出口14の幅方向の断面が現れている。従来
の炊飯器において、蒸気放出口14の縦壁部分15は、その
下端から上端に至るまで垂直面になっていた。そして、
鍋2内で発生した蒸気は、入口開口10、蒸気通過口12お
よび蒸気通過路本体部11の内部を通って蒸気放出口14か
ら放出される。また、鍋2から吹き上げた澱粉の溶けた
水分(いわゆるおねば)も蒸気通過路1内に流入する
が、このおねばは蒸気通過路1内で蒸気と分離される。
【0004】ところで、蒸気は、蒸気放出口を抜ける際
に温度の低い外気により急激に冷やされ、蒸気放出口の
周囲の縦壁部分で結露して、ここに露が付着する(図4
参照)。この露は、炊飯終了後に炊飯器本体にヒンジに
より軸着されている蓋体を開けると、この蓋体の傾きに
よって流れ出し、蓋体を汚す問題を生じる。しかも、蒸
気放出口の形状はスリット状であり、縦壁部分が長いた
め、付着する露の量は多量である。そのため、ひどいと
きには蓋体のヒンジ側の後部から炊飯器本体の背面を通
じて炊飯器を置いた床面にまで露が流れ出すこともあ
る。また、次に蓋体を閉めると、蓋体パッキンと鍋との
締め代の分の体積だけ鍋内の空気が圧縮され、鍋内の気
圧が瞬間的に高くなるが、その圧は蒸気放出口から抜け
出るので、露の残りが勢いよく上へ飛び散り、蓋体を汚
す問題を生じる。
【0005】このような露の付着の問題を解決するため
に、従来は、蒸気放出口の幅などの寸法を変えたり、炊
飯加熱制御におけるむらし時間を伸ばしたりする手段が
採られていたが、これらの手段では十分な解決が得られ
ていない。
【0006】ところで、炊飯器において、気になる臭い
の汚れの要因として、五目ご飯などを炊くときの醤油や
塩、炊き込みご飯に使用する具、ピラフを炊くときのバ
ターやケチャップがある。それらの臭いや汚れが残った
ままになっていると、次回使用時にご飯に臭いが移った
り、汚れがこべりついたりする。
【0007】また、炊飯器を兼用する保温釜において、
長時間の保温を行った場合、外気と連通した蒸気通過路
の内部は、澱粉の溶けた水分があるとともに、空気中の
枯草菌が侵入しやすく、また、外気温度が低くなると枯
草菌が成育しやすい55℃未満に冷えやすいことから、菌
の増殖により臭いが発生しやすくなる。この臭いは、ご
飯が臭いを吸着しやすい特性を有することから、ご飯に
付着し、このご飯の臭いが悪くなる不都合を生じる場合
がある。
【0008】以上のような要因で汚れた場合に、鍋の中
に水を入れ加熱して煮沸し、蒸気により鍋や蓋や蒸気通
過路や蓋パッキンなどの汚れを除去する機能を付加した
炊飯器が提案されている。しかし、煮沸機能を有する従
来の炊飯器では、次のような問題があった。まず、煮沸
に際して鍋内に入れられる水の量はこの鍋の半分から八
部目程度で多く、加熱時間が長くかかり、電力消費も多
くなる。また、煮沸終了後に残湯があり、蓋体を開けた
ときに多量に蒸気が出ること、鍋を炊飯器本体から外す
ときにこの鍋が高温になっていること、しかも、もとも
と状態が不安定な鍋の中に熱湯が入っていること、鍋の
中の熱湯を捨てる必要があることなどから、不注意に扱
うと火傷を負うなどの危険性もある。さらに、煮沸専用
の加熱パターンや操作スイッチが必要となり、従来に増
して制御プログラムが複雑になったり、操作スイッチが
多くなったり、表示部が多くなったりする問題もある。
【0009】なお、電磁誘導加熱式の炊飯器では、鍋と
この鍋の温度を検出する温度センサとの接触が悪くなっ
た場合、鍋が異常に高温になっていても低い温度しか検
出されずに異常加熱が続き、炊飯器本体の溶けや温度ヒ
ューズの溶断をきたす虞があることから、通常の炊飯で
あり得る時間よりも長い所定時間加熱が続いても沸騰が
検出されない場合や炊飯が終了しない場合には、何らか
の異常があるものとして加熱を停止し、異常表示を行う
安全機能を有するものがある。このような機能を有する
炊飯器では、鍋内に水のみを入れて通常の白米炊飯の加
熱パターンで煮沸を行おうとしても、前記安全機能によ
り途中で加熱が停止して十分に煮沸がなされないため、
特に煮沸専用の加熱パターンで水炊きができるようにす
る必要があった。
【0010】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、汚れを防止できる炊飯器を提供すること
を基本的な目的とし、特に炊飯終了後の蓋体の開閉時に
おける露の垂れや飛び散りを防止することを第1の目的
とする。また、汚れ防止のための煮沸機能を有する炊飯
器において、煮沸に要する水や燃料費を減らすととも
に、安全に煮沸ができるようにすることを第2の目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、前記
第1の目的を達成するために、鍋と、この鍋の上部開口
部を覆う蓋体と、この蓋体の下面から上面に通じた蒸気
通過路と、この蒸気通過路の上部に設けられた蒸気放出
口とを備え、この蒸気放出口の周囲の下側の角部に面取
り部を形成したものである。
【0012】炊飯に際して、鍋内で発生した蒸気は、蓋
体の蒸気通過路、蒸気放出口を通り抜けて放出される。
このとき、蒸気放出口の周囲の下側の角部に面取り部が
あることにより、蒸気放出口への蒸気の結露がほとんど
なくなる。そのため、炊飯終了後の蓋体の開閉で蒸気放
出口から露が垂れたり飛び散ったりすることがなくな
る。
【0013】請求項2の発明は、前記第2の目的を達成
するために、鍋と、この鍋を加熱する加熱手段とを備え
るとともに、煮沸機能を有する炊飯器において、煮沸コ
ースでは加熱を開始するとすぐに鍋をほぼ最大加熱量で
加熱し、ほぼ沸騰が始まったら加熱量を低減して沸騰を
継続させ、鍋温度が所定温度上昇したら少量の残水が残
る状態で煮沸加熱を停止させるものである。
【0014】汚れの除去のために煮沸を行うとき、加熱
を開始するとすぐにほぼ最大加熱量にすることにより、
短時間で煮沸ができる。一方、ほぼ沸騰したら加熱量を
低減するので、異常に煮沸が強くなって蒸気通過路から
露が飛び散ることが防止される。さらに、鍋内の水がほ
ぼなくなるまで加熱を続けることを前提にしているの
で、使用する水の量は少なくてよい。しかしながら、鍋
内に少量の水が残った状態で加熱を停止するので、鍋な
どの過度の温度上昇を抑制できるとともに、鍋内にカル
シウムやマグネシウムなどの残留物が残りにくい。
【0015】請求項3の発明は、請求項2の発明の炊飯
器において、鍋の温度が所定温度上昇するか、加熱を開
始してからまたはほぼ沸騰してから所定時間経過したと
きに煮沸加熱を停止するものである。
【0016】このように所定時間経過したときに沸騰加
熱を停止すれば、長時間の煮沸で各部の温度上昇が異常
に高くなることが防止されるとともに、所定時間加熱が
行われることにより汚れが十分に落ちる。また、所定温
度の上昇で沸騰加熱を停止すれば、誤って規定より少量
の水を入れて煮沸を行った場合に、水がなくなった異常
加熱が防止される。
【0017】請求項4の発明は、請求項3の発明の炊飯
器において、加熱を開始してからまたはほぼ沸騰してか
ら加熱を停止するまでの時間を任意に設定可能としたも
のである。
【0018】これにより、ユーザーの使用目的および希
望時間に応じて煮沸時間が設定でき、実用性が向上す
る。
【0019】請求項5の発明は、請求項2から4のいず
れかの発明の炊飯器において、白米などの炊飯を目的と
した任意の炊飯コースと煮沸コースとを兼用したもので
ある。
【0020】すなわち、特別な煮沸専用の加熱パターン
を設定しておらず、これにより、構成が簡素化される。
【0021】請求項6の発明の炊飯器は、鍋と、この鍋
を加熱する加熱手段とを備え、炊飯開始後ほぼ最大加熱
量で加熱を開始し、ほぼ沸騰前後において加熱量を減少
して鍋内の水を沸騰継続し、沸騰継続中に鍋の温度が所
定温度上昇するか、炊飯を開始してから所定時間経過す
るか、ほぼ沸騰してから所定時間経過すると、煮沸継続
中より加熱量を減少したむらし加熱を行い、このむらし
加熱が所定時間経過したら保温加熱にすることにより、
米を入れず水のみを煮沸する加熱とご飯を炊飯する加熱
を通常の炊飯時に比べ短時間で行えるようにし、水のみ
を煮沸したときに少量の湯が残るように構成したもので
ある。
【0022】このように煮沸および炊飯が短時間で行え
る他、前述のような温度に関する条件または時間に関す
る条件によって加熱量を減少したむらし加熱、さらに保
温加熱に移行することにより、水のみを煮沸する場合
に、異常に煮沸が強くなって蒸気通過路から露が飛び散
ることが防止される。これとともに、水のみを煮沸する
場合には、鍋内の水がほぼなくなることを前提にしてい
るので、使用する水の量は少なくてよい。しかしなが
ら、鍋内に少量の湯が残ることにより、鍋などの過度の
温度上昇を抑制できるとともに、鍋内にカルシウムやマ
グネシウムなどの残留物が残りにくい。
【0023】
【発明の実施形態】以下、本発明の炊飯器の第1実施例
について図1から図3を参照しながら説明する。炊飯器
全体の断面図である図1において、21は炊飯器本体で、
この炊飯器本体21は、ほぼ筒状の外枠22およびその下面
開口を覆う底板23と、外枠22内に設けられた鍋収容部を
なす有底筒状の内枠24とを備えている。この内枠24は、
赤外線の放射率が高いアルミニウム材からなる。また、
25は炊飯器本体21を持ち運ぶための回動自在のハンドル
である。
【0024】26はアルミニウム材料を主体とした鍋で、
この鍋26は、上面を開口した有底筒状になっている。そ
して、鍋26は、被炊飯物である米および水が内部に収容
されるとともに、前記内枠24内に挿脱自在に収容される
ものである。そして、鍋26は、その上端周辺部に形成さ
れたフランジ部27が、内枠24の上端周辺部に形成された
フランジ部28上に載ることにより支持されるものであ
る。
【0025】また、内枠24内の底面上には、鍋26を加熱
する加熱手段であるシーズヒータなどからなる輻射加熱
式の主ヒータ31が碍石32を介して固定されている。この
主ヒータ31は、1重または2重の円状または螺線状で、
内枠24に対して離隔した状態に備えてある。一方、内枠
24内の外面上部には、この内枠24の保温用の加熱手段で
あるコードヒータなどからなる胴ヒータ33が設けられて
いる。また、内枠24の底部中央には、鍋26の外底面に接
触する鍋センサ34が上下動自在に、かつ、上方へ付勢さ
れた状態で設けられている。この鍋センサ34は、図示し
ていないが、鍋26の外面温度を検出するための負特性サ
ーミスタを内蔵している。さらに、鍋センサ34はスイッ
チレバー35を備えており、内枠24内に鍋26が収容される
と、この鍋26に押されて鍋センサ34が下方へ下がる動作
に連動してスイッチレバー35が下がり、鍋スイッチ36の
オン・オフ用のレバー37を動作させることにより、鍋ス
イッチ36から鍋あり信号が発生するようになっている。
【0026】さらに、前記炊飯器本体21の下面後部に
は、電源コードを巻き取るコードリール41が設けられて
いる。また、炊飯器本体21内の前部には、電源基板42お
よび表示基板43が基板ホルダ44により保持されて設けら
れており、表示基板43には表示用のLCD45、LED46
および操作スイッチが搭載されている。なお、外枠22の
前面には、表示および操作のための操作パネル47が設け
られている。
【0027】51は前記炊飯器本体21の上側に回動開閉自
在に設けられた蓋体で、この蓋体51は、外蓋52と、この
外蓋52の下側周辺部に固定された枠板53と、この枠板53
の内側に固定されたアルミニウム材料からなる放熱板54
となどからなっている。この放熱板54は、蓋体51の下面
を形成し、前記鍋26の上部開口部を覆うものである。そ
して、蓋体51は、その後部において炊飯器本体21の後部
にヒンジ軸55により回動自在に支持されているととも
に、ヒンジばね56により開く方向へ付勢されており、炊
飯器本体21の前上部に設けられたクランプ57により閉じ
た状態に保持されるようになっている。また、前記放熱
板54の裏面つまり上面には、この放熱板54を加熱する加
熱手段であるコードヒータなどからなる蓋ヒータ58が設
けられている。この蓋ヒータ58は、前記胴ヒータ33と電
気的に並列回路をなしている。さらに、前記枠板53と放
熱板54との間には蓋パッキン59が設けられている。この
蓋パッキン59は、蓋体51を閉じたとき鍋26のフランジ部
27上に接触するものである。
【0028】さらに、前記蓋体51には、この蓋体51の下
面から上面へ通じ鍋26内で発生した蒸気を放出させる蒸
気通過路61が設けられている。この蒸気通過路61は、鍋
26の上部開口部の内径の中心よりもやや後側に対応する
位置にある。つぎに、この蒸気通過路61の構成につい
て、図2を加えて詳細に説明する。前記放熱板54には開
口部62が形成されている。一方、前記外蓋52には、上方
へ開口した直径約60mm程度の嵌合凹部63が一体に形成さ
れている。この嵌合凹部63は外蓋52から下方へ延び出て
おり、この嵌合凹部63の底部中央には、放熱板54の開口
部62に対向する開口部64が形成されている。そして、こ
れら開口部62,開口部64の周辺部で放熱板54の上面と嵌
合凹部63の下端部との間には、その密閉のためにシリコ
ーンゴムからなる環状の蒸気口パッキン65が介在させて
あり、この蒸気口パッキン65の下部中央には蒸気侵入口
66が開口形成されている。なお、嵌合凹部63の上部に
は、この嵌合凹部63の径を拡げる形で段部67が形成され
ている。
【0029】71はバケットで、このバケット71は、前記
外蓋52の嵌合凹部63内に着脱自在に収容されるもので、
上面を開口した容器状になっている。そして、バケット
71の底部中央には筒状の蒸気流入口72が下方へ突出形成
されているとともに、パイプ73が上方へ突出形成されて
いる。蒸気流入口72は、外蓋52へのバケット71の装着の
ために蒸気口パッキン65内に押し込まれ、その蒸気侵入
口66に対向するものである。パイプ73は、直径が5〜12
mm程度で蒸気流入口72よりも若干径が小さくなってお
り、パイプ73の上端の高さまでのバケット71の容量は約
35mlである。また、蒸気流入口72の内周側でパイプ73の
外周側に位置してこのパイプ73の根元部には、2×2mm
程度の寸法のおねば戻し孔74が2か所に開口形成されて
いる。さらに、パイプ73の上部開口部には、このパイプ
73の上面開口を開閉する蒸気弁76が無理嵌めにより上下
動自在に組み付けられている。すなわち、この蒸気弁76
は、その下面に突出形成された抜け止め突起77とパイプ
73の内周面上端部に形成された抜け止め爪78とによりパ
イプ73に対して抜け止めされている。
【0030】81は蒸気通過路61の上面部をなす蒸気口カ
バーで、この蒸気口カバー81は、前記バケット71上に着
脱自在に取り付けられ、前記嵌合凹部63の周囲および上
部を覆うものである。この取り付けのために、バケット
71の外周面上部には4本の螺旋状の係止凸部82が形成さ
れており、蒸気口カバー81の外周部から下方へ屈曲した
縦リブ83の内周面下部には、幅10mm、長さ2mm程度の細
長い係止爪部84が4つ突出形成されている。バケット71
と蒸気口カバー81とを結合するには、この蒸気口カバー
81を回しながら係止凸部82に係止爪部84を引っ掛けて締
め込めばよく、分離するには反対向きに回せばよい。こ
れにより、使用者が容易にバケット71の内部まで洗える
ようになっている。なお、バケット71と蒸気口カバー81
との密閉は、バケット71の上部開口部の周辺端面を蒸気
口カバー81の下面に押し当てることにより行っている。
このような構成であると、炊飯時に発生する蒸気でバケ
ット71や蒸気口カバー81が熱収縮して開口部の直径が多
少変化しても密閉状態が保たれ、蒸気漏れしないので、
パッキンなども不要である。
【0031】さらに、蒸気口カバー81には、同心円上に
位置する複数、例えば4つのスリット状の蒸気放出口85
が開口形成されている。一例であるが、蒸気口カバー81
の上面部の材厚は2mmであり、蒸気放出口85は幅2.5mm
、長さ25mmである。そして、これら蒸気放出口85の周
囲の下側の角部には1.5mm のC面カットからなる面取り
部86が形成されている。また、蒸気放出口85の周囲の上
側の角部にも、下側の面取り部86と交わるC面カットか
らなる面取り部87が形成されているが、この上側の面取
り部87は下側の面取り部86よりも小さくなっている。さ
らに、蒸気口カバー81の下面には、蒸気放出口85の内周
側に位置する筒状の邪魔壁88が突出形成されいる。
【0032】つぎに、前記の構成について、その作用を
説明する。炊飯中に鍋26内で発生した蒸気は、澱粉の溶
けた水分(おねば)とともに、蒸気侵入口66および蒸気
流入口72を通過してバケット71のパイプ73内に流入す
る。そして、蒸気は、その圧により蒸気弁76を押し上げ
て、開放されたパイプ73の上部開口部からバケット71の
内部に侵入する。ここで、蒸気とおねばとが分離され、
比重の大きいおねばはバケット71内の下部に収容され、
蒸気は蒸気放出口85より外部へ放出される。そして、炊
飯が進みむらしになると、鍋26内の圧が下がることによ
り、バケット71内に溜まったおねばはおねば戻し孔74を
通って鍋26内に戻される。これとともに、蒸気弁76が下
方へ下がってパイプ73の上端の出口を密閉状態にして熱
の放出を防ぐ。これによって、保温時にこの部分に露が
付くことおよび鍋26の内部のご飯に露が垂れることが防
止される。
【0033】前記実施例の構成によれば、蒸気放出口85
の周囲の下側の角部にCカットを施して面取り部86を形
成したので、この部分への露の付着が大幅に低減する。
ここで、露の付着についての実験結果について、図4を
参照しながら説明する。同図において、81A ,81B ,81
C ,81D は蒸気口カバー、85A ,85B ,85C ,85D は蒸
気放出口である。そして、(A)は、蒸気放出口85A の
周囲の下側と上側とにそれぞれ1mmのC面カットからな
る面取り部86A ,87A を形成したもの(本発明相当
品)、(B)は、蒸気放出口85B の周囲の上側にのみ2
mmのC面カットからなる面取り部87B を形成したもの、
(C)は、蒸気放出口85C の周囲の下側にのみ2mmのC
面カットからなる面取り部86C を形成したもの(本発明
相当品)、(D)は、面取り部のないもの(従来相当
品)である。そして、これらの4種類について、炊飯を
行い、むらし開始時および終了時(むらし開始から13分
後)の露dの付着結果を調べた。図3にも示すように、
(D)は、むらしを終了しても大量に露が残り、蓋体51
を開けると、この蓋体51の下まで露が流れ落ちた。
(B)は、むらしを終了してもいくらか露が残り、蓋体
51を開けたとき少し流れた。(A),(C)は、むらし
の終了時にほとんど露が残らず、蓋体51を開けたとき垂
れ流れることはなかった。以上の結果から、(A),
(C)の構成が露垂れの防止には有効であることが分か
る。
【0034】さらに、外観性を考慮すると、(C)のよ
うに主として蒸気放出口85の下側にのみ面取り部86を形
成するのが最も望ましいが、(A)のように蒸気放出口
85の上下に面取り部86,87を形成してもよい。図1およ
び図2に示す第1実施例では、下側の面取り部86を上側
の面取り部87よりも大きくしている。
【0035】このように面取り部86によって蒸気放出口
85への露の付着を大幅に低減でき、炊飯終了後に蓋体51
を開閉するとき、蒸気放出口85からの露の垂れや飛び散
りを防止でき、蓋体51や炊飯器本体21やこれを置いた床
面などの汚れを防止できる。しかも、従来の炊飯器に比
べて、蒸気放出口85の外観が悪くなるようなことがな
く、炊飯加熱制御方法を変える必要もない。
【0036】なお、前記第1実施例では、蓋体51に対し
て蒸気通路路61を着脱自在にしたが、蓋体に蒸気通路路
を一体的に設けたものであってもよい。また、蒸気放出
口の下側の面取りの大きさも、前記実施例の通りでなく
てもかまわず、蓋体を開けたときに露が流れ落ちない程
度の面取りが施されていればよい。
【0037】また、本第1実施例の炊飯器は、鍋26、蓋
体51、蒸気通過路61および蓋パッキン59などを清掃する
ための煮沸機能を備えている。つぎに、この煮沸機能関
連の構成について説明する。まず、前記操作パネル47の
構成を図5に基づいて説明する。この操作パネル47に
は、前記LED46からなる行程表示ランプである炊飯ラ
ンプ46a 、保温ランプ46b および予約ランプ46c が設け
られている。また、前記LCD45は、時計の時刻などを
表示する時間時刻表示部45a を有しているとともに、操
作パネル47の表面に形成されたメニュー表示91を指示す
るメニュー指示部45b を有している。さらに、操作パネ
ル47には、それぞれ押しボタンスイッチからなる切スイ
ッチ92、炊飯スイッチ93、保温スイッチ94、予約スイッ
チ95、時計スイッチ96、時スイッチ97、分スイッチ98、
メニュースイッチ99が設けられている。
【0038】また、制御回路、鍋26の温度検出、マイク
ロコンピュータを利用した鍋26の加熱調節などは、従来
の炊飯器と同様である。本炊飯器では、それに煮沸コー
スの加熱パターンが加わっている。炊飯時あるいはその
後の保温時における加熱制御は、使用者によるスイッチ
92,…99の操作や、鍋センサー34により検出される鍋26
の温度あるいは図示していない蓋センサにより検出され
る放熱板54の温度や、タイマにより計時される時間など
に応じて、マイクロコンピュータが予めプログラムされ
たロジックに従ってヒータ31,33,58を通断電制御する
ことによりなされる。通常の炊飯においては、炊飯開始
後、ひたし炊きである予熱行程が行われる。この予熱行
程は、常温よりも高く、かつ、米の糊化温度(約60℃)
よりやや低い温度で加熱を行って、米の吸水を促進する
ものである。予熱行程に続いて、ほぼ最大加熱量で鍋を
加熱する沸騰行程が行われる。そして、例えば温度上昇
の勾配が所定値以下になると、沸騰行程から沸騰継続加
熱行程に移行し、加熱量が低減された状態で鍋26内の沸
騰状態が継続される。その後若干加熱パターンを変えた
炊き上げ行程を経てドライアップが検出されると、むら
し行程に移行し、加熱量がさらに低減される。むらし行
程が終了すると、保温行程に移行し、鍋の温度がほぼ一
定温度に保持される。
【0039】煮沸コースの選択はメニュースイッチ99を
押すことにより行うが、このメニュースイッチ99による
選択では、煮沸コースは早炊きコースと兼用である。そ
の後、炊飯スイッチ93を1回のみ押せば早炊きコースに
よる炊飯が行われ、炊飯スイッチ93を2回続けて押せば
煮沸コースが実行される。さらに、炊飯スイッチ93を押
す度に、早炊きコースと煮沸コースとが切り替わる。こ
れを図6のフローチャートに基づいてより詳しく説明す
る。メニュースイッチ99により早炊きコースが選択さ
れ、炊飯スイッチ93がオンすると、炊飯加熱が開始さ
れ、早炊きコースの表示が行われる(S1,S2,S3)。な
お、この早炊きコースの表示は、他の炊飯時と同様、ラ
ンプ46a ,46b ,46c の常時点灯により行われる。ここ
で、炊飯スイッチ93が10秒未満に再びオンされなけれ
ば、そのまま炊飯加熱が続き、炊飯が終了すれば、むら
し後保温になる(S4,S5,S6,S7)。一方、炊飯スイッ
チ93が10秒未満に再びオンされると、煮沸加熱に切り替
わり、煮沸コースの表示が行われる(S4,S5,S8)。な
お、この煮沸コースの表示は、通常の炊飯時の表示と区
別できるよう、例えばランプ46a ,46b ,46c の点滅に
よりなされる。その後、2度目のオンから炊飯スイッチ
93が10秒未満に再びオンされなければ、そのまま煮沸加
熱が続き、煮沸加熱が終了すれば、むらし後保温または
切になる(S9,S10,S11 ,S12 )。一方、2度目のオ
ンから炊飯スイッチ93が10秒未満に再びオンされれば、
再び早炊きコースに切り替わる。
【0040】煮沸コースでは、前記予熱行程を省略し
て、加熱開始後すぐにほぼ最大加熱量で水の入った鍋26
を加熱する。これは、短時間で煮沸ができるようにする
ためである。ほぼ煮沸すなわち沸騰が開始して、鍋セン
サ34により検出される鍋26の温度勾配が安定したら、加
熱量を低減して鍋26内の水の沸騰状態を継続させる。な
お、沸騰の検出方法は、蓋体51の温度により蒸気の温度
を検出する方法であってもよい。このように沸騰後に加
熱量を低減することにより、異常に煮沸が強くなって蒸
気放出口14から露が飛び出る危険が防止される。そのた
め、沸騰後の加熱量は煮沸が継続でき、かつ、蒸気放出
口14からの露の飛び散りが生じない程度に調節されてい
る。沸騰が続き、鍋26内の水がほとんどなくなると、鍋
26の温度が急に上昇するので、これを検出することによ
り加熱を停止する。なお、加熱を停止する温度は、絶対
的な値、例えば 120℃でもよいが、沸騰中の温度を基準
に所定温度、例えば10℃上昇したら停止するようにした
方が、炊飯器本体21の寸法などのばらつきや、気圧の変
化に伴う沸騰温度の変動を考慮すると好ましい。これと
ともに、加熱の停止条件は、加熱を停止したときにわず
かに鍋26の中に水が残る温度設定とする。例えば、水の
残量は、0.05〜50ml程度で、鍋26内が完全には乾燥せ
ず、鍋26内の残水を捨てるときに支障が生じない量であ
ればよい。これは、完全に水がない状態まで加熱する
と、内枠24などの炊飯器本体21の温度が高くなり過ぎる
不具合があり、また、鍋26の中にカルシウムやマグネシ
ウムなどの残留物が残り、こびりついて鍋26の底の清掃
がしにくくなったり、鍋26の弗素樹脂などの表面コーテ
ィングに溶けなどの悪影響が生じたりすることを防止す
るためである。さらに、加熱が停止した後、所定時間経
過したらブザーにより報知を行い、沸騰コースが終了し
たことを知らせて切にする。このように加熱停止から所
定時間経過するまで待つのは、鍋26や蓋体51をある程度
冷やし、蓋体26を開けたときに多量に蒸気が放出しない
ようにするためである。なお、通常炊飯のむらしに相当
する加熱(鍋26を約 100℃に加熱し、蓋体51の下面を結
露防止のために約110℃に加熱するなど)を行い、むら
しが終了したら、保温にするようにしてもよい。こうす
れば、鍋26内の水がなくなった後の加熱制御の構成を通
常炊飯と共用でき、制御プログラムの簡素化が図れる。
また、この期間の残時間を表示すれば、終了時間の目安
となり、実用性が向上する。通常炊飯と兼用した場合に
は、むらし時間の残時間表示がこれに相当することにな
る。
【0041】また、従来の煮沸コースと異なり、鍋26の
中にそれほどの残湯を残さずに加熱することから、鍋26
の中に入れる水の量は従来の量より少なくてよく、最小
炊飯量の水位線程度か、計量カップで1〜3杯程度( 1
80〜 540ml程度)でよい。よって、水の量がほとんど決
まっていることから、煮沸コース開始時から終了時間ま
での残時間を表示するようにしてもよい。すなわち、水
の量が540ml 程度に多い場合に要する時間を標準時間と
して設定し、最初から残時間として表示し、途中で水が
なくなった場合は、加熱を停止して残時間が経過するま
で待つ構成にする。これにより、加熱の開始時からの所
要時間がわかり、さらに実用性が向上する。
【0042】また、鍋26の中に何も入れない空の状態で
使用しても問題のないようにするために、次のような構
成とする。すなわち、鍋26の温度が 120℃以上になった
ら加熱を抑制した状態にする(これは前記沸騰後の加熱
に相当する)。この状態で、鍋26が 120℃になるような
温度制御により加熱し、所定時間、例えば15分間加熱を
続ける。
【0043】温度は、特に制限があるわけではないが、
雑菌の殺菌効果が得られる 100℃以上で、蓋体51などの
構成部品であるポリプロピレンなどのプラスチックが溶
解しない温度、すなわち蓋体51のプラスチックがその耐
熱温度である 130℃以下になることが好ましい。加熱時
間は、特に制約があるわけではないが、雑菌の殺菌のた
めに5分以上が好ましい。長くなり過ぎると、実用性の
悪化要因になるので、60分以内が好ましい。なお、蓋体
51の温度を検出することが可能な場合は、蓋体51の温度
も 120℃になるように制御する。すなわち、鍋26からの
輻射熱で蓋体51が高温になった場合や、この蓋体51に備
えられた蓋ヒータ58で蓋体51が高温になった場合には、
この蓋体51の温度も 120℃に保持されるように鍋26や蓋
体51の加熱を調節する。これにより、鍋26の表面コーテ
ィングや蓋体51を形成するプラスチック部品の耐熱性に
悪影響がない構成にでき、空炊きでの加熱もできるよう
になる。なお、このように空炊きでの加熱を可能とした
場合も、前記水を入れた場合と同様に所定時間が経過し
たら煮沸加熱を停止する。これにより、誤って鍋26の中
に入れる水の量が少なかったり、水を入れなかったりし
た場合でも、問題なく使用できる構成になる。
【0044】また、空炊きで乾燥した状態にでき、か
つ、 100℃以上の温度で加熱することを利用して、あえ
て水を入れないで使用して、枯草菌などの殺菌を目的に
使用してもよい。枯草菌は 100℃では死なず、水炊きし
ても殺菌の効果は薄い。また、残水に菌が凝縮して残る
場合もあり、水が残るのでは、殺菌効果の期待は薄い。
しかし、鍋26が空になって乾燥すれば、菌は水分活性値
(Aw)が0.9 以上では成育できないこともあり、また、
高温であれば殺菌作用があるので、長時間の保温などで
枯草菌が多くなって臭いが発生した場合などのときに有
効な使用ができるようになる。
【0045】また、本実施例の炊飯器は、白米の他、お
かゆ、玄米、早炊き、炊き込みなどの各種の炊飯加熱パ
ターンを備えており、使用者は任意の炊飯加熱パターン
のコースをメニュースイッチ99により選択することがで
きるが、前述のように、煮沸用の加熱パターンを炊飯加
熱パターンの選択と同様にメニュースイッチ99により行
うようにすれば、煮沸専用のスイッチが不要となり、ス
イッチ数を増やさないで済む効果がある。また、選択さ
れたことも従来からあるメニュー表示91およびメニュー
指示部45b により兼用すれば、煮沸専用の表示は不要と
なり、経済的になる。
【0046】なお、煮沸コースは通常とは異なる炊飯を
目的とした加熱パターンではないので、この点を知らせ
る手段として、前述のように、炊飯、保温、予約などの
工程を表示するランプ46a ,46b ,46c の点灯を 0.5秒
毎に順次行うなどして、通常の炊飯と異なる表示形態を
採用すれば、炊飯加熱パターンの実行中ではないことが
容易にわかり、使用者の誤認を防止できる。また、この
構成によれば、ランプ46a ,46b ,46c も従来の数より
多くする必要はなく、さらに経済性が向上する。
【0047】また、煮沸コースでの加熱パターンと通常
の加熱パターンとを兼用することも可能である。例え
ば、前述のように早炊きコースの加熱パターンを利用し
てもよい。ただし、予熱工程は省略し、ほぼ最大加熱量
で加熱を開始し、鍋26の温度が120℃になるか、蓋体51
の温度を検出できるものでは蓋体51が 120℃になるか、
あるいは、鍋26の温度上昇の温度勾配が所定状態に安定
するか、蓋体51の温度を検出できるものでは蓋体51が所
定の温度勾配になるかしたら、加熱量を抑制し、加熱量
を抑制した状態が5分継続するか、加熱中の鍋26の温度
上昇が所定値になっら加熱を停止してむらしにし、10分
程度のむらし時間が経過したら保温にすればよい。な
お、沸騰後むらし中は蓋体51を加熱してこの蓋体51の下
面に結露しない構成にする。この早炊きの構成であれ
ば、ご飯を炊くことも可能、水を入れて煮沸することも
可能、鍋26の中が空の状態で加熱することも可能にな
り、さらに、特別な煮沸専用の加熱パターンを設定しな
くてもよく、極めて簡素化した効率のよい形態で煮沸が
実現できる構成になる。また、実用性向上のために残時
間を表示した煮沸専用加熱の表示にしたい場合には、メ
ニューを早炊きに合わせ、炊飯スイッチ93を一度押せば
早炊き、二度押せば煮沸表示にして、前述のような加熱
の最初から残時間の表示を行ったり、炊飯、保温、予約
のランプ46a ,46b ,46c の表示の形態を変えた構成に
するようにしてもよい。これにより、同一のメニューで
あっても、炊飯ではなく煮沸で使用する場合での実用性
が向上することになる。煮沸コースと共用する炊飯コー
スは、早炊き以外でもよいが、早炊きは通常より短時間
で炊飯を行う加熱パターン設定がなされているため、煮
沸を短時間で行い、実用性を高めるためには早炊きが最
も好ましいパターンであるので、早炊きと共用すること
が好ましい。
【0048】ここで、上述した煮沸コースにおける加熱
パターンおよび表示の制御のいくつかについて、図7か
ら図9のフローチャートを参照しながらまとめる。図7
に示す加熱制御では、煮沸コース加熱を開始する(S21
)と、すぐに最大加熱量で加熱がオンする(S22 )。
そして、鍋26内が沸騰状態になれば加熱量を低減して加
熱を継続し(S23 ,S24 ,S25 ,S26 )、鍋26の温度が
所定温度上昇するか、所定時間経過するかしたら加熱を
停止し(S25 ,S26 ,S27 )、煮沸加熱を終了とする
(S28 )。
【0049】また、図8に示す加熱制御では、煮沸コー
ス加熱を開始する(S31 )と、鍋26の温度が 120℃以上
でなければ、鍋26の加熱をオンする(S32 ,S33 )。そ
の後、鍋26の温度が 120℃以上になっていなければ、鍋
26の加熱のオン状態を続け(S34 ,S37 )、一方、鍋26
の温度が 120℃以上になり、かつ、15分経過していない
ならば、鍋26の加熱を一時的にオフする(S34 ,S35 ,
S36 )。鍋26の温度が120℃以上になり、かつ、15分経
過したならば、煮沸加熱を終了とする(S38 )。
【0050】さらに、図9に示す制御では、煮沸コース
加熱を開始する(S41 )と、時間時刻表時部45a に残時
間として30分を表示し(S42 )、残時間の減算を開始す
る(S43 )とともに、鍋26の加熱をオンする(S44 )。
そして、加熱停止温度以上になったら、鍋26の加熱をオ
フする(S45 ,S46 )。残時間があれば、再び温度を判
定して鍋26の加熱のオン・オフを切り替える(S47 ,S4
5 )が、残時間がなくなれば、煮沸加熱を終了とする
(S47 ,S48 )。
【0051】さらに、図10に示す制御は、通常の炊飯
時に比べ短時間で炊飯できる早炊きコースと煮沸コース
で加熱制御を完全に兼用したものである。メニュースイ
ッチ99により早炊きコースが選択され、炊飯スイッチ93
がオンすると、炊飯が始まって加熱が開始され、早炊き
コースの表示が行われる(S51 ,S52 ,S53 )。この加
熱は最初からほぼ最大加熱量で行われるが、ほぼ沸騰前
後で加熱量が減少され、鍋26内の水の沸騰状態が継続さ
れる。そして、煮沸継続中に鍋26の温度が所定温度上昇
するか、炊飯を開始してから所定時間経過するか、ほぼ
沸騰してから所定時間経過すると、煮沸継続中より加熱
量を減じたむらし加熱に移行する(S54,S55 ,S56 ,S
57 )。さらに、このむらし加熱が所定時間(例えば9
分)経過したら保温加熱に移行し、煮沸は終了となる
(S58 ,S59 )。
【0052】以上のような本炊飯器における煮沸コース
によれば、予熱行程であるひたし炊きを省略してすぐに
鍋26の加熱をほぼ最大加熱量で開始するので、短時間で
煮沸することができる。また、沸騰した後に加熱量を低
減するので、異常に煮沸が強くなって蒸気放出口85から
露が飛び散る危険を防止できる。さらに、加熱を停止し
たときわずかに鍋26の中に水が残るようにしたので、内
枠24などの炊飯器本体1の温度の上昇を抑制でき、鍋26
の中にカルシウムやマグネシウムなどの残留物が残りに
くく、鍋26内の底の清掃がしやすくなる。これととも
に、鍋26の弗素樹脂などの表面コーティングに溶けなど
の悪影響を及ぼすことも防止できる。そして、鍋26の中
の水がなくなった場合に加熱を停止することを前提にし
ているので、使用する水の量が少なくてよくて、早く煮
沸ができ、従来より短時間で煮沸が行え、使用電力量も
少なくて済む。一方、残水量は従来に比べて極めて少な
いので、煮沸後に蓋体51を開けたときに発生する蒸気量
を低減でき、捨てる残湯も少なくなって安全性が向上す
る。
【0053】また、鍋26が空の状態で加熱を開始する
と、鍋26を 100℃以上の所定温度に高温保持し、所定時
間後、高温保持の加熱を停止するので、誤って鍋26の中
に入れる水の量が少なかったり、水を入れなかったりし
た場合でも、問題なく使用できる。また、空炊きで乾燥
した状態にでき、かつ、 100℃以上の高温で加熱するこ
とを利用し、あえて水を入れないで使用して枯草菌など
の雑菌を目的に使用できる。
【0054】ところで、煮沸に際しての加熱停止条件を
経過時間とした場合には、残湯が多く残り得るが、長時
間の煮沸により各部の温度上昇が異常に高くなることを
防止できる。ただし、加熱停止までの所定時間は、沸騰
している時間が10分以上程度になり、汚れを落とすのに
十分な煮沸時間が得られるように設定する。また、煮沸
に際しての加熱停止条件を温度上昇とした場合にも、誤
って規定より少量の水を鍋26に入れて煮沸を行った場合
に、鍋26内の水がなくなって異常加熱をきたすことが防
止される。ただし、煮沸終了時に鍋26内にほとんど水が
残らない状態であってもよい。
【0055】また、白米、おかゆ、玄米、早炊き、炊き
込みなどの各種の炊飯加熱パターンを任意に選択するメ
ニュースイッチ99を兼用して煮沸コースを選択する構成
としたので、煮沸コース専用のスイッチが不要となり、
スイッチ数を増やさないで済む。
【0056】また、煮沸コースを開始した後には、炊
飯、保温、予約などの行程表示用のランプ46a ,46b ,
46c の点灯形態を通常の点灯状態と違う形態にしたの
で、ランプ46a ,46b ,46c を従来の数より多くするこ
となく、通常の炊飯とは異なる加熱パターンであること
を表示することができ、誤使用を防止できる。
【0057】また、煮沸コースの加熱パターンと、白米
を炊くための炊飯加熱パターンとを共用したので、ご飯
を炊くことも可能、水を入れて煮沸することも可能、鍋
26の中が空で加熱することも可能になり、特別な煮沸専
用の加熱パターンを設定しなくても、極めて簡素化した
効率のよい形態で煮沸機能が実現できる。
【0058】さらに、炊飯を開始する炊飯開始スイッチ
を通常の炊飯を開始する操作とは異なる態様で操作して
加熱を開始した場合に、煮沸コースを実行している表示
形態で沸騰加熱を行うことにより、実用性向上のために
残時間を表示したり、ランプ46a ,46b ,46c の表示の
形態を変えたりして、炊飯ではなく煮沸で使用する場合
の実用性を向上できる。
【0059】このように煮沸に際して、加熱時間の短縮
が図れ、使用する水の量が少なくてよいので、節水、節
電効果が得られ、煮沸終了時には鍋26の中にほとんど熱
湯が残らないので、蓋体51を開けたときに蒸気の発生す
る量が少なく、鍋26内の残湯を捨てるときにも容易に処
理ができて、火傷の危険を防止でき、専用のスイッチや
表示部を設ける必要がないので、構造の簡素化を図るこ
とができる。
【0060】なお、煮沸コースにおいて、加熱を開始し
てからまたはほぼ沸騰してから加熱を停止するまでの所
定時間をユーザーが任意に設定可能にしてもよい。これ
には、例えば煮沸コースを選択した状態で、分スイッチ
98を操作することにより前記所定時間を調整可能にすれ
ばよい。これにより、ユーザーは使用目的および希望時
間に応じて煮沸時間が設定でき、実用性が向上する。
【0061】つぎに、本発明の炊飯器の第2実施例につ
いて、図11から図15を参照しながら説明する。炊飯
器全体の断面図である図11において、101 は炊飯器本
体であり、これは、上面を開口した有底筒状の内枠102
と、この内枠102 を内部に備え炊飯器本体101 の外殻を
形成する外枠103 と、この外枠103 の底側を覆う底板10
4 とにより構成されている。前記内枠102 は、FR−P
ET樹脂製で、この内枠102 内に着脱自在に収容される
鍋106 の外面形状とほぼ相似形状に形成してある。
【0062】前記鍋106 は、被炊飯物である米や水が収
容されるもので、熱伝導性のよいアルミニウムを主体に
して上面を開口した有底筒状に形成されているが、この
鍋106 の上部開口部には、水平に外方へ突出したフラン
ジ部107 が形成されている。また、鍋106 の外面下部に
は、この鍋106 の電磁誘導加熱用の磁性金属材料からな
る発熱層108 が設けられている。この発熱層108 は、例
えばフェライト系のステンレスからなり、プレス加工に
より成形されている。また、鍋106 は、溶湯鍛造により
発熱層108 と一体に成形され、厚さは上部開口部で3m
m、下側の底面部で5mmになっている。さらに、前記フ
ランジ部107 の上面は、機械加工により平らに仕上げら
れている。さらに、発熱層108 を含めて鍋106 の外面に
は、50〜 100μm 程度の厚さのシリコーン樹脂やポリエ
ーテルサルフォン樹脂を主体としたプラスチックコーテ
ィング塗装膜を形成してある。このコーティング層は、
膜厚が厚くなると断熱効果が高くなることから50μm 以
上程度の厚さであることが好ましい。また、コーティン
グ材料にアルミナパウダーやチタニアパウダー、アルミ
ニウム粉末、ガラス粉末、中空ガラスビーズ、ガラス繊
維、マイカ粉末などの熱伝導性の悪い無機質材料を混ぜ
ることにより、さらに断熱性を向上でき、鍋106 の本体
部の熱を蓄熱する効果を引き出すことができる。
【0063】また、前記内枠102 の外側には加熱手段と
しての加熱コイル111 が設けられている。この加熱コイ
ル111 は、鍋106 の側面下部から底面にかけて位置する
発熱層108 に対向する状態で、内枠102 の外側面に巻き
付けて固定してある。また、加熱コイル111 の外側に
は、酸化鉄などを主体とした高透磁率の材料粉末をプラ
スチック材料に混ぜたコイルカバー112 が設けられてい
る。これにより、加熱コイル111 を内枠102 に固定し、
また、磁束の漏れを防止して発熱層108 を効率よく誘導
加熱する構成になっている。また、113 は、内部に負特
性サーミスタを備え、鍋106 の底部の温度を検出する鍋
温度センサであり、114 は、発熱層108 と加熱コイル11
1 の近傍に位置して、内枠102 の外面に設けられた温度
ヒューズである。さらに、115 は、前記内枠102 の外側
面上部に設けられた保温用の加熱手段である胴ヒータで
ある。
【0064】116 は、加熱コイル111 に所定の高周波電
流を供給するためのインバータ回路部品117 などを備え
た加熱基板である。そして、インバータ回路から加熱コ
イル111 に高周波電流が供給されると、この加熱コイル
111 に交番磁界が発生して、磁界中にある鍋106 の発熱
層108 に渦電流が発生し、この渦電流がジュール熱に変
換されることにより発熱層108 が発熱して、鍋106 が加
熱されるようになっている。前記加熱基板116 は、炊飯
器本体101 の内部に設けられた支え118 によって、モー
タ119 を備えた冷却ファン120 とともに、炊飯器本体10
1 の底部の底板104 と支え118 との間に配設されてい
る。冷却ファン120 に対向する底板104 の底部には、吸
気口121 が設けられているとともに、加熱基板116 の一
側に対向する底板104 の側面部には、排気口122 が設け
られている。支え118 は、加熱基板116 の一側において
直立状態に設けられており、この支え118 と炊飯器本体
101の前面との間には、表示操作手段としての操作パネ
ル123 を形成するLCD124、LED125 およびスイッ
チ126 を備えた表示操作部品127 と電源回路部品128と
が、基板129 に搭載された状態で設けてある。なお、13
0 は、外枠103 の下部後側に設けられた電源コード131
を巻取るコードリールである。
【0065】141 は、前記炊飯器本体101 の上側に回動
開閉自在に設けられた蓋体で、この蓋体141 は、その上
部外殻を形成する外蓋142 と、この外蓋142 の下側周辺
部に固定された枠板143 と、この枠板143 の内側に止め
ねじ144 により固定され鍋106 の上部開口部を覆う蓋下
面材としての放熱板145 とにより構成されている。な
お、枠板143 の底面図である図15において、146 は止
めねじ144 が螺着される放熱板固定用ねじ孔である。放
熱板145 は、蓋体141 の下面を形成するもので、材料は
アルミニウム、材厚は2〜3mm程度であり、鍛造により
成形されている。また、放熱板145 の下面には、厚さ50
〜 100μm 程度のシリコーン樹脂やポリエーテルサルフ
ォン樹脂を主体にしたプラスチックコーティング塗装膜
を形成してある。なお、前記止めねじ144 は放熱板145
の上側から螺着してあり、これにより、止めねじ144 が
外部から見えないようにして外観性をよくしてある。
【0066】そして、蓋体141 は、炊飯器本体101 の上
部後側にヒンジ軸147 により軸支されている。図示して
いないが、このヒンジ軸147 の内部には、蓋体141 に常
時開く方向への力を作用させるねじるコイルばねなどの
弾性部材を設けてある。また、炊飯器本体101 のヒンジ
軸147 と反対側の前上部または蓋体141 の上面前部に
は、炊飯器本体101 に対して蓋体141 を閉じた状態に係
止するクランプ148 が設けられている。
【0067】また、前記放熱板145 の裏面つまり上面に
は、この放熱板145 を加熱する加熱手段であるコードヒ
ータなどからなる蓋ヒータ149 が設けられており、この
蓋ヒータ149 は、両面粘着テープを介在させて放熱板14
5 に貼着されたアルミニウム箔150 によりこの放熱板14
5 に固定されている。そして、蓋ヒータ149 は、前記胴
ヒータ115 と電気的に並列回路をなしている。そして、
これら胴ヒータ115 および蓋ヒータ149 は、双方向性サ
イリスタなどの通断電制御素子に直列回路で接続してあ
り、所定の通断電制御により炊飯時および保温時に加熱
を行うようになっている。さらに、蓋体141 の内部に
は、その下面の温度を検出する負特性サーミスタからな
る蓋温度センサ151 が設けられている。
【0068】前記枠板143 の内周部と放熱板145 の外周
部との間にはシリコーンゴムなどの弾性ゴム材料からな
る蓋パッキン156 が設けられている。この蓋パッキン15
6 は、蓋体141 を閉じたとき鍋106 のフランジ部107 上
に接触して、放熱板145 と鍋106 との間を密閉するもの
である。つぎに、この蓋パッキン156 付近の構成につい
て、図12から図14を加えて詳細に説明する。枠板14
3 の内周部に形成された立上がり壁157 と放熱板145 の
外周部に形成された立上がり壁158 との間に下方へ開口
した凹溝159 が形成されている。そして、この凹溝159
を形成する枠板143 の立上がり壁157 の内周面下部には
引掛り部160 が突出形成されている。この引掛り部160
は、枠板143 のほぼ全周に渡っているが、クランプ148
側つまり前側の一か所で凹状に切り欠かれており、これ
により、凹溝159 の幅が部分的に広くなった長さ15〜30
mm程度のパッキン着脱部161 が形成されている。
【0069】蓋パッキン156 は、例えばシリコーンゴム
からなり、押し出し成形により成形され、所定長に切断
後、その両端を接合することにより環状に形成されてい
る。また、蓋パッキン156 は、上部が前記凹溝159 内に
挿入される厚肉な挿入部162になっており、下部が鍋106
のフランジ部107 に密接する密閉部163 になってい
る。挿入部162 の断面形状は、凹溝159 の引掛り部160
に引っ掛かるようなほぼ三角形状ないしほぼ四角形状に
なっている。一方、密閉部163 は、断面ほぼく字形状に
なっていて柔軟に弾性変形するようになっている。
【0070】そして、蓋パッキン156 は、凹溝159 に対
して着脱可能になっており、蓋体141 の下面側から前記
挿入部162 を凹溝159 内に押し込むことにより装着し、
密閉部163 を下方向へ引くことにより外す。したがっ
て、挿入部162 は、凹溝159 内に押し込むときに容易に
折れ曲がらないだけの厚みが必要である。なお、挿入部
162 が折れ曲がって装着しにくい場合には、ある程度の
剛性を有する環状の板材を挿入部162 に付けてもよい。
また、蓋パッキン156 の着脱の際に前記凹溝159のパッ
キン着脱部161 を利用することにより容易に着脱が可能
である。つまり、装着に際しては、パッキン着脱部161
に最後に嵌まるように蓋パッキン156 を押し込み、外す
ときには、パッキン着脱部161 で最初に蓋パッキン156
を引けばよい。さらに、パッキン着脱部161 は蓋体141
のクランプ148 側に設けているが、これは、蓋体141 を
開けたときパッキン着脱部161 が上になるので、蓋パッ
キン156 に付着した露がこの隙間に入らないからであ
る。
【0071】また、前記蓋体141 のほぼ中央部には、こ
の蓋体141 の下面から上面へ通じ鍋106 内で発生した蒸
気を放出させる蒸気通過路171 が設けられている。つぎ
に、この蒸気通過路171 の構成について説明する。前記
放熱板145 の中心部には、蒸気通過用の直径10〜30mm程
度の蒸気侵入口172 が開口形成されており、この蒸気侵
入口172 の周囲には、シリコーンゴム製の環状の蒸気口
パッキン173 が取り付けられている。一方、外蓋142 に
は、蒸気侵入口172 の上方位置に直径約70mm程度の穴を
内部に形成する縦リブ174 が一体に形成されている。こ
の縦リブ174 は、上下に貫通した筒状になっており、外
蓋142 から下方へ延び出ている。縦リブ174 の下端と放
熱板145 の上面とは、蒸気侵入口172 の周囲において前
記蒸気口パッキン173 が介在していることにより密閉さ
れている。
【0072】そして、縦リブ174 内の穴に着脱自在に収
容されるバケット176 と、縦リブ174 内の穴の周囲およ
び上面を覆う着脱自在の蒸気口カバー177 とが蒸気通過
路171 を形成する主たる構成部品になっている。前記バ
ケット176 は有底筒状になっており、蒸気口カバー177
内に位置して蒸気口パッキン173 上に載っている。ま
た、バケット176 の底部には、直径1〜2mm程度のおね
ば戻し孔178 が開口形成されている。このおねば戻し孔
178 は、バケット176 の底部に取り付けられたシリコー
ンゴムなどの弾性材料からなる逆止弁179 により下側か
ら開放可能に塞がれた構成になっている。また、バケッ
ト176 の上面部は、通孔181 を有する仕切板182 になっ
ている。さらに、前記蒸気口カバー177 は、その上面周
辺部から下方へ延び出た筒状の縦リブ183 を有し、この
縦リブ183 の下端は前記蒸気口パッキン173 により密閉
され、これにより、縦リブ183 の下端周囲からの蒸気漏
れが防止される。そして、この縦リブ183 の外周面上部
に部分的に形成された凸部184 が、外蓋142 の縦リブ17
4 の内周面上部に形成された凸部185 に係合されること
により、蒸気口カバー177 が外蓋142 の縦リブ174 内に
着脱自在に装着されるようになっている。さらに、前記
蒸気口カバー177 の上面部には複数のスリット状の蒸気
放出口186 が開口形成されている。そして、前記第1実
施例と同様に、これら蒸気放出口186 の周囲の下側の角
部にはC面カットからなる面取り部187が形成されてい
る。
【0073】なお、前記蓋ヒータ149 は、前記蒸気通過
路171 を中心にしてほぼ均等に放熱板145 に配置されて
おり、蒸気通過路171 の近傍および前記蓋パッキン156
の近傍にも位置している。
【0074】つぎに、前記の構成について、その作用を
説明する。常時は、バケット176 は蒸気口パッキン173
上に載っているが、炊飯中に鍋106 内で蒸気が発生する
と、この蒸気の圧力によりバケット176 が浮き上がり、
このバケット176 の底面と蒸気口パッキン173 との間に
隙間が生じる。そして、鍋106 内の蒸気は、澱粉の溶け
た水分(おねば)とともに、蒸気侵入口172 からバケッ
ト176 の底面と蒸気口パッキン173 との間の隙間を通っ
て、バケット176 と蒸気口カバー177 との間に流入す
る。ここで、蒸気とおねばとが分離され、比重の大きい
おねばは仕切板182 の通孔181 を通ってバケット176 内
に収容され、蒸気は蒸気放出口186 より外部へ放出され
る。そして、炊飯が進みむらしになると、鍋106 内の圧
が下がることにより、バケット176 が蒸気口パッキン17
3 上に載るとともに、逆止弁179 が開いてバケット176
内のおねばがおねば戻し孔178 から鍋106 内に戻され
る。
【0075】本第2実施例の炊飯器においても、蒸気放
出口186 の周囲の下側の角部に面取り部187 を形成した
ことにより、前記第1実施例の炊飯器の面取り部86によ
る作用効果と全く同様の作用効果が得られる。
【0076】ところで、炊飯時に発生する蒸気が鍋と蓋
体との間から漏れないようにする蓋パッキンは、蒸気が
直接当たる使用環境であるため、蒸気の影響により劣化
が早く、ゴム弾性が早期になくなったり、変色が著しか
ったり、臭いが付着して取れなくなったりするため、炊
飯器本体の使用寿命より寿命が短く、劣化した場合など
には交換する必要がある。しかし、従来、この蓋パッキ
ンの交換はほとんどの製品で容易ではなく、一般的には
蓋体を炊飯器本体から取り外し、つぎに、外蓋を取り外
し、さらに蓋体の下面を形成する放熱板を取り外してか
ら行うようにしている。このように蓋パッキンの交換に
は大変複雑な作業が必要なため、この交換を一般ユーザ
ーが行うことは不可能で、通常はサービスマンが行う。
そのため、蓋パッキンの交換にはサービスマンの工賃も
含まれることになり、割高となる。また、ユーザーは、
蓋パッキンを交換するのに販売店などまで炊飯器を持っ
ていく必要があり、さらに、通常はその場ですぐ交換す
ることができないので、後日受け取るまで炊飯器が使用
できない不便を強いられる。また、蓋パッキンの交換は
サービスマンが行っても容易ではなく、蓋体を炊飯器本
体から外すときや、外蓋を外すときに製品外観を傷付け
てしまいやすい。特に外蓋はねじをほとんど使用しない
で、爪のみにより止めている場合が多く、これを外す場
合には嵌合部の隙間に金属の板などを差し込んで多少強
引に外す必要があり、蓋体を非常に傷付けやすい。ま
た、蓋体を外すとき、蓋体の内部に繋がっているヒータ
線や温度センサ線のコネクタを外す必要があり、蓋パッ
キン交換後の組立て時にこれを繋ぎ忘れる可能性があ
る。
【0077】これに対して、本第2実施例の炊飯器で
は、放熱板145 の外周部に枠板143 とにより構成される
凹溝159 を設け、この凹溝159 に蓋パッキン156 を嵌め
込む構成としたので、蓋体141 を分解することなく、蓋
パッキン156 を単体で蓋体141の下面側から着脱でき、
この蓋パッキン156 の交換ができる。ところが、もし凹
溝の幅が全体に渡って一定であったとすると、次のよう
な問題を生じる。まず凹溝の幅を広くしたとすると、蓋
パッキンが外れやすくなるとともに、凹溝と蓋パッキン
との間の隙間から蒸気漏れを生じやすくなる。一方、凹
溝の幅を狭くしたとすると、蓋パッキンの着脱がしにく
くなり、特に劣化した蓋パッキンは切れて外せないこと
もある。
【0078】しかしながら、本第2実施例の炊飯器で
は、蓋パッキン156 の装着用の凹溝159 に部分的に幅が
広い部分を形成してパッキン着脱部161 を設けたので、
装着に際しては、パッキン着脱部161 に最後に嵌まるよ
うに蓋パッキン156 を押し込み、外すときには、パッキ
ン着脱部161 で最初に蓋パッキン156 を引くことによ
り、蓋パッキン156 の不用意な外れや蒸気漏れなどの問
題をきたすことなく、蓋パッキン156 を容易に着脱でき
る。また、蓋パッキン156 の装着時に、パッキン着脱部
161 に蓋パッキン156 の余った部分を押し込むことによ
り、この蓋パッキン156 の長さ調整も可能である。
【0079】さらに、パッキン着脱部161 を蓋体141 の
反ヒンジ軸147 側に設けたので、蓋パッキン156 に溜ま
った露がパッキン着脱部161 に入りにくい。
【0080】なお、前記第2実施例では、枠板143 の立
上がり壁157 の内周面下部に形成したに引掛り部160 を
部分的になくすことにより、凹溝159 の幅を部分的に広
くしたパッキン着脱部161 を形成したが、図16に示す
第3実施例のように、枠板143 の立上がり壁157 の内周
面は全体的に柱面とし、その下部の一部に外周側へ窪ん
だ凹部を形成することにより、凹溝159 の幅を部分的に
広くしたパッキン着脱部161 を形成してもよい。
【0081】つぎに、本発明の炊飯器の第4実施例につ
いて、図17を参照しながら説明する。この第4実施例
は、蓋パッキン156 の変形例であり、この蓋パッキン15
6 の断面ほぼ三角形状の挿入部162 内に中空部191 を形
成したものである。また、蓋パッキン156 の挿入部162
の底面部は、断面ほぼへ字形状の屈曲部192 にしてあ
る。この屈曲部192 は、両側から力を加えたとき上方へ
折れ曲がるようになっている。
【0082】蓋体141 への蓋パッキン156 の取り付け
は、前記第2実施例と同様であり、蓋パッキン156 の挿
入部162 を凹溝159 内に押し込むが、このとき、挿入部
162 に両側から力が加わることにより、屈曲部192 が上
方へ折れ曲がった状態で中空部191 が押し潰され、挿入
部162 が引掛り部160 を乗り越えて凹溝159 内に入って
いく。すなわち、挿入部162 は中空なので、前記第2実
施例のように中実になっている場合に比べ、より少ない
力でより大きく潰れる。そのため、挿入部162 が凹溝15
9 の引掛り部160 に大きく引っ掛かる構造にできる。し
たがって、蓋パッキン156 を嵌めやすく、抜けにくくす
ることが可能である。蓋パッキン156 を外すには、密閉
部163 を引けばよい。
【0083】また、挿入部162 を厚肉で中実にした場合
に比べ、蓋パッキン156 を押し出し成型する際、ひけが
生じたり、捩じれたりしにくい。
【0084】すなわち、蓋パッキン156 は、凹溝159 に
挿入される挿入部162 の肉厚が薄いと、蓋体141 への装
着時に挿入部162 が折れ曲がって挿入しにくいととも
に、蓋パッキン156 の抜け防止用の引掛り部160 を大き
くできないので抜けやすくなる。そのため、挿入部162
の肉厚は十分に厚くする必要があるが、挿入部162 を中
実なまま肉厚にしたとすると、成形時にひけてしまって
設計通りの寸法が得られなくなる虞がある。また、挿入
部162 とその他の部分とで厚さが大きく異なるため、押
し出し成形により成形した場合、肉厚の違いによる冷え
方の差から、真っ直ぐには成形できず、大きく捩じれて
しまう虞がある。このため、両端を接合して環状にする
ときに滑らかな接合が難しく、使用時にこの部分からの
蒸気漏れが生じやすくなる。さらに、凹溝159 に蓋パッ
キン156 を嵌め込むとき、ほとんどこの蓋パッキン156
の素材の弾性による変形だけを用いて押し込むので、引
掛り部160 と挿入部162 との引っ掛かりを大きくする
と、固くて嵌め込みにくくなる。そのため、引掛り部16
0 と挿入部162 との引っ掛かりはあまり大きくできない
ので、蓋パッキン156 が外れやすい。
【0085】これに対して、本第4実施例の構成によれ
ば、挿入部162 内に中空部191 を設けたことにより、挿
入部162 の肉厚を中実な場合よりも厚くしても、押し出
し成形時にひけたり、捩じれたりせず、設計通りの寸法
が得られるとともに、環状に接合するときに接合部が滑
らかになり、この部分からの蒸気漏れを防止できる。ま
た、前述のように、中実な場合に比べ、挿入部162 が少
ない力で大きく潰れるので、凹溝159 の引掛り部160 に
挿入部162 が大きく引っ掛かる構造にできる。したがっ
て、蓋パッキン156 をより嵌めやすく、かつ、抜けにく
くすることができる。
【0086】なお、前記第2実施例から第4実施例の炊
飯器においても、前述した煮沸コースの構成は全て適用
可能である。
【0087】
【発明の効果】請求項1の発明の炊飯器によれば、蒸気
放出口の周囲の下側の角部に面取り部を形成したので、
蒸気放出口の外観性を悪くしたり、炊飯加熱制御方法を
変えたりすることなく、蒸気放出口への結露を大幅に低
減でき、炊飯終了後に蓋体を開けたときの蒸気放出口か
らの露の垂れや飛び散りの問題を解決でき、汚れを防止
できる。
【0088】請求項2の発明の炊飯器によれば、煮沸コ
ースでは加熱を開始するとすぐに鍋をほぼ最大加熱量で
加熱し、ほぼ沸騰が始まったら加熱量を低減して沸騰を
継続させ、鍋温度が所定温度上昇したら少量の残水が残
る状態で煮沸加熱を停止させるので、煮沸に要する水や
燃料費を減らせるとともに、安全に煮沸ができ、しか
も、汚れを確実に防止できる。
【0089】請求項3の発明の炊飯器によれば、請求項
2の発明の効果に加えて、鍋の温度が所定温度上昇する
か、加熱を開始してからまたはほぼ沸騰してから所定時
間経過したときに煮沸加熱を停止するので、安全性がよ
り向上するとともに、汚れを十分に落とすことができ
る。
【0090】請求項4の発明の炊飯器によれば、請求項
3の発明の効果に加えて、加熱を開始してからまたはほ
ぼ沸騰してから加熱を停止するまでの時間を任意に設定
可能としたので、ユーザーは使用目的および希望時間に
応じて煮沸時間を設定でき、実用性が向上する。
【0091】請求項5の発明の炊飯器によれば、請求項
2から4のいずれかの発明の効果に加えて、白米などの
炊飯を目的とした任意の炊飯コースと煮沸コースとを兼
用したので、加熱制御の構成を簡素化できる。
【0092】請求項6の発明の炊飯器によれば、炊飯開
始後ほぼ最大加熱量で加熱を開始し、ほぼ沸騰前後にお
いて加熱量を減少して鍋内の水を沸騰継続し、沸騰継続
中に鍋の温度が所定温度上昇するか、炊飯を開始してか
ら所定時間経過するか、ほぼ沸騰してから所定時間経過
すると、煮沸継続中より加熱量を減少したむらし加熱を
行い、このむらし加熱が所定時間経過したら保温加熱に
することにより、米を入れず水のみを煮沸する加熱とご
飯を炊飯する加熱を通常の炊飯時に比べ短時間で行える
ようにし、水のみを煮沸したときに少量の湯が残るよう
に構成したので、炊飯コースと煮沸コースとの兼用によ
り構成を簡素化でき、また、煮沸に際しては、この煮沸
に要する水や燃料費を減らせるとともに、安全に煮沸が
でき、しかも、汚れを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の炊飯器の第1実施例を示す断面図であ
る。
【図2】同上蒸気通過路付近の拡大断面図である。
【図3】同上蒸気口カバーの平面図である。
【図4】同上蒸気の付着に関する実験結果を示す説明図
である。
【図5】同上操作パネルの正面図である。
【図6】同上早炊きコースと煮沸コースとの切り替え動
作を示すフローチャートである。
【図7】同上煮沸コースでの制御の一例を示すフローチ
ャートである。
【図8】同上煮沸コースでの制御の他の例を示すフロー
チャートである。
【図9】同上煮沸コースでの制御のさらに他の例を示す
フローチャートである。
【図10】同上煮沸コースでの制御のさらに他の例を示
すフローチャートである。
【図11】本発明の炊飯器の第2実施例を示す断面図で
ある。
【図12】同上図11のXI部の拡大断面図である。
【図13】同上図11のXII 部の拡大断面図である。
【図14】同上蓋パッキンの断面図である。
【図15】同上枠板の底面図である。
【図16】本発明の炊飯器の第3実施例を示す蓋パッキ
ン付近の断面図である。
【図17】本発明の炊飯器の第4実施例を示す蓋パッキ
ン付近の断面図である。
【図18】従来の炊飯器の一例を示す蒸気通過路付近の
断面図である。
【符号の説明】
26 鍋 31 主ヒータ(加熱手段) 51 蓋体 61 蒸気通過路 85 蒸気放出口 86 面取り部 106 鍋 111 加熱コイル(加熱手段) 141 蓋体 171 蒸気通過路 186 蒸気放出口 187 面取り部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鍋と、この鍋の上部開口部を覆う蓋体
    と、この蓋体の下面から上面に通じた蒸気通過路と、こ
    の蒸気通過路の上部に設けられた蒸気放出口とを備え、
    この蒸気放出口の周囲の下側の角部に面取り部を形成し
    たことを特徴とする炊飯器。
  2. 【請求項2】 鍋と、この鍋を加熱する加熱手段とを備
    えるとともに、煮沸機能を有する炊飯器において、煮沸
    コースでは加熱を開始するとすぐに鍋をほぼ最大加熱量
    で加熱し、ほぼ沸騰が始まったら加熱量を低減して沸騰
    を継続させ、鍋温度が所定温度上昇したら少量の残水が
    残る状態で煮沸加熱を停止させることを特徴とする炊飯
    器。
  3. 【請求項3】 鍋の温度が所定温度上昇するか、加熱を
    開始してからまたはほぼ沸騰してから所定時間経過した
    ときに煮沸加熱を停止することを特徴とする請求項2記
    載の炊飯器。
  4. 【請求項4】 加熱を開始してからまたはほぼ沸騰して
    から加熱を停止するまでの時間を任意に設定可能とした
    ことを特徴とする請求項3記載の炊飯器。
  5. 【請求項5】 白米などの炊飯を目的とした任意の炊飯
    コースと煮沸コースとを兼用したことを特徴とする請求
    項2から4のいずれか1項に記載の炊飯器。
  6. 【請求項6】 鍋と、この鍋を加熱する加熱手段とを備
    え、炊飯開始後ほぼ最大加熱量で加熱を開始し、ほぼ沸
    騰前後において加熱量を減少して鍋内の水を沸騰継続
    し、沸騰継続中に鍋の温度が所定温度上昇するか、炊飯
    を開始してから所定時間経過するか、ほぼ沸騰してから
    所定時間経過すると、煮沸継続中より加熱量を減少した
    むらし加熱を行い、このむらし加熱が所定時間経過した
    ら保温加熱にすることにより、米を入れず水のみを煮沸
    する加熱とご飯を炊飯する加熱を通常の炊飯時に比べ短
    時間で行えるようにし、水のみを煮沸したときに少量の
    湯が残るように構成したことを特徴とする炊飯器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014180413A (ja) * 2013-03-19 2014-09-29 Mitsubishi Electric Corp 炊飯器
CN112190122A (zh) * 2020-10-23 2021-01-08 杭州向田科技有限公司 电饭甑

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