JPH10338387A - メディア検知方法および装置 - Google Patents

メディア検知方法および装置

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JPH10338387A JP9169421A JP16942197A JPH10338387A JP H10338387 A JPH10338387 A JP H10338387A JP 9169421 A JP9169421 A JP 9169421A JP 16942197 A JP16942197 A JP 16942197A JP H10338387 A JPH10338387 A JP H10338387A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光学センサの個体差および機械組み立て誤差、
光学センサの発光部、受光部の汚れ等に関わらず正確な
メディアの検知を行うとともに、メディアがまだ準備さ
れていない状態においても短時間にメディアを正確に検
知可能とする。 【解決手段】まず、メディアの不存在時または不存在場
所において、差分増幅器10の比較基準信号を0として
光学センサ11の出力を求める。このときの光学センサ
11の出力を予め求められた計算式に適用することによ
り、差分増幅器に次に与えるべき比較基準信号を求め
る。ついで、実際のメディア検知動作時にこの比較基準
信号を差分増幅器10に与え、その出力を所定の閾値と
比較することによりメディアの有無を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置およ
び画像読み取り装置等に係り、特に、被記録媒体等のメ
ディアの有無の検知またはメディア幅寸法等の検知を行
うための光学センサを備えたメディア検知装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、画像形成装置および画像読み取
り装置に於いて、印字・印刷が行われる前段階の一連の
初期動作において、メディアの検知およびメディア幅寸
法の検知等が行われる。このメディアの検知およびメデ
ィア幅寸法の検知に際しては、メディアを非接触で検知
する光学センサが一般的に用いられる。特に、プリンタ
やプロッタ等のように可動なキャリッジを有する画像形
成装置では、このキャリッジに光学センサが搭載され、
メディア上を走査することで、メディアの検知・メディ
ア幅寸法の検知が行われた後に、印字・印刷が可能かど
うかを判断して次の動作に入る。
【0003】従来の、光学センサからの出力をそのまま
メディアの有る無しとして判断させる回路では、センサ
の出力が不安定である為に正確なメディア検知が行われ
ることが期待できない。また、不完全な出力状態のた
め、センサの出力に時間差が生じることから、指令され
た紙送り量に対し実際の紙送り量が異なることにより余
白量の違いが生じる等の問題があった。
【0004】また、光学センサそのものの個体差として
の電気的性質のばらつき(暗電流の違い)や機械的な寸
法誤差による検出距離のばらつき、また、搭載する際の
取り付け誤差、光学センサの発光部、受光部に紙粉がつ
いたり、汚れたりすることが原因となる誤動作が生じる
おそれがあった。
【0005】更に、プラテンやメディアを支える部材と
光学センサとの間にメディアが挿置されることによって
メディアの検知が行われる構造では、メディアがないと
きに光学センサの発光部からの赤外線を受ける光吸収部
材または光低反射率部材、または、メディアがないこと
を光学センサに検知させるために工夫された部材が光学
センサに近接し、対峙した構成を持つ例が多い。しか
し、感度の良い種類の光学センサを用いた場合、また、
個体差によって感度の良い光学センサが取りつけられた
場合、上記光吸収部材または光低反射率部材の光反射率
(吸収率・透過率)のばらつき、更に、取り付け具合に
よる光学センサとの距離のばらつき、表面処理差、汚れ
等によって、メディアの無い状態にも関わらずメディア
有り、逆に、メディアの有る状態にも関わらずメディア
無しと誤検知するという問題もあった。
【0006】これらの対策として講じられてきた従来の
メディア検知装置では、光学センサからの信号をA/D
変換器に入力してデジタル変換して補正を行うもの、あ
るいは、特開平5−270700号公報に開示のように
比較演算回路を用いて非反転入力端子に光学センサから
の出力電圧を入力し、反転入力端子には、複数の抵抗と
複数のスイッチング素子からなる構造を持たせ、そのス
イッチング素子のオン・オフの組み合わせで複数の電圧
値の設定ができるようにして、前記複数のスイッチング
素子を順番にオン・オフし、比較演算回路の出力電圧が
変化する際のスイッチング素子のオン・オフ状態を記憶
することでメディアの有る無しを正確に行おうとする方
法がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、センサ
の出力電圧値をスレッショルド(閾値)近傍の値で補正
を行う方法や、スレッショルド電圧そのものを変える方
法、また、スイッチング素子のオン・オフ状態の一連の
設定動作を行わせるプログラミングを用いる等の従来の
方法では、いずれも少なくとも1回はメディアの有る場
合と無い場合の2状態をセッティングした後に、光学セ
ンサ11を機能させて検知を行わせ、そのときの2状態
のメディアの有る無しの出力状態を認識し記憶した上
で、改めて設定する手段によりメディア検知を行うもの
である。このような従来の方法では時間もかかり、煩雑
であり、CPUへの負荷も大きいという問題がある。
【0008】また、メディアが無いにも関わらず、前述
の要因によりメディア有りと誤検知してしまう場合で
は、最初のメディアの有無の2状態の設定自体が正常に
実行できないことになり、不充分である。
【0009】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであり、光学センサの個体差および光学
センサを搭載する際の機械組み立て誤差、また、光学セ
ンサの発光部、受光部の汚れ等に関わらず、正確なメデ
ィアの検知を行うことができるメディア検知方法および
装置を提供することを目的とする。
【0010】本発明の他の目的は、メディアがまだ準備
されていない状態においてもメディアを正確に検知でき
る状態の設定を可能とし、また、経年変化に伴いセンサ
出力状態が変化したとしてもメディアの正確な検知が可
能なメディア検知方法および装置を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によるメディア検
知方法は、射出した光の反射光を検知する光学センサ
と、該光学センサの出力を受ける差分増幅器とを用い
て、該差分増幅器の出力に基づいて検知対象のメディア
の存在を検知するメディア検知方法であって、メディア
の不存在時または不存在場所において、前記差分増幅器
の基準入力端子電圧を0Vとして前記光学センサの出力
を求め、該求められた光学センサの出力を前記差分増幅
器について予め定められた計算式に適用することによ
り、前記差分増幅器に次に与えるべき基準入力端子電圧
値を算出し、メディア検知動作時に該算出された基準入
力端子電圧を前記差分増幅器に与え、該差分増幅器の出
力を所定の閾値と比較することによりメディアの有無を
判定することを特徴とする。
【0012】これによって、メディア検知動作時に、光
学センサやその環境を含めた種々の誤動作要因に対応し
て、差分増幅器に適正な基準入力端子電圧を与えること
ができ、正確なメディアの検知を行うことが可能とな
る。また、実際のメディア検知動作に先だってメディア
無しの状態を検知するだけで基準入力端子電圧値を算出
することができるので迅速にメディア検知動作に移行す
ることができる。
【0013】前記メディア検知方法において、前記差分
増幅器の検知信号入力端子に電圧V+i、基準入力端子に
電圧V-iをそれぞれ入力したときに、出力電圧Vo=α
・(V+i−V-i)と一般的に表わされ、本実施の形態で
はメディアの不存在時または不存在場所での前記光学セ
ンサの出力が前記差分増幅器の検知信号入力端子に入力
されるととともに電圧0Vが前記基準入力端子に入力さ
れたときの前記差分増幅器の出力が飽和電圧にならない
ように、増幅率αが設定されることが好ましい。
【0014】また、前記差分増幅器に次に与えるべき基
準入力端子電圧は、メディアの不存在時または不存在場
所での前記光学センサの出力に基づいて、前記予め定め
られた計算式により差分増幅器の出力値が0Vとなるよ
うに決定されることが好ましい。
【0015】より具体的には、メディアの不存在時また
は不存在場所での前記光学センサの出力が前記検知信号
入力端子に入力されるとともに電圧0Vが前記基準入力
端子に入力されたときの前記差分増幅器の出力値をVox
とし、メディアの不存在時または不存在場所での前記差
分増幅器の出力値が0Vとなるように前記基準入力端子
に次に与えるべき電圧値をV-xとしたとき、前記予め定
められた計算式は、 V-x=Vox/α で与えられる。
【0016】このように、基準入力端子電圧値を算出す
るための計算式の決定に際しては、メディア有りの状態
での光学センサの出力を用いる必要がない。
【0017】また、本発明によるメディア検知装置は、
射出した光の反射光を検知する光学センサと、該光学セ
ンサの出力を受ける差分増幅器と、前記差分増幅器の基
準入力端子電圧を出力する基準電圧発生手段と、メディ
アの不存在時または不存在場所において、前記基準電圧
発生手段から出力する基準入力端子電圧を0Vとして前
記光学センサの出力を求め、該求められた光学センサの
出力を前記差分増幅器について予め定められた計算式に
適用することにより、前記差分増幅器に次に与えるべき
基準入力端子電圧値を求める制御手段と、該算出された
基準入力端子電圧を前記差分増幅器に与えた状態で、前
記差分増幅器の出力を求め、該所定の閾値と比較するこ
とによりメディアの有無を判定する判定手段とを備えた
ことを特徴とする。
【0018】このメディア検知装置において、前記光学
センサは、検知対象のメディア上を走査するキャリッジ
に搭載することができる。例えば、画像形成装置、また
は画像読み取り装置において、ヘッドを搭載したキャリ
ッジに光学センサを搭載して、メディアの検知もしくは
メディア幅寸法等を検知することができる。
【0019】この検知動作は、装置の電源投入直後もし
くは電源投入後の最初の印字動作(読み取り動作)直前
の初期動作中もしくは印字動作(読み取り動作)中、ま
たはユーザが必要としたとき等の任意の時点で行うこと
ができる。
【0020】前記メディア検知装置は、さらに前記差分
増幅器のアナログ出力をデジタル信号に変換するA/D
変換器と、前記計算式を格納した記憶手段とを有し、前
記制御手段はCPUにより構成されるとともに、前記基
準電圧発生手段はD/A変換器により構成され、前記C
PUは、メディアの不存在時または不存在場所におい
て、前記D/A変換器から出力される基準入力端子電圧
を0Vとして前記光学センサの出力を求め、該求められ
た光学センサの出力を前記記憶手段に格納された計算式
に適用することにより、前記差分増幅器に次に与えるべ
き基準入力端子電圧としてのデジタル値を算出し、該算
出されたデジタル値を前記D/A変換器に入力する構成
としてもよい。
【0021】このように、A/D変換器、D/A変換器
およびCPUを用いることにより、ハードウエア構成を
簡単化するとともに、メディア検知装置の制御をソフト
ウエアにより容易に行うことができ、制御の汎用性、融
通性も向上する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0023】まず、図1により本発明の好適な実施の形
態に係るメディア検知装置100のブロック図を示す。
【0024】このメディア検知装置100は、主とし
て、光学センサ11、差分増幅器10、A/D変換器1
3、D/A変換器14、処理部18からなる。このメデ
ィア検知装置は、通信インタフェース20を介してホス
トコンピュータ21と接続される。本実施の形態では、
メディア検知装置100は画像形成装置に搭載される。
処理部18は、ホストコンピュータ21から通信インタ
フェース20を介して画像データを受信し、これに基づ
いて画像形成動作を行う機能も有する。
【0025】処理部18は、制御手段として機能するC
PU15と、このCPU15の動作プログラムおよび固
定的なデータ(後述する計算式も含む)を格納したRO
M17、CPU15の作業領域および一時記憶領域を提
供するRAM16を有する。
【0026】光学センサ11は、発光ダイオードのよう
な発光部111とフォトトランジスタやフォトダイオー
ドのような受光部112からなり、発光部111からメ
ディア8の存在する方向へ射出した光の反射光を受光部
112で検出する。
【0027】この検出電流は抵抗R5を流れ、検出電圧
V+iとして差分増幅器10の検知信号入力端子26に入
力される。
【0028】この検知信号入力端子26に入力された検
出電圧V+iは、抵抗R1とR2からなる分圧器により分圧
され、比較演算回路12の非反転入力端子24に印加さ
れる。反転入力端子23とD/A変換器14の間には抵
抗R3が接続され、更に、反転入力端子23と出力端子
27との間には帰還抵抗R4が接続されている。これら
比較演算回路12および抵抗R1、R2,R3,R4
は、一般的な差分増幅器を構成している。比較演算回路
12の出力電圧VoはA/D変換器13に入力される。
このA/D変換器13から出力されるデジタル信号D0
は処理部18のCPU15に入力される。CPU15
は、D/A変換器14に対してデジタル信号D1を入力
する。これに対応してD/A変換器14から出力される
アナログ信号は基準入力端子電圧V-iとして差分増幅器
10の基準入力端子25に入力される。この基準電圧V
-iは入力抵抗R3を介して比較演算回路12の反転入力
端子23へ印加される。差分増幅器10の出力は2値化
回路19に入力され、2値化回路19の出力はCPU1
5に入力される。
【0029】図1の構成の具体的な動作については、後
述する。
【0030】次に、本発明の原理を説明する。
【0031】光学センサ11においては不可避的に暗電
流が存在し、この暗電流のばらつきによる電気的ばらつ
きおよび機械的誤差によるばらつきが光学センサ11自
身の感度のばらつきとなる。また、この光学センサ11
を用いるにあたっては、検知すべきメディア8が無い場
合であっても、光学センサ11の検知部上の無限遠にお
いて物体が存在しないということはありえない。従っ
て、実際に光学センサを設置場所に設置して用いた場合
のメディア8の非検知状態での出力は、検知状態での出
力電流よりも遙かに低いが、暗電流よりも大きく、光学
センサ11自身のばらつきや実際の光学センサ11の設
置状態のばらつきによって、出力電流値(よって出力電
圧値)にばらつきを生じる。
【0032】そこで、本実施の形態では、メディアの検
知を行う画像形成装置において、例として、供給電源電
圧5Vで、出力電圧範囲が0〜5[V]の差分増幅器10
を用いて、まず、基準入力端子25には0Vを入力し、
検知信号入力端子26にはメディアの無い状態での光学
センサ11からの出力電圧を入力する。メディアの無い
状態での光学センサ11からの出力電圧は、0〜1未満
[V]の小さな電圧である。従って、差分増幅器10を、
例えば5〜10倍程度の増幅率で用いることによって、
メディアの無い状態での差分増幅器10の出力は、0〜
5V未満の非飽和の線形変化領域となるようにする。す
なわち、図2(a)に示すように、基準電圧V-i=0V
において、差分増幅器非反転入力電圧V+iと差分増幅器
10の出力電圧Voの関係は、図2(b)のようにな
る。この非飽和領域の線形変化領域において、光学セン
サ11のばらつきによる検知信号入力端子26に入力さ
れる電圧値のばらつきを、基準入力端子電圧0Vとの比
較により、そのときの比較演算回路12の電圧の出力電
圧値Voのばらつきとして得る。その出力値Voを、A/
D変換器13を介してデジタル信号に変換し、デジタル
値Doを得る。光学センサ11が正常にメディアを検知
できる範囲を保証する為に、CPU15は、ROM17
に予め記憶されている計算式を用いて、メディア検知動
作時に基準入力端子25に入力すべき電圧値V1に対応
するデジタル値D1を前記のデジタル値Doに基づいて算
出する。このデジタル値D1はD/A変換器14によ
り、対応するアナログ電圧値V1に変換され基準入力端
子25に入力される。
【0033】予めROM17に記憶されている計算式
は、比較演算回路12により構成される差分増幅器10
の抵抗値選定による増幅倍率設定によって、差分増幅器
10の基準入力端子25と検知信号入力端子26の微小
な電圧差に対して出力電圧Voが非飽和になるように設
定し、その電圧差と出力電圧との間の線形関係を利用し
たものである。本実施の形態における微小な電位差と
は、0〜1未満[V]程度を意味する。
【0034】例えば、第二原図用紙等の反射率の低いメ
ディアを光学センサ11が検知した場合と、メディアの
無い状態を検知した場合の差分増幅器10の出力電圧V
oと、差分増幅器10の基準入力端子25に入力する電
圧値V-との関係は、A)センサ感度が良い(または比
較的メディアと近接するような形で取りつけられてい
る)状態と、B)センサ感度が悪い(または比較的メデ
ィアに近接せずに取りつけられている)状態とは、それ
ぞれ図3(a)(b)に示すようになる。(a)(b)
の状態は、実際の製造上の厳しい精度においてもやむを
得ず起こるものである。
【0035】前述のように差分増幅器10の出力電圧V
oは、基準入力端子25と検知信号入力端子26の電位
差との間に、非飽和領域での線形関係を得るような構成
とする。そのためには、メディア無し状態での光学セン
サ11の出力電圧の値がどの程度で、誤差範囲がどの程
度であるのかを実験等によって知り、その結果に基づい
て差分増幅器10の増幅率を決定する必要がある。
【0036】図1の回路図に基づいて説明を行うと、例
えば、メディア無し状態での光学センサ11の出力電圧
が0〜1未満[V]程度であったとするならば、 Vo={(R3+R4)/(R1+R2)}(R2/R3)V+
i−(R4/R3)V-i となるから、例えばR1=R3=R、R2=R4=5Rとし
て、 Vo=5(V+i−V-i) …(1) となり、増幅率5倍とする。
【0037】この式(1)の関係を用いて、再度、図3
を参照して説明を行う。前述のように、図3は、差分増
幅器10の基準入力端子電圧V-に対する出力端子電圧
Voの関係を示す。図3(a)において、Voaは、メデ
ィアの無い状態での差分増幅器10の基準入力端子電圧
V-を0Vとしたときの出力電圧Voであり、V-aは、出
力電圧Voを0Vとするための基準入力端子電圧V-であ
る。同様に、図3(b)において、Vobは、メディアの
無い状態での、差分増幅器10の基準入力端子電圧を0
Vとしたときの出力電圧Voであり、V-bは、出力電圧
Voを0Vとするための基準入力端子電圧V-である。基
準入力端子電圧が0Vであるときに、出力電圧Voが0
VとならずにVoa、Vobとなるのは、検知信号入力端子
26に、メディアの無い状態での光学センサ11からの
出力電圧V+a、V+bが入力されているためである。
【0038】従って、これらの関係を式に表せば次のよ
うになる。
【0039】Voa=5(V+a−0) …(2) 0=5(V+a−V-a) …(3) Vob=5(V+b−0) …(4) 0=5(V+b−V-b) …(5) ここに、すなわち V-a=V+a:図3(a)の場合のメディアの無い状態で
の光学センサ11の出力電圧 V-b=V+b:図3(b)の場合のメディアの無い状態で
の光学センサ11の出力電圧 である。かつ、上記増幅率が5倍であることから、 5=Voa/V-a=Vob/V-b …(6) となる。
【0040】一般に、差分増幅器の増幅率をαとする
と、 α=Voa/V-a=Vob/V-b …(7) となる。このαの値は、式(1)から分かるように設計
値によって決定できるが、設計の後、実験を行って、実
験値に基づいてαの値を決定することが好ましい。
【0041】α=Voc/V-c …(8) ここに、V-cは、特定の装置に搭載された特定の光学セ
ンサ11についてメディアの無い状態で出力電圧を0V
とするための基準入力端子電圧V-の実験値であり、Vo
cは、同じくメディアの無い状態で差分増幅器10の基
準入力端子電圧V-を0Vとしたときの出力電圧Voの実
験値である。
【0042】αの決定に際しての実験においては、実験
に用いる光学センサ11の出力のばらつきが同様に伴う
ために、光学センサ11毎にVo、V-は異なるであろう
が、その場合にも傾きαは一定であり、αの値を決定す
るに際しては問題ない。また、多くのサンプルで光学セ
ンサ11の出力状態を集計したりする必要もなく、容易
にαの値を簡単な実験結果から定めることができる。
【0043】このαに従って計算を行うような計算式を
ROM17に記憶させる。この計算式は、次のように表
わせる。
【0044】V-x=Vox/α …(9) ここに、V-xは、特定のメディア検知装置に対して求め
るべき基準入力端子電圧を表す変数であり、Voxは、そ
のメディア検知装置においてメディアの無い状態で差分
増幅器10の基準入力端子電圧V-を0Vとしたときの
出力電圧Voの値である。
【0045】値αが決定された計算式(9)がROM1
7に記憶されたならば、メディアの無い状態での光学セ
ンサ11の出力電圧Voxが差分増幅器10の検知信号入
力端子26に入力され、A/D変換器13を経てCPU
15およびRAM16に入力される。このA/D変換器
13を経た値をデジタル値をDoとすると、計算式
(9)をROM17より呼び起こして、数値を代入すれ
ば、 D1=Do/α …(10) として、V-xに対応するデジタル値D1が求められる。
この求められたデジタル値D1をD/A変換器14を経
て差分増幅器10の基準入力端子25に入力することに
よって、メディア検知を行うにあたっての設定が完了す
る。
【0046】その結果、図3(a)に示したセンサ感度
が良い場合には、一点鎖線41に示す位置で差分増幅器
10が動作し、経年変化や何らかの要因で図3(b)に
示したようにセンサ感度が悪くなった場合には、一点鎖
線42で示す位置で差分増幅器10が動作する。いずれ
の位置41,42においても、メディア無し状態とメデ
ィア検知状態との出力電圧Voの落差を最大とすること
ができ、一定の閾値Vthでの判定時に誤動作を回避する
ことができる。
【0047】図3のメディア検知状態でのメディアは第
2原図用紙としたが、第2原図用紙の反射率は比較的低
いので他のメディア、すなわち、反射率の高いメディア
においては、図3(a)(b)の二点鎖線43,44で
示すような出力となる。本例は、反射率の低いメディア
についての誤検知を回避すべく考慮したものであり、従
って、言及するまでもなくこの設定を他のメディア、す
なわち、反射率の高いメディアに対してもそのまま適用
することができる。
【0048】なお、補足するならば、図3(a)におい
て基準電圧V-を0Vとしてメディアの検知を行った場
合に閾値Vthを図の大きさとすると、電圧Voaが閾値V
thを超え、メディアが無いにも拘わらずメディア有りと
誤判定されることになる。本実施の形態によりこの誤判
定が回避されるのである。
【0049】図4により、本メディア検知装置をインク
ジェット記録方式の画像形成装置(プリンタやプロッタ
等)に利用した場合の関連部分の機械的構造について説
明する。
【0050】この画像形成装置は、モータ(図示せず)
により直線的に可動なキャリッジ2を有し、このキャリ
ッジ2にインクカートリッジ1を搭載する。キャリッジ
2には、インクカートリッジ1のインク吐出ヘッド4近
傍に反射型光学センサ11が搭載され、キャリッジ2が
メディア上を走査することによってメディア検知および
メディア幅寸法検知を行う。
【0051】画像形成装置において、図4(a)に示す
ように、インク吐出ヘッド4は、印字動作を行う前段階
に於いてはインクの乾燥を防ぐ為に、またはメディアセ
ットをユーザが行うことを妨げないようにする為のキャ
ッピング・回復機構5の存在するキャッピング位置また
は所定の位置に収まっている。
【0052】印字動作を行う場合、図4(b)に示すよ
うに、インク吐出ヘッド4は、上記所定位置から脱しメ
ディア8のセットが行われたことが確認された後に印字
動作に移る。前述のように、メディア8の検知に用いら
れる光学センサ11には反射型のものを用い、メディア
8による光の反射を光学センサ11の受光部が検知する
ことでメディア8の有無を検知する。
【0053】本実施の形態において、光学センサ11に
よりメディア8の有無の検知するプラテン7上の箇所に
おいて、メディア8が無い場合には光学センサ11の受
光部に反射光が入らないようにプラテン7の形状または
表面状態等を工夫し、またはプラテン7上にスポンジも
しくはスウェード等の反射率の低い部材(メディア非検
知部材)6を貼付するなどして、メディア非検知状態
(領域)9(図4(b))を作り、その上にメディア8
がセットされたときに対照的な検知状態を形成するよう
にする。このような、光学センサ11の受光部に反射光
が入らないように工夫されたメディア非検知領域9を、
メディア8がセットされた際にメディア8の占有する幅
よりも広くとることにより、メディア8がセットされて
いるか否かに関わらず、印字を開始する際のキャリッジ
の動作を始める所定位置からメディア端部になるであろ
う所の位置に至る迄の間には、必ずメディアの非検知状
態(領域)9を得られるようにする。そのメディア8の
存在自体の検知、およびメディア8とその上の印字範囲
の適合性を見る為のメディア幅寸法検知を行う際、前記
所定位置からメディア端部に至る間の非検知領域9にお
いて、反射型光学センサ11のメディア8がセットされ
ていない状態での出力電圧V+iを得て、上述内容の結果
によりメディア検知を行うことができる。
【0054】本発明では、このようにメディアの不存在
時または不存在場所において、光学センサ11の出力を
検査するのみで適正なメディア検知を行うことができ、
従来のように、メディアをセットした状態を要求せず、
また、そのときの光学センサ11の出力まで検査する必
要はない。したがって、印字開始までの時間を短縮する
ことができる。
【0055】次に、図1の回路構成における初期設定の
動作を、図5のフローチャートを参照しながら説明す
る。
【0056】この処理は、(1)装置の初期動作時、
(2)電源投入後の最初の印字動作の直前、(3)各メ
ディアに対する印字動作の直前、(4)キャリッジの走
査時毎、(5)ユーザによる指示時、等のような種々の
時点で実施することができる。どの時点で行うかは、装
置の種類によって、あるいはユーザの要求に応じて、任
意に決定することができる。
【0057】まず、CPU15は、D/A変換器14を
介して、差分増幅器10の基準入力端子25に0[V]を
セットする(S41)。次に、光学センサ11が前述し
た非検知領域9に来るように、キャリッジ2を移動させ
る(S42)。
【0058】そこで、光学センサ11を動作状態(O
N)にする(S43)。これにより非検知領域9におい
て光学センサ11の出力電圧V+iが差分増幅器10の検
知信号入力端子26に入力される。差分増幅器10の差
分増幅における非飽和領域の線形変化領域において、差
分増幅器10の出力電圧Voを、A/D変換器13を介
してデジタル値Doに変換し、これをCPU15で読み
取る(S44)。そこで、CPU15は、RAM16に
このデジタル値Doを取り込み、ROM17に予め記憶
されている計算式を読み出し、この計算式の演算を行い
デジタル値D1を算出する(S45)。ついで、このデ
ジタル値D1をD/A変換器14を介してアナログ電圧
V1に変換し、この電圧V1を基準入力端子25に印加す
る(S46)。これによって、本メディア検知装置の初
期設定は完了する。
【0059】このような設定を行った後に、初めて、メ
ディアの検知またはメディア幅寸法の検知の動作に入
る。この際、差分増幅器10の後段の2値化回路19
が、予め定められた一定の閾置Vthによって差分増幅器
10の出力電圧Voを2値化し、これによって得られる
「H」レベルと「L」レベルによって、CPU15はメ
ディア8の有無を判定する。
【0060】なお、2値化回路19を用いずに、A/D
変換器13の出力に基づいてCPU15が閾値との比較
判定を行うようにしてもよい。いずれにせよ、メディア
8の有無が、電気信号の2値化により判定される。
【0061】以上説明した本実施の形態においては、画
像形成装置の動作に従い、特に、メディアを検知する場
合においての光学センサ、中でも反射型センサについて
の説明を行ったが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、例えば、光学センサによるメディア検知を行う画
像読み取り装置においても適用することができる。
【0062】更には、本明細書で述べているメディアと
は被記録媒体のみに限定するものではなく、例えば、光
学センサを用いてスイッチング動作を行わせるようなあ
る部材を検知する場合においても利用することができ
る。
【0063】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明により、
光学センサを用いる場合に、その光学センサ自身の製品
誤差によって生じる出力能力のばらつきや、光学センサ
を取り扱う場合において止むを得ず種々生じる誤差に対
して、簡便な方法で一定の検知結果を得ることができ
る。
【0064】また、メディアの無い状態での光学センサ
の取り付け状態を認識することにより、メディアセット
後からメディア検知を行う迄の動作設定や時間を短縮す
ることができる。
【0065】このようにして、メディアの正確な検知を
簡便な方法で短時間に行い、また、後段の動作へと速や
かに移ることが可能となる。
【0066】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施の形態に係るメディア検知
装置のブロック図である。
【図2】図1に示した差分増幅器10の概念図(a)お
よび特性を説明するためのグラフ(b)である。
【図3】図1に示した差分増幅器10について、光学セ
ンサのセンサ感度がよい場合(a)および悪い場合
(b)について、基準入力端子電圧に対する出力端子電
圧の関係を示すグラフである。
【図4】本メディア検知装置をインクジェット記録方式
の画像形成装置(プリンタやプロッタ等)に利用した場
合の関連部分の機械的構造について、キャリッジが所定
位置にある状態(a)およびその所定位置から脱した状
態(b)を示す正面図である。
【図5】図1の回路構成における初期設定の基本的な動
作を表わすフローチャートである。
【符号の説明】
10…差分増幅器、11…光学センサ、12…比較演算
回路、13…A/D変換器、14…D/A変換器、15
…CPU、16…RAM、17…ROM、18…処理
部、19…2値化回路、20…通信インタフェース、2
1…ホストコンピュータ、23…反転入力端子、24…
非反転入力端子、25…基準入力端子、26…検知信号
入力端子。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】射出した光の反射光を検知する光学センサ
    と、該光学センサの出力を受ける差分増幅器とを用い
    て、該差分増幅器の出力に基づいて検知対象のメディア
    の存在を検知するメディア検知方法であって、 メディアの不存在時または不存在場所において、前記差
    分増幅器の基準入力端子電圧を0Vとして前記光学セン
    サの出力を求め、 該求められた光学センサの出力を前記差分増幅器につい
    て予め定められた計算式に適用することにより、前記差
    分増幅器に次に与えるべき基準入力端子電圧値を算出
    し、 メディア検知動作時に該算出された基準入力端子電圧を
    前記差分増幅器に与え、 該差分増幅器の出力を所定の閾値と比較することにより
    メディアの有無を判定することを特徴とするメディア検
    知方法。
  2. 【請求項2】メディアの不存在時または不存在場所での
    前記光学センサの出力が前記差分増幅器の検知信号入力
    端子に入力されるととともに電圧0Vが前記基準入力端
    子に入力されたときの前記差分増幅器の出力が飽和電圧
    にならないように、前記差分増幅器の増幅率αが設定さ
    れることを特徴とする請求項1記載のメディア検知方
    法。
  3. 【請求項3】前記差分増幅器に次に与えるべき基準入力
    端子電圧は、メディアの不存在時または不存在場所での
    前記光学センサの出力に基づいて、前記予め定められた
    計算式により差分増幅器の出力値が0Vとなるように決
    定されることを特徴とする請求項2記載のメディア検知
    方法。
  4. 【請求項4】メディアの不存在時または不存在場所での
    前記光学センサの出力が前記検知信号入力端子に入力さ
    れるとともに電圧0Vが前記基準入力端子に入力された
    ときの前記差分増幅器の出力値をVoxとし、メディアの
    不存在時または不存在場所での前記差分増幅器の出力値
    が0Vとなるように前記基準入力端子に与えるべき電圧
    値をV-xとしたとき、前記予め定められた計算式は、 V-x=Vox/α で与えられることを特徴とする請求項3記載のメディア
    検知方法。
  5. 【請求項5】射出した光の反射光を検知する光学センサ
    と、 該光学センサの出力を受ける差分増幅器と、 前記差分増幅器の基準入力端子電圧を出力する基準電圧
    発生手段と、 メディアの不存在時または不存在場所において、前記基
    準電圧発生手段から出力する基準入力端子電圧を0Vと
    して前記光学センサの出力を求め、該求められた光学セ
    ンサの出力を前記差分増幅器について予め定められた計
    算式に適用することにより、前記差分増幅器に次に与え
    るべき基準入力端子電圧値を求める制御手段と、 該算出された基準入力端子電圧を前記差分増幅器に与え
    た状態で、前記差分増幅器の出力を求め、該所定の閾値
    と比較することによりメディアの有無を判定する判定手
    段と、 を備えたことを特徴とするメディア検知装置。
  6. 【請求項6】前記光学センサは、検知対象のメディア上
    を走査するキャリッジに搭載されることを特徴とする請
    求項5記載のメディア検知装置。
  7. 【請求項7】前記差分増幅器のアナログ出力をデジタル
    信号に変換するA/D変換器と、 前記計算式を格納した記憶手段とを有し、 前記制御手段はCPUにより構成されるとともに、前記
    基準電圧発生手段はD/A変換器により構成され、 前記CPUは、メディアの不存在時または不存在場所に
    おいて、前記D/A変換器から出力される基準入力端子
    電圧を0Vとして前記光学センサの出力を求め、該求め
    られた光学センサの出力を前記記憶手段に格納された計
    算式に適用することにより、前記差分増幅器に次に与え
    るべき基準入力端子電圧としてのデジタル値を算出し、
    該算出されたデジタル値を前記D/A変換器に入力する
    ことを特徴とする請求項5または6記載のメディア検知
    装置。
  8. 【請求項8】メディアの不存在時または不存在場所での
    前記光学センサの出力が前記検知信号入力端子に入力さ
    れるとともに電圧0Vが前記基準入力端子に入力された
    ときの前記差分増幅器の出力値をVoxとし、前記基準入
    力端子に次に与えるべき電圧値をV-xとしたとき、 メディアの不存在時または不存在場所での前記光学セン
    サの出力が前記検知信号入力端子に入力されるとともに
    電圧0Vが前記基準入力端子に入力されたときの前記差
    分増幅器の出力に基づく前記A/D変換器の出力をDo
    とし、メディアの不存在時または不存在場所での前記差
    分増幅器の出力値が0VとなるようにD/A変換器に次
    に与えるべき基準入力端子電圧をD1としたとき、前記
    予め定められた計算式は、 D1=Do/α (ここに、αは、メディアの不存在時または不存在場所
    での前記光学センサの出力が前記差分増幅器の検知信号
    入力端子に入力されるととともに電圧0Vが前記基準入
    力端子に入力されたときの前記差分増幅器の出力が飽和
    電圧にならないように設定された前記差分増幅器の増幅
    率である)で与えられることを特徴とする請求項6記載
    のメディア検知装置。
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