JPH10338757A - ポリエステルフィルムおよびその製造方法 - Google Patents

ポリエステルフィルムおよびその製造方法

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JPH10338757A
JPH10338757A JP15191997A JP15191997A JPH10338757A JP H10338757 A JPH10338757 A JP H10338757A JP 15191997 A JP15191997 A JP 15191997A JP 15191997 A JP15191997 A JP 15191997A JP H10338757 A JPH10338757 A JP H10338757A
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polyester
film
polyester film
copolymerized
liquid crystalline
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JP15191997A
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Masaaki Kotoura
正晃 琴浦
Keiichi Furukawa
恵一 古川
Tetsuya Tsunekawa
哲也 恒川
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】非液晶性ポリエステル(A)と主鎖にメソ
ゲン基を含有する共重合ポリエステル(B)からなるフ
ィルムであって、該フィルムの昇温結晶化温度が140
℃以下、固有粘度が0.6dl/g以上であることを特
徴とするポリエステルフィルム。 【効果】長期耐熱性に優れ、低オリゴマーであるポリエ
ステルフィルムを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステルフィ
ルムに関する。さらに詳しくは、冷凍機などのモーター
絶縁用途や各種電気絶縁用途などに使用される、長期耐
熱性、生産性に優れ、かつ低オリゴマーであるポリエス
テルフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、電気絶縁用途に用いられるポリ
エステルフィルムは、高分子量であるため、押出時の駆
動電流値、濾圧が大きくなるために単位時間当たりの吐
出量を増大させ生産性を向上させることは困難であっ
た。さらに、押出時に、ポリエステルの分解が生じるた
め、低オリゴマー、長期耐熱性に優れたフィルムを得る
ことは難しかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上述
した従来技術の現状と問題点を打破するために、長期耐
熱性、低オリゴマー、生産性に優れたポリエステルフィ
ルムを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、非液晶性ポリエステル(A)に、主鎖
にメソゲン基を含有する共重合ポリエステル(B)を添
加し、フィルムの熱特性、長期耐熱性、オリゴマー量等
と添加する共重合ポリエステル(B)の組成、溶融粘
度、添加量との関係について鋭意検討した。その結果、
非液晶性ポリエステル(A)に特定の共重合ポリエステ
ル(B)を添加して、縦方向と横方向のトータル延伸倍
率が9〜15倍となるように二軸延伸し、その後、熱処
理を多段階で行い、1段階目の熱処理を205℃以上、
非液晶性ポリエステル(A)の融点未満、最終段階の熱
処理を120〜180℃で行うと、非液晶性ポリエステ
ル(A)の昇温結晶化温度が低下すると共に、非液晶性
ポリエステル(A)中で分散した共重合ポリエステル
(B)が、(A)相と(B)相の密着性が高まるため
か、長期耐熱性に優れたフィルムが得られることを見出
し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明の
ポリエステルフィルムは、非液晶性ポリエステル(A)
と主鎖にメソゲン基を含有する共重合ポリエステル
(B)からなり、該フィルムの昇温結晶化温度が140
℃以下、固有粘度が0.6〜2.5dl/g以上である
ポリエステルフィルムとその製造法を骨子とするもので
ある。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のポリエステルフィルムを
構成する非液晶性ポリエステル(A)の代表的なものと
しては、芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸また
は脂肪族ジカルボン酸とジオールを主たる構成成分とす
るポリエステルである。芳香族ジカルボン酸成分として
は例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、
1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレン
ジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,
4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニル
エ−テルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホン
ジカルボン酸等を用いることができ、なかでも好ましく
は、テレフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸を用いることができる。脂環族ジカルボン酸成
分としては例えば、シクロヘキサンジカルボン酸等を用
いることができる。脂肪族ジカルボン酸成分としては例
えば、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン
ジオン酸等を用いることができる。これらの酸成分は1
種のみ用いてもよく、2種以上併用してもよく、さらに
は、ヒドロキシエトキシ安息香酸等のオキシ酸等を一部
共重合してもよい。また、ジオール成分としては例え
ば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、
1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シ
クロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジ
メタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、ポリアルキレングリコール、2,2’−ビス
(4’−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン等
を用いることができ、なかでも好ましくは、エチレング
リコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘ
キサンジメタノール、ジエチレングリコール等を用いる
ことができ、特に好ましくは、エチレングリコール等を
用いることができる。これらのジオール成分は1種のみ
用いてもよく、2種以上併用してもよい。また、ポリエ
ステルにはトリメリット酸、ピロメリット酸、グリセロ
ール、ペンタエリスリトール、2,4−ジオキシ安息香
酸、ラウリルアルコール、イソシアン酸フェニル等の単
官能化合物等の他の化合物を、ポリマーが実質的に線状
である範囲内で共重合されていてもよい。
【0006】このうち、ポリアルキレングリコールやポ
リエーテルジカルボン酸の平均分子量としては、好まし
くは400〜40000であり、さらに好ましくは60
0〜20000、より好ましくは1000〜10000
である。もちろん、複数の芳香族二塩基酸と複数のグリ
コールからなる共重合体であってもよい。
【0007】本発明に用いられる非液晶性ポリエステル
(A)には必要に応じて、難燃剤、熱安定剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、染料、脂肪酸エ
ステル、ワックス等の有機滑剤、あるいはポリシロキサ
ン等の消泡剤を配合することができる。また、易滑性や
耐摩耗性、耐スクラッチ性を付与するためにクレー、マ
イカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、カリオン、タル
ク、湿式または乾式シリカ、コロイド状シリカ、リン酸
カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ、ジルコニア等の
無機粒子、アクリル酸類、スチレン等を構成成分とする
有機粒子等を配合したり、ポリエステル重合反応時に添
加する触媒等によって析出する、いわゆる内部粒子を含
有せしめたり、界面活性剤を配合したりすることができ
る。
【0008】本発明で用いる主鎖にメソゲン基(液晶性
の構造単位)を含有する共重合ポリエステル(B)は、
溶融成形性のポリマーであり、液晶性ポリエステルであ
っても非液晶性ポリエステルであってもよい。具体的に
は、芳香族オキシカルボニル単位、芳香族ジオキシ単
位、芳香族ジカルボニル単位、アルキレンジオキシ単位
などから選ばれた構造単位からなる共重合ポリエステル
などである。
【0009】本発明で用いる好ましい共重合ポリエステ
ル(B)の例としては、下記(I)、(II)、(III )
および(IV)の構造単位からなる共重合ポリエステル、
(I)、(III )および(IV)の構造単位からなる共重
合ポリエステル、(I)、(II)および(IV)の構造単
位からなる共重合ポリエステルから選ばれた一種以上で
あるものが用いられる。
【0010】
【化4】 (但し式中のR1 は、
【化5】 を示し、R2
【化6】 から選ばれた一種以上の基を示し、R3 は、
【化7】 から選ばれた一種以上の基を示す。また、式中Xは水素
原子または塩素原子を示し、構造単位[(II)+(III
)]と構造単位(IV)は実質的に等モルである。) 上記構造単位(I)はp−ヒドロキシ安息香酸および/
または6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸から生成したポ
リエステルの構造単位を、構造単位(II)は、4、4´
−ジヒドロキシビフェニル、3、3´、5、5´−テト
ラメチル−4、4´−ジヒドロキシビフェニル、ハイド
ロキノン、t−ブチルハイドロキノン、フェニルハイド
ロキノン、2、6−ジヒドキシナフタレン、2、7−ジ
ヒドキシナフタレン、2、2´−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパンおよび4、4´−ジヒドロキシジフ
ェニルエーテルから選ばれた芳香族ジヒドロキシ化合物
から生成した構造単位を、構造単位(III )はエチレン
グリコールから生成した構造単位を、構造単位(IV)
は、テレフタル酸、イソフタル酸、4、4´−ジフェニ
ルジカルボン酸、2、6−ナフタレンジカルボン酸、
1、2−ビス(フェノキシ)エタン−4、4´−ジカル
ボン酸、1、2−ビス(2−クロルフェノキシ)エタン
−4、4´−ジカルボン酸および4、4´−ジフェニル
エーテルジカルボン酸から選ばれた芳香族ジカルボン酸
から生成した構造単位を各々示す。
【0011】また、上記構造単位(I)、(II)および
(IV)からなる共重合ポリエステルの場合は、R1
【化8】 であり、R2
【化9】 から選ばれた一種以上であり、R3
【化10】 から選ばれた一種以上であるものが好ましい。
【0012】また、上記構造単位(I)、(II )およ
び(IV)からなる共重合ポリエステルの場合は、R1
【化11】 であり、R3
【化12】 であるものが特に好ましい。
【0013】また、上記構造単位(I)、(II)、(II
I )および(IV)からなる共重合ポリエステルの場合
は、R1
【化13】 であり、R2
【化14】 であり、R3
【化15】 であるものが特に好ましい。
【0014】本発明では、共重合量を、ポリマーを形成
し得る繰返し構造単位のモル比から計算し、モル%で表
す。上記好ましい共重合ポリエステルの場合には、構造
単位(I)、構造単位(II)+(IV)、構造単位(III
)+(IV)がポリマーを形成し得る繰返し構造単位で
あり、これらの共重合モル比から共重合量が計算でき
る。構造単位(I)、(II)+(IV)、(III )+(I
V)の共重合モル比は任意であるが、メソゲン基の共重
合量は、5〜95モル%であると非液晶性ポリエステル
中で分散し、長期耐熱性が良好となる。メソゲン基であ
る構造単位(I)、(II)+(IV)の共重合量が5モル
%より低くなると、ポリマーの流動性改良による押出工
程での剪断発熱抑制効果が得られにくく、異物が多くな
り、オリゴマー量が多くなる。また95モル%よりも高
くなると分散性が低下し、長期耐熱性が悪化するため、
優れた電気絶縁用フィルムを得ることが難しくなる。
【0015】メソゲン基の共重合量が低くなると、異方
性溶融相の形成能すなわち液晶性は弱まるが、非液晶性
ポリエステル(A)との相溶性が高まるため、共重合ポ
リエステル(B)の分散性が高まりフィルムの長期耐熱
性が向上する。しかし、メソゲン基の共重合量が5モル
%よりも低くなると、液晶性が弱くなりすぎて、本発明
で目的とする長期耐熱性良好なフィルムが得られにくく
なるため好ましくない。
【0016】以上のことから、本発明の共重合ポリエス
テル(B)は次の共重合量であることが好ましい。
【0017】上記構造単位(I)、(II)、(III )お
よび(IV)からなる共重合ポリエステルの場合は、上記
構造単位[(I)+(II)+(III )]に対する
[(I)+(II)]のモル分率は5〜95モル%が好ま
しく、15〜80%がより好ましく、さらに好ましくは
20〜70モル%である。また、構造単位[(I)+
(II)+(III )]に対する(III )のモル分率は95
〜5モル%が好ましく、85〜20モル%がより好まし
く、さらに好ましくは80〜30モル%である。また、
構造単位(I)/(II)のモル比は流動性の点から好ま
しくは75/25〜95/5であり、より好ましくは7
8/22〜93/7である。また、構造単位(IV)のモ
ル数は構造単位[(II)+(III )]のトータルモル数
と実質的に等しい。
【0018】また、上記構造単位(I)、(III )およ
び(IV)からなる共重合ポリエステルの場合は、上記構
造単位(I)は[(I)+(III )]の5〜95モル%
が好ましく、15〜80モル%がより好ましく、さらに
好ましくは、20〜70モル%である。構造単位(IV)
は構造単位(III )と実質的に等モルである。
【0019】さらに上記構造単位(I)、(II)および
(IV)からなる共重合ポリエステルの場合は、単独では
なく、構造単位(I)、(II)、(III )および(IV)
からなる共重合ポリエステルまたは/および構造単位
(I)、(III )および(IV)からなる共重合ポリエス
テルのブレンドポリマーとして用いることが好ましい。
このブレンドポリマーの場合においても、前記同様に、
構造単位[(I)+(II)+(III )]に対する
[(I)+(II)]のモル分率は5〜95モル%が好ま
しく、15〜80%がより好ましく、さらに好ましくは
20〜70モル%である。
【0020】以上述べた説明中の「実質的に」とは、必
要に応じてポリエステルの末端基をカルボンキシル基末
端あるいはヒドロキシル末端基のいずれかを多くするこ
とができ、このような場合には構造単位(IV)のモル数
は構造単位[(II)+(III)]のトータルモル数と完
全に等しくないからである。
【0021】上記好ましい共重合ポリエステルを重縮合
する際には、上記構造単位(I)〜(IV)を構成する成
分以外に、3、3´−ジフェニルジカルボン酸、2、2
´−ジフェニルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン
酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン
ジオン酸などの脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレ
フタル酸などの脂環式ジカルボン酸、クロルハイドロキ
ノン、メチルハイドロキノン、4、4´−ジヒドロキシ
ジフェニルスルフォン、4、4´−ジヒドロキシジフェ
ニルスルフィド、4、4´−ジヒドロキシベンゾフェノ
ンなどの芳香族ジオール、1、4−ブタンジオール、
1、6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、
1、4−シクロヘキサンジオール、1、4−シクロヘキ
サンジメタノール等の脂肪族、脂環式ジオールおよびm
−ヒドロキシ安息香酸、2、6−ヒドロキシナフトエ酸
などの芳香族ヒドロキシカルボン酸およびp−アミノフ
ェノール、p−アミノ安息香酸などを本発明の目的を損
なわない程度の少割合の範囲でさらに共重合せしめるこ
とができる。
【0022】本発明における共重合ポリエステルの製造
方法は、特に制限がなく、各種のポリエステルの重縮合
法に準じて製造できる。
【0023】例えば、上記の好ましく用いられる共重合
ポリエステルの製造法において、上記構造単位(III )
を含まない場合は下記(1)および(2)、構造単位
(III)を含む場合は下記(3)の製造方法が好まし
い。
【0024】(1)p−アセトキシ安息香酸および4、
4´−ジアセトキシビフェニル、4、4´−ジアセトキ
シベンゼンなどの芳香族ジヒドロキシ化合物のジアシル
化物とテレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸から脱酢
酸重縮合反応によって製造する方法。
【0025】(2)p−ヒドロキシ安息香酸および4、
4´−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンなどの
芳香族ジヒドロキシ化合物、テレフタル酸などの芳香族
ジカルボン酸に無水酢酸を反応させて、フェノール性水
酸基をアシル化した後、脱酢酸重縮合反応によって製造
する方法。
【0026】(3)ポリエチレンテレフタレートなどの
ポリエステルのポリマー、オリゴマーまたはビス(β−
ヒドロキシエチル)テレフタレートなどの芳香族ジカル
ボン酸のビス(β−ヒドロキシエチル)エステルの存在
下で(1)または(2)の方法により製造する方法。
【0027】これらの重縮合反応は無触媒でも進行する
が、酢酸第一錫、テトラブチルチタネート、酢酸カリウ
ムおよび酢酸ナトリウム、三酸化アンチモン、金属マグ
ネシウムなどの金属化合物を添加した方が好ましい場合
もある。
【0028】本発明のポリエステルフィルムは、昇温結
晶化温度が140℃以下であることが必要である。好ま
しくは135℃以下、さらに好ましくは、130℃以下
である。昇温結晶化温度が140℃より高くなると、非
液晶性ポリエステルと共重合ポリエステルの何らかの相
互作用が小さくなると考えられ、長期耐熱性が悪化して
しまうためである。
【0029】本発明のポリエステルフィルムは、固有粘
度[η]が0.6〜2.5(dl/g)であることが必
要であり、好ましくは0.7〜2(dl/g)、さらに
好ましくは、0.8〜1.5(dl/g)である。固有
粘度[η]が0.6(dl/g)未満になると、長期耐
熱性が良好なフィルムが得られにくく、オリゴマー量
(環状3量体)も増加しやすいため、電気絶縁材料とし
て用いるには好ましくない。一方、固有粘度が2.5
(dl/g)より大きなフィルムを実質的に製膜するこ
とは難しい。
【0030】本発明のポリエステルフィルムの製造方法
は、特に限定されないが、非液晶性ポリエステル(A)
と主鎖にメソゲン基を含有する共重合ポリエステル
(B)からなる樹脂組成物をシート状に溶融押出成形し
た後、縦方向と横方向のトータル延伸倍率が9〜15倍
となるように二軸延伸し、その後、熱処理を多段階で行
うことが好ましい。熱処理を他段階で行うと驚くべきこ
とに、長期耐熱性が向上する。多段階熱処理は、昇温過
程、降温過程どちらで行ってもよいが、降温過程で行う
ことが好ましい。特に好ましくは、1段階目の熱処理を
205℃以上、非液晶性ポリエステル(A)の融点未
満、最終段階の熱処理を120〜180℃で行うこと製
造方法である。縦方向と横方向のトータル延伸倍率が9
倍よりも小さくなったり、15倍を越えたり、熱処理を
1段階のみで行うと、長期耐熱性が悪化するため、電気
絶縁材料として用いるには好ましくない。
【0031】本発明における共重合ポリエステル(B)
は、特に限定されないが、溶融粘度が0.1〜100P
a・秒、好ましくは0.1〜15Pa・秒以下、さらに
好ましくは0.1〜3Pa・秒である。低粘度の共重合
ポリエステル(B)、すなわち溶融粘度比(非液晶性ポ
リエステルの溶融粘度(ηA)/共重合ポリエステルの
溶融粘度(ηB))を大きくする共重合ポリエステルが
好ましい。非液晶性ポリエステルに低粘度の共重合ポリ
エステルを添加した場合ほど、共重合ポリエステルがよ
く分散し、低オリゴマー、良好な長期耐熱性(破断伸度
が熱処理前の1/2に減少するのに要する時間)を効果
的に達成できるからである。この溶融粘度比は、特に限
定されないが、少なくとも5以上であることが好まし
く、さらに、好ましくは10以上、より好ましくは50
以上、特に好ましくは200以上である。本発明者らの
知見によれば、200以上、10万以下が最も好まし
い。
【0032】このような低い溶融粘度を有し、本発明の
目的を達成する上で特に好適に用いることのできる共重
合ポリエステルは、上記構造単位(I)、(II)、(II
I )および(IV)からなる共重合ポリエステルである。
【0033】本発明のポリエステルフィルムは、特に限
定されないが、本ポリエステルフィルムを200℃の雰
囲気下で熱処理した際にフィルムの長手方向、幅方向の
破断伸度が熱処理前の1/2に減少するのに要する時間
が20時間以上であることが好ましい。好ましくは25
時間以上、さらに好ましくは30時間以上である。本発
明のポリエステルフィルムは高温下で使用される場合が
多く、破断伸度が熱処理前の1/2に減少するのに要す
る時間が20時間未満であると、例えば、モーター部に
用いた場合、長期間の使用中に劣化し、使用に耐えれな
くなり好ましくない。
【0034】本発明のポリエステルフィルム中における
非液晶性ポリエステル(A)の環状3量体の含有量は、
特に限定されないが、0.5重量%以下、さらに好まし
くは0.4重量%以下、特に好ましくは0.35重量%
以下である。環状3量体の含有量が0.5重量%より多
くなると、電気絶縁用フィルムとして用いた場合、長期
間使用している間に、モーター部に環状3量体が析出、
蓄積して使用不可となるなどの問題が発生することがあ
る。
【0035】本発明のポリエステルフィルムにおける共
重合ポリエステル(B)の添加量は、特に限定されない
が、0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜3重量
%、さらに好ましくは0.1〜1重量%の範囲がよい。
添加量が0.01重量%未満であると長期耐熱性が良好
なフィルムを得ることが難しくなりやすく、逆に5重量
%を超えるとポリエステルフィルムの表面が非常に荒
れ、表面粗さが大きくなり易く、また加工特性が低下し
易いため電気絶縁用フィルムとして好ましくない。
【0036】本発明のポリエステルフィルム中の共重合
ポリエステル(B)の分散性は溶融押出時に使用するス
クリューによっても変化する。本発明では、スクリュー
はフルフライト、バリアフライト等、いかなる形状のス
クリューを使用してもよいが、前記共重合ポリエステル
の分散化を促進し、フィルムの長期耐熱性を良好にし、
ヘイズ値を低下させるためには、スクリューの長さ
(L)と直径(D)の比(L/D)が20以上の各種ミ
キシング型スクリューを使用することが好ましい。ミキ
シング型スクリューとは、スクリュー圧縮部、計量部ま
たはこれらの中間の位置にミキシング部を有するスクリ
ューであり、例えばフルーテッドバリア、ダルメージ、
ユニメルト、多条ピン等を有したスクリューが用いられ
る。
【0037】共重合ポリエステル(B)のポリエステル
フィルム中での分散形態は、特に限定されないが、スキ
ン・コア型、海島型、多層型、繊維型、球状、偏球状等
の分散形態がよい。共重合ポリエステル(B)の平均分
散径は、特に限定されないが、2μm以下が好ましく、
さらに好ましくは0.5μm以下、最も好ましくは0.
3μm以下である。平均分散径が、2μmより大きくな
ると、ポリエステルフィルムの長期耐熱性が低下し易く
なるため好ましくない。また、共重合ポリエステルのド
メインが偏球状の場合には、特に限定されないが、偏球
状ドメインの長軸と単軸のアスペクト比(L/D)は2
0以下、さらに好ましくは10以下、最も好ましくは5
以下である。
【0038】本発明のポリエステルフィルムには、特に
限定されないが、非液晶性ポリエステル(A)と共重合
ポリエステル(B)の他に、非液晶性ポリエステルと共
重合ポリエステルの相溶化剤として、ポリエチレンテレ
フタレート(以下「PET」という)とp−ヒドロキシ
安息香酸(以下「PHB」という)の共重合体、ポリエ
チレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(以下
「PEN」という)とPHBの共重合体などの化合物等
が、含有されていてもよい。相溶化剤を添加すると共重
合ポリエステル(B)の分散性が向上し、長期耐熱性が
向上し易いため好ましい。PET/PHB共重合体、P
EN/PHB共重合体のPETおよびPENの比率とし
ては、特に限定されないが、相溶性の観点から、50〜
95モル%であることが好ましい。ポリエステルフィル
ム中の相溶化剤の含有量としては、特に限定されない
が、共重合ポリエステル(B)の含有量の1〜50%が
好ましい。
【0039】本発明のポリエステルフィルムは、特に限
定されないが、上記組成物を二軸配向せしめたフィルム
である。一軸あるいは無配向フィルムでは、長期耐熱性
が不良となるので好ましくない。
【0040】本発明のポリエステルフィルムは、特に限
定されないが、通常厚さが1000μm以下の膜状物で
あり、好ましくは3〜500μm、さらに好ましくは5
0〜300μmの範囲である。
【0041】本発明のポリエステルフィルムは、本発明
の目的を阻害しない範囲内で他種ポリマーをブレンドし
てもよい。
【0042】本発明のポリエステルフィルムは単膜でも
よいが、これに他のポリマー層、例えばポリエステル、
ポリオレフィン、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、ア
クリル系ポリマー等を積層してもよい。
【0043】本発明のポリエステルフィルムが特に有効
なのは、電気絶縁用途であるが、その他にも、磁気記録
媒体用、コンデンサ用、写真用、包装用、製図用、リボ
ン用等に用いることもできる。
【0044】次に本発明のポリエステルフィルムの製造
方法の好ましい例を示し説明するが、必ずしも、これに
限定されるものではない。
【0045】まず、非液晶性ポリエステルの製造方法
は、この分野において各種の方法をも採用することがで
きる。例えば、テレフタル酸および少量の他のジカルボ
ン酸成分とエチレングリコールおよび少量の他のグリコ
ール成分とを直接エステル化反応するか、または、ジカ
ルボン酸成分のジアルキルエステルを用いる場合はグリ
コール成分とでエステル交換反応し、これを減圧下の加
熱して余剰のグリコール成分を除去することにより、固
有粘度が0.5程度の非液晶性ポリエステル(A)のチ
ップを得ることができる。この際必要に応じてエステル
交換反応触媒あるいは重合反応触媒を用い、あるいは安
定剤を添加することが好ましい。重合触媒としては、ア
ンチモン化合物を用い、安定剤としてはリン化合物を用
いることが好ましい。アンチモン化合物としては、三酸
化アンチモンなどが用いられる。また、リン化合物とし
ては、ジメチルフェニルホスホネートなどのホスホン酸
塩が用いられる。また重合温度は、溶融状態を維持でき
れば、できるだけ低温で行うことが好ましい。もちろ
ん、着色防止剤、酸化防止剤、結晶核剤、滑剤、安定
剤、ブロッキング防止剤、紫外線吸収剤、消泡剤、帯電
防止剤などを添加してもよい。このチップを減圧下にお
いて固相重合する。固相重合する場合は、あらかじめ1
80℃以下の温度で予備結晶化させた後、190〜25
0℃で1mmHg程度の減圧下、10〜100時間固相
重合し、固有粘度を上昇させる。
【0046】所定量の割合で非液晶性ポリエステルチッ
プ(A)と主鎖にメソゲン基を有する共重合ポリエステ
ルチップ(B)を真空乾燥機に投入し、加水分解を抑制
するために、減圧下で180℃、10時間十分乾燥した
のち、溶融押出機に供給し、ポリエステルの分解を抑制
するために脱気しながら押出を行い、ドラフト比5から
100でスリット状ダイからシート状に押出し、キャス
ティングロール上で冷却固化せしめて未延伸フィルムを
作る。
【0047】真空乾燥機に投入前に、共重合ポリエステ
ル(B)を非液晶性ポリエステル(A)原料中に分散さ
せておいてもよい。共重合ポリエステルを非液晶性ポリ
エステル原料中に分散させる方法としては、まず、非液
晶性ポリエステルチップと共重合ポリエステルチップを
混合し、窒素シールを行いながらベント式2軸混練押出
機等を用いて溶融押出し、非液晶性ポリエステルに共重
合ポリエステルを練り込む方法が好ましく行われ、この
混練は複数回行うことが有効である。このとき用いられ
るスクリュウとしては、BMタイプのものが練り混みの
強さの点から好ましい。
【0048】また、共重合ポリエステルチップを非液晶
性ポリエステルチップに混合する前に粉砕し、分散径を
小さくすることも好ましい。例えば、粉砕機中に、共重
合ポリエステルチップとドライアイスを等量投入して、
高速に回転させ粉砕を行い、分級して、分散径の小さな
液晶性ポリエステルを集め、ポリエステルチップと混合
し溶融押出を行いフィルムを製膜することも有効であ
る。
【0049】次に、この未延伸フィルムを二軸延伸し、
二軸配向させる。延伸方法としては、逐次二軸延伸法ま
たは同時二軸延伸法を用いることができる。また、これ
らの延伸を行った後、再縦延伸、再横延伸を行ってもよ
い。ただし、最初に長手方向、次に幅方向の延伸を行う
逐次二軸延伸方法を用い、長手方向の延伸を3段階以上
に分けて、総縦延伸倍率を3〜7倍で行う方法は延伸破
れがなく望ましい。長手方向延伸速度は5000〜30
0000%/分の範囲が好適である。
【0050】次に、幅方向の延伸を行う。幅方向の延伸
方法としては例えばステンターを用いる方法が好まし
く、幅方向延伸倍率は3倍〜7倍、延伸速度は1000
〜20000%/分の範囲で行う。さらに必要に応じ
て、再縦延伸、再横延伸を行う。その場合の延伸条件と
しては長手方向の延伸は90〜180℃、延伸倍率1.
1〜2倍、幅方向は、延伸温度90〜180℃、幅方向
延伸倍率は1.1〜2倍で行う。
【0051】次に、この二軸配向フィルムを熱処理しワ
インダーにロール状に巻き取る。この場合の熱処理条件
としては、定長下、弛緩状態、微延伸状態のいずれでも
よく、熱処理を多段階で行い、1段階目の熱処理を20
5℃以上、非液晶性ポリエステル(A)の融点未満、最
終段階の熱処理を120〜180℃で行い、処理時間
は、各段階それぞれ0.5〜60秒の範囲で行うのが好
適である。また、さらに熱処理工程でリラックス処理を
施すことも好ましく行うことができる。
【0052】
【物性の測定方法ならびに効果の評価方法】
(1)固有粘度[η] オルトクロロフェノール中、25℃で測定した。なお、
共重合ポリエステルがオルトクロロフェノールに溶解し
ない場合は、遠心分離により該ポリマーを除去後測定し
た。
【0053】(2)共重合ポリエステル(B)の平均分
散径およびアスペクト比 ポリエステルフィルムを縦方向、横方向および厚み方向
に切断し、その切断面を透過型電子顕微鏡を用いて、共
重合ポリエステル100個について観察し求める。アス
ペクト比は、共重合ポリエステルの最も長い方向の長さ
(L)とそれに直行し最も太い部分の長さ(D)の比率
(L/D)であり、平均分散径は、Dである。
【0054】(3)溶融粘度(Pa・秒) 融点(Tm)+15℃の条件で、ずり速度1000(1
/秒)の条件下でノズル径0.5mmφ、ノズル長さ1
0mmのノズルを用い、高下式フローテスターによって
測定した値である。単位はPa・秒で表す。ここで、融
点(Tm)とは、示差走査熱量測定において、重合を完
了したポリマーを室温から40℃/分の昇温条件で測定
した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm1)観測後、
Tm1+20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分
の降温条件で室温まで一旦冷却した後、再度20℃/分
の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度
(Tm2)のピークを指す。
【0055】(4)昇温結晶化温度(℃) セイコー電子工業(株)製“ロボット”示差走査熱量計
(RDC220)にて、ポリエステル試料(5mg)を
アルミパン中に入れ、300℃、5分間保持し、その後
液体窒素を用いて急冷する。次いで、10℃/分で昇温
し、ガラス状態からの結晶化発熱ピークの温度をもって
昇温結晶化温度とした。
【0056】(5)オリゴマー含有量(環状3量体) ポリマー100mgをオルトクロロフェノール1mlに
溶解し、液体クロマト(モデル8500、VARIAN
社製)で測定し、ポリマーに対する割合(重量%で示
す。
【0057】(6)長期耐熱性 UL746Bに従って測定する。詳しくは、熱処理前の
ポリエステルフィルムを長手方向、幅方向にそれぞれ切
り出し、“テンシロン”引張試験機で破断伸度を測定
し、まず初期破断伸度を求める。次に、切り出したフィ
ルムを加熱オーブンで200℃の雰囲気下で熱処理し、
長手方向、幅方向の破断伸度が初期破断伸度の1/2に
減少する時間を求める。
【0058】
【実施例】次に実施例に基づき、本発明の実施態様を説
明する。
【0059】実施例1 非液晶性ポリエステル(A)として、固有粘度0.7
(dl/g)のポリエチレンテレフタレート(PET)
原料を用いた。共重合ポリエステル(B)としては、下
記原料から重縮合した共重合ポリエステル(融点265
℃、液晶開始温度240℃、溶融粘度1.5Pa・秒)
を用いた。
【0060】 [共重合ポリエステル原料A] p−ヒドロキシ安息香酸 共重合モル比 72.5 4,4’−ジヒドロキシビフェニル 7.5 エチレングリコール 20.0 テレフタル酸 27.5 該PET98重量%、共重合ポリエステル2重量%混合
した後、180℃で8時間減圧乾燥(3Torr)した
後、押出機に供給し、脱気しながら285℃で溶融し
た。このポリマーを80μm以上の異物等を95%の確
率で除去する濾過精度を有する高精度フィルターを用い
て瀘過した後、ドラフト比10で、Tダイ口金から溶融
シートを押出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度
25℃のキャスティング・ドラムに巻きつけて冷却固化
し、共重合ポリエステル(B)0.5重量%含有した未
延伸フィルム([η]=0.65)を作った。押出機の
吐出量を調節し総厚さを調節した。
【0061】この未延伸フィルムを温度95℃にて長手
方向に3.4倍延伸した。この延伸は2組ずつのロール
の周速差で、4段階で行った。この一軸延伸フィルムを
テンターを用いて135℃で幅方向に3.5倍延伸し
た。このフィルムを1段階目の熱処理温度を225℃、
最終段階の熱処理温度を155℃で行い、厚さ250μ
mの二軸配向PETフィルムをワインダーにて巻取っ
た。このフィルムの昇温結晶化温度は133℃であり、
フィルム中の共重合ポリエステルの平均分散径は0.5
μmであった。
【0062】このポリエステルフィルムの特性は表1、
表2に示したとおりであり、長期耐熱性に優れ、低オリ
ゴマーであった。
【0063】実施例2 実施例1と同様の方法にて、非液晶性ポリエステルとし
て、PETチップ([η]=0.9)原料を用いた。共
重合ポリエステル(B)としては、下記原料から重縮合
した共重合ポリエステル(融点208℃、液晶開始温度
190℃、溶融粘度 1Pa・秒)を用い、共重合ポリ
エステルを0.5重量%含有した未延伸フィルム
([η]=0.84)を作った。
【0064】 [共重合ポリエステル原料B] p−ヒドロキシ安息香酸 共重合モル比 42.5 4,4’−ジヒドロキシビフェニル 7.5 エチレングリコール 50.0 テレフタル酸 57.5 この未延伸フィルムを温度90℃にて長手方向に3.3
倍延伸した。この延伸は2組ずつのロールの周速差で、
4段階で行った。この一軸延伸フィルムをテンターを用
いて105℃で幅方向に3.4倍延伸した。このフィル
ムを1段階目の熱処理温度を210℃、2段階目の熱処
理温度を150℃、最終段階の熱処理を130℃で行
い、厚さ125μmの二軸配向PETフィルムをワイン
ダーにて巻取った。このフィルムの昇温結晶化温度は1
34℃であり、フィルム中の共重合ポリエステルの平均
分散径は0.2μmであった。
【0065】このポリエステルフィルムの特性は表1、
表2に示したとおりであり、長期耐熱性に優れ、低オリ
ゴマーであった。
【0066】実施例3 共重合ポリエステル(B)としては、下記原料から重縮
合した共重合ポリエステル(融点215℃、液晶開始温
度195℃、溶融粘度10Pa・秒)を用いた。
【0067】 [共重合ポリエステル原料C] p−ヒドロキシ安息香酸 共重合モル比 32.5 4,4’−ジヒドロキシビフェニル 7.5 エチレングリコール 60.0 テレフタル酸 67.5 実施例1と同様の方法にて、PETチップと上記共重合
ポリエステルチップを用いて共重合ポリエステルを5重
量%含有した未延伸フィルム([η]=0.76)を作
った。
【0068】この未延伸フィルムを温度93℃にて長手
方向に3.5倍延伸した。この延伸は2組ずつのロール
の周速差で、4段階で行った。この一軸延伸フィルムを
テンターを用いて105℃で幅方向に3.4倍延伸し
た。このフィルムを1段階目の熱処理温度を220℃、
最終段階の熱処理温度を150℃で行い、厚さ250μ
mの二軸配向PETフィルムをワインダーにて巻取っ
た。このフィルムの昇温結晶化温度は131℃であり、
フィルム中の共重合ポリエステルの平均分散径は0.1
5μmであった。
【0069】このポリエステルフィルムの特性は表1、
表2に示したとおりであり、長期耐熱性に優れ、低オリ
ゴマーであった。
【0070】実施例4 実施例1で用いた共重合ポリエステルを、一度PETチ
ップ([η]=0.8)に練り混み、共重合ポリエステ
ル(B)を2重量%含有したPETチップ([η]=
0.77)を得た。このチップとPETチップ([η]
=0.8)を25/75重量%の割合で混合して、共重
合ポリエステル0.5重量%含有した未延伸フィルム
([η]=0.74)を得た。
【0071】実施例1と同様に製膜し、厚さ250μm
の二軸配向PETフィルムを得た。このフィルムの昇温
結晶化温度は135℃であり、フィルム中の共重合ポリ
エステルの平均分散径は0.3μmであった。
【0072】このポリエステルフィルムの特性は表1、
表2に示したとおりであり、長期耐熱性に優れ、低オリ
ゴマーであった。
【0073】比較例1 共重合ポリエステル(B)を用いないこと、熱処理を一
段階で熱処理温度を225℃とする以外は、実施例1と
同様にして製膜を行い、厚さ250μmの二軸配向PE
Tフィルムを得た。このフィルムの昇温結晶化温度は1
58℃であった。
【0074】このポリエステルフィルムの特性は表1、
表2に示したとおりであり、長期耐熱性が不十分で、オ
リゴマー量も増大していた。
【0075】比較例2 共重合ポリエステルの添加量を0.005重量%にする
こと、熱処理を一段階で熱処理温度を225℃とする以
外は、実施例1と同様にして、二軸配向PETフィルム
を得た。
【0076】実施例5〜7、比較例3〜5 非液晶性ポリエステルの種類、固有粘度、共重合ポリエ
ステルの組成、添加量、溶融粘度、熱処理方法を変更し
たポリエステルフィルムを製膜した。得られたフィルム
の特性は表1、表2のとおりであった。ポリエステルフ
ィルムが本発明の請求範囲にある場合は、長期耐熱性に
優れ、低オリゴマーであるが、ポリエステルフィルムの
特性が本発明の範囲からはずれると、長期耐熱性が不十
分で、オリゴマー量が増大したフィルムとなった。
【0077】
【表1】
【表2】
【0078】
【発明の効果】非液晶性ポリエステル(A)と主鎖にメ
ソゲン基を含有する共重合ポリエステル(B)からなる
フィルムであって、該フィルムの昇温結晶化温度が14
0℃以下、固有粘度が0.6dl/g以上であるポリエ
ステルフィルムは、長期耐熱性に優れ、低オリゴマーで
あり、電気絶縁用ポリエステルフィルムとして好適であ
る。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非液晶性ポリエステル(A)と主鎖にメ
    ソゲン基を含有する共重合ポリエステル(B)からなる
    フィルムであって、該フィルムの昇温結晶化温度が14
    0℃以下、固有粘度が0.6〜2.5dl/g以上であ
    ることを特徴とするポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】 ポリエステルフィルムを200℃の雰囲
    気下で熱処理した際にフィルムの長手方向、幅方向の破
    断伸度が熱処理前の1/2に減少するのに要する時間が
    20〜20000時間であることを特徴とする請求項1
    に記載のポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】 フィルムの固有粘度が0.7〜2dl/
    gであることを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載のポリエステルフィルム。
  4. 【請求項4】 共重合ポリエステル(B)の溶融粘度が
    0.1〜100Pa・秒であることを特徴とする請求項
    1〜請求項3のいずれかに記載のポリエステルフィル
    ム。
  5. 【請求項5】 共重合ポリエステル(B)中のメソゲン
    基の共重合量が5モル%〜95モル%であることを特徴
    とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のポリエス
    テルフィルム。
  6. 【請求項6】 共重合ポリエステル(B)をポリエステ
    ルフィルム中に0.01〜5重量%含有することを特徴
    とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のポリエス
    テルフィルム。
  7. 【請求項7】 共重合ポリエステル(B)が下記
    (I)、(III )および(IV)の構造単位からなる共重
    合ポリエステル、(I)、(II)および(IV)の構造単
    位からなる共重合ポリエステル、(I)、(II)、(II
    I )および(IV)の構造単位からなる共重合ポリエステ
    ルから選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする
    請求項1〜請求項6のいずれかに記載のポリエステルフ
    ィルム。 【化1】 (ただし、式中のR1 は、 【化2】 から選ばれた一種以上の基を示し、R2 は、 【化3】 から選ばれた一種以上の基を示す。また、式中Xは、水
    素原子または塩素原子を示し、構造単位[(II)+(II
    I )]と構造単位(IV)は実質的に等モルである。)
  8. 【請求項8】 ポリエステルフィルム中の非液晶性ポリ
    エステル(A)の環状3量体含有量が0.1〜0.5重
    量%であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいず
    れかに記載のポリエステルフィルム。
  9. 【請求項9】 非液晶性ポリエステル(A)が、ポリエ
    チレンテレフタレートあるいはポリエチレン−2,6−
    ナフタレンジカルボキシレートおよびそれらの変性体よ
    りなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴
    とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載のポリエス
    テルフィルム。
  10. 【請求項10】 請求項1〜請求項9のいずれかに記載
    のポリエステルフィルムからなる電気絶縁材料。
  11. 【請求項11】 非液晶性ポリエステル(A)と主鎖に
    メソゲン基を含有する共重合ポリエステル(B)からな
    る樹脂組成物をシート状に溶融押出成形した後、縦方向
    と横方向のトータル延伸倍率が9〜15倍となるように
    二軸延伸し、その後、熱処理を多段階で行い、1段階目
    の熱処理を205℃以上、非液晶性ポリエステル(A)
    の融点未満、最終段階の熱処理を120〜180℃で行
    うことを特徴とするポリエステルフィルムの製造方法
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6908686B2 (en) 2002-11-26 2005-06-21 Dupont Teijin Films U.S. Limited Partnership PEN-PET-PEN polymeric film
WO2016088503A1 (ja) * 2014-12-02 2016-06-09 東レ株式会社 二軸配向ポリエステルフィルム

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US6908686B2 (en) 2002-11-26 2005-06-21 Dupont Teijin Films U.S. Limited Partnership PEN-PET-PEN polymeric film
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