JPH10339151A - 筒内直接噴射式火花点火エンジン - Google Patents

筒内直接噴射式火花点火エンジン

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JPH10339151A
JPH10339151A JP9153839A JP15383997A JPH10339151A JP H10339151 A JPH10339151 A JP H10339151A JP 9153839 A JP9153839 A JP 9153839A JP 15383997 A JP15383997 A JP 15383997A JP H10339151 A JPH10339151 A JP H10339151A
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injector
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control valve
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Takeshi Naito
健 内藤
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    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/12Other methods of operation
    • F02B2075/125Direct injection in the combustion chamber for spark ignition engines, i.e. not in pre-combustion chamber
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 筒内直接噴射式火花点火エンジンにおいて、
成層燃焼領域を拡大する。 【解決手段】 筒内直接噴射式火花点火エンジンにおい
て、吸気ポート21からシリンダ5内に流入する吸気に
スワールを生起するコントロールバルブ26を備え、イ
ンジェクタの4燃料噴射方向を吸気ポート21における
吸気の流れ方向と略同一方向に設定し、成層燃焼領域に
てエンジン回転数が所定値を超えて上昇するのに伴って
シリンダ5内に生起されるスワールの勢力を弱める構成
とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒内直接噴射式火
花点火エンジンにおいて燃焼室の改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】点火プラグの近傍に燃料を集める混合気
の成層化をはかるため、シリンダ内にインジェクタ(燃
料噴射弁)を臨ませ、シリンダ内に直接燃料を噴射する
ようにした筒内直接噴射式火花点火エンジンがある。
【0003】従来の筒内直接噴射式火花点火エンジンと
して、例えば特開平6−81651号公報に開示してい
るように、吸気ポートをシリンダ壁に沿って直立させる
ものがある。
【0004】直立した吸気ポートからシリンダ内に流入
した吸気は、シリンダ壁に沿って下降した後、ピストン
冠部に沿って旋回する逆タンブルを生起するようになっ
ている。
【0005】また、従来の筒内直接噴射式火花点火エン
ジンとして、例えば特開平8−35429号公報に開示
されたものは、吸気ポートを渦巻き状に湾曲させてい
る。
【0006】渦巻き状に湾曲した吸気ポートからシリン
ダ内に流入した吸気は、シリンダに沿って旋回する強い
スワールを生起するようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の筒内直接噴射式火花点火エンジンにあって
は、エンジンの高速域では吸入から点火までの時間が短
くなるため、シリンダ内に生起される吸気旋回流によっ
て燃料を点火プラグの近傍に集めることが難しい。この
ため、安定した成層燃焼性が確保される回転数域が狭ま
るという問題点があった。
【0008】本発明は上記の問題点を鑑みてなされたも
のであり、筒内直接噴射式火花点火エンジンにおいて、
成層燃焼領域を拡大することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の筒内直
接噴射式火花点火エンジンは、シリンダ内に吸気を導入
する吸気ポートと、シリンダ内に燃料を噴射するインジ
ェクタと、シリンダ内の混合気に点火する点火プラグ
と、シリンダ内から排気を排出する排気ポートと、ピス
トンの冠部に燃料噴霧を受けるように窪むキャビティ
と、吸気ポートからシリンダ内に流入する吸気にスワー
ルを生起するスワール生起手段とを備え、インジェクタ
の燃料噴射時期を吸気行程とする均質燃焼領域と、イン
ジェクタの燃料噴射時期を圧縮行程とする成層燃焼領域
を設定した筒内直接噴射式火花点火エンジンにおいて、
インジェクタの燃料噴射方向を吸気ポートにおける吸気
の流れ方向と略同一方向に設定し、前記成層燃焼領域に
てエンジン回転数が所定値を超えて上昇するのに伴って
シリンダ内に生起されるスワールの勢力を弱める構成と
した。
【0010】請求項2に記載の筒内直接噴射式火花点火
エンジンは、請求項1に記載の発明において、前記シリ
ンダの中心線を含みクランクシャフトの回転中心軸と直
交する平面をシリンダ中心面Cと定義し、インジェクタ
と2本の吸気ポートおよび点火プラグをシリンダ中心面
Cについて略対称的に配置し、点火プラグをキャビティ
に対してインジェクタから最も離れた位置に臨ませ、ス
ワール生起手段として一つの吸気ポートに吸気を集める
バタフライ式のコントロールバルブを備え、成層燃焼領
域にてエンジン回転数が所定値を超えて上昇するのに伴
ってコントロールバルブを全開してスワールの勢力を弱
める構成とした。
【0011】請求項3に記載の筒内直接噴射式火花点火
エンジンは、請求項1または2に記載の発明において、
前記成層燃焼領域にてコントロールバルブの開度をエン
ジン回転数が上昇するのに伴って次第に大きくする構成
とした。
【0012】請求項4に記載の筒内直接噴射式火花点火
エンジンは、請求項1から3のいずれか一つに記載の発
明において、前記インジェクタの燃料噴射圧を調節する
手段を備え、成層燃焼領域にてコントロールバルブの開
度が大きくなるのに伴って燃料噴射圧を高める構成とし
た。
【0013】
【発明の作用および効果】請求項1に記載の筒内直接噴
射式火花点火エンジンにおいて、成層燃焼領域では、吸
気ポートを通ってシリンダ内に吸入された空気がピスト
ンで圧縮された状態で、燃料がインジェクタから燃焼室
に噴射され、点火プラグを介して燃料を着火燃焼させ
る。
【0014】成層燃焼領域における低速域では、シリン
ダ内に強いスワールが生起される。このとき、インジェ
クタから噴射される燃料噴霧は、スワールによってキャ
ビティ内に集められる。キャビティ内に集められた燃料
噴霧は、ピストンが上死点に近づくのにしたがって、ス
ワールとともにキャビティ内で旋回しながら点火プラグ
が近づき、混合気の成層化がはかれる。
【0015】しかし、成層燃焼領域における高速域で
は、吸入から点火までの時間が短くなるため、シリンダ
内に強いスワールを生起しても、スワールとともにキャ
ビティ内で旋回する燃料噴霧が点火プラグに到達するの
に必要な時間が足りず、点火前までに燃料を点火プラグ
の近傍に集めることが難しい。
【0016】本発明はこれに対処して、成層燃焼領域に
おける高速域でシリンダ内に生起されるスワールの勢力
を弱めることにより、スワールを生起せず、吸気ポート
からシリンダ内へと直進する吸気とともに燃料噴霧を短
時間のうちに点火プラグの近傍に到達させ、混合気の成
層化がはかれ、安定した成層燃焼が行われる。このた
め、成層燃焼性が確保される最高回転数を高められ、燃
費の低減がはかれる。
【0017】請求項2に記載の筒内直接噴射式火花点火
エンジンにおいて、インジェクタと2本の吸気ポートお
よび点火プラグをシリンダ中心面Cについて略対称的に
配置することにより、コントロールバルブが全開する成
層燃焼領域における高速域において、各吸気ポートから
シリンダ内へと直進する吸気とともに燃料噴霧を点火プ
ラグの近傍に集められ、混合気の成層化がはかれる。
【0018】請求項3に記載の筒内直接噴射式火花点火
エンジンにおいて、成層燃焼領域にてコントロールバル
ブの開度をエンジン回転数が上昇するのに伴って次第に
大きくすることにより、加減速時にトルク段差が発生す
ることを防止できる。
【0019】請求項4に記載の筒内直接噴射式火花点火
エンジンにおいて、成層燃焼領域にてコントロールバル
ブの開度が大きくなるのに伴って燃料噴射圧を高めるこ
とにより、インジェクタから噴射された燃料噴霧が直進
して点火プラグの近傍に到達する短時間のうちに、燃料
噴霧の微粒化および気化が十分に行われ、着火が確実に
行われる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。
【0021】図1、図3に示すように、シリンダヘッド
に形成された燃焼室天井壁20とピストン1の間に燃焼
室3が画成される。ピストン1のシリンダ5における往
復運動はコンロッド(図示せず)を介してクランクシャ
フト(図示せず)の連続回転運動に変換される。
【0022】ペントルーフ型に傾斜する燃焼室天井壁2
0には2本に分岐する吸気ポート21と2本の排気ポー
ト(図示せず)が互いに対向して開口している。すなわ
ち、燃焼室天井壁20は、各吸気ポート21が開口する
吸気ポート側傾斜面23と各排気ポートが開口する排気
ポート側傾斜面24によって構成される。
【0023】図1において、線分Oはシリンダ5の中心
線である。点火プラグ4はシリンダ5の中心線Oと同軸
上に配置され、各吸気バルブ7と各排気バルブの間に位
置して燃焼室3に臨んでいる。点火プラグ4を挟むよう
にして2つの吸気バルブ7と2つの排気バルブ(図示せ
ず)が互いに対向して設けられる。図1において、Iは
吸気バルブ7の中心線であり、Eは排気バルブの中心線
である。
【0024】各吸気ポート21はシリンダ5の中心線に
対して大きく傾斜して設けられる。このため、インテー
クマニホールド(図示せず)の取付け位置が高くなるこ
とを抑えられ、エンジンのコンパクト化がはかれる。ま
た、シリンダヘッドの燃焼室壁のまわりに形成されるウ
ォータジャケット(図示せず)の配置自由度が高くな
り、エンジンの冷却性を高められる。
【0025】燃焼室天井壁20にはその側部から燃焼室
3に臨むインジェクタ(燃料噴射弁)6と、その中央部
から燃焼室3に臨む点火プラグ4がそれぞれ設けられ
る。
【0026】インジェクタ6が開弁するのに伴ってシリ
ンダ5内に噴射される燃料は、各吸気バルブ7が開かれ
るのに伴って吸気ポート21から吸入される空気と混合
する。シリンダ5内に形成された混合気はピストン1で
圧縮された状態で点火プラグ4を介して燃料が着火燃焼
する。燃焼したガスはピストン1を下降させてクランク
シャフトを介して回転力を取り出した後、ピストン1が
上昇する排気行程中に排気バルブ8が開かれるのに伴っ
て各排気ポートから排出される。これらの各行程が連続
して繰り返される。
【0027】インジェクタ6は各吸気バルブ7の側方
で、かつ各吸気バルブ7の間に位置して燃焼室3に臨ん
でいる。
【0028】図4に示すように、ピストン1の冠部10
には、その中央部にルーフ状に隆起する凸部31が形成
されるとともに、皿状に窪むキャビティ11が形成され
る。キャビティ11は、シリンダ5の中心線Oと直交す
る平面状をしたキャビティ底面15と、キャビティ底面
15の外周から逆円錐面状に拡がるキャビティ側壁16
によって画成される。
【0029】キャビティ底面15はシリンダ5の中心線
Oに直交する水平線Lと平行な平面状に形成される。
【0030】キャビティ側壁16はそのシリンダ5の中
心線Oに対する傾斜角度が0°から45°の範囲となる
ように形成される。
【0031】図3、図4において、シリンダ中心面Cは
シリンダ5の中心線Oを含み図示しないクランクシャフ
トの回転中心軸と直交する平面である。キャビティ11
をはじめピストン1と燃焼室天井壁20と各吸気ポート
21および各排気ポートは、シリンダ中心面Cについて
対称的に形成される。これにより、各吸気ポート21に
均等に分流してシリンダ5内に流入する吸気流は、シリ
ンダ5の中心線Oと直交する軸を中心に旋回するタンブ
ルを生起する。
【0032】キャビティ11はシリンダ5の中心線Oに
ついてインジェクタ6側に偏心した円形の断面を持ち、
インジェクタ6に近接するように配置される。
【0033】シリンダ中心面C上に配置された点火プラ
グ4は、キャビティ11に対してインジェクタ6から最
も離れた位置に対向するように臨む。
【0034】ピストン1の冠部10は凸部31によって
燃焼室天井壁20に沿って傾斜する。すなわち、凸部3
1は燃焼室天井壁20の吸気ポート側傾斜面23の下方
に位置する吸気ポート側傾斜面35と、燃焼室天井壁2
0の排気ポート側傾斜面24の下方に位置する排気ポー
ト側傾斜面36によって構成される。凸部31の突出端
となる稜線33はシリンダ列方向に沿って延びている。
これにより、ピストン1が上死点に到達するとき、ピス
トン1と燃焼室天井壁20の間に画成される燃焼室3の
容積をキャビティ11に集中させて、高い圧縮比が得ら
れる。
【0035】凸部31の稜線33はシリンダ5の中心線
Oと交わるシリンダ列方向の中心線に沿って形成され、
シリンダ5の中心線O上に配置される点火プラグ4に近
づけられる。これにより、点火プラグ4の近傍に位置す
るキャビティ側壁16の高さが確保され、後述するよう
に、燃料噴霧を点火プラグ4の近傍に有効に集められ
る。
【0036】キャビティ11は凸部31の稜線33の中
央部を削除するようにして窪んでいる。凸部31が設け
られることにより、キャビティ側壁16を点火プラグ4
の近傍に位置するキャビティ側壁16の高さが確保さ
れ、後述するように、燃料噴霧を点火プラグ4の近傍に
集めるようになっている。
【0037】インジェクタ6の燃料噴射方向は各吸気ポ
ート21を流れる吸気の流れ方向と略同一方向に設定さ
れる。インジェクタ6はシリンダ中心面C上に配置さ
れ、インジェクタ6の燃料噴霧の中心線Fがシリンダ中
心面C上に配置される。
【0038】インジェクタ6から噴射される燃料噴霧を
その頂角が40°から80°の範囲にある円錐状に拡が
る構成とし、ピストン1が下降する吸入行程で、インジ
ェクタ6の噴口から噴射された燃料噴霧の大部分がキャ
ビティ11内に納まるようになっている。
【0039】インジェクタ6の燃料噴射方向はキャビテ
ィ11に対向し、点火プラグ4に対向しないように配置
される。すなわち、インジェクタ6から噴射される燃料
噴霧の中心線Fは水平線Lに対して所定角度θfをもっ
て下向きに傾斜するように配置され、円錐状に拡がる燃
料噴霧が点火プラグに当たらない構成とする。
【0040】インジェクタ6はその開弁時期(燃料噴射
時期)と開弁期間(燃料噴射量)がコントロールユニッ
トにより運転状態に応じて制御される。
【0041】コントロールユニットは、図示しない各セ
ンサによって検出された吸入空気量Qaとエンジン回転
数Nとに基づいて基本噴射量Tpを次式で算出する。
【0042】 Tp=K・Qa/N ‥‥(1) ただし、K;定数 そして、所定の均質燃焼領域で空燃比が理論空燃比を中
心とした狭い範囲に収める一方、所定の成層燃焼領域で
希薄混合気による成層燃焼を実現するための空燃比とな
るように最終的な燃料噴射量Tiを次式で算出して燃料
噴射量をフィードバック制御する。
【0043】 Ti=Tp×α×COEF+Ts …(2) ただし、αは空燃比フィードバック補正係数、COEF
は冷却水温度補正係数、および成層燃焼のための補正係
数等をパラメータとした各種補正係数の和、Tsは無効
噴射パルス幅である。
【0044】コントロールユニットは演算された燃料噴
射量Tiに対応するパルス信号をインジェクタ6の駆動
回路(図示せず)に出力し、後述するようにインジェク
タ6の燃料噴射制御を行う。
【0045】図示しないフューエルタンクに貯溜された
燃料は、燃料ポンプを介して吸い上げられ、燃料ポンプ
から吐出される高圧燃料は蓄圧室へと送られ、蓄圧室か
ら各気筒のインジェクタへと圧送される。燃料ポンプか
ら蓄圧室に送られる余剰燃料はプレッシャレギュレータ
(燃料噴射圧調節手段)を介してフューエルタンクへと
戻される。コントロールユニットはプレッシャレギュレ
ータの設定圧を調節し、後述するように運転条件に応じ
てインジェクタ14の燃料噴射圧を制御する。
【0046】スワール生起手段として、一方の吸気ポー
ト21からシリンダ5内に導入される吸気量を調節する
コントロールバルブ26が設けられる。
【0047】吸気通路には各吸気ポート21の分岐点よ
り上流側にコントロールバルブ26が介装される。バタ
フライ式のコントロールバルブ26は回転軸27を介し
て回動する。
【0048】図2に示すように、半円盤状をしたコント
ロールバルブ26は半円形の切欠き部28を有する。切
欠き部28は、コントロールバルブ26の閉弁位置で一
方の吸気ポート21より他方の吸気ポート21に大きく
対峙するように回転軸27と同方向にオフセットして開
口される。これにより、コントロールバルブ26は図1
に示すようにその全閉時に一方の吸気ポート21を通っ
てシリンダ5に吸入される吸気流を絞り、他方の吸気ポ
ート21からシリンダ5に流入する吸気量の割合を増や
し、シリンダ5に図4において白抜き矢印で示すように
反時計回り方向に旋回する旋回流を生起するようになっ
ている。コントロールバルブ26は図5に示すようにそ
の全開時に各吸気ポート21に吸気を均等に分流し、シ
リンダ5内において燃焼室天井壁20の排気ポート側傾
斜面24とこれに連接するシリンダ5の壁面に沿って下
降して旋回するタンブルを生起するようになっている。
【0049】各吸気ポート21の通路中心線Pがシリン
ダ5の中心線Oに直交する水平線Lに対して為す吸気ポ
ート流入角度θiは、0°から90°の間で任意に設定
される。
【0050】シリンダ5に生起される旋回流はシリンダ
5の中心線Oに対して所定角度をもって傾斜する軸を中
心に旋回し、シリンダ5の中心線Oを中心に旋回するス
ワールの成分と、シリンダ5の中心線Oと直交する軸を
中心に旋回するタンブルの成分を有する。
【0051】本実施形態では、スワール比を略3以上に
設定し、スワール比をタンブル比の略1.5倍以上に設
定する。ここで、スワール比とタンブル比はクランクシ
ャフトが1回転する間における各旋回流の回転数と定義
する。
【0052】コントロールバルブ26の回転軸27にア
クチューエータ(図示せず)が連結される。アクチュエ
ータの作動を制御するコントロールユニットは予め設定
されたマップに基づいてエンジンの負荷および回転数が
所定値以下の成層燃焼領域ではコントロールバルブ26
を閉弁し、成層燃焼領域以外ではコントロールバルブ2
6を開弁する。
【0053】コントロールユニットは、予め設定された
マップに基づいてエンジンの負荷および回転数が所定値
以下の成層燃焼領域で、シリンダ5に供給される混合気
の空燃比を理論空燃比より希薄側に制御する。エンジン
の負荷または回転数が所定値を超えて上昇する均質燃焼
領域で、シリンダ5に供給される混合気の空燃比を理論
空燃比またはリッチ側に制御する。
【0054】インジェクタ6の開弁時期である燃料噴射
時期は、成層燃焼領域でピストン1が上昇する圧縮行程
の後半に設定され、均質燃焼領域でピストン1が下降す
る吸気行程に設定されている。
【0055】コントロールバルブ26は、均質燃焼領域
でタンブルを生起する一方、成層燃焼領域の低中速域で
全閉されてスワールを生起し、成層燃焼領域の高速域で
全開されてタンブルを生起する。すなわち、成層燃焼領
域におけるコントロールバルブ26の開度は、図6に示
すように、低中速域で全閉に設定され、エンジン回転数
が所定値N2を超えて上昇する高速域で全開に設定され
る。これにより、成層燃焼領域において、低中速域でス
ワールが生起され、高速域でタンブルが生起される。
【0056】成層燃焼領域における燃料噴射圧は、図6
に示すように、低中速域でP1に調節され、エンジン回
転数が所定値N2を超えて上昇する高速域でP1より高い
2に調節される。インジェクタ4の燃料噴射圧は前述
したようにプレッシャレギュレータを介して調節され
る。
【0057】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0058】各吸気バルブ7が開かれるのに伴って各吸
気ポート21からシリンダ5内に空気が吸入される。均
質燃焼領域ではピストン1が下降する吸入行程でインジ
ェクタ6が開弁し、成層燃焼領域ではピストン1が上昇
する圧縮行程の後半にインジェクタ6が開弁し、インジ
ェクタ6から燃料噴霧が燃焼室3に噴射される。
【0059】各吸気ポート21を通ってシリンダ5内に
吸入された空気がピストン1で圧縮された状態で、点火
プラグ4を介して燃料を着火燃焼させる。燃焼したガス
はピストン1を下降させてクランクシャフトを介して回
転力を取り出した後、ピストン1が上昇する排気行程中
に排気バルブ8が開かれるのに伴って各排気ポートから
排出される。これらの各行程が連続して繰り返される。
【0060】エンジンの負荷または回転数が所定値を超
えて上昇する均質燃焼領域で、コントロールバルブ26
が全開し、吸気は2本の吸気ポート21に略均等に分流
してシリンダ5内に吸入される。したがって、ポート面
積が拡大してエンジンの吸気充填効率を高められる。
【0061】均質燃焼領域では、各吸気ポート21を通
ってシリンダ5内に流入する吸気流が互いに衝突し、シ
リンダ5内に生起されるスワールの勢力は弱まるが、シ
リンダ5に供給される混合気の空燃比が理論空燃比また
はリッチ側に調節され、ピストン1が下降する吸入行程
でインジェクタ6から燃料が噴射されることにより、ピ
ストン1が上昇して点火時期を迎えるまでに燃焼室3に
均質な混合気が形成され、着火が確実に行われるととも
に、火炎の伝播が促される。
【0062】エンジンの負荷が所定値以下の成層燃焼領
域で、エンジン回転数が所定値N2以下の低中速域にお
いて、コントロールバルブ26が閉弁し、各吸気バルブ
7が開かれるのに伴って吸気の大部分が一方の吸気ポー
ト21を通ってシリンダ5内に吸入され、シリンダ5お
よびキャビティ11の側面16に沿って旋回するスワー
ルが生起される。
【0063】ピストン1が上昇する圧縮行程の後半にイ
ンジェクタ6から噴射された燃料噴霧は、その大部分が
キャビティ11内に向かい、スワールによってキャビテ
ィ11内で旋回する。キャビティ11内に集められた燃
料噴霧は、ピストン1によって加熱され、その微粒化お
よび気化が進み、高濃度の混合気がキャビティ11内に
溜まる。ピストン1が上死点に近づくのにしたがって、
キャビティ11内の高濃度の混合気に点火プラグ4が近
づき、混合気の成層化がはかれ、着火が確実に行われ
る。
【0064】インジェクタ6から噴射される燃料は、ピ
ストン1の冠部10に窪むキャビティ11に拡がること
により、ピストン1の冠部10に当たって点火プラグ4
に跳ね返ることが抑えられ、点火プラグ4に液状燃料が
直接的に付着して失火が起きることを回避できる。
【0065】しかし、成層燃焼領域におけるエンジンの
高速域では、吸入から点火までの時間が短くなるため、
シリンダ5内に強いスワールを生起しても、スワールと
ともにキャビティ11内で旋回する燃料噴霧が点火プラ
グ4に近づくのに必要な時間が足りず、点火前に確実に
燃料を点火プラグ4の近傍に集めることが難しい。
【0066】本発明はこれに対処して、成層燃焼領域に
おけるエンジンの高速域でコントロールバルブ26を全
開する。これにより、吸気は2本の吸気ポート21に略
均等に分流してシリンダ5内に吸入される。シリンダ5
に流入する吸気は各吸気ポート21から直進し、燃料噴
霧を吸入から点火までの短時間のうちに点火プラグ4の
近傍に到達させ、混合気の成層化がはかれる。
【0067】この成層燃焼領域の高速域において、コン
トロールバルブ26が全開されるのに伴って燃料噴射圧
がP1からP2へと高められる。燃料噴射圧が高められる
ことにより、燃料噴霧が短時間のうちに点火プラグ4の
近傍に到達するのにもかかわらず、燃料噴霧の微粒化お
よび気化が促進され、着火が確実に行われる。
【0068】この結果、成層燃焼性が確保される最高回
転数を高められる。成層燃焼領域でシリンダ5に供給さ
れる混合気の空燃比を希薄化することにより、エンジン
のポンピング損失を低減し、燃費の低減がはかれる。ま
た、冷間時において燃料噴射量を増やす必要がなく、エ
ミッションを改善することができる。
【0069】また、各吸気ポート2が直線状に延びるた
め、全開出力運転時における出力が損なわれない。ま
た、コントロールバルブ26の開閉により運転条件に応
じた流動場を供給できる。例えば、成層燃焼と均質燃焼
の切換時に同一空燃比で運転が可能となるため、この切
換時にトルク段差を解消することができる。
【0070】他の実施形態として、成層燃焼領域におけ
るコントロールバルブ26の開度は、図7に示すよう
に、エンジン回転数が所定値N1以下の低速域で全閉に
設定され、エンジン回転数が所定値N1を超えかつ所定
値N2以下の中速域でエンジン回転数が上昇するのに伴
って漸次大きく設定され、エンジン回転数が所定値N2
を超えて上昇する高速域で全開に設定される。これによ
り、成層燃焼領域において、低速域で強いスワールが生
起され、中速域でスワールの勢力がエンジン回転数が上
昇するのに伴って次第に小さくなり、高速域で強いタン
ブルが生起される。
【0071】成層燃焼領域における燃料噴射圧は、図7
に示すように、コントロールバルブ26が全閉される低
速域でP1に調節され、エンジン回転数が所定値N1を超
えかつ所定値N2以下の中速域でエンジン回転数が上昇
するのに伴って漸次高く設定され、コントロールバルブ
26が全開する高速域でP2に調節される。すなわち、
エンジンの中速域では、コントロールバルブ26が開弁
するのに伴って燃料噴射圧が次第に高められる。インジ
ェクタ4の燃料噴射圧は前述したようにプレッシャレギ
ュレータを介して調節される。
【0072】この場合、成層燃焼領域にてコントロール
バルブ26の開度をエンジン回転数が上昇するのに伴っ
て次第に大きくすることにより、加減速時にトルク段差
が発生することを防止できる。また、濃混合気を点火プ
ラグ4の近傍へと有効に集められ、燃焼性が確保される
希薄空燃比の限界値を拡大し、燃費の低減がはかれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すエンジンの概略断面
図。
【図2】同じく吸気ポートの断面図。
【図3】同じく燃焼室天井壁の概略平面図。
【図4】同じくピストンの概略平面図。
【図5】同じくエンジン回転数に対するコントロールバ
ルブ開度と燃料噴射圧の関係を示す特性図。
【図6】同じくコントロールバルブの全開時を示すエン
ジンの概略断面図。
【図7】他の実施形態におけるエンジン回転数に対する
コントロールバルブ開度と燃料噴射圧の関係を示す特性
図。
【符号の説明】
1 ピストン 3 燃焼室 4 点火プラグ 5 シリンダ 6 インジェクタ 10 ピストン冠部 11 キャビティ 21 吸気ポート 26 コントロールバルブ 28 切欠き部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 41/02 310 F02D 41/02 310G 335 335 45/00 301 45/00 301J F02M 69/00 360 F02M 69/00 360C 69/04 69/04 P

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダ内に吸気を導入する吸気ポート
    と、 シリンダ内に燃料を噴射するインジェクタと、 シリンダ内の混合気に点火する点火プラグと、 シリンダ内から排気を排出する排気ポートと、 ピストンの冠部に燃料噴霧を受けるように窪むキャビテ
    ィと、 吸気ポートからシリンダ内に流入する吸気にスワールを
    生起するスワール生起手段とを備え、 インジェクタの燃料噴射時期を吸気行程とする均質燃焼
    領域と、 インジェクタの燃料噴射時期を圧縮行程とする成層燃焼
    領域を設定した筒内直接噴射式火花点火エンジンにおい
    て、 インジェクタの燃料噴射方向を吸気ポートにおける吸気
    の流れ方向と略同一方向に設定し、 前記成層燃焼領域にてエンジン回転数が所定値を超えて
    上昇するのに伴ってシリンダ内に生起されるスワールの
    勢力を弱める構成としたことを特徴とする筒内直接噴射
    式火花点火エンジン。
  2. 【請求項2】前記シリンダの中心線を含みクランクシャ
    フトの回転中心軸と直交する平面をシリンダ中心面Cと
    定義し、 インジェクタと2本の吸気ポートおよび点火プラグをシ
    リンダ中心面Cについて略対称的に配置し、 点火プラグをキャビティに対してインジェクタから最も
    離れた位置に臨ませ、 スワール生起手段として一つの吸気ポートに吸気を集め
    るバタフライ式のコントロールバルブを備え、 成層燃焼領域にてエンジン回転数が所定値を超えて上昇
    するのに伴ってコントロールバルブを全開してスワール
    の勢力を弱める構成としたことを特徴とする請求項1に
    記載の筒内直接噴射式火花点火エンジン。
  3. 【請求項3】前記成層燃焼領域にてコントロールバルブ
    の開度をエンジン回転数が上昇するのに伴って次第に大
    きくする構成としたことを特徴とする請求項1または2
    に記載の筒内直接噴射式火花点火エンジン。
  4. 【請求項4】前記インジェクタの燃料噴射圧を調節する
    手段を備え、 成層燃焼領域にてコントロールバルブの開度が大きくな
    るのに伴って燃料噴射圧を高める構成としたことを特徴
    とする請求項1から3のいずれか一つに記載の筒内直接
    噴射式火花点火エンジン。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6341591B1 (en) * 1998-12-02 2002-01-29 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Direct fuel injection-type spark ignition internal combustion engine
JP2004225601A (ja) * 2003-01-22 2004-08-12 Nissan Motor Co Ltd 筒内直噴火花点火式内燃機関の制御装置
WO2018221076A1 (ja) * 2017-05-31 2018-12-06 日立オートモティブシステムズ株式会社 燃料噴射弁及びエンジンシステム

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