JPH1034364A - 複数点熱源による脆性材料の割断加工方法 - Google Patents
複数点熱源による脆性材料の割断加工方法Info
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- JPH1034364A JPH1034364A JP8196232A JP19623296A JPH1034364A JP H1034364 A JPH1034364 A JP H1034364A JP 8196232 A JP8196232 A JP 8196232A JP 19623296 A JP19623296 A JP 19623296A JP H1034364 A JPH1034364 A JP H1034364A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 加工精度の向上をはかることができ、しかも
半導体ウェハ等の加工を行う際にLSIなどのデバイス
への熱的な影響が少ない割断加工方法を提供する。 【解決手段】 材料の加工始点に形成した亀裂を、レー
ザビーム等の熱源の印加により発生する照射による熱応
力で割断予定線上に沿って誘導することにより当該材料
を割断する方法において、加工材料の割断予定線L上で
亀裂cの先端前方となる位置に、それぞれ互いに径が異
なる複数の熱源Df とfを同時に印加することで、熱源
のパワー密度を高くすることなく、亀裂の先端付近に勾
配が急峻な温度分布を形成する。
半導体ウェハ等の加工を行う際にLSIなどのデバイス
への熱的な影響が少ない割断加工方法を提供する。 【解決手段】 材料の加工始点に形成した亀裂を、レー
ザビーム等の熱源の印加により発生する照射による熱応
力で割断予定線上に沿って誘導することにより当該材料
を割断する方法において、加工材料の割断予定線L上で
亀裂cの先端前方となる位置に、それぞれ互いに径が異
なる複数の熱源Df とfを同時に印加することで、熱源
のパワー密度を高くすることなく、亀裂の先端付近に勾
配が急峻な温度分布を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス、セラミッ
クスあるいは半導体材料等の脆性材料にレーザビーム等
の熱源を印加することにより発生する熱応力を利用し
て、その材料を割断する方法に関する。
クスあるいは半導体材料等の脆性材料にレーザビーム等
の熱源を印加することにより発生する熱応力を利用し
て、その材料を割断する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体材料等のウェハを分離加工する技
術の一つとしてレーザ切断が挙げられる。この加工法は
レーザビームを光学系により集光して加工材の表面に微
小スポットで照射し、適当なガスジェットを吹き付けな
がらレーザビームを分離予定線上に沿って走査すること
により加工材を溶解・蒸発させて分離する方法である。
術の一つとしてレーザ切断が挙げられる。この加工法は
レーザビームを光学系により集光して加工材の表面に微
小スポットで照射し、適当なガスジェットを吹き付けな
がらレーザビームを分離予定線上に沿って走査すること
により加工材を溶解・蒸発させて分離する方法である。
【0003】しかし、このレーザ切断法では、溶解・蒸
発に伴う発塵、溶解塊ドロスの加工材への付着、分離面
の熱影響によるマイクロクラックの発生等の加工材の劣
化の問題がある。
発に伴う発塵、溶解塊ドロスの加工材への付着、分離面
の熱影響によるマイクロクラックの発生等の加工材の劣
化の問題がある。
【0004】そこで、このような問題点を解消するた
め、最近では、加工材の任意の場所に亀裂を作成し、そ
の亀裂をレーザビームにより印加した熱応力により分離
予定線に沿う方向に誘導することで、加工材を分離する
割断加工が開発されている。
め、最近では、加工材の任意の場所に亀裂を作成し、そ
の亀裂をレーザビームにより印加した熱応力により分離
予定線に沿う方向に誘導することで、加工材を分離する
割断加工が開発されている。
【0005】この加工法は、レーザビームを利用した溶
断に比して加工エネルギが小さく、しかも材料の損失が
ないといった利点がある。
断に比して加工エネルギが小さく、しかも材料の損失が
ないといった利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した割
断加工方法によれば、以下の問題が残されている。ま
ず、割断加工方法は、加工材に作成した亀裂先端の前方
にレーザビーム等の熱源を印加して、その熱源中心と周
辺との間に発生する温度勾配により生じる集中応力で亀
裂を進展させてゆく加工法であることから、熱源の印加
によって発生する温度勾配が急峻であればあるほど、熱
源の移動経路に対する亀裂の追随性が良くなる。すなわ
ち亀裂の進展方向が割断予定線に対して曲がる確率が少
なくて済む。
断加工方法によれば、以下の問題が残されている。ま
ず、割断加工方法は、加工材に作成した亀裂先端の前方
にレーザビーム等の熱源を印加して、その熱源中心と周
辺との間に発生する温度勾配により生じる集中応力で亀
裂を進展させてゆく加工法であることから、熱源の印加
によって発生する温度勾配が急峻であればあるほど、熱
源の移動経路に対する亀裂の追随性が良くなる。すなわ
ち亀裂の進展方向が割断予定線に対して曲がる確率が少
なくて済む。
【0007】しかし、そのような急峻な温度勾配を得よ
うとして、熱源を細く絞ってパワー密度(単位面積当た
りの熱量)を高くすると、加工材の溶解が問題となるこ
とから、その実現が難しく、このことが加工精度の向上
をはかる上での妨げとなっている。
うとして、熱源を細く絞ってパワー密度(単位面積当た
りの熱量)を高くすると、加工材の溶解が問題となるこ
とから、その実現が難しく、このことが加工精度の向上
をはかる上での妨げとなっている。
【0008】また、レーザビーム等の熱源を用いた割断
加工方法においては、加工材に溶解が生じない程度のパ
ワー密度で、亀裂の誘導に必要な熱応力が得られるよう
にするため、通常、熱源を細く絞らずに比較的大きなス
ポット径で加工材に照射している。このため、ICやL
SI等のデバイスを集積したウェハの分離加工を行う場
合、加工予定線の付近のデバイスに熱源の印加による熱
影響(熱的ストレス)が及ぶ虞れがある。
加工方法においては、加工材に溶解が生じない程度のパ
ワー密度で、亀裂の誘導に必要な熱応力が得られるよう
にするため、通常、熱源を細く絞らずに比較的大きなス
ポット径で加工材に照射している。このため、ICやL
SI等のデバイスを集積したウェハの分離加工を行う場
合、加工予定線の付近のデバイスに熱源の印加による熱
影響(熱的ストレス)が及ぶ虞れがある。
【0009】これを回避するには、熱源のスポット径
を、デバイスに影響を与えない範囲まで絞って照射する
といった方法を採ればよいが、この場合、亀裂誘導のた
めの十分な熱応力を得ようとすると、熱源のパワー密度
を高くせざるを得ず、結局、加工材の溶解が問題とな
る。
を、デバイスに影響を与えない範囲まで絞って照射する
といった方法を採ればよいが、この場合、亀裂誘導のた
めの十分な熱応力を得ようとすると、熱源のパワー密度
を高くせざるを得ず、結局、加工材の溶解が問題とな
る。
【0010】本発明はそのような実情に鑑みてなされた
もので、加工精度の向上をはかることができ、しかも半
導体ウェハの加工を行う際にLSI等のデバイスへの熱
的な影響が少ない脆性材料の割断加工方法の提供を目的
とする。
もので、加工精度の向上をはかることができ、しかも半
導体ウェハの加工を行う際にLSI等のデバイスへの熱
的な影響が少ない脆性材料の割断加工方法の提供を目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、材料の加工始
点に形成した亀裂を、レーザビーム等の熱源の印加によ
り発生する熱応力で割断予定線上に沿って誘導すること
により当該材料を割断する方法において、加工材料の割
断予定線上で亀裂の先端前方となる位置に、それぞれ互
いに径が異なる複数の熱源を同時に照射して、上記亀裂
の誘導を行うことを特徴としており、このような複数の
熱源の印加により急峻な温度勾配を得ることができる。
点に形成した亀裂を、レーザビーム等の熱源の印加によ
り発生する熱応力で割断予定線上に沿って誘導すること
により当該材料を割断する方法において、加工材料の割
断予定線上で亀裂の先端前方となる位置に、それぞれ互
いに径が異なる複数の熱源を同時に照射して、上記亀裂
の誘導を行うことを特徴としており、このような複数の
熱源の印加により急峻な温度勾配を得ることができる。
【0012】例えばスポット径が大径と小径の2種の熱
源を加工材料の割断予定線上に同時に印加すると、亀裂
の先端付近の温度は、図1に示すように、大径の熱源f
の照射による熱量Q1 に、小径の熱源Dfの照射による
熱量Q2 が加わった温度となる。従って、スポット径が
異なる複数の熱源を割断予定線に同時に印加すること
で、各熱源のパワー密度は低く抑えたままで、亀裂の先
端付近に急峻な温度勾配を発生させることができる。し
かも、このような急峻な温度勾配は、大径のレーザビー
ム照射による加熱温度を、LSI等のデバイスの影響を
与えない程度にまで低くしても実現可能である。
源を加工材料の割断予定線上に同時に印加すると、亀裂
の先端付近の温度は、図1に示すように、大径の熱源f
の照射による熱量Q1 に、小径の熱源Dfの照射による
熱量Q2 が加わった温度となる。従って、スポット径が
異なる複数の熱源を割断予定線に同時に印加すること
で、各熱源のパワー密度は低く抑えたままで、亀裂の先
端付近に急峻な温度勾配を発生させることができる。し
かも、このような急峻な温度勾配は、大径のレーザビー
ム照射による加熱温度を、LSI等のデバイスの影響を
与えない程度にまで低くしても実現可能である。
【0013】ここで、本発明において、加工材料に照射
するレーザビーム等の熱源の本数及びその大径と小径の
亀裂進展方向における前後関係は任意であるが、先の図
1に示したように、大径と小径の2種の熱源を用い、そ
の小径の熱源Dfを亀裂cの先端近傍に照射し、この小
径の熱源の前方に大径の熱源fを照射するといった形態
を採ることが、簡単な加工装置で本発明方法を実現でき
る点、及び、より高い精度の割断加工を実現できる点で
好ましい。
するレーザビーム等の熱源の本数及びその大径と小径の
亀裂進展方向における前後関係は任意であるが、先の図
1に示したように、大径と小径の2種の熱源を用い、そ
の小径の熱源Dfを亀裂cの先端近傍に照射し、この小
径の熱源の前方に大径の熱源fを照射するといった形態
を採ることが、簡単な加工装置で本発明方法を実現でき
る点、及び、より高い精度の割断加工を実現できる点で
好ましい。
【0014】また、径が異なる複数のレーザビームを加
工材料に照射する形態としては、図1に示したように各
熱源f,Dfを所定の距離を離して照射する形態、図2
(A),(B) に示すように各熱源f,Dfの一部もしくは全
部が相互に重なり合うようにする形態、あるいは図2
(C) に示すように全ての熱源f,Dfの照射中心を一致
させる形態が考えられる。
工材料に照射する形態としては、図1に示したように各
熱源f,Dfを所定の距離を離して照射する形態、図2
(A),(B) に示すように各熱源f,Dfの一部もしくは全
部が相互に重なり合うようにする形態、あるいは図2
(C) に示すように全ての熱源f,Dfの照射中心を一致
させる形態が考えられる。
【0015】さらに、図1に示すような形態を採る場
合、各熱源の径は大径の熱源fが1.5mm〜3.0mm、
小径の熱源Dfが1.0mm〜1.5mmの範囲で、その両
者の中心間距離が2mm〜3mmの範囲であることが適当で
ある。
合、各熱源の径は大径の熱源fが1.5mm〜3.0mm、
小径の熱源Dfが1.0mm〜1.5mmの範囲で、その両
者の中心間距離が2mm〜3mmの範囲であることが適当で
ある。
【0016】さらにまた、本発明に適用する熱源として
は、レーザビームのほか、例えば電子ビーム、電熱ヒー
タまたは火炎などが挙げられる。なお、本発明におい
て、図1の形態を採る場合、亀裂cの進展が割断予定線
Lの加工終点bに近づいた時点で、大径の熱源fの材料
への照射を停止して、加工終点時において熱源の印加位
置の前方に加わる引張応力が軽減されるようにすれば、
加工終点付近での加工曲がりを防止できる。
は、レーザビームのほか、例えば電子ビーム、電熱ヒー
タまたは火炎などが挙げられる。なお、本発明におい
て、図1の形態を採る場合、亀裂cの進展が割断予定線
Lの加工終点bに近づいた時点で、大径の熱源fの材料
への照射を停止して、加工終点時において熱源の印加位
置の前方に加わる引張応力が軽減されるようにすれば、
加工終点付近での加工曲がりを防止できる。
【0017】また、本発明において、図1の形態を採る
場合、亀裂cの進展が加工終点bに近づいた時点で、大
径と小径の熱源の相対的な位置関係を変更して、大径の
熱源fを小径の熱源Df側に近づける、といった処理を
行ってもよく、このような処理を行うと、加工終点付近
での材料の切残しを防止できる。
場合、亀裂cの進展が加工終点bに近づいた時点で、大
径と小径の熱源の相対的な位置関係を変更して、大径の
熱源fを小径の熱源Df側に近づける、といった処理を
行ってもよく、このような処理を行うと、加工終点付近
での材料の切残しを防止できる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、以下、図
面に基づいて説明する。まず、本発明方法の実施に使用
する装置は、図3に示すように、半導体ウェハ等の加工
材料Wを載置する加工テーブル(2軸移動)1と、2台
のレーザ発振器2,3と、その各出力レーザビームを加
工テーブル1上に置かれた加工材料Wの表面に導く光学
系4などによって構成されており、2本のレーザビーム
を加工材料Wに同時に照射することができ、それらの各
ビームの照射位置を加工テーブル1の移動によって割断
予定線L上に沿って移動させることができる。
面に基づいて説明する。まず、本発明方法の実施に使用
する装置は、図3に示すように、半導体ウェハ等の加工
材料Wを載置する加工テーブル(2軸移動)1と、2台
のレーザ発振器2,3と、その各出力レーザビームを加
工テーブル1上に置かれた加工材料Wの表面に導く光学
系4などによって構成されており、2本のレーザビーム
を加工材料Wに同時に照射することができ、それらの各
ビームの照射位置を加工テーブル1の移動によって割断
予定線L上に沿って移動させることができる。
【0019】光学系4は、ミラー、集光レンズ並びに絞
り(図示せず)等を備え、各レーザ発振器2と3からレ
ーザビームをそれぞれ個別に集光して、大径のレーザビ
ームfと小径のレーザビームDfを得るように構成され
ている。その小径のレーザビームDfの加工材料Wへの
照射位置は亀裂cの先端近傍に設定され、大径のレーザ
ビームfの照射位置は、小径ビームよりも前方の位置に
設定される。
り(図示せず)等を備え、各レーザ発振器2と3からレ
ーザビームをそれぞれ個別に集光して、大径のレーザビ
ームfと小径のレーザビームDfを得るように構成され
ている。その小径のレーザビームDfの加工材料Wへの
照射位置は亀裂cの先端近傍に設定され、大径のレーザ
ビームfの照射位置は、小径ビームよりも前方の位置に
設定される。
【0020】また、この光学系4は、各集光レンズの光
軸上の位置及び絞りの開度を調整することが可能となっ
ており、それらの調整により各レーザビームf,Dfの
ビーム径を、パワー密度を変化させることなく絞ること
ができる。さらに、2枚のミラーの位置関係(相対的な
角度)も調整可能となっており、その調整により2本の
レーザビームfとDfの照射位置の中心間距離を変更す
ることができる。
軸上の位置及び絞りの開度を調整することが可能となっ
ており、それらの調整により各レーザビームf,Dfの
ビーム径を、パワー密度を変化させることなく絞ること
ができる。さらに、2枚のミラーの位置関係(相対的な
角度)も調整可能となっており、その調整により2本の
レーザビームfとDfの照射位置の中心間距離を変更す
ることができる。
【0021】次に、加工手順を図3を参照して説明す
る。まず、加工材料Wの加工始点aに初期亀裂を作成す
る。その初期亀裂の作成には、硬質工具を使用して材料
端部に切欠きを形成する方法、あるいは加工材料の表面
に高出力のレーザビームを集光して孔を加工しこの孔か
ら亀裂を作成する方法等の公知の手法を採用する。
る。まず、加工材料Wの加工始点aに初期亀裂を作成す
る。その初期亀裂の作成には、硬質工具を使用して材料
端部に切欠きを形成する方法、あるいは加工材料の表面
に高出力のレーザビームを集光して孔を加工しこの孔か
ら亀裂を作成する方法等の公知の手法を採用する。
【0022】次いで、初期亀裂cの先端前方側に、小径
のレーザビームDfと大径のレーザビームfを同時に照
射するとともに、それらビーム照射位置を加工テーブル
1の移動により割断予定線Lに沿って移動して、亀裂c
を加工始点aから加工終点bに向けて誘導する。
のレーザビームDfと大径のレーザビームfを同時に照
射するとともに、それらビーム照射位置を加工テーブル
1の移動により割断予定線Lに沿って移動して、亀裂c
を加工始点aから加工終点bに向けて誘導する。
【0023】このように小径のレーザビームDfを亀裂
cの先端付近に照射し、その照射位置の前方に大径のレ
ーザビームfを照射すると、先の図1に示したように、
大径ビームの照射で印加された熱量Q1 に小径ビームの
照射による熱量Q2 が加わって、亀裂cの前方側に勾配
が急峻な温度分布が形成され、これにより生じる応力分
布も尖鋭な曲線となる。その結果、亀裂cの進展方向が
割断予定線Lに対して曲がる確率が少なくなる。
cの先端付近に照射し、その照射位置の前方に大径のレ
ーザビームfを照射すると、先の図1に示したように、
大径ビームの照射で印加された熱量Q1 に小径ビームの
照射による熱量Q2 が加わって、亀裂cの前方側に勾配
が急峻な温度分布が形成され、これにより生じる応力分
布も尖鋭な曲線となる。その結果、亀裂cの進展方向が
割断予定線Lに対して曲がる確率が少なくなる。
【0024】ここで、この種の割断加工方法において
は、加工終点bの近傍付近で亀裂が割断予定線Lからず
れて加工曲がりが発生することがある。このような加工
曲がりが生じる原因の一つとして、図4の温度分布・応
力分布曲線で示すように、亀裂の進展が加工終点bに近
づくと、レーザビームBの照射位置の中心に対し前方側
の引張応力が増加する傾向がある点が挙げられる。
は、加工終点bの近傍付近で亀裂が割断予定線Lからず
れて加工曲がりが発生することがある。このような加工
曲がりが生じる原因の一つとして、図4の温度分布・応
力分布曲線で示すように、亀裂の進展が加工終点bに近
づくと、レーザビームBの照射位置の中心に対し前方側
の引張応力が増加する傾向がある点が挙げられる。
【0025】そこで、この実施の形態では、加工終点時
においてビーム照射位置の前方に加わる引張応力を軽減
するため、加工終点bの付近(例えば端面から20mm)
の位置で、大径のレーザビームfの照射を停止して小径
のレーザビームDfのみで亀裂cを誘導する方法、ある
いは、加工終点付近で光学系4を調整して大径のレーザ
ビームfのビーム径を絞る(必要であれば小径のレーザ
ビームDfも絞る)といった方法を採用することで、加
工終点付近での加工曲がりを防止する。ただしビーム径
を絞る方法を採る場合、レーザビームの照射領域内での
パワー密度は変更せずに一定の値としておく。
においてビーム照射位置の前方に加わる引張応力を軽減
するため、加工終点bの付近(例えば端面から20mm)
の位置で、大径のレーザビームfの照射を停止して小径
のレーザビームDfのみで亀裂cを誘導する方法、ある
いは、加工終点付近で光学系4を調整して大径のレーザ
ビームfのビーム径を絞る(必要であれば小径のレーザ
ビームDfも絞る)といった方法を採用することで、加
工終点付近での加工曲がりを防止する。ただしビーム径
を絞る方法を採る場合、レーザビームの照射領域内での
パワー密度は変更せずに一定の値としておく。
【0026】なお、上記の二つの対処法のうち、後者の
ビームを絞る方法は、1本のレーザビームを用いた従来
の割断加工方法においても、加工曲がりを防止する上で
有効な方法である。
ビームを絞る方法は、1本のレーザビームを用いた従来
の割断加工方法においても、加工曲がりを防止する上で
有効な方法である。
【0027】また、この種の割断加工方法では、加工条
件によっては加工終点付近で亀裂の進展が停止し切残し
が発生することがある。その対策としては、亀裂cの進
展が加工終点bに近づいた時点で、光学系4を調整して
大小のレーザビームfとDfとの相対的な位置関係を変
更して、大径のレーザビームfを小径のレーザビームD
f側に近づけるといった方法を採用すればよい。
件によっては加工終点付近で亀裂の進展が停止し切残し
が発生することがある。その対策としては、亀裂cの進
展が加工終点bに近づいた時点で、光学系4を調整して
大小のレーザビームfとDfとの相対的な位置関係を変
更して、大径のレーザビームfを小径のレーザビームD
f側に近づけるといった方法を採用すればよい。
【0028】さらに、この種の割断加工方法において
は、割断予定線を挟んだ両側の部分の熱容量が非対称で
ある場合、レーザビーム照射で生じる熱応力が割断予定
線を挟んだ両側で異なる分布となる。このように熱応力
が不均一になると、亀裂を誘導する際にレーザビームの
移動経路から亀裂がずれて追随することがあって加工精
度が悪くなることがある。
は、割断予定線を挟んだ両側の部分の熱容量が非対称で
ある場合、レーザビーム照射で生じる熱応力が割断予定
線を挟んだ両側で異なる分布となる。このように熱応力
が不均一になると、亀裂を誘導する際にレーザビームの
移動経路から亀裂がずれて追随することがあって加工精
度が悪くなることがある。
【0029】例えば、半導体ウェハには、熱容量が基板
よりも大きなデバイス(例えばパワートランジスタ等)
が実装されており、そのデバイスDの配置がチップ分割
線(割断予定線L)に対して対称となっていない場合、
図5に示すように、亀裂の進展方向が熱容量の小さい側
に曲がってしまうことがある。
よりも大きなデバイス(例えばパワートランジスタ等)
が実装されており、そのデバイスDの配置がチップ分割
線(割断予定線L)に対して対称となっていない場合、
図5に示すように、亀裂の進展方向が熱容量の小さい側
に曲がってしまうことがある。
【0030】このような不具合を解消する方法として
は、デバイスの設計の段階でレイアウトを工夫して、図
6(A) に示すようにデバイスDがチップ分割線Lに対し
左右対称となるようにするかあるいは、そのような設計
上での対処が難しい場合には、図6(B) に示すように、
チップ分割線Lに対し熱容量が左右対称となるようにダ
ミーのデバイス(例えばパワートランジスタ等)dをウ
ェハに形成しておくといった方法が挙げられる。
は、デバイスの設計の段階でレイアウトを工夫して、図
6(A) に示すようにデバイスDがチップ分割線Lに対し
左右対称となるようにするかあるいは、そのような設計
上での対処が難しい場合には、図6(B) に示すように、
チップ分割線Lに対し熱容量が左右対称となるようにダ
ミーのデバイス(例えばパワートランジスタ等)dをウ
ェハに形成しておくといった方法が挙げられる。
【0031】
【実施例】本発明の割断加工方法を実施した例を以下に
述べる。 a.加工材料:半導体ウェハ(150mm×150mm×厚さ
0.6mm) b.照射条件:ビーム数;2本(照射中心間距離2mm)大
径ビーム; 2mm, 熱量68W 小径ビーム; 1mm, 熱量32W c.加工速度:40mm/s の条件で割断加工を行い、次いで材料に照射するレーザ
ビームを1本として上記と同じ条件で割断加工を行っ
た。ただし、レーザビームの材料への照射面積の総和及
び照射領域のパワー密度はともに等しい値とした。
述べる。 a.加工材料:半導体ウェハ(150mm×150mm×厚さ
0.6mm) b.照射条件:ビーム数;2本(照射中心間距離2mm)大
径ビーム; 2mm, 熱量68W 小径ビーム; 1mm, 熱量32W c.加工速度:40mm/s の条件で割断加工を行い、次いで材料に照射するレーザ
ビームを1本として上記と同じ条件で割断加工を行っ
た。ただし、レーザビームの材料への照射面積の総和及
び照射領域のパワー密度はともに等しい値とした。
【0032】そして、以上の二つの条件で加工を行った
各試料について、それぞれの加工面の表面粗さを測定し
たところ、1本のレーザビームを用いた加工の場合、表
面粗さが140μmであったのに対し、2本のレーザビ
ームを用いた加工の場合、その値が20μmにまで向上
することが確認できた。
各試料について、それぞれの加工面の表面粗さを測定し
たところ、1本のレーザビームを用いた加工の場合、表
面粗さが140μmであったのに対し、2本のレーザビ
ームを用いた加工の場合、その値が20μmにまで向上
することが確認できた。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の割断加工
方法によれば、亀裂の誘導を行う際に加工材料の割断予
定線上に、互いに径が異なる複数のレーザビーム等の熱
源を同時に照射するので、熱源のパワー密度を高くする
ことなく、急峻な温度勾配を得ることができる。その結
果、加工精度の高い割断加工の実現が可能となる。しか
も、加工材料の割断予定線の直交方向に対して及ぶ熱影
響の範囲が小さいので、半導体ウェハを分離加工するに
あたり、LSI等のデバイスへの熱の影響も少なくて済
む。
方法によれば、亀裂の誘導を行う際に加工材料の割断予
定線上に、互いに径が異なる複数のレーザビーム等の熱
源を同時に照射するので、熱源のパワー密度を高くする
ことなく、急峻な温度勾配を得ることができる。その結
果、加工精度の高い割断加工の実現が可能となる。しか
も、加工材料の割断予定線の直交方向に対して及ぶ熱影
響の範囲が小さいので、半導体ウェハを分離加工するに
あたり、LSI等のデバイスへの熱の影響も少なくて済
む。
【図1】本発明の作用説明図
【図2】本発明における熱源の印加形態の例を模式的に
示す図
示す図
【図3】本発明方法の実施に使用する装置の概略構成を
示す図
示す図
【図4】加工終点付近の温度分布曲線と応力分布曲線を
併記して示す図
併記して示す図
【図5】半導体ウェハに集積されたデバイスの配置を示
す図
す図
【図6】半導体ウェハを割断加工で分離する際に生じる
不具合の解消方法の説明図
不具合の解消方法の説明図
1 加工テーブル 2,3 レーザ発振器 3 光学系 f 大径のレーザビーム Df 小径のレーザビーム W 加工材料 L 割断予定線 a 加工始点 b 加工終点 c 亀裂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沖山 俊裕 兵庫県姫路市御国野町御着1174−22 (72)発明者 白浜 秀幸 長崎県長崎市川平町199−3 (72)発明者 大仁田 英信 長崎県大村市三城町955−1 (72)発明者 末永 知宏 長崎県大村市協和町764 旭ハイツ22号 (72)発明者 木下 耕一 長崎県大村市植松1丁目189−1 ファー ストコート205号 (72)発明者 前川 俊一 兵庫県伊丹市春日丘1−15 (72)発明者 森田 英毅 長崎県西彼杵郡長与町吉無田郷1488−124
Claims (4)
- 【請求項1】 材料の加工始点に形成した亀裂を、熱源
の印加により発生する熱応力で割断予定線上に沿って誘
導することにより当該材料を割断する方法において、加
工材料の割断予定線上で亀裂の先端前方となる位置に、
それぞれ互いに径が異なる複数の熱源を同時に印加し
て、上記亀裂の誘導を行うことを特徴とする複数点熱源
による脆性材料の割断加工方法。 - 【請求項2】 大径と小径の2種の熱源を用い、その小
径の熱源を亀裂の先端近傍に照射し、この小径の熱源の
印加位置に対して前方に大径の熱源を印加して、上記亀
裂の誘導を行うことを特徴とする請求項1に記載の複数
点熱源による脆性材料の割断加工方法。 - 【請求項3】 請求項2の記載の方法において、上記亀
裂の進展が割断予定線の加工終点に近づいた時点で、加
工材料への大径の熱源の印加を停止することを特徴とす
る複数点熱源による脆性材料の割断加工方法。 - 【請求項4】 請求項2の記載の方法において、上記亀
裂の進展が割断予定線の加工終点に近づいた時点で、大
径の熱源と小径の熱源の印加位置の中心間距離を短くす
ることを特徴する複数点熱源による脆性材料の割断加工
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8196232A JPH1034364A (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | 複数点熱源による脆性材料の割断加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8196232A JPH1034364A (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | 複数点熱源による脆性材料の割断加工方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1034364A true JPH1034364A (ja) | 1998-02-10 |
Family
ID=16354405
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8196232A Pending JPH1034364A (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | 複数点熱源による脆性材料の割断加工方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1034364A (ja) |
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1996
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| A02 | Decision of refusal |
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