JPH1036307A - ハロヒドリンエーテルの製造方法及びグリシジルエーテルの製造方法 - Google Patents

ハロヒドリンエーテルの製造方法及びグリシジルエーテルの製造方法

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JPH1036307A
JPH1036307A JP8191843A JP19184396A JPH1036307A JP H1036307 A JPH1036307 A JP H1036307A JP 8191843 A JP8191843 A JP 8191843A JP 19184396 A JP19184396 A JP 19184396A JP H1036307 A JPH1036307 A JP H1036307A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 アルコール類とα−エピハロヒドリンと
を反応させてハロヒドリンエーテルを製造するに際し、
触媒として(A)アルミニウムアルコキシド及び(B)フェノ
ール類又はスルホン酸類を使用するハロヒドリンエーテ
ルの製造方法、及びその後、触媒を除去することなく、
アルカリ水溶液を加えて脱ハロゲン化水素するグリシジ
ルエーテルの製造方法。 【効果】 アルコール類の転化率が高く、かつ極めて高
収率でハロヒドリンエーテルが得られ、またその後のア
ルカリによる閉環反応が良好に進行し、グリシジルエー
テルを高収率で製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高選択性かつ高収
率なハロヒドリンエーテルの製造方法及びグリシジルエ
ーテルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、グリシジルエーテルの製造方法と
しては、主に次の2つの方法が知られている。すなわ
ち、アルコール類とα−エピハロヒドリンを、例えば4
級アンモニウム塩等の相間移動触媒の存在下、アルカリ
により反応させる一段階法と、アルコール類とα−エピ
ハロヒドリンを、酸触媒の存在下で反応させてハロヒド
リンエーテルとした後、アルカリにより閉環させる二段
階法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一段階
法は、生成したグリシジルエーテルに更にアルコール類
が付加するのを避けるため、α−エピハロヒドリンを過
剰に用いる必要がある等の問題があった。また二段階法
は、酸触媒が硫酸等の場合にはアルコール類の転化率が
低く、また例えばBF3、SnCl4等のルイス酸触媒の場
合には生成したハロヒドリンエーテルへのα−エピハロ
ヒドリンの過剰付加反応が起こりやすく、これを避ける
ためにはアルコール類をα−エピハロヒドリンに対して
過剰に用いる必要がある。またそれらルイス酸触媒が金
属塩化物の場合には、遊離塩素基がα−エピハロヒドリ
ンと反応してしまうという問題もある。更に、ハロヒド
リンエーテルのアルカリによる閉環を効率良く行うため
には、親水性溶媒や相間移動触媒を用いなければならな
い等の問題もある。
【0004】従って、本発明は、アルコール類及びα−
エピハロヒドリンの使用比率がほぼ等モルでもアルコー
ル類の転化率が高く、かつハロヒドリンエーテルを高収
率で製造でき、その後の閉環反応も効率良く進行してグ
リシジルエーテルを高収率で製造できる方法を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる実情において本発
明者らは鋭意研究を重ねた結果、酸触媒として、(A)ア
ルミニウムアルコキシド及び(B)フェノール類又はスル
ホン酸類の二種を併用することにより、アルコール類の
転化率が高く、かつ極めて高収率でハロヒドリンエーテ
ルが得られること、またその後のアルカリによる閉環反
応も良好に進行し、グリシジルエーテルを高収率で製造
できることを見出し、本発明を完成した。
【0006】すなわち本発明は、アルコール類とα−エ
ピハロヒドリンとを反応させてハロヒドリンエーテルを
製造するに際し、触媒として(A)アルミニウムアルコキ
シド及び(B)フェノール類又はスルホン酸類を使用する
ことを特徴とするハロヒドリンエーテルの製造方法、及
び当該方法によりハロヒドリンエーテルを製造した後、
触媒を除去することなく、アルカリ水溶液を加えて脱ハ
ロゲン化水素することを特徴とするグリシジルエーテル
の製造方法を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いるアルコール類とし
ては、特に限定されるものではないが、例えば次の一般
式(1)
【0008】R-(OA)n-OH (1)
【0009】〔式中、Rは総炭素数1〜36の飽和又は不
飽和の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を示し、Aは炭素数
2〜4のアルキレン基を示し、nは0〜100の数を示
す。〕
【0010】で表されるものが挙げられる。具体的に
は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オク
タノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、
ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール、ペ
ンタデカノール、ヘキサデカノール、ヘプタデカノー
ル、オクタデカノール、ノナデカノール、エイコサノー
ル、2-エチルヘキサノール、3,5-ジメチルヘキサノール
等の脂肪族飽和アルコールのほか、オレイルアルコー
ル、リノールアルコール等の脂肪族不飽和アルコール
や、それらのアルキレンオキシド付加物が挙げられる。
かかるアルキレンオキシド付加物としては、エチレンオ
キシド付加物(一般式(1)においてAがエチレン)が好
ましく、その付加モル数(一般式(1)におけるn)は0
〜20が好ましいものとして挙げられるが、アルコール類
としてはアルキレンオキシドの付加していないもの(一
般式(1)においてn=0)が好ましい。
【0011】本発明で用いるα−エピハロヒドリンとし
ては、α−エピクロロヒドリン、α−エピブロモヒドリ
ン、α−エピヨードヒドリン等が挙げられるが、特にα
−エピクロロヒドリンが好ましい。
【0012】本発明で用いる触媒(A)であるアルミニウ
ムアルコキシドとしては、モノ、ジ、及びトリアルコキ
シド体のいずれであってもよいが、トリアルコキシド体
がより好ましく、またアルコキシル基の炭素数が1〜4
であるものが好ましい。より具体的には、アルミニウム
トリアルコキシドとしてアルミニウムトリメトキシド、
アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリイソプ
ロポキシド、アルミニウムトリブトキシド等が挙げられ
るが、特にアルミニウムトリイソプロポキシドが好まし
い。これらは市販品を用いることもできるが、アルミニ
ウムトリハライド又はトリアルキルアルミニウムとアル
コールを反応させて得られるモノ、ジ、トリアルコキシ
ド体の混合物を用いることもできる。なお、この場合も
トリアルコキシド体含量の多くなる条件を選ぶのが好ま
しい。
【0013】本発明で用いる触媒(B)であるフェノール
類又はスルホン酸類としては、フェノール性水酸基又は
スルホン酸基を有するものであればよく、特に限定され
るものではないが、例えばフェノール、クロロフェノー
ル、ジクロロフェノール、2,4,6-トリクロロフェノー
ル、1-ナフトール、2-ナフトール、ヒドロキノン、2,2-
ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4-ヒドロ
キシフェニル)スルホン、ビナフトール、メタンスルホ
ン酸、p-トルエンスルホン酸、フェノールスルホン酸、
ドデシルベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸等
が挙げられる。(B)触媒としては、ハロゲン原子が置換
していてもよいフェノール若しくはナフトール、又は炭
素数1〜12のアルキル基若しくはヒドロキシル基が置換
していてもよいベンゼンスルホン酸若しくはナフタレン
スルホン酸が好ましく、更に2,4,6-トリクロロフェノー
ル、1-ナフトール及びフェノールスルホン酸が好まし
く、特にフェノールスルホン酸が好ましい。
【0014】アルコール類とα−エピハロヒドリンとの
ハロヒドリンエーテル化反応においては、α−エピハロ
ヒドリンをアルコール類に対して0.5〜1.5モル倍量、特
に1.0〜1.2モル倍量用い、触媒(A)をアルコール類に対
して0.001〜0.1モル倍量、特に0.01〜0.05モル倍量用
い、触媒(B)を触媒(A)に対して1.0〜3.0モル倍量、特に
2.0〜3.0モル倍量用いるのが好ましい。また反応温度は
10〜120℃、特に70〜110℃が好ましく、1〜5時間反応
させるのが好ましい。
【0015】上記反応により得られたハロヒドリンエー
テルからグリシジルエーテルを製造するには、反応混合
物から触媒を除去することなく、アルカリを添加し脱ハ
ロゲン化水素反応により閉環させればよい。
【0016】ここで用いられるアルカリとしては、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化
物、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等のアルカリ土
類金属水酸化物が挙げられるが、特に水酸化ナトリウム
及び水酸化カリウムが好ましい。
【0017】ハロヒドリンエーテルの閉環反応において
は、アルコール類の仕込み量に対して1.0〜4.0モル倍
量、特に1.5〜2.5モル倍量のアルカリを用いるのが好ま
しく、例えば10〜50%水溶液として添加するのが好まし
い。また反応温度は80〜100℃が好ましく、数時間反応
させるのが好ましい。
【0018】このようにして得られたグリシジルエーテ
ルは、公知の分離精製手段、具体的には蒸留、再結晶、
カラムクロマトグラフィー等により単離精製することが
できる。
【0019】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0020】実施例1 オクチルアルコール11.7g(0.09mol)、アルミニウム
トリイソプロポキシド0.36g(1.77mmol)及びp-フェノ
ールスルホン酸0.94g(5.40mmol)を100ml四つ口フラ
スコに入れ、窒素導入下、攪拌しながら95℃まで昇温し
た。次にエピクロロヒドリン10.0g(0.108mol)を10分
間で滴下し、そのまま3時間攪拌した。ハロヒドリンエ
ーテルの収率をGLCにより求めたところ、87%であっ
た。また未反応オクチルアルコールの残量をGLCにより
求めたところ、5%以下であった。この反応混合物に4
N水酸化ナトリウム水溶液40mlを加え、85〜90℃で3時
間攪拌した。室温まで冷却後、水層を除き、更に30mlの
水で2回洗浄後、減圧蒸留により精製し、14.2gのオク
チルグリシジルエーテル(1,2-エポキシ-4-オキサドデ
カン)を無色透明油状物として得た(全収率85%)。
【0021】1H-NMR(200MHz,CDCl3):δppm 0.9(3H,三重線,12位メチル) 1.2-1.5(10H,重なった幅広いピーク,7-11位メチレン) 1.51(2H,三重線,6位メチレン) 2.65,2.8(2H,各四重線,1位メチレン) 3.18(1H,多重線,2位メチン) 3.38及び3.7,3.45及び3.76(2H,各二重線,3位メチレ
ン) 3.5(2H,幅広い多重線,5位メチレン) 純度(GLC):99.5%
【0022】比較例1 オクチルアルコール11.7g(0.09mol)及びアルミニウ
ムトリイソプロポキシド0.36g(1.77mmol)を100ml四
つ口フラスコに入れ、窒素導入下、攪拌しながら95℃ま
で昇温した。次にエピクロロヒドリン10.0g(0.108mo
l)を10分間で滴下し、そのまま3時間攪拌した。ハロ
ヒドリンエーテルの収率は6%で、未反応オクチルアル
コール、エピクロロヒドリンとも残量は90%以上であっ
た。
【0023】比較例2 オクチルアルコール11.7g(0.09mol)及びp-フェノー
ルスルホン酸0.94gを100ml四つ口フラスコに入れ、窒
素導入下、攪拌しながら95℃まで昇温した。次にエピク
ロロヒドリン10.0g(0.108mol)を10分間で滴下し、そ
のまま3時間攪拌した。ハロヒドリンエーテルの収率は
22%で、未反応オクチルアルコールの残量は65%以上で
あった。
【0024】比較例3 オクチルアルコール11.7g(0.09mol)及びBF3OEt2
0.25g(1.77mmol)を100ml四つ口フラスコに入れ、窒
素導入下、攪拌しながらエピクロロヒドリン10.0g(0.
108mol)を30分間で滴下し、そのまま3時間攪拌した。
エピクロロヒドリンは全て消費されたが、ハロヒドリン
エーテルの収率は61%であった。
【0025】実施例2 ヘキサデシルアルコール21.8g(0.09mol)を100ml四つ
口フラスコに入れ、70℃まで昇温した。アルミニウムト
リイソプロポキシド0.36g(1.77mmol)及びp-フェノー
ルスルホン酸0.94g(5.40mmol)を加え、窒素導入下、
攪拌しながら100℃まで昇温した。次にエピクロロヒド
リン10.0g(0.108mol)を10分間で滴下し、そのまま3
時間攪拌した。ハロヒドリンエーテルの収率をGLCによ
り求めたところ、85%であった。また未反応オクチルア
ルコールの残量は5%以下であった。この反応混合物に
4N水酸化ナトリウム水溶液40mlを加え、85〜95℃で3
時間攪拌した。50mlのヘキサンを加え、室温まで冷却
後、水層を除き、更に30mlの水で2回洗浄した。溶媒を
留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精
製し、22.3gのヘキサデシルグリシジルエーテル(1,2-
エポキシ-4-オキサエイコサン)を白色結晶として得
(全収率83%)、1H-NMR(200MHz)より同定した。GLC
より純度は99%であった。
【0026】実施例3 オクチルアルコール11.7g(0.09mol)、アルミニウム
トリイソプロポキシド0.36g(1.77mmol)及び1-ナフト
ール0.76g(5.29mmol)を100ml四つ口フラスコに入
れ、窒素導入下、攪拌しながら95℃まで昇温した。次に
エピクロロヒドリン10.0g(0.108mol)を10分間で滴下
し、そのまま3時間攪拌した。ハロヒドリンエーテルの
収率をGLCにより求めたところ、88%であった。また未
反応オクチルアルコールの残量は4%以下であった。
【0027】実施例4 オクチルアルコール11.7g(0.09mol)、アルミニウム
トリイソプロポキシド0.36g(1.77mmol)及び2,4,6-ト
リクロロフェノール1.04g(5.29mmol)を100ml四つ口
フラスコに入れ、窒素導入下、攪拌しながら90℃まで昇
温した。次にエピクロロヒドリン10.0g(0.108mol)を
10分間で滴下し、そのまま2時間攪拌した。ハロヒドリ
ンエーテルの収率をGLCにより求めたところ、87%であ
った。また未反応オクチルアルコールの残量は3%以下
であった。
【0028】
【発明の効果】本発明方法によれば、アルコール類の転
化率が高く、かつ極めて高収率でハロヒドリンエーテル
が得られ、またその後のアルカリによる閉環反応が良好
に進行し、グリシジルエーテルを高収率で製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 301/26 C07D 301/26 303/22 303/22 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコール類とα−エピハロヒドリンと
    を反応させてハロヒドリンエーテルを製造するに際し、
    触媒として(A)アルミニウムアルコキシド及び(B)フェノ
    ール類又はスルホン酸類を使用することを特徴とするハ
    ロヒドリンエーテルの製造方法。
  2. 【請求項2】 アルコール類が、次の一般式(1) R-(OA)n-OH (1) 〔式中、Rは総炭素数1〜36の飽和又は不飽和の直鎖又
    は分岐鎖の炭化水素基を示し、Aは炭素数2〜4のアル
    キレン基を示し、nは0〜100の数を示す。〕で表され
    るものである請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 触媒(A)が、アルミニウムトリアルコキ
    シドである請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 触媒(A)が、アルミニウムトリイソプロ
    ポキシドである請求項1又は2記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 触媒(B)が、ハロゲン原子が置換してい
    てもよいフェノール若しくはナフトール、又は炭素数1
    〜12のアルキル基若しくはヒドロキシル基が置換してい
    てもよいベンゼンスルホン酸若しくはナフタレンスルホ
    ン酸である請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 触媒(A)をアルコール類に対し0.001〜0.
    1モル倍、触媒(B)を触媒(A)に対し1.0〜3.0モル倍使用
    する請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の方法に
    よりハロヒドリンエーテルを製造した後、触媒を除去す
    ることなく、アルカリを加えて脱ハロゲン化水素するこ
    とを特徴とするグリシジルエーテルの製造方法。
  8. 【請求項8】 アルカリをアルコール類に対し1.0〜4.0
    モル倍使用する請求項7記載の製造方法。
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