JPH1036988A - 気泡捕集型ガス電極 - Google Patents

気泡捕集型ガス電極

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JPH1036988A
JPH1036988A JP8194858A JP19485896A JPH1036988A JP H1036988 A JPH1036988 A JP H1036988A JP 8194858 A JP8194858 A JP 8194858A JP 19485896 A JP19485896 A JP 19485896A JP H1036988 A JPH1036988 A JP H1036988A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が簡単で、製作が容易であり、かつガス
の捕集効率が高いガス捕集型電極を得ることを目的とす
るものである。 【解決手段】 電極外面にガスを接触させる気泡捕集型
ガス電極において、少なくとも反応層を有するガス電極
の外側表面に格子状あるいはハニカム状の気泡捕集部材
を接合したことを特徴とする気泡捕集型ガス電極。ま
た、前記電極を使用状態において前記格子状あるいはハ
ニカム状の気泡捕集部側に傾斜して配置させるようにし
た気泡捕集型ガス電極。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電極を液中に配置
し、その下方からガスを気泡として導入してその電極外
面にガスを捕集させることにより電極にガスを接触させ
る形式の気泡捕集型ガス電極に関し、特に気泡の捕集効
率が高くなるようにした気泡捕集型ガス電極に関する。
【0002】
【従来の技術】電解や燃料電池に使用されているガス拡
散電極としては、その電極の一方の側がガス相に接触
し、他方の側が液相に接触するように構成し、前記のガ
ス相側からガスが電極内部に拡散して電極の構成材料で
ある触媒部で液と反応する形式のガス拡散電極が良く知
られているが、このガス拡散電極ではその一方の側をガ
ス相として使用する関係から、ガス拡散電極のガス側に
ガス室を形成し、液側が電解液室になるように、ガス拡
散電極自体が丁度両者の室の区画を形成するような形で
使用されている。この形式のガス拡散電極は、広く使用
されているが、液の圧力を全面的に受けるためにその強
度を大きくしなければならず、ガス室側のガス圧を液圧
とバランスさせることによりガス拡散電極内のガスと液
との境界を適正な位置に維持させるようにしていること
もあって、ガス圧等の変動などで液中へのガス洩れやガ
ス室内への液洩れなどの問題を生ずるという欠点があ
る。
【0003】また、ガス拡散電極の他の形式としては、
液中に配置された電極の外部からガスを供給して、電極
の外面にガスを接触させ、その外面でガス相と液相との
接触を触媒固相の場で行う形式のガス電極も知られ、こ
の形式のガス電極でも前記のガス拡散電極と同様な作用
を行わせることができる。しかし、この形式のガス電極
は、電極の下部からガスが供給され、ガスが電極の外面
に接触することによって、作用が行われる構成であるの
で、ガスが速やかに上昇するために、十分な接触が行わ
れず、接触時間が少なく、それにより接触効率が著しく
低いものとなる欠点がある。
【0004】本発明者は、このような形式のガス拡散電
極について研究を進め、この形式の電極として、液側を
反応層とし、ガス側をガス拡散層とし、反応層とガス拡
散層とを接合してガス拡散電極としたものにおいて、ガ
ス拡散層の全面を覆うガストラップを設け、かつ前記ガ
ストラップの上端に孔を設けてトラップ内のガスが少し
ずつ抜けるようにし、それに伴い前記電極の下方から上
昇してくるガスが前記ガストラップの下部に設けたガス
取入口からガストラップ内に入るようにすることによ
り、ガス拡散電極内においてガスが電極内を拡散して電
極反応が生じるように構成された新しいガス拡散電極を
提案した(特開平7−90662号公報)。このガス拡
散電極においては、前記ガストラップが電解液内にある
ため、前記ガストラップ内のガス圧、すなわちその電極
のガス拡散層にかかるガス圧はその電極の反応層側の液
圧と等しいことになり、格別のガス圧調整手段を使用し
ないでもガス圧と液圧とをバランスさせることができ、
ガス拡散層側への電解液の液洩れがなくなり、ガス拡散
電極の高効率化を達成することができる利点がある。
【0005】さらに、本発明者は、この種のガス拡散電
極ではガス側におけるガスの捕集とその保持量が大きく
ないと、高電流密度で動作させることができないことか
ら、ガスの捕集を容易にし、かつガスの保持量が大きく
するために、ガスが供給される側の表面にベースプレー
ト部を接合し、前記ベースプレート部に多数の開口部を
設け、各開口部を覆うように下部が開放されたフード部
のような気泡捕集保持部材をそれぞれ前記ベースプレー
ト部に設けた気泡捕集型ガス電極を提案した(特開平7
−220728号公報)。前記の多数のフード部はベー
スプレート部に千鳥状に配置しておけば、電極の下方か
ら上昇してくる気泡を良く捕集することができ、捕集効
率を高めることができ、かつガスの保持量が多いので高
電流密度で動作させることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記した電極のうち後
者は、前記のフード部がガスを良く捕集し、かつガスの
保持量が大きくて優れた性能を有するが、前記のガス電
極に接合するための前記の開口部やフード部を多数有す
るベースプレート部を製作することは作業が難しく、コ
ストが高くなる。このような形態のベースプレート部は
接合時にそのまま加圧すると変形してしまう。また、前
記した前者の電極は、ガストラップからのガスの抜けが
悪いと新しいガスが補給されず、後者の電極でも開口部
に捕集されたガスの中に不活性なガスが溜まってくると
酸素などの活性なガス濃度が低下して電極の効率が低下
するという問題が考えられる。本発明は、構造が簡単
で、製作が容易であり、かつ効率が高いガス捕集型電極
を得ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、構造が簡単
で、製作が容易であり、かつ効率が高いガス捕集型電極
を得るために、種々検討したところ、下記の手段により
その目的を達成した。 (1)電極外面にガスを接触させる気泡捕集型ガス電極
において、少なくとも反応層を有するガス拡散電極の外
側表面に格子あるいはハニカム状の気泡捕集部材を接合
したことを特徴とする気泡捕集型ガス電極。 (2)使用状態において気泡捕集部材側に傾斜して配置
されることを特徴とする前記(1)項記載の気泡捕集型
ガス電極。
【0008】本発明における気泡捕集型ガス電極での基
礎となるガス電極の構造は、少なくとも反応層を有する
ものであればよく、好ましくは反応層とガス供給層とが
接合されているものであり、本発明は、そのガス電極の
外側に気泡捕集部材が接合されているものが基本的な構
造である。そして、ガス電極が反応層のみからなってい
るときには、その反応層に接して気泡捕集部材が接合さ
れ、またガス電極が反応層とガス供給層とを有している
ときには、ガス供給層に接して気泡捕集部材が接合され
る構造となる。前記したガス電極が、反応層とガス供給
層とを有している構造のものである場合には、通常それ
は、ガス供給層側は疎水性であり、電解液側となる反応
層は親水性で、かつ全体として通気性を有し、かつ電解
液が浸透し得るものであり、電極の電解液(苛性ソーダ
水溶液)に接する側面には導体からなる金網などでつく
られた集電体をその内部に有し、触媒を担持している形
態のものとなっているのが普通である。
【0009】前記のガス電極においては、その反応層に
多孔性の活性炭が通常使用され、その微細孔には前記触
媒(白金などの貴金属系からなる)が担持されている。
ガスとして酸素ガスが供給される場合が多いが、酸素含
有ガス供給側面は電解液の漏洩が起こらない撥水性の多
孔性の薄層で構成されている。上記撥水性の多孔性の薄
層は通常は酸化還元反応に耐性のあるフッ素樹脂系のポ
リマーの微粒子を主体として成形されたものが使用され
ている。また、実用性のあるものとしては、前記反応層
は、例えば親水性カーボンブラックと四ふっ化エチレン
樹脂(PTFE)からなり、それに白金等の触媒が含浸
されているものでとし、ガス供給層は、撥水性カーボン
ブラックとPTFEからなり、ニッケル集電網が介在さ
れた構造のものとなっている。ガス供給層を構成する材
料としては、前記のカーボンブラックの他に、多孔質の
ニッケルなどの金属材料も使用できるが、ガス供給層
は、ガスの侵入を容易にするためには液が浸透しないよ
うに撥水性とすることが必要で、撥水性物質を使用する
ことが不可欠である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明における気泡捕集部材は、
そのガス電極のガス拡散層の表面に前記した格子状部や
ハニカム状部を形成したものであるが、格子状部やハニ
カム状部はそのガス供給層の表面から突出することによ
り、電極下方から上昇してくるガス気泡の上昇を阻害し
て気泡を一時そこで止めるかあるいは遅くして、ガス気
泡がそのガス供給層の表面に接触する時間を長くするこ
とができる。その結果ガスがガス供給層に入って有効に
利用される割合を高めることができる。しかも、この場
合、前記格子状部やハニカム状部は、その前面が広く液
に向かって開いているという構造を有するため、気泡を
完全にそこに止めて置くような作用を有してはおらず、
下から新しい気泡が来ると、前からある付着している気
泡が脱離して入れ代わるような状態となるので、前記格
子状部等についている気泡中のガス濃度を高く維持する
ことができるという利点がある。
【0011】このため、この電極では、ガストラップを
使用した形式の場合のように、ガスとして空気のような
酸素含有ガスを用いるときには、ガストラップ内に窒素
のような不活性ガスが溜まり、酸素濃度が低下して電極
の効率が低下するような問題が生じない。本発明におい
て、前記格子状部等の構造については、上記したような
作用が十分に行われるような構造とすることが好まし
く、格子状部等の奥行きはこのような観点から選定され
る。本発明の電極で用いる気泡捕集部材は、格子状の部
材の構造とすることができ、本発明のガス電極は、例え
ば図1の斜視図に示すような構造とすることができ、図
示のガス電極1は、一面が反応層2で、他の面にそれに
隣接して内部に集電体4をもつガス供給層3が接合して
設けられ、そのガス供給層3に格子状部6を有する気泡
捕集部材5が接合されている。その際、格子状部材のう
ち、垂直状の部材の上部に図3に示すように連通孔(又
は貫通孔)7を設けて、水平方向に隣合った格子状部6
が相互に連通するようにすることにより、各格子状部6
内にガスが均一に分布されて、反応が均一に行われるよ
うにすることができる(図1は斜視図のため連通孔7は
見えない)。
【0012】気泡捕集部材側においては、それに接する
ガス電極の表面に液が接触すると、その表面にガスが良
く供給することができなくなるので、本発明の電極を使
用する際には、図3に示すように気泡捕集部材側に傾斜
させることにより、ガス電極1の下方から上昇する気泡
9は気泡捕集部材に衝突して、各格子状部6の上面と反
応層2の表面との空間にガスを充満させてガス相8を形
成し、それにより反応層2の表面がガスのみと接触する
ようにすることができる。また、図4に示すように、格
子条部の開口部の上部を板状物で覆って覆い21を形成
することにより、ガス電極1の傾きを小さくすることが
できる。図4では、貫通孔7と表示してある。なお、図
3、図4の電極はガス供給層を有さないものの場合であ
る。この場合には、液透過型ガス電極として使用し、イ
オン交換膜と電極の極間を極めて小さくすることがで
き、場合によってはほぼゼロにすることができる。ま
た、気泡捕集部側の反応層表面の一部を撥水化すること
で透過してくる苛性ソーダによる濡れに基づくガスの供
給阻害を防止することが望ましい。
【0013】このようにするためには、格子状部の場
合、各格子の高さに比例して奥行きがあることが必要で
あって、奥行きが十分ないと反応層2の表面がガスのみ
と接触するようにすることができない。格子状部の場
合、側壁があるため空間内にガスを充満させることが容
易である。なお、反応層のガス相側の面の撥水性が極め
て高くすることにより、液と接触してもガスの拡散に影
響がないようにできるものならば、多少液と接触するこ
とがあっても支障がない。本発明における気泡捕集部材
は、そのガス電極を成形して製造する際に、反応層単独
の場合にはその反応層の表面に、また反応層とガス供給
層とからなるものにおいては、その供給層の表面に前記
した格子状部やハニカム状部の形状をもつ気泡捕集部材
を接合することにより形成することができる。
【0014】前記気泡捕集部材は、その材質が金属でも
よく、その場合強度が高く、導電性を有するため、集電
部材の作用を兼ねさせることができ、ガス電極に接合す
る際に、導電性接着剤を用いることができる。本発明の
ガス電極において、その基礎部分である電極部分が反応
層とガス供給層とを有するものからなる場合において
は、その反応層での上記触媒活性を有する多孔性の薄層
は、電解液に接する親水性面から撥水性の多孔性の薄層
へと段階的に変わるように親水性カーボン、撥水性カー
ボン、フッ素樹脂微粒子などを混合成形し一体化したも
のとして形成することができる。従って、ガスに酸素含
有ガスを用いて多孔性の酸素陰極とする場合には、酸素
含有ガス供給側面から電解液に接する側面へ効率よく酸
素含有ガスを供給することができ、また電解液に接する
側面からは電解液が電極内に容易に浸透拡散させるよう
にすることができる。
【0015】そして、このような電極を用いて塩化ナト
リウム水溶液を電解した場合を説明すると、この酸素陰
極内で電解液に接する側面から供給されたナトリウムイ
オンと上記触媒の存在下で水は酸化され水酸基となり、
苛性ソーダが生成する。また、通常の陰極を用いる塩化
ナトリウム水溶液の電解において陰極で発生する水素
は、酸素陰極を使用した場合には発生せず、従って電解
電圧の低下が可能となる。前記した食塩電解を例とした
酸素陰極の機能と構造は、一般的なガス拡散電極の機能
と構造と類似したものである。
【0016】従来のガス拡散電極は、液部に接している
側は、液体の浸透できる微細な孔を有する親液層、気体
部に接している側は、液体が洩れずガスは浸透できる微
細な孔を有する撥水性層とし、これらを金網などでつく
られた集電体を介して積層してなるものである。最近で
は触媒活性を有する多孔性の薄層の親液層から撥水性層
への変化は段階的に、好ましくは連続的に変わるよう
に、液部に接して液体の浸透できる微細な孔を有する親
液部(通路)と気体部に接して気体の出入が可能な微細
な孔を有する撥水部(通路)が入り組み接し合って混在
している反応層を金属網に張り合わせたものとなってき
ている。
【0017】しかし、前記多孔性の薄層を親液性から撥
水性へと段階的に、あるいは連続的に変えるために行わ
れるガス拡散電極の製造方法の例は、反応層原料やガス
拡散層原料を各々水溶液に分散させた後、濾過乾燥し
て、ソルベントナフサで餅状にした後、ロールで板状に
成形したものを集電体の金属網と共に金属製の治具に入
れ、多くの場合2枚の前記板状体の間に集電体の金属網
を挿入した形で治具に入れ、治具と共に380℃、60
0kg/cm2 で約3秒間というような条件でホットプ
レスしてガス拡散電極を成形する方法である。ガス拡散
電極の製造方法において、工程が簡単で、かつ作業性を
向上し量産性を高めるためには、次の製造方法によるの
が有利である。
【0018】それは、電極触媒作用を有する触媒と親水
性カーボンブラックと撥水性カーボンブラックと水と粉
末状ポリテトラフルオロエチレンとを混合して泥漿を作
製し、次に電気伝導性多孔体にこの泥漿を乾燥すること
なく片面あるいは両面から充填し、乾燥前あるいは乾燥
後に該泥漿から前記分散剤を除去し、乾燥し、焼結する
ことによる、ガス拡散電極の製造方法である。ここで用
いる粉末状ポリテトラフルオロエチレンは、微細な粉体
であることが好ましく、また水など分散媒中に分散され
た分散液の形態となったものでも良い。また、前記した
電気伝導性多孔体としては、金属多孔体が好ましく、例
えばニッケルや銀の多孔体等を挙げることができるが、
ポリウレタンなどプラスチックの連続発泡体にニッケル
をメッキしたもの、あるいはプラスチックの連続発泡体
にニッケルをメッキした後これを焼結してニッケル多孔
体としたもの等であっても良い。この電気伝導性多孔体
は集電体として作用するものであり、従来の金網の場合
よりカーボンブラック等(以下「電極物質」ともいう)
との接触面積は大きい。
【0019】前記電気伝導性多孔体(以下単に金属多孔
体ということもある)に、前記泥漿を充填する方法は、
孔中にできる限り空気が閉じ込められないように泥漿を
充填すれば良く、その方法の例としては、片面から泥漿
をロールやヘラ等で押し込めても良く、泥漿を気体で加
圧するなどして押し込めても良い。また、上面から空気
を抜くようにするなどして両側面から押し込めても良
い。前記電極物質は、金属多孔体に充填する前に十分に
混練され均一に混合しておくものとする。また、電極物
質は金属多孔体に充填する前に濾過しておくことが好ま
しく、電極物質の濾過は、混練された後に行っても良い
が、混練する前に各素材について個別に行っておいても
良い。なおここで、本発明のガス拡散電極の製造におい
て電極物質の材料の構成範囲は親水性カーボンブラック
は10〜50重量部、撥水性カーボンブラックは10〜
50重量部、粉末状ポリテトラフルオロエチレンは10
〜50重量部で残部は水である。また電極物質中に担持
させる触媒は1〜90重量%の範囲である。
【0020】電極は、金属多孔体に電極物質を充填・成
形した後、必要により圧密化し、焼結して完成するが、
電極物質を充填・成形した段階で泥漿から分散のために
使用した分散剤を洗浄・除去した後焼結して完成する。
分散剤としては、通常界面活性剤が使用される。使用す
る界面活性剤としては、ノニオン、アニオン、カチオン
のいずれの界面活性剤でも、単独あるいは混合して使用
できるが、ノニオン界面活性剤がこのましい。また、前
記界面活性剤は電極を製造する際に使用する材料、例え
ばポリテトラフルオロエチレンの懸濁水溶液、中に含ま
れるもの等であっても良い。前記した電極部分に、前記
した気泡捕集部材を接合することにより、本発明のガス
電極が得られる。本発明においては、この気泡捕集部材
が格子状等であるため、作りやすく、製造したものは圧
縮強度が大きく、また開口面積が大きいため電極の表面
積が十分利用することができる。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。ただし、本発明はこの実施例に限定されるものでは
ない。 実施例1 (1)集電体(電気伝導性多孔体)の製造 200mm(縦)×300mm(横)×2mm(厚み)
の硬質ポリウレタン発泡体の板を塩化ニッケルを用いて
5μmの厚みに無電解メッキしたものを焼成して集電体
とする。
【0022】(2)電極物質の製造 組成物質 i)触媒:微粉末銀 平均粒径 1μm ii) 親水性カーボンブラック(AB−11;デンカブラ
ック):平均粒径 400Å iii)撥水性カーボンブラック(AB−7;デンカブラッ
ク):平均粒径 500Å iv) ポリテトラフルオロエチレン懸濁重合液(ポリフロ
ンディスパージョン、D−1;ダイキン工業製):平均
粒径 0.3μm 分散剤:Triton X-100
【0023】泥漿作製工程 銀微粒子(平均粒径1μm、田中貴金属製)とPTFE
(ディスパージョン、D−1;ダイキン工業製)と親水
性カーボンブラック(AB−11、平均粒径400Å、
試作品、電気化学工業製)と撥水性カーボンブラック
(AB−7、平均粒径 500Å、試作品、電気化学工
業製)を重量比で20:1:1:1の割合で混合したも
のをTriton X-100 20%を含む水溶液100重量部中
に分散・混合し、ろ過して泥漿を得た。 (3)集電体中への電極物質の充填 前記泥漿を、銀発泡体中に径10cmのステンレスロー
ルで均一に押し込めた。乾燥後、アルコールで界面活性
剤のTriton X-100を取り除き、再び乾燥、350℃で1
0分間焼結し、電極を得た。電極を焼結する前にロール
等を用いて高密度化しても良い。以上によりガス拡散電
極の反応層部分を作成した。
【0024】前記したガス拡散電極の反応層部分に対し
て、その片面からPTFEと撥水性カーボンブラックの
4:6からなるガス供給層用の泥漿を圧入して、反応層
とガス供給層を持つガス拡散電極とした。 (4)格子部の製作 厚さ5mmのニッケル板に5×5mmの格子状の穴を6
mmのピッチで設けた。その際格子状の穴は側部と底部
のみが切断され、上部が繋がった形態となるように打ち
抜き、それにより各穴にその穴と同形のひさしが付いて
いる形状となっている。このような形状の格子部をもつ
ニッケル板を前記ガス拡散電極のガス供給層側に、その
ひさし部が外側になるように接合して、電極を作製し
た。
【0025】(5)電解 前記の電極を図2に示すように食塩電解槽に陰極11と
して取り付け、この陰極11に隣接して陽イオン交換膜
13を配置し、それに隣接して陽極(図示せず)を設
け、前記陰極11と電解槽の隔壁10により形成される
陰極室16及び陽極を有する陽極室を形成する。その際
区画部材14及びパッキング15を用いる。ただし、図
2では、電解槽全体を示さず、陰極室を中心とした部分
のみを示す。前記食塩電解槽を60°に傾斜して設置
し、陽極室に食塩水溶液を導入し、陰極室16内には、
その下方から水又は苛性ソーダ水溶液17を導入して、
濃度の上昇した苛性ソーダ水溶液18として排出し、か
つ酸素ガス19を導入して、濃度の低下した酸素ガス2
0を排出し、30A/dm2 、80℃の電解条件におい
て電解し、前記陰極は酸素陰極として作用させて運転を
行った。
【0026】その電解中における酸素陰極では、その格
子部においては傾斜しているために図3に示すように、
酸素ガス気泡の捕集が良く行われ、しかもその格子部に
おける酸素ガスの入れ替わりが良く行われている。この
ため、この酸素陰極においては、酸素ガスの使用効率が
65%と、従来の電極を使用した場合の使用効率35%
よりも著しく高く、流す酸素量が少なくなった。このた
め電極性能を低酸素流量で十分発揮することができる。
なお、ここにおける「酸素の使用効率」は、前記酸素陰
極に供給した酸素量が酸素陰極を通過して上方に放出さ
れるまでに消費される量の割合をいう。この電解槽の初
期電圧は2.35Vであって、安定して運転することが
できた。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、格子状部やハニカム状
部の気泡捕集部材を設けることによりこの電極のガス拡
散層におけるガス気泡の捕集が良く行われ、このため供
給する酸素ガスの利用効率が実施例でも示したように6
5%ないしそれ以上と向上し、そのため酸素ガスの供給
量が少なくてすみ、酸素ガスの供給のための動力エネル
ギーが減少する。さらに、ガス供給層における酸素ガス
の供給が十分に行われるため、陰極電圧の低下にも寄与
する。低酸素流量で電極性能を十分発揮することができ
る。特に、本発明の電極を使用する際に、この電極を格
子状部側に傾斜することにより、格子状部における酸素
ガスの保持量も増加し、また捕集効率も増大する。そし
て、この電極では格子状部やハニカム状部のような簡単
な気泡捕集部材を設けるだけでよいから、その気泡捕集
部材の製作が簡単であり、製造上のコストも低くするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス電極に使用する気泡捕集部材の斜
視図を示す。
【図2】本発明のガス電極に使用した電解槽の陰極室付
近の縦断面図を示す。
【図3】本発明のガス電極を傾斜して配置した場合のガ
スの捕集状況を示す概略図。
【図4】覆いを有する気泡捕集部材を設けた形式の本発
明のガス電極を傾斜して配置した場合のガスの捕集状況
を示す概略図。
【符号の説明】 1 ガス電極 2 反応層 3 ガス供給層 4 集電体 5 気泡捕集部材 6 格子状部 7 連通孔 8 ガス相 9 気泡 10 隔壁 11 陰極 12 格子状部 13 イオン交換膜 14 区画部材 15 パッキング 16 陰極室 17 水または苛性ソーダ水溶液 18 苛性ソーダ水溶液 19 酸素ガス 20 酸素ガス 21 覆い
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古屋 長一 山梨県甲府市中村町2−14

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極外面にガスを接触させる気泡捕集型
    ガス電極において、少なくとも反応層を有するガス拡散
    電極の外側表面に格子状あるいはハニカム状の気泡捕集
    部材を接合したことを特徴とする気泡捕集型ガス電極。
  2. 【請求項2】 使用状態において気泡捕集部材側に傾斜
    して配置されることを特徴とする請求項1記載の気泡捕
    集型ガス電極。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010159472A (ja) * 2009-01-09 2010-07-22 Sumitomo Electric Ind Ltd アンモニア分解素子
WO2022050397A1 (ja) * 2020-09-04 2022-03-10 国立大学法人九州大学 水の電解装置及びそれを用いた水の電解方法

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