JPH10379A - 回転ドラム型非磁性金属選別回収装置 - Google Patents

回転ドラム型非磁性金属選別回収装置

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JPH10379A
JPH10379A JP8177560A JP17756096A JPH10379A JP H10379 A JPH10379 A JP H10379A JP 8177560 A JP8177560 A JP 8177560A JP 17756096 A JP17756096 A JP 17756096A JP H10379 A JPH10379 A JP H10379A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小口径の導電性非磁性金属片の選別回収を確
実に行なう。 【解決手段】 回転ドラム型非磁性金属選別回収装置に
おいて、駆動ローラと受動ローラおよび補助プーリに巻
装された無端状のコンベアベルトの内周面に、回転自在
に配置された永久磁石回転子を内蔵した円筒状非磁性ド
ラムを接触して設け、前記永久磁石回転子の外周面上に
は、磁化方向が接線方向と略同一である第一の磁石と、
磁化方向が法線方向と略同一である第二の磁石とを交互
に設置し、前記永久磁石回転子を前記コンベアベルトの
進行方向と逆方向に回転させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム、銅
等の導電性非磁性金属を処理物中より分離、回収するた
めの回転ドラム型非磁性金属選別回収装置に関し、特に
小口径の導電性非磁性金属片を回収するための回転ドラ
ム型非磁性金属選別回収装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題が注目される中、資源の
再利用化も進んでおり、日常発生する廃棄物の中から、
鉄はもとより非鉄金属類、紙、布類、木片、合成樹脂、
ゴム、ガラス等広い範囲で資源回収が行われ、それに伴
う回収システムにも新しい技術が採用されている。非鉄
金属の中でアルミニウムに代表される非磁性軽金属類を
選別回収する装置は、都市ごみの中のアルミ缶、あるい
は自動車廃車の裁断スクラップに含まれるアルミニウム
等の回収再利用に多用されている。非鉄金属を他の廃棄
物と選別回収する手段として磁力を応用したものは、従
来より、移動交流磁界を応用したリニアモータ型、ロー
タリーキルン状回転円筒の外周に永久磁石を配設したイ
ンサイドドラム型、平滑斜面の下側に永久磁石を配列し
たスライディングセパレータ型、あるいはコンベアベル
トが巻装されるドラムを二重構造のドラム型とし内部に
永久磁石回転子を配設した回転ドラム型等、多数の構造
が提案されている。
【0003】上記の中で回転ドラム型が最も多く使用さ
れており、その従来例を図10に示す。図10におい
て、無端状のコンベアベルト10は一方の端部を駆動ロ
ーラ9に、他方の端部をドラム1に巻装されている。駆
動ローラ9をモータ7によりVベルト8を介して矢印R
Rの方向に回転駆動することにより、コンベアベルト1
0を矢印RBの方向に走行させる。従って、従動ローラ
であるドラム1は矢印RDで示す方向に回転する。ま
た、ドラム1は非磁性材料で形成されており、ドラム1
の内部にはドラム1と同心状に永久磁石回転子4が回転
自在に配設されている。
【0004】次に上記永久磁石回転子4の構成を図11
に示す。円筒磁性部材3の外周面上にその法線方向に着
磁された磁石2と磁石2´が、円周方向に沿って等角度
間隔で交互にN極とS極がドラム1側に位置するよう
に、かつそれらの外表面がドラム1の内周面に近接する
ように固設されている。また、永久磁石回転子4はドラ
ム1と同心で回転方向RDと同一方向RMに回転する
が、回転速度(周速)が異なるように別のモータ6によ
りVベルト5を介して回転駆動する二重構造になってい
る。なお、永久磁石回転子4の回転速度は、ドラム1の
回転速度よりも充分に大きくなるように設定されてい
る。
【0005】このようにして、磁石2のN極から流出し
た磁束Cは、ドラム1およびその上に巻装されたコンベ
アベルト10を通過して磁石2´のS極に流入するの
で、コンベアベルト10の表面に強力な磁界を発生させ
ることになり、処理物(14あるいは15)に種々の影
響を与える。さらにドラム1の前方下側には、コンベア
ベルト10から落下し選別される処理物を回収する容器
18、19が配設され、容器18には紙、布類、木片、
合成樹脂等の非金属片14、容器19にはアルミニウ
ム、銅等の導電性非磁性金属片15がそれぞれ回収され
る。
【0006】上記の回転ドラム型非磁性金属選別回収装
置の動作は次の通りである。まず、導電性非磁性金属片
15、非金属片14が混在した処理物をホッパ13の上
端開放部から投入すると、コンベアベルト10の表面に
落下し、コンベアベルト10の走行と共にドラム1の中
心軸を通る垂線の上部領域、すなわち最頂部へと搬送さ
れる。ここで、コンベアベルト10上の処理物はある程
度の厚さを持ち層状となるが、理解を容易にするために
図10では散在した状態で示す。
【0007】処理物は、ドラム1の最頂部に達すると、
ドラム1に内設された永久磁石回転子4の高速回転によ
り、円筒磁性部材3の外周面に固設された磁石2および
磁石2´によって発生する高周波交番磁界の中を通過す
る。この時、導電性非磁性金属片15の内部にはファラ
デーの電磁誘導で説明される渦電流が発生し、この渦電
流に起因して発生する磁束の向きと、永久磁石回転子4
より発生する磁束の向きは、レンツの法則に従って相反
するため、両者の相互作用により遠心方向の斥力(反発
力)が生起される。さらにコンベアベルト10の搬送力
が合成力として作用して、導電性非磁性金属片15はコ
ンベアベルト10の走行方向から見てその前方でかつ上
方に飛翔し、ドラム1のほぼ最頂部より放物線の軌跡a
を描いて落下し、容器19へと選別回収される。
【0008】また、処理物中の非金属片14は、磁石2
および磁石2´の磁気作用を何等受けることが無いた
め、自重により自由落下して、bの軌跡に沿って容器1
8へ選別回収される。
【0009】従来の永久磁石回転子4の1/4断面図を
図12に示す。図12は、磁石2と磁石2´が、円筒磁
性部材3の外周面上に円周方向に沿って30°の等角度
間隔で固設された場合を示す。磁石の磁化を弱めようと
して磁石内を走る反磁場は、N極とS極の距離が遠くな
るにつれ小さくなる。従って、反磁場の影響を少なくし
磁石の磁気を強くするためには、磁石を固設する部材を
鉄などの磁性材料で形成し、隣合う磁石の磁気回路を接
続して磁石内のN極とS極の距離を長くすれば良いこと
は一般に知られている。図12において反時計方向の角
度をθとすると、ドラム1の外表面法線方向の磁束密度
Bと角度θの関係(磁束密度分布)は図13のようにな
る。なお、角度θが15°以上になると周期的に同様な
磁束密度曲線を描くため、角度θは0°〜15°の範囲
で示す。
【0010】一般に、導電性非磁性金属片が永久磁石回
転子より受ける斥力Fは次の式で表される。 F∝Bg2×f×σ×A/ρ…………(1) ここでBg:磁束密度 f :周波数(=磁石ドラム極数×磁石ドラム回転数) σ :導電率 A :処理物表面積 ρ :密度 選別回収の対象である導電性非磁性金属片15が小口径
の場合、その表面積は小さくなり、斥力Fが小さくなる
ことが式(1)から理解できる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の回転ドラム型非
磁性金属選別回収装置では、導電性非磁性金属片が小口
径になると、永久磁石回転子より受ける斥力が小さくな
り、確実な選別回収が困難であるという問題点があっ
た。また、導電性非磁性金属片の形状が一様ではないた
め、空気抵抗等の理由で自由落下の軌跡も一様にはなら
ず、選別回収の精度が安定しないという問題点も生じて
いた。本発明は、上記問題点を解消し、確実な選別回収
が可能な回転ドラム型非磁性金属選別回収装置を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、駆動ローラと受動ローラおよび補助プー
リに巻装された無端状のコンベアベルトと、前記コンベ
アベルトの内周面に接触して設けられた円筒状非磁性ド
ラムと、前記ドラム内に回転自在に配置され、前記ドラ
ムの内周面に近接して複数個の永久磁石が円筒磁性部材
の円周方向に沿って固設された円筒状の永久磁石回転子
とを有する回転ドラム型非磁性金属選別回収装置におい
て、前記永久磁石は、磁化方向が前記ドラムの接線方向
と略同一であり間隙をおいて配置された第一の磁石と、
前記第一の磁石間の各間隙に配置され磁化方向が前記ド
ラムの法線方向と略同一の第二の磁石とで構成され、前
記第一の磁石の隣接する対向面は同極とし、かつ前記極
間にある第二の磁石は前記ドラム側が前記同極性の磁極
と同極となるように配置され、前記永久磁石回転子は前
記コンベアベルトの進行方向と逆方向に回転される、と
いう技術的手段を採用した。また本発明においては、前
記円筒磁性部材の断面形状を略歯車状とし、前記円筒磁
性部材の凹部の外周面上に前記第一の磁石を固定配置
し、かつ前記円筒磁性部材の凸部に前記第二の磁石を固
定配置しても良い。さらに本発明においては、前記第一
の磁石の内周側磁極面に非磁性板を接着固定し、かつ前
記第二の磁石の内周側磁極面に磁性板を接着固定して、
両磁石部材を前記円筒磁性部材に機械的あるいは接着剤
を併用して固定しても良い。さらに本発明においては、
前記コンベアベルトの側方に、磁気浮上させた導電性非
磁性金属を気体噴射によって分離除去する除去手段を設
けても良い。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例に係る回
転ドラム型非磁性金属選別回収装置の概略断面図であ
る。ただし、従来例と同一部分は同一の参照符号を付
し、その詳細な説明は省略する。本実施例の回転ドラム
型非磁性金属選別回収装置の基本的構造は、図10に示
す従来例の構造と類似するが、ドラム1内部に回転自在
に配設した永久磁石回転子4を特定の構造にしたこと
と、永久磁石回転子4の回転方向をコンベアベルト10
の進行方向と相対的に逆方向としたこと、すなわち従来
例と逆方向の回転させる点で相違する。また、従来例で
は導電性非磁性金属片15をコンベアベルト10の端部
から落下させていたのに対し、本発明ではコンベアベル
ト10の中間領域で磁気浮上させることにより選別回収
させる点も大きな相違点となる。
【0014】まず本発明装置の全体構造について図1を
用いて詳述する。無端状のコンベアベルト10は、一方
の端部を駆動ローラ9に、他方の端部を受動ローラ11
に、さらに両ローラの下方に位置する補助プーリ12の
3点を軸として巻装されている。駆動ローラ9をモータ
7によりVベルト8を介して矢印RRの方向に回転駆動
することによって、コンベアベルト10を矢印RBの方
向に走行させる機能を有している。
【0015】また、複数個の永久磁石を有し回転自在に
配置された永久磁石回転子4を内蔵した円筒状非磁性ド
ラム1は、コンベアベルト10の処理物搬送領域の裏面
に接触するように配置されている。永久磁石回転子4
は、モータ6によりVベルト5を介して矢印RM方向、
すなわち従来例である図10とは反対となる時計方向に
回転させる。この時、ドラム1はコンベアベルト10と
接触しているため矢印RD方向に回転する。従って、永
久磁石回転子4の回転方向とドラム1の回転方向とは逆
方向となる。
【0016】上記構成により、紙、布類、木片、合成樹
脂等の非金属片14および導電性非磁性金属片15が混
在した処理物は、ホッパー13よりコンベアベルト10
上に供給されると、RB方向に搬送され永久磁石回転子
4の上部領域に到達する。処理物中の非金属片14は磁
石による磁気作用を受けないため、永久磁石回転子4の
上部領域を通過し受動ローラ11に達した後、自重によ
り自由落下して回収容器18へ回収される。
【0017】一方、導電性非磁性金属片15は永久磁石
回転子4の上部領域に到達すると、永久磁石回転子4か
ら磁気作用を受けてコンベアベルト10の上方に浮上
し、例えば図6に示すような手段によって分離除去され
る。浮上した導電性非磁性金属片を、噴射気体(例えば
空気)を利用して分離除去する例を図6に示す。図6の
構造では、コンベアベルト10の一方の側に空気噴射装
置20を設置し、コンベアベルト10の走行方向(紙面
に垂直方向)と直交する方向から空気を噴射して、導電
性非磁性金属片15をコンベアベルト10の他方の側に
吹き飛ばして(図中破線で示す。)回収するようにして
いる。
【0018】次に本発明の永久磁石回転子の構造を図2
により詳述する。図2に本実施例の永久磁石回転子4の
1/4断面図を示す。円筒磁性部材3の円周方向に沿っ
て、磁化方向がドラム1の接線方向と略同一の第一の磁
石16、16´を間隙をおいて配置し、磁化方向がドラ
ム1の法線方向と略同一の第二の磁石17、17´を第
一の磁石16、16´間の各間隙に配置する。また第一
の磁石16、16´の隣接する対向面は同極とし、第二
の磁石17、17´はドラム1側が隣接する第一の磁石
16、16´と同極となるように配置する。すなわち図
2において、第一の磁石16は第二の磁石17側がN
極、第二の磁石17´側がS極で、第一の磁石16´も
第二の磁石17´側がS極となるように磁化されてい
る。さらに、第二の磁石17はドラム1側がN極で、第
二の磁石17´はドラム1側がS極となるように磁化さ
れている。
【0019】上記の磁石配置によれば、第二の磁石のN
極から発生した磁束は、ドラム1を貫通して当該磁石に
隣接する第二の磁石のS極に流入する。ここで第二の磁
石17、17´に注目すると、両磁石の間には図示の如
く磁化された第一の磁石16が存在するので、第二の磁
石17のN極とS極との間で短絡する磁束を実質的にな
くすことができる。従って、第二の磁石17から発生す
る磁束を有効に外部に取り出すことが可能となり、もっ
てドラム1表面の磁束密度を向上させることができる。
【0020】図2は第一の磁石16、16´の等角度間
隔を30°とした場合を示し、その場合のドラム1の外
表面の法線方向の磁束密度分布を図3に示す。図3にお
いて縦軸は磁束密度B、横軸はX軸から反時計方向の角
度θを示す。角度θが15°以上になると周期的に同様
な磁束密度曲線を描くため、角度θは0°〜15°の範
囲で示す。
【0021】磁束密度について従来例(図13)と比較
すると、従来例では磁束密度Bの最大値(絶対値)は3
600Gであるのに対し、本実施例(図3)では490
0Gと約1.36倍の数値となり、ドラム1の外表面の
磁束密度が向上していることが明らかである。
【0022】図2および図12において、Hは非磁性金
属片が受ける遠心方向の斥力ベクトル、Vはドラムの回
転による接線方向の速度ベクトル、Fは斥力ベクトルH
と速度ベクトルVとの合成ベクトルを示す。同一条件で
の渦電流の発生による斥力の大きさは、対象物に作用す
る磁束密度の二乗に比例する。すなわち、本実施例にお
いて第一の磁石16、16´により発生する高周波交番
磁界は、従来例において磁石2、2´により発生する高
周波交番磁界の約1.36倍の大きさとなり、非磁性金
属片が受ける遠心方向の斥力ベクトルHの大きさは約
1.8倍となる。従って、導電性非磁性金属片が小口径
になってもより確実な選別回収が可能となる。
【0023】次に、本発明において、永久磁石回転子4
の回転方向をコンベアベルト10の進行方向と相対的に
逆方向とした理由について、図4および図5を用いて説
明する。
【0024】図4に従来例の状態、すなわち永久磁石回
転子4の回転方向RMとコンベアベルト10の進行方向
と相対的に同一方向である状態を示す。図4では、コン
ベアベルト10の進行方向RBと同方向の搬送力FB
と、永久磁石回転子4の電磁誘導から説明される斥力F
Mとの合力FTが作用するため、導電性非磁性金属片1
5は永久磁石回転子4の前方方向に飛翔する。従って従
来は、導電性非磁性金属片15を永久磁石回転子4の前
方に、できるだけ遠方に飛翔させることによって、選別
精度の向上を図っている。
【0025】図5に本発明の状態、すなわち永久磁石回
転子4の回転方向RMとコンベアベルト10の進行方向
と相対的に逆方向である状態を示す。なお図5では、第
一の磁石を省略してある。図5の場合も図4と同様に、
コンベアベルト10の進行方向RBと同方向の搬送力F
Bと、永久磁石回転子4の電磁誘導から説明される斥力
FMとの合力FTが作用するが、斥力FMは搬送力FB
とは逆向きになり、上向きの合力FTが発生するため、
導電性非磁性金属片15は永久磁石回転子4の鉛直上方
方向に浮上する。
【0026】上記により、導電性非磁性金属片15が永
久磁石回転子4の鉛直上方方向に浮上する距離は、永久
磁石回転子4の回転方向がコンベアベルト10の進行方
向と相対的に逆方向、すなわち図5の状態の方が従来例
の図4の状態よりも大きいことが判る。本発明はコンベ
アベルトの鉛直上方方向に磁気浮上した導電性非磁性金
属片を除去する方式を採用しているため、図5の方式が
より適していることは容易に理解できる。
【0027】図7に他の実施例の永久磁石回転子4の1
/4断面図を示す。図7において、円筒磁性部材3の断
面形状を略歯車状とし、円筒磁性部材3の凹部の外周面
上に第一の磁石16、16´を配置し、円筒磁性部材3
の凸部の外周面上に第二の磁石17、17´を配置す
る。第一の磁石16、16´および第二の磁石17、1
7´は、磁化方向が前述の実施例と同様になるように配
置する。
【0028】図7に示す構成を採用することにより、第
二の磁石17、17´は略歯車状の円筒磁性部材3の凸
部にて磁気回路を構成する(外部磁界を発生する)た
め、有効磁路長が大きくなり、磁石動作点が高くなる。
さらに第一の磁石16、16´の反発力との相互作用に
より、高効率の磁石ドラムを得ることができる。
【0029】図7は第一の磁石16、16´の等角度間
隔を30°とした場合を示し、その場合のドラム1の外
表面の法線方向の磁束密度分布を図8に示す。図8にお
いて縦軸は磁束密度B、横軸はX軸から反時計方向の角
度θを示す。角度θが15°以上になると周期的に同様
な磁束密度曲線を描くため、角度θは0°〜15°の範
囲で示す。
【0030】磁束密度について従来例(図13)と比較
すると、従来例では磁束密度Bの最大値(絶対値)は3
600Gであるのに対し、本実施例(図8)では580
0Gと約1.6倍の数値となり、ドラム1の外表面の磁
束密度が大幅に向上していることが明らかである。ま
た、非磁性金属片が受ける遠心方向の斥力ベクトルHの
大きさは約2.5倍となるため、導電性非磁性金属片が
小口径になっても、さらにより確実な選別回収が可能と
なる。
【0031】図9に組立性を考慮した永久磁石回転子4
の構造を示す。なお、従来例と同一部分については同一
の参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。図9に
おける永久磁石回転子4は、第一の磁石16、16´を
接着固定した非磁性板21と第二の磁石17、17´を
接着固定した磁性板22を、それぞれボルト23により
円筒磁性部材3に固定した構造を採用している。すなわ
ち、接着固定と機械的固定を併用した構成である。上記
の構成を採用することにより、磁力による反発力があっ
ても機械的に強制固定が可能なため組立性が向上し、作
業時間の短縮等によるコスト低減が実現できる。
【0032】図1に示す本発明に係る装置と、図10に
示す従来の装置をそれぞれ製作し、導電性非磁性金属片
の選別回収効率を比較した結果について以下に記述す
る。図1に示す本発明に係る装置の、各部の主要寸法、
材質および仕様は以下の通りである。 ドラム1:φ200×300mm、FRP 永久磁石回転子4:φ190×250mm、極数16 Nd−Fe−B系希土類磁石(日立金属製HS−40A
H) 回転数2500rpm 駆動ローラ9−受動ローラ11間距離:1000mm 駆動ローラ9−ドラム1間距離:600mm コンベアベルト10の有効幅:240mm コンベアベルト10の表面移動速度:51m/min また従来の装置は、受動ローラ11および補助プーリ1
2を取外した以外は、本発明に係る装置と同様の構成で
ある。
【0033】比較試験に供した処理物は、概略形状φ5
×10mmの樹脂ペレット5000cm3に、φ10×0.
5mmのアルミ片100枚を混入したものとし、コンベア
ベルト10への供給は振動フィーダを用いて、繰返し試
験を行なった。比較試験結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】表1より平均回収率を比較すると、従来の
装置が40.8%であるのに対し、本発明に係る装置は
73.0%と高い値を示している。従って、小口径の導
電性非磁性金属片の選別回収は、従来のものに比べて本
発明に係る装置の方が格段に優れていることが明らかで
ある。
【0036】
【発明の効果】本発明は上記のような構成および作用を
有するので、従来公知の回転ドラム型非磁性金属選別回
収装置における問題点を解決し、特に処理物中に混在す
る小口径の導電性非磁性金属片を精度良く確実に選別回
収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る選別回収装置の概略断
面図である。
【図2】本発明の一実施例に係る選別回収装置の永久磁
石回転子の1/4断面を示す図である。
【図3】図2の永久磁石回転子を採用した選別回収装置
における磁束密度分布である。
【図4】従来の選別回収装置の導電性非磁性金属片に作
用する力を説明するための図である。
【図5】本発明の一実施例に係る選別回収装置の導電性
非磁性金属片に作用する力を説明するための図である。
【図6】本発明の一実施例に係る分離除去手段を示す図
である。
【図7】本発明の他の実施例に係る選別回収装置の永久
磁石回転子の1/4断面を示す図である。
【図8】図7の永久磁石回転子を採用した選別回収装置
における磁束密度分布である。
【図9】本発明の他の実施例に係る選別回収装置の永久
磁石回転子の1/4断面を示す図である。
【図10】従来の選別回収装置の概略断面図である。
【図11】図10の要部拡大図である。
【図12】従来の選別回収装置の永久磁石回転子の1/
4断面を示す図である。
【図13】従来の選別回収装置における磁束密度分布で
ある。
【符号の説明】
1…ドラム、2、2´…磁石、3…円筒磁性部材、4…
永久磁石回転子、5、8…Vベルト、6、7…モータ、
9…駆動ローラ、10…コンベアベルト、11…受動ロ
ーラ、12…補助プーリ、13…ホッパ、14…非金属
片、15…導電性非磁性金属片、16、16´…第一の
磁石、17、17´…第二の磁石 18、19…回収容器、20…空気噴射装置 21…非磁性板、22…磁性板、23…ボルト

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動ローラと受動ローラおよび補助プー
    リに巻装された無端状のコンベアベルトと、前記コンベ
    アベルトの内周面に接触して設けられた円筒状非磁性ド
    ラムと、前記ドラム内に回転自在に配置され、前記ドラ
    ムの内周面に近接して複数個の永久磁石が円筒磁性部材
    の円周方向に沿って固設された円筒状の永久磁石回転子
    とを有する回転ドラム型非磁性金属選別回収装置におい
    て、 前記永久磁石は、磁化方向が前記ドラムの接線方向と略
    同一であり間隙をおいて配置された第一の磁石と、前記
    第一の磁石間の各間隙に配置され磁化方向が前記ドラム
    の法線方向と略同一の第二の磁石とで構成され、 前記第一の磁石の隣接する対向面は同極とし、かつ前記
    極間にある第二の磁石は前記ドラム側が前記同極性の磁
    極と同極となるように配置され、 前記永久磁石回転子は前記コンベアベルトの進行方向と
    逆方向に回転されることを特徴とする回転ドラム型非磁
    性金属選別回収装置。
  2. 【請求項2】 前記円筒磁性部材の断面形状を略歯車状
    とし、前記円筒磁性部材の凹部の外周面上に前記第一の
    磁石を固定配置し、かつ前記円筒磁性部材の凸部に前記
    第二の磁石を固定配置したことを特徴とする請求項1記
    載の回転ドラム型非磁性金属選別回収装置。
  3. 【請求項3】 前記第一の磁石の内周側磁極面に非磁性
    板を接着固定し、かつ前記第二の磁石の内周側磁極面に
    磁性板を接着固定して、両磁石部材を前記円筒磁性部材
    に機械的あるいは接着剤を併用して固定することを特徴
    とする請求項1または2記載の回転ドラム型非磁性金属
    選別回収装置。
  4. 【請求項4】 前記コンベアベルトの側方に、磁気浮上
    させた導電性非磁性金属を気体噴射によって分離除去す
    る除去手段を有することを特徴とする請求項1、2また
    は3のいずれかに記載の回転ドラム型非磁性金属選別回
    収装置。
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