JPH103858A - スピンコート装置およびこの装置を用いた機能性膜付き陰極線管の製造方法 - Google Patents

スピンコート装置およびこの装置を用いた機能性膜付き陰極線管の製造方法

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JPH103858A
JPH103858A JP8155090A JP15509096A JPH103858A JP H103858 A JPH103858 A JP H103858A JP 8155090 A JP8155090 A JP 8155090A JP 15509096 A JP15509096 A JP 15509096A JP H103858 A JPH103858 A JP H103858A
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ray tube
cathode ray
face
face surface
crt
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JP8155090A
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Inventor
Masaru Fujii
優 藤井
Naohisa Yada
尚久 矢田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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  • Coating Apparatus (AREA)
  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 CRTのフェース面にスピンコート法にて1
層または複数層の機能性膜を形成するとき、塗布ムラの
少ない高品位なコーティング膜を得るとともに、生産性
の向上を計る。 【解決手段】 スピン機の上部に設けた給気口29と、
スピン機フード22内に設けられた局所排気手段30,
31,32によってダウンフローを形成し、矩形状のC
RT9のフエース面を回転対称形にする整流盤37の上
面37bに衝立形風切防止板38a,38bを装着し、
スピン機のファンネル受け治具16に保持されて回転す
るCRT9のフェース面上に生じる乱流が生じないよう
にした。また、コーティング液19のCRTのフェース
面上への注入を、CRT9の回転速度を上昇させる段階
で行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、陰極線管フェー
ス面に、スピンコート法によって1層または複数層の平
滑膜を形成するのに用いるスピンコート装置およびこの
装置を用いた機能性膜付き陰極線管の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年のOA化、FA化およびパーソナル
コンピュータの普及に伴い、VDT(VIDEO DI
SPLAY TERMINAL)は、これまでのように
専門家だけでなく、ごく一般的なユーザにまで使用され
るようになってきている。このため、高性能カラー陰極
線管はもはや特殊なものではなく、一般的なユーザがご
く日常的に使用するものである。このため陰極線管に
は、様々な使用状況を想定した、さらなる高性能化が望
まれている。
【0003】その一つとして、陰極線管フェース面表面
のチャージアップを防止する為の帯電防止機能がある。
【0004】VDT作業の場合、ディスプレイ面と使用
者が接近しているため、電源のON−OFF時にチャー
ジアップしたフェース面の外表面に使用者が接近したと
きに放電現象が起こり、使用者に不快感を与える不都合
を生じる。
【0005】帯電防止処理型陰極線管では、フェース面
の外表面にチャージアップした電荷を、フェース面の外
表面に導電性を持たせてアースに逃がすように工夫して
いる。導電性を持たせる方法としては、フェース面の外
表面に透明導電膜を形成する方法が一般的である。
【0006】このような帯電防止機能を有した陰極線管
(以下、「CRT」という)の構成例を図6に示す。図
において、1はフェース・プレート部、2はファンネル
部、3はネック部で電子銃(図示省略)を内蔵してい
る。4は高圧ボタン、5はフェース面に形成された導電
性を有する平滑膜(以下、「帯電防止膜」という)、6
は金属製の防爆バンド、7は取付耳、8は導電性テープ
または導電性ペーストで、1〜8でCRT9を構成して
おり、帯電防止膜5は導電性テープ8、防爆バンド6、
アース線10を介して接地される。11は偏向ヨークで
ある。
【0007】フェース・プレート部1の外表面に形成さ
れた帯電防止膜5は、十分な導電性と実用上問題無い程
度の硬度と、フェース・プレート表面との接着性を要求
される。このため、スピンコート法によって導電性フィ
ラを分散したシリカ溶液をフェース・プレート部1の表
面に塗布し、比較的高い温度、例えば120〜200°
Cで焼き付け処理を行って形成するのが一般的である。
このようなシリカ溶液としては、シリコン(Si)アル
コキシドのアルコール溶液に、In2 3 ;Sn(スズ
含有酸化インジウム)やSnO2 ;Sb(アンチモン含
有酸化錫)等の導電性フィラを混合分散させたものが用
いられる。
【0008】CRTフェース面への外光の映り込みは、
特にVDT作業においてオペレータの疲労増大を促す要
因として指摘されており、その対策としては、CRTフ
ェース面に微細な凹凸を形成して映り込みの輪郭をぼか
す「防眩処理」が一般的であった。しかし、近年のコン
ピュータの高性能化に伴い、VDTに対する高解像度化
の要求が高まり、防眩効果のための凹凸による表示情報
の劣化が問題になってきた。この問題は、光学多層薄膜
を蒸着によって形成した低反射プレートを装着すること
で、表示情報を劣化することなく外光の映り込みを低減
することができるが、材料コストおよび製造工程の点で
一部の高級機種にしか採用されていない。
【0009】このような動きに対して、1層または2〜
6層の光学薄膜をスピンコート法によって形成し、低反
射効果を得る技術が開発されている。
【0010】図7は、2層低反射膜12の構成を示す拡
大断面図で、基板となるフェース・プレート部1(屈折
率1.54)の表面に導電材13(アンチモン含有酸化
錫等)を含む高屈折率層14を形成し、さらに低屈指率
層15としてシリカ層を形成している。2層低反射膜1
2の場合、その反射率スペクトルは波長依存性の強いV
字型のスペクトルとなるが、その最小値は各層14,1
5の膜厚を最小反射率をとる波長の1/4に設計するこ
とでコントロールすることができる。550nm付近に
最小反射率を設計した2層低反射膜の反射率スペクトル
を図8中のAに示す。
【0011】この2層低反射膜12は、従来の透明およ
び着色型帯電防止膜に比べて膜厚が1オーダー低くなっ
ている。また、反射低減のために光の干渉効果を利用し
ており、膜厚の変化が反射光の色調に強く現れる。2層
低反射膜12の最小反射率を550nm付近に設定した
場合、反射光の色調は数十nmの膜厚の変化で黄色〜マ
ゼンダ〜シアンと大きな変化が見られる。このため、C
RTのフェース面に蛍光灯等の外光が映り込んだ場合、
低反射膜の膜厚の変化は反射光の色調のムラとして現れ
る。
【0012】これらの表面処理を行なうスピンコート法
は、高速の振り切り回転によって膜厚の調節を行うもの
である。図9は従来のスピンコート装置の縦断面図、図
10はその平面図である。スピンコート装置は、ファン
ネル部受け治具16によってCRT9をファンネル部2
で支持し、かつ防爆バンド6の取付耳7をラグ受け治具
17で支持することでフエース面を上にして固定する。
ファンネル部受け治具16は回転を行うためのスピン機
駆動部18によって矢印A方向に回転駆動され、CRT
9をスピンさせる。
【0013】コーティング液19は、回動式の注入アー
ム20の先端に取り付けられた注入ノズル21から注入
される。注入アーム20の回動動作は、スピン機フード
22の外側からCRT9の中心まで行われ、コーティン
グ液19の注入後速やかに最初の位置にリターンする。
【0014】コーティング液19の注入は、比較的低速
回転である毎分80回転程度で行われる。これを注入回
転と呼ぶ。注入回転において、コーティング液19が塗
布基板であるフェースプレート部1の外表面に拡げられ
る。この後、スピン機駆動部18の回転数が上昇し、膜
厚制御のための高速振りきり回転へと移る。この時の回
転数は毎分100〜160回転に達する。ここでは、膜
厚の制御と合わせてコーティング液19の乾燥が始ま
る。次に、再度毎分80回転程度まで回転数をおとし、
最終的に乾燥させる。
【0015】このようにスピンコート法は、コーティン
グ液注入のための低速回転、膜厚調節のための高速回
転、そして最終乾燥のための低速回転の3つのステップ
からなる。複数層のコーティングを行なうときは、この
工程を繰り返すことになる。
【0016】高速振り切り回転では、フェース面が矩形
状のCRT9に対し100〜160rpmもの回転が行
われる。フェース面の曲率が単一の曲率で構成されてい
る場合は、図11に示すように、フェース面の中心から
各軸端までの距離Dは、短軸Ds<長軸D1<対角軸D
dとなり、また落差Hは、短軸Hs<長軸H1<対角軸
Hdの関係になるので、CRT9が回転した場合、周辺
部の中心からの距離、および落差の変化によりフェース
面上に乱気流が発生する。
【0017】この乱気流は、振りきりによって制御され
ているコーティング膜の均一な乾燥を妨げ、膜厚、膜特
性の不均一を生じる。この膜厚、膜特性の不均一は、着
色帯電防止膜においては色調の濃淡として判る程度であ
ったが、低反射膜では、わずかの膜厚の変化が反射光色
の違いとなって顕著に現れるため上記のような反射光の
色ムラが発生し、外観上好ましくない。
【0018】また、膜厚の不均一は、回転方向に対しフ
ェース面の長辺側から短辺側にかけてのコーナ部におい
て顕著である。これに対しては、発生する箇所に衝立形
風切防止板を装着することが有効である。しかし、これ
によりコーナ部の反射光のムラを抑えることができた
が、面内の渦巻き状色ムラに関しては好ましくない結果
となる。
【0019】さらに、スピンコート法では、塗布したコ
ーティング液の大部分は、振り切り回転時に振り切られ
る。振り切りられたコーティング液はスピン機フード2
2に当り、ミストを発生する。また、これらの振り切ら
れたコーティング液が乾燥するとコーティングのカスと
なる。スピン時に発生する乱気流は、このコーティング
液のミストおよびカスを舞い上げてフェース面に付着
し、コーティング膜にシミ・欠点が発生する。
【0020】透明および着色帯電防止膜においても、シ
ミ・欠点は不良項目の代表的なものであり、生産性向上
の大きな問題点となっている。低反射コートのような光
の干渉効果を利用したコーティング膜においては、膜厚
の乱れが反射光色に現れるため、たとえ小さな異物であ
ってもその周辺の膜厚の乱れにより、蛍光面からの光は
遮らないが反射光の干渉色が異なるという欠点が発生
し、著しく外観を損ねる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】以上、説明したよう
に、従来のスピンコート装置では、フェース面が矩形状
のCRTを高速で回転させるとフェース面上に乱気流が
発生し、この乱気流は、均一な乾燥を妨げるとともに、
膜厚の不均一による面内のムラを引き起こし、外観を損
ねるという問題点があった。また、乱気流によって異
物、ミストそしてコートカスをまきあげてシミ・欠点の
不良が発生しやすくなり、生産性を低下させるという問
題点があった。
【0022】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、CRTのフェース面に生じる乱
気流を抑制できるスピンコート装置およびこの装置を用
いてコーティング膜のムラをなくして膜の品位を上げる
とともに、シミ・欠点による不良の発生を抑え、生産性
の改善を図ることができるスピンコート装置、およびこ
の装置を用いた機能性膜付きCRTの製造方法を得るこ
とを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】この発明に係るスピンコ
ート装置は、フェース面を上にして支承した陰極線管を
回転させるスピン機、上記フェース面にコーティング液
を供給する手段、上記スピン機の上方に配置された給気
ダクトとスピン機の周囲をとり囲むフードの下方に設け
られた局所排気ダクトにより上記陰極線管のフェース面
に向うダウンフローを形成する送気手段、上記陰極線管
の周囲をとり囲み当該陰極線管のフェース面に続く曲面
に形成された上面を有する整流盤、およびこの整流盤の
上面に配設され、上記陰極線管の長辺および短辺の外側
に沿って、かつ中心線付近から回転方向の下流側に延在
する衝立形風切防止板を備えたものである。
【0024】このスピンコート装置によれば、CRTの
フェース面に向うダウンフローを形成するとともに、ス
ピン機に整流盤と衝立形風切防止板を設けたので、コー
ティング液の振り切り回転時にCRTのフェース面に発
生する乱気流を抑えることができる。
【0025】また、この発明に係る機能性膜付き陰極線
管の製造方法は、上記スピンコート装置を用いて陰極線
管のフェース面に1層または複数層の平滑膜を形成する
とき、フェース面のコーナ部に生じる乱流を整流してコ
ーティング液を塗布・乾燥するようにしたものである。
【0026】この機能性膜付き陰極線管の製造方法によ
れば、上記スピンコート装置を用いて、ダウンフローの
風速、コーティング液のCRTフェース面への注入タイ
ミングおよびコーティング液注入時のCRTの回転速度
を適切に管理することにより、膜厚の不均一を改善し、
外観のより好ましいCRTを製造することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1のスピン
コート装置の全体構成を示す縦断面図で、図9と同一符
号はそれぞれ同一または相当部分を示している。図にお
いて、23はスピンコートブース、24はダウンフロー
発生装置で、給気用ファン25,ダンパ26,1次クリ
ーンフィルタ27,2次クリーンフィルタ28で構成さ
れ、給気口29から空気流が下向きに吹き出される。3
0はスピン機フード22の下部に設けられたスピン機用
排気ダクトで、ダンパ31,スピン機用排気ファン32
によって排気され、CRT9周辺の気流を効率よく形成
している。さらに、スピンコートブース23の下部には
全体用の排気ダクト33が設けられ、ダンパ34,ブー
ス用排気ファン35によって排気されている。
【0028】図2はスピン機フード内の構造を示す縦断
面図、図3はその平面図で、36は筒状のスピン機ドラ
ムでファンネル受け治具16と一体に固着され、スピン
機駆動部18によって矢印A方向に回転駆動される。3
7は整流盤で、スピン機ドラム36の上面に固定され、
CRT9を取付耳7の部分で固定するように構成されて
いる。38aは整流盤37の上面のCRT9の短辺の外
側に立てられている短辺用の衝立形風切防止板、38b
は同じく長辺用の衝立形風切り防止板、39は排液とゆ
である。
【0029】次に、動作を説明する。CRT9は、図示
していない移載ロボットにより移送されて、ファンネル
部受け治具16上に載置される。ファンネル部受け治具
16は上昇下降が可能であり、CRT9を移送するとき
は上昇し、スピンコート時は下降している。ファンネル
部受け治具16が下降することにより、CRT9は整流
盤37内に引き込まれる。
【0030】次に、整流盤37と、衝立形風切防止板3
8a,38bの構成について説明する。この実施の形態
1では、VDT用低反射コート付き51cmCRTを対
象とした。このCRTの外径の寸法は、長辺458m
m、短辺362mm、対角549mmである。また、整
流盤37の開口部37aとCRT9の長辺および短辺と
の隙間を10mmに設定したので、整流盤37の開口部
37aを、468×372mmの矩形状に形成した。
【0031】また、整流盤37の上面37bは、図4に
示すように、フェース・パネル部1の外表面の周辺部の
曲率半径Rが1300mmであるので、水平面に対して
次式の角度αでもって外周方向が低くなる傾斜面に形成
した。 α=Sin-1{(フェース面の中心からの距離)/(フ
ェース面の周辺部の曲率半径)}
【0032】また、衝立形風切防止板38a,38b
は、図1〜図3に示すように整流盤37の上面37bに
立てられており、その位置、および大きさは、CRT9
の長辺および短辺の中心線上から各辺に沿って回転方向
の下流方向に延在する位置であって、それぞれ整流盤3
7の開口部37aの端から7mm外側に取り付けてい
る。また、短辺用衝立形風切防止板38a,長辺用衝立
形風切防止板38bの大きさは、フェース・プレート部
1のコーナー部から50mmの高さで、その上端は水平
であり、また、その長さは、短辺用衝立形風切防止板3
8aがCRT9の短辺の長さのほぼ1/2の長さ、長辺
用衝立形風切防止板38bがCRT9の長辺の長さの1
/2より所定長だけ長く、例えば短辺の長さの1/3だ
け長い長さに形成した。
【0033】また、スピン機フード22の直径は100
0mmに形成したが、これは、スピンコートする最大の
CRTサイズに応じて定めればよい。また、整流盤37
の直径は、スピン機フード22の内径に対して70%に
形成したので、700mmである。ファンネル受け治具
16に装着されたCRT9のフェース面は、51cmの
CRTでスピン機フード22の上端から90mm下がっ
ている。この整流盤37は、筒状のスピン機ドラム36
の上端に固定され、スピン機駆動部18によって0〜1
60rpmまでの任意の回転数で回転される。
【0034】スピン機フード22の下方には、4ヵ所の
排気ダクト30が設けられている。排気能力は、スピン
機上方からの給気能力とのバランスから決定される。図
1に示すように、スピン機上部に給気口29を、スピン
機フード22内に局所排気口30を設置し、CRT周辺
のダウンフローを効率良く形成している。給気および排
気部にはそれぞれダンパが設けられ、それぞれ排気能力
の調節が可能に構成され、さらに、スピン機外の気流は
スピンコートブース23全体用の排気ダクト33から排
気される。
【0035】ダウンフローの風速は、整流盤37の端部
において0.5m/s、CRT9のフェース面中央部に
おいて0.2m/sになるように調整した。また、スピ
ンコートブース23内は、外気に比べてやや陽圧にする
ことが望ましい。
【0036】また、排液とゆ39内には常に水が張られ
ており、スピンコート時に振切られる余分なコーティン
グ液の固形分が固化してダストとなるのを防いでいる。
コーティング液19は、スピン機フード22の外側に待
機する注入ノズルアーム20の先端に取り付けられた注
入ノズル21から供給される。このノズルアーム20
は、コーティング液の注入時にはCRT9のフエース面
の中央部まで旋回し、さらにCRT9のフェース面の近
くでコーティング液19を注入するために、上下動可能
に構成されている。コーティング液19の供給は、ポン
プおよび加圧などによる圧送、または、ヘッドタンクに
よる自由落下を利用した方式が用いられる。また、注入
ノズル21は、塗布するコーティング液の種類の数だけ
注入ノズルアーム20の先端に取り付けられており、こ
の実施の形態1では、2層低反射コート用として、2本
のノズルを備えている。
【0037】スピンの条件は、以下のように設定した。
スピン機の回転数の立上がりは停止から毎分80回転に
なるまでに2.0秒を要する。1液目のコーティング液
の注入はスピン機の回転開始から1.5秒後に行い、注
入時間は2.0秒、液量は65ccである。この後、振
り切り回転である毎分150回転まで加速して30秒間
振り切り、この後、乾燥回転として毎分80回転を30
秒行う。
【0038】2液目は1液目と同様の注入のタイミング
で注入時間1.5秒、液量45ccとし、同じスピンス
ケジュールを実施する。このようなスピン条件は、CR
Tサイズによるものでなく、コーティング液の種類によ
り決定される。
【0039】表1に、衝立形風切防止板の寸法とダウン
フローの風速および成膜性の関係を示す。
【0040】
【表1】
【0041】表1において、長辺用衝立形風切防止板の
飛び出し量は、短辺の延長線を越えて延在する長さを示
し、条件〜はダウンフローの風速を変更させたとき
の成膜性の結果である。これよりダウンフローの風速
は、整流盤38の端部において、0.3〜0.7m/
s、CRT9のフェース面の中央において0.1〜0.
3m/sの範囲が良いことがわかった。また、条件は
長辺用衝立形風切防止板38bの長さを230mmに変
更したものである。
【0042】このような構成の装置および製造条件を用
いて、51cmCRTに2層低反射膜の成膜を行った。
高屈折材料として酸化錫の超微粒子を分散したコーティ
ング液(1液)を用い、低屈折材料としてはシリカゾル
溶液(2液)を用いた。前述のスピン条件にて1液、2
液を塗布した後、成膜性を確認すると、コーナー部の色
ムラおよび面内渦巻き状色ムラ等のコーティング膜のム
ラは見られず、均一な膜を得ることができた。また、コ
ーティング液の振りきりで発生するミストの影響もな
く、品質を損なうようなシミ・欠点の発生もなかった。
【0043】実施の形態2.図5はこの実施の形態2に
よるコーティング液の注入タイミングを示した図であ
る。大型管になるほど、またフェース面の曲面が複雑
(例えばシリンドリカル形状等)になるほど、コーティ
ング液をフェース面内に均一に拡げることは困難になっ
てくる。このときの特徴的な不良としては、コーティン
グ液の拡がった跡がスジ状に残ることである(これをス
ジムラ不良と呼ぶ)。このスジムラは膜厚の乱れとな
り、反射の干渉色が異なって見えるので、外観上好まし
くない。
【0044】図5において、停止状態から注入回転まで
を以下の3つのゾーンに区分した。 ゾーンA CRTが停止している状態 ゾーンB CRTが注入回転まで回転が上昇している状
態 ゾーンC CRTが、注入回転の定速回転にある状態 また、コーティング液の注入タイミングは、次の4つの
タイミングに分かれる。 I CRT停止時(ゾーンA) II CRT回転開始時(ゾーンAからBへの変化点) III CRT回転加速時(ゾーンB) IV CRT定速回転時(ゾーンC) これらの注入のタイミングは、CRTサイズによらない
ものである。
【0045】表2は、コーティング液の注入のタイミン
グI〜IVと膜品位の関係を示したもので、タイミングII
I のスピン加速中の40rpmから80rpmの間に注
入するとスジムラ不良が発生せず、また、液タレ等の不
良も発生しないことがわかる。
【0046】
【表2】
【0047】以上の結果に基づいて、50cmシリンド
リカルCRTに2層低反射膜の成膜を行った。スピンコ
ート装置は実施の形態1と同じ装置を用い、注入ノズル
21をCRTのフェース面の中央部に固定し、表2の結
果からタイミングIII でコーティング液の注入を行うよ
うにタイマを設定した。すなわち、スピン機は停止した
状態から注入回転の80回転に達するまでに2秒要する
ので、スピン機の回転開始から1.5秒後にコーティン
グ液の注入を開始するようにタイマを設定し、2.0秒
間で65ccを注入した。スピンスケジュールは、1液
については注入回転80回転(3秒)、高速振りきり1
50回転(30秒)、低速回転80回転(30秒)で実
施し、乾燥を確認した後、2液目も同様のスケジュール
で実施した。
【0048】その結果、シリンドリカルCRTのような
回転対称でない方向性を持った曲面に対しても、スジム
ラのような液の拡がりに関する成膜ムラは発生せず、均
一な膜を得ることができた。
【0049】なお、上記実施の形態1では、CRTのフ
ェース面の形状が球面対称な単一曲率を持つものを例と
して説明したが、フェース面が非球面の形状であった
り、シリンドリカル形状であってもよく、フェース面の
端から整流盤の外端部にかけて、滑らかな面でつないだ
回転対称形に構成することで、同様の効果が得られる。
【0050】
【発明の効果】以上のように、この発明によればスピン
時に発生する乱流による塗布ムラおよびコーナー部のム
ラに対し、CRTのフェース面を回転対称形にする整流
盤と、コーナー部に設けた衝立形風切防止板、およびス
ピン機フード内にダウンフローの気流を形成することに
よりフェース面の長辺から短辺にかけてのコーナ部に生
じる乱流を抑制するようにしたので、均一性の高い機能
性膜を得ることができる。
【0051】また、上記のようにCRTのフェース面の
気流を整流して乱気流が生じないようにすることによ
り、スピンコート時に発生するミストやコートカスの舞
い上がりが防止できるので、コーティング膜にミストや
コートカスが付着して、しみ等の不良が発生するのを抑
制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1のスピンコート装置
の全体構造を示す縦断面図である。
【図2】 実施の形態1の要部の構成を示す縦断面図で
ある。
【図3】 実施の形態1の要部の構成を示す平面図であ
る。
【図4】 実施の形態1の陰極線管のフェース面と衝立
形風切防止板付き整流盤の関係を示す図である。
【図5】 実施の形態2におけるコーティング液の注入
のタイミングとスピン機の回転状態の関係を示すタイミ
ング図である。
【図6】 帯電防止機能を備えた陰極線管の側面図であ
る。
【図7】 帯電防止2層低反射膜の構造を示す拡大断面
図である。
【図8】 2層低反射膜の反射率スペクトル図である。
【図9】 従来のスピンコート装置の構成を示す縦断面
図である。
【図10】 従来のスピンコート装置の構成を示す平面
図である。
【図11】 単一曲率からなるCRTフェース面のフェ
ース中心からの距離と、各軸端のフェース中心からの落
差を表した図である。
【符号の説明】
16 ファンネル受け治具、18 スピン機駆動部、1
9 コーティング液、20 注入ノズルアーム、21
注入ノズル、22 スピン機フード、23 スピンコー
トブース、24 ダウンフロー発生装置、25 給気用
ファン、26,31,34 ダンパ、27 1次クリー
ンフィルタ、28 2次クリーンフィルタ、29 給気
口、30 スピン機用排気ダクト、32 スピン機排気
ファン、33 ブース用排気ダクト、35 ブース用排
気ファン、36 スピン機ドラム、37 整流盤、37
a 開口部、37b 上面、38a 短辺用の衝立形風
切防止板、38b 長辺用の衝立形風切防止板、39
排液とゆ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェース面を上にして支承した陰極線管
    を回転させるスピン機、上記フェース面にコーティング
    液を供給する手段、上記スピン機の上方に配置された給
    気ダクトとスピン機の周囲をとり囲むフードの下方に設
    けられた局所排気ダクトにより上記陰極線管のフェース
    面に向うダウンフローを形成する送気手段、上記陰極線
    管の周囲をとり囲み当該陰極線管のフェース面に続く曲
    面に形成された上面を有する整流盤、およびこの整流盤
    の上面に配設され、上記陰極線管の長辺および短辺の外
    側に沿って、かつ中心線付近から回転方向の下流側に延
    在する衝立形風切防止板を備えたスピンコート装置。
  2. 【請求項2】 長辺側および短辺側の衝立形風切防止板
    はそれぞれフェースパネルの各辺の外端から所定寸法外
    側に配設されており、両衝立形風切防止板の高さはフェ
    ース面のコーナ部よりも所定高さに形成され、その長さ
    は、長辺用がフェース面の長辺の長さの1/2よりは所
    定長さ長く、かつ短辺用がフェース面の短辺の長さのほ
    ぼ1/2の長さに形成されていることを特徴とする請求
    項1に記載のスピンコート装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のスピンコート装置を用
    いてフェース面のコーナ部に生じる乱流を整流してコー
    ティング液を塗布、乾燥することを特徴とする機能性膜
    付き陰極線管の製造方法。
  4. 【請求項4】 ダウンフローの風速が、陰極線管のフェ
    ース面の中央部にて0.1m/sから0.3m/s、整
    流盤の端部にて0.3m/sから0.7m/sであるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の機能性膜付き陰極線管
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 コーティング液の供給が、フェース面の
    中心でかつ回転の加速中に行われることを特徴とする請
    求項3に記載の機能性膜付き陰極線管の製造方法。
  6. 【請求項6】 コーティング液の注入開始時の回転数
    が、40rpmから80rpmの間である請求項5に記
    載の機能性膜付き陰極線管の製造方法。
JP8155090A 1996-06-17 1996-06-17 スピンコート装置およびこの装置を用いた機能性膜付き陰極線管の製造方法 Pending JPH103858A (ja)

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