JPH1044628A - 熱転写受像シート - Google Patents

熱転写受像シート

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JPH1044628A
JPH1044628A JP8223300A JP22330096A JPH1044628A JP H1044628 A JPH1044628 A JP H1044628A JP 8223300 A JP8223300 A JP 8223300A JP 22330096 A JP22330096 A JP 22330096A JP H1044628 A JPH1044628 A JP H1044628A
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Yoshihiko Tamura
仁彦 田村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像受容面の白色性が高く、また、経時的に
白色度の低下や画像の光退色が生じることのない耐光性
に優れ、さらに、製造上のコーティング時の抜け、ムラ
がなく、印字抜けの発生を防止することが可能な熱転写
受像シートを提供することを目的とする。 【解決手段】 基材の少なくとも一方の面に、中間層
と、受容層とをこの順序で積層してなる熱転写受像シー
トにおいて、該中間層が水溶性樹脂とエマルジョン化可
能な親水性樹脂及び水溶性蛍光増白剤を含有しているこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱転写シートと重ね
合わせて使用される熱転写受像シートに関し、さらに詳
しくは、画像受容面の白色度が高く、諸堅牢性、特に耐
光性に優れた記録画像を形成することができる熱転写受
像シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、種々の熱転写記録方法が知られて
いるが、それらの中でも、昇華転写染料を記録材とし、
これをポリエステルフィルム等の基材に担持させた熱転
写シートから、昇華染料で染着可能な被転写材、例え
ば、紙やプラスチックフィルム等に染料受容層を形成し
た熱転写受像シート上に昇華転写染料を熱転写し、各種
のフルカラー画像を形成する方法が提案されている。こ
の場合には、加熱手段として、プリンターのサーマルヘ
ッドが使用され、極めて短時間の加熱によって3色また
は4色の多数の加熱量が調整された色ドットを熱転写受
像シートの受容層に転移させ、該多色の色ドットにより
原稿のフルカラーを再現するものである。この様に形成
された画像は、使用する色材が染料であることから、非
常に鮮明でかつ透明性に優れているため、得られる画像
は中間色の再現性や階調性に優れ、従来のオフセット印
刷やグラビア印刷による画像と同様であり、かつフルカ
ラー写真画像に匹敵する高品質画像の形成が可能であ
る。さらに、このように形成された画像表面に保護層を
設けることによって、耐摩擦性、耐光性、耐候性等の耐
久性を付与することができ、IDカードの顔写真部分の
ような銀塩写真代替用途に利用することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】熱転写受像シートで
は、基材と受容層との間に白色性及びクッション性を付
与する為に、中間層を設けることが行われている。通常
は高い白色性を付与する為に蛍光増白剤を添加するが、
一般的に使用される溶剤系蛍光増白剤では充分な耐光性
が無い為、経時的に白色度が低下したり、染料の光退色
性が増大する等の問題が生じていた。それに対し、水溶
性蛍光増白剤では例えばカチオン性蛍光増白剤が上記の
問題点が無く、特にポリエステル樹脂と併用すると増白
効果が高くなる。
【0004】しかし、通常このような合成樹脂をエマル
ジョン化する場合に、スルホン酸ナトリウム基等の有機
酸金属塩基の導入によって親水化する為に、合成樹脂エ
マルジョンはアニオン性となり、カチオン性の蛍光増白
剤を添加したインキは、イオン的に不安定な状態とな
る。したがって、例えば、コーティング時に抜け、ムラ
等の不具合が発生しやすく、外観的に好ましくないばか
りでなく、印字抜けも発生しやすいという問題がある。
その対応として、イオン的にニュートラルなポリビニル
アルコール等を用いるとイオン的には安定した状態とな
り、コーティング時の抜け、ムラ等の問題は発生しない
が、充分な白色性が得られない。したがって、上記の問
題点を解決し、画像受容面の白色性が高く、また、経時
的に白色度の低下や画像の光退色が生じることのない耐
光性に優れ、さらに、製造上のコーティング時の抜け、
ムラがなく、印字抜けの発生を防止することが可能な熱
転写受像シートを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明の熱転写受像
シートは、基材の少なくとも一方の面に、中間層と、受
容層とをこの順序で積層してなる熱転写受像シートにお
いて、該中間層が水溶性樹脂とエマルジョン化可能な親
水性樹脂及び水溶性蛍光増白剤を含有していることを特
徴とするものである。また、前記の水溶性樹脂が、ポリ
ビニルピロリドン樹脂であることを特徴とする。また、
前記の水溶性樹脂が、ポリビニルピロリドン樹脂及びポ
リビニルアルコール樹脂であることを特徴とする。さら
に、前記の親水性樹脂が、有機酸金属塩基により親水化
されたアニオン性ポリエステル樹脂であることを特徴と
する。また、前記の水溶性蛍光増白剤が、カチオン性ベ
ンゾイミダゾール誘導体化合物であることを特徴とす
る。また、前記の中間層が、酸化チタンを含有している
ことを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明の熱転写受像シートは、中間層に水溶性
樹脂、エマルジョン化可能な親水性樹脂及び水溶性蛍光
増白剤を含有している。中間層の機能として、白色性及
びクッション性の付与を持たせるために、経時変化しに
くく、白色度の高い水溶性蛍光増白剤のものとして、カ
チオン性の蛍光増白剤を使用し、さらに、その蛍光増白
剤の増白効果が大きいエマルジョン化可能な親水性樹脂
として、有機酸塩基により親水化されたアニオン性の樹
脂エマルジョンを使用する。上記のカチオン性蛍光増白
剤とアニオン性の樹脂エマルジョンとが共存すると、イ
オン的に不安定なインキの状態となる。それに対して、
水溶性樹脂により、保護コロイド状に、その両者を被う
ことにより、安定化させることができ、白色度とクッシ
ョン性が良好であり、さらに、製造上のコーティング時
の抜け、ムラがなく、印字抜けの発生を防止することが
可能な中間層を有する熱転写受像シートが得られる。ま
た、上記の保護コロイド効果を有する水溶性樹脂は、酸
化チタンの分散安定性にも、効果を発揮する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明の熱転写受像シート
で、発明の実施の形態について詳述する。本発明の熱転
写受像シートは、基材の少なくとも一方の面に、中間層
と、受容層とをこの順序で積層してなり、該中間層が水
溶性樹脂、エマルジョン化可能な親水性樹脂及び水溶性
蛍光増白剤を含有することを特徴としている。 (基材)基材は、中間層、受容層を保持するという役割
を有するとともに、熱転写時には熱が加えられるため、
加熱された状態でも取扱い上支障のない程度の機械的強
度を有することが好ましい。
【0008】このような基材の材料は特に限定されず、
例えば、コンデンサーペーパー、グラシン紙、硫酸紙、
またはサイズ度の高い紙、合成紙(ポリオレフィン系、
ポリスチレン系)、上質紙、アート紙、コート紙、キャ
ストコート紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂またはエマル
ジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内
添紙、板紙等、セルロース繊維紙、あるいはポリエステ
ル、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリウレタ
ン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導
体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、テト
ラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエー
テル、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレ
ン・エチレン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオ
ロプロピレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリ
ビニリデンフルオライド等のフィルムが挙げられ、ま
た、これらの合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜
した白色不透明フィルムあるいは発泡させた発泡シート
も使用でき、特に限定されない。
【0009】また、上記基材の任意の組み合わせによる
積層体も使用できる。代表的な積層体の例として、セル
ロース繊維紙と合成紙あるいはセルロール繊維紙とプラ
スチックフィルムとの合成紙が挙げられる。これらの基
材の厚みは、任意でよく、通常10〜300μm程度で
ある。また、上記基材とその上に設ける層との密着性が
乏しい場合には、基材の表面に各種プライマー処理やコ
ロナ放電処理を施すのが好ましい。
【0010】(中間層)上記基材上に形成される中間層
は、水溶性樹脂、エマルジョン化可能な親水性樹脂及び
水溶性蛍光増白剤を含有している。水溶性樹脂とは、水
を50%以上とする溶媒に、完全溶解(樹脂の粒径0.
01μm以下)の状態になる樹脂のことである。水溶性
樹脂としては、具体的には、ポリビニルピロリドン樹
脂、ポリビニルアルコール樹脂等が挙げられる。ポリビ
ニルピロリドン樹脂としては、平均分子量が5000〜
300,000のものを用い、特に好ましくは30,0
00〜250,000の範囲である。また、ポリビニル
ピロリドン樹脂の添加量は、中間層の全樹脂分の10〜
80重量%であることが好ましい。添加量が少なすぎる
と、充分な保護コロイド効果が得られず、添加量が多す
ぎると、蛍光増白剤の充分な増白効果が得られない。ポ
リビニルアルコール樹脂としては、ケン化度が70〜1
00%、平均重合度が500〜3000のものを用いる
ことが好ましい。ポリビニルアルコール樹脂を添加する
際の添加量は、中間層の全樹脂分の40重量%以下とす
ることが好ましい。添加量が多すぎると、受容層または
基材との接着性が低下する。
【0011】エマルジョン化可能な親水性樹脂は、粒径
が約0.01μmより大きく、1μm以下の状態で溶媒
に分散したものである。エマルジョン化可能な親水性樹
脂としては、合成樹脂エマルジョンが挙げられ、ポリエ
ステル樹脂エマルジョン、ポリウレタン樹脂、アクリル
樹脂エマルジョン等を用いるが、スルホン酸ナトリウム
基あるいはカルボン酸ナトリウム基等の有機酸塩基によ
って、親水化されたアニオン性の樹脂エマルジョンを用
いることができる。特に、アニオン性ポリエステル樹脂
エマルジョンが後記の蛍光増白剤の増白効果を向上させ
る点で好ましく用いられる。また、エマルジョン化可能
な親水性樹脂の添加量は、固形分で中間層の全樹脂分の
10〜80重量%であることが好ましい。添加量が少な
すぎると、蛍光増白剤の充分な増白効果が得られず、添
加量が多すぎると、耐光性に優れ、白色度の高いカチオ
ン性の水溶性蛍光増白剤とのインキ状態における安定し
た共存化が図れない。
【0012】水溶性蛍光増白剤としては、スチルベン
系、ピラゾリン系、オキサゾール系、クマリン系、イミ
ダゾール系、ジスチリル−ビフェニル系、チアゾール
系、トリアゾール系、オキサジアゾール系、チアジアゾ
ール系、ナフタルイミド系、ベンゾイミダゾール系、ベ
ンゾオキサゾール系、ベンゾチアゾール系、アセナフテ
ン系、ジアミノスチルベン系等の蛍光増白効果のある従
来公知のいずれの化合物でも使用できる。特に、耐光性
に優れたカチオン性ベンゾイミダゾール系蛍光増白剤が
好ましく、用いられる。また、水溶性蛍光増白剤の添加
量は、固形分で中間層の全樹脂分の0.01〜10重量
%であることが好ましい。
【0013】更に、基材のギラつき感やムラを隠蔽する
為に、中間層に酸化チタンを添加すると、基材の選択の
自由度が広がるので良い。酸化チタンには、ルチル型酸
化チタンとアナターゼ型酸化チタンの2種類があるが、
白色度及び蛍光増白剤の増白効果がより効率的なものと
して、ルチル型酸化チタンよりも、紫外部の吸収がより
短波長側であるアナターゼ型酸化チタンが好ましい。酸
化チタンが樹脂水溶液中に分散しにくい場合には、表面
に親水性処理を施した酸化チタンを用いるか、もしくは
界面活性剤、エチレングリコール等既知の分散剤を添加
することにより分散させることができる。
【0014】更に、分散性を容易にするためには、予め
酸化チタンペーストを作り、樹脂液に分散させる方法が
ある。酸化チタンペーストとは、酸化チタン粉体に界面
活性剤やエチレングリコール等の既知の分散剤を添加し
たものを、水、アルコール類、セルソルブ類等の単一溶
媒または適宜の割合で混合した混合溶媒中に分散したも
のである。市販品としては、ディスパカラーホワイトA
EX,ディスパカラーホワイトコンクEX,カラーペー
スト白N,カラーペースト白コンクRN((株)トウペ
製)等が挙げられる。また、酸化チタンの分散安定性を
より向上させる為に、ポリビニルアルコール樹脂を添加
することが、効果的である。酸化チタンの添加量は、中
間層中の樹脂固形分100重量部に対し、酸化チタン固
形分20〜300重量部が好ましいが、隠蔽性を高める
ためには100〜300重量部の範囲で用いることが更
に好ましい。酸化チタンの添加量が少なすぎると、充分
な白色性が得られず、一方、添加量が多すぎると、中間
層の塗膜強度が弱まってくる。
【0015】また、中間層に水溶性樹脂を用いず、有機
溶剤に可溶な樹脂を用いた場合には、水溶性蛍光増白剤
が相溶しないため、水溶性蛍光増白剤を使用することが
できない。そこで、有機溶剤に可溶な蛍光増白剤を用い
ると、その上に受容層を形成した場合に受容層中に移行
し、画像に悪影響を及ぼすこととなる。有機溶剤に可溶
な蛍光増白剤を使用しても受容層中に移行しないように
する為には、受容層に水溶性樹脂を用いることが好まし
いが、完全水溶性樹脂に近いものを用いて形成した受容
層は、染料の染着性や保持性が悪くなり、画像の濃度や
保存性に欠けたものとなってしまう。また、親油性の高
い水溶性樹脂を用いて形成した受容層は、中間層中の有
機溶剤に可溶な蛍光増白剤が移行して、画像に悪影響を
及ぼすため、受容層として好ましいものではない。
【0016】上述の中間層を基材上に形成し、更にその
上に受容層を設けるが、基材と中間層との密着性、また
は中間層と受容層との密着性が低い場合には、中間層中
に、基材や受容層に接着性のある水溶性樹脂を更に添加
することにより、基材または受容層との密着性を向上さ
せることができる。この密着性向上の為の水溶性樹脂
は、基材と受容層両方に密着性のある樹脂が好ましく、
エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、塩化ビ
ニル、酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル(メタ)アクリ
ル共重合体、酢酸ビニルベオバ共重合体、(メタ)アク
リル樹脂、スチレン(メタ)アクリル共重合体、スチレ
ン樹脂等ビニル系樹脂、またメラミン樹脂、尿素樹脂、
ベンゾグアナミン樹脂等ポリアミド樹脂、等のエマルジ
ョン接着剤をブレンドしてもよい。また熱可塑性樹脂の
水溶液でもよく、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹
脂、塩化ビニル系樹脂等、受容層に使用する樹脂と同系
の樹脂も好ましい。また、上記の中間層は、上記の様に
して得られた塗工液を、例えばグラビア印刷法、スクリ
ーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーテ
ィング法等の形成手段により塗布・乾燥して形成され
る。以上の如く形成される中間層の塗工量は、固形分で
0.2〜4.0g/m2 の範囲が好ましく、塗工量が少
なすぎると、充分な白色性が得られず、一方、塗工量が
多すぎると、不経済であり、また、乾燥時間がかかる。
【0017】(受容層)上記基材上に設ける受容層は、
加熱された際に熱転写シートから移行してくる染料を受
容し、形成された画像を維持するためのものである。本
願発明における受容層は、下記の樹脂を有機溶剤に溶解
させた有機溶剤可溶の樹脂にて形成する。水に溶解また
は分散させた樹脂を用いて受容層を形成する場合には、
中間層中の水溶性蛍光増白剤が、受容層中に移行するた
めよくない。また画像形成に用いる分散染料との相溶性
が悪いため、染料によっては画像形成後に析出が起こっ
てしまい、使用する染料が限定されてしまう。受容層を
形成するための樹脂としては、例えば、ポリプロピレン
等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポリ酢酸ビニル、
エチレン酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル酢酸ビニル共
重合体、ポリアクリルエステル等のビニル系樹脂、ポリ
ビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリビニル
アセタール等のアセタール樹脂、飽和・不飽和の各種ポ
リエステル樹脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロース
アセテート等のセルロース系樹脂、ポリスチレン、アク
リルースチレン共重合体、アクリロニトリルースチレン
共重合体等のスチレン系樹脂、尿素樹脂、メラミン樹
脂、ベンゾグアナミン樹脂等のポリアミド樹脂、等が挙
げられる。これらの樹脂は、相溶する範囲内で任意にブ
レンドし用いることもできる。
【0018】また、中間層の水溶性樹脂が、水酸基やカ
ルボキシル基等の活性水素を有する場合、受容層中に、
活性水素と反応する硬化剤を添加しておくと、中間層と
受容層との密着性を向上させることができる。そのよう
な硬化剤としては、従来公知の、イソシアネート化合
物、アミノ化合物、有機金属化合物が好ましい。これら
硬化剤は、その反応速度を高くする為に、夫々に適した
触媒を用いることもできる。硬化剤の添加量は種類によ
って異なるが、中間層と密着できる最低量が好ましい。
【0019】また上記のような受容層樹脂は、画像形成
の熱転写時に染料を保持する染料バインダー樹脂と融着
を起こす場合もあるので、良好な離型性を得る為に、リ
ン酸エステル、界面活性剤、フッ素系化合物、フッ素系
樹脂、シリコーン化合物、シリコーンオイル、シリコー
ン樹脂等の各種離型剤を受容層中に内添することが好ま
しく、特に変成シリコーンオイルを添加し、硬化させた
ものが好ましい。離型剤の添加量は、その種類により異
なるが、樹脂固形分100重量部に対し、離型剤の層固
形分量が1〜20重量部程度の範囲で、離型剤の性能が
十分に発揮される最低量が好ましい。変成シリコーンオ
イルの中で、上記硬化剤と反応しうる反応基を有する変
成シリコーンオイルを添加する場合には、変成シリコー
ンオイルと硬化剤の反応基の当量を、1:1〜1:10
の範囲内にすることが好ましい。更に受容層中に内添せ
ず、上記離型剤からなる層や、バインダー樹脂に上記離
型剤を混ぜた層を、受容層の上に離型層として積層して
もよい。
【0020】上記受容層は、白色度を向上させて転写画
像の鮮明度を更に高めたり、マット感を得る目的で、酸
化チタン、酸化亜鉛、微粉末シリカ等の顔料や充填剤を
添加することもできる。上記の受容層は、樹脂に必要な
添加剤を加えたものを、適当な有機溶剤に溶解したり、
或いは分散した分散液を、例えばグラビア印刷法、スク
リーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコー
ティング法等の形成手段により塗布・乾燥して形成され
る。以上の如く形成される受容層は任意の厚さでよい
が、一般的には1〜50μmの厚さである。
【0021】(裏面層)また、熱転写受像シートの裏面
には、シートの機械搬送性向上、カール防止、帯電防止
等の為に、裏面層を設けることもできる。搬送性向上の
為には、バインダー樹脂に有機または無機のフィラーを
適量添加するか、ポリオレフィン樹脂、セルロース樹脂
のような滑性の高い樹脂を用いることが好ましい。ま
た、帯電防止機能を得る為に、アクリル樹脂のような導
電性樹脂や導電性フィラーからなる層を、更には脂肪酸
エステル、硫酸エステル、燐酸エステル、アミド類、4
級アンモニウム塩、ベタイン類、アミノ酸類、エチレン
オキサイド付加物等の、各種帯電防止剤を添加した層
を、基材上、または裏面層と基材との間に帯電防止層と
して形成しても良い。
【0022】帯電防止剤の使用量は、帯電防止剤を添加
する層、及び、帯電防止剤の種類によって異なるが、い
ずれの場合にも熱転写受像シートの表面電気抵抗値が1
13Ω/cm2 以下が好ましい。1013Ω/cm2 より
大きい場合には、静電密着により、熱転写受像シート同
士が貼り付き、給紙トラブルの原因となる。量的には
0.01〜3.0g/m2 の使用量が好ましい。帯電防
止剤の使用量が0.01g/m2 以下では、帯電防止効
果が不十分であり、一方3.0g/m2 以上では多すぎ
て不経済であり、またベタつきなどの問題が発生する場
合がある。上記の如き熱転写受像シートを使用して熱転
写をおこなう際に使用する熱転写シートとしては、昇華
転写記録方式において使用する昇華型熱転写シートの他
に、顔料等を熱溶融するバインダーにて担持した熱溶融
インキ層を、基材上に形成塗布し、加熱によって該イン
キ層ごと被転写物に転写する、熱溶融型熱転写シートを
使用してもよい。
【0023】また、熱転写時の熱エネルギーの付与手段
は、従来公知の熱付与手段がいずれも使用でき、例え
ば、サーマルプリンター(例えば日立製作所製、ビデオ
プリンターVY−100)等の記録装置によって、記録
時間をコントロールすることにより、5〜100mJ/
mm2 程度の熱エネルギーを付与することによって所期
の目的を十分に達成することができる。
【0024】また、受容層に形成された画像を保護する
ために受容層の上に保護層を設けることができる。この
保護層は、ポリエステルフィルムに剥離層、透明樹脂
層、接着剤層および必要に応じて設けられる紫外線遮断
層からなる保護層転写シートを用いて形成される厚さ
0.5〜50μmの樹脂膜である。剥離層は、ポリビニ
ルアルコール等の樹脂からなり、透明樹脂層はアクリル
樹脂等の透明な樹脂からなり、接着剤層は塩化ビニル酢
酸ビニル共重合体樹脂あるいはスチレンアクリル共重合
体樹脂等からなる。また、耐光性を向上させるため、透
明樹脂層あるいは接着剤層にセリウム系紫外線吸収剤を
含有させることがあり、またこの紫外線吸収剤をアクリ
ル樹脂に含有させた別の層とし、それを透明樹脂層と接
着剤層の間に設けることができる。
【0025】
【実施例】以下に、本発明を使用した実施例および比較
例を挙げて更に具体的に説明する。尚、部または%とあ
るのは、特に断りのない限り重量基準である。下記の塗
工液を調整した。中間層用塗工液 1)ポリエステル樹脂(WR−905:日本合成化学工業(株)) 50重量部 ポリビニルピロリドン樹脂 10重量部 (K−90、平均分子量120,000:I.S.P社) ポリビニルアルコール樹脂 5重量部 (KM−11:日本合成化学工業(株)) 水溶性蛍光増白剤 1重量部 (Uvitex BAC:CIBE−GEIGY CO.) 酸化チタン(TCA888:トーケムプロダクツ(株)) 50重量部 水/IPA=1/1 285重量部
【0026】 2)ポリエステル樹脂(WR−901:日本合成化学工業(株)) 50重量部 ポリビニルピロリドン樹脂 10重量部 (K−30、平均分子量40,000:I.S.P社) ポリビニルアルコール樹脂 5重量部 (KH−20:日本合成化学工業(株)) 水溶性蛍光増白剤 1重量部 (Uvitex BAC:CIBE−GEIGY CO.) 酸化チタン(CR−60:石原産業(株)) 50重量部 水/IPA=1/1 285重量部
【0027】 3)ポリエステル樹脂(WR−905:日本合成化学工業(株)) 50重量部 ポリビニルピロリドン樹脂 10重量部 (K−120、平均分子量280,000:I.S.P社) 水溶性蛍光増白剤 1重量部 (Uvitex BAC:CIBE−GEIGY CO.) 酸化チタン(TCA888:トーケムプロダクツ(株)) 40重量部 水/IPA=1/1 300重量部
【0028】 4)ポリウレタン樹脂(AP−40:大日本インキ化学工業(株))50重量部 ポリビニルピロリドン樹脂 10重量部 (K−90、平均分子量120,000:I.S.P社) 水溶性蛍光増白剤 0.5重量部 (Uvitex BAC:CIBE−GEIGY CO.) 酸化チタン(TCA888:トーケムプロダクツ(株)) 40重量部 水/IPA=1/1 300重量部
【0029】 5)ポリエステル樹脂(WR−905:日本合成化学工業(株)) 50重量部 ポリビニルピロリドン樹脂 10重量部 (K−120、平均分子量280,000:I.S.P社) ポリビニルアルコール樹脂 5重量部 (KM−11:日本合成化学工業(株)) 水溶性蛍光増白剤 1重量部 (TINOPAL PT:CIBE−GEIGY CO.) 酸化チタン(TCA888:トーケムプロダクツ(株)) 50重量部 水/IPA=1/1 285重量部
【0030】 6)ポリエステル樹脂(WR−905:日本合成化学工業(株)) 50重量部 水溶性蛍光増白剤 1重量部 (Uvitex BAC:CIBE−GEIGY CO.) 酸化チタン(TCA888:トーケムプロダクツ(株)) 20重量部 水/IPA=1/1 80重量部
【0031】 7)ポリビニルピロリドン樹脂 10重量部 (K−30、平均分子量40,000:I.S.P社) ポリビニルアルコール樹脂 10重量部 (KH−20:日本合成化学工業(株)) 水溶性蛍光増白剤 1重量部 (Uvitex BAC:CIBE−GEIGY CO.) 酸化チタン(CR−60:石原産業(株)) 60重量部 水/IPA=1/1 320重量部
【0032】 8)塩素化ポリプロピレン樹脂 10重量部 (ハードレンB−13:東洋化成工業(株)) 溶剤系蛍光増白剤 1重量部 (Uvitex OB:CIBE−GEIGY CO.) 酸化チタン(CR−60:石原産業(株)) 30重量部 メチルエチルケトン/トルエン=1/1 160重量部
【0033】受容層用塗工液 11)塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂 100重量部 (#1000A:電気化学工業(株)) エポキシ変成シリコーン 5重量部 (Xー22ー3000T:信越化学工業(株)) メチルエチルケトン/トルエン=1/1 400重量部 12)ポリエステル樹脂(バイロン200:東洋紡績(株)) 100重量部 水酸基変成シリコーン 5重量部 (X−22−160AS:信越化学工業(株)) イソシアネート化合物 5重量部 (タケネートA−14:武田薬品(株)) メチルエチルケトン/トルエン=1/1 400重量部
【0034】熱転写受像シートの作成 (実施例1)基材として、厚さ150μmの合成紙(王
子油化製、YUPO FPG#150)を用い、その一
方の面に上記組成の中間層用塗工液1)(2.5g/m
2 :固形分)、受容層用塗工液11)(5.0g/
2 :固形分)をそれぞれの塗布量となるように、この
順序でワイヤーバーコーティング方式にて塗布後、各層
ごとに130℃にて2分間乾燥して、実施例1の熱転写
受像シートを得た。 (実施例2)実施例1の塗工液に変えて、受容層用塗工
液12)を用い、それ以外は実施例1と同様にして実施
例2の熱転写受像シートを得た。
【0035】(実施例3)実施例1の塗工液に変えて、
中間層用塗工液2)を用い、それ以外は実施例1と同様
にして実施例3の熱転写受像シートを得た。 (実施例4)実施例1の塗工液に変えて、中間層用塗工
液3)を用い、それ以外は実施例1と同様にして実施例
4の熱転写受像シートを得た。 (実施例5)実施例1の塗工液に変えて、中間層用塗工
液4)を用い、それ以外は実施例1と同様にして実施例
5の熱転写受像シートを得た。
【0036】(実施例6)実施例1の塗工液に変えて、
中間層用塗工液4)、受容層用塗工液12)を用い、そ
れ以外は実施例1と同様にして実施例6の熱転写受像シ
ートを得た。 (実施例7)実施例1の塗工液に変えて、中間層用塗工
液5)を用い、それ以外は実施例1と同様にして実施例
7の熱転写受像シートを得た。
【0037】(比較例1)実施例1の塗工液に変えて、
中間層用塗工液6)を用い、それ以外は実施例1と同様
にして比較例1の熱転写受像シートを得た。 (比較例2)実施例1の塗工液に変えて、中間層用塗工
液7)を用い、それ以外は実施例1と同様にして比較例
2の熱転写受像シートを得た。 (比較例3)実施例1の塗工液に変えて、中間層用塗工
液8)を用い、それ以外は実施例1と同様にして比較例
3の熱転写受像シートを得た。
【0038】熱転写シートの作成 背面に耐熱処理を施した6μm厚のポリエチレンテレフ
タレートフィルムに、下記組成の染料層形成用塗工液を
調整し、乾燥塗布量が1.0g/m2 になるようにワイ
ヤーバーにより塗布および乾燥して熱転写シートを得
た。染料層形成用塗工液 シアン染料(下記化学式1) 4重量部 ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBX−1:積水化学(株))3重量部 メチルエチルケトン/トルエン=1/1 53重量部
【0039】
【化1】
【0040】前記の実施例および比較例の熱転写受像シ
ートと熱転写シートとを、それぞれの染料受像面と染料
面とを重ね合わせ、熱転写シートの裏面からサーマルヘ
ッドにて加熱をおこなった。加熱条件は、印加電圧1
4.5v、印加パルス幅を6.4msec/lineか
ら0.4msec毎に順次減少させるステップパター
ン、副走査方向6line/mm(10msec/li
ne)の条件でサーマルヘッドで記録を行って、シアン
画像を形成した後に、各種耐久性を調べた。また、白色
度の測定と、中間層の抜け、ムラの評価も行い、下記表
1の結果を得た。
【0041】尚、下記表1に示した各性能の評価方法は
以下の通り行った。 (1)白色度 「OPTRON BRIGHTNESS((株)東洋精
機製作所)」にて測定た。 ○・・・白色度85%以上 ×・・・白色度85%未満
【0042】(2)印画物耐光性:反射濃度1.0付近
で光照射前後の濃度を測定し、下記式にて残存率を算出
した。 残存率(%)=(照射後濃度/照射前濃度)×100 尚、耐光性試験器にはFADE−OMETER Ci3
5(ATRAS ELECTRIC DIVICES
CO.)を用い、本試験器にて420nmの波長の光が
200kj/m2 照射されるように光照射して評価し
た。 ○・・・残存率70%以上 ×・・・残存率70%未満
【0043】(3)受像シート耐光性 下記式にて熱転写受像シートの白色度の光照射前後の変
化率を算出した。 変化率(%)=〔(照射前白色度−照射後白色度)/照
射前白色度〕×100 尚、耐光性試験器にはFADE−OMETER Ci3
5(ATRAS ELECTRIC DIVICES
CO.)を用い、本試験器にて420nmの波 ○・・・変化率10%未満 ×・・・変化率10%以上
【0044】(4)抜け、ムラ 中間層の塗工抜け、またはムラがあるかどうか、目視に
て確認した。 ○・・・抜け、またはムラが認められる。 ×・・・抜け、またはムラが、全く認められない。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、基材の少なくとも一方
の面に、中間層と、受容層とをこの順序で積層してなる
熱転写受像シートにおいて、該中間層が水溶性樹脂とエ
マルジョン化可能な親水性樹脂及び水溶性蛍光増白剤を
含有していることにより、画像受容面の白色性が高く、
また、経時的に白色度の低下や画像の光退色が生じるこ
とのない耐光性に優れ、さらに、製造上のコーティング
時の抜け、ムラがなく、印字抜けの発生を防止すること
が可能な中間層を有する熱転写受像シートが得られる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の少なくとも一方の面に、中間層
    と、受容層とをこの順序で積層してなる熱転写受像シー
    トにおいて、該中間層が水溶性樹脂とエマルジョン化可
    能な親水性樹脂及び水溶性蛍光増白剤を含有しているこ
    とを特徴とする熱転写受像シート。
  2. 【請求項2】 前記の水溶性樹脂が、ポリビニルピロリ
    ドン樹脂であることを特徴とする上記の請求項1に記載
    する熱転写受像シート。
  3. 【請求項3】 前記の水溶性樹脂が、ポリビニルピロリ
    ドン樹脂及びポリビニルアルコール樹脂であることを特
    徴とする上記の請求項1に記載する熱転写受像シート。
  4. 【請求項4】 前記の親水性樹脂が、有機酸金属塩基に
    より親水化されたアニオン性ポリエステル樹脂であるこ
    とを特徴とする上記の請求項1に記載する熱転写受像シ
    ート。
  5. 【請求項5】 前記の水溶性蛍光増白剤が、カチオン性
    ベンゾイミダゾール誘導体化合物であることを特徴とす
    る上記の請求項1に記載する熱転写受像シート。
  6. 【請求項6】 前記の中間層が、酸化チタンを含有して
    いることを特徴とする上記の請求項1に記載する熱転写
    受像シート。
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