JPH1044778A - エネルギー吸収構造 - Google Patents

エネルギー吸収構造

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JPH1044778A
JPH1044778A JP8206214A JP20621496A JPH1044778A JP H1044778 A JPH1044778 A JP H1044778A JP 8206214 A JP8206214 A JP 8206214A JP 20621496 A JP20621496 A JP 20621496A JP H1044778 A JPH1044778 A JP H1044778A
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absorbing member
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JP8206214A
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English (en)
Inventor
Shotaro Okamura
正太郎 岡村
Takeshi Yajima
武 矢島
Yutaka Ando
裕 安藤
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Tokai Chemical Industries Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Tokai Chemical Industries Ltd
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車室内に大きく突出させることなく十分な有
効ストロークを確保したエネルギー吸収構造。 【解決手段】 ドアインナパネル50に当接されて車室
内に突設されるエネルギー吸収部材52には、ドアイン
ナパネル側に肉抜き部54が形成されており、この肉抜
き部によってドアインナパネルとの間に空間が形成され
ている。この肉抜き部がエネルギー吸収部材を底付き状
態まで圧縮したときに、エネルギー吸収部材を形成する
発泡樹脂の圧縮率にかかわらず確実に潰れる。従って、
肉抜き部を設けることにより、肉抜き部を設けていない
エネルギー吸収部材の有効ストロークより大きな有効ス
トロークが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、側面衝突時に乗員
を保護するための車体側部のエネルギー吸収構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の車両においては、側面
衝突(以下「側突」と言う)時における乗員の保護性能
を向上させるための側突対策の一つとして、サイドドア
内にエネルギー吸収構造を形成したものがある。
【0003】エネルギー吸収構造のひとつとしては、図
7に示されるように、車両のサイドドア100のドアイ
ンナパネル102とドアトリム104との間に、発泡ウ
レタンや発泡スチロールによってブロック状に形成した
エネルギー吸収部材106を配置したものがある。この
エネルギー吸収部材106を設けたエネルギー吸収構造
では、側突時の衝撃を受けてサイドドア100のドアア
ウタパネル108が車室内方側へ変形する一次衝突時の
挙動による反動によって、乗員の上体がサイドドア10
0側へ向けて移動したときに、乗員の上体がエネルギー
吸収部材106に当接する二次衝突が生じる。
【0004】この二次衝突時に乗員の上体とドアインナ
パネル102との間に挟まれたエネルギー吸収部材10
6が塑性変形することにより二次衝突時のエネルギーを
吸収して乗員を保護するようになっている。
【0005】ところで、このエネルギー吸収部材106
は、圧縮率に限りがあるため、乗員の保護に必要な最大
変位量である有効ストロークを大きく確保するために
は、肉厚を厚くしなければならない。しかし、エネルギ
ー吸収部材106の肉厚を厚くした場合、ドアインナパ
ネル102の位置が限定されているために、エネルギー
吸収部材106が車室内に大きく突出してしまうと言う
問題がある。
【0006】サイドドア110の車室内側に設けられて
いるドアトリム104には、エネルギー吸収部材106
に対応する位置に少なからず膨らみが生じる。この膨ら
みはドアトリム104の形状によってある程度は車室内
の美観を損ねることがないようにできるが、十分な有効
ストロークを確保するためにエネルギー吸収部材106
の肉厚を厚くすると、ドアトリム104の膨らみも大き
くなってしまい、車室内のスペースや美観を損ねてしま
う。このために、室内スペースや意匠上の観点からは、
エネルギー吸収部材106の厚み小さくする必要があ
る。
【0007】一方、エネルギー吸収部材106と比較し
て有効ストロークを大きく確保できるエネルギー吸収構
造としては、図8(A)に示すものが提案されている。
このエネルギー吸収構造では、薄肉スチール等からなる
断面が略ハット形状のエネルギー吸収部材110をドア
インナパネル102に取り付けている。このエネルギー
吸収部材110は、圧縮率を高くでき(例えば90%以
上)、車室内側に大きく突出させることなく、乗員保護
のための十分な有効ストロークの確保が可能となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8
(B)に示されるように、ハット形状のエネルギー吸収
部材110を用いたエネルギー吸収構造では、二次衝突
の初期から変位に応じて荷重が増加するが、変位量の増
加の割に荷重値が上がらず、図8(B)に破線で示す目
標となる耐荷重特性と大きく異なってしまい理想的な耐
荷重特性が極めて得にくいと言う問題がある。
【0009】本発明は上記事実に鑑みてなされたもので
あり、理想的な耐荷重特性を容易に得ることができると
共に、エネルギー吸収部材が車室内に大きく突出するこ
となく、有効ストロークを大きくとることができるエネ
ルギー吸収構造を提案することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の請求項1に係る発明は、車両側方からの衝撃荷重によ
って乗員の上体側部と当接する所定の部位に設けられ、
圧縮されることによりエネルギーを吸収するブロック状
のエネルギー吸収部材を備えたエネルギー吸収構造であ
って、前記エネルギー吸収部材が、ドアインナパネルか
らの車室内方側への突設部が略半円形状の断面を有し、
かつ該突設部に対応するドアインナパネル側の面から車
体内方へ向けて凹状に形成された肉抜き部によって所定
形状の空間が形成されていることを特徴とする。
【0011】この発明によれば、側突時の荷重が乗員と
ドアインナパネルの間に配置されているエネルギー吸収
部材に作用すると、エネルギー吸収部材がエネルギーを
吸収して乗員を保護する。このとき、エネルギー吸収部
材は荷重によって塑性変形して圧縮される。このとき、
エネルギー吸収部材が乗員と当接する先端部がドアイン
ナパネル側へ向けて変位する。エネルギー吸収部材の変
位量は肉厚と圧縮率によって定まるが、肉抜き部を形成
することにより、エネルギー吸収部材が薄肉となり、エ
ネルギー吸収部材の圧縮による変位量は少なくなるが、
肉抜きされることにより中空となっている部分が圧縮率
にかかわらず変位量に加算されるために、実質的な有効
ストロークを増加させることができる。
【0012】図1に示すように、ドアインナパネル50
に当接させて配置したエネルギー吸収部材52に肉抜き
部54を形成したとき、ドアインナパネル50からのエ
ネルギー吸収部材52の高さ寸法X、肉抜き部54の内
面の高さ寸法x、エネルギー吸収部材52の圧縮率C
(0<C<1)から、有効ストロークSは、(1)式で
表される。また、外形形状が同一で肉抜き部を設けてい
ないときの有効ストロークsは、(2)式で表される。
なお、有効ストロークS、sは、それぞれ、エネルギー
吸収部材が圧縮されてドアインナパネル50に密着した
所謂底付き状態となるまでの変位量である。
【0013】
【数1】
【0014】圧縮率Cが1以下であることから、常に、
S>sとなり、外形形状が同じであれば、肉抜き部54
を設けることにより有効ストロークが大きくなり、有効
ストロークが同じであれば肉抜き部54を設けることに
より高さ寸法Xを小さくすることができる。
【0015】これにより、車室内へ大きく突出させるこ
となく、所望の有効ストロークを確保できるエネルギー
吸収部材が得られる。なお、エネルギー吸収部材に車室
内方へ突出した略半円形状の先端部を形成することによ
り、この先端部から荷重を受けて徐々に圧縮されること
になるために、好ましい耐荷重特性が得られる。
【0016】請求項2に係る発明は、前記エネルギー吸
収部材が発泡樹脂により成形されるときに、肉抜き量を
含めた前記肉抜き部の形状が該発泡樹脂の密度に応じて
設定されることを特徴とする。
【0017】発泡樹脂は、密度に応じて圧縮率が変化す
る。このため、肉抜き部を含めたエネルギー吸収部材の
形状が同じでも、密度を変えることにより圧縮されたと
きの最大の変位量である有効ストロークが変化する。ま
た、密度が変化することにより耐荷重力も変化する。
【0018】ここから、請求項2に記載の発明では、所
望の有効ストロークを得るために肉抜き部を形成すると
きに、発泡樹脂の密度を含めて設定する。これによっ
て、所望の有効ストロークが得ることが可能となると共
に、肉抜き部を設けることによる耐荷重特性が悪化する
のを防止し、理想的な耐荷重特性が得られる。したがっ
て、所望の有効ストローク、形状及び耐荷重特性のエネ
ルギー吸収構造が容易に得られる。
【0019】請求項3に記載の発明は、前記ドアインナ
パネルとドアインナパネルに対向する前記エネルギー吸
収部材の肉抜き部の開口周縁部との間にエネルギー吸収
部材のドアインナパネルの表面に沿った移動を規制する
規制手段が設けられていることを特徴とする。
【0020】この発明によれば、ドアインナパネルと、
エネルギー吸収部材のドアインナパネルに対向する面の
周縁部との間に設けた規制手段によって、エネルギー吸
収部材の周縁部がドアインナパネルの表面に沿って移動
するのを規制する。
【0021】図1に示すように、肉抜き部54が形成さ
れているエネルギー吸収部材52に、ドアインナパネル
52へ向けて荷重Fが加えられることにより、エネルギ
ー吸収部材52のドアインナパネル50側の周縁部が、
矢印A方向へ開こうとしてしまう。エネルギー吸収部材
の周縁部が開いてしまうと、耐荷重特性が不安定となる
などして、確実なエネルギーの吸収が困難となる。
【0022】このとき、規制手段として、例えばエネル
ギー吸収部材52に複数の突起部56を形成すると共
に、ドアインナパネル50に切欠58を設け、突起部5
6を切欠58へ挿入してドアインナパネル50とエネル
ギー吸収部材52を係合させる。これにより、エネルギ
ー吸収部材52の周縁部が矢印A方向へ開こうとするの
を確実に防止することができる。
【0023】規制手段は、このエネルギー吸収部材の周
縁部の移動を抑えるものであり、これによって、エネル
ギー吸収部材の耐荷重特性に変化が生じるのを防止し
て、安定かつ確実なエネルギー吸収が可能となる。
【0024】具体的には、規制手段をエネルギー吸収部
材とドアパネルのうちの一方に突起部等の凸部を形成
し、他方にこの凸部に対向する切り込みや開口等の凹部
を形成し、これらの凹凸を係合させる前記構成の適用が
可能であり、これに加えて、エネルギー吸収部材の周縁
部を囲うようにリブ等の突起部をドアインナパネルに形
成し、これらの突起部に囲われる位置にエネルギー吸収
部材を配置するようにしても良い。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照しながら、本発
明の実施の形態の一例を説明する。なお、以下に示す図
中の矢印UPは車両の上方側を示しており、矢印IN
は、車室内方側を示している。
【0026】図2に示されるように、車両のサイドドア
10は、車室外側に配置されるドアアウタパネル12
と、車室内方側に配置されるドアインナパネル14と、
ドアインナパネル14の車室内方側の面に取り付けられ
るドアトリム16を含んで構成されている。ドアトリム
16の上部は、車室内方側へ向けて膨出された膨出部1
8が形成されている。また、ドアトリム16の下部に
は、パワーウインド等の操作スイッチ類が設けられるア
ームレスト20が車室内方側へ向けて膨出されている。
なおドアトリム16としては、基板層の表面(車室内方
側の面)に表皮層を積層させるように構成したものなど
の一般的な構造を用いることができる。
【0027】ドアトリム16の上部の膨出部18内及び
アームレスト20内のそれぞれには、本発明に係るエネ
ルギー吸収部材として吸収パッド22、24がそれぞれ
配設されている。なお、ドアトリム16の膨出部18
は、車室内のシート26に着座している乗員の胸部近傍
に対向しており、また、アームレスト20は、乗員の腰
部近傍に対向されている。これにより、側突による衝撃
荷重を受けたときには、膨出部18が乗員の胸部に当接
し、アームレスト20が乗員の腰部に当接して、それぞ
れに設けられている吸収パッド22、24が側突時に受
けるエネルギーを吸収することにより、乗員の保護が可
能となる。
【0028】図3には、膨出部18内に設けられている
吸収パッド22の概略拡大断面図を示している。なお、
膨出部18内に設けられている吸収パッド22とアーム
レスト20内に設けられている吸収パッド24は、基本
的構成が同一であり以下では、膨出部18内に設けてい
る吸収パッド22について説明し、アームレスト20内
に設けている吸収パッド24の説明を省略している。
【0029】吸収パッド22は、断面の外形形状が略半
円のブロック状に形成されており、円弧状に湾曲された
衝撃吸収面28が車両内方側へ向けられ、ドアトリム1
6の膨出部18内に配置されている。また、この衝撃吸
収面28と反対側の基部30がドアインナパネル14に
当接されている。
【0030】吸収パッド22には、基部30の周縁部に
複数の脚部32が突設されている。これらの脚部32
は、基部面30の周縁を囲うように所定の間隔で配置さ
れている。ドアインナパネル14には、吸収パッド22
の複数の脚部32のそれぞれに対応して切欠34が形成
されている。
【0031】吸収パッド22は、複数の脚部32のそれ
ぞれがドアインナパネル14の切欠34へ挿入され、基
部30をドアインナパネル14の表面に当接させた状態
で取り付けられている。これによって、吸収パッド22
は、車両の前後方向及び車両の上下方向、すなわち、ド
アインナパネル14の表面に沿った方向(矢印A方向)
への移動が規制され、また、側突時の衝撃による車両外
方側(矢印IN方向と反対方向側)への移動をドアイン
ナパネル14によって規制されている。なお、吸収パッ
ド22は、ドアインナパネル14と吸収パッド22の基
部面30との間で、互いの材質に応じた任意の接着材等
を用いて緊密に接合されてドアインナパネル14へ取り
付けられている。
【0032】ところで、吸収パッド22には、基部30
側に肉抜き部36が形成されている。この肉抜き部36
は、衝撃吸収面28の車室内方に最も突出している頂部
38の近傍に対応して基部30側に開口されている凹部
によって形成されている。これによって、吸収パッド2
2は、頂部38の近傍の肉厚が変えられている。この肉
抜き部36の内面は、衝撃吸収面28の形状に応じて湾
曲された湾曲面40となっているおり、肉抜き部36に
よってこの湾曲面40とドアインナパネル14の表面と
の間に空間が形成されている。
【0033】この吸収パッド22は、発泡樹脂の一例と
して、発泡ウレタンを用いて成形されている。なお、吸
収パッド22の材質は、発泡ウレタンに限らず、荷重に
応じて圧縮変形される種々の発泡樹脂をも用いることが
できる 発泡ウレタン等の発泡樹脂は、荷重を受けることによっ
て圧縮され、また、圧縮されることによって密度ρが変
化する。すなわち、発泡ウレタンは、所定の初期密度で
荷重を受けることにより圧縮されて潰れが生じ、見かけ
の体積が徐々に減少する。この体積の減少に伴って、発
泡ウレタンは見かけ上の密度が高くなる。
【0034】図4(A)には、初期密度0.15、0.125 、
0.1 、0.075 、0.05の発泡ウレタンを徐々に圧縮したと
きの圧縮量を百分率で表し、この圧縮量に対する密度の
変化の測定結果を示している。なお、密度の変化は、圧
縮による体積の変化から演算によって求めている。
【0035】また、初期密度0.15の発泡ウレタンが、所
定の荷重を受けたときに略底付き状態となったときの圧
縮量は、約70%であり、初期密度0.15の発泡ウレタン
を圧縮したときの最大の変位量である有効ストローク
は、発泡ウレタンの肉厚に対して約70%となる。これ
から、発泡ウレタンの密度ρに対して、有効ストローク
が得られる圧縮率は、初期密度0.15のときの圧縮率が7
0%であることと、図4(A)に示す測定結果に基づい
て求めることができる。図4(B)には、発泡ウレタン
の密度に対する圧縮率の算出結果を示しており、この圧
縮率から有効ストロークが求められる。すなわち、発泡
ウレタンの有効ストロークは、肉厚と圧縮率の積として
求めることができる。
【0036】一方、吸収パッド22には、肉抜き部36
が形成されており、この肉抜き部36は、吸収パッド2
2に潰れが生じたときに、エネルギーを吸収することな
く、吸収パッド22の潰れに応じて狭くなる。このた
め、吸収パッド22が荷重を受けて圧縮されるのに伴っ
て、肉抜き部36も圧縮されて空間が徐々に狭くなり、
底付き状態となったときには、空間が全くなくなる。こ
のため、吸収パッド22では、この肉抜き部36が形成
している空間も有効ストロークに加味することができ
る。
【0037】したがって、図5に示されるように、吸収
パッド22の衝撃吸収面28上の頂部P0 (頂部38)
のドアインナパネル14からの高さを高さ寸法X0 、こ
の衝撃吸収面28の頂部P0 に対応する肉抜き部36の
湾曲面40上の点p0 のドアインナパネル14からの高
さを高さ寸法x0 としたときの頂部P0 での肉厚である
厚さD0 は、D0 =X0 −x0 で表される。また、吸収
パッド22の圧縮率Cとしたときの有効ストロークS0
(3)式で表される。
【0038】また、吸収パッド22の衝撃吸収面28上
の任意の点Pn における高さを高さ寸法Xn 、この点P
に対する肉抜き部36の湾曲面40上の点pn における
高さを高さ寸法xn 、頂部P0 と点Pn の高低差を高さ
n としたときに点Pn での有効ストロークSn は、
(4)式で表される。
【0039】
【数2】
【0040】また、吸収パッド22の衝撃吸収面28の
形状は、頂部P0 の高さ寸法を含めて、ドアトリム16
の車室内側の意匠に基づいて形成されている。
【0041】これから、本実施の形態では、吸収パッド
22の肉抜き部36の形状を、衝撃吸収パッド22を成
形するときの発泡ウレタンの密度ρ、理想的な耐荷重特
性が得られると共に、衝撃吸収面28上の任意の点にお
いて(5)式が成立するように決定されている。すなわ
ち、要求される耐荷重特性、衝撃吸収面28の形状、有
効ストロークに基づいて、密度ρをパラメータとして、
肉抜き部36の形状が決定されている。
【0042】次に本実施の形態の作用を説明する。サイ
ドドア10は、側突等によってサイドドア10の外方か
ら車室内方へ衝撃を受けると、この衝撃によってシート
26に着座している乗員の胸部がドアトリム16の膨出
部18に当接すると共に、乗員の腰部がアームレスト2
0に当接する。これによって、ドアトリム16の膨出部
18及びアームレスト20内に設けられた吸収パッド2
2、24には、乗員との間に二次衝撃が作用する。
【0043】ここで、吸収パッド22は、乗員が当接す
ることにより、乗員とドアインナパネル14との間で荷
重Fを受け、この荷重Fに応じて圧縮され、乗員と当接
している衝撃吸収面28が、ドアインナパネル14側へ
向けて変位する。これによって、ドアインナパネル14
と乗員との間に作用している荷重によるエネルギーが吸
収される。また、吸収パッド22は乗員の保護に好まし
い十分な有効ストロークSが確保されているので、乗員
は、吸収パッド22の変位に伴って、ドアインナパネル
14側へ移動することにより、二次衝突によるエネルギ
ーが吸収されて確実に保護される。
【0044】ところで、乗員に作用する側突時の荷重を
吸収する吸収パッド22には、肉抜き部26が形成され
ており、この肉抜き部26によって、車室内側へ大きく
突出することなく、所望の有効ストロークSが得られて
いる。
【0045】吸収パッド22は、基部30がドアインナ
パネル14によって押さえられているために、衝撃吸収
面28に荷重を受けることにより圧縮されると、衝撃吸
収面28がドアインナパネル14へ向けて変位する。こ
のときの変位量は荷重に応じて変化する。また、吸収パ
ッド22では荷重を受けることによって肉抜き部36が
形成している空間も狭められる。この肉抜き部36は、
空間であるために完全に潰れ、吸収パッド22を形成す
る発泡ウレタンの圧縮率にかかわらず確実に確保される
有効ストロークとなっており、肉抜き部36が形成され
ていない場合と比較して高さ寸法が同じであれば、肉抜
き部36を形成することにより有効ストロークを大きく
確保することができる。
【0046】例えば、高さ寸法X0 が85mm、圧縮率C
が70%(0.7)の発泡ウレタンのみのときには、有
効ストロークは59.5mmであるのに対して、高さ寸法
35mmの肉抜き部36を形成することにより、70mmの
有効ストロークを確保することができる。
【0047】また、図6には、変位に対する荷重の変
化、すなわち耐荷重特性の試験結果の一例を示してい
る。この試験に用いたサンプルは、高さ寸法Xが42mm
の断面形状が半円形状(図1に示す形状)であり、肉抜
き部を形成していないサンプルと、外形形状がこのサ
ンプルと同じで半径15mmの肉抜きを行ったサンプル
とを、外形が同一で圧縮率Cが70%の発泡ウレタン
を用いて成形し、それぞれを圧縮して変位量に対する荷
重を測定したものである。
【0048】この図に示されるように、サンプルの有
効ストロークがS1 であったのに対して、サンプルの
有効ストロークは、これにより大きいS2 となってい
た。このとき、圧縮率Cを70%としていたので、肉抜
きを行うことにより有効ストロークが3〜4mm(7〜1
0%)大きくなっていた。
【0049】このように、吸収パッド22においても、
肉抜き部36を形成することにより、有効ストロークを
大きくとることができ、同じ有効ストロークが得られる
ときには、吸収パッド22の高さ寸法を小さく(突出量
を小さく)することができる。
【0050】一方、吸収パッド22の有効ストローク
は、発泡ウレタンの密度ρによって変化し、密度が高け
れば圧縮率が小さくなるが、これは、同じ荷重であった
ときに潰れにくくなり、耐荷重力が高くなる。
【0051】これにより、肉抜き部36の形状を密度に
応じて形成すれば、所望の有効ストロークを確保し、か
つ、肉抜き部36を形成することにより耐荷重特性が悪
化してしまうのを防止することができ、所望の耐荷重特
性を有する吸収パッド22を得ることができる。
【0052】この吸収パッド22をサイドドア10に設
けた場合、吸収パッド22がドアトリム16の意匠形状
に拘わるが、吸収パッド22の肉抜き部36は、有効ス
トロークと車室内方側の衝撃吸収面28の形状に応じて
肉抜き量が決められるので、ドアトリム16の意匠形状
に影響を及ぼすことのないように吸収パッド22の形状
を定めることができる。すなわち、ドアトリム16の意
匠形状が吸収パッド22の形状によって制限されること
がなく、従来、サイドドア10に、側突時の乗員保護の
ためのエネルギー吸収構造を設けることにより、意匠上
の制約が生じることがあったが、ドアトリムの形状に合
わせた適切なエネルギー吸収構造を形成することがで
き、エネルギー吸収構造を形成することによる意匠上の
制約を排除することができる。
【0053】一方、吸収パッド22では、肉抜き部36
を設けることにより、荷重を受けたときに、この肉抜き
部36を中心に基部30の周縁部がドアインナパネル1
4の表面に沿って広がるようにつぶれる恐れがある。す
なわち、吸収パッド22が圧縮されたときに、基部30
の周縁部が開いてしまい、耐荷重特性が不安定となって
しまうことがある。
【0054】これに対して、吸収パッド22に脚部32
を設けドアインナパネル14に切欠34を形成し、脚部
32を切欠34へ挿入して係合させることにより、吸収
パッド22の基部30の周縁部が開いてしまうのを防止
しているので、肉抜き部36を形成しても変形してつぶ
れることがなく、安定した耐荷重特性が得られるように
している。
【0055】なお、吸収パッド22の基部30の周縁部
が開くのを防止するための規制手段としては、これに限
らず、例えば、ドアインナパネル14の吸収パッド22
の基部30の周縁形状に合わせたリブ等の立壁を形成
し、この立壁内に吸収パッド22を配置することによ
り、吸収パッド22の周縁部の広がりを規制するなど、
種々の方法を適用できる。
【0056】また、本実施の形態では、断面が略半円形
状の吸収パッド22を用いて説明したが、本発明のエネ
ルギー吸収構造に用いるエネルギー吸収部材の形状は、
これに限るものではない。例えば、断面形状が略半楕円
形状であっても良く、断面形状が半円形状の複数の突出
部が形成されているものであってもよい。
【0057】このエネルギー吸収部材の形状は、ドアト
リムの意匠形状に合わせて形成するものであれば良く、
本発明のエネルギー吸収部材は、肉抜き部を発泡樹脂の
密度、目的とする有効ストローク及び耐荷重特性に基づ
いて決定することができるので、任意の形状で所望の有
効ストローク及び耐荷重特性を有するエネルギー吸収部
材を得ることができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明では、エネル
ギー吸収部材のドアインナパネル側に肉抜き部を設けて
いるので、エネルギー吸収部材を車室内側へ大きく突出
させることなく大きな有効ストロ−クの確保が可能とな
り、側突時の確実な乗員の保護が可能となる。また、こ
の肉抜き部は、エネルギー吸収部材を形成している発泡
樹脂の密度に設定できるので、肉抜き部を形成すること
により、耐荷重特性の変化を生じさせることなく、容易
に所望の耐荷重特性が得られる。
【0059】さらに、本発明では、ドアインナパネルと
の間に、規制手段を設けているので、肉抜き部を形成す
ることにより荷重を受けたときに、エネルギー吸収部材
に折れ等が生じて、エネルギー吸収部材のドアインナパ
ネル側の周縁部が広がってしまうことがない安定した耐
荷重特性を確保することができるという優れた効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエネルギー吸収部材の一例を示す
概略断面図である。
【図2】サイドドアの車幅方向に沿った概略断面図であ
る。
【図3】吸収パッドの概略断面図である。
【図4】(A)は発泡ウレタンの圧縮量に対する密度の
変化を示すグラフ、(B)は密度に対する有効ストロー
クを求めるための圧縮率の変化を示すグラフである。
【図5】図3に示す吸収パッドの概略図である。
【図6】肉抜き部を設けることにより耐荷重特性の変化
を示す変位に対する荷重の変化を示す耐荷重特性図であ
る。
【図7】エネルギー吸収部材としてウレタン等を用いた
従来例を示すサイドドアの車幅方向に沿った概略断面図
である。
【図8】(A)はエネルギー吸収部材としてスチール等
を用いた従来例を示すサイドドアの車幅方向に沿った概
略断面図、(B)は図8(A)に示すエネルギー吸収部
材の変位に対する荷重の変化の概略を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
10 サイドドア 14 ドアインナパネル 16 ドアトリム 22、24 吸収パッド(エネルギー吸収部材) 28 衝撃吸収面 30 基部 32 脚部(規制手段) 34 切欠(規制手段) 36 肉抜き部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢島 武 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600 東海 化成工業株式会社内 (72)発明者 安藤 裕 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600 東海 化成工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両側方からの衝撃荷重によって乗員の
    上体側部と当接する所定の部位に設けられ、圧縮される
    ことによりエネルギーを吸収するブロック状のエネルギ
    ー吸収部材を備えたエネルギー吸収構造であって、前記
    エネルギー吸収部材が、ドアインナパネルからの車室内
    方側への突設部が略半円形状の断面を有し、かつ該突設
    部に対応するドアインナパネル側の面から車体内方へ向
    けて凹状に形成された肉抜き部によって所定形状の空間
    が形成されていることを特徴とするエネルギー吸収構
    造。
  2. 【請求項2】 前記エネルギー吸収部材が発泡樹脂によ
    り成形されるときに、肉抜き量を含めた前記肉抜き部の
    形状が該発泡樹脂の密度に応じて設定されることを特徴
    とする請求項1に記載のエネルギー吸収構造。
  3. 【請求項3】 前記ドアインナパネルとドアインナパネ
    ルに対向する前記エネルギー吸収部材の肉抜き部の開口
    周縁部との間にエネルギー吸収部材のドアインナパネル
    の表面に沿った移動を規制する規制手段が設けられてい
    ることを特徴とする請求項1または請求項2の何れかに
    記載のエネルギー吸収構造。
JP8206214A 1996-08-05 1996-08-05 エネルギー吸収構造 Pending JPH1044778A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000318532A (ja) * 1999-05-07 2000-11-21 Yazaki Corp ドアモジュール構造

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JP2000318532A (ja) * 1999-05-07 2000-11-21 Yazaki Corp ドアモジュール構造

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