JPH1044800A - 4輪駆動車の動力伝達装置 - Google Patents

4輪駆動車の動力伝達装置

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JPH1044800A
JPH1044800A JP20620496A JP20620496A JPH1044800A JP H1044800 A JPH1044800 A JP H1044800A JP 20620496 A JP20620496 A JP 20620496A JP 20620496 A JP20620496 A JP 20620496A JP H1044800 A JPH1044800 A JP H1044800A
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JP
Japan
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ring gear
axle
gear
power transmission
wheel drive
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JP20620496A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Ishida
一之 石田
Eiji Mito
英治 三戸
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1,第2リングギアの組付け作業およびこ
の組付け前の準備作業等を煩雑化することなく、動力伝
達装置の減速比等を任意に変化させる。 【解決手段】 横置き式エンジンの出力軸に連結された
トランスミッション5と、エンジンの出力軸と平行に配
設された第1車軸19,20と、この第1車軸19,2
0と平行に設置されてエンジンの駆動力を第2車軸側に
伝達するトランスファ軸26とを有し、上記第1車軸1
9,20上に、トランスミッション5のドライブギア1
0によって駆動される第1リングギア13と、トランス
ファ軸26に駆動力を伝達する第2リングギア23とを
配設し、上記第1リングギア13を第1車軸19,20
上の取付部22にボルト止めするとともに、上記第2リ
ングギア23を第1車軸19,20上の取付部(スプラ
イン歯45)にスプライン結合した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体に横置き状態
で搭載されたエンジンの出力軸に連結されたトランスミ
ッションと、エンジンの出力軸と平行に配設された第1
車軸と、この第1車軸に伝達されたエンジンの駆動力を
第2車軸側に伝達するトランスファ軸とを有する4輪駆
動車の動力伝達装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば実開昭55−83119号
公報に示されるように、道路状況に適応したクラッチ機
構の操作により、前輪駆動状態から4輪駆動状態に切り
替えられるように構成された4輪駆動装置において、前
輪差動装置のデファレンシャルケースに、トランスミッ
ションのドライブギア(トランスミッションアウトプッ
トギア)と噛み合う第1リングギア(ディファレンシャ
ルドライブギア)を取り付け、トランスファ装置内に設
置されたトランスファ軸(伝動軸)を軸方向に2分割し
てその一方の分割軸に上記第1リングギアと噛み合う第
2リングギアを一体に形成し、他方の分割軸をベベルギ
ア機構を介して第2車軸に連結することが行われてい
る。
【0003】上記のようにデファレンシャルケース上の
第1リングギアと、トランスファ軸上の第2リングギア
とを噛み合わせるように構成した場合には、減速比の関
係から上記第1リングギアが比較的大径になることが避
けられないため、上記第1リングギアの半径と第2リン
グギアの半径とを加えた距離に相当する第1車軸とトラ
ンスファ軸との軸間距離が大きくなり、トランスミッシ
ョンケースまたはクラッチケースに設けられた上記トラ
ンスファ軸を軸支する軸支壁が上記ケースから大きく延
出して上記軸支壁の剛性が低下し、上記トランスファ軸
の支持剛性を十分に高めることが困難であるという欠点
がある。
【0004】また、部品の共通化を図るために異なる車
種において上記第1車軸とトランスファ軸との軸間距離
を一定に設定した場合には、上記第1リングギアに動力
を伝達するドライブギアの径が一定に設定され、このド
ライブギアの径に応じて上記第1リングギアの径も一定
値に規制されるので、車種の要求に応じて上記減速比を
変化させることができないという欠点がある。すなわ
ち、エンジンから第1車軸上の車輪に伝達される駆動力
と、第2車軸上の車輪に伝達される駆動力とを配分する
動力配分機構のタイプまたは動力配分方式の相違等に基
づいて要求される減速比が異なるため、部品の共通化を
図りつつ、減速比を変化できるように構成することが望
まれていた。
【0005】上記欠点を解決するために、例えば実公平
3−47927号公報に示されるように、デファレンシ
ャルケース(差動ケース)上に第1リングギア(第1入
力ギア)を設けるとともに、これとは別体に第1車軸と
平行に設置されたトランスファ軸(伝動軸)上の第2入
力ギアと噛み合う第2リングギア(伝動軸駆動ギア)を
上記デファレンシャルケース上に設置し、上記第2リン
グギアを第1リングギアよりも小径とすることにより、
第1車軸とトランスファ軸との軸間距離を小さくしてト
ランスミッションケースやカバーケースからの軸支壁の
延出長さを短くして軸支壁の剛性を高めることが行われ
ている。
【0006】そして、上記のようにトランスミッション
のドライブギアから第1リングギアを介して第1車軸上
のデファレンシャルケースに伝達された駆動力を、上記
第2リングギアおよび第2入力ギアを介してトランスフ
ァ軸に伝達するように構成した場合には、第2リングギ
アと第2入力ギアとのギア比を変化させることにより、
車種の要求に応じて減速比を変化させることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記実公平3−479
27号公報に記載された4輪駆動装置では、デファレン
シャルケースに設けられた取付部に、第1リングギアと
第2リングギアとを単一の取付ボルトによってデファレ
ンシャルケースの取付部に取り付けるように構成されて
いるため、上記第1リングギアと、第2リングギアとの
組合せを予め設定して両者を同時にデファレンシャルケ
ースに組み付ける必要があるので、作業が煩雑であると
いう問題がある。
【0008】すなわち、トランスミッションがマニアル
タイプであるか、オートマチックタイプであるかによっ
て上記第1リングギアの歯幅等が変化し、また駆動力分
配機構のタイプが相違していること等に対応して減速比
を変化させるために第2リングギアの径が変化すること
になるので、上記トランスミッションのタイプおよび駆
動力分配機構の種類等に応じ、予め上記第1リングギア
と第2リングギアとの組合せを決定しなければならず、
組付け前に部品を選定する準備作業が煩雑であるという
問題がある。
【0009】さらに、第1車軸上の車輪のみを駆動する
2輪駆動車との間において部品の共通化を図るには、上
記第2リングギアを省略して第1リングギアのみをデフ
ァレンシャルケースの取付部に取り付けるように構成す
る必要があるので、上記第1リングギアおよびデファレ
ンシャルケースを2輪駆動車に適用する場合と、4輪駆
動車に適用する場合とで取付ボルトの長さおよびこの取
付ボルトの螺着部等を変化させなければならず、組付け
作業がより煩雑になるという問題がある。
【0010】なお、上記第1リングギアおよび第2リン
グギアの組付け前の準備作業を簡略化するために、これ
らのリングギアを第1主軸上の取付部に別々の取付ボル
トによってそれぞれ個別に取り付けるように構成するこ
とも考えられるが、このように構成した場合には、部品
点数が増大して構造が複雑になるとともに、上記取付ボ
ルトの螺着作業が煩雑であるという問題がある。
【0011】本発明は、このような事情に鑑み、第1車
軸上に設けられた取付部に対する第1,第2リングギア
の組付け作業およびこの組付け前の準備作業等を煩雑化
することなく、動力伝達装置の減速比等を任意に変化さ
せることができる4輪駆動車の動力伝達装置を提供する
ものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
車体に横置き状態で搭載されたエンジンの出力軸に連結
されたトランスミッションと、エンジンの出力軸と平行
に配設された第1車軸と、この第1車軸と平行に設置さ
れてエンジンの駆動力を第2車軸側に伝達するトランス
ファ軸とを有する4輪駆動車の動力伝達装置において、
上記第1車軸上に、トランスミッションのドライブギア
によって駆動される第1リングギアと、トランスファ軸
に駆動力を伝達する第2リングギアとを配設し、上記第
1リングギアを第1車軸上の取付部にボルト止めすると
ともに、上記第2リングギアを第1車軸上の取付部にス
プライン結合したものである。
【0013】上記構成によれば、第1車軸上の取付部に
対する第1リングギアのボルト止め作業と、第1車軸上
の取付部に対する第2スプリングギアのスプライン結合
作業とがそれぞれ別工程で行われることになる。そし
て、トランスミッションのドライブギアから第1車軸上
の取付部にボルト止めされた第1リングギアに伝達され
た駆動力が、上記第1車軸にスプライン結合された第2
リングギアを介してトランスファ軸に伝達され、このト
ランスファ軸上に設けられた出力ギアを介して第2車軸
側に上記駆動力が伝達されることになる。
【0014】請求項2に係る発明は、上記請求項1記載
の4輪駆動車の動力伝達装置において、第1車軸上に配
設された第2リングギアに、車幅方向に伸びるボス部を
突設し、このボス部の内周面にスプライン歯を形成した
ものである。
【0015】上記構成によれば、ボス部に長さに応じて
スプライン歯の長さが十分に確保されることになるた
め、第2リングギアの組付け性を損なうことなく、第1
車軸上の取付部に支持される上記第2リングギアの支持
剛性が十分に確保されることになる。
【0016】請求項3に係る発明は、上記請求項2記載
の4輪駆動車の動力伝達装置において、第1車軸上に配
設された第1リングギアおよび第2リングギアをヘリカ
ルギアによって構成するとともに、両ギアに形成された
歯筋の傾斜方向を同方向に設定し、かつ上記第1リング
ギアに対する取付部の設置方向と、第2リングギアの本
体部に対するボス部の突設方向とを車幅方向に対して逆
向きに設定したものである。
【0017】上記構成によれば、ヘリカルギアからなる
第1リングギアおよび第2リングギアに形成された歯筋
の傾斜方向が同方向に設定されているため、上記第1リ
ングギアおよび第2リングギアの作動時に発生するスラ
スト方向の荷重が逆向きに作用し、このスラスト荷重が
第1車軸上において互いに打ち消し合うとともに、上記
スラスト方向の荷重に対応したモーメント荷重がそれぞ
れが第1リングギアの取付部および第2リングギアのボ
ス部においてそれぞれ効果的に支持されることになる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1および図2は、本発明に係る
4輪駆動車の動力伝達装置の実施形態を示している。こ
の動力伝達装置は、車体前部に横置き状態で搭載された
エンジン1と、車幅方向に伸びるエンジン1のクランク
シャフトからなる出力軸2にクラッチ3を介して連結さ
れたマニアルタイプのトランスミッション5と、クラッ
チハウジング4を介してエンジン1の一側端部に連結さ
れたトランスミッションケース6とを有している。
【0019】上記トランスミッション5は、エンジン1
の出力軸2にクラッチ3を介して連結されたプライマリ
シャフト(入力軸)7と、このプライマリシャフト7と
平行に配置されたセカンダリシャフト(出力軸)8と、
これらのシャフト7,8の間に設けられた前進用1〜5
速および後進用の変速ギア列9とによって構成されてい
る。そして、上記クラッチ3を介してプライマリシャフ
ト7に伝達されたエンジン1の出力軸2の回転は、シフ
トレバーの操作に対応した変速ギア列9の各ギアの選択
的な噛み合いにより変速されてセカンダリシャフト8に
伝達され、このセカンダリシャフト8の回転が、そのエ
ンジン1側の端部に固定されたドライブギア10から出
力されるようになっている。
【0020】上記ドライブギア10には、前輪差動装置
11のデファレンシャルケース12に固定されたヘリカ
ルギアからなる第1リングギア13が噛み合っている。
上記デファレンシャルケース12は、その両側部が軸受
25a,25bによって回転自在に支持され、上記第1
リングギア13の取付ボルト21が螺着される取付部2
2が形成されるとともに、その外側方部に第2リングギ
ア23の取付部となるスプライン歯45が形成されてい
る。
【0021】上記第2リングギア23は、図3に示すよ
うに、歯筋の傾斜方向が上記第1リングギア13と同方
向に形成されたヘリカルギアからなる本体部23aと、
車体の外方側、つまりエンジン1の設置部と反対側に突
設されて車幅方向に伸びるボス部23bとを有し、この
ボス部23bの内周面に上記デファレンシャルケース1
2の取付部に対応するスプライン歯45が形成されてい
る。
【0022】上記第2リングギア23は、デファレンシ
ャルケース12に形成された段部12aと、上記軸受2
5aとの間に配設されてその側方移動が規制された状態
で、上記第1リングギア13と所定の間隙Sを隔てて取
り付けられるように構成されている。また、上記第1リ
ングギア13の取付部22は、第1リングギア13の内
方部側、つまりエンジン1の設置部側に配設され、この
第1リングギア13の取付部22の設置方向と、第2リ
ングギア23の本体部23aに対する上記ボス部23b
の突設方向とが車幅方向に対して逆向きに設定されてい
る。
【0023】上記前輪差動装置11は、図1に示すよう
に、デファレンシャルケース12内に設けられたピニオ
ンシャフト14に回転自在に支持されたピニオンギア1
5,16と、この両ピニオンギア15,16に噛合され
る一対のサイドギア17,18とを備え、一方のサイド
ギア17には、比較的短い左前輪用の第1車軸19がス
プライン結合されるとともに、他方のサイドギア18に
は比較的長い右前輪用の第1車軸20がスプライン結合
されている。そして、上記左前輪用の第1車軸19に
は、等速ジョイント51を介して左前輪用のドライブシ
ャフト52が連結され、右前輪用の第1車軸20には、
等速ジョイント53を介して右前輪用のドライブシャフ
ト54が連結されている。
【0024】また、上記動力伝達装置には、第1車軸1
9,20と平行に伸びるトランスファ軸26を有するト
ランスファ装置29が設けられ、上記トランスファ軸2
6には、上記第2リングギア23と噛み合う入力ギア2
8が設けられている。さらに、上記トランスファ軸26
には、第2リングギア23からこのトランスファ軸26
に伝達された駆動力を直角方向に変換して後輪側に伝達
するためのベベルギアまたはハイポイドギア等からなる
出力ギア31が取り付けられている。そして、上記出力
ギア31に、車体の後方側に伸びる動力伝達軸32に設
けられたピニオンギア33が噛み合っている。上記動力
伝達軸32は、等速ジョイント34、駆動力分配機構3
0およびプロペラシャフト35a,35bを介して後輪
差動装置36に連結されている。
【0025】上記駆動力分配機構30は、車両の走行状
況に応じて駆動力を前後輪に分配するビスカスカップリ
ングによって構成されている。このビスカスカップリン
グは、シリコンオイル等からなる粘性流体の剪断抵抗を
利用してトルクを伝達する一種の粘性クラッチであり、
入力側のプロペラシャフト35aと、出力側のプロペラ
シャフト35bとが一体になって回転しつつ、その間に
生じた回転差に応じて粘性流体が掻き回されて圧力が発
生し、ピストンが多板クラッチに押し付けられるように
構成されている。これにより、前輪のスリップ等によ
り、入力側のプロペラシャフト35aが速く回転する
と、前後輪の回転差に応じた駆動力が後輪側に自動的に
分配されるようになっている。
【0026】なお、上記粘性流体の剪断抵抗を利用した
ビスカスカップリングに代え、流体を圧縮する際に発生
する制圧を利用して後輪側に駆動力を伝達するロータリ
ブレードカップリング等によって上記駆動力分配機構3
0を構成してもよい。このロータリブレードカップリン
グは、圧力発生部と、トルク伝達部とで構成され、上記
圧力発生部では、前後輪に回転差が生じるとシャフトに
結合されたトリブレードがハウジングに対して相対回転
し、高粘度のシリコンオイルを流動させるようになって
いる。これにより圧力が発生し、ピストンが押されて湿
式多板クラッチが結合されて、入力側のプロペラシャフ
ト35aに連結されたハウジングから出力側のプロペラ
シャフト35bに駆動力が伝達されることにより、前後
輪の回転差に応じた駆動力が後輪側に自動的に分配され
るようになっている。
【0027】上記後輪差動装置36は、前輪差動装置1
1と同様の構成を有する作動歯車機構37がドライビン
グピニオン38を介して駆動されるように構成され、上
記作動歯車機構37の出力軸である左後輪側の第2車軸
39および右後輪側の第2車軸40には、それぞれ等速
ジョイント41,42を介して左右後輪のドライブ軸4
3,44が連結されている。
【0028】上記のようにエンジン1の出力軸2と平行
に配設された第1車軸19,20と、この第1車軸1
9,20と平行に設置されてエンジン1の駆動力を第2
車軸39,40側に伝達するトランスファ軸26とを有
する4輪駆動車の動力伝達装置において、上記第1車軸
19,20上に設けられたデファレンシャルケース12
に、トランスミッション5のドライブギア10によって
駆動される第1リングギア13と、上記トランスファ軸
26に駆動力を伝達する第2リングギア23とを配設
し、上記デファレンシャルケース12に形成された取付
部22に第1リングギア13をボルト止めするととも
に、デファレンシャルケース12に形成されたスプライ
ン歯45からなる取付部に上記第2リングギア23をス
プライン結合したため、第1,第2リングギア13,2
3の組付け作業およびこの組付け前の準備作業等を煩雑
化することなく、動力伝達装置の減速比等を任意に変化
させることができる。
【0029】すなわち、上記取付部22に対する第1リ
ングギア13のボルト止め作業と、上記スプライン歯4
5に対する第2リングギア23の結合作業とが別々に行
われるため、上記第1リングギア13を取り付ける前の
準備段階おいて、トランスミッション5が上記マニアル
タイプであるか、後述するオートマチックタイプである
かを確認して、これに対応した第1リングギア13を選
定する準備作業と、上記第2リングギア23を取り付け
る前の準備段階において、車種の要求に基づいた減速比
に対応する第2リングギア23を選定する準備作業とを
それぞれ別々に行うことができる。
【0030】したがって、上記第1リングギア13と第
2リングギア23とを単一の取付ボルトによってデファ
レンシャルケース12の取付部22に取り付けるように
構成された従来技術のように、それぞれ異なる要求に応
じて選定される上記第1,第2リングギア13,23を
一個所に組み合わせて、両者を同時に取り揃える準備作
業を行う場合に比べ、作業を単純化して間違いなく実行
することができる。
【0031】そして、上記トランスミッション5のドラ
イブギア10から大きな駆動力が入力される上記第1リ
ングギア13を取付ボルト21により、デファレンシャ
ルケース12の取付部22に締結するように構成したた
め、上記駆動力に応じて第1リングギア13の取付状態
が不安定になるという事態を生じることなく、この第1
リングギア13を上記取付部22に強固に取り付けるこ
とができる。
【0032】また、上記デファレンシャルケース12の
スプライン歯45からなる取付部に上記第2リングギア
23をスプライン結合するように構成したため、この第
2リングギア23を上記スプライン歯45に沿ってスラ
イド変位させるだけで容易に取り付けることができ、両
リングギア13,23を別々の取付ボルトによって個別
に取り付けるように構成した場合に比べ、部品点数を低
減して取付作業を簡略化することができる。
【0033】しかも、上記第2リングギア23は、第2
車軸39,40側に伝達される駆動力だけが伝達され、
第1車軸19,20および第2車軸39,40側に伝達
される両方の駆動力が伝達される第1リングギア13に
比べて作用する駆動力が小さいので、上記のようにスプ
ライン結合によってデファレンシャルケース12の取付
部に取り付けるように構成した場合においても、その取
付状態が不安定になるという事態を生じにくいという利
点がある。
【0034】さらに、上記第2リングギア23を省略す
るだけで、この第2リングギア23を必要としない2輪
駆動車に、上記第1リングギア13およびこれが取り付
けられるデファレンシャルケース12を使用することが
できるため、効果的に部品の共通化を図ることができ
る。すなわち、第1リングギア13と第2リングギア2
3とを単一の取付ボルトによってデファレンシャルケー
ス12の取付部22に取り付けるように構成された上記
従来技術のように、2輪駆動車と4輪駆動車とで取付ボ
ルトの長さを変化させたり、取付ボルトの螺着部の構造
を変化させる等の煩雑な構成を採用する必要がないの
で、部品の共通化を図ることができる。
【0035】特に上記実施形態では、車幅方向に伸びる
ボス部23bを第2リングギア23に突設し、このボス
部23bの内周面にスプライン歯45を形成したため、
このスプライン歯45の長さを十分に確保して第2リン
グギア23の支持剛性を十分に確保し、上記デファレン
シャルケース12の取付部に対する組付け性を損なうこ
となく、上記第2リングギア23を安定した状態で上記
取付部に取り付けることができる。
【0036】また、上記実施形態では、デファレンシャ
ルケース12に形成された段部12aと、上記軸受25
aとの間に第2リングギア23を配設し、この第2リン
グギア23と上記第1リングギア13との間に所定の間
隙Sが形成されるように構成したため、上記第2リング
ギア23の取付位置を変化させることなく、デファレン
シャルケース12の取付部22に、歯厚の小さいマニア
ルタイプ用の第1リングギア13と、歯厚の大きいオー
トマチックタイプ用の第1リングギア13とを選択的に
取り付けることができる。
【0037】また、上記実施形態では、第1リングギア
13および第2リングギア23をヘリカルギアによって
構成するとともに、両ギア13,23に形成された歯筋
の傾斜方向を同方向に設定し、かつ上記第1リングギア
13に対する取付部22の設置方向と、第2リングギア
23の本体部23aに対するボス部23bの突設方向と
を車幅方向の逆向きに設定したため、上記第1リングギ
ア13および第2リングギア23の作動時に発生するス
ラスト方向の荷重を互いに逆向きに作用させて、このス
ラスト方向の荷重を第1車軸19,20上において互い
に打ち消し合わせることができるとともに、上記スラス
ト方向の荷重に対応したモーメント荷重を第1リングギ
ア13の取付部22および第2リングギア23のボス部
23bにおいてそれぞれ効果的に支持することができ
る。
【0038】すなわち、図3に示すように、上記第1,
第2リングギア13,23に形成された歯筋の傾斜方向
をそれぞれ図の右下がり方向に設定するとともに、車体
の内方側(エンジン1の設置部側)から見て第1,第2
リングギア13,23を時計方向に回転させるように回
転方向を設定した場合には、ドライブギア10から上記
第1リングギア13に入力される駆動力に応じ、この第
1リングギア13を矢印Aに示すように車体の内方側に
付勢するスラスト荷重が作用するとともに、上記第2リ
ングギア23から入力ギア28に駆動力を伝達する際に
発生する反力に応じ、上記第2リングギア23を矢印B
に示すように車体の外方側に付勢するスラスト荷重が作
用する。
【0039】したがって、上記スラスト方向の荷重A,
Bが互いに打ち消し合うことになって上記デファレンシ
ャルケース12の軸受25a,25bに作用する荷重を
低減し、その摩耗等を効果的に防止することができる。
また、矢印A方向のスラスト荷重に応じて第1リングギ
ア13の上部を車体の内方側に回転させる方向に作用す
るモーメント荷重を、上記取付部22において効果的に
支持することができるとともに、矢印B方向のスラスト
荷重に応じて第2リングギア23の下部を車体の外方側
に回転させる方向に作用するモーメント荷重を、上記ボ
ス部23bにおいて効果的に支持し、第1,第2リング
ギア13,23を安定して支持することができる。
【0040】なお、上記第1,第2リングギア13,2
3を矢印A,Bと逆向きに作用するように歯筋の傾斜方
向および第1,第2リングギア13,23の回転方向が
設定されている場合には、これに応じて上記取付部22
の設置方向およびボス部23bの突設方向を、それぞれ
上記実施形態と逆向きに設定することにより、上記スラ
スト方向の荷重に応じて発生するモーメント荷重を効果
的に支持することができる。
【0041】また、上記実施形態では、マニアルタイプ
のトランスミッション5を有する4輪駆動車の動力伝達
装置について説明したが、図4に示すように、図示を省
略したエンジンの出力軸にトルクコンバータ47を介し
て連結されたオートマチックタイプのトランスミッショ
ン5を有する4輪駆動車の動力伝達装置についても本発
明を適用可能である。このオートマチックタイプの動力
伝達装置は、上記トルクコンバータのトルク増大作用に
より、上記トランスミッション5のドライブギア10か
ら第1リングギア13に入力される駆動トルクが、上記
マニアルタイプの動力伝達装置に比べて大きいので、上
記第1リングギア13の歯厚が大きな値に設定されてい
る点を除いて、上記実施形態と同様の構成を有してい
る。そして、上記オートマチックタイプの動力伝達装置
においても、第1,第2リングギア13,23の組付け
作業およびこの組付け前の準備作業等を煩雑化すること
なく、動力伝達装置の減速比等を任意に変化させること
ができるという利点がある。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、エンジ
ンの出力軸と平行に配設された第1車軸と、この第1車
軸と平行に設置されてエンジン1の駆動力を第2車軸側
に伝達するトランスファ軸とを有する4輪駆動車の動力
伝達装置において、上記第1車軸上に、トランスミッシ
ョンのドライブギアによって駆動される第1リングギア
と、上記トランスファ軸に駆動力を伝達する第2リング
ギアとを配設し、上記第1車上の取付部に第1リングギ
アをボルト止めするとともに、上記第2リングギアをス
プライン結合したため、第1,第2リングギアの組付け
作業およびこの組付け前の準備作業等を煩雑化すること
なく、動力伝達装置の減速比等を任意に変化させること
ができる。
【0043】そして、上記トランスミッションのドライ
ブギアから大きな駆動力が入力される上記第1リングギ
アを取付ボルトによって上記取付部に締結するように構
成したため、上記駆動力に応じて第1リングギアの取付
状態が不安定になるという事態を生じることなく、この
第1リングギアを上記取付部に強固に取り付けることが
できる。また、上記取付部に第2リングギアをスプライ
ン結合するように構成したため、この第2リングギアを
上記取付部に沿ってスライド変位させるだけて容易に取
り付けることができ、両リングギアを別々の取付ボルト
によって個別に取り付けるように構成した場合に比べ、
部品点数を低減して取付作業を簡略化することができる
等の利点がある。しかも、上記第2リングギアを省略す
るだけで、この第2リングギアを必要としない2輪駆動
車に、上記第1リングギアおよびこれが取り付けられる
取付部等を使用することができ、効果的に部品の共通化
を図ることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る4輪駆動車の動力伝達
装置の全体構成を示す説明図である。
【図2】上記動力伝達装置の要部の構成を示す断面図で
ある。
【図3】第1リングギアおよび第2リングギアに作用す
る荷重の状態を示す説明図である。
【図4】本発明に係る4輪駆動車の動力伝達装置の別の
実施形態を示す図2相当図である。
【符号の説明】
1 エンジン 5 トランスミッション 10 ドライブギア 13 第1リングギア 19,20 第1車軸 21 取付ボルト 22 取付部 23 第2リングギア 23b ボス部 26 トランスファ軸 39,40 第2車軸 45 スプライン歯(取付部)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に横置き状態で搭載されたエンジン
    の出力軸に連結されたトランスミッションと、エンジン
    の出力軸と平行に配設された第1車軸と、この第1車軸
    と平行に設置されてエンジンの駆動力を第2車軸側に伝
    達するトランスファ軸とを有する4輪駆動車の動力伝達
    装置において、上記第1車軸上に、トランスミッション
    のドライブギアによって駆動される第1リングギアと、
    トランスファ軸に駆動力を伝達する第2リングギアとを
    配設し、上記第1リングギアを第1車軸上の取付部にボ
    ルト止めするとともに、上記第2リングギアを第1車軸
    上の取付部にスプライン結合したことを特徴とする4輪
    駆動車の動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 第1車軸上に配設された第2リングギア
    に、車幅方向に伸びるボス部を突設し、このボス部の内
    周面にスプライン歯を形成したことを特徴とする請求項
    1記載の4輪駆動車の動力伝達装置。
  3. 【請求項3】 第1車軸上に配設された第1リングギア
    および第2リングギアをヘリカルギアによって構成する
    とともに、両ギアに形成された歯筋の傾斜方向を同方向
    に設定し、かつ上記第1リングギアに対する取付部の設
    置方向と、第2リングギアの本体部に対するボス部の突
    設方向とを車幅方向に対して逆向きに設定したことを特
    徴とする請求項2記載の4輪駆動車の動力伝達装置。
JP20620496A 1996-08-05 1996-08-05 4輪駆動車の動力伝達装置 Pending JPH1044800A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005147387A (ja) * 2003-11-17 2005-06-09 Hyundai Motor Co Ltd 変速機の出力軸支持構造

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005147387A (ja) * 2003-11-17 2005-06-09 Hyundai Motor Co Ltd 変速機の出力軸支持構造

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