JPH1045740A - アシルテトロン酸誘導体の製造方法、その製造中間体及び抗がん剤 - Google Patents

アシルテトロン酸誘導体の製造方法、その製造中間体及び抗がん剤

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JPH1045740A
JPH1045740A JP8288935A JP28893596A JPH1045740A JP H1045740 A JPH1045740 A JP H1045740A JP 8288935 A JP8288935 A JP 8288935A JP 28893596 A JP28893596 A JP 28893596A JP H1045740 A JPH1045740 A JP H1045740A
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group
substituent
acid
mmol
solvent
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JP8288935A
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English (en)
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Mikiko Sodeoka
幹子 袖岡
Ruriko Sanpei
るり子 三瓶
Kaoru Yamada
薫 山田
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Sagami Chemical Research Institute
Original Assignee
Sagami Chemical Research Institute
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 3-アシル-5-ヒドロキシメチルテトロン酸誘
導体、とくにその両鏡像異性体の光学活性体を効率良く
合成しうる汎用性の高い合成法を開発する。 【解決手段】 下記一般式[I] 【化1】 (式中、R1は置換基を有していてもよいアルキル基、置
換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有して
いてもよいアルキニル基、または置換基を有していても
よいアリール基、R2は置換基を有していてもよいアルキ
ル基、または置換基を有していてもよいアリール基、R3
は水素原子またはヒドロキシル基の保護基である)で表
されるグリセリン酸エステルをフッ素イオン源と反応さ
せ、所望により保護基を除去することからなる、上記一
般式[II](式中、R1、R3は上記と同じである)で表され
る3-アシル-5-ヒドロキシメチルテトロン酸誘導体の製
造方法、その製造中間体、及び抗がん剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホスホリパーゼA2
阻害活性、ならびにHIV-1プロテアーゼ阻害活性を示す
事が報告され、抗炎症薬、あるいは抗エイズ薬としての
用途が期待されている3-アシル-5-ヒドロキシメチルテ
トロン酸誘導体の製造方法、及びその製造中間体に関す
る。さらに本発明は、3-アシル-5-ヒドロキシメチルテ
トロン酸誘導体またはその医薬として許容されうる塩を
有効成分とする抗がん剤に関する。
【0002】
【従来の技術】(R)-3-ヘキサデカノイル-5-ヒドロキシ
メチルテトロン酸はストレプトミセス属の微生物の培養
液より単離され、ホスホリパーゼA2阻害活性が報告され
ている(特開平5-43568)。本化合物及びその誘
導体はさらにD-リボースからの変換反応により合成され
ているが、その合成効率は必ずしも高くない。さらにリ
ボースは比較的高価であり、特に鏡像異性体である(S)-
体の合成に必要なL-リボースは極めて高価で、(S)-体の
合成は報告されていなかった。一方、別種のストレプト
ミセス属の微生物の培養液からも(R)-3-ヘキサデカノイ
ル-5-ヒドロキシメチルテトロン酸が単離され、VHR蛋白
脱リン酸化酵素阻害活性が報告され抗がん剤としての可
能性が示唆されていたが(特開平7-242545、FEB
S Letters 372, p54 (1995))、その他の3-アシル-5-ヒ
ドロキシメチルテトロン酸誘導体に関しては抗がん活性
は知られていなかった。さらに同化合物及びその誘導体
のナトリウム塩がアクチノマイセテ属の微生物培養液よ
り単離され、HIV-1プロテアーゼ阻害活性が報告された
(J. Antibiot., 47, p136 (1994))。このように3-ア
シル-5-ヒドロキシメチルテトロン酸誘導体は、医薬と
しての可能性が期待される化合物であるが、微生物培地
からの精製は異性体の分離操作などが煩雑で単一化合物
を得る上では必ずしも効率的ではなく、また微量の夾雑
物等の問題も伴っている。そこでこれら3-アシル-5-ヒ
ドロキシメチルテトロン酸誘導体[II]、とくにその絶対
配置既知の光学活性体を効率よく安価に合成する方法の
開発が、医薬開発にむけて望まれている。また、(R)-ヘ
キサデカノイル-5-ヒドロキシメチルテトロン酸以外の
類縁化合物の抗がん活性についても解明が望まれてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、3-ア
シル-5-ヒドロキシメチルテトロン酸誘導体、とくにそ
の両鏡像異性体の光学活性体を効率良く合成しうる汎用
性の高い合成法を開発することにある。さらに、3-アシ
ル-5-ヒドロキシメチルテトロン酸誘導体を有効成分と
する抗がん剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、両鏡像異性体が入手容易なグリセリン酸誘導
体と各種カルボン酸との反応により得られる、グリセリ
ン酸エステルの閉環反応を鍵工程として、目的とする種
々の3-アシル-5-ヒドロキシメチルテトロン酸誘導体が
効率よく合成できる事を見いだし、さらにそれらの化合
物に癌細胞に対する増殖抑制作用があることを見いだ
し、本発明を完成させた。すなわち本発明は、下記一般
式[I]
【0005】
【化6】
【0006】(式中、R1は置換基を有していてもよいア
ルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置
換基を有していてもよいアルキニル基、または置換基を
有していてもよいアリール基、R2は置換基を有していて
もよいアルキル基、または置換基を有していてもよいア
リール基、R3は水素原子またはヒドロキシル基の保護基
である)で表されるグリセリン酸エステルをフッ素イオ
ン源と反応させ、所望により保護基を除去することから
なる、下記一般式[II]
【0007】
【化7】
【0008】(式中、R1は置換基を有していてもよいア
ルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置
換基を有していてもよいアルキニル基、または置換基を
有していてもよいアリール基、R3は水素原子またはヒド
ロキシル基の保護基である)で表される3-アシル-5-ヒ
ドロキシメチルテトロン酸誘導体の製造方法を提供す
る。
【0009】また本発明は、上記製造方法において原料
として用いる、下記一般式[I]
【0010】
【化8】
【0011】(式中、R1は置換基を有していてもよいア
ルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置
換基を有していてもよいアルキニル基、または置換基を
有していてもよいアリール基、R2は置換基を有していて
もよいアルキル基、または置換基を有していてもよいア
リール基、R3は水素原子またはヒドロキシル基の保護基
である)で表されるグリセリン酸エステルを提供する。
【0012】さらに本発明は、下記一般式(S)-[III]
【0013】
【化9】
【0014】(式中、R1は置換基を有していてもよいア
ルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置
換基を有していてもよいアルキニル基、または置換基を
有していてもよいアリール基である)で表される(S)-3-
アシル-5-ヒドロキシメチルテトロン酸誘導体、もしく
は下記一般式(R)-[IV]
【0015】
【化10】
【0016】(式中、R1'は置換基を有していてもよい
アルケニル基、置換基を有していてもよいアルキニル
基、または置換基を有していてもよいアリール基であ
る)で表される(R)-3-アシル-5-ヒドロキシメチルテト
ロン酸誘導体またはそれらの医薬として許容されうる塩
を有効成分とする抗がん剤を提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】グリセリン酸誘導体より上記一般
式[I]で表されるグリセリン酸エステルの合成、および
本発明の製造方法は下記のスキームで示される。なお、
本発明の製造方法においては、原料として光学活性体
((R)-体もしくは(S)-体)を用いた場合、対応する光学
活性体が生成物として得られる。
【0018】
【化11】
【0019】(式中、R1は置換基を有していてもよいア
ルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置
換基を有していてもよいアルキニル基、置換基を有して
いてもよいアリール基、R2は置換基を有していてもよい
アルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、R3
は水素原子またはヒドロキシル基の保護基、R4は置換基
を有していてもよいアルキル基、または置換基を有して
いてもよいアリール基である)
【0020】上記一般式[I]から[VII]中の「置換基を有
していてもよいアルキル基」におけるアルキル基は、直
鎖状、分岐状、環状いずれでもよく、例えば炭素数1〜
30のアルキル基、具体的にはメチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、
s-ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル
基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチ
ル基、ノニル基、デシル基、シクロプロピル基、シクロ
ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シク
ロヘプチル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル
基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル
基、14-メチルペンタデシル基、6-メチルペンタデシル
基、オクタデシル基、イコシル基、テトラコシル基など
があげられる。
【0021】上記一般式[I]から[VII]中の「置換基を有
していてもよいアルケニル基」におけるアルケニル基
は、直鎖状、分岐状、環状いずれでもよく、例えば炭素
数2〜30のアルケニル基、具体的にはアリル基、ビニ
ル基、クロチル基、シンナミル基、1-ペンテン-1-イ
ル基、2-ペンテン-1-イル基、3-ペンテン-1-イル
基、1-ヘキセン-1-イル基、2-ヘキセン-1-イル基、
3-ヘキセン-1-イル基、2-シクロヘキセニル基、2-
シクロペンテニル基、8-ヘプタデセン-1-イル基、8,
11-ヘプタデカジエン-1-イル基、8,11,14-ヘプ
タデカトリエン-1-イル基、4,7,10,13-ノナデカ
テトラエン-1-イル基などがあげられる。
【0022】上記一般式[I]から[VII]中の「置換基を有
していてもよいアルキニル基」におけるアルキニル基
は、直鎖状、分岐状、環状いずれでもよく、例えば炭素
数2〜30のアルキニル基、具体的にはエチニル基、プ
ロパルギル基、1-ペンチン-1-イル基、2-ペンチン-
1-イル基、3-ペンチン-1-イル基、1-オクチン-1-
イル基、8-ヘプタデシン-1-イル基、などがあげられ
る。
【0023】上記一般式[I]から[VII]中の「置換基を有
していてもよいアリール基」におけるアリール基はヘテ
ロアリール基をも包含し、例えばフェニル基、ナフチル
基、アンスラニル基、ピレニル基、ビフェニル基、4-
ピリジル基、2-ピリジル基、ピリミジニル基、ピラジ
ニル基、ピリダニジル基、ピペラジニル基、ピラゾリル
基、イミダゾリル基、キニリル基、ピロリル基、インド
リル基、フリル基などがあげられる。
【0024】上記アルキル基、アルケニル基、アルキニ
ル基、アリール基が有していてもよい置換基としては、
例えばアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基
(アシル基、アルキル基、シクロアルキル基を置換基と
して有していてもよい)、シアノ基、ヒドロキシル基、
カルボキシル基、カルバモイル基、アリール基、アルコ
キシ基、アラルキル基などの基があげられる。
【0025】上記一般式[I], [II], [VI]中の「ヒドロ
キシル基の保護基」とは、トリフェニルメチル基、トリ
-p-メトキシフェニルメチル基、p-メトキシフェニルジ
フェニルメチル基、t-ブチル基等の3級アルキル基、t-
ブチルジメチルシリル基、t-ブチルジフェニルシリル基
等のシリル基などがあげられる。
【0026】第1工程 本工程は、式[V]で表されるグリセリン酸誘導体を、一
般式[VI]で表されるヒドロキシエステルに変換するもの
である。すなわちまず、式[V]で表されるグリセリン酸
誘導体を溶媒中、ジアゾアルカンと0℃から溶媒の沸点
までの適当な温度で反応させるか、または適当な塩基存
在下ハロゲン化アルキル、硫酸ジアルキルなどのアルキ
ル化剤と0℃から溶媒の沸点までの適当な温度で反応さ
せてエステル化し、対応するアルキルエステルを得るこ
とができる。原料となるグリセリン酸誘導体は、安価な
D-マンニトール及びL-アスコルビン酸より容易に合成さ
れる(Tetrahedron: Asymmetry, 2, p359(1991))。反
応に用いられる溶媒としてはペンタン、ヘキサン、ベン
ゼン、トルエンなどの炭化水素系溶媒、またはジクロロ
メタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化
炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、
1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジメチルホルム
アミドなどのアミド系溶媒が用いられる。反応に用いら
れる塩基としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸セシウ
ム、炭酸カリウムなどの無機塩基、1,8-ジアザビシクロ
[5.4.0]ウンデカ-7-エンなどの有機塩基が用いられる。
【0027】次に得られたアルキルエステルを含水溶媒
中、0℃から溶媒の沸点までの適当な温度で酸処理して
アセトニドをはずしてジオールとする。反応に用いられ
る溶媒としては水、あるいはメタノール、エタノールな
どのアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロ
ピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン
等のエーテル系溶媒、ジメチルホルムアミドなどのアミ
ド系溶媒が用いられ、対応するジオールを得る事ができ
る。反応に用いられる酸としては、塩酸、硫酸などの無
機酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、p-トルエンスルホン酸
などの有機酸が用いられる。
【0028】さらに得られたジオールの1級の水酸基を
溶媒中、塩基存在下、0℃から溶媒の沸点までの適当な
温度で無置換またはメトキシ基で置換された塩化トリフ
ェニルメチルあるいは塩化トリアルキルシリルと反応さ
せるか、あるいは酸触媒存在下イソブテンと反応させて
選択的に保護する。反応に用いられる酸触媒としては、
塩酸、硫酸、リン酸、三フッ化ホウ素酸などの無機酸、
アンバーリスト H-15などの酸性イオン交換樹脂などが
用いられる。反応に用いられる塩基としては、トリエチ
ルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ジ
メチルアミノピリジン、イミダゾールなどが用いられ
る。反応に用いられる溶媒としてはジクロロメタン、
1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等の
ハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソ
プロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキ
サン等のエーテル系溶媒、ジメチルホルムアミドなどの
アミド系溶媒、あるいはアセトニトリルなどのニトリル
系溶媒が用いられ、一般式[VI]で表される対応する1級
ヒドロキシル基選択的保護体を得ることができる。
【0029】一般式[VI]で表されるヒドロキシエステル
としては、2-ヒドロキシ-3-トリフェニルメチルオキ
シプロピオン酸メチル、2-ヒドロキシ-3-トリフェニ
ルメチルオキシプロピオン酸エチル、2-ヒドロキシ-3
-トリフェニルメチルオキシプロピオン酸プロピル、2-
ヒドロキシ-3-トリフェニルメチルオキシプロピオン酸
ベンジル、2-ヒドロキシ-3-t-ブチルオキシプロピオ
ン酸メチル、2-ヒドロキシ-3-t-ブチルジメチルシリ
ルオキシプロピオン酸メチル、2-ヒドロキシ-3-t-ブ
チルジフェニルシリルオキシプロピオン酸メチルなどさ
まざまな置換基R 2と保護基R3の組み合わせが例示され
る。
【0030】第2工程 本工程は、一般式[VI]で表されるヒドロキシエステル
を、一般式[VII]で表されるβ-ケト-チオエステルと縮
合し、一般式[I]で表されるグリセリン酸エステルに変
換するものである。すなわち、式[VI]で表されるヒドロ
キシエステルと公知の方法(Angew. Chem.Int. Ed. Eng
l., 18, p72 (1979))により合成した式[VII]で表され
るβ-ケト-チオエステルを溶媒中、重金属塩と0℃から
溶媒の沸点までの適当な温度で反応させてエステル化
し、一般式[I]で表されるグリセリン酸エステルを得る
事ができる。反応に用いられる溶媒としてはペンタン、
ヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素系溶媒、
またはジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロ
ホルム、四塩化炭素等のハロゲン化水素系溶媒、ジエチ
ルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジメチル
ホルムアミドなどのアミド系溶媒、あるいはアセトニト
リルなどのニトリル系溶媒が用いられ、重金属塩として
はトリフルオロ酢酸銀、トリフルオロメタンスルホン酸
銀、テトラフルオロホウ酸銀、トリフルオロ酢酸水銀、
トリフルオロ酢酸銅、トリフルオロメタンスルホン酸銅
などが用いられる。また、さらに所望により以下の第3
工程に述べるのと同様の脱保護反応により保護基の除去
を行い、ヒドロキシ体 [I] (R3は水素原子) を得る事が
できる。
【0031】第3工程 本工程は、一般式[I]で表されるグリセリン酸エステル
の閉環反応を行い、テトロン酸誘導体[II]に変換するも
のである。
【0032】すなわち、一般式[I]で表されるエステル
を溶媒中、フッ素イオン源と0℃から溶媒の沸点までの
適当な温度で反応させて閉環し、一般式[II]で表される
テトロン酸誘導体を得ることができる。3級アルキル基
を保護基として用いた場合には保護体[II] (R3はヒドロ
キシル基の保護基) が得られ、ヒドロキシ体[II] (R3
水素原子) を得るためには以下に述べる脱保護反応を行
う必要がある。一方、原料としてヒドロキシ体 [I] (R3
は水素原子) を用いて反応させることにより、あるいは
シリル基を保護基として用いた場合にはシリル基の脱保
護反応も同時に進行するため、直接ヒドロキシ体[II]
(R3は水素原子) が得られる。反応に用いられる溶媒と
しては、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロ
ロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、
ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジ
メチルホルムアミドなどのアミド系溶媒、あるいはアセ
トニトリルなどのニトリル系溶媒が用いられ、フッ素イ
オン源としてはフッ化テトラブチルアンモニウム、フッ
化テトラメチルアンモニウム、フッ化テトラエチルアン
モニウム、フッ化テトラオクチルアンモニウム等のフッ
化テトラアルキルアンモニウム、フッ化ナトリウム、フ
ッ化セシウムなどの金属塩が用いられる。
【0033】さらに保護体[II] (R3はヒドロキシル基の
保護基) の脱保護反応は、含水溶媒中、0℃から溶媒の
沸点までの適当な温度で酸処理して保護基をはずして3-
アシル-5-ヒドロキシメチルテトロン酸誘導体[II] (R3
は水素原子) を得る事ができる。反応に用いられる溶媒
としては水、あるいはメタノール、エタノールなどのア
ルコール系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエ
ーテル系溶媒、ジメチルホルムアミドなどのアミド系溶
媒が用いられ、酸としては、塩酸、硫酸などの無機酸、
酢酸、トリフルオロ酢酸、p-トルエンスルホン酸などの
有機酸が用いられる。
【0034】本発明はさらに、3-アシル-5-ヒドロキシ
メチルテトロン酸誘導体(S)-[III]もしくは(R)-[IV]ま
たはそれらの医薬として許容されうる塩を有効成分とす
る抗がん剤を提供する。
【0035】医薬として許容されうる塩としては、無機
塩基または有機塩基、例えばナトリウム塩、カリウム塩
等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等
のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエチルア
ミン塩、エタノールアミン塩、リジン塩、アルギニン
塩、キノリン塩、ピリジン塩等の脂肪族または複素環芳
香族アミン塩、テトラメチルアンモニウム塩等の四級ア
ンモニウム塩、などが挙げられる。
【0036】本発明に係る化合物を抗がん剤として使用
する際の投与形態としては各種の形態を選択でき、例え
ば錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤もしくは液剤等の経
口剤、注射剤、直腸投与剤、皮膚外用剤、吸入剤などの
非経口投与剤等が挙げられる。
【0037】固体の製剤は、そのまま錠剤、カプセル
剤、顆粒剤または粉末の形態として製造することもでき
るが、適当な添加物を使用して製造することもできる。
そのような添加物としては、例えば乳糖もしくはブドウ
糖等の糖類、澱粉類、例えばステアリン酸等の脂肪酸、
例えばメタケイ酸アルミン酸マグネシウムもしくは無水
リン酸カルシウム等の無機塩、例えばポリビニルピロリ
ドンもしくはポリアルキレングリコールなどの合成高分
子、例えばステアリン酸カルシウムもしくはステアリン
酸マグネシウム等の脂肪酸塩、例えばステアリルアルコ
ールもしくはベンジルアルコール等のアルコール類、例
えばメチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロースもしくはヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース等の合成セルロース誘導体、その他、水、ゼラ
チン、タルク、植物油、アラビアゴム等通常用いられる
添加物が挙げられる。
【0038】液状製剤は、水、アルコール類または例え
ば大豆油、ピーナッツ油もしくはゴマ油等の植物由来の
油等液状製剤において通常用いられる適当な添加物を使
用し、懸濁液、シロップ剤もしくは注射剤等の形態とし
て製造される。
【0039】特に、注射剤として投与する場合の適当な
溶剤としては、例えば注射用蒸留水、塩酸リドカイン水
溶液、生理食塩水、ブドウ糖水溶液、エタノール、静脈
内注射用液体(例えばクエン酸及びクエン酸ナトリウム
等の水溶液)、電解質溶液等、またはこれらの混合溶液
が挙げられる。これらの注射剤は予め溶解したものの
他、粉末のまま或いは適当な添加物を加えたものを用時
溶解する形態もとりうる。
【0040】直腸投与剤を製造するには、活性成分及び
カカオ脂、脂肪酸のトリ、ジおよびモノグリセリド、ポ
リエチレングリコールなどの坐剤用基剤とを加温して溶
融し型に流し込んで冷却するか、活性成分をポリエチレ
ングリコール、大豆油などに溶解した後ゼラチン膜で被
覆すればよい。
【0041】皮膚外用剤を製造するには、活性成分をワ
セリン、ミツロウ、流動パラフィン、ポリエチレングリ
コールなどに加えて、必要ならば加温して練合し軟膏剤
とするか、ロジン、アクリル酸アルキルエステル重合体
などの粘着剤と練合した後、ポリエチレンなどの不織布
に展延してテープ剤とする。
【0042】吸入剤を製造するには、活性成分をフロン
ガスなどの噴射剤に溶解または分散して耐圧容器に充填
しエアロゾール剤とする。
【0043】本発明の化合物の実際に好ましい投与量
は、配合された組成物の種類、適用頻度及び治療すべき
特定部位、腫瘍、さらに患者の年齢、体重、病態によっ
て異なるが、通常1日約1〜500mg であり、1回ないし
数回にわけて投与することが望ましい。
【0044】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではないことは
いうまでもない。
【0045】
【実施例】
参考例1
【0046】
【化12】
【0047】文献記載の方法(Tetrahedron: Asymmetr
y, 2, p359 (1991))により調製される (R)-2,2-ジメチ
ル-1,3-ジオキシラン-4-カルボン酸((R)-[V])(0.78g,
5.3mmol)のエーテル溶液(30ml)に、0゜Cでジアゾメタン
のエーテル溶液を黄色が消失しなくなるまで加え、20分
間攪拌した。この反応液に酢酸を加え、エーテルで希釈
後、飽和炭酸水素ナトリウム及び飽和食塩水で順次洗浄
し、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残
留物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エ
チル=5:1)で精製することにより、(R)-2,2-ジメチル-1,
3-ジオキシラン-4-カルボン酸メチル(0.70g, 82%) が無
色油状物質として得られた。 IR (neat, cm-1) : 3000, 1760, 1740, 1380, 1210, 11
10, 850.1 H-NMR (200MHz) (CDCl3) : δ1.41 (3H, s), 1.51 (3
H, s), 3.76 (3H, s), 4.11 (1H, dd, J=5.3, 8.7Hz),
4.25 (1H, dd, J=7.1, 8.7Hz), 4.60 (1H, dd, J=5.3,
7.1Hz). MS (m/z) : 145 (M+-Me), 101 (M+-CO2Me), 43; CI (イ
ソブタン) 161 (M++H). [α]D 20 +20.1゜ (c 1.14, CHCl3)
【0048】参考例2
【0049】
【化13】
【0050】(R)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキシラン-4-カ
ルボン酸メチル(407mg, 2.5mmol)のメタノール溶液(10m
l)に、1N塩酸(5ml)を加え室温にて6時間攪拌した。反応
溶液のメタノールが半量になるまで減圧濃縮後、少量の
食塩を加え酢酸エチル、続いて塩化メチレンで抽出し
た。硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、(R)-
2,3-ジヒドロキシプロピオン酸メチルが無色油状物質と
して得られた。得られた(R)-2,3-ジヒドロキシプロピオ
ン酸メチルは精製せずに次の反応に用いた。1 H-NMR (200 MHz)(CDCl3) : δ2.67 (2H, broad s), 3.
86 (3H, s), 3.87 (2H,m), 4.29 (1H, t, 3.5Hz).
【0051】上記反応により得られた(R)-2,3-ジヒドロ
キシプロピオン酸メチル(269mg, 2.24mmol)の塩化メチ
レン溶液(15ml)に、トリフェニルクロロメタン(0.81g,
2.9mmol)、トリエチルアミン(0.44ml, 3.1mmol)、N,N-
ジメチルアミノピリジン(19.1mg, 0.16mmol)を加え、室
温で一晩攪拌した。反応溶液を氷水に注ぎ、ジエチルエ
ーテルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナ
トリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残留物をシリ
カゲルクロマトグラフィー(塩化メチレン)で精製する事
により、(R)-2-ヒドロキシ-3-トリフェニルメチルオキ
シプロピオン酸メチル(557mg, 60%)が淡黄色アモルファ
スとして得られた。 IR (neat, cm-1) : 3520, 1745, 1450, 1230, 1125.1 H-NMR (200 MHz) (CDCl3) : δ3.10 (1H, d, J=7.7H
z), 3.35 (1H, dd, J=3.4,9.5Hz), 3.48 (1H, dd, J=3.
0, 9.5Hz), 3.77 (3H, s), 4.25 (1H, ddd, J=3.0, 3.
4, 7.7Hz), 7.10-7.50 (15H, m). MS (m/z) : 362 (M+), 285 (M+-COOMe, HO), 259 (M+-C
H2CH(OH)CO2Me), 243 (Ph3C+). [α]D 20 -6.9゜ (c 1.36, CH3OH-CHCl3=1:4)
【0052】参考例3
【0053】
【化14】
【0054】パルミチン酸(100mg, 0.39mmol)のテトラ
ヒドロフラン溶液(4ml)に、室温でカルボニルジイミダ
ゾール(103mg, 0.78mmol)を加え、6時間攪拌後、t-ブチ
ルチオカルボニル酢酸マグネシウム(267mg, 0.78mmol)
を加え、1.5時間攪拌した。この反応液に飽和塩化アン
モニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を
飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を
減圧留去した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル=50:1)で精製する事により、3-オ
キソオクタデカンチオ酸S-t-ブチル(134mg, 93%)が無色
油状物質として得られた。 IR (neat, cm-1) : 2930, 1725, 1680, 1620.1 H-NMR (200 MHz)(CDCl3) : δ0.88 (3H, m), 1.25 (24
H, m), 1.48 (9H, s), 1.61 (2H, m), 2.53 (2H, t, J=
7.2Hz), 3.56 (2H, s). MS (m/z) : 314 (M+-tBu+H), 281 (M+-StBu), 239 (M+-
CH2COStBu); CI (イソブタン) 371 (M++H).
【0055】実施例1
【0056】
【化15】
【0057】3-オキソオクタデカンチオ酸S-t-ブチル(5
70mg, 1.54mmol)、(R)-2-ヒドロキシ-3-トリフェニルメ
チルオキシプロピオン酸メチル(557mg, 1.54mmol)のテ
トラヒドロフラン溶液(2.0ml)に、室温でトリフルオロ
酢酸銀(0.41g, 1.84mmol)を加え、一晩攪拌した。この
反応液をシリカゲルを通して濾過し、エチルエーテルで
洗浄後、溶媒を減圧濃縮した。残留物をシリカゲルクロ
マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1) で精製す
る事により、(R)-2-(3-オキソ-オクタデカノイルオキ
シ)-3-トリフェニルメチルオキシプロピオン酸メチル(7
28mg, 74%)がケト、エノール互変異性体(6:1)の混合物
として得られた。 IR (neat, cm-1) : 2930, 1750, 1720, 1220, 1100.1 H-NMR (400 MHz) (CDCl3) : δ0.88 (3H, t, J=6.7H
z), 1.25 (24H, m), 1.52(2H, m), 2.24 (2/7H, t, J=
7.5Hz), 2.62 (6/7H, dt, J=17.5, 7.3Hz), 2.63 (6/7
H, dt, J=17.5, 7.3Hz), 3.46-3.56 (2H, m), 3.57 (6/
7H, d, J=15.4Hz), 3.58 (6/7H, d, J=15.4Hz), 3.74
(18/7H, s), 3.75 (3/7H, s), 5.20 (1/7H, s), 5.24
(6/7H, dd, J=3.5, 4.6Hz), 5.30 (1/7H, t, J=4.2Hz),
7.22-7.44 (15H, m), 11.76 (1/7H, s). MS (m/z) : 362 (M+-COCH2CO(CH2)14CH3+H), 285, 259
(Ph3CO+), 243 (Ph3C+);CI (イソブタン) 642 (M+).
【0058】実施例2
【0059】
【化16】
【0060】(R)-2-(3-オキソ-オクタデカノイルオキ
シ)-3-トリフェニルメチルオキシプロピオン酸メチル(4
36mg, 0.68mmol)のテトラヒドロフラン溶液(2.2ml)に、
室温でフッ化テトラブチルアンモニウム(1Mテトラヒド
ロフラン溶液)(0.88ml, 0.88mmol)を加え、2時間攪拌
し、さらに同試薬(0.14ml, 0.14mmol)を加え、一晩攪拌
した。この反応液に6M 塩酸溶液(0.17ml, 1.03mmol)を
加えて酸性とした後、反応溶液を氷水に注ぎジエチルエ
ーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸
ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残留物をシ
リカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム〜クロロホ
ルム:メタノール=20:1)により精製した後、酢酸エチル
(50ml)に溶解し、0.5N塩酸及び水で洗浄し、硫酸ナトリ
ウムで乾燥後溶媒を減圧留去すると、(R)-3-ヘキサデカ
ノイル-5-トリフェニルメチルオキシメチルテトロン酸
(395mg, 95%)が淡黄色油状物質として得られた。 IR (neat, cm-1) : 3450, 2925, 2860, 1775, 1700, 16
10, 710.1 H-NMR (400 MHz) (DMSO-d6) : δ0.84 (3H, t, J=6.7H
z), 1.21 (24H, m), 1.54 (2H, m), 2.78 (2H, m), 3.2
0 (1H, dd, J=3.7, 10.3Hz), 3.34 (1H, dd, J=2.4, 1
0.3Hz), 4.73 (1H, m), 7.24-7.34 (15H, m). MS (m/z) : 350 (M+-Ph3COH), 243 (Ph3C+), 165; CI
(イソブタン) 610 (M+). [α]D 20 +48.3゜ (c 1.02, CHCl3)
【0061】次いで、得られた(R)-3-ヘキサデカノイル
-5-トリフェニルメチルオキシメチルテトロン酸(315mg,
0.52mmol)をメタノール(30ml)に溶解し、1N塩酸(0.52m
l)を加え、室温で48時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮
し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホ
ルム〜クロロホルム:メタノール=20:1〜10:1)により精
製した後、酢酸エチル(100ml)に溶解し、0.5N塩酸及び
水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去
すると、(R)-3-ヘキサデカノイル-5-ヒドロキシメチル
テトロン酸(143mg, 75%)が白色結晶として得られた。な
お、本反応により得られた生成物の比旋光度の値は、天
然から得られた同化合物の文献値と一致した。 IR (KBr, cm-1) : 3400, 2925, 2850, 1750, 1665, 161
0, 1470, 1050.1 H-NMR (400 MHz) (DMSO-d6) : δ0.85 (3H, t, J=6.6H
z), 1.23 (24H, m), 1.49 (2H, m), 2.73 (2H, t, J=7.
4Hz), 3.66 (1H, dd, J=3.6, 12.3Hz), 3.74 (1H, dd,
J=2.6, 12.3Hz), 4.66 (1H, m). MS (m/z) : 368 (M+), 350 (M+-H2O), 337 (M+-CH2OH),
319, 185, 172, 154. [α]D 20 + 58.1゜ (c 0.47, CHCl3) mp 105-108゜C
【0062】参考例4
【0063】
【化17】
【0064】文献記載の方法(Tetrahedron: Asymmetr
y, 2, p359 (1991))により調製される (S)-2,2-ジメチ
ル-1,3-ジオキシラン-4-カルボン酸((S)-[V])(454mg,
3.11mmol)のエーテル溶液(15ml)に、0゜Cでジアゾメタ
ンのエーテル溶液を黄色が消失しなくなるまで加え、20
分間攪拌した。この反応液に酢酸を加え、エーテルで希
釈後、飽和炭酸水素ナトリウム及び飽和食塩水で順次洗
浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。
残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸
エチル=8:1)で精製する事により、(S)-2,2-ジメチル-1,
3-ジオキシラン-4-カルボン酸メチル(392mg, 79%)が無
色油状物質として得られた。 IR (neat, cm-1) : 3000, 1760, 1740, 1380, 1210, 11
10, 850.1 H-NMR (200MHz) (CDCl3) : δ1.41 (3H, s), 1.51 (3
H, s), 3.76 (3H, s), 4.11 (1H, dd, J=5.3, 8.7Hz),
4.25 (1H, dd, J=7.1, 8.7Hz), 4.60 (1H, dd, J=5.3,
7.1Hz). MS (m/z) : 145 (M+-Me), 101 (M+-CO2Me), 43; CI (イ
ソブタン) 161 (M++H). [α]D 20 -20.6゜ (c 1.24, CHCl3)
【0065】参考例5
【0066】
【化18】
【0067】(S)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキシラン-4-カ
ルボン酸メチル(392mg, 2.45mmol)のメタノール溶液(10
ml)に、1N塩酸(5ml)を加え室温にて6 時間攪拌した。反
応溶液のメタノールが半量になるまで減圧濃縮後、少量
の食塩を加え酢酸エチル、続いて塩化メチレンで抽出し
た。硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、(S)-
2,3-ジヒドロキシプロピオン酸メチルが無色油状物質と
して得られた。得られた(S)-2,3-ジヒドロキシプロピオ
ン酸メチルは精製せずに次の反応に用いた。 1 H-NMR (200 MHz)(CDCl3) : δ2.67 (2H, broad s), 3.
86 (3H, s), 3.87 (2H,m), 4.29 (1H, t, 3.5Hz).
【0068】上記反応により得られた(S)-2,3-ジヒドロ
キシプロピオン酸メチル(229mg, 1.90mmol)の塩化メチ
レン溶液(12ml)に、トリフェニルクロロメタン(0.69g,
2.48mmol)、トリエチルアミン(0.37ml, 2.67mmol)、N,N
-ジメチルアミノピリジン(16.3mg, 0.13mmol)を加え、
室温で一晩攪拌した。反応溶液を氷水に注ぎ、ジエチル
エーテルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸
ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残留物をシ
リカゲルクロマトグラフィー(塩化メチレン)で精製する
事により、(S)-2-ヒドロキシ-3-トリフェニルメチルオ
キシプロピオン酸メチル(507mg, 85%)が淡黄色アモルフ
ァスとして得られた。 IR (neat, cm-1) : 3520, 1745, 1450, 1230, 1125.1 H-NMR (200 MHz) (CDCl3) : δ3.10 (1H, d, J=7.7H
z), 3.35 (1H, dd, J=3.4,9.5Hz), 3.48 (1H, dd, J=3.
0, 9.5Hz), 3.77 (3H, s), 4.25 (1H, ddd, J=3.0, 3.
4, 7.7Hz), 7.10-7.50 (15H, m). MS (m/z) : 362 (M+), 285 (M+-COOMe, HO), 259 (M+-C
H2CH(OH)CO2Me), 243 (Ph3C+). [α]D 20 +6.4゜ (c 1.16, CH3OH-CHCl3 =1:4)
【0069】実施例3
【0070】
【化19】
【0071】3-オキソオクタデカンチオ酸S-t-ブチル(3
68mg, 0.99mmol)、(S)-2-ヒドロキシ-3-トリフェニルメ
チルオキシプロピオン酸メチル(360mg, 0.99mmol)のテ
トラヒドロフラン溶液(8.0ml)に、室温でトリフルオロ
酢酸銀(285mg, 1.29mmol)を加え、一晩攪拌した。この
反応液をシリカゲルを通して濾過し、エチルエーテルで
洗浄後、溶媒を減圧濃縮した。残留物をシリカゲルクロ
マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製する
事により、(S)-2-(3-オキソ-オクタデカノイルオキシ)-
3-トリフェニルメチルオキシプロピオン酸メチル(455m
g, 72%)がケト、エノール互変異性体(6:1)の混合物とし
て得られた。 IR (neat, cm-1) : 2930, 1750, 1720, 1220, 1100.1 H-NMR (400 MHz) (CDCl3) : δ0.88 (3H, t, J=6.7H
z), 1.25 (24H, m), 1.52(2H, m), 2.24 (2/7H, t, J=
7.5Hz), 2.62 (6/7H, dt, J=17.5, 7.3Hz), 2.63 (6/7
H, dt, J=17.5, 7.3Hz), 3.46-3.56 (2H, m), 3.57 (6/
7H, d, J=15.4Hz), 3.58 (6/7H, d, J=15.4Hz), 3.74
(18/7H, s), 3.75 (3/7H, s), 5.20 (1/7H, s), 5.24
(6/7H, dd, J=3.5, 4.6Hz), 5.30 (1/7H, t, J=4.2Hz),
7.22-7.44 (15H, m), 11.76 (1/7H, s). MS (m/z) : 362 (M+-COCH2CO(CH2)14CH3+H), 285, 259
(Ph3CO+), 243 (Ph3C+);CI 642 (M+).
【0072】実施例4
【0073】
【化20】
【0074】(S)-2-(3-オキソ-オクタデカノイルオキ
シ)-3-トリフェニルメチルオキシプロピオン酸メチル(4
55mg, 0.71mmol)のテトラヒドロフラン溶液(2.4ml)に、
室温でフッ化テトラブチルアンモニウム(1Mテトラヒド
ロフラン溶液)(0.92ml, 0.92mmol)を加え、2時間攪拌
し、さらに同試薬(0.18ml, 0.18mmol)を加え、一晩攪拌
した。この反応液に6M塩酸溶液(0.18ml, 1.08mmol)を加
えて酸性とした後、反応溶液を氷水に注ぎジエチルエー
テルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナ
トリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリ
カゲルクロマトグラフィー(クロロホルム〜クロロホル
ム:メタノール=20:1)により精製した後、酢酸エチル(50
ml)に溶解し、0.5N塩酸及び水で洗浄し、硫酸ナトリウ
ムで乾燥後溶媒を減圧留去すると、(S)-3-ヘキサデカノ
イル-5-トリフェニルメチルオキシメチルテトロン酸(39
6mg, 92%)が淡黄色油状物質として得られた。 IR (neat, cm-1) : 3450, 2925, 2860, 1775, 1700, 16
10, 710.1 H-NMR (400 MHz) (DMSO-d6) : δ0.84 (3H, t, J=6.7H
z), 1.21 (24H, m), 1.54 (2H, m), 2.78 (2H, m), 3.2
0 (1H, dd, J=3.7, 10.3Hz), 3.34 (1H, dd, J=2.4, 1
0.3Hz), 4.73 (1H, m), 7.24-7.34 (15H, m). MS (m/z) : 350 (M+-Ph3COH), 243 (Ph3C+), 165; CI
(イソブタン) 610 (M+). [α]D 20 -48.6゜ (c 0.98, CHCl3)
【0075】次いで、得られた(S)-3-ヘキサデカノイル
-5-トリフェニルメチルオキシメチルテトロン酸(63mg,
0.10mmol)をメタノール(6ml)に溶解し、1N塩酸(0.1ml)
を加え、室温で96時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮
し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホ
ルム〜クロロホルム:メタノール=20:1〜10:1)により精
製した後、酢酸エチル(50ml)に溶解し、0.5N塩酸及び水
で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去す
ると、(S)-3-ヘキサデカノイル-5-ヒドロキシメチルテ
トロン酸(25mg, 66%)が白色結晶として得られた。 IR (KBr, cm-1) : 3400, 2925, 2850, 1750, 1665, 161
0, 1470, 1050.1 H-NMR (400 MHz) (DMSO-d6) : δ0.85 (3H, t, J=6.6H
z), 1.23 (24H, m), 1.49 (2H, m), 2.73 (2H, t, J=7.
4Hz), 3.66 (1H, dd, J=3.6, 12.3Hz), 3.74 (1H, dd,
J=2.6, 12.3Hz), 4.66 (1H, m). MS (m/z) : 368 (M+), 350 (M+-H2O), 337 (M+-CH2OH),
319, 185, 172, 154. [α]D 20 -58.4゜ (c 0.50, CHCl3) mp 105 - 108゜C
【0076】参考例6
【0077】
【化21】
【0078】ケイヒ酸 (400mg, 2.7mmol)のテトラヒド
ロフラン溶液(16ml)に、室温でカルボニルジイミダゾー
ル(880mg, 5.4mmol)を加え、5時間攪拌後、t-ブチルチ
オカルボニル酢酸マグネシウム(1.9 g, 5.4mmol)を加
え、2.5時間攪拌した。この反応液に飽和塩化アンモニ
ウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和
食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧
留去した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘ
キサン:酢酸エチル=60:1)で精製する事により、3-オキ
ソ-5-フェニル-4-ペンテンチオ酸S-t-ブチル(378mg, 53
%)(ケト、エノール互変異性体(1:8)の混合物)が淡黄
色油状物質として得られた。 IR (neat, cm-1) : 1640, 1590, 1570, 1080.1 H-NMR (200 MHz)(CDCl3) : δ1.48 (9/9H, s), 1.54
(72/9H, s), 3.83 (2/9H,s), 5.49 (8/9H, s), 6.34 (8
/9H, d, J=15.9Hz), 6.83 (1/9H, d, J=15.9Hz),7.30-
7.70 (m, 6H). MS (m/z) : 262 (M+), 206 (M+-tBu+H), 173 (M+-StB
u), 146 (M+-COStBu+H), 131 (M+-CH2COStBu), 103, 7
7, 57.
【0079】実施例5
【0080】
【化22】
【0081】3-オキソ-5-フェニル-4-ペンテンチオ酸S-
t-ブチル(337mg, 1.28mmol)、(R)-2-ヒドロキシ-3-トリ
フェニルメチルオキシプロピオン酸メチル(466mg, 1.28
mmol)のテトラヒドロフラン溶液(2.0ml)に、室温でトリ
フルオロ酢酸銀(369mg, 1.67mmol)を加え、一晩攪拌し
た。この反応液をシリカゲルを通して濾過し、エチルエ
ーテルで洗浄後、溶媒を減圧濃縮した。残留物をシリカ
ゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で
精製する事により、(R)-2-(3-オキソ-5-フェニル-4-ペ
ンテノイルオキシ)-3-トリフェニルメチルオキシプロピ
オン酸メチル(467mg, 68%)(ケト、エノール互変異性体
(1:1)の混合物)が淡黄色アモルファスとして得られ
た。 IR (neat, cm-1) : 3450, 1750, 1630, 1600, 1450, 14
10, 1220, 1150, 1100,910, 750, 710.1 H-NMR (400 MHz) (CDCl3) : δ3.46-3.56 (2H, m), 3.
72 (3/2H, s), 3.76 (3/2H, s), 3.84 (1/2H, d, J=15.
4Hz), 3.86 (1/2H, d, J=15.4Hz), 5.28 (1/2H,dd, J=
4.8, 3.1Hz), 5.34 (1/2H, t, J=4.3Hz), 5.38 (1/2H,
s), 6.50 (1/2H,dd, J=15.8, 1.5Hz), 6.92 (1/2H, d,
J=16.2Hz), 7.20-7.60 (41/2H, m), 7.66(1/2H, d, J=1
6.2Hz), 11.63 (1/2H, d, J=1.5Hz). MS (m/z) : 362 (M+-COCH2COCH=CHPh+H), 285, 259 (Ph
3CO+), 243 (Ph3C+); CI(イソブタン) 534 (M+).
【0082】実施例6
【0083】
【化23】
【0084】(R)-2-(3-オキソ-5-フェニル-4-ペンテノ
イルオキシ)-3-トリフェニルメチルオキシプロピオン酸
メチル(226mg, 0.42mmol)のテトラヒドロフラン溶液(1.
4ml)に、室温でフッ化テトラブチルアンモニウム(1Mテ
トラヒドロフラン溶液)(0.55ml, 0.55mmol)を加え、2時
間攪拌し、さらに同試薬(0.084ml, 0.084mmol)を加え、
65時間攪拌した。この反応液に6M塩酸溶液(0.12ml, 0.6
9mmol)を加えて酸性とした後、反応溶液を氷水に注ぎ酢
酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫
酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残留物を
シリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム〜クロロ
ホルム:メタノール=5:1)により精製した後、酢酸エチル
(50ml)に溶解し、0.5N塩酸及び水で洗浄し、硫酸ナトリ
ウムで乾燥後溶媒を減圧留去すると、(R)-3-(3-フェニ
ル-2-プロペノイル)-5-トリフェニルメチルオキシメチ
ルテトロン酸(112mg, 53%)が淡黄色アモルファスとして
得られた。 IR (neat, cm-1) : 3450, 1760, 1690, 1620, 1580, 15
60, 1450, 1385, 1000,700.1 H-NMR (400 MHz) (DMSO-d6) : δ3.12 (1H, dd, J=10.
1, 5.5Hz), 3.30 (1H, dd, J=10.1, 2.2Hz), 4.54 (1H,
dd, J=5.5, 2.2Hz), 7.22-7.46 (18H, m), 7.56(1H,
d, J=16.0Hz), 7.62 (2H, d, J=6.8Hz), 8.03 (1H, d,
J=16.0Hz). MS (m/z) : 425 (M+-Ph), 260 (M+-Ph3COH), 243 (Ph3C
+), 165; CI (イソブタン) 502 (M+). [α]D 20 +82.1゜ (c 0.95, CHCl3)
【0085】次いで、得られた(R)-3-(3-フェニル-2-プ
ロペノイル)-5-トリフェニルメチルオキシメチルテトロ
ン酸(57mg, 0.11mmol)をメタノール(7ml)に溶解し、1N
塩酸(0.11ml)を加え、室温で84時間攪拌した。反応溶液
を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー
(クロロホルム〜クロロホルム:メタノール=20:1〜10:1)
により精製した後、酢酸エチル(50ml)に溶解し、0.5N塩
酸及び水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減
圧留去すると、(R)-3-(3-フェニル-2-プロペノイル)-5-
ヒドロキシメチルテトロン酸(26mg, 87%)が白色結晶と
して得られた。 IR (neat, cm-1) : 3450, 1770, 1700, 1625, 1590, 15
70, 1385, 1030.1 H-NMR (400 MHz) (DMSO-d6) : δ3.74 (1H, dd, J=12.
4, 3.3Hz), 3.78 (1H, dd, J=12.4, 2.6Hz), 4.75 (1H,
dd, J=3.3, 2.6Hz), 7.44-7.54 (3H, m), 7.68-7.76
(2H, m), 7.84 (1H, d, J=16.1Hz), 7.87 (1H, d, J=1
6.1Hz). MS (m/z) : 260 (M+), 242 (M+-H2O), 230 (M+-CH2OH+
H), 213, 171, 131, 115. [α]D 20 +75.0゜ (c 1.09, CHCl3) mp 67-70 ℃
【0086】参考例7
【0087】
【化24】
【0088】オレイン酸(580mg, 2.05mmol)のテトラヒ
ドロフラン溶液(14ml)に、室温でカルボニルジイミダゾ
ール(660mg, 4.07mmol)を加え、8.5時間攪拌後、t-ブチ
ルチオカルボニル酢酸マグネシウム(1.4g, 4.07mmol)
を加え、一晩攪拌した。この反応液に飽和塩化アンモニ
ウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和
食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧
留去した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘ
キサン:酢酸エチル=50:1)で精製する事により、3-オキ
ソ-11-イコセンチオ酸S-t-ブチル(895mg, 100%)(ケト、
エノール互変異性体(3:2)の混合物)が無色油状物質とし
て得られた。 IR (neat, cm-1) : 2930, 1725, 1680, 1620, 1460, 14
00, 1365, 1180, 1080,850.1 H-NMR (400 MHz)(CDCl3) : δ0.88 (3H, t, J=8.0Hz),
1.28 (20H, m), 1.48 (27/5H, s), 1.51 (18/5H, s),
1.58 (2H, m), 2.00 (4H, m), 2.12 (4/5H, t, J=7.6H
z), 2.53 (6/5H, t, J=7.4Hz), 3.55 (6/5H, s), 5.33
(2/5H, s), 5.35 (2H, m), 12.88 (2/5H, s). MS (m/z) : 340 (M+-tBu+H), 307 (M+-StBu), 264, 16
6, 125, 109, 97, 84, 69, 57; CI (イソブタン) 397
(M++H).
【0089】実施例7
【0090】
【化25】
【0091】3-オキソ-11-イコセンチオ酸S-t-ブチル
(712mg,1.79mmol)、(R)-2-ヒドロキシ-3-トリフェニル
メチルオキシプロピオン酸メチル(650mg, 1.79mmol)の
テトラヒドロフラン溶液(2.0ml)に、室温でトリフルオ
ロ酢酸銀(515mg, 2.33mmol)を加え、5時間攪拌した。こ
の反応液をシリカゲルを通して濾過し、エチルエーテル
で洗浄後、溶媒を減圧濃縮した。残留物をシリカゲルク
ロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製す
る事により、(R)-2-(3-オキソ-11-イコセノイルオキシ)
-3-トリフェニルメチルオキシプロピオン酸メチル(640m
g, 53%)(ケト、エノール互変異性体(5:1)の混合物)が無
色油状物質として得られた。 IR (neat, cm-1) : 3480, 2930, 2860, 1755, 1720, 14
50, 1220, 1100, 705.1 H-NMR (400 MHz) (CDCl3) : δ0.88 (3H, t, J=6.9H
z), 1.27 (20H, m), 1.54-1.64 (2H, m), 1.96-2.04 (4
H, m), 2.24 (2/6H, t, J=7.6Hz), 2.61 (5/6H, dt, J=
17.5, 7.2Hz), 2.64 (5/6H, dt, J=17.5, 7.4Hz), 3.47
-3.52 (2H, m), 3.57 (5/6H, d, J=15.5Hz), 3.58 (5/6
H, d, J=15.5Hz), 3.74 (15/6H, s), 3.75 (3/6H, s),
5.19 (1/6H, s), 5.26 (5/6H, dd, J=3.5, 4.6Hz), 5.2
8-5.40 (13/6H, m), 7.22-7.44 (15H, m), 11.77 (1/6
H, s). MS (m/z) : 362 (M+-COCH2CO(CH2)7C=C(CH2)7CH3+H), 2
85, 259 (Ph3CO+), 243(Ph3C+); CI (イソブタン) 409
(M+-Ph3CO).
【0092】実施例8
【0093】
【化26】
【0094】(R)-2-(3-オキソ-11-イコセノイルオキシ)
-3-トリフェニルメチルオキシプロピオン酸メチル(640m
g, 0.96mmol)のテトラヒドロフラン溶液(3.2ml)に、室
温でフッ化テトラブチルアンモニウム(1Mテトラヒドロ
フラン溶液)(1.24ml, 1.24mmol)を加え、2時間攪拌し、
さらに同試薬(0.19ml, 0.19mmol)を加え、一晩攪拌し
た。この反応液に6M塩酸溶液(0.26ml, 1.57mmol)を加え
て酸性とした後、反応溶液を氷水に注ぎジエチルエーテ
ルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナト
リウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカ
ゲルクロマトグラフィー(クロロホルム〜クロロホルム:
メタノール=20:1)により精製した後、酢酸エチル(100m
l)に溶解し、0.5N塩酸及び水で洗浄し、硫酸ナトリウム
で乾燥後溶媒を減圧留去すると、(R)-3-(9-オクタデセ
ノイル)-5-トリフェニルメチルオキシメチルテトロン酸
(563mg, 92%)が淡黄色油状物質として得られた。 IR (neat, cm-1) : 3450, 2925, 2860, 1770, 1700, 16
05, 1450, 710.1 H-NMR (400 MHz) (DMSO-d6) : δ0.83 (3H, t, J=6.8H
z), 1.23 (20H, m), 1.54 (2H, m), 1.95 (4H, m), 2.7
7 (2H, m), 3.18 (1H, dd, J=10.3, 3.8Hz), 3.33 (1H,
dd, J=10.3, 2.3Hz), 4.72 (1H, m), 5.30 (2H, m),
7.22-7.36 (15H, m). MS (m/z) : 376 (M+-Ph3COH), 260 (Ph3COH+), 243 (Ph
3C+), 165; CI (イソブタン) 637 (M++H). [α]D 20 +56.1゜ (c 0.92, CHCl3)
【0095】次いで、得られた(R)-3-(9-オクタデセノ
イル)-5-トリフェニルメチルオキシメチルテトロン酸(5
12mg, 0.80mmol)をメタノール(50ml)に溶解し、1N塩酸
(0.80ml)を加え、室温で88時間攪拌した。反応溶液を減
圧濃縮し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(ク
ロロホルム〜クロロホルム:メタノール=20:1〜10:1)に
より精製した後、酢酸エチル(100ml)に溶解し、0.5N塩
酸及び水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減
圧留去すると、(R)-3-(9-オクタデセノイル)-5-ヒドロ
キシメチルテトロン酸(220mg, 69%)が白色結晶として得
られた。 IR (KBr, cm-1) : 3340, 3240, 2925, 1755, 1665, 161
0, 1470, 1170, 1050, 885, 730.1 H-NMR (400 MHz) (DMSO-d6) : δ0.85 (3H, t, J=6.8H
z), 1.25 (20H, m), 1.48 (2H, m), 1.98 (4H, m), 2.7
2 (2H, t, J=7.5Hz), 3.62 (1H, dd, J=12.3, 3.9Hz),
3.73 (1H, dd, J=12.3, 2.6Hz), 4.59 (1H, m), 5.32
(2H, m). MS (m/z) : 394 (M+), 376 (M+-H2O), 358 (M+-2H2O),
345 (M+-H2O, CH2OH), 185, 172 154, 95, 81, 69, 55. [α]D 20 +53.3゜ (c 1.02, CHCl3) mp 78-80゜C
【0096】試験例1
【0097】本発明に係る化合物の癌細胞に対する増殖
抑制作用を決定するため、マウスP388白血病細胞を
用いるin vitro試験を行った。細胞培養培地には、牛胎
児血清10%、カナマイシン 0.1mg/ml、及び2-ジヒドロ
キシエチルジスルフィド10μMを含有するRPMI-1640培地
を用いた。増殖抑制作用の検定は、1×104 個/ml の癌
細胞を含む培地に試験化合物を加えて37℃で96時間、5%
CO2下で培養した後、MTT法(Cancer Res., 48, p589 (1
988))により細胞数を測定し、対照群と比較した。その
結果、実施例4で得られた化合物は49μg/ml、実施例8
で得られた化合物は32μg/mlのIC50を示した。
【0098】以上の結果から、本発明に係る化合物が癌
細胞増殖抑制作用を示すことが判明した。
【0099】
【発明の効果】本発明の製造方法及び中間体により、ア
シルテトロン酸誘導体、とくにその光学活性体を効率良
く製造しうる。また、本発明に係る化合物は、癌細胞の
増殖を抑制することから、抗がん剤として有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式[I] 【化1】 (式中、R1は置換基を有していてもよいアルキル基、置
    換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有して
    いてもよいアルキニル基、または置換基を有していても
    よいアリール基、R2は置換基を有していてもよいアルキ
    ル基、または置換基を有していてもよいアリール基、R3
    は水素原子またはヒドロキシル基の保護基である)で表
    されるグリセリン酸エステルをフッ素イオン源と反応さ
    せ、所望により保護基を除去することからなる、下記一
    般式[II] 【化2】 (式中、R1は置換基を有していてもよいアルキル基、置
    換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有して
    いてもよいアルキニル基、または置換基を有していても
    よいアリール基、R3は水素原子またはヒドロキシル基の
    保護基である)で表される3-アシル-5-ヒドロキシメチ
    ルテトロン酸誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 下記一般式[I] 【化3】 (式中、R1は置換基を有していてもよいアルキル基、置
    換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有して
    いてもよいアルキニル基、または置換基を有していても
    よいアリール基、R2は置換基を有していてもよいアルキ
    ル基、または置換基を有していてもよいアリール基、R3
    は水素原子またはヒドロキシル基の保護基である)で表
    されるグリセリン酸エステル。
  3. 【請求項3】 下記一般式(S)-[III] 【化4】 (式中、R1は置換基を有していてもよいアルキル基、置
    換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有して
    いてもよいアルキニル基、または置換基を有していても
    よいアリール基である)で表される(S)-3-アシル-5-ヒ
    ドロキシメチルテトロン酸誘導体、もしくは下記一般式
    (R)-[IV] 【化5】 (式中、R1'は置換基を有していてもよいアルケニル
    基、置換基を有していてもよいアルキニル基、または置
    換基を有していてもよいアリール基である)で表される
    (R)-3-アシル-5-ヒドロキシメチルテトロン酸誘導体ま
    たはそれらの医薬として許容されうる塩を有効成分とす
    る抗がん剤。
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