JPH1046257A - 熱延連続化プロセスを用いた成形性と時効性に優れた加工用熱延鋼板の製造方法 - Google Patents
熱延連続化プロセスを用いた成形性と時効性に優れた加工用熱延鋼板の製造方法Info
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- JPH1046257A JPH1046257A JP21328496A JP21328496A JPH1046257A JP H1046257 A JPH1046257 A JP H1046257A JP 21328496 A JP21328496 A JP 21328496A JP 21328496 A JP21328496 A JP 21328496A JP H1046257 A JPH1046257 A JP H1046257A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、熱延鋼板の材質を全長に亘って均
一にすると共に、先端部の材質不良による歩留まり低下
を防止し、加熱炉における省エネルギーによるコストメ
リットを向上させる熱延連続化プロセスを用いた成形性
と時効性に優れた加工用熱延鋼板の製造方法の提供。 【解決手段】 炭素含有量0.1%以下の鋼スラブを、
加熱炉での抽出温度を1150℃以下とし、粗圧延され
た鋼板を曲げ歪0.5%以上、曲げ歪速度0.05s-1
以上で巻取り、3秒以上1℃/s以下の冷却速度で保持
し、その後捲戻し、引き続き該鋼板の先端を、その前に
粗圧延され圧延ラインを先行する鋼板の後端に接合して
連続的に熱間仕上圧延を行い、圧延終了後0.5秒以内
に20℃/s以上の冷却速度で350〜450℃まで冷
却し捲取ることを特徴とする、成形性と時効性にに優れ
た加工用熱延鋼板の製造方法。
一にすると共に、先端部の材質不良による歩留まり低下
を防止し、加熱炉における省エネルギーによるコストメ
リットを向上させる熱延連続化プロセスを用いた成形性
と時効性に優れた加工用熱延鋼板の製造方法の提供。 【解決手段】 炭素含有量0.1%以下の鋼スラブを、
加熱炉での抽出温度を1150℃以下とし、粗圧延され
た鋼板を曲げ歪0.5%以上、曲げ歪速度0.05s-1
以上で巻取り、3秒以上1℃/s以下の冷却速度で保持
し、その後捲戻し、引き続き該鋼板の先端を、その前に
粗圧延され圧延ラインを先行する鋼板の後端に接合して
連続的に熱間仕上圧延を行い、圧延終了後0.5秒以内
に20℃/s以上の冷却速度で350〜450℃まで冷
却し捲取ることを特徴とする、成形性と時効性にに優れ
た加工用熱延鋼板の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱延連続化による
熱延鋼板の製造方法に係り、特に自動車や産業機械等に
用いられる成形性と時効性に優れた加工用熱延鋼板を連
続的に熱間圧延して製造する方法に関するものである。
熱延鋼板の製造方法に係り、特に自動車や産業機械等に
用いられる成形性と時効性に優れた加工用熱延鋼板を連
続的に熱間圧延して製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の加工用鋼板の技術分野
では、加工性の良い冷延鋼板が使用されていたが、最近
は冷延鋼板に代わる素材として比較的安価な加工用熱延
鋼板が使用されるようになってきている。
では、加工性の良い冷延鋼板が使用されていたが、最近
は冷延鋼板に代わる素材として比較的安価な加工用熱延
鋼板が使用されるようになってきている。
【0003】自動車や産業機械等に用いられる加工用熱
延鋼板の製造方法は、連続鋳造した鋼スラブを加熱炉で
約1200℃に加熱し、次いで粗圧延、仕上圧延を行
い、その後冷却してコイルに捲取るのが一般的である。
延鋼板の製造方法は、連続鋳造した鋼スラブを加熱炉で
約1200℃に加熱し、次いで粗圧延、仕上圧延を行
い、その後冷却してコイルに捲取るのが一般的である。
【0004】図1は熱延鋼板の先端から後端に亘る仕上
温度の分布を示す図である。熱間圧延される鋼板の先端
部の仕上温度が一番低く、後端部になるに従い温度が高
くなる。後端部の温度が高くなる理由は圧延速度増加に
伴う加工発熱によるものである。
温度の分布を示す図である。熱間圧延される鋼板の先端
部の仕上温度が一番低く、後端部になるに従い温度が高
くなる。後端部の温度が高くなる理由は圧延速度増加に
伴う加工発熱によるものである。
【0005】このように、鋼板の仕上温度は、鋼板の全
長に亘って均一でないため、鋼板の材質も先端部と中間
部、後端部で異なったものとなり問題があった。
長に亘って均一でないため、鋼板の材質も先端部と中間
部、後端部で異なったものとなり問題があった。
【0006】また、加熱炉での加熱は、熱間圧延される
鋼板の最低仕上温度、即ち、鋼板の先端部の仕上げ温度
がAr3変態点以上の温度となるように選定する必要が
あった。
鋼板の最低仕上温度、即ち、鋼板の先端部の仕上げ温度
がAr3変態点以上の温度となるように選定する必要が
あった。
【0007】そのため、従来方法での加熱温度は鋼板の
最冷点である先端部の温度確保のための1200℃程度
の高温加熱が必須であった、この温度は省エネルギー上
のコストバランスから見ると、鋼板の先端部以外では、
過剰加熱が行われていることは明白であり、コストバラ
ンスが悪いという問題がある。
最冷点である先端部の温度確保のための1200℃程度
の高温加熱が必須であった、この温度は省エネルギー上
のコストバランスから見ると、鋼板の先端部以外では、
過剰加熱が行われていることは明白であり、コストバラ
ンスが悪いという問題がある。
【0008】熱消費を極めて少なくして、加熱炉原単位
の低減をはかる加工用熱延鋼板の製造方法が、特公昭6
4−11695号に提案されている。この方法は、連続
鋳造して得られた熱スラブをAr3変態点以下に降温せ
しめることなくAr3〜1200℃の温度で5〜30%
の圧下を行い、続いて950〜1150℃に保持された
加熱炉に挿入加熱した後熱間圧延を行うものであるが、
この方法では、熱延鋼板の中間部の温度についての熱延
条件は適切なものであるとしても、前述した先端部の温
度低下の問題を解決することについての考慮がはらわれ
ておらず、加熱炉原単位の低減がはかられたとしても、
鋼板全体に亘って加工性を劣化させることなしに仕上圧
延を行い、均質な鋼板を得ることは技術的に困難であ
る。
の低減をはかる加工用熱延鋼板の製造方法が、特公昭6
4−11695号に提案されている。この方法は、連続
鋳造して得られた熱スラブをAr3変態点以下に降温せ
しめることなくAr3〜1200℃の温度で5〜30%
の圧下を行い、続いて950〜1150℃に保持された
加熱炉に挿入加熱した後熱間圧延を行うものであるが、
この方法では、熱延鋼板の中間部の温度についての熱延
条件は適切なものであるとしても、前述した先端部の温
度低下の問題を解決することについての考慮がはらわれ
ておらず、加熱炉原単位の低減がはかられたとしても、
鋼板全体に亘って加工性を劣化させることなしに仕上圧
延を行い、均質な鋼板を得ることは技術的に困難であ
る。
【0009】また、従来の製造方法では先端部の温度低
下による材質不良を回避するためには高温加熱が必須と
なるため、MnSやAlN等の析出物の析出が充分では
なく成形性や時効性の観点からも問題があった。
下による材質不良を回避するためには高温加熱が必須と
なるため、MnSやAlN等の析出物の析出が充分では
なく成形性や時効性の観点からも問題があった。
【0010】一方、MnSやAlNの析出促進を図る技
術としては、例えば特公平7−74376号公報に、粗
圧延後の鋼板に1100℃以下Ar3点以上で曲げ加工
を施し、かつ上記温度域に10秒以上保持する技術が開
示されている。
術としては、例えば特公平7−74376号公報に、粗
圧延後の鋼板に1100℃以下Ar3点以上で曲げ加工
を施し、かつ上記温度域に10秒以上保持する技術が開
示されている。
【0011】これに対し、本発明者は低温加熱と曲げ歪
および曲げ歪速度の条件を付加すると更に析出が促進さ
れ鋼板の延性と時効性が向上することを見い出した。ま
た、ここで低温加熱は上述のごとく、粗圧延後の鋼板を
接合し連続的に圧延して初めて達成される条件である。
特に鋼板の板厚が2mm以下の薄手の場合には、この連
続圧延法が効果的である。
および曲げ歪速度の条件を付加すると更に析出が促進さ
れ鋼板の延性と時効性が向上することを見い出した。ま
た、ここで低温加熱は上述のごとく、粗圧延後の鋼板を
接合し連続的に圧延して初めて達成される条件である。
特に鋼板の板厚が2mm以下の薄手の場合には、この連
続圧延法が効果的である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、熱
延鋼板の材質を全長に亘って均一にすると共に、先端部
の材質不良を回避し、加熱炉における省エネルギーによ
るコストメリットを向上させるとともに、成形性と時効
性に優れた加工用熱延鋼板を製造することを解決課題と
するものである。
延鋼板の材質を全長に亘って均一にすると共に、先端部
の材質不良を回避し、加熱炉における省エネルギーによ
るコストメリットを向上させるとともに、成形性と時効
性に優れた加工用熱延鋼板を製造することを解決課題と
するものである。
【0013】
(1)炭素含有量0.1%以下の鋼スラブを、加熱炉で
の抽出温度を1150℃以下とし、粗圧延された鋼板を
曲げ歪0.5%以上、曲げ歪速度0.05s-1以上で巻
取り、3秒以上1℃/s以下の冷却速度で保持し、その
後捲戻し、引き続き該鋼板の先端を、その前に粗圧延さ
れ圧延ラインを先行する鋼板の後端に接合して連続的に
熱間仕上圧延を行い、圧延終了後20℃/s以上の冷却
速度で350〜450℃まで冷却し捲取ることを特徴と
する、成形性と時効性に優れた加工用熱延鋼板の製造方
法。
の抽出温度を1150℃以下とし、粗圧延された鋼板を
曲げ歪0.5%以上、曲げ歪速度0.05s-1以上で巻
取り、3秒以上1℃/s以下の冷却速度で保持し、その
後捲戻し、引き続き該鋼板の先端を、その前に粗圧延さ
れ圧延ラインを先行する鋼板の後端に接合して連続的に
熱間仕上圧延を行い、圧延終了後20℃/s以上の冷却
速度で350〜450℃まで冷却し捲取ることを特徴と
する、成形性と時効性に優れた加工用熱延鋼板の製造方
法。
【0014】(2)炭素含有量0.1%以下の鋼スラブ
を、加熱炉での抽出温度を1150℃以下とし、粗圧延
された鋼板を曲げ歪0.5%以上、曲げ歪速度0.05
s-1以上で巻取り、3秒以上1℃/s以下の冷却速度で
保持し、その後捲戻し、引き続き該鋼板の先端を、その
前に粗圧延され圧延ラインを先行する鋼板の後端に接合
して連続的に熱間仕上圧延を行い、圧延終了後0.5秒
以内に20℃/s以上の冷却速度で350〜450℃ま
で冷却し捲取ることを特徴とする、成形性と時効性に優
れた加工用熱延鋼板の製造方法。
を、加熱炉での抽出温度を1150℃以下とし、粗圧延
された鋼板を曲げ歪0.5%以上、曲げ歪速度0.05
s-1以上で巻取り、3秒以上1℃/s以下の冷却速度で
保持し、その後捲戻し、引き続き該鋼板の先端を、その
前に粗圧延され圧延ラインを先行する鋼板の後端に接合
して連続的に熱間仕上圧延を行い、圧延終了後0.5秒
以内に20℃/s以上の冷却速度で350〜450℃ま
で冷却し捲取ることを特徴とする、成形性と時効性に優
れた加工用熱延鋼板の製造方法。
【0015】以下、本発明を詳細に説明する。
【0016】本発明で製造する成形性と時効性に優れた
加工用熱延鋼板は、自動車や産業機械等に用いられる3
00〜380MPaのクラスの軟質熱延鋼板を対象とし
ており、これら鋼板の化学成分の具体的範囲は以下のご
とくなっている。すなわち、C:0.1%以下,Mn:
0.1〜1.0%,Si:0.1%以下,P:0.02
5%以下,S:0.025%以下,Al:0.1%以
下、残部は不可避的不純物を除きFeである。
加工用熱延鋼板は、自動車や産業機械等に用いられる3
00〜380MPaのクラスの軟質熱延鋼板を対象とし
ており、これら鋼板の化学成分の具体的範囲は以下のご
とくなっている。すなわち、C:0.1%以下,Mn:
0.1〜1.0%,Si:0.1%以下,P:0.02
5%以下,S:0.025%以下,Al:0.1%以
下、残部は不可避的不純物を除きFeである。
【0017】加工用熱延鋼板に含有されるCは、C含有
量が多くなると硬質となり加工性が悪くなるので0.1
%以下としている。
量が多くなると硬質となり加工性が悪くなるので0.1
%以下としている。
【0018】Mnは、靱性を付与するため必要な元素で
あるが、多くなると硬質化するとともに加工性を劣化さ
せる。Si、Alは脱酸剤として添加するが、多くなる
と加工性を劣化させる。P、Sは、不可避的に含有され
るが、多くなると加工性に悪影響がでる。
あるが、多くなると硬質化するとともに加工性を劣化さ
せる。Si、Alは脱酸剤として添加するが、多くなる
と加工性を劣化させる。P、Sは、不可避的に含有され
るが、多くなると加工性に悪影響がでる。
【0019】この様な理由で、化学成分は上記範囲に調
整されている。
整されている。
【0020】図2は、加熱温度と熱延鋼板の仕上温度と
の関係を模式的に示す図である。従来の製造方法では、
通常、加熱炉で約1200℃程度に加熱したスラブを圧
延しているが、仕上圧延終了時の鋼板長手中間部の温度
は約900℃、鋼板の先端部はAr3変態点近傍の温度
にそれぞれ低下している。このように鋼板の先端部の温
度低下は著しいものがある。
の関係を模式的に示す図である。従来の製造方法では、
通常、加熱炉で約1200℃程度に加熱したスラブを圧
延しているが、仕上圧延終了時の鋼板長手中間部の温度
は約900℃、鋼板の先端部はAr3変態点近傍の温度
にそれぞれ低下している。このように鋼板の先端部の温
度低下は著しいものがある。
【0021】ところが、本発明では、粗圧延された熱延
鋼板の先端をその前に粗圧延され熱延ラインを先行する
鋼板の後端に接合するので、連続的に熱間圧延をするこ
とが可能となり、しかも、その熱間圧延は高速でかつ等
速圧延とすることができるので、鋼板の全長に亘って圧
延条件が同一となり、従来のバッチ式熱間圧延の加速圧
延とは異なって、仕上温度のバラツキが生じない。すな
わち本発明の方法では図2の●印に示すような温度パタ
ーンとなる。特に、板厚2mm以下の薄鋼板を製造する
場合には本方法の効果は大変著しい。
鋼板の先端をその前に粗圧延され熱延ラインを先行する
鋼板の後端に接合するので、連続的に熱間圧延をするこ
とが可能となり、しかも、その熱間圧延は高速でかつ等
速圧延とすることができるので、鋼板の全長に亘って圧
延条件が同一となり、従来のバッチ式熱間圧延の加速圧
延とは異なって、仕上温度のバラツキが生じない。すな
わち本発明の方法では図2の●印に示すような温度パタ
ーンとなる。特に、板厚2mm以下の薄鋼板を製造する
場合には本方法の効果は大変著しい。
【0022】このような理由により、本発明では加熱温
度を従来より低下でき、いわゆる低温加熱によりMnS
やAlN等の析出を促進できるので加工性や時効性の向
上も達成できる。実験によればその効果が大きいのは加
熱温度が1150℃以下の領域であった。
度を従来より低下でき、いわゆる低温加熱によりMnS
やAlN等の析出を促進できるので加工性や時効性の向
上も達成できる。実験によればその効果が大きいのは加
熱温度が1150℃以下の領域であった。
【0023】また加工性、特に延性の向上のためには、
上記低温加熱に加え、粗圧延終了後に0.5%以上の曲
げ歪を0.05s-1以上の曲げ歪速度で加え、更に1℃
/s以下の冷却速度で3秒以上保持することが地検され
た。最初の低温加熱時に析出したMnSやAl等の析出
物がその後の曲げ歪によって析出する析出物の核として
作用し、析出が更に青く真するためであると考えられ
る。曲げ歪は大きいほど効果が大であり、0.5%以上
が必要である。また、曲げ歪を高温で付与するため、熱
的消滅によるロスを少なくするため曲げ歪速度は0.0
5s-1以上必要である。また析出物が更に析出し成長す
るために、1℃/s以下の冷却速度で3秒以上保持が必
要である。
上記低温加熱に加え、粗圧延終了後に0.5%以上の曲
げ歪を0.05s-1以上の曲げ歪速度で加え、更に1℃
/s以下の冷却速度で3秒以上保持することが地検され
た。最初の低温加熱時に析出したMnSやAl等の析出
物がその後の曲げ歪によって析出する析出物の核として
作用し、析出が更に青く真するためであると考えられ
る。曲げ歪は大きいほど効果が大であり、0.5%以上
が必要である。また、曲げ歪を高温で付与するため、熱
的消滅によるロスを少なくするため曲げ歪速度は0.0
5s-1以上必要である。また析出物が更に析出し成長す
るために、1℃/s以下の冷却速度で3秒以上保持が必
要である。
【0024】また、時効性の向上のためには鋼板中の固
溶Nと固溶Cの低減が必須であるが、固溶N低減には加
熱炉での低温加熱と歪付与、その後の適当な保持による
AlN析出促進の効果が大きい。また、固溶C低減には
仕上圧延後0.5秒以内に20℃/s以上の冷却速度で
350〜450℃まで冷却し捲取ることが有効であるこ
とを見出した。350〜450℃は時効性向上のために
セメンタイトの析出が最も効果的に作用する温度領域で
あり、冷却条件を制御してCの過飽和度を高め、この領
域で捲取ることにより固溶Cも充分な低減がはかられた
と考えられる。20℃/s以上で冷却するのはCの過飽
和度を高めるために必要な条件である。また、時効性の
向上のためには仕上圧延後できるだけ速やかに冷却する
ことも重要な条件で、0.5秒以内の冷却が特に効果が
大きく、この条件を付加することにより時効性はさらに
向上することが実験で見出された。
溶Nと固溶Cの低減が必須であるが、固溶N低減には加
熱炉での低温加熱と歪付与、その後の適当な保持による
AlN析出促進の効果が大きい。また、固溶C低減には
仕上圧延後0.5秒以内に20℃/s以上の冷却速度で
350〜450℃まで冷却し捲取ることが有効であるこ
とを見出した。350〜450℃は時効性向上のために
セメンタイトの析出が最も効果的に作用する温度領域で
あり、冷却条件を制御してCの過飽和度を高め、この領
域で捲取ることにより固溶Cも充分な低減がはかられた
と考えられる。20℃/s以上で冷却するのはCの過飽
和度を高めるために必要な条件である。また、時効性の
向上のためには仕上圧延後できるだけ速やかに冷却する
ことも重要な条件で、0.5秒以内の冷却が特に効果が
大きく、この条件を付加することにより時効性はさらに
向上することが実験で見出された。
【0025】なお、本製造方法において、加熱炉の省エ
ネルギーのために、加熱炉への温片挿入(所謂ホットチ
ャージ、ウォームチャージと呼ばれるもの)を行う事は
本発明の効果を実現する上で何の障害もない。すなわ
ち、加熱炉への冷片挿入、温片挿入にかかわらず本発明
は成立する。
ネルギーのために、加熱炉への温片挿入(所謂ホットチ
ャージ、ウォームチャージと呼ばれるもの)を行う事は
本発明の効果を実現する上で何の障害もない。すなわ
ち、加熱炉への冷片挿入、温片挿入にかかわらず本発明
は成立する。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明を図に基づいて説明する。
図3は、熱延連続化法における成形性と時効性に優れた
加工用熱延鋼板の製造方法の概要を示す図である。
図3は、熱延連続化法における成形性と時効性に優れた
加工用熱延鋼板の製造方法の概要を示す図である。
【0027】図3に示すように、加熱炉1で1150℃
以下に加熱された炭素含有量0.1%以下の鋼スラブ
は、粗圧延機2で圧延され、これを捲取って粗圧延コイ
ル3とする。粗圧延後の鋼板の巻取りにはコイルボック
ス法(Stahl/u/Eisen,1983,vol
103,No.7,p295〜305及びIron a
nd Steel Engineer,1981,N
o.11,P.452)が使用できる。この方法は鋼板
を曲げると同時にコイル状に捲取るため保温効果を有す
る。粗圧延コイル3の先端は、溶接用切断機4でもって
切断され溶接に適する先端開先が形成される。先行する
粗圧延鋼板が仕上圧延機に搬送され仕上圧延されるが、
その後端は同じく溶接用切断機4でもって切断され溶接
に適する後端開先が形成される。先行する粗圧延鋼板の
後端と後行の粗圧延鋼板の先端とは、溶接装置5により
溶接して接合される。
以下に加熱された炭素含有量0.1%以下の鋼スラブ
は、粗圧延機2で圧延され、これを捲取って粗圧延コイ
ル3とする。粗圧延後の鋼板の巻取りにはコイルボック
ス法(Stahl/u/Eisen,1983,vol
103,No.7,p295〜305及びIron a
nd Steel Engineer,1981,N
o.11,P.452)が使用できる。この方法は鋼板
を曲げると同時にコイル状に捲取るため保温効果を有す
る。粗圧延コイル3の先端は、溶接用切断機4でもって
切断され溶接に適する先端開先が形成される。先行する
粗圧延鋼板が仕上圧延機に搬送され仕上圧延されるが、
その後端は同じく溶接用切断機4でもって切断され溶接
に適する後端開先が形成される。先行する粗圧延鋼板の
後端と後行の粗圧延鋼板の先端とは、溶接装置5により
溶接して接合される。
【0028】溶接装置5は、移動台車と一体になってお
り、先行する粗圧延鋼板の後端の移動速度と同期して移
動することができるように制御されていて、移動台車を
移動させながら先行する粗圧延鋼板の後端と後行の粗圧
延鋼板の先端とを溶接する。溶接法は、レーザービーム
溶接法が適するが、他の公知の溶接法も適用できる。
り、先行する粗圧延鋼板の後端の移動速度と同期して移
動することができるように制御されていて、移動台車を
移動させながら先行する粗圧延鋼板の後端と後行の粗圧
延鋼板の先端とを溶接する。溶接法は、レーザービーム
溶接法が適するが、他の公知の溶接法も適用できる。
【0029】溶接装置5によって一体に接合された粗圧
延鋼板は、仕上圧延機6で連続的に仕上圧延され、次い
で、ランナウトテーブルに設置された冷却装置7により
冷却された後コイルとして捲取機9で捲取られる。鋼板
は所定の長さを捲取られると、切断機8で切断され別の
コイルとして捲取機9で捲取られる。
延鋼板は、仕上圧延機6で連続的に仕上圧延され、次い
で、ランナウトテーブルに設置された冷却装置7により
冷却された後コイルとして捲取機9で捲取られる。鋼板
は所定の長さを捲取られると、切断機8で切断され別の
コイルとして捲取機9で捲取られる。
【0030】本発明では、粗圧延鋼板の先端を圧延ライ
ンを先行する粗圧延鋼板の後端と接合して連続的に一定
条件で仕上圧延の鋼板全体に温度バラツキがなく、鋼ス
ラブの加熱温度も、従来の1200℃ー程度よりも低温
の1150℃以下にできる。しかも低温加熱とそ圧延後
の適当な曲げ歪付与と保持により延性の向上をはかるこ
とができ、更に適当な冷却制御により時効性の向上も達
成することができる。
ンを先行する粗圧延鋼板の後端と接合して連続的に一定
条件で仕上圧延の鋼板全体に温度バラツキがなく、鋼ス
ラブの加熱温度も、従来の1200℃ー程度よりも低温
の1150℃以下にできる。しかも低温加熱とそ圧延後
の適当な曲げ歪付与と保持により延性の向上をはかるこ
とができ、更に適当な冷却制御により時効性の向上も達
成することができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例と比較例とについて述
べる。
べる。
【0032】表1に示す成分の鋼を用いて、表2に示す
条件で圧延した。
条件で圧延した。
【0033】表2に示す本発明例(No.1〜4)はい
ずれも、鋼板全長に亘って延性が良好で、かつ時効性も
良好(Al<20MPa)な結果を示す。これに対し、
比較例であるNo.5は、粗圧延終了後の鋼板(シート
バー)の接合を行わないため、鋼板フロント部の圧延速
度が低く、低温抽出(1080℃)では仕上温度が低下
しフロント部の延性が劣化する。また、No.6は抽出
温度が高温のため、同成分の実施例であるNo.4と比
較して、延性が低下しかつ時効性も劣化している。N
o.7は曲げ歪量が小さいため、No.8は曲げ歪速度
が小さいため、No.9は保持時間が短いため、また、
No.10は保持中の冷却速度が大きいためいずれも延
性が充分向上していない。更に、No.11は冷却開始
までの時間が長いため、No.12は冷却速度が低いた
め、また、No.13とNo.14は巻取温度外れのた
めの時効性が劣化している。以上からわかるようにN
o.5〜No.14はいずれも本発明と比較して発明の
特定要件を欠く部分があるので、延性と時効性の両立が
図れていない。
ずれも、鋼板全長に亘って延性が良好で、かつ時効性も
良好(Al<20MPa)な結果を示す。これに対し、
比較例であるNo.5は、粗圧延終了後の鋼板(シート
バー)の接合を行わないため、鋼板フロント部の圧延速
度が低く、低温抽出(1080℃)では仕上温度が低下
しフロント部の延性が劣化する。また、No.6は抽出
温度が高温のため、同成分の実施例であるNo.4と比
較して、延性が低下しかつ時効性も劣化している。N
o.7は曲げ歪量が小さいため、No.8は曲げ歪速度
が小さいため、No.9は保持時間が短いため、また、
No.10は保持中の冷却速度が大きいためいずれも延
性が充分向上していない。更に、No.11は冷却開始
までの時間が長いため、No.12は冷却速度が低いた
め、また、No.13とNo.14は巻取温度外れのた
めの時効性が劣化している。以上からわかるようにN
o.5〜No.14はいずれも本発明と比較して発明の
特定要件を欠く部分があるので、延性と時効性の両立が
図れていない。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明の、熱延連続化法プロセスを用い
た成形性と時効性に優れた加工用熱延鋼板の製造方法に
よれば、熱延鋼板の先端部の材質不良による製品歩留り
を向上させることができ、また、鋼スラブの加熱抽出温
度を低下できるため加熱炉の省エネルギーによるコスト
メリットを享受できるだけでなく、鋼板の延性と時効性
の向上を達成できる。
た成形性と時効性に優れた加工用熱延鋼板の製造方法に
よれば、熱延鋼板の先端部の材質不良による製品歩留り
を向上させることができ、また、鋼スラブの加熱抽出温
度を低下できるため加熱炉の省エネルギーによるコスト
メリットを享受できるだけでなく、鋼板の延性と時効性
の向上を達成できる。
【図1】熱延鋼板の仕上温度分布を示す図である。
【図2】加熱温度と熱延鋼板の仕上温度との関係を模式
的に示す図である。
的に示す図である。
【図3】本発明の熱延連続化プロセスを用いた成形性と
時効性に優れた加工用熱延鋼板の製造方法の概要を示す
図である。
時効性に優れた加工用熱延鋼板の製造方法の概要を示す
図である。
1 加熱炉 2 粗圧延機 3 粗圧延コイル 4 溶接用切断機 5 溶接装置 6 仕上圧延機 7 冷却装置 8 切断機 9 巻取機
Claims (2)
- 【請求項1】 炭素含有量0.1%以下の鋼スラブを、
加熱炉での抽出温度を1150℃以下とし、粗圧延され
た鋼板を曲げ歪0.5%以上、曲げ歪速度0.05s-1
以上で巻取り、3秒以上1℃/s以下の冷却速度で保持
し、その後捲戻し、引き続き該鋼板の先端を、その前に
粗圧延され圧延ラインを先行する鋼板の後端に接合して
連続的に熱間仕上圧延を行い、圧延終了後20℃/s以
上の冷却速度で350〜450℃まで冷却し捲取ること
を特徴とする、成形性と時効性に優れた加工用熱延鋼板
の製造方法。 - 【請求項2】 炭素含有量0.1%以下の鋼スラブを、
加熱炉での抽出温度を1150℃以下とし、粗圧延され
た鋼板を曲げ歪0.5%以上、曲げ歪速度0.05s-1
以上で巻取り、3秒以上1℃/s以下の冷却速度で保持
し、その後捲戻し、引き続き該鋼板の先端を、その前に
粗圧延され圧延ラインを先行する鋼板の後端に接合して
連続的に熱間仕上圧延を行い、圧延終了後0.5秒以内
に20℃/s以上の冷却速度で350〜450℃まで冷
却し捲取ることを特徴とする、成形性と時効性に優れた
加工用熱延鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21328496A JPH1046257A (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | 熱延連続化プロセスを用いた成形性と時効性に優れた加工用熱延鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21328496A JPH1046257A (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | 熱延連続化プロセスを用いた成形性と時効性に優れた加工用熱延鋼板の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1046257A true JPH1046257A (ja) | 1998-02-17 |
Family
ID=16636571
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21328496A Withdrawn JPH1046257A (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | 熱延連続化プロセスを用いた成形性と時効性に優れた加工用熱延鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1046257A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104984996A (zh) * | 2015-06-25 | 2015-10-21 | 中色科技股份有限公司 | 一种钨钼板生产线上加热炉与热轧机的布置方式 |
-
1996
- 1996-07-25 JP JP21328496A patent/JPH1046257A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104984996A (zh) * | 2015-06-25 | 2015-10-21 | 中色科技股份有限公司 | 一种钨钼板生产线上加热炉与热轧机的布置方式 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20031007 |