JPH1048402A - 光学的素子又は装置、これらの製造方法、及びその製造装置 - Google Patents

光学的素子又は装置、これらの製造方法、及びその製造装置

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JPH1048402A
JPH1048402A JP8220545A JP22054596A JPH1048402A JP H1048402 A JPH1048402 A JP H1048402A JP 8220545 A JP8220545 A JP 8220545A JP 22054596 A JP22054596 A JP 22054596A JP H1048402 A JPH1048402 A JP H1048402A
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sio
optical element
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着性、光学特性及び経済性に優れた光学的
素子又は装置、これらの製造方法、及びその製造装置を
提供すること。 【解決手段】 SiOX (但し、Xは2未満の正数)か
らなる第1の層1と、SiO2 からなる第2の層2と、
SnO2 からなる第3の層5と、SiO2 からなる第4
の層6とがこの順に基体3上に積層されている光学的素
子又は装置。この光学的素子又は装置を製造するに際
し、酸素を含む雰囲気中で物理的成膜法(スパッタリン
グ法、真空蒸着法等)により第1の層1を成膜する、光
学的素子又は装置の製造方法。この光学的素子又は装置
を製造するのに用いられ、酸素を含む雰囲気中で物理的
成膜法により前記第1の層1を成膜する成膜室61と、
第2〜第4の層2、5、6をそれぞれ成膜する各成膜室
62、63、64とを有する、光学的素子又は装置の製
造装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学的素子又は装
置、これらの製造方法、及びその製造装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、陰極線管(CRT)、液晶表示素
子等の光学的素子又は装置の需要が著しく伸びてきてい
る。
【0003】これらの光学的素子又は装置において、光
の透過率の向上、光の反射の防止、表示素子表面の保護
等の目的で、プラスチック等の基体上に酸化ケイ素及び
酸化スズ等からなる光学膜を設け、この光学膜の付いた
プラスチック等の基体を表示素子上に貼り付けることが
行われている。
【0004】この光学膜は、主に外光の反射防止を目的
として、光学的素子又は装置の基体上に屈折率の異なる
複数の層として設けられている。
【0005】しかし、上記の光学的素子又は装置に使用
する基体、特にプラスチック基板と光学膜との間には、
接着性、耐久性等の問題があった。そこで、陰極線管
(CRT)、液晶表示素子等の光学的素子又は装置にお
いて、無機物である光学膜と有機物であるプラスチック
基板との間の密着性を向上させるために、一般的な方法
として、チタンやクロム等の反応性の高い薄膜(いわゆ
る接着膜又は接着層)を両者の間に極く薄く設けること
が行われている。
【0006】図10は、従来の光学的素子又は装置にお
ける反射防止構造の一例を示すものである。例えばポリ
エチレンテレフタレート(この上にシリコン樹脂含有の
ハードコート層が設けられていてもよい。)等からなる
基体3上に、チタン等の金属薄膜からなる厚さ5nm以
下の層70と、二酸化スズ(SnO2 )等の酸化物系の
透明電極層からなる厚さ15nmの層5aと、主として
SiO2 からなる厚さ23nmの層6aと、二酸化スズ
(SnO2 )等の酸化物系の透明電極層からなる厚さ1
00nmの層5bと、主としてSiO2 からなる厚さ8
5nmの層6bとが反射防止膜(AR膜)4として設け
られている。
【0007】上記のような非常に薄くて反応性の高いチ
タンやクロム等の金属は、プラスチック等の基体と化学
的に結合して無機質の薄膜70を形成し、この薄膜70
に反応性の低い無機物である光学膜が密着するというも
のである。
【0008】この金属薄膜60は非常に薄いので、光学
膜の特性(例えば、光吸収性又は反射防止性等)に及ぼ
す影響は無視できるほど小さい。
【0009】しかしながら、上記の金属薄膜70からな
る接着層を形成するためには、光学膜の成膜用とは別の
成膜システム及び成膜プロセスを追加、導入しなければ
ならず、また、この追加の装置の設置をはじめ、接着層
用の材料、電力の供給及び維持管理等にコストがかかる
ため、経済的に優れた方法とは言い難い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、
反射防止用の光学膜の光学特性を保持しながら、上記の
金属薄膜の如き特別の接着層を追加することなしに、光
学膜の接着性を向上させ、かつ経済的にも優れた光学的
素子又は装置、これらの製造方法、及びその製造装置を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述した目
的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、陰極線管等
の光学的素子又は装置の基体上に光学膜が積層されてい
る構造において、基体に接する層(第1層)に特定の材
質からなる層を用いることによって、接着性、光学特性
及び経済性に優れた光学的素子又は装置が得られること
を見い出し、本発明に到達した。
【0012】即ち、本発明は、SiOX (但し、Xは2
未満の正数)からなる第1層と、主としてSiO2 から
なる第2層と、その他の反射防止用の層とがこの順に基
体上に積層されている光学的素子又は装置(以下、本発
明による光学的素子又は装置と称する。)に係るもので
ある。
【0013】ここで、上記の「光学的素子又は装置」と
は、光ビームの透過、出射及び入射が可能であり、光ビ
ームによる情報を伝達、出力及び入力できる素子又は装
置を意味し、例えば、陰極線管(CRT:ブラウン管
等)、光学レンズ、光学プリズムを始めとする種々の素
子又は装置を包含するものである。
【0014】本発明による光学的素子又は装置におい
て、SiOX 中のXは、2未満の正数(即ち、0<X<
2)でなければならない。
【0015】これは、SiOX (但し、Xは2未満の正
数)中の酸素原子の割合が安定組成(SiO2 )に比べ
て少ないために、酸素原子の欠乏したSiOX が活性化
して反応性が高くなり、プラスチック等の基体に対する
接着性が著しく向上するものと考えられる。即ち、Si
X 中の酸素原子の割合が少ないほど接着性は向上す
る。しかしながら、X=0であると、SiOX はケイ素
の単体(Si)になり、接着性には優れるが、光学吸収
が大きすぎ、光学特性が劣化する。このXは0.2〜
1.8とするのが望ましく、0.5〜1.0とするのが
更に望ましい。
【0016】図1(A)は、本発明による光学的素子又
は装置における反射防止構造を例示するものであり、例
えばポリエチレンテレフタレート(この上にシリコン樹
脂含有のハードコート層が設けられていてもよい。)等
からなる基体3上に、本発明のSiOX (但し、Xは2
未満の正数)からなる厚さ15nmの第1の層1と、主
としてSiO2 からなる厚さ23nmの第2の層2とが
順次積層して設けられており、この上に、二酸化スズ
(SnO2 )等の酸化物系の透明電極層からなる厚さ1
00nmの第3の層5と、主としてSiO2 からなる厚
さ85nmの第4の層6とが設けられ、反射防止膜(A
R膜)4を構成している。
【0017】図1(A)に例示した構造において、層1
は基体3と層2との接着性を向上させる接着層の機能を
持つ他、層1と層2との積層構造は層5及び6と共に反
射防止構造を形成している。即ち、層1−2−5−6の
順に屈折率が大−小−大−小の配列になっているため、
外光の反射は効果的に屈折若しくは吸収され、反射防止
効果が得られる。
【0018】また、図1(B)は、本発明の光学的素子
又は装置の構造を例示するものであり、図1(A)の反
射防止膜4上に、例えばチタンやケイ素からなる厚さ1
0nm以下の接着層7を介して、例えばフルオロカーボ
ンからなるトップコート層8が厚さ10nm以下に設け
られている。二酸化スズ(SnO2 )等の酸化物系の透
明電極層からなる層5は帯電防止又は静電シールドのた
め、接地されていることが好ましい。
【0019】上記した第1の層1は、2〜50nm、更
には、5〜25nmの厚みに成膜されていることが好ま
しい。これが厚すぎると、光学特性に劣化が生じ、また
薄すぎると接着性に劣化が生じる。約15nm程度が好
ましい。上記した第2の層2は、5〜50nm、更には
10〜30nmの厚みに成膜されていることが好まし
い。
【0020】ここで、図1において、基体3上にはハー
ドコート層が設けられていてもよいし、基体3上に接着
剤層を介してプラスチックフィルム層が設けられ、この
上にハードコート層を介して、図1の反射防止構造が積
層されていてもよい。
【0021】例えば、図2は、本発明による光学的素子
又は装置の他の例の概略断面図であるが、陰極線管等の
基体3上に接着層9を介してポリエチレンテレフタレー
ト等のプラスチックフィルム層10が設けられ、この上
にシリコーン樹脂又はシリコン樹脂等の有機物を含有す
るハードコート層11を介して、第1の層1、第2の層
2、第3の層5及び第4の層6からなる反射防止膜4が
積層し、更に接着層7を介してトップコート層8が積層
されている構造である。
【0022】図1に例示した光学的素子又は装置の反射
防止構造は、図10に示した従来の反射防止構造と比べ
て、基体3との接着に金属薄膜70を用いず、SiOX
(但し、Xは2未満の正数)を用いているため、チタン
等の金属薄膜を追加するのではなく、従って、現在使用
されている製造装置に新たな成膜システムを追加する必
要はない。
【0023】また、本発明は、本発明による光学的素子
又は装置を製造するに際し、酸素を含む雰囲気中で物理
的成膜法により前記第1層(SiOX )を成膜する、光
学的素子又は装置の製造方法(以下、本発明による製造
方法と称する。)を提供するものである。
【0024】上記の物理的成膜法とは、いわゆるPVD
法であって、主として物理的な現象や変化を利用して薄
膜を形成する薄膜形成技術であり、例えば、スパッタリ
ング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等が挙げ
られる。
【0025】また、酸素を含む雰囲気中で第1層の物理
的成膜を行うが、上述したように、第1層のSiOX
のXは2未満の正数となるように酸素ガスの量を調整し
なければならない。
【0026】本発明による製造方法においては、酸素ガ
スを含む雰囲気中で例えばケイ素ターゲットを酸素と反
応させた後、物理的に飛翔させ、SiOX を成膜してお
り、特に、酸素ガスの量の調節は非常に重要である。但
し、SiOX の状態は厳密には酸素ガスの導入量のみで
決定されるわけではない。
【0027】更に、本発明は、SiOX (但し、Xは2
未満の正数)からなる第1層と、主としてSiO2 から
なる第2層と、その他の反射防止用の層とがこの順に基
体上に積層されている本発明による光学的素子又は装置
を製造するのに用いられ、酸素を含む雰囲気中で物理的
成膜法により前記第1層を成膜する成膜室と、前記第2
層及び前記その他の反射防止用の層をそれぞれ成膜する
各成膜室とを有する、光学的素子又は装置の製造装置
(以下、本発明による製造装置と称する。)も提供する
ものである。
【0028】本発明による製造装置は、この装置内で物
理的成膜を行うことができるが、物理的成膜法とは、上
述したように、いわゆるPVD法であって、主として物
理的な現象や変化を利用して薄膜を形成する薄膜形成技
術であり、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法、イ
オンプレーティング法等が挙げられ、本発明による製造
装置では前記いずれの方法も使用できる。
【0029】また、酸素を含む雰囲気中で第1層の物理
的成膜を行うが、本発明による製造装置の第1層の成膜
室には、第1層のSiOX 中のXが2未満の正数となる
ように、酸素量を適宜調整できるシステムが配置され
る。
【0030】以下に、本発明による製造方法及び製造装
置について詳細に例示する。
【0031】図3は、本発明による光学的素子又は装置
の製造に使用できる製造装置の一例の概略断面図であ
る。この装置の真空槽20内においては、仕切り板21
で仕切られた各成膜室(チャンバー)61、62、6
3、64があり、各成膜室62、63、64には、図示
しない排気口、真空ポンプ、及びアルゴンガス、酸素ガ
ス等のガス導入口、冷却水導入口、高周波電源、AC電
源又は直流電源等がある。
【0032】図3においては、時計方向に定速回転する
巻出しロール41と、図中の反時計方向に定速回転する
巻取りロール42とが設けられ、巻出しロール41から
巻取りロール42に未成膜のプラスチックフィルム50
a、成膜後のプラスチックフィルム50bが順次矢印D
方向に走行するようになされている。このプラスチック
フィルム50aは図1の基体3又は図2のハードコート
層11付きのフィルム層10に相当するものであり、ま
たプラスチックフィルム50bはその上に図1の層1、
2、5、6等が順次成膜されたものであってよい。な
お、トップコート層8については、フィルムを巻き取っ
た後に形成するか、或いは、巻き取る前に図3の真空槽
20内で形成してもよい。
【0033】巻出しロール41から巻取りロール42側
にプラスチックフィルム50a、50bが順次走行する
中途部には、冷却キャン44が設けられている。この冷
却キャン44は、プラスチックフィルム50a、50b
を図中の下方に引き出してから反時計方向に回転する構
成とされる。
【0034】なお、巻出しロール41、巻取りロール4
2、及び冷却キャン44はそれぞれ、プラスチックフィ
ルム50a、50bの幅に対応する長さの円筒形をなす
ものであり、また、冷却キャン44の内部には図示しな
い冷却装置が設けられ、プラスチックフィルム50a、
50bのスパッタリング時の温度上昇による変形等を抑
制し得るようになされている。
【0035】従って、プラスチックフィルム50a、5
0bは、巻出しロール41から順次送り出され、更に冷
却キャン44の周面上を通過し、巻取りロール42に巻
き取られていく。なお、巻出しロール41から冷却キャ
ン44を経て、巻取りロール42へプラスチックフィル
ムを所定のテンション下で搬送するためにガイドロール
43がそれぞれ配設されている。そして、各成膜室内に
は、各ターゲットが冷却キャンと対向するように、電極
板上に設置されている。
【0036】図3は、図1に示す積層構造物を製造する
装置に好適であり、成膜室61内にはSiOX 層1用の
Siターゲット51、成膜室62内には例えば二酸化ケ
イ素2用のSiターゲット52、成膜室63内には二酸
化スズ5用のSnターゲット53、成膜室64内には二
酸化ケイ素6用のSiターゲット54が配されている。
そして、各成膜室において、酸素ガスをそれぞれ供給し
ながらターゲット51、52、53、54を順次スパッ
タすることにより、図1に示した如き各層1、2、5、
6を積層することができる。
【0037】なお、図3に示すような装置においては、
積層する層の数又は厚さにより、成膜室を適宜の個数設
けることができる。但し、第3層のSnO2 層と第4層
のSiO2 層は厚いので、実際にはターゲット数を増や
し、ラインスピードを一定として効率良く成膜するのが
よい。
【0038】この装置においては特に、酸素ガス供給量
を調節するフィードバック手段が設けられている。即
ち、成膜室61と成膜室62との間の検出室65には、
成膜室61で成膜されたSiOX 層1の状態を検出する
ための光学モニター30が配置されており、ここで検出
された情報が真空槽20の外部に配置されているコント
ローラ32aに送られ、このコントローラ32aの制御
信号により酸素ガス調節バルブ33で成膜室61への酸
素ガスの供給量を調節する。この酸素ガス34は、成膜
室61に酸素ガス導入管35を通して送られる。なお、
光学モニター30は成膜室61の内部に配置されていて
もよい。
【0039】また、上記4層又は各層の成膜後の位置で
も、第1層成膜後であって第1層以外の膜が透明であれ
ば、上記の光学モニターを配して酸素ガス導入量を制御
することができる。なお、上記のような酸素ガス導入量
の制御は、第1層以外の層についても行ってよい。
【0040】このフィードバック手段は、フィルム50
a上に成膜されたSiOX の光の吸収を測定する光学モ
ニター30を含み、SiOX の状態(酸化度)を光学的
に検出し、これを電流又は電圧値に変換してコントロー
ラ32aで基準値と比較し、常に一定量の酸素が供給さ
れるように、コントローラ32aから制御信号を出力す
るものである。
【0041】例えば、この光学モニター30は、図4に
示すように、発光素子71から出射した光ビームをSi
X 層1に照射し、その反射光ビームを受光素子72に
入射させることによってSiOX の光の吸収度を測定
し、これをフィードバックする。
【0042】詳しくは後述するが、光ビームの吸収の割
合とSiOX 中の酸素原子の割合との間には相関関係が
あり、SiOX の状態は酸素ガスの流量によって制御可
能である。
【0043】また、SiOX の屈折率(n)及び消衰係
数(k)を検出する方法として、測定機器としては、光
偏向の測定機器にEllipsometer(Rudolph Research社製
の「AutoEL NIR-3」)等、膜厚の測定機器にSurface Pr
ofilometer(Tencor社製の「P-10」)等を使用し、これ
らの測定値から屈折率(n)及び消衰係数(k)を求め
ることができる。
【0044】また、本発明による製造方法及びその装置
において、SiOX の成膜中の状態を検出して得られる
情報をフィードバック手段に入力し、成膜されたSiO
X の光の吸収を測定する光学モニターの出力によって、
前記フィードバック手段のセットポイントを調整するこ
とができる。
【0045】これは、光学モニターにより成膜されたS
iOX の状態を検出し、この検出値をフィードバック手
段のセットポイント(基準値)として、成膜中のSiO
X の状態の検出情報と比較し、この情報をもとにコント
ローラにより、酸素ガス調節バルブで酸素ガスの量を調
節する。
【0046】この成膜中のSiOX の状態の検出には、
図5に示すように、プラズマ強度センサー38を用いる
ことがよい。或いは、図6に示すように、ターゲット5
1の電圧を酸素量の検出情報として用いることもできる
が、ターゲット電圧はターゲット上に堆積したSiOX
により変動するからである。この場合は、電源39がコ
ントローラを兼ねるため、回路構成がより簡略となり得
る。
【0047】即ち、このようなSiOX の成膜中の状態
をプラズマ強度又はターゲット電圧を検出して得られる
情報をコントローラ32b又は電源39に入力すると共
に、成膜されたSiOX の光の吸収を測定する光学モニ
ター30の出力をコントローラ32c又は32dを介し
て入力し、これによってコントローラ32b又は電源3
9のセットポイントを調整する。
【0048】こうした調整方法は、図3に例示した光学
モニター30からのみの情報をもとにフィードバック手
段で酸素ガスの量を調整する方法よりも、成膜中のSi
Xの状態を検出できるため、成膜に実際に必要な酸素
ガスの量を正確にコントロールできるので、より精度の
高い成膜が可能である。
【0049】また、図7に示したように、スパッタの場
合、酸素ガスの供給量によるプラズマのインピーダンス
は、酸化ケイ素及びケイ素単体の場合のプラズマのイン
ピーダンス間でヒステリシスを生じることが判明してい
る。
【0050】即ち、このヒステリシスを利用し、第1層
を成膜するためには、酸素量が目的値V1 よりも少ない
安定状態(Si)から矢印a1 のように成膜を開始し、
酸素量を増加させて前記目的値V1 に固定してSiOX
を成膜する方法と、酸素量が目的値V2 よりも多い安定
状態(SiO2 )から矢印a2 のように成膜を開始し、
酸素量を前記目的値V2 に固定してSiOX を成膜する
方法とがあり、いずれの方法も、成膜の開始状態により
酸素量を目的値に正確に固定できることになる。即ち、
目的とする酸化度に対応するインピーダンスを示すSi
X を成膜することができるのである。
【0051】本発明による製造方法及び製造装置におけ
る物理的成膜法とは、いわゆるPVD法のことを示す
が、本発明においては、DC(直流)スパッタリング
法、RF(高周波)プラズマスパッタリング法、ACス
パッタリング法等のスパッタリング法が好ましく、真空
蒸着法も使用できる。
【0052】本発明において、第1層であるSiOX
は光学的に吸収をもつ層である。つまり、この第1層は
基板に対する接着機能のみを有する層ではなく、第1層
と第2層とが、その他の反射防止用の層と共に反射防止
構造を形成する。即ち、第1層は、接着機能及び光学的
機能を有する層である。
【0053】ここで、その他の反射防止用の層は屈折率
の大きな層(例えば、酸化物系の透明電極層)と小さな
層(例えば、主としてSiO2 からなる層)をこの順に
積層したものであり、外光又は内光の光ビームの反射率
を減少させる機能を有する層(膜)である。第1層は、
第2層に比べて屈折率が大きく、上記のその他の反射防
止用の層と共に第1層と第2層とが反射防止構造を形成
し、光学膜として反射防止の機能を有している。
【0054】図8は、ポリエチレンテレフタレート(P
ET)フィルム上に、図1(A)に示した反射防止構造
(4層)を施した例と、ポリエチレンテレフタレート
(PET)単層の例とにおいて、入射波長による反射率
の変化を示すグラフである。
【0055】PET単層の例に比べて、PET上に反射
防止構造を施した例は、波長480〜600nmの範囲
で優れた反射防止能を有していることが分かる。この波
長480〜600nmは可視光の波長範囲であり、特に
この範囲における反射率の向上が著しい。
【0056】また、図9は、本発明による光学的素子又
は装置として、陰極線管12のフェースプレート13上
に上記の反射防止膜を設けた例である。即ち、図8に示
すように、可視光の波長範囲では反射率が小さいため
に、入射光に対して反射光の光量は非常に減少する。ま
た、SnO2 層を接地しているために、陰極線管内から
外部に出射する電磁波の量は少なくなり、他の機器類や
人体に及ぼす電磁波の影響は極めて少ない。また、ほこ
り付着を防ぐ帯電防止効果も良好である。
【0057】本発明においては、詳しくは後述するが、
光ビームの吸収の割合とSiOX 中の酸素原子の割合と
に相関関係があるので、SiOX の好ましい成分をその
消衰係数(k)及び屈折率(n)に対応させて決定する
ことができる。即ち、波長550nmにおいてSiOX
の消衰係数(k)が0.01から0.05であること、
また波長550nmにおいてSiOX の屈折率(n)が
1.8から2.3であることがそれぞれ好ましい。な
お、通常、過度の光吸収を避けるには、いずれの波長で
も屈折率(n)は1.7〜2.3であり、また波長45
0〜650nmでは消衰係数(k)が平均で0.05以
下であることが必要とされている。
【0058】本発明による光学的素子又は装置におい
て、基体はガラス、シリコン等の無機物でもよいが、P
ET等の有機物からなることが好ましい。基体が有機物
であると、第1層のSiOX が極めて優れた接着性を示
す。ここで「基体」とは、光学的素子又は装置におい
て、光学的素子又は装置の本体を含むものである。
【0059】また、上記の有機物は、樹脂であることが
更に好ましい。樹脂としては、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)等の合成樹脂が特に好ましく、従来公知
の樹脂であればいかなるものでも使用できる。
【0060】既に図2で示したが、基体上には有機物か
らなるハードコート層が設けられ、このハードコート層
上に第1層のSiOX が設けられている構造であること
が好ましい。ハードコート層を設けることによって、光
学的素子又は装置の機械的強度が向上し、耐久性にも優
れたものとなる。このハードコート層の材料もプラスチ
ックを始め、ハードコート層として使用される従来公知
の材料が使用できる。
【0061】このハードコート層は、シリコーン樹脂を
含む層であっても、本発明の第1層との接着性は良好で
ある。
【0062】また、第2層はSiOX 及びSnO2 より
も小さい屈折率を示し、かつSnO2 を変質させない材
質からなるのがよく、SiO2 が好適である。
【0063】この第2層上に設けられる反射防止膜は、
SnO2 、ITO(indium tin oxide)等の酸化物系の
透明電極層からなる第3層と、主としてSiO2 からな
る第4層とによって形成されていることが好ましい。即
ち、第3層は屈折率が大きく、第4層は屈折率が小さい
ので、第1層、第2層、第3層及び第4層によって反射
防止膜を形成できる。
【0064】また、この反射防止膜上に、チタンやケイ
素等からなる接着層を介して表面保護のためにトップコ
ート層が形成されていることが好ましく、これらはいず
れもスパッタ法等で成膜可能である。
【0065】トップコート層としては、フルオロカーボ
ンを用いることが好ましく、耐刷性等に優れた従来公知
のフルオロカーボンを使用できるが、特に、ポリテトラ
フルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロポリエー
テル(PFPE)又はこれらの混合物を使用することが
好ましい。トップコート層下の接着層としてシリコン
(ケイ素)を用いると、接着力が向上する。
【0066】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例について説明
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0067】1.単層コーティングしたサンプルの剥離
テスト (1)単層コーティングしたサンプルの作製 基体として、膜厚6μmのハードコート層(タフトッ
プ:東レ社製)の設けられている膜厚0.188mmの
ポリエチレンテレフタレート(東レ社製)を5cm四方
に切断し、エタノールで洗浄、乾燥した。
【0068】その後、スパッタリング装置(MRC社製
のR&D)において、30分間減圧(脱気)を行い、圧
力2mTorrに調整した成膜室内で下記の表1に示す
材質の層(上述の第1層に相当)を成膜した。
【0069】但し、成膜の前に1分間、ターゲットをシ
ャッタで覆って、プレスパッタリングを行い、そしてM
RC社製のスパッタ装置「R&D」(以下、同様)によ
るDC(直流)スパッタリング法を用いて、1分間成膜
を行った。このときの膜厚は100〜200nmとし
た。また、SiOX を成膜する際の導入ガス(Ar+O
2 )の総量は60sccmであった。成膜時のアルゴン
ガス、酸素ガス、窒素ガス、DC(直流)スパッタリン
グ時の電力を下記の表2に記載する。
【0070】また、下記の表1の材質において、( )
内には、ガスの総量60sccmのうちの酸素ガスの量
(単位sccm)を示したものである(以下、同様)。
また、TiNX (W)は、Wをドープした第1層の材質
である。
【0071】(2)サンプルの剥離テスト 以下の剥離テストをテスト1、テスト2、テスト3、テ
スト4の順に行った(これらの各テストは以下の他の例
でも同様に行った)。
【0072】「テスト1」では、半径約30mmの球状
の重錘に4層に重ねた布を被し、これにエタノールを含
浸し、2kg重の力で40回(20往復)、サンプルの
層の表面をラビングする。このテストにおいては、サン
プルの表面が外観的に変化しないものを「○」とし、多
少の膜の剥離がすじ状に生じたものを「△」、膜が剥離
したものを「×」とした。
【0073】「テスト2」では、テスト1において、半
径約30mmの球状の重錘に1層の布を被せたものを使
用した。この場合も、テスト1と同様に、サンプルの表
面が外観的に変化しないものを「○」とし、多少の膜の
剥離がすじ状に生じたものを「△」、膜が剥離したもの
を「×」とした。
【0074】「テスト3」では、沸騰した水中に10分
間サンプルを浸し、その後、テスト1と同様に膜の剥離
テスト及びその評価を行った。
【0075】「テスト4」では、沸騰した水中に10分
間サンプルを浸し、その後、テスト2と同様に膜の剥離
テスト及びその評価を行った。
【0076】但し、通常、4層に重ねた布よりも、1層
の布の場合の方が膜の剥離が生じ易く、より厳しいテス
トである。また、沸騰した水中に10分間サンプルを浸
すことによって、サンプルの耐熱性及び耐湿性の評価が
できる。
【0077】 *:4層コーティング型の陰極線管上の第1層に用いる場合、光学的に使用でき る屈折率(n)と消衰係数(k)とを有するサンプル。
【0078】 *:電気伝導性を有するSnOX を陰極線管上の4層の反射防止膜用として成膜 するのに最適の量の酸素ガスを導入した。
【0079】(3)結果 表1から、各例のサンプルは、その耐剥離性から3つの
ランクに分けることができる。例1〜6は剥離し易く、
実用には耐えがたいサンプル、例7〜13は剥離しにく
いが、厳しい環境下では剥離し易いサンプル、例14〜
19のサンプルは剥離しにくく、機械的耐久性に優れて
いるサンプルである(但し、例19のSiは光吸収が多
すぎる欠点がある)。
【0080】更に、図9に示したような陰極線管(CR
T)の使用には、光学特性も要求され、これを満たすも
のは、例14(材質:SiOX (17))、例15(材
質:SiOX (16))、例16(材質:SiOX (1
5))である。
【0081】但し、上記の光学特性は、サンプルの屈折
率(n)及び消衰係数(k)の特性であり、測定に際し
ては、シリコン基板上に上記した層を成膜し、光偏向を
Ellipsometer(Rudolph Research社製の「AutoEL NIR-
3」)により、膜厚をSurfaceProfilometer(Tencor社製
の「P-10」)によりそれぞれ測定し、これらから屈折率
(n)と消衰係数(k)を求めた(以下、同様)。
【0082】2.多層コーティングしたサンプルの剥離
テスト (1)多層コーティングしたサンプルの作製 単層コーティングしたサンプルの作製と同様の基体上
に、上記の「R&D」で多層コーティングした陰極線管
(CRT)用のサンプルを作製した。作製したサンプル
の材質は、下記の表3に示す。
【0083】(2)サンプルの剥離テスト 単層コーティングしたサンプルの剥離テストと同様に、
各サンプルの最表層上から剥離テストを行い、このテス
トの結果を下記の表3に示す。図9に示した陰極線管
(CRT)用の構造(CRT仕様)にした際の最良の第
1層:SiOX (15)、SiOX (16)、SiOX
(17)の成膜速度及び波長405.0nm、546.
1nm、632.8nmにおける屈折率(n)及び消衰
係数(k)を下記の表4に示す。
【0084】 *:基体を予めプラズマ放電処理しておけば、テスト4で結果は○となる。
【0085】
【0086】(3)結果 表3より、基体上に4層を積層した場合でも、第1層に
SiOX を使用したサンプルは剥離しにくく、機械的耐
久性に優れている。
【0087】また、表4より、例24(材質:SiOX
(15))、例25(材質:SiOX (16))、例2
6(材質:SiOX (17))のサンプルはいずれも波
長546.1nmでnが1.8〜2.3、kが0.01
〜0.05の範囲にあり、光学特性に優れていることが
分かる。
【0088】3.CRT仕様の反射防止膜の透過率 (1)サンプルの作製 上述の方法によって作製された例24(材質:SiOX
(15))、例25(材質:SiOX (16))、例2
6(材質:SiOX (17))のサンプルに加えて、第
1層にSnOX を使用した例27のサンプルを作製し
た。
【0089】(2)サンプルの透過率測定 上述の4つのサンプルの光の透過率を測定した。但し、
使用した測定機器はパーキンエルマー社製のラムダ19
分光光度計である。下記の表5にその結果を示す。測定
値はCRT仕様の反射防止膜における光の透過率を、最
小透過率及び平均透過率について測定した(但し、数値
は波長450〜650nmの範囲のものである)。
【0090】
【0091】(3)結果 第1層にSiOX を使用したサンプルは、SnOX を第
1層に使用したサンプルに比べて透過率がやや落ちてい
るが、この透過率の減少は、例えばCRTの性能を劣化
させる程のものではない。そして、SiOX を用いたサ
ンプルの透過率は大きく、十分であることが分かる。
【0092】4.評価 本実施例では、DCスパッタリング法を用い、プラズマ
による基体のクリーニングはスパッタ前に予め行われて
おらず、成膜室の脱気も十分とは言えない等の劣悪条件
下で上述の各例のサンプルを作製したが、このような条
件下でも、例24、例25、例26のようなサンプルは
極めて優れた接着性と光学特性とを兼ね備えている。従
って、これらのサンプルは、他の条件で成膜すると、劣
悪条件よりも良い条件で成膜されるため、得られる性能
は一層向上することは明らかである。
【0093】・接着性について 上記した表1から分かるように、SiOX において、酸
素ガスの量が少ないほど、即ち、SiOX 中の酸素原子
の量が少ないほど接着性がよい。これは、酸素原子の欠
乏が接着性を向上させているものと考えられる。酸素供
給量としては、17sccm以下がよい。
【0094】・光学効果について 上記した表4より、SiOX において、酸素ガスの量が
多いほど、即ち、SiOX 中の酸素原子の量が多いほど
屈折率が小さくなる。CRT仕様の第1層においては、
屈折率が大きいほうが光学特性に優れるため、酸素ガス
の量は少ない方がよいが、酸素ガスの量が少なすぎる
と、kが大きくなり、光の吸収が大きくなりすぎるた
め、反射防止膜の機能に問題がある。逆に、酸素ガスの
量が多いと、kが小となり、光吸収が少なく、反射が生
じ易くなる。例24、25、26のサンプルは、いずれ
も優れた光学特性を示す。
【0095】以上、本発明を実施例について説明した
が、上述した実施例は本発明の技術的思想に基づいて更
に変形が可能である。
【0096】例えば、上述した光学的素子又は装置の層
構成や材質、形状等は種々変更でき、特に陰極線管以外
にも、光学レンズ、光学プリズム、半導体、液晶素子
等、様々な光学系、光源装置、光情報処理装置に対して
本発明を適用できる。
【0097】各層の成膜方法については、その種類ごと
に適切な方法を採用でき、スパッタリング法、真空蒸着
法、コーティング法等を適切に組み合わせることができ
る。
【0098】更に、各層の製造方法及び製造装置におい
て、上述したフィードバック手段以外にも、検出された
情報をもとに、成膜時の温度、圧力、電圧、酸素ガス、
アルゴンガス等、種々のパラメーターを適切に設定し、
最適な状態にするフィードバック手段を採用することが
できる。フィードバック手段は自動であってもよいし、
手動であってもよい。
【0099】
【発明の作用効果】本発明によれば、SiOX (但し、
Xは2未満の正数)からなる第1層と、主としてSiO
2 からなる第2層と、その他の反射防止用の層とがこの
順に基体上に積層されているので、特別の接着層を追加
することなしに接着性、光学特性及び経済性にも優れる
光学的素子又は装置を提供できる。
【0100】また、本発明の製造方法によれば、酸素を
含む雰囲気中で物理的成膜法により前記第1層を成膜す
るので、上記の優れた光学的素子又は装置を効率良くか
つ経済的に製造することができる。
【0101】更に、本発明の製造装置によれば、酸素を
含む雰囲気中で物理的成膜法により前記第1層を成膜す
る成膜室と、前記第2層及び前記その他の反射防止用の
層をそれぞれ成膜する各成膜室とを有するので、本発明
の製造装置を用いて、上記の優れた光学的素子又は装置
を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の反射防止膜の構造例Iの概略
断面図であり、(B)は本発明の光学的素子の構造例I
の概略断面図である。
【図2】本発明の光学的素子の構造例IIの概略断面図で
ある。
【図3】同、製造方法及び製造装置の一例の概略断面図
である。
【図4】同、製造方法及び製造装置に使用できる光学セ
ンサーの概略断面図である。
【図5】同、製造方法及び製造装置に使用できるフィー
ドバック手段を含む概略図である。
【図6】同、製造方法及び製造装置に使用できるフィー
ドバック手段を含む概略図である。
【図7】同、製造方法及び製造装置におけるスパッタ時
の酸素量によるプラズマのインピーダンスの変化を示す
ヒステリシス曲線図である。
【図8】ポリエチレンテレフタレートと、ポリエチレン
テレフタレート上に反射防止膜を施した時の波長による
反射率の変化を示したグラフである。
【図9】本発明の光学的装置の構造例における外光の反
射防止と内側の電磁波シールドを示した概略断面図であ
る。
【図10】従来の反射防止膜の構造例の概略断面図であ
る。
【符号の説明】
1…SiOX 層、2、6、6a、6b…SiO2 層、3
…基体、4…反射防止膜、5、5a、5b…SnO
2 層、7、9…接着層、8…トップコート層、10…プ
ラスチック層、11…ハードコート層、12…陰極線管
(CRT)、20…真空槽、21…仕切り板、30…光
学センサー、32a、32b、32c、32d…コント
ローラ、33…酸素ガスの調節バルブ、34…酸素ガス
供給源、35…酸素ガス導入管、38…プラズマ強度セ
ンサー、39…電源(電圧)、41…巻出しロール、4
2…巻取りロール、44…冷却キャン 50a、50b…プラスチックフィルム、51、52、
54…シリコンターゲット、53…Snターゲット、6
1…SiOX 層成膜室、62、64…SiO2 層成膜
室、63…SnO2 層成膜室、65…検出室、71…発
光素子、72…受光素子

Claims (51)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SiOX (但し、Xは2未満の正数)か
    らなる第1層と、主としてSiO2 からなる第2層と、
    その他の反射防止用の層とがこの順に基体上に積層され
    ている光学的素子又は装置。
  2. 【請求項2】 第1層が光学的に吸収をもつ、請求項1
    に記載した光学的素子又は装置。
  3. 【請求項3】 第1層と第2層とが、その他の反射防止
    用の層と共に反射防止構造を形成している、請求項1に
    記載した光学的素子又は装置。
  4. 【請求項4】 波長550nmにおいて、SiOX の消
    衰係数(k)が0.01から0.05である、請求項1
    に記載した光学的素子又は装置。
  5. 【請求項5】 波長550nmにおいて、SiOX の屈
    折率(n)が1.8から2.3である、請求項1に記載
    した光学的素子又は装置。
  6. 【請求項6】 基体が有機物からなる、請求項1に記載
    した光学的素子又は装置。
  7. 【請求項7】 有機物が樹脂からなる、請求項6に記載
    した光学的素子又は装置。
  8. 【請求項8】 基体上に、有機物を含むハードコート層
    が設けられ、このハードコート層上に第1層が設けられ
    ている、請求項1に記載した光学的素子又は装置。
  9. 【請求項9】 ハードコート層がシリコーン樹脂を含
    む、請求項8に記載した光学的素子又は装置。
  10. 【請求項10】 その他の反射防止用の層が、酸化物系
    の透明電極層からなる第3層と、主としてSiO2 から
    なる第4層とによって形成されている、請求項1に記載
    した光学的素子又は装置。
  11. 【請求項11】 その他の反射防止用の層上に、接着層
    を介してトップコート層が形成されている、請求項1に
    記載した光学的素子又は装置。
  12. 【請求項12】 SiOX (但し、Xは2未満の正数)
    からなる第1層と、主としてSiO2 からなる第2層
    と、その他の反射防止用の層とがこの順に基体上に積層
    されている光学的素子又は装置を製造するに際し、酸素
    を含む雰囲気中で物理的成膜法により前記第1層を成膜
    する、光学的素子又は装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 酸素を含む雰囲気中の酸素量をフィー
    ドバック手段で制御する、請求項12に記載した製造方
    法。
  14. 【請求項14】 成膜されたSiOX の光の吸収を測定
    する光学モニターを含むフィードバック手段によって酸
    素量を制御する、請求項13に記載された製造方法。
  15. 【請求項15】 SiOX の成膜中の状態を検出して得
    られる情報をフィードバック手段に入力し、成膜された
    SiOX の光の吸収を測定する光学モニターの出力によ
    って、前記フィードバック手段のセットポイントを調整
    する、請求項14に記載した製造方法。
  16. 【請求項16】 成膜中のプラズマの状態をプラズマ強
    度センサーによって検出する、請求項15に記載した製
    造方法。
  17. 【請求項17】 成膜中のSiOX 用のターゲット電圧
    を検出する、請求項15に記載した製造方法。
  18. 【請求項18】 酸素量が目的値よりも少ない安定状態
    から成膜を開始して、前記酸素量を前記目的値に固定し
    てSiOX を成膜する、請求項12に記載した製造方
    法。
  19. 【請求項19】 酸素量が目的値よりも多い安定状態か
    ら成膜を開始して、前記酸素量を前記目的値に固定して
    SiOX を成膜する、請求項12に記載した製造方法。
  20. 【請求項20】 物理的成膜法としてスパッタリング法
    を用いる、請求項12に記載した製造方法。
  21. 【請求項21】 物理的成膜法として真空蒸着法を用い
    る、請求項12に記載した製造方法。
  22. 【請求項22】 光学的に吸収をもつ第1層を形成す
    る、請求項12に記載した製造方法。
  23. 【請求項23】 第1層と第2層とその他の反射防止用
    の層とによって反射防止構造を形成する、請求項12に
    記載した製造方法。
  24. 【請求項24】 波長550nmにおける消衰係数
    (k)が0.01から0.05であるSiOX を成膜す
    る、請求項12に記載した製造方法。
  25. 【請求項25】 波長550nmにおける屈折率(n)
    が1.8から2.3であるSiOX を成膜する、請求項
    12に記載した製造方法。
  26. 【請求項26】 基体を有機物で形成する、請求項12
    に記載した製造方法。
  27. 【請求項27】 有機物として樹脂を用いる、請求項2
    6に記載した製造方法。
  28. 【請求項28】 基体上に、有機物を含むハードコート
    層を設け、このハードコート層上に第1層を設ける、請
    求項12に記載した製造方法。
  29. 【請求項29】 シリコーン樹脂を含むハードコート層
    を形成する、請求項28に記載した製造方法。
  30. 【請求項30】 その他の反射防止用の層を、酸化物系
    の透明電極層からなる第3層と、主としてSiO2 から
    なる第4層とによって形成する、請求項12に記載した
    製造方法。
  31. 【請求項31】 その他の反射防止用の層上に、接着層
    を介してトップコート層を形成する、請求項12に記載
    した製造方法。
  32. 【請求項32】 SiOX (但し、Xは2未満の正数)
    からなる第1層と、主としてSiO2 からなる第2層
    と、その他の反射防止用の層とがこの順に基体上に積層
    されている光学的素子又は装置を製造するのに用いら
    れ、酸素を含む雰囲気中で物理的成膜法により前記第1
    層を成膜する成膜室と、前記第2層及び前記その他の反
    射防止用の層をそれぞれ成膜する各成膜室とを有する、
    光学的素子又は装置の製造装置。
  33. 【請求項33】 酸素を含む雰囲気中の酸素量がフィー
    ドバック手段で制御される、請求項32に記載した製造
    装置。
  34. 【請求項34】 成膜されたSiOX の光の吸収を測定
    する光学モニターを含むフィードバック手段によって酸
    素量が制御される、請求項33に記載された製造装置。
  35. 【請求項35】 SiOX の成膜中の状態を検出して得
    られる情報がフィードバック手段に入力され、成膜され
    たSiOX の光の吸収を測定する光学モニターの出力に
    よって、前記フィードバック手段のセットポイントが調
    整される、請求項34に記載した製造装置。
  36. 【請求項36】 成膜中のプラズマの状態がプラズマ強
    度センサーによって検出される、請求項35に記載した
    製造装置。
  37. 【請求項37】 成膜中のSiOX 用のターゲット電圧
    が検出される、請求項35に記載した製造装置。
  38. 【請求項38】 酸素量が目的値よりも少ない安定状態
    から成膜を開始して、前記酸素量を前記目的値に固定し
    てSiOX が成膜される、請求項32に記載した製造装
    置。
  39. 【請求項39】 酸素量が目的値よりも多い安定状態か
    ら成膜を開始して、前記酸素量を前記目的値に固定して
    SiOX が成膜される、請求項32に記載した製造装
    置。
  40. 【請求項40】 物理的成膜法がスパッタリング法であ
    る、請求項32に記載した製造装置。
  41. 【請求項41】 物理的成膜法が真空蒸着法である、請
    求項32に記載した製造装置。
  42. 【請求項42】 第1層が光学的に吸収をもつ、請求項
    32に記載した製造装置。
  43. 【請求項43】 第1層と第2層とが、その他の反射防
    止用の層と共に反射防止構造を形成している、請求項3
    2に記載した製造装置。
  44. 【請求項44】 波長550nmにおいて、SiOX
    消衰係数(k)が0.01から0.05である、請求項
    32に記載した製造装置。
  45. 【請求項45】 波長550nmにおいて、SiOX
    屈折率(n)が1.8から2.3である、請求項32に
    記載した製造装置。
  46. 【請求項46】 基体が有機物からなる、請求項32に
    記載した製造装置。
  47. 【請求項47】 有機物が樹脂からなる、請求項46に
    記載した製造装置。
  48. 【請求項48】 基体上に、有機物を含むハードコート
    層が設けられ、このハードコート層上に第1層が設けら
    れる、請求項32に記載した製造装置。
  49. 【請求項49】 ハードコート層がシリコーン樹脂を含
    む、請求項48に記載した製造装置。
  50. 【請求項50】 その他の反射防止用の層が、酸化物系
    の透明電極層からなる第3層と、主としてSiO2 から
    なる第4層とによって形成される、請求項32に記載し
    た製造装置。
  51. 【請求項51】 その他の反射防止用の層上に、接着層
    を介してトップコート層が形成される、請求項32に記
    載した製造装置。
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