【発明の詳細な説明】
ベンゾピランおよびその治療薬としての使用
本発明は、新規化合物、その製法およびその治療薬としての使用に関する。
ヨーロッパ公開特許出願番号0126311は、6−アセチル−トランス−4
−(4−フルオロベンゾイルアミノ)−3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−2
H−1−ベンゾピラン−3−オールを含む血圧降下活性を有する置換ベンゾピラ
ン化合物を開示している。
また、EP−A−0376524、EP−A−0205292、EP−A−0
250077、EP−A−0093535、EP−A−0150202、EP−
A−0076075およびWO/89/05808(ビーチャム・グループ・パ
ブリック・リミテッド・カンパニー(Beecham Group plc))は抗高血圧活性
を有するある種のベンゾピラン誘導体を記載している。
EP−A−0350805(ビールスドルフ(Biersdorf))、EP−A−0
277611、EP−A−0277612、EP−A−0337179およびE
P−A−0355565(ヘキスト社(Hoechst Aktiegesellschaft));E
P−A−0466131(ニッサン化学工業(Nissan Chemical Industries
Ltd))、EP−A−0339562(ヨシトミ製薬(Yoshitomi Pharma−ce
uticals))、EP−A−415065(メルク(E.Merck))、EP−A−4
50415(スクイブ(Squibb)、EP−A−0482934、EP−A−0
296975、JO−2004791およびWO/89/07103も抗高血圧
活性を有すると考えられるある種のベンゾピラン誘導体を記載している。
EP−A−0430621およびEP−A−0385584(Beecham Grou
p plc)は前記特許出願に記載されている化合物の調製において有用な中間体の
分割を記載している。
EP−A−0139992(Beecham Group plc))は3および4位でシス
異性を有するベンゾピラン誘導体を記載し、該化合物は抗高血圧活性を有すると
記載されている。
PCT/GB92/01045(SmithKline Beecham plc);優先の日に未
公開)は3および4位置換基が互いにトランスであるフルオロベンゾイルアミノ
ベンゾピラン、ピラノピリジンおよびテトラヒドロナフタレンを記載する。これ
らの化合物は中でも緩解および抗痙攣活性を有すると記載されている。
驚くべきことに、式(I)(以下)の化合物には、抗痙攣活性を有するものが
あることが判明し、したがって癲癇の治療および/または予防に有用であると考
えられ;また不安、躁病、鬱病、くも膜下出血または神経性ショックに伴う障害
、物質の乱用からの離脱に伴う結果、パーキンソン病、精神病、前兆の有るまた
はない片頭痛、脳虚血、アルツハイマー病、精神分裂病、OCD、すなわち強迫
障害、パニック障害または攻撃の治療または予防において有用性を有すると考え
られる。
したがって、本発明は式(I):
[式中、Pは:
a)
(式中、
のいずれかであり、他の変数は以下に定義するとおりである);
b)
(式中、aおよびbは一緒になって結合またはCH2を表すか、またはaおよび
を表す(ここに、RFは水素またはC1-6アルキルである);または
c)
(式中、Jは窒素であり、Jaは孤立電子対であり、Mは炭素であり、MaはR5
であるか;または
Jは炭素であり、Mは窒素であり、JaおよびMaは水素である);または
d)
(式中、Zは酸素またはCH2である);および
e)
(式中、YはNであって、R2は水素であるか、またはYはC−R1である)
ここに、
R1およびR2のいずれか1つは水素であり、他は水素、C3-8シクロアルキル
、所望により酸素をはさむか、ヒドロキシ、C1-6アルコキシまたは置換アミノ
カルボニルで置換されていてもよいC1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、
C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルカルボニルオキシ、C1-6アルコキ
シ、ニトロ、シアノ、ハロ、トリフルオロメチル、CF3SまたはCF3−A−基
(ここに、Aは−CF2−、−CO−、−CH2−、CH(OH)、SO2、SO
、CH2−O、CONHである)、またはCF2H−A'−基(ここに、A'は酸素
、硫黄、SO、SO2、CF2またはCFHである);トリフルオロメトキシ、C1-6
アルキルスルフィニル、ペルフルオロC2-6アルキルスルホニル、C1-6アル
キルスルホニル、C1-6アルコキシスルフィニル、C1-6アルコキシスルホニル、
アリール、ヘテロアリール、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、
ホスホノ、アリールカルボニルオキシ、ヘテロアリールカルボニルオキシ、アリ
ールスルフィニル、ヘテロアリールスルフィニル、アリールスルホニル、ヘテロ
アリールスルホニル(ここに、芳香族部分は所望により置換されていてもよい)
、C1-6アルキルカルボニルアミノ、C1-6アルコキシカルボニルアミノ、C1-6
アルキル−チオカルボニル、C1-6アルコキシ−チオカルボニル、C1-6アルキル
−チオカルボニルオキシ、1−メルカプトC2-7アルキル、ホルミル、またはア
ミノスルフィニル、アミノスルホニルまたはアミノカルボニル(ここにいずれの
アミノ部分も所望により1または2個のC1-6アルキル基により置換されていて
もよい)、またはC1-6アルキルスルフィニルアミノ、C1-6アルキルスルホニル
アミノ、C1-6アルコキシスルフィニルアミノまたはC1-6アルコキシスルホニル
アミノ、または末端でC1-6アルキルカルボニル、ニトロまたはシアノにより置
換されたエチレニル、または−C(C1-6アルキル)NOHまたは−C(C1-6ア
ルキル)NNH2から選択されるか、またはR1およびR2のうち1つはニトロ、
シアノまたはC1-3アルキルカルボニルであり、他は所望により1または2個の
C1-6アルキルまたはC2-7アルカノイルにより置換されていてもよいメトキシま
たはアミノであるか;またはR1およびR2は一緒になって(CH2)4−または−C
H=CH−CH=CH−であるか、または所望により置換されていてもよいトリ
アゾールまたはオキサジアゾール環を形成する;
R3およびR4の一方は水素またはC1-4アルキルであり、他方はC1-4アルキル
、CF3またはCH2Xa(ここにXaはフルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、C1- 4
アルコキシ、ヒドロキシ、C1-4アルキルカルボニルオキシ、−S−C1-4アル
キル、ニトロ、所望により1または2個のC1-4アルキル基により置換されてい
てもよいアミノ;シアノまたはC1-4アルコキシカルボニルであるかまたはR3お
よびR4は一緒になって所望によりC1-4アルキルにより置換されていてもよいC2-5
ポリメチレンである;
R5はC1-6アルキルカルボニルオキシ、ベンゾイルオキシ、ONO2、ベンジ
ルオキシ、フェニルオキシまたはC1-6アルコキシであり、R6およびR9は水素
であるかまたはR5はヒドロキシであり、R6は水素またはC1-2アルキルであり
、R9は水素である;
から選択される環系であり;
R7はヘテロアリールまたはフェニルであり;両方とも所望により1またはそ
れ以上独立して、クロロ、フルオロ、ブロモ、ヨード、ニトロ、所望により1ま
たは2回C1-4アルキルで置換されていてもよいアミノ、シアノ、アジド、C1-4
アルキル、C1-4アルコキシ、トリフルオロメトキシおよびトリフルオロメチル
からなる第一群;および/または所望により置換されていてもよいアリールオキ
シまたはヘテロアリールオキシ、1またはそれ以上のハロゲンで置換されたC1- 4
アルコキシ(トリフルオロメトキシを除く);C1-4アルカノイル、アロイル、
アリール、フェニルスルホニルまたはC1-4アルキルスルホニルにより置換され
たアミノ;ヒドロキシ、1またはそれ以上のハロゲン、またはアルコキシまたは
アルキルカルボニルオキシにより置換されたC1-4アルキル(トリフルオロメチ
ルを除く);フェニルスルホニル、C1-4アルキルスルホニル、アミノスルホニ
ル(ここに、アミノ基は所望によりC1-4アルキルにより置換されていてもよい
);アミノ基が所望によりC1-4アルキルで置換されていてもよいCONH2から
なる第二群から選択される基または原子で置換されていてもよい;ただし、ヘテ
ロアリールまたはフェニル上の置換基は第一群のみから選択されない;
R8は水素、C1-6アルキル、OR9またはNHCOR10(ここに、R9は水素、
C1-6アルキル、ホルミル、C1-6アルカノイル、アロイルまたはアリール−C1- 6
アルキルであり、R10は水素、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、モノまたは
ジC1-6アルキルアミノ、アミノ、アミノ−C1-6アルキル、ヒドロキシ−C1-6
アルキル、ハロ−C1-6アルキル、C1-6アシルオキシ−C1-6アルキル、C1-6ア
ルコキシカルボニル−C1-6アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり;
R8−N−CO−R7基はR5基に対してシスまたはトランスであり;
Xは酸素またはNR11を意味する(ここに、R11は水素またはC1-6アルキル
である)]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩を提供する。
式(I)のすべてのC1-6アルキルまたはC1-4アルキルあるいはアルキル含有
基は、好ましくは、メチル、エチル、n−およびiso−プロピル、n−、iso−、
sec−およびtert−ブチルから選択される。
適当なC3-8シクロアルキル基は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペ
ンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルを包含する。
適当なハロ置換基は、フルオロ、クロロおよびブロモを包含する。
本明細書において記載するいずれのアリールも、フェニルおよびナフチルを包
含するがこれに限定されない。
本明細書において記載するいずれのヘテロアリールも、5または6員単環ある
いは9または10員二環を包含する。加えて、5または6員単環あるいは9また
は10員二環ヘテロアリールは好ましくは、酸素、窒素および硫黄から選択され
る1、2または3個の複素原子を含有し、1個以上の複素原子が存在する場合、
これは同一でも異なってもよいものを含有する。酸素、窒素および硫黄から選択
される1、2または3個の複素原子を含有する5または6員単環式ヘテロアリー
ルの例は、フリル、チエニル、ピリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリ
ルおよびチアジアゾリル、およびピリジル、ピリダジル、ピリミジル、ピラゾリ
ルおよびトリアゾリルを包含する。このような基の好ましい例は、フラニル、チ
エニル、ピリルおよびピリジルを包含し、特に、2−および3−フリル、2−お
よび3−ピリル、2−および3−チエニル、ならびに2−、3−および4−ピリ
ジルである。酸素、窒素および硫黄から選択される1、2または3個の複素原子
を含有する9−または10−員二環式ヘテロアリールは、ベンゾキサジアゾール
、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、インドリルおよびインダゾリル、キノリル
およびイソキノリル、およびキナゾリルを包含する。このような基の好ましい例
は、2−および3−ベンゾフリル、2−および3−ベンゾチエニル、ならびに2
−および3−インドリル、ベンゾキサジアゾールおよび2−および3−キノリル
を包含する。
特にアリールおよびヘテロアリールの任意の置換用基または原子の適当な例は
、
C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ハロ(フルオロ、クロロ、ブロモなど)、ヒ
ドロキシ、所望によりC1-4アルキルで1または2回置換されていてもよいニト
ロアミノ、シアノおよびSOnH(ここに、n=0ないし2である)から独立し
て選択される1、2または3個の置換基を包含する。
好ましくは、R1はシアノ、アセチル、ニトロおよびエチルである。最も好ま
しくは、R1はアセチルまたはエチルである。
好ましくは、R2は水素である。
好ましくは、R3およびR4は両方ともメチルである。
好ましくは、R5はヒドロキシであり、R6およびR9は水素である。
R7が所望により独立して置換されていてもよいフェニルである場合、これは
フェニル環に結合している1、2、3、4または5個の基または原子による置換
を包含すると考えられる。フェニル環に結合する1または2個の基または原子が
存在するのが好ましい。該基または原子はフェニル環の周りのどの位置にあって
もよい。同様に、R7が所望により独立して置換されていてもよいヘテロアリー
ルである場合、これはヘテロアリール部分の周りのどのあいている位置での置換
基も包含すると考えられる。ヘテロアリール部分に結合する1または2個の基ま
たは原子が存在するのが好ましく、ヘテロアリール環の周りに1個の基または原
子が存在するのが最も好ましい。
好ましくは、R7はベンゾ−2,1,3−オキサジアゾール、ベンゾフェニルま
たは2−フェノキシフェニルである。
好ましくは、R8は水素である。
好ましくは、Xは酸素である。
式(I)の化合物は2、3および4位に不斉炭素原子を有し、したがってエナ
ンチオマーとして存在しうると考えられる。本発明は各エナンチオマーおよびラ
セミ体を包含するその混合物にもおよぶ。さらに特定のエナンチオマー形態が異
なる用途に関して好ましく、くも膜下出血または神経性ショック以外の用途には
3R,4Sおよび3S,4S異性体が好ましいが、くも膜下出血または神経性ショ
ックには3S,4Rエナンチオマーが好ましいと考えられる。
ある置換基が不斉中心を有し、したがってエナンチオマーとして存在しうると
考えられる。本発明は各エナンチオマーおよびラセミ体を包含するその混合物に
もおよぶ。
前記した式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩は優勢的に3R,4
Sまたは3S,4S異性体で存在する。
式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩はまたこのような化合物の溶
媒和物、例えば水和物を包含すると考えられる。
式(I)の化合物がトランス形である場合、「優勢的に3R,4S異性体で存
在する」という語は、エナンチオマーがトランス体で存在する場合に3S,4R
エナンチオマーに比べて50%以上の3R,4Sエナンチオマーが存在すること
を意味する。
より好ましくは、60%以上の3R,4Rエナンチオマーが存在し、さらに好
ましくは、70%以上の3R,4Sエナンチオマーが存在し、さらに好ましくは
、80%以上の3R,4Sエナンチオマーか存在し、より好ましくは、90%以
上の3R,4Sエナンチオマーが存在する。最も好ましくは、3R,4Rエナンチ
オマーに比べて95%以上の3R,4Sエナンチオマー化合物が存在する。
式(I)の化合物がシス形である場合、同じことがその3R,4R体に対して
3S,4S体にも当てはまる。
式(I)の化合物の例は:
トランス−6−アセチル−4S−(4−カルボキシベンゾ−2,1,3−オキサ
ジアゾールアミノ)−3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−2H−1−ベンゾピ
ラン−3R−オール、
トランス−6−アセチル−4−(2−ベンゾイルフェニルカルボニルアミノ)
−3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−2H−1−ベンゾピラン−3−オール、
および
トランス−6−アセチル−4−(2−フェノキシベンゾイルアミノ)−3,4
−ジヒドロ−2,2−ジメチル−2H−1−ベンゾピラン−3−オール、
トランス−(±)−5−アセチル−3−(4−フルオロベンゾイルアミノ)−
2,3−ジヒドロ−1,1−ジメチル−インダン−2−オールである。
このような化合物およびその医薬上許容される塩は新規であり、本発明の好ま
しい態様をなすと考えられる。
哺乳動物への適用は、経口または非経口投与による。
本明細書において既に記載した障害の治療に有効な量は治療する障害の性質お
よび重篤度ならびに哺乳動物の体重などの通常の要因に依存する。しかし、単位
投与量は通常1ないし1000mg、適当には1ないし500mg、例えば2な
いし400mgの範囲の量、例えば2、5、10、20、30、40、50、1
00、200、300および400mgの活性化合物を含有する。単位投与量を
通常1日に1回または1回以上、例えば1日に1、2、3、4、5または6回、
より一般的には1日に1ないし4回投与し、合計の日用量が70kgの成人に関
して通常1ないし1000mg、例えば1ないし500mg、すなわち、約0.
01ないし15mg/kg/日、より一般的には0.1ないし6mg/kg/日
、例えば1ないし6mg/kg/日の範囲になるようにする。
式(I)の化合物を単位投与組成物の形態、例えば舌下を含む経口単位投与形
、直腸、局所または非経口(特に、静脈内)組成物の形態で投与するのが非常に
好ましい。
このような組成物は混合により調製され、適当には経口または非経口投与によ
り適用され、したがって、錠剤、カプセル、経口液体調製物、散剤、顆粒剤、ロ
ゼンジ、復元可能な粉末、注射および注入可能な溶液もしくは懸濁液または坐剤
の形態にできる。一般的使用の場合、より好都合なので、経口投与可能な組成物
、特に成型された経口組成物が好ましい。
経口投与用錠剤およびカプセルは、通常、単位投与量にて投与され、結合剤、
増量剤、希釈剤、錠剤形成剤、滑沢剤、崩壊剤、着色料、矯味矯臭剤、および湿
潤剤などの通常の賦形剤を含む。錠剤は当業界で周知の方法にしたがってコーテ
ィングしてもよい。
用いるのに適した増量剤としては、セルロース、マンニトール、ラクトースお
よび他の類似の試薬が挙げられる。適当な崩壊剤としては、デンプン、ポリビニ
ルピロリドンおよびデンプングリコール酸ナトリウムなどのデンプン誘導体が挙
げられる。適した滑沢剤は、例えば、ステアリン酸マグネシウムを包含する。適
当な医薬上許容される湿潤剤はラウリル硫酸ナトリウムを包含する。
固体経口組成物は、混合、充填、錠剤成型などの常法により調製される。繰り
返し混合操作を行って、大量の増量剤を用いた組成物中に活性薬剤を分散させる
。このような操作はもちろん当業界では通常行われることである。
経口液体調製物は、例えば、水性または油性懸濁液、溶液、エマルジョン、シ
ロップ、またはエリキシルの形態であってもよいし、あるいは使用前に水または
他の適当なビヒクルで復元される乾燥製品としてもよい。このような液体調製物
は、懸濁剤、例えばソルビトール、シロップ、メチルセルロース、ゼラチン、ヒ
ドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミ
ニウムゲルまたは硬化食用油脂;乳化剤、例えばレシチン、ソルビタンモノオレ
アート、またはアカシア;非水性ビヒクル(食用油を含んでもよい)、例えばア
ーモンド油、分画ココナツ油、グリセリン、プロピレングリコール、またはエチ
ルアルコールのエステルなどの油性エステル;保存料、例えばp−ヒドロキシ安
息香酸メチルまたはプロピルまたはソルビン酸、および所望により通常の矯味矯
臭剤または着色料などの通常の添加剤を含んでもよい。
経口処方はまた腸溶錠皮を有する錠剤または顆粒などの通常の徐放性処方も包
含する。
非経口投与に関しては、化合物および滅菌ビヒクルを含有する流体単位投与形
態を調製する。化合物は、ビヒクルおよび濃度によって、懸濁できるかまたは溶
解できるかのいずれかである。非経口溶液は化合物をビヒクル中に溶解し、適当
なバイアルまたはアンプルに充填して密封する前に濾過滅菌することにより通常
どおり調製する。局部麻酔薬、保存料および緩衝剤などのアジュバントもビヒク
ル中に溶解させるのが有利である。安定性を向上させるために、組成物をバイア
ル中に充填した後に凍結させ、水分を真空下で除去することができる。
非経口懸濁液は、化合物を溶解する代わりにビヒクル中に懸濁し、滅菌ビヒク
ル中に懸濁する前に酸化エチレンにさらすことにより滅菌する以外は実質的に同
様の方法で調製する。有利には、界面活性剤または湿潤剤を組成物中に配合して
、本発明の化合物の均一な分散を促進する。
一般的には、組成物には通常手書きまたは印刷された医療関連の使用注意書を
添付する。
本発明はさらに不安、躁病、鬱病、くも膜下出血または神経性ショックに伴う
障害、コカイン、ニコチン、アルコールおよびベンゾジアゼピンなどの物質の乱
用からの離脱に伴う障害;抗痙攣剤で治療可能または予防可能な障害、例えば癲
癇;パーキンソン病、精神病、片頭痛、脳虚血、アルツハイマー病、精神分裂病
、OCD、または攻撃の治療および/または予防において用いる医薬組成物であ
って、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩、ならびに医薬上許容さ
れる担体を含んでなる医薬組成物を提供する。
本発明はまた不安、躁病、鬱病、くも膜下出血または神経性ショックに伴う障
害、コカイン、ニコチン、アルコールおよびベンゾジアゼピンなどの物質の乱用
からの離脱に伴う障害;抗痙攣剤で治療または予防可能な障害、例えば癲癇;パ
ーキンソン病、精神病、片頭痛、脳虚血、アルツハイマー病、精神分裂病、OC
D、または攻撃の治療および/または予防法であって、これを必要とする患者に
有効または予防量の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を投与する
ことからなる方法も提供する。
別の態様において、本発明は不安、躁病、鬱病、くも膜下出血または神経性シ
ョックに伴う障害、コカイン、ニコチン、アルコールおよびベンゾジアゼピンな
どの物質の乱用からの離脱に伴う障害;抗痙攣剤で治療可能または予防可能な障
害、例えば癲癇;パーキンソン病、精神病、片頭痛、脳虚血、アルツハイマー病
、精神分裂病、OCD、または攻撃の治療および/または予防用医薬の製造に関
する式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の使用を提供する。
さらに別の態様において、本発明は式(I)の化合物またはその医薬上許容さ
れる塩および医薬上許容される担体を含んでなる医薬組成物を提供する。
さらに別の態様において、本発明は、不安、躁病、鬱病、くも膜下出血に伴う
障害、神経性ショック、コカイン、ニコチン、アルコールおよびベンゾジアゼピ
ンなどの物質の乱用からの離脱に伴う障害;抗痙攣剤で治療可能および/または
予防可能な障害、例えば癲癇;パーキンソン病、精神病、片頭痛、脳虚血、アル
ツハイマー病、精神分裂病、OCD、または攻撃の治療薬としての式(I)の化
合物またはその医薬上許容される塩の使用を提供する。
このような組成物は前記と同様にして調製される。
一般に、式(I)のシス化合物は、対応するトランス化合物から、一般的に、
EP−0126311、EP−0376524、EP−205292、EP−0
250077、EP−0093535、EP−0150202、EP−0076
075、WO/89/05808、EP−0350805、EP−027761
1、EP−0277612、EP−0337179、EP−0339562、E
P−0355565、EP−A−415065(E.Merck)、EP−A−45
0415(Squibb)EP−0466131、EP−A−0482934、EP
−A−0296975、JO−2004−791およびWO/89/07103
に記載されている調製法で調製される。
シス化合物は一般的にEP−A−0139992に記載されている方法または
それに類似の方法により調製される。
式(I)の化合物もジー・ブレル(G.Burrel)ら、テトラヘドロン・レター
ズ(Tet.Letters)、31、3649−3652(1990)またはユー・ク
ワスト(U.Quast)およびイー・ヴィルハウワー(E.Villhauer)、ヨーロピ
アン・ジャーナル・オブ・ファーマコロジー(Eur.J.Pharmacol,Molecular
Pharmacology Section)、245、165−171(1993)に記載されて
いる方法にしたがって調製される。
本発明のさらに別の態様は、式(I)のシス化合物またはその医薬上許容され
る塩の製法であって、R5がヒドロキシであり、R8が水素である対応するトラン
ス化合物をピリジンなどの適当な溶媒中トリフルオロメタンスルホン酸無水物で
処理して、式(II):
[式中、すべての変数は式(I)に関して定義したとおりである]
のシス−オキサゾリン化合物を得、つづいて(i)例えば希硫酸などを用いた酸
処理、および(ii)例えば炭酸水素ナトリウム溶液を用いた塩基処理により、式
(I)のシス化合物を得、その後望ましいならば適宜の順序でエナンチオマーを
分離し、R5ヒドロキシの他のR5の変数への変換および/またはR8水素の他の
R8の変数への変換および/またはその医薬上許容される塩の形成からなる方法
を提供する。
式(II)のシス−オキサゾリン化合物は新規であり、したがって本発明の別の
態様をなすものと考えられる。
R5ヒドロキシおよびR8それぞれの変換は、当業界の常法を用い、特に前記特
許に概要を示した方法を用いて行う。
式(I)のラセミ混合物を分割するか、またはエナンチオマーに関して精製さ
れた式(I)の化合物を当業界の常法を用い、特にEP−0430631および
EP−0355584に概要を示した方法を用いて調製する。
また、式(I)の化合物を、光学的に純粋なエポキシドをWO91/1469
4またはWO93/17026に概要を示した触媒および条件を用いて形成し、
その後エポキシドを本明細書に概要を示した方法を用いて所望の式(I)の化合
物に変換することにより、所望のエナンチオマー形態に調製するのが好ましいと
考えられる。
式(I)のトランス化合物はPCT/GB92/01045(その開示を出典
明示により本発明の一部とする)に概要を記載した方法にしたがって調製するか
または式(I)のトランス化合物を前記特許に記載された方法に類似の方法にし
たがって調製する。
R5がヒドロキシであり、R6がC1-2アルキルであり、R9が水素である式(I
)のトランス化合物はアール・ゲリック(R.Gericke)ら、ジャーナル・オブ
・メジシナル・ケミストリー(J.Med.Chem.)第34巻、p3074(199
1)に概要を記載した方法にしたがって調製される。
以下の化合物は前記特許公報に記載された方法と類似の方法により調製した。
以下の説明および実施例および薬理試験結果により本発明を説明する。
実施例1
トランス−6−アセチル−4S−(4−ベンゾ−2,1,3−オキサジアゾールカ
ルボニルアミノ)−3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−2H−1−ベンゾピラ
ン−3R−オール
0.5時間攪拌した4−カルボキシベンゾ−2,1,3−オキサジアゾール(2
54mg、Ann.Chim.(Rome)、60、801(1970)に従って調製)、
ヒドロキシベンゾトリアゾール(237mg)および1−(3−ジメチルアミノ
プロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(306mg)のジメチルホルム
アミド(30ml)中溶液に、トランス−6−アセチル−4S−アミノ−3,4
−ジヒドロ−2,2−ジメチル−2H−1−ベンゾピラン−3R−オールD−(−
)−マンデル酸塩(600mg)およびトリエチルアミン(0.216ml)を添
加した。蒸発させる前に溶液を16時間攪拌した。
残渣を酢酸エチル中に溶かし、希HCl、水および飽和炭酸水素ナトリウム溶
液で洗浄してから無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。濾過および蒸発およびア
セトン−ヘキサンから3回再結晶して、融点115℃の結晶の標記化合物(16
0mg)を得た。
実施例2
トランス−6−アセチル−4−(2−ベンゾイルフェニルカルボニルアミノ)
−3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−2H−1−ベンゾピラン−3−オール
融点200〜203℃。
実施例3
トランス−6−アセチル−4−(2−フェノキシベンゾイルアミノ)−3,4−
ジヒドロ−2,2−ジメチル−2H−1−ベンゾピラン−3−オール
融点208℃。
実施例4
トランス−(±)−5−アセチル−3−(4−フルオロベンゾイルアミノ)−2,
3−ジヒドロ−1,1−ジメチル−インダン−2−オール
融点182〜182℃。
薬理学的データ
1.ラット社会的相互作用試験
式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を以下に概要を示した方法を
用いて治療有用性に関して試験する:
潜在的不安寛解性はファイル(File)(1980、ジャーナル・オブ・ニュ
ーロサイエンス・メソッズ(J.Neurosci.Methods)、2、219−238)
により最初に記載されたものに基づくラット社会的相互作用法を用いて評価する
。このモデルにおいて、不安寛解剤は運動活性に対するいかなる影響とも独立し
て選択的に社会的相互作用を増加させる。
方法
雄スプレーグ−ドーリーラット(Charles River,U.K.、250〜300g
)を試験の3日前に一匹ずつ檻に入れる。試験日に、動物をランダムに8ないし
16匹のグループにし、種々の用量の化合物(1〜300mg/kg)またはビ
ヒクルを1mg/kgの用量で経口投与する。服用後60分に、ラットを重量−
処置−適合ペア雄(初対面)同志で強い光の、不慣れな条件下の社会的相互作用
ボックス中に入れる。ボックスは白のパースペックス54×37×26cmで、
前面
が透明のパースペックスでできている。床を24個の等しい正方形に分割し、明
るく照らす(115ルクス)。活発な社会的相互作用(臭いをかぎあう、毛繕い
、追従、マウンティング、上に乗ったり下にもぐる、噛みつく)に要した時間(
秒)を、正方形を横切る回数(運動の指標として)と同様に離れてモニターする
ことにより「盲目的に」評点する。
ついで、社会的相互作用に要した時間および横切った正方形の数の平均および
標準誤差を各処置群に関して計算し、薬剤誘発性変化を対照値からの増加または
減少(%)として表す。統計的比較をダンネット多比較法を用いてビヒクルおよ
び薬剤処置群間で行う。
薬剤を1%メチルセルロース中に懸濁する。
2.MES試験
齧歯類における最大電気ショック発作(MES)閾値試験は潜在的抗痙攣性1
の検出に特に感受性である。このモデルにおいて、抗痙攣剤は閾値を電気誘発性
発作にまで上昇させるが、前痙攣剤は発作閾値を低下させる。
方法
マウス(雄、チャールズ・リバー、U.K.CD−1系、25〜30g)をラン
ダムに10〜20の群にし、種々の用量の化合物(0.3〜300mg/kg)
またはビヒクルを、10ml/kgの容量で経口または腹膜組織内投与する。つ
いで、マウスに服用後30または60分に角膜電極から1回電気ショック(0.
1秒、50Hz、サイン波形)を与える。特定の処置群において50%のマウス
(CC50)において強直発作を誘発するのに要する平均電流および標準誤差をデ
ィクソンおよびムード(DixonおよびMood)の「アップ・アンド・ダウン」法(
1948)2により測定する。ビヒクルおよび薬剤処置群間で統計的比較をリッ
チフィールドおよびウィルコクソン(LitchfieldおよびWilcoxon)の方法(19
49)3を用いて行う。
対照動物において、CC50は通常14〜18mAである。したがって、対照群
の第一動物に16mAの電流をかける。強直発作が続いて起こらなければ、次の
マウスでは電流を増加させる。強直性痙攣が起これば、電流を減少させ、グルー
プの動物全部を試験するまで行う。
対照と比較した各群に関するCC50における増加または減少(%)を計算する
。
全体としてショックレベルを0ないし300mAにコントロールできるヒュー
ゴ・サックス電子定電流ショックジェネレイター(Hugo Sachs Electronik Cons
tant Current Shock Generator)を用いて研究を行い、通常2mAの段階を用い
る。
薬剤を1%メチルセルロース中に懸濁する。
参考文献
1.Loscher,W.およびSchmidt,D.(1988).Epilepsy Res.,2,1
45−181
2.Dixon,W.J.およびMood,A.M.(1948).J.Amer.Stat.Assn
.,43,109−126
3.Litchfie1d,J.T.およびWilcoxon,F.(1949).J.Pharmacol.
exp.Ther.,96,99−113
結果
実施例1の化合物は発作閾値を10mg/kgp.o.で49%上昇させた。
3.X−迷路
式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を以下に概要を記載する方法
を用いて治療上有用性を試験する。
序
不安のX−迷路試験(ハンドレイ(Handley)およびミサニ(Mithani)、1
984)は不安誘発性(開放アーム)および比較的不安非誘発性(閉鎖アーム)
領域の両方を提供する環境にて感受性ラットの探索応答を試験する。薬剤の予備
処理後の開放アームの探索の選択的増加は不安寛解効果を示すと推定される。
方法
X−迷路は床から70cm高く作り、2つの閉じたアーム(長さ45cm×幅
15cm×高さ10cm)および2つの開放アーム(45×10×1cm)から
なり、各タイプのアームが互いに反対側なるように配列されている。両アームタ
イプを2つの等しいセクションに区切る。ラットをX−迷路の中心に置き、10
分間観察し、この間に以下のパラメータを記録した:1)(a)開放アーム、(
b)閉鎖アーム、(c)開放アームの末端および(d)閉鎖アームの末端にいく
回数およびそこで過ごした時間;2)横切ったセクションの数。開放アームで起
こる恐怖衝動は閉鎖アームでのものを上回り、ラットは典型的に明らかな閉鎖ア
ームに対する優先性を示す。不安寛下剤は開放アームの外側半分にいく回数およ
びそこで過ごす時間を増加させ、また開放アーム全体へいく回数(%)およびそ
こで過ごす時間も増加させる。これらの4つの不安の測定および横切ったセクシ
ョンの合計数を各動物に関して計算した。試験の30ないし60分前に一群6な
いし12匹のラットに薬剤を腹膜組織内または経口投与する。ビヒクル−および
薬剤−処置群間の統計的比較を、マン−ホィットニー(Mann-Whitney)「U」試
験(ツー・テイルド)を用いて行った。
S.L.HandleyおよびS.Mithani,Arch.Pharmacol.,1984 327 1
−5
4.雑種犬遅延性脳血管痙攣
式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を以下に概要を記載する方法
を用いて治療上有用性に関して試験する:
25匹の雄雑種犬(体重9ないし12kg)をこれらの研究において用いる。
動物を檻に入れ、Guide for the Care and Use of Laboratory Animals
[DHEW(DHHS)publication No.(NIH)85−23 1985年改
訂]にしたがって世話をする。実験動物を用いる方法はすべて、Institutional
Animal Care and Use Commitee of SmithKline Beecham Pharmaceutica
lにより承認されている。各動物をペントバルビタール(35mg/kg、iv
)で麻酔し、加熱した手術台上に仰臥位で置く。全動物を気管切開し、麻痺させ
(ツボクラリン;0.1mg/kg、i.v.)、人工的に血液中に室内の空気を
通した。最終呼吸CO2(et CO2)を連続的にモニターし、動脈血ガス分析を
周期的に行って、各実験中の安定した、適切な通気を確認した。薬剤投与、動脈
血圧のモニター、および血液採取のために、ポリエチレンカニューレを左外頸静
脈および右大腿動脈および静脈にそれぞれ設置する。5フレンチレーマンダクロ
ンカテーテル(Bard,Tewksbury MA)を用いて次に左大腿動脈を通して左椎
骨動脈の経大腿カテーテル法を行う。必要ならば実験期の前にペントバルビター
ル(5mg/kg、i.v.)での麻酔を追加する。
本発明の化合物の急性脳血管痙攣に対する効果を15匹の犬で評価する。全動
物において、放射性対照物質(オムニパック(Omnipaque)300)の脊椎内注
射後に、前脊髄動脈および脳底動脈の対照デジタルサブトラクションアンギオグ
ラムを得る。各犬において、針で環椎膜を破裂させて脊椎槽から4mlの脳脊髄
液を採取し、4mlの自原性静脈血を注射した。血液の槽内投与後の30分間、
アンギオグラムを各犬において繰り返し、脳底および前脊髄動脈の急性血管痙攣
を確認し、定量した。30分間のビヒクル(10%ポリエチレングリコール20
0)の注入は急性血管痙攣に効果がない。試験化合物の30分間注入の急性血管
痙攣の反転に対する効果は、脳底および前脊髄動脈において観察される。
本発明の化合物の効果を遅延性脳血管痙攣の慢性犬モデル(脳血管痙攣の2出
血モデル)においてもまた試験する。このモデルにおいて、対照脊椎骨アンギオ
グラムを得、自原性血液を第1日に槽内投与する(前記)。第3日に血液の槽内
投与を繰り返し、重大な遅延性血管痙攣を全動物において第7日にアンギオグラ
フで定量する。ビヒクル(10%ポリエチレングリコール200)の60分間注
入は、脳底および前脊髄動脈において観察される遅延性血管痙攣に対して効果が
ない(n=5)。試験化合物の注入の有意遅延性脳血管痙攣の反転に対する効果
は、該化合物が活性であることを示す。
5.式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を以下に概要を示す方法を
用いて治療用有用性に関して試験する:
1)抗パーキンソン活性
6−ヒドロキシドーパミン病変ラットモデル
ウンゲルシュテット・ユー(Ungerstedt,U.)、1971、(Acta Physio
l.Scand 367,49−68)および/またはウンゲルシュテット・ユー(Un
gerstedt,U.)、1971、(Acta Physiol.Scand 367,69−93)に
記載されているような前記試験を式(I)の化合物またはその医薬上許容される
塩の抗パーキンソン活性を測定するために用いる。
2)抗精神病活性
アンフェタミン誘発性ラット低運動性モデル
コッキンディス・エル(Kokkindis L.)およびアニスマン・エム(Anisman
,M.)、1980、サイコロジカル・ビュレティン(Psychological Bulletin)
、88、551−579により記載されているような前記試験を、式(I)の化
合物またはその医薬上許容される塩の抗精神病活性を測定するために用いる。
3)抗片頭痛活性
大脳皮質拡大鬱病および片頭痛
ワール(Wahl)ら、1987、ブレイン・リサーチ(Brain Research)、
411、72−80により記載されているような前記試験を、式(I)の化合物
またはその医薬上許容される塩の抗片頭痛活性を測定するために用いる。
4)脳虚血
a)モンゴルネズミ試験
in vivo実験を成体モンゴルネズミ(Tumblebrook Farm(MA)、体重60
〜80g)に関して行う。100%O2麻酔中2.5%イソフロウラン下での頸動
脈の両側結紮により一過性前脳虚血を生じさせ、動物を加熱パッド上に置き、体
温を37℃に維持する。総頸動脈をさらし、動脈瘤クリップを図凡例に示した一
定期間両動脈上に置く。塩溶液中に溶解したPBNを閉塞(予備処置)の30分
前または再潅流直後および6時間に再び濃縮塊として腹膜組織内投与し、つづい
て同量をb.i.d.で2日間投与する(後処置)。CA1ニューロンの定量化の
ために、動物を虚血後7日に屠殺し、緩衝液を加えたホルマリンで潅流する。脳
を摘出し、ホルマリン中3日間保存し、パラフィンにつつみ、7μmの厚さの冠
状片(1.5〜1.9mm、ブレグマに対して後方15)に切断し、チオニンで染色
する。3片の両海馬側上CA1層の750μmの長さにわたり無傷ニューロン数
を各動物に関し計数する。
b)MCAO法
3種の成熟雄ラット(SHR)を商業的に販売者(各々、Taconic Farms,G
ermantown,NY;Charles River,Danvers,MA;Charles River)から
18週齢(体重250〜300g)で入手し、これらの研究に用いる2ないし4
週間前に檻に入れる。実験する動物種が実際高血圧および正常血圧であることを
確かめるために、各種由来の動物群を2%イソフロウラン(Anaquest,Madiso
n,WI)で麻酔し、血圧を記録するため無菌条件下で長期にわたって調製する
。大腿動脈に、ポリエチレンチューブ(PE60;Clay Adams.Parsippany
,NJ)をカニューレ挿入し、下行大動脈まで伸ばす。チューブを動脈から皮下
に通し、首の後ろのすぐ下の肩甲骨間で外在化させ、滅菌等張塩溶液を充填/排
出する。切開部を2ないし0絹糸縫合を用いて閉じ、5%インドカイン軟膏(A
stra Pharmaceuticals,Westborough,M.A.)で処置する。動物は5分以内
に手術/麻酔から回復した。各ラットの外在チューブを出力をポリグラフ(R7
11型:ベックマン・インスツルーメンツ(Beckman Instruments,Inc.,Fu
llerton.CA))に接続したStatham変圧器(P2.3Db;
Statham Medical Instruments.Los Angels,CA)に接続することにより
、平均動脈血圧を手術後4ないし5時間、1匹当たり5分間記録する。
病巣卒中法
MCAOまたは疑似手術をペントバルビタールナトリウム(65mg/kg、
i.p.、必要に応じて追加)麻酔下、SHR、SDラットにおいて行う。全動物
は、手術の前後、餌および水を自由に摂取できる。手術中ヒーティングパッドを
用いて体温を37℃に維持する。手術を前記(2.4)と同様にして行う。右背
表面から頭部にかけて剃毛し、プロビドン−ヨウ素で準備し、ラットを走触性装
置(デイビッド・コプフ・インスツルーメンツ、Tujunga,CA)中に頭の手術
側(右)を上にして入れる。眼縁部および外耳道間に1〜2cmの切開を行う。
側頭部筋肉を頭骨から切り取り、頬骨または顎神経を損傷せずに収縮させる。操
作顕微鏡下、塩溶液を灌注しながら、2〜3mmの開頭を頬−側頭燐頭蓋骨縫合
線に対して嘴状に行う。脳硬膜を30−ゲージ針の修飾先端を用いて動脈上に広
げる。永久右MCAOに関して、電気凝固(フォース2エレクトロサージカル・
ジェネレイター、Valley Lab Inc.,Boulder,CO)を用いて、動脈を同時
に閉塞させ、背面から側鼻管にかけて下大脳静脈のレベルで切断する。滅菌塩溶
液浸漬ゲルフォーム(アップジョン、Kalamazoo,MI)の小片を開頭上に置き
、側頭部筋肉および皮膚を2層中に閉じる。動物を加熱ランプ下麻酔から回復さ
せ、檻に戻す。動物をMCAO後の24時間で屠殺し、脳を反応性組織学的実験
から調製する。
虚血損傷の測定
神経学的評価後(手術後24時間)、ラットを過剰量のペントバルビタールナ
トリウムで安楽死させる。2ないし3分以内に、脳を摘出し、6個の冠状前脳片
(厚さ2mm)を嗅球の皮質小脳結合までのレベルからラット脳スライサー[(
59);ジビック−ミラー・ラボラトリーズ社、Allison Park,PA]を用い
て作製する。これらの前脳片を直ちにトリフェニルテトラゾリウムクロリド
(TTC)のリン酸緩衝液中1%溶液中に37℃で20ないし30分間浸漬する
(6.78)。張力を付した組織を10%リン酸緩衝ホルマリン中濾過により固
定する。各TTC−張力片の両側をポラロイドカメラを用いてカラー写真を撮る
。これらの写真をイメージアナリシスシステム(Amersham RAS 3000;
ローツ・アソシエイツ社)を用いて虚血損傷の定量に関して分析する。手術後の
形態学的変化を各動物に関して全前脳(全部で11の平坦表面)において評価す
る。11の平面像を6個の厚さ2mmの部分の各側面より得、それはブレグマ(
97)から+5mmないし−5mmの約1mmの部分の表面に対応し、全前脳を
包含する。これらの平面像表面(写真から)をデジタル化し、梗塞寸法および膨
潤の面積測定のためにイメージアナリシスシステムに用いる。MCAOによる虚
血損傷の2変数を前記の様に各片に関して測定する(2、4、98、122)。「
半球膨潤」を反対側(正常)半球に対する同側(すなわち、手術側)半球におけ
る増加(%)として表し、以下のようにして計算する:
反対側(正常)半球に関する梗塞組織(%)で表した「梗塞寸法」は以下のよ
うにして計算する:
膨潤および梗塞寸法は、反対側半球に関して表す(すなわち、同側虚血損傷を
正常反対側半球に対して標準化する)。これらの変数を各試験片に関して測定し
て前脳すべてに渡る損傷の特性を評価し(すなわち、「前脳特性」)、「全」前
脳変化に関しては、これらの式における個々の試験片データ全部の合計を用いる
。MCAO後の半球膨潤に伴う脳浮腫の発生率は、すでに記載されているような
(45,118)湿/乾質量の比較により決定する。ラットを過剰量のペントバ
ルビタールナトリウムにより疑似またはMCAO手術後24時間に屠殺する。脳
を素早く摘出し、前脳を小脳皮質接合部でとりだし、2つの半球に切断し、各前
脳半球をメトラーH5型化学天秤(メトラー・インスツルーメンツ社、Hightst
own,NJ)で断頭後2分以内に測定する。乾燥質量を同じ天秤で、半球をオーブ
ン中80℃で48〜72時間乾燥した後測定した。各半球の水分含量を湿重量か
らのフラクション(%)として湿および乾燥重量間の違いとして計算した:
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
A61K 31/41 AAU A61K 31/41 AAU
31/44 AAK 9454−4C 31/44 AAK
C07C 251/48 9451−4H C07C 251/48
255/49 9357−4H 255/49
317/26 7419−4H 317/26
323/39 7419−4H 323/39
C07D 311/68 9360−4C C07D 311/68
413/12 311 9053−4C 413/12 311
471/04 112 9053−4C 471/04 112Z
491/052 9271−4C 491/052
495/04 101 9053−4C 495/04 101
498/04 101 7822−4C 498/04 101
(72)発明者 トンプソン,マービン
イギリス、シーエム19・5エイディ、エセ
ックス、ハーロウ、ザ・ピナクルズ、コー
ルドハーバー・ロード (番地の表示な
し) スミスクライン・ビーチャム・ファ
ーマシューティカルズ
(72)発明者 エバンス,ジョン・モリス
イギリス、シーエム19・5エイディ、エセ
ックス、ハーロウ、ザ・ピナクルズ、コー
ルドハーバー・ロード (番地の表示な
し) スミスクライン・ビーチャム・ファ
ーマシューティカルズ