JPH10501293A - 粉末塗料組成物の製造法および塗料を製造するためのその使用 - Google Patents

粉末塗料組成物の製造法および塗料を製造するためのその使用

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JPH10501293A JP8501599A JP50159996A JPH10501293A JP H10501293 A JPH10501293 A JP H10501293A JP 8501599 A JP8501599 A JP 8501599A JP 50159996 A JP50159996 A JP 50159996A JP H10501293 A JPH10501293 A JP H10501293A
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ヘルバーツ・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング
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Abstract

(57)【要約】 それぞれ固体の形態で存在する、一つもしくはそれを超える基材樹脂および一つもしくはそれを超える硬化剤または一つもしくはそれを超える熱可塑性樹脂を、圧力および温度の通常の条件下でガス状で存在し、基材樹脂および硬化剤に対して不活性である、少なくとも一つの低分子量化合物中に、その臨界圧力およびその臨界温度より上で一緒に溶解し、次いで、得られた溶液を圧力降下させる、粉末塗料製造のための方法が記載されている。圧力降下は、例えば噴霧によって実施することができ、本方法の過程では、得られた粉末塗料組成物を塗装すべき支持体に直接噴霧することができる。また、粉末塗料は本発明の方法により再利用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 粉末塗料組成物の製造法および塗料を製造する ためのその使用 本発明は、粉末形態の塗料媒体の製造法に関し、これは噴霧塗装法の領域内で は、塗料媒体から塗料を製造している間に直接実施することもできる。また、一 つの実施態様によれば、本発明は、粉末塗料物質の再利用の方法に関する。 これまで知られているデュロプラスチック(duroplastic)粉末塗料の製造法 はいくつかある。現在まで最も広く実際に使用されている方法は、必要な成分を すべて混合してすぐに処方できるようにした粉末塗料を、ペースト状溶融物の形 態で押出し、次いで溶融物を冷却し、粗粉砕し、微粉砕し、そして下流の篩別段 階にかけ、所望の細かさの粒子を製造することによって粉末塗料を製造すること である(Ulmans Enzyklopadie dertechnischen Chemie,第15巻,第680頁,第4 版,1978,Verlag Chemie Weinheim;およびH.Kittel,Leherbuch der Lacke u nd Beschichtungen,第4巻,第355頁,Verlag W.A.Colomb,Berlin参照)。こ の方法で製造した塗料粉末には一連の欠点がある。 高い反応性のバインダービヒクル混合物を加工する場合は、しばしば押出し操 作の進行が遅すぎるので、部分的にゲル形成が観察される。この場合、そのよう な粉末はもはや塗料に使用することができない。 粉砕すると、通常、非常に幅広い範囲の粒子サイズが形成される、すなわち0. 1μm未満から普通500μmの範囲である。用途の特定の目的に適した粒子サイズの 画分を製造するための次なる篩別段階が必要となる。 この時、大きすぎる粒子は下流の粉砕段階で再び粉砕しなければならない。5 μmよりも小さいサイズの粒子からなる微細粒子画分は、肺に入る 可能性があるため作業場衛生面から、および粉塵爆発が急増する危険性が高まる ため、特に問題がある。さらに、微粉砕された粉末は、処理技術上の欠点がある 。 さらに、粉末塗料を製造するのに、および粉末塗料溶融物の噴霧を使用するこ のような粉末塗料を用いて塗装するのに適した方法は知られている。 すなわち、DE−A−22 33 138には、溶融したバインダービヒクルまたはバイン ダービヒクル混合物を噴霧することによる、デュロプラスチックおよび熱可塑性 粉末塗料の製造が記載されている。基材樹脂(base resin)および硬化剤を溶融し 、加熱した混合容器中で一緒に混合する。デュロプラスチック粉末塗料を製造す る時は、硬化剤は、工程の典型的な温度範囲では、まだ架橋効果を示さないもの のみを使用する。この方法は、高い反応性の粉末塗料には特に適切ではない。 粉末塗料の製造法は、WO-92 00 342で知られており、ここでは膜を形成するバ インダービヒクルおよびこのバインダービヒクル用の硬化剤の溶融混合物を微粒 化、すなわち噴霧している。この方法の過程で形成した液体粒子を、粒子内で顕 著な架橋が起こらないように、短時間でその軟化点より下に冷却する。球状の形 態の狭い粒径分布の固体ラッカー粒子が形成する。冷却した後、適切な手段で、 粒子キャリヤガスの流れから分離する。その化学的組成は、樹脂/硬化剤溶融物 の押出しおよび粉砕によって製造した慣用のものとは異ならず、それは粉末塗料 を塗布する典型的な方法を使用して塗布することができる。 DE−A−22 33 138およびWO−92 00 342に記載されている方法には、デュロプ ラスチック粉末塗料の基材樹脂および硬化剤成分を、噴霧前に溶融し、溶融物と して混合しなければならないという共通の欠点がある。溶 融には比較的高い温度を使用しなければならず、その結果、粉末塗料組成物に熱 による負荷がかかる。これは、特に高い反応性の粉末塗料の場合に問題であり、 というのは、ゲル化または部分的ゲル化を回避するために、溶融状態における基 材樹脂および硬化剤の接触時間を最小にするために多大な労力が必要だからであ る。 粉末塗料を使用する塗装方法では、粉末塗料のオーバースプレーが起こること は避けがたく、これは好ましくは再利用プロセスに供給すべきである。 粉末塗料のオーバースプレーを再使用するための慣用の方法は、粉末塗料のオ ーバースプレーを新しい粉末塗料と混合し、そしてこの混合物を続いて塗装に使 用するといった方法でなされる。これは、例えば自動車両の塗装におけるような 視覚的品質に関して要求が高い塗料を製造する時に、特に問題である。 DE−A−40 28 567には、粉末塗料のオーバースプレーまたは粉末を分級した残 留物の再利用方法が記載されており、ここでは再利用する物質を押出し前、また は押出し工程の間で、粉末塗料製造工程にフィードバックしている。ここでの欠 点は、再利用した物質が再押出しで再び熱負荷をかけられることであり、この結 果、望ましくない架橋および部分的なゲル形成が、特に高い反応性の粉末塗料で 起こることである。 さらに、日本国特開昭53−5239号によれば、塗料のオーバースプレーは、有機 溶剤に溶解して溶剤を含有するラッカー系として、または水に懸濁して水性スラ リーとして使用できることが知られているが、これは、すなわち粉末塗料として は再利用されないということである。 本発明の目的は、少なくとも一つの基材樹脂および少なくとも一つの硬化剤成 分を含むデュロプラスチック粉末塗料、並びに熱可塑性粉末塗料を、 あまり厳しい熱負荷をかけることなく簡単な方法で製造することができる方法を 提供することである。さらに、目的は、実質的に、粉砕および篩別段階を除くこ とである。デュロプラスチック粉末塗料を製造するのが好ましい。 本発明の別の目的は、粉末塗料物質を再利用するための簡略化された、特に再 利用する粉末塗料物質の熱負荷を除いた方法を提供することである。さらなる目 的は、再利用すべき粉末塗料中に存在する可能性のある物理的な汚染物質を、こ こから除去するのを可能にする方法を提供することである。 さらに、本発明の方法では、粉末塗料の水性懸濁液を簡単な方法で製造するこ とができる。 この目的は、本発明が第一に関連する、基材樹脂および硬化剤成分または熱可 塑性樹脂を含む粉末塗料組成物を製造するための方法、またはこのような粉末塗 料の水性懸濁液を製造するための方法によって達成することができる。この方法 は、それぞれ固体の形態で存在する、一つもしくはそれを超える基材樹脂および 一つもしくはそれを超える硬化剤または一つもしくはそれを超える熱可塑性樹脂 を、通常の圧力および温度の条件下でガス状で存在し、そして基材樹脂および硬 化剤または熱可塑性樹脂に対して不活性である低分子量化合物を少なくとも液体 状態に変換するのに適した圧力および温度で少なくとも一つの前記低分子量化合 物中に一緒に溶解し、そしてその後得られた溶液の圧力を下げる(depressurise )ことを特徴としている。 また、加える圧力および使用する温度は、以下にそれぞれ処理圧力および処理 温度として記載している。これらは不活性化合物の臨界圧力および臨界温度を超 えないようにして選ぶことができる。 特許明細書US−A−5 211 342から、支持体上に塗膜を形成するのに適した重合 体化合物を、超臨界流体中に溶解し、噴霧工程で支持体上に溶液を塗布して液体 塗膜を形成する方法が知られている。使用する重合体化合物は、常温で液体であ る、慣用のラッカーバインダービヒクルであり、これらのバインダービヒクルお よび硬化剤または粉末塗料は、室温で固体ではない。前記特許には、粉末塗料の 製造またはその塗布を記載していないし、粉末塗料の再利用も記載されていない 。 超臨界流体中の固体の溶液を圧力降下させることによって非常に微細な粉末を 製造する方法は、米国特許US−A−4 582 731で知られている。粉末は触媒として 使用することができる。この特許に記載されている極めて微粉化された粉末の製 造は、プラズマ処理の代替法としてみなされている。表面の塗装を記載しており 、個々の分子または原子の「分子噴霧」により、支持体上に膜として付着させて いる。この特許では、粉末塗料の製造または塗布に関する示唆は与えられていな い。 本発明の方法は、例えば、粉末塗料組成物の基材樹脂および硬化剤成分または 熱可塑性樹脂を、固体の形態で一緒に混合し、圧力および温度が通常の条件下で ガス状の形態で存在する、原樹脂および硬化剤または熱可塑性樹脂に対して不活 性な低分子量化合物を、適切な量でそこへ添加し、低分子量化合物中の粉末塗料 組成物の溶液を製造できるように、圧力および温度の条件を不活性化合物の臨界 圧力および臨界温度より上または下に設定し、そして圧力下にあるこの溶液を、 次に圧力降下させるような方法で実施することができる。 例えば、粉末塗料組成物を形成する基材樹脂および硬化剤成分を、固体の形態 で、圧力容器、例えばオートクレーブ中で、場合により添加剤を添加して混合す ることができる。基材樹脂および硬化剤は予め溶融物として 混合しておくことができる。しかしながら、本発明の方法では、それらは固体の 形態で、例えば粉末として、または粒状物質として、別々に使用するのが好まし い。この点で、より小さい例えば約1mmの直径の粒子がより大きい粒子より良好 な溶解挙動を示す。次いで、圧力および温度が通常の条件下でガス状の形態で存 在し、原樹脂および硬化剤または熱可塑性樹脂に対して不活性な低分子量化合物 を適切な量で添加し、圧力下で低分子量化合物中の粉末塗料組成物の溶液を製造 できるように、圧力および温度の条件を不活性化合物の臨界圧力および臨界温度 より上または下に設定する。一般に、圧力および温度を対応する条件に設定した 後、この溶液を形成するには、1分から3時間の範囲、好ましくは1時間未満の 時間が必要である。 例えば、−20〜+100℃の温度範囲を使用するのが好ましく、最も好ましいの は+20〜+70℃であり、この時0.15〜50MPaの範囲の圧力を負荷するのが好まし い。上記温度の条件は、基材樹脂と硬化剤成分との反応またはゲル形成を避けな ければならない。 一つもしくは複数の基材樹脂および一つもしくは複数の硬化剤または一つもし くは複数の熱可塑性樹脂を、再利用する粉末塗料物質の形態の少なくとも一部に 使用することができる。 また、粉末塗料オーバースプレーとは別に、「再利用する粉末塗料物質」とは 、粉末の分級で生じた、大きすぎるおよび小さすぎる粒子のことである。本発明 の方法によって再利用することができる粉末塗料物質は、熱可塑性粉末塗料物質 でありうるが、本発明の方法ではデュロプラスチック粉末塗料物質を使用するの が好ましい。 例えば、再利用する粉末塗料組成物は、圧力容器、例えばオートクレーブ中に 置くことができる。これに関しては、例えば直径約1mmの小さめの 粒子は、粒子が大きいものよりもより良い溶解挙動を示す。次に、通常の条件下 ではガス状であり、粉末塗料物質に対して不活性である低分子量化合物を、適切 な量で添加し、そして圧力および温度の条件を、圧力下で、低分子量化合物中の 粉末塗料組成物の溶液ができるように、低分子量のガス状化合物の臨界圧力およ び臨界温度をより上または下に設定する。一般に、対応する圧力および温度の条 件に設定した後に、この溶液が形成するには1分から3時間の範囲の時間、好ま しくは1時間未満の時間が必要である。 例えば、−20〜+100℃の温度範囲を使用するのが好ましく、最も好ましいの は+20〜+70℃であり、この時0.15〜50MPaの範囲の圧力を負荷するのが好まし い。上記温度条件では、粉末塗料物質の成分に損傷効果を与えない。例えば、本 発明の方法で再利用するのが好ましいデュロプラスチック粉末塗料の場合は、粉 末塗料の主成分を形成する、基材樹脂と硬化剤成分との反応は避けなければなら ない。 従って、再利用する粉末塗料物質は、このようにして、または本発明の方法に よる粉末塗料の製造のために、新しい出発物質との混合物で処理することができ る。 通常の条件下でガス状である低分子量化合物、特に10〜150℃の温度および0.1 5〜60MPaの圧力で液体であるもの、および/または特に20〜150℃の温度および /または3〜60MPaの圧力で超臨界流体であるものを、粉末塗料組成物の溶液を 形成するための溶剤として使用することができる。 通常の条件下でガス状であり、基材樹脂および硬化剤成分に対して不活性であ り、そして圧力下で粉末塗料組成物の溶液を形成するのに適した低分子量化合物 の好ましい例は、二酸化炭素、一酸化二窒素、クロロトリフルオロメタン、モノ フルオロメタン、エタン、プロパンおよびブタンであ る。例えば、二酸化炭素(臨界温度:31.3℃、臨界圧力:7.4MPa、臨界密度:0. 45g・cm-3)は、本発明の方法で、圧力下で液化する低分子量化合物として、また は超臨界流体として使用することができる。これに関して、圧力および温度の条 件は、二酸化炭素を0.6〜1.0g・cm-3の密度よりも下に設定するのが最も好ましい 。例えば、二酸化炭素は、10〜30℃の間の温度範囲内および4.5〜7MPaの圧力で 液化ガスとして、または40〜70℃の温度範囲および10〜30MPaの圧力で超臨界流 体として使用することができる。 本発明の方法では、圧力下での粉末塗料組成物の濃度は、例えば基材樹脂およ び硬化剤成分からなるバインダービヒクル固体に関して、1〜80重量%であるこ とができる。好ましいのは5〜70重量%である。 粉末塗料組成物の溶液を含む圧力容器は、好ましくは制御された温度に加熱す ることができ、そして溶液の形成を助けるために、撹拌もしくはかきまぜ装置ま たは均質化するための別の装置、例えば超音波源、またはロータ/ステータ装置 を備え付けるのが好ましい。溶液を形成した後、圧力を処理圧力より下に、例え ば常圧に圧力降下させる。 溶液を処理圧力より下、例えば常圧に圧力降下させるのは、様々なやり方で実 施することができる。溶液は、例えば自発的に(spontaneously)、すなわち非常 に短い時間間隔内に圧力降下させることもできるし、または例えば数秒から数時 間の間の時間にわたって、時間依存性のやり方(time dependent manner)で圧力 容器内で圧力降下させることができる。この方法の過程では温度を制御するのが 好ましく、そして圧力降下については、実質的に等温条件下で実施するのが都合 が良いと考えられる。必要に応じて、圧力降下させる前に、濾過によって不活性 化合物に溶解しない物理的な汚染物質を溶液から除くことができる。 濾過はバッチ式または好ましくは連続式で実施することができる。オー トクレーブ内のエクストラクションインサート(extraction inserts)は当業者 に良く知られており、バッチ式操作に適している。本明細書では、濾過は、篩、 布、フィルターファイバーを通じて、または好ましくは不活性材料でできた、好 ましくは金属、例えばステンレス鋼でできた、焼結プレートを通して実施するこ とができる。連続操作の濾過は、当業者に知られており、実際に使用されている インラインカートリッジフィルターを使用して実施するのが好ましい。 粉末塗料組成物の溶液の自発的圧力降下は、例えば、これを処理圧力よりも低 い圧力、好ましくは大気圧で環境中に噴霧することによって実施することができ る。この方法の過程では、形成する粉末塗料をそのガラス転移温度より下に冷却 しなければならない。これは、例えば液化した、または超臨界の溶剤の蒸発のエ ンタルピーを利用することによって実施することができる。また、粉末塗料組成 物のガラス転移温度より下げるため周囲温度を選ぶことも可能である。通常の条 件下でガス状である溶剤、例えば二酸化炭素は自発的に漏出し、粉末塗料粒子が 形成される。 処理圧力より低い圧力環境は、噴霧をその中に向けて行う場合に湿潤剤を含む 水であることができ、この場合水は粉末塗料組成物のガラス転移温度よりも低い 温度である。粉末塗料の水性懸濁液が得られる。水中での噴霧による圧力降下は 、水に対して化学的に不活性であり、加水分解に対して耐性のあるような粉末塗 料組成物を用いてのみ実施することができる。 好ましくは処理する時よりも圧力の低い環境は、ガス状環境、例えば空気また は不活性ガスである。 噴霧は、圧力容器に取り付けられている噴霧装置、例えばノズルまたは回転コ ーンによって実施する。噴霧は鉛直方向に、すなわち上部から底部に垂直に実施 するのが好ましい。形成された粉末塗料粒子を、圧力降下工 程中にそのガラス転移温度より下に冷やす。これは、外部冷却によって、例えば 冷たい容器を、例えば冷却された壁を有する噴霧塔中に噴霧することによって補 助することができるし、または冷却されたガスまたは空気を使用してさらに粒子 を冷却することができる。このタイプの不活性ガスまたは空気は、粉末塗料に関 して典型的な状態に、すなわち油を含まず乾燥するような条件にするのが好まし い。壁に粉末粒子が凝集するのを避けるためには、噴霧室の壁温度は、好ましく は25℃の値未満、最も好ましくは20℃未満である。 粒子を、当業者に知られているやり方、例えばサイクロンによって、噴霧塔の 端で分割する。また、例えば金属布を通した下流の篩別操作によって、関心の用 途に適した分級された粒子サイズの画分に分割することが可能である。 粉末塗料粒子の粒子サイズは、処理のパラメータ(例えば、処理量、ノズル直 径、圧力下での溶液の粘度または濃度)を適切に選ぶことによって変えることが できる。粒子は、一般に5〜150μmの直径を有する。例えば、自動車の塗装に使 用するには、10〜100μmの粒子サイズが好ましい。粒子サイズは、60μm未満が 最も好ましい。粒子サイズが100μmよりも大きければ、ラッカー塗膜中にしばし ば空気の混入が観察され、焼付けられたラッカーの流れが損なわれる。その場合 、自動車産業で必要な、光沢の高い、欠陥のない塗膜を製造するのは困難である 。 作業場の衛生のため、可能ならばすべての場合で、5μmより小さい粒子は除 去する。単一モードの粒子サイズ分布、すなわちガウス分布曲線で表わしうるよ うなものを作るのが好ましい。 また、本発明の方法は、得られた粉末塗料の塗布前に直接、すなわち実際には 粉末塗装プロセスの形で実施することができる。本方法の過程では、 圧力下での溶液の上述の噴霧は、塗装すべき支持体上に直接実施することができ る。このようにして、粉末塗料を製造して、直ちに塗装操作が続く。ここでは、 塗装ブースを使用し、この操作温度は粉末塗料粒子のガラス転移温度よりも下で ある。塗装ブースは、例えば制御された一定温度に維持することができる。この 方法では、噴霧装置は移動できるように配置することができ、噴霧中にそれが動 く過程は、塗装すべき支持体の外形によって定めることができる。例えば、それ を自動的に動く装置上に配置することができる。噴霧は静電的に補助することが できる。 微粒化工程に続いて、圧力降下した後、形成した塗料は、塗装すべき支持体の 表面上にラッカー粒子が衝突する前に、そのガラス転移温度(DSCにより測定) より下に速やかに冷却される。この間の時間は、一般に0.1〜1秒の範囲である 。噴霧装置と塗装すべき支持体との間の距離は、粒子が支持体に衝突する前に、 ガラス転移温度より下に確実に冷却されるように計算しなければならない。一般 に、この距離は例えば20〜100cmの間であり、好ましくは30〜70cmの間である。 粉末塗料のガラス転移温度は、30〜80℃の範囲内であるのが好ましい。 本発明のデュロプラスチック粉末塗料または熱可塑性粉末塗料を製造するため の方法のさらに別の実施態様は、圧力下にある粉末塗料組成物の溶液を、自発的 ではなく時間依存的なやり方で圧力降下させることからなる。圧力降下は連続的 にまたは段階的に実施することができる。連続的な圧力降下を使用する時は、圧 力降下速度は、一定のままでも良いしまたは変えることもできる。圧力降下中に 、系中の粉末塗料組成物の溶解性は減少し、すなわち均一な組成の粉末塗料物質 が、圧力下の溶液から沈殿する。温度が制御された条件下で、例えば等温的に圧 力降下操作を行うこと、すなわち圧力降下操作中に起こる冷却は、反対の加熱手 段によって打ち消される のが望ましい。ここでの操作温度は、粉末塗料組成物のガラス転移温度未満が好 ましい。 常圧に達した後、フォーム状構造を有する、または5〜150μmの粒子サイズを 有する個々の粒子からなる均一な固体を圧力容器から除去することができる。単 一モデルの粒子サイズ分布、すなわちガウス分布曲線によって表わしうるような ものを製造するのが好ましい。本発明の方法における粒子サイズまたはその分布 に影響を与えることができるパラメータの例には:圧力下における溶液中の粉末 塗料組成物の濃度、温度および圧力降下中の温度の推移、圧力、並びに圧力降下 の速度が含まれる。これらのパラメータの影響は、簡単な試験の助けをかりて当 業者によって容易に測定することができ、そして本発明の方法では、それらは、 用途の目的に適した粒子サイズスペクトルとなるように慎重に設定することがで きる。圧力降下操作中は、混合物を完全に混合するのが都合が良い。 本発明の範囲内である、時間依存性圧力降下によって形成する粉末塗料物質を エネルギー消費の低い次なる篩別工程にかけるのは都合がよい。この目的には、 当業者に知られている装置、例えばプロダクトベッドローラーミルを使用するこ とができるし、または粉末塗料ではあまり典型的ではないが、短い製品ドエル時 間を使用し、すなわち単位時間当たり非常に多量の処理量で、粉末塗料技術で慣 用の粉砕装置を使用することができる。これによって、フォーム状構造を有する または一緒に付着している可能性がある単体粒子を、個々の粒子に分割すること ができる。本発明の方法によって、自発的にまたは時間依存的に圧力降下するこ とによって製造する粉末塗料は、篩別操作にかけることができる。しかしながら 、これは一般に必要ではない。 また、粉砕は、場合により湿潤剤を含む水の存在下で実施することもで きる。粉末塗料物質は、この方法で得られた水性懸濁液から機械的に分離し、乾 燥するかまたは粉末塗料の水性懸濁液を塗装の目的で直接使用することができる 。 本発明の方法を使用すると、すべてのデュロプラスチック粉末塗料組成物およ びすべての熱可塑性塗料組成物を製造することができ、この場合、圧力および温 度が通常の条件下でガス状で存在し、粉末塗料組成物の原樹脂および硬化剤に対 して不活性である、十分な量の低分子量化合物を添加した後に、またはこのよう な化合物の混合物を添加した後に、低分子量化合物またはこのような化合物の混 合物を液体状態に変換するのに適した圧力および温度に設定して、圧力下で低分 子量化合物の溶液を形成して製造することができる。 「基材樹脂」の用語は、一般に基礎となる基材樹脂/硬化剤の組み合わせの少 なくとも50重量%を占める、デュロプラスチック粉末塗料の膜を形成する、より 高分子量の成分のことであり、この時一般に硬化剤成分はこの組み合わせの最大 50重量%を占める。原則として、基材樹脂のバインダービヒクル主成分には制限 がない。例えば、粉末塗料に慣用の基材樹脂が適切である。例としては、ポリエ ステル樹脂、(メタ)アクリル共重合体、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリ ウレタン樹脂およびシロキサン樹脂が含まれる。基材樹脂は30〜120℃、好まし くは80℃未満のガラス転移温度を有し、500〜20,000、例えば、好ましくは10,00 0未満の数平均分子量(Mn)を有する。硬化剤は84〜3000、例えば好ましくは2000 未満の数平均分子量を有する。異なる基材樹脂および硬化剤を一緒に混合するこ とができる。 基材樹脂および硬化剤には、それらの間で相互に補う官能基が含まれており、 これが粉末塗料の焼付け条件下での架橋反応の実施を可能にしてい る。官能基の例としては、カルボキシル基、エポキシド基、脂肪族または芳香族 に結合したOH基、シラノール基、イソシアネート基、ブロックトイソシアネート 基、無水物基、第一級もしくは第二級アミノ基、ブロックトアミノ基、開環付加 できるN−複素環式基、例えばオキサゾリン基、例えば(メタ)アクリロイル基 、および酸性CH基、例えばアセト酢酸基が含まれる。 互いに反応する基の選択は、当業者に良く知られている。場合により、異なる 反応性の基を互いに組み合わせることができる。これは、異なる反応性の官能基 を含むバインダービヒクルで実施することができ、または異なる硬化剤および/ または基材樹脂の混合物を使用することができる。 異なる官能基が、基材樹脂および/または硬化剤に同時に存在することができ る。また、基材樹脂および硬化剤には、分子当たり平均少なくとも2個の官能基 が含まれる。基材樹脂対硬化剤の比率は、一般に、例えば98:2〜50〜50である 。95:5〜70:30の間が好ましい。また、混合物中には複数の基材樹脂および複 数の硬化剤が存在することができる。 本発明の方法によって製造した粉末塗料は、好ましくは粉末クリアラッカーで ある。必要に応じて、慣用の粉末塗料添加剤を混合することができる。添加剤の 例には、例えば均展剤、脱気剤例えばベンゾイン、抗酸化剤、光安定剤、艶消し 剤、着色もしくは効果を付与する無機および/または有機の顔料および/または エキステンダー、着色剤、結合剤、スリップ剤、触媒およびレオロジー調整剤が 含まれる。これらは取り扱いが容易なため、マスターバッチの形態で添加するの が好ましい。不活性化合物に可溶な添加剤を添加するのが好ましい。 液体添加剤は、不活性化合物に添加する前に、バインダービヒクルに添加する ことができる。別法では、不活性化合物を添加する前に、添加剤を 別々のマスターバッチとして添加する。 自発的なまたは時間依存性の圧力降下によって本発明により製造し、場合によ り塗装する目的に直接適用する粉末塗料は、粒子サイズが5μmよりも大きいこ とと単一モード粒子サイズ分布であることを特徴としている。 本発明の方法に従って製造し、処理した粉末塗料は、添加剤によって影響を与 えることができる。耐腐食性の顔料を使用する場合は、耐腐食性塗料媒体として 粉末塗料を使用することが可能である。それを下塗りサーフェーサーとして、ま たは礫衝撃保護コートとして使用する場合は、例えば顔料/エキステンダーを、 例えば最終的な粉末塗料に関して30重量%まで高めることができる。このような 粉末塗料から製造する下塗りサーフェーサーまたは礫衝撃保護コートの塗膜の厚 さは、例えば焼付けた状態で40〜300μmの間である。 被覆顔料を使用する場合は、場合によりエフェクト顔料(effect pigments) でもそうであるが、製造した塗料媒体を下塗りラッカーまたは被覆ラッカーとし て使用することができる。特に、液化した化合物または超臨界溶剤に可溶の被覆 顔料を使用する時は、本発明の方法は、圧力下にある溶液を圧力降下した後に、 均一で非常に微粉化された形態の最終的な粉末塗料として存在するという利点が ある。顔料を使用しない場合、または無色の顔料、例えば超微粉砕されたチタニ アまたはシリカを使用する場合、製造したコーティング媒体は、本発明の方法に よって製造および処理できる、好ましい透明な粉末塗料媒体である。 被覆ラッカーまたはクリアラッカー塗料媒体として使用する時は、それらを、 例えば自動車産業で慣用の支持体、例えば下塗りサーフェーサーまたはベースラ ッカーコーティングを施した支持体に塗布することができる。 場合により、後者は予め焼付けておくことができるし、または塗膜をドライ−イ ントゥー−ウエット法によって実施することができる。これらの塗膜については 通常の慣用的ラッカー系を使用することができるが、環境に優しい固体の多いま たは水性の系を使用するのが好ましい。それらを焼付けた状態では、本発明の方 法により製造した粉末塗料から製造した被覆ラッカーまたはクリアラッカーの塗 膜は、一般に例えば30〜150μm、好ましくは40〜80μmの塗膜の厚さを有する。 塗料の溶融、流れおよび化学的な架橋は、塗装操作の後、例えば80〜240℃、 好ましくは100〜220℃に加熱することによって実施する。 本発明の方法で製造した粉末塗料を用いて作業する時に、形成されるオーバー スプレーは、普通の方法でブース中の空気から分離することができ、高品質の粉 末塗料物質として再利用することができる。これは、慣用の粉末塗料塗布技術に よって、例えば噴霧塗布および焼結法によって、本発明に従って製造した粉末塗 料のようにして支持体に塗布することができる。このような方法の例には、摩擦 噴霧(tribo-spraying)、場合によりESTA−補助された噴霧、場合によりESTA−補 助された回転焼結(whirlsintering)、流動床技術およびベルト塗装法が含まれる 。 また、別法として、粉末塗料オーバースプレーを適切な有機溶剤に溶解して、 必要により濾過し、次いで溶剤をベースとする系として使用することもできる。 これは、対応する粉末塗料塗膜を補修するための塗料に極めて適しており、とい うのは、粉末塗料のおよび溶剤をベースとするラッカーの固体組成が同一である 、すなわち例えば最初の塗料と補修塗料の固有色および反射率が互いに異なるも のではないからである。 本発明の方法は、粉末塗料またはこのような粉末塗料の水性懸濁液を簡単なや り方で製造するのを可能にする。基材樹脂および硬化剤成分の押出 しおよび溶融が排除され、すなわち基材樹脂と硬化剤成分を一緒にする時に、非 常に僅かの温度負荷しかかからない。 本発明の方法は、大きすぎるおよび小さすぎる粒子並びに同じタイプの組成物 の粉末塗料からのオーバースプレーを、簡単なやり方で再利用することが可能で ある。特に、この方法では、塗装する物体に適した粒子サイズ分布を有する粉末 塗料を、その化学的組成を変えることなく再利用することが可能である。本発明 の方法によって、自発的圧力降下により、または好ましくは時間依存性の圧力降 下により再利用される、場合により塗装する物体に直接塗布する粉末塗料は、粒 子サイズが5μmよりも大きいことと、単一モード粒子サイズ分布であることを 特徴としている。 本発明の方法は、再利用する粉末塗料物質の望ましくない熱負荷をすべて排除 し、物理的汚染物質を、濾過による穏やかな方法で除去することを可能にする。 本発明の再利用方法によって得られる粉末塗料は、良好な塗布技術特性を示し 、塗装の目的で再使用することができる。ここでの塗布操作の結果は、同じ組成 物の新しい粉末塗料で得られたものに匹敵している。 本発明の方法では、望ましくない微細粒子画分が形成するのを回避することが 可能である。粉砕および篩別工程は必要がない。 実施例 300gのジカルボン酸ポリアンハイドライド(Additol VXL 1381,Hoechstによ り販売されている商品)および370のエポキシド当量および2100の数平均分子量 を有する固体グリシジルメタクリレート共重合体700gを10リッター高圧オート クレーブ中に別々に量り込んだ。オートクレーブを密閉した後、高圧キャピラリ ーを通じて二酸化炭素を導入し、圧縮機によってオートクレーブ中を33.5MPaの 圧力に設定した。同時に、温度調 節装置により混合物の温度を34℃に設定した。40分操作後、得られた溶液を大気 圧に圧力降下した。オートクレーブの蓋を開放した後、フォーム状構造を有する 均一な固体を取り出すことができる。次に、少ない力の消費でこの物質を粉砕し た。平均粒子サイズは30μmであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ザートヴエーバー,デイートリヒ ドイツ連邦共和国デー−42369 ヴツパー タール.フオルストシユトラーセ22 (72)発明者 マーグ,カーリン ドイツ連邦共和国デー−42279 ヴツパー タール.エアレンローダーヴエーク 13ベ ー (72)発明者 デイーナー,ヴオルフガング ドイツ連邦共和国デー−42113 ヴツパー タール.インデンビルケン50 (72)発明者 クロースターマン,ペーター ドイツ連邦共和国デー−42117 ヴツパー タール.カイザー−ヴイルヘルム−アレー 13 (72)発明者 ベルガー,トーマス ドイツ連邦共和国デー−45219 エセン. カントシユトラーセ32

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.基材樹脂および硬化剤成分を含む、または熱可塑性樹脂を含む、粉末塗料組 成物の製造法であって、それぞれ固体の形態で存在する、一つもしくはそれを超 える基材樹脂および一つもしくはそれを超える硬化剤または一つもしくはそれを 超える熱可塑性樹脂を、圧力および温度の通常の条件下でガス状で存在し、基材 樹脂および硬化剤または熱可塑性樹脂に対して不活性である少なくとも一つの低 分子量化合物中に、前記低分子量化合物を少なくとも液体状態に変換するのに適 した温度および圧力で、一緒に溶解し、次いで、得られた溶液を圧力降下させる ことを特徴とする製造法。 2.一つもしくは複数の原樹脂および一つもしくは複数の硬化剤または一つまた は複数の熱可塑性樹脂を、再利用する粉末塗料物質の形態で少なくとも一部分使 用することを特徴とする、請求項1に記載の方法。 3.20〜150℃の温度および3〜60MPaの圧力で超臨界である流体を、通常の条件 下でガス状である低分子量化合物として使用することを特徴とする、請求項1ま たは2に記載の方法。 4.二酸化炭素、一酸化二窒素、クロロトリフルオロメタン、モノフルオロメタ ン、エタン、プロパンまたはブタンを、低分子量化合物として使用することを特 徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。 5.基材樹脂および硬化剤を、一つまたはそれを超える、粉末塗料用の慣用の添 加剤と一緒に容器中に置き、低分子量不活性化合物で処理することを特徴とする 、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。 6.溶液を圧力容器内で圧力降下させることを特徴とする、請求項1〜5のいず れか一項に記載の方法。 7.処理圧力より低い圧力である環境中に噴霧することによって、溶液を 自発的に圧力降下させることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載 の方法。 8.噴霧を、粉末塗料組成物で塗装する支持体上に噴霧塗布する形で実施するこ とを特徴とする、請求項7に記載の方法。 9.噴霧を、一つまたはそれを超える可動の噴霧装置を用いて実施し、それが動 く過程は、塗装する支持体の外形に適合していることを特徴とする、請求項8に 記載の方法。 10.特に自動車両分野における、塗料製造のための前記請求項のいずれか一項の 方法によって製造した粉末塗料組成物の使用。 11.特に自動車両分野における、クリアラッカーコートを製造するための前記請 求項1〜9のいずれか一項の方法により製造した粉末塗料組成物の使用。
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