JPH10501369A - リチウム二次電池のためのカソード材料及びその製法及び前駆物質材料 - Google Patents

リチウム二次電池のためのカソード材料及びその製法及び前駆物質材料

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JPH10501369A JP8501493A JP50149396A JPH10501369A JP H10501369 A JPH10501369 A JP H10501369A JP 8501493 A JP8501493 A JP 8501493A JP 50149396 A JP50149396 A JP 50149396A JP H10501369 A JPH10501369 A JP H10501369A
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Abstract

(57)【要約】 高電圧リチウム二次電池のためのカソードを製造するための新規な種類のカソード材料が開示されている。この新規なカソード材料は、その活性成分としてスピネルリチウムマンガン酸化物を含み、更にα−Mn23及び(又は)Li2MnO3含有不活性カソード材料を含む。このカソード材料は、純粋なスピネルLi1+xMn24のために別の仕方で得られたものよりも大きなリチウムの化学的拡散係数を示す。更に、カソード材料を製造するための方法が開示されており、その方法は工業的規模で容易に実施することができ、経済的に有利である。この方法は、酢酸マンガン、水酸化リチウム及び水の溶融物を形成し、その溶融物を70〜110℃の範囲の温度で撹拌しながら10分〜4時間の時間維持し、本質的に均一な材料を形成するようにし、前記材料を乾燥し、次に300〜800℃の範囲の温度でか焼することからなる。

Description

【発明の詳細な説明】 リチウム二次電池のためのカソード材料及びその製法及び前駆物質材料 本発明は、リチウム二次電池のためのスピネルリチウムマンガン酸化物系カソ ード材料、及びそれの製法及び前駆物質材料に関する。詳しくは、本発明は、活 性成分としてスピネルリチウムMn24化合物を含む、リチウム二次電池のため のカソード材料、及びそれの製法及び前駆物質材料に関する。 リチウム二次電池のカソード材料としてスピネルLi1+xMn24を使用する ことは当分野でよく知られており、例えば、サッカレイ(Thackeray)その他によ る「マンガンスピネルへのリチウム挿入」(Lithium Insertion Into Manganese Spinels)、Mat.Res.Bull.,18,pp.461-472(1983)に記載されている。 スピネルLi1+xMn24は、高電圧リチウム二次電池のためのカソードを製 造するのに極めて適した材料であることが判明している。しかし、そのような材 料のリチウムの化学的拡散係数を改良する必要性が依然として存在している。 本発明の目的は、純粋スピネルLi1+xMn24について他の方法で得られた ものよりも大きなリチウムの化学的拡散係数を示す、リチウム二次電池のための カソード材料を与えることにある。 この目的は、活性成分としてLiyMn2-zz4(式中、Mは、Co、Ni、 Ti、V、Feからなる群から選択され、yは0〜1.5、好ましくは1〜1. 5の範囲にあり、zは0〜1の範囲にある)を含み、更にα−Mn23及び(又 は)Li2MnO3含有不活性カソード材料を含む、リチウム二次電池のためのカ ソード材料により達成される。 本文中、用語「活性成分」とは、電池中のカソード材料として用いた場合、電 池の充電及び放電中に可逆的やり方で酸化及び還元することができる材料を指す 。用語「不活性カソード材料」とは、今定義した活性成分以外の材料を指す。 α−Mn23及び(又は)Li2MnO3の含有量は、リチウムの化学的拡散係 数の最大の改良が得られる範囲内に選択するのが好ましい。しかし、これら 不活性材料の含有量は余りにも高くなり過ぎないようにすべきである。なぜなら 、そのような場合には、電池のエネルギー密度の低下が観察されることがあるか らである。 従って、カソード材料は、好ましくは1〜50モル%、一層好ましくは1〜4 0モル%、更に一層好ましくは3〜30モル%のα−Mn23及び(又は)Li2 MnO3を含む。 図5から分かるように、LiMn24と共に約25モル%のα−Mn23、及 びLi1.5Mn24と共に約25%のLi2MnO3を用いることにより、リチウ ムの化学的拡散係数曲線で最大値が得られている。 リチウムの化学的拡散係数は、本発明によるカソード材料が約25モル%のα −Mn23及び(又は)Li2MnO3を含有する場合に、驚く程顕著に向上して いる。 スピネルリチウムMn24材料を製造するための幾つかの方法が当分野で知ら れている。 即ち、Mat.Res.Bull.,18,pp.461-472(1983)には、Li1+xMn24(式 中、x=0.96〜1.24)を、固体LiCO3とMn23の混合物を、先ず 650℃の温度で12時間、次に850℃で24時間焼成することにより製造す ることが記載されている。 米国特許第5,266,299号明細書には、Li1+xMn23(式中、0< x<1)を、LiMn24又はλ−Mn23とLiIとの混合物を密閉容器中で 約150℃で反応させるか、又はアセトニトリル中で還流しながら反応させるこ とにより製造することが記載されている。 米国特許第4,980,251号明細書には、Li1-xMn24(式中、0≦ x<1)を、Li2CO3とMnCO3の混合物を200〜600℃の範囲の温度 で加熱することにより製造することが記載されている。 出発材料として酢酸マンガンを用いてリチウム二次電池用カソード材料を合成 する方法は、バルボー(Barboux)その他による「LiMn24及びLiCoO2挿 入化合物低温合成の前駆物質としての酢酸塩の使用」(The Use of Acetates as Precursors of the Low-Temperature Synthesis of LiMn2O4 and LiCoO2 intercalation Compounds)、Jour.Solid State Chem.,94,pp.18 5-96(1991)及びバルボーその他による米国特許第5,135,732号明細書に 記載されている。この方法では、酢酸マンガン、水酸化リチウム、及び水酸化ア ンモニウムの希釈水溶液からゼラチン状沈澱物を形成している。次にその沈澱物 を150℃までの温度で乾燥し、そして200℃〜600℃の範囲の温度でアニ ールする。 スピネルLiMn24を製造するための上述の既知の方法は、複雑な固相合成 を含むか、又は出発材料の高度の水性希釈を要し、酸化に対し溶液を保護するた めの不活性雰囲気を必要とする。それら既知の方法は、遅いか又は非常に高価で あり、従って大規模生産には適さない。 従って、本発明の目的は、活性成分としてLiyMn2-zz4(式中、MはC o、Ni、Ti、V、Feからなる群から選択され、yは0〜1.5、好ましく は1〜1.5の範囲にあり、zは0〜1の範囲にある)を含む、リチウム二次電 池のためのカソード材料を製造するための方法を与えることであり、その方法は 、工業的規模で容易に実施することができ、経済的に有利である。 この目的は、リチウム二次電池のためのカソード材料を製造するための方法に おいて、 次の成分、 (a) 酢酸マンガン四水和物、 (b) 水酸化リチウム、 (c) 水、及び場合により (d) Co、Ni、Ti、V、又はFeの酢酸塩、 の溶融物又は高度に濃厚な水溶液を形成し、 然も、モル比(a):(b)=1:0〜1:1.5、(a):(c)=1:0 〜1:3、好ましくは1:0〜1:2、及び(a):(d)=1:0〜1:1で あり、 前記溶融物又は高度に濃厚な水溶液を70〜110℃の範囲に10分〜4時間 撹拌しながら維持し、本質的に均質な材料を形成し、そして 前記材料を乾燥し、次に300〜800℃の範囲の温度でか焼する、 諸工程からなる方法により達成される。 生成するスピネルリチウムマンガン酸化物中のLiの含有量は、電池充電法の ような一般的電気化学的法により調節してもよい。 本発明の方法で用いられる水対金属比は、例えば、バルボーの方法よりも低く 、少なくとも10分の1である。このことは、水を除去する複雑で時間のかかる 工程が要らなくなり、それによって遥かに速くなり、エネルギーが非常に節約さ れることを意味する。 本発明の方法による比較的少ない量の水の使用目的は、実際にMn(C23O O)2・4H2Oの結晶を破壊するためだけにある。なぜなら、同様な化合物Na C23OO・3H2Oについて一般に知られているように、それ自身の結晶水中 にそれを溶解することはできないからである。 全てのMn(C23OO)2・4H2O結晶は、水酸化リチウムを添加する前に溶 解するのが好ましい。LiOH・H2Oは、好ましい水酸化リチウムである。L iOH・H2Oの代わりに、乾燥LiOHを用いることもできるが、その吸湿性の 挙動のため、水含有量、即ち乾燥LiOHのリチウム含有量は、簡単に秤量によ って決定することは困難である。 溶融物又は溶液の製造中、酸素に対してそれを保護する必要はない。 もし溶融物又は溶液を蓋のない容器中で調製すると、LiOH・H2Oを添加 した後、希望の均質なスラリーを形成するには、閉じた系中の場合よりも約5倍 長い時間がかかる。しかし、最終的生成物の品質には影響がない。 もしスラリーを室温へ冷却すると、それは無定形の黄褐色の固体になり、それ はゲルと呼ばれる。この固体をエージングすると、利用可能なMn2+の一層の酸 化をもたらし、暗褐色の固体を与える結果になる。しかし、このエージング効果 は、次のか焼工程の結果に影響は与えない。固体前駆物質材料は、それを再び加 熱することにより容易に液化することができる。固化及び液化の工程を数回繰り 返しても、次のか焼工程に影響を与えることはない。 その工程中、液体の色は明るいピンク〔Mn(C23OO)2・4H2O〕から黄 褐色に変わる。この変色はMn2+からMn3+への酸化によって起こされ、後者が 褐色である。実際、LiOH・H2Oを添加する前に既に着色は始まってい る。 製造されたカソードが、従来法により固体リチウム塩及びマンガン塩の乾燥混 合物をか焼する工程を用いた場合に得られるものよりも実質的に一層微細な粒径 を有すると言うことは、本発明による方法の利点である。 SEMにより決定した一次粒径が、300〜800℃の温度範囲のか焼温度の 関数として0.2から1μmへ増大する。 本発明により、リチウム二次電池のためのカソード材料は、1μmを越えない 一次粒径及び用途に適した比表面積を有する粉末であるのが好ましい。 一製造工程の全時間は、600℃のか焼工程が用いられた場合、20時間より 短くなる(図1参照)。もし2度目のか焼を行うならば、製造時間は30時間未 満である。 本発明の方法は、結晶構造中にCo、Ni、Ti、V及びFeのようなマンガ ン以外の遷移金属原子を配合したリチウムマンガン酸化物カソード材料を製造す るのに有利である。付加的遷移金属の配合は、通常「ドーピング」と呼ばれてお り、結晶構造の安定性の変化を与えたり、特定の必要性に従って活性点を与えた りすることがある。 本発明の好ましい態様として、溶融物又は極めて濃厚な水溶液を、先ず酢酸マ ンガン四水和物、及び場合によりCo、Ni、Ti、V又はFeの酢酸塩を沸騰 水に溶解し、次にその溶液に水酸化リチウムを導入することにより形成する。 本発明の工程中、その溶融物又は高度に濃厚な水溶液は、80〜100℃の範 囲の温度で10分〜4時間の時間保持するのが好ましい。 本発明の方法により得られた生成物の均一性は、それを、湿式粉砕、乾燥、及 びか焼工程からなる後処理工程にかけることにより著しく改善することができる ことが判明している。 本発明による方法の特別な態様として、カソード材料は、次の成分: (a) 酢酸マンガン四水和物、 (b) 水酸化リチウム、及び (c) 水、 (ここでモル比(a):(b)=1:0〜1:1.5であり、水の量は、約10 0℃の温度で(a)及び(b)を溶解するのに充分な最小限の水の量にほぼ相当 する。) の溶融物又は高度に濃厚な水溶液を形成し、 前記溶融物又は高度に濃厚な水溶液を、70〜110℃の範囲の温度に10分 〜4時間の時間、撹拌しながら維持して本質的に均質な材料を形成し、 そして前記材料を乾燥し、次に300〜800℃の範囲の温度でか焼する、 ことにより製造する。 この態様により、名目上、式LixMn24〔式中、0<x<3.0、xは出 発材料(b)及び(a)の公称Li/Mn比の2倍である〕を有するカソード材 料を与える結果になる。このカソード材料は、本質的に活性カソード材料Liy Mn24(1.0<y<1.5)と不活性カソード材料α−Mn23及びLi2 MnO3の少なくとも一方との混合物からなる。これら3種類のカソード材料成 分の相対的比率は、出発材料の比率に依存する。 本発明は、更に乾燥及びか焼工程を除く本発明の方法を遂行することにより形 成された材料にも関し、その材料は、本発明によるカソード材料の製造のための 前駆物質を構成する。 この前駆物質材料は酸素に対する保護を必要とせず、容易に液化することがで き、それにより材料の取扱いが簡単になることが判明している。本発明によるカ ソード材料は、前駆物質材料から、それを乾燥及びか焼にかけることにより簡単 に製造することができる。 本発明を、次に就中、図面を参照して詳細に記述する。図中、 図1は、600℃のか焼温度を用いた合成法の全時間経緯を示す図である。 図2は、反応を完了させるのに必要な平均最小時間のか焼温度に対する依存性 を示すグラフである。 図3は、異なった公称組成物を用いて得られた幾つかの試料のXRD像を示す グラフである。 図4は、一次粒径のか焼温度に対する依存性を示すグラフである。 図5は、リチウムの化学的拡散係数の、名目上のリチウム濃度xに対する依存 性を示すグラフである。 反応の完了は、規則的時間間隔でか焼中にとった試料の赤外分光分析を用いて 決定する(図2)。 結晶相及び混合物は、X線回折(XRD)を用いて決定する。空気中で600 ℃でか焼した幾つかのx値を持つ粉末のX線回折(XRD)像を図3に示す。こ のか焼温度で、三つの異なった相領域がx値の関数として生ずることが分かる。 これら三つの領域の主たる成分は: (i) 0<x<1の場合、α−Mn23と、LiMn24との混合物、 (ii) 1.0<x<1.5の場合、LiyMn24(1.0<y<1.5) 、及び (iii) 1.5<x<3.0の場合、LiyMn24とLi2MnO3との混合 物、である。 適当なか焼時間を用いて400℃で空気中でか焼した粉末の結果は、1.0よ り低いy値でさえも得ることができることを示している。 粉末の一次粒径は、図4に示したように、か焼工程に依存する。一次粒径は、 走査電子顕微鏡(SEM)を用いて決定した。この図面により、本発明の方法は 、800℃までのか焼温度でさえも決して1μmを越えることはない一次粒径を 有する生成物を与える結果になる。 リチウムの化学的拡散係数は、定電流断続滴定法(GITT)により測定する 。この性質は、Li/PC+DME中1M LiAsF6/LixMn24からな る電気化学的電池で研究されている。プロピレンカーボネート及びジメトキシエ タンに基づくこの電池は、当分野でよく知られている。結果を図5に与える。 次の実施例では、本発明によるカソード材料の製造を例示する。 実施例1 容器中で200gのMn(C23OO)2・4H2Oを、20mlの予め沸騰した 蒸留水に約100℃で激しく撹拌しながら溶解した。容器を蓋で覆い、この工程 中に溶液が乾燥しないようにした。得られた液体材料は一般に溶融物として知ら れている。この溶融物に20gのLiOH・H2Oを一度に添加し、最初に曇っ た白色の塊の混合物を形成した。これらの塊は、1時間激しく撹拌すると完全に 消失した。溶融物を約100℃の温度で2時間維持し、次に室温へ冷却し、 それによって無定形の黄褐色のゲルが沈澱し、そのゲルはカソード材料を製造す るための前駆物質であった。 前駆物質材料を空気中110℃で2時間乾燥し、その後で蓋をしたアルミナ坩 堝中で600℃の温度で10時間空気中でか焼した。このか焼工程の後で形成さ れた新しい固体を、非常に急速に冷却した。収率は殆ど100%であった。その 固体を粉砕し、カソード材料として現在の技術水準に従って使用した。 実施例2 実施例1に記載したようにして製造された、目で見て不均質性(赤色粒子)を 有する生成物50gを粉砕し、凝集物を粉砕した。この粉砕した粉末に、10m lの予め沸騰した蒸留水を添加し、その上に丁度小さな水膜が残るようにした。 水を添加してこの材料を取扱う際に粉末の埃が生じないようにし、粉末の均質性 良くした。この粉末と水との混合物を激しく撹拌し、空気中で110℃で1時間 乾燥し、実施例1のか焼工程で用いたのと同じか焼温度で、そのか焼工程で用い た時間の半分の時間、蓋をしたアルミナ坩堝内で空気中でか焼した。次に粉末を 非常に迅速に冷却した。得られた生成物の均質性は、目で検査して明らかなよう に、明白に改良されていた。 実施例3 実施例1と同じ手順で、200gのMn(C23OO)2・4H2Oの5gの部分 を5gのFe(C23OO)2・4H2Oを用いて置き換えた。得られた生成物の総 物理的性質は、実施例1で得られた生成物のものと非常によく似ており、X線回 折像は、結晶混合物中にFe原子の導入が行われた時でも、スピネル構造が維持 されることを明確に示していた。得られた化合物の総合化学式は、Li1.10Mn1.90 Fe0.104であった。 実施例4 実施例1と同じ手順で、200gのMn(C23OO)2・4H2Oの5gの部分 を5gのCo(C23OO)2・4H2Oを用いて置き換えた。得られた生成物の総 物理的性質は、実施例1で得られた生成物のものと非常によく似ており、X線回 折像は、結晶混合物中にCo原子の導入が行われた時でも、スピネル構造が維持 されることを明確に示していた。得られた化合物の総合化学式は、 Li1.10Mn1.90Co0.104であった。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年5月20日 【補正内容】 リチウム二次電池のためのカソード材料及びその製法及び前駆物質材料 本発明は、リチウム二次電池のためのスピネルリチウムマンガン酸化物系カソ ード材料、及びそれの製法及び前駆物質材料に関する。 リチウム二次電池のカソード材料としてスピネルLi1+xMn24を使用する ことは当分野でよく知られており、例えば、サッカレイ(Thackeray)その他によ る「マンガンスピネルへのリチウム挿入」(Lithium Insertion Into Manganese Spinels)、Mat.Res.Bull.,18,pp.461-472(1983)に記載されている。 スピネルLi1+xMn24は、高電圧リチウム二次電池のためのカソードを製 造するのに極めて適した材料であることが判明している。しかし、そのような材 料のリチウムの化学的拡散係数を改良する必要性が依然として存在している。 本発明の目的は、純粋スピネルLi1+xMn24について他の方法で得られた ものよりも大きなリチウムの化学的拡散係数を示す、リチウム二次電池のための カソード材料を与えることにある。 この目的は、活性成分としてLiyMn2-zz4(式中、Mは、Co、Ni、 Ti、V、Feからなる群から選択され、yは0〜1.5、好ましくは1〜1. 5の範囲にあり、zは0〜1の範囲にある)を含み、更に1〜50モル%の不活 性カソード材料、α−Mn23及び(又は)Li2MnO3を含む、リチウム二次 電池のためのカソード材料により達成される。 本文中、用語「活性成分」とは、電池中のカソード材料として用いた場合、電 池の充電及び放電中に可逆的やり方で酸化及び還元することができる材料を指す 。用語「不活性カソード材料」とは、今定義した活性成分以外の材料を指す。 α−Mn23及び(又は)Li2MnO3の含有量は、リチウムの化学的拡散係 数の最大の改良が得られる範囲内に選択するのが好ましい。しかし、これら不活 性材料の含有量は余りにも高くなり過ぎないようにすべきである。なぜなら、そ のような場合には、電池のエネルギー密度の低下が観察されることがあるからで ある。 従って、本発明によるカソード材料は、1〜50モル%、好ましくは1〜40 モル%、一層好ましくは3〜30モル%のα−Mn23及び(又は) Li2MnO3を含む。 図5から分かるように、LiMn24と共に約25モル%のα−Mn23、及 びLi1.5Mn24と共に約25%のLi2MnO3を用いることにより、リチウ ムの化学的拡散係数曲線で最大値が得られている。 リチウムの化学的拡散係数は、本発明によるカソード材料が約25モル%のα −Mn23及び(又は)Li2MnO3を含有する場合に、驚く程顕著に向上して いる。 本発明の方法は、結晶構造中にCo、Ni、Ti、V及びFeのようなマンガ ン以外の遷移金属原子を配合したリチウムマンガン酸化物カソード材料を製造す るのに有利である。付加的遷移金属の配合は、通常「ドーピング」と呼ばれてお り、結晶構造の安定性の変化を与えたり、特定の必要性に従って活性点を与えた りすることがある。 本発明の好ましい態様として、溶融物又は極めて濃厚な水溶液を、先ず酢酸マ ンガン四水和物、及び場合によりCo、Ni、Ti、V又はFeの酢酸塩を沸騰 水に溶解し、次にその溶液に水酸化リチウムを導入することにより形成する。 本発明の工程中、その溶融物又は高度に濃厚な水溶液は、80〜100℃の範 囲の温度で10分〜4時間の時間保持するのが好ましい。 本発明の方法により得られた生成物の均一性は、それを、湿式粉砕、乾燥、及 びか焼工程からなる後処理工程にかけることにより著しく改善することができる ことが判明している。か焼は5〜24時間の時間行われるのが好ましい。 請求の範囲 1.活性成分としてLiyMn2-zz4(式中、MはCo、Ni、Ti、V及 びFeからなる群から選択され、yは0〜1.5、好ましくは1〜1.5の範囲 にあり、zは0〜1の範囲にある)を含み、更に1〜50モル%の不活性カソー ド材料、α−Mn23及び(又は)Li2MnO3を含む、リチウム二次電池のた めのカソード材料。 2.1〜40モル%、好ましくは3〜30モル%のα−Mn23及び(又は) Li2MnO3を含む、請求項1に記載のカソード材料。 3.活性成分としてLiyMn2-zz4(式中、MはCo、Ni、Ti、V及 びFeからなる群から選択され、yは0〜1.5、好ましくは1〜1.5の範囲 にあり、zは0〜1の範囲にある)を含むカソード材料の製法において、 次の成分、 (a) 酢酸マンガン四水和物、 (b) 水酸化リチウム、 (c) 水、及び場合により (d) Co、Ni、Ti、V又はFeの酢酸塩、 の溶融物又は高度に濃厚な水溶液を形成し、 然も、モル比(a):(b)=1:0〜1:1.5、(a):(c)=1:0 〜1:3、好ましくは1:0〜1:2、及び(a):(d)=1:0〜1:1で あり、 前記溶融物又は高度に濃厚な水溶液を70〜110℃の範囲の温度で10分〜 4時間の時間、撹拌しながら維持し、本質的に均質な材料を形成し、そして 前記材料を乾燥し、次に300〜800℃の範囲の温度でか焼する 諸工程からなることを特徴とする、上記製法。 4.次の成分、 (a) 酢酸マンガン四水和物、 (b) 水酸化リチウム、 (c) 水、及び場合により (d) Co、Ni、Ti、V又はFeの酢酸塩、 の溶融物又は高度に濃厚な水溶液を形成し、 然も、モル比(a):(b)=1:0〜1:1.5、(a):(c)=1:0 〜1:3、好ましくは1:0〜1:2、及び(a):(d)=1:0〜1:1で あり、出発材料の比率を、1〜50モル%の不活性カソード材料、 α−Mn23及び(又は)Li2MnO3を含むカソード材料をもたらすように選 択し、 前記溶融物又は高度に濃厚な水溶液を70〜110℃の範囲の温度で10分〜 4時間の時間、撹拌しながら維持し、本質的に均質な材料を形成し、そして 前記材料を乾燥し、次に300〜800℃の範囲の温度でか焼する 諸工程からなる、請求項1又は2に記載のカソード材料製法。 5.溶融物又は高度に濃厚な水溶液を、先ず酢酸マンガン四水和物、及び場合 によりCo、Ni、Ti、V又はFeの酢酸塩を沸騰水に溶解し、次にその溶液 に水酸化リチウムを導入することにより形成する、請求項3又は4に記載の方法 。 6.溶融物又は高度に濃厚な水溶液を、80〜100℃の範囲の温度で10分 〜4時間の時間維持する、請求項3〜5のいずれか1項に記載の方法。 7.か焼を5〜24時間の時間行う、請求項3〜6のいずれか1項に記載の方 法。 8.か焼後に得られた生成物を湿式粉砕、乾燥及びか焼に1回以上かける、請 求項3〜7のいずれか1項に記載の方法。 9.活性成分としてLiyMn2-z24(式中、MはCo、Ni、Ti、V及 びFeからなる群から選択され、yは0〜1.5、好ましくは1〜1.5の範囲 にあり、Zは0〜1の範囲にある)を含み、更に好ましくは1〜50モル%の不 活性カソード材料、α−Mn23及び(又は)Li2MnO3を含む、リチウム二 次電池のためのカソード材料の製造のための前駆物質において、乾燥及びか焼工 程を行うことなく、請求項3〜7のいずれか1項に記載の方法を実施することに より製造された前駆物質材料。 10.請求項1又は2に記載の材料のリチウム二次電池カソード材料としての 使用方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TT, UA,UG,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.活性成分としてLiyMn2-zz4(式中、MはCo、Ni、Ti、V及 びFeからなる群から選択され、yは0〜1.5、好ましくは1〜1.5の範囲 にあり、zは0〜1の範囲にある)を含み、更にα−Mn23及び(又は)Li2 MnO3含有不活性カソード材料を含む、リチウム二次電池のためのカソード材 料。 2.1〜50モル%、好ましくは1〜40モル%、一層好ましくは3〜30モ ル%のα−Mn23及び(又は)Li2MnO3を含む、請求項1に記載のカソー ド材料。 3.請求項1又は2に記載のカソード材料の製造方法において、 次の成分、 (a) 酢酸マンガン四水和物、 (b) 水酸化リチウム、 (c) 水、及び場合により (d) Co、Ni、Ti、V又はFeの酢酸塩、 の溶融物又は高度に濃厚な水溶液を形成し、 然も、モル比(a):(b)=1:0〜1:1.5、(a):(c)=1:0 〜1:3、好ましくは1:0〜1:2、及び(a):(d)=1:0〜1:1で あり、 前記溶融物又は高度に濃厚な水溶液を70〜110℃の範囲の温度で10分〜 4時間の時間、撹拌しながら維持し、本質的に均質な材料を形成し、そして 前記材料を乾燥し、次に300〜800℃の範囲の温度でか焼する 諸工程からなることを特徴とする、上記製法。 4.溶融物又は高度に濃厚な水溶液を、先ず酢酸マンガン四水和物、及び場合 によりCo、Ni、Ti、V又はFeの酢酸塩を沸騰水に溶解し、次にその溶液 に水酸化リチウムを導入することにより形成する、請求項3に記載の方法。 5.溶融物又は高度に濃厚な水溶液を、80〜100℃の範囲の温度で10分 〜4時間の時間維持する、請求項3又は4に記載の方法。 6.か焼を5〜24時間の時間行う、請求項3〜5のいずれか1項に記載の方 法。 7.か焼後に得られた生成物を湿式粉砕、乾燥及びか焼に1回以上かける、請 求項3〜6のいずれか1項に記載の方法。 8.乾燥及びか焼工程を行うことなく、請求項3〜5のいずれか1項に記載の 方法を実施することにより製造された、請求項1又は2に記載のカソード材料を 製造するための前駆物質材料。 9.請求項1又は2に記載の材料のリチウム二次電池カソード材料としての使 用方法。 10.請求項3〜8のいずれか1項に記載の方法を実施することにより得られ るLiyMn2-zz4(式中、MはCo、Ni、Ti、V及びFeからなる群か ら選択され、yは0〜1.5、好ましくは1〜1.5の範囲にあり、zは0〜1 の範囲にある)を活性成分として含む、リチウム二次電池のためのカソード材料 。
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