JPH1050153A - 交流用酸化物超電導線材及びケーブル - Google Patents
交流用酸化物超電導線材及びケーブルInfo
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- JPH1050153A JPH1050153A JP9114775A JP11477597A JPH1050153A JP H1050153 A JPH1050153 A JP H1050153A JP 9114775 A JP9114775 A JP 9114775A JP 11477597 A JP11477597 A JP 11477597A JP H1050153 A JPH1050153 A JP H1050153A
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Abstract
を低減させた交流用酸化物超電導線材を提供することを
目的とする。 【解決手段】 金属マトリクスと、この金属マトリクス
中に埋設された複数本の超電導フィラメントとを具備す
る交流用酸化物超電導丸線材であって、前記超電導フィ
ラメントに、下記式を満たすツイストピッチLp でツイ
ストを施したことを特徴とする交流用酸化物超電導線材
を提供する。 2Lc1<Lp ≦2Lc2 Lc1=2{(2ρ・df ・Jc )/(μo ・dH/d
t)}1/2 Lc2=2{(2ρ・db ・Jcb)/(μo ・dH/d
t)}1/2
Description
に係り、特に、臨界電流が大きく、交流損失を低減した
交流用酸化物超電導線材、その製造方法、及び交流用酸
化物超電導線材ケーブルに関する。
ラメントを埋設した酸化物超電導線材において、交流損
失を低減する方法としては、各超電導フィラメントの径
を小さくすること、および金属マトリクスの比抵抗を大
きくすることのほかに、各超電導フィラメントにかける
ツイストのピッチを小さくすることが知られている。
失との関係について説明する。図10は、結合電流を説
明する図である。図10において、参照符号1は超電導
フィラメント、2は金属マトリクスをそれぞれ示す。
ープ状に流れて、磁束が内部に侵入するのを妨げる。多
芯化の目的は、磁束が内部に侵入するのを容易にし、遮
蔽電流が個々の超電導フィラメントで還流するようにし
て安定性を高めるものであるが、そのような多芯線で
も、磁場をかけた直後は、図10(a)に矢印で示すよ
うに、超電導フィラメント1,1間の金属マトリクス2
の部分を介して遮蔽電流が流れ得る。この遮蔽電流は、
金属マトリクス2の抵抗によっていずれ減衰するもので
あるが、線材が長くなると、遮蔽電流ループのインダク
タンスが大きくなり、遮蔽電流の減衰に時間がかかって
しまう。この状態を電磁気的結合と呼び、この結合状態
にあるときは、あたかも一体の超電導体のようにふるま
い、多芯化した効果がなくなってしまう。
導フィラメント1にツイストを施すのが有効である。ツ
イストを施すと、図10(b)に示すように、遮蔽電流
はツイストピッチの1/2の領域で還流することにな
り、遮蔽電流ループのインダクタンスが小さくなって、
遮蔽電流の減衰が早められる。そして、その減衰速度が
磁場の変動周期より短くなれば、上記のような結合状態
になることが防止される。遮蔽電流の減衰が磁場の変動
周期より短くなる臨界長さLc は、金属マトリクス2の
比抵抗ρ、超電導フィラメント1の径df 、臨界電流密
度Jc 、外部磁界の変化速度dH/dtによって決定さ
れ、以下の式により表わされる。
・dH/dt)}1/2 すなわち、この臨界長さLc の2倍以下のピッチで超電
導フィラメント1にツイストを施すことにより、結合電
流が流れるのを防止して、交流損失を低減させることが
できる。
超電導線材においては、臨界長さLc の2倍以下のピッ
チで超電導フィラメント1にツイストを施すのは、非常
に困難であるという問題がある。例えば、一般的な酸化
物超電導線材である、比抵抗2.5×10-9Ω・mの銀
を金属マトリクス2とした酸化物超電導多芯テープ線材
(テープ厚さ0.25mm、テープ幅3mm、超電導フ
ィラメント厚さ15μm、臨界電流密度Jc =104 A
/cm2 )に、変化速度μo ・dH/dt=1.2T/
secの交流磁場が、線材長手方向に対して直角方向
で、線材の幅広面に対して平行方向から印加された場
合、臨界長さLc は5mmとなり、ツイストピッチはそ
の2倍の10mm以下にする必要がある。しかも、実際
の大電流の交流ケーブルや高磁場発生の交流コイル等に
おいては、さらに厳しい磁場条件となるために、臨界長
さLc はさらに小さくなる。
に、このように短い臨界長さLc の2倍以下のピッチ
で、ツイストを施すことは極めて困難である。そのた
め、従来の酸化物超電導線材では、Lc の2倍以下のピ
ッチでツイスト加工ができない場合は、超電導フィラメ
ント1の電磁気的結合によって交流損失が増大するの
で、ツイストによる交流損失低減効果は期待できないと
考えられていた。
を複数層にわたって複数本巻き付けてなる交流用酸化物
超電導ケーブルがある。このような交流用酸化物超電導
ケーブルにおいて、各層のインピーダンス(抵抗とイン
ダクタンスの和)が異なる場合、インピーダンスの小さ
い層ほど交流電流が多く流れるため、偏流が生じ、異常
な交流損失の増大を引き起こす。各層のインピーダンス
を揃えるため、各層のインダクタンス成分のみを調整
し、揃えるための様々な方法があるが、各層の抵抗成分
を揃える実用的な方法は、これまで知られていない。
れによって各線材の臨界電流に対する通電電流の比を等
しくし、各層の通電電流密度を等しくした場合について
考察する。外側の層ほど自己磁界が強く、磁化による交
流損失(抵抗成分)が大きくなるので、インダクタンス
成分がたとえ等しくても、インピーダンスが大きくなっ
てしまう。従って、相対的にインピーダンスの小さい内
層に配置された線材に多くの電流が流れ、内層の交流損
失が大きくなる。すると今度は、相対的にインピーダン
スの小さくなる外層に配置された線材に多くの電流が流
れるようになり、偏流現象が継続して起こるであろう。
これは、ケーブル全体の異常な交流損失の増大を引き起
こすことになる。
れ、臨界電流の低下を抑えるとともに、交流損失を大幅
に低減させた交流用酸化物超電導線材を提供することを
目的とする。
えるとともに、交流損失を大幅に低減させた交流用酸化
物超電導線材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の更に他の目的は、臨界電流の低下を抑えるとと
もに、交流損失を大幅に低減させた交流用酸化物超電導
ケーブルを提供することにある。
め、本発明者は、鋭意、研究を重ねた結果、超電導フィ
ラメントツイストピッチを所定範囲内とすることによ
り、ツイストを容易に行うことが出来るとともに、臨界
電流の低下を抑えつつ、交流損失を低減し得ることを見
出だした。本発明は、かかる知見に基づくものである。
クスと、この金属マトリクス中に埋設された複数本の超
電導フィラメントとを具備する交流用酸化物超電導丸線
材であって、前記超電導フィラメントに、下記式を満た
すツイストピッチLp でツイストを施したことを特徴と
する交流用酸化物超電導線材を提供する。
t)}1/2 Lc2=2{(2ρ・db ・Jcb)/(μo ・dH/d
t)}1/2 (式中、ρは金属マトリクスの比抵抗(Ω・m)、df
は超電導フィラメントの径(m)、db は超電導フィラ
メント群の径(m)、Jc は超電導フィラメントの臨界
電流密度(A/m2 )、Jcbは超電導フィラメント群の
臨界電流密度(A/m2 )、μo は真空の透磁率(H/
m)、dH/dtは磁界の変化速度(A/m/se
c))また、本発明(請求項2)は、金属マトリクス
と、この金属マトリクス中に埋設された複数本の超電導
フィラメントとを具備する交流用酸化物超電導テープ線
材であって、前記超電導フィラメントに、下記式を満た
すツイストピッチLp でツイストを施したことを特徴と
する交流用酸化物超電導線材を提供する。
t)}1/2 Lc2=2{(2ρ・dbt・Jcb)/(μo ・dH/d
t)}1/2 (式中、ρは金属マトリクスの比抵抗(Ω・m)、dft
は超電導フィラメントの厚さ(m)、dbtは超電導フィ
ラメント群の厚さ(m)、Jc は超電導フィラメントの
臨界電流密度(A/m2 )、Jcbは超電導フィラメント
群の臨界電流密度(A/m2 )、μo は真空の透磁率
(H/m)、dH/dtは磁界の変化速度(A/m/s
ec))更に、本発明(請求項3)は、酸化物超電導体
又はその前駆体の圧縮粉体からなる複数本の棒状体を、
マトリクス金属中に配置して、伸線加工を施す工程と、
該伸線加工を施した複合線材に熱処理を施す工程と、該
熱処理を施した複合線材にツイスト加工を施す工程と、
該ツイスト加工を施した複合線材を伸線加工または圧延
加工と熱処理とを繰り返して施す工程とを具備すること
を特徴とする交流用酸化物超電導線材(請求項1または
2)の製造方法を提供する。ここで、前駆体とは、後処
理により酸化物超電導体となり得るものを言う。
材の周囲に、複数本の交流用酸化物超電導線材(請求項
1または請求項2)を、複数層にわたって配置してなる
交流用酸化物超電導ケーブルであって、前記Lp を、外
層にいくほど前記2Lc1に近く設定し、かつ内層にいく
ほど前記2Lc2に近く設定したことを特徴とする交流用
酸化物超電導ケーブルを提供する。
は、超電導フィラメントのツイストピッチLp を、式2
Lc1<Lp ≦2Lc2を満たすようにしたことにあるが、
臨界電流が低下しない程度のピッチで、できるだけ2L
c1に近く設定することが望ましい。
施すことが非常に困難となり、また、臨界電流が低下し
易くなる。一方、2Lc2を越えると、交流損失を低減す
るという本発明の効果を得ることが出来ない。
能な酸化物超電導体の種類は、特に限定されないが、好
ましいものとして、ビスマス系、イットリウム系、タリ
ウム系等の臨界温度の高い超電導体等を挙げることが出
来る。
使用可能な金属マトリクスとしては、銀、またはAg−
Au、Ag−Cu、Ag−Mgなどの銀合金等を挙げる
ことができる。
ルに使用可能な中心部材としては、ステンレス製やアル
ミニウム製の可とう性のある中空部材等を挙げることが
できる。
ルにおいて、各層の電流密度を一様にするために、各層
間に絶縁材を介在させることが好ましく、そのような絶
縁材として、ポリイミド系のフィルム等を挙げることが
できる。
化物超電導線材によれば、酸化物超電導線材の超電導フ
ィラメントのツイストピッチを所定範囲内としているの
で、ツイストを容易に施すことができるとともに、臨界
電流の低下を抑えつつ、交流損失を低減することが可能
である。
製造方法によれば、ツイスト加工を施す前に加熱処理を
施しているので、酸化物超電導線材に小ピッチのツイス
トを施した際の臨界電流の低下を抑えることが可能であ
る。
ブルによると、ケーブルの定格通電時において各層の線
材の交流損失が等しくなるようにツイストピッチを選択
した交流用酸化物超電導線材を用いているので、各層の
通電電流が偏流するのを抑制し、異常な交流損失の増大
を防止することができる。
に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形
態に係る酸化物超電導丸線材を示す図であり、図1
(a)は、断面構造を示し、図1(b)は、酸化物超電
導丸線材の内の1本の超電導フィラメントのツイスト状
態を示している。
酸化物超電導体からなり、その複数本を、銀等よりなる
金属マトリクス2中に埋め込むことにより、酸化物超電
導体が構成されている。そして、金属マトリクス2に埋
め込まれている各超電導フィラメント1は、所定のピッ
チLp でツイストが施されている。この酸化物超電導丸
線材の臨界長さLc は、下記式で与えられる。
・dH/dt)}1/2一方、このような超電導線材にお
いては、マトリクス比(超電導フィラメントの体積を1
としたときの金属マトリクスの体積比)を小さくするほ
ど臨界電流を大きくすることができ、また、フィラメン
ト径を小さくするほど交流損失が小さくなることが知ら
れている。そこで、マトリクス比を小さくしながら、フ
ィラメント径を小さくし、その分、超電導フィラメント
の本数を多くすると、超電導フィラメント同士の間隔が
小さくなる。そのような線材に伸線加工や熱処理を施す
と、超電導フィラメントが変形して、部分的に超電導フ
ィラメント同士が非常に接近したり、接触したりする。
これは、外部磁界中で電磁気的にフィラメントが結合し
易い部分とそうでない部分をつくり、超電導フィラメン
トの径が実質的に大きくなって、等価的なフィラメント
径deff が実際のフィラメント径df よりも大きくなる
こと、等価的な臨界電流密度JceffがフィラメントのJ
c よりも小さくなることに相当する。その結果、等価的
な臨界長さLceffが大きくなって、下記式に示すように
なるLceff=2{(2ρdeff ・Jceff)/(μo ・d
H/dt)}1/2 等価的なフィラメント径deff は、超電導フィラメント
1の実際のフィラメント径df と超電導フィラメント群
の径db の間の値となる。また、JceffがJcとJcbの
間の値となる。したがって、等価的な臨界長さL
ceffは、次のLc1とLc2の間の値となる。
・dH/dt)}1/2 Lc2=2{(2ρ・db ・Jcb)/(μo ・dH/d
t)}1/2 ただし、db は超電導フィラメント群の径(m)、Jcb
は超電導フィラメント群の臨界電流密度(A/m2 )で
ある。
線材が使用される磁界の変化速度を考慮して求められる
ものである。なお、超電導フィラメント1の径df は、
実測してもよいが、下記式によっても与えられる。
は超電導フィラメント1の本数を示す。)また、臨界電
流密度Jc は、下記式により与えられる。
は、下記式により与えられる。
プ線材を示す図である。このような酸化物超電導テープ
線材においても、超電導フィラメント1にピッチLp で
ツイストが施されている。この場合、超電導フィラメン
ト1の径df の代わりに、その線材に印加される磁場に
面した超電導フィラメント1の厚さdftを用いる。ま
た、超電導フィラメント群db の径の代わりに、その線
材に印加される磁場に面した超電導フィラメント群の厚
さdbtを用いる。
ftは、テープ線材が丸線材を圧延や伸線して成形される
関係上、線材内の各超電導フィラメント1でばらつきが
出るため、平均的な値を式を用いて求める。
トおよび超電導フィラメント群の厚さとは、ツイストピ
ッチの方向(臨界長さの方向、線材の長さ方向)と使用
時に加わる変動磁界の方向とを含む面に対して直交する
方向に計測した寸法を言う(図1,2,7〜9参照)。
式により与えられる。 dft=t/{(1+λ)N}1/2 (式中、tは線材の厚さ(m)である。) また、臨界電流密度Jc は、下記式により与えられる。
記式により与えられる。
の厚さ及び幅である。) なお、超電導フィラメント群の径および厚さは、以下の
ようにして求めることができる。
の位置にある超電導フィラメントの外側間の距離を、群
の径および厚さとする(図1(a),図2(a)参
照)。
さ方向と直交する断面中、最も厚い部分で実測した値を
用いる。その理由は、厚い部分が錯交する磁束が最も多
く、線材の交流損失の大きさには、この部分の影響が最
も大であるからである。
導線材を製造する際に最後に用いた管の外径寸法(D
0 )で、その中に納められた線材の集合体の外径Di を
除した値に、最終線材の外径dをかけることにより算出
する。db =d×Di /D0なお、納められた線材の集
合体の外径Di の代わりに、最後に用いた管の内径(直
径)を用いて概算することもできる。
組成に調製された酸化物超電導体の圧縮混合粉体を外径
10mmの棒状に成形し、内径10.5mm、外径15
mmの銀管に挿入し、複合体を得た。この複合体を伸線
機によって対辺寸法2.0mmの六角線材に加工した。
この六角線材19本を内径11mm、外径15mmの銀
管に挿入し、線径1.5mmまで伸線加工を施した。
た後、3mm〜90mmのピッチでツイスト加工を施し
た。その後、圧延または伸線と熱処理を繰り返し、厚さ
0.24mm,幅3.3mmのテープ線材と、外径1m
mの丸線材とに加工した。この時のテープ線材のフィラ
メント厚さは26μmであり、丸線材のフィラメント径
は110μmであった。また、銀比は3.5であり、最
終的なツイストピッチは7mm〜200mmとなった。
酸化物超電導テープ線3を、複数層にわたって巻き付け
て、交流用酸化物超電導ケーブルを作製した。即ち、図
3に示すように、外径30mmφの中心部材4に、酸化
物超電導テープ3を、各層間に厚さ0.35mmの絶縁
材5を介在させて、螺旋状に5層巻き付け、外径35.
2mmφの酸化物超電導ケーブルを作製した。
1層目から最外層の5層目まで、順に29,30,3
1,32,33枚の酸化物超電導テープ3が配置されて
おり、合計155枚のテープ線3を使用した。ケーブル
の臨界電流をテープ線の臨界電流の本数倍で見積もる
と、2325Aとなる。このケーブルの定格交流通電電
流(50Hz)をピーク値1000Aに設定し、定格通
電時の磁場計算を各素線の通電電流が同じ場合(各層の
通電電流密度が同じ場合)について行った。求めた各層
の酸化物超電導テープ3に印加される平均的な磁場変化
速度から、それぞれのテープに対するLc1とLc2を求め
た。
電磁気的結合状態を調節し、それらの交流損失が等しく
なるように各層のテープのツイストピッチを最内層の1
層目から最外層の5層目まで順に、44mm,23m
m,16mm,12mm,9mmに設定した。これらの
ツイストピッチは、外層ほど2Lc1に近く、かつ内層ほ
ど2Lc2に近くなるように設定されている。
組成に調製された酸化物超電導体の圧縮混合粉体を、外
径10mmの棒状に成形し、内径10.5mm、外径1
5mmの銀管に挿入し、複合体を得た。この複合体を伸
線機によって対辺寸法2.0mmの六角線材に加工し
た。この六角線材19本を、内径11mm、外径15m
mの銀管に挿入し、線径1.5mmまで伸線加工を施し
た。
し、厚さ0.24mm,幅3.3mmのテープ線材と、
外径1mmの丸線材とに加工した。この時のテープ線材
のフィラメント厚さは26μm、丸線材のフィラメント
径は110μm、銀比は3.5であった。
組成に調製された酸化物超電導体の圧縮混合粉体を、外
径10mmの棒状に成形し、内径10.5mm、外径1
5mmの銀管に挿入し、複合体を得た。この複合体を伸
線機によって対辺寸法2.0mmの六角線材に加工し
た。この六角線材19本を、内径11mm、外径15m
mの銀管に挿入し、線径1.5mmまで伸線加工を施し
た。次いで、熱処理なしで、3mm〜90mmのピッチ
でツイスト加工を施した。
し、厚さ0.24mm,幅3.3mmのテープ線材と、
外径1mmの丸線材とに加工した。この時のテープ線材
のフィラメント厚さは26μmで、丸線材のフィラメン
ト径は110μmであった。また、銀比は3.5であ
り、最終的なツイストピッチは7mm〜200mmとな
った。
測定した。測定条件は、磁場振幅を30mTに固定し、
周波数を変えることによって、磁場変化速度μo ・dH
/dtを変化させた。サンプルは、長さ40mmの線材
を75本束ねたもので、線材間は絶縁すると共に、サン
プルの端部は超電導フィラメント同士の接触がないよう
に研磨した。なお、変動磁場は線材長手方向に対して垂
直に印加し、テープ線材の幅広面に対して平行に印加し
た。一方、臨界電流(自己磁場、77K)を4端子法で
測定した。また、臨界電流は電圧タップ間に1μV/c
mの電圧が発生したときの電流値で定義した。
ツイストピッチ依存性を、従来例の交流損失で規格化し
て示す。図4において、点線Aはμo ・dH/dt=1
T/sにおける2Lc1、点線Bはμo ・dH/dt=1
T/sにおける2Lc2、実線Cはμo ・dH/dt=
0.1T/sにおける2Lc1、実線Dはμo ・dH/d
t=0.1T/sにおける2Lc2をそれぞれ示してい
る。
ープ線材の各パラメーターの計算結果を基に求めた。 Jc =15×{1/(0.24×3.3×10-6)}×(1+3.5) =85.2×106 [A/m2 ] df =26×10-6[m] λb =(152 −10.52 )/102 =1.148 Jcb=15×{1/(0.24×3.3×10-6)}×(1+1.148) =40.7×106 [A/m2 ] ρ=2.5×10-9(Ω・m) (77Kにおける銀の比抵抗) df =t/{(1+λ)N}1/2 =0.24×10-3/{(1+3.5)×19}1/2 =2.6×10-5m=26μm なお、λb は、フィラメント群の面積を1としたときの
マトリクス部分の面積を示す。
とにより、臨界長さLc を求めることができる。 Lc =2{(2ρ・df ・Jc )/(μo ・dH/d
t)}1/2 (1)μo ・dH/dt=1T/sにおける2Lc1は、
0.0133図4において、点線Aで示される。
る2Lc2は、0.0228 図4において、点線Bで示される。 (3)μo ・dH/dt=0.1T/sにおける2Lc1
は、0.042 図4において、実線Cで示される。
おける2Lc2は、0.072 図4において、実線Dで示される。図4から明らかなよ
うに、μo ・dH/dt=1T/sのときも、μo ・d
H/dt=0.1T/sのときも、2Lc1<Lp <2L
c2の領域でツイストピッチが小さくなるほど交流損失が
小さくなっている。また、磁場変化速度μo ・dH/d
tが大きくなるほど、Lc1,Lc2が小さくなる側にシフ
トするので、フィラメントの電磁的結合が顕著となり、
交流損失が増大しているのが分かる。このように、Lc1
の2倍より大きいツイストピッチであっても、Lc2の2
倍以下のピッチであれば、フィラメントの電磁的結合に
よる交流損失の増大を抑制することができる。
いても同様に確認された。次に、図5に、実施例と比較
例における臨界電流のツイストピッチ依存性を、それぞ
れのツイストを施さない場合の臨界電流で規格化して示
す。なお、ツイストを施さない状態での臨界電流は、実
施例のテープ線材が15A、実施例の丸線材が5Aで、
比較例のテープ線材と丸線材の臨界電流もそれらとほぼ
同じであった。
線材においては、ツイストピッチが小さくなっても臨界
電流の低下はほとんどなく、ほぼ一定である。それに対
して、比較例のテープ線材においては、ピッチが約20
mm以下の領域では、ツイストピッチが小さくなるほど
臨界電流が小さくなっている。同様に、実施例における
丸線材の臨界電流も、ツイストピッチが小さい場合にお
いても臨界電流の低下がほとんどない。これに対して、
比較例の丸線材は、ピッチが約15mm以下で臨界電流
の低下が生じている。このことから、ツイスト加工前の
適度な熱処理は、ツイスト加工性を向上させ、線材のツ
イストによる臨界電流の低下を抑制していることが分か
る。
時間として、上記実施例では、それぞれ300℃,1時
間としたが、必ずしもそれに限定されず、加熱温度は2
00℃〜400℃、加熱時間は3時間以下の範囲で適宜
最適な温度及び時間を設定するのが望ましい。
ブルの定格通電(1000A)時の交流損失をロックイ
ンアンプを用いた4端子法により測定した。ケーブルの
交流損失の測定値は、素線における通電損失と磁化損失
の計算値を、使用した素線の本数倍した値とほぼ一致し
た。これは、各層の交流損失がほぼ等しくなることによ
って各層における偏流が抑制されたため異常な交流損失
の増大が発生しなかったためであると考えられる。
って巻き付けたケーブルの種々の例を図6〜図9に示
す。図6〜図9において、(a)は斜視図、(b)は断
面図、(c),(d)は線材1本を取り出して示す斜視
図である。なお、図6は、丸線材を用いた例、図7〜図
9は、テープ線材を用いた例をそれぞれ示す。また、図
中、Bは外部磁界(変動磁界の方向)、iは電流をそれ
ぞれ示す。
線材を複数層にわたって巻き付けたケーブル、図7は、
円筒状の中心部材に複数本のテープ線材を、テープの幅
広の面が中心部材に接するように、複数層にわたって巻
き付けたケーブル、図8は、円筒状の中心部材に複数本
のテープ線材を、テープの幅狭の面が中心部材に接する
ように、放射状に、複数層にわたって巻き付けたケーブ
ル、図9は、平板状の中心部材の周囲に、複数本のテー
プ線材を、複数層にわたって配置したケーブルをそれぞ
れ示す。なお、図9(c)は、中心部材の上下面に配置
された1本のテープ線材を、図9(d)は、中心部材の
側方に配置された1本のテープ線材をそれぞれ示す。
化物超電導線材によれば、酸化物超電導線材の超電導フ
ィラメントのツイストピッチを所定範囲内としているの
で、ツイストを容易に施すことができるとともに、臨界
電流の低下を抑えつつ、交流損失を低減することが可能
である。
製造方法によれば、ツイスト加工を施す前に加熱処理を
施すことにより、酸化物超電導線材に小ピッチのツイス
トを施した際の臨界電流の低下を抑えることが可能であ
る。
ブルによると、ケーブルの定格通電時において各層の線
材の交流損失が等しくなるようにツイストピッチを選択
した交流用酸化物超電導線材を用いているので、各層の
通電電流が偏流するのを抑制し、異常な交流損失の増大
を防止することができる。
を示す図。
プ線材を示す図。
ケーブルを示す図。
特性図。
特性図。
図。
図。
図。
図。
Claims (4)
- 【請求項1】 金属マトリクスと、この金属マトリクス
中に埋設された複数本の超電導フィラメントとを具備す
る交流用酸化物超電導丸線材であって、前記超電導フィ
ラメントに、下記式を満たすツイストピッチLp でツイ
ストを施したことを特徴とする交流用酸化物超電導線
材。 2Lc1<Lp ≦2Lc2 Lc1=2{(2ρ・df ・Jc )/(μo ・dH/d
t)}1/2 Lc2=2{(2ρ・db ・Jcb)/(μo ・dH/d
t)}1/2 (式中、ρは金属マトリクスの比抵抗(Ω・m)、df
は超電導フィラメントの径(m)、db は超電導フィラ
メント群の径(m)、Jc は超電導フィラメントの臨界
電流密度(A/m2 )、Jcbは超電導フィラメント群の
臨界電流密度(A/m2 )、μo は真空の透磁率(H/
m)、dH/dtは磁界の変化速度(A/m/se
c)) - 【請求項2】 金属マトリクスと、この金属マトリクス
中に埋設された複数本の超電導フィラメントとを具備す
る交流用酸化物超電導テープ線材であって、前記超電導
フィラメントに、下記式を満たすツイストピッチLp で
ツイストを施したことを特徴とする交流用酸化物超電導
線材。 2Lc1<Lp ≦2Lc2 Lc1=2{(2ρ・dft・Jc )/(μo ・dH/d
t)}1/2 Lc2=2{(2ρ・dbt・Jcb)/(μo ・dH/d
t)}1/2 (式中、ρは金属マトリクスの比抵抗(Ω・m)、dft
は超電導フィラメントの厚さ(m)、dbtは超電導フィ
ラメント群の厚さ(m)、Jc は超電導フィラメントの
臨界電流密度(A/m2 )、Jcbは超電導フィラメント
群の臨界電流密度(A/m2 )、μo は真空の透磁率
(H/m)、dH/dtは磁界の変化速度(A/m/s
ec)) - 【請求項3】 酸化物超電導体又はその前駆体の圧縮粉
体からなる複数本の棒状体を、マトリクス金属中に配置
して、伸線加工を施す工程と、該伸線加工を施した複合
線材に熱処理を施す工程と、該熱処理を施した複合線材
にツイスト加工を施す工程と、該ツイスト加工を施した
複合線材を伸線加工または圧延加工と熱処理とを繰り返
して施す工程とを具備することを特徴とする、請求項1
または2に記載の交流用酸化物超電導線材の製造方法。 - 【請求項4】 中心部材の周囲に、複数本の、請求項1
または請求項2に記載の交流用酸化物超電導線材を、複
数層にわたって配置してなる交流用酸化物超電導ケーブ
ルであって、前記Lp を、外層にいくほど前記2Lc1に
近く設定し、かつ内層にいくほど前記2Lc2に近く設定
したことを特徴とする交流用酸化物超電導ケーブル。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11477597A JP3933253B2 (ja) | 1996-05-10 | 1997-05-02 | 交流用酸化物超電導線材及びケーブル |
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Applications Claiming Priority (3)
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|---|---|---|---|
| JP8-140993 | 1996-05-10 | ||
| JP14099396 | 1996-05-10 | ||
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| JP3933253B2 JP3933253B2 (ja) | 2007-06-20 |
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ID=26453446
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| JP2003007150A (ja) * | 2001-06-25 | 2003-01-10 | Yokohama Tlo Co Ltd | 高温超電導線の交流損失低減法 |
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| JP2006331984A (ja) * | 2005-05-30 | 2006-12-07 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 放射状集合導体 |
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1997
- 1997-05-02 JP JP11477597A patent/JP3933253B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1997-05-09 DE DE19719738A patent/DE19719738B4/de not_active Expired - Fee Related
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