【発明の詳細な説明】
発明の名称
高められた水溶性を有するフルオロアルキルエトキシレート
組成物
発明の分野
本発明は、弗素化アルコールまたは弗素化アルコール混合物とエチレンオキシ
ドとの反応により製造した、新規なペルフルオロアルキルエトキシレート組成物
に関し、前記ペルフルオロアルキルエトキシレート組成物は、水中での高められ
た溶解性を含む有益な性質を有する。
発明の背景
以下の構造:
Rf-(CH2)x-(OCH2CH2)y-OR
(式中、Rfは2〜30個の炭素原子を有する、一つまたはそれより多くのペルフル
オロアルキル基であり;xは1〜3であり;yは1〜200であり;そしてRは水
素、アルキルまたはアリールである)を有するペルフルオロアルキルアルコキシ
レートは知られている。これは、触媒の存在下で一つまたはそれより多くのペル
フルオロアルキルアルカノールをエチレンオキシドと反応させることによって製
造することができる。これには、PVC膜、電気化学的セルおよび写真コーティン
グの製造における非イオン性フルオロ界面活性剤としての使用を含む、幾つかの
重要な産業用途がある。このようなフルオロアルキルエトキシレートの有用な性
質は、それらの構造的特徴、組成物が、同じ長さのRf基を有する分子または異な
る長さのRf基を有する分子の混合物からなるかどうかにかかわらず、例えばRf基
の
サイズおよび化学的構造、並びにオキシアルキレン基の平均数(y)および分布に
よって強く影響を受ける。異なる長さの線状ペルフルオロアルキル基を有する分
子の混合物からなるフルオロアルキルエトキシレート組成物(例えば、E.I.du
Pont de Nemours and
性特性を有し、単一の異性体類似物よりも、著しく安価に製造することができる
。良くないことに、このような知られているフルオロアルキルエトキシレートの
混合物では、水中での溶解度が10重量%未満であることや沈殿物を含む溶液を形
成する傾向があることを含む幾つかの欠点がある(本明細書で使用している「溶
解度」の用語は、25℃で濁りまたは沈殿物を形成することなく、水または水−有
機溶剤混合物に添加することができるフルオロアルキルアルコキシレートの重量
%として定義される)。
より高濃度の溶液、典型的には約40重量%で、フルオロアルキルアルコキシレ
ートを製造、貯蔵および輸送することはより都合が良く、そして経済的である。
この高い溶液濃度を達成するには、知られているフルオロアルキルアルコキシレ
ートでは、イソプロピルアルコール(IPA)のような有機溶剤、またはこのような
有機溶剤の一つまたはそれ以上と水を組み合わせてなる溶剤混合物に溶解しなけ
ればならない。しかしながら、得られた溶液は、易燃性であるかまたは毒性が高
まっていることがあり、従って輸送および安全に使用するにはさらに困難であり
、高価となる。加えて、前記フルオロアルキルアルコキシレート溶液の使用者は
、その製造操作中に有機溶剤を除去しなければならず、これは費用がかかり、作
業者の安全性および環境への危険性が高まる。有機溶剤混合物に溶解した時でさ
え、知られているフルオロアルキルアルコキシレートは沈殿物を形成する傾向が
ある。このような沈殿物は、容易に濾過することができず、時間を通して連続的
に形成する傾向があり、これによって使用者に発送する前に、フルオロアルキル
アルコキシレート溶液から沈殿物を除去することができなくなる。先行技術で開
示されている、高い水溶性を有する別のフルオロアルキルアルコキシレートは、
例えば親水性オキシアルキレン基の大きな平均数を有する、典型的には約18個を
超えるこのような基を有するものである。別の例は、Bayer AGにより販売されて
いるFluorotenside FT-219であるが、しかしながら、この製品および関連組成物
の構造には、付加的な親水性官能基、例えばスルホニルアミド結合が組み込まれ
ている。さらに、アルコキシル化の程度が高いと、製造中にフルオロアルキルア
ルコキシレート組成物にゲル形成させるかもしれず、これによって使用が困難ま
たは不可能になる。
良好な非イオン性界面活性特性および沈殿物を形成することなく少なくとも40
%の濃度で水溶液を供給することができる、フルオロアルキルアルコキシレート
は、市場で大きな有用性と価値があると考えられる。
発明の概要
本発明は、適切な触媒の存在下でのペルフルオロアルキルアルカノールの混合
物とエチレンオキシドとの反応生成物からなる新規なフルオロアルキルアルコキ
シレート組成物に関し、前記フルオロアルキルアルコキシレート組成物は、25℃
で約50重量%の濃度まで水に可溶であり、前記フルオロアルキルアルコキシレー
ト組成物は沈殿物を含まない水溶液を形成する。
発明の詳述
本発明は、さらに特定すると、一般式:
F(CF2)m-(CH2)n-(OCH2CH2)p-OH
を有する、フルオロアルキルエトキシレートの混合物
(式中、F(CH2)m-は、線状ペルフルオロアルキル基であり;
mは2〜約20の範囲の整数であり、但し、混合物にはmが8もしくはそれを超
える分子またはその混合物が少なくとも5重量%含まれるが、mが14またはそれ
より大きい分子またはその混合物は5重量%を超えない;
nは1〜3の範囲の整数であり;そして
pは1〜約40の範囲の整数であり、但し前記混合物中の分子の分布は8〜17の
範囲の平均pを有する)
からなる新規な組成物に関する。
混合物の分子中の線状フルオロアルキル基の長さ(m)に関しては、本発明の
組成物は、2〜約20の範囲のmを有する分子の混合物からなる。8またはそれよ
り大きいmを有する分子またはその混合物におけるパーセンテージは、5重量%
またはそれより大きくなければならない。但し、14またはそれより大きいmを有
する分子またはその混合物は5重量%を超えない。さもなければ、フルオロアル
キルエトキシレートの希釈水溶液は、0.1〜0.01重量%のフルオロアルキルエト
キシレートの濃度範囲で、比較的一定の表面張力の有益な性質を有することはな
いと考えられる。14またはそれより大きいmを有する分子のフルオロアルキルエ
トキシレート混合物におけるパーセンテージは、5重量%またはそれより低くな
ければならない。でなければ、フルオロアルキルエトキシレートの水溶液には沈
殿物が含まれ、濁ると考えられる。
線状アルキレン基の数、nに関しては、本発明の組成物は、nが1、2、3に
等しい分子、またはその混合物からなる。好ましい実施態様では、nは2である
。
エトキシル化の程度、pに関しては、本発明の組成物はオキシエチレン単位の
数の異なるフルオロアルキルエトキシレート分子の分布を有する。分布は、pの
ピーク値付近では密集しており、p値よりも高いおよび低いところでは次第に小
さくなっている、1〜40のオキシエチレン単位(p)を有する分子を含みうる。
pの分布は、混合物のすべての分子にわたる平均を有すると考えられ、ここでは
約8〜約17の範囲の平均エトキシル化度(Paverage)に相当する。以下に定義し
たフルオロアルキル基の分布を有する混合物については、Paverageが約8より低
いと、組成物の水溶性が低くなると考えられる。もしくは、混合物が約17より大
きいPaverageを有すると、混合物の水溶液は、非イオン性フルオロ界面活性剤と
して有用な適当な表面張力の低下が得られないと考えられる。
好ましい実施態様では、組成物は約12〜17の範囲のPaverageを有する混合物か
らなる。水中における高められた溶解性および適切な界面活性特性に加えて、Pa verage
が約12〜17であるフルオロアルキルエトキシレート組成物の水溶液は、上
部曇り点(upper cloud point、UCP)が100℃付近であるという付加的な利点があ
ると考えられる。UCPは、フルオロ界面活性剤が分かれた相を形成し、その結果
溶液表面張力がより高くなり、しばしば曇りが生じる温度である。従って、より
高い温度のUCPは、フルオロアルキルエトキシレート組成物の使用に関する実用
性の温度範囲を高める。約12より低い
Paverageを有する、本発明のフルオロアルキルエトキシレート組成物は、UCP温
度を非常に低減する。
本発明のフルオロアルキルエトキシレート組成物が非イオン性界面活性剤とし
て特に有用となる水溶液の性質には、溶液の表面張力が低減されることおよびフ
ルオロアルキルエトキシレートの濃度を変えても溶液の表面張力が少ししか変化
しないことが含まれる。商業的に有用であるためには、0.01〜0.1重量%の範囲
の濃度での界面活性剤の水溶液は、30ダイン/cm未満の表面張力を有しなければ
ならない。本発明の組成物を水に溶解して、0.01〜0.1重量%の範囲のフルオロ
アルキルエトキシレートの濃度に希釈したときには、得られた溶液は16〜24ダイ
ン/cmの範囲の表面張力を有する。8〜14の範囲の平均エトキシル化度が低いあ
る種の組成物は、0.001重量%の低いフルオロアルキルエトキシレート濃度でも
達成することができる。
さらに、本発明の組成物の水溶液は、0.01〜0.1重量%の範囲にわたってフル
オロアルキルエトキシレートの濃度が変化しても溶液の表面張力は少ししか変化
を示さない。このフルオロアルキルエトキシレート濃度範囲の全体にわたる溶液
表面張力の実際の変化は典型的にはほとんど0であり、そして本発明組成物で約
1ダイン/cmより大きいものは皆無である。このことは、この範囲で界面活性剤
濃度を変化させると、溶液の表面張力においてより大きな変化が観察される多く
の他の弗素化界面活性剤と対照的である。これは、本発明の組成物を産業用途で
使用する著しい利点であり、使用者にとって、低い均一な表面張力を有する溶液
の製造において、界面活性剤溶液濃度に関して非常に大きな使いやすさを有する
。この結果、
溶液の表面張力の変化は操作範囲外であるため、より少ないプロセスで、より簡
単でより速い加工操作できる。この因子は、低い均一な表面張力を有する溶液を
迅速に製造する必要がある、大きな連続的な工業的作用で特に重要である。
本発明のフルオロアルキルエトキシレート組成物は、以下の式:
(式中、m、nおよびpは上記値を有する)
に従って、適切な触媒の存在下で、適切な弗素化アルコール混合物とエチレンオ
キシドとの反応によって製造する。触媒は、アルカリ金属ホウ水素化物を、元素
のヨウ素、アルカリ金属ヨウ化物またはアルカリ土類金属ヨウ化物から選ばれる
少なくとも一つのヨウ素源と組み合わせてなる混合系である。プロセスの反応体
として有用な弗素化アルコールは、良く知られており、例えば米国特許第5,097,
090号およびその第1欄に引用されている特許(その特許のUSPTOファイルは、第
1欄、第19行の“478,760”は“4,478,760”でなければならないことを示してい
る)が参照される。このように、それらは、当分野で知られている方法、適切な
触媒の存在下でテトラフルオロエチレンのテロメリゼーションに次いでエチル化
してnが2に等しい弗素化アルコールを得ることによって製造することができる
。フルオロアルキルエトキシレート生成物の混合物中でのフルオロアルキル基の
分布(すなわちmの分布)は、出発弗素化アルコール中のフルオロアルキル基の
分布に非常に近いと考えられるので、使用するアルコール混合物は、フルオロア
ルキルエトキシレー
ト生成物において望ましいものに近くなるように選ばなければならない。好まし
い実施態様では、フルオロアルキルエトキシレートは、TFEのテロメリゼーショ
ンによって製造した、以下の範囲のmの分布を有する弗素化アルコールの混合物
から得られる。
m 混合物中の重量%
6およびそれ未満 0〜70
8 20〜60
10 5〜40
12 1〜25
14およびそれを超える 0〜5
さらに好ましい実施態様では、フルオロアルキルエトキシレートは、TFEのテ
ロメリゼーションによって製造され、以下の範囲のmの分布を有するフッ素化ア
ルコールの混合物から誘導される。
m 混合物中の重量%
6およびそれ未満 40〜65
8 20〜40
10 5〜20
12 1〜10
14およびそれを超える <3
後者の分布はより好ましく、というのは、それが、これらのペルフルオロアル
キルエタノールの商業的な製造において製造するものと類似しており、本発明の
フルオロアルキルエトキシレートを製造するためのより経済的な材料であるから
である。
アルカリ金属ホウ水素化物、例えば水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カ
リウムおよび水素化ホウ素リチウムは、本発明の組成
物を製造するのに使用する触媒系に使用するのに適切であり、水素化ホウ素ナト
リウムが好ましい。アルカリ金属ホウ水素化物対弗化水素のモル比は、広く変化
することができる。通常、モル比は約0.005〜0.25またはそれ以上の範囲であり
、上限は、実施要件、例えば過剰のホウ水素化物の使用によるコスト、生成物の
汚染および過剰のホウ水素化物を伴う排気流れ並びに発熱アルコキシル化反応の
速度の制御における潜在的な困難さによってのみ定まる。ホウ水素化物対弗素化
アルコールの最適なモル比は、当業者に良く知られている、アルコールアルコキ
シル化反応の標準的な実験方法によって決定することができ、ペルフルオロアル
キルアルカノールの構造および温度、圧力並びに反応装置の冷却効率といった因
子によって影響を受けると考えられる。大気圧下、130〜145℃での上記弗素化ア
ルコール混合物とエチレンオキシドとの反応については、ホウ水素化物対弗素化
アルコールのモル比は、約0.025〜約0.1の範囲である。
触媒系に使用するのに適したヨウ素源には、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウ
ム、ヨウ化カリウム、ヨウ化カルシウム、および元素のヨウ素が含まれる。ヨウ
素もしくはヨウ化ナトリウムまたはこのの混合物を使用するのが好ましい。ヨウ
素源対アルカリ金属ホウ水素化物のモル比は、約0.1:1〜約300:1の範囲であ
る。ヨウ素源対ホウ水素化物の最適なモル比は、当業者に良く知られている標準
的な実験方法によって決定することができる。大気圧下、130〜145℃での上記弗
素化アルコール混合物とエチレンオキシドとの反応については、ヨウ素源対ホウ
水素化物の好ましいモル比は、0.1:1〜約0.5:1の範囲であり、最も好ましい
モル比は、約0.1:1〜
0.3:1の範囲である。ホウ水素化物に対してヨウ素源が高レベルであると、ア
ルコキシル化反応は抑制され、反応速度は遅くなる。
また、不活性物質または溶剤も反応中に存在しうるが、好ましい実施態様では
、エチレンオキシドおよび弗素化アルコールまたは弗素化アルコール混合物の両
方を生の形態で反応させる。プロセスは、約90℃〜約200℃の温度で実施するこ
とができる。実用的な目的では、プロセスの工業的な操作は、約120℃と約170℃
の範囲の温度で実施すると考えられる。このプロセスは、周囲の大気圧で実施す
ることができるが、所望により周囲よりも高いまたは低い圧力を使用することが
できる。エトキシル化反応中の液相に存在するアルコールを維持するのに使用す
る十分な圧力のみ必要不可欠である。通常、約100ポンド/平方インチゲージ(ps
ig)までの圧力を使用することができ、上限は主に便利さ、コストおよび反応装
置の冷却効率によって与えられている。周囲の大気圧力〜約50psigの範囲の反応
圧力が好ましく、約20〜約50psigの範囲の操作が特に好ましい。
本発明の組成物を製造するプロセスは、プロセスの操作における大きな柔軟性
を許容する。アルカリ金属ホウ水素化物およびヨウ素源は、エトキシル化剤の添
加前、間または後に、弗素化アルコールに添加することができる。アルコキシル
化の過程の異なる時期に二つの触媒を添加することができるが、両方の触媒が存
在するまで、一方の触媒種なしでは、反応は適切な速度で進行しないと考えられ
る。好ましい実施態様では、エトキシル化剤を添加する前に、弗素化アルコール
または混合物をアルカリ金属ホウ水素化物およびヨウ素源と混合する。
前記プロセスによって製造したフルオロアルキルエトキシレート
混合物を、沈殿物または濁りなく、フルオロアルキルエトキシレート濃度が50重
量%に達するまで水と混合することができる。このような混合物は、バルク相分
離または沈殿物形成を被ることなしに、典型的な貯蔵および輸送条件下でいつま
でも安定であるべきである。
以下の実施例は、本発明をさらに説明するものであって限定するものではない
。別記しない限り、パーセンテージは重量である。実施例に使用する試験方法は
、以下に示す。
界面活性剤の水溶性を測定するための方法
25℃で、フルオロアルキルエトキシレートを60gの水に、磁気撹拌装置によっ
て撹拌しながらゆっくりと添加することによって、フルオロアルキルエトキシレ
ート組成物の水溶性を測定した。添加中に、添加したフルオロアルコキシレート
の質量を測定し、溶液の濁りの発生が見られるまで添加を続けた。溶解性は、濁
りの発生が見られる前に水に添加したフルオロアルコキシレートの重量%によっ
て与えられる。
溶液の表面張力を測定するための方法
表面張力の測定はすべて、テキサス大学 Spring Drop Inter-facial Tensiome
ter 500型器を使用して行った。フルオロアルキルエトキシレートの溶液を蒸留
水を用いて製造し、所望の濃度に希釈した。次いで、張力計に添付された標準的
な操作使用説明書に従って、溶液の表面張力を測定した。
上部曇り点を測定するための方法
上部曇り点の測定は、ASTM標準法D2024-65の改変法を使用して、フルオロア
ルキルエトキシレート溶液で実施した。フルオロアルコ
キシレートの試料1gを、ビーカー中で100ミリリッターの脱イオン水に溶解し
た。ビーカーをホットプレート上に置き、溶液を撹拌し、溶液の曇りが観察され
るまで徐々に加熱し、曇りが観察された温度をT1として記録した。次いで、ビー
カーをホットプレートから降ろし、撹拌を続けながら、曇りが消えるまで冷却さ
せ、この温度をT2として記録した。上部曇り温度は、最も近い摂氏の端数を除い
たT1とT2の平均として計算した。
実施例1
1気圧の不活性窒素雰囲気下の、ドライアイス冷却器およびガス入り口を備え
た250ミリリッターフラスコに、54%のF(CF2)6CH2CH2OH、33%のF(CF2)8CH2CH2O
H、約9.5%のF(CF2)10CH2CH2OH、約3.5%のF(CF2)12CH2CH2OHおよび0.1%未満の
F(CF2)mCH2CH2OH(式中、mは14またはそれより大きい)からなる混合物60g(約
0.145モル)を装填した。その混合物に、水素化ホウ素ナトリウム0.23g(0.04モ
ル)、ヨウ化ナトリウム0.45g(0.02モル)およびヨウ素0.39g(0.01モル)を添加
した。フラスコの内容物を約100℃に加熱し、エチレンオキシドガス85g(1.93
モル)を336分にわたって、フラスコ中にゆっくり供給し、この間に反応温度は
急激に約140℃に上昇し、そこにとどまった。次いで、反応混合物を室温に冷却
させた。冷却器からドライアイスを除去した後、反応混合物を窒素で12時間パー
ジし、残留エチレンオキシドをすべて除去した。次いで、生成物を酢酸0.36g(
0.04モル)で中和した。生成物の収率は95%(重量増加を基準にして)であった
。生成物は、F(CF2)mCH2CH2(OCH2CH2)pOH(式中、mは4〜14の範囲の整数であり
、nは1〜30の範囲の整数であり、平均は約12である)であった。こ
の生成物の40gを室温で60gの水と混合すると、透明な一相の溶液が得られた。
対照として、幾つかの市販のフルオロアルキルアルコキシレートの水溶性を表
1に示した。このことから、それらは水中での溶解性が非常に低く、一般的には
8重量%よりも低いことがわかった。
実施例2〜6並びに対照例AおよびB
実施例2〜6並びに対照例AおよびBのフルオロアルキルアルコキシレート組
成物を、表2に記載したように、実施例1と類似の方法で製造した。実施例2〜
6並びに対照例AおよびBのそれぞれで使用した弗素化アルコール混合物は、実
施例1のものと同様である。実施例2〜6並びに対照例AおよびBのフルオロア
ルキルエトキシレート生成物の混合物の水溶性および水溶液の特徴は、表3に示
した。
表3に示したデータは、平均EO数が8またはそれを超えるフルオロアルキルエ
トキシレート組成物のみが高められた水溶性を示すことを表している。
実施例2〜6のフルオロアルキルエトキシレート生成物の試料を水に溶解し、
最終濃度がフルオロアルキルエトキシレート0.1、0.01および0.001重量%となる
ように希釈した。次いで、これらの溶液の表面張力を測定し、これらの生成物の
上部曇り点のデータと共に、結果を表4に示した。
表4のデータは、フルオロアルコキシレート組成物の溶液の表面張力は、示し
たすべての組成物について、0.01〜0.1重量%の濃度範囲で一定であることを示
している。実施例6のようにEO数が17.4である時に、表面張力がフルオロ界面活
性剤の使用上限である30ダイン/cmに達するまで溶液の表面張力は平均EO数が増
加するにつれて増加する。さらに、フルオロアルコキシレートの上部曇り点も、
EO数の増加に伴って増加し、平均EO数が12またはそれを超える時は、100℃付近
の値に近付く。しかしながら、実施例2のように平均EO数が8の時でさえ、UCP
は多くの用途で有用であるために十分に高い。
実施例7並びに対照例CおよびD
実施例9並びに対照例CおよびDのフルオロアルキルエトキシレート組成物を
、表5に記載したように、実施例1と類似の方法で製造した。弗素化アルコール
混合物を純粋なF(CF2)mCH2CH2OH(式中、mは14、16および18である)の試料で
添加し、表5の註に示したこれらの化合物の濃度を得たのを除いて、実施例9並
びに対照例CおよびDのそれぞれに使用した前記弗素化アルコール混合物は実施
例1と類似のものであった。実施例7並びに対照例CおよびDのフルオロアルキ
ルエトキシレートの水溶液は、エトキシレート40gを水60g中で混合することに
よって製造した。これらの溶液の得られた性質は、表6に記載した。
(a)実施例1と同じ組成、但し下記物質を表示のように添加
F(CF2)14CH2CH2OH 3.0%
F(CF2)16CH2CH2OH 1.4%
F(CF2)18CH2CH2OH 0.5%
(b)実施例1と同じ組成、但し下記物質を表示のように添加
F(CF2)14CH2CH2OH 3.6%
F(CF2)16CH2CH2OH 1.6%
F(CF2)18CH2CH2OH 0.6%
表6のデータから、本発明のフルオロアルコキシレート組成物の高められた水
溶性は、対照例CおよびDのように、組成物にnが14およびそれより高い分子が
5%を超えて含まれる時に減少することは明らかである。
実施例8および対照例E
表7に記載したように、実施例1と類似の方法で、実施例8および対照例Eの
フルオロアルキルエトキシレート組成物を製造した。対照例Eに使用した弗素化
アルコール混合物は、97重量%のF(CF2)6CH2CH2OHおよび3重量%のF(CF2)8CH2C
H2OHからなるが、実施例8に使用したものは、95重量%のF(CF2)6CH2CH2OHおよ
び5重量%のF(CF2)8CH2CH2OHからなる。平均エトキシル化度(Paverage)は、
それぞれ12.8および12.6であった。実施例8および対照例Eの両方のフルオロア
ルキルエトキシレート生成物は、水に40重量%を超えて可溶であり、前記溶液は
沈殿物がなく透明である。それぞれのフルオロアルキル‐エトキシレート生成物
の試料を蒸留水に溶解し、フルオロアルキルエトキシレート0.1および0.01重量
%の濃度に希釈した。得られた溶液の表面張力を測定し、表8に示した。
(a)弗素化アルコール混合物は、97重量%のF(CF2)6CH2CH2OHおよび3重量%の
F(CF2)8CH2CH2OHからなる;(b)弗素化アルコール混合物は、95重量%のF(CF2)6C
H2CH2OHおよび5重量%のF(CF2)8CH2CH2OHからなる。
表8からは、nが8未満である分子を97重量%有する対照例Eの組成物は、水
溶液の濃度を0.01〜0.1重量%の間で変化させると、一定の表面張力を示さない
ことがわかった。しかしながら、組成物を実施例8中でnが8未満の分子を95%
しか有さないように調節すると、再びこの濃度範囲で一定の表面張力が観察され
た。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1996年6月19日
【補正内容】
明細書
発明の名称
高められた水溶性を有するフルオロアルキル
エトキシレート組成物
発明の分野
本発明は、弗素化アルコールまたは弗素化アルコール混合物とエチレンオキシ
ドとの反応により製造した、新規なペルフルオロアルキルエトキシレート組成物
に関し、前記ペルフルオロアルキルエトキシレート組成物は、水中での高められ
た溶解性を含む有益な性質を有する。
発明の背景
以下の構造:
Rf-(CH2)x-(OCH2CH2)y-OR
(式中、Rfは2〜30個の炭素原子を有する、一つまたはそれより多くのペルフル
オロアルキル基であり;xは1〜3であり;yは1〜200であり;そしてRは水
素、アルキルまたはアリールである)を有するペルフルオロアルキルアルコキシ
レートは知られている。これは、触媒の存在下で一つまたはそれより多くのペル
フルオロアルキルアルカノールをエチレンオキシドと反応させることによって製
造することができる。1975年2月20日に発行されたドイツ民主共和国特許第1115
22号には、酸触媒、例えばH2SO4、トルエンスルホン酸、またはBF3の存在下で、
エチレンオキシドと式R-(CF2)xCH2OH(式中、RはHまたはCF3であり、xは4〜1
2である)のフルオロアルコールを反応させることによって製造した、式R-(CF2)x
CHO-(CpH2pO)nH(式中、Rおよびxは前記定義した通りであり、nは1〜200であ
り、
そしてpは2〜3である)の表面活性アルコキシル化フルオロアルコールが開示
されている。それらには、PVC膜、電気化学的セルおよび写真コーティングの製
造における非イオン性フルオロ界面活性剤としての使用を含む、幾つかの重要な
産業用途がある。このようなフルオロアルキルエトキシレートの有用な性質は、
それらの構造的特徴、組成物が、同じ長さのRf基を有する分子または異なる長さ
のRf基を有する分子の混合物からなるかどうかにかかわらず、例えばRf基のサイ
ズおよび化学的構造、並びにオキシアルキレン基の平均数(y)および分布によっ
て強く影響を受ける。異なる長さの線状ペルフルオロアルキル基を有する分子の
混合物からなるフルオロアルキルエトキシレート組成物(例えば、E.I.du Pon
t de Nemours
面活性特性を有し、単一の異性体類似物よりも、著しく安価に製造することがで
きる。良くないことに、このような知られているフルオロアルキルエトキシレー
トの混合物では、水中での溶解度が10重量%未満であることや沈殿物を含む溶液
を形成する傾向があることを含む幾つかの欠点がある(本明細書で使用している
「溶解度」の用語は、25℃で濁りまたは沈殿物を形成することなく、水または水
−有機溶剤混合物に添加することができるフルオロアルキルアルコキシレートの
重量%として定義される)。
発明の詳述
本発明は、さらに特定すると、一般式:
F(CF2)m-(CH2)n-(OCH2CH2)p-OH
を有する、フルオロアルキルエトキシレートの混合物(式中、F(CH2)m-は、線状
ペルフルオロアルキル基であり;
mは2〜約20の範囲の整数であり、但し、混合物にはmが8もしくはそれを超
える分子またはその混合物が少なくとも5重量%含まれるが、mが14またはそ
れより大きい分子またはその混合物は5重量%を超えない;
nは1〜3の範囲の整数であり;そして
pは1〜約40の範囲の整数であり、但し前記混合物中の分子の分布は8〜17
.4の範囲の平均pを有する)
からなる新規な組成物に関する。
混合物の分子中の線状フルオロアルキル基の長さ(m)に関しては、本発明の組
成物は、2〜約20の範囲のmを有する分子の混合物からなる。8またはそれより
大きいmを有する分子またはその混合物におけるパーセンテージは、5重量%ま
たはそれより大きくなければならない。但し、14またはそれより大きいmを有す
る分子またはその混合物は5重量%を超えない。さもなければ、フルオロアルキ
ルエトキシレートの希釈水溶液は、0.1〜0.01重量%のフルオロアルキルエトキ
シレートの濃度範囲で、比較的一定の表面張力の有益な性質を有することはない
と考えられる。14またはそれより大きいmを有する分子のフルオロアルキルエト
キシレート混合物におけるパーセンテージは、5重量%またはそれより低くなけ
ればならない。でなければ、フルオロアルキルエトキシレートの水溶液には沈殿
物
が含まれ、濁ると考えられる。
線状アルキレン基の数、nに関しては、本発明の組成物は、nが1、2、3に
等しい分子、またはその混合物からなる。好ましい実施態様では、nは2である
。
エトキシル化の程度、pに関しては、本発明の組成物はオキシエチレン単位の
数の異なるフルオロアルキルエトキシレート分子の分布を有する。分布は、pの
ピーク値付近では密集しており、p値よりも高いおよび低いところでは次第に小
さくなっている、1〜40のオキシエチレン単位(p)を有する分子を含みうる。p
の分布は、混合物のすべての分子にわたる平均を有すると考えられ、ここでは8
〜17.4の範囲の平均エトキシル化度(Paverage)に相当する。以下に定義したフ
ルオロアルキル基の分布を有する混合物については、Paverageが8より低いと、
組成物の水溶性が低くなると考えられる。もしくは、混合物が17.4より大きいPa verage
を有すると、混合物の水溶液は、非イオン性フルオロ界面活性剤として有
用な適当な表面張力の低下が得られないと考えられる。
好ましい実施態様では、組成物は12〜17.4の範囲のPaverageを有する混合物か
らなる。水中における高められた溶解性および適切な界面活性特性に加えて、Pa verage
が12〜17.4であるフルオロアルキルエトキシレート組成物の水溶液は、上
部曇り点(upper cloud point、UCP)が100℃付近であるという付加的な利点があ
ると考えられる。UCPは、フルオロ界面活性剤が分かれた相を形成し、その結果
、溶液表面張力がより高くなり、しばしば曇りが生じる温度である。従って、よ
り高い温度のUCPは、フルオロアルキルエトキシレート組成物の使用に関する実
用性の温度範囲を高める。12より低い
Paverageを有する、本発明のフルオロアルキルエトキシレート組成物は、UCP温
度を非常に低減する。
本発明のフルオロアルキルエトキシレート組成物が非イオン性界面活性剤とし
て特に有用となる水溶液の性質には、溶液の表面張力が低減されることおよびフ
ルオロアルキルエトキシレートの濃度を変えても溶液の表面張力が少ししか変化
しないことが含まれる。商業的に有用であるためには、0.01〜0.1重量%の範囲
の濃度での界面活性剤の水溶液は、30ダイン/cm未満の表面張力を有しなければ
ならない。本発明の組成物を水に溶解して、0.01〜0.1重量%の範囲のフルオロ
アルキルエトキシレートの濃度に希釈したときには、得られた溶液は16〜24ダイ
ン/cmの範囲の表面張力を有する。8〜14の範囲の平均エトキシル化度が低いあ
る種の組成物は、0.001重量%の低いフルオロアルキルエトキシレート濃度でも
達成することができる。
触媒系に使用するのに適したヨウ素源には、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウ
ム、ヨウ化カリウム、ヨウ化カルシウム、および元素のヨウ素が含まれる。ヨウ
素もしくはヨウ化ナトリウムまたはそのの混合物を使用するのが好ましい。ヨウ
素源対アルカリ金属ホウ水素化物のモル比は、約0.1:1〜約300:1の範囲であ
る。ヨウ素源対ホウ水素化物の最適なモル比は、当業者に良く知られている標準
的な実験方法によって決定することができる。大気圧下、130〜145℃での上記弗
素化アルコール混合物とエチレンオキシドとの反応については、ヨウ素源対ホウ
水素化物の好ましいモル比は、0.1:1〜約0.5:1の範囲であり、最も好ましい
モル比は、約0.1:1〜0.3:1の範囲である。ホウ水素化物に対してヨウ素源が
高レベルであると、アルコキシル化反応は抑制され、反応速度は遅くなる。
また、不活性物質または溶剤も反応中に存在しうるが、好ましい実施態様では
、エチレンオキシドおよび弗素化アルコールまたは弗素化アルコール混合物の両
方を生の形態で反応させる。プロセスは、約90℃〜約200℃の温度で実施するこ
とができる。実用的な目的では、プロセスの工業的な操作は、約120℃と約170℃
の範囲の温度で実施すると考えられる。このプロセスは、周囲の大気圧で実施す
ることができるが、所望により周囲よりも高いまたは低い圧力を使用することが
できる。エトキシル化反応中の液相に存在するアルコールを維持するのに使用す
る十分な圧力のみ必要不可欠である。通常、約689.5×103 Pa(約100ポンド/平
方インチゲージ(psig))までの圧力を使用することができ、上限は主に便利さ、
コストおよび反応装置の冷却効率によって与えられている。周囲の大気圧力〜約
344.7×103 Pa(約50psig)の範囲の反応圧力が好ましく、約137.9×103
〜約344.7×103 Pa(約20〜約50psig)の範囲の操作が特に好ましい。
本発明の組成物を製造するプロセスは、プロセスの操作における大きな柔軟性
を許容する。アルカリ金属ホウ水素化物およびヨウ素源は、エトキシル化剤の添
加前、間または後に、弗素化アルコールに添加することができる。アルコキシル
化の過程の異なる時期に二つの触媒を添加することができるが、両方の触媒が存
在するまで、一方の触媒種なしでは、反応は適切な速度で進行しないと考えられ
る。好ましい実施態様では、エトキシル化剤を添加する前に、弗素化アルコール
または混合物をアルカリ金属ホウ水素化物およびヨウ素源と混合する。
前記プロセスによって製造したフルオロアルキルエトキシレート混合物を、沈
殿物または濁りなく、フルオロアルキルエトキシレート濃度が50重量%に達する
まで水と混合することができる。このような混合物は、バルク相分離または沈殿
物形成を被ることなしに、典型的な貯蔵および輸送条件下でいつまでも安定であ
るべきである。
以下の実施例は、本発明をさらに説明するものであって限定するものではない
。別記しない限り、パーセンテージは重量である。実施例に使用する試験方法は
、以下に示す。
界面活性剤の水溶性を測定するための方法
25℃で、フルオロアルキルエトキシレートを60gの水に、磁気撹拌装置によっ
て撹拌しながらゆっくりと添加することによって、フルオロアルキルエトキシレ
ート組成物の水溶性を測定した。添加中に、添加したフルオロアルコキシレート
の質量を測定し、溶液の濁
りの発生が見られるまで添加を続けた。溶解性は、濁りの発生が見られる前に水
に添加したフルオロアルコキシレートの重量%によって与えられる。
溶液の表面張力を測定するための方法
表面張力の測定はすべて、テキサス大学 Spring Drop Inter-facial Tensiome
ter 500型を使用して行った。フルオロアルキルエトキシレートの溶液を蒸留水
を用いて製造し、所望の濃度に希釈した。次いで、張力計に添付された標準的な
操作使用説明書に従って、溶液の表面張力を測定した。
上部曇り点を測定するための方法
上部曇り点の測定は、ASTM標準法D2024-65の改変法を使用して、フルオロア
ルキルエトキシレート溶液で実施した。フルオロアルコキシレートの試料1gを
、ビーカー中で100ミリリッターの脱イオン水に溶解した。ビーカーをホットプ
レート上に置き、溶液を撹拌し、溶液の曇りが観察されるまで徐々に加熱し、曇
りが観察された温度をT1として記録した。次いで、ビーカーをホットプレートか
ら降ろし、撹拌を続けながら、曇りが消えるまで冷却させ、この温度をT2として
記録した。上部曇り温度は、最も近い摂氏の端数を除いたT1とT2の平均として計
算した。
実施例 1
1気圧の不活性窒素雰囲気下の、ドライアイス冷却器およびガス入り口を備え
た250ミリリッターフラスコに、54%のF(CF2)6CH2CH2OH、33%のF(CF2)8CH2CH2
OH、約9.5%のF(CF2)10CH2CH2OH、約3.5%のF(CF2)12CH2CH2OHおよび0.1%未満
のF(CF2)mCH2CH2OH(式中、mは14またはそれより大きい)からなる混
合物60g(約0.145モル)を装填した。その混合物に、水素化ホウ素ナトリウム0.2
3g(0.04モル)、ヨウ化ナトリウム0.45g(0.02モル)およびヨウ素0.39g(0.01
モル)を添加した。フラスコの内容物を約100℃に加熱し、エチレンオキシドガ
ス85g(1.93モル)を336分にわたって、フラスコ中にゆっくり供給し、この間
に反応温度は急激に約140℃に上昇し、そこにとどまった。次いで、反応混合物
を室温に冷却させた。冷却器からドライアイスを除去した後、反応混合物を窒素
で12時間パージし、残留エチレンオキシドをすべて除去した。次いで、生成物を
酢酸0.36g(0.04モル)で中和した。生成物の収率は95%(重量増加を基準にし
て)であった。生成物は、F(CF2)mCH2CH2(OCH2CH2)pOH(式中、mは4〜14の範
囲の整数であり、pは1〜30の範囲の整数であり、平均は約12である)であった
。この生成物の40gを室温で60gの水と混合すると、透明な一相の溶液が得られ
た。
表4のデータは、フルオロアルコキシレート組成物の溶液の表面張力は、示し
たすべての組成物について、0.01〜0.1重量%の濃度範囲で一定であることを示
している。実施例6のようにEO数が17.4である時に、表面張力がフルオロ界面活
性剤の使用上限である30ダイン/cmに達するまで溶液の表面張力は平均EO数が増
加するにつれて増加する。さらに、フルオロアルコキシレートの上部曇り点も、
EO数の増加に伴って増加し、平均EO数が12またはそれを超える時は、100℃付近
の値に近付く。しかしながら、実施例2のように平均EO数が8の時でさえ、UCP
は多くの用途で有用であるために十分に高い。
実施例7並びに対照例CおよびD
実施例7並びに対照例CおよびDのフルオロアルキルエトキシレート組成物を
、表5に記載したように、実施例1と類似の方法で製造した。弗素化アルコール
混合物を純粋なF(CF2)mCH2CH2OH(式中、mは14、16および18である)の試料で
添加し、表5の註に示したこれらの化合物の濃度を得たのを除いて、実施例7並
びに対照例Cお
よびDのそれぞれに使用した前記弗素化アルコール混合物は実施例1と類似のも
のであった。実施例7並びに対照例CおよびDのフルオロアルキルエトキシレー
トの水溶液は、エトキシレート40gを水60g中で混合することによって製造した
。これらの溶液の得られた性質は、表6に記載した。
請求の範囲
1.一般式:
F(CF2)m-(CH2)n-(OCH2CH2)p-OH
(式中、F(CH2)m-は、線状ペルフルオロアルキル基であり;
mは2〜約20の範囲の整数であり、但し、混合物にはmが8もしくはそれを
超える分子またはその混合物が少なくとも5重量%含まれるが、mが14またはそ
れより大きい分子またはその混合物は5重量%を超えない;
nは1〜3の範囲の整数であり;そして
pは1〜約40の範囲の整数であり、但し前記混合物中の分子の分布は8〜17
.4の範囲の平均pを有する)を有するフルオロアルキルエトキシレートの混合物
からなる組成物。
2.nが2である、請求項1の組成物。
3.混合物中の分子分布におけるpの平均が12〜17.4の範囲である、請求項1の
組成物。
4.nが2である、請求項3の組成物。
5.以下の式:
(式中、触媒は、本質的にアルカリ金属ホウ水素化物並びに元素のヨウ素、ア
ルカリ金属ヨウ化物およびアルカリ土類金属ヨウ化物から選ばれる少なくとも一
つのヨウ素源の混合物からなり;そしてm、nおよびpは請求項1に記載した値
を有する)に従って、
エチレンオキシドとペルフルオロアルカノールとを反応させてなる、請求項1の
組成物の製造法。
6.nが2である、請求項5の方法。
7.混合物の分子分布におけるpの平均が、12〜17.4の範囲である、請求項5の
方法。
8.nが2である、請求項7の方法。
9.前記ヨウ素源が元素のヨウ素である、請求項5、6、7または8のいずれか
の方法。
10.前記ヨウ素源がヨウ化ナトリウムである、請求項5、6、7または8のいず
れかの方法。
11.前記ヨウ素源が元素のヨウ素およびヨウ化ナトリウムの混合物である、請求
項5、6、7または8のいずれかの方法。
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG),
AM,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CN,C
Z,EE,FI,GE,HU,IS,JP,KG,KP
,KR,KZ,LK,LR,LT,LV,MD,MG,
MN,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,SG,S
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