JPH10503036A - デッドループ型バイパス弁 - Google Patents
デッドループ型バイパス弁Info
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Abstract
(57)【要約】
バイパス管を有する流体装置内で接続され、高圧入口と、装置の高圧側に接続された補正入口と、低圧入口と、バイパス出口とを有する弁体を備える差圧調整弁である。弁部材が、弁ハウジング内で往復運動可能であり、補正入口とバイパス出口との間の中間通路と、中間通路とバイパス出口との間の調整ポートと、補正入口と中間通路との間の補正ポートとを備えている。この弁部材の位置がポートの開き角度を制御する。また、弁をポートの閉じ位置に向けて偏倚させるばねも設けられている。高圧入口及び低圧入口は、弁部材の高圧面及び低圧面に結合され、形成される力はばね力と共に作用して、略一定の圧力低下を生じさせ得るようにバイパス流を調整する。中間通路及び第三の圧力面に接続された入口を有する補正チャンバは、第三の圧力面に加わる圧力がポートの閉じ位置に向けて弁部材を動かす補正力を生じさせるように配置されている。第三の圧力面に加わる圧力は、補正ポートにおける補正圧力の低下に対応する。補正ポートは、弁位置の関数として変化する圧力降下を生じさせ、大バイパス流にてバイパスポートを閉じる傾向の増大した力を補正する寸法及び位置に配置される。
Description
【発明の詳細な説明】
デッドループ型バイパス弁
発明の分野
本発明は、全体として、圧力調整弁、より具体的には、高圧のバイパス管を有
する流体圧力装置の高圧側及び低圧側における圧力降下を略一定に保つ改良に係
るバイパス差圧調整弁に関する。
発明の背景
流体圧力装置の一部を形成する絞り弁の入口及び出口における圧力降下を一定
に保つために、典型的なバイパス型式の差圧調整弁が使用されている。かかる典
型的な調整弁は、装置の高圧側及び低圧側と連通した高圧ポート及び低圧ポート
を有する弁ハウジング内で往復運動可能であるようにしたピストン状弁部材を備
えている。この弁ハウジングは、装置の高圧側からバイパス管に圧力流体をバイ
パスさせるバイパスポートも有している。このハウジング内に導入された高圧流
体は、弁部材をバイパスポートを開く位置に偏倚させる一方、ハウジング内に導
入された低圧流体は、弁部材をバイパスポートを閉じる位置に偏倚させる。典型
的に、ばねが低圧流体と協働して、弁部材を閉じ位置に偏倚させる。この配置に
よれば、高圧が上昇し、又は低圧が低下したとき、弁部材は、所定の位置(該弁
部材が装置の高圧側からより多くの流れをバイパス管にバイパスし、これにより
、装置の高圧側及び低圧側における圧力低下を略一定に保つ位置)に偏倚させる
。これとは逆に、高圧が低下し、又は低圧が上昇したとき、弁部材は、より少な
いバイパス流量となるように変位され、これにより、略一定の圧力降下を保つ。
しかしながら、かかる従来の調整弁は、広範囲に亙る流量にて圧力降下を確実
に一定に保つことが困難であることが多い。特に、一般に、バイパス流が多量で
あるとき、絞り弁における圧力降下が、望ましくない程に増大する。このバイパ
ス流が増し、弁部材が開くのに伴い、ばねにより付与される偏倚力は、漸進的に
大きくなる。その結果、この弁部材は、開き位置への動きに抗する漸進的に大き
くなる抵抗力を受ける。また、増大する流体の反動力は、流量が多いときの弁部
材の開きに更に抵抗する。その結果、バイパス流が多量であるとき、この装置に
おける圧力低下は、望ましい一定の値に留まるどころではなくて、増す傾向とな
る。
この問題に対処する一つの方法は、ワーンバーグ(Wernberg)への米国特許第
4,458,713号に見ることができる。この特許において、低圧力、ばね力、及び流
体の反動力と共に、弁を閉じる追加的な力が含まれている。この追加的な力は、
バイパス流が多いときに小さくなり、バイパス流が多いときにばね及び流体の反
動力に起因する増大した閉弁力を補正し得るように設計されている。この特許に
おいて、高圧チャンバ内のピストン面には、オリフィスが形成されている。この
オリフィスは、弁部材の内部通路と連通している。このバイパス流は、オリフィ
ス、及び通路(バイパスポートと連通している)を通って流れる。このバイパス
流が増えると、オリフィスは、高圧チャンバと通路との間に大きい圧力低下を生
じさせる。このため、通路内の圧力Pcは低下して、バイパス流を増大させる。
当該圧力は、小さい通路を通じてチャンバ(バイパス流を少なくする方向に向け
てピストンの面に対して作用する)に伝達される。この力は、ばね力、反発力、
及びピストンの低圧面に加わる力(装置の低圧側に起因する力)と共に、作用し
て、ピストンの高圧領域に作用する装置の高圧側の圧力と釣り合わせる。このバ
イパス流が増大すると、圧力Pcが低下して、この反作用力を小さくし、所定の
高圧にて、この補正を行わない場合よりもバイパス弁を更に開けることを許容す
る。
このようにして、上記米国特許第4,458,713号の調整弁は、定量供給弁にて一
定の圧力を保ち得るように設計されている。この場合であっても、バイパス流が
多量のとき、定量供給弁における圧力は極めて低圧となる傾向がある。これは、
こうした流量のとき、補正力が過度に小さくなるためである。このため、上記米
国特許第4,458,713号は、従来の調整弁よりもより一定の圧力低下を生じさせる
が、この圧力低下は、全てのバイパス流及び圧力にて一定ではない。
発明の概要
従って、本発明の一つの全体的な目的は、従来の調整弁よりも流体の圧力装置
においてより均一な圧力降下を保つことのできる改良に係る圧力調整弁、より具
体的には、バイパス型式の差圧調整弁を提供することである。
本発明のより具体的な目的は、バイパス流を検出し、そのバイパス流が増大し
たとき、補正力(増大したバイパス流の速度に対して略直線状に変化する力)を
付与することにより、増大したばね力及び流体の反動力を補正するバイパス型式
の差圧調整弁を提供することにより、上記の課題を達成することである。本発明
を実施するとき、バイパス流の増大に伴い、弁部材に作用する閉弁圧力を自動的
に低下させることにより、該調整弁は、偏倚ばね及び流体の反動力による漸進的
に増大する抵抗力を補正し、全てのバイパス流及び圧力に対して、一定の圧力降
下を正確に保つことができる。
弁部材に付与される補正圧力が補正ポートの可変寸法、及びバイパス流の双方
によって設定されることが本発明の一つの特徴である。一方、補正ポートの寸法
自体が流量によって調整される。
本発明によれば、高圧バイパスポートを備えた流体圧力装置の高圧側及び低圧
側にて略一定の圧力を保つ差圧調整弁が提供される。この調整弁は、高圧入口と
、装置の高圧側に接続された補正入口とを有する弁体を備えている。低圧入口は
装置の低圧側に接続され、バイパス出口は、バイパス管に接続される。また、該
調整弁は、弁ハウジング内で往復運動可能な弁部材を備えており、該弁部材は、
補正入口とバイパス出口との間の中間通路を有している。また、該弁部材は、中
間通路とバイパス出口との間に調整ポートを有している。また、補正入口と中間
通路との間には、補正ポートが配置されている。この弁部材の位置は、定量供給
ポート及び補正ポートの開度を制御する。ばねが弁部材をポートの閉じ位置に向
けて偏倚させる。これらの高圧入口及び低圧入口は、弁部材の高圧面及び低圧面
に結合されている。形成される力は、ばね力と共に作用して、弁の位置を調整し
、略一定の圧力降下が調整弁にて生じるように弁の位置を調整する。また、中間
通路に接続された入口と、第三の圧力面とを有する補正チャンバが設けられてお
り、この第三の圧力面は、この第三の圧力面に加わった圧力により、弁部材をポ
ートの閉じ位置に向けて動かす補正力が生じるように配置される。この第三の圧
力面に加わった圧力は、補正ポートにおける補正のための圧力低下に対応する。
この補正ポートは、弁の位置を関数として直線状に変化する圧力低下を生じさせ
、高流量にてバイパスポートを閉じる傾向の大きい力を補正し得るような寸法及
び位置に設定される。
図面の簡単な説明
図1は、本発明の一実施の形態による圧力調整弁を含む流体圧力装置の概略図
、
図2は、本発明の一実施の形態による圧力調整弁の弁部材の斜視図、
図3は、本発明の一実施の形態による圧力調整弁を含む異なる圧力調整弁を使
用する流体圧力装置の絞り弁における低下圧力の差を示す比較グラフ、
図4は、差圧増幅器と組み合わせた本発明の一実施の形態による圧力調整弁を
含む流体圧力装置の概略図である。
好適な実施の形態の詳細な説明
本発明による改良に係るバイパス型圧力調整弁10の一例が図1に図示されて
いる。この図面の目的上、該圧力調整弁10は、管11を介して圧力液体燃料を
航空機のエンジンに供給する流体圧力装置内に組み込まれたものとして概略図で
図示されている。燃料は絞り弁12(高圧供給管13と連通した弁)を介して調
整された流量にて管11に供給される。高圧燃料は、典型的に、歯車式容積形ポ
ンプ(図示せず)のような高圧(HP)供給装置から高圧の供給管13に供給さ
れる。
調整された流量にて燃料を低圧の排出管11に供給するためには、弁を通る流
量に関係なく、絞り弁12における圧力低下を略一定に保つ必要がある。この目
的のため、該装置には、圧力調整弁10が組み込まれている。該調整弁10は燃
料弁12を横断するように接続され、また、該調整弁は、高圧管13からバイパ
ス管20に高圧の燃料を選択的にバイパスすることにより、その弁における圧力
低下を一定に保つ。即ち、管13内の圧力が管11内の圧力に比して上昇すると
、調整弁10は、管20を介してより多量の燃料をバイパスし、これにより、管
13内の圧力を低下させ得るようにしてある。これと逆に、管11内の圧力が管
13内の圧力に比して上昇するならば、圧力調整弁10がバイパス管20内への
流量を少なくし、これにより、管13内の圧力を上昇させる。このようにして、
調整弁10は、絞り弁12における圧力降下を略一定に保つ。本発明の重要な一
つの形態によれば、調整弁10は、補正要素を備えている。この補正要素は調整
弁が広範囲のバイパス流及び圧力に亙って絞り弁12における圧力降下を略一定
に保つことを許容する。
該調整弁10は、弁ハウジング30を備えている。弁ハウジング30は高圧の
供給管13と連通した高圧入口32を有する。また、ハウジング30は、低圧管
11に接続された低圧入口35も備えている。弁部材40は、弁ハウジングに関
して往復運動可能に該弁ハウジング30内に収容されている。弁ハウジング30
に関するこの弁部材40の位置により、管13からバイパス管20に送られる高
圧燃料の量が決まる。従って、本明細書において、調整弁10は、小バイパス流
から多バイパス流まで広範囲のバイパス位置を有するものとして説明する。高圧
入口32内に導入された高圧流体は、弁部材40の上端における高圧面41に作
用する。この圧力の結果、弁部材を下方に移動させる力が生じ、この弁部材は高
圧管13からバイパス管20に多量のバイパス流が流れることを許容する位置ま
で移動する。これと同時に、低圧入口35を通じて導入された低圧流体は、弁部
材40の下端における低圧面42に作用し、その結果、弁部材を上方に移動させ
、高圧管13からバイパス管20へのバイパス流を少なくする力が生じる。コイ
ルばね43は、低圧面42とハウジングの下端との間にてハウジング30内で圧
縮される。また、この圧縮ばねの力は、弁部材を上方に変位させ、バイパス管2
0へのバイパス流を少なくする働きをする。
この配置によれば、高圧管13内の圧力P1が低圧管11内の圧力P2に比して
上昇すると、弁部材40は下方に変位される。勿論、かかる相対的変化は、圧力
P1が上昇するか、又は圧力P2が低下するかの何れかにて生じる可能性がある。
何れの場合でも、弁部材40が下方に動く結果、高圧管13からバイパス管20
へのバイパス流が増大し、圧力P1を低下させる。このようにして、調整弁10
は、定量供給弁12における圧力低下P1−P2を略一定に保つ。これと逆に、圧
力P1が圧力P2に比して低下するならば、弁部材40は上方に変位し、これによ
り、高圧管13からバイパス管20へのバイパス流を減少させる。これは、圧力
P1を上昇させ、圧力低下P1−P2を略等しい一定の値に保つ。
かかる配置における偏倚ばね43の作用の結果、弁部材が下方に変位すると、
圧力低下P1−P2は一定の値からずれる。これは、ばね43により付与される抵
抗力が、弁部材40の行程と共に増大するためである。このように、弁部材40
が下方に動いて、バイパス管20内へのバイパス流を増大させると、ばね43は
弁の下方への動作に漸進的に抵抗する。この大きい抵抗力により、P1−P2の関
係が変化する。更に、バイパス流が増大するに伴い、流体の反動力が増大する。
こうした流体の反動力も、多量のバイパス流にて、弁の下方への動作に漸進的に
抵抗する。多量のバイパス流に対するこうした大きい上方への力のため、上述し
た形態を有する弁部材は、多量のバイパス流状態にて、バイパス流を極めて少な
くしようとする。その結果、圧力低下P1−P2は、増大したバイパス流に対して
増大する傾向となる。
本発明によれば、該圧力調整弁10は、ばねにより付与され且つより多量のバ
イパス流にて生じる流体の反動力により付与される増大する抵抗力を補正し得る
構造とされている。この補正は、ばね力と同一の方向に作用する補正力の形で行
われる。小バイパス流の場合、この補正力は比較的大きい値である一方、大バイ
パス流の場合には、より小さい値である。その結果、ばねにより付与され且つ流
体反動力により付与される抵抗力は、この漸進的に低下する補正力を埋め合わせ
る。
増大するバイパス流に対して流体の反動力及びばね力の双方が略直線状に増大
することを確認した。このため且つ本発明の更なる形態に従って、弁部材40は
、増大するバイパス流に伴って、略直線状に変化する補正力を提供する構造とさ
れている。このように、この直線状に変化する補正力は、略直線状に変化し且つ
増大するばね力及び流体の反動力を正確に補正する。この補正のため、また、そ
の略直線状の性質のため、圧力降下P1−P2は、バイパス流の増大に伴って増大
せずに、著しく異なるバイパス流及びバイパス圧力に対して略一定の値に保たれ
る。
高圧管13とバイパス管20との間にて流体を連通させ得るように、弁部材4
0は、補正ポート45及び調整ポート50を備えている。これら双方のポートは
、弁部材40に形成された中間通路60と連通している。補正ポート45は、弁
ハウジング30に関する弁部材40の位置に対応して、補正入口70と流体連通
している。一方、この補正入口70は、高圧管13に接続された二次的な高圧管
75と流体連通している。同様に、調整オリフィス50は、弁部材40の位置に
対応して、バイパス出口25と流体連通している。バイパス出口25は、バイパ
ス管20と常時、流体連通している。補正入口70及びバイパス出口25の双方
は、
図1に図示するように、環状ポートであることが好ましい。更に、補正ポート4
5及び調整ポート50は、弁部材40に形成されていて角度を付けて離間したオ
リフィスを備えることが好ましい。上述したように、弁ハウジング30に対する
弁部材40の位置は、補正ポート45と補正入口70との間の位置合わせの程度
を決める。同様に、弁部材40の位置は、調整ポート50とバイパス出口25と
の間の位置合わせの程度を決める。補正ポート45が補正入口70と同程度の位
置合わせ状態にあると仮定し、また、調整ポート50がバイパス出口25と略同
一程度の位置合わせ状態にあると仮定すれば、二次的な高圧管75からの高圧燃
料は、調整弁10によってバイパス管20にバイパスされる。以下に詳細に説明
する補正ポート45の断面積は、中間通路60の断面積よりも小さい。その結果
、二次的な高圧管75と弁部材40に形成された中間通路60との間にて圧力降
下が生じる。一定のバイパス流を仮定すると、この圧力降下は、弁ハウジング3
0に対する弁部材40の位置に従って変化する。勿論、バイパス流は一定ではな
く、弁ハウジング30に関する弁部材40の位置を一定とすると、バイパス流が
増えれば、圧力降下が増す。
補正ポート45における圧力降下により決まる、中間通路60内の圧力は、弁
部材40の半径方向に形成された開口部85を通じて補正チャンバ80に伝達さ
れる。この補正チャンバ80は環状であり、また、開口部85は、弁部材40に
形成された幾つかの環状に離間した開口部を備えることが好ましい。この補正チ
ャンバ80の一側部は、弁部材40の上端の周りに形成されたランド部90(半
径方向に突出したランド部)の一側部により規定される。補正チャンバ80の一
側部を形成するランド部90の部分は、圧力面(中間通路60内の圧力が作用す
る面)を形成する。その結果、補正ポート及びバイパスポートを遮断して、バイ
パス流を少なくする上向きの力が生じる。この圧力面に加わる圧力は、補正ポー
ト45における圧力降下によって決まる。大バイパス流のとき、増大した閉弁力
を補正する機能を調整弁10に与えるのは、この圧力面に加わる上向きの力であ
るから、本明細書において、補正ポート45における圧力低下は、補正のための
圧力低下と称する。
この配置によれば、高圧入口32を通じて導入された圧力P1は、ランド部9
0の直径に対応する面積に等しい面積A1に対して作用する。領域A1に作用する
圧力P1は、力P1A1の作用の下、弁部材を下方に変位させる傾向となる。これ
と同時に、低圧入口35を通じて導入された圧力P2は、A2として規定された面
積を有する低圧面42に対して作用する。このように、力P2A2は、下向きの力
P1A1に抵抗し、弁部材40を上方に付勢する。上述したように、上向きの力P2
A2は、補正ばね43からの上向きの力(本明細書にて、Fsと称する)と組み
合わされる。また、上向きの流体反動力Frも、弁部材を上方に付勢させる。本
発明によれば、中間通路60から補正チャンバ80に伝達され且つランド部90
の下方側部に作用する圧力Pcのため、上方に作用する更なる補正力Fcが弁部材
に作用する。このランド部90の領域は、本明細書において、A3と称し、この
ため、補正力の大きさは、PcA3に等しくなる。
これらの全ての力を考えると、バイパス出口25を通る流量を増す下向きの力
は、P1A1である一方、弁部材に作用し且つバイパスポートを閉じる組み合わさ
った上向きの力は、P2A2+PcA3+Fs+Fpとなる。このため、弁部材に加わ
る釣り合い力は次式で表すことができる。
P1A1=P2A2+PcA3+Fs+Fr (1)
補正ポート45及び調整ポート50は、補正ポート45が調整ポート50より
も先に開くように配置されている。このため、ある時点にて、補正ポート45が
開いているが、調整ポートは開かず、このため、バイパス流が全く無い定常状態
となる。この定常状態のとき、補正チャンバ80内の圧力Pcは、高圧P1に等し
く、流体の反動力Fpは、零となり、力の釣り合い等式は次の通りとなる。
P1A1=P2A2+P1P3+Fs (2)
この実施の形態によれば、面積A3は、面積A1−面積A2の値に等しくなり、
このため、等式2は、次のように書き直すことができる。
P1A1=P2A2+P1(A1−A2)+Fs (3)
等式3は、簡略化して、次のように書き直すことができる。
P1−P2=Fs/A2 (4)
上述したように、調整弁10の目的は、値P1−P2を一定の値に保つことであ
る。上述した定常状態の場合、力Fs、A2の双方が一定であるため、上記の値を
一定に保つことが可能である。しかしながら、また、上述したように、力Fsは
、弁部材の全移動範囲に亙って一定ではない。更に、バイパスポート25が開く
につれて、上方向に作用する流体の反動力Frは増大する。上述したように、こ
れらの力の双方は、弁部材40の位置によって決まるので、増大するバイパス流
に対して略直線状に変化する。
本発明による圧力調整弁10は、こうした力Fs、Frの増大を補償する。弁部
材がその定常位置から動いて離れ、また、調整ポート50及びバイパス出口25
を通って、バイパス流が流れるのを許容すべく、下方に変位すると、補正ポート
45を通る流れによって補正ポートに圧力低下が生じる。その結果、補正チャン
バ80に伝達される圧力Pcもまた、低下する。
増大したバイパス流に対して、圧力Pcは低下を続け、これにより、弁部材に
作用する全体的な上方向への力を小さくし、増大する力Fs、Frに起因する増大
した上方向への力を補償する。
本発明の更に重要な形態によれば、増大したバイパス流と低下した圧力Pcと
の間の関係が略直線状であるように、増大したバイパス流に対する連続的な圧力
Pcの低下がプログラム化される。上述したように、圧力Pcによって補正する増
大する力(Fs、Fr)は、増大するバイパス流又は弁の下降位置に関して直線状
に増大するため、このことは有利である。増大したバイパス流に対してこの圧力
Pcが略直線状に低下することは、補正ポート45の寸法をバイパス流の関数と
することにより達成される。弁部材40の下方への動きの増分、従ってバイパス
流の増分に対しては、一定寸法のオリフィスにおける圧力降下は一定の値を有す
る。しかしながら、本発明によれば、弁部材40の増分的な下降動作は、又は、
補正ポート45の寸法を増分的に増大させる。この補正ポートの寸法の増大は、
定寸法のオリフィスと比べて、ポートにおける圧力低下の程度を軽減する。圧力
Pcによりランド部90に加わる補正力とバイパス流量との間に略直線状の関係
を生じさせるのは、この圧力調整弁10の作用である。直線状に低下する力Fs
、Frを相殺するように直線状に低下する圧力Pcが使用されるため、圧力調整弁
10は、バイパス流及び圧力の全範囲に亙って絞り弁12における圧力降下P1
−P2を略一定に保つ効果がある。
弁12における圧力降下を略一定にするためには、補正ポート45及び調整ポ
ート50の面積を互いに且つばね43の既知の力と相関させなければならない。
更に、本発明の別の形態によれば、補正ポート45及び調整ポート50の面積及
び形状は、各具体的な用途に合った最適なものにすることができる。例えば、補
正ポート45は矩形とし、弁部材40の位置と、補正入口7に露呈されるポート
45の面積との間の関係が直線状であるようにすることができる。これとは別に
、補正ポート45を簡単な矩形の形態とすることに代えて、図2の代表的な弁部
材にて示すようなより複雑な形態を補正ポート45に採用することができる。こ
の形態によれば、補正ポート45の形状は、弁部材40の移動範囲の大部分に亙
って矩形である。この範囲において、弁の位置と補正ポートの面積との関係は直
線状である。しかしながら、弁部材が大バイパス流の位置に移動すると、ポート
は、斜めの側壁46、47にて細くすることができる。ポート45のこの領域に
おいて、弁の位置と補正ポートの面積との関係は非直線状となる。補正ポート4
5及び調整ポート50の双方はその他の形状とし、また具体的な用途に合った最
適なものにすることができる。一般に、こうしたポートの形状を最適化する目的
は、絞り弁12における圧力低下を一定に保つことである。しかしながら、特定
の環境において、一定の特定の状態の場合、絞り弁12における圧力降下が一定
の値でないようなポートの形状とすることが望ましいこともある。
このように、流体供給装置内の絞り弁における圧力降下を略一定に保つという
有利な特徴を備える独創的な設計とした圧力調整弁10を開示した。図3は、本
発明による調整弁10を含む異なる圧力調整弁を使用する燃料供給装置における
広範囲の燃料流量に亙る絞り弁における差圧を示す比較グラフ図である。「a」
で表示した第一の曲線は、何ら補償を行わない圧力調整弁のものである。第二の
曲線「b」は、ワーンバーグの米国特許第4,458,713号に記載された補償機能を
採用する圧力調整弁を示す。残りの曲線「c」は、本発明による圧力調整弁を示
す。こうした理想化した曲線で示すように、本発明の圧力調整弁は、弁の位置と
補償圧力の低下とが略直線状の関係となるため、絞り弁における圧力低下を略一
定にする。
更に、本発明による圧力調整弁は、絞り弁における圧力降下を一定に保つその
他の装置と組み合わせて使用することが有利である。図4には、本発明による圧
力調整弁10が、ベローズ100及びトリムピストン120と共に使用され、こ
れらは調整弁10で示すような絞り弁における差圧を増幅する増幅装置を形成す
る。絞り弁12における差圧はベローズ100に付与される。ベローズ100か
らの作用圧力(差圧と共に変化する)は、管115を介してトリムピストン12
0に加えられる。低圧に比して高圧を上昇させるため、トリムピストンは下方に
動いて、これにより、弁部材40をより大バイパス流の位置に動かす。圧力調整
弁10を設計する際、補正ポート45及び調整ポート50の形状及び面積は、ば
ね43及びトリム弁のばね110のばね力と相関される。このようにして、弁1
2における圧力降下を略一定にすることが可能となる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
G05D 7/01 0360−3H G05D 7/01 A
【要約の続き】
の増大した力を補正する寸法及び位置に配置される。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.高圧バイパス管を有する流体装置の高圧側及び低圧側において相当な流れ 状態の範囲に亙って略一定の圧力を保つ差圧調整弁にして、 高圧入口と、前記高圧側に接続された補正入口と、前記低圧側に接続された低 圧入口と、高圧流をバイパス管にバイパスするバイパス出口とを有する弁ハウジ ングと、 該弁ハウジング内で往復運動可能である弁部材であって、前記バイパス出口と 連通する調整ポートと、前記補正入口と連通する補正ポートと、前記ポートを接 続する中間通路とを有し、その位置が前記ポートの開度を制御する前記弁部材と 、 該弁部材を前記ポートの閉じ位置に向けて偏倚させる偏倚部材とを備え、前記 高圧入口及び低圧入口が、前記偏倚部材により付与される力と相俟って作用し得 るように、前記弁部材の対向した高圧面及び低圧面に結合され、これにより、調 整弁における圧力低下を略一定にし得るようにバイパス流を調整すべく前記弁部 材を位置決めし、 前記中間通路と接続された入口と、第三の圧力面とを有する補正チャンバであ って、該第三の圧力面は、該第三の圧力面に加わった圧力により、弁部材を前記 ポートの閉じ位置に向けて動かす力が生じるように配置され、該圧力が、前記補 正ポートにおける補正圧力の低下に対応するようにした、前記補正チャンバを備 え、 前記補正ポートが、前記弁の位置の関数として、変化する補正圧力の低下を生 じさせ、多量のバイパス流にてバイパスポートを閉じようとする増大した力を補 正し得るような寸法及び位置に配置されることを特徴とする差圧調整弁。 2.請求項1に記載の圧力調整弁にして、前記補正圧力の低下が前記弁の位置 に対して略直線状に変化することを特徴とする圧力調整弁。 3.請求項2に記載の圧力調整弁にして、前記補正ポートの形状が、直線状に 変化する補正圧力の低下を生じさせ得るように最適化されることを特徴とする圧 力調整弁。 4.請求項3に記載の圧力調整弁にして、前記補正ポートが、前記弁部材の位 置と補正ポートの面積との関係が弁部材の移動範囲に亙って直線状であるような 形状とされることを特徴とする圧力調整弁。 5.請求項1に記載の圧力調整弁にして、前記補正ポートが、前記弁部材の位 置と補正ポートの面積との関係が弁部材の移動範囲に亙って非直線状であるよう な形状とされることを特徴とする圧力調整弁。 6.請求項5に記載の圧力調整弁にして、前記補正ポートが略矩形であり、該 補正ポートが、テーパー付き側部を有する狭隘領域を有し、該狭隘領域が、多量 のバイパス流にて前記補正入口に露呈されることを特徴とする圧力調整弁。 7.請求項2に記載の圧力調整弁にして、前記調整ポートの形状が、直線状に 変化する補正圧力の低下を生じさせ得るように最適化されることを特徴とする圧 力調整弁。 8.請求項2に記載の圧力調整弁にして、前記装置の高圧側と前記補正入口と の間に二次的な高圧管が接続されることを特徴とする圧力調整弁。 9.請求項2に記載の圧力調整弁にして、前記弁部材が、ランド部を有し、前 記高圧面及び前記第三の面の少なくとも一部分が、前記ランド部の両側部に配置 されることを特徴とする圧力調整弁。 10.請求項9に記載の圧力調整弁にして、前記低圧面と前記第三の圧力面との 合計面積が前記高圧面の面積に等しいことを特徴とする圧力調整弁。 11.請求項2に記載の圧力調整弁にして、前記補正ポートが、前記調整ポート よりも先に開くことを特徴とする圧力調整弁。 12.請求項2に記載の圧力調整弁を含む圧力調整装置にして、流体装置の高圧 側と低圧側との間の差圧を増幅する圧力増幅装置を備え、該増幅圧力が前記弁部 材の低圧面に付与されるようにしたことを特徴とする圧力調整装置。 13.請求項12に記載の圧力調整装置にして、前記圧力増幅装置が、 流体装置の高圧側及び低圧側の間に接続されたベローズ弁であって、差圧と共 に変化する作用圧力を有する前記ベローズ弁と、 前記作用圧力の低下に応答して、前記ポートを閉じる傾向の力を前記弁部材に 付与するトリムピストンとを備えることを特徴とする圧力調整装置。 14.高圧バイパス管を有する流体圧力装置の高圧側と低圧側との間において略 一定の圧力を保つ差圧調整弁にして、 高圧入口と、高圧側に接続された補正入口と、低圧側に接続された低圧入口と 、 バイパス管に接続されたバイパス出口とを有するハウジングと、 該弁ハウジング内を往復運動可能な弁部材であって、前記高圧入口及び低圧入 口と連通する高圧面及び低圧面を有する前記弁部材と、 前記弁部材に形成された補正ポート及び調整ポートであって、高圧側からバイ パス管まで流れをバイパスし得るように中間通路と連通し、該補正ポートと補正 入口との位置合わせの程度、及び該バイパスポートとバイパス出口との位置合わ せの程度が前記ハウジング内の弁部材の位置によって決まるように、該弁部材内 に配置された前記補正ポート及び調整ポートと、 前記中間通路と連通して前記弁ハウジングと前記弁部材との間に設けられた補 正チャンバであって、前記高圧面に対向した第三の圧力面とを有する前記補正チ ャンバと、 前記弁ハウジングと前記低圧面との間に配置された偏倚部材とを備え、 これにより、前記弁部材の位置が、前記低圧面、前記高圧面、及び前記第三の 圧力面に加わる力により決定され、 該弁部材の位置が、前記中間通路内のバイパス流及び圧力を決定することを特 徴とする差圧調整弁。 15.バイパス管を含む流体装置の高圧側と低圧側との間にて一定の圧力を保ち 得るように接続された差圧調整弁であって、ばね力、及び低圧力に起因する力が 該調整弁をより少ないバイパス流の位置まで動かす傾向があり、高圧力に起因す る力が該弁をより多量のバイパス流の位置まで動かす傾向があり、該ばね力及び 流体の反動力がバイパス流と共に増大する、前記差圧調整弁の補正方法にして、 バイパス流の関数として直線状に減少する補正圧力を発生させるステップと、 前記弁を閉じる傾向の補正力を発生させ得るように前記補正圧力を圧力面に付 与するステップと、 前記補正力を前記ばね力、前記流体の反動力、及び前記低圧力と組み合わせて 、多バイパス流における増大するばね力及び流体の力を直線状に補正するステッ プとを備えることを特徴とする補正方法。 16.請求項15に記載の補正方法にして、補正圧力を発生させる前記ステップ が、補正ポートを通じてバイパス流を前記圧力面と連通した通路内に通すステッ プと、前記補正ポートにおける圧力降下が前記補正圧力を設定するように、バイ パス流に従って、補正ポートの寸法を変化させるステップとを含むことを特徴と する補正方法。
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| US08/273,412 US5433237A (en) | 1994-07-11 | 1994-07-11 | Dedrooped bypass valve |
| US273,412 | 1994-07-11 | ||
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