JPH10503084A - Ice及びice様合成物並びにその製造方法 - Google Patents

Ice及びice様合成物並びにその製造方法

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JPH10503084A
JPH10503084A JP7529866A JP52986695A JPH10503084A JP H10503084 A JPH10503084 A JP H10503084A JP 7529866 A JP7529866 A JP 7529866A JP 52986695 A JP52986695 A JP 52986695A JP H10503084 A JPH10503084 A JP H10503084A
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エル.シー. ダング,レナード
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ガユール,タリク
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バスフ エイジー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ICEの2つのサブユニットを合わせ、かかるサブユニットを折畳んで活性な酵素を形成することにより形成したインターロイキン−1β変換酵素ICE及びICE様合成物に向けられている。

Description

【発明の詳細な説明】 ICE及びICE様合成物並びにその製造方法 発明の分野 この発明は、インターロイキン−1β変換酵素(ICE)、ICE様合成物及 びかかる合成物の製造方法を特徴とする。 発明の背景 インターロイキン−1(IL−1)は、幾つかの炎症性疾患の病因において重 要な役割を演じる。IL−1活性を示す2つの蛋白質、インターロイキン−1− α(IL−1α)及びインターロイキン−1−β(IL−1β)が記載されてい る。 これらの2つの蛋白質は、別個の遺伝子の産物であるが、それらは27〜33 %のアミノ酸同一性を共有し、同じレセプターと相互作用し且つ類似の生物学的 活性を有することが知られている。各蛋白質は、その約31kDaの前駆体から 蛋白質分解により開裂されて一層活性な17kDaの形態となる。IL−1α前 駆体(プレIL−1a)は、その成熟型よりは低いが、生物学的活性を示す。対 照的に、IL−1β前駆体(プレIL−1β)は、プロセッシングを受けてその 成熟型になるまでは生物学的活性を示さない。両IL−1分子は分泌蛋白 質であるが、両者ともシグナルペプチドを欠いている。これらの分泌の機構は完 全には明らかにされていない。 ある型の細胞のみがプレIL−1βのプロセッシングを行なってIL−1βを 分泌する。単核細胞及びマクロファージは、公知のIL−1βの最も効率的且つ 多産の生産者であり分泌者である。単核細胞及びマクロファージの活性化の後に 合成され、分泌される2つのIL−1蛋白質の内では、IL−1βが一層豊富で ある。 細胞におけるプレIL−1βのIL−1βへのプロセッシングは、IL−1β 変換酵素(IL−1CE又はICE)という酵素により媒介される。ICEは、 イン・ビボでは、45kDaの前駆体分子として発現され、イン・ビボで酵素分 解によるプロセッシングを受けて20及び10kDaの断片になり、これらは一 緒に、ICEの活性型を構成する。 IL−1β及び幾つかの炎症性疾患の病因においてそれが演じる役割の研究は 、ICEの不十分な量により妨げられてきた。イン・ビボでは、単核細胞及びマ クロファージは、少量のIL−1β及びICEを含むだけである。ICE及びI L−1βは共に、細胞中に少量で存在し、これが、研究及び特性決定のために利 用し得る物質の量を制限している。活性なICEは、主要蛋白質サブユニットを 別々に大腸菌中で発現させた後に一緒に混合すること又はこれらのサブユニット を大腸菌中で同時発 現させることによっては生成し得ないということが報告されている。Miller等、 「Purification and Characterization of Active Human Interleukin-1β -con verting Enzyme from THP.1 Monocyte Cells」,J .Biol.Chem.268,pp18062- 18069(1993)。本発明は、このMiller等の教示に真っ向から反対するものである 。 ICEと相互作用してIL−1βの産生を変化させる物質は、炎症応答を調節 するための治療剤として興味深い。 発明の要約 本発明は、ICE、ICE様合成物並びにICE及びICE様合成物の製造方 法を志向するものである。本発明の一具体例は、ICE及びICE様合成物の製 造方法を特徴とする。その方法は、ICE又はICE様合成物の第1及び第2サ ブユニットを合わせる工程及びこれらのサブユニットを折畳んでICE又はIC E様合成物を形成する工程を含む。 ここで用いる場合、「ICE」は、1992年8月14日の出願日のMerck an d Company,Inc.による欧州特許出願第92307479.3号に規定されたI L−1β変換酵素をいう。用語「ICE様合成物」は、ICE活性を有する合成 物、即ち、31kDaの前駆体蛋白質プレIL−1βを17kDaの生物学的に 活性な成熟 IL−1β分子に変換する合成物のことをいう。例えば、制限するものではない が、かかるICE様合成物には、別々に発現させ、合わせ、そして折畳んだIC Eの10及び20kDaのサブユニット又は断片、組換えICE、45kDaの プレICE分子から導いたサブユニット又は断片(32kDaのサブユニット又 は断片を含むが、それらに限らない)並びに重要でないアミノ酸の欠失、置換及 び付加を有するICEに似た蛋白質が含まれる。 別々に発現させたサブユニット又は断片及び組換えICEは、更に、かかる蛋 白質をコードする核酸を細菌の系で発現させた場合には哺乳動物蛋白質に追加さ れた更なるアミノ酸を含み又、ICEのクローニングを可能にし又はその発現を 改善するICEをコードするDNA構築物の制限部位及びその他の特徴を含む。 この出願は、用語「サブユニット」及び「断片」を交換可能に使用してプレIC E合成物からの導出物を表示する。 ここで用いる場合、用語「合わせる」は、混合物の形成のときのように互いに 近くにもたらすことをいう。用語「折畳む」は、蛋白質サブユニット又は断片が 一緒に触媒的に活性な合成物を形成することをいう。 好ましくは、この方法は、更に、ICE又はICE様合成物の成熟型の第1サ ブユニット及びICE又はICE様合成物の成熟型の第2サブユニットをコード する核酸を発現させる工程を含む。好ましくは、これらの ICE又はICE様合成物の2つのサブユニットを別々に発現させる。ここで用 いる場合、「発現させる」は、蛋白質を形成するための核酸の転写及び翻訳をい う。用語「別々に発現させる」は、各サブユニットを含む蛋白質配列が、転写及 び翻訳に際して2つの別個の蛋白質サブユニットを生成する核酸によりコードさ れることを意味する。各蛋白質をコードする核酸は、一つの核酸分子上に一緒に 結合されていてもよいし、2つの別個の核酸分子にて運ばれてもよい。例えば、 制限はしないが、この核酸は、各領域がこれらのサブユニットの1つをコードす る2つの領域を有する単一プラスミッドに含まれ得る。このプラスミッドの各領 域は、別々のプロモーターの影響下にあってよい。例えば、制限はしないが、各 サブユニットをコードする核酸を別々のプラスミッドにて運んで単一細胞に取込 ませることができる。例えば、制限はしないが、第1の核酸を一群の細胞に含ま せ、第2の核酸を第二群の細胞に含ませることができる。 本発明の方法は、トランスフォームされ得る任意の細胞に用いて、ICE又は ICE様合成物の第1及び第2サブユニットを生成することができる。好ましく は、トランスフォームされる細胞は大腸菌である。好適大腸菌には、大腸菌CA G597が含まれる。大腸菌CAG597は、1984年3月6日の出願日を有 するハーバード大学(マサチューセッツ、Cambridge在)による米国特許出願第4,75 8,512号に記載されている。大腸菌 CAG597は市販されている。 好ましくは、第1の核酸は、Seq.I.D.No.1のヌクレオチド358〜891 によりコードされる配列を有する。好ましくは、第2の核酸は、Seq.I.D.No. 1の994〜1212ヌクレオチド(このヌクレオチドは、18kDaのサブユ ニットに相当する)に相当するヌクレオチド配列を有し、最も好ましくは、Seq .I.D.No.1の949〜1212ヌクレオチド(このヌクレオチドは、20k Daのサブユニットに相当する)に相当するヌクレオチド配列を有する。かかる 核酸は、機能的にプロモーターに結合された場合、大腸菌細胞中で発現すること ができる。ここで用いる場合、用語「機能的に結合された」は、核酸であって、 それを配置した細胞による転写及び翻訳を可能にする様式で結合された核酸をい う。典型的には、核酸及びプロモーターは、細胞に受け入れられるベクター中に 取込まれる。このように形成した蛋白質は、折畳まれてICE又はICE様合成 物を形成することができる。細菌による発現系は、ICEの第1及び/又は第2 サブユニット上のメチオニンを含む更なるアミノ酸を必要とし得る。これらの追 加のアミノ酸が合わせ且つ折畳まれた蛋白質の生物学的活性を減ずることはない ようである。 プレ−ICEの蛋白質配列をSEQ ID NO:2に示す。この20kDaのサブユニ ットは、アミノ酸120〜297に及ぶ。この20kDaサブユニットに類似し た 活性を有し得る2つの22kDaサブユニットは、アミノ酸104〜297及び アミノ酸120〜316を含む。この20kDaサブユニットに類似した活性を 有し得る18kDaサブユニットは、アミノ酸135〜297に及ぶ。従って、 本発明の一具体例は、SEQ ID NO:2のアミノ酸104〜316から選択した18 〜24kDaサブユニットを特徴とする。 10kDaサブユニットは、アミノ酸317〜404に及ぶ。この10kDa サブユニットに類似した活性を有し得る12kDaサブユニットは、アミノ酸2 99〜404に及ぶ。従って、本発明の一具体例は、SEQ ID NO:2のアミノ酸2 98〜404から選択した10〜12kDaサブユニットを特徴とする。 好ましくは、第1及び第2サブユニットは、合わせて混合物を形成する工程の 前に還元して変性させる。これらの第1及び第2サブユニットは、変性条件に置 くことにより変性される。これらの条件には、カオトロピック因子、還元剤を取 込む第1及び第2サブユニットの溶液を形成すること、及び高いpHが含まれる 。カオトロープは、蛋白質の分解及び変性を引き起こす化合物である。好適なカ オトロープは、グアニジンの塩、特にグアニジン塩酸塩である。還元剤は、反応 して他の化合物の酸化状態を例えばシスチンダイマーをシステインに還元するこ とにより低下させる化合物である。好適な還元剤は、還元形態のジチオスレイト ール(DTT)である。 好適pHは、7.0〜9.5の範囲であり、特にpH約8.5が好ましい。この 出願では、温度、監視用器具及び実験室技術における正常の変動により影響され るpHの変化を反映するためにpHに関しては用語「約」を用いる。還元及び変 性工程を行なう溶液は、トリス及びEDTAを含む。これらのトリス及びEDT Aなる用語は、当業者には周知である。「トリス」とは、トリス(ヒドロキシメ チル)アミノメタンのことを、「EDTA」とは、エチレンジアミン四酢酸のこ とをいう。 好ましくは、折畳条件は、第1及び第2サブユニットの混合物溶液からのカオ トロープの除去及び初期pHの8.5〜9.5への上昇を含む。好ましくは、p Hは約9.0である。この初期pHを、次いで、pH6.5〜7.0に、最も好 ましくは約6.7に下げる。好ましくは、このpH変化は、徐々に行なう。 好ましくは、第1及び第2サブユニットを含む溶液の条件及び条件の変化によ って折畳を行なう(これらの溶液は、更に、グリセロールを含む)。グリセロー ルの好適濃度は、5〜30%(v/v)であり、最も好ましくは、約20%(v /v)である。濃度に関して、この出願では、測定用の実験室技術等による変動 を示唆するために用語「約」を用いる。これらの溶液は、好ましくは、トリス、 DTT及びEDTAを含む。好ましくは、折畳条件は、0〜15℃の温度を、最 も好ましくは4℃を含む。 好ましくは、この方法は、ICE及びICE様合成物を精製する工程を含む。 精製条件は、遠心分離及び濾過による微粒子の除去を含む。好ましくは、精製条 件は、更に、クロマトグラフィー、最も好ましくはイオン交換クロマトグラフィ ーを含む。クロマトグラフィーは、好ましくは、第1のクロマトグラフィー用緩 衝液中で行なう。これらの緩衝液は、ICE及びICE様合成物に化学的条件を 課して、それらのICE又はICE様合成物のイオン交換樹脂への非共有結合を 引き起こす。イオン交換樹脂に結合したICE又はICE様合成物の精製を達成 するために、それらのICE又はICE様合成物を、第1のクロマトグラフィー 用緩衝液の塩濃度を塩を直接加えるか又は第1の緩衝液を一層高い塩濃度を有す る第2の緩衝液で徐々に置き換えることにより徐々に増加させることによって、 カラムから選択的に溶出させる。好ましくは、第1のクロマトグラフィー用緩衝 液は、更に、グリセロールを含む。好適濃度は、5〜30%(v/v)グリセロ ールであり、最も好ましくは20%(v/v)である。好適緩衝液は、HEPE S及びEDTAを含む。 ICE及びICE様合成物は、更に精製して、結晶化可能な蛋白質を形成する ことができる。この結晶化蛋白質を用いて、この蛋白質の原子的細部の三次元構 造を決定することができ、従って、ICE及びICE様合成物の基質及び阻害剤 の結合部位を評価することができる。 結晶化ICE及びICE様合成物は、この酵素の阻害剤をデザインするための有 用性を有する。 好ましくは、この方法は、ICE及びICE様合成物をICEの阻害剤と合わ せてICE阻害剤複合体を形成する工程を含む。この阻害剤は、この酵素を安定 化させる。阻害剤を伴うICE又はICE様合成物は、ICE又はICE様合成 物とその基質のIL−1βとの間の相互作用に関するモデルとしての有用性を有 する。 好適阻害剤は、アセチル化N末端−チロシン−バリン−アラニン−NH−CH −(CH2COOH)CO−CH2Clであり、式中、すべてのキラル中心は天然 のL−アミノ酸(Ac−YVAD−CMK)と同じである。 好ましくは、この方法は、阻害剤の結合したICE及びICE様合成物のクロ マトグラフィーによる更なる精製の工程を含む。 本発明の更なる具体例は、物質としての合成物を特徴とする。本発明の合成物 の一具体例は、天然に存在しないICE又はICE様合成物を含む。 ここで用いる場合、用語「天然に存在しない」は、天然状態から処理され又は 変化された物をいう。細胞に適用する場合には、天然に存在しない細胞は、天然 に存在しない核酸を有し、又は天然に存在しないペプチドを生成し、又は自然に は結合することのない細胞と融合される。用語「天然に存在しない核酸」は、起 源又は操作に より、天然において会合しているすべての核酸と会合しておらず、又は天然にお いて結合しているもの以外の核酸若しくは他の化学物質と結合しており、又は天 然には存在していない、ゲノム核酸の一部分、cDNA、半合成核酸又は合成の 新奇な核酸をいう。用語「天然に存在しないペプチド」は、起源又は操作により 、天然において会合しているすべてのペプチドと会合しておらず、又は天然にお いて結合しているもの以外のペプチド、官能基若しくは化学物質と結合しており 、又は天然に存在しない、一層大きい天然のペプチド若しくは蛋白質の一部分、 又は半合成若しくは合成のペプチドをいう。 好ましくは、天然に存在しないICE又はICE様合成物は、結合し且つ折畳 まれてICE様活性を有する合成物を形成するICE又はICE様合成物の12 kDaのサブユニット及び18又は24kDaのサブユニットを含む。最も好ま しくは、一層大きいサブユニットは、20kDaサブユニットである。最も好ま しくは、一層小さいサブユニットは、10kDaサブユニットである。好ましく は、ICE又はICE様合成物は、組換え蛋白質である。 更なる具体例は、複合体形態の、天然に存在しないICE及びICE様合成物 並びに阻害剤を特徴とする。阻害剤−ICE複合体の一部であるICE又はIC E様合成物は、改善された安定性を示す。かかる阻害剤−ICE複合体を精製し て結晶化可能な合成物を形成する ことができる。好適合成物は、阻害剤−ICE複合体の結晶を含む。 本発明は、更に、下記の図面及び実施例に記載されるが、それらは、本発明の 特徴を更に説明し且つ好適具体例及び本発明の特徴を実施するための最良の様式 を強調する。 図面の簡単な説明 図1は、45kDa蛋白質プレICEをコードする核酸のヌクレオチド配列を 示し(Seq.ID No.1としても示されている);そして 図2は、プレICEに対応する45kDa蛋白質のアミノ酸配列を示す(Seq .ID No.2としても示されている)。 発明の詳細な説明 本発明を、ICE及びICE様合成物の製造方法、並びにそれにより形成した 合成物の発明として、詳細に説明する。この方法は、ICE又はICE様合成物 の2つのサブユニットを合わせる工程及びそれらの合わせたサブユニットに折畳 まる条件を課してプレIL−1βをIL−1βにする酵素的プロセッシング能力 を有するICE又はICE様合成物を形成することを含む。これらの2つのサブ ユニットは、合成により生成することができ、又は1つ以上の宿主細胞中で適当 なプロモーター に機能的に結合させたクローン化核酸を発現させることにより生成することがで きる。この方法は、更に、ICE及びICE様合成物をICEの阻害剤と結合さ せてこの酵素を安定化させる工程を含む。この方法は、更に、阻害剤の結合した ICE及びICE様合成物のクロマトグラフィーによる更なる精製の工程を含む 。こうして形成された合成物を精製して結晶学等級のICE及びICE様合成物 を形成することができる。 本発明の実施では、別段の指示のない限り、化学、分子生物学、微生物学、組 換えDNA技術及び免疫学の慣用技術を採用するが、これらは、当業者の扱い得 るものであり文献に十分に説明されているものである。例えば、Sambrook,Frit sch及びManiatis,Molecular Cloning: A Laboratory Manual,Cold Spring Har bor Laboratory Press(1989);DNA Cloning,第1及び第2巻(D.N.Glover,編1 985);Oligonucleotide Synthesis(M.J.Gait,編1984);Nucleic Acid Hybr idization (B.D.Hames及びS.J.Higgins,編1984);Methods In Enzymologyシ リーズ(Academic Press,Inc.)特に第154及び155巻(Wu及びGrossman編)並 びに第182巻(Deutscher,編);Stout及びJensen,X-ray Structure Determinat ion ,A Practical Guide (Wiley-Interscience,1989)を参照されたい。 本発明の他の特徴は、下記の実施例から明らかとなろ う。 実施例1 この実施例は、ICE、プレICE及びICE様合成物をコードする核酸のク ローニングを記載する。ICE、プレICE及びICE様合成物をコードする核 酸をPCRの利用により構築した。PCRプライマーを、公表されたプレICE cDNA配列に基づいて、Immunex Corporationによる1991年4月4日の出 願日を有する国際特許WO第91/15577号及びThornberry等、Nature 第 356巻、第768-774頁(1992)に記載されたようにデザインしたが、幾つかのコドン は同じアミノ酸をコードするが大腸菌における高レベルの発現に一般に好適なコ ドンに変更した。この配列を、Seq.ID No.1及び図1に示す。 ICE様合成物の20kDaサブユニット(p20)に対応する核酸を、5’ プライマーP1及び3’プライマーP2を用いて、PCRにより構築した。この ICE様合成物のサブユニットP20は、Seq.ID No.2及び図2に示した完全 長の45kDaプレICE分子のアミノ酸120〜297に対応し、発現を与え るためにアミノ末端に追加した更なるメチオニン残基を有する。ICE様合成物 の22kDaサブユニット(p22)は、Seq.ID No.2の16個のアミノ酸1 04〜120に対応する更なるヌクレオチドを用いて容易に構築する ことができる。従って、この22kDaサブユニットは、完全長の45kDaプ レICE分子のアミノ酸104〜297を、好ましくは、発現を与えるためにア ミノ末端に追加された更なるメチオニン残基を伴って含む。これらの実施例は、 p20サブユニットを特徴とするが、p22サブユニットは類似の挙動をすると 考えられる。 ICE様合成物の10kDaサブユニットに対応する核酸を、5’プライマー P3及び3’プライマーP4を用いてPCRにより構築した。このICE様合成 物p10は、Seq.ID No.2に図2として示した完全長の45kDaプレICE 分子のアミノ酸317〜404に対応し、発現を与えるためにアミノ末端に追加 した更なるメチオニン残基を有する。 下記の表1は、プライマーP1(Seq.ID No.3)、P2(Seq.ID No.4) 、P3(Seq.ID No.5)及びP4(Seq.ID No.6)を記載してある。 イン・フレームの開始メチオニンをコードする核酸を p10及びp20構築物に5’−プライマーP1及びP3により加えた。更に、 これらの5’プライマーP1及びP3は、それぞれ、EcoRI制限部位をも含 んだ。3’プライマーP2及びP4は、それぞれ、SpeI制限部位をも含んだ 。更に、5’プライマーP1及びP3は、それぞれ、天然のコドンと同じアミノ 酸をコードするが大腸菌における高レベルの発現に一般に好適である幾つかの新 規なコドンを与える天然の核酸配列からの幾つかの核酸塩基の変化を含んでいる 。 一時的発現ベクター中にサブクローン化した完全長のICE前駆体(p45) cDNAをテンプレートとして用いて、p20及びp10ICE型をPCR−ク ローン化した。得られたICEPCR生成物のすべてを、GeneClean(Bio 101 I nc.)を用いて精製し、大腸菌pL発現用プラスミッド中に方向指定しないでサ ブクローン化した。 pL発現用プラスミッドからの転写を、温度感受性リプレッサー蛋白質cI85 7 により制御する。cI857は、30℃以下で転写を阻止し、42℃で転写を阻止 するその能力を失う。cI857をコードする核酸遺伝子は、プラスミッドベクタ ーpACYC177cI857上にコードされている。pACYC177cI857は 又、カナマイシン耐性遺伝子をもコードしており、このプラスミッドは、培養培 地中のカナマイシンの存在により維持される。このpL発現用プラスミッドは、 アンピシリ ン耐性遺伝子をコードし、培養培地中のアンピシリンの存在により維持される。 pL制御されたICE発現用プラスミッドを用いて、任意の適合性プラスミッド 上の又は大腸菌染色体中の安定なインテグラントとしての発現されるcI857遺 伝子を含む任意の大腸菌株においてICE蛋白質を生成することができる。 実施例2 この実施例は、機能的にプロモーターに結合された成熟型ICEの10kDa サブユニット又は20kDaサブユニットをコードする核酸による大腸菌のトラ ンスフォーメーションを記載する。22kDaサブユニットを含む他のサブユニ ットをコードする核酸によるトランスフォーメーションは、類似の様式で行なわ れるであろう。 凍結されたコンピテントな大腸菌を急速に解凍して、氷上に10分間置いた。 この細胞混合物の100μlのアリコートを冷却した無菌のポリプロピレンチュ ーブに移した。スーパーコイルドプラスミッドDNA(1ng)をこれらのコン ピテント細胞に加え、それらのチューブの内容物を穏やかに渦巻きを起こさせて 混合した。これらのチューブを37℃の循環水浴中に正確に2分間入れて細胞に 熱ショックを与え、次いで、急いで氷中に移した。次に、1mlの2×YT培地 を各チューブに加えた。これらのチューブを、30℃で1時間、 225サイクル/分で震盪させた。これらのトランスフォームされた細胞を、ア ンピシリン及びカナマイシンを含むLB寒天プレートに移した。30℃で一晩の インキュベーションの後に、これらのトランスフォームされた細胞を選択し、2 ×YT培地中で30℃で生育させた。 実施例3 この実施例は、ICE又はICE様合成物のサブユニットをコードする遺伝子 でトランスフォームされた細胞の、これらの遺伝子からICE蛋白質サブユニッ トを転写し且つ翻訳するためのインキュベーションを記載する。実施例2に記載 したようにトランスフォームした細胞を、12.5リットルのEC3培地に29 ℃で接種するのに用いた。EC3培地を、225gのDifcoトリプトファン、7 5gのDifco酵母エキス、48gのK2HPO4、30gの(NH42SO4、12 gのNaH2PO4、1.5gのアンピシリン及び0.75gのカナマイシンを1 2.5リットルの脱イオン水に溶解させ、オートクレーブ滅菌することにより調 製した。この溶液のpHを発酵中連続的にモニターし、必要に応じて15%NH4 OHの添加によりpHが6.8より低くならないように維持した。1.2リッ トルのEC3A培地の溶液を発酵及び誘導期間中徐々に加えた。EC3A培地は 、2.05gのFe2(SO43・ 8H2O、0.92gのZn(NO32・6H2O、0.83gのCaCl2・2 H2O、0.26gのMnCl2・4H2O、116mgのCuCl22H2O、5 gのクエン酸一水化物、67mgのH3BO3、67mgのCoCl2・6H2O、 97mgのa2MoO4・2H2O、750gのグリセリンUSP及び37.5g のMgSO4・7H2Oを1.2リットルの脱イオン水に溶解させ、その溶液をオ ートクレーブ滅菌することによって調製した。 培養のOD600値が30に達したときに、培養温度を42℃に上昇させてIC E又はICE様合成物をコードする遺伝子の転写及び翻訳を誘導した。誘導の1 時間前及び誘導期間中、1リットルのFC3B溶液を徐々に加えた。EC3B培 地は、100gのDifcoトリプトファン、50gのDifco酵母エキス及び5.0g のNaClを1リットルの脱イオン水に溶解させてオートクレーブ滅菌すること によって調製した。4時間のインキュベーションの後に、0.2μmの接線濾過 物を有するMillipore Pelliconフィルターユニットを用いる濃縮とその後の12 ,000×gでの遠心分離により細胞を採取した。上清を取り出し、細胞ペレッ トを−80℃で保存した。 実施例4 この実施例は、ICE又はICE様合成物のサブユニ ットをコードする遺伝子でトランスフォームされ且つこのサブユニットの単離の ためにICE又はICE様合成物のサブユニットを転写するように誘導された細 胞の調製を記載する。 実施例3に記載したようにして調製した細胞ペーストを遠心分離用チューブに 入れて解凍し、それから、氷上に置いた。2%トリトンX−100及び50mM トリス(pH8.0)を含む7容積(ペレットの容積に対するもの)の緩衝液A を各遠心分離用チューブに加えた。このペレットを超音波によりホモジェナイズ した。ホモジェナイズしたペレットを4℃でミクロフルイダイザーに2回通し、 そのミクロフルイダイザーを更なる1容積の緩衝液Aでフラッシュした。この混 合物を顕微鏡下で検査したが、必要であればもう一度ミクロフルイダイザーに通 した。 この試料を、次いで、5.5リットルまで追加の緩衝液Aで希釈し、その後、 室温で攪拌しながら60分間インキュベートした。この試料を、次いで、12, 000×gで20分間室温で遠心分離した。その上清を捨て、ペレットを等容の 緩衝液Aに4℃で再懸濁させた。ホモジェナイゼーション、インキュベーション 及び遠心分離の工程を、次いで、2回繰り返した。 次に、ホモジェナイゼーション、インキュベーション及び遠心分離のプロセス を、500mM NaCl、50mMトリス(pH8.0)を含む緩衝液Bを用 いて 4℃で3回繰り返した。 次に、ホモジェナイゼーション、インキュベーション及び遠心分離のプロセス を、50mMトリス8.0を含む緩衝液Cを用いて一回繰り返した。 こうして調製した試料のアリコートをSDSポリアクリルアミドゲル上でクロ マトグラフィーにかけた。そのゲルをクーマシーブルーで染色して読み、この物 質の純度の評価及びペレット中の蛋白質量の評価を与えた。 実施例5 この実施例は、ICE及びICE様合成物のサブユニットの溶液を記載する。 実施例4に記載したような封入体の形態のICE又はICE様合成物の蛋白質サ ブユニットを変性した形態で溶解させ、6M GuHCl、トリス200mM DTT及び50mM トリス(pH8.5)を含む溶液中で24時間還元した。 10kDaサブユニットを含む試料を1mg/mlの蛋白質濃度に調製した。2 0kDaサブユニットを含む試料を2mg/mlの蛋白質濃度に調製した。 可溶化し変性しそして還元した蛋白質を室温で10容積の5%(v/v)酢酸 に対して3回、それぞれ少なくとも3時間ずつ透析した。透析後、それらの試料 を27,000×gで40分間遠心分離した。次いで、その上清を0.22μm のフィルターで濾過した。その濾液は、HPLC精製に適している。 実施例6 この実施例は、別々に発現させた10kDaサブユニットと20kDaサブユ ニットとを合わせ、かかるサブユニットを折畳んでICE又はICE様合成物を 形成することを記載する。これらのサブユニット(それらは、前述の実施例に記 載のように、別々の溶液において変性及び復元にかけられた)は、活性なICE 又はICE様合成物を形成しない。かかるサブユニットは、活性なICE又はI CE様合成物を形成するには一緒に復元にかけられなければならない。この10 又は20サブユニットに類似のサイズを有する別のサブユニットは、類似の条件 下で合わせて折畳むことができる。 実施例5の2つの細胞抽出物(一つは、ICEの10kDaサブユニットを含 み、一つは20kDaサブユニットを含む)を、6M GuHCl及び200m MDTTを含む別々の溶液にpH8.5で溶解させた。これらの各サブユニット を含む抽出物を、約2mg/ml(100〜200nM)の濃度にまで可溶化し た。これらの蛋白質溶液の濃度を定量的アミノ酸分析により測定した。溶液中の 蛋白質濃度を測定するための他の技術、例えば比色アッセイを用いることもでき よう。これらの可溶化蛋白質は、更なる処理を直ぐに行なわないならば−80℃ で貯蔵することができる。 これらの蛋白質を含む溶液を、次に、蛋白質変性条件にかけた。好適条件は、 10kDaサブユニットを含む 溶液と20kDaサブユニットを含む溶液をそれぞれ6M GuHCl、25m Mトリス、200mMDTT、0.5mM EDTA(pH8.5)にて1mg /mlまで希釈し、室温で18〜24時間インキュベートすることにより課せら れた。 低濃度のトリス緩衝液は、一層高い濃度より好ましい。10mMトリス緩衝液 は、100mMトリス緩衝液の2倍まで活性酵素の収量を生じた。 次に、これらの変性した10kDa又は20kDaサブユニットを含む溶液を 混合し、10kDaサブユニットの終濃度16.7μg/ml及び20kDaサ ブユニットの終濃度33μg/mlまで、6M GuHCl、25mMトリス( pH9.0)、5mM DTT及び0.5mM EDTAにて希釈した。 他のカオトロープをグアニジン塩酸塩の代わりにすることができる。6M G uHClの濃度は、好適濃度である。2.0〜8.0Mの範囲は、許容し得る。 これらのトリス、DTT及びEDTAを含む緩衝溶液は、好適緩衝液である。 pH8.5の可能な他の緩衝液を、かかる緩衝溶液の代わりにすることができる 。このトリス成分は、リン酸塩及びHEPESに基づく緩衝液の約3〜4倍の改 善された収量を与える。 10〜1000μg/mlの全蛋白質濃度は、許容し得る。好ましくは、蛋白 質の沈殿を回避するために、全蛋白質濃度は、200μg/mlより低い。これ らの 10及び20kDaサブユニットを、1:1モル比で合わせる。 これらの合わせたサブユニットを、透析用チューブ(Spectra−Por 1、6〜8000分子量カットオフ、1ml/cm)にて、25mM トリス 、5mM DTT、0.5mM EDTA(pH9.0)を含む100容積の溶 液に対して、4℃で、3時間透析した。この透析用緩衝液は、絶えず攪拌する。 温度4℃は好適温度である。一層低い温度は、凍結のために不可能である。一層 高い温度は、活性ICE酵素の一層低い収量を生じるであろう。22℃の温度は 、活性ICE酵素の収量の半減を伴う。 pH9.0は、好適pHである。9.0を超えるpHは、望ましくない化学反 応を生じ得る。7.5以下のpHは、活性なICE酵素の収量を50%減じ得る 。トリス、DTT及びEDTAの緩衝溶液は、好適緩衝液である。pH9.0の 可能な他の緩衝液は、この緩衝溶液の代わりとなり得る。トリス成分は、リン酸 塩及びHEPESに基づく緩衝液の約3〜4倍の改善された収量を与える。 この透析プロセスを、新鮮な透析用緩衝液を用いて更に3時間繰り返し、再び 新鮮な透析用緩衝液を用いて14時間繰り返した。 次に、これらの合わせたサブユニットを、20%(v/v)グリセロール、1 0mM HEPES、5 mM DTT、0.5mM EDTA(pH6.7)を含む100容積の新たな 透析用緩衝液に対して、2時間透析した。これらの合わせて折畳んだサブユニッ トを、同じ組成の新鮮な緩衝液で1時間再透析した。この最後の透析中、試料の 活性を30分毎にモニターした。この蛋白質溶液を、次いで、透析用チューブか ら取り出し、2M HEPES(これ自体はpH調節してない)を用いて、4℃ で、pH値7.0に調節した。この蛋白質溶液を、2,200×gで、30分間 、4℃で遠心分離し、0.2μmにて濾過した。 他の変性させないアルコール及び糖類をグリセロールの代わりにすることがで きる。しかしながら、かかる他のアルコール及び糖類は、収量の減少を伴うであ ろう。例えば、20%(v/v)の濃度のショ糖及びソルビトールは、グリセロ ールと比較して30%の活性の減少を生じ得る。グリセロール又は他の変性させ ないアルコール及び糖類の存在は、かかる配合物を用いないプロセスの2倍増を 伴う。 カオトロープを徐々に取り除いて収量を改善する。カオトロープ塩の希釈によ る段階的除去は、減じた収量を伴う。最後の透析については6.7のpHが好適 pHである。pH6.5〜7.0の利用は、高いpHの維持を超える改善された 化合物の収量を伴う。 HEPES緩衝液は、好適緩衝液である。これらのHEPES緩衝液は、トリ ス緩衝液を維持するプロセス より30〜40%高い収量を伴う。 透析を達成するための時間は、改善された収量とICE又はICE様合成物の 自己触媒性分解との妥協である。一般に、2〜5時間の期間が許容し得る収量を 生じる。 実施例7 この実施例は、実施例6に記載したように2つのサブユニットを合わせて折畳 むことによりICE様合成物を形成した後のICE又はICE様合成物の精製を 特徴とする。 実施例6の透析した物質を、4℃で、30分間、2,200×gで遠心分離し 、そして濾過した(0.2μmにて)。 FPLCイオン交換カラム(MonoS HR16/10、20mlベッドボ リューム)を、緩衝液Aで、4℃で、予備平衡化した。緩衝液Aは、50mM HEPES pH6.7(21℃でのpH)、20%(v/v)グリセロール及 び0.5mM EDTAを含む。 この濾過した物質を、このFPLCカラムに、約5ml/分の流量で加えた。 次いで、このカラムを、安定なベースラインが達成されるまで緩衝液Bで洗った 。次いで、84%の緩衝液Aと16%の緩衝液Bからなるように緩衝液を改変し て塩濃度を増した。緩衝液Bは、100mM HEPES pH6.7(21℃ での pH)、20%(v/v)グリセロール、500mMNaCl及び0.5mM EDTAを含む。遊離の20kDaICE蛋白質及び他の夾雑物は、280nm でモニターした溶出物の吸光度の追跡において、大きいピークとして溶出して現 れた。この洗浄を、安定なベースラインが確立されるまで続けた。 次に、緩衝液を再び改変して、5mlより多い、70%の緩衝液Aと30%の 緩衝液Bからなるものとした。溶出物の280nmの吸光度の変化により観察さ れた溶出した主要ピークは、10kDa及び20kDa断片を1:1のモル比で 含む活性な酵素を含有した。酵素的に不活性な遊離の10kDaの夾雑物ピーク は、活性な酵素を含むピークの後に溶出された。主要ピークは、約40〜80m lにて溶出された。少量のアリコートを活性についてアッセイした。50〜80 %の活性の回復は普通である。 この実施例においては、80mMの塩濃度が好適塩濃度である。80mM N aClより高濃度又は低濃度の塩を含有する溶液は、折畳まれた蛋白質及び不活 性な蛋白質の一層効率の良くない分離を生じ得る。 実施例8 この実施例は、安定化用阻害剤と結合した精製ICE様合成物を、そして更に 、その精製を特徴とする。この精製ICE様合成物を、アセチル−チロシン−バ リン− アラニン−NH−CH(CH2COOH)CO−CH2Clと結合させたが、ここ に、すべてのキラル中心は天然のL−アミノ酸と同じである(Ac−YVAD− CMK)。この阻害剤を、ジメチルスルホキシド中の10mM溶液として維持す る。 阻害剤溶液の75μlのアリコートを50mlの実施例6の精製蛋白質に加え た。阻害剤溶液の更なる50μlのアリコートを4の総適用(225μl)につ き30分毎に加えた。次いで、この結合した阻害剤−ICE合成物を、ICE活 性についてアッセイした。このように阻害した酵素は、通常、バックグラウンド 活性しか示さない。 この阻害剤−ICE合成物を、透析用チューブ(Spectra−Porl、 6〜8000分子量カットオフ、1ml)にて、50mM HEPES p H 6.5(21℃でのpH)、20%(v/v)グリセロール、0.5mM ED TA、0.5mM DTTを含む200容積の溶液に対して、4℃で、約16時 間透析する。緩衝液C又はICE−阻害剤複合体を含む溶液中の塩の存在は、I CE−阻害剤複合体の下記のFPLCカラムへの効率の良くない結合を生じ得る 。 沈殿物を0.2μmでの濾過により除去した。イオン交換カラム(MonoS HR 10/10、8mlベッドボリューム)を緩衝液Cで、約4℃で、予備 平衡化した。緩衝液Cは、50mM HEPES pH6.5 (21℃で測定)を含む。この蛋白質の濾液をこのイオン交換カラムに、約2m l/分の流量で加えた。このカラムを、安定なベースラインが達成されるまで、 緩衝液Cで洗った。緩衝液を改変して、10mlより多い91%の緩衝液Cと9 %の緩衝液Dとからなるようにして塩濃度を増した。緩衝液Dは、100mM HEPES pH6.5(21℃)及び500mM NaClを含む。280n mでの溶出液の吸光度変化により観察された最初のピークは、阻害された酵素で あった。その蛋白質収量を、ピークを総和することにより見積もった。溶出液1 ml当り約1の波長280nmでの吸光度単位は、阻害された蛋白質の1.2m gに相当する。 乾燥硫酸アンモニウムをこれらの溶液に516mg/mlで加え(0℃で、8 0%飽和)、30分間0℃に維持して蛋白質沈殿を形成した。その後、これらの 溶液及び沈殿を、2,200×gで、30分間、遠心分離した。 ペレットを、20mM 酢酸塩(pH5.0)溶液の最少容積に再溶解させ、 窒素でパージした。Ac−YVAD−CMK阻害剤を、最終的にICE蛋白質の 6倍モル過剰になるように加えた。この阻害剤及び蛋白質を−80℃に保存した 。この溶液を、直接、結晶化を試みる溶液中に希釈した。 実施例9 この実施例は、阻害剤Ac−YVAD−CMKと複合体化したICE又はIC E様合成物の、この合成物を実施例8に記載したようにして調製した後での結晶 化を特徴とする。 阻害剤Ac−YVAD−CMKと複合体化したICE又はICE様合成物の結 晶を、蒸気拡散法のシッティングドロップ変法を用いて成長させた。実施例8に 記載したようにして調製した20mM 酢酸塩(pH5.0)中の阻害剤Ac− YVAD−CMKと複合体化したICE又はICE様合成物溶液の2μlの容積 を、ピペットで、滑らかな半球状のくぼみを含むポリスチレン「ブリッジ」上に 加えた。このブリッジを、マルチウェル組織培養プレートの約700μlの沈殿 及び緩衝溶液を含む1つのウェル中に置いた。この沈殿及び緩衝溶液の組成は、 後述の通りである。この沈殿及び緩衝溶液の2μlの容積を、阻害剤Ac−YV AD−CMKと複合体化したICE又はICE様合成物の溶液に加えた。この組 織培養プレートのウェルを、顕微鏡用カバーガラスで覆って、シリコーングリー スで厳重にシールした。このプレートを、4℃で、静かに、7日以上インキュベ ートして、阻害剤Ac−YVAD−CMKと複合体化したICE又はICE様合 成物の結晶の形成を行なった。 20mM酢酸塩(pH5.0)中の阻害剤Ac−YVAD−CMKと複合体化 したICE又はICE様合成物 の約2〜6mg/mlの濃度は、結晶の形成に好適な濃度であり、3.5mg/ mlの濃度は最も好ましい。 200mM MgCl2、30%(w/v)ポリエチレングリコール4000 及び0.1Mトリス(pH8.4)を含むか;1.4M酢酸ナトリウム及び10 0mMカコジル酸ナトリウム(pH6.5)を含むか;200mM酢酸ナトリウ ム、30%(w/v)ポリエチレングリコール4000及び100mMクエン酸 ナトリウム(pH5.6)を含むか、又は200mM酢酸マグネシウム、20% (w/v)ポリエチレングリコール8000及び100mMカコジル酸ナトリウ ム(pH6.5)を含む沈殿及び緩衝溶液は好適である。これらの条件の変法は 、結晶を生じさせるが、一層小さいサイズとなる。 上記の好適条件を用いて調製した阻害剤Ac−YVAD−CMKと複合体化し たICE又はICE様合成物の結晶は、二錐体状の(bipyramidal)形態を示し た。このようにして得られた結晶は、典型的には、最も離れた頂点の間で0.5 mmの長さを有し、残りの4つの隣接する頂点の任意の2つの間で0.25mm の長さを有した。 実施例10 この実施例は、実施例9に記載したようにして調製した阻害剤Ac−YVAD −CMKと複合体化したICE 又はICE様合成物の結晶によるX線回折を特徴とし、こうして得られた結晶が X線を高分解能に回折することを示す。 銅回転アノードの4.5kWでの使用により生成するX線の源(0.3×0. 3mm焦点スポット)を用いた場合、実施例9に記載したようにして調製した阻 害剤Ac−YVAD−CMKと複合体化したICE又はICE様合成物の結晶は 、2.4Aより狭い最小インタープレーナー間隔でX線を回折した。X線回折デ ータは、これらの結晶が標準的スペースグループP4(3)2(1)2を示すこ とを示した。このX線回折データは又、これらの結晶がa=b=64.6±0. 3Aの単位セル寸法を示すことをも示した。2.4A以下に至る蛋白質結晶回折 データは、当分野では、高分解能と考えられ、十分な品質で蛋白質構造を決定す るために使用することができると考えられ、阻害剤デザインにおいて実質的に有 用な分解能と考えられる。 結晶化蛋白質から得ることのできる原子構造の品質は、回折データが測定され る結晶の回折の品質により制限される。高品質の結晶の成長は、夾雑物に関して の蛋白質の純度並びにコンホメーションの均一性により制限される。高分解能ま で回折する結晶の成長は、蛋白質を調製する方法が蛋白質の結晶化及び構造決定 に実質的に有用であることを示す。 従って、好適具体例を説明し、記載したが、本発明は 変法及び改変が可能であり、それ故、示した詳細に厳格に限定されるべきでなく 、後記の請求の範囲内に包含される変化及び変更を含むべきであるということは 理解されよう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ダング,レナード エル.シー. アメリカ合衆国 02194 ニューハンプシ ャー,ハンコック,シェイディー レイン 46 (72)発明者 ウォーカー,ナイジェル ペラム クリン トン ドイツ国 デー69221 ドッセンハイム, フラウエンプファート 20 (72)発明者 ガユール,タリク アメリカ合衆国 01519 マサチューセッ ツ,グラーフトン,オーク ストリート 6

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.下記の工程を含む、第1のサブユニット及び第2のサブユニットを有するI CE又はICE様合成物の製造方法: a)該第1及び第2のサブユニットを合わせて該第1及び第2のサブユニット の混合物を形成し、 b)これらの第1及び第2のサブユニットを該混合物中で折畳むための折畳条 件を課してICE又はICE様合成物を形成する。 2.前記の第1のサブユニットが、Seq.ID No.2のアミノ酸298〜404か ら選択するICEの10〜20kDaサブユニットを含む、請求項1に記載の方 法。 3.前記の第2のサブユニットが、Seq.ID No.2のアミノ酸104〜316か ら選択するICEの18〜24kDaサブユニットを含む、請求項1に記載の方 法。 4.前記の第1及び第2のサブユニットを、それらのサブユニットを合わせる前 に変性させる、請求項1に記載の方法。 5.前記の第1及び第2のサブユニットを、カオトロープ溶液にて変性させる、 請求項4に記載の方法。 6.前記のカオトロープ溶液がグアニジン塩を含む、請求項5に記載の方法。 7.前記の第1及び第2のサブユニットを、約8.5〜9.5のpHを有する溶 液にて変性させる、請求項4に 記載の方法。 8.前記の第1及び第2のサブユニットを、グアニジン塩酸塩、トリス、DTT 及びEDTAの溶液にて変性させる、請求項4に記載の方法。 9.前記の折畳条件が、初期溶液pH約8.5〜9.5を含む、請求項1に記載 の方法。 10.前記の折畳条件が温度4℃を含む、請求項1に記載の方法。 11.前記の折畳条件がカオトロープの除去を含む、請求項1に記載の方法。 12.前記の折畳条件が、前記の初期溶液pHをpH6.5〜7への変化を含む 、請求項9に記載の方法。 13.前記の折畳条件が、グリセロールを含む緩衝された溶液を含む、請求項1 に記載の方法。 14.前記の折畳条件が、前記の混合物からのカオトロープの除去を含み、第1 の緩衝された溶液として維持された該混合物は初期pH8.5〜9.5を有し、 変化する第2の緩衝された溶液はpH6.5〜7.0、グリセロール濃度5〜3 0%(v/v)及び温度4℃を有する、請求項1に記載の方法。 15.前記の混合物を、pH8.5〜9.5を有するトリス、DTT及びEDT Aを含む前記の第1の緩衝された溶液及びHEPES、DTT及びEDTA、5 〜30%(v/v)グリセロール及びpH6.5〜7.0を含む前記の第2の緩 衝された溶液にて維持する、請求項 14に記載の方法。 16.前記の第1及び第2のサブユニットを原核細胞中で発現させる、請求項1 に記載の方法。 17.前記の原核細胞が大腸菌である、請求項16に記載の方法。 18.前記の第1のサブユニットを、第1の細胞中で発現させ、前記の第2のサ ブユニットを第2の細胞中で発現させる、請求項16に記載の方法。 19.前記の第1のサブユニットを、プロモーターに機能的に結合した核酸でト ランスフォームした細胞により発現させ、該核酸は、Seq.ID No.1の配列35 8〜891を含む、請求項18に記載の方法。 20.前記の第1のサブユニットを、プロモーターに機能的に結合した核酸でト ランスフォームした細胞により発現させ、該核酸は、Seq.ID No.1の配列99 4〜1212を含む、請求項18に記載の方法。 21.ICE又はICE様合成物に精製条件を課する工程を更に含む、請求項1 に記載の方法。 22.前記の精製条件が粒子の除去を含む、請求項21に記載の方法。 23.前記の粒子を濾過及び/又は遠心分離により除去する、請求項22に記載 の方法。 24.前記の精製条件がクロマトグラフィーを含む、請求項21に記載の方法。 25.前記のクロマトグラフィーがイオン交換クロマト グラフィーによるものである、請求項4に記載の方法。 26.前記のクロマトグラフィーが高速蛋白質液体クロマトグラフィーである、 請求項24に記載の方法。 27.前記の高速蛋白質液体クロマトグラフィーを、塩濃度0〜5mMを有する 第1のクロマトグラフィー用緩衝液にて行ない、該塩濃度を、安定なベースライ ンが達成された後に増大させる、請求項26に記載の方法。 28.前記の第1の緩衝液がHEPES、10〜30%(v/v)グリセロール 及びEDTAを含む、請求項27に記載の方法。 29.前記の塩が塩化ナトリウムである、請求項27に記載の方法。 30.阻害剤−ICE合成物を形成する工程を更に含み、該阻害剤−ICE合成 物は、ICE又はICE様合成物の阻害剤と共に該ICE又はICE様合成物の 混合物を作ることにより形成される、請求項1に記載の方法。 31.塩を阻害剤−ICE合成物から透析により除去する、請求項30に記載の 方法。 32.前記の阻害剤−ICE合成物をクロマトグラフィーにより精製する、請求 項28に記載の方法。 33.前記のクロマトグラフィーがイオン交換クロマトグラフィーである、請求 項32に記載の方法。 34.前記のイオン交換クロマトグラフィーが高速蛋白 質液体クロマトグラフィーである、請求項33に記載の方法。 35.前記のクロマトグラフィーを、第1の緩衝液及び第2の緩衝液を含む緩衝 液にて行ない、該第2の緩衝液は該第1の緩衝液より高い塩濃度を有し、該緩衝 液は該第1の緩衝液をベースラインが安定化するまで含み、そして、該第2の緩 衝液を徐々に増大して塩濃度を増して該阻害剤ICE合成物を溶出させる、請求 項34に記載の方法。 36.前記の第1の緩衝液が、50mM HEPES(pH6.0〜7.0)で あり、前記の第2の緩衝液が、100mM HEPES(pH6.0〜7.0) 及び500mM NaClである、請求項35に記載の方法。 37.前記の緩衝液が、最初に、前記の第1の緩衝液からなり、この第1の緩衝 液を前記の第2の緩衝液で希釈して91%の第1の緩衝液及び9.0%の第2の 緩衝液の濃度にする、請求項36に記載の方法。 38.ICE阻害剤複合体を沈澱により精製する、請求項30に記載の方法。 39.前記の沈澱を、乾燥硫酸アンモニウムを用いて達成する、請求項38に記 載の方法。 40.前記の阻害剤−ICE合成物の結晶を形成することを更に含み、該結晶は 該阻害剤−ICE合成物に結晶化条件を課することにより形成される、請求項3 0に記 載の方法。 41.合成物質としての、2つのサブユニットを含む天然に存在しない組換えI CE又はICE様合成物であって、それらのサブユニットは、変性され、合わさ れそして折り畳まれて該天然に存在しないICE又はICE様合成物を形成する 、上記の天然に存在しないICE又はICE様合成物。 42.サブユニットの少なくとも1つを原核細胞により作る、請求項41に記載 の合成物。 43.前記のICE又はエCE様合成物が、原核細胞により別々に発現される1 0〜12kDaサブユニット及び18〜24kDaサブユニットを有する、請求 項41に記載の合成物。 44.阻害剤−ICE複合体を形成するように前記のICE又はICE様合成物 と複合体化した阻害剤を含む、請求項41に記載の合成物。 45.前記の阻害剤−ICE複合体が、該阻害剤ICE複合体が結晶を形成する ことを可能にする純度を有する、請求項44に記載の合成物。 46.合成物としての、ICE阻害剤と複合体化されたICE又はICE様合成 物を含む結晶。 47.前記の阻害剤が、アセチル−チロシン−バリン−アラニン−NH−CH( CH2COOH)CO−CH2Cl(式中、すべてのキラル中心は天然のL−アミ ノ酸と同じである)である、請求項46に記載の合成 物。
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