JPH10504401A - 重力補償型加速度計と同加速度計の製造方法 - Google Patents

重力補償型加速度計と同加速度計の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、測定すべき加速度によって引起される力を受けることのできるサイスミック質量(1)を含み、サイスミック質量(1)は前記力の影響下で曲がることのできる機械的連結手段(3)によって支持体(2)に連結され、サイスミック質量中で引起された力から加速度を決定することができる検出手段が設けられ、重力によってサイスミック質量にかかる力を補償するための補償手段が設けられている加速度計に関する。機械的連結手段は、この機械的連結手段中に重力によってサイスミック質量にかかる力に対抗するプレストレスを引起すことにより前記補償手段を構成する部分(4、5)を、少なくとも一つ含む。本発明はまた、このような加速度計を製造する方法にも関する。

Description

【発明の詳細な説明】 重力補償型加速度計と同加速度計の製造方法 本発明は、重力補償型加速度計に関する。加速度計のサイスミック質量(マス )に対する重力の影響を補償することによって、加速度の変化に対する加速度計 の感度を向上することができる。 本発明は特に小型の装置に適用される。この性質が、この加速度計を機械技術 、超小型機械技術、または超小型電子技術(例えばマイクロマシニング)による 製造に適したものにしている。 本発明による加速度計の主な適用分野は、重力を受ける環境の動きまたは挙動 の研究(例えば地震学)にある。 したがって本発明は、従来の技術による単体型加速度計ではなし得なかった、 重力補償単体型加速度計の設計を可能にするものである。従来の技術によるこの 種の加速度計は、例えばM.ウエダ、H.イナダ、Y.ミネ、及びK.スナゴの 論文「Development of micromachined silicon accelerometer(超小型機械加工 されたシリコン加速度計の開発)」、Sumitomo Electric Technical Review,No .38号,1994年6月,pp.72-77、及びMichael E.Hoenkの論文「Small inertial measure ments units - sources of error and limitations on accuracy(小型慣性測定 装置−エラー源と精度の限界)」SPIE,Vol.2220,pp.15-26に記載されてい る。 加速度を測定するために使用される最も普遍的な方法は、加速度自体を直接に 測定するのではなく、問題とする加速度γの影響により質量Mにかかる力Fを測 定することから成る。運動の基本法則F=M・γによれば、Mの値がわかってい る場合には、Fを測定して加速度の値を得ることができる。 したがって、最も普遍的な型の加速度センサは、一般に一つまたは複数のばね によって支持されている慣性質量すなわちサイスミック質量から構成される。こ の質量は加速度の変化を受けると、変位してばねが変形する。加速度によって生 じる力が無くなると、すぐにシステムは最初の位置に戻る。 静止状態では、水平加速度センサはいかなる妨害力にも感応しない。これに対 して、垂直受感軸加速度計は重力による力と同等の最小力、F=M・gを受ける 。ただしgは重力定数である。 この重力による最小力は、非常に小さな垂直加速度(10-6G以下)を測定し ようとする場合には不都合である。 したがってこの場合には、重力による力を、重力とは反対の方向に向いた力によ って補償することが重要である。今日、重力を補償する方法は下記の二つに類別 される。すなわち、 − 電気エネルギー源を使用する方法。電磁界または静電界でサイスミック質 量を懸架状態に維持する。この方法は複雑なサーボシステムを必要とする。 − ばねの復元力を使用する方法。予め変形されたばねによって質量を懸架さ れた状態で平衡に保つ。 また、静電力または電磁力とばねの復元力を同時に使用する、ハイブリッドシ ステムも存在する。このようなシステムは、例えばShi Jung ChenとKuan Chenの 論文「The effects of spring and magnetic distortions on electromagnetic g eophones(電磁ジオフォンに対するばねと磁気ひずみの影響)」(J.Phys.E:Sci.In strum.pp.21(1988),pp.943-947)に記載されている。 これらの技術は別の不都合がある。 静電装置または電磁装置の場合には、電子サーボシステムの存在は、所望の感 度とは両立しない妨害ノイズを発生させる可能性がある。その上、単なる静電補 償ではシステムの不安定性を招き、これはサーボ制御を困難にする。 サイスミック質量に対する重力の影響をばねによって補償する垂直受感軸セン サは、現在様々な機械部品を組み合わせて作られている。このようなセンサは、 例えばE.WielandtとG.Streckeisenの論文「The leaf spring seismometer: design and performance(板ばね式地震計の設計と性能)」(Bulletin of Seis mological Society of America、Vol.72,No.6,pp.2349-2367、1982年12月)に 記載されている。この形式の装置は、その構造上非常に高いQ因子を持たない。 この構造パラメータは、下記の関係式による装置のブラウンノイズの密度Sに関 係する。 ただし、ωは脈動、 ωγは共振脈動、 kbはボルツマン定数、 Tは温度、 Mはサイスミック質量である。 この関係式についてさらに詳しくは、Hoenkの前掲論文を参 照されたい。この関係式は、SがQ及びMに反比例することを示す。 ブラウンノイズを測定の妨害とならないレベルに保持するために、現在の装置 は大きな質量Mを持っている。しかしながら、この解決法では組立品の小型化が 制限される。したがって、最も小型の高性能装置(例えば、1G以下の数ナノG の変化を検出できるもの)の重さは数キログラムであり、容積は数10cm3で ある。 結局、現在の垂直軸加速度計は、感度が低いかまたは重くてかさばるものであ る。高性能装置の小型化には、サイスミック質量Mを減らすこと、したがってQ の増加が要求される。これは、例えば単結晶シリコンのように高いQを有する材 料のセンサの組立品(ばねによる重力補償の場合にはサイスミック質量とばね) を使用することによって得ることができる。しかしながら、サイスミック質量に 固定されたばねを含むコンパクトな装置の製造には、技術的な困難がある。実際 に、内部摩擦が大きくてQに有害な減衰現象を引き起こす領域を作り出すことな く、ねじなどの機械的手段または接着剤によって、ばねやサイスミック質量など の小さな機械部品を固定することは困難であ る。さらに、ばねには高い柔軟性を保持させることが必要で、この柔軟性はセン サの感度に影響するものである。 本発明が提案する重力補償技法は、ばねによって支えられたサイスミック質量 を有するセンサ群に属する。この解決法には、他の装置に必要なサーボシステム によって発生する妨害ノイズを減らすという利点がある。この補償技法は、サイ スミック質量を支える構成部分(例えばビーム)の表面にプレストレスを与える ことによって形成される板ばねの原理に基づく。 したがって本発明は、測定すべき加速度によって引起される力を受けることの できるサイスミック質量を含み、サイスミック質量は前記力の影響下で曲がるこ とのできる機械的連結手段によって支持体に連結され、サイスミック質量に引起 された力から加速度を決定することができる検出手段が設けられ、重力によって サイスミック質量にかかる力を補償するための補償手段が設けられる加速度計で あって、機械的連結手段は、この機械的連結手段中に重力によってサイスミック 質量にかかる力に対抗するプレストレスを引起すことにより、前記補償手段を構 成する少なくとも一つの部分を含むことを特徴とする、加速度計を対象とする。 重力によってサイスミック質量にかかる力を補償する手段は、機械的連結手段 上に付着された表面層によって構成することができ、この表面層は、サイスミッ ク質量に対して重力によってかけられる力に対抗するように、機械的連結手段の 片面に形成されており、前記機械的連結手段に対して応力をかけるために必要な 特性を有する材料から成っている。 この場合、前記応力をかける材料は、クロム、モリブデン、タングステン、こ れらの合金の一つ、またはPZT型セラミックからなる群中から選ぶことができ る。 重力によってサイスミック質量にかかる力を補償する手段は、機械的連結手段 が備えている二つの表面層によって構成することができ、これらの表面層は機械 的連結手段の対向する二つの面上に形成され、表面層の一方は引張り応力を引起 す材料でできており、他方は圧縮応力を引起し、これらの二つの表面層の組合せ が、機械的連結手段の厚み中に応力勾配を引起し、この応力勾配が重力によって サイスミック質量にかかる力に対抗する。 この場合、二つの表面層は、逆の符号を有する応力を与えるように、異なる技 術によって付着されたモリブデンの薄層で構 成することができる。 他の一変形実施例によれば、重力によってサイスミック質量にかかる力を補償 する手段は、機械的連結手段中に前記プレストレスを引起す、機械的連結手段の 表面の改質によって構成することができる。 この表面の改質は、機械的連結手段を構成する材料の表面をドープすることに よるのが有利である。 この場合、機械的連結手段は単結晶シリコンでできており、機械的連結手段の 面の一方を、リン、ホウ素、キセノン、チタン、ヒ素、及びアルゴンから成る群 中から選ばれたドーピング剤によってドープすることができる。 機械的連結手段の対向する二つの面に表面ドーピングを行うことができ、これ らの面の各々は異なったドーピング剤によってドープされ、これらのドーピング 剤の一方は引張り応力を引起し、他方は圧縮応力を引起し、これらの組合せの結 果、機械的連結手段の厚み中に、重力によってサイスミック質量にかかる力に対 抗する応力勾配を引起すことになる。 機械的連結手段がシリコンでできている場合には、機械的連結手段の面の一方 をホウ素によってドープし、他方をアルゴン によってドープすることができる。 機械的連結手段は、一つまたは複数のビームによって構成することができる。 このような設計によって、サイスミック質量、機械的連結手段、及び単体組立 品としての支持体を実現することができる。こうして、周知の技術による単体形 式の加速度計とは異なり、本発明によって単体形式の重力補償加速度計を得るこ とが可能になる。 したがって本発明はまた、測定すべき加速度によってサイスミック質量中に引 起された力の影響の下で曲がることができる機械的連結手段によって支持体に連 結されたサイスミック質量を含み、重力によってサイスミック質量にかかる力を 補償するための補償手段が設けられている加速度計の製造方法をも対象としてお り、この方法は、 − サイスミック質量と支持体を画定するために、基板の主要面の一つ、すな わち第一面をマスクするステップ、 − 第一面から、反対の主要面すなわち第二面の方向にエッチングの底部と第 二面の間に薄膜が残るまで基板をエッチングして、エッチングによりサイスミッ ク質量と支持体を画定する ステップ、 − 支持体、サイスミック質量、及び機械的連結手段をマスクするために、基 板の第二面をマスクするステップ、 − 薄膜のマスクされていない部分を開口させるために、基板を第二面からエ ッチングするステップ、及び − 重力によってサイスミック質量にかかる力に対抗するプレストレスを引起 し、前記補償手段を構成するために、機械的連結手段の少なくとも一部分を表面 処理するステップ を含むことを特徴とする。 添付の図面を参照して非限定的な例として示す以下の説明によって、本発明が よりよく記述され、本発明の他の利点と特徴がさらに明らかになろう。添付の図 面において、 第1図は、本発明の第一変形例による重力補償加速度計の側面図である。 第2図は、本発明の第二変形例による重力補償加速度計の部分斜視図である。 第3図は、本発明の第3変形例による重力補償加速度計の部分斜視図である。 第4図は、本発明による加速度計用の、応力層によって被覆 されエッチングされた、サイスミック質量を支えるビームの上面図である。 第5図は、製造中の本発明による加速度計の斜視図である。 次に、サイスミック質量を含む加速度計について説明する。このサイスミック 質量は、これを支持体に機械的に連結する要素から区別され、この連結要素は一 つまたは複数のビームによって構成することができる。このことは本発明を限定 するものではなく、本発明は、サイスミック質量がビームと区別されていない、 すなわちビームと一体となっている場合にも適用される。 第1図は、本発明の原理を垂直受感軸加速度計について概略的に示した図であ る。この図には、一本のビーム3によって支持体2に連結された質量Mを有する サイスミック質量1が示されている。したがって、サイスミック質量1は支持体 2に対して不安定に置かれている。ビーム3の質量を無視すると、サイスミック 質量1の重心は、加速度gに従ってサイスミック質量にかかる力Fの作用を受け る。 サイスミック質量1に対する重力の影響を補償するために、ビーム3の上部表 面4を、プレストレスを引起するように処理 する。このプレストレスの結果、サイスミック質量に重力によって引起される力 を補償する力がこのサイスミック質量にかかるようになる。 ビームのこの表面応力付与は種々の方法で得ることができる。これは、ビーム の表面に薄膜を付着するか、または応力効果を生成させるために十分にビームの 表面を改質することによって得ることができる。こうして処理されると、ビーム は曲がる傾向を有するようになり、重力による力に対抗する力をかける。応力付 与の条件は、第1図の曲線矢印で示すように、ビームの端部が上向きの補償力を かけるようにしなければならない。応力が十分に強い場合には、この抵抗力は重 力による力と平衡するのに十分である。 ビームの上に層を付着する場合には、使用できる付着材料は、金属またはその 合金中から、あるいは例えばPZTとも呼ばれ化学式Pb(ZrxTi1−x)O3 で示されるセラミックのようなある種の誘電材料など、応力を出すことが知ら れる材料中から選ぶことができる。クロム、モリブデン、タングステン、または これらの合金の一つを使用することが好ましい。 ビームの改質は、ビーム自体を構成する材料の表面域を改質 するために適当な方法を使用することを意味する。この方法は、ビームの表面を わずかな厚さでドープすることでもよい。この場合には、ビームのドープした部 分とドープしない部分との間でバイメタル効果が得られるように、ビームを構成 する材料に応じてドーピング剤を選択するのが有利である。ビームが単結晶シリ コンでできている場合には、次の元素、すなわちリン、ホウ素、キセノン、チタ ン、ヒ素、アルゴン中から選ばれたドーピング剤を使用することができる。 したがって、本発明によって提案される解決法は、別の要素で作られた機械的 連結手段を利用することなしに、小さな寸法にすることのできる組立品を形成す る、サイスミック質量に連結されたばねの設計が可能である。 第1図は、最も簡単なバージョン、すなわちビームを一つだけ含む加速度計を 示す。しかし本発明は多くのビームを有する加速度計にも適用される。 本発明は、(並進運動及び重心の周りの回転運動における)サイスミック質量 の自由度を垂直移動に制限するために、二、四、または八本のビームを有する加 速度計に適用することもできる。したがって、これらのビームは場合に応じて二 本ずつま たは四本ずつに対向して配置される。 第2図は、この形式の加速度計を示す。サイスミック質量10は支持体11に 連結されており、支持体11は、図を単純化するために二本ずつ対向して配置さ れた四本のビーム12によってサイスミック質量のレベルで平坦になっている。 重力によって生じサイスミック質量10にその作用をかける力を補償するために 、四本のビーム12並びにサイスミック質量10を被覆する適当な表面層13が 付着された。 第3図は、第2図と同じ図示様式で、八本のビームを有する加速度計を示す。 この加速度計は、各々四本のビーム(すなわち各々が第2図に示された形式のビ ーム)を含む二つの構造21、22の接着によって得ることができる。この接着 は、例えばO.Zucker、W.Langheinrich、M.kulozik及びH.Guebelの論文 「Application of oxygen plasma processing to silicon direct bonding(シ リコン直接接着への酸素プラズマ法の適用)」(La revue Sensors and Actuator s A.36,1993,pp.227-231)に記載の、周知の接着法または固着法によって行うこ とができる。表面層は重力を補償するためにその作用をかけなければならないの で、これらの表面層23、24は、加速度計が組み立 てられた後にビームの最上部になる表面に取り付けられる。 ビームの表面に付着された薄層によってかけられる平面応力は、第一変形の方 向に垂直に、ビームの横断変形をも引起す。その結果生ずる輪郭は、ビームの慣 性モーメントを、したがってセンサの感度に影響するシステムの剛性を際立たせ る。この現象が過度に妨害になると考えられる場合には、多くの方法で矯正する ことができる。 第一の解決法は、本発明による加速度計の部分上面図である第4図に示すよう な、ビームの上に断続的な層を付着することから成る。サイスミック質量31は ビーム33によって支持体32に連結されていることを確認されたい。ビーム3 3の上面は、連続層によってではなく、サイスミック質量と支持体32との間に 配向された平行な線34によって被覆されている。この形状では、付着された薄 層は線に垂直に作用する応力から構成部分を部分的に緩和しようとする。この点 について詳しくは、L.Maniguet、M.Ignat、M.Dupeux、J.J.Bacmann、 及びP.Normandonの論文「Analyse par diffraction des rayons sur substrat de Si(Si基板上のCVDタングステン薄層にエッチングされた 線に伴う残留応力発生のX線回折による解 第二の解決法は、最大応力を最も好ましい方向に、すなわちサイスミック質量 と支持体との間に向けるために、いくつかの薄い金属膜における応力の固有異方 性を利用することから成る。この応力固有異方性現象は、特にP.Gergaud及びJ .J.Bacmannの論文「Internal stress tensor determination in molybdenum a nd molybdenum-carbon thin films deposited byD.C.magnetron sputtering(直 流マグネトロンスパッタリングによって蒸着されたモリブデン及びモリブデン炭 素の薄膜における内部応カテンソルの決定)」、La revue Materials Science For um,Vol.133-136、1993年,pp.873-878に記載されている。 これらの二つの解決法を同時に実施することによって、これらの現象を合併す ることができ、またある場合には横断応力を除去することができる。 第3の解決法は、ビーム中に、サイスミック質量から支持体に向かう方向を有 する1本または複数本の縦スリットを設ける ことから成る。重力補償手段がビームの上に付着された表面層によって構成され ている場合には、この層は、第4図に示すものに似たパターンで好ましくは厚み 全体にわたるスリットである。 表面応力は、付着によって、またはビームの厚み中に応力勾配を作り出す処理 によって行使させることができる。薄膜の使用によって、二層システム、すなわ ち第1図を参照すると、一つの薄膜4と一つの薄膜5とがそれそれビームの対向 する各面に付着されたものの設計が可能になる。上部薄膜は引張り応力を加え、 また下部薄膜は圧縮応力を加える。加工条件に従って逆符号の応力を示す薄膜用 材料(例えばモリブデン)もある。D.W.Hoffman及びJ.A.Thorntonの論 文「Internal stresses in sputtered chromium(スパッタリングによって付着 されたクロムにおける内部応力)」,Thin Solid Films,40(1997),pp .355-363は、クロムの場合におけるこの現象を記載している。 さらに、超小型電子技術の分野では、注入される元素の性質と注入条件に応じ て圧縮応力または引張り応力を得ることが可能な、ドーピング技法がある。これ は、R.Fabbri、M.Servidori、及びA.Zaniによる論文「Parallel stress a nd perpendicular strain depth distribution in[001]silicon amorphized by ion implantation (イオン注入によって無定形化された[001]ケイ素における平行応力と垂直応力 の深さの分布)」,La revue J.Appl.Phys.66(10),1989年11月15日,pp.471 5-4718で論じられている。例えば、ホウ素によるドーピングはケイ素中に引張り 応力を発生させるが、アルゴンによるドーピングは同じ元素中に圧縮応力を発生 させる。 上部薄層を形成するために使用され(そして引張り力を加える)材料が、下部 薄層を形成するために使用され(そして圧縮力を加える)材料と同じ場合には、 これらの薄層各々の熱膨脹率は非常に近いどころか同一であり、このためシステ ムは温度に感応しない。薄層をビームの対向する両面に付着する場合には、モリ ブデンを使用することが好ましい。ビームを構成する材料(例えばケイ素)をド ープすることによって薄層を作る場合には、各面のドーピング剤が異なっていて も、ドーピング剤を受ける基板材料が同じである以上、各層の熱膨脹率はほとん ど違わない。 ここで、本発明による加速度計の一実施例を述べることにする。選んだのは、 超小型電子技術を利用した、第2図に示す形 式の四ビーム式加速度計の実施例である。このセンサは〈100〉配向ケイ素に よって作られている。化学洗浄をした後に、ケイ素を、窒化ケイ素Si34の層 でもよいマスクで覆う。通常の写真製版法を用いて、サイスミック質量を画定す るゾーンの開口部をマスク中に作成する。それからケイ素の異方性エッチングを 、例えば苛性カリKOH浴中で行う(例えば、ウエダ等の前掲論文を参照のこと )。エッチング時間は、サイスミック質量の周りに薄いケイ素の膜ができるのに 十分な長さにする。 第5図は、製造方法のこの段階を終わって得られた結果を示す。この図では、 出発基板40が断面で示されている。この断面はサイスミック質量41を通り、 サイスミック質量41の周りに残る膜42の厚さの見当を示す。 次いで、膜の側に位置する基板40の面43を、酸化ケイ素SiO2の層で覆 う。上述と同様に、ビームの側部とサイスミック質量の周囲を画定するように、 この被覆を開く。次に、三塩化ホウ素BCl3と塩素Cl2の混合気体中における 物理的エッチング技法(プラズマエッチング)によって、マスクされていない膜 のケイ素を除去することができる。この作業の後、サイスミック質量は構造から 解放され、ビームのみによって支 持される。残りの酸化ケイ素の層は、トリフルオロメタンCHF3と酸素O2の混 合気体中でプラズマエッチングによって除去される。 次いで、マグネトロン陰極スパッタリングによって薄板上に応力薄膜を付着す る。(モリブデン製の)金属膜を形成するためのパラメータを調節して、材料中 に引張り応力を生成する。 こうして、超小型電子技術で使用される超小型加工技術により、この形式の構 造をシリコンまたは石英で製造することができる。この製造方式では、Qが高い 単体シリコン組立品(すなわち、センサのすべての部分が固体基板中で機械加工 される組立品)の製造が可能である。このため、より小さな質量を、したがって よりコンパクトな構造を設計することができる。 ビームがバイメタル型である場合には、重力と平衡するための応力は、ビーム の形状に大きく影響される。本発明者は、(ビームを重力の方向で見た場合の) 矩形のバイメタル片は、三角形の底辺が支持体中に埋め込まれ頂点がサイスミッ ク質量に固定されている三角形状よりも、重力を補償するためには十分でないこ とを確証した。 本発明による加速度計の製造は簡単なため、センサの大量生 産を企画し、したがってコストを減少させることが可能である。本発明は特に、 堀削井戸の中に導入できるような寸法の小さなサイスミック計の製造に使用する ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リユジ,ジエラール フランス国、エフ−91410・ドウルダン、 リユ・ミシエル、14

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.測定すべき加速度によって引起される力を受けることのできるサイスミック 質量(1、10)を含み、サイスミック質量(1、10)は前記力の影響下で曲 がることのできる機械的連結手段(3、12)によって支持体(2、11)に連 結され、サイスミック質量中で引起された力から加速度を決定することができる 検出手段が設けられ、重力によってサイスミック質量にかかる力を補償するため の補償手段が設けられる加速度計であって、機械的連結手段は、この機械的連結 手段中に重力によってサイスミック質量にかかる力に対抗するプレストレスを引 起することにより、前記補償手段を構成する部分(4、5、13)を、少なくと も一つ含むことを特徴とする加速度計。 2.重力によってサイスミック質量にかかる力を補償する手段は、機械的連結手 段(3)上に付着された表面層(4、5)によって構成され、この表面層は、サ イスミック質量(1)に対して重力によってかけられる力に対抗するように、機 械的連結手段の片面に形成されており、前記機械的連結手段に対して応力をかけ るために必要な特性を有する材料から成ることを特徴 とする請求の範囲第1項に記載の加速度計。 3.応力をかける前記材料が、クロム、モリブデン、タングステン、これらの合 金の一つ、またはPZT型セラミックの群中から選択されることを特徴とする請 求の範囲第2項に記載の加速度計。 4.表面層が、サイスミック質量(31)と前記支持体(32)との間に配向さ れた平行な線(34)によって構成されることを特徴とする請求の範囲第2項ま たは第3項に記載の加速度計。 5.表面層が応力固有異方性を有し、この表面層はプレストレスがかかる方向を 助長するように形成されることを特徴とする請求の範囲第2項から第4項のいず れか一項に記載の加速度計。 6.表面層が、サイスミック質量と前記支持体との間に配向された少なくとも一 つのスリットによって切り込まれていることを特徴とする請求の範囲第2項また は第3項に記載の加速度計。 7.重力によってサイスミック質量(1)にかかる力を補償する手段が、機械的 連結手段(3)が備える二つの表面層(4、5)によって構成され、これらの表 面層は機械的連結手段の対向する二つの面上に形成され、表面層の一方は引張り 応力を引起す材料でできており、他方は圧縮応力を引起し、これらの二 つの表面層の組合せが、機械的連結手段の厚み中に応力勾配を引起し、この応力 勾配が重力によってサイスミック質量にかかる力に対抗することを特徴とする請 求の範囲第1項に記載の加速度計。 8.二つの表面層が、逆の符号を有する応力を与えるように、異なる技術によっ て付着されたモリブデンの薄層で構成されることを特徴とする請求の範囲第7項 に記載の加速度計。 9.機械的連結手段が少なくとも一つのビームを有し、このビームの形状は、重 力がかかる方向に見て、支持体に固定された底辺とサイスミック質量に固定され た対向頂点とを有する三角形の状であることを特徴とする請求の範囲第2項から 第8項のいずれか一項に記載の加速度計。 10.重力によってサイスミック質量にかかる力を補償する手段は、機械的連結 手段の表面に、機械的連結手段中に前記プレストレスを引起す改質を加えること によって構成されることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の加速度計。 11.前記表面の改質が、機械的連結手段を構成する材料の表面ドーピングから 成ることを特徴とする請求の範囲第10項に記載の加速度計。 12.機械的連結手段が単結晶シリコンでできており、機械的連結手段の面の一 つが、リン、ホウ素、キセノン、チタン、ヒ素、及びアルゴンから成る群中から 選ばれたドーピング剤によってドープされていることを特徴とする請求の範囲第 11項に記載の加速度計。 13.表面ドーピングが、機械的連結手段の対向する二つの面に行われ、これら 二つの面の各々が異なるドーピング剤によってドープされ、ドーピング剤の一方 は引張り応力を引起し、他方は圧縮応力を引起し、結果として機械的連結手段の 厚み中に応力勾配を引起し、この応力勾配が、重力によってサイスミック質量に かかる力に対抗することを特徴とする請求の範囲第11項に記載の加速度計。 14.機械的連結手段がケイ素でできており、機械的連結手段の面の一方はホウ 素によってドープされ、他方はアルゴンによってドープされていることを特徴と する請求の範囲第13項に記載の加速度計。 15.機械的連結手段か少なくとも一つのビームを含むことを特徴とする請求の 範囲第1項から第14項のいずれか一項に記載の加速度計。 16.サイスミック質量が、サイスミック質量(10)に対向して配置された少 なくとも一組の二本のビーム(12)によって支持されることを特徴とする請求 の範囲第15項に記載の加速度計。 17.サイスミック質量(21、22)が二本ずつ対向する四本の上部ビームと 二本ずつ対向する四本の下部ビームによって支持されることを特徴とする請求の 範囲第16項に記載の加速度計。 18.サイスミック質量、機械的連結手段、及び支持体が、単体組立体を構成す ることを特徴とする請求の範囲第1項から第17項のいずれか一項に記載の加速 度計。 19.測定すべき加速度によってサイスミック質量に引起された力の影響の下で 曲がることができる機械的連結手段によって支持体に連結されたサイスミック質 量を含み、また重力によってサイスミック質量にかかる力を補償するための補償 手段が設けられている加速度計の製造方法であって、 サイスミック質量(41)と支持体を画定するために、基板(40)の主要面 の一つ、すなわち第一面をマスクするステップと、 第一面から、反対の主要面、すなわち第二面(43)の方向にエッチングの底 部と第二面(43)との間に薄膜(42)が残るまで基板(40)をエッチング して、エッチングによりサイスミック質量と支持体を画定するステップと、 支持体、サイスミック質量、及び機械的連結手段をマスクするために、基板( 40)の第二面(43)をマスクするステップと、 薄膜のマスクされていない部分を開口させるために、基板を第二面からエッチ ングするステップと、 重力によってサイスミック質量にかかる力に対抗するプレストレスを引起し、 前記補償手段を構成するために、機械的連結手段の少なくとも一部分を表面処理 するステップと を含むことを特徴とする加速度計の製造方法。 20.前記表面処理が応力を示す材料の付着から成ることを特徴とする請求の範 囲第19項に記載の方法。 21.前記表面処理がドーピングから成ることを特徴とする請求の範囲第19項 に記載の方法。
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