JPH10506279A - 分析用の核酸を調製する方法およびその方法のためのキット - Google Patents

分析用の核酸を調製する方法およびその方法のためのキット

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JPH10506279A JP8510959A JP51095996A JPH10506279A JP H10506279 A JPH10506279 A JP H10506279A JP 8510959 A JP8510959 A JP 8510959A JP 51095996 A JP51095996 A JP 51095996A JP H10506279 A JPH10506279 A JP H10506279A
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Abstract

(57)【要約】 全細胞のサンプルから核酸を純化するのに有用な方法が記載される。これは、非イオン界面活性剤を含有する非−フェニール基と架橋化ポリカルボン酸とのいずれか一方またはこれらの両方を添加することによって行われる。これらの方法に使用可能なキットも記載される。

Description

【発明の詳細な説明】 分析用の核酸を調製する方法および その方法のためのキット発明の分野 本発明は核酸分子の純化に関する。より詳しくは、後の分析方法、特に、増幅 アッセイに使用するための核酸分子の調製に関する。背景および従来技術 特定の核酸分子の測定または、これら分子の発現の測定は、分析および臨床化 学における非常に重要な側面をなす。この分野において、膨大な数の各種核酸ア ッセイが知られている。これらのアッセイのすべてが、共通の目的、即ち、サン プル中における特定の核酸分子の同定を有しているということができる。この目 的を達成することによって、バクテリア又はウィルス感染などの感染の同定、組 織の分類、個人の同定(いわゆる”DNA指紋法”)等が可能となる。 核酸アッセイにおける問題の1つは、目的とする物質、即ち、特定の核酸分子 が、唯一又は非常に少ないコピーしか存在していないことにある。従って、所望 の分子を実際に発見する可能性が最大となるように核酸分子を純 化することに、多大な関心が持たれている。 核酸分子の純化として、古典的な技術が既に開発されている。これらの内で最 も基本的なものの1つは、マニアティス(Maniatis)他により、Mol ecular Cloning: A Laboratory Manual ( New York,Cold Spring Harbor Laborato ry,1982,pp.280−1)に記載されている。この方法は、プロテア ーゼを使用して標的細胞を溶解し、その後、フェノール/クロロホルム抽出を行 うことを教示している。この方法は完了するのに非常に長い時間がかかり、しか も、危険な発ガン性物質を使用する。この方法に関する問題のいくつかが、ここ に参考文献として含ませるミラー(Miller)他、WO89/07603( 1989年8月24日)に記載されている。更に、上述のフェノール/クロロホ ルムに基づく方法は、例外なく、核酸分子をその溶媒から分離するために、エタ ノールやイソプロパノール等のアルコール沈澱剤を必要とする。所望の物質に対 する損傷またはその物質の損失の危険性はきわめて高い。 この非常に基本的な技術において改良を続けることの必要性は、これを課題と する多数の特許および非特許刊行物を通じて見ることができる。これらの文献は 、所望 の核酸分子を得るための改良を目的としている。これらは、採用可能な数多くの 各種アプローチを明示している。 例えば、カミンズ(Cummins)の米国特許第5,231,015号は、 溶解溶液中において金属イオンを使用することを教示している。このイオンは、 自然発生する核酸分子ポリメラーゼに対する補因子である。その原理は、前記金 属イオンが、元から存在するポリメラーゼが有する対象の核酸分子をコピーする 潜在能力を改善するというものである。このような技術は、後に詳述する増幅方 法において特に有用である。ファン・ネス(van Ness)他の米国特許第 5,130,423号は、DNAの抽出において、ベンジルアルコール等のフェ ニール誘導体の使用における改良を主張している。コーラー(Koller)の 米国特許第5,128,247号も同じ線に沿ったものであり、これは、細胞の 溶解にカオトロピック(chaotropic)剤を使用し、その後、ヘパリン 等の硫酸化多糖類タンパク質による処理を行うことを教示している。 マクファーレン(Macfarlane)の米国特許第5,010,183号 は、核酸の純化において陽イオン界面活性剤を使用する技術を推奨しており、こ れに対して、米国特許第4,908,318号は、核酸分子を 可溶化した後、界面活性剤で溶解を行い、その後、これらの核酸分子をスプーリ ング(spooling)することを教示している。 リン(Lin)他の米国特許第5,284,940号は、増幅反応中における ポリメラーゼインヒビタの活動を防止するためにトランスフェリン、グロブリン 又は、血清アルブミンを使用することを示唆している。 上述した特許の大半は、後の増幅アッセイ、特に、周知のポリメラーゼ連鎖反 応、”PCR”技術での使用のためのサンプルの調製を扱っている。ここに参考 文献として含ませるムリス(Mullis)他の米国特許第4,683,302 号に記載されているように、この方法は、所望の核酸分子の複数コピーを、単数 または複数種の核酸分子プライマを通して、サームス アクアティカス(The rmus aquaticus) 即ち”Taq”ポリメラーゼ等のポリメラーゼ との併用によっていかにして得ることが出来るかを示している。しかしながら、 増幅された核酸分子を得る手順は、本質的に、マニアティス(Maniatis )他の手順と同じである。この技術の改良に対する要求は、例えば、ここに参考 文献として合体する、カサリアル(Casareale)他の”Improve d Blood Sample Processing For PCR”PCR法と応用(PCR Metho ds and Applications) (Cold Spring Har bor Laboratories,New York,1992,pp.14 9〜153)に見ることができる。この文献は、サンプル量の少なさ、応用の阻 害、サンプルの安定性などを含むPCRの本来的限界について論じている。カサ リアル(Casareale)他は、熱と界面活性剤とを使用することによる核 酸分子の単離の改善を報告している。使用した界面活性剤はNonidet P −40であり、その化学名は、エチルフェノールポリ(エチレン グリコールエ ーテル)nであり、ここで”n”は、通常約11の整数である。その成功は、D NA増幅の抑制を低下させたことによるものである。その他にも同様の主張をし ているものがあり、例えば、エールリッヒ(Ehrlich)他、PCR Te chnology: Principles & Applications for DNA Amplification pp.19〜21があり、No nidet P−40を、Tween 20と組み合わせて使用することによっ て、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を溶解剤に使用した溶解サンプル中にお い てTaqポリメラーゼの抑制を防止したとされている。SDSの効果は、増幅プ ロセスにおいて使用されるすべてのポリメラーゼを抑制することにある。前記界 面活性剤の組合せによって、DNAとMg2+(Taqポリメラーゼのための補因 子)が存在する場合に、37℃において前述した問題を軽減することができたと 主張されている。 SDSを中和するための界面活性剤の使用は、理論的には驚くべきことではな い。ハーゼルベック(Haselbeck)他の”Studies on th e effect of the Incubation Condition s,Various Detergents and Protein Con centration on the Enzymatic Activity of N−Glycosidase F(Glycopeptidase F ),and Endoglycosidase F”,in Topics I n Biochemistry 8:1〜4(1988)には、SDSの酵素に 対する一般的抑制効果が記載されている。ハーゼルベック(Haselbeck )他は、更に、NP−40又は Triton X−100(オクチルフェノールポリ(エチレン グリコール エーテル)n、ここで”n”は約10)が、リストアップされた酵素に対するS DSの効果を抑制することを示している。但し、一般化はされておらず、事実、 後述するように、増幅プロセスに対するSDSのインパクトを除去することにお ける界面活性剤の効果に関し、広く一般化することは不可能である。 上述した技術の大半が、本発明によって対象とされる問題の1つを指し示して いる。要約すると、細胞の溶解に使用され、これによって増幅のための核酸を遊 離させる薬剤として、ドデシル硫酸ナトリウム、即ち”SDS”が含まれること が多い。しかし、SDSには、増幅反応を行うために必要なポリメラーゼを抑制 するという望ましくない副作用がある。 当該技術における更に別の問題は、可能な限り短時間で非常に純度の高い核酸 サンプルを得ることにある。細胞が溶解されるとき、目標とする核酸分子以外の 物質が放出されるが、これらの物質は汚染物質と見なさなければならない。全血 液サンプルの場合、核酸の量に対して、放出されるタンパク質の量が多ければ特 に重大な問題が生じる。ポルフィリン環含有化合物、特に、ヘムとその誘導体は 、特に悪名高いポリメラーゼインヒビタである。 これらの物質をサンプルから除去することが、非常に重要であることは明らかで ある。 上述したアルコール沈澱法は、不純物から核酸分子を分離する1つの方法であ る。出願人らは、この方法の欠点をここで繰り返すことはしないが、アルコール 沈澱工程を必要とせずに、純度の高い核酸分子のサンプルを迅速かつ効率的に得 られることが望ましい。このようにして純化された核酸分子が、即座に増幅プロ セスに使用可能であるような方法を達成することが更に望ましい。 ここに、その全部を参考文献として含ませるクルペイ(Krupey)の米国 特許第5,294,681号には、水不溶性の架橋化ポリヒドロキシ ポリカル ボキシル酸分子が記載されている。これらの分子は、 であり、ここで、各ストランドにおけるその少なくとも1つのマレオイル モエ ティ(maleoyl moiety)のカルボキシル基は、 −HN[H)p(CH2)(OH)m]NH−モエティ に共有結合して、その中で以下の式の少なくとも1つの架橋化モエティを作り出 す。 ここで、Rは水素または低級アルキレン又は炭素元素1〜4の低級アルコキシ、 又はフェニールであり、zは1〜4の整数、pは0又はz−1までの整数、mは 1またはzまでの整数であるものにおいて、ポリ(アルキレン炭酸(alkyl ene carbonic acid))ストランドへの架橋の比率が1と約2 00から2までの間が水性媒質からのタンパク質の回収に有効であると記載され ている。前記分子は、サンプル中のタンパク質を隔離する(sequester )。PRO−CIPITATE として知られているこの特許に基づく製品が市販されている。しかし、この商品 は、その中に使用されている特定の酸の概要を示しておらず、その特許に言及し ているに過ぎない。 クルペイ(Krupey)は、その新規な分子のタンパク質からのDNAの単 離における一般的な使用について記載しているが、その方法については一般的に しか説明しておらず、常にグアニジウム チオシアネート水溶液(aqueou s quanidium thiocyanate)、カオトロープ(chao trope)、及び溶解剤について言及している。これらの方法は、すべて、ア ルコール等を使用した核酸の沈澱を併用する方法として報告されている。 従って、当該技術においては、望ましいタンパク質の分離が、望ましくないD NAの沈澱と関連づけられているという別の問題がある。 今回、まず、SDSの界面活性剤に基づく不活性化についての一般化が、核酸 の増幅のためのサンプルの調製においては不可能であるということが判った。こ れは、特に、非イオン界面活性剤について当てはまり、ここでは、”Trito n”ファミリの界面活性剤などのフェニール基含有界面活性剤には、ドデシル硫 酸ナトリウム を抑制する作用がないということが判った。従って、本発明の一態様は、ドデシ ル硫酸ナトリウムを抑制するために、フェニール基を有さない非イオン界面活性 剤のみを使用することが可能であり、これによって、全細胞からの核酸サンプル の純化の改善が達成されるという驚くべき認識に基づくものである。 本発明の第2の態様は、 下記の式の架橋化されたポリヒドロキシ ポリカルボン酸であって、各ストラン ドにおけるその少なくとも1つのマレオイル モエティの1つのカルボニル基が 、 −HN[H)p(CH2)(OH)m]NH−モエティ に共有結合して、その中で以下の式の少なくとも1つの架橋化モエティを作り出 す。 ここで、Rは水素または低級アルキレン又は炭素元素1〜4の低級アルコキシ 、又はフェニールであり、zは1〜4の整数、pは0又はz−1までの整数、m は1またはzまでの整数であるものにおいて、ポリ(アルキレン炭酸)ストラン ドへの架橋の比率が1と約200から2までの間であるものが核酸の純化のため の方法に使用可能であり、これによってアルコール沈澱工程を除外することがで きる。これらの化合物の使用によってSDSを抑制することもでき、従って、単 体または、上述した界面活性剤と共に使用することができる。 これらの方法は、別々、あるいは一緒に使用することが可能である。 本発明のこれら及びその他の態様は、以下の開示から理解されるであろう。図面の簡単な説明 図1は、ヒトの白血球細胞DNAからの1.5キロベースのβ−グロブリンセ グメントに対するポリメラーゼ連鎖反応後に得られた結果を示す。 図1Aは、塩濃度を変化させながらpHを一定(pH6)にした場合の効果に 関する研究を示す。 図1Bは、pHを一定(pH7)に維持して、塩濃度を変化させた場合に得ら れた結果を示す。 図1Cは、塩濃度を一定に保ち、pHを変化させた場合の結果を示す。 図1A及び1Bにおいて、使用した塩濃度は100mMと150mMであり、 図1Cにおいての濃度は50mMであった。図1Aにおいて使用したpHは6で あり、図1Bでは7、そして図1Cでは6と7との両方であった。 図2は、フェニール基含有非イオン界面活性剤Triton X−100を使 用してドデシル硫酸ナトリウムの抑制を試みた場合に得られた結果を示す。 図3は、非フェニール基含有非イオン界面活性剤Tween20をドデシル硫 酸ナトリウムの抑制に使用した場合に得られた結果を示す。好適実施形態の詳細な説明 例1 この例は、後記の例2及び3において言及されているポリメラーゼ連鎖反応( ”PCR”)を行うためのプロトコルを記載するものである。 サンプルの調製後、前記β−グロブリン遺伝子の1.5キロベースのセグメン トを増幅した。サンプルに、次のPCR試薬を添加した。 蒸留水 70部 反応緩衝液 10部 25mM MgCl2 6部 サンプルDNA 10部 dNTPs 2部 プライマA 1部 プライマB 1部 プライマAの配列は、 GTACGGCTGT CATCACTTAG ACCTCA (配列認識番号:1) であった。 プライマBの配列は、 AGCACACAGA CCAGCACGTT (配列認識番号:2) であった。 これらの試薬に、下記のサイクルプロトコルにおいて説明するように、0.5 ulのサームス アクアティカス(Thermus aquaticus) D NAポリメラーゼ(2.5U)を添加した。 第1サイクルは次の通りであった。 変成(97℃、7分間) アニーリング(59℃、1分間)。 休止後、59℃の温度を維持しながら、各サンプルに対して0.5ul(2. 5U)のTaq DNAポリメラーゼを添加。 重合化(72℃、2分間) これは一度行い、その後、下記を30サイクル行った。 変成(94℃、1分間) アニーリング(60℃、2.5分間) 重合化(72℃、2分間)。 最後に、1サイクル延長を行った(72℃、7分間)。DNAを、2.0%L E アガロースゲル上で分画し、 コントロールと共に、前記ゲルの一部であるレーンに分子量マーカを付けた。こ れらのゲルは、図面に示されているものであり、以下の諸例において説明する。例2 この実験とその後の実験のため、以下の試薬を使用した。 (i)赤血球細胞溶解緩衝液: 140mM NH4Cl,17mM Tris (pH 7.65); (ii)白血球細胞溶解緩衝液: 6種類の選択肢の内の1つ、それぞれの選択 肢において、10mMのTrisと0.1%のSDSとを添加した。これらの種 々の塩濃度の1つを使用した(50,100又は150mM NaCl)。pH は、6又は7であった。これによって、次の6種類の溶解緩衝液が調合された。 50mM NaCl,10mM Tris, 0.1%SDS(pH6又はpH7) 100mM NaCl,10mM Tris, 0.1%SDS(pH6又はpH7) 150mM NaCl,10mM Tris, 0.1%SDS(pH6又はpH7)。 各サンプルランにおいて、1mlの前記赤血球細胞溶解緩衝液に、500ul の全血液を添加した。次に、この混合物を5分間、インキュベートし、その後、 これを2500rpmで5分間遠心分離した。インキュベーションの時間は、適 宜変更可能である。これによって、ペレットと上清とが作られた。上清を廃棄し 、ペレットを1mlの新しい赤血球細胞溶解緩衝液中にて再懸濁させた。この新 しい溶液を、2500rpmで3分間回転させた。その結果得られたペレットを 、次に、前述の6種類の白血球細胞溶解緩衝液の1つの中で懸濁させた。この新 しい懸濁液を、65℃で5分間加熱した。加熱後、サンプルを下記の選択肢の1 つにおいて使用した。例3 例2において調製した懸濁液に、700ulのPRO−CIPITATEを添 加した。この混合物を、5分間インキュベートし、次に、遠心分離機でフルスピ ードで5分間回転させた。 サンプルを、例1で述べたようにして、ポリメラーゼ連鎖反応において使用し た。増幅後、増幅産生物を、2.0%LEのアガロースゲル上に流した。 その結果を、前記実験のゲルを示すここに添付の図1A, 1B及び1Cに示す。各ケースにおいて、 ゲルのレーン1は、分子量マーカを示している。 レーン2はコントロールである。 図1Aにおいて、レーン3及び4は、PRO−CIPITATEなしで、10 0mM NaCl,10mM Tris及び0.1%SDS(pH6)を使用し た場合の結果を示し、レーン5及び6は、前記緩衝液にPRO−CIPITAT Eを添加した場合に得られた結果を示す。レーン7及び8において、緩衝液は、 PRO−CIPITATEなしの、150mM NaCl,10mM Tris 及び0.1%SDS(pH6)であった。レーン9及び10においては、PRO −CIPITATEを含む、高級塩緩衝液を使用した。 図1Bは、図1Aに示した結果に対応するものであるが、ここではpHは7で あった。図1Cには、図1Aと図1Bとに対応する結果が示されている。しかし 、ここでは、レーン3は、50mM NaCl,10mM Tris及び0.1 %SDSをpH6で使用した。レーン4及び5は、PRO−CIPITATEが 使用されていることを除いては同じである。レーン6は、pHが7であることを 除いてはレーン3に対応している。レーン7は、pHが7であることを除いては レーン4及び5に 対応している。 図1A,1B及び1Cに示した結果は、PRO−CIPITATEを使用した 場合、信号が明白に改善されていることを示している。この結果は、前記濃度、 あるいはpHとは独立したものであり、従って、その効果を、PRO−CIPI TATEの存在のみに帰することができる。例4 この実験は、非イオン界面活性剤をSDSと組み合わせて使用した場合を記載 する。これは、前者が後者の効果を中和し、これによってサンプルのPCR分析 を可能にすることを示すものである。 500ulの全血液に、例3において説明した1mlの赤血球細胞溶解緩衝液 を添加した。これらの物質を、5分間振動(rocked)(即ち、インキュベ ート)させ、その後、2500rpmで5分間回転させた。前述した例2と同様 、インキュベーションの時間は適宜変更可能である。前記ペレットに、追加の1 mlの赤血球細胞溶解緩衝液を添加し、その後、2500rpmで3分間回転さ せた。 次に、得られたペレットに、500ulの白血球細胞 溶解緩衝液を添加した。第1組のテストにおいて、この溶解緩衝液は以下の1つ を有していた。 a.SDSのみ b.Triton X−100のみ c.SDS+Triton X−100 d.SDS+Tween 20 e.Tween 20のみ 第2組のテストにおいて、下記のように、前記緩衝液にPRO−CIPITA TEも添加した。 a.SDS(溶解緩衝液)、次にPRO−CIPITATE、その後Tween 20 b.SDS(溶解緩衝液)、次にTween 20、その後、PRO−CIPI TATE c.SDS+Tween 20(溶解緩衝液)、次にPRO−CIPITATE d.SDS(溶解緩衝液)、次に、PRO−CIPITATE 前記第1組のテストにおいて、サンプルに溶解緩衝液を添加し、その後、65 ℃で5分間加熱し、その後、例 1と同様にしてポリメラーゼ連鎖反応を行った。前記第2組のテストにおいて、 まず、前記溶解緩衝液を添加し(”a”と”b”と”d”とにおいてはSDSの み、又は、”c”においてはSDS+Tween 20)、次に、これらサンプ ルを第1組のテストと同様に加熱した。その後、残りの試薬を添加した(”a” においては、まずPRO−CIPITATE、次に、Tween 20;”b” においては、まずTween 20、次にPRO−CIPITATE;”c”と ”d”においては、PRO−CIPITATEのみ)。 図2及び3にその結果を示す。 図2において、レーン1及び11は分子量マーカである。レーン2及び3は、 SDSのみを使用した場合に得られた結果である。レーン4及び5は、Trit on X−100のみを使用した場合の結果である。レーン6及び7は、SDS とTritonとの組合せ、そして、レーン8及び9は、SDSとTriton X−100を、同時にではなく、順番に使用した場合を示している。レーン1 0はコントロールである。 Triton X−100を使用した場合のレーン4及び5におけるバンドに 注目されたい。しかし、SDSを使用したときにはバンドがなく、これは、Tr iton X−100がSDSを不活性化することができなかったことを示している。 これに対して、図2bに示されている結果は、Tween 20は、確かにS DSを不活性化したことを証明している。図2bにおいて、レーン1は、分子量 マーカを示している。レーン2及び3は、SDS+Tween 20(同時使用 )の使用を示している。レーン4及び5は、これらの物質を順番に使用した場合 の結果を示している。レーン6及び7は、SDSのみを使用した場合の結果であ り、レーン8及び9は、Tween20のみの場合。レーン10はコントロール である。 図3A及び3Bにおいて、PRO−CIPITATEを使用した場合が示され ている。図3Aにおいて、レーン1は分子量マーカであり、レーン12はコント ロールである。レーン2及び3は、SDSとPRO−CIPITATEとを使用 し、レーン6及び7はTriton X−100と組み合わせてSDSを使用し 、その後、PRO−CIPITATEを使用した。レーン8および9においては 、SDSの後でPRO−CIPITATEを使用し、その後、Triton X −100を使用した。レーン10及び11においては、SDSの後でTrito n X−100を使用し、その 後、PRO−CIPITATEを使用した。図3Bにおいて、レーン1及び12 はレーン3Aと同じである。レーン2及び3は、SDSの後でPRO−CIPI TATEと更にその後でTween 20の使用を示している。レーン4及び5 は、SDSの後でTween20と、更にその後でPRO−CIPITATEの 使用を示す。レーン6及び7は、SDSをTween20と使用し、その後、P RO−CIPITATEを使用した。レーン8及び9はSDSの使用後、PRO −CIPITATEを使用したものである。レーン10及び11は、ブランクで あった。 各ケースにおいて、PRO−CIPITATEは標的配列の増幅を容易にした 。 上述した諸例は、核酸の増幅などのアッセイのために核酸分子を調製するため の方法に関する本発明を記載するものである。本発明の一態様において、全細胞 サンプルは、その中に含まれる核酸を放出させるために溶解される。その後、 述した 、又、その開示内容をここに参考文献として含ませるクルペイ(Krup ey)の米国特許第5,294,681号に記載された少なくとも一種類の非水 溶性の架橋化ポリヒドロキシポリカルボキシル酸を添加する。これらの物質を含 有している試薬は、 であるが、その構造の詳細は、この製品からは知ることができない。しかし、前 記クルペイ(Krupey)特許には、前記ポリカルボキシル酸をいかにして得 るかについての十分な詳述が含まれている。 前記ポリカルボキシル酸の添加後、サンプル中の核酸を、従来のそれらを沈澱 させるためのアルコールの添加工程なしで、直接に回収することができる。その 結果、所望の場合には、そのサンプルを、核酸増幅に必要な試薬と即座に接触さ せることができる。このような試薬としては、例えば、サームス アクアティカ ス(Thermus aquaticus) ヌクレオチドポリメラーゼや、例え ばPWOポリメラーゼのためのその他の等価な酵素がある。これらの試薬に、更 に、多くの周知の核酸増幅のプロトコルに従って、例えば適当なプライマ、デオ キシヌクレオチド、緩衝液などを含ませてもよい。核酸増幅のためのファミリの 中には、現在では既に古典的となっているポリメラーゼ連鎖反応すなわち”PC R”や、リガーゼ連鎖反応すなわち”LCR”があり、これらのすべては当業者 にとって知られているので、ここでリストアップする必要はない。 ここに記載した方法を使用して、核酸を含有するあら ゆる細胞から核酸を得ることができる。(尚、この点に関して、例えば赤血球細 胞は核酸を含んでいない)。ほ乳類細胞などの真核細胞が処理されることが好ま しく、特に、ヒトの細胞が好ましい。このように処理可能な多数のヒト細胞の内 、純化されたサンプルとして、あるいは、全血液サンプルの一部として、白血球 細胞を処理することが特に好適である。 上記概説した調製方法は、種々な細胞タイプに適用可能である。前に挙げた技 術によって示されているように、種々の細胞を各種溶解剤によって溶解し、その 核酸を放出させることはよく知られている。従って、前記細胞サンプルを処理し ているときには、1つは赤血球細胞用、もう1つは白血球細胞用の2つの異なっ た溶解緩衝液を利用すると便利である。ここでも、前に挙げた技術によって示さ れているように、様々な緩衝液は当業者にとって周知である。 前記ポリカルボキシル酸を使用するに当たって、溶解後、但し、そのポリカル ボキシル酸を添加する前に、サンプルを加熱することが特に好ましい。この加熱 は、好ましくは、約50℃〜約70℃の範囲の温度で、少なくとも1分間行われ る。好ましくは、この加熱工程は、10分間以下である。 更に、サンプルからの核酸の純度を更に高めるために、サンプルに対するポリ カルボキシル酸の添加後に遠心分離工程を利用することも可能である。ここでも 、遠心分離のプロトコルは周知である。 上記概説した本発明の方法による核酸の単離後、これらの核酸を後の使用のた めに保存することも可能であるし、あるいは、すぐに増幅を行うことも可能であ る。後者の場合、遊離された核酸分子のアリコットに対して直接増幅試薬を添加 すると、反応が始まる。 本発明の別の態様は、例えば、(i)非イオン性で、かつ、(ii)フェニー ル基を含まない界面活性剤の、ドデシル硫酸ナトリウム、即ち”SDS”も含有 する溶解緩衝液中での使用を例示した。SDSは、溶解剤において、標準的で、 ほとんどいたるところに見られる物質である。前記諸例によって指摘したように 、フェニール基を含有しない、非イオン界面活性剤を使用することによって、S DSによる酵素抑制の問題を避けることができるのである。 より正確には、ポリ(オキシエチレン)n−ソルビタン−モノラウレート、” n”は通常20、でありTween20と称され、非フェニール基含有非イオン 界面活性剤を使用することが好ましい。本発明において 有用なその他の物質には、モノ−ラウレートではなくモノオレエートのTwee n20、N−(D−グルコ−2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル) −N−メチルデカンアミドである”MEGA−10”、N,N−ビス−(3−D −グルコンアミドプロピル)−デオキシコルアミド,1−0−n−ドデシル−β −D−グリコピラノシド,1−0−n−ドデシル−β−D−グルコピラノシル( 1→4) α−D−グルコピラノシド、6−0−(N−ヘプチル−カルバモイル )−メチル−α−D−グルコピラノシド、N−(D−グルコ−2,3,4,5, 6−ペンタヒドロキシヘキシル)−N−メチルオクタンアミド、1−O−n−オ クチル−β−D−グルコピラノシドであるDeoxy−BIGCHAP、ラウリ ン酸シュクロースエステル”Brij−35”又はドデシルポリ(オキシエチレ ングリコールエーテル)23、”Genapol X−080”又はイソトリデシ ルポリ(エチレン グリコール エーテル)n、ここでnは8、ポリエチレンコ ール(polyethylenecol)−ポリプロピレングリコ−ルーコポリ マである”Synperonic PE/F68”、ポリエチレングリコール− ポリプロピレン グリコール コポリマである”Synperonic PE/ F127”、ド デシルポリ(エチレングリコールエーテル)n、ここで”n”は 9、である” Thesit”が含まれる。具体的に除外されるものは、その構造中にフェニー ル基を含む”Triton”界面活性剤である。この含まれるものと除外される ものとのリストはまだまだ続くが、以上挙げたものに加えてその他の非イオン界 面活性剤も当業者にとって周知であると推定される。上述したポリカルボン酸の 使用と同様に、上に挙げたもの全部を含めて、溶解が完了した後、それによって 遊離された核酸分子を増幅反応に使用することができる。 尚、当業者は、本発明が、核酸分子を純化、回収および/又は増幅するのに使 用されるキット(kits)をも含むものであることを理解するであろう。その 最も広い範囲において、このようなキットは、ここに記載した物質の別のポーシ ョンとともに、単数または複数の溶解試薬のポーションを有する。例えば、本発 明の一実施形態は箱などの容器手段を有し、この容器手段は、白血球細胞溶解剤 と、ここに記載したポリカルボキシル酸とのそれぞれの別々のポーションを収納 している。この第1実施形態を改変した別の実施形態において、前記溶解緩衝液 は、ドデシル硫酸ナトリウムを含有し、そのキットの第2アイテムは、非フェニ ール基含有非イオン界面活 性剤である。これらのキットに、更に、サームス アクアティカス(Therm us aquaticus) ポリメラーゼ、あるいはその他の重合酵素のサンプ ルを含ませてもよい。これらのキットをHIVアッセイやその他類似のテスト等 の特定のシステムにおける使用に構成する場合には、関連するプライマの別のポ ーションも含ませることができる。 本発明のその他の特徴は当業者にとって明らかであり、ここに繰り返す必要は ない。 尚、本明細書および諸例は本発明を例示するものであって限定するものではな く、本発明の精神および範囲内のその他の実施形態も当業者にとって自明である と理解される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ダソヴィッチ−ムーディ,メアリー アメリカ合衆国 インディアナ 46260 インディアナポリス ミンバーン・レーン 1449 (72)発明者 ウィンゲット,メリッサ,リアドン アメリカ合衆国 インディアナ 46077 ジムズヴィル カントリー・プレイス 2969

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 核酸増幅用に全細胞含有サンプルを調製する方法であって、以下の工程を 有する、 (i)前記全細胞含有サンプルを、少なくとも一種類の溶解緩衝液に接触させ て核酸含有細胞を溶解する工程、 (ii)前記サンプルに対して、以下の式で表される少なくとも2つのストラ ンドを有する非水溶性架橋化ポリヒドロキシ ポリカルボン酸の一定量を添加す る工程 ここで、各ストランドにおけるその少なくとも1つのマレオイル モエティ の1つのカルボニル基が、 −HN[(H)p(CH)2(OH)m]NH−モエティ に共有結合して、その中で以下の式の少なくとも1つの架橋化モエティを作 り出す、 ここで、Rは水素または低級アルキレン又は炭素元素1〜4の低級アルコキ シ、又はフェニールであり、zは1〜4の整数、pは0又はz−1までの整数、 mは1またはzまでの整数であるものにおいて、ポリ(アルキレン 炭酸)スト ランドへの架橋の比率が1と約200から2までの間であり、前記サンプル中の すべてのタンパク質を隔離するのに十分なものである、そして (iii)前記サンプル中の核酸を回収する工程、ここで、この回収は、アル コール沈澱なしに行われる。 2. 請求項1の方法であって、前記全細胞含有サンプルは全血液サンプルであ る。 3. 請求項2の方法であって、前記全血液サンプルを、赤血球細胞を溶解する 第1溶解緩衝液と、白血球細胞を溶解させる第2溶解緩衝液とに接触させる工程 を有する。 4. 請求項1の方法であって、更に、前記サンプルを工程(i)の後で、かつ 、工程(ii)の前において、約50℃〜約70℃の温度で、約1分間〜約10 分間、加熱する工程を有する。 5. 請求項1の方法であって、更に、前記核酸分子を、前記工程(ii)の後 において前記サンプルを遠心分離にかけることによって回収する工程を有する。 6. 対象の核酸分子を増幅する方法であって、以下の工程を有する、 (i)全細胞含有サンプルを、少なくとも一種類の溶解緩衝液と接触させて核 酸含有細胞を溶解させる工程、 (ii)前記サンプルに対して、以下の式で表される少なくとも2つのストラ ンドを有する非水溶性架橋化ポリヒドロキシ ポリカルボン酸の一定量を添加す る工程 ここで、各ストランドにおけるその少なくとも1つのマレオイル モエティ の1つのカルボニル基が、 −HN[(H)p(CH)2(OH)m]NH−モエティ に共有結合して、その中で以下の式の少なくとも1つの架橋化モエティを作 り出す、 ここで、Rは水素または低級アルキレン又は炭素元素1〜4の低級アルコキ シ、又はフェニールであり、zは、1〜4の整数、pは0又はz−1までの整数 、mは1またはzまでの整数であるものにおいて、ポリ(アルキレン 炭酸)ス トランドへの架橋の比率が1と約200から2までの間であり、前記サンプル中 のすべてのタンパク質を隔離するのに十分なものである、 (iii)前記サンプル中の核酸を回収する工程、ここで、この回収は、アル コール沈澱なしで行われる、そして (iv)前記核酸に対して、前記対象の核酸分子を特異的に増幅する増幅試薬 を添加する工程。 7. 請求項6の方法であって、前記増幅試薬は、少なくとも1対のプライマと 核酸ポリメラーゼとを有する。 8. 請求項7の方法であって、前記核酸はDNAである。 9. 請求項8の方法であって、前記核酸は、サームス アクアティカス(Th ermus aquaticus) 由来DNAポリメラーゼである。 10.核酸含有細胞から核酸を回収するためのキットであって、以下のそれぞれ について各別のポーションを収納するように構成された容器手段を有する、 (i)溶解緩衝液、および (ii)下記式の化合物のサンプル、 ここで,各ストランドにおけるその少なくとも1つのモレオイル モエティ の1つのカルボニル基が、 −HN[(H)p(CH)2(OH)m]NH−モエティ に共有結合して、その中で下記式の少なくとも1つの架橋化モエティを作り 出す、 ここで、Rは水素または低級アルキレン又は炭素元素1〜4の低級アルコキ シ、又はフェニールであり、zは1〜4の整数、pは0又はz−1までの整数、 mは1またはzまでの整数であるものにおいて、ポリ(アルキレン 炭酸)スト ランドへの架橋の比率が1と約200から2までの間である。 11.請求項10のキットであって、前記溶解緩衝液は赤血球細胞溶解緩衝液で あり、前記キットは、更に、白血球細胞用の第2の溶解緩衝液を有する。 12.請求項10のキットであって、更に、 (iii)核酸増幅試薬、 を有する。 13.核酸増幅のために全細胞含有サンプルを調製する方法であって、以下の工 程を有する、 (i)前記全細胞含有サンプルを、ドデシル硫酸ナトリウムを含有する溶解緩 衝液と接触させる工程、そして (ii)前記サンプルに対して、非フェニール基含有非イオン界面活性剤を、 ドデシル硫酸ナトリウムの酵素抑制効果を抑制するのに十分な量だけ添加する工 程。 14.請求項13の方法であっいて、前記非イオン界面活性剤はTween 2 0である。 15.請求項13の方法であって、更に、前記サンプルを工程(i)の後におい て、約50℃〜約70℃の温度で、少なくとも1分間、加熱する工程を有する。 16.対象の核酸分子を増幅する方法であって、以下の工程を有する、 (i)前記全細胞含有サンプルを、ドデシル硫酸ナトリウムを含有する溶解緩 衝液と接触させる工程、 (ii)前記サンプルに対して、非フェニール基含有非イオン界面活性剤を、 ドデシル硫酸ナトリウムの酵素抑制効果を抑制するのに十分な量だけ添加する工 程、そして (iii)前記サンプルに対して、前記対象核酸分子を増幅させるための増幅 試薬を添加する工程。 17.請求項16の方法であって、前記増幅試薬は、少なくとも2つのプライマ とDNAポリメラーゼとを有する。 18.核酸含有細胞から核酸を回収するのに有用なキットであって、以下のそれ ぞれについて別々のポーションを収納するように構成された容器手段を有する、 (i)ドデシル硫酸ナトリウム含有溶解緩衝液、そして (ii)非フェニール基含有非イオン界面活性剤のサ ンプル。 19.請求項18のキットであって、前記非イオン界面活性剤はTween 2 0である。 20.請求項18のキットであって、更に、増幅試薬を有する。
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