JPH10508602A - 肺の薬剤デリバリーを促進するための液体フルオロカーボンの使用 - Google Patents
肺の薬剤デリバリーを促進するための液体フルオロカーボンの使用Info
- Publication number
- JPH10508602A JPH10508602A JP8515431A JP51543196A JPH10508602A JP H10508602 A JPH10508602 A JP H10508602A JP 8515431 A JP8515431 A JP 8515431A JP 51543196 A JP51543196 A JP 51543196A JP H10508602 A JPH10508602 A JP H10508602A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lung
- amount
- medicament
- perfluorocarbon liquid
- perfluorocarbon
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/0012—Galenical forms characterised by the site of application
- A61K9/007—Pulmonary tract; Aromatherapy
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/0012—Galenical forms characterised by the site of application
- A61K9/007—Pulmonary tract; Aromatherapy
- A61K9/0073—Sprays or powders for inhalation; Aerolised or nebulised preparations generated by other means than thermal energy
- A61K9/0075—Sprays or powders for inhalation; Aerolised or nebulised preparations generated by other means than thermal energy for inhalation via a dry powder inhaler [DPI], e.g. comprising micronized drug mixed with lactose carrier particles
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/0012—Galenical forms characterised by the site of application
- A61K9/007—Pulmonary tract; Aromatherapy
- A61K9/0082—Lung surfactant, artificial mucus
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61M—DEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
- A61M2202/00—Special media to be introduced, removed or treated
- A61M2202/04—Liquids
- A61M2202/0468—Liquids non-physiological
- A61M2202/0476—Oxygenated solutions
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10S—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10S128/00—Surgery
- Y10S128/913—Breathable liquids
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Pulmonology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Otolaryngology (AREA)
- Medicinal Preparation (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
ペルフルオロカーボン液体と気体中に分散した微粒状医薬とを含むキットを哺乳動物の肺障害の治療に使用する。キットは、多段階方法で肺に医薬をデリバリーするために使用される。この方法では、生体親和性ペルフルオロカーボン液体を肺に導入し、次いで微粒状医薬を肺に導入し、ペルフルオロカーボン液体で充填または被覆された肺の空間に微粒状医薬を分散させる。
Description
【発明の詳細な説明】
肺の薬剤デリバリーを促進するための液体フルオロカーボンの使用
発明の分野
本発明は医薬デリバリー方法に関する。より詳しくは、特に肺障害及びその他
の生理学的障害の治療用の微粒子形態の医薬のデリバリーを促進するための生体
親和性液体フルオロカーボンの使用に関する。
発明の背景
医薬の予防的または治療的な投与のために多様なデリバリーシステムが可用で
ある。当業界で公知の方法としては、注入(皮下、静脈内、筋肉内または腹膜組
織内)、カテーテルによるデリバリー、皮膚に貼付したパッチまたは皮下に埋込
んだ大形丸剤(bolus)からの拡散、点眼液による眼内デリバリー、丸剤、カプ
セル剤またはゲルキャップ(gelcap)の経口摂取、及び、エアゾール剤の吸入、
がある。エアゾールデリバリーシステムでは一般に、治療有効成分と1種以上の
推進薬(propellant)と有効成分の分散性及び安定性を強化する不活性成分との混
合物が用いられる。エアゾールの吸入は鼻からでも口からでもよく、また、しば
しば自己投与型である。投薬毎の用量が少ないので、一般に推進薬は有効成分の
デリバリーと同時またはデリバリーの少し後に蒸発する。
フルオロカーボンは、生体親和性のフッ素置換炭化水素化合物である。臭素化
フルオロカーボン及びその他のフルオロカーボンも、医学的用途で適正に使用さ
れれば、安全な生体親和性物質であることが知られている。これらは、エアゾー
ル推進薬としての用途以外に、造影剤及び血液代替物質として医学的用途に使用
されている。Longの米国特許第3,975,512号では、臭素化ペルフル
オロカーボンのようなフルオロカーボンを放射線造影のコントラスト強化媒体と
して使用している。
酸素及び二酸化炭素などの気体一般は、ある種のフルオロカーボンに極めて可
溶性である。この特徴を利用して研究者らは乳化フルオロカーボンを血液代替物
質として開発することに成功した。血液代替物質としてのフルオロカーボンの使
用の概要に関しては、Jean G.Riessによる「第二世代の血液代替物
質用ペルフルオロケミカルの選択基準の見直し:構造/特性の関係分析
(Reassessment of Criteria for the Selection of Perfluorochem
icals for Second-Generation Blood Substitutes: Analysis of
Structure/Property Relationship)」、Artificial Organs 8: 34-56,198
4を参照するとよい。
酸素化可能なフルオロカーボンは酸素の溶媒として作用する。これらのフルオ
ロカーボンは高圧力下に酸素を溶解し、分圧の低下に伴って酸素を放出する。二
酸化炭素の蓄積及び放出も同様にして行われる。フルオロカーボンを静脈内に使
用すると、フルオロカーボンは肺を介して自然に酸素化(oxygenation)される。
しかしながら、経皮経管冠動脈血管拡張術、脳出血発作の治療及び臓器保存など
の用途では、使用前にフルオロカーボンの酸素化処理を行うことができる。
酸素化(oxygenated)フルオロカーボンを用いる液体呼吸はいくつかの場合につ
いて実験されている。例えば、酸素化フルオロカーボン液体中に浸漬させた動物
は、肺がフルオロカーボンで満たされているときは酸素と二酸化炭素とを正常に
交換し得る。浸漬実験全体で呼吸作用の仕事量は増加するが、動物は酸素化フル
オロカーボン液体を呼吸することによって生存に十分な酸素を得る。
完全液体呼吸は治療方法としては問題が多い。病院という環境で液体呼吸を用
いる場合、液体を処理するための専用の換気装置を要する。更に、呼吸に用いら
れているフルオロカーボンの酸素化を別個に行う必要がある。液体呼吸に関連す
る経費もかなりのものである。関連米国特許出願第07/695,547号に開
示されている部分液体換気方法は、酸素化フルオロカーボンを用いる液体呼吸の
安全で簡便な臨床適用である。
ヒトには医薬によって治療可能な様々の肺障害(pulmorary condition)が存在
する。いくつかの障害は、早産及び肺の未発達または遺伝子異常などを原因とす
る先天性欠陥から生じる。これらの障害の1つに、早産児に見られる呼吸障害症
候群(RDS)がある。他にも、微粒状物質、感染性物質との接触または傷害な
どによって誘発された肺の外傷を原因とする呼吸障害がある。成人呼吸障害症候
群(ARDS)は成人の肺の外傷を原因とする。感染性物質(細菌、ウイルス及
びカビ(fungal))は局部感染によって肺を損傷するが、このような疾患の治療
方法は公知である。後天性免疫不全症候群(AIDS)の患者または移植臓器の
免疫拒絶を抑制するために薬剤治療を受けている患者などの免疫低下患者は肺感
染症に対する罹患率も高い。肺癌も世界全体では数千人の患者が存在し、しばし
ば死に至る。これらの疾患は、肺呼吸障害を伴う多様な医学的障害のいくつかの
例を示すにすぎない。
肺の表面活性物質障害(lung surfactant conditions)
肺の表面活性物質は、肺胞内部の表面張力を低下させ、低圧力下で肺胞を開い
た状態に維持する機能を有している(The Pathologic Basis of Disease,R
obbins and Cotran eds.,W.B.Saunders Co.,New York,NY 1979)。肺
の表面活性物質は肺表面を被覆しており、肺胞の膨張を促進し、酸素及び二酸化
炭素の移動を媒介する。表面活性物質の補給は、例えば先天性肺表面活性物質欠
乏症患者の治療のような多数の医学療法に有効である。ある種の医療行為では、
例えば、喘息、嚢胞性線維症または気管支拡張症の患者から内因性または外因性
の物質を除去する洗浄剤として肺に流体を添加することが必要とされている。生
理食塩水溶液のような表面活性物質でない液体による洗浄は本来の肺表面活性物
質を除去し、これによって肺の外傷が拡大される。肺の表面活性物質の補給によ
ってこのような外傷を軽減し得る。
現状では、適正な呼吸機能を果たし得るのに十分な量の肺表面活性物質を有し
ていない小児に対して治療用の表面活性物質補給物(surfactant supplement)が
使用されている。呼吸障害症候群(RDS)に対して表面活性物質を補給するこ
とも極めて普通に行われている。表面活性物質の欠乏が肺機能を低下させている
場合、この疾患の特定の形態はヒアリン(hyaline)膜疾患として知られている。
ヒアリン膜は、タンパク質に富みかつフィブリンに富む水腫状流体を含み、この
流体には肺におけるガス交換を妨害する細胞片が混入している。RDSは主とし
て新生児疾患であるが、この疾患の成人形態である成人呼吸障害症候群(ARD
S)は同様の特徴を数多く有しており、同様の治療方法に適応する。
米国では毎年40,000人の小児がRDSに罹患し、RDSによる小児死亡
数は毎年5,000人を数える。RDSの第一の病因は肺の表面活性物質の量が
十分でないことにある。妊娠36週未満で分娩された早産児は、肺の発達が十分
でないため最も危険である。妊娠28週未満で分娩された新生児ではその60〜
80%が生命を脅かす障害になり得るRDSに罹患する可能性がある。
出生直後には、肺を拡張させるために高い呼吸圧が必要である。正常な量の肺
表面活性物質が存在するとき、第一呼吸後に肺は40%までの残気量を維持して
いる。その後の呼吸では、肺が部分的に膨張した状態を維持しているので、より
低い呼吸圧によって肺のガス交換が適正に行われる。小児においても成人におい
ても、表面活性物質が低レベルのとき、毎呼吸後に肺内に空気が実質的に存在し
ない。肺は1呼吸毎に虚脱し、従って、患者はその後の呼吸毎に第一呼吸と同様
の辛い作業を継続しなければならない。従って、呼吸を楽にし肺の損傷を抑える
外的療法が必要である。
早産児には出生時の独力呼吸に要する十分な表面活性物質が欠如している。肺
は誕生後速やかに成熟するので、大抵は3日間または4日間の治療を要するだけ
である。この危機的な時期が過ぎれば、肺は十分に成熟し、新生児が回復する見
込みも高くなる。
成人呼吸障害症候群(ARDS)は、ショックによる肺の外傷、感染、火傷ま
たは直接的肺損傷、免疫過敏反応、出血、または肺の上皮及び内皮に傷害を与え
る刺激物の吸入、などの合併症として生じる。組織学的にはARDSは、毛細血
管損傷を伴う肺胞壁の散在性損傷として現れる。更に、その後のヒアリン膜形成
によって、ガス交換に対する障壁が形成され、その結果として、肺の上皮が更に
失われ、表面活性物質の産生減少、及び、虚脱した肺胞の病巣形成(無気肺)に
至る。これは低酸素症及び肺損傷の悪循環の始まりである。腫瘍、粘液栓または
動脈瘤も無気肺を誘発し得る。
新生児においても成人においても、呼吸障害の進行した症例では、肺が固くな
り、無気状態になる。肺胞は縮小して崩壊し、近位の肺胞管及び気管支は過度に
拡張する。肺胞管及び近位の散乱肺胞の内面をヒアリン膜が被覆する。
呼吸障害の場合、肺で酸素と二酸化炭素とのガス交換が十分に行われないため
代謝性アシドーシスに陥ると生命に危機が及ぶ。肺に空気を取込むためにより大
きい力を必要としている小児がアシドーシスを併発したとき、これは、病児の約
20〜30%にとって致命的な組合わせとなる。
嚢胞性疾患
嚢胞性疾患は、肺の柔組織に異常に大きい空隙が生じる重篤な肺疾患である。
この疾患は概して、先天性気管支原性嚢胞性疾患または肺胞性嚢胞のいずれかで
ある。
気管支原性嚢胞は、肝臓、腎臓及び膵臓の嚢胞性疾患をしばしば伴う稀な先天
性形成異常である。呼吸圧の連続的推力下で膨張する結果として嚢胞性空腔にム
チン様分泌物または空気が充満する。嚢胞、特に分泌物が充満した嚢胞が感染す
ると、嚢胞の内面を覆っている上皮の異形成が進行し、最終的に壊死及び肺膿瘍
に至る。
肺胞性嚢胞はより多い病気であり、この病気の原因は、先天性異常発達または
線維症を伴う炎症性疾患、加齢及び肺胞壁の劣化などであると考えられる。肺胞
性嚢胞の壁は薄く脆くなっており、周囲の肺組織は圧縮されて無気肺になってい
る。実際、弾力性を失った肺胞性嚢胞は吸息毎に風船のように膨らむ。
嚢胞空腔にはしばしばムチン質分泌物が充満しており、これが感染進行の出発
部位の役割を果たす。感染進行に伴って膿瘍形成が促進され、最終的に肺虚脱ま
たは間質性肺気腫に至る。肺に過剰の分泌物が蓄積するので、呼吸を楽にし感染
を防ぐために、余剰のムチン質分泌物を除去する肺洗浄処理が必要である。嚢胞
性疾患は、本質的に進行性であり、弾性線維及び細網線維を劣化させ、これが組
織破壊の素因となる。従って、嚢胞性疾患の治療では、嚢胞組織に対する吸入ス
トレスの軽減と、嚢胞に伴って頻発する感染症の治療との双方の処置が重要であ
る。
肺癌
肺癌は米国及び世界の産業国の死因のかなりの割合(5〜8%)を占めている
。原発性肺癌はほぼ4種類、即ち、偏平上皮癌(肺腫瘍全体の約30〜40%)
、腺癌(約30〜40%)、未分化大細胞癌(10%未満)及び未分化小細胞癌
(約20%)に分類できる。これらのうちでも、体内の他の部位に転移し易い腺
癌及び小細胞癌が特に危険である。
殆どの肺癌は気管との分岐点に近い気管支の壁の内部または表面に発生するが
、腺癌はしばしば肺の中央から外側1/3の部分に発生する。これらの領域はい
ずれも空気中の発癌物質に接触するので、新生物が発生し易い。外気に接触する
ので吸入による化学療法剤の肺への直接投与によって治療できる。しかしながら
、
吸入療法は、腫瘍と健常組織との双方を極めて毒性の強い化学療法剤に接触させ
るので、限定的にしか適用できない。更に、腫瘍が肺の内部で増殖しているとき
、肺組織の部分が腫瘍によって比較的遮蔽され易く、従って吸入治療の効果が及
び難い。
ヒトで発生する肺の疾患及び障害は多岐にわたっているので、肺に医薬をデリ
バリーする有効な方法が必要とされている。肺は、血液との間で化合物交換を行
う主要な部位として機能するので、肺へのデリバリーは薬剤を血流中にデリバリ
ーするためにも使用できる。本発明は、特に、選択された肺組織への比較的迅速
な医薬デリバリーシステムであり、現行の薬剤デリバリー方法よりも優れた利点
を有している。従って、本発明は広い治療的用途を有するであろう。
発明の概要
本発明の1つの特徴によれば、肺の薬剤デリバリー方法が提供される。本方法
は、哺乳類宿主の肺気道に、宿主の肺の機能的残気量に実質的に同等な量または
それよりも少ない量のペルフルオロカーボン液体を導入する段階を含む。本方法
は更に、気体中に分散させた粉末状または他の微粒状の医薬を宿主の気道に導入
する段階を含み、前記ペルフルオロカーボンと前記医薬とを宿主の肺気道に同時
に存在させる。1つの実施態様では、第一の量のペルフルオロカーボン液体を医
薬の導入前に導入する。別の実施態様では、第二の量のペルフルオロカーボン液
体を医薬の投与後に宿主の肺気道に導入する。更に別の実施態様では、ペルフル
オロカーボン液体の導入前に医薬を導入する。別の実施態様は、医薬の導入前の
ペルフルオロカーボン液体による洗浄段階を含む。1つの実施態様では、本方法
は、ペルフルオロカーボン液体の導入段階及び粉末状または微粒状医薬の導入段
階の後に、ペルフルオロカーボン液体を肺気道から除去する追加的段階を含む。
好ましくは、蒸発によってペルフルオロカーボン液体を肺気道から除去する。別
の好ましい実施態様では、吸引または物理的操作のような機械的手段によってペ
ルフルオロカーボン液体を肺気道から除去する。
好ましい実施態様において、導入されるペルフルオロカーボン液体の量は、宿
主の肺の機能的残気量の0.01%〜100%に同等な量である。別の実施態様
において、ペルフルオロカーボン液体の量は、宿主の肺の機能的残気量の約1%
、
2%または5%以上である。または、ペルフルオロカーボン液体の量は、宿主の
肺の機能的残気量の10%以上である。別の好ましい実施態様において、ペルフ
ルオロカーボン液体の量は、宿主の肺の機能的残気量の20%以上である。1つ
の実施態様において、ペルフルオロカーボン液体の量は、宿主の肺の機能的残気
量の約60%または75%以下である。別の好ましい実施態様において、ペルフ
ルオロカーボン液体の量は、宿主の肺の機能的残気量の約40%または50%以
下である。更に別の実施態様において、ペルフルオロカーボン液体の量は、宿主
の肺の機能的残気量の約15%、20%、25%または30%以下である。
1つの実施態様において、医薬は抗生物質である。別の実施態様において、医
薬は抗ウイルス物質である。好ましくは、医薬は抗菌物質である。好ましい実施
態様では医薬は抗癌剤である。1つの実施態様において、医薬は表面活性物質補
給物である。別の実施態様において医薬は少なくとも1種類の酵素である。好ま
しくは酵素がプロテイナーゼである。別の実施態様では、酵素がデオキシリボヌ
クレアーゼである。別の実施態様では、医薬が宿主の免疫系の活性を増加させる
。好ましい実施態様では医薬が免疫抑制剤である。別の実施態様では医薬が充血
除去剤である。
発明の詳細な説明
本発明方法は、肺へのペルフルオロカーボン液体の導入及び微粒子形態の医薬
の導入を含む多段階方法によって哺乳類宿主の肺気道に医薬をデリバリーする方
法を提供する。1つの実施態様においては、第一段階でペルフルオロカーボン液
体を肺に導入し、次いで第二段階で微粒状医薬を導入する。別の実施態様では、
第一段階で微粒状医薬を導入し、ペルフルオロカーボン液体を肺に導入する第二
段階によって肺における医薬の分配を更に促進する。方法の別の実施態様では、
先ずペルフルオロカーボン液体を肺に導入し、次いで微粒状医薬を宿主の肺に導
入し、次に第二の量のペルフルオロカーボン液体を肺に導入する。これらの実施
態様のいずれにおいても、蒸発によってまたは標準洗浄手順で典型的に使用され
る機械的手段によってペルフルオロカーボン液体を肺から除去し得る。このよう
な機械的手段としては、吸引または患者の物理的操作、例えば重力の作用で液体
を排出できるように患者の頭部を低くする操作、などがある。
「肺気道」なる用語は、肺の通路、気管内部の空間、左右の気管支、細気管支
及び肺胞などの通常は空気で満たされた肺の部分を意味する。
「哺乳類宿主」なる用語は、ヒト、並びに、ヒツジ、ブタ、ウサギ、ネコ及び
イヌなどのその他の獣医学及び研究の目的の哺乳動物を意味する。
「微粒状医薬」なる用語は、粉末形態、微結晶懸濁物、他の化合物とのクラス
レート、エアゾール、気相、噴霧化懸濁物、または、当業界で公知の気体に懸濁
し得る任意の他の小粒子の形態の医薬を意味する。但し、体温で液体のペルフル
オロカーボンをエアゾール化し、これに分散させた薬剤は好ましい実施態様に含
まれない。
「微粒状医薬の導入」なる用語は、気体懸濁物の形態の医薬の宿主による能動
的な吸入、または、気体中に分散した微粒状医薬を宿主の肺気道に強制導入する
受動的導入を意味する。
「ペルフルオロカーボン液体」なる用語は、適切な物理的特性を有する生体親
和性の任意のフッ素化炭素化合物を意味する。これらの特性は、低粘度、低表面
張力、低蒸気圧を有し、また、肺の内部に存在するときにガス交換を容易に促進
できるように酸素及び二酸化炭素に対して高い溶解度を有するペルフルオロカー
ボンによってほぼ満たされている。ペルフルオロカーボン液体は、炭素原子とフ
ッ素原子とから構成されてもよく、または、炭素及びフッ素以外の臭素などの原
子またはその他の非フッ素置換基を有するフルオロ化合物でもよい。
しかしながら、ペルフルオロカーボンは3個または4個以上の炭素原子を有し
ており、及び/または37℃で760トル未満の蒸気圧を有しているのが好まし
い。
代表的なペルフルオロケミカルは、例えばC4F9CH=CH4CF9(ときには
F−44Eと呼ばれる)、i−C3F9CH=CHC6F13(F−i36E)及び
C6F13CH=CHC6F13(“F−66E”)のようなビス(F−アルキル)エ
タン、C10F18(F−デカリン、ペルフルオロデカリンまたはFDC),F
−アダマンタン(FA)、F−メチルアダマンタン(FMA)、F−1,3−ジ
メチルアダマンタン(FDMA)、F−ジ−またはF−トリメチルビシクロ〔3
,3,1〕ノナン(ノナン)のような環状フルオロカーボン、F−トリプロピル
ア
ミン(FTPA)及びF−トリブチルアミン(FTBA)のような過フッ素化ア
ミン、F−4−メチルオクタヒドロキノリジン(FMOQ)、F−n−メチル−
デカヒドロイソキノリン(FMIQ)、F−n−メチルデカヒドロキノリン(F
HQ)、F−n−シクロヘキシルピロリジン(FCHP)及びF−2−ブチルテ
トラヒドロフラン(FC−75またはRM101)である。臭素化ペルフルオロ
カーボンとしては、1−ブロモ−ヘプタデカフルオロ−オクタン(C8F17Br
、ときにはペルフルオロオクチルブロミドまたはPFOBと呼ばれる)、1−ブ
ロモペンタ−デカフルオロヘプタン(C7F15Br)及び1−ブロモトリデカフ
ルオロヘキサン(C6F13Br、ときにはペルフルオロヘキシルブロミドまたは
PFHBとして知られる)がある。その他の臭素化フルオロカーボンはLong
の米国特許第3,975,512号明細書に開示されている。
ペルフルオロオクチルクロリド、ペルフルオロオクチルヒドリドのような非フ
ッ素置換基を有するペルフルオロカーボン及び種々の炭素原子数の同様の化合物
も考えられる。
本発明に従って考えられる追加のペルフルオロカーボンとしては、(CF3)2
CFO(CF2CF2)2OCF(CF3)2、(CF3)2CFO−(CF2CF2)3
OCF(CF3)、(CF3)CFO(CF2CF2)F、(CF3)2CFO(CF2
CF2)2F、(C6F13)2Oのようなペルフルオロアルキル化エーテルまたは
ポリエーテルがある。更に、例えば、一般式CnF2n+1−Cn ′F2n ′+1、CnF2 n+1
OCn ′F2n ′+1またはCnF2n+1CF=CHCn ′F2n ′+1を有しており、式
中のn及びn′が同じまたは異なる約1から約10までの数を示す化合物のよう
なフルオロカーボン−炭化水素化合物がある(化合物が室温で液体であればよい
)。このような化合物としては例えば、C8F17C2H5及びC6F13CH=CHC6
H13がある。エステル、チオエーテル及びその他の様々に改変された混合フル
オロカーボン−炭化水素化合物も本発明での使用に適した「フルオロカーボン」
液体の広い定義に包含されることは理解されよう。フルオロカーボンの混合物も
考えられ、本文中で使用した「フルオロカーボン液体」の意味に包含されると考
えられる。考えられる追加の「フルオロカーボン」としては、肺のガス交換に適
応する特性を有するフルオロカーボンがあり、例えば、FC−75、FC−77
、RM
−101、Hostinert 130、APF−145、APF−140、A
PF−125、ペルフルオロデカリン、ペルフルオロオクチルブロミド、ペルフ
ルオロブチル−テトラヒドロフラン、ペルフルオロプロピル−テトラヒドロピラ
ン、ジメチル−アダマンタン、トリメチル−ビシクロ−ノナン及びその混合物が
ある。好ましいペルフルオロカーボンの特徴は、(a)平均分子量が約350〜
570の範囲である、(b)粘度が25℃で約5センチポアズ未満である、(c
)沸点が約55℃以上である、(d)蒸気圧が25℃で約5〜約75トルの範囲
、より好ましくは約5〜約50トルの範囲である、(e)密度が約1.6〜約2
gm/cm3の範囲である、(f)(空気に対する)表面張力が約12〜約20
ダイン/cmである、などの特性を有することである。
ペルフルオロカーボン液体は典型的には、少なくとも10〜15分間の純粋酸
素の呼吸期間後に肺気道に導入される。ペルフルオロカーボンは、呼吸の合間に
気管内管(entracheal tube)に液体を注入するだけの慣用方法によって導入し
得る。または、液体呼吸の場合と同様に、加圧液体としてデリバリーされてもよ
い。更に、液体フルオロカーボンのエアゾールを鼻または口から吸入させてもよ
い。酸素化フルオロカーボンを用いる部分液体換気法は関連米国特許出願第07
/695,547号に開示されている。
肺気道に導入されるペルフルオロカーボン液体の量は好ましくは、宿主の正常
な肺の機能的残気量(FRC)の0.01%〜100%に実質的に同等な量とす
べきである。「肺の機能的残気量」なる用語は、呼息の終了時の肺気道の空間容
積を意味する。異なる種々の用途でペルフルオロカーボンの好適量は異なってい
る。1つの実施態様では、ペルフルオロカーボン液体の量は宿主の肺FRCの1
%、2%、3%または5%以上である。好ましくはペルフルオロカーボン液体の
量は、宿主の肺FRCの10%以上である。別の実施態様では、ペルフルオロカ
ーボン液体の量は、宿主の肺FRCの20%以上である。他の好ましい実施態様
では、ペルフルオロカーボン液体の量は、宿主の肺FRCの30%、50%また
は75%以下である。または、ペルフルオロカーボン液体の量は、宿主の肺FR
Cの20%以下である。宿主の正常な肺FRCは当業界で公知の方法によって算
出される。ペルフルオロカーボンの好ましい肺充填量は不連続なパーセンテージ
でなく、ある範囲内にあることが当業者には理解されよう。従って、本発明の好
ましい実施態様によれば、当業界で公知の標準方法を用いて算出された宿主の肺
FRCの0.01〜1%、0.01〜10%、1〜10%、1〜20%、5〜5
0%、10〜70%、50〜75%、50〜100%及び75〜100%のペル
フルオロカーボンを投与する。
ペルフルオロカーボンを肺に部分充填すると、(a)呼息中にFRCを維持し
表面張力によって誘発される肺胞閉鎖が防止され、(b)ペルフルオロカーボン
が肺胞の内面に維持されるので、これらの肺胞の殆どの表面の表面張力が低下し
、また、(c)肺への気体懸濁物の吸入または強制導入によってデリバリーされ
る粉末状または他の微粒状の薬剤の交換に適した低表面張力の媒体が提供される
。1つの実施態様では、気体懸濁物を慣用の換気人工呼吸装置によって導入する
。患者のFRCを超過させないようにして、液体呼吸に伴う気圧性外傷を防止し
、粉末状薬剤の吸入または強制導入によって生じる付加的な機械的応力を排除す
る。単葉(片側性)または限局部分(大葉性、分節性)へのペルフルオロカーボ
ンのデリバリーも想定される。慣用の換気装置による連続的正圧呼吸をペルフル
オロカーボン及び医薬による治療と併用してもよい。このような併用は、薬剤デ
リバリー促進用ペルフルオロカーボンが比較的長期間(約3時間まで)にわたっ
て肺の内部に維持されているときに特に望ましい。このような長期間維持を達成
するためには、患者のFRCの約100%の量のペルフルオロカーボンを用いる
か及び/または比較的低い蒸気圧のペルフルオロカーボンを用いるとよい。その
理由は、いずれの場合にもペルフルオロカーボンの迅速な蒸発が妨げられるから
である。
比較的高い蒸気圧を有する数種のフルオロカーボンは、速やかに肺組織に吸収
される薬剤の場合のように単一用量の薬剤を速やかに投与する薬剤治療方法に使
用し得る。しかしながら、高い蒸気圧のフルオロカーボンは、薬剤を長期間(時
間)肺に維持するのが必要な薬剤デリバリーの促進にはあまり適していない。こ
のような長期間の薬剤デリバリーに想定されるフルオロカーボン液体は、PFO
B、F−ノンメイム(nonmame)、FDMA、F−アダマンタン、F66E、F
i36E、PFoCl及びPFoHである。高蒸気圧を有するフルオロカーボン
はかなりの割合が蒸発によって失われるので、長期療法の場合には経済的な見地
からも低い蒸気圧のほうがいっそう重要である。
医薬のペルフルオロカーボン促進デリバリーを行った後、ペルフルオロカーボ
ン液体を肺気道から除去し得る。この特定目的に対しては、肺気道からペルフル
オロカーボンを単に蒸発させる技術が好ましい。治療中または治療後の蒸発を促
進するために慣用の換気装置による正圧換気を用いると、患者のFRCのかなり
の部分がペルフルオロカーボンで満たされた状態でも(ペルフルオロカーボンの
蒸気圧によって測定すると)数時間のオーダの期間内にペルフルオロカーボンが
肺から実質的に完全に蒸発する。
特に好適なフルオロカーボンは、肺の虚脱部分を膨張させ、ガス(酸素及び二
酸化炭素)交換を可能にし、及び/または肺の表面活性物質として作用するので
、医薬の促進デリバリーのために一時的に使用できるという機能的特徴を有して
いなければならない。フルオロカーボンは生体親和性であり、殆どのフルオロカ
ーボンは滅菌技術に適応する。例えば、(オートクレーブを用いて)圧力下で熱
滅菌することもでき、または放射線で滅菌することもできる。更に、限外濾過に
よる滅菌も想定できる。
本発明の方法における治療薬として多様な医薬を使用し得る。すべての医薬は
、肺に吸入または強制導入させる微粒状懸濁物の形態でなければならない。好ま
しくは、粉末状医薬を導入する。粉末は、標準的な乾燥・粉砕方法または凍結乾
燥し医薬を気体中に分散させる方法によって得られる。医薬を鼻または口から吸
入または強制(正圧)導入するために、当業界で公知の多くの方法のいずれかを
使用し得る。これらの方法としては、密閉室で医薬を撹拌して機械的に懸濁させ
、次いで密閉室の開口から懸濁物を吸入または強制導入する方法がある。微粒子
は、当業界で公知の標準的なエアゾールデリバリーシステムから吸入させ得る。
吸息中または空気を肺に強制導入するときに、粉末状薬剤を正圧換気チューブも
しくは気管内管に注入するなどの方法で気流中に置かれた微粒状懸濁物を宿主に
投与する。計量した投薬量をこれらのデバイスに機械的に注入し得る。ベンチュ
ーリ効果を利用して粉末状医薬を空気中に分散させるとよい。即ち、空気がベン
チューリ管に対し直角に移動して粉末状薬剤を管内に吸引し、空気中に分散させ
、こ
の空気を肺に吸入させるかまたは機械的に導入する。PCT出願公開第WO94
07514号に記載されているように一定量の気体中に医薬を拍動的にデリバリ
ーしエアゾール化した大形丸剤(bolus)を吸入させる方法も当業界で知られて
おり、該出願公開に記載のデリバリー技術は本発明で使用できる。
ペルフルオロカーボンは、生体親和性であり、肺胞内部の表面張力を十分に低
下させ、肺の表面を容易に被覆し、酸素と二酸化炭素との交換を促進するので、
一時的な肺表面活性物質として機能し得る。粉末状または他の微粒状医薬の導入
と併用するとき、ペルフルオロカーボンは肺への医薬デリバリーを促進し、肺で
は医薬が肺組織によって吸収されるかまたはヒアリン膜もしくは菌類感染などの
肺組織を被覆する物質に作用する。薬剤のペルフルオロカーボン増進デリバリー
はまた、薬剤の肺投与による薬剤の全身デリバリーにも使用でき、この場合には
薬剤が肺膜を透過して速やかに血管系に入る。
酸素化可能な生体親和性液体であるペルフルオロカーボンを介してデリバリー
される治療用表面活性物質補給物は、肺の表面活性物質が様々な理由のいずれか
によって正常なレベルに達していない個体に対して有益であろう。本発明を用い
、正常な酸素/二酸化炭素の交換を継続させながら粉末状の補給用表面活性物質
を肺の罹病領域に直接デリバリーし得る。
ペルフルオロカーボンは、肺の表面活性物質の機能的特性の少なくともいくつ
かを有しているので、洗浄に使用し得る。粉末状またはその他の微粒状の医療物
質のいずれかの導入と併用するとき、更に有利に洗浄できる。
本明細書に開示された方法は、嚢胞性疾患の治療に特に好適であり、その理由
は、ペルフルオロカーボン液体が嚢胞に充満し、比較的静止した位置で嚢胞を開
いた状態に維持し、嚢胞組織に対する機械的応力を緩和するからである。次いで
、薬剤の吸入または強制導入によって粉末状抗生物質を肺に導入することによっ
て、嚢胞内の感染を直接治療できる。
本方法は、吸入中の応力を緩和するだけでなく、薬剤を直接に感染部位に集中
させる。ペルフルオロカーボンは体液に比較して相対的に密度が高いので、下降
して嚢胞空腔を満たす傾向がある。従って、吸入による抗生物質のデリバリーに
備えて嚢胞を開いた状態に維持する。嚢胞に薬剤を直接投与できるので、腸内細
菌叢を減少させてしまう抗生物質の全身性投与が不要になる。このことは、嚢胞
内にムチン質分泌物が存在するので常に肺感染症が発生する危険があり反復的な
抗生物質治療の対象となる慢性嚢胞性疾患の患者には特に重要である。
ペルフルオロカーボンは、嚢胞性疾患を治療するための薬剤の促進デリバリー
と肺洗浄とを併用するために十分な量で使用され得る。ムチン質分泌物が嚢胞内
部に蓄積している場合には、肺の機能的残気量のほぼ100%の量のペルフルオ
ロカーボンを投与し得る。次いで、微粒子の気体懸濁物の吸入または強制導入に
よって粉末状抗生物質を投与する。肺組織が薬剤を吸収し得る十分な時間の経過
後、洗浄または肺治療の分野で公知の他の技術を用いて残留ペルフルオロカーボ
ンを除去し得る。ペルフルオロカーボンはムチン質分泌物に比較して相対的に密
度が高いので、ペルフルオロカーボンが嚢胞内の分泌物を排除し、その後、ペル
フルオロカーボンを除去すると蓄積したムチン質分泌物も同時に容易に除去でき
る。
肺腫瘍の治療には、微粒子の気体懸濁物を吸入または正圧導入することによっ
て抗癌剤を肺に直接導入する方法が使用され得る。この種の治療方法では、殆ど
が細胞毒性である抗癌剤が健常組織と腫瘍組織との双方に接触する。最初に、ペ
ルフルオロカーボン増進デリバリー方法を用いて表面活性物質補給物による処置
を患者に施すことによって健常な肺組織を有毒な抗癌剤から遮蔽し得る。次に、
ペルフルオロカーボン増進デリバリー方法を用いて抗癌剤を腫瘍領域に選択的に
投与し得る。ペルフルオロカーボンは水及び体組織よりも密度が高いので下降す
る傾向があり、患者の姿勢に従って肺の所定の部分に集まる。投与されたペルフ
ルオロカーボンが癌性肺組織の近傍に蓄積し易いように患者の姿勢を決めること
によって、導入された粉末状抗癌剤を腫瘍罹患領域に選択的に局在させる。
液体ペルフルオロカーボン処理と治療用化合物の気体懸濁物の吸入または強制
導入とを組み合わせた方法は、他の形態の薬剤デリバリーに比べて多くの利点を
有している。ペルフルオロカーボン増進デリバリーは他の方法で無効であったり
または全身性デリバリーで破壊されたりしていた医薬に使用できる。例えば、タ
ンパク質は、消化管で破壊されるので通常は経口投与できない。ある種のタンパ
ク質は、筋肉内または静脈内のような全身性投与で使用すると哺乳類宿主に重篤
なアレルギー反応及びショックを引き起こす恐れがある。
更に、ペルフルオロカーボンが体組織に比べて相対的に密度が高いので、ペル
フルオロカーボンを医薬と共に使用することによって、医薬を肺の特定部分に集
中させ得る。患者に適正な姿勢をとらせることによって、ペルフルオロカーボン
をいくつかの肺胞に選択的に蓄積させ、これらの肺胞を開いた状態に維持できる
ので、導入された医薬懸濁物が当該肺胞に比較的到達し易くなる。
どの場合にも、薬剤の使用量は、標的となる障害の局部的治療または全身的治
療に有効な量とすべきである。医薬品の有効量は、実験によってまたは基準標品
を参考にすることによって容易に決定できる。
ペルフルオロカーボン液体は、薬剤デリバリーの増進に加えて、肺の内部から
内因性物質または異物を除去するために使用され得る。ペルフルオロカーボン液
体は、慣用の生理食塩水に代替して洗浄に使用し得る。ペルフルオロカーボンは
酸素化可能であるため、治療中の患者に酸素を供給できるので、より長時間のよ
り危険の少ない洗浄処理が可能になる。更に、ある種のペルフルオロカーボンは
肺表面活性特性を有しているので、天然の肺表面活性物質の除去の影響を小さく
する。ペルフルオロカーボン液体の密度は水及び体組織のほぼ2倍であり、従っ
て、ペルフルオロカーボンが下降し、除去すべき物質を排除する。次いで、洗浄
作業で周知の機械的手段によってペルフルオロカーボンを除去すると、排除され
た物質は浮遊しており同時に除去され得る。これらの特性は、例えば、過剰なム
チン質分泌物が肺に蓄積している嚢胞性線維症の患者の完全治療のような、洗浄
と薬剤のペルフルオロカーボン増進デリバリーとの併用が必要な場合に特に重要
である。
以下の非限定的実施例の参照によって本発明の普遍的原理がより十分に理解さ
れよう。
実施例1:表面活性物質補給物のデリバリー
粉末状表面活性物質補給物は、(妊娠36週未満で生まれた)早産児のRDS
患者及び肺外傷に起因する成人ARDS患者などの表面活性物質欠乏症患者の治
療に有効である。炎上中の建物の内部にいたため火傷及び煙の吸入などによって
ARDSに陥った成人は、肺の上皮及び内皮に毛細血管の損傷を伴う重篤な損傷
を生じている。上皮の損傷によって患者の表面活性物質の産生は低下し、虚脱肺
胞の病巣(無気肺)が形成され、最終的には局在性低酸素症となる。ペルフルオ
ロカーボン増進デリバリー法を使用して微粒子の気体懸濁物の吸入または強制導
入を行い、粉末形態の表面活性物質補給物を医薬として用いることによって患者
を治療する。
患者を慣用の換気装置に入れ、純粋酸素を約10〜15分間呼吸させる。次に
、連続的な正圧換気によって供給されている空気を呼吸する合間に液体を気管内
管に注入することによってペルフルオロカーボン液体を肺気道に導入する。肺気
道に導入されるペルフルオロカーボン液体の量は、当業界に公知の方法で算出し
た患者の正常な肺の機能的残気量(FRC)の100%に実質的に同等な量であ
る。表面活性物質補給物をより長期間(時間)肺に維持する必要があるので、導
入されるペルフルオロカーボン液体は比較的低い蒸気圧のものである。従って、
PFOB、F−ノンメイム、FDMA、F−アダマンタン、F66E、Fi36
E、PFoCl及びPFoHのいずれかの単独投与または併用投与を行う。
ヒトまたは動物の肺洗浄によって調製した抽出物に由来するタンパク質(SP
−A、SP−B及びSP−C)から成る表面活性物質補給物を、粉末形態の補給
物の吸入により投与する。肺の表面活性物質として有用な別の微粒状治療薬とし
ては、ジホスファチジルコリンとホスホグリセロールとの7:3混合物のような
リン脂質の合成混合物がある。粉末状表面活性物質を吸入によって投与すると、
微粒子は、吸息中に正圧換気ラインまたは気管内管を介して微細懸濁物として定
期的に注入される。担当医師が判断する肺損傷の程度次第で表面活性物質はタン
パク質性でもよくまたはりん脂質性でもよくまたは双方の混合物でもよい。表面
活性物質補給懸濁物の吸入後、肺組織の全表面に表面活性物質を確実に分散させ
るために、第二の量のペルフルオロカーボン液体を投与する。第二の量のペルフ
ルオロカーボン液体により、また、表面活性物質補給治療の合間にもペルフルオ
ロカーボン液体が存在することによって肺胞を開いた状態に維持することが確保
される。
組織の損傷の程度次第では、表面活性物質補給物のペルフルオロカーボン増進
デリバリーを定期的に反復する。治癒が進行し、患者の生来の表面活性物質が補
給用表面活性物質によって交換されたときには、補給用表面活性物質の投与の合
間にペルフルオロカーボンを完全に蒸発させることができよう。治癒が進行し、
肺胞内にペルフルオロカーボンが存在しなくても肺胞が開いた状態に維持される
ようになると、その後に投与される補給用表面活性物質は、少量のペルフルオロ
カーボン液体(患者の正常FRCの0.01%〜10%)の投与後及び/または
F44E、FDC、FTPA、FMOQ、FMIQ、FHQ、FCHP、FC−
75、RM−101、C7F16Br及びC6F13Brのような比較的高い蒸気圧の
ペルフルオロカーボンの使用後に吸入させるとよい。
損傷肺組織治療用の治療薬デリバリー以外にも、本発明方法は肺癌患者に抗癌
剤を投与するために使用し得る。化学療法剤(例えばアドリアマイシン)、放射
性核種(単独または癌特異的抗体に結合)及びリシンのような毒素(単独または
癌特異的抗体に結合)などの、微粒状形態に配合できる多様な抗癌剤はいずれも
本発明方法によってデリバリーできる。
実施例2:抗ガン剤のデリバリー
肺の中央から外側1/3まで腺癌に罹患しており体内の他の部位への転移は見
られない患者を、種々の固形癌に有効な細胞障害剤である粉末状ドキソルビシン
−HCl(例えばアドリアマイシン(商標))によって治療する。ドキソルビシ
ンは悪性腫瘍細胞を選択的に殺傷し核酸に結合することによって腫瘍退行を惹起
する抗生物質である。
先ず、腫瘍罹患領域が重力的に低い点に位置し、液体ペルフルオロカーボンが
選択的に該領域の周囲に集まるように患者の姿勢を決める。液体呼吸の場合と同
様に圧力下で肺気道にペルフルオロカーボン液体を導入する前に、患者に純粋酸
素を約10〜15分間呼吸させる。患者の正常な肺FRC(当業界で公知の方法
によって算定)の0.1%〜50%に実質的に同等な量のペルフルオロカーボン
液体を導入する。この量は、導入されるペルフルオロカーボンが癌組織の周囲に
集まり易いように腫瘍の大きさ及び場所に依存する。腫瘍の場所次第では、片側
性デリバリーまたは限局性デリバリー(大葉性、分節性)が好ましいであろう。
化学療法剤の有効投与のためにペルフルオロカーボン液体を肺に長期間(時間
)維持する必要があるので、比較的低い蒸気圧のペルフルオロカーボン液体を使
用
する。好ましいペルフルオロカーボンとしては、単独投与または併用投与される
PFOB、F−ノンメイム、FDMA、F−アダマンタン、F66E、Fi36
E、PFoCl及びPFoHがある。
次に、凍結乾燥した粉末状ドキソルビシンを、治療すべき腫瘍の大きさに従っ
て医師が決定した投薬量で吸入させる。一般には、10mgまたはそれ以下の投
薬量を吸入させるが、過剰量を投与すると心筋障害及びその結果として心不全に
陥る危険があるので、累積投薬量が550mg/m2を超過しないようにする。
ドキソルビシンはまた重篤な局部組織壊死を引き起こすので、健常組織の薬剤接
触を抑えるように配慮が必要である。表面活性物質補給物の吸入(実施例1)は
化学療法治療と併用し得る。ドキソルビシン投与の前に肺の全表面に表面活性物
質補給物を投与することによって、健常組織を抗癌剤の細胞毒性から保護し得る
。ドキソルビシン投与後に肺の全表面に表面活性物質補給物を投与することによ
って、化学的襲撃によって肺内部の正常組織から失われた表面活性物質が補充さ
れる。
ペルフルオロカーボンが蒸発によって完全に消散するまでは腫瘍に対するペル
フルオロカーボン増進デリバリーを促進するように患者の姿勢を維持する。次い
で患者を正常な姿勢で静養させる。
単独投与または併用投与される他の抗腫瘍性代謝拮抗物質もこの方法で化学療
法剤として使用し得る。このような物質の例として、5−フルオロ−2,4(1
H,3H)−ピリミジンジオン(5−FU)、硫酸ビンブラスチン(特に他の化
学療法剤に耐性の癌腫に対して)及びメトトレキセート(特に偏平上皮癌及び小
細胞肺癌に対して)がある。
すべての抗腫瘍性代謝拮抗物質は高度に毒性なので、これらの物質の投与は癌
の化学療法の経験のある、免許をもつ医師が慎重に管理しなければならない。こ
の方法を用いた化学療法剤の投与は、毒性の徴候、特に治療部位の出血について
患者をモニターできるように少なくとも最初は患者の入院中に行う必要がある。
流感、風邪に伴う気管支炎または気腫などの慢性障害の患者では気管支樹状構
造における粘液分泌が極めて多い。蓄積された粘液分泌物は感染した肺で細菌ま
たはカビの主要増殖部位となる。呼吸障害に伴って生じる感染症も抗生物質のデ
リバリー促進方法を用いて治療できる。
実施例3:気管支炎関連感染症治療のための抗生物質のデリバリー
流感から重篤な気管支炎を併発して入院した小児を、ストレプトコッカス、ニ
ューモコッカス及びペニシリアーゼ非産生スタフィロコッカスなどのグラム陽性
及びグラム陰性の生物に対して広スペクトル抗菌活性を有する半合成抗生物質で
ある三水和アモキシシリン(amoxicillin)(以下、アモキシシリン)で治療する
。病児を正圧換気装置に入れ、純粋酸素を約10〜15分間呼吸させる。次に、
液体呼吸の場合と同様に圧力下で肺にペルフルオロカーボンを導入する。病児の
正常な肺の機能的残気量(当業界で公知の方法によって算定)の0.1%〜50
%に実質的に同等な量のペルフルオロカーボン液体を導入する。F44E、FD
C、FTPA、FMOQ、FMIQ、FHQ、FCHP、FC−75、RM−1
01、C7F15Br及びC6F13Brのような、治療の終了後に正常呼吸または換
気装置促進呼吸によって蒸発し易い比較的高い蒸気圧のペルフルオロカーボンが
好ましい。ペルフルオロカーボンを投与した後、約1〜10mg/kgの投薬量
の粉末状アモキシシリンを正圧換気装置によって供給される圧力下で病児の肺に
導入する。抗生物質治療後、換気装置促進呼吸中にペルフルオロカーボンが蒸発
する。抗生物質は感染部位にデリバリーされるので、抗生物質の使用量は標準経
口投薬量(8時間毎の分割服用で40mg/kg/日)に比べて少ない。
約8時間後に第二の投薬量で同じ治療を繰り返し、以後、薬剤による感染の抑
制が認められるまで8時間毎に治療を繰り返す。抗生物質のペルフルオロカーボ
ン増進デリバリーを用いた治療を1回または数回行った後、病児に対して標準経
口投薬量のアモキシシリンの投与を継続する。
抗生物質と共に微粒子形態の充血除去剤(例えば塩酸エフェドリン)を使用し
てもよい。充血除去剤は抗生物質と共に粘液分泌を抑制するために必要な投薬量
で導入される。更に、肺組織に感染性傷害の徴候があるときは、抗生物質の吸入
中に表面活性物質補給物(実施例1参照)を添加してもよい。
AIDS患者または移植片拒絶を防止するために免疫抑制剤を服用している患
者のような免疫低下患者は肺感染症のような感染症に普通以上に罹患し易い。薬
剤のペルフルオロカーボン増進デリバリー方法はこのような患者の治療に使用し
得る。
実施例4:免疫低下患者の肺感染の治療
高熱を発し気管支に充血が見られる肺感染症の成人AIDS患者が救急機関に
収容されている。実施例3に記載のペルフルオロカーボン増進デリバリーを用い
てこの患者をアモキシシリンによって治療する。但し、8時間毎に約10〜10
0mgの成人投薬量の粉末状アモキシシリンの投与前及び投与後にペルフルオロ
カーボン液体を導入する。患者が免疫低下状態であり、衰弱しているため肺胞虚
脱の可能性も大きいので、抗生物質の導入前にペルフルオロカーボン液体を導入
して肺胞を確実に開いた状態に維持する。抗生物質導入後のペルフルオロカーボ
ン液体の導入は、全部の肺組織に抗生物質を確実に分散させるためである。どち
らの場合にも、正常な肺の機能的残気量(当業界で公知の方法によって算定)の
50%に実質的に同等な量のペルフルオロカーボン液体を導入する。アモキシシ
リンをペルフルオロカーボン増進デリバリー法で投与した1日後または2日後に
は、8時間毎に500mgの経口投薬量に切り替えて、投与を約8〜10日間継
続する。
肺胞マクロファージは、刺激に応じて肺に移動し、肺で細菌または外来粒子の
ような異物を飲込んで除去する食細胞である。肺胞マクロファージの活性強化物
質と共にペルフルオロカーボン増進治療を使用すると肺の外来刺激物の除去が促
進される。
実施例5:肺のマクロファージ活性を増進させる免疫活性因子のデリバリー
細胞性免疫は、タンパク質分解性消化及びリンパ系への物理的除去を介して異
物及び病原体を飲込んだり体内から除去することによって異物及び病原体を攻撃
するマクロファージと呼ばれる細胞に依存する。マクロファージは、肺に外来刺
激物が存在するときに肺に移動する。マクロファージは、いくつかのクラスのT
細胞によって産生されるタンパク質であるリンホカインによって活性化される。
このプロセスは、マクロファージが外来侵入物を飲込んで部分的に消化する、マ
クロファージが侵入物に由来の抗原を細胞表面に提示する、これらの抗原が抗原
特異的T細胞によって認識される、次いでT細胞がリンホカインを産生し、この
リンホカインが他の食細胞を現場に移動させるというカスケードのイベントを含
むので遅いという欠点を有している。
細菌または微粒状刺激物との接触直後に既知のマクロファージ活性化リンホカ
インを肺にデリバリーすることによって、マクロファージ媒介除去プロセスを促
進し、刺激物の除去をより迅速に惹起し得る。インターロイキン−2(IL−2
)は、マクロファージ活性を増進させる多機能リンホカインである。
産業事故に巻き込まれて大量の微粒状刺激物を浴びた化学処理プラントの作業
員が重篤な呼吸障害に陥っている。先ず、当業界で公知の洗浄技術を用いペルフ
ルオロカーボン液体(患者の肺FRCの100%に等しい量を使用)によって患
者の肺を洗浄処理し、除去し易い微粒子の大部分を除去する。標準洗浄技術を用
いてペルフルオロカーボン液体を機械的に除去する。次に、粉末状IL−2のペ
ルフルオロカーボン増進デリバリー方法を用いて患者を治療する。
患者を慣用の換気装置に入れ、純粋酸素を約10〜15分間呼吸させた後、呼
吸の合間に気管内管に液体を注入することによって肺気道にペルフルオロカーボ
ン液体を導入する。ペルフルオロカーボン液体の導入量は、当業界で公知の方法
で算出した患者の正常な肺FRCの100%に実質的に同等な量である。表面活
性物質補給物を長期間肺に維持するので、導入されるペルフルオロカーボン液体
は比較的低い蒸気圧の液体である。従って、PFOB、F−ノンメイム、FDM
A、F−アダマンタン、F66E、Fi36E、PFoCl及びPFoHのいず
れかを単独投与するかまたは併用投与する。
IL−2を正圧換気中に正圧換気ラインまたは気管内管を介して微細懸濁物と
して注入するのでIL−2が微粒子形態で投与される。化学粒子の吸入またはそ
の後の洗浄によって表面活性物質またはその下層の組織の損傷の懸念があるとき
は、担当医師の判断で肺表面活性物質補給物として有用な他の微粒状治療薬(実
施例1参照)を使用してもよい。ペルフルオロカーボンを肺に維持している間に
IL−2と表面活性物質補給物とを多数回吸入させてもよい。または、IL−2
を1回だけ吸入させ、次いで、外来粒子の食作用中に肺胞表面に維持されるよう
に表面活性物質補給物を多数回吸入させてもよい。
治療後、ペルフルオロカーボンは正常呼吸中に蒸発によって消散する。
有害な粒子またはアレルギー反応を引き起こす粒子に接触した後に生じる肺の
急性炎症は、免疫抑制剤のペルフルオロカーボン増進デリバリーによって治療し
得る。
実施例6:免疫抑制剤のデリバリーによる急性炎症反応の治療
有毒粒子または強毒粒子との接触に応答してマクロファージ及び多形核細胞が
肺組織に迅速に侵入するとき、肺は炎症を起こして苦痛が増し呼吸困難になる。
炎症を軽減するためには抗炎症ステロイドのような免疫抑制剤がしばしば使用さ
れる。抗炎症ステロイドを肺に分散させることは症状を緩和するために極めて重
要である。
大量の花粉に接触して重篤なアレルギー反応と極度の呼吸困難に苦しんでいる
患者がいる。患者は救急機関に収容され、ペルフルオロカーボン増進デリバリー
方法を用いて微粒状フルニソリド(6α−フルオロ−11β,16α,17,2
1−テトラヒドロキシプレグナ−1,4−ジエン−3,20ジオン サイクリッ
ク16,17−アセチル及びアセトン)で治療される。
急性の炎症は呼吸能力の重篤な低下を生じさせるので、患者を正圧換気装置に
入れ、純粋酸素を約10〜15分間呼吸させる。次いで、顕著な抗炎症活性及び
抗アレルギー活性をもつコルチコステロイドであるフルニソリドを0.25〜0
.5mgの投薬量で、実施例5に記載のように換気装置によって供給される圧力
下で肺に導入する。次いで、連続的な正圧換気によって供給されている空気を呼
吸する合間に、液体呼吸の場合と同様の圧力下で肺または気管内管にペルフルオ
ロカーボンを導入する。肺胞の狭窄の程度に従って、(当業界で公知の方法によ
って算出した)患者の正常な肺の機能的残気量の0.1%〜100%に実質的に
同等な量のペルフルオロカーボン液体を導入する。ペルフルオロカーボンが治療
の終了後に正常呼吸または換気装置補助呼吸によって容易に蒸発するように、F
44E、FDC、FTPA、FMOQ、FMIQ、FHQ、FCHP、FC−7
5、RM−101、C7F15Br及びC6F13Brのような比較的高い蒸気圧のペ
ルフルオロカーボンが好ましい。使用されるフルニソリドの投薬量は0.25〜
0.5mgであり、必要ならば約10〜12時間後に再度投与してもよい。ペル
フルオロカーボン液体の導入によって薬剤が肺胞に容易に分散するので、フルニ
ソリドの必要な投薬量は標準的自己投与型エアゾール吸入システムを用いる患者
に必
要な投薬量よりも少ない。治療の終了後、炎症が速やかに鎮静しない場合には肺
胞を開いた状態に維持するために、3時間程度の間は患者にペルフルオロカーボ
ンを供給する。炎症の鎮静後、ペルフルオロカーボンを呼吸中に蒸発によって消
散させる。
本発明方法を他の抗炎症剤、例えば、トリアムシノロン(9−フルオロ−11
β,16α,17,21−テトラヒドロキシプレグナ−1,4−ジエン−3,2
0ジオン)、トリアムシノロンアセトニド(9−フルオロ−11β,16α,1
7,21−テトラヒドロキシプレグナ−1,4−ジエン−3,20ジオン サイ
クリック16,17−アセタール)、ベクロメサゾンジプロピオネート(9−ク
ロロ−11β,17,21−トリヒドロキシ−16β−メチルプレグナ−1,4
−ジエン−3,20−ジオン 17,21−ジプロピオネート)、ベータメサゾ
ンリン酸ナトリウム(9−フルオロ−11β,17,21−トリヒドロキシ−1
6β−メチルプレグナ−1,4−ジエン−3,20−ジオン 21−リン酸ナト
リウム)、ヒドロコルチゾン(プレグナ−4−エン−3,20−ジオン,21(
アセチルオキシ)−11,17−ジヒドロキシ−アセテート)、デキサメサゾン
リン酸ナトリウム(9−フルオロ−11β,17−ジヒドロキシ−16α−メチ
ル−21−(ホスホノオキシ)プレグナ−1,4−ジエン−3,20−ジオン1
7,21−二ナトリウム塩)、及び、トリアムシノロンアセトニド(9−フルオ
ロ−11β,16−α,17,21−テトラヒドロキシプレグナ−1,4−ジエ
ン−3,20−ジオン サイクリック16,17−アセタール)と共に使用する
ことも想定できる。
ヒアリン膜はARDS及び小児ヒアリン膜疾患に伴って肺のガス交換を実質的
に妨害するので、ヒアリン膜の溶解は患者の酸素利用及び炭酸ガス排出の能力を
増強する。
実施例7:ヒアリン膜溶解酵素のデリバリー
ヒアリン膜は、タンパク質に富みかつフィブリンに富む水腫状流体を含み、こ
の流体には細胞片が混入している。従って、タンパク質と核酸などの細胞片とを
溶解させる酵素によって分解される。プロテイナーゼ及びデオキシリボヌクレア
ーゼのペルフルロカーボン増進デリバリーはヒアリン膜を溶解し、正常な細胞
(即ちマクロファージ)作用によって一層容易に除去し得るものにする。
ヒアリン膜の形成及び虚脱肺胞の病巣(無気肺)を伴う成人ADRS患者を標
準使用されている正圧換気装置に入れる。純粋酸素を約10〜15分間呼吸させ
た後、連続的な正圧換気によって供給されている空気を呼吸する合間に気管内管
に液体を注入することによってペルフルロカーボン液体を肺気道に導入する。(
公知方法で算出した)患者の正常な肺FRCの約100%に同等な量のペルフル
ロカーボン液体を肺気道に導入する。表面活性物質補給物を長期間(時間)肺に
維持する必要があるので、導入されるペルフルオロカーボン液体は比較的低い蒸
気圧のものである。従って、PFOB、F−ノンメイム、FDMA、F−アダマ
ンタン、F66E、Fi36E、PFoCl及びPFoHのいずれかを単独投与
するかまたは併用投与する。
いずれも粉末形態のプロテイナーゼであるフィブリノリシン及びデオキシリボ
ヌクレアーゼの組合わせを微粒子の吸入によって導入する。フィブリノリシンは
ウシ血漿に由来し、主として線維素性滲出物を消化する。デオキシリボヌクレア
ーゼはウシ膵臓に由来し、デオキシリボ核酸(DNA)を攻撃して、大きいポリ
ヌクレオチドを産生する。併用される酵素の用量は、患者の肺のヒアリン膜形成
の程度に従って、フィブリノリシン5〜25単位(Loomis)及びデオキシ
リボヌクレアーゼ3,000〜15,000単位(Christensen)と
する。正圧換気ライン内または気管内管を介して粉末の微細懸濁物を定期的に注
入する吸入方法によって粉末状酵素を投与する。
患者が更に、ヒアリン膜に誘発された低酸素症による表面活性物質の欠乏を示
す場合には、吸入させる酵素混合物に表面活性物質補給物(実施例1参照)を加
えてもよい。合成リン脂質性の表面活性物質補給物が好ましい。その理由は、タ
ンパク質性の表面活性物質補給物は酵素混合物中でプロテイナーゼの競合的阻害
物質として作用するからである。または、タンパク質性またはリン脂質性の表面
活性物質補給物を酵素混合物の吸入後に使用してもよい。フィブリノリシンを競
合的に阻害することによって酵素混合物の活性を「停止させる」ためにタンパク
質性表面活性物質補給物を使用してもよい。
肺に維持されるペルフルオロカーボンの量は蒸発によって減少すると考えられ
るので、低酸素症による組織損傷の程度次第では、治癒中の虚脱肺胞を開いた状
態に維持するためにペルフルオロカーボン液体を定期的に補充する。治癒が進行
すると、任意に機械的換気を用いて正常呼吸中にペルフルオロカーボンを完全に
蒸発させる。
薬剤のペルフルオロカーボン増進デリバリーは、米国で発病患者数が増えてい
る結核の治療に使用され得る。
実施例8:抗炎症性抗菌物質の局在性デリバリーによる結核の治療
ペルフルオロカーボン増進方法を使用して微粒形態のメフェナミンのナトリウ
ム塩をデリバリーする。この薬は、結核菌の静菌作用のような静菌活性及び殺菌
活性を有する局部抗炎症剤として有用である。殆どの形態の薬剤耐性結核に対し
て有効な粉末状硫酸ストレプトマイシンを吸入治療薬に加えてもよい。
結核の診断が確定した患者に対して、先ず、罹患領域(X線または他の非侵襲
的診断手段によって測定)が重力的に低い点に位置し、ペルフルオロカーボンが
当該領域の周囲に選択的に集まるように患者の姿勢を決める。患者に純粋酸素を
約10〜15分間呼吸させた後、液体呼吸の場合と同様に圧力下で肺気道にペル
フルオロカーボン液体を導入する。患者の正常FRC(当業界で公知の方法によ
って算出)の0.1%〜100%に実質的に同等な量のペルフルオロカーボン液
体を導入する。この量は、導入されたペルフルオロカーボンを感染組織の周囲に
集めるように感染症に罹患した場所及び面積に基づいて選択される。感染の程度
次第によっては片側性デリバリーまたは限局性デリバリー(大葉性、分節性)の
いずれかが好ましい。
抗菌物質の有効投与のためにはペルフルオロカーボンを長期間(時)肺に維持
する必要があるので、比較的低い蒸気圧のペルフルオロカーボン液体を使用する
。好ましいペルフルオロカーボンは、単独投与または併用投与されるPFOB、
F−ノンメイム、FDMA、F−アダマンタン、F66E、Fi36E、PFo
Cl及びPFoHである。
1種または複数の抗菌物質(例えば、硫酸ストレプトマイシンとメフェナミン
ナトリウムとの併用)を含む粉末状治療薬を患者に吸引させる。抗菌物質が罹患
組織によって吸収されるように3時間程度の期間は患者が動かないようにする。
この期間中にも正常呼吸の結果としてペルフルオロカーボン液体が蒸発する。数
カ月間は、感染の除去を促進する全身性抗生物質を投与する治療を毎週繰り返す
。
直接的な肺疾患以外に、他の治療目的の薬剤デリバリーにも薬剤のペルフルオ
ロカーボン増進デリバリー方法を使用し得る。
実施例9:ペルフルオロカーボン注入後の粉末状ウロキナーゼの吸入による肺塞
栓の治療
肺の動脈の血栓(blot clot)による閉鎖は動脈閉塞に進展する。動脈閉塞は
下層の肺柔組織の梗塞に進展する。鞍状栓子の場合には肺の動脈の主な血管が閉
塞され肺の血流が停止するので突然死もあり得る。
静脈内に注入されるウロキナーゼは肺塞栓症の溶解を促進するためにしばしば
使用される。腎臓から産生される酵素ウロキナーゼは内因性線維素溶解系に作用
する。ウロキナーゼはプラスミノーゲンを酵素プラスミンに変換し、プラスミン
は、線維素クロット並びにプラスミノーゲン及び他の血漿タンパク質を分解する
。しかしながら、ウロキナーゼは肝臓によって速やかに分解されるので、静脈内
に注入されたウロキナーゼの半減期は約20分間以下である。更に、少し前に外
科手術を受けたりまたは胃腸出血があった場合にはウロキナーゼの全身性注射は
禁忌である。
肺塞栓の患者は、薬剤のペルフルオロカーボン増進デリバリー方法を用い、ウ
ロキナーゼを粉末(マンニトール、アルブミン及び塩化ナトリウムのような不活
性担体を含み得る低分子量形態)として吸入させることによって治療し得る。
塞栓が重力的に低い点に位置するように塞栓の位置に従って患者の姿勢を決め
る。次に、患者に純粋酸素を約10〜15分間呼吸させる。液体呼吸の場合と同
様に圧力下で肺気道にペルフルオロカーボン液体を導入する。肺気道に導入され
るペルフルオロカーボン液体の量は、当業界で公知の方法によって算出された患
者の正常な肺FRCの0.1%〜100%に実質的に同等な量である。この量は
、導入されたペルフルオロカーボンが塞栓に近い領域に集まり易いように塞栓の
大きさ及び場所に基づいて選択される。ペルフルオロカーボンを沈降させる場所
次第では片側性デリバリーまたは限局性デリバリー(大葉性、分節性)が好まし
い。ウロキナーゼは速やかに導入されると考えられるので、導入されるペルフル
オロ
カーボン液体は、比較的高い蒸気圧を有する液体である。肺梗塞が既に生じてお
り肺胞が虚脱している場合、肺胞を同時に開いておくために低蒸気圧ペルフルオ
ロカーボンを使用してもよい。
塞栓の領域にペルフルオロカーボンが沈降した後、単一用量の粉末状ウロキナ
ーゼを吸入させ、残存するペルフルオロカーボンが蒸発するように患者を正常呼
吸させる。患者の肺の溶血をモニターし、投与中の肺組織を保護するために表面
活性物質補給物(実施例1参照)を投与ウロキナーゼに加えてもよい。ウロキナ
ーゼの増進デリバリーは塞栓に近い領域で生じるので、活性を要する部位の近傍
でウロキナーゼ濃度が高い。従って、全身性デリバリーの場合の内出血に関連す
る問題が克服される。
嚢胞性線維症患者の肺のムチン質分泌物の蓄積のような慢性障害も本発明方法
を用いて治療し得る。この場合のペルフルオロカーボン液体は、薬剤デリバリー
の前に洗浄による余剰分泌物の除去という追加の機能を果たす。
実施例10:肺からの余剰ムチン質分泌物の除去及び粉末状酵素の投与による嚢
胞性線維症の治療
嚢胞性線維症の若い女性患者は肺の空腔にムチン質分泌物が充満しているため
、繰り返し呼吸困難に陥る。この障害は、特にストレプトコッカス菌による嚢胞
の感染症を頻発し易い。また、分泌物の蓄積によって患者の肺上皮の内面に異形
成が進行し易く、その結果として壊死及び肺膿瘍になるおそれもある。従って、
呼吸を楽にし且つ感染症を予防するために余剰の分泌物を肺から定期的に除去し
、実施例7に記載のような用量で酵素を投与し、蓄積した残留分泌物を除去する
のが有利である。嚢胞性線維症は組織破壊の素因となる肺の弾性線維及び細網線
維の劣化を招くので、嚢胞性組織に対する吸入応力を緩和することも重要である
。
肺にムチン質分泌物が蓄積したために現在呼吸困難に陥っている若い患者を先
ずペルフルオロカーボン液体によって洗浄処理して余剰の分泌物をある程度除去
する。患者を慣用の換気装置に入れ、純粋酸素を約10〜15分間呼吸させる。
次いで、液体呼吸の場合と同様に圧力下で肺気道に酸素化ペルフルオロカーボン
液体を導入する。肺気道に導入されるペルフルオロカーボン液体の量は、当業界
で公知の方法によって算出した患者の正常な肺FRCの100%に実質的に同等
な量である。導入されるペルフルオロカーボン液体は、機械的に除去できること
及び蒸発を最小限に抑制することを要求されるので、比較的低い蒸気圧を有する
ものでなければならない。従って、PFOB、F−ノンメイム、FDMA、F−
アダマンタン、F66E、Fi36E、PFoCl及びPFoHのいずれかを単
独投与するかまたは併用投与する。ペルフルオロカーボン液体が肺に注入され蓄
積分泌物を排除するのに十分な時間(1時間以内)の経過後、ペルフルオロカー
ボンと排除された分泌物とを慣用の洗浄手順を用いて機械的に除去する。
洗浄の終了後、第二の量のペルフルオロカーボン液体を液体呼吸の場合と同様
に圧力下で若い患者に投与する。ペルフルオロカーボン液体の量及び種類は洗浄
手順で使用するものと実質的に同じである。次に、実施例7に記載したような用
量の粉末状のタンパク質分解酵素及びデオキシリボヌクレアーゼを、換気装置に
よって供給される正圧を利用して導入する。酵素は、洗浄後に残存している残留
ムチン質分泌物を完全に除去する。正圧換気装置によって患者の呼吸を補助しな
がら残存するペルフルオロカーボンが完全に蒸発するまで(約3時間以内)患者
を安静にさせる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】1996年11月1日
【補正内容】
請求の範囲
1.哺乳類宿主の肺気道に宿主の肺の機能的残気量に実質的に同等な量またはそ
れよりも少ない量のペルフルオロカーボン液体を導入する段階と、微粒状医薬を
呼吸可能な気体に分散させて気体懸濁物を形成する段階と、前記気体懸濁物を宿
主の肺気道に導入する段階とを含み、前記ペルフルオロカーボン液体及び前記微
粒状医薬とを宿主の肺気道に同時に存在させることを特徴とする肺の薬剤デリバ
リー方法。
2.前記気体懸濁物の導入前に前記量の前記ペルフルオロカーボン液体を導入す
ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
3.更に、前記気体懸濁物の投与後に第二の量のペルフルオロカーボン液体を前
記宿主の肺気道に導入する段階を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
4.前記ペルフルオロカーボン液体の導入前に前記気体懸濁物を導入することを
特徴とする請求項1に記載の方法。
5.前記気体懸濁物の導入前にペルフルオロカーボン液体による洗浄を行うこと
を特徴とする請求項4に記載の方法。
6.更に、ペルフルオロカーボン液体を導入する段階及び気体懸濁物を導入する
段階の後に、肺気道からペルフルオロカーボン液体を除去する段階を含むことを
特徴とする請求項1に記載の方法。
7.ペルフルオロカーボン液体が蒸発によって肺気道から除去されることを特徴
とする請求項6に記載の方法。
8.ペルフルオロカーボン液体が機械的手段によって肺気道から除去されること
を特徴とする請求項6に記載の方法。
9.ペルフルオロカーボン液体の量が、宿主の肺の機能的残気量の0.01%〜
100%に同等な量であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
10.ペルフルオロカーボン液体の量が、宿主の肺の機能的残気量の少なくとも
1%であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
11.ペルフルオロカーボン液体の量が、宿主の肺の機能的残気量の少なくとも
2%であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
12.ペルフルオロカーボン液体の量が、宿主の肺の機能的残気量の少なくとも
5%であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
13.ペルフルオロカーボン液体の量が、宿主の肺の機能的残気量の少なくとも
10%であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
14.ペルフルオロカーボン液体の量が、宿主の肺の機能的残気量の少なくとも
20%であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
15.ペルフルオロカーボン液体の量が、宿主の肺の機能的残気量の75%以下
であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
16.ペルフルオロカーボン液体の量が、宿主の肺の機能的残気量の50%以下
であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
17.ペルフルオロカーボン液体の量が、宿主の肺の機能的残気量の30%以下
であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
18.ペルフルオロカーボン液体の量が、宿主の肺の機能的残気量の20%以下
であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
19.医薬が抗生物質であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
20.医薬が抗ウイルス物質であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
21.医薬が抗菌物質であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
22.医薬が抗癌剤であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
23.医薬が表面活性物質補給物であることを特徴とする請求項1に記載の方法
。
24.医薬が少なくとも1種類の酵素であることを特徴とする請求項1に記載の
方法。
25.前記酵素がプロテイナーゼであることを特徴とする請求項24に記載の方
法。
26.前記酵素がデオキシリボヌクレアーゼであることを特徴とする請求項24
に記載の方法。
27.医薬が宿主の免疫系の活性を増加させることを特徴とする請求項1に記載
の方法。
28.医薬が免疫抑制剤であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
29.医薬が充血除去剤であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
30.ペルフルオロカーボン液体と微粒状医薬とを含み、前記微粒状医薬が呼吸
可能な気体中に分散されて気体懸濁物を形成した後、肺障害を治療するために哺
乳動物の肺気道に前記ペルフルオロカーボン液体と前記気体懸濁物とが別々に導
入されることを特徴とするキット。
31.ペルフルオロカーボン液体の量が、哺乳動物の肺の機能的残気量の0.0
1%〜100%に同等な量であることを特徴とする請求項30に記載のキット。
32.ペルフルオロカーボン液体の量が、哺乳動物の肺の機能的残気量の少なく
とも1%であることを特徴とする請求項30に記載のキット。
33.ペルフルオロカーボン液体の量が、哺乳動物の肺の機能的残気量の少なく
とも2%であることを特徴とする請求項30に記載のキット。
34.ペルフルオロカーボン液体の量が、哺乳動物の肺の機能的残気量の少なく
とも5%であることを特徴とする請求項30に記載のキット。
35.ペルフルオロカーボン液体の量が、哺乳動物の肺の機能的残気量の少なく
とも10%であることを特徴とする請求項30に記載のキット。
36.(削除)
37.(削除)
38.(削除)
39.(削除)
40.(削除)
41.医薬が抗生物質であることを特徴とする請求項30に記載のキット。
42.医薬が抗ウイルス物質であることを特徴とする請求項30に記載のキット
。
43.医薬が抗菌物質であることを特徴とする請求項30に記載のキット。
44.医薬が抗癌剤であることを特徴とする請求項30に記載のキット。
45.医薬が表面活性物質補給物であることを特徴とする請求項30に記載のキ
ット。
46.医薬が少なくとも1種類の酵素であることを特徴とする請求項30に記載
のキット。
47.前記酵素がプロテイナーゼであることを特徴とする請求項46に記載のキ
ット。
48.前記酵素がデオキシリボヌクレアーゼであることを特徴とする請求項46
に記載のキット。
49.医薬が哺乳動物の免疫系の活性を増加させることを特徴とする請求項30
に記載のキット
50.医薬が免疫抑制剤であることを特徴とする請求項30に記載のキット。
51.医薬が充血除去剤であることを特徴とする請求項30に記載のキット。
52.肺障害が肺表面活性物質障害であることを特徴とする請求項30に記載の
キット。
53.肺障害が嚢胞性疾患であることを特徴とする請求項30に記載のキット。
54.肺障害が肺癌であることを特徴とする請求項30に記載のキット。
55.肺障害が感染症であることを特徴とする請求項30に記載のキット。
56.哺乳動物の肺障害治療用の医薬製剤の製造における微粒状医薬の使用であ
って、前記微粒状医薬は呼吸可能な気体に分散されて気体懸濁物を形成し、前記
気体懸濁物は前記哺乳動物の肺気道に導入され、次いで哺乳動物の肺の機能的残
気量に実質的に同等であるかまたはそれよりも少ない量の前記フルオロカーボン
液体が肺に導入され、前記フルオロカーボン液体と前記微粒状医薬とは哺乳動物
の肺気道に同時に存在させられることを特徴とする使用。
57.前記気体懸濁物の導入前に第二の量のフルオロカーボン液体が導入される
ことを特徴とする請求項56に記載の医薬。
58.前記気体懸濁物の導入前にフルオロカーボン液体による洗浄が行われるこ
とを特徴とする請求項56に記載の医薬。
59.更に肺気道からフルオロカーボン液体が除去されることを特徴とする請求
項56に記載の医薬。
60.哺乳動物の肺障害治療用の医薬製剤の製造における微粒状医薬の使用であ
って、前記微粒状医薬は呼吸可能な気体に分散されて気体懸濁物を形成し、哺乳
動物の肺の機能的残気量に実質的に同等であるかまたはそれよりも少ない量の前
記フルオロカーボン液体が肺に導入され、その後に前記気体懸濁物が前記哺乳動
物の肺気道に導入され、前記フルオロカーボン液体と前記微粒状医薬とが哺乳動
物の肺気道に同時に存在させられることを特徴とする使用。
61.前記気体懸濁物の導入後に第二の量のフルオロカーボン液体が導入される
ことを特徴とする請求項60に記載の医薬。
62.更に肺気道からフルオロカーボン液体が除去されることを特徴とする請求
項60に記載の医薬。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.哺乳類宿主の肺気道に宿主の肺の機能的残気量に実質的に同等な量またはそ れよりも少ない量のペルフルオロカーボン液体を導入する段階と、気体中に分散 させた微粒状医薬を宿主の肺気道に導入する段階とを含み、前記ペルフルオロカ ーボン液体と前記医薬とを宿主の肺気道に同時に存在させることを特徴とする肺 の薬剤デリバリー方法。 2.前記医薬の導入前に少なくとも第一の量の前記ペルフルオロカーボン液体を 導入することを特徴とする請求項1に記載の方法。 3.更に、前記医薬の投与後に第二の量のペルフルオロカーボン液体を前記宿主 の肺気道に導入する段階を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。 4.前記ペルフルオロカーボン液体の導入前に前記医薬を導入することを特徴と する請求項1に記載の方法。 5.前記医薬の導入前にペルフルオロカーボン液体による洗浄を行うことを特徴 とする請求項4に記載の方法。 6.更に、ペルフルオロカーボン液体を導入する段階及び粉末状医薬を導入する 段階の後に、肺気道からペルフルオロカーボン液体を除去する段階を含むことを 特徴とする請求項1に記載の方法。 7.ペルフルオロカーボン液体が蒸発によって肺気道から除去されることを特徴 とする請求項6に記載の方法。 8.ペルフルオロカーボン液体が機械的手段によって肺気道から除去されること を特徴とする請求項6に記載の方法。 9.ペルフルオロカーボン液体の量が、宿主の肺の機能的残気量の0.01%〜 100%に同等な量であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 10.ペルフルオロカーボン液体の量が、宿主の肺の機能的残気量の少なくとも 1%であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 11.ペルフルオロカーボン液体の量が、宿主の肺の機能的残気量の少なくとも 2%であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 12.ペルフルオロカーボン液体の量が、宿主の肺の機能的残気量の少なくとも 5%であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 13.ペルフルオロカーボン液体の量が、宿主の肺の機能的残気量の少なくとも 10%であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 14.ペルフルオロカーボン液体の量が、宿主の肺の機能的残気量の少なくとも 20%であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 15.ペルフルオロカーボン液体の量が、宿主の肺の機能的残気量の75%以下 であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 16.ペルフルオロカーボン液体の量が、宿主の肺の機能的残気量の50%以下 であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 17.ペルフルオロカーボン液体の量が、宿主の肺の機能的残気量の30%以下 であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 18.ペルフルオロカーボン液体の量が、宿主の肺の機能的残気量の20%以下 であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 19.医薬が抗生物質であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 20.医薬が抗ウイルス物質であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 21.医薬が抗菌物質であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 22.医薬が抗癌剤であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 23.医薬が表面活性物質補給物であることを特徴とする請求項1に記載の方法 。 24.医薬が少なくとも1種類の酵素であることを特徴とする請求項1に記載の 方法。 25.前記酵素がプロテイナーゼであることを特徴とする請求項24に記載の方 法。 26.前記酵素がデオキシリボヌクレアーゼであることを特徴とする請求項24 に記載の方法。 27.医薬が宿主の免疫系の活性を増加させることを特徴とする請求項1に記載 の方法。 28.医薬が免疫抑制剤であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 29.医薬が充血除去剤であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 30.哺乳動物の肺障害の治療に使用するためのペルフルオロカーボン液体と気 体中に分散した微粒状医薬とを含むキット。 31.ペルフルオロカーボン液体の量が、哺乳動物の肺の機能的残気量の0.0 1%〜100%に同等な量であることを特徴とする請求項30に記載のキット。 32.ペルフルオロカーボン液体の量が、哺乳動物の肺の機能的残気量の少なく とも1%であることを特徴とする請求項30に記載のキット。 33.ペルフルオロカーボン液体の量が、哺乳動物の肺の機能的残気量の少なく とも2%であることを特徴とする請求項30に記載のキット。 34.ペルフルオロカーボン液体の量が、哺乳動物の肺の機能的残気量の少なく とも5%であることを特徴とする請求項30に記載のキット。 35.ペルフルオロカーボン液体の量が、哺乳動物の肺の機能的残気量の少なく とも10%であることを特徴とする請求項30に記載のキット。 36.ペルフルオロカーボン液体の量が、哺乳動物の肺の機能的残気量の少なく とも20%であることを特徴とする請求項30に記載のキット。 37.ペルフルオロカーボン液体の量が、哺乳動物の肺の機能的残気量の75% 以下であることを特徴とする請求項30に記載のキット。 38.ペルフルオロカーボン液体の量が、哺乳動物の肺の機能的残気量の50% 以下であることを特徴とする請求項30に記載のキット。 39.ペルフルオロカーボン液体の量が、哺乳動物の肺の機能的残気量の30% 以下であることを特徴とする請求項30に記載のキット。 40.ペルフルオロカーボン液体の量が、哺乳動物の肺の機能的残気量の20% 以下であることを特徴とする請求項30に記載のキット。 41.医薬が抗生物質であることを特徴とする請求項30に記載のキット。 42.医薬が抗ウイルス物質であることを特徴とする請求項30に記載のキット 。 43.医薬が抗菌物質であることを特徴とする請求項30に記載のキット。 44.医薬が抗癌剤であることを特徴とする請求項30に記載のキット。 45.医薬が表面活性物質補給物であることを特徴とする請求項30に記載のキ ット。 46.医薬が少なくとも1種類の酵素であることを特徴とする請求項30に記載 のキット。 47.前記酵素がプロテイナーゼであることを特徴とする請求項46に記載のキ ット。 48.前記酵素がデオキシリボヌクレアーゼであることを特徴とする請求項46 に記載のキット。 49.医薬が哺乳動物の免疫系の活性を増加させることを特徴とする請求項30 に記載のキット。 50.医薬が免疫抑制剤であることを特徴とする請求項30に記載のキット。 51.医薬が充血除去剤であることを特徴とする請求項30に記載のキット。 52.肺障害が肺表面活性物質障害であることを特徴とする請求項30に記載の キット。 53.肺障害が嚢胞性疾患であることを特徴とする請求項30に記載のキット。 54.肺障害が肺癌であることを特徴とする請求項30に記載のキット。 55.肺障害が感染症であることを特徴とする請求項30に記載のキット。
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US08/334,688 US5531219A (en) | 1994-11-04 | 1994-11-04 | Use of liquid fluorocarbons to facilitate pulmonary drug delivery |
| US08/334,688 | 1994-11-04 | ||
| PCT/US1995/014280 WO1996014056A1 (en) | 1994-11-04 | 1995-11-02 | Use of liquid fluorocarbons to facilitate pulmonary drug delivery |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10508602A true JPH10508602A (ja) | 1998-08-25 |
Family
ID=23308353
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8515431A Pending JPH10508602A (ja) | 1994-11-04 | 1995-11-02 | 肺の薬剤デリバリーを促進するための液体フルオロカーボンの使用 |
Country Status (10)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5531219A (ja) |
| EP (1) | EP0789558B1 (ja) |
| JP (1) | JPH10508602A (ja) |
| AT (1) | ATE182785T1 (ja) |
| AU (1) | AU710381B2 (ja) |
| DE (1) | DE69511279T2 (ja) |
| DK (1) | DK0789558T3 (ja) |
| ES (1) | ES2136315T3 (ja) |
| GR (1) | GR3031504T3 (ja) |
| WO (1) | WO1996014056A1 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012012405A (ja) * | 2004-12-02 | 2012-01-19 | Kaizen Robert Matsumoto | 発癌性物質としてのペルフルオロカーボンの液体 |
| JPWO2021230317A1 (ja) * | 2020-05-13 | 2021-11-18 |
Families Citing this family (24)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| ES2124260T3 (es) * | 1991-05-03 | 1999-02-01 | Alliance Pharma | Respiracion liquida parcial de fluorocarbonos. |
| US5654007A (en) * | 1995-06-07 | 1997-08-05 | Inhale Therapeutic Systems | Methods and system for processing dispersible fine powders |
| US5829428A (en) * | 1996-05-29 | 1998-11-03 | Alliance Pharmaceutical Corp. | Methods and apparatus for reducing the loss of respiratory promoters |
| AU3765897A (en) * | 1996-08-14 | 1998-03-06 | Jurgen Brodersen Gram | Use of a plasminogen activator for the treatment of pulmonary disorders |
| EP0954283B1 (en) * | 1996-12-30 | 2007-03-21 | Battelle Memorial Institute | Use of a non-encapsulated anticancer drug for the preparation of a formulation for treating neoplasms by inhalation |
| US6451784B1 (en) * | 1996-12-30 | 2002-09-17 | Battellepharma, Inc. | Formulation and method for treating neoplasms by inhalation |
| DE69835594T2 (de) * | 1997-02-17 | 2007-08-16 | Altana Pharma Ag | Zusammensetzungen zur behandlung von irds oder ards die 3-(cyclopropylmethoxy)-n-(3,5-dichloro-4-pyridinyl)-4-(difluoromethoxy) benzamid und lungensurfactant enthalten |
| US20040219149A1 (en) | 2001-06-08 | 2004-11-04 | Yuhong Zhou | Methods for the modulation of il-13 |
| ATE555773T1 (de) | 1999-06-09 | 2012-05-15 | Sievers Robert E | Überkritische fluidgestützte verneblung und blasen trochnen |
| EP1379306A1 (de) * | 2001-04-11 | 2004-01-14 | Michael Kandler | Vorrichtung zur künstlichen beatmung |
| US7607436B2 (en) * | 2002-05-06 | 2009-10-27 | The Research Foundation Of State University Of New York | Methods, devices and formulations for targeted endobronchial therapy |
| CA2413041A1 (fr) * | 2002-11-29 | 2004-05-29 | Jean-Paul Praud | Un appareil permettant d'effectuer des ventilations liquides totales |
| US7909031B2 (en) * | 2005-06-09 | 2011-03-22 | Temple Univesity - Of The Commonwealth System of Higher Education | Process for transient and steady state delivery of biological agents to the lung via breathable liquids |
| WO2007071052A1 (en) * | 2005-12-21 | 2007-06-28 | Uti Limited Partnership | Treatment of respiratory diseases |
| WO2012003457A1 (en) | 2010-07-01 | 2012-01-05 | Mtm Research Llc | Anti-fibroblastic fluorochemical emulsion therapies |
| MX2016005720A (es) | 2013-11-04 | 2016-11-25 | Univ Texas | Composiciones y metodos para administracion de una enzima a las vias respiratorias de un sujeto. |
| US10034986B2 (en) | 2013-11-11 | 2018-07-31 | Crossbay Medical, Inc. | Method and apparatus of tubal patency catheter and delivery systems |
| US10245074B2 (en) | 2013-11-11 | 2019-04-02 | Crossbay Medical, Inc. | Apparatus and methods for accessing and sealing bodily vessels and cavities |
| US9028401B1 (en) | 2013-11-11 | 2015-05-12 | Cross Bay Medical, Inc. | Apparatus and methods for accessing and sealing bodily vessels and cavities |
| WO2016179447A1 (en) * | 2015-05-06 | 2016-11-10 | Board Of Regents, The University Of Texas System | Compositions and methods for administration of an enzyme to a subject's airway |
| US20190201556A1 (en) | 2016-05-16 | 2019-07-04 | Mtm Research, Llc | Fluorochemical targeted therapies |
| US12239707B2 (en) | 2018-05-07 | 2025-03-04 | Mt Research, Llc | Photodynamic compositions and methods of use |
| CN120959962A (zh) | 2019-10-09 | 2025-11-18 | 克劳斯贝医疗有限公司 | 在子宫腔中输送和放置iud的外翻导管的设备和方法 |
| US20230380414A1 (en) * | 2020-10-12 | 2023-11-30 | Boundless Science, Llc | Systems, devices and methods for delivering aerosolized fluorocarbons |
Family Cites Families (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4927623A (en) * | 1986-01-14 | 1990-05-22 | Alliance Pharmaceutical Corp. | Dissolution of gas in a fluorocarbon liquid |
| IT1203873B (it) * | 1987-04-08 | 1989-02-23 | Chiesi Farma Spa | Composizioni farmaceutiche che lo surfattante polmonare naturale, contengono. metodo di preparazione e |
| US5174988A (en) * | 1989-07-27 | 1992-12-29 | Scientific Development & Research, Inc. | Phospholipid delivery system |
| WO1991003267A1 (en) * | 1989-08-28 | 1991-03-21 | Sekins K Michael | Lung cancer hyperthermia via ultrasound and/or convection with perfluorocarbon liquids |
| US5437272A (en) * | 1991-05-01 | 1995-08-01 | Alliance Pharmaceutical Corp. | Perfluorocarbon associated gas exchange |
| ES2124260T3 (es) * | 1991-05-03 | 1999-02-01 | Alliance Pharma | Respiracion liquida parcial de fluorocarbonos. |
| US5209785A (en) * | 1991-10-30 | 1993-05-11 | United Technologies Corporation | Non-chlorinated solvent dewax process |
-
1994
- 1994-11-04 US US08/334,688 patent/US5531219A/en not_active Expired - Fee Related
-
1995
- 1995-11-02 JP JP8515431A patent/JPH10508602A/ja active Pending
- 1995-11-02 AT AT95939052T patent/ATE182785T1/de not_active IP Right Cessation
- 1995-11-02 EP EP95939052A patent/EP0789558B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1995-11-02 AU AU41017/96A patent/AU710381B2/en not_active Ceased
- 1995-11-02 WO PCT/US1995/014280 patent/WO1996014056A1/en not_active Ceased
- 1995-11-02 DE DE69511279T patent/DE69511279T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1995-11-02 ES ES95939052T patent/ES2136315T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1995-11-02 DK DK95939052T patent/DK0789558T3/da active
-
1999
- 1999-10-13 GR GR990402598T patent/GR3031504T3/el unknown
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012012405A (ja) * | 2004-12-02 | 2012-01-19 | Kaizen Robert Matsumoto | 発癌性物質としてのペルフルオロカーボンの液体 |
| JPWO2021230317A1 (ja) * | 2020-05-13 | 2021-11-18 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| EP0789558B1 (en) | 1999-08-04 |
| EP0789558A1 (en) | 1997-08-20 |
| WO1996014056A1 (en) | 1996-05-17 |
| ES2136315T3 (es) | 1999-11-16 |
| ATE182785T1 (de) | 1999-08-15 |
| US5531219A (en) | 1996-07-02 |
| GR3031504T3 (en) | 2000-01-31 |
| DE69511279T2 (de) | 2000-01-05 |
| DE69511279D1 (de) | 1999-09-09 |
| DK0789558T3 (da) | 2000-03-06 |
| AU4101796A (en) | 1996-05-31 |
| AU710381B2 (en) | 1999-09-16 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPH10508602A (ja) | 肺の薬剤デリバリーを促進するための液体フルオロカーボンの使用 | |
| ES2285743T3 (es) | Uso de un farmaco anticancerigeno no encapsulado para la preparacion de una formulacion para tratar neoplasias mediante inhlacion. | |
| JP4990929B2 (ja) | 肺臓内領域における活性成分のキャリヤーとしての半フッ素化アルカンの吸入及び点滴注入による使用 | |
| JP4526702B2 (ja) | 安定化生物活性処方物およびその使用方法 | |
| EP0533410B1 (en) | Method of administering dipalmitoyl/phosphatidylcholine dispersions | |
| US5618786A (en) | Aerosolization of protein therapeutic agent | |
| AU2007213343B2 (en) | Alpha-I antitrypsin for treating exacerbation episodes of pulmonary diseases | |
| JPH11507019A (ja) | 動物の肺に医薬を投与するための均質なペルフルオロ化学物質中水の安定な液体分散液 | |
| JPH06507636A (ja) | フルオロカーボンの部分液体呼吸 | |
| JP2001505553A (ja) | ウリジン三リン酸および関連化合物で気管支炎を治療する方法 | |
| Walther et al. | Aerosol delivery of lung surfactant and nasal CPAP in the treatment of neonatal respiratory distress syndrome | |
| JPH06506474A (ja) | 医薬エアロゾール組成物ならびにそれらのウイルス疾患の治療および予防用途 | |
| JP2023113852A (ja) | 進行性のbpdの処置のための肺サーファクタント及びステロイドを含む処置的組み合わせ物 | |
| WO1998055104A1 (fr) | Perfectionnement d'un systeme d'administration de medicament | |
| KR101654959B1 (ko) | 만성 폐색성 폐질환 개선제 | |
| JPWO2005004914A1 (ja) | NF−κBデコイを含む呼吸器疾患用治療および予防のための薬学的組成物およびその使用方法 | |
| JP7526103B2 (ja) | 大環状免疫抑制剤を含む吸入用組成物 | |
| KR20220041744A (ko) | 나파모스타트 또는 카모스타트를 포함하는 흡입용 제제 | |
| CA2203135A1 (en) | Use of liquid fluorocarbons to facilitate pulmonary drug delivery | |
| Gorman et al. | Hyperbaric oxygen therapy for chemical pneumonitis: Experimental and clinical observations | |
| Shaikh et al. | Recent trends in applications of pulmonary drug delivery: a review | |
| Bhutkar et al. | Novel Drug Delivery Systems in the Management of Asthma and Pulmonary Diseases | |
| Kumar et al. | Recent advances in nasal formulations and devices used in pulmonary drug delivery | |
| HK1022263A (en) | Method of treating bronchitis with uridine triphosphates and related compounds | |
| HK1135043B (en) | Inhalative and instillative use of semifluorinated alkanes as an active substance carrier in the intrapulmonary area |