【発明の詳細な説明】
抗ウィルス剤としてのピロロ(2,3-D)ピリミジン誘導体
政府の補助との関連
本発明は、国立アレルギー疾患および感染疾患研究所により与えられた契約番
号NO1-AI72641のもとで、一部は政府の補助でなされた。政府は本発明における
一定の権利を有する。
説明 技術分野
本発明は、新規な非ホスホリル化、非ヌクレオシドピロロ[2,3-d]ピリミジン
およびウィルス感染症の処置におけるその使用に関する。さらに詳細には、本発
明はヒトサイトメガロウィルス(HCMV)および1型単純ヘルペスウィルス(HSV-1)
に対し抗ウィルス活性を示す特定のピロロ[2,3-d]ピリミジンに関する。背景技術
ツベルシディン(tubercidin)、サンギバマイシン(sangivamycin)およびトヨカ
マイシン(toyocamycin)およびいくつかの置換誘導体のようなピロロ[2,3-d]ピリ
ミジンヌクレオシドの広いスペクトルが以前に報告されている。RNAライノウィ
ルスおよび1型および2型DNA単純ヘルペスウィルスのような特定のウィルスに
対するこれらの化合物の活性もまた報告されている。例えば、Bergstrom,D.E.
ら、J.Med.Chem.27:285-292(1984);およびDeClercq,Eら、Antimicrob.Agent
s Chemother.,29:482-487(1986)を参照されたい。
ピロロ[2,3-d]ピリミジンヌクレオシドは、2つの重要な酵素作用による生体
活性プリンヌクレオシドの不活性化、すなわちアデノシンデアミナーゼによる脱
アミノ化およびプリンヌクレオシドホスホリラーゼによるグリコシド結合切断に
対する安定性のため、潜在的な抗ウィルス剤として特に注目される。あいにく、
潜在的に抗ウィルス活性を有するとして以前に記載された多くのピロロ[2,3-d]
ピリミジンヌクレオシドはまた、受容不可能なレベルの細胞障害性を示し、その
ためウィルス感染症の処置におけるその有用性は減じられている。
改善された抗ウィルス活性を示し、かつツベルシディン、サンギバマイシン、
トヨカマイシンおよびチオサンギバマイシンよりさらに受容可能なレベルの細胞
障害性を示す多くのピロロ[2,3-d]ピリミジンヌクレオシド誘導体が報告されて
いる。これらの従来技術のピロロ[2,3-d]ピリミジンヌクレオシド誘導体を以下
に記載する。
Townsendら、(米国特許第4,892,865号)は特にいくつかの4-アミノ-ピロロ[2,3
-d]ピリミジン-5-カルボニトリルおよび7位で2',3'-ジデオキシ-2',3'-ジデヒ
ドロ-β-D-リボフラノースおよび2',3'-ジデオキシリボフラノースで置換された
4-アミノ-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキサミドの抗ウィルス剤とし
ての使用を開示している。
Renauら(Bioorg.& Med.Chem.Lett.、2:1755-1760、1992)は特に4-アミノ-
ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキサミドおよび7位でβ-D-リボフラノ
ースで置換された4-アミノ-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニトリルの抗ウ
ィルス剤としての使用を開示している。
改善された抗ウィルス活性を示し、かつツベルシディン、サンギバマイシン、
トヨカマイシンおよびチオサンギバマイシンならびに上記のヌクレオシド誘導体
よりさらに受容可能なレベルの細胞障害性を示す多くのピロロ[2,3-d]ピリミジ
ン非ヌクレオシド誘導体が報告されている。これらの従来技術のピロロ[2,3-d]
ピリミジン非ヌクレオシド誘導体を以下に示す。
Townsendら(米国特許第4,927,830号および同第4,968,686号)は、特にいくつか
の4-アミノ-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキサミドおよび7位で-CH2O
CH(CH2OH)2、-CH2OCH2CH2OHおよび-CH(CH2OH)(OCH(CH2OH)2)で様々に置換された
4,6-ジアミノ-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキサミドの抗ウィルス剤
としての使用を開示している。
Guptaら(J.Med.Chem.、32:402-408、1989)は、特にいくつかの4-アミノ-ピ
ロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキサミドおよび7位で-CH2OCH(CH2OH)2お
よび-CH(CH2OH)(OCH(CH2OH)2)で様々に置換された4-アミノ-ピロロ[2,3-d]ピリ
ミミジン-5-チオカルボニトリルの抗ウィルス剤としての使用を開示している。
Guptaら(J.Med.Chem.、32:1420-1425、1989)は、特にいくつかの4-アミノ-
ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキサミドおよび7位で-CH2OCH2CH2OHで
置換された4-アミノ-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニトリルの抗ウィルス
剤としての使用を開示している。
Renauら(Antiviral Res.、19:15-28、1992)は、4-アミノ-ピロロ[2,3-d]ピリ
ミジン-5-チオカルボキサミドおよび7位で-CH2OCH2CH2OHで置換された4-アミノ
-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニトリルの抗ウィルス剤としての使用を開
示している。
Swayzeら(Nucleosides and Nucleotides、11:1507-1527、1992)は、特に4,6-
ジアミノ-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキサミドおよび7位で-CH2OCH2
CH2OHおよび-CH2OCH(CH2OH)2で様々に置換された4,6-ジアミノ-ピロロ[2,3-d]
ピリミジン-5-カルボニトリルの抗ウィルス剤としての使用を開示している。
Renauら(Bioorg.& Med.Chem.Lett.、2:1755-1760、1992)は、特にいくつか
の4-アミノ-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキサミドおよび7位で-CH2O
CH2CH2OHおよび-CH2OCH(CH2OH)2で様々に置換された4-アミノ-ピロロ[2,3-d]ピ
リミジン-5-カルボニトリルの抗ウィルス剤としての使用を開示している。
改善された抗ウィルス活性を示し、かつツベルシディン、サンギバマイシン、
トヨカマイシンおよびチオサンギバマイシンならびに上記のヌクレオシド誘導体
よりさらに受容可能なレベルの細胞障害性を示す少数のピロロ[2,3-d]ピリミジ
ンの非ヌクレオシド、非ホスホリル化誘導体が報告されている。これらの従来技
術の非ヌクレオシド、非ホスホリル化誘導体を以下に示す。
Renauら(Bioorg.& Med.Chem.Lett.、2:1755-1760、1992)は、特にいくつか
の4-アミノ-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキサミドおよび7位で-CH3
、-CH2CH=CH2、-CH2CH2CH3で様々に置換された4-アミノ-ピロロ[2,3-d]ピリミジ
ン-5-カルボニトリルの抗ウィルス剤としての使用を開示している。本発明の開示
本発明の1つの局面は、特に、サイトメガロウィルス(HCMV)および1型単純ヘ
ルペスウィルス(HSV-1)のようなヒトDNAウィルスに対して、公知のヌクレオシド
、
非ヌクレオシド、および非ヌクレオシド非ホスホリル化ピロロ[2,3-d]ピリミジ
ン誘導体よりも顕著に低いレベルの細胞障害性と優れた抗ウィルス活性との両方
を示す新規なクラスの4,5,6,7-置換、非ヌクレオシド、非ホスホリル化ピロロ[2
,3-d]ピリミジンに関する。これらの化合物は以下の式により表される:
ここで、
R4は-NH2または-NHCH3であり;
R5は-CN、-CSNH2、または-CSeNH2であり;
R6は-Hまたは-NH2であり;そして
R7は、6〜30個の炭素原子を有するアリールおよびアラルキル;2〜15個の炭
素原子を有し、遊離ヒドロキシル基を有さず、さらにアシル基またはアシル誘導
体基を有さない脂肪族オキシヒドロカルビル;および6〜30個の炭素原子、少な
くとも1つのアリール基またはアラルキル基、およびオキシ基を1つのみ有する
オキシヒドロカルビル;からなる群から選択され;
ただしR5が-CNであり、かつR6が-Hである場合、R4は-NH2であり、そしてR7は-
CH2C6H4-2-CH3である。
本発明はまた、薬学的に受容可能な上記の化合物の塩および誘導体(例えば、
エステル)を包含する[Remington's Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing
Co.、Easton、PA.(最近版)]。
本発明の別の局面は、疾病動物におけるウィルス感染の処置するための方法で
あり、この方法は、治療有効量の1種以上の上記の化合物を疾病動物に投与する
工程を包含する。
本発明のさらに別の局面は、ウィルス感染を処置するための治療有効量の1種
以上の上記の化合物および薬学的に受容可能なキャリアを含有する薬学的組成物
である。図面の簡単な説明
図1は、N-7置換非ヌクレオシドアナログ(化合物4g、5a〜5i、6a〜6i)の調製
のための合成経路を示すフローチャートである。
図2は、C-4修飾非ヌクレオシドアナログ(化合物10a〜10b)の調製のための合
成経路を示すフローチャートである。
図3は、4,6-ジアミノ置換チオアミドおよびニトリルアナログ(化合物11a〜11
c、12a〜12c)の調製のための合成経路を示すフローチャートである。
図4は、4-アミノ-7-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピロロ[2,3-d]ピリミジン
-5-チオカルボキサミド(本明細書中で化合物5bとして示される)および4-アミノ-
5-ブロモ-7-[(1,3-ジヒドロキシエチル-2-プロポキシ)メチル]-ピロロ[2,3-d]ピ
リミジン(化合物UMJD 183、Townsendの米国特許第4,968,686号に開示されている
)について、添加後の時間でHCMVの力価を比較する研究のグラフである。発明の詳細な説明
A.化合物の化学的構造
本明細書中で使用される用語「ヌクレオシド誘導体」は、修飾されているかし
かし完全なフラン環をN-7(R7)に有するピロロ[2,3-d]ピリミジン化合物をいう。
例として2',3'-ジデオキシ-2',3'-ジデヒドロ-β-D-リボフラノースおよび2'3'-
ジデオキシ-β-D-リボフラノースが挙げられる。
本明細書中で使用される用語「非ヌクレオシド誘導体」は、N-7(R7)が修飾さ
れているかまたは完全なフラン環を有さないが、そのかわりR7が、利用可能な(
または遊離)-OH(ヒドロキシル)基を有する基で置換されているピロロ[2,3-d]ピ
リミジン化合物をいう。この-OH基はホスホリル化されて、その結果活性代謝物
を与え得る。このような置換基の例としてCH2OCH(CH2OH)2およびCH2OCH2CH2OHが
挙げられる。
本明細書中で使用される用語「非ヌクレオシド非ホスホリル化誘導体」は、N-
7(R7)が修飾されているかまたは完全なフラン環を有さず、そしてR7が、利用可
能な-OH(ヒドロキシル)基を有する基で置換されないピロロ[2,3-d]ピリミジン化
合物(それゆえホスホリル化され得ず活性代謝物にならない)をいう。このような
置
換基の例として、種々のアリール、アラルキル、およびオキシヒドロカルビル基
が挙げられる。
本明細書では、用語「チオアミド」および「チオカルボキサミド」は同意語と
して使用される。同様に、本明細書では、用語「ニトリル」および「カルボニト
リル」は同意語として使用される。本明細書では、用語「セレンアミド」および
「セレノカルボキサミド」は同意語として使用され、-CSeNH2基を有する化合物
を示す。
本明細書で使用される用語「アリール」は、置換されていなくてもよく、置換
されていてもよく、または多置換であってもよい単環の芳香族基の総称である。
このような置換基の例として、-CH3、-CH2CH3、-C(CH3)3、-OCH3および-OCH2CH3
が挙げられる。アリールの例として、-C6H5、メチルフェニル(例えば、-C6H4-2-
CH3、-C6H4-3-CH3、および-C6H4-4-CH3)、ジメチルフェニル(例えば、2,3-ジメ
チルフェニル、2,4-ジメチルフェニル、2,5-ジメチルフェニルなど)、トリメチ
ルフェニル(例えば、2,4,6-トリメチルフェニルなど)、メトキシフェニル(例え
ば、-C6H4-2-OCH3、-C6H4-3-OCH3、および-C6H4-4-OCH3)、ジメトキシフェニル(
例えば、2,3-ジメトキシフェニル、2,4-ジメトキシフェニル、2,5-ジメトキシフ
ェニルなど)、(tert-ブチル)フェニル(例えば、-C6H4-2-C(CH3)3、-C6H4-3-C(CH3
)3、および-C6H4-4-C(CH3)3)、ジ(tert-ブチル)フェニル(例えば、2,3-ジ(tert
-ブチル)フェニル、2,4-ジ(tert-ブチル)フェニル、2,5-ジ(tert-ブチル)フェニ
ルなど)、メトキシメチルフェニル(例えば、4-メトキシ-2-メチルフェニルなど)
、およびtert-ブチルメチルフェニル(例えば、4-(tert-ブチル)-2-メチルフェニ
ルなど)が挙げられる。
本明細書で使用される用語、「アラルキル」はアリール基を有するアルキル基
の総称である。アラルキルの例として、-CH2C6H5、メチルベンジル(例えば、-CH2
-C6H4-2-CH3、-CH2-C6H4-3-CH3、-CH2-C6H4-4-CH3)、ジメチルベンジル(例えば
、2,3-ジメチルベンジル、2,4-ジメチルベンジル、2,5-ジメチルベンジルなど)
、メトキシベンジル(例えば、-CH2-C6H4-2-OCH3、-CH2-C6H4-3-OCH3、-CH2-C6H4
-4-OCH3)、ジメトキシベンジル(例えば、2,3-ジメトキシベンジル、2,4-ジメト
キシベンジル、2,5-ジメトキシベンジルなど)、(tert-ブチル)ベンジル(例えば
、-CH2-C6H4-
2-C(CH3)3、-CH2-C6H4-3-C(CH3)3、-CH2-C6H4-4-C(CH3)3)、ジ(tert-ブチル)ベ
ンジル(例えば、2,3-ジ(tert-ブチル)ベンジル、2,4-ジ(tert-ブチル)ベンジル
、2,5-ジ(tert-ブチル)ベンジルなど)、メトキシメチルベンジル(例えば、4-メ
トキシ-2-メチルベンジルなど)、tert-ブチルメチルベンジル(例えば、4-(tert-
ブチル)-2-メチルベンジルなど)、フェニルエチル(例えば、1-フェニルエチルお
よび2-フェニルエチル)、フェニルプロピル(例えば、3-フェニルプロピルなど)
、およびメトキシフェニルエチル(例えば、2-(2-メトキシフェニル)エチルなど)
が挙げられる。
本明細書中で使用される用語「ヒドロカルビル」は炭化水素から誘導される基
の総称である。本明細書中で使用される用語「オキシヒドロカルビル」は、少な
くとも1つのオキシ基を有するヒドロカルビル基の総称である。本明細書中で使
用される用語「オキシ基」は、R-O-R結合の総称であるが、アリール基上の置換
基由来のものは除外する。オキシ基の例として、-CH2-O-CH2-、-CH2-O-C6H4-、
および-CH2-O-CH(CH3)-が挙げられるが、-C6H4-2-OCH3は含まれない。
本明細書中で使用される用語「脂肪族」は、直鎖状、分枝状、または多分枝状
非環式種の総称である。
アシル基またはアシル誘導体基の例として、-C(=O)H、-C(=O)R、-C(=O)OH、-C
(=O)OR、-C(=O)NHRなどが挙げられる。
2〜15個の炭素原子を有し、遊離ヒドロキシル基を有さず、さらにアシル基ま
たはアシル誘導体基を有さない脂肪族オキシヒドロカルビルの例として、-CH2-O
-CH3、-CH2-O-CH2CH3、-CH2-O-CH2CH2CH3、-CH2-O-CH2CH2-O-CH3、-CH2-O-CH2CH2
-O-CH2CH3、-CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH3、-CH2-CH2-O-CH3、-CH2-CH2-O-CH2
CH3、-CH2-O-CH(CH2OCH3)2、-CH2-O-CH(CH2OCH2CH3)2、-CH(CH2OCH3)-O-CH(CH2O
CH3)2などが挙げられる。
6〜30個の炭素原子、少なくとも1つのアリール基またはアラルキル基、およ
びオキシ基を1つのみ有するオキシヒドロカルビルの例として、-CH2-O-C6H5、-
CH2-O-CH2C6H5、-CH2-CH2-O-C6H5、-CH2-CH2-O-CH2C6H5、(メチルフェニルオキ
シ)メチル(例えば、(4-メチルフェニルオキシ)メチルなど)、(メチルベンジルオ
キシ)メチル(例えば、(4-メチルベンジルオキシ)メチルなど)、(メトキシフェニ
オキシ)
メチル(例えば、(4-メトキシフェノルオキシ)メチルなど)、(メトキシベンジル
オキシ)メチル(例えば、(4-メトキシベンジルオキシ)メチルなど)、(tert-ブチ
ルフェニルオキシ)メチル(例えば、(4-tert-ブチルフェニルオキシ)メチルなど)
、(tert-ブチルベンジルオキシ)メチル(例えば、(4-ブチルベンジルオキシ)メチ
ルなど)、[(メトキシ)(メチル)フェニルオキシ]メチル(例えば、(4-メトキシ-2-
メチルフェニルオキシ)メチルなど)、および[(メトキシ)(メチル)ベンジルオキ
シ]メチル(例えば、(4-メトキシ-2-メチルベンジルオキシ)メチルなど)が挙げら
れる。
R7がアリール基またはアラルキル基を表す場合、好ましくは、-CH2C6H5、-CH2
C6H4-4-CH3、-CH2C6H4-3-CH3、-CH2C6H4-2-CH3、-CH2C6H4-4-C(CH3)3、および-C
H2C6H4-4-OCH3からなる群から選択される。
R7が、2〜15個の炭素原子を有し、遊離ヒドロキシル基を有さず、さらにアシ
ル基またはアシル誘導体基を有さない脂肪族オキシヒドロカルビル基を表す場合
、好ましくは、-CH2OCH2CH3および-CH2O(CH2)2OCH3からなる群から選択される。
R7が、6〜30個の炭素原子、少なくとも1つのアラルキル基、およびオキシ基
を1つのみ有するオキシヒドロカルビル基を表す場合、好ましくは、-CH2OCH2C6
H5である。
好ましい実施態様において、R5は-CNまたは-CSNH2である。別の実施態様にお
いて、R4は-NH2または-NHCH3であり、R5は-CSNH2または-CSeNH2であり、そしてR6
は-Hまたは-NH2である。さらに別の実施態様において、R4は-NH2または-NHCH3
であり、R5は-CSNH2であり、R6は-Hまたは-NH2である。さらに別の実施態様にお
いて、R4は-NH2または-NHCH3であり、R5は-CSNH2であり、そしてR6は-Hである。
さらに別の実施態様において、R4は-NH2であり、R5は-CSNH2であり、そしてR6は
-Hまたは-NH2である。さらに別の実施態様において、R4は-NH2であり、R5は-CSN
H2であり、そしてR6は-NH2である。さらに別の実施態様において、R4は-NH2であ
り、R5が-CSNH2であり、そしてR6は-Hである。さらに別の実施態様において、R4
は-NH2または-NHCH3であり、R5は-CNであり、そしてR6は-NH2である。さらに別
の実施態様において、R4は-NH2であり、R5は-CNであり、そしてR6は-NH2である
。
本発明の化合物は以下の化合物を包含する:
4,6-ジアミノ-7-(エトキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニトリル;
4,6-ジアミノ-7-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カ
ルボニトリル;
4,6-ジアミノ-7-(ベンジルオキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニ
トリル;
4,6-ジアミノ-7-(ベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニトリル;
4,6-ジアミノ-7-(4-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニトリ
ル;
4,6-ジアミノ-7-(3-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニトリ
ル;
4,6-ジアミノ-7-(2-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニトリ
ル;
4,6-ジアミノ-7-(4-tert-ブチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニ
トリル;
4,6-ジアミノ-7-(4-メトキシベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニト
リル;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-(エトキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カル
ボニトリル;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピロロ[2,3-d]ピリ
ミジン-5-カルボニトリル;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-(ベンジルオキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-
5-カルボニトリル;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-(ベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニト
リル;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-(4-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カ
ルボニトリル;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-(3-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カ
ルボニトリル;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-(2-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カ
ルボニトリル;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-(4-tert-ブチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン
-5-カルボニトリル;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-(4-メトキシベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-
カルボニトリル;
4-アミノ-7-(2-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニトリル;
4-アミノ-7-(エトキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキサミド;
4-アミノ-7-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカ
ルボキサミド;
4-アミノ-7-(ベンジルオキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキ
サミド;
4-アミノ-7-(ベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキサミド;
4-アミノ-7-(4-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキサミ
ド;
4-アミノ-7-(3-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキサミ
ド;
4-アミノ-7-(2-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキサミ
ド;
4-アミノ-7-(4-tert-ブチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキ
サミド;
4-アミノ-7-(4-メトキシベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキサ
ミド;
4-メチルアミノ-7-(エトキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキ
サミド;
4-メチルアミノ-7-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-
チオカルボキサミド;
4-メチルアミノ-7-(ベンジルオキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカ
ルボキサミド;
4-メチルアミノ-7-(ベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキサミド;
4-メチルアミノ-7-(4-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボ
キサミド;
4-メチルアミノ-7-(3-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボ
キサミド;
4-メチルアミノ-7-(2-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボ
キサミド;
4-メチルアミノ-7-(4-tert-ブチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカ
ルボキサミド;
4-メチルアミノ-7-(4-メトキシベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカル
ボキサミド;
4,6-ジアミノ-7-(エトキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキサ
ミド;
4,6-ジアミノ-7-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チ
オカルボキサミド;
4,6-ジアミノ-7-(ベンジルオキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカル
ボキサミド;
4,6-ジアミノ-7-(ベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキサミド;
4,6-ジアミノ-7-(4-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキ
サミド;
4,6-ジアミノ-7-(3-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキ
サミド;
4,6-ジアミノ-7-(2-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキ
サミド;
4,6-ジアミノ-7-(4-tert-ブチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカル
ボキサミド;
4,6-ジアミノ-7-(4-メトキシベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボ
キサミド;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-(エトキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオ
カルボキサミド;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピロロ[2,3-d]ピリ
ミジン-5-チオカルボキサミド;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-(ベンジルオキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-
5-チオカルボキサミド;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-(ベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボ
キサミド;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-(4-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チ
オカルボキサミド;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-(3-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チ
オカルボキサミド;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-(2-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チ
オカルボキサミド;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-(4-tert-ブチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン
-5-チオカルボキサミド;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-(4-メトキシベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-
チオカルボキサミド;
4-アミノ-7-(エトキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノカルボキサミ
ド;
4-アミノ-7-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノ
カルボキサミド;
4-アミノ-7-(ベンジルオキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノカルボ
キサミド;
4-アミノ-7-(ベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノカルボキサミド;
4-アミノ-7-(4-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノカルボキサ
ミド;
4-アミノ-7-(3-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノカルボキサ
ミド;
4-アミノ-7-(2-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノカルボキサ
ミド;
4-アミノ-7-(4-tert-ブチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノカルボ
キサミド;
4-アミノ-7-(4-メトキシベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノカルボキ
サミド;
4-メチルアミノ-7-(エトキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノカルボ
キサミド;
4-メチルアミノ-7-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-
セレノカルボキサミド;
4-メチルアミノ-7-(ベンジルオキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノ
カルボキサミド;
4-メチルアミノ-7-(ベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノカルボキサミ
ド;
4-メチルアミノ-7-(4-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノカル
ボキサミド;
4-メチルアミノ-7-(3-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノカル
ボキサミド;
4-メチルアミノ-7-(2-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノカル
ボキサミド;
4-メチルアミノ-7-(4-tert-ブチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノ
カルボキサミド;
4-メチルアミノ-7-(4-メトキシベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノカ
ルボキサミド;
4,6-ジアミノ-7-(エトキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノカルボキ
サミド;
4,6-ジアミノ-7-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セ
レノカルボキサミド;
4,6-ジアミノ-7-(ベンジルオキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノカ
ルボキサミド;
4,6-ジアミノ-7-(ベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノカルボキサミド;
4,6-ジアミノ-7-(4-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノカルボ
キサミド;
4,6-ジアミノ-7-(3-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノカルボ
キサミド;
4,6-ジアミノ-7-(2-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノカルボ
キサミド;
4,6-ジアミノ-7-(4-tert-ブチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノカ
ルボキサミド;
4,6-ジアミノ-7-(4-メトキシベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノカル
ボキサミド;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-(エトキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレ
ノカルボキサミド;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピロロ[2,3-d]ピリ
ミジン-5-セレノカルボキサミド;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-(ベンジルオキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-
5-セレノカルボキサミド;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-(ベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノカル
ボキサミド;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-(4-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セ
レノカルボキサミド;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-(3-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セ
レノカルボキサミド;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-(2-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セ
レノカルボキサミド;
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-(4-tert-ブチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン
-5-セレノカルボキサミド;および
4-メチルアミノ-6-アミノ-7-(4-メトキシベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-
セレノカルボキサミド;
B.化合物の処方および使用
本発明の化合物は、ウィルス感染を処置するための治療薬としての使用に関し
て優れた抗ウィルス活性および受容可能な細胞障害性を示す。特に、これらの化
合物はHCMVおよびHSV-1ならびに他のウィルスに対して有効であることが見出さ
れている。
これに関して、本発明に従う「処置」が、ウィルス感染の処置、およびウィル
ス感染の危険のある患者(例えば、骨髄移植患者のような免疫無防備状態患者)
の予防的処置を包含することもまた理解される。
本発明の化合物で治療可能であることが予期される哺乳類ウィルスの部分的な
リストは、以下を包含する:単純ヘルペスウィルス1型および2型;ヒトサイト
メガロウィルス;ヒト免疫不全ウィルス;ヒトヘルペスウィルス6(HHV6);
水痘−帯状ヘルペスウィルス;エプスタイン−バーウィルス(EBV);サルヘル
ペスウィルス;ウマヘルペスウィルス−1、2、および3;神経リンパ腫(マレ
ク病);インフルエンザウィルスA、BおよびC;パラインフルエンザウィルス
−1、2、3および4;アデノウィルス;レオウィルス;呼吸シンシチウムウィ
ルス;ライノウィルス;コクサッキーウィルス;エコーウィルス;はしかウィル
ス;肝炎ウィルス;およびパポバウィルス。
最も有望な新規化合物の1つである4−アミノ−7−[(2−メトキシエトキ
シ)メチル]ピロロ[2,3-d]ピリミジン−5−チオカルボキサミド(本明細書中
、化合物5bで示す)を用いる作用様式研究によって、この化合物が、DNA合成ま
たはウィルス複製サイクルにおける中期または後期に起こる他のウィルスの機能
の阻害によって作用するのではないことが立証される。そのかわり、この化合物
はウィルス複製サイクルにおける初期の独特の機構により作用する。
本発明の化合物および組成物は、医薬の製造および薬学的組成物の活性成分の
ような従来の手法に従う投与によるヒトおよび他の動物の抗ウィルス処置に使用
され得る。技術および処方は、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences
、Mack Publishing Co.、Easton、PA.(最新版)に見出され得る。
本発明の化合物を含有する薬学的組成物は、局所、経口、または非経口で投与
され得、そして錠剤、トローチ剤(lozenge)、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、ア
ンプルまたは座剤の形態を取り得る。それらはまた、水性または非水性希釈剤、
シロップ、顆粒または粉末中に活性成分を入れた、軟膏、ゲル、パスタ剤、クリ
ーム、スプレー、ローション、懸濁剤、水剤および乳剤の形態を取り得る。本発
明の化合物に加えて、薬学的組成物はまた、他の薬学的に活性な化合物または本
発明の複数の化合物を含み得る。
より詳細には、本発明の式の化合物は本明細書において活性成分ともよばれ、
経口、直腸、鼻、局所(経皮、頬および舌下を含む)、膣、非経口(皮下、筋肉
内、静脈内および皮内を含む)および肺動脈を含む任意の適切な経路により、治
療のために投与され得る。好ましい経路は受容者の年齢および状態ならびに感染
の性質に応じて変化することもまた理解される。
一般的に、上記の各ウィルス感染(例えば、HCMVおよびHSV-1感染)に対する
適切な用量は、1日当たり受容者の体重1キログラム当たり約0.1mg〜約250mgの
範囲、好ましくは1日当たり体重1キログラム当たり約1mg〜約100mgの範囲、
そして最も好ましくは1日当たり体重1キログラム当たり約5mg〜約20mgの範囲
である。特に指示のない限り、活性成分の全ての重量は、本発明の式の元の化合
物として計算される;その塩またはエステルについては、重量は比例して増加す
る。所望の用量は、好ましくは1日を通じて適切な間隔で投与される2、3、4
、5、6またはそれ以上の分割用量として与えられる。これらの分割用量は、例
えば、単位投与形態当たり約10mg〜約1000mg、好ましくは約20mg〜約500mg、そ
して最も好ましくは約100mg〜約400mgの活性成分を含む単位投与形態で投与され
得る。本発明の化合物および組成物の適切な投薬は、ウィルス感染の型および重
篤度に依存し得、そして患者ごとに変化し得ることが理解される。最適な投薬を
決定することは、一般に本発明の抗ウィルス処置の危険または有害な副作用と治
療による利益のレベルとの均衡をとることを伴う。
理想的には、活性成分は、約0.25μM〜約100μM、好ましくは約0.5μM〜約70
μM、最も好ましくは約1μM〜約50μMの活性化合物のピーク血漿濃度を達成す
るように投与されるべきである。これは、例えば、必要に応じて生理食塩水中に
入れた活性成分の約0.1%〜約5%溶液の静脈内注射により、または例えば、1
キログラム当たり約0.1mg〜約250mgの活性成分を含有する錠剤、カプセル剤また
はシロップ剤として経口投与することにより達成され得る。所望の血中レベルは
、約0.01mg/kg/時間〜約5.0mg/kg/時間を提供する連続注入により、または1キ
ログラム当たり約0.4mg〜約15mgの活性成分を含有する断続注入により維持され
得る。
活性成分を単独で投与することが可能であるが、上記で定義されるような少な
くとも1種の活性成分と希釈剤または賦形剤のような1種以上の薬学的に受容可
能なキャリアとを含有する薬学的処方物として与えることが好ましい。このキャ
リアは、投与の性質および様式ならびに投与形態に依存して、例えば、充填剤、
増量剤、湿潤剤、崩解剤、界面活性剤、または滑沢剤を包含し得る。各キャリア
は、処方物の他の成分と共存し得、かつ患者に対して無害でなければならないと
いう意味において「受容可能」でなければならない。薬学的処方物は、必要に応
じて他の治療剤を含有し得る。
処方物は、経口、直腸、鼻、局所(経皮、頬および舌下を含む)、膣、非経口
(皮下、筋肉内、静脈内および皮内を含む)および肺動脈投与に適する処方を包
含する。処方物は、好都合には単位投与形態で与えられ得、そして薬学の分野に
おいて周知の任意の方法により調製され得る。このような方法は、1種以上の補
助成分を構成するキャリアと活性成分とを配合する工程を包含する。一般に、処
方物は、活性成分を液体キャリアまたは細分化された固体キャリアあるいはその
両方と、均一かつ密接に配合し、次いで必要であれば生成物を成形することによ
り調製される。
経口投与に適する本発明の処方物は、カプセル剤、カシェ剤または錠剤のよう
な分離した単位として与えられ得、各々は活性成分の所定量を;粉剤または顆粒
剤として;水性または非水性液体の溶液または懸濁液として;あるいは水中油型
乳濁液または油中水型乳濁液として含有する。活性成分はまた、巨丸剤、舐剤ま
たはパスタとして与えられ得る。
錠剤は、必要に応じて1種以上の補助成分と圧縮または成形することにより製
造され得る。圧縮錠剤は、適切な機械で、粉末または顆粒のような自由に流動す
る形態の活性成分を、必要に応じて結合剤(例えば、ポビドン、ゼラチン、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース)、滑沢剤、不活性希釈剤、保存剤、崩解剤
(例えば、デンプングリコール酸ナトリウム、架橋ポビドン、架橋カルボキシメ
チルセルロースナトリウム)、界面活性剤または分散剤と混合して圧縮すること
により調製され得る。成形錠剤は、適切な機械で、不活性液体希釈剤で湿らせた
粉末状の化合物の混合物を成形することにより製造され得る。錠剤は、必要に応
じて被覆されまたは刻み目を入れられ得、そして活性成分の遅延放出または制御
放出を提供するように、処方され得る。例えば、種々の割合でヒドロキシプロピ
ルメチルセルロースを用いて所望の放出プロフィールを提供する。錠剤は、消化
管の胃以外の部分での放出のために、必要に応じて腸溶コーティングが施され得
る。
口腔内における局所投与に適する処方は、活性成分を香味基剤、通常スクロー
スおよびアカシアまたはトラガカントゴムに含むトローチ;活性成分をゼラチン
およびグリセリン、またはスクロースおよびアカシアのような不活性基剤に含む
錠剤(pastille);および活性成分を適切な液体キャリアに含むうがい薬を包含
する。
本発明による局所投与のための薬学的組成物は、軟膏、クリーム、懸濁剤、ロ
ーション剤、粉剤、水剤、パスタ、ゲル、スプレー、エアロゾルまたはオイルと
して処方され得る。あるいは、処方は、活性成分および必要に応じて1種以上の
賦形剤または希釈剤を含浸させた包帯または粘着性プラスターのようなパッチま
たはドレッシングを包含し得る。
眼または他の外部組織(例えば、口および皮膚)の感染に対し、処方物は、好
ましくは、例えば、約0.075%w/w〜約20%w/w、好ましくは約0.2%w/w〜約25%w
/w、そして最も好ましくは約0.5%w/w〜約10%w/wの量で活性成分を含む局所軟
膏またはクリームとして適用される。軟膏に処方される場合、活性成分はパラフ
ィンまたは水混和性軟膏基剤のいずれかと共に使用され得る。あるいは、活性成
分は、水中油型クリーム基剤を用いてクリームに処方され得る。
所望であれば、クリーム基剤の水相は、例えば、少なくとも約30%w/wの多価
アルコール、すなわち、プロピレングリコール、ブタン−1,3−ジオール、マ
ンニトール、ソルビトール、グリセロールおよびポリエチレングリコールならび
にそれらの混合物のような2個以上の水酸基を有するアルコールを含有し得る。
局所処方物は、望ましくは、皮膚または他の作用領域を通した活性成分の吸収ま
たは浸透を促進する化合物を含有し得る。このような皮膚浸透促進剤の例として
、ジメチルスルホキシドおよび関連アナログが挙げられる。
本発明の乳剤の油相は、公知の方法で公知の成分から構成され得る。この相は
単に乳化剤(emulsifier)(あるいは乳化剤(emulgent)としても知られている
)のみを含有し得るが、望ましくは少なくとも1種の乳化剤と脂肪またはオイル
との混合物あるいは脂肪とオイルとの両方との混合物を含有する。好ましくは、
親水性乳化剤が、安定剤として作用する疎水性乳化剤と共に含有される。オイル
および脂肪の両方を含有することもまた好ましい。乳化剤は安定剤と共に、また
は安定剤なしでいわゆる乳化ロウを形成し、そしてロウはオイルおよび/または
脂肪と共にいわゆる乳化軟膏基剤を形成し、これはクリーム処方の油性分散相を
形成する。
本発明の処方における使用に適する乳化剤および乳化安定剤は、Tween 60、Sp
an 80、セトステアリルアルコール、ミリスチルアルコール、グリセリルモノス
テアレートおよびラウリル硫酸ナトリウムを包含する。
処方のための適切なオイルまたは脂肪の選択は、所望の化粧品特性の達成に基
づく。なぜなら、薬学的乳剤処方に使用されるような大部分のオイル中の活性化
合物の溶解性が非常に低いからである。従って、クリームは、好ましくはグリー
ス状でなく、しみを作らず、そして洗浄可能な製品であり、チューブまたは他の
容器から漏れ出ることを防ぐために適切な稠度を有するべきである。直鎖または
分枝鎖の、一塩基性または二塩基性アルキルエステルが使用され得、これは例え
ば、ジイソアジペート、ステアリン酸イソセチル、ココナッツ脂肪酸のプロピレ
ングリコールジエステル、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸デシル、パル
ミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル
またはCrodamol CAPとして知られている分枝鎖エステルのブレンドであり、最後
の3つが好ましいエステルである。これらは、必要とされる特性に応じて単独ま
たは組み合わせて使用され得る。あるいは、白色ワセリン(white soft paraffi
n)および/または液体パラフィンのような高融点脂質あるいは他の鉱物油が使
用され得る。
眼への局所投与に適する処方はまた、点眼剤を包含し、ここで活性成分は適切
なキャリア、特に活性成分のための水性溶媒に溶解または懸濁される。活性成分
は、好ましくはこのような処方中に、約0.5%w/w〜約20%w/w、有利には約0.5%
w/w〜約10%w/w、特に約1.5%w/wの濃度で存在する。
直腸内投与のための処方は、例えば、ココアバターまたはサリチル酸塩を含有
する適切な基剤を用いた座薬として与えられ得る。
膣投与に適する処方は、活性成分に加えて当該分野で公知の適切なキャリアを
含む膣坐薬、タンポン、クリーム、ゲル、パスタ剤、フォームまたはスプレー処
方物として与えられ得る。
鼻腔内投与に適する処方でキャリアが固体である処方は、例えば、約20ミクロ
ン〜約500ミクロンの範囲の粒子サイズを有する粗い粉剤を含有し、嗅剤を使用
する方法、すなわち鼻まで接近した粉剤の容器から鼻腔通路を通して急速に吸引
することにより投与される。適切な処方でキャリアが液体であり、例えば、鼻腔
スプレーまたは点鼻剤のような投与のための処方は活性成分の水溶液または油性
溶液を含有する。
非経口投与に適する処方は、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤および処方を意図さ
れる患者の血液と等張にする溶質を含み得る水性および非水性等張無菌注射溶液
;および懸濁化剤および糊料、ならびに化合物が血液成分または1種以上の器官
を標的とするように設計されたリポソームまたは他の微粒子系を含み得る水性お
よび非水性無菌懸濁液を包含する。処方は、単位用量または複数回用量の封入容
器(例えば、アンプルおよびバイアル)として与えられ得、そして使用直前に無
菌液体キャリア(例えば、水または注射液)の添加のみを必要とするフリーズド
ライ(凍結乾燥)条件で保存され得る。即席の注射溶液および懸濁液は、前述し
た無菌粉剤、顆粒剤および錠剤類から調製され得る。
好適な単位投与処方は、本明細書中で上述されるように、活性成分の日毎の用
量または単位、日毎の分割用量、あるいはその適切な画分を含む処方である。
特に上述した成分に加えて、本発明の処方は、問題の処方のタイプに関して当
該分野で一般的な他の試薬を含有し得ること、例えば、経口投与に適切な処方は
、甘味剤、糊料および香味剤としてこのようなさらなる試薬を含有し得ることが
理
解されるべきである。
本処方の化合物はまた、獣医学的処方の形態での使用のために提供され得、例
えば、当該分野で従来の方法により調製され得る。
C.化合物の合成
1.一般的合成法
本発明の化合物は、以下に記載の手順に従って合成され得る。
図1は、N-7置換非ヌクレオシド非ホスホリル化アナログを調製するために使
用される合成経路を示す。化合物3a-iを2-アミノ-5-ブロモ-3,4-ジシアノピロー
ル(1)から調製した[Swayze,E.E.ら、L.B.TownsendおよびR.S.Tipson(編)、Nu
cleic acid chemistry;improved and new synthetic procedures、methods and
techniques、Part IV、16-18頁、Wiley-Interscience、New York、1991]。1を
トリエチルオルトホルメートで処理し、次いで水素化ナトリウムおよび適切なア
ルキル化剤を添加することにより、中間体2a-iを得た。この中間体2a-iを、単離
せずに直接メタノール性アンモニアと反応させて7-置換-4-アミノ-6-ブロモピロ
ロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニトリル(3a-i)を得た。トヨカマイシンアナログ
4a-iを接触水素化により3a-iから得た。チオサンギバマイシンアナログ(5a-i)を
95℃でシールされた容器内でメタノール性硫化ナトリウム中の適切なニトリル(4
a-i)から調製した。同様に、ニトリル(4a-i)とメタノール性セレン酸ナトリウム
とを反応させることにより、セレノアミドアナログ(6a-i)を得る。
図2は、C-4修飾された非ヌクレオシドアナログ(10a-b)を調製するために使用
する合成経路を示す。化合物4a-bの環外アミノ基のジアゾ化を亜硝酸で行い、7-
置換5-シアノピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-オン(7a-b)を良好な収率で得た。化合
物8a-bを還流下、10分間POCl3で7a-bを処理することにより良好な収率で生成さ
せた。8a-bをメチルアミンで処理することにより、良好な収率で9a-bを得た。ニ
トリル(9a-b)を対応するチオアミド誘導体(10a-b)に転化した。
図3は、4,6-ジアミノ置換チオアミド誘導体12a-cを、必須のニトリル11a-cか
ら調製するために使用する合成経路を示す。化合物11a-cを液体NH3で3a-cを16時
間処理することにより、良好な収率で合成した。
融点をThomas-Hooverキャピラリー融点測定器(capillary melting point appa
ratus)で測定し、そして補正はしなかった。薄層クロマトグラフィー(TLC)をシ
リカ60F-254(Analtech,Inc.)で行った。TLC上の各成分の検出を254nmのUV光吸
収により行った。紫外スペクトルをKontron-Uvikon860分光光度計で記録した。
赤外(IR)スペクトルをBeckmann赤外分光光度計で測定した。核磁気共鳴(NMR)ス
ペクトルをBRUKER WP 200/300/360SYを用いて200、300、または360MHzで測定し
た。特に指定のない限り、化学シフト値を溶媒(DMSO-d6)の標準化学シフトと比
較したδ値(ppm)で表す。元素分析をM-H-W Laboratories、Phoenix、AZにより行
い、これは理論値の±0.4%以内である。E.Merckシリカゲル(230-400メッシュ)
を重力、またはフラッシュカラムクロマトグラフィー用に使用した。特に指定の
ない限り、エバポレーションを減圧下(水流アスピレーター)、40℃の温浴を備え
るロータリーエバポレーターで行った。アセトニトリルおよびメタノールは活性
化モレキュラーシーブ(4Å)で乾燥した。
いくつかの代表的な中間体および標的化合物の調製のための溶媒、試薬および
反応条件を以後、詳細に記載する。
2.化学合成の具体例
7-置換4-アミノ-6-ブロモピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニトリル誘導体(
3a-i)の合成のための一般的手順:
3a
4-アミノ-6-ブロモ-7-(エトキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニ
トリル(JJ 164、3a):
アルゴン下、乾燥アセトニトリル(500mL)中の2-アミノ-5-ブロモ-3,4-ジシア
ノピロール(1、30.0g、141mmol)と新しく蒸留したトリエチルオルトホルメート
(42.77g、282mmol)との混合物を2.5時間加熱還流し、室温まで冷却し、そして溶
媒を減圧下でエバポレートした。得られた残渣をトルエン(4×50mL)と共にエバ
ポレートし、そして乾燥粉末が得られるまで減圧下でエバポレートした。粗粉末
を乾燥アセトニトリル(250mL)に溶解し、次いで室温にて水素化ナトリウム(80%w
/w%、6.36g、212mmol)で処理した。混合物を0.5時間撹拌し、次いで塩化エトキ
シメチル(13.3g、141mmol)を添加した。アルキル化をTLCをモニターすることに
より厳密に行った。反応混合物を室温にて30分間撹拌し、次いでろ過した。ろ液
をエバポレートし、そして得られたオイル(2a)をNH3/MeOH(150mL)を入れた耐圧
ビンに移した。このビンをシールし、そして溶液を室温にて24時間撹拌した。得
られた懸濁液を4℃まで冷却し、次いでろ過し、そして60℃で一晩乾燥して14.93
g(37%)のJJ 164を得た。この化合物を更なる精製をせずに用いた。サンプルを少
量のMeOH中のH2Oから再結晶して純粋な3aを得た:
3b
4-アミノ-6-ブロモ-7-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピロロ[2,3-d]ピリミジ
ン-5-カルボニトリル(JJ 194、3b):
JJ 194を3aのために記載した方法により、1(30.0g、141mmol)から調製し、13
.
85g(30%)のJJ 194、3bを得た。
3c
4-アミノ-6-ブロモ-7-(ベンジルオキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カ
ルボニトリル(JJ 078、3c):
JJ 078を3aのために記載した方法により、1(6.0g、28.4mmol)から調製し、5.
4g(54%)のJJ 078、3cを得た。
3d
4-アミノ-6-ブロモ-7-(ベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニトリル(L
I 90、3d):
LI 90を3aのために記載した方法により、1(6.0g、28.4mmol)から調製し、3.9
8g(43%)のLI 90、3dを得た。
3e
4-アミノ-6-ブロモ-7-(4-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボ
ニトリル(LI 126、3e):
LI 126を3aのために記載した方法により、1(6.0g、28.4mmol)から調製し、5.
00g(51%)のLI 126、3eを得た。
3f
4-アミノ-6-ブロモ-7-(3-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボ
ニトリル(JJ 022、3f):
JJ 022を3aのために記載した方法により、1(1.0g、4.7mmol)から調製し、470
mg(29%)のJJ 022、3fを得た。
3g
4-アミノ-6-ブロモ-7-(2-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボ
ニトリル(MC 158、3g):
MC 158を3aのために記載した方法により、1(1.0g、4.7mmol)から調製し、384
mg(24%)のMC158、3gを得た。
3h
4-アミノ-6-ブロモ-7-(4-tert-ブチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-
カルボニトリル(MC 160、3h):
MC 160を3aのために記載した方法により、1(1.0g、4.7mmol)から調製し、161
mg(9%)のMC160、3hを得た。
3i
4-アミノ-6-ブロモ-7-(4-メトキシベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カル
ボニトリル(MC 166、3i):
MC 166を3aのために記載した方法により、1(1.0g、4.7mmol)から調製し、614
mg(37%)のMC166、3iを得た。
7-置換4-アミノピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニトリル誘導体(4a-i)の合
成のための一般的手順:
4a
4-アミノ-7-(エトキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニトリル(JJ
176、4a):
EtOAc/EtOH(600mL、2:1、v:v)を含有する混合物に10% Pd/C(1.49g、10重量%)
および1N NaOH(50mL、0.05mol)と共に3a(14.9g、0.05mol)を添加した。この混合
物を室温にて水素添加し、そして反応をTLCにより厳密にモニターした。30分後
、この混合物をろ過し、熱EtOAc(2×25mL)で洗浄し、そしてろ液を乾燥するまで
エバポレートした。得られた固体をH2O/MeOH(450mL、3:1 v:v)中に懸濁させ、そ
して沸騰するまで加熱した。この溶液に脱色チャコール(1.5g)を添加した。この
脱
色チャコールをセライトろ過し、そしてろ液を4℃にて一晩冷却した。得られた
固体をろ過により回収し、そして60℃にて一晩乾燥して、純粋なJJ 176、4a(7.9
7g、73%)を得た:
4b
4-アミノ-7-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カル
ボニトリル(JJ 202、4b):
JJ 202、4bを4aのために記載した方法により、3b(13.85g、42.5mmol)から調製
し、7.85g(75%)のJJ 202、4bを得た。
4c
4-アミノ-7-(ベンジルオキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニト
リル(LI 240、4c):
LI 240、4cを4aのために記載した方法により、3c(2.5g、7.0mmol)から調製し
、1.3g(67%)のLI240、4cを得た。融点
4d
4-アミノ-7-(ベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニトリル(LI 110、
4d):
LI 110、4dを4aのために記載した方法により、3d(3.0g、9.1mmol)から調製し
、LI 110、4d(1.28g、56%)を白色固体として得た。少量のサンプルをメタノール
で再結晶した。
4e
4-アミノ-7-(4-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニトリル(
LI 130、4e):
LI 130、4eを4aのために記載した方法により、3e(400mg、1.2mmol)から調製し
、249mg(81%)のLI 130、4eを得た。
4f
4-アミノ-7-(3-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニトリル(
MC 168、4f):
MC 168、4fを4aのために記載した方法により、3f(400mg、1.1mmol)から調製し
、200mg(69%)のMC 168、4fを得た。
4g
4-アミノ-7-(2-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニトリル(
LI 246、4g):
LI 246、4gを4aのために記載した方法により、3g(250mg、0.73mmol)から調製
し、80mg(41%)のLI 246、4gを得た。
4h
4-アミノ-7-(4-tert-ブチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニト
リル(JJ 104、4h):
JJ 104、4hを4aのために記載した方法により、3h(4.4g、11.5mmol)から調製し
、780mg(22%)のJJ 104、4hを得た。
4i
4-アミノ-7-(4-メトキシベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニトリ
ル(JJ 092、4i):
JJ 092、4iを4aのために記載した方法により、3i(4.0g、11.2mmol)から調製し
、638mg(20%)のJJ 092、4iを得た。
7置換4-アミノピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキサミド誘導体(5a-i)
の合成のための一般的手順:
5a
4-アミノ-7-(エトキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキサミ
ド(LI 216、5a)
乾燥H2Sをナトリウムメトキシド(97mg、1.8mmol)乾燥メタノール(20mL)溶液に
0.5時間通した。ニトリル4a(200mg、0.9mmol)を一度に添加し、そして混合物を9
5℃にて2時間、シールした加圧チューブ中で撹拌した。得られた溶液を室温ま
で冷却させ、次いで1N HClを用いてpH7に調節した。溶媒を乾燥するまでロータ
リーエバポレートし、そして得られた化合物を少量のEtOHを含有するH2Oから再
結晶して210mg(93%)のLI 216、5aを得た:
5b
4-アミノ-7-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオ
カルボキサミド(JJ 048、5b):
JJ 048、5bを5aのために記載した方法により、4b(600mg、2.4mmol)から調製し
、
431mg(64%)のJJ 048、5bを得た。
5c
4-アミノ-7-(ベンジルオキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボ
キサミド(LI 250、5c):
LI 250、5cを5aのために記載した方法により、4c(200mg、0.7mmol)から調製し
、179mg(80%)のLI 250、5cを得た。
5d
4-アミノ-7-(ベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキサミド(LI 1
28、5d):
LI 128、5dを5aのために記載した方法により、4d(250mg、1mmol)から調製し、
222mg(78%)のLI 128、5dを得た。
5e
4-アミノ-7-(4-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキサ
ミド(LI 144、5e):
LI 144、5eを5aのために記載した方法により、4e(200mg、0.8mmol)から調製し
、207mg(87%)のLI 144、5eを黄色の固体として得た。
5f
4-アミノ-7-(3-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキサ
ミド(JJ 072、5f):
JJ 072を5aのために記載した方法により、4f(400mg、1.5mmol)から調製し、31
3mg(70%)のJJ 072、5fを得た。
5g
4-アミノ-7-(2-メチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキサ
ミド(JJ 026、5g):
JJ 026、5gを5aのために記載した方法により、4g(300mg、1.1mmol)から調製し
、287mg(88%)のJJ 026、5gを得た。
5h
4-アミノ-7-(4-tert-ブチルベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボ
キサミド(JJ 114、5h):
JJ 114を5aのために記載した方法により、4h(400mg、1.4mmol)から調製し、25
0mg(53%)のJJ 114、5hを得た。
5i
4-アミノ-7-(4-メトキシベンジル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキ
サミド(JJ 098、5i):
JJ 098、5iを5aのために記載した方法により、4i(388mg、1.4mmol)から調製し
、277mg(63%)のJJ 096、5iを得た。
7-置換4-アミノピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノカルボキサミド誘導体(6a-
i)の合成のための一般的手順:
6a
4-アミノ-7(エトキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-セレノカルボキサミ
ド(6a):
乾燥H2Seをナトリウムメトキシド(46mg、0.86mmol)乾燥メタノール(25mL)溶液
に0.5時間通す。このニトリル4a(100mg、0.43mmol)を一度に添加し、そしてこの
混合物を95℃にて2時間シールした加圧チューブ中で撹拌する。得られた溶液を
室温まで冷却し、次いで1N HClを用いてpH7に調製する。溶媒を乾燥するまでロ
ータリーエバポレートし、そして得られた化合物を少量のEtOHを含有するH2Oか
ら再結晶してセレノカルボキサミド6aを得る。
6b-i
セレノカルボキサミドアナログ6b-iは、6aについて記載した方法を用いてニト
リル4b-iから得られる。
7a
5-シアノ-7-(エトキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-オン(JJ 178、7a)
:
JJ 176、4a(7.97g、36.7mmol)を蒸留H2O(414mL)およびAcOH(36mL)中に懸濁さ
せた。この懸濁液を50℃まで加熱し、そしてNaNO2(17.73g、256.9mmol)を6つの
バッチ中に4.5時間かけて添加した。NaNO2の添加に続いて、反応物を70℃にて16
時間加熱した。得られた固体を4℃にて24時間冷却し、ろ過により回収し、そし
て減圧下、60℃にて一晩乾燥して7.21g(90%)の純粋なJJ 178、7aを得た:
7b
5-シアノ-7-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-オン(
JJ 192、7b):
JJ 192、7bを7aのために記載した方法により、4b(300mg、1.2mmol)から調製し
、217mg(73%)のJJ 192、7bを得た。
8a
4-クロロ-7-(エトキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニトリル(JJ
172、8a):
7a(1.14g、5.2mmol)をPOCl3(10mL)中に溶解し、そしてこの溶液を12分間加熱
還流した。この熱い溶液を氷水(100mL)中に注ぎ、そして得られた混合物をNH4OH
(38%、5mL)を用いてpH7に調節した。この溶液を蒸留H2O(全量で300mL)およびNa
HCO3(1×5mL)からCH2Cl2(2×75mL)で抽出した。有機層を回収し、そしてMgSO4で
乾燥し、ろ過し、そしてこのろ液を乾燥するまでエバポレートして黄色い固体(9
87mg、80%)を得た。
少量のサンプル(50mg)をMeOH/H2O混合物および脱色チャコールから再結晶して
純粋な白色粉末として8aを得た:
8b
4-クロロ-7-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カル
ボニトリル(JJ 242、8b):
JJ 242、8bを8aのために記載した方法により、7b(5.34g、21.5mmol)から調製
し、3.64g(63%)の8bを白色粉末として得た。
9a
4-メチルアミノ-7-(エトキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニト
リル(JJ 278、9a):
8a(800mg、3.4mmol)をメチルアミン(100mL、無水EtOH中、33%)中に溶解し、そ
してこの溶液を室温にて2.5時間撹拌した。次いで、この溶液を16時間4℃にて放
置し、そしてこの固体をろ過により回収して548mg(70%)のJJ278、9aを純粋な白
色粉末として得た
9b
4-メチルアミノ-7-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5
-カルボニトリル(MC 014、9b):
MC 014、9bを9aのために記載した方法により、8b(800mg、3.0mmol)から調製し
、600mg(77%)のMC 014、9bを得た。
10a
4-メチルアミノ-7-(エトキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボ
キサミド(MC 032、10a):
乾燥MeOH(75mL)中のNaOMe(47mg、0.8mmol)をH2S(g)で30分間飽和させた。この
溶液を9a(100mg、0.4mmol)を含有するスチール容器に移した。この容器をシール
し、そして油浴中で24時間100℃にて加熱した。この溶液を室温まで冷却し、そ
して1N HCl(2mL)を用いてpH7に調節した。この溶液に1.2gのシリカを添加した
。このシリカをあらかじめシリカで充填したカラムに付与した。カラムをヘキサ
ン/EtOAc(70:30、v:v)で溶出し10aを得た。この化合物をH2O/EtOH混合物から再
結晶して100mg(94%)のMC 032、10aを得た:
10b
4-メチルアミノ-7-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5
-チオカルボキサミド(MC 030、10b):
10bを10aのために記載した方法により、9b(100mg、0.4mmol)から調製し、75mg
(64%)のMC 030、10bを得た。
11a
4,6-ジアミノ-7-(エトキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボニトリ
ル(JJ 028、11a):
3a(2.5g)を入れた125mLのスチール容器に75mLのNH3(1)を入れた。この容器を
シールし、そして反応物を100℃にて16時間加熱した。この容器を室温まで冷却
し、そしてさらに-75℃まで冷却した。このとき容器は換気した。得られた固体
をH2O中に懸濁させ、そして沸騰するまで加熱した。続いてろ過を行い、このろ
液を4℃にて16時間放置し、そして純粋なJJ 028、11aをろ過により回収した(1.7
0g、87%):
11b
4,6-ジアミノ-7-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-
カルボニトリル(JJ 070、11b):
JJ 070、11bを11aのために記載した方法により、3b(670mg、2.1mmol)から調製
し、JJ 070、11bを得た(収率74%、396mg)。
11c
4,6-ジアミノ-7-(ベンジルオキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-カルボ
ニトリル(JJ 082、11c):
JJ 082、11cを11aのために記載した方法により3c(1.0g、2.8mmol)から調製し
、695mg(84%)の11cを脱色チャコールを含有する水とメタノールとの混合物から
再結晶した後、白色固体として得た:
12a
4,6-ジアミノ-7-(エトキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカルボキ
サミド(JJ 076、12a):
乾燥MeOH(60mL)中のNaOMe(194mg、3.6mmol)をH2S(g)で30分間飽和させた。こ
の溶液をJJ 038(11a、400mg、1.8mmol)を入れたスチール容器に移した。この容
器をシールし、そして油浴中で19時間100℃にて加熱した。この溶液を室温まで
冷却し、そして溶液を1N HCL(2.5mL)を用いてpH7に調節した。得られた溶液を
乾燥するまでエバポレートし、そして固体をH2O/MeOHおよび脱色チャコールか
ら再結晶し、そして純粋なJJ 076、12a(204mg、43%)を得た:
12b
4,6-ジアミノ-7-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-
チオカルボキサミド(JJ 088、12b):
JJ 088、12bを12aのために記載した方法により11b(396mg、1.5mmol)から調製
し、61%の収率(269mg)でJJ 088、12bを得た:
12c
4,6-ジアミノ-7-(ベンジルオキシメチル)ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオカ
ルボキサミド(JJ 100、12c):
JJ 100、12cを12aのために記載した方法により11c(418mg、1.4mmol)から調製
し、水とメタノールとの混合物から再結晶した後、194mg(42%)の12cを得た:
D. 化合物の試験および使用の実施例
1.インビトロでの抗ウィルス評価方法
(a)細胞およびウィルス
KB細胞およびBSC-1細胞の通常の増殖および継代を、10%の仔ウシ血清を補充
したHanks塩[MEM(H)]またはEarle塩[MEM(E)]のいずれかを有する最少必須培地(M
EM)を用いて、単層培養で実施した。重炭酸ナトリウムの濃度を変化させ、必要
とされる緩衝能力に合わせた。二倍体ヒト包皮繊維芽細胞(HFF)またはMRC-5細胞
の培養を、10%ウシ胎児血清を有するMEM(E)からなる培地中で増殖させた。細胞
を、以前に記載されたように(Turk,S.R.ら、Antimicrob.Agents Chemother.、3
1:544-550、1987)、HEPES緩衝塩溶液(HBS)中の0.05%トリプシンおよび0.02%E
DTAを用いた通常の方法(Shipman、C.、Jr.Proc.Soc.Exp.Biol.、130:305-3
10、1969)に従って、1:2から1:10希釈で継代した。HFF細胞およびMRC-5細胞
を、1:2希釈でのみ継代した。Towne株(HCMVのプラーク精製単離物(Po)は、Dr.Ma
rk Stinski、Iowa大学から親切にも提供された。HSV-1のKOS株はほとんどの実験
で用いられ、そしてこれはDr.Sandra K.Weller、Connecticut大学より提供され
た。
(b)ウィルス学的手段
ストックHCMVを、1細胞当たり0.01プラーク形成単位(p.f.u.)未満の感染多重
度(m.o.i.)でHFF細胞を感染することにより調製した。細胞増殖培地を、細胞変
性が全ての細胞で明確になるまで(約21日)、4日ごとに交換した。上清液をウ
ィルスストックとして保持した。
高力価HSV-1ストックを、以前に詳細に記載されたように(Turk.S.R.ら、Anti
microb.Agents Chemother.、31:544-550、1987)0.1未満のm.o.i.でBSC細胞を感
染させることによって調製した。
ウィルス力価を、HCMVについてHFF細胞の単層培養、およびHSV-1についてBSC-
1細胞の単層培養を用いて、以前に記載されたように測定した(Prichard、M.N.
ら、J.Virol.Methods、28:101-106、1990)。簡潔には、HFF細胞またはBSC-1
細胞を、96ウェルクラスターディッシュに上記に記載されたように植え、そして
加湿した3%CO2-97%空気雰囲気下、37℃で一晩インキュベートした。翌日、
培養物にHCMVまたはHSV-1を接種し、そして96ウェルプレートの残った11個列に
渡って1:3に系列希釈した。培養物を2時間、37℃でインキュベートし、ウィ
ルスを吸着させ、そして次にウィルス接種物を0.2mlの新鮮な培地で置き替えた
。培養物をHCMVについて7日間、HSV-1について2または3日間、インキュベー
トし、培地を除去し、そして細胞シートを20%メタノール中の0.1%クリスタル
バイオレットで染色した。
HCMVプラークを、1ウェル当たり5〜20のプラークになった希釈を有するウェ
ル中で、20倍に拡大して数えた。HSV-1プラークは、肉眼または3〜10倍に拡大
して数えた。ウィルス力価を、以下の式に従って計算した:力価(p.f.u./ml)=プ
ラーク数×5×3n;ここでnは、プラークを数えたウェルを感染するために用
いたウィルスの希釈回数(n回)を表す。
(C)抗ウィルス活性についてのアッセイ
HCMVの複製に対する化合物の影響を、プラーク減少アッセイを用いて評価した
。24ウェルクラスターディッシュ中のHFF細胞を、上記の手順を用いて細胞シー
ト1cm2あたり約100p.f.u.のHCMVで感染させた。ウィルスの吸着後、増殖培地に
溶解した化合物を、3〜6の選択された濃度で2つづつのウェルに添加した。37
℃での7日間〜10日間のインキュベーションの後、細胞シートを固定し、クリス
タルバイオレットで染色し、そして上記のように顕微鏡でプラークを数えた。
薬物効果を、各々の薬物濃度の存在下でのプラーク数と薬物の非存在下で観察
される数とを比較して、プラーク数の減少率として計算した。ガンシクロビル(D
HPG)を、全実験でポジティブコントロールとして用いた。
HSV-1を用いたプラーク減少実験を、BSC-1細胞の単層培養を用いて実施した。
約100p.f.u.のHSV-1を含有する0.2mlのウィルス懸濁液を用いたことを除き、上
記のとおりにアッセイを行った。試験すべき化合物を、100.5または101希釈で通
常、0.1μM〜100μMの範囲の濃度で重層培地中に溶解した。
ELISAもまた、HSV-1を検出するために用いられた。96ウェルクラスターディッ
シュに、1ウェル当たり200μlの全容積の10%の仔ウシ血清を有するMEM(E)中
、
1ウェルあたり10,000個の細胞でBSC-1細胞を植えた。37℃で一晩インキュベー
トした後、薬物とHSV-1を100PFU/ウェルの濃度で加えた。ELISAプレートを、1
ウェルあたり、200μlのHBS中10%仔ウシ血清および0.05%tweenでブロックした
。30分間のインキュベートののち、ブロッキング剤を2回、HBS-Tですすいだ。H
BS-F中AP複合ウサギ抗HSV-1抗体の1:400希釈液を加えた。プレートを接着シート
で密閉し、振盪しながら37℃で1時間インキュベートした。プレートを暗所で、
p-ニトロフェニルホスフェートを含有する基質溶液を1ウェル当たり100μl用い
て発色させた。プレートを492nmで測定した。
薬物効果を、薬物の非存在下で得られる力価と比較して、各々の薬物濃度の存
在下でのウィルスの減少率として計算した。アシクロビルを全実験でポジティブ
コントロールとして用いた。
(d)細胞障害性アッセイ
2つの異なったアッセイを用い、発明者らが先に詳細に記載した選択された化
合物の細胞障害性を調査した:(i)静止HFF細胞において発生する細胞障害性を、
ウィルスに冒されていない、プラークアッセイで用いられた細胞を顕微鏡で検査
することにより測定した(Turk.S.R.ら、Antimicrob.Agents Chemother.、31:5
44-550、1987)、および(ii)KB細胞の2回の集団倍化(population doubling)の
間の化合物の効果を、クリスタルバイオレット染色および、染色細胞から溶出し
た色素の分光光度的定量によって測定した(Prichard,M.N.ら、Antimicrob.Age
nts Chemother.、35:1060-1065、1991)。
(e)データ分析
用量-応答関係を、薬物濃度の自然対数に対しての、前節で得られたパラメータ
の阻害パーセントを直線回帰することにより構築した。50%阻害(IC50)濃度を、
回帰直線から計算した(Goldstein,A.、Biostatistics:An Introductory Text、
MacMillan、New York、156〜161頁(1964))。ポジティブコントロール(HSV-1に
ついてはアシクロビル、HCMVについてはガンシクロビル)を含有するサンプルを
、全アッセイにおいて使用した。
(f)添加時間の研究
これらの研究は、4-アミノ-7-[(2-メトキシエトキシ)メチル]ピロロ[2,3-d]ピ
リミジン-5-チオカルボキサミド(本明細書において化合物5bまたはUMJD828とし
て示される)の作用形態を、4-アミノ-5-ブロモ-7-[(1,3-ジヒドロキシエチル-2-
プロポキシ)メチル]ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物UMJD183)の作用形態と比較
するために実施した。化合物UMJD183は、Townsendらの米国特許第4,968,686号に
開示されており、そして当該明細書中では化合物22bまたは化合物183と呼ばれて
いる。
これら2つのピロロ[2,3-d]ピリミジンの作用を比較するために、各々の薬物
をHCMV-感染HFF細胞に、感染後異なる時間で加えた。24ウェル培養プレート中(C
ostar、Cambridge、MA)に、HFF細胞の単層培養を、1フラスコあたり1.0×105細
胞の最終濃度で播種した。この細胞を、加湿された3%CO2/97%空気雰囲気
下、37℃で一晩、接着させた。次いで、培地を除去し、この時点で細胞を0.005P
FU/細胞のHCMVで感染させた。1.5、6、12、24、36、および48時間後、32μMの5
bおよび10μMのUMJD183を、別々の培養物に3連で添加した(5bの薬物溶液およ
びUMJD183の薬物溶液を、各々の時点で新たに調製にした)。フラスコを全部で
7日間(感染後の時間)インキュベートし、上清のアリコートを取り出し、そし
て希釈して、ウィルス力価を第1(b)節で上記のようにHFF細胞の新しい培養物上
で測定した。
2.結果
(a) 抗ウィルス評価
化合物を、ヒトサイトメガロウィルス(HCMV)および単純ヘルペスウィルス1型
(HSV-1)に対する活性について評価した。各化合物の細胞障害性を、ヒト包皮繊
維芽細胞(HFF細胞)およびKB細胞の両者において上で詳細に記載したように測定
した。これらの結果を表1に表す。
HCMVに対するこれらの7-置換-4-アミノピロロ[2,3-d]ピリミジンアナログの活
性およびHSV-1に対するそれより小さな程度の活性に寄与する主要な因子は、5
位のチオアミド部分である。一般に、チオアミドは対応するニトリルよりも毒性
であったが、その細胞障害性は細胞障害性とは別であった。7-置換-4-アミノピ
ロロ[2,3-d]ピリミジン-5-チオアミドアナログ(5a-i)は、細胞障害性と抗ウィル
ス活性との最も良好な分離をもたらした。
4-メチルアミノ-5-チオアミド誘導体(10a-b)は、抗ウィルス活性を示したが;
この活性は対応する4-アミノ-5-チオアミド誘導体(それぞれ5a、5b)よりも効力
が低かった。10bがHSV-1に対して僅かに活性を示したのに対して、10aは示さな
かった。
4,6-ジアミノアナログのうち、チオアミド誘導体12a-cは、HCMVおよびHSV-1に
対する活性を示し、そしてそれらは抗ウィルス用量範囲において本質的に非毒性
であった。興味深いことに、対応するヒドロキシエトキシメチル(HEM)およびジ
ヒドロキシ-2-プロポキシメチル(DHPM)誘導体は、不活性であった(Swayze、E.E
.ら、Nucleosides and Nucleotides、11:1507-1527、1992)。
4,6-ジアミノニトリル誘導体(11a-c)に関して、5位のチオアミド部分が、抗
ウィルス活性のために必須でないことが明かである。これは、5位にチオアミド
部分のない非ヌクレオシド誘導体が抗ウィルス活性を有する初めてのケースであ
る。
(b)作用様式の研究
薬物添加時間の研究を、化合物5bの作用様式をHCMVに対して活性な他のピロロ
[2,3-d]ピリミジン(化合物UMJD183(Townsendらの米国特許第4,968,686号))の作
用様式と比較するために実施した。後者の化合物は、HCMV DNAポリメラーゼの阻
害を通じてDNA合成をブロックすることにより作用する。表4に示した結果は、
化合物5bは、感染後約12時間より後の時間に添加した場合には、その抗ウィルス
効果を失い始めることを示す。対照的に、UMJD183は、感染2日後までに添加し
た場合は、ウィルス力価の数桁の減少を生じた。同様の結果が、ガンシクロビル
(DHPG)を化合物5bと比較した場合に得られた。これらの結果により、化合物5bが 、UMJD183またはDHPGのいずれとも異なる機構によって作用することが立証され る。
DHPGおよびUMJD183の両者は、HCMV DNA合成の公知のインヒビターであり(B
iron、
K.K.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.、82:2473-2477、1985およびこの文献で引用さ
れる参考文献)、そして5bはHCMV DNA合成が開始する前に阻害するので、化合物
5bは、DNA合成の阻害によっては作用しないことが明らかである。むしろ、5bは
ウィルス複製サイクルの早期において生じる独自のメカニズムによって作用する
。
本明細書中で上記に引用された全ての特許、特許出願、および刊行物は、本明
細書中に参考として援用される。
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG),
AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C
H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB
,GE,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,
LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,M
W,MX,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU
,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TT,UA,
UG,UZ,VN
(72)発明者 ドラック, ジョン シー.
アメリカ合衆国 ミシガン 48105, ア
ン アーバー,バリスター ロード 1372
(72)発明者 ルノー, トーマス イー.
アメリカ合衆国 ミシガン 48105, ア
ン アーバー,ケロッグ ナンバー100
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