JPH10511652A - 炎症性疾患の予防および/または治療に対するmhc−ii結合および/またはmhc−ii模倣分子の使用 - Google Patents
炎症性疾患の予防および/または治療に対するmhc−ii結合および/またはmhc−ii模倣分子の使用Info
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Abstract
(57)【要約】
この発明は、食細胞のようなMHC−II保有細胞の活性化刺激薬と細胞結合MHC−II分子間の相互作用、リポ多糖体(LPS)またはCD14もしくはLPBのような他の分子との複合体中のLPSと、細胞結合MHC−II分子との間の相互作用、またはグラム陽性菌の生産物またはグラム陽性菌の生産物とCD14のような分子との複合体と、細胞結合MHC−II分子との間の相互作用の干渉に使用するためのMHC−II結合および/またはMHC−II模倣分子に関するものである。MHC−II結合分子は、任意の抗MHC−II抗体もしくはそのフラグメント、またはヒト化、2特異性もしくはその他の操作分子などのようなこの抗体から由来する任意の分子でありうる。MHC−II結合分子は、CD14、そのフラグメント、その修飾体またはMHC−II結合性を有するペプチドからなる群から選ぶことができる。
Description
【発明の詳細な説明】
炎症性疾患の予防および/または治療に対するMHC−II結合
および/またはMHC−II模倣分子の使用
この発明は、単独または、CD14およびLBPの如き、他の分子との複合体
としてのリポ多糖体(LPS)のようなトキシン類とその伝達分子間の相互作用
に干渉するための、特定分子の使用に関するものである。さらに、この発明は、
敗血性ショックのような炎症性疾患の予防および治療におけるこれらの分子の使
用に関するものである。
リポ多糖体(LPS)は、グラム陰性菌の細胞壁の1成分である。グラム陰性
菌の感染により生命が危険になる疾患がもたらされうるが、これは、結合によっ
て活性化され腫瘍壊死因子−α(TNF−α)、インターロイキン1(IL−1
)、IL−6、IL−8およびその他の炎症メディエーターを含む種々のサイト
カイン類を分泌する、単球、マクロファージおよび顆粒球のような食細胞に対す
るLPSの特異的結合により起こるものである。これらの物質は、直接または第
2メディエーターによる活性化によって、現象のカスケードを開始させ、凝固シ
ステムの異常、血管拡張、多臓器不全および最後に敗血性ショックをもたらす(
4、5)。
一般に、多数の炎症メディエーターの分泌をもたらす食細胞の顕著な活性化は
、全身性炎症性反応症候群(SIRS)と称される症状の発生機序における中心
的現象である。LPSによる活性化の外に、SIRSは、細菌またはウイルスに
よる感染、外傷、熱傷、膵炎、移植片宿主相関病および宿主移植片相関病、食血
さらにそのほか多数のもののような種々の他の臨床的症状の結果としても出現し
うる。グラム陽性菌からのぶどう球菌トキシンAのような外毒素により起こる中
毒性ショックは、炎症性疾患の一例である。超抗原としても知られるその他の外
毒素には、ぶどう球菌トキシンBおよび連鎖球菌トキシン類がある。
LPSは、グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)−固定単球抗原
C14に結合することが明らかにされた。CD14は、単球、マクロファージお
よび顆粒球の表面に存在するが、健常な個人の血清中にGPIアンカーなしの可
溶性形態でも見出される。さらに、LPSによる単球の活性化は、抗CD14モ
ノクローナル抗体で阻害されうることが明らかにされた。従って、CD14がL
PSのレセプターとして作用し(1)、細胞質に対するLPSの作用を仲介する
ことが示唆された。しかし、CD14陰性細胞もまたLPSに応答しうる(2、
7、8)。
さらに、CD14は膜通過領域および細胞質領域を欠くグリコシルホスファチ
ジルイノシトール(GPI)−固定分子であることがわかってきた(9)。すな
わち、CD14はシグナルを細胞質に伝達することができない。GPI−結合蛋
白質がシグナル伝達に膜通過分子の付随を必要とすることは、広く承認された仮
説である。すなわち、LPSおよびおそらくはその他のSIRS刺激薬に関する
真の伝達分子は、まだ確認されていない。
LPSによる細胞活性化の場合、LPSによる細胞活性化を説明するためには
CD14以外の分子を持ち出さなければならない(10)。LPSが膜結合また
は可溶性CD14およびLPS結合蛋白質(LBP)と複合体を形成するとの考
えが提出された。その他の血清由来分子も、この複合体に関与することがありう
る。複合体は、細胞表面上のまだ確認されない分子と相互作用して、細胞の活性
化に導く。
CD14は、グラム陽性およびグラム陰性生物の細菌性エンベロープ産物によ
る細胞活性化の開始に決定的役割を演ずるものとして報告されてきた(13)。
ここでも、その他の膜結合または血清由来分子が、細胞活性化を導く細胞表面分
子との相互作用に関与する可能性がある。
この発明によると、レセプターとしておよび/またはLPSとCD14および
LBPのような分子との分子複合体のシグナル伝達要素として作用するLPSに
よる細胞活性化に、主要組織適合複合体II(MHC−II)分子が必要である
ことがここに見出された。ヒトでは、MHCは白血球抗体(HLA)として知ら
れている。LPS反応性は、細胞膜の表面上におけるMHCクラスII分子の発
現に依存することが示された。本書中で「THP−1MHC+」と称する細胞系は、
ツチヤらによりTHP−1として報告された、MHCクラスII発現単球細胞系
である(3)。本書中で「THP−1.6MHC-」と称する第2の細胞系は、自然
突然変異によりTHP−1MHC+から誘導されたMHCクラスII陰性単球細胞系
である。THP−1MHC+細胞はLPSに応答してサイトカインを分泌するが、T
HP−1.6MHC-細胞はそうでない。CD14陰性、MHC−II陰性ヒト末梢
血単核細胞(PBMC)もまたLPSに反応しない。MHCクラスII発現およ
びLPS反応性は、細胞表面上におけるMHC−II分子の発現に必要な核因子
を暗号化するcDNAであるCIITAをTHP−1.6MHC-細胞にトランスフ
ェクションすることにより復活させることができる。
細胞に対する他のSIRS薬刺激の伝達もまた、MHC−II分子により仲介
される可能性がある。以前、外毒素もまた細胞表面上のMHC−II分子に結合
することが既に明らかにされている。その他のグラム陽性菌生産物は、少なくと
も一部はCD14により仲介され、従ってこれらの産物とCD14との複合体も
またMHC−II分子と相互作用して細胞を活性化するようである。
したがって、全身性炎症性反応症候群の予防および/または治療は、LPSと
CD14およびLBPのような他の分子との複合体(以下、本書中では「CD1
4/LPS/LBP複合体」として示す)および細胞結合MHC−II間の相互
作用に干渉することにより、実施されうる。この発明によると、この干渉は2種
の異なる方法により実施することができる。
第1に、細胞結合MHC−IIに対するCD14/LPS/LBP複合体の結
合は、抗MHC−II抗体、CD14またはそれらから誘導されるペプチドのよ
うなMHC−II結合分子により遮断しうる。この型の分子は、CD14/LP
S/LBP複合体と競合し、したがって複合体の結合を妨害するが、そのもの自
体はMHC−IIを活性化しない。それ故MHC−IIの伝達体機能は遮断され
る。
第2に、循環LPSまたはCD14/LPS/LBP複合体は、MHC−II
模倣分子により捕獲されうる。可溶性MHC−IIまたはMHC−II類似分子
に結合している複合体は、もはや細胞結合MHC−IIに結合することができな
い。したがって、細胞の活性化が防止される。
MHC−II結合分子は、MHC−IIに対するLPSまたはCD14/LP
S/LBP複合体の結合を遮断する能力をもつあらゆる分子を包含する。特に、
これは、細胞のCD14/LPSまたはLPS結合部位を指向するモノクローナ
ルおよびポリクローナルの両抗MHC−II抗体を包含する。抗体フラグメント
もまたMHC−II結合分子として適当である。
MHC−II模倣分子は、可溶性MHC−II分子自体およびLPSまたはC
D14/LPS複合体上のMHC−II結合部位を遮断する能力をもつ他のあら
ゆる分子を包含するものとする。この型の分子は、完全なMHC−II分子また
はそのフラグメントもしくはサブユニットを含みうる。さらに、MHC−IIを
活性化することなくLPSまたはLPS/CD14/LPB複合体と結合する能
力をもつペプチドも有用でありうる。このようなペプチドは、少なくともMHC
−IIの同族体であり、ペプチドに拮抗体的性質をもたらす適当なD−アミノ酸
を含むものでありうる。これらの分子は、可溶性形態であるか、または単体の表
面に結合されうる。
本書中に示した情報に基づいて、当業者は、適当な結合および/または模倣分
子を確認できると思われる。
この型の分子は、ヒトまたはその他の適当な資源から由来するものであってよ
く、MHC−II陽性細胞の細胞培養の上清または細胞溶解物からの分離のよう
な、種々の手段により製造することができる。特に好ましい分離方法は、イムノ
アフィニティークロマトグラフィーである。また、適当な分子は、遺伝子技術、
蛋白質化学的方法またはその他の任意の適当な方法により、製造することができ
る。
この発明によると、これらの2つの型の分子は、敗血性ショックのような炎症
性疾患、骨髄移植のような臓器移植後の移植片宿主相関病、移植片拒絶反応、熱
傷、事故、膵臓の感染などにより生ずる炎症反応の予防および/または治療に使
用することができる。
またこの発明は、毛細管漏洩症候群のような、例えば術後に起こるその他の炎
症反応、アレルギー性疾患、紅斑性狼そう(LE)およびその派生形、浮腫性強
皮症およびその派生形、好酸球性筋膜炎、シェーグレン症候群、多発性筋炎、皮
膚筋炎、結節性動脈周囲炎、ウエジナー肉芽腫、側頭動脈炎、リウマチ性多発筋
炎などのような自己免疫疾患、リューマチ様関節炎、若年性慢性関節炎、フェル
ティー症候群、カプラン症候群、強直性脊椎炎(マリー・ストリュンペル・ベク
テレフ病)、乾せん、ライター症候群、ベーチェット症候群のようなリウマチ様
疾患の予防および/または治療に適当である。
この発明により処置することができ少なくとも部分的に自己免疫機構により生
ずるその他の疾患は、なかんずく、真性糖尿病、クローン病、潰瘍性大腸炎、消
化管潰瘍、糸球体腎炎および腎炎のような腎感染症、動脈硬化性疾患、多発性硬
化症、アルツハイマー病、甲状腺機能昂進、甲状腺機能低減である。
またこの発明は、白血病、血球がん、がん腫、繊維腫、肉腫および種々の型の
組織球増加症のような腫瘍学的疾患をもった1種以上のヒトの臓器における炎症
反応に使用することができる。
またこの発明は、エイズのようなウイルス疾患の予防および/または治療に使
用することができる。LPS刺激は、細胞内のヒト免疫不全ウイルス(HIV)
の複製を増加することが知られている。したがって、この発明のMHC−II結
合および/または模倣分子によりLPSによる刺激を遮断すると、この複製刺激
が除かれる。それ故、この発明のMHC−II結合および/または模倣分子は、
細胞活性化刺激薬によるウイルス複製の刺激の防止により、HIV感染細胞に対
して保護作用を付与するために使用することができる。
実施例に示すデータに基づくと、下記のLPSによる細胞活性化モデルが考え
られる。一方では、LPSは膜結合CD14(mCD14)に結合でき、相互作
用がリポ多糖体結合蛋白質LBPにより加速される(14)。次いでLPSとG
PI固定mCD14およびおそらくLBPの複合体が膜通過MHCクラスII分
子と相互作用し、シグナル伝達をもたらす。この状況を図3Aに示す。他方では
、LPSはLBPと一緒に血清中に存在する可溶性CD14(sCD14)に結
合
することができ、次いでこの複合体がCD14陰性細胞の表面上のMHCクラス
II分子に結合して、CD14陰性であるがMHCクラスII陽性の細胞の活性
化をもたらす。この状況を図3Bに示す。CD14とMHC−IIの接触を示し
たが、LBPとLPSも他のまだ未確認の分子と同様にこの相互作用に関与する
ことができる。また、この場合のLBPの役割はまだ決定されていないが、活性
化刺激薬はグラム陽性菌の構成成分でもありうる。ある種の活性化が、CD14
またはLBPとの複合体を形成することなく直接MHC−II分子に作用する可
能性はこれにより除外されていない。ここに、刺激がMHC−II分子により仲
介されることが確認された。したがって、これらの分子の遮断または模倣により
、活性化刺激薬の伝達が防止されるはずである。
さらに、この発明は、MHC−II結合分子、MHC−II模倣分子および一
方または両方の型の分子を含む医薬組成物に関するものである。食細胞のような
MHC−II分子発現細胞に対するLPSのような活性化刺激薬と細胞結合MH
C−II分子との間の相互作用に対する干渉のための有効成分として、1種以上
のMHC−II結合分子および/またはMHC−II模倣分子を含む医薬組成物
は、散剤、けんだく剤、液剤、噴射剤、乳剤、注入剤、吸入剤組成物、軟膏剤ま
たはクリーム剤の形をもち、局所適用、鼻内、直腸、膣および経口、非経口(静
脈内、皮内、筋肉内、くも膜下など)または経皮投与、吸入による投与などに使
用することができる。この発明の医薬組成物は、活性化合物(類)と、(水性ま
たは非水性溶媒、安定剤、乳化剤、界面活性剤、添加剤のような)中立的性格を
有し医薬的に許容される賦形剤、さらに必要に応じて着色剤および着香剤を配合
すること(すなわち混合、溶解することなど)により、製造することができる。
医薬組成物中の有効成分の濃度は、処置の種類および投与方法に応じて0.00
1%ないし100%の間で変化しうる。投与される有効成分の用量も、具体的用
途および投与経路により異なるが、例えば体重1kg当たり0.01μgないし
1mg、好ましくは体重1kg当たり0.1μgないし100μgの間で変化し
うる。
この発明を以下に示す実施例に基づいて説明するが、これらはこの発明の範囲
を制限するものではない。実施例
実施例1
緒論
MHC−IIが、LPS、CD14、LBPおよびおそらく他の分子がLPS
による食細胞の活性化における伝達体および/またはレセプターであるという仮
説を、LPSによる刺激時におけるMHCクラスII陽性(HLA−DR)およ
びMHCクラスII陰性細胞系によるサイトカイン分泌を比較することにより試
験した。サイトカインの分泌は、細胞活性化の指標である。
材料および方法
THP−1MHC+は、ヒト由来のCD−4陰性、MHCクラスII陽性単球細胞
系である(3)。THP−1.6MHC-は、反復限界希釈法によりクローン化した
、THP−1MHC+の自然発生MHCクラスII陰性突然変異である。
HLA−DRの発現は、THP−1.6MHC-細胞をCIITA(クラスIIト
ランスアクティベーター;MHCクラスII蛋白質の発現に必要な核蛋白質(1
2))でトランスフェクションすることにより再構成した。
THP−1MHC+細胞(野生型)、THP−1.6MHC-細胞(突然変異細胞系)
およびTHP−1.6MHC-CIITA(CIITAでトランスフェクションした
THP−1.6MHC-細胞)表面上のHLA−DRおよびCD18の発現は、フロ
ーサイトメトリーで評価した。
種々の細胞系を、10%ウシ胎児血清を補足し用量0、1、10、100ng
/mlおよび1μg/mlのLPSで刺激した培地中において、106細胞/m
lで培養した。24時間後、上清を採取し、TNF−αおよびIL−8含量につ
いて酵素免疫吸着測定法により評価した。
結果および検討
細胞の生存率は、LPS処理により低下しなかった。トリパンブルー染色が示
すところでは、95%以上の細胞が生存した。
CD18の発現は3種の細胞系で類似しているが、THP−1.6MHC-細胞は
THP−1MHC+細胞より顕著に低い濃度のHLA−DRしか発現しなかった。
THP−1MHC+細胞をLPSで刺激すると、細胞はTNF−αおよびIL−8
分泌の応答を行った(図1)。反対に、HLA−DR陰性細胞系であるTHP−
1.6MHC-は、高用量のLPSを用いた場合でもLPSの刺激によりTNF−α
およびIL−8の分泌を誘導しなかった。しかし、CIITAでのトランスフェ
クションにより、HLA−DR発現とLPS反応性は共に復活した。HLA−D
R分子の発現は、LPSによる単球細胞の活性化に必要であったと結論された。
実施例2
緒論
実施例1の知見を確認するため、細胞系システムで得られた結果を、小児初期
に重症複合型免疫不全症候群として現れるまれな遺伝性疾患であるMHCクラス
II欠乏症患者から得た細胞を用いて証明した。これらの患者では、CD14の
発現に影響はなかった。MHCクラスII欠乏症患者および対照のヒトのPBM
Cを、用量を次第に増加させたLPSの存在下に培養し、これら培養物の上清中
のTNF−αおよびIL−8の濃度を測定した。
材料および方法
末梢血単球細胞(PBMC)を、MHC−II欠乏症患者および健常な対照か
ら採取した。
患者(図2の左駒、ハッチングした分布図)および健常対照(灰色の分布図)
の両PBMCの表面上のHLA−DR発現を、直接免疫蛍光染色およびフローサ
イトメトリーで評価した。
患者(太線)および対照(細線)のPBMCを、10%正常ヒトAB陽性血清
を補足し0、1、10および100ng/mlのLPSで刺激した培地中におい
て、106細胞/mlで培養した。24時間後、上清を採取し、TNF−α含量
について酵素免疫吸着測定法により評価した。
結果および検討
健常なヒトからのPBMCは、予想通りLPSの刺激に応答してTNF−αお
よびIL−1を分泌した。しかし、患者のMHCクラスII欠乏PBMCは、意
味をもつレベルのサイトカインをLPSに応答して分泌しなかった(図2)。す
なわち、MHCクラスII分子発現のための要件は、THP−1MHC+群の細胞系
に限定されないことが示された。
データは、膜結合CD14がLPSによる細胞の活性化に必要ではなく(TH
P−1MHC+細胞がCD14を発現しない)、また充分でもない(MHCクラスI
I欠乏症患者のPBMCが正常レベルのCD14を発現する)ことを示す。
しかし、上に概略を述べた実験は、可溶性CD14の役割を扱うものではない
。これらすべての実験において、可溶性CD14を含む血清を補足した培地を使
用した。それ故、THP−1MHC+、THP−1.6MHC-およびTHP−1.6MH -
CIITA細胞を無血清培地で培養することにより実験を繰り返した。LPS
の用量を次第に増加させて処理しても、意味をもつレベルでのTNF−αの分泌
は生じなかった。
この結果は、MHCクラスII分子がLPS反応性に決定的に関与しているこ
とを示す。HLA−DR陰性細胞は、LPSによる刺激でサイトカインを分泌で
きなかった。LPS反応の欠如は、LPS反応性の低下を起こすMHCクラスI
I発現欠如それ自体ではなく、MHCクラスIIに密接に関連しCIITAによ
っても調節される因子に関係があるとの反論が出るかも知れない。しかし、TN
F−α並びにIL−1およびIL−8の分泌も低下したのであるから、LPSに
対する応答による欠陥は、サイトカイン1種のみの分泌に限定されるものではな
い。さらに、MHCクラスII以外に、CIITAにより調節される分子は、広
範な研究にもかかわらず今日まで発見されていない。最後に、患者の疾患はCI
ITAに関連した欠陥によるものではない。この患者からのエプスタイン・バー
・ウイルス(EBV)形質転換B細胞のトランスフェクションにより、MHCク
ラスII分子の発現は復活しなかった。
実施例3
緒論
MHCクラスII分子とCD14の物理的相互作用を3種の異なる方法により
明らかにした。
第1に、MHC−II陽性およびMHC−II陰性細胞系の細胞溶解物を、M
HC−II特異的または対照抗体および放射性CD14(CD14*)または放
射性対照分子とインキュベートした。MHC−IIとCD14*の複合体は、プ
ロテインA・アガロースおよびMHC−II特異的抗体の相互作用によってのみ
沈降できる。対照分子または対照抗体を使用する場合には、沈降物に放射能は見
られないはずである。MHC−IIが存在しないなら、沈降物に放射能は見られ
ないであろう。
第2に、MHC−IIを放射性CD14とインキュベートした。おそらく、M
HC−II/CD14*複合体が形成される。理論的には、これらの複合体は複
合体中の2種の相手およびプロテインA・アガロースの何れかに特異的な抗体に
より沈降させることができる。
第3に、抗CD14抗体がMHC−IIとCD14*の相互作用を遮断できる
か否かを試験した。これらの実験の原理を、さらに図4に示す。
方法1.放射性CD14の製造
35Sメチオニンの存在下、製造元(プロメガ、スイス国)のプロトコルにした
がって、TNTT7結合網状赤血球溶解物システムを用いてPCR法で製造し、
ヌクレオチド配列を確認した全長CD14cDNAのインビトロ転写/翻訳によ
り、組み替え体CD14を製造した。対照としては、同一のシステムを使用した
インビトロ転写/翻訳により、放射能標識したルシフェラーゼを製造した。2.細胞溶解物の製造
いわゆる293細胞は、ヒトアデノウイルス5型DNA(ATCC番号CRL
1573)で形質変換したヒト胎児腎に由来する。野生型293細胞は、蛍光活
性化細胞分取装置で分析したところ、MHCクラスII分子を発現しない。これ
らをMHC−II陰性細胞とした。ヒトMHCクラスIIのα、βおよび非変異
(i)鎖のcDNAでトランスフェクションした293細胞は、アムステルダム
、ネザーランズ・カンサー・インスティテュートのジャック・ネフィエス博士か
ら入手した。これらは、MHCクラスIIを発現し、したがってMHC−II陽
性
細胞として使用する。MHCクラスII陽性およびMHCクラスII陰性細胞系
の溶解物は、次のように製造した。
5×106個の細胞をペトリ皿中で1mlの溶解用緩衝液(ベーリンガー・マ
ンハイム製、細胞標識および免疫沈降用キット)中に溶解した。30分後、溶解
した細胞を採取し、超音波処理し(3×15秒)、次いで30分間氷上でインキ
ュベートし遠心分離した。上清を、下記のように免疫沈降に付した。3.実験1における免疫沈降
ベーリンガー・マンハイム(スイス国)の「細胞標識および免疫沈降用キット
」の試薬を用い、そのプロトコルにしたがって免疫沈降を実施した。略述すると
、プロテインA・アガロースけんだく液50μlを用いて試料を予備清澄化した
。遠心分離でこのプロテインA・アガロースを除去した後、上清を下記の抗体と
インキュベートした:L243(抗HLA−DRNATCC番号HB55);1
B5(抗MHCクラスII、アムステルダム、ネザーランズ・カンサー・インス
ティテュートのジャック・ネフィエス博士から入手);および抗CD3(ファー
ミンゲン、アメリカ合衆国サンディエゴ/AMSバイオテクノロジー、スイス国
)。1時間後、プロテインA・アガロース50μlを加え、試料を3時間インキ
ュベートし、その後6回洗浄した。
次いでペレットを緩衝液(50mMトリス、pH7.5、20mMNaCl、
1mMEDTA、2mMPMSF)30μlに再けんだくし、放射能標識CD1
4含有インビトロ転写/翻訳反応で得た溶液5μlを加え、この混合物を室温で
30分間インキュベートした。遠心分離後、ペレットを洗浄用緩衝液#2で2回
、次いで洗浄用緩衝液#3で2回洗浄した(緩衝液#2および#3はベーリンガ
ー・マンハイム、スイス国、の細胞標識および免疫沈降用キットに由来)。次い
で、ペレットを標準SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動仕込み緩衝液に溶解
して煮沸し、10%SDSポリアクリルアミドゲルでゲル電気泳動し、その後オ
ートラジオグラフィーに付した。4.MHCクラスII分子の精製
ゴルガら(15)の記載法を僅かに変更してTHP−1細胞からMHCクラス
II分子を抽出し精製した。L243(抗HLA−DR、ATCC番号HB55
)を、ピメルイミド酸ジメチルで架橋することによりプロテインA・アガロース
4Bカラム上に固定した。THP−1細胞を、氷上で、0.1mMPMSF含有
トリスHCl、pH8.0に溶解した。以下の操作はすべて4℃で行った。溶解
物を3000×gで遠心分離し、ペレットを上清が澄明になるまで洗浄した。上
清を集めて160000×gで40分間遠心分離し、ペレットに最終濃度4%の
ノニデットP40を加えて再溶解した。160000×gで2時間遠心後、上清
を下記の順序で一連のカラム処理に付した:セファロース4B(10ml)、正
常家兎血清アフィゲル(10ml)、プロテインA・セファロース4B(2ml
)、L243・セファロース4B(12ml)。カラムを、10mMトリス・H
Cl/0.1%ノニデットP40、pH8.0(5容量);10mMMOPS/
140mMNaCl/0.1%デオキシコール酸、pH8.0(2容量);10
mMトリス・HCl/0.1%デオキシコール酸、pH8.0(4容量)で洗浄
した。次いでL243カラムを他のカラムから外し、50mMグリシン/0.1
%デオキシコール酸、pH11.5で手早く溶離させた。10mlづつのフラク
ションを集め、溶離され次第2Mグリシン、pH2.0でpH7.0ないし8.
0に調整した。溶離したHLA−DR分子を、30キロダルトン分別膜で限外濾
過することにより濃縮した。トリス・HCl/0.1%デオキシコール酸、pH
8.0で3回洗浄後、蛋白質を同じ緩衝液中に再希釈した。5.実験2における免疫沈降
インビトロ転写/翻訳反応で得た放射能標識CD14を含有する溶液50μl
を、約10ngのMHCクラスII分子を含む溶液1μlと混合し、室温で30
分間インキュベートした。次いで、抗体を加え、試料を4℃で1時間インキュベ
ートした。プロテインA・アガロース50μlを添加後、試料を4℃でさらに3
時間インキュベートした。遠心分離し、ペレットを洗浄用緩衝液#2で2回、次
いで洗浄用緩衝液#3で2回洗浄した(ベーリンガー・マンハイム、スイス国、
の細胞標識および免疫沈降用キット)。次いで、ペレットを標準SDSポリアク
リルアミドゲル電気泳動用仕込み緩衝液に溶解して煮沸し、10%SDSポリア
クリルアミドゲルでゲル電気泳動し、その後オートラジオグラフィーに付した。6.実験3における免疫沈降
他の免疫沈降実験について記載したように放射能標識CD14を免疫沈降試料
に加える前に、CD14含有溶液を抗CD14抗体のカクテルと室温で10分間
インキュベートした。カクテルは、下記抗CD14抗体:RMO52(イムノテ
ック、スイス国);LeuM3(ベックトン・アンド・ディッキンソン、スイス
国);MY4(クールター、スイス国);Tuk4(ダコ、スイス国);それぞ
れ10μg、および下記抗CD14ハイブリドーマ:3C10、63D3(共に
ATCCから入手)の上清100μgからなるものであった。対照として、抗体
カクテルの容量と同用量のPBSを、放射能標識したCD14含有溶液5μlに
加えた。
免疫沈降に用いた抗体は、MY4(抗CD14)およびL243(抗MHC−
II)であった。
結果実験1 MHCクラスII陽性およびMHCクラスII陰性細胞溶解物を用いるMHCク ラスII分子およびCD14の共同沈降の実証
この実験の結果を図5に示す。図の左側はMHCクラスIIでトランスフェク
ションした(すなわちMHCクラスIIのα、βおよびi−鎖で同時トランスフ
ェクションした)293細胞の溶解物を用いて実施した実験の結果を図示するも
ので、右側にはMHCクラスII陰性293野生型細胞の溶解物を用いた結果が
見られる。
レーン1および2では、おそらく放射性CD14(レーン1)およびルシフェ
ラーゼ(レーン2)にそれぞれ対応する微かなバンドが、対照抗体抗CD3によ
り非特異的に沈降しているだけである。放射能標識したCD14(CD14*)
に対応するバンドはレーン3およびレーン5に明確に見られる。MHCクラスI
I分子を認識する2種の異なる抗体(レーン3:L243;レーン5:1B5)
は、CD14*を(共同)沈降している。意味をもつ量の放射能標識した対照蛋
白質(ルシフェラーゼ)がこれらの抗体で共同沈降していないので(レーン4お
よび6)、これらの抗MHCクラスII抗体の共同沈降作用はCD14に特異的
である。MHCクラスII分子の不存在下(MHCクラスII陰性293細胞溶
解物を使用、レーン7−9)では抗MHCクラスII抗体によるCD14の沈降
がないので、抗MHCクラスII抗体によるCD14の共同沈降はMHCクラス
II分子の存在に依存している。実験2 イムノアフィニティーカラムで精製したMHCクラスII分子を用いるMHCク ラスII分子およびCD14の共同沈降の実証
結果を図6に示す。図の左側は精製MHCクラスII分子の存在下で実施した
免疫沈降実験の結果を図示するもので、右側には精製MHCクラスII分子の不
存在下すなわち陰性対照としての緩衝液を用いた実験の結果が見られる。
レーン1および4では、対照抗体(抗CD3)により非特異的に沈降したCD
14に対応する微かなバンドがみられる。レーン3には、CD14に対応するバ
ンドが抗CD14抗体による沈降で出現している。この実験では沈降を抗MHC
クラスII分子で行っているが、レーン2では、CD14に対応するバンドはレ
ーン3より強度が大きい。精製MHCクラスII分子の不存在下では、CD14
は抗CD14抗体で強く沈降するが(レーン6)、他方抗MHCクラス抗体によ
るCD14の共同沈降は背景レベルを超えない(レーン5)。実験3 CD14とMHCクラスII分子間の物理的相互作用は、抗CD14抗体により 阻害することができる
結果を図7に示す。レーン1および5は、抗CD14抗体MY4が、MHCク
ラスII分子の存在(レーン1)または不存在(レーン5)(対照)と無関係に
、インビトロ転写/翻訳で製造した放射能標識CD14を沈降させることを示す
。CD14は、MHCクラスII分子が存在するなら(レーン2)抗MHCクラ
スII抗体であるL243により強く沈降するが、MHCクラスII分子の不存
在下では(レーン6)背景量しかしない。もしCD14を先ずあらかじめMHC
−
II分子含有細胞溶解物と混合した抗CD14抗体のカクテルで処理するなら、
CD14は抗MHCクラスII抗体で沈降され得ない。レーン4は、緩衝液(対
照)が、抗MHCクラスII抗体によるCD14の共同沈降に作用をもたないこ
とを示す。レーン7および8は、MHCクラスII分子の不存在下で実施したレ
ーン3および4と同一実験の結果を示す。
実施例4
緒論
インビボの細胞活性化におけるMHC−IIの役割を明らかにするため、MH
CクラスIIノックアウトマウスを使用した。もしMHC−IIがLPSによる
活性化機構に関与しているなら、MHC−IIを欠くマウスはLPS刺激による
通常の生理学的効果を示さないはずである。同一マウスの血液を使用して、同様
な実験をインビトロで実施した。
方法
インビボ実験では、LPS(エシエリキア・コリ0111:B4、滅菌0.9
%NaClで希釈)100μgを野生型C57BL/6およびB6−Aa0/A
a0MHCクラスIIノックアウトマウス(ホフマン−ラーロッシュ)に静脈注
射した。2時間後、マウスを無菌放血により殺した。血液を室温で放置して凝固
させ、13.000rpmで5分間遠心分離した。次いで血清を除去した。食細
胞活性化のマーカーであるTNF−αの含量を血清中酵素免疫吸着測定法(バイ
オソース)で測定した。図8は結果を示す。
インビトロ実験では、野生型MHC−II陽性C57BL/6マウス(図9の
黒丸)およびMHCクラスII遺伝子Aa1の標的破壊によりMHCクラスII
の発現が欠如したB6−Aa0/Aa0マウス(白丸)のヘパリン処理した全血を
、LPS0、0.1、1、10および100ng/mlの存在下にインキュベー
トした。インキュベーション4時間後、TNF−αのレベルを血漿中酵素免疫吸
着測定法(バイオソース)で評価した。図9に結果を示す。
TNF−αの分泌は、MHCクラスII発現マウスまたは細胞で明らかに高い
。
実施例5
緒論
MHC−II結合およびMHC−II模倣分子のインビボ効果を、次のように
して評価した。
方法
野生型C57B1/6マウスを別個に秤量し、予備実験で決定したLD50を
注射した。LPS注射前に、マウスを以下のもので予備処理した:
1群:1μgないし1mg/体重kgの用量範囲における可溶性MHCクラス
II分子。
2群:同じ用量範囲における抗MHCクラスII抗体。
3群:食塩水のみ(対照群)。
対照として、別に3種の群に可溶性MHCクラスII、抗MHC−IIまたは
食塩水をそれぞれ与え、その後のLPS処置は行わなかった。
生存率を7日間調べた。マウスをはじめの48時間通常の方法で観察して症状
を記録した。LPS誘導致死が起こる前に1群のマウスを殺して放血させ、これ
らの血清TNF−α濃度を酵素免疫吸着測定法により測定した。
結果
死亡率および血清TNF−α濃度は、比較した可溶性MHCクラスII分子ま
たは抗MHC−II抗体で処理したマウス群で顕著に減少した(結果は図示せず)
。MHCクラスII分子または抗MHC−II抗体で処理したがLPSでの処理
をしなかった対照群は、食塩水で処理しLPSで処理しなかったマウスと顕著な
差を示さなかった。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 FI
A61K 38/00 ABX A61K 37/02 ABF
ACJ ABG
ADA AAB
ADP ABX
ADU ACJ
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39/395 ABE ADP
C07K 14/705 ADU
16/28 ADY
C12N 5/10 C12N 5/00 B
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
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TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U
G),AL,AM,AT,AU,AZ,BB,BG,B
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,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,
SK,TJ,TM,TT,UA,UG,US,UZ,V
N
(72)発明者 ロエネル,ロジェ・パスカル
スイス、ツェーハー−8128ヒンテレック、
マイエンライン
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.MHC−II保有細胞の活性化刺激薬と細胞結合MHC−II分子間の相 互作用の干渉に使用するためのMHC−II結合および/またはMHC−II模 倣分子。 2.食細胞の活性化刺激薬と細胞結合MHC−II分子間の相互作用の干渉に 使用するためのMHC−II結合および/またはMHC−II模倣分子。 3.リポ多糖体(LPS)またはCD14もしくはLPBのような他の分子と の複合体中のLPSと、細胞結合MHC−II分子との間の相互作用の干渉に使 用するためのMHC−II結合および/またはMHC−II模倣分子。 4.グラム陽性菌の生産物またはグラム陽性菌の生産物とCD14のような分 子との複合体と、細胞結合MHC−II分子との間の相互作用の干渉に使用する ためのMHC−II結合および/またはMHC−II模倣分子。 5.MHC−II結合分子が、抗MHC−II抗体もしくはそのフラグメント 、またはヒト化、2特異性もしくはその他の操作分子などのようなこの抗体から 由来する任意の分子である、請求項1−4の何れか1項記載のMHC−II結合 および/またはMHC−II模倣分子。 6.MHC−II結合分子が、CD14、そのフラグメント、その修飾体また はMHC−II結合性を有するペプチドからなる群から選ばれる、請求項1−4 の何れか1項記載のMHC−II結合および/またはMHC−II模倣分子。 7.MHC−II結合分子が、可溶性完全MHC−II、1種以上のMHC− IIの可溶性サブユニット、可溶性完全MHC−IIまたはそのサブユニットの フラグメント、完全MHC−IIもしくはそのサブユニットの修飾体、またはM HC−IIもしくはそのサブユニットのLPSもしくはLPS/CD14/LB P結合性を有するペプチドからなる群から選ばれる、請求項1、2、3または4 記載のMHC−II結合および/またはMHC−II模倣分子。 8.MHC−II模倣分子が担体に結合している、請求項1、2、3、4また は7記載のMHC−II結合および/またはMHC−II模倣分子。 9.炎症性疾患;敗血性ショック;骨髄移植のような臓器移植後の移植片宿主 相関病;移植片拒絶反応;成人型呼吸窮迫症候群などのような熱傷、事故、膵臓 の感染などにより生ずる1種以上のヒトの臓器における炎症反応;毛細管漏洩症 候群のような、術後に1種以上のヒトの臓器で起こる炎症反応;1種以上のヒト の臓器におけるアレルギー性疾患;紅斑性狼そう(LE)およびその派生形、浮 腫性強皮症およびその派生形、好酸球性筋膜炎、シェーグレン症候群、多発性筋 炎、皮膚筋炎、結節性動脈周囲炎、ウエジナー肉芽腫、側頭動脈炎、リウマチ性 多発筋炎などのような自己免疫疾患を伴う1種以上のヒトの臓器における炎症反 応;リューマチ様関節炎、若年性慢性関節炎、フェルティー症候群、カプラン症 候群、強直性脊椎炎(マリー・ストリュンペル・ベクテレフ病)、乾せん、ライ ター症候群、ベーチェット症候群のようなリウマチ様疾患を伴う1種以上のヒト の臓器における炎症反応;真性糖尿病、クローン病、潰瘍性大腸炎、消化管潰瘍 、糸球体腎炎および腎炎のような腎感染症、動脈硬化性疾患、多発性硬化症、ア ルツハイマー病、甲状腺機能昂進、甲状腺機能低減のような少なくとも部分的に 自己免疫機構により生ずる疾患を伴う1種以上のヒトの臓器における炎症反応; 白血病、血球がん、がん腫、繊維腫、肉腫および種々の型の組織球増加症のよう な腫瘍学的疾患を伴う1種以上のヒトの臓器における炎症反応;並びにエイズの ようなウイルス疾患の予防および/または治療に使用するためのものである、請 求項1ないし8の何れか1項記載のMHC−II結合および/またはMHC−I I模倣分子。 10.MHC−II結合分子。 11.MHC−II模倣分子。 12.有効成分としてMHC−II結合または模倣分子を適当な賦形剤と共に 含む、医薬組成物。 13.MHC−II保有細胞の活性化刺激薬と細胞結合MHC−II分子間の 相互作用の干渉用医薬組成物の製造におけるMHC−II結合および/またはM HC−II模倣分子の使用。 14.食細胞の活性化刺激薬と細胞結合MHC−II分子間の相互作用の干渉 用医薬組成物の製造におけるMHC−II結合および/またはMHC−II模倣 分子の使用。 15.リポ多糖体(LPS)またはCD14もしくはLPBのような他の分子 との複合体中のLPSと細胞結合MHC−II分子間の相互作用の干渉用医薬組 成物の製造におけるMHC−II結合および/またはMHC−II模倣分子の使 用。 16.グラム陽性菌の生産物またはグラム陽性菌の生産物とCD14のような 分子との複合体と細胞結合MHC−II分子間の相互作用の干渉用医薬組成物の 製造におけるMHC−II結合および/またはMHC−II模倣分子の使用。
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