JPH10512926A - 煙じんの湿式製錬処理 - Google Patents
煙じんの湿式製錬処理Info
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Abstract
(57)【要約】
再循環される鋼のアーク炉生成は、鉄の枯渇した、金属の豊富なアーク煙じん(EAFD)の形成によって悩まされる。この発明では、EAFD(すなわち鉛、カドミウム、銅および亜鉛)における少なくとも約85重量%の卑金属が固体、液体または気体廃棄物を生じずに高品質の金属生成物として回収される。再循環可能な塩化カルシウム/塩酸浸出ミル溶液が、酸素の環境において、約2.6の制御されたpHと高い温度および圧力の下で反応容器内のEAFDから卑金属を抽出するために用いられ、反応スラリーにおける加熱残分は約15−30重量%である。
Description
【発明の詳細な説明】
煙じんの湿式製錬処理
技術の分野
本発明は、鉄再生処理中に、電弧(アーク)煙じん(EAFD)を処理して、
煙じんから価値のある卑金属を回収するための、湿式製錬法に関する。より詳細
には、適度の高温および高圧で、pHを制御した塩化カルシウムと塩酸を組合せ
たものを用いて、可溶性の卑金属を塩素に溶解させ、その後沈澱させて回収する
、湿式製錬浸出に関する。
背景技術
再生鋼の電弧(アーク)処理は、今日米国で新しい鋼を作り出すために使用さ
れる基本的な方法である。電弧処理は、20世紀の初め、鉄鋼業が全盛期であっ
た時代に登場し、今世紀中引続き使用された従来技術のベッセマー炉に取って代
わるものである。電弧処理は、伝統的な製錬処理に比べエネルギとコストの点で
より効率的である。しかしながら、この方法では電弧煙じん(EAFD)廃棄物
が生成され、この廃棄物は、亜鉛等一般的な卑金属は比較的豊富に含んだままで
あるが、鉄はあまり含まれていない。この煙じん廃棄物は不安定であり、経済的
に採算の合う方法で安定した廃棄物に処理したり、卑金属を回収したりすること
は困難であるため、産業にとって悩みの種である。さらには、EAFDは米国E
PA基準の下での危険廃棄物に分類されており、したがってこの先EAFDを貯
蔵したり処理したりする施設はほとんどないであろう。EAFDを処理するのに
用いる基本的な方法は、卑金属を回収するのに多大のエネルギを消費する、ホー
スヘッド・インダストリーズ(Horsehead Industries)の乾式冶金処理である。
ところが、この乾式冶金処理自体も煙じんを生成し、この煙じんはさらに安定化
が困難で、これは鉄および他の卑金属のいずれもあまり含んでいないことによる
。しかしながら、今日、アーク炉が鉄と鋼とを新たな製品に再生し続けることが
できるように、アーク炉の業者は乾式冶金処理業者に費用を払ってEAFDを処
理してもらう。EAFDにそのような処理を行なうためには、煙じんをアーク炉
から乾式冶金処理業者まで運搬する必要があり、これにも費用がかさむ。アーク
炉
の操業者や他の関連の処理業者が、アーク炉のEAFDを処理しかつ安定化させ
て、鉄を炉に再循環させる一方で、卑金属を回収して再び販売しかつ不安定な金
属ダストまたは尾鉱をなくすことができるような方法があれば、当該業界にとっ
て大いなる利益となるはずである。
米国における未処理EAFDの問題は大きい。多量のEAFDが現在操業中の
既存の炉に貯蔵されており、EAFDは、約500,000−750,000ト
ン/年から概算によっては100万トン/年を超える速度で作り出されている。
乾式冶金処理業者が処理できる量は、約250,000−300,000トン/
年にすぎないため、EAFDの問題は増大し続け、増加し続ける貯蔵量に毎年約
250,000から500,000トン以上が加算される計算になる。この残存
する煙じんは現在メキシコへ送られるか(この今日行なわれている処理機会もN
AFTAの環境要件により削減される可能性がある)または危険廃棄物処分場に
埋設されている。この選択肢はいずれも非常に費用がかかりかつ環境に関する懸
念を解決するものではない。いずれもEAFDの金属としての価値を無駄にして
いる。このEAFD処理のための効果的な方法が発見されない限り、米国におけ
るアーク炉の使用は環境に対する懸念から近々削減される可能性がある。アーク
炉の操業速度の減速または停止によって、現在再生処理されている鉄および鋼の
廃棄について問題が生じ、また鋼の価格は劇的に上昇するであろう。
既存の乾式冶金処理は、さまざまな問題があるため長期的な解決策ではない。
この乾式冶金処理は、エネルギを多大に消費しかつこの方法を開始する要因とな
ったEAFDよりも、量は少ないにせよさらに厄介な煙じん廃棄物を作り出す。
経済的かつ環境についての懸念があるためこの乾式冶金処理は発展せず、実際存
亡の危機に立っている。したがって、米国鉄鋼産業の収益力と活力が不安定な今
、経済性と環境のギャップは広がりつつある。
鉱石および精鉱、フライアッシュ(下水の沈澱物のアッシュを含む)、汚染さ
れた土壌、卑金属製錬所およびアーク炉からの煙じん等から金属(銅、鉛および
亜鉛等の卑金属ならびに金および銀等の貴金属の両方を含む)を回収することは
、かなり以前から商業的に大きな関心を呼んでいる。貴金属は財産であり、卑金
属は現代の工業製品において重要である。既存の方法には利点もあり欠点もある
。
最近になって環境保護主義が高まりを見せるまでは、貴金属および卑金属の回収
が使用する処理の選択要因であった。重要な要因はそのような金属を回収するこ
とだけであり、環境的なコストはおおむね無視されていた。社会も結果として生
じた空気、水および土壌の汚染を許容した。しかしながら、今日産業の要請と環
境の要求のバランスをとる処理方法の開発に関心が集まっている。危険な廃棄物
を作り出すことなく高い歩留り(一般に少なくとも約85wt.%)で金属を回
収する処理方法が求められている。我々が求めるのは、危険な流体廃棄物の流れ
を断ち切ることによって水および空気の汚染を多大に軽減し、また汚染による「
匂い」をなくす方法である。これまでさまざまな方法が試みられたが、重要な基
準をすべて満たすことができなかったため、拒絶され、忘れられるかまたは捨て
去られた。金属処理産業に起こった変化が象徴的なのは、このアーク炉への変換
が起こったことであって、金属の残骸が、鉱石から鉄を回収するよりも低コスト
で少ない汚染で新たな製品に再生される。
本発明の湿式製錬回収方法は、効率的で、経済的かつ環境に配慮した方法であ
り、アーク炉用の鉄が豊富な供給源材料を生産し、EAFD中の価値のある卑金
属を回収しかつ建築材料に適した硫酸カルシウム(石膏)を生成する。本発明の
方法はこれをすべて、大量の空気、水または固体の廃棄物を作り出すことなく行
ないかつ同時に先行技術の処理方法についての問題を解決しかつ今日の目標を達
成するものである。
発明の要約
本発明は、EAFDを処理して、卑金属、特に鉛および亜鉛を回収し、かつ鉄
が豊富な金属の流れをアーク炉に再循環させて販売可能な硫酸カルシウム(石膏
)建築材料を製造するための湿式製錬方法である。この方法は、塩化カルシウム
/塩酸の浸出液を用いて、可溶卑金属(すなわち銅、鉛、カドミウムおよび亜鉛
)を、一般に多量の鉄を溶かすことなく塩化物の溶液中に溶解させる。この方法
の化学的作用は、適度な酸性の塩化物液中の卑金属に比べて酸化鉄(Fe2O3、
Fe3O4)の溶解度が比較的低いことを利用している。この方法はまた酸化雰囲
気を使用して可溶第一鉄を酸化させ、2.0を超えるpHの水溶液には本
質的に溶解しない第二鉄にする。こうして、浸出反応容器内での溶液に溶解する
鉄は酸化して第二鉄に形を変えかつ沈澱して鉄の豊富な廃棄物のケーキとともに
回収される。浸出により生じる金属の豊富な溶液は、亜鉛末を用いて処理され、
銅、鉛およびカドミウムがまず沈澱し、その後に水酸化カルシウム(石灰の水和
物)が沈澱し、塩酸/塩化カルシウム浸出製錬溶液に硫酸を補充または硫酸で再
生しかつ再使用のために再循環させる前に亜鉛を回収する。
煙じんのスラリーおよび浸出ミル溶液は、約2.6のpH、90℃から120
℃の適度の高温、かつ約90psiの高圧で、酸素が豊富な雰囲気中で約15−
30wt.%の加熱残分(すなわちパルプ濃度)を有する。より圧力を高くする
こともできるが、高い圧力でも反応速度の向上または金属の歩留りの向上といっ
た大きな効果が得られるわけではないので、より高圧で操業する場合のコストの
増大を避けたものである。温度の設定についても同じことが言える。この方法に
おいて酸素を使用することが好ましいのは、確実に可溶鉄をすべて第二鉄の状態
にして、他のすべての可溶金属がそれらの最も高い酸化状態になるようにするた
めである。
可溶鉄の量は最小限(金属が豊富な溶液中わずか10mg/l)にし、本質的
にすべての鉄が廃棄物のケーキとともにアーク炉内へ再循環され、かつ後に続く
可溶卑金属の回収および精製工程が鉄の存在によって複雑にならないようにして
いる。
この方法では次に好ましくはEAFD粉末を浸出ミル溶液とボールミル中で混
合して所要のpHおよび加熱残分を有するスラリーを生成する。次に、必要であ
ればこのスラリー中の鉄以外の卑金属を酸化させて可溶性にする。この浸出が生
じるのは、約90−120℃(好ましくは120℃)の温度で、約50−90p
si(好ましくは90psi)の圧力の酸素が豊富な雰囲気中であり、かつpH
が約2.6で制御されれば、分離可能でアーク炉へ再循環させて鉄を回収するこ
とが可能な不溶赤鉄鉱錯体が残る。この方法により容易に溶液中に溶ける亜鉛を
含む錯体が存在しているとすればZnOとZnSである。「酸化亜鉛二鉄」種は
本発明の条件下で容易に溶解しないので、この亜鉛は鉄が豊富な廃棄物のケーキ
内にとどまる。金属が豊富な溶液を処理して目的の金属を別個にまたは一度に沈
澱させて回収を図る。銅、鉛およびカルシウムの亜鉛セメンテーション沈澱を行
ない、酸化カルシウム、水酸化カルシウムまたはこれらの混合物(好ましくは水
酸化カルシウム)を加えて亜鉛酸化物を最後に沈澱させ、かつ亜鉛酸化物沈澱の
際に余分な水酸化カルシウムを使わない限りは約pH6−10の範囲のpHで、
一般には約pH6の塩化カルシウム溶液が残る。この溶液を硫酸で処理して固体
石こう副産物とEAFDのさらなる処理のために循環させる浸出ミル溶液とを作
り出す。浸出ミル溶液のpHは約2.0−3.0必要で、塩化カルシウム溶液の
pHを最小にする一方実質的に亜鉛のすべてを回収することが望ましい。したが
って、亜鉛酸化沈澱を促進するのに必要な最小限の量の水酸化カルシウムを添加
することが好ましい。
図面の簡単な説明
図は、本発明の好ましい方法の簡素化したフロー図を示す。
本発明を実行するためのベストモード
本発明は、(1)多量の鉄を溶解させることなく、浸出ミル溶液中のEAFD
を酸化させて卑金属を溶解させ、(2)この溶液から卑金属を沈澱させ、かつ(
3)浸出ミル溶液を補充することを含む単純な3つのステップからなる方法とし
て要約することができる。この浸出ミル溶液は塩化カルシウムと塩酸の浸出溶液
で、マイナスの水バランスを有し後の処理工程において液体の廃棄物の流れをな
くす。
この方法は、濃縮された塩化カルシウムおよび塩酸の水溶液を使用し、塩化カ
ルシウムの濃度は一般に処理するEAFDの重量に重量ベースで等しい。たとえ
ば、EAFD1トンを塩化カルシウムおよび十分な水を合わせて1トンと混合し
てpH約2.6および加熱残分(パルプ濃度)約15−30wt.%のスラリー
を生成することができる。しかしながら、研究室での典型的な量は約200gm
塩化カルシウム、200gmEAFDおよび650gmの水(すなわち650m
l)を含むものが考えられる。このスラリーはボールミル内でEAFDをゆっく
り浸出ミル溶液に添加することによって調製される。EAFDは明らかに酸を消
費するので、浸出ミル溶液のpHは適切な浸出ミル溶液を産出するためにはpH
1.5の範囲において多くの場合2.6未満にする必要がある。しかしながら、
最大の懸念は鉄を可溶性にすることであり、これは2.6未満のpHで起こる傾
向にある。したがって、当業者の理解のとおり、各特定のEAFDを用いて適切
な浸出ミル溶液を調製する研究が必要であろう。出発pHは、硫酸を塩化カルシ
ウム溶液に添加しかつ硫酸カルシウム(石こう)を沈澱させることで得られた。
塩化カルシウムは本発明の方法で発生するが、時間とともにわずかに損失が見ら
れるため、ときどき塩化カルシウムを添加して浸出ミル溶液を再生させる。しか
しながら、浸出ミル溶液は非常に安定しかつ量に拘らず操業を通じて変化しない
。ナトリウム、カリウムおよびマグネシウムは低レベルの溶液中には沈澱しない
が、これは塩化カルシウムと塩酸を組合せかつ反応容器を高温および高圧にした
ためナトリウム、カリウムおよびマグネシウムと鉄との間にジャロサイトおよび
擬似ジャロサイトが形成されるためである。ナトリウム、カリウムおよびマグネ
シウムは安定しかつ制御が可能であるため、浸出ミル溶液は再循環が可能となり
、これによってこの方法はかなり簡略化されかつ経済的になる。これらの鉱物の
安定化なしには、処理および廃棄が難しい廃棄物の流れが発生し、この発明の有
用性を損なわれることになると考えられる。
硫酸を添加するステップによって塩酸と固体中の水分と錯体をつくる石こう生
産物が生成され、浸出ミル溶液から濾過されて反応物の残りの部分ではマイナス
の水バランスを作り出す。添加された水は浸出液自体から生じる固体赤鉄鉱生産
物中に失われる。その不均衡は10から25%の範囲であると考えられる(EA
FDD浸出については典型的には10%である)。洗浄水の流れおよび散布する
水蒸気を制御してこの固体生産物中に含まれる水の量をこれらの損失を下回るレ
ベルに維持すれば、困難な処理または廃棄のために液体抜き取り流(bleed stre
am)を作ることなくこの方法を行なって浸出ミル溶液を再循環させることができ
る。この結果この方法の有用性が改善されかつ多量の液体廃棄物の流れが発生し
た初期の方法に比べて本発明の優位性が顕著になる。たとえば、硫酸の代わりに
塩酸を使用する場合(より高価である)、初期の方法では塩化カルシウムの抜き
取り流および洗浄水の抜き取り流が生じ、その双方ともに取扱いが厄介である。
本件の方法の化学作用によって、供給材料中の鉄を維持または不溶第二鉄の状態
に変換しかつ同時に他の卑金属を可溶性のまま塩化物溶液中に残すことによって
EAFD中の鉄から銅、鉛、カドミウムおよび亜鉛等の卑金属の分離が可能とな
る。
EAFD処理では、硫酸を添加することによって生じる固体は浸出ミル溶液か
ら濾過された市場性のある石こうである。石こうは溶液から硫黄分のすべてを取
り除く。鉄副産物を再循環させる際に、反応容器に硫化鉄ができることはなくか
つ硫黄がアーク炉内に導入されることもない。空気中への硫黄の発散も生じない
。
浸出ミル溶液のための混合器および乾燥EAFD粉末はさまざまな機械装置か
ら選択することができるが、直径およそ2.5インチの均一な大きさのセラミッ
クボールを有するゴムでライニングしたボールミルを使用することが好ましい。
本明細書では供給材料としてアーク煙じんに焦点を当てているが、当業者におい
て理解されるように、金属を多く含む反応物とは、下水の沈殿物のフライアッシ
ュ、重金属で汚染された土壌、卑金属製錬装置からの煙じん、硫化物鉱石および
精鉱または他の重金属生産物が考えられる。
金属の豊富な供給材料のスラリーおよび浸出ミル溶液は酸素または圧縮空気雰
囲気中で約90℃−120℃の温度でかつ約50−90psiの圧力下に、チタ
ンまたはガラスでライニングされた反応容器中で加熱される。加熱は、水蒸気の
散布または蒸気ジャケットまたはこれらの組合せにより行なうことが可能で、そ
の際この処理に導入する水を制限するよう注意する。
反応時間は処理を行なう材料によりさまざまであり、浸出液は、僅か15分と
いう短い時間で卑金属を酸化しかつ可溶性にすることができる。硫化物の鉱石は
通常1時間ぐらいかかるが、硫黄の重鉱石は2時間もかかる。硫黄の重鉱石は高
熱反応を起こすので、反応容器を冷却する必要が生じる。煙じん、特にEAFD
は熱を加えることが必要である。煙じん、特にEAFDでは、硫黄が存在しない
ので酸化が速くかつ酸素を消費しない。反応容器内で純粋酸素を使用する場合に
は、気体の発散は唯一反応容器に原料を積み下ろしする際に生じる。もちろん空
気を使用する場合には、窒素の抜き取り流ができるが、これは懸念なく放出する
ことができる。
反応は、可溶鉄が赤鉄鉱(Fe2O3)に酸化された時点で完了する。pHを約
2.0より上になるよう制御して、鉄分のいずれかが可溶性になれば極少量の鉄
を溶液に溶かす。溶液に溶けたこの鉄の大部分はその不溶第2酸化鉄の形態に酸
化されかつ廃棄物のケーキに戻ることになる。しかしながら他の卑金属の多く(
鉛、カドミウム、銅および亜鉛)は、容易に溶液に溶けるので、少なくとも各々
約85−90et.%が回収可能である。残りは鉄の豊富な赤鉄鉱廃棄物ケーキ
の中に残存し、再びアーク炉へ供給されて鉄の回収および他の価値のある卑金属
の濃縮を行なう。この赤鉄鉱廃棄物ケーキは典型的には少量の亜鉛と、ppm単
位の鉛およびカドミウムを含み、アーク炉についての良好な供給原料となる。
塩化カルシウムと塩酸を組合せて使用することで塩化カルシウムの浸出液また
は塩酸の浸出液いずれか一方のみを使用する場合に得られるものよりも多い鉛が
溶液中に溶ける。塩化カルシウムの浸出液は金属酸化物種を溶解することはない
ので、FAFD中の卑金属のかなりの部分の回収を逃すことになる。塩酸浸出液
(塩化カルシウムを伴わない)は鉄分の豊富な廃棄物ケーキ中に鉛のかなりの部
分を残す。鉛を多く含む廃棄物のケーキはアーク炉にとっての材料供給物として
はあまり好ましくない。表2は2つのタイプについて廃棄物ケーキ中の亜鉛と鉛
の相対的重量を示す。
鉄が豊富な廃棄物ケーキは良好にケーキを移動させて清浄を行なう圧力ベルト
フィルタで反応容器のスラリーから回収されるが、他の分離装置を使用すること
もできる。
金属が豊富な溶液はさらに処理が行なわれて卑金属を回収する。各金属は別々
に沈殿するかまたは共に回収されることが可能である。EAFD処理においては
、それぞれ僅かの銅および鉛がスポンジ状の金属としていくつかの金属、特に鉛
、銅およびカドミウムの回収を可能にする。たとえば、亜鉛(典型的には化学量
論的に100−200%)を添加して良好に鉛およびカドミウムを沈殿させるこ
とができる。個別に回収ができるほど十分な濃度で銅が存在している場合には、
炭化カルシウムを添加して沈殿させるかまたは銅を溶媒の抽出によって回収する
ことができる。一般には単純に高質金属スポンジとして亜鉛セメンテーションで
沈殿させる。
水酸化カルシウム(石灰の水和物)または酸化カルシウムまたはその両方を使
用する、溶液から酸化亜鉛を回収するためのメタスタシス法(metastasis proce
ss)が望ましいのは、再循環させることができる塩化カルシウムの流れが再生さ
れるからである。こうして、廃棄物を作り出すことなくEAFDを鉄の供給源お
よび卑金属の供給源に変えることができる。
本発明の方法において、すべての生産物が市場価値のあるものであり、かつ危
険または有毒な固体、液体または気体の廃棄物は生じない。EAFDから最大限
の価値が回収される。初期の方法は価値のある金属の回収という点で不完全であ
り、かつ不安定で取扱いが困難な廃棄物を生成した。したがって、本件の方法は
金属の価値を最大限にしかつ環境への影響を最小限に留めるものである。
ここで図面を参照して、本発明の方法は、ボールミル内でEAFDと塩化カル
シウム/塩素浸出ミル溶液を混合してスラリーを形成するステップから始まる。
およそ等しい重量のEAFDと塩化カルシウムとを組合せて最終反応スラリーの
pHが約2.6になりかつ15−30wt.%の加熱残分になるようにする。p
Hをこれ以上高くすると、反応が遅くなり卑金属を溶解する上で非効率になる。
pHをより低くすると、卑金属が溶解するが、鉄もまた溶解してしまう。溶液へ
の鉄の添加を避けようとする理由は、鉄の存在がその後に続く回収工程を複雑に
するためである。溶液における鉄の存在はアーク炉のための供給材料としての廃
棄物ケーキの価値を下げる。pH2.6で、鉄分の殆どは溶解せず、代わりにナ
トリウム、カリウムおよびマグネシウムと錯体を構成して、2重に目的を達成す
る。溶液中に残る鉄は極少量である。しかしながら、pHをこれ以上低くしかつ
鉄が溶液に溶解しないとしても、この方法は機能することが可能である。まず、
浸出中に反応容器に存在する酸素およびスラリー中を酸素が循環することによっ
て第一鉄は酸化し不溶第二鉄の状態に至る。冷却した金属が豊富な溶液に炭化カ
ルシウムを添加して鉄が豊富な固体を沈殿させることによって残りのすべての可
溶鉄分を本質的に取り去ることができる。この鉄生産物もまたアーク炉へ再循環
させることができる。もちろん、鉄の溶解をやめれば炭化カルシウムを添加する
ステップにかかる費用と時間が削減できるので、pHを制御することが望ましい
。また、pHを制御することでこの方法にかかる全体的費用を低減することがで
き
るのは、pHを調節するためにさまざまな処理の段階において添加する必要があ
る酸および塩基の量が減るためである。こうしてpH2.6範囲中、pHを2.
0より高いレベルに維持するが、金属が豊富な溶液の回収時に、pHが、第二鉄
が可溶性になるポイントである2.0を越えている限りにおいて反応が酸を消費
するものであれば、より低い開始pHも許容できる。
第2に、鉄−ナトリウム−カリウム−マグネシウム錯体は溶液からナトリウム
、カリウムおよびマグネシウムを除去し、後の処理工程におけるこれら金属の濃
度を制限する。ナトリウム、カリウムおよびマグネシウムの濃度を調節するため
の液体の抜き取りを伴わずに浸出ミル溶液を再循環させることができる。
EAFDとは一般に以下のような特徴を有する乾燥粉末である。
典型的なグレインサイズ:
EAFDは、100ANSIメッシュよりも微細であり、一般に200メッシ
ュよりも微細な微細粉末である。
典型的な化学組成:
20−25重量%のFe、20−25重量%のZn、2−3重量%のPb、お
よび約0.20−0.30重量%のCu
鉛は銅の濃度の約10倍であり、亜鉛は鉛の濃度の約10倍である。しかしな
がら、EAFDの組成は大幅に変化する。ある場合、亜鉛は5重量%もの低濃度
になり得る。実際の組成は、炉への供給原料と炉が生成する生成物とに大きく依
存する。
EAFDはときには、ボールミルにおける時間を増加させるペレットの形状で
供給されるが、他に深刻な副次的影響を有さない。
結果として生じるスラリーは、反応の間スラリーを混ぜ続けるための機械的イ
ンペラと、(実際には酸素を導入するための)内部通気および蒸気散布ラインと
、外部蒸気コイルと、冷却コイルとに適合された、通常約600−5000ガロ
ンの圧力の容器であるチタン反応容器に装填される。通気および蒸気ラインはス
ラリーへの蒸気、酸素、または圧縮空気の導入をもたらして反応に刺激を与える
のを助ける。スラリーを通して蒸気または気体を泡立たせるとその混合が確実と
なり、より低い鉱液密度では機械的インペラから必要とされる作業を減らすこと
が
できる。外部コイルは反応容器の加熱または冷却を適宜与える。一般に、吸熱を
伴う反応を刺激するために熱が必要とされるが、重い硫化物または硫黄の鉱石が
冷却を必要とする発熱反応を生じる。約90−120℃の温度と約50−90p
siの圧力に反応容器を維持する。この条件では反応は急速かつ完全である。よ
り低い温度では回収が経済的でなくなるほど反応が遅くなる。また、約80℃未
満の温度では、塩化鉛は溶解性を制限し、したがって、これは溶液から沈澱し、
かつ鉄の豊富な廃棄物ケーキを汚染する傾向を有する。より高い温度が著しい改
良をもたらすようには見えず、特にEAFDからの卑金属の回収のために熱の付
加がほとんどの反応にかかわるので、より高い温度まで反応を加熱させると処理
費用が嵩む。約120℃で処理を行なうことが好ましい。EAFDにおいて(ま
たは処理を行なういかなる鉱石においても)かなりの濃度の硫黄があるならば、
推奨されるより高い温度で硫黄は硫酸塩に酸化され、沈澱し、それによって後の
回収ステップにおける硫黄の濃度を制限する。
圧力はスラリーにおける水が沸騰しないことを確実とする。超過圧力を用いる
とより高い温度の使用がもたらされるが、圧力を用いると再びエネルギが消費さ
れ、したがって我々はこの費用も最小にしようと試みる。50−90psi、好
ましくは90psiが最良の結果をもたらすとわかった。
スラリーは、(かなり高密度であるが)それを比較的流動的にし、比較的扱い
やすくする、約15−30重量%の固体(すなわち鉱液密度)である。より高い
割合の固体のスラリーは、塩化カルシウムに対するEAFDの重量比をほぼ1に
維持するためにより高い濃度の塩化カルシウムを必要とする。スラリーが濃いの
で混合および酸化がより非効率的であり、それによって反応時間が増すか、我々
が発見し、推奨するほぼ最適の条件から歩留りが減るので処理が非実用的となる
。15重量%未満の割合の固体が処理可能であるが、希釈のために戻ってくるも
のは減少している。同じ量の時間およびエネルギが回収を最大にすることなしに
費やされた。この範囲内で拮抗する要因を処理できる。30重量%の好ましい上
限近くまで濃縮されたスラリーは、妥当な時間とスラリーを混合させるための妥
当なエネルギ要件との範囲内で高い歩留りという利点をもたらす。しかしながら
、このようなスラリーは以下の欠点を与える。すなわち、高い鉱液密度がスラリ
ー
を濃くするので、酸化反応が完了することを確実とするために溶液を混合するの
により多くのエネルギが費やされる。15重量%の下限に近い希釈スラリーは、
わずかに速い全反応時間と反応の完全さとを伴ったよりよい混合を処理上の利点
として与えるが、処理される液体の量に対して金属の回収が少ないという欠点を
被る。したがって、当業者にはこの範囲内で経済的であるとわかる容認可能な性
能のエンベロープがあるとわかる。
純粋な酸素でEAFDを処理することが好ましいが、圧縮空気もまた反応容器
において必要な酸化を完了するために十分な酸素を与える。しかしながら、圧縮
空気では、特別な装置を必要とし得る、気体窒素の除去の必要がある。
スラリーに押入れられる蒸気を介して熱を導入する蒸気散布で反応容器を加熱
できる。散布はまた水を反応容器に加える。したがって、必要な加熱を達成する
ために、ジャケットのまわりの加熱コイルか、またはタンク内に延びるオイル対
流加熱器を通常用いる。
EAFDはほとんどの場合低温かつ低圧力で容易に反応するが、説明した温度
および圧力の範囲で本質的に完全な反応を常に達成できるとわかっている。12
0℃の酸素において90psiで反応を行なうことが特に好ましい。
反応は完了するまで典型的に15分から約2時間かかる。溶液内の鉄の存在を
監視し、pHを監視することによって、完了したかを判断する。鉄からFe2O3
、鉄の不溶性の状態への転換を求める。完了すると、加熱と通気または蒸気散布
とをターンオフし、溶液を約80℃の温度まで冷却させ、反応容器の圧力を軽減
する。上述のように、溶液に鉛を保つために約80℃よりも上に溶液を維持する
。
金属の豊富な溶液から鉄の豊富な残留物を分離し、わずかに水洗して残留物を
清浄にして、卑金属の回収を高める。この処理におけるこの洗浄などで、洗浄が
完全であるかを知るために金属の存在を監視する。溶液はこの処理段階の間なお
比較的熱く、約80℃の温度に留まる。(ナトリウム、カリウム、およびマグネ
シウムも含んだ)鉄の豊富な残留物を供給原料としてアーク炉に再循環させる。
このような再循環では供給原料は通常鉄の他の伝統的なソースと組合される。
濾過に続いて、金属の豊富な溶液を環境温まで冷却させ、それによって濾過に
より溶液から塩化鉛の沈澱物を回収することができる。溶液の中に鉄を検出する
(これはpHが反応容器において適切に監視されるならば決して起こらない)な
らば、鉄回収段階まで進むことができる。しかしながら、一般に、亜鉛の豊富な
塩化物溶液と鉛−銅−カドミウム金属スポンジとを生じるために銅、鉛およびカ
ドミウムの亜鉛セメンテーションに進むことが好ましい。スポンジは典型的に銅
よりも約10倍多くの鉛を含有するので、スポンジは鉛の量を回収するために再
処理できる。
鉄を沈澱させることが必要であるならば、(この処理への水の付加を最小にす
るために)粉末の形状の炭酸カルシウムを付加することによってpHを約3.5
−4.5まで上げる。沈澱は主として赤鉄鉱であるが、これは通常僅かな量の酸
化亜鉛および酸化鉛を含有する。それにもかかわらず、この鉄の豊富な残留物を
供給原料としてアーク炉に再循環できる。
亜鉛セメンテーションの前に、付加すべき亜鉛末の適切な量を決定するために
溶液を検査する。適切な亜鉛末供給原料は、銅、カドミウムおよび鉛を回収させ
ることが経済的であるように、メタスタシス処理において形成された酸化亜鉛沈
澱物の電解採取に従う処理において生成される。カドミウムおよび鉛は微量の亜
鉛で汚染されている場合でも顔料として価値がある。化学量論に基づいた100
−200%のZnを付加して金属の豊富な溶液(濾液)を暖め、結果として生じ
る溶液を15分間攪拌し、Cu/Pb/Cdスポンジと亜鉛の豊富な溶液とを生
じる。濾過によってスポンジを回収する。スポンジにおける金属の量は、引用に
より援用されるマシューソン(MATHEWSON)による「亜鉛:金属およびその合金
の科学および技術」(“ZINC:THE SCIENCE AND TECHNOLOGY OF THE METAL AND I
TS ALLOYS ”)、Reinhold:N.Y.、1960、551-554 、632-633 に説明されるよう
な従来の方法によって回収可能である。
亜鉛の豊富な溶液は典型的に5mg/l未満のPbと1mg/l未満のCdお
よびCuとを含有する。
亜鉛の回収のためのメタスタシス処理は、約150℃の温度、約1時間、約6
−10、好ましくは後のステップにおいて酸を保存することができるほど低いp
Hで、金属の豊富な溶液、今は主として亜鉛との水酸化カルシウムまたは酸化カ
ルシウムの反応を含む。pHを調節するために必要な石灰の量を最小にするため
に溶液の量を最小にしようと試みる。しかしながら、大量のEAFDを処理する
際にその量はかなりのものである。溶液における亜鉛濃度の分析に基づいて化学
量論的な量の消石灰を付加して、約6から約10の間のpHを有した溶液を生成
する。すなわち、我々は亜鉛を回収するために理論上正しい量の石灰を付加し、
この処理の歩留りが高いことを見出した。メタスタシス処理は溶液において酸化
亜鉛の沈澱と塩化カルシウムとを生成する。この溶液のpHが約10.5である
ため、塩化カルシウム溶液を再使用するためには酸を付加する必要がある。硫酸
を付加することがいくつかの理由のために有利である。第1に、濃縮された硫酸
を付加すると、回収でき、販売できる石膏(硫酸カルシウム)の固体が生成され
る。石膏は自然に水で錯体を構成し、したがって、結果として生じる浸出ミル溶
液は、処理の全ステップで必要な理論上の量に基づいて水中では不足し得る。こ
の負の水のバランスが、扱うべきまたは廃棄すべき液体の廃棄物の蒸気のないこ
とを確実とする。第2に、硫酸が溶液において塩酸を発生するので浸出ミル溶液
は組合さった塩化カルシウム/塩酸浸出溶液となる。我々の実験は、上述したよ
うに塩化カルシウムだけまたは塩酸だけを用いるよりも、この組合さった浸出ミ
ル溶液が卑金属の高い歩留りをもたらすことを示す。さらに、塩酸が比較的低コ
ストで発生され、これは硫酸が塩酸ほど高価でないためである。
時には、石灰の水和物を付加する前に亜鉛の豊富な溶液を濾過することが好ま
しい。この濾過ステップの利点を詳細には理解していないが、我々は時には、濾
過によってメタスタシスステップで亜鉛のより高い歩留りがもたらされると理解
する。
固体亜鉛生成物においてカルシウムの量を低減するために約90%の理論上化
学量論的な量の水酸化カルシウムを用いる。高められた温度とそれを行なう圧力
でのメタスタシス処理はZnOおよびZn(OH)2の両方を生成するので、回
収された固体は約55−65重量%のZnの組成を有し、10重量%未満のCl
を有する。環境温および圧力でメタスタシスを完了するのであれば、本質的に塩
化物(約30重量%のCl)でひどく汚染されたZn(OH)2生成物だけを回
収するであろう。我々が調製するZnO/Zn(OH)2生成物は、(引用によ
り援用される「エレクトロケミカル・エンジニアリング第4版」(“ELECTROCHE
MICAL ENGINEERING 4th Ed.”)、McGraw Hill :N.Y.、1960、198-247 のマシ
ューソン(MATHEWSON)またはマンテル(MANTELL)に説明されるような)従来の
方法によってさらに精製または処理するのに適しているが、ひどく汚染された生
成物はあまり実用的ではなく、実際のところ廃棄時の悩みのたねとなるであろう
。
表1は、2つのタイプのEAFDでのベンチスケールテストにおけるこの発明
の実績を示す。各場合において、分析評価は、EAFD供給原料の組成と、反応
容器から回収された鉄の豊富な廃棄物ケーキと、後の処理および回収のための金
属の豊富な溶液に入る可溶性金属の部分とを与える。これらのテストでは、EA
FDは十分な量のHCl/CaCl2溶液(ほぼ1リットル)においてスラリー
化されて20−25%の鉱液密度を与えた。付加される酸の量はEAFD組成に
依存するが、CaCl2は典型的に100−200gm/lである。酸性化され
たスラリーは環境温および気圧で1時間強く混ぜられ、次に酸素の環境(90p
si)において高い温度で30分間攪拌された。EAFDにおける大多数の亜鉛
、鉛およびカドミウムの種はそれらの可溶性の高い二価塩化物塩に転換された。
浸出において可溶性にされたいかなる二価鉄も不溶性鉄(III)、酸化鉄に酸
化された。
典型的に、約50−60重量%のEAFD供給原料が鉄の豊富な廃棄物ケーキ
において回収され、アーク炉に再循環させられる。
金属の豊富な溶液は典型的に2−5gm/lのPbと、35−40gm/lの
Znと、2−5gm/lのCdと、100−200mg/lのCuと、10mg
/l未満の鉄とを含有するが、実際の組成はEAFD供給原料におけるこれら金
属の量の濃度に依存する。
我々のテストでは、回収された浸出ミル溶液が酸化/浸出条件、金属沈澱処理
、鉄の豊富な廃棄物ケーキ組成、または酸化亜鉛沈澱組成に顕著な影響を及ぼさ
ないことが示される。したがって、我々の処理の開始の後、EAFDからの卑金
属の回収は、主要な供給源料となる硫酸での処理へと事実上なり、他の材料は再
循環される。したがって、この処理は非常に清潔、効率的かつ経済的である。
浸出ミル溶液が再循環されるので金属量の約85−90重量%の回収を達成す
るが、各沈澱ステップにおける絶対的な歩留りは重要な要因ではない。代わりに
、我々の関心があるのは他の金属量からの汚染を受けない清潔で容易に使用可能
な固体生成物を達成することである。金属が溶液に残る場合、我々が説明したス
テップが正確に実行されるならば、これらは後に回収のために利用可能である。
我々はこの発明の処理の好ましい実施例を説明し、その動作の例を与えたが、
当業者はこの発明の概念から逸脱してこの発明になされ得る処理の変化、変形ま
たは変更を容易に認識するであろう。したがって、説明および特許請求の範囲を
この発明の概念を守るように広く解釈されたい。好ましい実施例の説明および例
はこの発明を制限するのではなくそれを例示するために与えられる。この発明を
先行技術から区別するために必要とされる場合のみこの発明は制限される。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.販売または再循環に適した固体の安定した副産物だけを生成しながら、アー ク煙じんから卑金属を回収するための湿式治金処理であって、 (a) 約2.6のpHと約15−30重量%の加熱残分(鉱液密度)とを有 したスラリーを生成するために乾いたアーク煙じん粉末を塩化カルシウム/塩酸 浸出ミル溶液と混ぜるステップと、 (b) 約90−120℃の温度および約50−90psiの圧力で酸素の環 境においてスラリーを加熱することによって、卑金属および不溶性赤鉄鉱錯体を 含有した金属の豊富な溶液を生成するためにスラリーにおいて卑金属を酸化する ステップと、 (c) 金属の豊富な溶液から赤鉄鉱錯体を濾過するステップと、 (d) 塩化カルシウムの再循環ストリームを生成しながら、金属の豊富な溶 液から卑金属酸化物を回収するステップと、 (e) 硫酸を塩化カルシウムの再循環ストリームに付加して、石膏を生成し ながら塩化カルシウム/塩酸浸出ミル溶液を再生するステップと、 (f) 赤鉄鉱錯体をアーク炉に循環させるステップと、 (g) 電解採取によって卑金属酸化物から亜鉛金属を回収するステップと、 (h) 塩化カルシウム/塩酸浸出ミル溶液を再循環させるステップとを含む 、処理。 2.少なくとも約90重量%の卑金属が金属の豊富な溶液に入り、わずかなpp mの鉄がこのような溶液に入る、請求項1に記載の処理。 3.鉛、銅およびカドミウムを沈澱させるために亜鉛を金属の豊富な溶液に付加 するステップをさらに含む、請求項1に記載の処理。 4.酸化させるステップはスラリーの蒸気散布を含む、請求項1に記載の処理。 5.塩化カルシウムの再循環ストリームは初め約6−10のpHを有する、請求 項1に記載の処理。 6.硫酸を付加する前の浸出ミル溶液における塩化カルシウムの重量は、スラリ ーを形成するために、混ぜるステップにおいて付加される煙じんの重量と実質的 に等しい、請求項1に記載の処理。 7.ナトリウム、カリウムまたはマグネシウムを枯渇させるためのブリードスト リームなしでその循環をさせる安定した濃度のナトリウム、カリウムおよびマグ ネシウムをミル溶液が有するように、ジャロサイトまたは擬似ジャロサイトとし ての赤鉄鉱で煙じんにおけるナトリウム、カリウムおよびマグネシウムを取除く ステップをさらに含む、請求項1に記載の処理。 8.他のステップの処理に加えられる余分な水を取除くための液体ブリードスト リームの必要性をなくすために、ミル溶液において石膏で水と錯体を構成して負 の水のバランスをもたらすステップをさらに含む、請求項1に記載の処理。 9.煙じんおよびミル溶液はボールミクサにおいて混ぜられる、請求項1に記載 の処理。 10.金属の豊富な溶液が最大で数ppmの鉄を含有するように、酸化ステップ の間pHを約2.6に制御して煙じんにおける鉄が溶液に入るのを妨げるステッ プをさらに含む、請求項1に記載の処理。 11.煙じんの投入量から鉛、カドミウムおよび亜鉛の各々の少なくとも約85 重量%の回収を生じる、請求項1に記載の処理。 12.酸化ステップの間スラリーに通気させるステップをさらに含む、請求項1 に記載の処理。 13.通気はスラリーを介して酸素または圧縮空気のいずれかを入れるステップ を含む、請求項12に記載の処理。 14.アーク炉において赤鉄鉱から鉄を回収するステップをさらに含む、請求項 1に記載の処理。 15.銅を沈澱させるために、溶液に炭化カルシウムを付加することによって、 金属の豊富な溶液から酸化銅を回収するステップをさらに含む、請求項10に記 載の処理。 16.電解採取によって酸化銅から銅金属を回収するステップをさらに含む、請 求項15に記載の処理。 17.有害または有毒の気体、液体または固体廃棄物を生じずに高い歩留りで卑 金属を回収するためにアーク煙じんを処理するための処理であって、 (a) 煙じんのスラリーと塩化カルシウム/塩酸浸出ミル溶液とを反応させ て、ナトリウム、カリウムおよびマグネシウムで錯体を構成された鉄の本質的に すべてを残しながら、溶液に卑金属を置くステップと、 (b) 溶液から卑金属を回収して塩化カルシウム溶液を生じるステップと、 (c) 硫酸を塩化カルシウム溶液に付加して、石膏を沈澱させ、再循環のた めに塩化カルシウム/塩酸溶液を再生するステップとを含む、処理。 18.スラリー反応は、酸素の豊富な環境および高い温度の下、加圧された反応 容器において約15−30重量%および約2.6のpHの加熱残分で生じる、請 求項17に記載の処理。 19.鉄を回収するためにアーク炉に鉄錯体を供給するステップをさらに含む、 請求項17に記載の処理。 20.卑金属の回収は、塩化カルシウム溶液が約6−10のpHを有するように 溶液に水酸化カルシウムを付加することによって金属を沈澱させるステップを含 む、請求項17に記載の処理。 21.煙じん鉄をアーク炉に再循環させながらアーク煙じんから亜鉛を回収する ための処理であって、 (a) 約2.6のpHで、塩化カルシウム/塩酸浸出ミル溶液を用いてアー ク煙じんにおける亜鉛を水溶性溶液へと浸出させるステップと、 (b) ステップ(a)の浸出の後に残る鉄の豊富な固体残留物から水溶性溶 液を分離するステップと、 (c) カルシウムの豊富な溶液を生じるために約6−10のpHで水溶性溶 液に水酸化カルシウムを付加することによって、水溶性溶液から亜鉛を回収する ステップと、 (d) 石膏を沈澱させるためにカルシウムの豊富な溶液に硫酸を付加するこ とによって塩化カルシウム/塩酸浸出ミル溶液を再生するステップと、 (e) 浸出ミル溶液から石膏を分離するステップとを含む、処理。 22.浸出は約90−120℃の範囲の温度と約50−90psiの範囲の圧力 とで圧力容器において生じ、ミル溶液および煙じんは約15−30重量%の煙じ んの加熱残分を有したスラリーを形成するように混ぜられる、請求項21に記載 の処理。 23.請求項22の方法に従ってアーク煙じんからの亜鉛の浸出から生じる、ア ーク炉への供給原料として再循環に適した、鉄の豊富な固体残留物。
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