JPH10513455A - 緑内障治療用のデプレニル化合物 - Google Patents

緑内障治療用のデプレニル化合物

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JPH10513455A JP8523858A JP52385896A JPH10513455A JP H10513455 A JPH10513455 A JP H10513455A JP 8523858 A JP8523858 A JP 8523858A JP 52385896 A JP52385896 A JP 52385896A JP H10513455 A JPH10513455 A JP H10513455A
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Abstract

(57)【要約】 緑内障の治療方法及び器具を開示する。概略的には、本発明の方法は、治療上効果的な量のデプレニル化合物を、被験者の緑内障を治療すべく被験者に対して投与することを含む。

Description

【発明の詳細な説明】 緑内障治療用のデプレニル化合物関連出願 本出願は、既に放棄されている1995年2月10日に名称「視神経損傷に対 するデプレニルを用いた治療法」の下で提出された米国出願第08/394,0 03号の継続出願である、名称「視神経損傷に対するデプレニルを用いた治療法 」の下で1995年8月16日に出願された米国出願第08/515,893号 の一部継続出願である。さらに本出願の方法は米国特許第5,449,095号 及び名称「神経細胞機能の維持、喪失防止又は回復のためのデプレニル化合物の 使用」の下で本出願と同日付けで出願された同時係属出願に述べられた化合物及 び/又は組成物に関連するものである。上述の出願及び発行済特許のすべての内 容を参照事項として編入することをここに明記しておく。発明の背景 緑内障は眼内圧の上昇を特徴とする眼の疾患である。眼内圧の上昇は眼球の硬 化につながり、その結果視野が狭まり、被験者の視力が低下する。緑内障は視神 経の疾患であるが、眼内圧の上昇はこの神経の損傷に関係がある。視神経は像を 網膜から脳へと運ぶ。緑内障により視神経細胞が損傷を受けると被験者の視界に は盲点が生じる。このような盲点は通例、視神経の損傷が大きくなるまでは被験 者には気づかれない。緑内障の末期的段階は被験者の完全な失明である。 緑内障の治療法には、例えばピロカルピン、アルファ又はベータアドレナリン 作動性の作動薬又は拮抗薬、例えばクロニジン、チモロール又はエピネフリン等 のコリン作動薬の局所的使用がある。緑内障治療のもう一つの方法は、炭酸脱水 酵素阻害薬の全身投与である。場合によっては、レーザや外科的手術を用いて緑 内障を治療することもある。 緑内障を治療しようとする上述の方法にはそれぞれ、副作用を伴うことがある という問題がある。例えば、ピロカルピンのようなコリン作動薬を被験者の眼に 点眼すると、吐き気、下痢、筋肉の痙攣、発汗、流涙、唾液分泌過多、等々を起 こすことがある。瞳孔の収縮(縮瞳)及び眼の毛様体筋の収縮だけでなく、虹彩 及び結膜の血管の拡大まで観察されることもある。視覚上の合併症、例えば調節 痙縮、近視又は視力の低下が発生することもある。 ジピバリルピンフリン等の交感神経様作動薬を用いた治療は、しばしばほてり や過敏症状を被験者が感じることがあることが知られている。これらの作動薬の もう一つの副作用は、例えば動悸や心拍急速、不整脈等々、心臓の障害の発現で ある。 クロニジンはアルファ−2−アドレナリン作動レセプタ作動薬として知られて いるが、散瞳を引き起こす可能性があり、また初期段階の眼高血圧を引き起こす 可能性もある(二相効果)。さらに、この薬品の使用を眼球への局所的使用に限 定しても、徐脈や低血圧等、顕著な全身作用が観察されている。 ベータ遮断薬の使用もまた、「ファーストパス作用」がないために、眼球への 局所的投与の後に顕著な全身作用が生じることがある。例えばチモロールは徐脈 又は低血圧を引き起こす。ベータ遮断薬に対するこれら全身における二次的反応 は、その治療を中断せざるをえないほど程度が甚だしいこともある。これらの治 療に関連して、自殺の恐れのあるうつ病や幻覚、悪夢や精神病といった、入院ま で必要となるような事例が報告されている。さらにこれらの化合物の、心肺機能 に異常のある被験者に対する投与にあたっては、最大限の注意を払わなくてはな らない。このような被験者の場合、不整脈、心臓停止、ぜん息、呼吸困難及び気 管支痙攣といった事例がとりわけ報告されている。 グアネチジンのような交感神経抑制薬を用いた治療は結膜の充血や何らかの過 敏症状を引き起こすが、このような作用薬は眼球内圧力を下げる効果に乏しいこ とは言うまでもない。 最後に、アセタゾールアミド又はメタゾルアミド等、炭酸脱水酵素阻害因子を 用いた緑内障の治療においては、中枢神経系の低下や体重減少、そして何より骨 髄機能低下といった、重大な全身副作用が報告されている。 緑内障の治療を目的とした従来の低血圧性の作用薬の利用には大きな危険性が 伴う。公知の投薬法は局所治療にはあまり適切ではなく、このような投薬法の持 つ全身にもたらす作用は見逃すにはあまりに大きく、また重篤な結果を導く場 合もあるため、その方法は微妙なものとなっている。発明の概要 本発明は緑内障の治療方法及び治療に使用する器具を提供するものである。あ る態様では、本発明による方法は、被験者の緑内障を治療すべく、治療上効果的 な量のデプレニル化合物を被験者へ投与することを含む。ある好適な実施例では 、このデプレニル化合物の構造は: で表され、このときR1は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキ ル、アルキルカルボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリ ルオキシカルボニルであり、R2は水素又はアルキルであり、R3は一重結合、ア ルキレン、又は−(CH2)n−X−(CH2)mであり、ただしこのXはO、S 又はN−メチル、このmは1又は2、そしてこのnは0、1、又は2であり、ま たR4はアルキル、アルケニル、アルキニル、複素環、アリル、又はアラルキル であり、R5はアルキレン、アルケニレン、アルキニレン及びアルコキシレンで あり、そしてR6はC3−C6シクロアルキル又は −C≡CHであり、 あるいは、R2及びR4−R3が結合して、これらが結び付いたメチンと共に環式 又は多環式の基を形成し、そして及び薬学上容認可能なその塩である。好適な実 施例においては、R1は生体内で分離可能な基であり、R1は水素であり、R1は アルキルであり、R1はメチルであり、R2はメチルであり、R3はメチレンであ り、R4はアリルであり、あるいはR4はフェニルである。さらに別の好適な実施 例では、R5はアルキレン、より好ましくはメチレンである。また別の実施例で は、R6は −C≡CH である。また別の実施例ではR6はシクロペンチルである。 さらに別の実施例では本デプレニル化合物の構造は であり、このときR1は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル 、アルキルカルボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリル オキシカルボニルである。 別の好適な実施例では、本デプレニル化合物の構造は で表され、このときR1は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキ ル、アルキルカルボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリ ルオキシカルボニルであり、R2は水素又はアルキルであり、R3は結合又はメチ レンであり、R4はアリル又はアラルキルであり、あるいは、R2及びR4−R3が 結合して、これらが結び付いたメチンと共に環式又は多環式の基を形成しており 、そして薬学上容認可能なその塩である。 別の実施例では、本デプレニル化合物の構造は で表され、このときR2は水素又はアルキルであり、R3は結合又はメチレンであ り、R4はアリル又はアラルキルであり、あるいは、R2及びR4−R3が結合して 、これらが結び付いたメチンと共に環式又は多環式の基を形成しており、そして R5はアルキレン、アルケニレン、アルキニレン及びアルコキシレンであり、そ して薬学上容認可能なその塩である。 さらに別の実施例では本デプレニル化合物の構造は で表され、このときR1は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキ ル、アルキルカルボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリ ルオキシカルボニルであり、Aは、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル、アルコ キシル、シアノ、ニトロ、アミノ、カルボキシル、−CF3、又はアジドのいず れかよりそれぞれ個別に選択された置換基であり、nは0又は1から5までの整 数であり、そして薬学上容認可能なその塩である。 別の好適な実施例では、本デプレニル化合物は(−)−デプレニル、(−)− パルギリン、又は(−)−デスメチルデプレニルである。 別の態様では、本発明は緑内障の治療に便利な器具を提供するものである。あ る実施例では、この器具はデプレニル化合物の容器と、被験者の緑内障を治療す べく、治療上効果的な量の本デプレニル化合物を被験者に投与する際の指示書と を含む。図面の簡単な説明 図1は、四つの実験群の網膜神経節細胞層ニュートロン細胞体(RGCLnc bs)の数の分布のボックスプロットであり、デプレニル治療法により視神経圧 挫後のニュートロン生存率が増加していることを示す。 図2は、様々な長さの網膜断面について、ニッスル染色した細胞体及びFGで ラベル付けした細胞体の数を示す図であり、網膜神経節細胞層(RGCL)中の ニューロン細胞体はSCに軸索を走らせていることを示す。 図3は、上丘(RGCSC)まで延びる生存網膜神経節細胞の分布を、食塩水処 理した未圧挫の網膜に対するこの分布のパーセンテージで示した図であり、デプ レニル治療法により、視神経圧挫後のRGCSCの生存率が増加していることを示 す。発明の詳細な説明 本発明は緑内障の治療法を提供するものである。本方法は概ね、被験者の緑内 障を治療すべく、治療上効果的な量の本デプレニル化合物を必要とする被験者に 投与することを含む。 「緑内障」という用語は当分野で認識されている。この用語は、眼内圧の上昇を 特徴とする急性及び慢性の眼の疾患を含む。緑内障の症状には、眼球内の圧力上 昇、眼球の硬化、視野の狭窄、視神経細胞の死滅、網膜における盲点の発生、及 び視力の低下が含まれる。 ここで言う「被験者」とは、緑内障の治療を必要とする、又は緑内障にすすむ と考えられる温血動物をいう。好適な実施例では、被験者は、ヒト及びヒト以外 の哺乳類、例えばイヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ラット、及びマウス などを含む哺乳類である。特に好適な実施例では被験者はヒトである。 ここで言う「治療上効果的な量の」デプレニルという用語は、被験者の緑内障 を著しく回復させる、又はその少なくとも一症状を回復させるに充分な量の治療 用化合物を言う。「著しい回復」とは、緑内障の一又は複数の症状又は診断上の 特徴が完全になくなる、あるいはその程度が実質的に軽減することを含む。「実 質的に軽減」とは、緑内障の一又は複数の症状又は診断上の特徴の少なくとも約 5%の軽減、より好ましくは少なくとも約10%の軽減、もさらに好ましくは少 なくとも約20%の軽減を意味する。このように、治療上効果的な量の治療用化 合物により、被験者の眼内圧力を低下させたり、網膜又は視神経細胞の死滅を防 止又は遅らせる、また視野又は視力を改善する、あるいは緑内障を回復させるこ とができる。当業者であれば、被験者の大きさ、被験者の症状の程度、そして選 択したその特定のデプレニル化合物又は投与の経路等の因子に応じて、このよう な量を決定できよう。 I.デプレニル化合物 ここで言う「デプレニル化合物」は、デプレニル(N、α−ジメチル−N−2 −プロピニルフェネシラミン)、デプレニルに対して構造的に類似の化合物、例 えば構造上の相似物、又はその誘導体を含む。このように、ある実施例では、デ プレニル化合物は次の化学式(化学式I) で表すことができ、このとき R1は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アルキルカル ボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリルオキシカルボニ ルであり、 R2は水素又はアルキルであり、 R3は一重結合、アルキレン、又は−(CH2)n−X−(CH2)mであり、 ただしこのXはO、S又はN−メチル、このmは1又は2、そしてこのnは0、 1、又は2であり、 R4はアルキル、アルケニル、アルキニル、複素環、アリル又はアラルキルで あり、 R5はアルキレン、アルケニレン、アルキニレン及びアルコキシレンであり、 そして R6はC3−C6シクロアルキル又は −C≡CH;あるいは R2及びR4−R3が結合して、これらが結び付いたメチンと共に環式又は多環式 の基を形成しており、そして薬学上容認可能なその塩である。 好適な実施例ではR1生体内で分離可能な基である。いくつかの実施例ではR1 は水素である。別の好適な実施例ではR1はメチルである。いくつかの好適な実 施例ではR2は水素である。いくつかの好適な実施例ではR2はメチルである。あ る好適な実施例ではR3はアルキレンであり、より好ましくはメチレンである。 別の好適な実施例ではR3は−(CH2)n−X−(CH2)mである。好適な実 施例ではR4はアリルである。いくつかの好適な実施例ではR4はフェニルである 。別の好適な実施例ではR4はアラルキルである。さらに別の好適な実施例では R4はアルキルである。またさらに別の好適な実施例ではR5はアルキレン、より 好ましくはメチレンである。いくつかの好適な実施例ではR6は −C≡CH である。別の好適な実施例ではR6はシクロペンチルである。 別の好適な実施例では本デプレニル化合物の構造は であり、このときR1は上述の通りである。別の好適な実施例では、本デプレニ ル化合物はAGN−1133(N−メチル−N−プロピニル−1−インダナミン )又はAGN−1135(N−プロピニル−1−インダナミン)である。好適な デプレニル化合物には(−)−デプレニル、(−)−パルギリン、(−)−デス メチルデプレニル、及び が含まれる。 別の実施例においては、デプレニル化合物は次の化学式(化学式II) で表すことができ、このとき R1は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アルキルカル ボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリルオキシカルボニ ルであり、 R2は水素又はアルキルであり、 R3は結合又はメチレンであり、 R4はアリル又はアラルキルであり、あるいは R2及びR4−R3が結合して、これらが結び付いたメチンと共に環式又は多環 式の基を形成しており、そして薬学上容認可能なその塩である。 また別の実施例では、デプレニル化合物は次の化学式(化学式III) で表すことができ、このとき R2は水素又はアルキルであり、 R3は結合又はメチレンであり、 R4はアリル又はアラルキルであり、あるいは R2及びR4−R3が結合して、これらが結び付いたメチンと共に環式又は多環 式の基を形成しており、 R5はアルキレン、アルケニレン、アルキニレン及びアルコキシレンであり、 そして薬学上容認可能なその塩である。 さらに別の実施例では、本デプレニル化合物は次の化学式(化学式IV) で表すことができ、このとき R1は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アルキルカル ボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリルオキシカルボニ ルであり、 Aは、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシル、シアノ、ニトロ、 アミノ、カルボキシル、−CF3、又はアジドのいずれかよりそれぞれ個別に選 択された置換基であり、 nは0、又は1から5までの整数であり、 そして薬学上容認可能なその塩である。 本発明のいくつかの実施例では、デプレニル化合物は((−)−デプレニルを 含めて)デプレニルではない。 「アルキル」という用語は、直鎖アルキル基、枝分かれ鎖アルキル基、シクロ アルキル(脂環式)基、アルキル置換シクロアルキル基、及びシクロアルキル置 換アルキル基を含む、飽和脂肪族のラジカルを言う。好適な実施例では、直鎖又 は枝分かれ鎖アルキルは20以下(例えば直鎖ではC1−C20、枝分かれ鎖では C3−C20)の炭素原子、より好ましくは10以下の炭素原子を、その主鎖に有 する。同様に、好適なシクロアルキルは4−10の炭素原子をその環構造に、よ り好ましくは5、6又は7の炭素をその環構造に有する。炭素数を特に明示して いない限り、ここで言う「低アルキル」とは、上述のようにアルキル基であるが 1から6個の炭素原子をその主鎖構造に有するものを言う。同様に、「低アルケ ニル」及び「低アルキニル」は同様の鎖長を有するものである。好適なアルキル 基は低アルキルである。好適な実施例では、アルキルとしてここで指定された置 換基は低アルキルのことである。 さらに、明細書及び請求の範囲を通じて用いられている「アルキル」(又は「 低アルキル」)という用語は、「未置換アルキル」及び「置換アルキル」の両方 を含むものとして意図されており、この後者は、炭化水素の主鎖の一つ又は複数 の炭素に水素を置換する置換基を有するアルキル成分を言う。このような置換基 には、例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、カルボニル、(例えばカルボキシル、 ケトン(アルキルカルボニル及びアリルカルボニル基を含む)、及びエステル( アルキルオキシカルボニル及びアリルオキシカルボニル基を含む、チオカルボニ ル、アシルオキシ、アルコキシル、ホスホリル、ホスホネート、ホスフィネート アミノ、アシルアミノ、アミド、アミジン、イミノ、シアノ、ニトロ、アジド、 スルフヒドリル、アルキチオ、スルフェート、スルホナート、スルファモイル、 スルホンアミド、複素環、アラルキル、あるいは芳香族又はヘテロ芳香族成分が 含まれよう。当業者であれば、炭化水素の鎖で置換を行った成分は、それ自体、 適宜置換されることも理解されよう。例えば置換アルキルの置換基には、置換又 は未置換の形のアミノ、アジド、イミノ、アミド、ホスホリル(ホスホネート及 びホスフィネートを含む)、スルホニル(スルフェートスルホンアミド、スルフ ァモイル及びスルホナートを含む)、及びシリル基、並びにエーテル、アルキチ オ、カルボニル(ケトン、アルデヒド、カルボキシレート、及びエステルを含む )、−CF3、−CN等々があろう。代表的な置換アルキルは以下に述べる通り である。シクロアルキルはさらにアルキル、アルケニル、アルコキシ、アルキチ オ、アミノアルキル、カルボニル置換体のアルキル、−CF3、−CN等々で置 換することができる。 「アルケニル」及び「アルキニル」という用語は、上述のアルキルに長さ及び 置換可能性という点で類似の不飽和脂肪族であって、それぞれ少なくとも一つの 二重又は三重結合を含んだものを言う。 ここで言う「アラルキル」とは、少なくとも一つのアリル基(例えば芳香族又 はヘテロ芳香族)で置換したアルキル又はアルキレニル基を言う。代表的なアラ ルキルとしては、ベンジル(即ちフェニールメチル)、2−ナフチレチル、2− (2−ピリジル)プロピル、5−ジベンゾスベリル等々がある。 ここで言う「アルキルカルボニル」とは、−C(O)−アルキルを言う。同様 に、「アリルカルボニル」とは−C(O)−アリルを言う。ここで言う「アルキ ルオキシカルボニル」とは−C(O)−O−アルキルの基を言い、「アリルオキ シカルボニル」という用語は−C(O)−O−アリルを言う。「アシルオキシ」 とは−O−C(O)−R7を言うが、ただしこのR7はアルキル、あるケニル、ア ルキニル、アリル、アラルキル又は複素環である。 ここで言う「アミノ」とは−N(R8)(R9)を言い、このR8及びR9はそれ ぞれ、個別に水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アリルで あるか、あるいは、R8及びR9は、これらが結び付いた窒素原子と共に4−8の 原子を有する環を形成するものである。このように、ここで言う「アミノ」とは 、未置換体、一置換体(例えばモノアルキルアミノ又はモノアリルアミノ)、及 び二置換体(例えばジアルキルアミノ又はアルキルアリルアミノ)のアミノ基を 含む。「アミド」とは、−C(O)−N(R8)(R9)を言い、このR8及びR9 は上述の通りである。「アシルアミノ」とは、−N(R’8)C(O)−R7を言 い、このR7は上述の通りであり、R’8はアルキルである。 ここで用いられる「ニトロ」とは−NO2を意味し、「ハロゲン」とは−F、 −Cl、−Br又は−Iを指し、「スルフヒドリル」とは−SHを意味し、「ヒ ドロキシル」とは−OHを意味する。 ここで言う「アリル」には5−、6−及び7−の部分から成る芳香族が含まれ 、この芳香族は0個から4個のヘテロ原子を環内に含むであろう。例えばフェニ ル、ピロリル、フリル、チオフェニル、イミダゾリル、オキサゾール、チアゾリ ル、トリアゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル及びピリ ミジニル、等々である。環構造にヘテロ原子を含むこのようなアリル基はまた、 「アリル複素環」又は「ヘテロ芳香族」とも言及されている。芳香族の環は一つ 又は複数の環位置において上述の置換基、例えばハロゲン、アジド、アルキル、 アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アミノ 、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、 カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、ス ルホンアミド、ケトン、アルデヒド、エステル、複素環、芳香族又はヘテロ芳香 族の成分、−CF3、−CN等々で置換することができる。アリル基はまた多環 式の基の一部分となることができる。例えば、アリル基は、ナフチル、アントラ セニル、キノリル、インドリル、等々といった融合した芳香族成分を含む。 「複素環」又は「複素環基」とは、4−乃至10−の部分から成る環構造、よ り好ましくは4−乃至7−の部分から成る環であって、この環構造が1個乃至4 個のヘテロ原子を含むものを言う。複素環基には、例えば、ピロリジン、オキソ ラン、チオラン、イミダゾール、オキサゾール、ピペリジン、ピペラジン、モル ホリン、ラクトン、アゼチジノン及びピロリジノン等のラクタム、スルタム、ス ルトン、等々が含まれる。複素環の環は、一つ又はそれ以上の位置において、上 述のような置換基、例えばハロゲン、アルキル、アラルキル、アルケニル、アル キニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イ ミノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シ リル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、ケトン、アルデヒド、エステル、 複素環、芳香族又はヘテロ芳香族の成分、−CF3、−CN、等々で置換するこ とができる。 「ポリシクリル」又は「多環式の基」とは、二つ以上の環(例えばシクロアル キル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリル、及び/又は複素環)であ って、それらの環の二つ以上の炭素が隣り合う二つの環の間で共有されている、 例えば環同士が「融合」している、ようなものを言う。隣り合っていない原子に よって結合した環は「架橋された環」と呼ばれる。多環式の基の各々の環は上述 のような置換基、例えばハロゲン、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキ ニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミ ノ、アミド、ホスホネート、ホスフィネート、カルボニル、カルボキシル、シリ ル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、ケトン、アルデヒド、エステル、複 素環、芳香族又はヘテロ芳香族の成分、−CF3、−CN、等々で置換すること ができる。 ここで言う「ヘテロ原子」とは、炭素又は水素を除いたいかなる元素の原子を も意味する。好適なヘテロ原子は窒素、酸素、サルファ及びリンである。 本発明のいくつかの化合物構造は非対称の炭素原子を含むことが理解されよう 。従って、このような非対称性から生じる異性体が本発明の範囲に含まれること は理解されねばならない。このような異性体は、伝統的な分離技術及び立体調整 された合成によってほぼ純粋な形で得られる。 ここで言う「体内において分離可能」とは、生体内で酵素的又は非酵素的のど ちらかによって開裂することのできる基を言う。例えば、アミノはアミダーゼに より開裂させることができ、またN−メチルアミンは酵素的酸化により開裂させ ることができる。例えば、デプレニルを被験者に投与すると、後で述べるように 、メチル基が生体内で分離して有効化合物を生じると考えられる。さらなる例と しては、化学式Iに見るように、R1がアルキルカルボニルの場合、できあがる アミド基は生体内で開裂して第二アミンを生じることができる(例えば、R1が 生体内で水素に変換される)。生体内で分離可能な他の基も公知であり(例えば 、アール.ビー.シルバーマン著、(1992)「製薬の目的及び製薬の効能の 有機化学」、サンディエゴ、アカデミックプレス社刊、を参照のこと)、本発明 で用いる化合物に利用することができる。 II.製薬上の組成 ここで用いられる「薬学上容認可能な」という表現は、適切な医学的判断とい う見地から、過度の毒性、過敏症状、アレルギー反応、又はその他の問題あるい は合併症を引き起こすことなく、ヒト及び動物の組織に接触させることのできる 適した化合物、材料組成物及び/又は薬用量のもので、妥当な利益/危険性の比 に見合ったものであることを言う。 ここで言う「薬学上容認可能なキャリヤ」とは、薬学上容認可能な材料、組成 物又はビヒクル、例えば液体又は固形の充填剤、希釈液、付形剤、溶剤又は封入 材料であって、一組織、又は身体の一部分から別の組織又は身体の一部分へと問 題のデプレニル化合物を運ぶ又は移動させることに携わるものを意味する。各キ ャリヤは、調合物中の他の成分と適合性があり、かつ被験者に対して害がないと いう意味で「容認可能」でなければならない。薬学上容認可能なキャリヤとして 用いることのできる材料の例には、(1)ラクトース、グルコース及びショ糖等 の糖類、(2)コーンスターチ及びイモの澱粉等の澱粉類、(3)セルロース及 びその誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロー ス及びアセチルセルロース等、(4)粉状トラガカント、(5)麦芽、(6)ゼ ラチン、(7)タルク、(8)ココアバターや座薬ろう等の付形剤、(9)ピー ナッツ油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油及び大豆 油等の油類、(10)プロピレングリコール等のグリコール類、(11)グリセ リン、ソルビトール、マンニトール及びポリエチレングリコール等のポリオール 、(12)オレイン酸エチル及びラウレートエチル等のエステル、(13)寒天 、(14)水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムなどの緩衝剤、(15) アルギン酸、(16)無発熱因子水、(17)等張食塩水、(18)リンゲル液 、(19)エチルアルコール、(20)燐酸緩衝液、及び、(21)薬剤調合に 用いられるその他の非毒性適合物質が含まれる。 デプレニルの安定度はデプレニルを調合する媒質のペーハーによって左右され 得る。例えば、デプレニルは、約7のペーハーより約3乃至5の範囲のペーハー において、より安定している。従ってデプレニル化合物を薬剤調合する場合、そ のデプレニル化合物を適したペーハーで維持しておくことが好ましい。好適な実 施例では、本発明の薬剤調合は約3乃至5の範囲のペーハー、より好ましくは約 3から約4の範囲のペーハーを有するものである。さらに、エチルアルコールは デプレニルの安定度を高めるには好適な溶剤である。このように、いくつかの実 施例では、アルコール性又は水性アルコールの媒質が本発明の薬剤調合には好ま しい。 上述のように、本デプレニル化合物のあるいくつかの実施例には、アミノ又は アルキルアミノのような基本的な官能基を含めてもよく、そのため、薬学上容認 可能な酸を用いて薬学上容認可能な塩を形成することができる。この意味で「薬 学上容認可能な塩」とは、本発明の化合物のうち、比較的に非毒性の、無機及び 有機酸添加塩を言う。このような塩は、本発明の化合物の最終的な分離及び精製 の間に原位置で調製したり、あるいは、本発明の精製化合物を遊離した基質の形 のまま適した有機又は無機酸と別々に反応させて、その結果形成された塩を分離 することで調製することができる。代表的な塩には、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫 酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、アセテート、吉草酸塩、オレイン酸塩、パ ルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩 、トシル酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩 、ナフチル酸塩、メシレート、グルコヘプトネート、ラクトビオネート及びラウ リルスルホネート、等々が含まれる(例えば、バージ他著、(1977)「製薬 上の塩」、薬学サイエンスジャーナル、66:1−19、を参照のこと)。 その他の場合として、本発明のデプレニル化合物には一つ又はそれ以上の酸性 の官能基を含めてもよく、そのため、薬学上容認可能な塩を薬学上容認可能な基 剤を用いて形成することができる。この場合の「薬学上容認可能な塩」とは、本 発明の化合物のうち比較的に非毒性の、無機又は有機基剤添加塩を言う。このよ うな塩も、同様に、化合物の最終的な分離及び精製の間に原位置で調製したり、 あるいは、精製化合物を遊離酸の形のまま、例えば、薬学上容認可能な金属カチ オンの水酸化物、炭酸塩又は重炭酸塩のような適した基質や、アンモニア、ある いは薬学上容認可能な有機質の第一、第二、又は第三アミンと別々に反応させる ことで調製することができる。代表的なアルカリ又はアルカリ土類塩には、リチ ウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、及びアルミニウム塩 、等々がある。基剤添加塩の調合に用いることのできる、代表的な有機アミンに は、 エチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタ ノールアミン、ピペラジン、等々がある(例えば、バージ他著による上述の文献 を参照のこと)。 湿潤剤、乳化剤、潤滑剤、例えばラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マ グネシウム、並びに着色剤、剥離剤、被覆剤、スイートニング、調味料及び芳香 剤、保存薬及び抗酸化剤もまた、組成中に存在していてもよい。 薬学上容認可能な抗酸化剤の例には、(1)水溶性の抗酸化剤、例えばアスコ ルビン酸、塩酸塩システイン、二硫酸塩ナトリウム、異性重亜硫酸ナトリウム、 亜硫酸ナトリウム、等々、(2)油溶性の抗酸化剤、例えばアスコルビルパルミ チン酸塩、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン (BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、アルファートコフェロール、等々、 及び、(3)金属キレート剤、例えばクエン酸、エチレンジアミン四酢酸(ED TA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸、等々、が含まれる。 本発明の調合物には、口、鼻腔、局所(頬及び舌下を含む)、直腸、膣及び/ 又は腸管外投与に適したものが含まれる。調合物は便利なように適用量単位で提 供してもよく、また、調剤技術において公知のいかなる方法を用いて調剤しても よい。一回分の適用量を調剤するときにキャリヤ材料と組み合わせることのでき る有効成分の量は、治療を受ける主体、投与のその特定の形態に応じて異なるで あろう。一回分の適用量を調剤するときにキャリヤ材料と組み合わせることので きる有効成分の量はほぼ、治療効果を生じるデプレニル化合物量となるであろう 。多くの場合、100%のうち、この量は約0.01%から約99%が有効成分 、好ましくは約0.1%から約70%、最も好ましくは約1%から約30%の範 囲となるであろう。 これらの調合物又は組成物を調剤する方法は、本発明のデプレニル化合物を、 キャリア及び選択に応じて一つ又はそれ以上の付属成分に会合させるステップを 含む。一般的には、この調合物は、本発明のデプレニル化合物を、液体キャリヤ 、又は細密に分割された固形キャリヤ、あるいはその両方に、均等かつ密接に会 合させ、さらに必要な場合には製品を付形することで調剤される。 経口投与に適した本発明の調合物は、カプセル、カシェ剤、丸剤、錠剤、ロゼ ンジ(調味基礎材料、多くの場合ショ糖、アラビアゴム又はトラガカントを用い て)、粉末剤、顆粒剤、又は、水性又は非水性の溶液又は懸濁液の形を採っても 、あるいは、水中油形又は油中水形の乳剤として、又はエリキシル剤又はシロッ プ剤として、あるいは香錠(例えばゼラチン及びグリセリンなどの不活性の基質 や、ショ糖及びアラビアゴムなど)及び/又は含そう剤、等々の形を採用しても よく、このとき各々は本発明による化合物を所定量、有効成分として含有するも のである。本発明のデプレニル化合物はまた、巨丸剤、舐剤又はペースト剤とし て投与してもよい。 経口投与用の本発明品の固形投与(カプセル、錠剤、丸剤、糖衣錠、粉末剤、 顆粒剤、等々)においては、有効成分を一種又はそれ以上の薬学上容認可能なキ ャリヤと混合するが、このキャリヤは例えば、クエン酸ナトリウム又はリン酸塩 二カルシウム、及び/又は(1)充填剤又は増量剤、例えば澱粉、ラクトース、 スクロース、グルコース、マンニトール、及び/又はケイ酸など、(2)結合剤 、例えばカルボキシメチルセルロース、アルキン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピ ロリドン、スクロース及び/又はアラビアゴムなど、(3)湿潤剤、例えばグリ セロールなど、(4)分解剤、例えば寒天、炭酸カルシウム、イモ又はタピオカ 澱粉、アルギン酸、特定のケイ酸塩、及び炭酸ナトリウムなど、(5)消散遅延 剤、例えばパラフィン、(6)吸収加速剤、例えば第四アンモニウム化合物、( 7)浸潤剤、例えばセチルアルコール及びグリセロールモノステアレート、(8 )吸収剤、例えばカオリン及びベントナイトクレイ、(9)潤滑剤、例えばタル ク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固形ポリエチレング リコール、ラウリル硫酸ナトリウム、及びそれらの混合物、そして(10)着色 剤、のうちのいずれかである。カプセル、錠剤及び丸剤の場合、薬剤の組成には さらに緩衝剤を含めてもよい。同様の種類の固形組成物はまた、高分子重量ポリ エチレングリコール等々と同様、ラクトース又は乳糖等の付形剤を用いることで 軟質又は硬質の充填ゼラチンカプセルの充填剤として利用してもよい。 錠剤は圧縮法又は成形法により製造することができ、選択に応じて一種又はそ れ以上の付属成分を加えてもよい。圧縮された錠剤は、結合剤(例えばゼラチン 又はヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性の希釈剤、保存料 、 分解剤(例えばデンプングリコレートナトリウム又は架橋カルボキシメチルセル ロースナトリウム)、界面活性剤又は拡散剤を用いて調製してもよい。成形錠剤 は、不活性液体希釈剤で湿潤させた粉末デプレニル化合物の混合物を、適した機 械を用いて成形することで製造してもよい。 糖衣錠、カプセル、丸剤及び顆粒剤等、本発明の薬剤組成物の錠剤及びその他 の固形投与用の形態は、選択に応じて、筋目を付けたり、あるいは、例えば腸溶 剤のコーティングや、薬剤調製技術で公知のその他のコーティング等のコーティ ング及び殻を施してもよい。これらはまた、所望の剥離形等のポリマーマトリッ クス、リポソーム、及び/又は微小球が得られるよう、例えばヒドロキシプロピ ルメチルヤルロースを様々な割合で用いることで、有効成分が剥離するのを遅延 又は調整すべく調剤してもよい。これらは、例えばバクテリア保持フィルタを通 じてフィルタ濾過したり、無菌水で溶解可能な滅菌固形組成物の形状をした滅菌 剤を加えたり、あるいはその他の無菌の注入可能な媒体を使用直前に加えたりし て滅菌してもよい。これらの組成物には、選択に応じてさらに乳白剤を含めても よく、また、その有効成分が、胃腸管の特定部位でのみ、あるいは特定部位で特 に剥離するような組成物としたり、さらに選択に応じて、遅れて剥離するような 組成物としてもよい。使用可能な埋封組成物の例としては高分子物質及びろうが 含まれる。有効成分はまた、適当な場合には上述の付形剤を一種又はそれ以上用 いてミクロ被包形としてもよい。 本発明のデプレニル化合物の経目投与用の液体適用形状としては、薬学上容認 可能なエマルジョン、ミクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ及びエリキ シル剤を含む。有効成分に加えて、液体投与形状では当分野で通常用いられる不 活性の希釈剤を含めてもよく、この希釈剤には、例えば水等の溶媒や、例えばエ チルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルカーボネート、エチルアセテ ート、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3 −ブチレングリコール、油脂(特に綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽油 、オリーブ油、ひまし油及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアル コール、ポリエチレングリコール及びソルビタンの脂肪酸エステル、並びにこれ らの混合物等の可溶化剤及び乳化剤がある。 不活性の希釈剤の他にも、経口用の本組成物には、例えば湿潤剤、乳化剤及び 懸濁剤、スイートニング、調味料、着色剤、芳香剤及び保存剤等の補助剤を含め てもよい。 懸濁液は、有効なデプレニル化合物に加えて、例えばエトキシル基イソステア リルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール及びソルビタンのエステル、 微晶質セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天及びトラガカ ント、並びにこれらの混合物等の懸濁剤を含んでいてもよい。 直腸又は膣投与用の本発明の薬剤の調合物を座薬として提供してもよく、この 座薬は一種又はそれ以上の本発明のデプレニル化合物を、一種又はそれ以上の適 した非炎症性の付形剤又はキャリヤと混合させることで調製することができるが 、この付形剤又はキャリヤは、例えば、ココアバター、ポリエチレングリコール 、座薬用ろう又はサリチレートを含み、また、室温では固形であるが、体温では 液体となるため直腸又は膣腔で溶けてデプレニル化合物を剥離させるものであろ う。 経膣投与に適した本発明の調合物はまた、ペッサリー、タンポン、クリーム、 ゲル、ペースト、泡又は噴霧状の調合物であって、当分野で適切であると公知の キャリヤを含んだ調合物を含む。 本発明のデプレニル化合物の局所用又は経皮用投与に向けた適用形状は、粉末 、噴霧、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、溶液、パッチ及び吸入 剤を含む。有効化合物は滅菌状態で薬学上容認可能なキャリヤ、そして必要であ ればいかなる保存料、緩衝剤、又は推進剤と混合してもよい。 軟膏、ペーストクリーム、及びゲルは、本発明のデプレニル化合物に加えて、 例えば動物性及び植物性脂肪、油脂、ろう、パラフィン、でんぷん、トラガカン ト、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコン、ベントナイト、ケ イ酸、タルク及び酸化亜鉛、又はこれらの混合物などの付形剤を含んでいてもよ い。 粉末及び噴霧は、本発明の化合物に加えて、ラクトース、タルク、ケイ酸、水 酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム及びポリアミドの粉末、又はこれらの物質 の混合物を含んでいてもよい。さらに噴霧は、例えばクロロフルオロ炭化水素の ような通常の推進剤や、例えばブタン及びプロパンのような揮発性の不飽和炭化 水素を含んでいてもよい。 経皮用パッチは、本発明の化合物の身体への供与量を調整できるという点で有 利である。このような適用形状は、本デプレニル化合物を適した媒質中で溶解又 は拡散させることで製造することができる。吸収促進剤をさらに用いれば、デプ レニル化合物の皮膚の通過量を増加させることができる。このような通過率は、 率調整膜を提供するか、あるいはデプレニル化合物をポリマーマトリックス状又 はゲルとして拡散させることで調整可能である。本発明においては、さらに、パ ッチを含む器具を用いることでイオン導入又はその他の電気的方法によりデプレ ニル化合物を経皮的に供与できるが、このような器具は例えば、米国特許第4, 708,716号及び第5,372,579号に述べられている。 眼用調合物、眼用軟膏、粉末、溶液、点眼薬、噴霧、等々もまた、本発明の範 囲内にあるものとして考えられている。 腸管外投与に適した本発明の薬剤組成物は、一種又はそれ以上の本発明のデプ レニル化合物を、一種又はそれ以上の薬学上容認可能の無菌等張性の水性又は非 水性溶液、分散液、懸濁液又はエマルジョンや、無菌粉末と組み合わせたものを 含むが、この無菌粉末は使用直前に無菌の注入可能な溶液又は分散液に再構成し てもよく、さらにこの無菌粉末に抗酸化剤、緩衝剤や静菌剤を含めても、あるい はこの調合物を被験者の血液と等張性にする溶質又は懸濁剤あるいは増粘剤を含 めてもよい。 本発明の薬剤組成物に用いることのできる、適した水性及び非水性のキャリヤ の例には、水、エタノール、ポリオル(例えばグリセロール、プロピレングリコ ール、ポリエチレングリコール、等々)、及びこれらの適した混合物、オリーブ 油などの植物性油脂、並びにオレイン酸エチルなどの注入可能な有機エステルが 含まれる。適当な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング材を用いたり 、分散液の場合には粒子の大きさを所定値に維持したり、サーファクタントを用 いることで維持することができる。 これらの組成物にはまた、保存料、湿潤剤、乳化剤及び分散剤などの補助剤を 含めてもよい。微生物の活動を防止するには、様々な抗菌物質及び抗カビ剤、例 えばパラベン、クロロブタノール、ソルビン酸フェノール、等々を含めるとより 確実となろう。さらに、例えば糖類、塩化ナトリウム、等々の等張作用因子を組 成物に含めることが望ましいであろう。さらに、モノステアリン酸アルミニウム 及びゼラチンなど、吸収を遅らせる物質を含めることで、注入薬物の吸収時間を 長くすることが可能であろう。 場合によっては、薬品の作用を長引かせるために、皮下又は筋肉注射から薬品 の吸収を遅らせることが好ましい。これは、水溶性の乏しい、結晶質又は非晶質 の物質の液体懸濁液を用いることで達成することができる。これにより、薬品の 吸収率はその溶解率に左右されることとなるが、この溶解率は結晶の大きさ及び 結晶の形状で左右されるものとしてよい。あるいは、腸管外投与した薬品の吸収 を遅らせるには、薬品を油性のビヒクル中で溶解又は懸濁させても達成できる。 注入可能な蓄積成形品は、本デプレニル化合物のマイクロカプセルのマトリッ クスを、ポリラクチド−ポリグリコリドのような生分解性ポリマーに形成するこ とで製造される。また、薬品のポリマーに対する比に応じて、そして使用したそ の特定のポリマーの性質に応じて、薬品の剥離率を調整することができる。その 他の生分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)及びポリ(無水物)が ある。蓄積注入調合物はまた、薬品を、生体組織に適合性のあるリポソーム又は ミクロエマルジョン内に閉じ込めることで調製される。 本発明の化合物をヒト及び動物に対して薬剤として投与する場合には、単体で 与えたり、あるいは、例えば0.01%から99.5%(より好ましくは0.1 から90%)の有効成分を薬学上容認可能なキャリヤと組み合わせて含有した薬 剤組成物として与えることができる。 本発明の調剤は、経口、腸管外、局所的、又は直腸を通じて与えてよい。また 本調剤は各投与経路に適した形態で与えてもよいことはもちろんである。例えば 錠剤又はカプセルの形態でも、注射、吸入、目薬、軟膏、座薬等々の形態で投与 される。注射、温浸又は吸入による投与や、目薬又は軟膏による局所的投与、座 薬による直腸投与である。注射(皮下又は腹腔内)あるいは局所的な眼への投与 が好ましい。 ここで用いる「腸管外投与」及び「腸管外で投与する」という表現は、腸内及 び局所的投与以外の、多くの場合注射による投与方法を意味し、静脈内、筋肉内 、 動脈内、髄腔内、嚢内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、気管内、皮下、表皮下 、関節、被膜下、クモ膜下、脊髄及び胸骨内注射及び温浸を意味するが、これら に限定されるものではない。 ここで用いる「全身投与」、「全身的に投与する」、「末梢投与」及び「末梢 に投与する」という表現は、化合物、薬品又はその他の物質を、被験者の全身に 進入するように静脈内、筋肉内、動脈内、髄腔内、嚢内、眼窩内、心臓内、皮内 、腹腔内、気管内、皮下、表皮下、関節、被膜下、クモ膜下、脊髄及び胸骨内注 射及び温浸を意味するが、これらに限定されるものではない。 ここで用いる「全身投与」、「全身的に投与する」、「末梢投与」及び「末梢 に投与する」という表現は、化合物、薬品又はその他の物質を、中枢神経に直接 投与する以外の方法により、被験者の全身に進入するように投与することを意味 し、代謝及びその他の同様なプロセス、例えば皮下投与に準ずるものである。 これらの化合物は、治療目的のためにヒト及びその他の動物に投与してもよい が、それには、例えば噴霧による口腔、鼻腔投与、直腸、経膣、腸管外、槽内投 与、及び、粉末、軟膏、点眼薬等による頬及び舌下を含む局所的投与を含むいか なる投与経路を経てもよい。 選択した投与経路に関係なく、本発明の化合物は、適した水化物形態及び/又 は本発明による薬剤組成物中に用いることができるが、当業者に公知の通常の方 法を用いて薬学上容認可能な適用形態に調製されるものである。 本発明による薬剤組成物中の有効成分の実際の適用レベルは、被験者に害を与 えることなく、特定の被験者、組成、及び投与の形態から見て所望の治療上の応 答をもたらすのに効果的な量の有効成分を得るよう、変更してもよい。 選択した適用レベルは様々な因子によって左右されるが、この因子には、使用 した本発明による特定のデプレニル化合物の作用、又はエステルの作用、塩ある いはアミドの作用、投与の経路、投与時間、使用中の特定の化合物の排出率、治 療期間、その特定のデプレニル化合物と組み合わせて用いた他の薬品、化合物及 び/又は物質、被験者の年齢、性別、体重、状態、全身の健康状態及び以前の治 療歴、等々、医療分野で公知の因子が含まれる。 当分野における通常の技術を有する医師又は獣医であれば、必要な薬剤組成物 の効果的な量を決定し、処方することが容易に可能である。例えば、医師又は獣 医は、薬剤組成中の本発明による化合物の適用量を、所望の効果を上げるのに必 要な量よりも抑えて開始し、この適用量を、所望の効果が得られるまで次第に増 やすことも可能である。 多くの場合、本発明のデプレニル化合物の適した一日当りの適用量は、治療効 果を上げるには最も低い適用量の化合物量となるであろう。このような効果的な 適用量は、通常、上述の因子により異なるであろう。一般的には、一被験者に対 する本発明の化合物の腹腔内及び皮下適用量は、提示の抗緑内障効果のために用 いる場合、一日当り、体重に対して約0.0001ミリグラム乃至約10ミリグ ラム/1キログラム、より好ましくは一日当り約0.001ミリグラム乃至約1 ミリグラム/1キログラムの範囲内であろう。 また場合によっては、デプレニル化合物の効果的な一日当りの適用量を、2、 3、4、5、6又はそれ以上に小分けした単位適用量の形態として、適した間隔 を置きながら終日かけて分けて投与することが好ましいこともあろう。 本発明の化合物を単体で投与することも可能であるが、薬剤調合物(組成物) として本化合物を投与することが好ましい。 治療用の組成物は当分野で公知の医療用器具を用いて投与することができる。 例えば、ある好適な実施例では、本発明の治療用組成物を、例えば米国特許第5 ,399,163号、第5,383,851号、第5,312,335号、第5 ,064,413号、第4,941,880号、第4,790,824号又は第 4,596,556号に開示された器具のようなニードルレス皮下注射用器具を 用いて投与することができる。本発明において使用可能な公知のインプラント及 びモジュールの例の中には、率を調製しながら小分け投薬するためのインプラン トの可能なマイクロ温浸ポンプを開示した米国特許第4,487,603号、皮 膚を通じて薬剤を投与するための治療用器具を開示した米国特許第4,486, 194号、精確な温浸率で投薬を行うための医療用温浸ポンプを開示した米国特 許第4,447,233号、継続的な投薬を行うためのインプラントの可能な可 変フロー温浸装置を開示した米国特許第4,447,224号、複数の分割チャ ンバを有する浸透的投薬システムを開示した米国特許第4,439,196号、 そし て浸透的投薬システムを開示した米国特許第4,475,196号がある。これ らの特許を参考文献としてここに編入する。このようなインプラント、投薬シス テム、及びモジュールは他にも数多く、当業者には公知である。 ある特定のデプレニル化合物は、被験者に対する投与後、少なくとも部分的に 生体内で代謝されると考えられる。例えば、(−)−デプレニルは経口投与後、 肝臓で代謝されて(−)−デスメチルデプレニル、並びに(−)−メタンフェタ ミン及び(−)−アンフェタミンに変化する。(−)−デプレニルの肝臓代謝は 、プロアジフェン等のP450抑制薬の投与で抑制することができる。動物及び細 胞培養研究室では、プロアジフェンの投与により、細胞死を防ぐ(−)−デプレ ニルの能力が落ちることになるが、(−)−デスメチルデプレニルの細胞救護作 用を妨げることはない。このように、少なくとも(−)−デプレニルの少なくと も一つの代謝産物、多くの場合(−)−デスメチルデプレニルのことであるが、 これが有効な化合物であると考えられる。現在では、(−)−メタンフェタミン 及び(−)−アンフェタミンが、デプレニル化合物の細胞救護作用の阻害因子で あると考えられる。また、モノアミンオキシダーゼ(MAO−A及びMAO−B の両方を含むMAO)阻害作用が緑内障の治療に必要とはならないとも考えられ る。MAO阻害作用がないことは、実際には、副作用の小さい薬品の提供につな がるであろう。このように、いくつかの実施例では、デプレニル化合物の持つM AO阻害作用が低いか、あるいは、(例えば適したプロドラッグ又は調合物を用 いて)MAO阻害作用を最小限にするよう投与することが好ましい。 上述の事項を鑑み、(−)−メタンフェタミン及び(−)−アンフェタミン等 の阻害因子化合物への代謝を最小限に抑えながらも、(−)−デスメチルデプレ ニル等の有効化合物への代謝は可能であるという経路でデプレニル化合物を投与 することが好ましい。有効化合物への代謝を、例えば視神経等の所望の作用域で 行わせることができる。このように、有効化合物へと代謝されるプロドラッグは 、本発明による方法では有用である。 特定のデプレニル化合物は、「ファーストパス効果」を減じる又は防ぐよう投 与するとより大きな治療上の効験がある(例えばより少量の適用量で効果が出る など)ことが判明している。従って、腹腔内又は特に皮下注射が好適な投与経路 ということになる。好適な実施例ではデプレニル化合物は適用量を分割して投与 されている。例えばデプレニル化合物を頻回(例えば律動的に)注射したり、調 整を加えながらの温浸とすることができ、またこれらは上述のように一定でも計 画的に変更してもよい。デプレニル化合物を経口投与した好適な実施例では、経 口投与後の肝臓代謝量を減らすようデプレニル化合物を調製することができ、そ れにより治療効果を向上させている。 いくつかの実施例では、生体内で確実に正しく分散されるよう本発明のデプレ ニル化合物を調合することができる。例えば血液脳関門(BBB)は吸水性の高 い化合物を数多く除外してしまう。本発明の治療用化合物がこの血液脳関門を確 実に通過する(それが好ましい場合)ように、デプレニル化合物を、例えばリポ ソームに調合することができる。リポソーム製造方法としては、例えば米国特許 第4,522,811号、第5,374,548号、及び第5,399,331 号を参照されたい。このリポソームに、特定の細胞又は組織に選択的に運ばれる 一種又はそれ以上の成分(目標成分)を含めることで、目標の薬品配給を行って もよい(例えばブイ.ブイ.ラネイド著、(1989)臨床ジャーナル、薬物学 、29:685を参照のこと)。代表的な目標成分には、葉酸塩又はビオチン( 例えばロウ他による米国特許第5,416,016号を参照のこと)、マンノシ ド(ウメザワ他著、(1988)生化学及び生物物理学研究論文、153:10 38)、抗体(ピー.ジー.ブロウマン他著、(1995)FEBS書、357 :140: エム.オソイス他著、(1995)抗菌物質化学療法、39:18 0)、サーファクタントプロテインAレセプタ(ブリスコウ他著、(1995) 米国生理学ジャーナル、1233:134)、gp120(シュライア他著、( 1994)生物化学ジャーナル、269:9090)があるが、さらにケー.カ イナネン及びエム.エル.ローカネン著、(1994)FEBS書、346:1 23、ジェー.ジェー.キリオン及びアイ.ジェー.フィドラー著、(1994 )免疫法、:273も参照されたい。ある好適な実施例では、本発明の治療用 化合物はリポソームに調合され、より好適な実施例ではそのリポソームは目標成 分を含んでいる。 以下の発明はさらに以下の例で説明されるが、これらの例からさらに限定的に 捉えられてはならない。本出願で引用されているすべての参考文献、係属中の特 許出願及び公開特許出願の内容は参考としてここに編入されたものである。例で 用いられた緑内障の動物モデル及び視神経の救護は容認されており、またこれら のモデルにおける効験の実証はヒトの場合の効験を予測するものであることに留 意されたい。 方法 すべての動物はヘルシンキ宣言及び動物保護及び利用の指針原則に基づいて扱 った。ハロタン及び亜酸化窒素による麻酔の下で、重さ200から300グラム の成長したストラーグ−ドーリーラットの8匹ずつの二群を定位固定装置に配置 し、逆行性のトレーサであるフルオロ−ゴールド(FG、フルオロクローム社製 )を3%で1.0ミクロリットル、各上丘の中心近傍に両方向に(ブレグマ座標 は水平方向5.3mm、2mm、深さ4.5mm)定位固定した状態で注射した 。注射は15分間かけて10ミクロリットルのハミルトン注射器で行った。ゆっ くりとした注射を行ったのは、組織の崩壊を防ぐためであり、大量の薬液を用い たのは、各上丘(SC)の全長に拡散が行き渡るようにするためである(特定の ブライアン構造に軸索を走らせるニューロンの細胞体をプリラベリングするため のFG注射の詳細及び根拠は、タットン他による文献((1991)神経科学書 131、179−182)を参照のこと)。 ラットの網膜神経節細胞層(RGCL)に細胞体を配置させたニューロンのう ち40から50%が視神経に軸索を走らせており、RGCであることが報告され ている(コーウェイ他著、(1979)調査、脳研究、35、457−64; ペリー ブイ.エイチ.著(1981)神経科学、6、931−44:及びリン デン他著、(1989)脳研究272、145−149)。ラットのRGCLの 残りの細胞体は、視神経まで延びていない変位したアマクリン細胞であることが 示されている(ペリー ブイ.エイチ.著、(1981)神経科学 6、931 −44)。ラットでは大半のRGC(>95%)が軸索をSCに走らせ、10% がさ らに外側膝状体に分枝を走らせている(コーウェイ他著、(1979)調査、脳 研究、35、457−64)。従って、上丘内へのFG注射は、上丘に延びるR GCの細胞体(RGCSC)を逆行的にラベル付けするが、RGCLのうち変位し たアマクリンはラベル付けしないことが予測されるため、RGCSCを明白に判別 する方法となる。 4日間かけてFGをRGCSC細胞体へ逆行的に運ばせた後、このラットの残り の視神経を露出させて、デュモン5番の鉗子の先端で眼球のすぐ裏側の神経を1 0秒間はさんで圧挫した。中央の網膜動脈を避けるよう注意が払われた。各神経 は同じ箇所で3回ずつ圧挫された。圧挫後、手術用顕微鏡を用いて神経を検査し 、神経の軸索構成部分が、破壊されていない硬膜鞘のとりまく、二つの明白に分 かれた断端に分割されていることを確認した。網膜動脈の開存性は検眼鏡査法で 直接確認した。 8匹のラットから成る一群は、腹腔内(IP)注射により(−)−デプレニル (1ミリグラム/キログラム)を2日ごとに14日間、視神経圧挫の日をを初日 として投与された。8匹のラットから成る残りの群は同じ日程で食塩水のIP注 射を受けた。視神経の圧挫から14日後では、16匹のラットをすべて過量のソ ムノトールにより安楽死させ、リン酸緩衝液中4%のパラホルムアルデヒドで心 臓を介して灌流した。脳及び網膜は20%のスクロースに24時間液浸させた後 、摂氏マイナス70度のメチルブタンで凍結させた。連続する10ミリメートル の断面をこの動物の上部脳幹及び間脳から明り取り、蛍光顕微鏡検査法で観察し てFGの定位固定注射を行った位置及び範囲を判定した。また連続する5ミリメ ートルの断面を網膜から切り取り、三つ目の断面毎にニッスル染色を施した。さ らに低いレベルのFG蛍光をニューロンの細胞体又は突起で検出するために、F Gでラベリングした脳断面及び網膜断面をハママツ社製の増感カメラで検査する ことで、影像分析ソフトウェア(ユニバーサルメタモーフ社製)で制御したマト ロックス社製のフレームグラバを用いつつ蛍光像をデジタル化することができた 。こうして、定位固定注射域から得た断面及び各網膜から得た断面にFGを含ん だ状態のニューロン細胞体のコンピュータ映像を生むことができた。 各網膜から得た連続断面から約25の断面を無作為に選択した。連続断面のう ち、断面長が6ミリメートルを越えていた中間の70%だけから断面を選択した 。RGCL中のニッスル染色した細胞体を、ライツ社製オルトプラン顕微鏡で油 脂液浸して1000倍に拡大して計数した。RGCL細胞体の数は明確な核を含 むもののみ計数した。各断面の神経節細胞層の横断面の長さは、網膜の断面像を 、CCDカメラ(デイジ社製)及びIPPLUS2.1ソフトウェア(メディア サイバーネティックス社製)を用いてコンピュータに転送して計測した。網膜横 断面の1ミリメートル長当りのRGCLニューロン細胞体(RGCLncbs) の数を計算して、四つの損傷/治療群(未圧挫−食塩水、未圧挫−デプレニル、 圧挫−食塩水及び圧挫−デプレニル)の各々毎にプールした。 残った二つの連続した網膜断面の一つから同様の群の断面を無作為に選択した 。これらの断面を軽くニッスル染色を施してフルオロマウントに載せ、ニッスル 染色したRGCLニューロン細胞体の数を明視野顕微鏡検査法で、そしてFGを 含んだRGCLニューロン細胞体の数を蛍光顕微鏡検査法を用いて同一の網膜野 から計数した。ニューロンについてのニッスル基準に合致すると共にFGを含ん だRGCLニューロン細胞体の数を、明視野検査法と蛍光検査法とを前後に切り 換えながら行うことで判定した。各断面におけるFGを含んだ細胞体/ニッスル 染色したニューロン細胞体の比を用いてRGCSCであったRGCLニューロン細 胞体の比率を判定した。 それまでの研究では、RGCの密度は、網膜辺縁での1平方ミリメートル当り 1600から、中心域近傍数カ所での1平方ミリメートル当り2500へと幅が あることが示されている(ペリー ブイ.エイチ.著、(1981)神経科学 6、931−44)。計数した断面は各網膜の幅の約70%にわたるため、これ らの断面が多様な比率の網膜中央域及び辺縁域を含んだものとなっていることが 予測されよう。その結果、異なるニッスル染色断面について、1平方ミリメート ル当りのNGCLニューロン細胞体数値が幅広い範囲で得られ、ニッスル染色し た数と、FGを含んだ細胞体でRGCSCであると判別される数との間で際立った 違いが見られるであろう。従って、細胞体数の分布が各実験群についてプールさ れた数値から判定された。これらの分布における何らかの差の統計上の重要性を 判断するために、各断面毎の計数を単一の数値として取り扱い、コルモゴロフー ス ミノフテスト(シーゲル エス.著、行動科学のための非母数統計学、出典、ニ ューヨーク、マグローヒル書籍社、1956:127−136)を用いて、四つ の異なる実験群を対にして比較した。コルモゴロフースミノフテストは、基にな る二項分布を想定しない、あるいは、数値が相互に直線的に関係しているとは想 定しない非母数テストである。この方法は幅広く分布したデータを比較するには 最適である(例えばジュー他著(神経学の研究126、233−246)による 文献を参照すると、このテストを利用して多数の顕微鏡断面から得てプールした 数値の差の重要性を判断している)。 FG注射後18日目にSCを通じて得られた前方断面の増強された蛍光像を検 査した。SCのすべての層の細胞体及び突起がFGでラベル付けされていること が判明した。比較的に大量の注射量のために、FGによるラベリングが両方のS Cの全吻尾長にわたって見られ、さらに外側膝状体の最吻部を含む脳幹及び間脳 構造近傍まで延びていた。このことは、SCに延びるRGCの軸索は、その全て でないにしても大部分がFGを取り込み、その蛍光標識を軸索の網膜細胞体まで 運んだことを示している。単一の網膜断面の同じ網膜野を、干渉対比顕微鏡検査 法及び蛍光顕微鏡検査法を交互に用いて見たときの顕微鏡写真は、ニッスル染色 した、及び、FGにより蛍光した、典型的なRGCSCを示していた。 図1は、四つの実験群についてのRGCLニューロン細胞体の数の分布を示し たボックスプロットであり、一断面当りの数、又は、食塩水で処理した未圧挫の 群で取った平均値に対する細胞のパーセンテージを示した表である。未圧挫−食 塩水群の分布(48.35+/−10.75/mm)と未圧挫−デプレニル群の 分布(48.39+/−8.48/mm)との間に統計学的な差異はなかった( p>.05)。未圧挫の食塩水群の分布は、圧挫した食塩水群の分布(22.7 0+/−7.44/mm、p<0.0001)及び圧挫したデプレニル群の分布 (32.60+/−9.94、p<0.01)とは大きく異なっていた。重要な ことは、圧挫したデプレニル群の分布が、圧挫した食塩水群の分布より著しく大 きな数値に移行していたことである(p<.001)。つまり、圧挫した食塩水 中網膜群のRGCL中のニューロン細胞体/mmの数は、未圧挫の食塩水の網膜 では平均値である46%まで減り、(−)−デプレニル処理によりこの数値は平 均値 65%まで増加するということである。もし、かつて報告されたように、ラット のRGCLのニューロンの40から50%が視神経まで軸索を走らせておらず、 この圧挫によって損傷を受けていないのであれば、これらの数値は、14日目の RGC生存率が、圧挫した食塩水中網膜の場合では10%未満、そして圧挫した デプレニル中網膜の場合ではおよそ30から40%の生存率を示すこととなる。 RGCL中の細胞体の数をニッスル及びFGを組み合わせて計数することが、 この層のRGCの比率の推算として信頼できるかどうかを判定すべく、ニッスル 染色した細胞体の数と、FGでラベル付けした細胞体の数とをx及びy値として 、損傷度及び処理法の異なる網膜の異なる部分から得られた、長さの異なる網膜 断面について表にした(図2)。ニッスル計数及びFG計数は、未圧挫食塩水、 未圧挫デプレニル、及び圧挫デプレニルの網膜群の断面長さ又は位置に関係なく 独立して直線的に共変しており、回帰係数はそれぞれ0.98、0.96及び0 .90であり、y軸はゼロ近傍を横切っていることが分かった。勾配は未圧挫食 塩水(0.478+/−0.021)及び未圧挫デプレニル網膜群(0.379 +/−0.021)とで大差(p>.05)はなかった。圧挫デプレニル群(0 .219+/−0.019)の勾配は未圧挫食塩水及び未圧挫デプレニル群から は著しく異なっていた(p’s<0.0001)圧挫食塩水網膜中のFGでラベ ル付けされた細胞体の数は大変低かった(平均0.66/mm)ため、このデー タを直線的関係に適合させることは有効ではなかった。 FGでラベル付けされた細胞体のニッスル染色した細胞体に対する比の平均値 は、未圧挫食塩水群では0.425+/−0.045、未圧挫デプレニル群では 0.388+/0.053、圧挫食塩水群では0.003+/−0.01、そし て圧挫デプレニル群では0.245+/−0.055であった。従って、未圧挫 食塩水の結果及び未圧挫デプレニルの結果をプールしていくと、これらのデータ から、未圧挫の視神経を持った網膜のRGCL中のニューロン細胞体のおよそ4 0.7%がSCに軸索を走らせていたことが推測される。この結果は、ラットの RGCL中のニューロンの約40から50%は、視神経に軸索を走らせるRGC であり、ラットのRGCの95%を越えるものがSCに軸索を走らせているとす るそれまでの報告と一致している。 RGCLニューロン細胞体の数と、FGでラベル付けされた細胞体の比率を組 み合わせて、未圧挫の食塩水中網膜での分布の平均値に対するパーセンテージで RGCSCの分布を判定した(図3)。、未圧挫の食塩水RGCSC群の分布(10 0.0+/−22.2%)と未圧挫の(−)−デプレニルRGCSC群の分布(8 7.0+/−15.2%)との間に大きな差(p>.05)はなかった。対照的 に、圧挫食塩水RGCSC群(3.0+/−1.0%,p<.0001)及び圧挫 (−)−デプレニルRGCSC群(36.9+/−11.2%,p<.0001) は未圧挫の食塩水RGCSC群とは異なる分布を見せていた。圧挫(−)−デプレ ニルRGCSC群における生存率の増加は、圧挫食塩水RGCSC群からの著しい違 いを見せていた(p<.001)。均等物 当業者であれば、ごく通常の実験を用いるのみで、ここに説明した発明の具体 的実施例に対する均等物を数多く認識又は確認できるであろう。このような均等 物は以下の請求の範囲の包含するものとして意図されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 08/598,845 (32)優先日 1996年2月9日 (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U G),UA(AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM ),AL,AM,AT,AU,AZ,BB,BG,BR ,BY,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,EE, ES,FI,GB,GE,HU,IS,JP,KE,K G,KP,KR,KZ,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,S I,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US ,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.被験者の緑内障を治療する法であって、 治療上効果的な量のデプレニル化合物を、被験者の緑内障を治療すべく被験者 に対して投与することを含む方法。 2.前記デプレニル化合物の構造が で表され、このとき、 R1は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アルキルカ ルボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリルオキシカルボ ニルであり、 R2は、水素又はアルキルであり、 R3は、一重結合、アルキレン、又は−(CH2)n−X−(CH2)mであり 、ただしここでXはO、S、又はN−メチルであり、またmは1又は2であり、 そしてnは0、1、又は2であり、 R4は、アルキル、アルケニル、アルキニル、複素環、アリル又はアラルキル であり、 R5は、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン及びアルコキシレンであり 、 R6は、C3−C6シクロアルキル又は −C≡CHであり、あるいは R2及びR4−R3が結合して、これらが結び付いたメチンと共に環式又は多環 式の基を形成し、そして薬学上容認可能なその塩である 請求項1に記載の方法。 3. R1が生体内で分離可能な基である、請求項2に記載の方法。 4. R1が水素である、請求項2に記載の方法。 5. R1がアルキルである、請求項2に記載の方法。 6. R1がメチルである、請求項5に記載の方法。 7. R2がメチルである、請求項2に記載の方法。 8. R3がメチレンである、請求項2に記載の方法。 9. R4がアリルである、請求項2に記載の方法。 10. R4がフェニルである、請求項2に記載の方法。 11. R5がメチレンである、請求項2に記載の方法。 12. R6が −C≡CH である、請求項2に記載の方法。 13. デプレニル化合物の構造が であり、R1が、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アル キルカルボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリルオキシ カルボニルである、 請求項2に記載の方法。 14. デプレニル化合物の構造が で表され、このとき、 R1は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アルキルカ ルボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリルオキシカルボ ニルであり、 R2は、水素又はアルキルであり、 R3は、結合又はメチレンであり、 R4は、アリル又はアラルキルであり、あるいは R2及びR4−R3が結合して、これらが結び付いたメチンと共に環式又は多環 式の基を形成し、そして薬学上容認可能なその塩である 請求項2に記載の方法。 15. デプレニル化合物の構造が で表され、このとき R2は、水素又はアルキルであり、 R3は、結合又はメチレンであり、 R4は、アリル又はアラルキルであり、あるいは R2及びR4−R3が結合して、これらが結び付いたメチンと共に環式又は多環 式の基を形成しており、並びに R5は、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン及びアルコキシレンであり 、そして 薬学上容認可能なその塩である、 請求項2に記載の方法。 16. デプレニル化合物の構造が、 で表され、このとき、 R1は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アルキルカ ルボニル、アリルカルボニル、アルコキシカルボニル、又はアリルオキシカルボ ニルであり、 Aは、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシル、シアノ、ニトロ、 アミノ、カルボキシル、−CF3又はアジドのいずれかからそれぞれ個別に選択 された置換基であり、 nはゼロ又は1から5までの整数であり、 そして薬学上容認可能なその塩である、 請求項2に記載の方法。 17. デプレニル化合物が(−)−デプレニルである、請求項1に記載の方法 。 18. デプレニル化合物が(−)−パルギリンである、請求項1に記載の方法 。 19. デプレニル化合物が(−)−デスメチルデプレニルである、請求項1に 記載の方法。 20. デプレニル化合物の容器と、治療上効果的な量のデプレニル化合物を、 被験者の緑内障を治療すべく被験者に対して投与するための指示書とを含む器具 。
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