JPH1052428A - 音響制御システム - Google Patents

音響制御システム

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JPH1052428A
JPH1052428A JP9113917A JP11391797A JPH1052428A JP H1052428 A JPH1052428 A JP H1052428A JP 9113917 A JP9113917 A JP 9113917A JP 11391797 A JP11391797 A JP 11391797A JP H1052428 A JPH1052428 A JP H1052428A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超音波システムの使用音響環境の状態に応じ
て最適な動作モードにし、システムの信頼性を落とすこ
となくシステムの消費電力を低減する。 【解決手段】 制御器28は、トランスジューサ12によっ
て受信される音響リターンCに対応するところの音響シ
ステムで作られる音響データを使い、音響媒体22が患者
身体17であるか又は空気であるかを評価する。非結像環
境が検出されると制御器28は無効信号を制御ライン25に
のせてシステム10内の送信機24へ送る。その無効信号に
応答して、送信機24は、トランスジューサ12にかけられ
ている駆動信号16の振幅を事実上低減する。駆動信号16
の振幅は、トランスジューサ12のワット損が無視できる
ほど十分低減され、トランスジューサ12の加熱が防止さ
れる。振幅が事実上低減されても、駆動信号16は、制御
器28が非結像環境から結像環境への遷移を検出するため
に十分な音響リターンCを十分与えるだけの音響パワー
を生ずる。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、音響制御システム
に関し、たとえば、医用超音波システムに関し、より詳
細には、超音波システムに組み込まれ、結像と非結像の
環境を識別するために音響データを利用する音響制御シ
ステムにおいて、超音波システムの種々の動作パラメー
ターを音響制御システムによって測定される音響環境に
応じて調節することに適用し得る。
【従来の技術】
【0001】医用超音波システムは、患者体内の器官及
び組織を超音波を用いて観察するために様々な臨床状況
において内科医並びに技師によって利用されている。超
音波システムは、病院又は他の臨床環境において散発的
に使われることもあるが、同システムは、内科医又は技
師が即座に使えるよう、しばしば、電源投入を行ったま
まにしてある。
【0002】超音波システムを、高振幅の駆動信号がシ
ステムのトランスジューサ(変換器)に印加されたオン
状態のままにしておくと、トランスジューサのワット損
が高くなる。もし高いワット損が長時間にわたって存続
すると、トランスジューサの性能が落ち、トランスジュ
ーサの信頼性が低下する。加えて、超音波システムは消
費電力が大きく、システムの運転コストが高くなる。も
し消費電力を減らそうとしてシステムの電源をオフにす
る場合、次にオンに戻しても、そのシステムが再度使用
できるまでには時間遅延となることがある。時間遅延
は、システムのソフトウェアを起動させたり、自己診断
試験を実行したり、又は電力が印加された時にシステム
の構成部品が応答できるよう待機することが原因となる
こともある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】現在使われている超音
波システムでは、トランスジューサのワット損は、トラ
ンスジューサに加える振幅を小さくすることにより低減
することができる。しかし、駆動信号の振幅が小さくな
ると、トランスジューサの音響リターン信号(応答信
号)が低下し、これが超音波システムで作られる超音波
画像の画質を落とすのである。このようなことから、超
音波システムの使用音響環境の状態に応じて最適な動作
モードにし、システムの信頼性を落とすことなく、シス
テムの消費電力を低減できる音響制御システムおよび音
響環境測定方法の実現が要請されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、音響制御シ
ステムによって、トランスジューサの信頼性が改善さ
れ、超音波システムの消費電力が低減され且つ超音波シ
ステムで高品質画像の形成が可能となる。本音響制御シ
ステムは、超音波システムで作られる音響データを使っ
て、トランスジューサに呈示される音響環境が、患者の
身体のような、結像環境であるか、又は空気のような非
結像環境であるかを査定するのである。
【0005】音響環境が一旦測定されれば、超音波シス
テムの種々の動作パラメーターは、測定音響環境に応じ
て調節することができる。例えば、非結像環境では、制
御システムは、超音波システムのトランスジューサにか
ける駆動信号の振幅を実質的に下げる。このため、トラ
ンスジューサのワット損と加熱が低減される。超音波シ
ステムが使用開始されると、該制御システムは、結像環
境を検知して、駆動信号を以前の結像環境で用いられた
振幅に戻すのである。予め定めた時間より長い間非結像
環境が続くと、制御システムによって待機モードが始動
され、そのため、超音波システムによる消費電力が実質
的に低減される。
【0006】トランスジューサのワット損は、非結像環
境で実質的に低減され、よって、トランスジューサの信
頼性と性能が改善される。結像環境では、駆動信号の振
幅は最大であってよく、超音波システムで高品質の画像
を作り出すことが可能となる。該制御システムは、超音
波システムもしくはトランスジューサの製造コストを上
げることなく、超音波システムの結像系に容易に組み込
むことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】図3は、従来技術の医用超音波シ
ステム10の構成を示す。ケーブル11によって超音波トラ
ンスジューサ12が医用超音波システム10に連結される。
トランスジューサ12は、医用超音波システム10で作られ
る電気駆動信号16に応答して音響ビームBを生ずる。
【0008】音響ビームBは、患者身体17の部位のよう
な、音響媒体全域を矢印Aの方向で繰り返し掃引する。
トランスジューサ12は、患者身体17と接触して載せら
れ、掃引音響ビームBは、一組の軌道、即ち音響ライン
19に沿って患者身体17に入る。音響ビームBは、患者身
体17の内部の様々な構造によって部分的に反射されて、
トランスジューサ12の方へ戻る音響リターンCを生ず
る。トランスジューサ12は、その音響リターンCを捕捉
し、音響リターンCに応答して受信電気信号15を発生す
る。受信電気信号15は、超音波システム10の受信機(非
表示)に印加されて、ここで音響データとして処理され
る。次いで、この音響データはメモリ(非表示)に記憶
される。音響データは、音響ライン19のそれぞれに沿う
音響リターンCに対応し且つ音響媒体からの音響リター
ンに従って更新される。音響データは、超音波システム
10のの内部でさらに処理・スキャン変換されて、ディス
プレイ8上に超音波画像を形成する。超音波システムの
結像系には、受信機、メモリ、スキャン変換器及びディ
スプレイ8が包含される。
【0009】必然的に、結像シーケンスの終了時もしく
は結像シーケンスの中断によって、トランスジューサ12
が患者身体17との接触から外されてホルダ6又は他の非
結像環境に格納され、ここでは、空気のような、音響媒
体が、患者身体17から得られる音響データより十分に時
間変化が少ない音響データを生ずる。利得制御ノブ9を
使って調節できる、駆動信号16の振幅は、しばしば、前
の結像環境で用いられた高い振幅設定まま放置される。
トランスジューサ12の音響的インピーダンスは、生体組
織に調和するインピーダンスであって、空気のそれとは
大きく異なる故、音響ビームB中のほとんどの音響パワ
ーは、トランスジューサと空気の界面でトランスジュー
サ12の中にはね返される。その音響パワーはトランスジ
ューサ12で浪費され、トランスジューサの不必要な加熱
を招来することになる。
【0010】図1は、本実施の形態に従って構成される
制御システム20を示す。本制御システム20は、ハードウ
ェア又はソフトウェアを使って構成してよく、且つ現在
使われている医用超音波システム10の結像系に容易に組
み込めるものである。本制御システム20内部の制御器28
は、トランスジューサ12によって受信される音響リター
ンCに対応するところの、音響システムで作られる音響
データを使い、音響媒体22が患者身体17(結像環境)で
あるか又は空気(非結像環境)であるかを評価する。
【0011】非結像環境が検出されると、制御器28は、
無効(実行不能)信号を制御ライン25にのせて医用超音
波システム10内の送信機24へ送る。その無効信号に応答
して、送信機24は、トランスジューサ12にかけられてい
る駆動信号16の振幅を事実上低減する。駆動信号16の振
幅は、トランスジューサ12のワット損が無視できるほど
十分低減され、トランスジューサ12の加熱が防止され
る。振幅が事実上低減されても、駆動信号16は、制御器
28が非結像環境から結像環境への遷移を検出するために
十分な、音響リターンCを十分与えられるだけの音響パ
ワーを生ずる。
【0012】トランスジューサ12が患者身体17と接触し
て載せられと、制御器28は、結像環境を検出し且つ、送
信機24に対し、制御ライン25にのせて許可(実行可能)
信号を与える。その許可信号に応答して、送信機24は、
駆動信号16をその前の結像環境で用いた振幅設定値へ戻
す。
【0013】非結像環境が予め定めた時間より多く続く
と、制御器28がスタンバイ(待機)信号29を送って、医
用超音波システム10を待機モードにする。待機モードで
は、スタンバイ信号29は超音波システム内の配電回路で
使われて医用超音波システム10の殆どの構成部分への電
力を中断する。しかし、超音波システム10にある必要な
構成部分だけはパワーアップ状態で保持され、そのた
め、医用超音波システム10の全体をパワーアップするた
めに要するより実質的に少ない時間で、医用超音波シス
テム10を以前の結像環境で用いた動作設定値へ確実に戻
すことができる。このように、医用超音波システム10の
ソフトウェアは、待機モードにおける動作可能状態に保
たれ、その結果、待機モードを励起する際の、ソフトウ
ェアをブートアップする必要性が回避される。待機モー
ドは医用超音波システム10の消費電力を低減し、その消
費電力の低減によって、超音波システムの信頼性が高め
られるのである。医用超音波システム10に配置された利
得制御ノブ9又はその他の調節器に対する調節によっ
て、医用超音波システム10が待機モードから"覚醒させ
られ"、医用超音波システム10の動作設定はその前の結
像環境で用いたそれらに戻されるのである。
【0014】トランスジューサ12に呈示される音響媒体
22、即ち音響環境を評価するため、制御システム20は、
トランスジューサ12で遮られた音響リターンCに対応す
る音響データを利用する。第一データセットは音響デー
タのサブセットを使って作る。その第一データセット
は、音響ビームBの掃引の範囲内の1つ以上の音響ライ
ン19に対応する音響リターンCからの音響データを包含
するものである。
【0015】第二データセットも、音響データのサブセ
ットを使って作るが、第二データセットの音響データ
は、音響ビームBのその次の掃引から生ずる音響リター
ンCからのものである。第二データセットは、第一デー
タセットで表された1つ以上の音響ライン19に対応する
音響データを、但し後で、包含するよう選択される。等
しい位置で、但し音響ビームBの異なった掃引の範囲内
で、一致する第一及び第二データセットからの音響ライ
ン19に関して、第一及び第二音響データセットは、音響
ビームBの掃引周期Tの倍数の時間的間隔を置いた時間
間隔で音響リターンCから誘導される。例えば、第一デ
ータセットが、時間t1 と時間t2 間の時間間隔で音響
リターンCから得られる時、第二音響データセットは、
時間t1 +XTと時間t2 +XT(ここで、Xは正の整数)
の間の時間間隔で音響リターンCから得られる。新しい
音響データが連続的にメモリ32に記憶されるので、第一
及び第二データセットも連続的に更新される。現在使わ
れている医用超音波システム10の結像系に制御システム
20を容易に組み込めるよう、第一及び第二データセット
は、音響データのサブセットから成り、これが医用超音
波システム10内のスキャン変換器(非表示)にかけら
れ、そしてディスプレイ8上に超音波画像を作り出すの
に用いられる。
【0016】第一と第二データセットの間の差は、音響
媒体22の時間可変性又は音響ビームBの別々の掃引間で
生ずるトランスジューサ12の移動に起因することもあ
る。第一と第二データセットの間の差で表されるよう
な、この音響媒体22の時間可変性は、トランスジューサ
12が(音響媒体22が患者の身体17である)結像環境で動
作中であるか又は(音響媒体が空気であってよい)非結
像環境で動作中かを検出する根拠を与えるものである。
【0017】結像環境では、第一と第二データセットの
間の差は、超音波診断中の患者身体17の部分内での相対
移動に起因する。音響媒体22は大きく時間変化すること
もあり、その結果、患者の鼓動している心臓を超音波診
断する時生ずるような、データセット間の大きな差の原
因となる。肝臓又は胆嚢のような、患者の腹部で見られ
るようなゆっくり動く器官を超音波診断する際は、デー
タセット間に適度な差が生ずる。
【0018】結像環境とは対照的に、非結像環境は、第
一及び第二データセットの間で小さな差を生ずる。トラ
ンスジューサ12がホルダ6に置かれるか又は格納される
時は、音響媒体22は、典型的に、空気である。空気で
は、ほとんどの音響ビームBは、トランスジューサと空
気の界面で反射されて、データセット間に小さな変化を
生ずる。静的もしくは患者身体17より時間変化が顕著に
小さいその他の音響環境もデータセット間の変化は小さ
い。
【0019】制御器28は、第一及び第二データセットを
ポイント毎に減算し且つ差の、即ち絶対差の、大きさを
用いて差分セットを形成する。次いで、その差分セット
を制御器28の判断基準と比較して、音響環境の予備測定
を行う。経験的に確立された判断基準は、様々な試験的
結像環境と試験的非結像環境から得られる差分セットを
分類することに基づいて用いてよい。試験的結像環境
は、送信機24と受信機26の様々な利得設定で、腹部、腎
臓、肝臓、心臓及び血管を超音波診断できるようトラン
スジューサ12を患者身体17に接触させて置くことを含ん
でよい。試験的非結像環境は、トランスジューサに適用
されるインピーダンス調和ゲルの有無に関わらず、送信
機24と受信機26の様々な利得設定で、手持ちで、超音波
システム10上に及びホルダ6に引っ掛けた状態で、トラ
ンスジューサ12を包含してよい。種々の試験的結像環境
と試験的非結像環境から得られる差分セットは、結像環
境又は非結像環境がトランスジューサ12に呈示されてい
るかどうかを検出するために後で使う判断基準を確立す
るために用いる。
【0020】本実施の形態に使用される判断基準は、下
方閾値、上方閾値及び平均重み付け閾値を含む。制御器
28は各差分セットを判断基準と比較して音響環境の測定
を行う。下方閾値を下回る値を有する差分セットは、非
結像環境と査定され、一方、上方閾値を上回る値を有す
る差分セットは、結像環境と測定される。差分セットに
おいて、下方閾値を上回るが上方閾値を下回るところの
平均重み付け値は、中間差分セットとして用いる。これ
らの中間差分セットに関しては、差分セットの各値をデ
ータセットの値の平均値で割って、平均重み付け差分セ
ットを作る。その後、平均重み付け差分セットを平均重
み付け閾値と比較して音響環境の測定を行う。平均重み
付け閾値は、試験的結像環境と試験的非結像環境から得
られた差分セットを分類することにより経験的に確定さ
れる。平均重み付けは、中間差分セットに及ぼす送信機
24と受信機26の影響を減ずる。
【0021】医用超音波システム10のスキャン変換器
(非表示)の出力で作られるイメージ書式化音響データ
又は医用超音波システム10の結像系内の他の位置の音響
データも、第一及び第二のデータセットを形成するのに
用いてよい。種々の試験的結像環境と試験的非結像環境
とから得られるイメージ書式化音響データの観察値は、
判断基準を確立するために使われるであろう。次いで、
イメージ書式化音響データをその判断基準と比較して音
響環境を査定する。
【0022】音響環境の予備測定をするために使う判断
基準の信頼性は、誤り率を測定することにより決定され
るか、又はトランスジューサ12としての制御器28による
不正確測定のパーセントが様々な音響環境及び結像の用
途に使われる。音響環境の測定における誤り率を減らす
ために、階層型判断構造を使って音響環境の最終的測定
を行う。
【0023】図2は、制御システム20に用いられる階層
型判断構造のフロー系統図100を示す。音響環境の最終
的測定における誤差は、その最終的測定を一組の予備測
定に準拠させることにより最小にする。フロー系統図10
0のステップ102では、第一データセットは、音響リター
ンCに対応する受信電気信号15から誘導される音響デー
タから作る。第一データセットは、ステップ104で、メ
モリ32に記憶する。ステップ106では、第二データセッ
トは、音響ビームBのその後の掃引からの音響リターン
Cに対応する受信電気信号15から誘導される音響データ
から作る。ステップ108では、第一及び第二データセッ
トをポイント毎に減算し且つ差の、即ち絶対差の、大き
さを用いて、差分セットを生成する。ステップ110で
は、その差分セットを判断基準と比較し、そしてその比
較に基づいて、音響環境の予備測定をする。音響環境が
結像環境であるか又は非結像環境であるかどうかに関す
る測定もステップ110で記録される。ステップ102〜108
で生成される第一データセット、第二データセット及び
その結果生ずる差分セットは、音響ビームBが掃引する
時、医用超音波システム10の結像系において新しい音響
データが作られるので、周期的に更新されるのである。
【0024】ステップ112では、ステップ110で作成・記
録された一組の予備測定値からの結果を使って、音響環
境の最終的測定がなされる。音響環境の最終的測定を作
るために用いられる前の予備測定の数は、存在している
音響環境で決まる。結像環境においては、N個(Nは正
の整数)の前の予備測定を使う。ステップ110で記録さ
れたN個の予備測定のうちM個(MはNより小さいか又
は等しい正の整数)以上が結像環境を示す時、最終的測
定は、音響環境が結像環境であるステップ114でなされ
る。N個の予備測定のうちM個を下回る数が結像環境を
示す時、最終的測定は、音響環境が非結像環境であるス
テップ116でなされる。
【0025】ステップ112において、もし非結像環境が
存在すれば、L個(Lは正の整数)の前の予備測定を用
いる。ステップ110で記録されたL個の予備測定のうち
K個(KはLより小さいか又は等しい正の整数)以上が
結像環境を示す時、最終的測定は、音響環境が結像環境
であるステップ114でなされる。L個の予備測定のうち
K個を下回る数が結像環境を示す時、最終的測定は、音
響環境が非結像環境であるステップ116でなされる。ス
テップ114又は116において音響環境の最終的測定が一旦
なされると、医用超音波システム10の種々の動作パラメ
ーターは、その測定に従って調節してよい。例えば、非
結像環境がステップ116で査定される場合、トランスジ
ューサ12に印加される駆動信号の振幅を実質的に小さく
してトランスジューサ12におけるワット損と加熱を低減
することができ、これによってトランスジューサの信頼
性が改善される。結像環境がステップ114で査定される
場合、トランスジューサ12に印加される駆動信号の振幅
を大きくして医用超音波システム10の画像品質を最適化
することができる。非結像環境の最終的測定がステップ
116でなされ、且つ非結像環境が予め定めた期間より長
く存続する場合、医用超音波システム10による消費電力
は、待機モードを入力することで大幅に低減することが
できる。待機モードは医用超音波システム10の信頼性を
改善し、また、消費電力が減少すれば、医用超音波シス
テム10の運転費用も下げられる。
【0026】ステップ114又は116においてなされた音響
環境の最終的測定はまた、音響パワーがその間患者にか
けられてよい持続時間を制限し、患者の組織が耐え得る
温度上昇を制限し、又は医用超音波システム10の使用に
関わるその他の制約に応じられるよう確立された負荷基
準又はガイドラインに適合するように用いてもよい。音
響環境の最終的測定は、患者身体に加えられる音響パワ
ーの"作用履歴"を記載するため、トランスジューサ12及
びトランスジューサ12を囲んでいる患者の組織に関して
開発された熱的モデルと共に用いてもよい。
【0027】典型的には、L、非結合環境に使われる予
備測定の数は、N、結合環境に使われる予備測定の数よ
り小さくなるよう選択する。これにより、制御器28が結
像環境から非結像環境への遷移を検出するより短い時間
で非結像環境から結像環境への遷移を検出することが可
能となる。結像状態にある時、非結像環境を検出し且つ
最終的測定に従って医用超音波システム10のパラメータ
ーを調節するために制御器28に多くの秒又は数分すらか
けさせることが望ましいこともある。しかし、非結像状
態にある時は、内科医又は技師が医用超音波システム10
を使用しようとする際に、結像環境を検出し且つ最終的
査定に従って医用超音波システム10のパラメーターを調
節するために制御器28が1秒を上回る時間を要すること
は許容できないこともある。従って、N、結合環境に使
われる予備査定の数は、L、非結合環境に使われる予備
測定の数より大きい。音響環境の最終的測定における誤
り率は、一般的には、NとLが増えるにつれ減少する。
音響環境の最終的測定は、KがLに関して調整されると
き、及びMがNに関して調整されるときは、ステップ11
0で記録された予備測定における不定期の変化に多少と
も影響を受けなくさせることができる。
【0028】医用超音波システム10をドップラ超音波と
して使う時、図3に示した音響ビームBは、矢印Aの方
向には掃引されないが、単一の音響ライン19に沿って繰
り返し送られる。その音響データは、音響ライン19に沿
う音響リターンCから生成され且つ音響ビームBの各伝
送に応じて更新される。音響データから第一及び第二の
データセットを形成する代わりに、音響ライン19に沿う
音響リターンCに対応する音響データのスペクトルの統
計的解析を実施して音響環境を測定する。先ず、音響デ
ータの雑音スペクトルの平均と偏差が、既知技術を使っ
て推定される。次いで、音響データの信号スペクトルを
測定する。音響データの雑音スペクトルの平均と偏差に
対する信号スペクトルの比較を用いて音響環境の予備測
定をする。次いで、図2に示した階層型判断基準のステ
ップ112〜116を用いて音響環境の最終的測定を行う。
【0029】要約として、制御システム20は、医用超音
波システム10の結像系に容易に組み込まれる。データセ
ットは、音響データから又はディスプレイ8上に超音波
像を形成するためデータを受信し、記憶し、スキャン変
換しそして処理するところの、結像系の他の箇所のデー
タから容易に得らる。制御器28は、第一及び第二のデー
タセットを生成するようプログラムされた、超音波シス
テムのマイクロプロセッサを包含し、データセットから
差分セットを計算し、且つ階層型判断構造のフロー系統
図100を実行して音響環境の最終的測定を行うことがで
きる。あるいは、分光ドップラ超音波では、制御器28
は、音響データの雑音スペクトルの平均と偏差を推定し
且つ階層型判断構造のフロー系統図100を実行して音響
環境の最終的測定を行えるようプログラムしてもよい。
【0030】制御システム20によって、トランスジュー
サ12におけるワット損が低減され、且つ医用超音波シス
テム10の消費電力が低減される。医用超音波システム10
の画像品質は、医用超音波システム10又はトランスジュ
ーサ12の製造コストを上げることなく、結像環境におい
て高振幅の駆動信号16を生成することによって最適化さ
れるのである。
【0031】以下、本発明の実施の形態を要約して挙げ
る。
【0032】1.音響環境からの音響リターン信号に基
づいてトランスジューサの音響環境を測定するための音
響制御システムにおいて、前記音響環境に音響信号を伝
送して音響リターン信号を受信するトランスジューサに
連結されており、一組の関連動作パラメーターを有し連
続音響データのそれぞれが音響リターン信号に対応する
前記連続音響データを生ずるように作用する連続音響デ
ータ形成手段と、この連続音響データ形成手段に連結さ
れており、前記連続音響データの1つを別の連続音響デ
ータと比較し且つその比較に基づいて制御信号を発生さ
せ、前記連続音響データ形成手段の少なくとも1つの動
作パラメーターを制御信号に従って調節する制御手段と
を含むことを特徴とする音響制御システム。
【0033】2.前記制御手段が、待機信号を発生させ
て前記連続音響データ形成手段による消費電力を低減す
る上記1記載の音響制御システム。
【0034】3.前記制御手段が、連続組の1つから第
一データセットを形成し、連続組の別のものから第二デ
ータセットを形成し且つ第一データセットと第二データ
セットの値の絶対差分をとって、連続組の1つを連続組
の別のものと比較することを特徴とし、且つ絶対差分が
下方閾値より小さい時は制御信号が実行不能状態を有し
且つその実行不能状態が予め定めた期間より長く続く際
に待機信号を発生させる上記1記載の音響制御システ
ム。
【0035】4.データセットにおける値の平均値で割
られた、データセットにおける値の絶対差分が平均重み
付け閾値より小さい時に、制御信号が実行不能状態を有
する上記3記載の音響制御システム。
【0036】5.データセットにおける値の絶対差分が
上方閾値より大きい時と、データセットにおける値の平
均値で割られたデータセットにおける値の絶対差分が平
均重み付け閾値より大きい時と、データセットにおける
値の平均値で割られたデータセットにおける値の絶対差
分が平均重み付け閾値と等しい時に制御信号が実行可能
状態を有する上記4記載の音響制御システム。
【0037】6.トランスジューサに呈示される音響環
境を測定するための音響制御システムにおいて、トラン
スジューサに連結されており、前記音響環境からの音響
リターン信号に応答して前記トランスジューサからの受
信信号を受け、且つその受信信号から音響データを生成
する受信手段と、この受信手段に連結されていて、音響
データを記憶するメモリ手段であって、その音響データ
が前記音響リターン信号に応じて周期的に更新されるメ
モリ手段と、メモリ手段に連結されていて、前記音響デ
ータの1つの更新により1つのデータセットを生成し且
つ音響データの別の更新により第二のデータセットを生
成して、データセット群における値群を比較しその比較
に基づいて制御信号を生ずる制御器手段と、前記トラン
スジューサと制御手段とに連結されており、前記制御信
号を受信し且つその制御信号に応じて前記トランスジュ
ーサに駆動信号を供給する送信手段とを含む音響制御シ
ステム。
【0038】7.制御信号によって駆動信号の振幅が調
節される上記6記載の音響制御システム。 8.前記制御手段器が、前記トランスジューサ、受信手
段及び送信手段による消費電力を低減するために使う待
機信号を発生させる上記6記載の音響制御システム。
【0039】9.制御手段が、第一データセットの値と
第二データセットの値との絶対差分をとることによって
データセットにおける値を比較して差分セットを生成
し、絶対差分が下方閾値より小さい時は制御信号が実行
不能状態を有し且つその制御信号が実行不能状態を有す
る時に駆動信号の振幅が実質的に低減される上記7記載
の音響制御システム。
【0040】10.実行不能状態が予め定めた期間より
長く続く時に待機信号を発生させる上記9記載の音響制
御システム。
【0041】11.データセットにおける値の平均値で
割られたデータセットの値の絶対差分が平均重みつき差
分セットを形成し、且つ平均重み付け差分セットにおけ
る値が平均重み付け閾値より小さい時に実行不能状態を
有する上記9記載の音響制御システム。
【0042】12.差分セットにおける値が上方閾値よ
り大きい時と、平均重み付け差分セットが平均重み付け
閾値より大きい時と、平均重み付け差分セットと等しい
時に、制御信号が実行可能状態を有する上記11記載の
音響制御システム。
【0043】13.制御手段が、一組のN個の差分セッ
トを作るため、第一及び第二のデータセット、Nにおけ
る値を、一組の第一及び第二のデータセットNの絶対差
分をとって比較し、且つN個の差分セットのうちのM個
を下回る数が上方閾値より大きい値を有し、前記MはN
より大きくない整数である時に、制御信号が実行不能状
態を有し、且つ制御信号が実行不能状態を有する時に駆
動信号の振幅が実質的に低減される上記7記載の音響制
御システム。
【0044】14.制御手段が、一組のL個の差分セッ
トを作るため、第一及び第二のデータセットLの絶対差
分をとってデータセットの値を比較し、且つL個の差分
セットのうちのK個を下回る数が上方閾値より小さい値
を有し、前記KはLより大きくない整数であり、且つL
はNより小さい整数である時に、制御信号が実行不能状
態を有する上記13記載の音響制御システム。
【0045】15.実行不能状態が予め定めた期間より
長い間存在する時、制御手段が、トランスジューサ、受
信手段及び送信手段による消費電力を低減するために使
う待機信号を発生させる上記14記載の音響制御システ
ム。
【0046】16.トランスジューサに呈示される音響
環境を測定するための音響制御システムにおいて、トラ
ンスジューサに連結されており、前記音響環境からの音
響リターン信号に応答してトランスジューサからの受信
信号を受け、且つその受信信号から音響データを生成す
る受信手段と、この受信手段に連結されており、音響デ
ータを記憶するメモリ手段であって、その音響データが
前記音響リターン信号に応じて周期的に更新されるメモ
リ手段と、このメモリ手段に連結されており、前記音響
データの更新によりデータセットを生成し、データセッ
トにおける値を解析し、且つその解析に基づいて制御信
号を生ずる制御手段と、前記トランスジューサと制御手
段とに連結されており、制御信号を受信し且つその制御
信号に応じて前記トランスジューサに駆動信号を供給す
る送信手段とを含む音響制御システム。
【0047】17.前記制御信号によって駆動信号の振
幅が調節される上記16記載の音響制御システム。
【0048】18.制御手段が、データセットの雑音ス
ペクトルの平均値と偏差を推定し且つデータセットの信
号スペクトルを測定し、且つ信号スペクトルの振幅が雑
音スペクトルの平均値の周りの偏差の予定百分率範囲内
である時に制御信号によって前記駆動信号の振幅が実質
的に低減される上記17記載の音響制御システム。
【0049】19.振幅が予め定めた期間より長い間実
質的に低減される時、制御手段が、前記トランスジュー
サ及び送信手段による消費電力を低減するために使う待
機信号を発生させる上記18記載の音響制御システム。
【0050】20.音響環境からの音響リターン信号に
基づいて、超音波システムに連結されたトランスジュー
サの音響環境を測定するための音響環境測定方法におい
て、前記音響環境から前記音響リターン信号を受信する
ステップと、それぞれが前記音響リターン信号に対応す
る連続音響データを発生させるステップと、前記連続音
響データの1つを別の前記連続音響データと比較するス
テップと、その比較に基づいて制御信号を発生させるス
テップと、前記制御信号に従って超音波システムの少な
くとも1つの動作パラメーターを調節するステップとか
ら構成される音響環境測定方法。
【0051】21.さらに、超音波システムによる消費
電力を低減するため、待機信号を発生させるステップを
含む上記20記載の音響環境測定方法。
【0052】22.連続音響データの1つを別の連続音
響データと比較するステップが、その連続組の1つから
第一データセットを形成し、連続組の別のものから第二
データセットを形成し、且つ第一データセットにおける
値と第二データセットにおける値の絶対差分をとるステ
ップをさらに含み、絶対差分が下方閾値より小さい時に
制御信号が実行不能状態を有し、且つその実行不能状態
が予め定めた期間より長い間続く時に待機信号を発生さ
せる上記21記載の音響環境測定方法。
【0053】23.データセットにおける値の平均値で
割られた、データセットにおける値の絶対差分が平均重
み付け閾値より小さい時に前記制御信号が実行不能状態
を有する上記22記載の音響環境測定方法。
【0054】
【発明の効果】以上の述べたように本発明は、音響環境
に音響信号を伝送して音響リターン信号を受信するトラ
ンスジューサに連結され、一組の関連動作パラメーター
を有し連続音響データのそれぞれが音響リターン信号に
対応する連続音響データを生ずるように作用し、連続音
響データの1つを別の連続音響データと比較し且つその
比較に基づいて制御信号を発生させ、連続音響データの
動作パラメーターを制御信号に従って調節することで、
超音波システムの使用音響環境の状態に応じて最適な動
作モードにし、システムの信頼性を落とすことなく、シ
ステムの消費電力を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の制御システムの構成図で
ある。
【図2】図1の制御システムによって用いられる判断構
造のフロー系統図である。
【図3】従来技術の医用超音波システムとトランスジュ
ーサとを示す図である。
【符号の説明】
20 制御システム 24 送信機 26 受信機 28 制御器 32 メモリ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音響環境からの音響リターン信号に基づ
    いてトランスジューサの音響環境を測定するための音響
    制御システムにおいて、 前記音響環境に音響信号を伝送して音響リターン信号を
    受信するトランスジューサに連結されており、一組の関
    連動作パラメーターを有し連続音響データのそれぞれが
    音響リターン信号に対応する前記連続音響データを生ず
    るように作用する連続音響データ形成手段と、 この連続音響データ形成手段に連結されており、前記連
    続音響データの1つを別の連続音響データと比較し且つ
    その比較に基づいて制御信号を発生させ、前記連続音響
    データ形成手段の少なくとも1つの動作パラメーターを
    制御信号に従って調節する制御手段とを含むことを特徴
    とする音響制御システム。 【0001】
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