JPH1053975A - インクジェット染色用布帛と染色方法及びプリント染色物 - Google Patents

インクジェット染色用布帛と染色方法及びプリント染色物

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JPH1053975A
JPH1053975A JP8207164A JP20716496A JPH1053975A JP H1053975 A JPH1053975 A JP H1053975A JP 8207164 A JP8207164 A JP 8207164A JP 20716496 A JP20716496 A JP 20716496A JP H1053975 A JPH1053975 A JP H1053975A
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water
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ink
dye
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JP8207164A
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Taiji Endo
泰司 遠藤
Shuichi Shimazu
秀一 島津
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Suminoe Co Ltd
Original Assignee
Suminoe Textile Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット染色における滲みや色割れの
問題を解決し、染色濃度の低下や未固着染料による汚れ
を防止し、鮮明で高発色濃度の染色図柄を安価に安定的
に付与する手段を提供する。 【解決手段】 布帛素材に、インクジェット染色用の染
料に対する染着性と親水性を有すると共に水不溶性又は
水不溶化し得る高分子物質を含む水性液を含浸させ、乾
燥後の布帛にインクジェット方式によって所要の図柄を
捺染し、次いで熱処理によって高分子物質を水不溶性形
態で布帛繊維に固着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インクジェット
染色用布帛と、この布帛を用いるインクジェット染色方
法、及び該染色方法にて得られるプリント染色物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、プリント手法の一つとして、紙用
インクジェット方式プリンターによるテキスタイルプリ
ントの検討が進んでいる。このインクジェット方式によ
ると、従来の布帛のプリントにおけるトレース製版工程
や転写紙製作工程が省略できる上、多種多様な色柄デザ
インの創出が可能になるという利点がある。
【0003】しかるに、布帛に対するインクジェット染
色においては、プリンターのノズルから噴射された染料
インクが布帛表面で広がって滲みを生じると共に、色の
混合が不均一になって混色部での色割れを発生し易く、
鮮明な図柄が得られずプリント製品の品位低下を来すと
いう難点があった。そこで、この滲みや色割れを防止し
て染色図柄の鮮明化を図るために、従来よりインクジェ
ット染色に供する布帛に対して種々の前処理を施すこと
が提案されている。
【0004】この前処理手段としては、例えば、使用さ
れる染料に対して非染着性である水溶性高分子、水溶性
塩類、水不溶性無機微粒子より選ばれる化合物を布帛に
付着させる方法(特公昭63−31594号公報)、基
布に特定のアルギン酸ソーダやカルボキシメチルセルロ
ースを含有して滲み防止にも寄与し得る剛直化剤による
処理を施す方法(特開平8−27680号公報)等が知
られる。しかして、上記の非染着性の化合物や剛直化剤
は、染料の固着処理を施したのちに洗浄によって除去さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
非染着性の化合物を布帛に付着させる方法では、布帛の
表面が非染着性の被膜で覆われることになるため、布帛
繊維に対する染料の染着性が損なわれて染着率の低下ひ
いては染色濃度の低下を招くと共に、未固着染料による
布帛の汚れ、特に洗浄に伴う汚れを生じ易く、製品品位
が低下する懸念があった。また、前記の剛直化剤による
処理を施す方法では、布帛の剛直化によってインクジェ
ットプリンターにおける搬送性を向上させるが、布帛素
材の種類や組織によって柔軟性が異なると共に滲み性に
も差があるため、処理剤の調整が困難であり、必要な剛
直度と滲み防止効果とを両立できない場合が多々あっ
た。
【0006】更に、これら従来の前処理によれば、染料
の固着処理後に前記化合物や剛直化剤を洗浄除去するこ
とから、洗浄・乾燥等の工程の付加によりコスト高にな
り、また環境汚染の問題から処理剤を含む洗浄排水の処
理が必要である上、洗浄に伴い、糸のほつれ等による不
具合の発生や、溶出した未固着染料による布帛の汚れ等
を生起する懸念がある。
【0007】この発明は、上述の事情に鑑みて、インク
ジェット染色における滲みや色割れの問題を解決すると
共に、染色濃度の低下や未固着染料による汚れを防止
し、もって鮮明で高発色濃度の染色図柄を有する高品位
の染色製品を安価に且つ安定的に得る手段を提供するこ
とを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明者らは、上記目
的を達成するために、まず未処理布帛のインクジェット
染色における染料インクの挙動を調べた。その結果、イ
ンクジェットプリンターのノズルより噴射された染料イ
ンク滴は、直ぐには布帛内部に吸収されず、布帛表面で
毛管現象により構成繊維束方向に沿って広がって滲みを
生じ、また布帛内部(繊維層)にインクが吸収される際
も、構成色の異なるインク間で吸収状況にばらつきを生
じ易いため、色の混合が不均一になって混色部での色割
れを発生することが判った。
【0009】そこで、布帛表面に付着直後の染料インク
滴の滲みを防止すると共に、布帛内部への各色インクの
吸収挙動のばらつきを抑える手段について検討を重ねた
結果、染料インクの布帛表面方向への広がりと布帛内部
への不等吸収の要因となる毛管現象を排除し、且つ染料
インク滴の付着領域における染料インク滴の吸収性及び
保持性を高めるような前処理を施すべきであるとの知見
を得た。更に、前述の染色濃度の低下や未固着染料によ
る洗浄時の汚れを防止する上では、該前処理で付与する
処理剤自体も染料の染着と布帛内部での固定に参与さ
せ、且つ洗浄除去せずに最終的な染色製品中に残すこと
が望ましいという結論に達した。
【0010】この発明は上記の知見に基づいて鋭意研究
を重ねて到達したものであって、請求項1の発明は、布
帛素材に、インクジェット染色用の染料に対する染着性
と親水性を有すると共に水不溶性又は水不溶化し得る高
分子物質が含有されてなるインクジェット染色用布帛に
係る。そして、請求項2の発明では、該請求項1のイン
クジェット染色用布帛における前記高分子物質が布帛素
材に対して0.5〜20重量%の割合で含有されてなる
構成を採用している。また請求項3の発明では、前記請
求項1又は2のインクジェット染色用布帛において、布
帛素材がポリエステル繊維からなり、前記高分子物質が
ポリエステルポリエーテルブロック共重合体のエマルジ
ョン粒子又は水溶性熱反応性ウレタン樹脂である構成を
採用している。
【0011】更に、請求項4の発明では、上記請求項3
のインクジェット染色用布帛における前記ポリエステル
ポリエーテルブロック共重合体が、単量体成分としてテ
レフタル酸、イソフタル酸、これらのエステル形成誘導
体より選ばれる少なくとも一種であって且つスルフォン
酸金属塩基を含有するジカルボン酸成分を含み、ポリエ
チレングリコール及び/又はそのモノエステル形成性誘
導体を共重合しているものである構成を採用している。
また請求項5の発明では、上記請求項3のインクジェッ
ト染色用布帛における水溶性熱反応性ウレタン樹脂が、
ポリエチレングリコール鎖を含有し、イソシアネート基
をブロック化したものである構成を採用している。
【0012】請求項6の発明は、布帛素材に、インクジ
ェット染色用の染料に対する染着性と親水性を有すると
共に水不溶性又は水不溶化し得る高分子物質を含む水性
液を含浸させ、乾燥後の布帛にインクジェット方式によ
って所要の図柄を捺染し、次いで熱処理によって前記高
分子物質を水不溶性形態で布帛繊維に固着させることを
特徴とするインクジェット染色方法に係る。
【0013】これら請求項1〜6の構成によれば、前記
高分子物質が布帛の繊維間を埋めているため、インクジ
ェット染色に際し、付着直後の染料インク滴の毛管現象
による構成繊維束方向へ広がりを生じず、もって滲みが
防止され、また染料インクは親水性の高分子物質に吸収
・保持されて一部が布帛繊維に移行するが、この吸収・
移行過程でも毛管現象の影響を受けないために各色イン
ク間でのばらつきを生じず、均一な色混合が行われ、し
かも染料は染着性を持つ該高分子物質と布帛繊維の両者
に染着することから、未染着状態で残る染料は極めて少
なくなる。しかして、染着した高分子物質は水不溶性形
態で布帛繊維に固着一体化でき、洗浄除去する必要がな
い。また必要に応じて洗浄を行っても、染着した染料成
分が失われることがない上、軽い洗浄で済むために糸の
ほつれ等を回避できると共に、未固着染料による布帛の
汚れを生じない。なお、通常の染料ではその固着や発色
のために熱処理を施すから、この熱処理を前記高分子物
質を繊維に固着一体化させるための熱処理に兼用でき
る。
【0014】インクジェット染色用布帛における前記高
分子物質の含有量を前記請求項2の発明のように、0.
5〜20重量%の割合に設定すれば、該高分子物質によ
る既述の作用を充分に発揮して、且つ最終的に得られる
染色製品に特に優れた風合いを付与できる。
【0015】また、布帛素材がポリエステル繊維からな
る場合は、一般に染料成分として分散染料が使用される
から、前記高分子物質として分散染料に対する染着性を
有するものを使用することになるが、このような高分子
物質として特に前記請求項3の発明のようにポリエステ
ルポリエーテルブロック共重合体又は水溶性熱反応性ウ
レタン樹脂を用いれば、インクジェット染色時の染料イ
ンクの吸収性、保持性、染着性に優れることから、既述
の作用をより顕著に発揮できると共に、柔軟な樹脂層を
形成するため、染色製品にソフトな風合いを付与でき
る。なお、水溶性熱反応性ウレタン樹脂は熱処理によっ
て架橋構造を形成して水不溶性に転化する。しかして、
前記のポリエステルポリエーテルブロック共重合体とし
て特に請求項4の発明で規定するものが、前記の水溶性
熱反応性ウレタン樹脂として特に請求項5の発明で規定
するものが、共にポリエステル繊維に対する親和性に優
れる点より好適である。
【0016】請求項7の発明は上記のインクジェット染
色にて得られるプリント染色物に係るものであり、該染
色物は、布帛素材の繊維層中に、インクジェット染色の
染料が染着した水不溶性の高分子物質が含有されてなる
構成であるから、染色図柄の鮮明度及び染色濃度が高
く、未固着の染料による汚れがなく、また洗濯による色
落ちを生じず、極めて高品位である。
【0017】
【発明の実施の形態】この発明において、インクジェッ
ト染色用布帛に前処理として含有させる高分子物質は、
既述のように、インクジェット染色用の染料に対する染
着性と親水性を有すると共に水不溶性又は水不溶化し得
るものであれば、特に制約はなく、布帛の繊維材料と前
記染料の種類に応じて適宜選択すればよい。しかして、
水不溶性の高分子物質はエマルジョン粒子の形で含有さ
せるのがよい。なお、水不溶化し得る高分子物質は、布
帛への付与時には水溶性であるが、染色後の熱処理等に
よる架橋反応で水不溶性に転化する性質を具備するもの
であり、通常は架橋剤成分あるいは架橋性官能基をブロ
ック化した状態で含むものが使用される。
【0018】しかして、布帛の構成材料がポリエステル
繊維である場合は、染料インクには一般に分散染料が使
用されるため、上記の高分子物質には分散染料に対する
染着性を有するものを用いる。このような高分子物質と
しては、特に制約されないが、後述するインクジェット
染色時の分散染料インクの吸収性、保持性、染着性に優
れ、且つ柔軟性の高い樹脂層を形成して最終的に得られ
る染色製品にソフトな風合いを付与できるという利点か
ら、例えば、水不溶性のものではポリエステルポリエー
テルブロック共重合体のエマルジョン粒子が、水溶性で
且つ水不溶化し得るものでは水溶性熱反応性ポリウレタ
ン樹脂が、それぞれ好適なものとして挙げられる。
【0019】更に、上記前者のポリエステルポリエーテ
ルブロック共重合体としては、単量体成分としてテレフ
タル酸、イソフタル酸、これらのエステル形成誘導体よ
り選ばれる少なくとも一種であって且つスルフォン酸金
属塩基を含有するジカルボン酸成分を含み、ポリエチレ
ングリコール及び/又はそのモノエステル形成性誘導体
を共重合しているものが、ポリエステル繊維に対する親
和性に優れ、後述する染色後の熱処理による該繊維との
固着一体化がより確実になることから、特に好適であ
る。しかして、このようなポリエステルポリエーテルブ
ロック共重合体の好適な市販品として、例えば高松油脂
工業社製SR1000(水性エマルジョン)がある。
【0020】また上記後者の水溶性熱反応性ポリウレタ
ン樹脂としても、前者同様の理由から、ポリエチレング
リコール鎖を含有し、イソシアネート基をブロック化し
たものが特に推奨される。このような水溶性熱反応性ポ
リウレタン樹脂の好適な市販品として、例えば第一工業
製薬社製エラストロンW−11がある。
【0021】インクジェット染色用布帛を得るには、前
記高分子物質を水性液形態、つまり水不溶性樹脂では水
性エマルジョン、水溶性樹脂では水溶液として、パッド
法、スプレー法、浸漬法、コーティング法、インジェク
ト法等の種々の付与手段により、布帛素材に含有させた
のち、乾燥させればよい。この高分子物質の含有量は、
布帛素材に対して0.1〜50重量%の範囲であり、
0.1重量%未満では実質的な含有効果が認められず、
50重量%を越えると最終的に得られる染色製品の風合
いが著しく損なわれることになる。しかして、滲みを確
実に防止し、且つ充分な染着率及び染色濃度を達成する
と共に、風合いに優れた染色製品を得る上で、上記の高
分子物質の含有量は、0.5〜20重量%の範囲に設定
することが推奨される。
【0022】かくして高分子物質を含有させたインクジ
ェット染色用布帛をインクジェット染色に供した際、プ
リンターのノズルから噴射されて布帛表面に付着した染
料インク滴は、該高分子物質が繊維間を埋めて毛管現象
を封じているため、構成繊維束方向へ急速に広がること
がなく、もって滲みを生じる前に親水性の高分子物質に
吸収・保持されて一部が布帛繊維に移行する。そして、
この吸収・移行過程でも毛管現象の影響を受けないた
め、各色インク間でのばらつきを生じず、混色部分では
均一な色混合が行われて所謂色割れを発生せず、しかも
染料が染着性を持つ該高分子物質と布帛繊維の両者に染
着することから、未染着状態で残る染料成分は殆どなく
高い染着率が達成される。
【0023】上記のインクジェット染色に供した布帛
は、染料の固着及び発色のために熱処理を施すが、この
熱処理により、染料を染着した高分子物質が水不溶性形
態として布帛繊維に固着一体化されることになる。すな
わち、前記高分子物質が水不溶性樹脂であれば溶融して
繊維に固着され、また水溶性樹脂の場合は架橋剤あるい
は架橋性官能基のブロックが解けて架橋反応により繊維
層中で三次元網状構造を形成して水不溶性に転化する。
なお、この熱処理は、110〜190℃程度の温度で1
〜10分間程度行えばよい。
【0024】上記の熱処理後を経た染色物は、前処理に
用いた高分子物質を洗浄除去する必要がなく、また未固
着の染料成分が極めて少なく汚れを生じにくいため、そ
のまま染色製品に供することができるが、必要に応じて
洗浄を行ってもよい。しかして、この洗浄においては前
記高分子物質の溶出を生じないので染着した染料成分が
失われず、且つ処理剤の除去が不要であるために軽い洗
浄で済み、洗浄による糸のほつれ等を回避できると共
に、未固着染料の溶出による布帛の着色汚染もない。ま
た、洗浄排水には処理剤が含まれず染料成分も極めて僅
かであるから、格別な排水処理を施す必要がない。
【0025】最終的に得られる染色製品は、滲み及び色
割れがなく、しかも染料の染着率が高いため、高い染色
濃度で鮮明な染色図柄を有する上、未固着の染料成分に
よる汚れもなく、また洗濯による色落ちのない極めて高
品位なものとなる。また、熱処理後の洗浄・乾燥を省く
ことができ、洗浄する場合でも軽く行えると共に排水汚
染の問題が少ないため、染色加工全体としてのコストが
少なくて済む。
【0026】
【実施例】以下、この発明の実施例を比較例と対比して
具体的に説明する。これら実施例及び比較例では、イン
クジェットプリンターにおける各色の分散染料インクと
して、次の組成よりなるものを調製して使用した。な
お、以下における%は重量%を意味する。
【0027】<分散染料インク> *イエロー C.I.Dispers Yellow 42 7.0% アニオン系分散剤 2.0% プロピレングリコール 30.0% イオン交換水 61.0% *マゼンタ C.I.Dispers Red 60 6.0% アニオン系分散剤 1.5% プロピレングリコール 30.0% イオン交換水 62.5% *シアン C.I.Dispers Blue 60 5.0% アニオン系分散剤 2.0% プロピレングリコール 30.0% イオン交換水 63.0% *ブラック C.I.Dispers Orange 30 3.0% C.I.Dispers Red 167 1.5% C.I.Dispers Blue 73 6.0% アニオン系分散剤 3.0% プロピレングリコール 30.0% イオン交換水 56.5% <酸性染料インク> *酸性イエロー C.I.Acid Yellow 79 20.0% ジエチレングリコール 10.0% クエン酸 1.0% イオン交換水 69.0% *酸性マゼンタ C.I.Acid Red 252 20.0% ジエチレングリコール 10.0% クエン酸 1.0% イオン交換水 69.0% *酸性シアン C.I.Acid Blue 80 20.0% ジエチレングリコール 10.0% クエン酸 1.0% イオン交換水 69.0% *酸性ブラック C.I.Acid Orange 80 3.0% C.I.Acid Red 256 2.0% C.I.Acid Black 60 8.0% ジエチレングリコール 10.0% クエン酸 1.0% イオン交換水 76.0% <カチオン染料インク> *カチオンイエロー C.I.Bacic Yellow 28 20.0% ジエチレングリコール 10.0% イオン交換水 70.0% *カチオンマゼンタ C.I.Bacic Red 27 20.0% ジエチレングリコール 10.0% イオン交換水 70.0% *カチオンシアン C.I.Bacic Blue 75 20.0% ジエチレングリコール 10.0% イオン交換水 70.0% *カチオンブラック C.I.Bacic Yellow 41 3.0% C.I.Bacic Red 46 1.5% C.I.Bacic Blue 129 8.0% ジエチレングリコール 10.0% イオン交換水 77.5% <実施例1>ポリエステルポリエーテルブロック共重合
体エマルジョン(高松油脂工業社製SR1000、前
出)の20%分散液を調製し、この分散液をポリエステ
ル布帛に対し、通常のパッド法により、1ディップ,1
ニップでピックアップ50%になるように付与したの
ち、110℃にて10分間の乾燥を行った。次に、この
布帛に対し、オンデマンド型サーマルジェットプリンタ
ーを用い、4色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラッ
ク)の分散染料インクによるプリントを行い、得られた
捺染織物に190℃にて5分間の熱処理を施して染料及
び樹脂の固着、発色を行い、プリント染色物を得た。
【0028】<実施例2>水溶性熱反応性ポリウレタン
樹脂(第一工業製薬社製エラストロンW−11、前出)
の20%溶液を調製し、この溶液を実施例1と同様にし
てポリエステル布帛に付与して乾燥を行い、この布帛に
対して実施例1と同様のインクジェット染色によるプリ
ントならびに熱処理を施し、更に水洗、乾燥を経てプリ
ント染色物を得た。
【0029】<比較例1>未処理のポリエステル布帛に
対し、実施例1と同様にしてインクジェット染色による
プリントならびに熱処理を施してプリント染色物を得
た。
【0030】<比較例2>水溶性高分子であるアルギン
酸ナトリウム系糊剤(富士化学社製スノーアルギンSS
L)の10%溶液を調製し、この溶液を実施例1と同様
にしてポリエステル布帛に付与して乾燥を行い、この布
帛に対して実施例1と同様のインクジェット染色による
プリントならびに熱処理を施したのち、水洗により前記
糊剤を除去し、乾燥を経てプリント染色物を得た。
【0031】<実施例3>ポリアミドポリエーテルブロ
ック共重合体エマルジョン(BASF社製Lurote
xA25)の20%分散液を調製し、この分散液をナイ
ロン布帛に対し、通常のパッド法により、1ディップ,
1ニップでピックアップ50%になるように付与したの
ち、110℃にて10分間の乾燥を行った。次に、この
布帛に対し、オンデマンド型サーマルジェットプリンタ
ーを用い、4色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラッ
ク)の酸性染料インクによるプリントを行い、得られた
捺染織物に180℃にて2分間の熱処理を施して染料及
び樹脂の固着、発色を行い、プリント染色物を得た。
【0032】<比較例3>未処理のナイロン布帛に対
し、実施例3と同様にしてインクジェット染色によるプ
リントならびに熱処理を施してプリント染色物を得た。
【0033】<比較例4>水溶性高分子であるアルギン
酸ナトリウム系糊剤(富士化学社製スノーアルギンSS
L)の10%溶液を調製し、この溶液を実施例3と同様
にしてナイロン布帛に付与して乾燥を行い、この布帛に
対して実施例3と同様のインクジェット染色によるプリ
ントならびに熱処理を施したのち、水洗により前記糊剤
を除去し、乾燥を経てプリント染色物を得た。
【0034】<実施例4>ポリエステルポリエーテルブ
ロック共重合体エマルジョン(高松油脂工業社製SR1
000、前出)の20%分散液を調製し、この分散液を
カチオン可染ポリエステル布帛に対し、通常のパッド法
により、1ディップ,1ニップでピックアップ50%に
なるように付与したのち、110℃にて10分間の乾燥
を行った。次に、この布帛に対し、オンデマンド型サー
マルジェットプリンターを用い、4色(イエロー、マゼ
ンタ、シアン、ブラック)のカチオン染料インクによる
プリントを行い、得られた捺染織物に170℃の蒸熱処
理を10分間行って、染料及び樹脂の固着、発色を行
い、プリント染色物を得た。
【0035】<比較例5>未処理のカチオン可染ポリエ
ステル布帛に対し、実施例4と同様にしてインクジェッ
ト染色によるプリント並びに蒸熱処理を施してプリント
染色物を得た。
【0036】以上の実施例及び比較例で得られたプリン
ト染色物につき、全体的な滲みの有無、染料インクのド
ットの大きさ(小さい方がシャープな図柄となって好ま
しい)、混色部の色割れ、染色濃度、洗浄に伴う着色汚
れの有無、の各項目を調べ、これらより品位を評価し
た。その結果を下記表1に示す。なお、品位は、◎…優
良、○…良、△…可、×…不良、の4段階評価とした。
【0037】
【表1】
【0038】表1の結果から明らかなように、この発明
によるプリント染色物は、インクの滲みや色割れがな
く、染色図柄が非常に鮮明であり、しかも染料の染着率
が高く、染色濃度及び発色が良好である。これに対し、
比較例1の染色物では、滲み及び色割れが大きく、図柄
が不鮮明であって発色性も悪く、品位的に著しく劣るこ
とが判る。また、比較例2,3の染色物では、図柄は鮮
明であるが、染料が糊剤層に未固着状態で留まり、この
未固着染料が糊剤の洗浄除去に伴って溶出するため、染
着率が悪く染色濃度の低いものとなり、且つ洗浄時に溶
出した染料による汚れが発生し、品位に劣ることが判
る。
【0039】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、インクジェッ
ト染色用布帛として、特定の高分子物質による前処理を
施していることから、インクジェット染色により、染料
インクの滲みや混色部での色割れを生じず、鮮明で且つ
高発色濃度の染色図柄を付与できるものが提供される。
【0040】請求項2の発明によれば、上記のインクジ
ェット染色用布帛として、染料インクの滲みや混色部で
の色割れをより確実に防止できると共に、良好な風合い
を有する染色製品となし得るものが提供される。
【0041】請求項3の発明によれば、上記のインクジ
ェット染色用布帛として、布帛がポリエステル繊維から
なる場合に、特にソフトな風合いのある染色製品となし
得るものが提供される。
【0042】請求項4及び請求項5の発明によれば、上
記のポリエステル繊維からなるインクジェット染色用布
帛として、より高品位な染色製品となし得るものが提供
される。
【0043】請求項6の発明によれば、上記のインクジ
ェット染色用布帛に対し、インクジェット染色により、
染料インクの滲みや混色部での色割れのない鮮明な染色
図柄を確実に付与できる上、染料の固着や発色のための
熱処理を利用して、前処理に用いた高分子物質を染料が
染着した水不溶形態で布帛の繊維に固定でき、熱処理後
に該高分子物質を洗浄除去する必要がないから、非常に
高い染着率が達成され、上記染色図柄が高発色濃度とな
り、必要に応じて上記熱処理後に洗浄を行っても未固着
染料による汚れを生じず、且つ軽い洗浄で済むために糸
のほつれや形態の崩れが回避され、もって非常に高品位
な染色物を低コストで得ることができ、また洗浄排水は
処理剤の溶出がなく溶出染料も極微量となるから、格別
な排水処理が不要となり、洗浄処理コストを低減でき
る。
【0044】請求項7の発明によれば、プリント染色物
として、布帛素材の繊維層中にインクジェット染色の染
料が染着した水不溶性の高分子物質が含有されているた
め、染色図柄の鮮明度及び染色濃度が高く、未固着染料
による汚れもなく、また洗濯による色落ちのない、極め
て高品位なものが提供される。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 布帛素材に、インクジェット染色用の染
    料に対する染着性と親水性を有すると共に水不溶性又は
    水不溶化し得る高分子物質が含有されてなるインクジェ
    ット染色用布帛。
  2. 【請求項2】 前記高分子物質が布帛素材に対して0.
    5〜20重量%の割合で含有されてなる請求項1記載の
    インクジェット染色用布帛。
  3. 【請求項3】 布帛素材がポリエステル繊維からなり、
    前記高分子物質がポリエステルポリエーテルブロック共
    重合体のエマルジョン粒子又は水溶性熱反応性ウレタン
    樹脂である請求項1又は2に記載のインクジェット染色
    用布帛。
  4. 【請求項4】 前記ポリエステルポリエーテルブロック
    共重合体は、単量体成分としてテレフタル酸、イソフタ
    ル酸、これらのエステル形成誘導体より選ばれる少なく
    とも一種であって且つスルフォン酸金属塩基を含有する
    ジカルボン酸成分を含み、ポリエチレングリコール及び
    /又はそのモノエステル形成性誘導体を共重合している
    ものである請求項3記載のインクジェット染色用布帛。
  5. 【請求項5】 前記の水溶性熱反応性ウレタン樹脂は、
    ポリエチレングリコール鎖を含有し、イソシアネート基
    をブロック化したものである請求項3記載のインクジェ
    ット染色用布帛。
  6. 【請求項6】 布帛素材に、インクジェット染色用の染
    料に対する染着性と親水性を有すると共に水不溶性又は
    水不溶化し得る高分子物質を含む水性液を含浸させ、乾
    燥後の布帛にインクジェット方式によって所要の図柄を
    捺染し、次いで熱処理によって前記高分子物質を水不溶
    性形態で布帛繊維に固着させることを特徴とするインク
    ジェット染色方法。
  7. 【請求項7】 布帛素材の繊維層中に、インクジェット
    染色の染料が染着した水不溶性の高分子物質が含有され
    てなるプリント染色物。
JP8207164A 1996-08-06 1996-08-06 インクジェット染色用布帛と染色方法及びプリント染色物 Pending JPH1053975A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021183746A (ja) * 2020-05-22 2021-12-02 コニカミノルタ株式会社 前処理液、前処理布帛およびその製造方法、ならびに画像形成方法
JP2022061261A (ja) * 2020-10-06 2022-04-18 コニカミノルタ株式会社 前処理液、前処理布帛およびその製造方法、インクセット、ならびに画像形成方法

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JP2021183746A (ja) * 2020-05-22 2021-12-02 コニカミノルタ株式会社 前処理液、前処理布帛およびその製造方法、ならびに画像形成方法
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