JPH1054228A - ディーゼルエンジンの排気浄化装置 - Google Patents

ディーゼルエンジンの排気浄化装置

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JPH1054228A
JPH1054228A JP8210326A JP21032696A JPH1054228A JP H1054228 A JPH1054228 A JP H1054228A JP 8210326 A JP8210326 A JP 8210326A JP 21032696 A JP21032696 A JP 21032696A JP H1054228 A JPH1054228 A JP H1054228A
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茂 春藤
Toshiharu Murota
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ディーゼルエンジンの排気浄化装
置に関し、排ガス温度の全域で触媒を効率よく使用でき
るようにする。 【解決手段】 ディーゼルエンジンEの排気通路27に
配設された触媒1と、触媒1よりも上流側の排気通路1
1に設けられた排気タービン9Tと、排気タービン9T
に連結されたコンプレッサ9Cとをそなえ、コンプレッ
サ9Cから得られる圧縮エアにより触媒1の上流側の排
気通路27又は触媒1を冷却する冷却手段14と、触媒
1に流入する排気温度が触媒1の最適活性範囲温度にな
るように圧縮エアの流量を制御する制御手段Sとを設け
るように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ンにおいて触媒により排気を浄化する、ディーゼルエン
ジンの排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンから排出される排出
ガスには、未燃焼燃料や未燃焼オイルなどのSOF(So
luble Organic Fraction) 及びカーボン等からなるパテ
ィキュレートが含まれており、SOFを触媒で酸化して
から大気中に排出するとパティキュレート排出総量を減
少できることは一般に知られている。
【0003】そして、比較的低温でも効果のある低温活
性酸化触媒として白金系触媒があり、これは排気ガス流
路に配設された担体に担持されて、パティキュレート中
のSOFを酸化する。白金系触媒は、エンジンの低負荷
時のHC及びパティキュレート中の未燃焼燃料や未燃焼
オイルなどのSOFの低減には効果がある。
【0004】ところで、低負荷時には燃料の割に空気の
量が多くなって、「すす」の発生は減少するものの、排
温が低くなるに連れてSOFの発生量が増加する傾向が
ある。また、温度が高い高負荷時には、ディーゼルエン
ジンの燃料中に含まれる硫黄分までも酸化させてしま
い、SO2 等のSOx が増加し、例えば増加したSO3
と水とが反応することによりサルフェート(硫酸系化合
物)が発生して、結果的にパティキュレート総量が増加
するという問題もある。
【0005】そこで、触媒に入る排ガスの温度を制御す
るための技術が提供されており、その一例が図15及び
図16に示されている。すなわち、図15はその要部を
示す模式図であり、低温活性酸化触媒、例えば白金系触
媒を担持した触媒担体で構成された触媒1が、ディーゼ
ルエンジンの排気ガス流路2と処理済の排気ガスを大気
に排出する排気ガス流路3との間に設けられている。
【0006】そして、排気ガス流路2からバイパス流路
4が分岐されており、バイパス流路4には、その入口4
aに流路切り換え弁5が設けられており、触媒1への流
路とバイパス流路4とのいずれかを通じて、選択的に排
気ガスを流通させるように構成されている。また、バイ
パス流路4は、流路4b,4cで構成されて、流路4
b,4cが触媒1を囲繞し、出口4dで排気ガス流路3
に合流している。
【0007】流路切り換え弁5は、コントローラ7で制
御されるアクチュエータ6によりその位置を調整される
ようになっており、エンジンの高負荷状態と低負荷状態
との判断に基づき所要の位置に設定されるように構成さ
れている。このような構成により、図16のグラフにお
ける領域Aの運転状態では、サルフェートの生成量が少
なく、且つ浄化効率の高い温度領域であるため、流路切
り換え弁5を図15の実線位置に切り換えて、排気ガス
を触媒1に向けて流通させる。
【0008】また、触媒1は、高負荷状態にはバイパス
流路4に流通する排気ガスにより温められているので、
パティキュレート中のSOFが効率よく酸化される。そ
して、さらに低負荷のアイドリング状態等の運転状態
(図16の領域C)では、流路切り換え弁5を図15の
点線位置に切り換えて、排気ガスをバイパス流路4に流
通させ、触媒1が適正温度以下になるのを防止する。
【0009】また、排気ガスが高温になる高負荷領域B
では、サルフェートの生成を抑制すべく流路切り換え弁
5の切り換えにより排気ガスをバイパス流路4へ流通さ
せて、排気ガスが触媒1に流入しないようにする。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように、図15,
図16に示す従来の構成では、低温域の排気ガスを温め
て触媒1に流入させる工夫が行なわれているものの、高
温域の排気ガスでは、サルフェート生成を抑制するた
め、触媒をバイパスさせる。したがって、サルフェート
の生成が少なく、かつ、浄化率の高い温度領域のみで排
ガスが浄化され、高排温及び低排温領域では、触媒を使
用しないため汚れた排ガスがそのまま大気に放出されて
しまうという課題がある。
【0011】なお、例えば特開平5─263628号公
報、特開平6─264732号公報、実公平6─825
9号公報、実公平5─1616号公報等にも、関連する
技術が開示されているが、これらの技術は上述の課題を
解決するようなものではなかった。本発明は、上述のよ
うな課題に鑑み創案されたもので、より幅広い運転範囲
で触媒を有効に活用するため、排ガス温度を制御し、し
かも全域で触媒を効率よく使用できるようにした、ディ
ーゼルエンジンの排気浄化装置を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明のディーゼルエンジンの排気浄化装置は、ディ
ーゼルエンジンの排気通路に配設され排気中の有害成分
を浄化する触媒と、該触媒よりも上流側の該排気通路に
設けられ排気圧により駆動される排気タービンと、該排
気タービンに連結され該排気タービンにより回転駆動さ
れるコンプレッサとをそなえ、該コンプレッサから得ら
れる圧縮エアにより該触媒よりも上流の排気通路又は該
触媒を冷却する冷却手段と、該触媒に流入する排気温度
が該触媒の最適活性範囲温度になるように該圧縮エアの
流量を制御する制御手段とが設けられたことを特徴とし
ている。
【0013】また、請求項2記載の本発明のディーゼル
エンジンの排気浄化装置は、上記請求項1記載の構成に
加えて、該排気通路に、排気を該排気タービンに対して
バイパスさせるバイパス通路が設けられるとともに、該
バイパス通路を流通する排気の流量を制御するバイパス
弁が設けられ、該制御手段が、該触媒よりも上流側の排
気温度及び機関運転状態に応じて該バイパス弁の開閉状
態を制御するように構成されていることを特徴としてい
る。
【0014】また、請求項3記載の本発明のディーゼル
エンジンの排気浄化装置は、上記請求項1記載の構成に
加えて、該コンプレッサよりも下流側がエンジン吸気通
路と該冷却手段への冷却通路とに分岐して形成され、該
冷却通路に該冷却通路を流通する空気流量を制御する弁
装置が設けられるとともに、該制御手段が、該触媒より
も上流側の排気温度又は機関運転状態に応じて該弁装置
の開閉状態を制御するように構成されていることを特徴
としている。
【0015】また、請求項4記載の本発明のディーゼル
エンジンの排気浄化装置は、上記請求項3記載の構成に
加えて、該コンプレッサの下流側であって、該エンジン
吸気通路と該冷却通路との分岐部分よりも上流側に、該
コンプレッサにより圧縮されたエアを冷却するためのイ
ンタークーラが設けられていることを特徴としている。
【0016】また、請求項5記載の本発明のディーゼル
エンジンの排気浄化装置は、上記請求項1〜4のいずれ
かに記載の構成に加えて、該冷却手段が、該触媒よりも
上流側の排気通路において形成された内管及び外管から
なる二重管構造を有する熱交換器として構成され、該二
重管構造の該外管に該コンプレッサからの圧縮エアが供
給され、該二重管構造の該内管に該排気を流通させるよ
うに構成されていることを特徴としている。
【0017】また、請求項6記載の本発明のディーゼル
エンジンの排気浄化装置は、上記請求項1〜4のいずれ
かに記載の構成に加えて、該触媒が複数の触媒層を有
し、該触媒が、該触媒層と該コンプレッサからの圧縮エ
アを流通させるエア流路部分とを交互に重合して形成さ
れていることを特徴としている。また、請求項7記載の
本発明のディーゼルエンジンの排気浄化装置は、上記請
求項1〜6のいずれかに記載の構成に加えて、該触媒が
酸化触媒として構成され、該酸化触媒による浄化作用に
おいて、該制御手段により、該触媒に流入する排気温度
が該酸化触媒でサルフェートを発生しない温度範囲とな
るように、該圧縮エアの流量が制御されるように構成さ
れていることを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の実施
形態について説明すると、図1〜図9は本発明の第1実
施形態としてのディーゼルエンジンの排気浄化装置を示
すもので、図1はその要部構成を示す模式図、図2はそ
の流路切り換え弁を示す模式図、図3はその空冷熱交換
器の要部構成を示す模式的断面図、図4〜図6はいずれ
もその空冷熱交換器の他の例の要部構成を示す模式的断
面図、図7〜図9はその動作特性を示す図、図10〜図
12は本発明の第2実施形態としてのディーゼルエンジ
ンの排気浄化装置を示すもので、図10はその要部構成
を示す模式図、図11,図12はその動作特性を示す
図、図13,図14は本発明の第3実施形態としてのデ
ィーゼルエンジンの排気浄化装置を示すもので、図13
はその要部構成を示す模式図、図14はその触媒構造を
示す模式的斜視図である。 (a)第1実施形態の説明 まず、第1実施形態について説明すると、図1に示すよ
うに、ディーゼルエンジンEの排気系100には、排気
中の有害成分を浄化するための触媒1が配設されてい
る。
【0019】また、触媒1よりも上流側の排気系100
には、第1過給機8の排気タービン8Tと、第2過給機
9の排気タービン9Tとが介装されており、各排気ター
ビン8T,9Tは、排気により回転駆動されるように構
成されている。これらの排気タービン8T及び排気ター
ビン9Tには、それぞれコンプレッサ8C及びコンプレ
ッサ9Cが連結されており、各コンプレッサ8C,9C
は、それぞれに連結された排気タービン8T,9Tと同
軸芯上で回転駆動されるようになっている。
【0020】ここで、第1過給機8は、エンジンEの出
力を向上させるために設けられた一般的なターボチャー
ジャであって、コンプレッサ8Cが駆動されると、エア
クリーナ15を介して導入される吸気を加圧してエンジ
ンEに供給するようになっている。また、第1過給機8
の排気タービン8Tは、エンジンEの排気系100の排
気通路2と排気通路16との間に介装されており、排気
タービン8Tを駆動した後の排気ガスは、排気通路16
に排出されるようになっている。
【0021】また、排気通路16の下流側は、排気通路
11とバイパス通路13とに分岐しており、これらの排
気通路11とバイパス通路13との分岐部分には、流路
切り換え弁(バイパス弁)10が介装されている。ま
た、排気通路11は、第2過給機9の排気タービン9T
に接続されており、この排気通路11に排気ガスを流通
させることで排気タービン9Tが駆動されるようになっ
ている。
【0022】そして、排気通路11の排気タービン9T
よりも下流側において、排気通路11とバイパス通路1
3とが合流して排気通路27が構成されている。また、
第2過給機9のコンプレッサ9Cは、大気開放のエア供
給通路12からエアを取り込んで加圧(圧縮)して、下
流側の冷却用エア通路(冷却通路)17に加圧エアを供
給するようになっている。そして、このようにして供給
された加圧エア(又は、圧縮エア)は、冷却用エア通路
17を介して冷却手段としての冷却器(熱交換器)14
に送給されるように構成されている。
【0023】ここで、冷却器14は、例えば図3に示す
ような構造で構成されている。すなわち、図3に示す構
造では、冷却器14は内管20及び外管21からなる二
重管構造をそなえて構成され、外管21にはコンプレッ
サ9Cからの圧縮エアが供給されるようになっている。
また、内管20は排気通路27に接続されており、この
内管20には排気ガスが供給されるようになっている。
そして、このように冷却器14を設けることで、内管2
0内を流通する排気ガスが外管21内の圧縮エアにより
冷却される熱交換構造として構成されている。
【0024】ところで、触媒1に流入する排気ガス温度
を、触媒1の最適活性範囲温度になるように圧縮エアの
流量を制御すべく制御手段Sが設けられている。すなわ
ち、制御手段Sは、流路切り換え弁10とコントローラ
7とから構成されており、流路切り換え弁10は、排気
通路16から排気通路11への流出開度を全閉から全開
まで調整しながら排気通路16から排気通路11への排
気流量を調整するように構成されている。この時、排気
通路16から流入する排気流のうち、排気通路11へ流
出しない残りは排気通路16からバイパス通路13へ流
出する。
【0025】一方、コントローラ7には排気温度やエン
ジン回転数を検出しうるセンサ(図示省略)からの情報
が入力されるようになっており、コンピュータ等で構成
されたコントローラ7は、各センサからの入力信号に基
づいた制御信号を出力して、触媒1上流の排気ガス温度
及び機関運転状態に応じて流路切り換え弁10の開閉制
御を行なうように構成されている。
【0026】ここで、流路切り換え弁10は図2に示す
ように構成されており、弁体10Aを図示しないアクチ
ュエータにより駆動して、バイパス通路13に対する開
度と、排気通路11に対する開度とを調整し、所望状態
の分流が行なわれるように構成されている。このよう
に、制御手段Sは、流路切り換え弁10をコントローラ
7からの制御信号により制御して冷却器14における所
望の冷却を行ない、触媒1の活性が高く浄化効率の高い
温度領域となるように排気ガスの温度制御を行なうよう
になっている。また、触媒1が酸化触媒の場合には、サ
ルフェートを発生させない範囲の触媒入口温度となるよ
うに、制御を行なうようになっている。
【0027】本発明の第1実施形態としてのディーゼル
エンジンの排気浄化装置は上述のように構成されている
ので、次のような動作が行なわれる。まず、エンジンE
が運転されると、排気通路2からの排気により排気ター
ビン8Tを介してコンプレッサ8Cが駆動され、エアク
リーナ15から流入する吸気が、コンプレッサ8Cによ
り加圧されて過給運転が行なわれる。
【0028】一方、エンジンEから排出された排気ガス
は、第1過給機8の排気タービン8Tを駆動した後、排
気通路16及びバイパス通路13を通って触媒1に流入
する。ここで、排気通路16の排気ガスは、その一部
が、流路切り換え弁10を介し排気通路11に流通し、
第2過給機9の排気タービン9Tを駆動した後、バイパ
ス通路13に合流する。そして、このように排気エネル
ギにより排気タービン9Tを駆動することで、排気ガス
が仕事をして排気温度が低下するのである。
【0029】また、排気通路11の流量は、制御手段S
により制御される。すなわち、コントローラ7からの制
御信号により流路切り換え弁10の開度が調整されて、
排気通路11の流量が調整され、排気タービン9Tの駆
動状態が制御されることとなる。そして、排気タービン
9Tの駆動によりコンプレッサ9Cが駆動されるが、こ
れにより、エア供給通路12から流入した大気が圧縮さ
れて、冷却用エア通路17を通じ冷却器14に流入す
る。
【0030】冷却器14では、内管20内の排気ガス
が、外管21内の冷却用エアで冷却され、熱交換が行な
われる。そして、この冷却用エアの供給量を調整するこ
とで、排気ガスの温度制御を行なう。すなわち、触媒1
の活性が高く浄化効率の高い温度領域となるように排気
ガスの温度制御を行なう。また、触媒1が酸化触媒の場
合には、サルフェートを発生させない範囲の触媒入口温
度となるように、排気ガスの温度制御を行なう。
【0031】このような動作により得られる動作特性
を、図7〜図9により説明すると、まず図7に示すよう
に、排気タービン9Tの入口温度が低い場合(軽負荷
時)は、流路切り換え弁10が閉状態(図2参照)で運
転が制御される。また、排気タービン9Tの入口温度が
上昇し、触媒1の入口温度が第1の所定温度になると、
コントローラ7からの制御信号に基づいて流路切り換え
弁10が開き始める。これにより、排気通路11に排気
の一部が流通して、排気タービン9Tが駆動されるとと
もに、コンプレッサ9Cが作動して、冷却器14にエア
が送給される。
【0032】これにより、バイパス通路13における内
管20内の排気ガス温度が低下して、触媒1の入口温度
が低下するのである。そして、このように流路切り換え
弁10を制御することにより、触媒1において効率の良
い浄化が行なわれる。ところで、酸化触媒については、
上述のような触媒入口温度とサルフェート生成量及び触
媒効率との関係は、図8に示すような特性となる。この
ため、図示しない排気温度センサからの情報に基づい
て、触媒入口温度が中央の適正範囲(例えば250〜4
50°C)となるように流路切り換え弁10の作動が制
御される。
【0033】また、NOx触媒については、触媒入口温
度と触媒効率との関係は、図9に示すような特性をそな
えており、この場合は、図示しない排気温度センサから
の情報に基づいて、触媒入口温度が中央の適正範囲(3
00〜500°)となるように流路切り換え弁10の作
動が制御される。さらに、排気通路27における排気ガ
ス温度が低すぎる場合は、流路切り換え弁10を閉じ
て、コンプレッサ9Cの作動を禁止することにより、二
重管構造の冷却器14を保温装置として機能させて、排
気ガス温度を所望の温度範囲に保つことができるのであ
る。
【0034】このように、本装置によれば、排気ガス温
度を、触媒の最高効率温度に制御できるため、排ガス低
減効果やサルフェートの生成量等を大幅に改善すること
ができる。さらに、触媒1が高温になりすぎることがな
いので、触媒1の熱劣化も防止することができる。ま
た、コンプレッサ9cで作られた圧縮空気を、エンジン
吸気に戻さないため、排気中の残存酸素が増大せず、例
えばNOx触媒の場合、触媒効率が低下しないという利
点もある。
【0035】ところで、冷却器14の構成としては、図
3に示すものに限定されるものではなく、例えば図4〜
図6に示すような構造により構成してもよい。そして、
このような構成であっても、上述と同様の動作を実現す
ることができる。ここで、図4に示すものは、1本の外
管21内に複数の小管で構成された内管20を設けたも
のである。そして、このような構造によれば、内管20
の表面積が増大するので、内管20を通る排気ガスの温
度を効率良く低減することができるという利点がある。
【0036】また、図5に示すものは、冷却用エア通路
17の先端にノズル17Aを設け、このノズル17Aか
ら排気通路27に圧縮エア(冷却用エア)を吹き付ける
ことにより、排気通路27内の排気ガスを冷却するよう
に構成したものである。このような構造によれば、冷却
器14を簡単に構成することができるという利点があ
る。
【0037】また、図6に示すものは、ノズル17Aに
より駆動されるタービン22を設け、このタービン22
のプロペラ23により冷却用エアを排気通路27に送給
するようにしたものである。このような構造によれば、
ノズル17Aから送給されるエアが少ない場合でも、よ
り多くのエアを排気通路27に送給することができ、冷
却器14の冷却効率を向上させることができるという利
点がある。 (b)第2実施形態の説明 次に、本発明の第2実施形態について説明すると、本実
施形態では、図10に示すように、エンジンEには過給
機9が付設されており、吸気通路25には、コンプレッ
サ9Cで加圧された吸気を冷却するためのインタークー
ラ24が介装されている。
【0038】そして、吸気通路25は、インタークーラ
24の下流側で冷却用エア通路17と、吸気通路25A
とに分岐しており、冷却用エア通路17は冷却器14に
接続されている。そして、インタークーラ24により冷
却された圧縮エアの一部は、冷却用エア通路17を通っ
て冷却器14に導かれ、排気タービン9Tの下流側の排
気通路27内の排気ガスを冷却するように構成されてい
る。
【0039】また、本装置には、触媒1の入口温度を所
定範囲内に制御するための制御手段Sが設けられてい
る。この制御手段Sは、主にコントローラ7及びコント
ローラ7に連結されたバルブ(弁装置)26により構成
されており、バルブ26の開度を所望状態に制御するこ
とにより、冷却器14に供給する冷却用エア量が調整さ
れるようになっている。
【0040】また、コントローラ7には、図示しない種
々のセンサ類からエンジン回転数情報,エンジン負荷情
報,過給機9のブースト圧情報,触媒1の入口での排気
温度情報等が入力されるようになっており、バルブ26
の開度は、これらの各情報に基づいた制御量に応じて調
整されるようになっている。そして、これにより触媒入
口の排気温度が所定温度範囲となるように制御されるよ
うになっているのである。
【0041】なお、冷却器14は、第1実施形態と同様
に構成されており、例えば、図3に示すような二重管構
造により構成されている。本発明の第2実施形態として
のディーゼルエンジンの排気浄化装置は、上述のように
構成されているので、排気通路27内の排気ガスは、イ
ンタークーラ24により冷却された冷却用エアにより冷
却器14で冷却される。このとき、コントローラ7の制
御信号に基づいてバルブ26の開度状態を制御すること
で排気通路27の冷却が行なわれる。
【0042】これにより、触媒1への流入排ガス温度が
所望の状態に制御され、高い浄化効率を得ることができ
るのである。そして、本装置により、例えば図11,図
12に示すような特性を得ることができる。このうち、
図11に示すグラフは、触媒の入口における排気温度と
エンジンEの負荷率との関係を示すものである。なお、
エンジンEの負荷率は、エンジンEの排気温度に対応し
たものである。この図11に示すように、低負荷域にお
いては、従来の装置では排気温度を十分に高めることが
できなかった。これに対して、本装置では、排気温度が
低い場合には、バルブ26を閉じることにより、排気ガ
スを冷却器14の二重管により保温することで、触媒入
口での排気温度を所定範囲(例えば酸化触媒では250
〜450°C)内となるように制御することができるの
である。
【0043】また、高負荷域においては、従来は、排気
温度が高くなり過ぎたが、本装置によれば、高負荷域に
おいては、バルブ26を開状態に制御して、冷却器14
により排気温度の上昇を抑制することができ、触媒入口
温度を所望状態に保つことができるのである。また、図
12に示すグラフは、触媒効率の特性を示すものであっ
て、横軸はエンジンEの排気温度に対応したものであ
る。図12中、点線は従来の排気浄化装置における触媒
効率を示すものであり、実線は本装置における触媒効率
を示すものである。
【0044】そして、本装置によれば、図11に示すよ
うな温度制御を行なうことで、この図12に示すよう
に、略全ての負荷域において従来の装置よりも触媒効率
を高めることができるのである。このように、本実施形
態においても、第1実施形態とほぼ同様の効果を得るこ
とができるのである。さらに、第1実施形態での効果に
加えて、過給エンジンで空気が過剰となる中高速高負荷
域において、吸気をバイパスさせることで、燃費の悪化
を抑制することができるという利点もある。
【0045】なお、冷却器14の構造としては、図3に
示すような二重管構造のもののほかに、図4〜図6に示
すような構造のものであってもよい。(c)第3実施形
態の説明次に、本発明の第3実施形態について説明する
と、図13に示すように、エンジンEの排気通路2の下
流側には過給機9の排気タービン9Tが設けられ、この
排気タービン9Tの下流側には、排気通路16を介して
触媒1が接続されている。
【0046】また、排気通路2と排気通路16との間に
は、排気を排気タービン9Tからバイパスさせるための
バイパス路13が設けられており、このバイパス路13
中には流路切り換え弁(バイパス弁)10が介装されて
いる。この流路切り換え弁10は、コントローラ7から
の制御信号に基づいて制御されるようになっており、こ
れによりバイパス路13を流れる排気の量を調整するこ
とができるようになっている。
【0047】また、排気タービン9Tには、コンプレッ
サ9Cが接続されており、排気タービン9Tの回転にと
もなってコンプレッサ9Cが回転駆動されるようになっ
ている。そして、コントローラ9Cが駆動されると、エ
アクリーナ15を介して取り込まれたエアが加圧され
て、このエアが冷却用エア通路17を介して冷却器14
に供給されるようになっている。
【0048】ところで、冷却器14に供給されるエアの
流量は、触媒1に流入する排気ガス温度が触媒1の最適
活性範囲温度になるように、制御手段Sにより制御され
るようになっている。ここで、制御手段Sは、流路切り
換え弁10とコントローラ7とから構成されており、流
路切り換え弁10の開度を調整することで排気タービン
9Tの駆動状態を制御するともに、コンプレッサ9Cの
作動を制御して冷却器14に供給されるエアの流量を調
整するようになっているのである。
【0049】そして、制御手段Sにより、第1実施形態
や第2実施形態と同様の制御を行なうようになってい
る。すなわち、コントローラ7には排気温度やエンジン
回転数等の各種の情報が入力されるようになっており、
コントローラ7は、各センサからの入力信号に基づいた
制御信号を出力して、触媒1の入口の排気ガス温度や機
関運転状態に応じて流路切り換え弁10の開閉制御を行
なうようになっているのである。
【0050】一方、図14に示すように、本実施形態で
は、触媒1は冷却器14としての機能を有するように構
成されている。すなわち、図14に示すように、触媒1
は、排気を浄化する触媒層1A〜1Cと、圧縮エアを流
通させるための冷却通路層(エア流路部分)17A〜1
7Cとが交互に重合するように構成されている。また、
触媒1を通過する排気ガスの流れと冷却通路層17A〜
17C内を通る冷却エアとが略直交するように、各触媒
層1A〜1C及び冷却通路層17A〜17Cとが配設さ
れている。
【0051】そして、このような構成により、触媒1を
介して、排気を冷却することができるのである。本発明
の第3実施形態としてのディーゼルエンジンの排気浄化
装置は、上述のように構成されているので、次のような
動作が行なわれる。まず、エンジンEから排出された排
気ガスは、排気通路2を通って排気タービン9Tを駆動
させた後、排気通路16を通って触媒1に流入する。
【0052】また、排気ガスにより排気タービン9Tが
駆動されると、この回転駆動力によりコンプレッサ9C
が駆動される。そして、エアクリーナ15を介して取り
込まれたエアが加圧され、冷却用エア通路17を介して
冷却器14に送給される。ここで、冷却器14は、冷却
機能を有する触媒1として構成されているので、圧縮エ
アが触媒1の冷却通路層(エア流路部分)17A〜17
Cを通ることで、触媒1内の排気ガスの温度が低減され
る。
【0053】また、コントローラ7により、触媒1の排
気ガス温度や機関運転状態に応じて流路切り換え弁10
の開閉状態が制御されることで、バイパス路13を流れ
る排気の量が調整される。これにより、排気タービン9
Tを駆動するための排気ガス流量が調整されて、冷却通
路層17A〜17C内を流通する圧縮エアの流量が調整
されて、触媒1内での排気ガスの温度が適正範囲となる
ように制御されるのである。
【0054】したがって、本実施形態においても、上述
の第1,第2実施形態と略同様の効果を得ることができ
るのである。なお、本実施形態の冷却器14は、上述の
ようなものに限定されるものではなく、例えば第1,第
2実施形態で説明したような冷却器14を適用してもよ
い。また、第1,第2実施形態の冷却器14において第
3実施形態で説明したような冷却器14を用いて構成し
てもよい。
【0055】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のディーゼ
ルエンジンの排気浄化装置によれば、排気ガス温度を、
触媒の最高効率温度に制御できるため、排ガス低減効
果、熱劣化特性、サルフェート生成量、添加HC量等を
いずれも大幅に改善することができる。
【0056】また、従来の過給技術のように、コンプレ
ッサで作られた圧縮空気を、エンジン吸気に戻さないた
め、排気中の残存酸素が増大せず、例えばNOx触媒の
場合では触媒効率が低下しないという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としてのディーゼルエン
ジンの排気浄化装置の要部構成を示す模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態としてのディーゼルエン
ジンの排気浄化装置の流路切り換え弁を示す模式図であ
る。
【図3】本発明の第1実施形態としてのディーゼルエン
ジンの排気浄化装置の空冷熱交換器の要部構成を示す模
式的断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態としてのディーゼルエン
ジンの排気浄化装置の空冷熱交換器の他の例の要部構成
を示す模式的断面図である。
【図5】本発明の第1実施形態としてのディーゼルエン
ジンの排気浄化装置の空冷熱交換器の他の例の要部構成
を示す模式的断面図である。
【図6】本発明の第1実施形態としてのディーゼルエン
ジンの排気浄化装置の空冷熱交換器の他の例の要部構成
を示す模式的断面図である。
【図7】本発明の第1実施形態としてのディーゼルエン
ジンの排気浄化装置の動作特性を説明する図である。
【図8】本発明の第1実施形態としてのディーゼルエン
ジンの排気浄化装置の動作特性を説明する図である。
【図9】本発明の第1実施形態としてのディーゼルエン
ジンの排気浄化装置の動作特性を説明する図である。
【図10】本発明の第2実施形態としてのディーゼルエ
ンジンの排気浄化装置の要部構成を示す模式図である。
【図11】本発明の第2実施形態としてのディーゼルエ
ンジンの排気浄化装置の動作特性を説明する図である。
【図12】本発明の第2実施形態としてのディーゼルエ
ンジンの排気浄化装置の動作特性を説明する図である。
【図13】本発明の第3実施形態としてのディーゼルエ
ンジンの排気浄化装置の要部構成を示す模式図である。
【図14】本発明の第3実施形態としてのディーゼルエ
ンジンの排気浄化装置の触媒の構成を示す模式的斜視図
である。
【図15】従来のディーゼルエンジンの排気浄化装置の
要部構成を示す模式図である。
【図16】従来のディーゼルエンジンの排気浄化装置の
動作特性を示す模式図である。
【符号の説明】
1 触媒 1A〜1C 触媒層 2,11,16,27 排気通路 4 バイパス流路 5 流路切り換え弁 7 コントローラ 8 第1過給機 8C コンプレッサ 8T 排気タービン 9 第2過給機 9C コンプレッサ 9T 排気タービン 10 流路切り換え弁(バイパス弁) 12 エア供給通路 13 バイパス通路 14 冷却手段としての冷却器(熱交換器) 15 エアクリーナ 17 冷却用エア通路(冷却通路) 17A〜17C 冷却通路層(エア流路部分) 20 内管 21 外管 22 タービン 23 プロペラ 24 インタークーラ 25,25A 吸気通路 26 バルブ 100 排気系 S 制御手段
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F01N 3/24 F01N 3/24 T ZAB ZABL 5/04 5/04 A 7/08 7/08 A F02B 37/00 ZAB F02B 37/00 ZAB 302 302D 303H (72)発明者 室田 敏晴 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディーゼルエンジンの排気通路に配設さ
    れ排気中の有害成分を浄化する触媒と、 該触媒よりも上流側の該排気通路に設けられ排気圧によ
    り駆動される排気タービンと、 該排気タービンに連結され該排気タービンにより回転駆
    動されるコンプレッサとをそなえ、 該コンプレッサから得られる圧縮エアにより該触媒より
    も上流の排気通路又は該触媒を冷却する冷却手段と、 該触媒に流入する排気温度が該触媒の最適活性範囲温度
    になるように該圧縮エアの流量を制御する制御手段とが
    設けられたことを特徴とする、ディーゼルエンジンの排
    気浄化装置。
  2. 【請求項2】 該排気通路に、排気を該排気タービンに
    対してバイパスさせるバイパス通路が設けられるととも
    に、該バイパス通路を流通する排気の流量を制御するバ
    イパス弁が設けられ、 該制御手段が、該触媒よりも上流側の排気温度及び機関
    運転状態に応じて該バイパス弁の開閉状態を制御するよ
    うに構成されていることを特徴とする、請求項1記載の
    ディーゼルエンジンの排気浄化装置。
  3. 【請求項3】 該コンプレッサよりも下流側がエンジン
    吸気通路と該冷却手段への冷却通路とに分岐して形成さ
    れ、 該冷却通路に該冷却通路を流通する空気流量を制御する
    弁装置が設けられるとともに、 該制御手段が、該触媒よりも上流側の排気温度又は機関
    運転状態に応じて該弁装置の開閉状態を制御するように
    構成されていることを特徴とする、請求項1記載のディ
    ーゼルエンジンの排気浄化装置。
  4. 【請求項4】 該コンプレッサの下流側であって、該エ
    ンジン吸気通路と該冷却通路との分岐部分よりも上流側
    に、該コンプレッサにより圧縮されたエアを冷却するた
    めのインタークーラが設けられていることを特徴とす
    る、請求項3記載のディーゼルエンジンの排気浄化装
    置。
  5. 【請求項5】 該冷却手段が、該触媒よりも上流側の排
    気通路において形成された内管及び外管からなる二重管
    構造を有する熱交換器として構成され、 該二重管構造の該外管に該コンプレッサからの圧縮エア
    が供給され、該二重管構造の該内管に該排気を流通させ
    るように構成されていることを特徴とする、請求項1〜
    4のいずれかに記載のディーゼルエンジンの排気浄化装
    置。
  6. 【請求項6】 該触媒が複数の触媒層を有し、該触媒
    が、該触媒層と該コンプレッサからの圧縮エアを流通さ
    せるエア流路部分とを交互に重合して形成されているこ
    とを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のディ
    ーゼルエンジンの排気浄化装置。
  7. 【請求項7】 該触媒が酸化触媒として構成され、 該酸化触媒による浄化作用において 該制御手段により、該触媒に流入する排気温度が該酸化
    触媒でサルフェートを発生しない温度範囲となるよう
    に、該圧縮エアの流量が制御されるように構成されてい
    ることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の
    ディーゼルエンジンの排気浄化装置。
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