JPH1054323A - エンジンの燃料噴射装置 - Google Patents
エンジンの燃料噴射装置Info
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- JPH1054323A JPH1054323A JP22736596A JP22736596A JPH1054323A JP H1054323 A JPH1054323 A JP H1054323A JP 22736596 A JP22736596 A JP 22736596A JP 22736596 A JP22736596 A JP 22736596A JP H1054323 A JPH1054323 A JP H1054323A
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- fuel injection
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 この発明は、バランスチャンバへの燃料圧の
供給を開閉弁によって開閉制御することにより、燃料の
無駄な排出や漏れを無くすとともに燃料噴射パターンに
柔軟性を持たせた圧力バランス型燃料噴射装置を提供す
る。 【解決手段】 バランスチャンバ30の排出路であるオ
リフィス31を第一開閉弁34で開閉することにより、
バランスチャンバ30内の燃料圧を変えて、針弁17に
よる噴孔19の開閉を制御する。燃料入口11から燃料
チャンバ25を経てバランスチャンバ30に燃料を供給
する供給路28が、第一開閉弁34とは独立して作動可
能な第二開閉弁40によって開閉される。第一及び第二
開閉弁の作動時間、タイミングを制御することにより燃
料噴射パターンを制御することができる。
供給を開閉弁によって開閉制御することにより、燃料の
無駄な排出や漏れを無くすとともに燃料噴射パターンに
柔軟性を持たせた圧力バランス型燃料噴射装置を提供す
る。 【解決手段】 バランスチャンバ30の排出路であるオ
リフィス31を第一開閉弁34で開閉することにより、
バランスチャンバ30内の燃料圧を変えて、針弁17に
よる噴孔19の開閉を制御する。燃料入口11から燃料
チャンバ25を経てバランスチャンバ30に燃料を供給
する供給路28が、第一開閉弁34とは独立して作動可
能な第二開閉弁40によって開閉される。第一及び第二
開閉弁の作動時間、タイミングを制御することにより燃
料噴射パターンを制御することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ディーゼル機関
等のエンジンに適用されるエンジンの燃料噴射装置に関
する。
等のエンジンに適用されるエンジンの燃料噴射装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、ディーゼル機関等のエンジンにお
いて、燃焼室への燃料の噴射量や噴射時期等の制御を行
う燃料噴射装置として、例えば、特開平3−964号公
報、特開平6−108948号公報、特開平2−161
165号公報、又は特公平4−19381号公報に開示
されたものがある。
いて、燃焼室への燃料の噴射量や噴射時期等の制御を行
う燃料噴射装置として、例えば、特開平3−964号公
報、特開平6−108948号公報、特開平2−161
165号公報、又は特公平4−19381号公報に開示
されたものがある。
【0003】特開平3−964号公報又は特開平6−1
08948号公報に開示されている燃料噴射装置は、噴
射ノズルの先端に形成された噴孔を開閉する針弁を有し
ており、噴射ノズル先端側において噴孔を開放する方向
に作用する燃料圧を受けて針弁を開く方向に作用する力
と、バランスチャンバ内の燃料圧に基づいて針弁を閉じ
る方向に作用する力とのバランスによって燃料噴射を制
御している。図5は、上記の従来の燃料噴射装置におい
て燃料噴射を制御するためのバランスチャンバ付近の要
部を示す図であるが、針弁(図示せず。)に連結された
コントロールピストン50の上部における燃料噴射装置
本体51(又はプラグ等の当該本体と一体的な部品)内
にはバランスチャンバ52が形成されている。バランス
チャンバ52には、図示しない燃料供給源から燃料を供
給する供給路53が連通しており、その途中に絞り54
が設けられている。バランスチャンバ52から燃料を排
出する排出路55は、燃料路56及びオリフィス57か
らなり、オリフィス57は、図示しないコントロールユ
ニットからの制御信号によって動作する電磁弁58によ
って開閉制御される。即ち、電磁弁58によってオリフ
ィス57を開くと排出路55から燃料は排出されるが、
供給路53からの燃料の供給は絞り54によって制限さ
れているので、バランスチャンバ52内の燃料圧は低下
し、コントロールピストン50即ち針弁がリフトされて
燃料の噴射が行われる。一方、電磁弁58によってオリ
フィス57を閉じると、排出路55からの燃料の排出は
停止される。絞り54を介して供給路53から燃料が供
給されるので、バランスチャンバ52内の燃料圧は回復
し、コントロールピストン50即ち針弁が下降されて燃
料の噴射は停止される。
08948号公報に開示されている燃料噴射装置は、噴
射ノズルの先端に形成された噴孔を開閉する針弁を有し
ており、噴射ノズル先端側において噴孔を開放する方向
に作用する燃料圧を受けて針弁を開く方向に作用する力
と、バランスチャンバ内の燃料圧に基づいて針弁を閉じ
る方向に作用する力とのバランスによって燃料噴射を制
御している。図5は、上記の従来の燃料噴射装置におい
て燃料噴射を制御するためのバランスチャンバ付近の要
部を示す図であるが、針弁(図示せず。)に連結された
コントロールピストン50の上部における燃料噴射装置
本体51(又はプラグ等の当該本体と一体的な部品)内
にはバランスチャンバ52が形成されている。バランス
チャンバ52には、図示しない燃料供給源から燃料を供
給する供給路53が連通しており、その途中に絞り54
が設けられている。バランスチャンバ52から燃料を排
出する排出路55は、燃料路56及びオリフィス57か
らなり、オリフィス57は、図示しないコントロールユ
ニットからの制御信号によって動作する電磁弁58によ
って開閉制御される。即ち、電磁弁58によってオリフ
ィス57を開くと排出路55から燃料は排出されるが、
供給路53からの燃料の供給は絞り54によって制限さ
れているので、バランスチャンバ52内の燃料圧は低下
し、コントロールピストン50即ち針弁がリフトされて
燃料の噴射が行われる。一方、電磁弁58によってオリ
フィス57を閉じると、排出路55からの燃料の排出は
停止される。絞り54を介して供給路53から燃料が供
給されるので、バランスチャンバ52内の燃料圧は回復
し、コントロールピストン50即ち針弁が下降されて燃
料の噴射は停止される。
【0004】また、特開平6−108948号公報に開
示された燃料噴射装置は、針弁のリフト制御について
は、電磁弁によって排出路が開閉制御される圧力制御部
材に形成された燃料通路の一部である小孔、即ちオリフ
ィスの断面の大きさを設定することによって、針弁をゆ
っくりとリフトさせるという制御を行っており、このよ
うな制御によって初期噴射率の低減を図っている。
示された燃料噴射装置は、針弁のリフト制御について
は、電磁弁によって排出路が開閉制御される圧力制御部
材に形成された燃料通路の一部である小孔、即ちオリフ
ィスの断面の大きさを設定することによって、針弁をゆ
っくりとリフトさせるという制御を行っており、このよ
うな制御によって初期噴射率の低減を図っている。
【0005】一方、特開平2−161165号公報や特
公平4−19381号公報には、三方弁を用いた電磁制
御式の燃料噴射装置が開示されている。図6に示すよう
に、この形式の燃料噴射装置における三方弁64は、バ
ランスチャンバ60に連通する通路61と、コモンレー
ル71を介して燃料供給ポンプ70と接続した供給路6
2と、リザーバ72に至る排出路63とをコントロール
ユニット79からの制御信号により切り換えて、燃料噴
射の開始と終了とを制御している。針弁73の周囲には
通路74を介してコモンレール71から燃料が供給され
る。三方弁64がバランスチャンバ60と排出路63と
を連通すると同時に供給路62を閉鎖すると、バランス
チャンバ60内の高圧燃料が三方弁64を経て排出路6
3に漏れ出てバランスチャンバ60内の燃料圧を下げる
ので、針弁73は、リフトして燃料の噴射を可能とす
る。そして、供給路62の閉鎖によって高圧燃料がバラ
ンスチャンバ60に流入するのを防止しようとするもの
である。また、三方弁64が供給路62と通路61とを
連通して排出路63を閉鎖すると、バランスチャンバ6
0内に高い燃料圧が回復するので、針弁73は、下降し
て燃料の噴射を停止する。そして、特開平2−1611
65号公報に開示されている燃料噴射装置においては、
小径及び大径のコマンドピストン75,76と、順次作
用する荷重の異なる二つのリターンスプリング77,7
8を用いることにより、初期噴射率を階段状に制御する
という針弁73のリフト制御を行っている。
公平4−19381号公報には、三方弁を用いた電磁制
御式の燃料噴射装置が開示されている。図6に示すよう
に、この形式の燃料噴射装置における三方弁64は、バ
ランスチャンバ60に連通する通路61と、コモンレー
ル71を介して燃料供給ポンプ70と接続した供給路6
2と、リザーバ72に至る排出路63とをコントロール
ユニット79からの制御信号により切り換えて、燃料噴
射の開始と終了とを制御している。針弁73の周囲には
通路74を介してコモンレール71から燃料が供給され
る。三方弁64がバランスチャンバ60と排出路63と
を連通すると同時に供給路62を閉鎖すると、バランス
チャンバ60内の高圧燃料が三方弁64を経て排出路6
3に漏れ出てバランスチャンバ60内の燃料圧を下げる
ので、針弁73は、リフトして燃料の噴射を可能とす
る。そして、供給路62の閉鎖によって高圧燃料がバラ
ンスチャンバ60に流入するのを防止しようとするもの
である。また、三方弁64が供給路62と通路61とを
連通して排出路63を閉鎖すると、バランスチャンバ6
0内に高い燃料圧が回復するので、針弁73は、下降し
て燃料の噴射を停止する。そして、特開平2−1611
65号公報に開示されている燃料噴射装置においては、
小径及び大径のコマンドピストン75,76と、順次作
用する荷重の異なる二つのリターンスプリング77,7
8を用いることにより、初期噴射率を階段状に制御する
という針弁73のリフト制御を行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5に
示すように、上記特開平3−964号公報や特開平6−
108948号公報に開示されている燃料噴射装置は、
バランスチャンバ52からの排出路55に二方弁として
電磁弁58を設けて、排出路55の開閉を制御する方式
を採っているので、バランスチャンバ52内の燃料圧
は、バランスチャンバ52に対する燃料の供給路53に
おける絞り54と燃料の排出路55におけるオリフィス
57の断面積の比によって一義的に決定され、しかも絞
り54とオリフィス57とは一旦製作されると断面積の
変更は事実上不可能である。したがって、バランスチャ
ンバ52内の燃料圧の制御、即ち、燃料の噴射パターン
を任意に制御することができない。
示すように、上記特開平3−964号公報や特開平6−
108948号公報に開示されている燃料噴射装置は、
バランスチャンバ52からの排出路55に二方弁として
電磁弁58を設けて、排出路55の開閉を制御する方式
を採っているので、バランスチャンバ52内の燃料圧
は、バランスチャンバ52に対する燃料の供給路53に
おける絞り54と燃料の排出路55におけるオリフィス
57の断面積の比によって一義的に決定され、しかも絞
り54とオリフィス57とは一旦製作されると断面積の
変更は事実上不可能である。したがって、バランスチャ
ンバ52内の燃料圧の制御、即ち、燃料の噴射パターン
を任意に制御することができない。
【0007】具体的には、噴射率特性が、バランスチャ
ンバ52の排出路55の径とリターンスプリング(図示
せず。)のばね荷重により決定されてしまうため、エン
ジンの運転状態に応じて様々な噴射率特性を使い分ける
ことが困難である。また、特開平6−108948号公
報に開示されているような燃料噴射装置の制御装置にお
いても、噴射率特性は小孔であるオリフィス径で決定さ
れてしまうため、初期噴射率の低減に限界があるととも
に、オリフィス径の加工誤差等に基づいて噴射率特性に
バラツキが生じる。
ンバ52の排出路55の径とリターンスプリング(図示
せず。)のばね荷重により決定されてしまうため、エン
ジンの運転状態に応じて様々な噴射率特性を使い分ける
ことが困難である。また、特開平6−108948号公
報に開示されているような燃料噴射装置の制御装置にお
いても、噴射率特性は小孔であるオリフィス径で決定さ
れてしまうため、初期噴射率の低減に限界があるととも
に、オリフィス径の加工誤差等に基づいて噴射率特性に
バラツキが生じる。
【0008】更に、バランスチャンバ52の排出路55
に設けられた電磁弁58である二方弁の開閉により燃料
噴射の開始と終了を制御しているが、コモンレール等の
燃料供給源に連通する供給路53が常に開放されている
ため、燃料噴射期間中には常に高圧燃料が供給路53、
バランスチャンバ52及び排出路55を経てリークされ
続ける構造となっており、燃料ポンプの無駄な仕事が増
加し、燃費悪化の原因となっている。
に設けられた電磁弁58である二方弁の開閉により燃料
噴射の開始と終了を制御しているが、コモンレール等の
燃料供給源に連通する供給路53が常に開放されている
ため、燃料噴射期間中には常に高圧燃料が供給路53、
バランスチャンバ52及び排出路55を経てリークされ
続ける構造となっており、燃料ポンプの無駄な仕事が増
加し、燃費悪化の原因となっている。
【0009】一方、特開平2−161165号公報や特
公平4−19381号公報に開示されているような燃料
噴射装置においては、上記のようにバランスチャンバ6
0に連通する通路61と、燃料供給ポンプからの供給路
62と、リザーバ72に至る排出路63とを切り換える
三方弁64を設けることにより、二方弁としての電磁弁
を設けた燃料噴射装置において見られるような燃料がバ
ランスチャンバを通して流れ続ける現象を回避しようと
している。しかし、図7及び図8に示されるように、燃
料噴射中においては、三方弁64は、バランスチャンバ
60に連通する供給路62を閉鎖しているから、燃費を
悪化させることがないようでも、実際には三方弁64に
おける摺動間隙から高圧燃料がリークし、二方弁以上に
燃費が悪化してしまうことが分かっている。即ち、図7
に示すように、電磁弁のソレノイド弁体66が弁軸65
に対して相対的に下降して、バランスチャンバ60に連
通する通路61が、開放されたシール部68を介して供
給路62に連通され、リザーバに至る排出路63が、シ
ール部67によって通路61と供給路62とに対して閉
鎖されているとき、或いは、図8に示すように、ソレノ
イド弁体66が上昇し、その結果開放されたシール部6
7を介してバランスチャンバ60に連通する通路61が
排出路63に連通され、供給路62が弁軸65との間で
シール部68によって閉鎖されているときにも、供給路
62からの高圧燃料は、ソレノイド弁体66と燃料噴射
装置本体との間の摺動間隙69からリークすることが分
かっている。
公平4−19381号公報に開示されているような燃料
噴射装置においては、上記のようにバランスチャンバ6
0に連通する通路61と、燃料供給ポンプからの供給路
62と、リザーバ72に至る排出路63とを切り換える
三方弁64を設けることにより、二方弁としての電磁弁
を設けた燃料噴射装置において見られるような燃料がバ
ランスチャンバを通して流れ続ける現象を回避しようと
している。しかし、図7及び図8に示されるように、燃
料噴射中においては、三方弁64は、バランスチャンバ
60に連通する供給路62を閉鎖しているから、燃費を
悪化させることがないようでも、実際には三方弁64に
おける摺動間隙から高圧燃料がリークし、二方弁以上に
燃費が悪化してしまうことが分かっている。即ち、図7
に示すように、電磁弁のソレノイド弁体66が弁軸65
に対して相対的に下降して、バランスチャンバ60に連
通する通路61が、開放されたシール部68を介して供
給路62に連通され、リザーバに至る排出路63が、シ
ール部67によって通路61と供給路62とに対して閉
鎖されているとき、或いは、図8に示すように、ソレノ
イド弁体66が上昇し、その結果開放されたシール部6
7を介してバランスチャンバ60に連通する通路61が
排出路63に連通され、供給路62が弁軸65との間で
シール部68によって閉鎖されているときにも、供給路
62からの高圧燃料は、ソレノイド弁体66と燃料噴射
装置本体との間の摺動間隙69からリークすることが分
かっている。
【0010】したがって、従来の燃料噴射装置において
は、燃料噴射量及び噴射時期等の燃料噴射特性をエンジ
ンの運転状況に応じて柔軟に対応させることができない
という状況にあり、このような状況を背景として、特に
初期噴射率の制御パターンを柔軟性良く変更できるよう
にすることが燃料噴射制御上好ましいという技術的な課
題が存在している。また、燃料噴射期間中に供給路から
バランスチャンバを通って排出路へ燃料が常時排出され
ることがなくなれば、燃料供給ポンプの無駄な仕事が減
少し、省エネルギーの観点からも好ましいという課題が
ある。
は、燃料噴射量及び噴射時期等の燃料噴射特性をエンジ
ンの運転状況に応じて柔軟に対応させることができない
という状況にあり、このような状況を背景として、特に
初期噴射率の制御パターンを柔軟性良く変更できるよう
にすることが燃料噴射制御上好ましいという技術的な課
題が存在している。また、燃料噴射期間中に供給路から
バランスチャンバを通って排出路へ燃料が常時排出され
ることがなくなれば、燃料供給ポンプの無駄な仕事が減
少し、省エネルギーの観点からも好ましいという課題が
ある。
【0011】この発明の目的は、上記課題を解決するこ
とであり、バランスチャンバへの燃料圧の供給をオリフ
ィス径に依存したり、バランスチャンバへの燃料圧の供
給と排出とを連動させた三方弁のような制御弁に依存す
るのではなく、バランスチャンバへの燃料圧の供給を、
排出路に設けた開閉弁とは独立した開閉弁によって開閉
制御することにより、燃料噴射中は、供給路からバラン
スチャンバへの燃料の供給を停止することで燃料の無駄
な排出や漏れを無くして省エネルギーに寄与し、しか
も、燃料噴射率及び燃料噴射時期等の制御パターンを変
更して、エンジンの運転状態に応じた柔軟性を持った、
特に初期噴射率のような燃料噴射率制御を可能としたエ
ンジンの燃料噴射装置を提供することである。
とであり、バランスチャンバへの燃料圧の供給をオリフ
ィス径に依存したり、バランスチャンバへの燃料圧の供
給と排出とを連動させた三方弁のような制御弁に依存す
るのではなく、バランスチャンバへの燃料圧の供給を、
排出路に設けた開閉弁とは独立した開閉弁によって開閉
制御することにより、燃料噴射中は、供給路からバラン
スチャンバへの燃料の供給を停止することで燃料の無駄
な排出や漏れを無くして省エネルギーに寄与し、しか
も、燃料噴射率及び燃料噴射時期等の制御パターンを変
更して、エンジンの運転状態に応じた柔軟性を持った、
特に初期噴射率のような燃料噴射率制御を可能としたエ
ンジンの燃料噴射装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を解決するため、以下のように構成されている。即ち、
この発明は、燃料を噴射する噴孔を備えた本体内を往復
動し且つ前記噴孔を開放する方向に作用する燃料圧を受
ける第一受圧面を有する弁体、前記本体内で前記弁体の
回りに形成された燃料チャンバ、前記本体内に形成され
且つ前記噴孔を閉じる方向に作用して前記弁体のリフト
を制御する燃料圧を受ける前記弁体の第二受圧面が露出
されたバランスチャンバ、前記燃料チャンバと前記バラ
ンスチャンバとを連通して燃料圧を供給する供給路、前
記バランスチャンバ内の燃料圧を解放する排出路を開閉
する第一開閉弁、燃料噴射を開始するために前記第一開
閉弁を駆動して前記排出路を開く第一アクチュエータ、
前記供給路を開閉する第二開閉弁、及び燃料噴射を終了
するために前記第二開閉弁を駆動して前記供給路を開く
第二アクチュエータから成るエンジンの燃料噴射装置に
関する。
を解決するため、以下のように構成されている。即ち、
この発明は、燃料を噴射する噴孔を備えた本体内を往復
動し且つ前記噴孔を開放する方向に作用する燃料圧を受
ける第一受圧面を有する弁体、前記本体内で前記弁体の
回りに形成された燃料チャンバ、前記本体内に形成され
且つ前記噴孔を閉じる方向に作用して前記弁体のリフト
を制御する燃料圧を受ける前記弁体の第二受圧面が露出
されたバランスチャンバ、前記燃料チャンバと前記バラ
ンスチャンバとを連通して燃料圧を供給する供給路、前
記バランスチャンバ内の燃料圧を解放する排出路を開閉
する第一開閉弁、燃料噴射を開始するために前記第一開
閉弁を駆動して前記排出路を開く第一アクチュエータ、
前記供給路を開閉する第二開閉弁、及び燃料噴射を終了
するために前記第二開閉弁を駆動して前記供給路を開く
第二アクチュエータから成るエンジンの燃料噴射装置に
関する。
【0013】この燃料噴射装置は、上記のように構成さ
れているため、二つの開閉弁を開閉制御することによっ
て、様々な噴射率特性、特に初期噴射率特性を得ること
ができる。即ち、燃料圧を解放する排出路に設けられた
第一開閉弁、及び燃料チャンバとバランスチャンバとを
連通して燃料圧を供給する供給路に設けられた第二開閉
弁を、それぞれ第一及び第二のアクチュエータで開閉作
動可能にしているので、第一開閉弁の作動は第二開閉弁
の作動と一義的に設定されるのではなく、第二開閉弁の
開閉制御の元で第一開閉弁の開閉制御を任意に設定する
ことが可能となる。このような両開閉弁の開閉制御によ
り、バランスチャンバ内の燃料圧が変わり、したがって
針弁のリフト量、即ち燃料噴射率が変わり、微細な燃料
噴射率制御を行うことができる。例えば、第二開閉弁を
閉じておくと、燃料供給源からは高い燃料圧がバランス
チャンバに供給されないので、たとえバランスチャンバ
内の燃料圧が低下しても高い燃料圧に回復させることが
できない。この状態で第一開閉弁を開くと、バランスチ
ャンバから燃料が排出路に排出され、燃料の排出分だけ
バランスチャンバ内の燃料圧は低下していき、燃料圧の
低下分だけ針弁のリフト量が増加する。しかも、第二開
閉弁が閉じているためバランスチャンバに燃料が供給さ
れないので、大量の燃料が排出されるという無駄な仕事
もない。第二アクチュエータの作動によって第二開閉弁
が駆動されると、供給路が開かれるので、バランスチャ
ンバ内に高い燃料圧が回復し、燃料噴射が終了する。
れているため、二つの開閉弁を開閉制御することによっ
て、様々な噴射率特性、特に初期噴射率特性を得ること
ができる。即ち、燃料圧を解放する排出路に設けられた
第一開閉弁、及び燃料チャンバとバランスチャンバとを
連通して燃料圧を供給する供給路に設けられた第二開閉
弁を、それぞれ第一及び第二のアクチュエータで開閉作
動可能にしているので、第一開閉弁の作動は第二開閉弁
の作動と一義的に設定されるのではなく、第二開閉弁の
開閉制御の元で第一開閉弁の開閉制御を任意に設定する
ことが可能となる。このような両開閉弁の開閉制御によ
り、バランスチャンバ内の燃料圧が変わり、したがって
針弁のリフト量、即ち燃料噴射率が変わり、微細な燃料
噴射率制御を行うことができる。例えば、第二開閉弁を
閉じておくと、燃料供給源からは高い燃料圧がバランス
チャンバに供給されないので、たとえバランスチャンバ
内の燃料圧が低下しても高い燃料圧に回復させることが
できない。この状態で第一開閉弁を開くと、バランスチ
ャンバから燃料が排出路に排出され、燃料の排出分だけ
バランスチャンバ内の燃料圧は低下していき、燃料圧の
低下分だけ針弁のリフト量が増加する。しかも、第二開
閉弁が閉じているためバランスチャンバに燃料が供給さ
れないので、大量の燃料が排出されるという無駄な仕事
もない。第二アクチュエータの作動によって第二開閉弁
が駆動されると、供給路が開かれるので、バランスチャ
ンバ内に高い燃料圧が回復し、燃料噴射が終了する。
【0014】また、上記燃料噴射装置において、前記バ
ランスチャンバは、前記本体の一部を構成し且つ前記弁
体を摺動可能に嵌入した中空穴部を備えたコントロール
スリーブにおいて前記第二受圧面上の前記中空穴部内に
形成されており、前記燃料チャンバは前記コントロール
スリーブの回りに形成されており、前記供給路は前記コ
ントロールスリーブを貫いて形成されている。
ランスチャンバは、前記本体の一部を構成し且つ前記弁
体を摺動可能に嵌入した中空穴部を備えたコントロール
スリーブにおいて前記第二受圧面上の前記中空穴部内に
形成されており、前記燃料チャンバは前記コントロール
スリーブの回りに形成されており、前記供給路は前記コ
ントロールスリーブを貫いて形成されている。
【0015】このように構成されたエンジンの燃料噴射
装置によれば、バランスチャンバ、燃料チャンバ及び燃
料圧の供給路等の燃料噴射装置の主要な構造をコントロ
ールスリーブの回りに集結させることができ、燃料噴射
装置としての構造が簡素化されるとともに、組立やコス
ト等の燃料噴射装置の製作の点からも有利である。
装置によれば、バランスチャンバ、燃料チャンバ及び燃
料圧の供給路等の燃料噴射装置の主要な構造をコントロ
ールスリーブの回りに集結させることができ、燃料噴射
装置としての構造が簡素化されるとともに、組立やコス
ト等の燃料噴射装置の製作の点からも有利である。
【0016】また、上記燃料噴射装置において、前記第
一アクチュエータ及び第二アクチュエータはソレノイド
を有する電磁アクチュエータであり、前記第一開閉弁は
ばねによって閉じる方向に付勢され且つ前記ソレノイド
で開く方向に駆動されるアーマチュアを具備しており、
前記第二開閉弁はばねによって開く方向に付勢され且つ
前記ソレノイドで閉じる方向に駆動されるアーマチュア
を具備している。
一アクチュエータ及び第二アクチュエータはソレノイド
を有する電磁アクチュエータであり、前記第一開閉弁は
ばねによって閉じる方向に付勢され且つ前記ソレノイド
で開く方向に駆動されるアーマチュアを具備しており、
前記第二開閉弁はばねによって開く方向に付勢され且つ
前記ソレノイドで閉じる方向に駆動されるアーマチュア
を具備している。
【0017】このように構成されたエンジンの燃料噴射
装置によれば、電磁アクチュエータである第一アクチュ
エータ及び第二アクチュエータの作動は、ソレノイドの
励磁又は解磁の作動であって、また、通常はばねによっ
て閉じる方向に付勢されているアーマチュアで構成され
ている第一開閉弁、及び通常はばねによって開く方向に
付勢されているアーマチュアで構成されている第二開閉
弁は、かかる第一アクチュエータ及び第二アクチュエー
タのソレノイドの励磁によって開く又は閉じる方向に駆
動されるものであるので、結局、第一開閉弁及び第二開
閉弁の開閉制御を電子回路的に簡単に行うことができ
る。また、第二開閉弁については、第二開閉弁の閉弁の
ために行うソレノイドの励磁を、燃料噴射期間を含む短
時間だけ行えば良いので、消費電力が少なくて済む。
装置によれば、電磁アクチュエータである第一アクチュ
エータ及び第二アクチュエータの作動は、ソレノイドの
励磁又は解磁の作動であって、また、通常はばねによっ
て閉じる方向に付勢されているアーマチュアで構成され
ている第一開閉弁、及び通常はばねによって開く方向に
付勢されているアーマチュアで構成されている第二開閉
弁は、かかる第一アクチュエータ及び第二アクチュエー
タのソレノイドの励磁によって開く又は閉じる方向に駆
動されるものであるので、結局、第一開閉弁及び第二開
閉弁の開閉制御を電子回路的に簡単に行うことができ
る。また、第二開閉弁については、第二開閉弁の閉弁の
ために行うソレノイドの励磁を、燃料噴射期間を含む短
時間だけ行えば良いので、消費電力が少なくて済む。
【0018】更に、上記燃料噴射装置において、前記第
一開閉弁は燃料噴射期間の初期に一旦閉じることができ
る。第一開閉弁を閉じると、バランスチャンバからの燃
料の排出がなくなりバランスチャンバ内の燃料圧は第一
開閉弁の閉弁時の圧力が維持され、針弁のリフト量も第
一開閉弁を閉じた時のリフト量が維持される。第一開閉
弁の開閉を繰り返すと、その開弁の都度、バランスチャ
ンバから燃料が排出されてバランスチャンバ内の燃料圧
が低下する。したがって、燃料噴射期間中、第一開閉弁
の開弁の都度針弁リフト量を階段状に順次上昇させるこ
とができる。
一開閉弁は燃料噴射期間の初期に一旦閉じることができ
る。第一開閉弁を閉じると、バランスチャンバからの燃
料の排出がなくなりバランスチャンバ内の燃料圧は第一
開閉弁の閉弁時の圧力が維持され、針弁のリフト量も第
一開閉弁を閉じた時のリフト量が維持される。第一開閉
弁の開閉を繰り返すと、その開弁の都度、バランスチャ
ンバから燃料が排出されてバランスチャンバ内の燃料圧
が低下する。したがって、燃料噴射期間中、第一開閉弁
の開弁の都度針弁リフト量を階段状に順次上昇させるこ
とができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ、こ
の発明の実施例を説明する。図1はこの発明によるエン
ジンの燃料噴射装置の一実施例を示す断面図、図2はそ
の要部拡大断面図、図3は燃料噴射サイクルにおける第
一開閉弁と第二開閉弁との開閉作動と針弁のリフト量と
の関係の一例を示すグラフ、そして図4はエンジン回転
速度と負荷の大きさに応じた各種の燃料噴射制御パター
ンを示す図である。
の発明の実施例を説明する。図1はこの発明によるエン
ジンの燃料噴射装置の一実施例を示す断面図、図2はそ
の要部拡大断面図、図3は燃料噴射サイクルにおける第
一開閉弁と第二開閉弁との開閉作動と針弁のリフト量と
の関係の一例を示すグラフ、そして図4はエンジン回転
速度と負荷の大きさに応じた各種の燃料噴射制御パター
ンを示す図である。
【0020】この燃料噴射装置は、コモンレール噴射シ
ステム、或いはアキュムレータ噴射システム(図示せ
ず。)に適用される。燃料噴射ポンプから燃料が供給さ
れる共通の通路や蓄圧室(以下、「コモンレール」とい
う。)を通じて供給された燃料は、エンジンに設けた各
燃焼室に噴射される。この燃料噴射装置における本体1
はシリンダヘッド等のベースに設けた穴部(図示せ
ず。)にシール部材を介して密封状態に取り付けられ
る。本体1の下端には、ノズルが密封状態に固定されて
いる。
ステム、或いはアキュムレータ噴射システム(図示せ
ず。)に適用される。燃料噴射ポンプから燃料が供給さ
れる共通の通路や蓄圧室(以下、「コモンレール」とい
う。)を通じて供給された燃料は、エンジンに設けた各
燃焼室に噴射される。この燃料噴射装置における本体1
はシリンダヘッド等のベースに設けた穴部(図示せ
ず。)にシール部材を介して密封状態に取り付けられ
る。本体1の下端には、ノズルが密封状態に固定されて
いる。
【0021】燃料入口プラグ2は、本体1の上部に形成
されたプラグ取付け穴3に螺入して取り付けられてい
る。本体1と燃料入口プラグ2との間のシールは、シー
ル部材4によって達成されている。また、本体1の上端
部には、後述する針弁を往復動させるためのソレノイド
式動弁機構5がスリーブナット6を本体1のねじ部に螺
入することによって固定されている。ソレノイド式動弁
機構5及び本体1とスリーブナット6との間はシール部
材7,8でシールされている。高圧燃料供給源であるコ
モンレールからの燃料は、燃料入口プラグ2を通じてこ
の燃料噴射装置に供給される。また、ソレノイド式動弁
機構5は、コントロールユニット9から供給される制御
信号によってソレノイドの励磁と消磁とを行う。ソレノ
イド式動弁機構5は、バランスチャンバ30内の燃料圧
を排出路(後述の燃料路32、オリフィス31、中空室
33及び燃料戻りパイプ39)を通じて解放する第一ア
クチュエータを構成している。
されたプラグ取付け穴3に螺入して取り付けられてい
る。本体1と燃料入口プラグ2との間のシールは、シー
ル部材4によって達成されている。また、本体1の上端
部には、後述する針弁を往復動させるためのソレノイド
式動弁機構5がスリーブナット6を本体1のねじ部に螺
入することによって固定されている。ソレノイド式動弁
機構5及び本体1とスリーブナット6との間はシール部
材7,8でシールされている。高圧燃料供給源であるコ
モンレールからの燃料は、燃料入口プラグ2を通じてこ
の燃料噴射装置に供給される。また、ソレノイド式動弁
機構5は、コントロールユニット9から供給される制御
信号によってソレノイドの励磁と消磁とを行う。ソレノ
イド式動弁機構5は、バランスチャンバ30内の燃料圧
を排出路(後述の燃料路32、オリフィス31、中空室
33及び燃料戻りパイプ39)を通じて解放する第一ア
クチュエータを構成している。
【0022】本体1には、コントロールピストン14と
コントロールピストン14に連結された針弁17とから
なる弁体を貫通させる中央貫通孔10が形成されると共
に、中央貫通孔10と燃料入口プラグ2の燃料入口11
とを連通する送油穴12が形成されている。また、本体
1の中央貫通孔10のほぼ中央部には、中央貫通孔10
が縮径されたガイド部13が形成され、ガイド部13に
はコントロールピストン14が貫通して摺動可能となっ
ている。また、本体1の先端にばね15aに抗してねじ
込まれて固定されたノズル本体15には、中央貫通穴1
8が形成されている。針弁17は、中央貫通穴18内に
隙間20を残す状態で摺動可能に挿通されている。針弁
17の回りに形成される隙間20は高圧燃料の通路を形
成している。針弁17の先端に形成されたテーパ面22
は、ノズル本体15のシート面21と座着可能であり、
座着したときには針弁17は閉弁する。テーパ面22は
燃料圧を受けて弁体を上昇させる第一受圧面を構成して
いる。ノズル本体15の燃焼室側先端部に設けられたノ
ズル先端16には燃料を内燃機関の燃焼室に噴射する噴
孔19が形成されている。針弁17の先端のテーパ面2
2とノズル本体15に形成された噴孔19が形成された
シート面21との間が離れると針弁17が開いた状態と
なり、高圧燃料は噴孔19から燃焼室へ噴射される。
コントロールピストン14に連結された針弁17とから
なる弁体を貫通させる中央貫通孔10が形成されると共
に、中央貫通孔10と燃料入口プラグ2の燃料入口11
とを連通する送油穴12が形成されている。また、本体
1の中央貫通孔10のほぼ中央部には、中央貫通孔10
が縮径されたガイド部13が形成され、ガイド部13に
はコントロールピストン14が貫通して摺動可能となっ
ている。また、本体1の先端にばね15aに抗してねじ
込まれて固定されたノズル本体15には、中央貫通穴1
8が形成されている。針弁17は、中央貫通穴18内に
隙間20を残す状態で摺動可能に挿通されている。針弁
17の回りに形成される隙間20は高圧燃料の通路を形
成している。針弁17の先端に形成されたテーパ面22
は、ノズル本体15のシート面21と座着可能であり、
座着したときには針弁17は閉弁する。テーパ面22は
燃料圧を受けて弁体を上昇させる第一受圧面を構成して
いる。ノズル本体15の燃焼室側先端部に設けられたノ
ズル先端16には燃料を内燃機関の燃焼室に噴射する噴
孔19が形成されている。針弁17の先端のテーパ面2
2とノズル本体15に形成された噴孔19が形成された
シート面21との間が離れると針弁17が開いた状態と
なり、高圧燃料は噴孔19から燃焼室へ噴射される。
【0023】また、本体1の中央貫通孔10にはコント
ロールスリーブ23が嵌合しているとともに、中央貫通
孔10の上部段部にコントロールスリーブ23の肩部が
当接して突き当てシール面24が形成されている。コン
トロールスリーブ23の回りには中央貫通孔10との間
において、環状の燃料チャンバ25が形成されている。
コントロールスリーブ23は、本体1の上端部のねじ部
に螺入され且つ中空孔27を備えたプラグ26で固定さ
れている。燃料チャンバ25は、本体1に形成された送
油穴12を通じて燃料入口プラグ2の燃料入口11と連
通している。コントロールスリーブ23の下方に開放す
る中空穴部29には、コントロールピストン14が摺動
可能に嵌入されており、中空穴部29の上部にはコント
ロールピストン14の上面との間でバランスチャンバ3
0が形成されている。コントロールピストン14の上面
は、噴孔19を閉じる方向にバランスチャンバ30内の
燃料圧を受けて弁体のリフトを制御する第二受圧面14
aを構成している。コントロールスリーブ23には、バ
ランスチャンバ30からコントロールスリーブ23の上
面に通じるオリフィス31及び燃料路32が形成されて
いる。更に、バランスチャンバ30と燃料チャンバ25
の上部とを連通する燃料圧の供給路28が、コントロー
ルスリーブ23を貫通して形成されている。供給路28
は、後述する第二開閉弁40によって開閉制御される。
ロールスリーブ23が嵌合しているとともに、中央貫通
孔10の上部段部にコントロールスリーブ23の肩部が
当接して突き当てシール面24が形成されている。コン
トロールスリーブ23の回りには中央貫通孔10との間
において、環状の燃料チャンバ25が形成されている。
コントロールスリーブ23は、本体1の上端部のねじ部
に螺入され且つ中空孔27を備えたプラグ26で固定さ
れている。燃料チャンバ25は、本体1に形成された送
油穴12を通じて燃料入口プラグ2の燃料入口11と連
通している。コントロールスリーブ23の下方に開放す
る中空穴部29には、コントロールピストン14が摺動
可能に嵌入されており、中空穴部29の上部にはコント
ロールピストン14の上面との間でバランスチャンバ3
0が形成されている。コントロールピストン14の上面
は、噴孔19を閉じる方向にバランスチャンバ30内の
燃料圧を受けて弁体のリフトを制御する第二受圧面14
aを構成している。コントロールスリーブ23には、バ
ランスチャンバ30からコントロールスリーブ23の上
面に通じるオリフィス31及び燃料路32が形成されて
いる。更に、バランスチャンバ30と燃料チャンバ25
の上部とを連通する燃料圧の供給路28が、コントロー
ルスリーブ23を貫通して形成されている。供給路28
は、後述する第二開閉弁40によって開閉制御される。
【0024】第一アクチュエータを構成するソレノイド
式動弁機構5において、コントロールスリーブ23を本
体1に固定するプラグ26の上部中空室33には、ソレ
ノイド36の付勢によって上下動する第一開閉弁34の
アーマチュア35が臨んでおり、アーマチュア35の下
端面は、コントロールスリーブ23の上端に形成された
オリフィス31の出口を開閉可能である。ソレノイド
は、スリーブナット6によって本体1に固定されてい
る。ソレノイドの上部にはばね37が配設されており、
設定ばね力が可変となるようにセットねじ38でセット
されている。ソレノイド36にはコントロールユニット
9からの制御信号として制御電流が供給される。ソレノ
イド36への通電によって、アーマチュア35はばね3
7のばね力に打ち勝って引き上げられる。また、ソレノ
イド式動弁機構5の上部にはスリーブナット6から延び
出した燃料戻りパイプ39が配設されており、燃料戻り
パイプ39は中空室33に連通している。
式動弁機構5において、コントロールスリーブ23を本
体1に固定するプラグ26の上部中空室33には、ソレ
ノイド36の付勢によって上下動する第一開閉弁34の
アーマチュア35が臨んでおり、アーマチュア35の下
端面は、コントロールスリーブ23の上端に形成された
オリフィス31の出口を開閉可能である。ソレノイド
は、スリーブナット6によって本体1に固定されてい
る。ソレノイドの上部にはばね37が配設されており、
設定ばね力が可変となるようにセットねじ38でセット
されている。ソレノイド36にはコントロールユニット
9からの制御信号として制御電流が供給される。ソレノ
イド36への通電によって、アーマチュア35はばね3
7のばね力に打ち勝って引き上げられる。また、ソレノ
イド式動弁機構5の上部にはスリーブナット6から延び
出した燃料戻りパイプ39が配設されており、燃料戻り
パイプ39は中空室33に連通している。
【0025】バランスチャンバ30内に供給されている
圧燃圧は、アーマチュア35の先端がオリフィス31を
開放することによって、バランスチャンバ30から燃料
路32、オリフィス31及び中空室33を通じて燃料戻
りパイプ39へ解放される。即ち、ソレノイド式動弁機
構5が作動すると、アーマチュア35がオリフィス31
を開放し、バランスチャンバ30内の燃料圧は、燃料の
排出に応じて低下することになる。圧力が低下したバラ
ンスチャンバ30内の燃料圧に基づいてコントロールピ
ストン14を下げようと作用する力、テーパ面22に作
用する燃料圧に基づいて針弁17を押し上げようとする
力、及びコントロールピストン14の下部と本体1との
間に配設されたリターンスプリング45の力とのバラン
スにより、針弁17はリフトする。
圧燃圧は、アーマチュア35の先端がオリフィス31を
開放することによって、バランスチャンバ30から燃料
路32、オリフィス31及び中空室33を通じて燃料戻
りパイプ39へ解放される。即ち、ソレノイド式動弁機
構5が作動すると、アーマチュア35がオリフィス31
を開放し、バランスチャンバ30内の燃料圧は、燃料の
排出に応じて低下することになる。圧力が低下したバラ
ンスチャンバ30内の燃料圧に基づいてコントロールピ
ストン14を下げようと作用する力、テーパ面22に作
用する燃料圧に基づいて針弁17を押し上げようとする
力、及びコントロールピストン14の下部と本体1との
間に配設されたリターンスプリング45の力とのバラン
スにより、針弁17はリフトする。
【0026】コントロールスリーブ23の回りに形成さ
れている環状の燃料チャンバ25からバランスチャンバ
30に燃料圧を供給する供給路28を開閉するために、
第二開閉弁40が設けられている。第二開閉弁40は、
第二アクチュエータ41を構成するソレノイド42及び
ばね43によって駆動される。第二開閉弁40は、全体
をナット42aで覆うようにノズル本体1にねじ込むこ
とにより固定されている。第二開閉弁40は、ばね43
が第二開閉弁40のアーマチュアと一体になったロッド
44を供給路28を開放する方向に常に付勢している常
開弁として構成されている。ソレノイド42を励磁する
と、ばね43の付勢力に抗してロッド44が進出するの
で供給路28が閉じられる。そして、ソレノイド42を
消磁すると、ばね43の付勢力によってロッド44は供
給路28を開く。
れている環状の燃料チャンバ25からバランスチャンバ
30に燃料圧を供給する供給路28を開閉するために、
第二開閉弁40が設けられている。第二開閉弁40は、
第二アクチュエータ41を構成するソレノイド42及び
ばね43によって駆動される。第二開閉弁40は、全体
をナット42aで覆うようにノズル本体1にねじ込むこ
とにより固定されている。第二開閉弁40は、ばね43
が第二開閉弁40のアーマチュアと一体になったロッド
44を供給路28を開放する方向に常に付勢している常
開弁として構成されている。ソレノイド42を励磁する
と、ばね43の付勢力に抗してロッド44が進出するの
で供給路28が閉じられる。そして、ソレノイド42を
消磁すると、ばね43の付勢力によってロッド44は供
給路28を開く。
【0027】この実施例は、上記のように構成されてお
り、次のように作動する。この燃料噴射装置では、第一
アクチュエータであるソレノイド式動弁機構5が付勢さ
れていなければ、アーマチュア35がばね37のばね力
によって下方へ押され、オリフィス31はアーマチュア
35の下端によって閉鎖されている。即ち、この状態で
は第一開閉弁34は閉じている。この状態でコモンレー
ルからの高圧燃料は燃料入口プラグ2を通じて燃料入口
11に供給されている。燃料は、燃料入口プラグ2から
燃料入口11を経て、針弁17の外周のノズル本体15
との間に形成される隙間20にも至り、隙間20を満た
している。また、燃料は、送油穴12を通じて燃料チャ
ンバ25内にも充満され、バランスチャンバ30内には
燃料圧が燃料チャンバ25から第二開閉弁40によって
開かれた供給路28を通じて供給されている。アーマチ
ュア35によってオリフィス31が閉鎖されているとき
には、バランスチャンバ30内の燃料圧は、コントロー
ルピストン14の上面である第二受圧面14aに作用し
てコントロールピストン14を下方へ押し下げる力を付
与する。また、リターンスプリング45のばね力は弁体
を押し下げるばね力として作用する。一方、ノズル本体
15の噴孔19に着座して噴孔19を開閉する針弁17
の先端のテーパ面22にかかる燃料圧は、弁体を上昇さ
せる力として作用する。この実施例では、第一開閉弁3
4が閉じられて、バランスチャンバ30内のコントロー
ルピストン14に作用する燃料圧による押下げ力とリタ
ーンスプリング45のばね力との総和の押し下げ力が、
針弁17の先端のテーパ面22にかかる燃料圧に基づく
押し上げ力より大きいと、針弁17が噴孔19を閉鎖す
る。
り、次のように作動する。この燃料噴射装置では、第一
アクチュエータであるソレノイド式動弁機構5が付勢さ
れていなければ、アーマチュア35がばね37のばね力
によって下方へ押され、オリフィス31はアーマチュア
35の下端によって閉鎖されている。即ち、この状態で
は第一開閉弁34は閉じている。この状態でコモンレー
ルからの高圧燃料は燃料入口プラグ2を通じて燃料入口
11に供給されている。燃料は、燃料入口プラグ2から
燃料入口11を経て、針弁17の外周のノズル本体15
との間に形成される隙間20にも至り、隙間20を満た
している。また、燃料は、送油穴12を通じて燃料チャ
ンバ25内にも充満され、バランスチャンバ30内には
燃料圧が燃料チャンバ25から第二開閉弁40によって
開かれた供給路28を通じて供給されている。アーマチ
ュア35によってオリフィス31が閉鎖されているとき
には、バランスチャンバ30内の燃料圧は、コントロー
ルピストン14の上面である第二受圧面14aに作用し
てコントロールピストン14を下方へ押し下げる力を付
与する。また、リターンスプリング45のばね力は弁体
を押し下げるばね力として作用する。一方、ノズル本体
15の噴孔19に着座して噴孔19を開閉する針弁17
の先端のテーパ面22にかかる燃料圧は、弁体を上昇さ
せる力として作用する。この実施例では、第一開閉弁3
4が閉じられて、バランスチャンバ30内のコントロー
ルピストン14に作用する燃料圧による押下げ力とリタ
ーンスプリング45のばね力との総和の押し下げ力が、
針弁17の先端のテーパ面22にかかる燃料圧に基づく
押し上げ力より大きいと、針弁17が噴孔19を閉鎖す
る。
【0028】そこで、コントロールユニット9からの指
令でソレノイド式動弁機構5のソレノイド36に通電さ
れるとアーマチュア35が持ち上げられるので、第一開
閉弁34がオリフィス31を開放する。オリフィス31
が開放すると、バランスチャンバ30内の高圧燃料が燃
料路32、オリフィス31を通じて中空室33に排出さ
れ、次いで、中空室33から燃料戻りパイプ39を通じ
て燃料リザーバへ戻される。バランスチャンバ30内の
高圧燃料が排出されると、針弁17の先端のテーパ面2
2に作用する押し上げる押圧力が、リターンスプリング
45の力と第二受圧面14aにかかるバランスチャンバ
30の燃料圧との総和に打ち勝って、針弁17が上昇
し、噴孔19が開放して燃焼室への燃料噴射が行われ
る。
令でソレノイド式動弁機構5のソレノイド36に通電さ
れるとアーマチュア35が持ち上げられるので、第一開
閉弁34がオリフィス31を開放する。オリフィス31
が開放すると、バランスチャンバ30内の高圧燃料が燃
料路32、オリフィス31を通じて中空室33に排出さ
れ、次いで、中空室33から燃料戻りパイプ39を通じ
て燃料リザーバへ戻される。バランスチャンバ30内の
高圧燃料が排出されると、針弁17の先端のテーパ面2
2に作用する押し上げる押圧力が、リターンスプリング
45の力と第二受圧面14aにかかるバランスチャンバ
30の燃料圧との総和に打ち勝って、針弁17が上昇
し、噴孔19が開放して燃焼室への燃料噴射が行われ
る。
【0029】この場合、第二開閉弁40は、コントロー
ルユニット9からの指令によって、エンジンサイクルに
おいて、遅くとも燃料噴射を開始する時から燃料噴射を
終了しようとする時まで、実質的に燃料噴射期間にある
ときには、閉弁してバランスチャンバ30に燃料圧を供
給しないように制御されている。そして、それ以外の期
間は、開弁状態を維持して供給路28を介して燃料チャ
ンバ25からバランスチャンバ30に燃料圧が供給され
る。
ルユニット9からの指令によって、エンジンサイクルに
おいて、遅くとも燃料噴射を開始する時から燃料噴射を
終了しようとする時まで、実質的に燃料噴射期間にある
ときには、閉弁してバランスチャンバ30に燃料圧を供
給しないように制御されている。そして、それ以外の期
間は、開弁状態を維持して供給路28を介して燃料チャ
ンバ25からバランスチャンバ30に燃料圧が供給され
る。
【0030】このような第二制御弁40の作動の中で、
コントロールユニット9からの指令でソレノイド式動弁
機構5のソレノイド36への通電が絶たれると、ばね3
7のばね力でアーマチュア35が下降してオリフィス3
1が閉鎖される。即ち第一開閉弁34は閉じられること
になる。オリフィス31が閉鎖して第一開閉弁34が閉
じている限りは、バランスチャンバ30内の燃料圧の低
下はなく、そのときの燃料圧が維持される。したがっ
て、針弁17はそのときのリフト量を維持したままとな
り、そのときの針弁17の開度、即ちそのときの燃料噴
射率で燃料が噴孔19から燃焼室へ噴射される。第一開
閉弁34を再度開弁すると、バランスチャンバ30内の
燃料圧は更に低下し、針弁17は更にリフトして、今ま
で以上の割合で燃料が噴射される。
コントロールユニット9からの指令でソレノイド式動弁
機構5のソレノイド36への通電が絶たれると、ばね3
7のばね力でアーマチュア35が下降してオリフィス3
1が閉鎖される。即ち第一開閉弁34は閉じられること
になる。オリフィス31が閉鎖して第一開閉弁34が閉
じている限りは、バランスチャンバ30内の燃料圧の低
下はなく、そのときの燃料圧が維持される。したがっ
て、針弁17はそのときのリフト量を維持したままとな
り、そのときの針弁17の開度、即ちそのときの燃料噴
射率で燃料が噴孔19から燃焼室へ噴射される。第一開
閉弁34を再度開弁すると、バランスチャンバ30内の
燃料圧は更に低下し、針弁17は更にリフトして、今ま
で以上の割合で燃料が噴射される。
【0031】第二開閉弁40が開くときには第一開閉弁
34は閉じており、バランスチャンバ30には、開いた
供給路28を通って燃料チャンバ25から補充される燃
料によって高圧の燃料圧が回復することになる。このと
き、コントロールピストン14はバランスチャンバ30
内の高い燃料圧を受けて下降し、針弁17をシート面2
1に座着させるので、燃料の噴射が停止される。バラン
スチャンバ30内の燃料圧は、閉じている第一開閉弁3
4のために排出路から解放されない。
34は閉じており、バランスチャンバ30には、開いた
供給路28を通って燃料チャンバ25から補充される燃
料によって高圧の燃料圧が回復することになる。このと
き、コントロールピストン14はバランスチャンバ30
内の高い燃料圧を受けて下降し、針弁17をシート面2
1に座着させるので、燃料の噴射が停止される。バラン
スチャンバ30内の燃料圧は、閉じている第一開閉弁3
4のために排出路から解放されない。
【0032】図3は、ある燃料噴射期間における噴射特
性の一例を示すグラフである。横軸は時間を表してお
り、縦軸は、上段が第二開閉弁40の開閉制御の内容
を、中段が第一開閉弁34の開閉制御の内容を、そして
下段が針弁17のリフト量を表している。図3に示すよ
うに、燃料噴射期間が開始される直前の時刻t0 に第二
開閉弁40が閉じられる。したがって、バランスチャン
バ30内への燃料圧の供給が停止される。その後、時刻
t1 (時刻t1 は時刻t0 と同時であってもよい。)
で、第一開閉弁34が開いてバランスチャンバ30から
燃料圧が排出され始めるので、バランスチャンバ30内
の燃料圧は次第に低下して燃料噴射が開始される。ニー
ドルリフト、即ち針弁17のリフト量が増加していく
が、時刻t2 において、第一開閉弁34を閉じるとバラ
ンスチャンバ30からの燃料圧の解放が停止されるた
め、バランスチャンバ30内には第一開閉弁34が閉じ
たときの燃料圧が維持される。したがって、針弁17の
リフト量はL1 に維持され、燃料噴射率もそのときの噴
射率が維持される(以下、リフト量をL1 に維持する時
刻t2から時刻t3 までの期間を「中間リフト量維持期
間T2 」という。)。時刻t3において、再び第一開閉
弁34を開くと、バランスチャンバ30内の燃料圧が再
び低下し始め、針弁17のリフト量が再び増加し始め
る。第一開閉弁34を開き続けても、針弁17のリフト
量が時刻t4 において最大リフト量L2 に至るとその最
大リフト量L2 が維持される。燃料噴射期間T1 の終了
時刻が近づいた時刻t5 では、第一開閉弁34を閉じる
と同時に第二開閉弁40を開く。バランスチャンバ30
内には高い燃料圧が供給され、バランスチャンバ30内
の燃料圧は急速に回復して時刻t6 において針弁17の
リフト量はゼロに戻る。なお、第一開閉弁34は時刻t
5 よりも前(例えば、針弁17が最大リフト量L2 に至
る前、又は後)に閉じてもよい。
性の一例を示すグラフである。横軸は時間を表してお
り、縦軸は、上段が第二開閉弁40の開閉制御の内容
を、中段が第一開閉弁34の開閉制御の内容を、そして
下段が針弁17のリフト量を表している。図3に示すよ
うに、燃料噴射期間が開始される直前の時刻t0 に第二
開閉弁40が閉じられる。したがって、バランスチャン
バ30内への燃料圧の供給が停止される。その後、時刻
t1 (時刻t1 は時刻t0 と同時であってもよい。)
で、第一開閉弁34が開いてバランスチャンバ30から
燃料圧が排出され始めるので、バランスチャンバ30内
の燃料圧は次第に低下して燃料噴射が開始される。ニー
ドルリフト、即ち針弁17のリフト量が増加していく
が、時刻t2 において、第一開閉弁34を閉じるとバラ
ンスチャンバ30からの燃料圧の解放が停止されるた
め、バランスチャンバ30内には第一開閉弁34が閉じ
たときの燃料圧が維持される。したがって、針弁17の
リフト量はL1 に維持され、燃料噴射率もそのときの噴
射率が維持される(以下、リフト量をL1 に維持する時
刻t2から時刻t3 までの期間を「中間リフト量維持期
間T2 」という。)。時刻t3において、再び第一開閉
弁34を開くと、バランスチャンバ30内の燃料圧が再
び低下し始め、針弁17のリフト量が再び増加し始め
る。第一開閉弁34を開き続けても、針弁17のリフト
量が時刻t4 において最大リフト量L2 に至るとその最
大リフト量L2 が維持される。燃料噴射期間T1 の終了
時刻が近づいた時刻t5 では、第一開閉弁34を閉じる
と同時に第二開閉弁40を開く。バランスチャンバ30
内には高い燃料圧が供給され、バランスチャンバ30内
の燃料圧は急速に回復して時刻t6 において針弁17の
リフト量はゼロに戻る。なお、第一開閉弁34は時刻t
5 よりも前(例えば、針弁17が最大リフト量L2 に至
る前、又は後)に閉じてもよい。
【0033】以上、簡単な噴射パターンの一例を説明し
たが、これ以外にも様々の噴射パターンを得ることがで
きる。例えば、図3に示した噴射パターン一つを採って
みても、エンジン回転速度及び負荷の大きさに応じて燃
料噴射期間T1 や中間リフト量維持期間T2 を適宜必要
な長さに設定することができる。即ち、図4に示すよう
に、アイドル運転時(A)にはエンジン負荷も小さくし
たがって必要な燃料噴射量も少ないので、最大噴射量も
低い値になるように第一開閉弁の開度を制御して中間リ
フト量LA1を少なくするとともに中間リフト量維持期間
TA2を長く設定して針弁のリフト量を制限する。アイド
ル運転から加速運転に移行するがまだエンジン回転速度
が小さいとき(B)には、中間リフト量LB1を大きくす
るとともに中間リフト量維持期間TB2を短くして、素早
く針弁を最大リフト位置に移行させる。こうすることで
高い加速度を得やすくする。また、負荷が大きい場合
(C)には中間リフト量LC1を更に大きくするとともに
燃料噴射期間TC1が長くなるように第一開閉弁及び第二
開閉弁を制御して、燃料噴射率及び燃料噴射量を大きく
する。エンジン回転速度が中程度の回転速度になった場
合、大きな加速力を必要としていないときには、例え
ば、図示のように燃料噴射期間での燃料噴射量を少なく
するために、中間リフト量維持期間T2 (TD2,TE2,
TF2)を低回転数運転((B),(C))の場合よりも
長くする。この場合、負荷が大きいほど燃料噴射期間
(TD1,TE1,TF1)を長く、且つ中間リフト量維持期
間を短くして大きな馬力を得ることができるようにす
る。低負荷の場合には、中速回転時の最大リフト量に達
しない場合もある。エンジン回転数が高回転数の場合
((G),(H))にはエンジン回転毎の必要トルクが
小さいから、高回転数運転に適用するように中間リフト
量維持期間が短く設定され((H)の場合は、実質的に
ゼロに設定されている。)、最大リフト量は負荷の大き
さに合わせて設定される。
たが、これ以外にも様々の噴射パターンを得ることがで
きる。例えば、図3に示した噴射パターン一つを採って
みても、エンジン回転速度及び負荷の大きさに応じて燃
料噴射期間T1 や中間リフト量維持期間T2 を適宜必要
な長さに設定することができる。即ち、図4に示すよう
に、アイドル運転時(A)にはエンジン負荷も小さくし
たがって必要な燃料噴射量も少ないので、最大噴射量も
低い値になるように第一開閉弁の開度を制御して中間リ
フト量LA1を少なくするとともに中間リフト量維持期間
TA2を長く設定して針弁のリフト量を制限する。アイド
ル運転から加速運転に移行するがまだエンジン回転速度
が小さいとき(B)には、中間リフト量LB1を大きくす
るとともに中間リフト量維持期間TB2を短くして、素早
く針弁を最大リフト位置に移行させる。こうすることで
高い加速度を得やすくする。また、負荷が大きい場合
(C)には中間リフト量LC1を更に大きくするとともに
燃料噴射期間TC1が長くなるように第一開閉弁及び第二
開閉弁を制御して、燃料噴射率及び燃料噴射量を大きく
する。エンジン回転速度が中程度の回転速度になった場
合、大きな加速力を必要としていないときには、例え
ば、図示のように燃料噴射期間での燃料噴射量を少なく
するために、中間リフト量維持期間T2 (TD2,TE2,
TF2)を低回転数運転((B),(C))の場合よりも
長くする。この場合、負荷が大きいほど燃料噴射期間
(TD1,TE1,TF1)を長く、且つ中間リフト量維持期
間を短くして大きな馬力を得ることができるようにす
る。低負荷の場合には、中速回転時の最大リフト量に達
しない場合もある。エンジン回転数が高回転数の場合
((G),(H))にはエンジン回転毎の必要トルクが
小さいから、高回転数運転に適用するように中間リフト
量維持期間が短く設定され((H)の場合は、実質的に
ゼロに設定されている。)、最大リフト量は負荷の大き
さに合わせて設定される。
【0034】
【発明の効果】この発明は、上記のように構成されてい
るので、次のような効果を奏する。即ち、この燃料噴射
装置は、二つの開閉弁を制御することによって、様々な
燃料噴射パターンを得ることができる。特に、針弁を段
階的にリフトさせることができるので、初期噴射率特性
をエンジン回転数や負荷の大きさに応じて変更すること
ができる。各開閉弁を電磁弁で構成すると、開閉弁の開
閉をコントロールユニットで電子的にきめ細かく制御す
ることができる。また、燃料噴射率を制御することによ
り、窒素酸化物NOX を低減させることができるととも
に、エンジンの燃料噴射率を必要な限度に抑制すること
ができるので、騒音の低減にも貢献することができる。
更に、噴射時のバランスチャンバから排出路へ排出され
るリーク量が低減するので、燃料排出のための余分な仕
事が減り、燃費が向上する。
るので、次のような効果を奏する。即ち、この燃料噴射
装置は、二つの開閉弁を制御することによって、様々な
燃料噴射パターンを得ることができる。特に、針弁を段
階的にリフトさせることができるので、初期噴射率特性
をエンジン回転数や負荷の大きさに応じて変更すること
ができる。各開閉弁を電磁弁で構成すると、開閉弁の開
閉をコントロールユニットで電子的にきめ細かく制御す
ることができる。また、燃料噴射率を制御することによ
り、窒素酸化物NOX を低減させることができるととも
に、エンジンの燃料噴射率を必要な限度に抑制すること
ができるので、騒音の低減にも貢献することができる。
更に、噴射時のバランスチャンバから排出路へ排出され
るリーク量が低減するので、燃料排出のための余分な仕
事が減り、燃費が向上する。
【0035】また、上記燃料噴射装置において、バラン
スチャンバを、本体の一部を構成し且つ弁体を摺動可能
に嵌入した中空穴部を備えたコントロールスリーブにお
いて第二受圧面上の中空穴部内に形成し、燃料チャンバ
をコントロールスリーブの回りに形成し、更に供給路を
コントロールスリーブを貫いて形成したときは、バラン
スチャンバ、燃料チャンバ、及び燃料圧の供給路等の燃
料噴射装置の主要な構造をコントロールスリーブとその
周囲に集結させることができるので、燃料噴射装置とし
ての構造が簡素化され、燃料噴射装置の製作の点でも有
利となる。
スチャンバを、本体の一部を構成し且つ弁体を摺動可能
に嵌入した中空穴部を備えたコントロールスリーブにお
いて第二受圧面上の中空穴部内に形成し、燃料チャンバ
をコントロールスリーブの回りに形成し、更に供給路を
コントロールスリーブを貫いて形成したときは、バラン
スチャンバ、燃料チャンバ、及び燃料圧の供給路等の燃
料噴射装置の主要な構造をコントロールスリーブとその
周囲に集結させることができるので、燃料噴射装置とし
ての構造が簡素化され、燃料噴射装置の製作の点でも有
利となる。
【0036】また、上記燃料噴射装置において、第一ア
クチュエータ及び第二アクチュエータをソレノイドを有
する電磁アクチュエータとし、通常はばねによって閉じ
る方向に付勢されているアーマチュアで構成されている
第一開閉弁及び通常はばねによって開く方向に付勢され
ているアーマチュアで構成されている第二開閉弁は、か
かる第一アクチュエータ及び第二アクチュエータのソレ
ノイドの励磁によって開く又は閉じる方向に駆動される
ものであるので、結局、第一開閉弁及び第二開閉弁の開
閉制御を電子回路的に簡単に行うことができる。また、
ソレノイドの励磁を燃料噴射期間を含む短時間だけ行え
ば良いので、消費電力が少なくて済む。
クチュエータ及び第二アクチュエータをソレノイドを有
する電磁アクチュエータとし、通常はばねによって閉じ
る方向に付勢されているアーマチュアで構成されている
第一開閉弁及び通常はばねによって開く方向に付勢され
ているアーマチュアで構成されている第二開閉弁は、か
かる第一アクチュエータ及び第二アクチュエータのソレ
ノイドの励磁によって開く又は閉じる方向に駆動される
ものであるので、結局、第一開閉弁及び第二開閉弁の開
閉制御を電子回路的に簡単に行うことができる。また、
ソレノイドの励磁を燃料噴射期間を含む短時間だけ行え
ば良いので、消費電力が少なくて済む。
【0037】更に、上記燃料噴射装置において、第一開
閉弁を燃料噴射期間の初期に一旦閉じると、バランスチ
ャンバ内の燃料圧が第一開閉弁の閉鎖時の圧力となり、
針弁のリフト量も第一開閉弁を閉じた時のリフト量が維
持されるので、第一開閉弁の開閉を繰り返すと、噴射時
間の経過に従って針弁リフト量を階段状に順次上昇させ
る多様な燃料噴射パターンを得ることができ、噴射率制
御の柔軟性が格段に向上する。
閉弁を燃料噴射期間の初期に一旦閉じると、バランスチ
ャンバ内の燃料圧が第一開閉弁の閉鎖時の圧力となり、
針弁のリフト量も第一開閉弁を閉じた時のリフト量が維
持されるので、第一開閉弁の開閉を繰り返すと、噴射時
間の経過に従って針弁リフト量を階段状に順次上昇させ
る多様な燃料噴射パターンを得ることができ、噴射率制
御の柔軟性が格段に向上する。
【図1】図1は、この発明によるエンジンの燃料噴射装
置の一実施例を示す断面図である。
置の一実施例を示す断面図である。
【図2】図2は、図1に示すエンジンの燃料噴射装置の
要部拡大断面図である。
要部拡大断面図である。
【図3】図3は、燃料噴射サイクルにおける第一開閉弁
と第二開閉弁との開閉作動と針弁のリフト量との関係の
一例を示すグラフである。
と第二開閉弁との開閉作動と針弁のリフト量との関係の
一例を示すグラフである。
【図4】図4は、エンジン回転速度と負荷の大きさに応
じた各種の燃料噴射制御パターンを示す図である。
じた各種の燃料噴射制御パターンを示す図である。
【図5】図5は、二方弁としての電磁弁を用いた従来の
エンジンの燃料噴射装置の要部を示す図である。
エンジンの燃料噴射装置の要部を示す図である。
【図6】図6は、三方弁としての電磁弁を用いた従来の
エンジンの燃料噴射装置を示す概略図である。
エンジンの燃料噴射装置を示す概略図である。
【図7】図7は、図6に示す従来のエンジンの燃料噴射
装置における電磁弁の作動状態を示す図である。
装置における電磁弁の作動状態を示す図である。
【図8】図8は、図7に示す電磁弁の別の作動状態を示
す図である。
す図である。
【符号の説明】 1 本体 5 ソレノイド式動弁機構(第一アクチュエータ) 14 コントロールピストン 14a 第二受圧面 15 ノズル本体 17 針弁 19 噴孔 22 テーパ面(第一受圧面) 23 コントロールスリーブ 25 燃料チャンバ 28 供給路 29 中空穴部 30 バランスチャンバ 31 オリフィス 32 燃料路 34 第一開閉弁 36 ソレノイド 40 第二開閉弁 41 第二アクチュエータ 42 ソレノイド
Claims (4)
- 【請求項1】 燃料を噴射する噴孔を備えた本体内を
往復動し且つ前記噴孔を開放する方向に作用する燃料圧
を受ける第一受圧面を有する弁体、前記本体内で前記弁
体の回りに形成された燃料チャンバ、前記本体内に形成
され且つ前記噴孔を閉じる方向に作用して前記弁体のリ
フトを制御する燃料圧を受ける前記弁体の第二受圧面が
露出されたバランスチャンバ、前記燃料チャンバと前記
バランスチャンバとを連通して燃料圧を供給する供給
路、前記バランスチャンバ内の燃料圧を解放する排出路
を開閉する第一開閉弁、燃料噴射を開始するために前記
第一開閉弁を駆動して前記排出路を開く第一アクチュエ
ータ、前記供給路を開閉する第二開閉弁、及び燃料噴射
を終了するために前記第二開閉弁を駆動して前記供給路
を開く第二アクチュエータから成るエンジンの燃料噴射
装置。 - 【請求項2】 前記バランスチャンバは、前記本体の
一部を構成し且つ前記弁体を摺動可能に嵌入した中空穴
部を備えたコントロールスリーブにおいて前記第二受圧
面上の前記中空穴部内に形成されており、前記燃料チャ
ンバは前記コントロールスリーブの回りに形成されてお
り、前記供給路は前記コントロールスリーブを貫いて形
成されている請求項1に記載のエンジンの燃料噴射装
置。 - 【請求項3】 前記第一アクチュエータ及び第二アク
チュエータはソレノイドを有する電磁アクチュエータで
あり、前記第一開閉弁はばねによって閉じる方向に付勢
され且つ前記ソレノイドで開く方向に駆動されるアーマ
チュアを具備しており、前記第二開閉弁はばねによって
開く方向に付勢され且つ前記ソレノイドで閉じる方向に
駆動されるアーマチュアを具備している請求項1に記載
のエンジンの燃料噴射装置。 - 【請求項4】 前記第一開閉弁は燃料噴射期間の初期
に一旦閉じられる請求項1に記載のエンジンの燃料噴射
装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22736596A JPH1054323A (ja) | 1996-08-12 | 1996-08-12 | エンジンの燃料噴射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22736596A JPH1054323A (ja) | 1996-08-12 | 1996-08-12 | エンジンの燃料噴射装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1054323A true JPH1054323A (ja) | 1998-02-24 |
Family
ID=16859668
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22736596A Pending JPH1054323A (ja) | 1996-08-12 | 1996-08-12 | エンジンの燃料噴射装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1054323A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6213098B1 (en) | 1999-08-31 | 2001-04-10 | Denso Corporation | Fuel injection device |
| JP2015102004A (ja) * | 2013-11-25 | 2015-06-04 | マツダ株式会社 | 直噴ガソリンエンジンの制御装置 |
| JP2016135993A (ja) * | 2015-01-23 | 2016-07-28 | マツダ株式会社 | 直噴エンジンの燃料噴射制御装置 |
-
1996
- 1996-08-12 JP JP22736596A patent/JPH1054323A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6213098B1 (en) | 1999-08-31 | 2001-04-10 | Denso Corporation | Fuel injection device |
| EP1081372A3 (en) * | 1999-08-31 | 2002-03-27 | Denso Corporation | Fuel injection device |
| JP2015102004A (ja) * | 2013-11-25 | 2015-06-04 | マツダ株式会社 | 直噴ガソリンエンジンの制御装置 |
| JP2016135993A (ja) * | 2015-01-23 | 2016-07-28 | マツダ株式会社 | 直噴エンジンの燃料噴射制御装置 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040709 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040720 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20041207 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050426 |