JPH1055679A - 入力回路 - Google Patents

入力回路

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JPH1055679A
JPH1055679A JP8210170A JP21017096A JPH1055679A JP H1055679 A JPH1055679 A JP H1055679A JP 8210170 A JP8210170 A JP 8210170A JP 21017096 A JP21017096 A JP 21017096A JP H1055679 A JPH1055679 A JP H1055679A
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power supply
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誠一 渡会
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    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力端子に電源電圧以上の電位が加わった場
合に電源電圧の供給または遮断の如何に関わらず内部素
子の破壊を保護しつつ電源電圧または入力端子の定常電
流を遮断すること。 【解決手段】 電源電圧以上の入力信号が印加される入
力端子1に接続された2つのバイポーラトランジスタ
3、6に、電源端子VDD及び接地端子との電流ルートを
遮断する手段としてPMOSトランジスタ7、NMOS
トランジスタ9を設けることにより、前記電源電圧以上
の信号に対する素子の破壊を防止しつつ、電源電圧から
入力端子及び接地端子に流れる電流を遮断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集積回路間をデー
タ転送する際に、データ信号の受送信を取り扱うために
利用される入力回路及び出力回路のうち、特に入力回路
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の入力回路は、異なる集
積回路間をバスラインなどの伝送路でデータ転送する場
合に、特にデータ信号を受信するための手段として利用
されている。論理信号転送の場合、ハイ・レベルまたは
ロー・レベルのいずれかの信号が受信される。従って、
入力回路には、他集積回路からのデータ信号を受信する
入力端子と、そのデータ信号を自集積回路内部に伝搬す
るための出力端子が必ず存在する。
【0003】また、論理信号のデータ転送に対しては、
信号のハイ・レベルまたはロー・レベルを識別するため
のレベル規格が必ず定義されている。従って、集積回路
間をデータ転送する場合は、いかなる場合でも定められ
た規格を逸脱することなしに転送を行わなければならな
い。いま、データ転送規格の一例としてTransis
tor Transistor Logic(以下、T
TLと略す)インタフェース規格を例に挙げると、転送
信号ハイ・レベルの最小値(以下、VOHMINと略す)は
2.4Vと定義されている。また、転送信号ロー・レベ
ルの最大値(以下、VOLMAXと略す)は0.4Vと定義
されている。
【0004】しかしながら、TTLインタフェースにお
ける転送信号ハイ・レベルの最大値(以下、VOHMAXと
略す)とロー・レベルの最小値(以下、VOLMINと略
す)は定義されていない。、従って、ほとんどのVOHM
AXは集積回路電源電位の最大値あるいはそれに近い値に
なり、またほとんどのVOLMINは集積回路の接地電位あ
るいはそれに近い値になっている。このVOHMAXとVO
LMINの未定義に対しては、過去からよく利用されている
CMOSインタフェースでも同様のことが言え、その極
限値は先に示したTTLインタフェースの場合と同様、
集積回路の電源電位と接地電位に追従した値となってい
るのが一般的である。
【0005】しかしながら、集積回路微細化の進化とと
もに集積回路に供給される電源電位も低下し、低減を行
わない電源電圧を供給した場合は、集積回路を構成して
いる素子の破壊を引き起こす。そのため、集積回路の微
細化には必ず電源電位の低下を伴い、同時に集積回路間
のデータ転送は、異なる電源電位を持つ集積回路(例え
ば、5(V)電源と3(V)電源)間にて行われる場合
が出てくるようになった。
【0006】ところが、先に説明したTTLインタフェ
ースの例のように、データ転送には最低限VOHMINとV
OLMAXの規格を満足しているのであれば何の問題もな
い。従って、特に規格が定義されていないVOHMAX対し
ては、5(V)電源電位に近いレベルと3(V)電源に
近いレベルが共存する問題が出てきた。
【0007】先に示した説明のように、例えば3(V)
電源を持つ集積回路が5(V)の電源電位を供給された
場合は素子破壊を引き起こす。一方、3(V)電源を持
つ集積回路が5(V)またはそれに近いVOHMAXの信号
を受信した場合、3(V)電源を持つ集積回路の入力回
路において、回路を構成している素子の破壊を引き起こ
す。そのため、低い電源電位、例えば3(V)電源を有
する集積回路は、入力回路において、例えば5(V)電
源を有する集積回路のデータ信号を素子の破壊なしに受
信できる必要性が出てきた。
【0008】この自集積回路電源電位以上の信号レベル
を受信するための入力回路の対策としては既にいくつか
の提案がなされており、以下に過去において提案された
例を示す。
【0009】図3はCMOS集積回路に搭載されている
入力回路の従来の一例である。図3において、入力端子
1にNMOSトランジスタ13のドレインが接続されて
いる。NMOSトランジスタ13のソースにはPMOS
トランジスタ4のゲートとNMOSトランジスタ5のゲ
ートが接続されている。PMOSトランジスタ4のドレ
インとNMOSトランジスタ5のドレインは出力端子2
に接続されている。NMOSトランジスタ13のゲート
とPMOSトランジスタ4のソースとが電源端子VDDに
接続され、NMOSトランジスタ5のソースは接地され
ている。15は抵抗素子である。
【0010】いま、図3において、電源端子VDDに3
(V)が供給され、かつ入力端子1に他集積回路からの
信号ハイ・レベルである5(V)が印加されている状態
を仮定する。この場合、NMOSトランジスタ13のド
レインには5(V)の電位が印加されておりながら、N
MOSトランジスタ13のゲートには3(V)が供給さ
れているため、導通状態であるNMOSトランジスタ1
3のソース電位は3(V)からVTNだけ降下した電位ま
で降下する。ここで、VTNはNMOSトランジスタ13
のしきい値である。
【0011】従って、PMOSトランジスタ4とNMO
Sトランジスタ5のゲート端子には(3(V)−VTN)
の電位しか与えられず、このためPMOSトランジスタ
4とNMOSトランジスタ5のゲート酸化膜の破壊は起
こらない。通常、NMOSトランジスタ13のしきい値
VTNはゼロに設定することが多い。そのため、PMOS
トランジスタ4とNMOSトランジスタ5のゲートには
電源端子VDDから電位降下のない3(V)の電位が与え
られることになる。この状態ではPMOSトランジスタ
4が開放で、かつNMOSトランジスタ5は導通状態と
なり、従って出力端子2は接地電位に等しいロー・レベ
ルに変換されたレベルが保持され、このレベルはそのま
ま出力端子2に接続される集積回路の内部回路に伝搬さ
れる。
【0012】一方、図3において、電源端子VDDに3
(V)が供給され、かつ入力端子1に他集積回路からの
信号ロー・レベルである接地電位が印加されている状態
を仮定する。この場合、NMOSトランジスタ13のド
レインには接地電位が印加され、かつNMOSトランジ
スタ13のゲートには3(V)が供給されているため、
導通状態であるNMOSトランジスタ13のソース電位
はドレイン電位と等しい電位になる。従って、PMOS
トランジスタ4とNMOSトランジスタ5のゲート端子
には接地電位が与えられることになり、このためPMO
Sトランジスタ4とNMOSトランジスタ5のゲート酸
化膜の破壊は起こらない。この状態ではPMOSトラン
ジスタ4が導通で、かつNMOSトランジスタ5は開放
状態となる。従って、出力端子2は電源端子VDDの電位
に等しい3(V)のハイ・レベルに変換されたレベルが
保持され、このレベルはそのまま出力端子2に接続され
る集積回路の内部回路に伝搬される。
【0013】しかしながら、図3に示した第1の従来例
は以下に示す2つの問題点があった。第1の問題点は、
NMOSトランジスタ13の素子サイズが極めて大き
く、入力回路を構成する素子面積が大きい。一般に、M
OSトランジスタはゲート幅の拡大とともに導通時の抵
抗値が低下するが、図3に示す回路におけるNMOSト
ランジスタ13の場合、導通時の抵抗値が大きいと、入
力端子1に印加されるハイ・レベルからロー・レベルの
変化またはロー・レベルからハイ・レベルの変化に要す
る時間が大きくなり高速に動作することができない。ま
た、その変化時間は、NMOSトランジスタ13の導通
時のソース・ドレイン間抵抗値に比例する。従って、N
MOSトランジスタ13のソース・ドレイン間における
導通時の抵抗値はできる限り低い値であることが望まし
く、そのためにはNMOSトランジスタ13のゲート幅
を大きくする必要があった。
【0014】第2の問題点は、図3において入力端子1
に電源端子VDDの電位よりも高い値が印加されている場
合で、かつ電源端子VDDに供給されている電位が遮断さ
れた場合、NMOSトランジスタ13のソース端子は先
に説明したような降圧電位(VDD−VTN)を出力するこ
とができず、入力端子1と同電位が伝搬される問題点が
あった。この場合、PMOSトランジスタ4とNMOS
トランジスタ5のゲート端子には、電源端子VDDより高
い、入力端子1に印加されている電位が伝搬されること
になり、PMOSトランジスタ4とNMOSトランジス
タ5のゲート酸化膜が破壊される現象が起こつた。
【0015】このような問題点を解決するため、BiC
MOS集積回路技術を応用した入力回路が提案されてお
り、以下にその一例を説明する。図4はBiCMOS集
積回路技術を応用した入力回路を示す第2の例である。
図4において、入力端子1にPNP型バイポーラトラン
ジスタ(以下、PNPトランジスタと略す)3のべース
が接続されている。PNPトランジスタ3のコレクタに
はPMOSトランジスタ4のゲートとNMOSトランジ
スタ5のゲートと抵抗素子14の一方の端子が接続され
ている。PMOSトランジスタ4のドレインとNMOS
トランジスタ5のドレインが出力端子2に接続され、抵
抗素子14の他方の端子とPMOSトランジスタ4のソ
ースが電源端子VDDに接続されている。PNPトランジ
スタ3のコレクタとNMOSトランジスタ5のソースは
接地されている。
【0016】いま、図4において、図3の例の場合と同
様に、電源端子VDDに3(V)が供給されかつ入力端子
1に他集積回路からの信号ハイ・レベルである5(V)
が印加されている状態を仮定する。この場合、PNPト
ランジスタ3のベース・エミッタ間は逆バイアス状態と
なるため、入力端子1の電位はPNPトランジスタ3の
エミッタには伝搬されない。従って、PMOSトランジ
スタ4のゲートとNMOSトランジスタ5のゲートに
は、抵抗素子14によって電源端子VDDと同等の電位3
(V)が供給される。そのため、PMOSトランジスタ
4とNMOSトランジスタ5のゲート酸化膜の破壊は起
こらない。この状態では、PMOSトランジスタ4が開
放で、かつNMOSトランジスタ5は導通状態となる。
従って、出力端子2は接地電位に等しいロー・レベルに
変換されたレベルが保持され、このレベルはそのまま出
力端子2に接続される集積回路の内部回路に伝搬され
る。
【0017】一方、図4において、電源端子VDDに3
(V)が供給され、かつ入力端子1に他集積回路からの
信号ロー・レベルである接地電位が印加されている状態
を仮定する。この場合、PNPトランジスタ3のベース
には接地電位が印加され、かつPNPトランジスタ3の
エミッタには抵抗素子14を介して電源端子の電位3
(V)が供給されているため、PNPトランジスタ3は
導通状態となる。従って、PMOSトランジスタ4とN
MOSトランジスタ5のゲート端子には接地電位に近い
電位が与えられることになる。このため、PMOSトラ
ンジスタ4とNMOSトランジスタ5のゲート酸化膜の
破壊は起こらない。この状態では、PMOSトランジス
タ4が導通で、かつNMOSトランジスタ5は開放状態
となる。従つて、出力端子2は電源端子VDDの電位に等
しい3(V)のハイ・レベルに変換されたレベルが保持
され、このレベルはそのまま出力端子2に接続される集
積回路の内部回路に伝搬される。
【0018】この図4に示した第2の従来例が、図3に
示した第1の従来例の2つの問題点を解決できることを
以下で説明する。図3に示した第1の従来例においてN
MOSトランジスタ13の素子が占有する面積は11
7.2μm×100μm=11720μm2 である。こ
れに対し、図4に示した第2の例におけるPNPトラン
ジスタ3と抵抗素子14の占有する面積はPNPトラン
ジスタ3と抵抗素子14との分離領域を含めても17×
49μm=833μm2 であり、NMOSトランジスタ
13のおよそ7%程度の占有面積に留まっている。
【0019】ここで、NMOSトランジスタ13のゲー
卜長及びゲート幅はそれぞれ1.8μmと1272μm
である。また、PNPトランジスタ3のエミッタ面積は
3×3μm2 であり、抵抗素子14は10kΩである。
これらのことから、第1の従来例におけるNMOSトラ
ンジスタ13の素子占有面積が大きいという問題点が、
第2の従来例においては解決されていることが理解でき
る。
【0020】次に、図4において、入力端子1に電源端
子VDDの値よりも大きい値が印加されている場合で、か
つ電源端子VDDに供給されている電位が遮断された場合
を考える。この状態においては、PNPトランジスタ3
のべース・エミッタ間は逆バイアス状態のため、入力端
子から電源端子VDDヘの電流ルートは形成されない。従
って、PMOSトランジスタ4とNMOSトランジスタ
5のゲート端子には、電源端子より高い入力端子1に印
加されている電位が伝搬されることはない。すなわち、
PMOSトランジスタ4とNMOSトランジスタ5のゲ
ート酸化膜が破壊される現象は起こらない。
【0021】なお、PNPトランジスタ3はラテラル型
PNPトランジスタを使用しており、特長はベースから
エミッタヘ印加できる耐久電圧とベースからコレクタヘ
印加できる耐久電圧が大きく、およそ10ないし20
(V)もの値を得ることができることに加え、通常のB
iCMOSプロセスにて容易に製造できる長所がある。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】上述した図4に示す第
2の従来例における入力回路は、入力端子1にPNPト
ランジスタのベースを接続し、かつ電源端子VDDとの間
に抵抗素子14を介してPNPトランジスタ3のエミッ
タを接続することで、入力端子1に電源端子VDDよりも
高いハイ・レベルの信号が印加された場合で、かつ電源
端子VDDの電位が遮断された場合でも、PMOSトラン
ジスタ4とNMOSトランジスタ5のゲート酸化膜が破
壊される現象を抑えている。しかしながら、上記第2の
従来例は、電源端子VDDから接地端子及び入力端子への
2つの電流ルートが存在するという問題点があった。
【0023】初めに、電源端子VDDから接地端子への第
1の電流ルートについて説明する。いま、図4において
入力端子1に他集積回路からのロー・レベルが印加され
ている状態と仮定した場合、PNPトランジスタ3は導
通状態であるため、電源端子VDDと接地端子との間には
抵抗素子14を介した第1の電流ルートが存在する。通
常、抵抗素子14の抵抗値は1kΩから10kΩの範囲
に設定されているため、第1の電流ルートを流れる電流
は電源電位VDDを3(V)と仮定した場合、0.3(m
A)ないし3(mA)の電流が定常的に流れる。
【0024】次に、電源端子VDDから入力端子1への第
2の電流ルートについて説明する。いま、図4において
入力端子1に他集積回路からのロー・レベルが印加され
ている状態を仮定した場合、PNPトランジスタ3は導
通状態であるため、電源端子VDDと入力端子1との間に
はPNPトランジスタ3のエミッタ・ベース間における
順方向パスによる第2の電流ルートが存在する。PNP
トランジスタにおいて特に先に説明したラテラル型PN
Pトランジスタの場合は、一般的に順方向電流利得が低
い値を示し、その最低値は10(単位はなく倍率を表
す)以下を示すことも稀ではなく、その最小値はプロセ
スの製造ばらつきを考慮すると1(倍)まで低下するこ
ともある。この場合はPNPトランジスタにおいて、エ
ミッタからコレクタヘ流れる電流とエミッタからべース
ヘ流れる電流が等しい値になることを意味し、図4に示
す第2の従来例の場合、先に説明した電源端子VDDから
抵抗を介して流れる電流の半分が、PNPトランジスタ
3のベースから入力端子へのパスを流れる。
【0025】このような電源端子からPNPトランジス
タ3のコレクタを通過して接地ヘ流れる第1の電流ルー
ト及び、PNPトランジスタ3のベースから入力端子1
ヘ向けて流れる第2の電流ルートが存在すると、以下の
問題点を引き起こす。先に示したような電源端子から接
地端子への第1の電流ルート及び電源端子から入力端子
への第2の電流ルートが存在する場合、入力回路を搭載
している集積回路の消費電力が大きくなるばかりか集積
回路の発熱量も大きい。しかも、その大きさは集積回路
で使用されている入力回路の数量の依存性を受けるた
め、場合によっては放熱性の良い、高価格で大規模のパ
ッケージに搭載しなければならないという問題点があっ
た。
【0026】また、入力回路は外部信号を受信する入力
端子において、ハイ・レベルまたはロー・レベルのいず
れのレベルも印加されない開放状態となる場合がある。
この入力端子における開放状態とは、論理レベルである
ハイ・レベルあるいはロー・レベルの識別を不可能にす
るため、その対策として入力回路は通常、入力端子と電
源端子との間に抵抗素子を設ける(以下、抵抗プルアッ
プと略す)ことで入力端子をハイ・レベルに保つか、あ
るいは入力端子と接地との間に抵抗素子を設ける(以
下、抵抗プルダウンと略す)ことで入力端子をロー・レ
ベルに保つかのいずれかの選択をとる。但し、入力端子
に電源端子以上の電圧が印加される場合は、抵抗プルア
ップを選択すると入力端子から電源端子への電流ルート
が形成されるため良くなく、このような場合は抵抗プル
ダウンを選択するのが一般的である。また、抵抗プルダ
ウンに使用する抵抗素子の抵抗値はかなり大きい値を示
し、通常50kΩ程度の抵抗値を用いるのが一般的であ
る。
【0027】このような抵抗プルダウンを使用した場
合、先に説明した第2の従来例における入力回路の電源
端子から入力端子へ向けて流れる第2の電流ルートの電
流が、抵抗プルダウンの抵抗素子を流れることで起電力
を発生させ、本来入力端子に与えているローレベルを逸
脱しハイ・レベルを供給してしまうという問題点があっ
た。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の問題点を
解決するための第1の発明は、外部信号を受信する入力
端子と、第1の電源端子と、該第1の電源端子より低い
電位を与える第2の電源端子と、前記入力端子に印加さ
れるハイ・レベルを伝搬する第1のバイポーラトランジ
スタと、前記入力端子に印加されるロー・レベルを伝搬
する第2のバイポーラトランジスタと、前記第1のバイ
ボーラトランジスタが前記第1の電源端子との間に形成
する電流ルートを遮断する第1の電流遮断手段と、前記
第2のバイポーラトランジスタが前記第2の電源端子と
の間に形成する電流ルートを遮断する第2の電流遮断手
段と、前記入力端子に前記第1の電源端子よりも高い電
位が印加された場合でも、前記第2の電流遮断手段には
前記第1の電源電位よりも低い電位を与える電圧クラン
プ手段と、前記第1のバイボーラトランジスタが伝搬し
たハイ・レベル及び前記第2のバイポーラトランジスタ
が伝搬したロー・レベルを、集積回路の内部へ伝搬する
ためのバッファとを備えることを特徴とする入力回路で
ある。
【0029】上記従来技術の問題点を解決するための第
2の発明は、外部信号を受信する入力端子と、第1の電
源端子と、該第1の電源端子より低い電位を与える第2
の電源端子と、前記入力端子に印加されるハイ・レベル
を伝搬する第1のバイポーラトランジスタと、前記入力
端子に印加されるロー・レベルを伝搬する第2のバイポ
ーラトランジスタと、前記第2のバイポーラトランジス
タの入力インピーダンスを調節する入力インピーダンス
制御手段と、前記第1のバイポーラトランジスタが前記
第1の電源端子との間に形成する電流ルートを遮断する
第1の電流遮断手段と、前記第2のバイポーラトランジ
スタが前記第2の電源端子との間に形成する電流ルート
を遮断する第2の電流遮断手段と、前記入力インピーダ
ンス制御手段が前記第1の電源端子との間に形成する電
流ルートを遮断する第3の電流遮断手段と、前記入力端
子に前記第1の電源端子よりも高い電位が印加された場
合でも、前記第2の電流遮断手段には前記第1の電源電
位よりも低い電位を与える電圧クランプ手段と、前記第
1のバイポーラトランジスタが伝搬したハイ・レベル及
び前記第2のバイポーラトランジスタが伝搬したロー・
レベルを、集積回路の内部へ伝搬するためのバッファと
を備える特徴とする入力回路である。
【0030】なお、前記第1、第2の電流遮断手段はそ
れぞれ、MOSトランジスタで構成されることが好まし
い。
【0031】また、前記バッファは互いに逆極性の2つ
のMOSトランジスタで構成されることが好ましい。
【0032】
【発明の実施の形態】次に、本発明の第1の実施の形態
を図1を用いて説明する。図1において、入力端子1に
PNPトランジスタ3のベースとPNPトランジスタ6
のエミッタが接続されている。PNPトランジスタ3の
エミッタにPMOSトランジスタ7のドレインとPMO
Sトランジスタ4のゲートとNMOSトランジスタ5の
ゲートとPNPトランジスタ6のコレクタが接続されて
いる。PNPトランジスタ6のベースにはNMOSトラ
ンジスタ8のドレインが接続されている。NMOSトラ
ンジスタ8のソースにはNMOSトランジスタ9のドレ
インが接続されている。出力端子2にはPMOSトラン
ジスタ4のドレインとNMOSトランジスタ5のドレイ
ンとPMOSトランジスタ7のゲートとNMOSトラン
ジスタ9のゲートが接続されている。電源端子VDDに
は、PMOSトランジスタ4のソースとPMOSトラン
ジスタ7のソースとNMOSトランジスタ8のゲートが
接続されている。PNPトランジスタ3のコレクタとN
MOSトランジスタ5のソースとNMOSトランジスタ
9のソースは接地されている。
【0033】次に、第1の実施の形態の動作について説
明する。図1において電源端子VDDに3(V)が供給さ
れ、かつ入力端子1に他集積回路からの信号ハイ・レベ
ルである5(V)が印加されている状態を仮定する。こ
の場合、PNPトランジスタ3のベース・エミッタ間は
逆バイアス状態となるため、入力端子1の5(V)の電
位はPNPトランジスタ3のエミッタには伝搬されな
い。この状態においてPMOSトランジスタ7は導通状
態を保持しており、従ってPMOSトランジスタ4のゲ
ートとNMOSトランジスタ5のゲートには、PMOS
トランジスタ7によって電源端子VDDと同等の電位3
(V)が供給される。そのため、PMOSトランジスタ
4とNMOSトランジスタ5のゲート酸化膜の破壊は起
こらない。この状態では、PMOSトランジスタ4が開
放で、かつNMOSトランジスタ5は導通状態となる。
従って、出力端子2は接地電位に等しいロー・レベルに
変換されたレベルが保持され、このレベルはそのまま出
力端子2に接続される集積回路の内部回路に伝搬され
る。
【0034】同時に、この出力端子2のロー・レベルに
よって、PMOSトランジスタ7は先に示した説明のよ
うに導通状態を保持しており、またNMOSトランジス
タ9は開放状態を保持している。従って、PNPトラン
ジスタ6はエミッタ・ベース間における順方向バイアス
の電流ルートがNMOSトランジスタ9の作用により遮
断されているため、開放状態を維持している。それ故、
NMOSトランジスタ9は第2の電流遮断手段としての
機能を有する。NMOSトランジスタ8は常に導通状態
であり、その役割はNMOSトランジスタ9のゲート酸
化膜の破壊を保護するためである。PNPトランジスタ
6のベースは入力端子に印加されている5(V)の電位
からVEBだけ降下した電位となる。ここでVEBはPNP
トランジス6のエミッタ・ベース間順方向電圧を表す。
VEBは通常、0.7(V)程度の値を示すため、PNP
トランジスタ3のベース電位は約4.3(V)の電位と
なる。しかしながら、NMOSトランジスタ9のドレイ
ンにはNMOSトランジスタ8を介することによって、
3(V)が供給されている電源端子VDDからVTNだけ降
下した電位しか与えられないため、NMOSトランジス
タ9のゲート酸化膜の破壊は起こらない。それ故、NM
OSトランジスタ8は電圧クランプ手段としての機能を
有する。
【0035】一方、図1において、電源端子VDDに3
(V)が供給され、かつ入力端子1には先に説明した他
集積回路からの信号ハイ・レベルの状態から信号ロー・
レベルである接地電位へ向けて変化している状態を仮定
した場合、PNPトランジスタ3のベースには5(V)
の電位から接地電位に変化する電位が印加される。この
場合、PNPトランジスタ3は開放状態から導通状態に
変化するため、PNPトランジスタ3のエミッタ電位は
電源電位から接地電位に向けて変化する。PNPトラン
ジスタ3のエミッタにはPMOSトランジスタ4とNM
OSトランジスタ5のゲートが接続されている。このた
め、PMOSトランジスタ4は開放状態から導通状態に
変化し、NMOSトランジスタ5は導通状態から開放状
態に変化する。従って、出力端子2はロー・レベルから
ハイ・レベルに変化し、これに追従してPMOSトラン
ジスタ7は導通から開放状態に変化し、NMOSトラン
ジスタ9は開放から導通状態に変化する。
【0036】このPMOSトランジスタ7の作用によっ
てPNPトランジスタ3のエミッタ・ベース間の電流ル
ートが遮断され、PNPトランジスタ3は導通状態から
開放状態に変化する。それ故、PMOSトランジスタ7
は第1の電流遮断手段としての機能を有する。また、N
MOSトランジスタ9の作用によってPNPトランジス
タ6のエミッタ・ベース間の電流ルートが接続され、P
NPトランジスタ6は開放状態から導通状態に変化す
る。入力端子1に他集積回路から印加される信号が完全
に接地電位に定まった時点では、PMOSトランジスタ
7とPMOSトランジスタ4は開放状態を保持してお
り、かつNMOSトランジスタ5とNMOSトランジス
タ9は導通状態を保持している。従って、出力端子2は
電源端子VDDの電位に等しい3(V)のハイ・レベルを
保持し、このレベルはそのまま出力端子2に接続される
集積回路の内部回路に伝搬される。それ故、PMOSト
ランジスタ4とNMOSトランジスタ5は、ハイ・レベ
ル及びロー・レベルを集積回路の内部へ伝搬するための
バッファとしての機能を有する。
【0037】上記のように、入力端子1が他集積回路に
よってロー・レベルの信号が印加されている場合でもP
MOSトランジスタ7が開放状態を保持しているため、
電源端子VDDからPNPトランジスタ3のエミッタヘ流
れる電流ルートは存在しない。従って、先に説明した第
2の従来例のような、電源端子VDDから接地へ向けて流
れる第1の電流ルートと、電源端子VDDから入力端子1
へ向けて流れ抜ける第2の電流ルートは存在しない。す
なわち、第2の従来例において引き起こされる問題点は
完全に解決されている。
【0038】図5は図4に示す第2の従来例の動作を示
すシミュレーション特性図であり、図6は図1に示す本
発明入力回路の第1の実施の形態の動作を示すシミュレ
ーション特性図である。図5によれば、入力端子1の電
位が0(V)の場合、図4に示す第2の従来例の入力回
路は、電源端子VDDから接地へ向けての第1の電流ルー
ト及び電源端子VDDから入力端子1へ向けての第2の電
流ルートを流れる電流はそれぞれ0.4(mA)と0.
3(mA)である。これに対し、図6によれば、図1に
示す入力回路は、前記第1及び第2の電流ルートを流れ
る電流はゼロであることが理解できる。
【0039】また、図5において、入力端子1の電位が
入力印加電位の解放とともに上昇し、その後出力端子2
の電位がハイ・レベルからロー・レベルに変化している
現象が見られる。この現象は、先に示した説明のよう
に、前記第2の電流ルートを流れる電流が入力端子と接
地との間に接続されている抵抗素子(プルダウン抵抗)
15に流れ、抵抗の両端に起電力が生じ、本来維持すベ
きロー・レベルを逸脱しハイ・レベルに反転しているも
のである。そのため、ハイ・レベルを受けた第2の従来
例の入力回路は、出力がハイ・レベルからロー・レベル
ヘ向けて変化することになり、本来持つべき出力端子2
のレベルを逸脱してしまっている。しかしながら、本発
明の入力回路は、図6を見れば明らかなように、前記の
ような現象は起こらない。
【0040】なお、図5において、第1の電流ルートの
電流はプラスの値を示しており、また第2の電流ルート
の電流はマイナスの値を示しているが、これは単に電流
が流れる向きの違いである。図5においては入力回路に
流れ込む電流の方向をプラスとし、また入力回路から流
れ出る方向をマイナスとしている。従って、図5におい
て入力端子1の電位がゼロの場合に、電流が電源端子に
流れ込む第1の電流ルートの電流はプラスの値を示し、
また電流が入力端子から流れ出る第2の電流ルートの電
流はマイナスの値を示す。
【0041】ところで、入力回路は、異なる集積回路間
をバスラインなどの伝送路でデータ転送する場合に、特
にデータ信号を受信するための手段として利用されるこ
とを従来技術の冒頭にて説明した。通常、バスラインな
どの伝送路は、送信側と受信側に対するインピーダンス
の整合を行うことで、ひずみの少ない安定した信号を送
信することができる。そのため、バスラインなどの伝送
路は入力回路との接続の有無に関わらず、常に受信側の
インピーダンスが一定であることが望まれる。従つて、
入力回路は伝送路に接続された場合でも、伝送路受信側
のインピーダンスが変化しないようにできる限り高い入
力インピーダンスであることが要求される。
【0042】本第1の実施の形態は図1より、PNPト
ランジスタ3のべースとPNPトランジスタ6のエミッ
タが接続されており、入力端子1に印加されるハイ・レ
ベルからロー・レベルヘ変化する信号の伝搬に寄与する
のはPNPトランジスタ3である。また、入力端子1に
印加されるロー・レベルからハイ・レベルヘ変化する信
号の伝搬に寄与するのはPNPトランジスタ6であるこ
とは先に示した説明のとおりである。これはすなわち、
入力端子1に印加される信号変化の如何によって、PN
Pトランジスタ3とPNPトランジスタ6が互いに導通
または開放の何れか一方の状態を保持することを意味し
ている。いま、図1に示す本入力回路における入力イン
ピーダンスの数式を導くと、以下のように2つに分類さ
れる。 入力端子1にハイ・レベルからロー・レベルヘ変化す
る信号が印加された場合、すなわちPNPトランジスタ
3が導通状態の場合は、 ZinQ3:(βQ3/gmQ3 )+ZP7×(βQ3+1) (1) ここで、ZinQ3:PNPトランジスタ3が導通した場合
の入力インピーダンス、βQ3:PNPトランジスタ3の
順方向電流利得、gmQ3 :PNPトランジスタ3の相互
コンダクタンス、ZP7:PMOSトランジスタ7の出力
インピーダンスであり、ZinQ3を式(1)にて算出する
と、ZinQ3=22.3(kΩ)となる。
【0043】ここで、βQ3=10、gmQ3 =38(mA
/V),ZP7=2(kΩ)としている。すなわち、PN
Pトランジスタ3が導通している状態においては、入力
インピーダンスは数十(kΩ)とかなり大きい値を示
す。 入力端子1にロー・レベルからハイ・レベルヘ変化す
る信号が印加された場合、すなわちPNPトランジスタ
6が導通状態の場合は、 ZinQ6=αQ6×(gmQ6 -1+ZN8,9) (2) しかるに、αQ6=βQ6/(1+βQ6) ZN8,9=ZN8+ZN9 ここで、ZinQ6:PNPトランジスタ6が導通した場合
の入力インピーダンス、βQ6:PNPトランジスタ6の
順方向電流利得、gmQ6 :PNPトランジスタ6の相互
コンダクタンス、ZN8:NMOSトランジスタ8の出力
インピーダンス、ZN9:NMOSトランジスタ9の出力
インピーダンスであり、ZinQ6を式(2)にて算出する
と、ZinQ6=934(Ω)となる。
【0044】ここで、βQ6=10、gmQ6 =38(mA
/V)、ZN8+ZN9=1(kΩ)としている。すなわち
PNPトランジスタ6が導通している状態においては、
入力インピーダンスは数百(Ω)と比較的小さい値を示
す。
【0045】上記のように、PNPトランジスタ6が導
通している場合の入力インピーダンスは比較的小さく、
従って先に示した説明のように、入力回路が伝送路に接
続された場合、伝送路受信側のインピーダンスが変化し
てしまう。そのため、図1に示す本入力回路は、特にP
NPトランジスタ6が導通している状態に対して、でき
る限り高い入力インピーダンスを得るための対策が必要
になった。この対策を盛り込んだ入力回路の実施の形態
を図2を用いて説明する。
【0046】図2に示すように、本発明の入力回路の第
2の実施の形態は、入力端子1にPNPトランジスタ3
のベースとPNPトランジスタ6のエミッタが接続され
ている。PNPトランジスタ3のエミッタにはPMOS
トランジスタ7のドレインとPMOSトランジスタ4の
ゲートとNMOSトランジスタ5のゲートとPNPトラ
ンジスタ6のコレクタが接続されている。PNPトラン
ジスタ6のベースにはNPN型バイポーラトランジスタ
(以下、NPNトランジスタと略す)10のベースが接
続され、NPNトランジスタ10のエミッタにはNMO
Sトランジスタ8のドレインが接続されている。NMO
Sトランジスタ8のソースにNMOSトランジスタ9の
ドレインが接続されている。出力端子2にはPMOSト
ランジスタ4のドレインとNMOSトランジスタ5のド
レインとPMOSトランジスタ7のゲートとNMOSト
ランジスタ9のゲートとが接続されている。NPNトラ
ンジスタ10のコレクタにはダイオード12のカソード
が接続され、ダイオード12のアノ一ドに抵抗素子11
の一方の端子が接続されている。電源端子VDDにPMO
Sトランジスタ4のソースとPMOSトランジスタ7の
ソースと抵抗素子11の他方の端子とNMOSトランジ
スタ8のゲートが接続されている。PNPトランジスタ
3のコレクタとNMOSトランジスタ5のソースとNM
OSトランジスタ9のソースはそれぞれ接地されてい
る。
【0047】この第2の実施の形態の動作を説明する。
図2において、電源端子VDDに3(V)が供給され、か
つ入力端子1に他集積回路からの信号ハイ・レベルであ
る5(V)が印加されている状態を仮定する。この場合
の動作は、基本的に図1に示した第1の実施の形態と同
様である。すなわちPNPトランジスタ3のベース・エ
ミッタ間は逆バイアス状態となるため、入力端子1の5
(V)の電位はPNPトランジスタ3のエミッタには伝
搬されない。この状態において、PMOSトランジスタ
7は導通状態を保持している。従つて、PMOSトラン
ジスタ4のゲートとNMOSトランジスタ5のゲートに
は、PMOSトランジスタ7によって電源端子VDDと同
等の電位3(V)が供給される。そのため、PMOSト
ランジスタ4とNMOSトランジスタ5のゲート酸化膜
の破壊は起こらない。この状態では、PMOSトランジ
スタ4が開放で、かつNMOSトランジスタ5は導通状
態となる。従って、出力端子2は接地電位に等しいロー
・レベルに変換されたレベルが保持され、このレべルは
そのまま出力端子2に接続される集積回路の内部回路に
伝搬される。
【0048】同時に、この出力端子2のロー・レベルに
よって、PMOSトランジスタ7は先に示した説明のよ
うに導通状態を保持しており、またNMOSトランジス
タ9は開放状態を保持している。従って、PNPトラン
ジスタ6のエミッタ・ベース間とNPNトランジスタ1
0のベース・エミッタ間においては、順方向バイアスの
電流ルートがNMOSトランジスタ9の作用により遮断
されているため開放状態を維持している。NMOSトラ
ンジスタ8は常に導通状態であり、その役割はNMOS
トランジスタ9のゲート酸化膜の破壊を保護するためで
ある。
【0049】NPNトランジスタ10のエミッタは入力
端子1に印加されている5(V)の電位から(VEB+V
BE)だけ降下した電位となる。ここで、VEBはPNPト
ランジス6のエミッタ・ベース間順方向電圧を表し、ま
たVBEはNPNトランジスタ10のベース・エミッタ間
順方向電圧を表す。VEBとVBEは通常、0.7(V)程
度の値を示すため、NPNトランジスタ10のエミッタ
電位は約3.6(V)の電位となる。しかしながら、N
MOSトランジスタ9のドレインにはNMOSトランジ
スタ8を介することによって、3(V)が供給されてい
る電源端子VDDからVTNだけ降下した電位しか与えられ
ない。このため、NMOSトランジスタ9のゲート酸化
膜の破壊は起こらない。通常、NMOSトランジスタ9
のドレインに前記3.6(V)が印加された場合はゲー
ト酸化膜の破壊は起こらない。しかしながら、入力端子
1には他集積回路や伝送路からのノイズや反射波が稀に
印加され、その電位のピーク値は10(V)を越えるこ
とも珍しくなく、この場合にNMOSトランジスタ9の
ドレインに与えられる電位は8(V)を越えてしまう。
【0050】従って、第2の実施の形態においてもNM
OSトランジスタ8による、NMOSトランジスタ9の
ゲート酸化膜の保護が必要となる。また、ダイオード1
2はNPNトランジスタ10のベース電位がNPNトラ
ンジスタ10のコレクタ電位より高くなった場合に、N
PNトランジスタ10のベースからコレクタヘ向けての
電流ルートを遮断する目的のために設けられている。そ
れ故、ダイオード12は第3の電流遮断手段としての機
能を有する。
【0051】一方、図2において電源端子VDDに3
(V)が供給され、かつ入力端子1には先に説明した他
集積回路からの信号ハイ・レベルの状態から信号ロー・
レベルである接地電位へ向けて変化している状態を仮定
した場合、PNPトランジスタ3のベースには5(V)
の電位から接地電位に変化する電位が印加される。この
場合、PNPトランジスタ3は開放状態から導通状態に
変化するため、PNPトランジスタ3のエミッタ電位は
電源電位から接地電位に向けて変化する。PNPトラン
ジスタ3のエミッタにはPMOSトランジスタ4とNM
OSトランジスタ5のゲートが接続されているため、P
MOSトランジスタ4は開放状態から導通状態に変化
し、NMOSトランジスタ5は導通状態から開放状態に
変化する。従って、出力端子2はロー・レベルからハイ
・レベルに変化し、これに追従してPMOSトランジス
タ7は導通から開放状態に変化し、NMOSトランジス
タ9は開放から導通状態に変化する。
【0052】このPMOSトランジスタ7の作用によっ
てPNPトランジスタ3のエミッタ・ベース間の電流ル
ートが遮断され、PNPトランジスタ3は導通状態から
開放状態に変化する。また、NMOSトランジスタ9の
作用によってPNPトランジスタ6のエミッタ・ベース
間とNPNトランジスタ10のベース・エミッタ間の電
流ルートが接続され、PNPトランジスタ6とNPNト
ランジスタ10は開放状態から導通状態に変化する。抵
抗素子11はNPNトランジスタ10が開放した際に流
れる電流を抑える役割を果たす。
【0053】入力端子1に他集積回路から印加される信
号が完全に接地電位に定まった時点では、PMOSトラ
ンジスタ7とPMOSトランジスタ4は開放状態を保持
しており、かつNMOSトランジスタ5とNMOSトラ
ンジスタ9は導通状態を保持している。従って、出力端
子2は電源端子VDDの電位に等しい3(V)のハイ・レ
ベルを保持し、このレベルはそのまま出力端子2に接続
される集積回路の内部回路に伝搬される。
【0054】上記のように、入力端子1が他集積回路に
よってロー・レベルの信号が印加されている場合でもP
MOSトランジスタ7が開放状態を保持しているため、
電源端子VDDからPNPトランジスタ3のエミッタヘ流
れる電流ルートは存在せず、従って先に説明した第2の
従来例のような、電源端子VDDから接地へ向けて流れる
第1の電流ルートと、電源端子VDDから入力端子へ向け
て流れ抜ける第2の電流ルートは存在しないことは、先
に示した第1の実施の形態の場合と全く同様である。す
なわち、第2の従来例において引き起こされる問題点は
第1の実施の形態と同様、完全に解決されている。
【0055】次に、PNPトランジスタ6が導通してい
る状態における入力インピーダンスを算出する。入力端
子1にロー・レベルからハイ・レベルヘ変化する信号が
印加された場合、すなわちPNPトランジスタ6とNP
Nトランジスタ10が導通状態の場合は、 ZinQ60 =αQ6×{gmQ6 -1 +βQ10 (gmQ10-1+ZN8,9) (3) しかるに、αQ6=βQ6/(1+βQ6) ZN8,9=ZN8+ZN9 ここで、ZinQ60 :PNPトランジスタ6とNPNトラ
ンジスタ10が導通した場合の入力インピーダンス、β
Q6:PNPトランジスタ6の順方向電流利得、gmQ6 :
PNPトランジスタ6の相互コンダクタンス、βQ10 :
NPNトランジスタ10の順方向電流利得、gmQ10:N
PNトランジスタ10の相互コンダクタンス、ZN8:N
MOSトランジスタ8の出力インピーダンス、ZN9:N
MOSトランジスタ9の出力インピーダンスであり、Z
inQ60 を式(3)にて算出すると、ZinQ60 =53.2
(kΩ)となる。
【0056】ここで、βQ6=10、gmQ6 =38(mA
/V)、βQ10 =50、gmQ10=38(mA/V)、Z
N8+ZN9=1(kΩ)としている。
【0057】すなわち、PNPトランジスタ6とNPN
トランジスタ10が導通している状態においては、入力
インピーダンスは数十kΩとかなり大きい値を示す。こ
れは、第1の実施の形態の場合と比較すると約57倍大
きくなっており、第1の実施の形態に対する改善効果が
得られていることが理解できる。それ故、NPNトラン
ジスタ10は入力インピーダンス制御手段としての機能
を有する。
【0058】なお、入力端子1にハイ・レベルからロー
・レベルヘ変化する信号が印加された場合、すなわちP
NPトランジスタ3が導通状態の場合の入力インピーダ
ンスは第1の実施の形態と同様であり、既に説明されて
いるため省略する。
【0059】図7は図2に示す第2の実施の形態の動作
を示すシミュレーション特性図である。図7を見れば明
らかなように、図2に示す入力回路は、前記第1及び第
2の電流ルートを流れる電流はゼロであることが理解で
き、また入力印加電位が解放された場合でも入力端子1
におけるロー・レベルの逸脱は起こらない。従って、こ
の第2の実施の形態は、入力インピーダンスは第1の実
施の形態に対し約57倍に拡大される効果を持ちつつ、
第1の実施の形態での電流ルート遮断効果もそのまま維
持できることが理解できる。
【0060】なお、以上の説明では自集積回路の電源端
子電位を3(V)、入力端子に印加される他集積回路か
らのハイ・レベルの電位を5(V)と仮定していたが、
それは回路動作説明の便宜上流用した一例に過ぎず、例
えば自集積回路の電源端子電位を5(V)、入力端子に
印加される他集積回路からのハイ・レベルの電位を10
(V)としても、回路動作上何の問題もない。
【0061】
【発明の効果】以上の説明のように本発明の入力回路
は、入力端子に印加されるハイ・レベルまたはロー・レ
ベルの信号をそれぞれ伝搬する2つのバイポーラトラン
ジスタに、電源端子から接地への電流ルートまたは入力
端子から接地への電流ルートを遮断する手段を設けるこ
とによって、入力端子にロー・レベルが印加された場合
でも、電源端子から接地へ流れる定常電流と電源端子か
ら入力端子へ流れる定常電流とを完全に遮断できるた
め、集積回路の電力増加と定常電流に伴う発熱量増加を
除外できる効果がある。
【0062】また、入力端子開放に伴う論理レベルの不
定を回避するための、抵抗プルダウンが入力端子と接地
との間に挿入された場合でも、前記のように電源端子か
ら入力端子へ流れる定常電流が完全に遮断されているた
め、前記抵抗プルダウンに流れる電流にて発生する電位
が存在せず、従って抵抗プルダウンにて固定されている
ロー・レベルの逸脱も起こらない効果がある。
【0063】更には、入力端子に電源端子以上の電位が
印加されている場合でかつ電源電位が遮断された場合に
おいても、入力端子に接続されている2つのバイポーラ
トランジスタが開放状態を保つことにより、前記入力端
子の電位は伝搬されない。従って、入力回路内MOSト
ランジスタのゲート酸化膜が破壊される現象は起こらな
い効果がある。
【0064】加えて、前記バイポーラトランジスタを使
用することにより、CMOS集積回路において入力回路
のゲート酸化膜破壊保護に使用していたMOSトランジ
スタを必要としないため、大幅な面積の低減効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態の回路図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の回路図である。
【図3】第1の従来例を示した回路図である。
【図4】第2の従来例を示した回路図である。
【図5】図4の第2の従来例のシミュレーション特性図
である。
【図6】本発明の第1の実施の形態のシミュレーション
特性図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態のシミュレーション
特性図である。
【符号の説明】
1 入力端子 2 出力端子 3,6 PNPトランジスタ 4,7 PMOSトランジスタ 5,8,9,13 NMOSトランジスタ 10 NPNトランジスタ 11,14,15 抵抗素子 12 ダイオード

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部信号を受信する入力端子と、 第1の電源端子と、 該第1の電源端子より低い電位を与える第2の電源端子
    と、 前記入力端子に印加されるハイ・ルベルを伝搬する第1
    のバイポーラトランジスタと、 前記入力端子に印加されるロー・レベルを伝搬する第2
    のバイポーラトランジスタと、 前記第1のバイポーラトランジスタが前記第1の電源端
    子との間に形成する電流ルートを遮断する第1の電流遮
    断手段と、 前記第2のバイポーラトランジスタが前記第2の電源端
    子との間に形成する電流ルートを遮断する第2の電流遮
    断手段と、 前記入力端子に前記第1の電源端子よりも高い電位が印
    加された場合でも、前記第2の電流遮断手段には前記第
    1の電源端子の電位よりも低い電位を与える電圧クラン
    プ手段と、 前記第1のバイポーラトランジスタが伝搬したハイ・レ
    ベル及び前記第2のバイポーラトランジスタが伝搬した
    ロー・レベルを、集積回路の内部へ伝搬するためのバッ
    ファとを備えることを特徴とする入力回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の入力回路において、前記
    第1、第2の電流遮断手段はそれぞれ、MOSトランジ
    スタで構成されることを特徴とする入力回路。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の入力回路において、前記
    バッファは互いに逆極性の2つのMOSトランジスタで
    構成されることを特徴とする入力回路。
  4. 【請求項4】 外部信号を受信する入力端子と、 第1の電源端子と、 該第1の電源端子より低い電位を与える第2の電源端子
    と、 前記入力端子に印加されるハイ・レベルを伝搬する第1
    のバイポーラトランジスタと、 前記入力端子に印加されるロー・レベルを伝搬する第2
    のバイポーラトランジスタと、 前記第2のバイポーラトランジスタの入力インピーダン
    スを調節する入力インピーダンス制御手段と、 前記第1のバイポーラトランジスタが前記第1の電源端
    子との間に形成する電流ルートを遮断する第1の電流遮
    断手段と、 前記第2のバイポーラトランジスタが前記第2の電源端
    子との間に形成する電流ルートを遮断する第2の電流遮
    断手段と、 前記入力インピーダンス制御手段が前記第1の電源端子
    との間に形成する電流ルートを遮断する第3の電流遮断
    手段と、 前記入力端子に前記第1の電源端子よりも高い電位が印
    加された場合でも、前記第2の電流遮断手段には前記第
    1の電源端子の電位よりも低い電位を与える電圧クラン
    プ手段と、 前記第1のバイポーラトランジスタが伝搬したハイ・レ
    ベル及び前記第2のバイポーラトランジスタが伝搬した
    ロー・レベルを、集積回路の内部へ伝搬するためのバッ
    ファとを備えることを特徴とする入力回路。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の入力回路において、前記
    第1、第2の電流遮断手段はそれぞれ、MOSトランジ
    スタで構成されることを特徴とする入力回路。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の入力回路において、前記
    バッファは互いに逆極性の2つのMOSトランジスタで
    構成されることを特徴とする入力回路。
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