JPH1057476A - 膜分離装置 - Google Patents
膜分離装置Info
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- JPH1057476A JPH1057476A JP8223913A JP22391396A JPH1057476A JP H1057476 A JPH1057476 A JP H1057476A JP 8223913 A JP8223913 A JP 8223913A JP 22391396 A JP22391396 A JP 22391396A JP H1057476 A JPH1057476 A JP H1057476A
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- albumin
- sieving
- sieving coefficient
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Abstract
(57)【要約】
【課題】液体中に溶解した有用物質の漏出を最小にコン
トロールし、かつ該有用物質より分子量の大きな物質の
除去を可能にした膜分離装置を提供する。 【解決手段】有用物質に対して0以上、0.5未満のふ
るい係数を有する膜と、該有用物質に対して0.5以
上、1以下のふるい係数を有する膜とを有する膜分離装
置。
トロールし、かつ該有用物質より分子量の大きな物質の
除去を可能にした膜分離装置を提供する。 【解決手段】有用物質に対して0以上、0.5未満のふ
るい係数を有する膜と、該有用物質に対して0.5以
上、1以下のふるい係数を有する膜とを有する膜分離装
置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有用物質が溶解した
液体中から不用物質を除去する膜を用いた分離装置に関
するものである。さらに詳しくは、有用物質の阻止率の
高い膜と有用物質のふるい係数の高い膜から構成される
分画特性がブロードである特性を持つ分離装置に関す
る。特に膜を用いた血液浄化治療において、アルブミン
の漏出を最少にコントロールしつつアルブミンより大き
な分子量を有する有害成分を効率良く除去することを可
能にする血液浄化装置を提供するものである。
液体中から不用物質を除去する膜を用いた分離装置に関
するものである。さらに詳しくは、有用物質の阻止率の
高い膜と有用物質のふるい係数の高い膜から構成される
分画特性がブロードである特性を持つ分離装置に関す
る。特に膜を用いた血液浄化治療において、アルブミン
の漏出を最少にコントロールしつつアルブミンより大き
な分子量を有する有害成分を効率良く除去することを可
能にする血液浄化装置を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】溶液から物質を主に物質の大きさにより
選択的に分離する方法として、膜分離法が工業、医療分
野において実用化されている。一般に膜分離法における
課題は選択性を向上させることであり、これまでその課
題を達成するために、膜の高性能化と装置の開発が行わ
れてきた。膜の高性能化については、膜の孔径を均一に
して分画特性をシャープにする方法、非対称膜あるいは
複合膜により薄膜を形成させ溶質の透過抵抗を低減させ
る方法が確立されている。また装置に関しては、いくつ
かの膜分離装置を多段に組合せ分離操作を何回も繰り返
すことにより選択性を向上させることが行われている。
医療分野、特に慢性腎不全あるいは急性腎不全の患者を
対象とした血液浄化療法において、膜分離装置は広く使
用されている。この装置では、生体にとって有用物質で
あるアルブミンの漏出を抑えつつ、アルブミンより小さ
な分子量を有する尿毒物質を最大限に除去できることが
課題である。最近多く使用されている膜の一つであるポ
リスルホン膜は、前述したような非対称構造とシャープ
な膜孔径分布を有しているため、このニーズをほぼ完全
に満たす理想的な膜と考えられている。
選択的に分離する方法として、膜分離法が工業、医療分
野において実用化されている。一般に膜分離法における
課題は選択性を向上させることであり、これまでその課
題を達成するために、膜の高性能化と装置の開発が行わ
れてきた。膜の高性能化については、膜の孔径を均一に
して分画特性をシャープにする方法、非対称膜あるいは
複合膜により薄膜を形成させ溶質の透過抵抗を低減させ
る方法が確立されている。また装置に関しては、いくつ
かの膜分離装置を多段に組合せ分離操作を何回も繰り返
すことにより選択性を向上させることが行われている。
医療分野、特に慢性腎不全あるいは急性腎不全の患者を
対象とした血液浄化療法において、膜分離装置は広く使
用されている。この装置では、生体にとって有用物質で
あるアルブミンの漏出を抑えつつ、アルブミンより小さ
な分子量を有する尿毒物質を最大限に除去できることが
課題である。最近多く使用されている膜の一つであるポ
リスルホン膜は、前述したような非対称構造とシャープ
な膜孔径分布を有しているため、このニーズをほぼ完全
に満たす理想的な膜と考えられている。
【0003】シャープな分画性能を得ることに関して、
非対称膜に比べて劣ると考えられていた均一な膜構造を
有する対称膜においても新しい試みがなされている(大
野仁:人口透析膜、新素材:P30〜35、1994.
3)。この対称膜は、膜孔径を透過物質に比して充分大
きくし、有用物質が透過できない程度の膜孔径になるよ
うに膜表面のみに蛋白を吸着させることにより非対称膜
と同じ様な機能を有するものである。この吸着蛋白によ
り形成された非対称構造により、従来透析により除去す
ることが困難とされていたβ2−ミクログロブリンなど
の尿毒蛋白をアルブミンを漏出することなく、効率的に
除去することが可能になったと報告されている。
非対称膜に比べて劣ると考えられていた均一な膜構造を
有する対称膜においても新しい試みがなされている(大
野仁:人口透析膜、新素材:P30〜35、1994.
3)。この対称膜は、膜孔径を透過物質に比して充分大
きくし、有用物質が透過できない程度の膜孔径になるよ
うに膜表面のみに蛋白を吸着させることにより非対称膜
と同じ様な機能を有するものである。この吸着蛋白によ
り形成された非対称構造により、従来透析により除去す
ることが困難とされていたβ2−ミクログロブリンなど
の尿毒蛋白をアルブミンを漏出することなく、効率的に
除去することが可能になったと報告されている。
【0004】さらに新しい治療法による尿毒物質の除去
効率の向上も試みられている。その一つは血液濾過透析
である。この治療法は、濾過と拡散を組み合わせること
により、尿素などの低分子量の物質を拡散でβ2−ミク
ログロブリンなどの大分子量の物質を濾過で効率良く除
去することが可能である。この治療法には、大量の除水
を伴うため、透水性能が優れている非対称膜が広く用い
られる。
効率の向上も試みられている。その一つは血液濾過透析
である。この治療法は、濾過と拡散を組み合わせること
により、尿素などの低分子量の物質を拡散でβ2−ミク
ログロブリンなどの大分子量の物質を濾過で効率良く除
去することが可能である。この治療法には、大量の除水
を伴うため、透水性能が優れている非対称膜が広く用い
られる。
【0005】最近になって、長期間血液透析を行ってい
る患者における様々な合併症に、アルブミンあるいはそ
れ以上の分子量を有する尿毒蛋白が関与していることを
示すデータが報告されるようになった。たとえば、赤血
球の産生を阻害することにより貧血を増長する物質、血
小板の機能を低下させ出血を惹起す物質、その他、掻痒
感、骨・関節痛、イライラ感などの原因となる物質など
である。前述したアルブミンを透過しないこれまでの膜
分離装置では、これらの物質を除去することができな
い。そこで膜孔径を拡大、あるいは孔径分布をブロード
にした膜を用いた血液浄化装置が開発された。この膜分
離装置では、従来の装置に比較してアルブミンの漏出が
多少増加するが、透析患者の合併症の低減に効果がある
ことが報告されている。
る患者における様々な合併症に、アルブミンあるいはそ
れ以上の分子量を有する尿毒蛋白が関与していることを
示すデータが報告されるようになった。たとえば、赤血
球の産生を阻害することにより貧血を増長する物質、血
小板の機能を低下させ出血を惹起す物質、その他、掻痒
感、骨・関節痛、イライラ感などの原因となる物質など
である。前述したアルブミンを透過しないこれまでの膜
分離装置では、これらの物質を除去することができな
い。そこで膜孔径を拡大、あるいは孔径分布をブロード
にした膜を用いた血液浄化装置が開発された。この膜分
離装置では、従来の装置に比較してアルブミンの漏出が
多少増加するが、透析患者の合併症の低減に効果がある
ことが報告されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、有用物質の
漏出を最小にして、かつ有用物質より大きな物質を広い
分子量領域の範囲で、効率良く除去することを目的とし
た膜分離装置に関するものである。前述した従来の膜分
離法において選択性を向上させる、すなわち分画性能を
シャープにする装置では本発明の目的を達成することが
できない。たとえば血液浄化において、有用物質である
アルブミンより大きな分子量の物質を除去しようとすれ
ば、膜分離装置の選択性が高ければ高いほど、アルブミ
ンとその除去ターデット物質とのふるい係数の差が大き
くなることになる。つまりアルブミンより分子量の大き
な除去物質のふるい係数を高くするためには、アルブミ
ン自体のふるい係数を高くする必要があるため、必然的
に有用物質であるアルブミンの漏出が大きくなってしま
う。
漏出を最小にして、かつ有用物質より大きな物質を広い
分子量領域の範囲で、効率良く除去することを目的とし
た膜分離装置に関するものである。前述した従来の膜分
離法において選択性を向上させる、すなわち分画性能を
シャープにする装置では本発明の目的を達成することが
できない。たとえば血液浄化において、有用物質である
アルブミンより大きな分子量の物質を除去しようとすれ
ば、膜分離装置の選択性が高ければ高いほど、アルブミ
ンとその除去ターデット物質とのふるい係数の差が大き
くなることになる。つまりアルブミンより分子量の大き
な除去物質のふるい係数を高くするためには、アルブミ
ン自体のふるい係数を高くする必要があるため、必然的
に有用物質であるアルブミンの漏出が大きくなってしま
う。
【0007】膜孔径の拡大あるいは孔径分布のブロード
化した膜分離装置は、透過する物質の分子量の範囲を広
くすることにある程度有効である。血液浄化装置につい
ては膜孔径を大きくした透析膜の臨床での性能評価につ
いて報告されている(中島弘二、斎藤章子、他:各種大
孔径ハイパフォーマンス膜の性能評価。腎と透析vol.3
6別冊ハイパフォーマンスメンブレン94:132、1
994)。その報告には、再生セルロース膜、セルロー
ストリアセテート膜、ポリメチルメタクリレート膜のそ
れぞれの膜を用いた3種類の血液浄化装置について、膜
孔半径と血漿蛋白のふるい係数が示されている。平均膜
孔半径については、再生セルロース膜が70A、セルロ
ーストリアセテート膜が75A、ポリメチルメタクリレ
ート膜が100Aとなっており、いずれの膜も、従来の
血液浄化膜の膜孔半径40〜70Aより大孔径化されて
いる。これらの大孔径化された膜のアルブミンのふるい
係数は0.03程度で、血液浄化膜として許容される最
大の値に設計されている。これらの膜のなかで、膜孔半
径が最大であるポリメチルメタクリレート膜は、アルブ
ミンより大きい分子量90,000のトランスフェリ
ン、分子量150,000のIgGなどの血漿蛋白も透
過することが記載されている。しかし、IgGのふるい
係数は0.004と低く、その値はアルブミンの値の1
0%程度にすぎない。孔径分布をさらにブロードにし
て、透過する分子量の範囲を広くしかつそのふるい係数
を大きくすることも考えられるが、アルブミンの漏出量
の増加を伴わずに、孔径分布を自由にコントロールする
製膜技術は現在のところ存在しない。
化した膜分離装置は、透過する物質の分子量の範囲を広
くすることにある程度有効である。血液浄化装置につい
ては膜孔径を大きくした透析膜の臨床での性能評価につ
いて報告されている(中島弘二、斎藤章子、他:各種大
孔径ハイパフォーマンス膜の性能評価。腎と透析vol.3
6別冊ハイパフォーマンスメンブレン94:132、1
994)。その報告には、再生セルロース膜、セルロー
ストリアセテート膜、ポリメチルメタクリレート膜のそ
れぞれの膜を用いた3種類の血液浄化装置について、膜
孔半径と血漿蛋白のふるい係数が示されている。平均膜
孔半径については、再生セルロース膜が70A、セルロ
ーストリアセテート膜が75A、ポリメチルメタクリレ
ート膜が100Aとなっており、いずれの膜も、従来の
血液浄化膜の膜孔半径40〜70Aより大孔径化されて
いる。これらの大孔径化された膜のアルブミンのふるい
係数は0.03程度で、血液浄化膜として許容される最
大の値に設計されている。これらの膜のなかで、膜孔半
径が最大であるポリメチルメタクリレート膜は、アルブ
ミンより大きい分子量90,000のトランスフェリ
ン、分子量150,000のIgGなどの血漿蛋白も透
過することが記載されている。しかし、IgGのふるい
係数は0.004と低く、その値はアルブミンの値の1
0%程度にすぎない。孔径分布をさらにブロードにし
て、透過する分子量の範囲を広くしかつそのふるい係数
を大きくすることも考えられるが、アルブミンの漏出量
の増加を伴わずに、孔径分布を自由にコントロールする
製膜技術は現在のところ存在しない。
【0008】本発明は上記従来技術の問題点に着目し
て、液体中に溶解した有用物質の漏出を最小にコントロ
ールし、かつ該有用物質より分子量の大きな物質の除去
を可能にした膜分離装置、特に、膜を用いた血液浄化治
療において、アルブミンの漏出を最少にコントロールし
つつアルブミンより大きな分子量を有する有害成分を効
率良く除去することを可能にする血液浄化装置を提供す
ることを目的とする。
て、液体中に溶解した有用物質の漏出を最小にコントロ
ールし、かつ該有用物質より分子量の大きな物質の除去
を可能にした膜分離装置、特に、膜を用いた血液浄化治
療において、アルブミンの漏出を最少にコントロールし
つつアルブミンより大きな分子量を有する有害成分を効
率良く除去することを可能にする血液浄化装置を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は下記の本発明
により達成できる。すなわち、本発明は、「(1)有用
物質に対して0から0.5未満のふるい係数を有する膜
と、該有用物質に対して0.5から1のふるい係数を有
する膜から構成される膜分離装置。(2)アルブミンに
対して0から0.5のふるい係数を有する膜と、アルブ
ミンに対して、0.5から1のふるい係数を有する膜か
ら構成される血液浄化装置。」からなる。
により達成できる。すなわち、本発明は、「(1)有用
物質に対して0から0.5未満のふるい係数を有する膜
と、該有用物質に対して0.5から1のふるい係数を有
する膜から構成される膜分離装置。(2)アルブミンに
対して0から0.5のふるい係数を有する膜と、アルブ
ミンに対して、0.5から1のふるい係数を有する膜か
ら構成される血液浄化装置。」からなる。
【0010】
【発明の実施の形態】ここで、本発明の装置において、
ふるい係数(Sc)は、Sc=(2×Cf)/(Ci+
Co)で定義される式を用いて計算される。ここで、溶
質の濾液中の濃度をCf、膜分離装置入口での濃度をC
i,膜分離装置出口での濃度をCoと表した。なお、ふ
るい係数は、分離装置を構成する膜の特性だけに依存す
るのではなく、処理液の分離表面でのずり速度、温度、
濾過流速などの装置の操作条件、処理液の溶質濃度にも
依存する。したがって、本発明において定義されるふる
い係数は、操作条件、処理液の状態を同一にして、膜の
特性のみのパラメータに依存するように求められなけれ
ばならない。
ふるい係数(Sc)は、Sc=(2×Cf)/(Ci+
Co)で定義される式を用いて計算される。ここで、溶
質の濾液中の濃度をCf、膜分離装置入口での濃度をC
i,膜分離装置出口での濃度をCoと表した。なお、ふ
るい係数は、分離装置を構成する膜の特性だけに依存す
るのではなく、処理液の分離表面でのずり速度、温度、
濾過流速などの装置の操作条件、処理液の溶質濃度にも
依存する。したがって、本発明において定義されるふる
い係数は、操作条件、処理液の状態を同一にして、膜の
特性のみのパラメータに依存するように求められなけれ
ばならない。
【0011】また、本発明の装置において用いられる膜
の材質としては、再生セルロース、ポリアクリルニトリ
ル、ポリスルホン、改質セルロース、ポリメチルメタク
リレート、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、ポリ
アミド、ポリプロピレンあるいはセラミックなどが考え
られるが処理液の状態、操作条件目的によって適切なも
のが用いられる。またそれらの膜の形態としては、フィ
ルム状、管状、中空糸状などが用いられるが、中空糸状
が実用上好ましい。
の材質としては、再生セルロース、ポリアクリルニトリ
ル、ポリスルホン、改質セルロース、ポリメチルメタク
リレート、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、ポリ
アミド、ポリプロピレンあるいはセラミックなどが考え
られるが処理液の状態、操作条件目的によって適切なも
のが用いられる。またそれらの膜の形態としては、フィ
ルム状、管状、中空糸状などが用いられるが、中空糸状
が実用上好ましい。
【0012】さらに本発明の用いられるふるい係数の異
なる膜は、一つの容器に含まれてもよいし、別々の容器
に分けて組込まれてもかまわない。ただし別々の容器に
組込まれた場合は、それぞれの膜面積の割合で処理液が
分配されるようそれぞれの容器が並列に設置されている
ことが好ましい。
なる膜は、一つの容器に含まれてもよいし、別々の容器
に分けて組込まれてもかまわない。ただし別々の容器に
組込まれた場合は、それぞれの膜面積の割合で処理液が
分配されるようそれぞれの容器が並列に設置されている
ことが好ましい。
【0013】本発明の装置が血液浄化、特に急性腎不全
あるいは慢性腎不全患者の治療を目的に用いられる場
合、アルブミンに対して0以上、0.5未満のふるい係
数を示す膜として、膜孔半径が30〜120Aのものが
好ましく、さらには50〜80Aが好ましい。一方、ア
ルブミンに対して0.5以上、1以下のふるい係数を示
す膜としては、150A〜0.3μmのものが好まし
く、さらには250A〜0.1μmが好ましい。膜孔半
径が0.3μmより大きくなると赤血球、血小板などの
血球成分がリークする傾向がある。また膜孔半径が0.
6μm以下でも濾過圧力が上昇した場合、赤血球の細胞
膜の一部が膜孔の内部へ侵入しさらに血液が流動するこ
とで生じるずり応力の作用で赤血球の破壊、すなわち溶
血が生じる可能性がある。一方、膜孔半径が150Aよ
り小さくなると、アルブミン以上の分子量の大きさの透
過率が低くなるため、大分子量の有害成分の除去効率が
低下する。また同時に、アルブミン、フィブリノーゲン
などの蛋白の透過が妨げられると、それらの蛋白が膜表
面近傍で蓄積されることにより濃度分極層が形成され濾
過性能が低下する。したがって、膜孔径は、ほとんどの
血漿蛋白が透過できる大きさに設定することがより一層
好ましい。
あるいは慢性腎不全患者の治療を目的に用いられる場
合、アルブミンに対して0以上、0.5未満のふるい係
数を示す膜として、膜孔半径が30〜120Aのものが
好ましく、さらには50〜80Aが好ましい。一方、ア
ルブミンに対して0.5以上、1以下のふるい係数を示
す膜としては、150A〜0.3μmのものが好まし
く、さらには250A〜0.1μmが好ましい。膜孔半
径が0.3μmより大きくなると赤血球、血小板などの
血球成分がリークする傾向がある。また膜孔半径が0.
6μm以下でも濾過圧力が上昇した場合、赤血球の細胞
膜の一部が膜孔の内部へ侵入しさらに血液が流動するこ
とで生じるずり応力の作用で赤血球の破壊、すなわち溶
血が生じる可能性がある。一方、膜孔半径が150Aよ
り小さくなると、アルブミン以上の分子量の大きさの透
過率が低くなるため、大分子量の有害成分の除去効率が
低下する。また同時に、アルブミン、フィブリノーゲン
などの蛋白の透過が妨げられると、それらの蛋白が膜表
面近傍で蓄積されることにより濃度分極層が形成され濾
過性能が低下する。したがって、膜孔径は、ほとんどの
血漿蛋白が透過できる大きさに設定することがより一層
好ましい。
【0014】また本発明を血液浄化装置として用いる場
合の膜は、材料、形状、寸法などにより特に限定される
ものではなく、透水性能、溶質の拡散性能等、目的に合
わせて適切なものを選択すれば良い。
合の膜は、材料、形状、寸法などにより特に限定される
ものではなく、透水性能、溶質の拡散性能等、目的に合
わせて適切なものを選択すれば良い。
【0015】材料を例示すれば、再生セルロース、ポリ
アクリルニトリル、ポリスルホン、改質セルロース、ポ
リメチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリビニルア
ルコール、ポリアミド、ポリプロピレン等のポリマーが
上げられる。
アクリルニトリル、ポリスルホン、改質セルロース、ポ
リメチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリビニルア
ルコール、ポリアミド、ポリプロピレン等のポリマーが
上げられる。
【0016】前述の通り中空糸が好ましいが、その寸法
は、膜厚が1〜200μm、さらには5〜100μmが
より好ましい。内径は50〜600μm、さらには10
0〜300μmがより好ましく使用できる。特にアルブ
ミンに対して0以上、0.5未満のふるい係数を有する
膜については、尿素、クレアチニン、電解質、β2−ミ
クログロブリンなど物質の拡散性能が優れていることが
好ましい。またアルブミンに対して0.5以上、1以下
のふるい係数を有する膜は透水性能が高くかつ血液濾過
性能が優れていることが好ましい。
は、膜厚が1〜200μm、さらには5〜100μmが
より好ましい。内径は50〜600μm、さらには10
0〜300μmがより好ましく使用できる。特にアルブ
ミンに対して0以上、0.5未満のふるい係数を有する
膜については、尿素、クレアチニン、電解質、β2−ミ
クログロブリンなど物質の拡散性能が優れていることが
好ましい。またアルブミンに対して0.5以上、1以下
のふるい係数を有する膜は透水性能が高くかつ血液濾過
性能が優れていることが好ましい。
【0017】さらにまた該血液浄化装置を構成するふる
い係数の異なる膜の面積の割合は、患者がどれだけのア
ルブミンの損失に耐えられるかあるいは患者にアルブミ
ン製剤などの補給をするか否かによって異なる。一般的
には、血液浄化装置のアルブミン漏出量は低く設定する
必要があるため、該装置全体としてのアルブミンのふる
い係数は0.05以下に設定し、より好ましくは、治療
効果とアルブミンの損失による副作用を最小限にするた
めに、該ふるい係数を0.01〜0.03に設定するこ
とが好ましい。以上のような範囲にアルブミンのふるい
係数を設定するための一方法として、アルブミンに対し
て0以上、0.5未満のふるい係数を有する膜の面積が
20000に対して、アルブミンに対して0.5以上、
1以下のふるい係数を有する膜の面積が2〜200の割
合になるように装置内にそれぞれの中空糸膜を混合する
ことが好ましい。
い係数の異なる膜の面積の割合は、患者がどれだけのア
ルブミンの損失に耐えられるかあるいは患者にアルブミ
ン製剤などの補給をするか否かによって異なる。一般的
には、血液浄化装置のアルブミン漏出量は低く設定する
必要があるため、該装置全体としてのアルブミンのふる
い係数は0.05以下に設定し、より好ましくは、治療
効果とアルブミンの損失による副作用を最小限にするた
めに、該ふるい係数を0.01〜0.03に設定するこ
とが好ましい。以上のような範囲にアルブミンのふるい
係数を設定するための一方法として、アルブミンに対し
て0以上、0.5未満のふるい係数を有する膜の面積が
20000に対して、アルブミンに対して0.5以上、
1以下のふるい係数を有する膜の面積が2〜200の割
合になるように装置内にそれぞれの中空糸膜を混合する
ことが好ましい。
【0018】上述した血液浄化装置の製造法は、例えば
次の通りである。すなわち、アルブミンに対して0以
上、0.5未満のふるい係数を有する膜の面積が200
00に対して、アルブミンに対して0.5以上、1以下
のふるい係数を有する膜の面積が1〜200の割合にな
るように中空糸膜を混合して、合計5千〜2万本程度束
ね、透析液の出入口を有する円筒状のプラスチック製容
器に充填後、両端をポリウレタンの様なポッティング材
で該容器に固定されることによって製造される。以下に
実施例を上げて具体的に本発明を説明するが、本発明は
これらに何等限定されるものではない。
次の通りである。すなわち、アルブミンに対して0以
上、0.5未満のふるい係数を有する膜の面積が200
00に対して、アルブミンに対して0.5以上、1以下
のふるい係数を有する膜の面積が1〜200の割合にな
るように中空糸膜を混合して、合計5千〜2万本程度束
ね、透析液の出入口を有する円筒状のプラスチック製容
器に充填後、両端をポリウレタンの様なポッティング材
で該容器に固定されることによって製造される。以下に
実施例を上げて具体的に本発明を説明するが、本発明は
これらに何等限定されるものではない。
【0019】
実施例1〜5、比較例1〜5 平均膜孔半径50A、70A、90A、100A、12
0A、200A、400A、600A、800Aのポリ
メチルメタクリレート製中空糸膜を用いて、有効膜面積
1.72m2 の7種類の血液浄化装置を試作した。比較
例として、平均膜孔半径50Aの中空糸膜14000本
充填したもの(比較例1)、平均膜孔半径70Aの中空
糸膜14000本充填したもの(比較例2)、平均膜孔
半径90Aの中空糸膜14000本充填したもの(比較
例3)、平均膜孔半径100Aの中空糸膜14000本
充填したもの(比較例4)、平均膜孔半径120Aの中
空糸膜14000本充填したもの(比較例5)を用意し
た。また実施例として、平均膜孔半径50Aの中空糸膜
13870本と平均膜孔半径100Aの中空糸膜130
本の中空糸膜130本を混合して充填したもの(実施例
1)、平均膜孔半径50Aの中空糸膜13980本と平
均膜孔半径200Aの中空糸膜20本を充填したもの
(実施例2)、平均膜孔半径50Aの中空糸膜1385
0本と平均膜孔半径400Aの中空糸膜150本を充填
したもの(実施例3)、平均膜孔半径50Aの中空糸膜
13998本と平均膜孔半径600Aの中空糸膜2本を
充填したもの(実施例4)、平均膜孔半径50Aの中空
糸膜13999本と平均膜孔半径800Aの中空糸膜1
本を充填したもの(実施例5)を用意した。以上の実施
例および比較例の内容を表1に示す。なお表1に示した
各中空糸膜の膜孔半径、空孔率は、高精度全自動ガス吸
着装置(BELSORP 36:日本ベル)を用いて、
温度−196℃における吸着・脱離等温線を測定して得
られたものである。
0A、200A、400A、600A、800Aのポリ
メチルメタクリレート製中空糸膜を用いて、有効膜面積
1.72m2 の7種類の血液浄化装置を試作した。比較
例として、平均膜孔半径50Aの中空糸膜14000本
充填したもの(比較例1)、平均膜孔半径70Aの中空
糸膜14000本充填したもの(比較例2)、平均膜孔
半径90Aの中空糸膜14000本充填したもの(比較
例3)、平均膜孔半径100Aの中空糸膜14000本
充填したもの(比較例4)、平均膜孔半径120Aの中
空糸膜14000本充填したもの(比較例5)を用意し
た。また実施例として、平均膜孔半径50Aの中空糸膜
13870本と平均膜孔半径100Aの中空糸膜130
本の中空糸膜130本を混合して充填したもの(実施例
1)、平均膜孔半径50Aの中空糸膜13980本と平
均膜孔半径200Aの中空糸膜20本を充填したもの
(実施例2)、平均膜孔半径50Aの中空糸膜1385
0本と平均膜孔半径400Aの中空糸膜150本を充填
したもの(実施例3)、平均膜孔半径50Aの中空糸膜
13998本と平均膜孔半径600Aの中空糸膜2本を
充填したもの(実施例4)、平均膜孔半径50Aの中空
糸膜13999本と平均膜孔半径800Aの中空糸膜1
本を充填したもの(実施例5)を用意した。以上の実施
例および比較例の内容を表1に示す。なお表1に示した
各中空糸膜の膜孔半径、空孔率は、高精度全自動ガス吸
着装置(BELSORP 36:日本ベル)を用いて、
温度−196℃における吸着・脱離等温線を測定して得
られたものである。
【表1】 次に、平均分子量512000のデキストラン(Sig
ma)の2mg/ml水溶液を200ml/minの流
量でこれらの血液浄化装置に供給し、温度37℃、濾過
流束2cm/secの条件で、装置の入口、出口、濾過
液中のデキストランの分子量分析および濃度を測定する
ことにより、各装置の分画特性を調べた。デキストラン
の分子量分布・濃度の測定には、ゲル濾過クロマトグラ
フィ(GPC)法を用いた。GPCを構成する機器は、
示差屈折計(RI−8010:東ソ)、クロマトグラム
データ処理(クロマトコーダ21:東ソ)、高速液体ク
ロマトグラフィー用ポンプ(CCPE−II:東ソ)、オ
ートサンプラ(AS−8020:東ソ)、脱気装置(S
D8022:東ソ)、カラムオーブン(CTO−6:島
津製作所)、分離カラム(GMPWXL:東ソ)、デー
タ採取および解析用コンピュータ(PC9801RA:
NEC)である。また溶媒として水を使用し、分離温度
を40℃、流速を0.5ml/minにそれぞれ設定し
た。以上のシステムと条件で、デキストラン標準液(分
子量1000、5000、12000、50000、1
50000:Fluka)を用いて溶出時間と分子量値
の関係を示す検量線を得て、その検量線よりサンプルの
デキストラン分子量を決定し、それぞれの濃度をピーク
高さとして得た。以上のようにして得られたデータを前
述した式に代入して、ふるい係数を算出し、各装置の分
画特性を得た。表2に分子量10万〜100万のデキス
トランのふるい係数とそれらの値を分子量10万のデキ
ストランのふるい係数で割った値を百分率で示した。
ma)の2mg/ml水溶液を200ml/minの流
量でこれらの血液浄化装置に供給し、温度37℃、濾過
流束2cm/secの条件で、装置の入口、出口、濾過
液中のデキストランの分子量分析および濃度を測定する
ことにより、各装置の分画特性を調べた。デキストラン
の分子量分布・濃度の測定には、ゲル濾過クロマトグラ
フィ(GPC)法を用いた。GPCを構成する機器は、
示差屈折計(RI−8010:東ソ)、クロマトグラム
データ処理(クロマトコーダ21:東ソ)、高速液体ク
ロマトグラフィー用ポンプ(CCPE−II:東ソ)、オ
ートサンプラ(AS−8020:東ソ)、脱気装置(S
D8022:東ソ)、カラムオーブン(CTO−6:島
津製作所)、分離カラム(GMPWXL:東ソ)、デー
タ採取および解析用コンピュータ(PC9801RA:
NEC)である。また溶媒として水を使用し、分離温度
を40℃、流速を0.5ml/minにそれぞれ設定し
た。以上のシステムと条件で、デキストラン標準液(分
子量1000、5000、12000、50000、1
50000:Fluka)を用いて溶出時間と分子量値
の関係を示す検量線を得て、その検量線よりサンプルの
デキストラン分子量を決定し、それぞれの濃度をピーク
高さとして得た。以上のようにして得られたデータを前
述した式に代入して、ふるい係数を算出し、各装置の分
画特性を得た。表2に分子量10万〜100万のデキス
トランのふるい係数とそれらの値を分子量10万のデキ
ストランのふるい係数で割った値を百分率で示した。
【0020】表2において、分子量10万のデキストラ
ンを有用物質と仮定し、本発明の効果を表中の実施例と
比較例の測定値をもとに説明する。まず有用物質の損失
量をある程度多くできる場合について考える。従来の技
術により、分子量20万のデキストランのふるい係数を
0.1以上にするためには、比較例4、5のように少な
くとも平均膜孔半径が100A以上の膜を使用する必要
がある。しかし同時に表からわかる様に比較例4、5で
は有用物質と仮定した分子量10万のデキストランのふ
るい係数が0.5以上になり損失量が過大となる。一
方、本発明に基づいて試作した実施例3では、分子量1
0万のデキストランのふるい係数の値を、膜孔半径70
Aの膜を使用した比較例3と同程度の0.35と低く抑
えつつ、かつ分子量20万のふるい係数を平均膜孔半径
120Aの比較例5で得られる0.33を上回る0.3
6の値に維持することを可能としている。しかも、実施
例3では分子量100万のデキストランのふるい係数の
値が分子量10万の値の50%以上を維持しており、比
較例では達成できなかった高分子量領域の物質の除去が
可能になっている。
ンを有用物質と仮定し、本発明の効果を表中の実施例と
比較例の測定値をもとに説明する。まず有用物質の損失
量をある程度多くできる場合について考える。従来の技
術により、分子量20万のデキストランのふるい係数を
0.1以上にするためには、比較例4、5のように少な
くとも平均膜孔半径が100A以上の膜を使用する必要
がある。しかし同時に表からわかる様に比較例4、5で
は有用物質と仮定した分子量10万のデキストランのふ
るい係数が0.5以上になり損失量が過大となる。一
方、本発明に基づいて試作した実施例3では、分子量1
0万のデキストランのふるい係数の値を、膜孔半径70
Aの膜を使用した比較例3と同程度の0.35と低く抑
えつつ、かつ分子量20万のふるい係数を平均膜孔半径
120Aの比較例5で得られる0.33を上回る0.3
6の値に維持することを可能としている。しかも、実施
例3では分子量100万のデキストランのふるい係数の
値が分子量10万の値の50%以上を維持しており、比
較例では達成できなかった高分子量領域の物質の除去が
可能になっている。
【0021】
【表2】 次に有用物質の損失量を少なくする必要がある場合につ
いて考える。従来技術を用いて分子量10万のデキスト
ランのふるい係数を0.1以下に設定するには、比較例
1、2のように平均膜孔半径が70A以上の膜を使用す
る必要がある。しかしこれらの比較例においては、分子
量20万以上、すなわち有用物質の分子量の2倍以上の
物質のふるい係数は、有用物質のふるい係数の10%未
満の値まで低下してしまい、実質上、有用物質の2倍以
上の分子量を持つ物質の除去はできない。実施例1、
2、4、5に示すように、本発明に従い有用物質に対す
るふるい係数が0.5未満の膜とその値が0.5以上の
膜から構成される膜分離装置によって、有用物質のふる
い係数の値を低く保ったまま、有用物質より分子量が大
きい物質のふるい係数を高い値に維持することが可能に
なった。しかも実施例5が示すように、有用物質に対し
て高透過性を示す膜の平均膜孔半径を大きくすることに
より除去を対象とする物質の分子量範囲を広くして、か
つそれらの物質のふるい係数をより高く維持することが
可能となる。さらに膜分離装置を構成する中空糸膜の平
均膜孔径とそれらの本数を適切に変えることにより、除
去対象分子量の範囲とふるい係数を任意に設定すること
ができる。
いて考える。従来技術を用いて分子量10万のデキスト
ランのふるい係数を0.1以下に設定するには、比較例
1、2のように平均膜孔半径が70A以上の膜を使用す
る必要がある。しかしこれらの比較例においては、分子
量20万以上、すなわち有用物質の分子量の2倍以上の
物質のふるい係数は、有用物質のふるい係数の10%未
満の値まで低下してしまい、実質上、有用物質の2倍以
上の分子量を持つ物質の除去はできない。実施例1、
2、4、5に示すように、本発明に従い有用物質に対す
るふるい係数が0.5未満の膜とその値が0.5以上の
膜から構成される膜分離装置によって、有用物質のふる
い係数の値を低く保ったまま、有用物質より分子量が大
きい物質のふるい係数を高い値に維持することが可能に
なった。しかも実施例5が示すように、有用物質に対し
て高透過性を示す膜の平均膜孔半径を大きくすることに
より除去を対象とする物質の分子量範囲を広くして、か
つそれらの物質のふるい係数をより高く維持することが
可能となる。さらに膜分離装置を構成する中空糸膜の平
均膜孔径とそれらの本数を適切に変えることにより、除
去対象分子量の範囲とふるい係数を任意に設定すること
ができる。
【0022】図1、2に、以上に述べた実施例による本
発明の効果を、分画曲線として比較例と合わせて示し
た。
発明の効果を、分画曲線として比較例と合わせて示し
た。
【0023】
【発明の効果】本発明によって、従来から使用されてい
た分画特性の異なる分離膜を組み合わせただけで、有用
成分の漏出を最少にして広範囲の分子量の物質を除去で
きることを特徴とする膜分離装置を提供することを可能
とした。特に膜を用いた血液浄化治療いおいて、アルブ
ミンの漏出を最少にコントロールしつつアルブミンより
大きな分子量を有する有害成分を効率良く除去すること
を可能にする血液浄化装置を提供することを成し得た。
本発明の装置は、長期間血液透析を行っている患者にお
ける貧血、出血、掻痒感、骨・関節痛、イライラ感など
の原因と考えられているアルブミンより大きな分子量の
有毒物質の除去を可能にするものである。これらの大分
子量物質は、これまでの血液浄化装置では除去されず、
長い期間に渡って体内に合併症を引き起こすまで蓄積し
てきたものと思われる。本発明の装置を用いた一回の治
療では、アルブミン、免疫蛋白、血液凝固因子などの有
用物質の過剰な漏出を防止するため、充分に有毒物質を
除去することはできないが、血液透析のように週2〜3
回の治療を継続することにより効果が期待される。した
がって、本発明の装置は、従来の血液浄化装置では除去
し得なかった体内の産生速度が緩慢で長期に渡って蓄積
されていた高分子量の有毒物質の継続的な除去には、充
分効果を発揮しうるものである。
た分画特性の異なる分離膜を組み合わせただけで、有用
成分の漏出を最少にして広範囲の分子量の物質を除去で
きることを特徴とする膜分離装置を提供することを可能
とした。特に膜を用いた血液浄化治療いおいて、アルブ
ミンの漏出を最少にコントロールしつつアルブミンより
大きな分子量を有する有害成分を効率良く除去すること
を可能にする血液浄化装置を提供することを成し得た。
本発明の装置は、長期間血液透析を行っている患者にお
ける貧血、出血、掻痒感、骨・関節痛、イライラ感など
の原因と考えられているアルブミンより大きな分子量の
有毒物質の除去を可能にするものである。これらの大分
子量物質は、これまでの血液浄化装置では除去されず、
長い期間に渡って体内に合併症を引き起こすまで蓄積し
てきたものと思われる。本発明の装置を用いた一回の治
療では、アルブミン、免疫蛋白、血液凝固因子などの有
用物質の過剰な漏出を防止するため、充分に有毒物質を
除去することはできないが、血液透析のように週2〜3
回の治療を継続することにより効果が期待される。した
がって、本発明の装置は、従来の血液浄化装置では除去
し得なかった体内の産生速度が緩慢で長期に渡って蓄積
されていた高分子量の有毒物質の継続的な除去には、充
分効果を発揮しうるものである。
【図1】本発明実施例における分画曲線を示す。
【図2】本発明実施例における分画曲線を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 69/02 B01D 69/02
Claims (10)
- 【請求項1】有用物質に対して0以上、0.5未満のふ
るい係数を有する膜と、該有用物質に対して0.5以
上、1以下のふるい係数を有する膜とを有する膜分離装
置。 - 【請求項2】該有用物質に対して0.5以上、1以下の
ふるい係数を有する膜の面積が、該有用物質に対して0
以上、0.5未満のふるい係数を有する膜の面積の1/
10以下であることを特徴とする請求項1記載の膜分離
装置。 - 【請求項3】該有用物質の2倍以上の分子量を有する物
質のふるい係数が0.5以下であって、かつそのふるい
係数の値が該有用物質のふるい係数の70%以上の値を
有することを特徴とする請求項1記載の膜分離装置。 - 【請求項4】該有用物質の2倍以上の分子量を有する物
質のふるい係数が0.05以下であって、かつそのふる
い係数の値が該有用物質のふるい係数の20%以上の値
を有することを特徴とする請求項1記載の膜分離装置。 - 【請求項5】該有用物質の2倍以上の分子量を有する物
質のふるい係数が0.03以下であって、かつそのふる
い係数の値が該有用物質のふるい係数の10%以上の値
を有することを特徴とする請求項1記載の膜分離装置。 - 【請求項6】アルブミンに対して0以上、0.5以下の
ふるい係数を有する膜と、アルブミンに対して0.5以
上、1以下のふるい係数を有する膜とを有する血液浄化
装置。 - 【請求項7】該アルブミンに対して0.5以上、1以下
のふるい係数を有する膜の面積が、該アルブミンに対し
て0以上、0.5未満のふるい係数を有する膜の面積の
1/10以下であることを特徴とする血液浄化装置。 - 【請求項8】該アルブミンの2倍以上の分子量を有する
物質のふるい係数が0.1以下であって、かつそのふる
い係数の値がアルブミンのふるい係数の70%以上の値
を有することを特徴とする請求項6記載の血液浄化装
置。 - 【請求項9】該アルブミンの2倍以上の分子量を有する
物質のふるい係数が0.05以下であって、かつそのふ
るい係数の値がアルブミンのふるい係数の20%以上の
値を有することを特徴とする請求項6記載の血液浄化装
置。 - 【請求項10】該アルブミンの5倍以上の分子量を有す
る物質のふるい係数が0.03以下であって、かつその
ふるい係数の値がアルブミンのふるい係数の10%以上
の値を有することを特徴とする請求項6記載の血液浄化
装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8223913A JPH1057476A (ja) | 1996-08-26 | 1996-08-26 | 膜分離装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8223913A JPH1057476A (ja) | 1996-08-26 | 1996-08-26 | 膜分離装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1057476A true JPH1057476A (ja) | 1998-03-03 |
Family
ID=16805682
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8223913A Pending JPH1057476A (ja) | 1996-08-26 | 1996-08-26 | 膜分離装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1057476A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005232156A (ja) * | 2004-01-21 | 2005-09-02 | Toray Ind Inc | 生体成分精製溶液、生体成分分離方法および生体成分分離装置 |
| EP1733783A4 (en) * | 2004-03-22 | 2007-09-26 | Toyo Boseki | SEPARATE MEMBRANE WITH SELECTIVE PERMEABILITY AND METHOD OF MANUFACTURING THEREOF |
| JPWO2005028500A1 (ja) * | 2003-09-05 | 2008-03-06 | 東レ株式会社 | 生体成分の組成が変化した溶液の調整方法 |
| JP2011006466A (ja) * | 2004-01-21 | 2011-01-13 | Toray Ind Inc | 分画装置および分画方法 |
| WO2021230082A1 (ja) * | 2020-05-11 | 2021-11-18 | 日機装株式会社 | 中空糸膜モジュールおよびエンドトキシンの除去方法 |
| JP2023041514A (ja) * | 2021-09-13 | 2023-03-24 | 日機装株式会社 | 血液浄化器及びその製造方法 |
-
1996
- 1996-08-26 JP JP8223913A patent/JPH1057476A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPWO2005028500A1 (ja) * | 2003-09-05 | 2008-03-06 | 東レ株式会社 | 生体成分の組成が変化した溶液の調整方法 |
| JP2005232156A (ja) * | 2004-01-21 | 2005-09-02 | Toray Ind Inc | 生体成分精製溶液、生体成分分離方法および生体成分分離装置 |
| JP2011006466A (ja) * | 2004-01-21 | 2011-01-13 | Toray Ind Inc | 分画装置および分画方法 |
| EP1733783A4 (en) * | 2004-03-22 | 2007-09-26 | Toyo Boseki | SEPARATE MEMBRANE WITH SELECTIVE PERMEABILITY AND METHOD OF MANUFACTURING THEREOF |
| US7922007B2 (en) | 2004-03-22 | 2011-04-12 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | Separation membrane with selective permeability and process for producing the same |
| WO2021230082A1 (ja) * | 2020-05-11 | 2021-11-18 | 日機装株式会社 | 中空糸膜モジュールおよびエンドトキシンの除去方法 |
| JP2021177833A (ja) * | 2020-05-11 | 2021-11-18 | 日機装株式会社 | 中空糸膜モジュールおよびエンドトキシンの除去方法 |
| CN115484996A (zh) * | 2020-05-11 | 2022-12-16 | 日机装株式会社 | 中空纤维膜组件以及内毒素的除去方法 |
| JP2023041514A (ja) * | 2021-09-13 | 2023-03-24 | 日機装株式会社 | 血液浄化器及びその製造方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041116 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050412 |