JPH1057782A - 中空繊維シート状物およびその製造方法と中空糸膜モジュールの製造方法 - Google Patents

中空繊維シート状物およびその製造方法と中空糸膜モジュールの製造方法

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JPH1057782A
JPH1057782A JP8222897A JP22289796A JPH1057782A JP H1057782 A JPH1057782 A JP H1057782A JP 8222897 A JP8222897 A JP 8222897A JP 22289796 A JP22289796 A JP 22289796A JP H1057782 A JPH1057782 A JP H1057782A
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sheet
thermoplastic resin
resin
hollow
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Sadahito Nakahara
禎仁 中原
Masatoshi Kamata
正俊 鎌田
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 常に均一な性能の製品を高品質で得ることが
できる中空糸膜モジュールの製造方法を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂からなる中空繊維aが実質
的に互いに平行に横糸として配され、この横糸の配列間
隔が縦糸として配されたフィラメントbによって保持さ
れてなるシート状中空繊維織物1を、前記縦糸と平行方
向に連続的に移送し、このシート状中空繊維織物1の前
記フィラメントbと平行な端部のいずれか一方もしくは
両方に、この端部より10cm以内の範囲に、薄膜状溶
融熱可塑性樹脂を供給して熱可塑性樹脂接合部c、cを
形成して中空繊維シート状物9を製造し、この中空繊維
シート状物9を用いて円筒状、円柱状、シート状などの
中空糸膜モジュールとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体の分離用およ
び精製などの目的に有用に用いられる中空繊維シート状
物および中空糸膜モジュールに関し、中空糸膜モジュー
ルの強度を向上させることのできる中空繊維シート状物
およびその製造方法と、これを用いた中空糸膜モジュー
ルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】中空糸膜モジュールは、無菌水、飲料
水、高純度水の製造や、空気の浄化などの分野、さらに
半導体分野などに用いられる溶剤の洗浄精製などに使用
されている。中空糸膜モジュールは、複数本の中空繊維
からなる中空繊維束がポッティング樹脂によって筺体に
固定され、一体化されたもので、モジールの形態として
は円筒状、円柱状などの他に、シート状などのタイプが
ある。
【0003】中空糸膜モジュールは、均一な分離性能、
ろ過性能の他に機械的特性および耐溶剤性などが求めら
れ、これらを最適にするための開発が続けられている。
しかしながら、前記中空繊維束をポッティング樹脂によ
って筺体に固定して一体化するポッティング時に生ずる
種々の問題が、中空糸膜モジュールの性能を制限する要
因のひとつとなっている。従来、このポッティング方法
としては重力ポッティング法、遠心ポッティング法など
がよく知られている。
【0004】前記重力ポッティング法は、筺体内に中空
繊維を収納し、その端部にポッティング樹脂を充填し、
前記中空繊維束末端内へポッティング樹脂を重力により
浸透、充填させ、そして固定化させる方法である。ま
た、前記遠心ポッティング法は、中空繊維束をハウジン
グに挿入し、アセンブリーをその中間点で回転させて遠
心力を生じさせ、ポッティング樹脂を中空繊維束の両端
付近の外郭側部空間に導入し、固定化させる方法であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これら重力ポッティン
グ法および遠心ポッティング法は、例えば以下のような
種々の問題を有している。すなわち、労力を要する手動
操作がある。また、個々の性能にばらつきが生じ、常に
均一な性能の製品を高品質で得ることが難しい。さら
に、ポッティング樹脂は、特に浸漬課程で、中空繊維の
乾燥した部分に沿って吸い上げられる傾向があり、常に
要求されるポッティング位置にこのポッティング樹脂を
配することが難しい。
【0006】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、労力を要する手動操作をできるだけ少なくし、常に
均一な性能の製品を高品質で得ることができる中空糸膜
モジュールを製造することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明においては、中空
繊維が実質的に互いに平行に横糸として配され、かつ縦
糸を構成するフィラメントによって、前記中空繊維の配
列間隔が保持されてなるシート状中空繊維織物の、前記
縦糸と平行な端部のいずれか一方または両方に、この端
部より10cm以内の幅の熱可塑性樹脂接合部が設けら
れた中空繊維シート状物を以下に示すような方法によっ
て製造し、この中空繊維シート状物を熱可塑性樹脂から
なる固定用樹脂によって円筒状、円柱状、シート状など
の中空糸膜モジュールとすることを前記課題の解決手段
とした。すなわち、前記中空繊維シート状物の熱可塑性
樹脂接合部を、カートリッジ筺体内の所定位置に固定用
樹脂によってポッティングし、中空糸膜モジュールとす
るものである。
【0008】前記中空繊維シート状物は以下のような方
法で製造することができる。すなわち、横糸として配列
された中空繊維の間隔が、縦糸として配されたフィラメ
ントによって一定間隔に保持されてなるシート状中空繊
維織物を連続的にその縦糸(フィラメント)と平行方向
に移送し、このシート状中空繊維織物の縦糸と平行な端
部の一方または両方に、この端部より10cm以内の範
囲に、薄膜状溶融熱可塑性樹脂(以下、薄膜状溶融樹脂
と略記する)を供給する。そして、このシート状中空繊
維織物端部を接合し、熱可塑性樹脂接合部(以下、樹脂
接合部と略記する)を形成して中空繊維シート状物とす
る。このとき、前記薄膜状溶融樹脂のメルトフローレー
トは20〜150であると好ましい。また、前記シート
状中空繊維織物に接触する際の薄膜状溶融樹脂の温度を
中空繊維材料の融点以上とすると、これらの接着状態が
良好となり好ましい。また、上述の薄膜状溶融樹脂は、
シート状中空繊維織物の片面または両面に供給すること
ができる。
【0009】さらに、シート状中空繊維織物に薄膜状溶
融樹脂が供給される際に、下記の式Iで表される関係を
満足すると、薄膜状溶融樹脂の熱容量を、中空繊維の熱
容量以下とすることができるので、薄膜状溶融樹脂が接
触した際のヒートショックが小さく、中空繊維にダメー
ジを与えることが少なく、好ましい。 W1・C1(T−T1)≧W2・C2(T2−T) ・・・(I) ここで、前記式I中の符号は以下のものを表している。 C1:中空繊維材料の材料比熱 T :中空繊維材料の融点 W1:中空繊維の単位重量 C2:溶融熱可塑性樹脂の材料比熱 W2:溶融熱可塑性樹脂の単位重量 T1:溶融熱可塑性樹脂と中空繊維とが接触するときの
中空繊維の温度 T2:溶融熱可塑性樹脂と中空繊維とが接触するときの
溶融熱可塑性樹脂の温度
【0010】このような中空繊維シート状物を用いた中
空糸膜モジュールは、以下のような方法で製造すること
ができる。すなわち、上述の中空繊維シート状物を、そ
の樹脂接合部がカートリッジ筺体内のポッティング部に
貫通するように収め、熱可塑性樹脂からなる固定用樹脂
をこのカートリッジ筺体のポッティング部内に封入、固
定化させた後、前記中空繊維シート状物を構成する中空
繊維に対して垂直に、かつ前記樹脂接合部に交わるよう
に中空繊維シート状物のポッティング部貫通端を切断
し、前記中空繊維を開口させて中空糸膜モジュールとす
る。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の中空繊維シート
状物の製造工程の一例を示したものである。また、図2
は、本発明の中空繊維シート状物の製造に用いるシート
状中空繊維織物の一例を示したものである。図3は、図
2に示されたシート状中空繊維織物に樹脂接合部を設け
た本発明の中空繊維シート状物の一例を示したもので、
図4は、図3に示された切断線A−A’における断面図
である。
【0012】図1中符号1はシート状中空繊維織物であ
り、このシート状中空繊維織物1は、図2に示されるよ
うに、平行に配された複数本の熱可塑性樹脂からなる中
空繊維aが横糸とされ、これら中空繊維aの配列間隔
が、縦糸を構成するフィラメントbによって保持されて
なるスダレ編みシートである。この他、中空繊維が縦糸
と平行な両端部で複数回で折り返され、略平行に配され
て横糸が構成され、この横糸が縦糸を構成するフィラメ
ントによって相互に保持されてなるラッセル編みシート
などを用いることもできる。
【0013】前記中空繊維aは、たとえばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチルペンテン−1な
どのポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリスルホ
ン樹脂などからなる一般的なものを用いることが可能で
あり、目的とする中空糸膜モジュールの用途における分
離物質の特性もしくは他に要求される特性に適したもの
を選定することが好ましい。この中空繊維aの形状は、
その口径、空孔率、膜厚、外径などに特に制限はなく適
宜選択される。また、中空繊維aをシート状とするため
のフィラメントbによる保持方法は、たとえばモノフィ
ラメント、もしくはマルチフィラメントのポリエステル
繊維などによる公知の方法などを適宜に用いることがで
きる。
【0014】中空繊維シート状物を製造するにあたっ
て、図1に示されるように、前記シート状中空繊維織物
1は、予め中空繊維aに折り曲げがおこらないように巻
き上げられたものを用いるのがよい。一方、前記駆動ロ
ール2の上流側には、樹脂定量供給機3、樹脂送液管
4、吐出ダイ5からなる二系列の薄膜状溶融樹脂供給手
段が設けられている(図示されているのは一系列のみで
ある)。これら薄膜状溶融樹脂供給手段を構成する吐出
ダイ5は、ボトムロール7の回転軸方向に対して並行し
て配置されており、二列の薄膜状溶融樹脂6がボトムロ
ール7上に送り出されるようになっている。すなわち、
この薄膜状溶融樹脂供給手段は、前記二列の薄膜状溶融
樹脂6が、後の工程で、前記ボトムロール7上の薄膜状
溶融樹脂6の上に供給されるシート状中空繊維織物1の
フィラメント(縦糸)bに平行な両端部からそれぞれ1
0cm以内、実質的には4〜10cmの位置までに供給
されるように配置されている。シート状中空繊維織物1
の一方の端部のみに薄膜状溶融樹脂6が供給される場合
には、前記薄膜状溶融樹脂供給手段は一系列のみ設けて
もよい。
【0015】まず最初に、シート状中空繊維織物1が、
周速一定の一対の駆動ロール2によって引き出される。
この引き出し方法は限定されるものではなく、中空繊維
シート状物9に要求される性能に対して悪影響を与えな
い構造であれば使用可能である。一方、二系列の薄膜状
溶融樹脂供給手段において、樹脂定量供給機3に薄膜状
溶融樹脂6の材料が供給され、溶融状態にて定量で樹脂
送液管4を通り、吐出ダイ5により、二列の薄膜状溶融
樹脂6としてボトムロール7上に供給される。
【0016】ついで、前記駆動ロール2によって引き出
されたシート状中空繊維織物1のフィラメント(縦糸)
bに平行な両端部は、ボトムロール7上で二列の前記薄
膜状溶融樹脂6の上に、それぞれ重ね合わされる。さら
にこの駆動ロール2の下流側に配された二系列の樹脂定
量供給機3’、樹脂送液管4’、吐出ダイ5’から、前
記薄膜状溶融樹脂6と同様にして二列の薄膜状溶融樹脂
6’が送り出され、前記ボトムロール7上のシート状中
空繊維織物1を介して、前記二列の薄膜状溶融樹脂6と
それぞれ重ね合わされる。これら薄膜状溶融樹脂6、
6’はシート状中空繊維織物1の少なくとも一方の面に
供給されればよい。しかし、薄膜状溶融樹脂6、6’を
両方供給することによって、シート状中空繊維織物1の
両面がこれら薄膜状溶融樹脂6、6’によって覆われる
とともに、中空繊維a相互の間に樹脂がより密に充填さ
れ、中空繊維シート状物や中空糸膜モジュールの強度が
向上し、好ましい。
【0017】前記薄膜状溶融樹脂6、6’は少なくとも
1種類以上の熱可塑性樹脂からなり、そのJIS K7
210に規定されるメルトフローレートは20以上、好
ましくは20〜150、より好ましくは40〜100と
する。具体的にはポリエチレン、ロウ、ロウとポリエチ
レンとの混合物、ポリ酢酸ビニルなどをあげることがで
きるが、特に耐溶剤性能を要求される場合は、ポリオレ
フィン樹脂などが好ましく、この場合、価格も安価で経
済的である。
【0018】上述のようなメルトフローレートを有する
熱可塑性樹脂は、溶融状態での流動性が良好であるの
で、中空繊維a相互の間に薄膜状溶融樹脂6、6’が入
り込み、間隙なく充填され、薄膜状溶融樹脂6、6’ど
うしも十分に密着するので、後述する図3、4に示され
る樹脂接合部c、cの内部に間隙が形成されることがな
く、好ましい。
【0019】メルトフローレートが150を越えると、
柔らかすぎて、均一で適当な膜厚の樹脂接合部c、cが
得られない場合がある。特にシート状中空繊維織物1両
表面部分に薄膜状溶融樹脂6、6’が保持されず、この
シート状中空繊維織物1両表面部分の樹脂接合部c、c
の膜厚が薄くなってしまうことがあり、この結果、中空
繊維シート状物および中空糸膜モジュールの強度が低下
する場合があるので、この樹脂接合部c、cにおける薄
膜状溶融樹脂6、6’の充填は十分に行われることが好
ましい。
【0020】また、薄膜状溶融樹脂6、シート状中空繊
維織物1、薄膜状溶融樹脂6’が順次重ね合わされる際
の薄膜状溶融樹脂6、6’の温度は、中空繊維aの材料
の熱可塑性樹脂の融点以上となるように制御されること
が好ましく、実質的には前記融点よりも1〜30℃高い
温度とされ、設定温度は供給される薄膜状溶融樹脂6、
6’の供給量によって調整されることが好ましい。この
ことによって薄膜状溶融樹脂6、6’と接触した中空繊
維aとの密着性が向上し、これら薄膜状溶融樹脂6、
6’と中空繊維aとの接着状態が良好になる。
【0021】さらに、このとき下記の式Iの関係を満足
するようにすると好ましい。下記の式Iにおける左辺は
中空繊維aの熱容量、右辺は薄膜状溶融樹脂(溶融熱可
塑性樹脂)6、6’の熱容量を示すものである。すなわ
ち、薄膜状溶融樹脂6、6’の熱容量を中空繊維aの熱
容量以下とすることによって、薄膜状溶融樹脂6、6’
との接触による中空繊維aのヒートショックをやわらげ
ることができる。
【0022】この式Iにおいて、左辺と右辺が等号で結
ばれる関係を満たす場合、中空繊維aを構成する樹脂の
殆どが溶融するが、この溶融によって、中空繊維a内部
が閉塞したりすることはなく、この中空繊維aの内部形
状は保持される。また、左辺が右辺よりも大きい場合に
は、中空繊維aの一部が溶融する。
【0023】 W1・C1(T−T1)≧W2・C2(T2−T) ・・・(I) ここで、前記式I中の符号は以下のものを表している。 C1:中空繊維材料の材料比熱 T :中空繊維材料の融点 W1:中空繊維の単位重量 C2:溶融熱可塑性樹脂の材料比熱 W2:溶融熱可塑性樹脂の単位重量 T1:溶融熱可塑性樹脂と中空繊維とが接触するときの
中空繊維の温度 T2:溶融熱可塑性樹脂と中空繊維とが接触するときの
溶融熱可塑性樹脂の温度
【0024】また、ボトムロール7上に薄膜状溶融樹脂
6、6’が供給されたときに、これら薄膜状溶融樹脂
6、6’の過度の冷却を避け、その温度を適切に制御す
るために、前記ボトムロール7はその表面温度が制御可
能な構造であることが好ましい。この制御方法として、
例えば、ヒータや温度制御エアー、熱媒など公知の方法
の使用が可能であり、これらを組み合わせて使用するこ
とにより正確な温度制御を行うことはさらに好ましい。
【0025】また、樹脂定量供給機3、3’は、例え
ば、押出機やギアポンプのようなものであり、これらの
性能と同等の性能を有するものであれば使用可能であ
る。また、これらは樹脂を溶融するための加熱機構を有
することが好ましい。樹脂送液管4、4’は、それぞれ
樹脂定量供給機3、3’より定量供給された樹脂を、溶
融状態で吐出ダイ5、5’へ送り込むための加熱機構を
有することが好ましい。また吐出ダイ5、5’について
も同様の加熱機構を有すると好ましい。上述のように、
加熱機構が備えられた樹脂定量供給機3、3’樹脂送液
管4、4’吐出ダイ5、5’を用い、これらの加熱機構
を制御することによって、上述のボトムロール7の表面
温度を制御するとともに、薄膜状溶融樹脂6、6’とシ
ート状中空繊維織物1とが重ね合わされる際のこれら薄
膜状溶融樹脂6、6’の温度を、中空繊維aの融点以上
に制御することができる。
【0026】ついで、前記薄膜状溶融樹脂6、シート状
中空繊維織物1、薄膜状溶融樹脂6’からなる積層物
は、ニップロール8にて加圧され、前記薄膜状溶融樹脂
6、6’がシート状中空繊維織物1に含浸し、図3、4
に示されるような樹脂接合部c、cが形成された中空繊
維シート状物9となる。前記ニップロール8による加圧
力は、中空繊維aが押し潰されず、かつ薄膜状溶融樹脂
6、6’と中空繊維aの間に間隙が発生しないように調
節することが好ましい。
【0027】さらに、この中空繊維シート状物9は、ガ
イドロール類10によってニップロール11に導かれる
までの間に、必要によっては圧力空気などにより強制的
に冷却されて前記樹脂接合部c、cが固化され、このニ
ップロール11を介して、巻き取り部13にて巻き取ら
れる。また、巻き取り部13では、円筒状の中空糸膜モ
ジュールを目的とする場合には、中空繊維シート状物9
を巻き取るためのマンドレルを用いてもよい。
【0028】前記樹脂接合部c、cの形成範囲は、シー
ト状中空繊維織物1の両端部から、それぞれ10cm以
内、実質的には4〜10cmまでの範囲とされる。この
範囲を10cm以内とするのは、本発明の中空繊維シー
ト状物9を用いて中空糸膜モジュールを作成した場合に
中空繊維のろ過機能の低下を来さないためである。
【0029】このようにして製造した中空繊維シート状
物9の樹脂接合部c、cは、図4に示したように、中空
繊維a相互の間に樹脂が充填され、かつシート状中空繊
維織物1(中空繊維a)の表面が樹脂で覆われるように
形成されている。これら樹脂接合部c、cと中空繊維a
とは、間隙なく十分に密着されている。また、この樹脂
接合部c、c内部にも間隙は存在していない。このた
め、中空繊維aが十分に集束、固定され、中空繊維シー
ト状物9と、この中空繊維シート状物9から形成される
中空糸膜モジュールの強度を高めることができる。
【0030】前記樹脂接合部c、c表面の凹凸の状態
は、薄膜状溶融樹脂6、6’の樹脂供給量、中空繊維a
の外径および配列間隔などによって決定される。すなわ
ち、薄膜状溶融樹脂6の樹脂供給量が多く、中空繊維a
の外径が小さく、中空繊維aの配列間隔が小さい場合
は、樹脂接合部c、cの表面が滑らかになり、逆の場合
は凹凸が形成されやすくなる。これら薄膜状溶融樹脂
6、6’の樹脂供給量、中空繊維aの外径および配列間
隔などは、この中空繊維シート状物9から形成する中空
糸膜モジュールにおいて要求される中空繊維aの容積率
によって決定する。
【0031】上述の中空繊維シート状物9の製造方法に
よれば、製造工程の殆どを機械的かつ連続的に行うこと
ができる。また、ボトムロール7へのシート状中空繊維
織物1と薄膜状溶融樹脂6、6’の供給位置と、これら
薄膜状溶融樹脂6、6’の幅を調節すれば、樹脂接合部
c、cの形成位置や範囲を調節することができ、要求さ
れる位置に樹脂接合部c、cを設けることができる。ま
た、前記薄膜状溶融樹脂6、6’とシート状中空繊維織
物1を重ね合わせる際に、これら薄膜状溶融樹脂6、
6’の温度を、中空繊維a材料の融点以上に制御するの
で、これら薄膜状溶融樹脂6、6’と接触した中空繊維
aが密着し、これらを十分強固に接着することができ
る。
【0032】また、樹脂接合部c、cを構成する薄膜状
溶融樹脂6、6’としてメルトフローレートが20以
上、好ましくは20〜150、さらに好ましくは40〜
100という条件を満足する、溶融状態の流動性が良好
な熱可塑性樹脂を用いているので、樹脂接合部c、cを
形成する際には、中空繊維a相互の間に薄膜状溶融樹脂
6、6’が入りこみ、シート状中空繊維織物1を介して
重ね合わされるこれら薄膜状溶融樹脂6、6’どうし
も、中空繊維a相互の間において接触し、密着するの
で、樹脂接合部c、c内部に間隙が存在せず、かつ中空
繊維aと樹脂接合部c、cとが十分に接着された中空繊
維シート状物9とすることができる。このとき上述の式
Iを満足すると、薄膜状溶融樹脂6、6’がシート状中
空繊維織物1に接触した際のヒートショックが小さく、
この中空繊維aにダメージを与えることがなく好まし
い。
【0033】このように、樹脂接合部c、c内部に間隙
が存在せず、かつ中空繊維aと樹脂接合部c、cとが十
分に接着されているので、中空糸繊維シート9や後述す
るこの中空繊維シート状物9を用いた中空糸膜モジュー
ルに外部から応力が加わっても、樹脂接合部c、cが中
空繊維aからはがれたりすることがなく、中空繊維シー
ト状物9および中空糸膜モジュールの機械的強度を向上
させることができる。
【0034】また、中空繊維aと樹脂接合部c、c(薄
膜状溶融樹脂6、6’)を構成する熱可塑性樹脂の選択
条件は、樹脂接合部c、cの材料の溶融温度とメルトフ
ローレート(20以上)のみで、各々の融点などによっ
て左右されることはない。したがって、中空繊維aの材
料は自由に選択することができ、これら中空繊維aと樹
脂接合部c、cの材料の幅の広い組み合わせが可能とな
り、耐溶剤性などの化学的特性に関しても、要求される
性能に対応することができる。
【0035】このように、ほとんどの工程を機械的かつ
連続的に行うことができ、確実に中空繊維aと樹脂接合
部c、cとが十分に接着された中空繊維シート状物9を
得ることができるので、個々の製品の性能のばらつきが
小さく、安定して高性能の中空繊維シート状物9とこれ
を用いた中空糸膜モジュールを製造することができ、効
率的で、かつ経済性にも優れている。
【0036】上述の中空繊維シート状物9を用いて、シ
ート状、円筒状、円柱状などの中空糸膜モジュールを製
造する。図5は、2枚の中空繊維シート状物9を一度に
処理することができるシート状中空糸膜モジュールの製
造方法の一例を示したもので、(a)は正断面図、
(b)は側面図である。図中符号20はカートリッジ筺
体であり、このカートリッジ筺体20は、2枚の中空繊
維シート状物9の端部をそれぞれを挿入するためのスリ
ット(ポッティング部)24、24が形成された板状枠
23と、この板状枠23下面と対向する凹部21aを有
する凸部成形具21と、これらを固定するための固定治
具23bとから構成されている。前記スリット24、2
4は、その内部に中空繊維シート状物9の周囲に後述す
るポッティングによる固定部d、dを形成するためのも
のである。
【0037】シート状の中空糸膜モジュールを製造する
には、まず、固定用治具23bの収納部23aに凸部成
形具21を収め、さらに板状枠23の下面とこの凸部成
形具21の上端面とが密接するように組み込み、カート
リッジ筺体20を構成する。ついで、2枚の中空繊維シ
ート状物9、9の一端部の樹脂接合部c、cを、それぞ
れ板状枠23に設けられたスリット24、24を貫通さ
せて、前記凸部成形具21の凹部21a内に挿入する。
そして、この凸部成形具21の凹部21aおよび板状枠
23のスリット24、24内に熱可塑性樹脂からなる溶
融状態の固定用樹脂22を注入して、この凸状成形具2
1内に凸状部22aを形成し、中空繊維シート状物9、
9を封着、固定する。
【0038】前記固定用樹脂22の固化後、板状枠23
および凸部成形具21を固定具23bから取り出し、こ
の板状枠23の下面と中空成形具21の上端面との間
(図中矢印B)において、中空繊維aに対して垂直に、
かつ前記樹脂接合部c、cに交わるように前記中空繊維
シート状物9、9の一方の端部(ポッティング部貫通
端)を切断し、中空繊維を開口させ、前記樹脂接合部
c、cと固定用樹脂22からなる固定部d、dを形成す
る。この中空繊維シート状物9、9の他の端部に設けら
れた樹脂接合部についても同様の操作を行い、その両端
部を開口させたシート状中空糸膜モジュールとする。
【0039】図6は、円筒状または円柱状の中空糸膜モ
ジュールの製造方法の一例を示したものである。上述の
図5に示したカートリッジ筺体20と、図6に示したカ
ートリッジ筺体30において主に異なる点は、スリット
24にかわって、目的とする円筒状または円柱状の中空
糸膜モジュールの外周に対応する円形の挿入部(ポッテ
ィング部)34が形成されている板状枠33を用いると
ころである。前記挿入部34は、その内部に前記中空繊
維シート状物9の周囲に後述する固定用樹脂(ポッティ
ング樹脂)による固定部d’を形成するためのものであ
る。
【0040】まず、固定用治具33bの収納部(図示せ
ず)に凸部成形具31を収め、さらに板状枠33の下面
とこの凸部成形具31の上端面とが密接するように組み
込み、カートリッジ筺体30を構成する。ついで、中空
繊維シート状物9が図1に示したように巻き取り部13
にて巻取られて形成された巻状物9aの一方の端部の樹
脂接合部cを、挿入部34を貫通させて凸部成形具31
の凹部31a内に挿入する。そして、凸部成形具31の
凹部31aおよび板状枠33の挿入部34内に溶融状態
の固定用樹脂32を注入して、この凸状成形具31内に
凸状部32aを形成し、前記巻状物9aの端部を封着、
硬化固定する。
【0041】前記固定用樹脂32の固化後、板状枠33
と凸部成形具31を、固定具33bから取り出し、板状
枠33の下面と中空成形具31の上端面との間(図中矢
印B’)において、中空繊維aに対して垂直に、かつ前
記樹脂接合部cに交わるように、中空繊維シート状物9
からなる巻状物9aの一方の端部(ポッティング部貫通
端)を切断し、中空繊維を開口させ、前記樹脂接合部c
と固定用樹脂32とからなる固定部d’を形成する。こ
の巻状物9aの他の端部に設けられた樹脂接合部につい
ても同様の操作を行い、この巻状物9aの両端部を開口
させ、円筒状または円柱状の中空糸膜モジュールとす
る。
【0042】このとき、上述の図1に示された中空繊維
シート状物9の製造において、巻き取り部13でマンド
レルを用いた場合、このマンドレルは円筒状の中空糸膜
モジュールを成形した後、取り除いてもよいし、取り除
かなくてもよく、中空糸膜モジュールの要求される仕様
によりその有無が決定されることが好ましい。マンドレ
ルを除去する場合は、マンドレルを除去した後の穴に、
溶融熱可塑性樹脂を注入し、この穴を射止することは公
知の方法であるが、この場合も射止樹脂と巻き状物に間
隙がないよう留意することは当然である。
【0043】このため、この射止樹脂として固定用樹脂
32と同一のものを用い、かつこの樹脂を加熱溶融状態
で前記マンドレルを除去した後の穴に注入する。する
と、この樹脂と接触した固定部d’が一部溶融し、この
射止樹脂と固定部d’とを一体化せしめることができ、
中空糸膜モジュールの機械的強度を向上させることがで
きる。
【0044】上述のシート状、円筒状または円柱状の中
空糸膜モジュールの製造においては、シート状中空繊維
織物1としてスダレ編みシートが用いられ、連続してい
ない複数本の中空繊維aがシートの横糸を形成している
ので、その両端部に樹脂接合部c、cを設けて中空繊維
シート状物9とした。また、シート状中空繊維織物1と
してラッセル編みシートを用いた場合には、隣接する横
糸どうしがつながっているので、一方の端部のみに樹脂
接合部cを設け、中空繊維シート状物9とすることが多
い。また前記固定用樹脂22、32として、前記樹脂接
合部cの材料と同様のものを用いると、これらの接着状
態が良好で、好ましい。また、前カートリッジ筺体2
0、30内に中空繊維シート状物9を挿入する範囲は、
中空繊維シート状物9端部から2〜7cmとされる。
【0045】上述の中空糸膜モジュールの製造において
は、中空繊維aの上に、間隙なくこの中空繊維aに密着
し、かつその内部にも空隙などが存在しない樹脂接合部
cが設けられた中空繊維シート状物9を用いているの
で、中空繊維aの束の端部に直接溶融状態の固定用樹脂
を封入する場合と比べて、樹脂接合部cと固定用樹脂2
2、32によって構成される固定部d、d’内に間隙が
形成されることが少ない。すなわち、シート状の中空糸
膜モジュールの場合の固定用樹脂22は、固定部dの表
面を平坦にするとともに、その強度をさらに向上させる
役割を果たせばよい。また、円筒状、または円柱状の中
空糸膜モジュールを製造する場合の固定用樹脂32は、
巻状物9aをなす複数層の中空繊維シート状物9を相互
に接着し、円筒状、または円柱状の形状を保持するとと
もに、固定部d’表面を平坦にする役割を果たせばよ
い。
【0046】また、前記樹脂接合部cによって中空繊維
aが保護されているので、溶融状態の固定用樹脂22、
32を封入しても、中空繊維aが熱によるダメージを直
接うけることが少なく、また、中空繊維aによって溶融
状態の固定用樹脂が吸い上げられて、固定部d、d’の
位置がずれたりすることがない。こうして、前記中空繊
維aの束の端部に直接溶融状態の固定用樹脂を封入する
場合と比べて固定部d、d’と中空繊維aとの接着状態
が良好で、これら固定部d、d’内部に空隙などが存在
しない、強度の高い中空糸膜モジュールを安定して得る
ことができる。
【0047】
【実施例】以下、本発明を実施例を示して詳しく説明す
る。 (実施例1)上述のようにして中空繊維シート状物と、
これを用いた中空糸膜モジュールを製造した。ただし、
シート状中空繊維織物としてラッセル編みシートを用い
たので、樹脂接合部はこのシート状中空繊維織物の一方
の端部のみに形成し、この中空繊維シート状物を用いて
一方の端部のみを開口させた円筒状の中空糸膜モジュー
ルを製造した。
【0048】シート状中空繊維織物としては、三菱レイ
ヨン(株)製EHF410A(ラッセル編みシート)を
用いた。このシート状中空繊維織物を構成する中空繊維
は、平均外径415.8μm、平均内径279.8μm
で、その構成材料はポリエチレン樹脂であり、その融点
は136℃、空孔率は71.2%、材料比熱は0.5
0、単位重量は0.02g/m2であった。このシート
状中空繊維織物は幅265mm、相隣合う中空繊維間の
距離は中空繊維断面の中心間距離で0.7mmであっ
た。また、樹脂接合部の材料としては、三井石油化学
(株)製 ミラソン(製品記号 FL60)を用いた。
この樹脂接合部の材料は、融点106℃、メルトフロー
レート70、材料比熱0.50、単位重量0.9g/c
cであった。
【0049】最初に図1に示すように、前記シート状中
空繊維織物1を、引き出し速度500mm/minで駆
動ロール2によって引き出した。このときのこのシート
状中空繊維織物1の温度は室温と同等の25℃であっ
た。一方、幅40mmのシート状の薄膜状溶融樹脂6、
6’が、各々に一系列ずつ吐出ダイ5および5’から、
それぞれ約3.4cc/minの速度で供給されるよう
に、樹脂定量供給機3、3’を駆動した。このときの薄
膜状溶融樹脂6、6’の温度は145℃であった。
【0050】上述の薄膜状溶融樹脂6、6’とシート状
中空繊維織物1の一方の端部をボトムロール7上で重ね
合わせ、このシート状中空繊維織物1の両面から薄膜状
溶融樹脂6、6’を供給し、この積層物にニップロール
8を線圧200g/40mmとなるように押しつけ、樹
脂含浸し、図2に示すような、ただし、その一方の端部
のみに樹脂接合部cを有する中空繊維シート状物9とし
た。このとき、前記式Iにおける左辺の値は34.88
であり、右辺の値は27.54であったので、この式I
の関係は満足されていた。
【0051】この中空繊維シート状物9をガイドロール
類10によってニップロール11に導くまでの間に圧力
空気により強制的な冷却を行い、室温と同等の温度とし
て前記樹脂接合部cを固化し、ニップロール11を介し
て巻き取り部13にて巻き取った。
【0052】このようにして製造した中空繊維シート状
物9を用いて、図6に示したように、円筒状の中空糸膜
モジュールを製造した。このとき固定用樹脂32とし
て、前記樹脂接合部cを構成する樹脂と同様のものを用
い、その溶融状態での温度は145℃とした。また、固
定部d’の厚さは3mmであった。この中空糸膜モジュ
ールの固定部d’に3kg/cm2となるように水圧を
かけたが、リークは認められなかった。
【0053】(実施例2)実施例2と上述の実施例1と
異なるところは、樹脂接合部cおよび固定用樹脂32の
材料をかえた点である。すなわち、実施例2において
は、住友化学(株)製 スミカロン(製品記号G80
6)を用いた。この材料は、融点104℃、メルトフロ
ーレート50、材料比熱0.50、単位重量0.92g
/ccであった。また、薄膜状溶融樹脂6、6’の温度
は143℃とし、溶融状態の固定用樹脂32の温度は1
40℃とした。
【0054】実施例2の中空糸膜モジュールについて実
施例1と同様に、この中空糸膜モジュールの固定部d’
に3kg/cm2となるように水圧をかけたが、中空繊
維aと固定部d’との境界部分からのリークは認められ
なかった。
【0055】(比較例)薄膜状溶融樹脂6、6’の温度
を115℃、すなわち中空繊維aの構成材料の融点より
も低い温度とした以外は、実施例1と同様にして中空糸
膜モジュールを製造した。このとき上述の式Iの左辺の
値は34.88で、右辺の値は−76.5であった。こ
の比較例の中空糸膜モジュールについて実施例1と同様
に、この中空糸膜モジュールの固定部dに3kg/cm
2となるように水圧をかけたが、中空繊維aと固定部
d’(樹脂接合部c)との接合力が弱く、これらの境界
部分からのリークが多数発生した。
【0056】これら実施例および比較例の結果より、本
発明に係る実施例においては中空繊維aと固定部d’と
の接着状態が良好で、強度の高い中空糸膜モジュールを
製造できることが確認された。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、中空繊維シート状物の製造工程の殆どを機械的かつ
連続的に行うことができる。また、ボトムロールへのシ
ート状中空繊維織物と溶融熱可塑性樹脂の供給位置を調
節すれば、熱可塑性樹脂接合部の形成位置を調節するこ
とができ、要求される位置にこの樹脂接合部を設けるこ
とができる。
【0058】また、前記熱可塑性樹脂接合部を形成する
において、溶融熱可塑性樹脂(薄膜状溶融樹脂)とシー
ト状中空繊維織物とを重ね合わせる際、溶融熱可塑性樹
脂の温度を、中空繊維材料の融点以上に制御するので、
溶融熱可塑性樹脂と接触した中空繊維の表面との密着性
が向上し、これらが十分強固に接着される。
【0059】また、前記溶融熱可塑性樹脂としてメルト
フローレートが20以上、好ましくは20〜150、さ
らに好ましくは40〜100という条件を満足する熱可
塑性樹脂を用いているので、溶融状態の流動性が良好
で、熱可塑性樹脂接合部を形成する際に、中空繊維相互
の間にこの樹脂が入り込み、間隙なく充填される。ま
た、前記溶融熱可塑性樹脂をシート状中空繊維織物の両
面から供給する場合には、シート状中空繊維織物を介し
て重ね合わされる溶融熱可塑性樹脂どうしも、中空繊維
相互間において接触し、密着するので、熱可塑性樹脂接
合部内部に間隙が存在せず、かつ中空繊維と、熱可塑性
樹脂接合部とが十分に接着された中空繊維シート状物と
することができる。このとき上述の式Iを満足すること
によって、溶融熱可塑性樹脂が接触した際の中空繊維に
対するヒートショックが小さく、中空繊維にダメージを
与えることが少ないので好ましい。
【0060】このように、熱可塑性樹脂接合部内部に間
隙が存在せず、かつ中空繊維と熱可塑性樹脂接合部とが
十分に接着されているので、中空糸繊維シートと、この
中空繊維シート状物から構成された中空糸膜モジュール
に外部から応力が加わっても、熱可塑性樹脂接合部が中
空繊維からはがれたりすることがなく、中空繊維シート
状物および中空糸膜モジュールの機械的強度を向上させ
ることができる。
【0061】また、中空繊維と熱可塑性樹脂接合部の材
料である熱可塑性樹脂の選択は、熱可塑性樹脂接合部の
材料をメルトフローレート20以上のものとするという
条件に制限されるのみで、各々の融点などによって左右
されることはない。したがって、中空繊維の材料は自由
に選択することができ、中空繊維と熱可塑性樹脂接合部
の材料の幅の広い組み合わせが可能となり、耐溶剤性な
どの化学的特性に関しても、要求される性能に対応する
ことができる。
【0062】さらに殆どの工程を機械的かつ連続的に行
うことができ、確実に中空繊維と熱可塑性樹脂接合部が
十分に接着された中空繊維シート状物を得ることができ
るので、個々の製品の性能のばらつきが小さく、高性能
の中空繊維シート状物を安定して製造することができ
る。
【0063】また、本発明の中空糸膜モジュールの製造
方法においては、予め熱可塑性樹脂接合部が設けられた
中空繊維シート状物を用いるため、この中空繊維シート
状物を構成する中空繊維上には予め、間隙なくこの中空
繊維に密着し、かつその内部にも空隙などが存在しない
熱可塑性樹脂接合部が設けられている。したがって、中
空繊維束に直接溶融状態の固定用樹脂を封入する場合と
比べて、熱可塑性樹脂接合部とこの固定用樹脂によって
構成される固定部内に間隙が形成されることが少ない。
【0064】また、前記熱可塑性樹脂接合部によって前
記中空繊維が保護されているので、溶融状態の固定用樹
脂を封入しても、中空繊維aが直接ダメージをうけるこ
とが少なく、また、中空繊維によって溶融状態の固定用
樹脂が吸い上げられて、固定部の位置がずれたりするこ
とがない。こうして、前記熱可塑性樹脂接合部と固定用
樹脂からなる固定部と中空繊維との接着状態が良好で、
固定部の内部に空隙などが存在せず、強度の高い中空糸
膜モジュールを安定して得ることができる。
【0065】このように、中空繊維シート状物を機械的
かつ連続的に製造することができるので、中空繊維シー
ト状物およびこれを用いた中空糸膜モジュールの不良品
の発生率が低く、効率的であり、かつ経済性にも優れて
いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の中空繊維シート状物の製造方法の一
例を示した図である。
【図2】 本発明において用いられるシート状中空繊維
織物の一例を示した斜視図である。
【図3】 本発明の中空繊維シート状物の一例を示した
斜視図である。
【図4】 図3における切断線断A一A’における断面
図である。
【図5】 本発明のシート状中空糸膜モジュールの製造
方法の一例を示した図である。
【図6】 本発明の円筒状または円柱状の中空糸膜モジ
ュールの製造方法の一例を示した図である。
【符号の説明】
1 シート状中空繊維織物 9 中空繊維シート状物 20 カートリッジ筺体 22 固定用樹脂 24 スリット(ポッティング部) 30 カートリッジ筺体 32 固定用樹脂 34 挿入部(ポッティング部) a 中空繊維(横糸) b フィラメント(縦糸) c 熱可塑性樹脂接合部 d、d’ 固定部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂からなる多数本の中空繊維
    が実質的に互いに平行に横糸として配され、この横糸の
    配列間隔が縦糸として配されたフィラメントによって保
    持されてなるシート状中空繊維織物における、前記縦糸
    と平行な端部のいずれか一方もしくは両方に、この端部
    より10cm以内の幅に、熱可塑性樹脂からなる熱可塑
    性樹脂接合部が設けられていることを特徴とする中空繊
    維シート状物。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂からなる中空繊維が実質的
    に互いに平行に横糸として配され、この横糸の配列間隔
    が縦糸として配されたフィラメントによって保持されて
    なるシート状中空繊維織物を、前記縦糸と平行方向に連
    続的に移送し、このシート状中空繊維織物の前記縦糸と
    平行な端部のいずれか一方もしくは両方に、この端部よ
    り10cm以内の範囲に、薄膜状溶融熱可塑性樹脂を供
    給して熱可塑性樹脂接合部を形成し、中空繊維シート状
    物とすることを特徴とする中空繊維シート状物の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の中空繊維シート状物の製
    造方法において、薄膜状溶融熱可塑性樹脂のメルトフロ
    ーレートが20〜150であることを特徴とする中空繊
    維シート状物の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2または請求項3記載の中空繊維
    シート状物の製造方法において、シート状中空繊維織物
    に接触する際の薄膜状溶融熱可塑性樹脂の温度が、中空
    繊維材料の融点以上であることを特徴とする中空繊維シ
    ート状物の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4いずれか一項に記載の中空
    繊維シート状物の製造方法において、薄膜状溶融熱可塑
    性樹脂をシート状中空繊維織物の両面に供給することを
    特徴とする中空繊維シート状物の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項2〜5いずれか一項に記載の中空
    繊維シート状物の製造方法において、シート状中空繊維
    織物に薄膜状溶融熱可塑性樹脂を供給する際に、下記の
    式Iで表される関係を満足することを特徴とする中空繊
    維シート状物の製造方法。 W1・C1(T−T1)≧W2・C2(T2−T) ・・・(I) ここで、前記式I中の符号は以下のものを表している。 C1:中空繊維材料の材料比熱 T :中空繊維材料の融点 W1:中空繊維の単位重量 C2:薄膜状溶融熱可塑性樹脂の材料比熱 W2:薄膜状溶融熱可塑性樹脂の単位重量 T1:薄膜状溶融熱可塑性樹脂と中空繊維とが接触する
    ときの中空繊維の温度 T2:薄膜状溶融熱可塑性樹脂と中空繊維とが接触する
    ときの薄膜状溶融熱可塑性樹脂の温度
  7. 【請求項7】 請求項1記載の中空繊維シート状物を、
    その熱可塑性樹脂接合部が、カートリッジ筺体内のポッ
    ティング部を貫通するように収め、熱可塑性樹脂からな
    る溶融固定用樹脂をこのポッティング部内に封入、固定
    化させた後、前記中空繊維シート状物を構成する中空繊
    維に対して垂直に、かつ前記熱可塑性樹脂接合部に交わ
    るように中空繊維シート状物のポッティング部貫通端を
    切断し、前記中空繊維を開口させることを特徴とする中
    空糸膜モジュールの製造方法。
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