JPH1058581A - 熱収縮性多層フィルム - Google Patents

熱収縮性多層フィルム

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JPH1058581A
JPH1058581A JP9152914A JP15291497A JPH1058581A JP H1058581 A JPH1058581 A JP H1058581A JP 9152914 A JP9152914 A JP 9152914A JP 15291497 A JP15291497 A JP 15291497A JP H1058581 A JPH1058581 A JP H1058581A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温シール性、夾雑シール性、ホットタック
性などのシール特性、低抽出性、透明性、熱収縮性、耐
熱性、ガスバリヤー性などに優れた熱収縮性多層フィル
ムを提供すること。 【解決手段】 少なくとも最外層(A) に熱可塑性樹脂
層、芯層(B) にガスバリヤー性樹脂層、及び最内層(C)
にシール性樹脂層を有し、必要に応じて各層間に接着剤
層が配置された熱収縮性多層フィルムにおいて、(1)
最内層(C) のシール性樹脂層が、拘束幾何触媒を用いて
得られた、1−オクテン含有量が1重量%以上20重量
%未満で、密度が0.885g/cm3超過0.960
g/cm3以下である線状のエチレン−1−オクテン共
重合体(a) を含有する樹脂材料(b) からなる層であり、
かつ、(2)最外層(A) と芯層(B) との間に、ポリアミ
ド樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、及びエチレン共重
合体樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種の樹脂
(c) からなる中間層(D1)が配置されていることを特徴と
する熱収縮性多層フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱収縮性多層フィ
ルムに関し、さらに詳しくは、良好な夾雑物シール性、
安定したシール強度と広いシール範囲、低温シール性、
ホットタック性などのシール特性、透明性などの光学特
性、衝撃強度、突き刺し強度、耐寒性、耐熱性、低抽出
性、ガスバリヤー性、耐ブロッキング性、スリップ性、
製袋性などに優れた熱収縮性多層フィルムに関する。本
発明の熱収縮性多層フィルムは、畜肉加工品、チルドビ
ーフ、チーズ等の真空包装用及びガス置換包装用の包装
材料等として好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、熱収縮性多層フィルムは、畜
肉加工品、チルドビーフ、チーズ等のガスバリヤーが要
求される分野で、真空収縮包装及びガス置換包装の形態
で多用されている。熱収縮性多層フィルムは、熱、イン
パルス、高周波などの方法によりシールを行う製袋品や
包装機械に掛かるフィルムとして使用されている。従来
の熱収縮性多層フィルムの基本的な構成としては、
(1)芯層に、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)樹脂や
エチレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)樹脂
などのガスバリヤー性樹脂を配し、(2)内層に、低密
度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレ
ン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE
またはULDPE)等のポリオレフィン(PO)樹脂や
アイオノマー樹脂、エチレン・酢酸ビニル(EVA)樹
脂等から選ばれるヒートシール性樹脂を配し、そして、
(3)外層に、耐アビューズ性、滑り性、包装機械適正
等を備えた熱可塑性樹脂を配したものが代表的なもので
ある。最近、シール性樹脂層に、メタロセン触媒(シン
グルサイトまたはカミンスキー触媒ともいう)を用いて
得られたPO樹脂を配置した多層フィルムが提案されて
いる。
【0003】しかしながら、前述のような公知の樹脂を
シール性樹脂層に使用した熱収縮性多層フィルムは、製
袋品として充分に満足すべき性能が得られていないのが
現状である。例えば、シール性樹脂層にLDPEを用い
た熱収縮性多層フィルムは、シール強度が充分ではな
く、また、内容物を充填する際に、シール面に付着した
内容物の一部(夾雑物)がシール不良の原因となり、夾
雑物シール性に劣るという欠点がある。シール性樹脂層
にLLDPEを使用した場合には、低温シール性に劣
る。シール性樹脂層にEVAを使用した場合には、シー
ル強度が不十分である。
【0004】また、シール性樹脂層に、従来のメタロセ
ン触媒を用いて重合されたLLDPEやVLDPEを用
いた場合、フィルムを成形加工する際に押出機のモータ
ーロードが上昇したり、樹脂圧が上昇するなどの問題が
あるため、生産性が上がらないことに加えて、得られた
フィルムにメルトフラクチャー(不規則な凹凸)が発生
し、シール強度などのシール特性が不十分でかつシール
線が美麗に仕上がらず、透明性不良などの商品の外観を
損ねるばかりでなく、高い収縮応力かつ熱収縮率の多層
フィルム、ケーシング分野における加熱殺菌時などのシ
ール強度が不十分となり、メタロセン触媒を用いたポリ
エチレン系樹脂の特徴を活かすことができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、低温
シール性、夾雑シール性、ホットタック性などのシール
特性、低抽出性、透明性、熱収縮性、耐熱性、ガスバリ
ヤー性などに優れた熱収縮性多層フィルムを提供するこ
とにある。また、本発明の目的は、耐ブロッキング性や
スリップ性に優れ、製袋工程や自動包装工程での高速製
袋、高速充填性に優れた熱収縮性の包装材料を提供する
ことにある。
【0006】本発明の他の目的は、従来のチーグラー・
ナッタ触媒を用いたエチレン・αオレフィンコポリマー
やVLDPE、EVA、あるいは従来のメタロセン触媒
を用いたポリエチレン系樹脂に比べて、耐ブロッキング
性、スリップ性、成形加工性に優れたシール性樹脂層を
備えた熱収縮性多層フィルムを提供することにある。本
発明者らは、前記従来技術の問題点を克服するために鋭
意研究した結果、少なくとも最外層に熱可塑性樹脂層、
芯層にガスバリヤー性樹脂層及び最内層にシール性樹脂
層を有する熱収縮性多層フィルムにおいて、シール性樹
脂層として、拘束幾何触媒(constrained
geometry catalyst;CGC)を用い
て得られた実質的に線状のエチレン−1−オクテン共重
合体を含有する樹脂材料からなる層を配置し、かつ、少
なくとも最外層と芯層との間に特定の樹脂からなる中間
層を配置することにより、前記目的を達成できることを
見いだした。該エチレン−1−オクテン共重合体は、最
外層にも配置すれば、滑り性の良好な熱収縮性多層フィ
ルムを得ることができる。本発明は、これらの知見に基
づいて完成するに至ったものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、少なく
とも最外層(A) に熱可塑性樹脂層、芯層(B) にガスバリ
ヤー性樹脂層、及び最内層(C) にシール性樹脂層を有
し、必要に応じて各層間に接着剤層が配置された熱収縮
性多層フィルムにおいて、(1)最内層(C) のシール性
樹脂層が、拘束幾何触媒を用いて得られた、1−オクテ
ン含有量が1重量%以上20重量%未満で、密度が0.
885g/cm3超過0.960g/cm3以下である線
状のエチレン−1−オクテン共重合体(a)を含有する樹
脂材料(b) からなる層であり、かつ、(2)最外層(A)
と芯層(B) との間に、ポリアミド樹脂、熱可塑性ポリエ
ステル樹脂、及びエチレン共重合体樹脂からなる群より
選ばれる少なくとも一種の樹脂(c) からなる中間層(D1)
が配置されていることを特徴とする熱収縮性多層フィル
ムが提供される。
【0008】また、本発明によれば、芯層(B) と最内層
(C) との間に、ポリアミド樹脂、熱可塑性ポリエステル
樹脂、及びエチレン共重合体樹脂からなる群より選ばれ
る少なくとも一種の樹脂(c) からなる中間層(D2)が更に
配置されている熱収縮性多層フィルムが提供される。最
内層(C) のシール性樹脂層を形成する樹脂材料(b) とし
ては、エチレン−1−オクテン共重合体(a) 10〜10
0重量%と、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDP
E)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、及び拘束
幾何触媒を用いて得られた1−オクテン含有量が18重
量%以上で、密度が0.885g/cm3以下のエチレ
ン−1−オクテン共重合体エラストマーからなる群より
選ばれる少なくとも一種のポリマー(d) 0〜90重量%
を含有するものが好ましい。
【0009】最外層(A) を形成する熱可塑性樹脂として
は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密
度ポリエチレン(VLDPE)などのポリオレフィン樹
脂;共重合ポリエステル(Co−PET)などの熱可塑
性ポリエステル樹脂;脂肪族ナイロン、芳香族ナイロン
などのポリアミド樹脂;及び拘束幾何触媒を用いて得ら
れたエチレン−1−オクテン共重合体(a) からなる群よ
り選ばれる少なくとも一種の樹脂(e) が好ましい。特
に、最外層(A) にも当該エチレン−1−オクテン共重合
体(a) 層を配置すれば、シール特性、透明性、機械的強
度等に優れるとともに、耐ブロッキング性、スリップ性
が顕著に優れた熱収縮性多層フィルムが提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】最内層 本発明では、熱収縮性多層フィルムの最内層(C) とし
て、拘束幾何触媒を用いて付加重合することにより得ら
れた実質的に線状のエチレン−1−オクテン共重合体
(a) を含有する樹脂材料(b) を用いる。拘束幾何触媒
(CGC)は、ダウ・ケミカル社(Dow Chemi
cal Company)が開発したメタロセン触媒の
一種である。拘束幾何触媒を用いて得られるエチレン−
1−オクテン共重合体は、1000炭素数当たりの長鎖
分岐(Long−chain branching)の
数が、約0.01〜約3、好ましくは約0.01〜約
1、より好ましくは約0.05〜約1の実質的に線状の
ポリエチレン系樹脂(以下、「CGC−PE」と略記す
ることがある)である。該エチレン−1−オクテン共重
合体は、分子構造中に約6炭素数以上の鎖長の長鎖分岐
が選択的に導入されているため、ポリマーに優れた物性
と良好な成形性が付与されている。
【0011】このような拘束幾何触媒を用いたエチレン
系ポリマーの製造方法は、ダウ・ケミカル社の米国特許
第5,272,236号及び米国特許第5,427,8
07号に開示されている。特に、米国特許第5,42
7,807号には、拘束幾何触媒を用いて得られるエチ
レン−α−オレフィン共重合体からなるフィルムを食品
包装用に使用することが提案されている。具体的には、
エチレン−α−オレフィン共重合体の単層フィルム、酸
素透過性の延伸多層フィルム、多層のストレッチ・オー
バーラップフィルムなどが開示されている。
【0012】本発明で使用するエチレン−1−オクテン
共重合体(a) は、1−オクテン含有量が1重量%以上2
0重量%未満、好ましくは2〜15重量%、より好まし
くは7〜15重量%であって、かつ、密度が0.885
g/cm3超過の樹脂であって、非エラストマーであ
る。拘束幾何触媒を用いて得られるエチレン−1−オク
テン共重合体であっても、1−オクテン含有量が18重
量%以上、多くの場合20重量%以上であって、かつ、
密度が0.885g/cm3以下、多くの場合0.88
0g/cm3以下の超低密度のものは、エラストマーと
なる。一般に、エラストマー単体は、フィルムに加工し
難く、耐熱性が不足し、しかも最内層に使用すると、弾
性回復応力が大きくなりすぎて、柔らかい被包装物が押
し潰されたり、肉汁が絞り出されて変質の原因となった
り、あるいはシール部が剥離するなどの不都合が生じる
おそれがある。例えば、従来のチーグラー・ナッタ触媒
によるMw/Mnが約2のエチレン−αオレフィン共重
合体、及び三井石油化学社製のタフマー(エチレン−ブ
テンコポリマー)は、エラストマーである。
【0013】本発明で使用するエチレン−1−オクテン
共重合体(a) は、メルトフロー比I10/I2(ASTM
−D−1238)が、通常、5.63以上、好ましくは
6.5〜15.0、より好ましくは7.0〜10.5で
ある。実質的に線状のエチレン−1−オクテン共重合体
(a) において、メルトフロー比I10/I2は、長鎖分岐
の度合を表し、この値が大きい程、ポリマー中の長鎖分
岐が多いことを示す。
【0014】本発明で使用するエチレン−1−オクテン
共重合体(a) は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー(GPC)によって測定した分子量分布Mw/Mn
(多分散度)が式Mw/Mn≦(I10/I2)−4.6
3を満足するものである。分子量分布Mw/Mnは、好
ましくは1.5〜2.5、より好ましくは1.8〜2.
3である。分子量分布が大き過ぎるものは、透明性及び
低温シール性が不充分となる。従来のチーグラー・ナッ
タ触媒を用いたLLDPEやVLDPEでは、メルトフ
ロー比I10/I2が大きくなると、分子量分布も大きく
なり、I10/I2が5.63以上にもなると、Mw/M
nは、3.0を越え、2.5以下にはならない。これに
対して、拘束幾何触媒を用いたエチレン−1−オクテン
共重合体は、例えば、メルトフロー比I10/I2が7〜
10の間で変動しても、Mw/Mnが1.8〜2.3、
さらには1.9〜2.2(約2)でほぼ一定のものを得
ることが可能である。つまり、本発明で使用するエチレ
ン−1−オクテン共重合体(a) は、メルトフロー比I10
/I2が分子量分布Mw/Mnと独立しているという特
徴を持っている。このことは、従来のLLDPEやVL
DPEなどのポリエチレン系樹脂には見られないことで
ある。
【0015】本発明で使用するエチレン−1−オクテン
共重合体(a) は、密度が0.885g/cm3超過0.
960g/cm3以下、好ましくは0.890〜0.9
35g/cm3、より好ましくは0.895〜0.91
5g/cm3である。この密度が0.885g/cm3
下のものは、フィルムに加工することが難しく、耐熱性
が不足し、逆に、0.960g/cm3を越えるもの
は、押出加工及び製膜が難しく、0.935g/cm3
を越えるものは、高い熱収縮応力かつ熱収縮率が得られ
難い。本発明で使用するエチレン−1−オクテン共重合
体(a) は、メルトフローレイト(MFR:ASTM−D
−1238)が、通常0.5〜20g/10min、好
ましくは0.5〜7g/10min、より好ましくは1
〜5g/10minである。この範囲のMFRを持つも
のが機械的特性や加工性の点で好適である。
【0016】本発明で使用するエチレン−1−オクテン
共重合体(a) は、DRI(DowReology In
dex)が、通常、0.2〜20、好ましくは0.4〜
10である。従来の触媒を用いたポリエチレン系樹脂で
は、DRIはゼロである。DRIが大きいことは、高い
長鎖分岐を有し、加工性に優れていることを示してい
る。なお、DRIは、式DRI=(3.65×τ0/η0
−1)/10により算出される値である。ここで、τ0
は、固有緩和時間で、η0は、ゼロ剪断粘性である。本
発明で使用するエチレン−1−オクテン共重合体(a)
は、示差走査熱量計(DSC)により測定した融点(T
m)が、通常、80〜130℃、好ましくは85〜12
5℃、より好ましくは88〜115℃である。
【0017】ここで、本発明で使用する好ましいエチレ
ン−1−オクテン共重合体(a) の組成と物性について整
理すると、次のとおりである。 (i)拘束幾何触媒(CGC)を用いて、エチレンと1−
オクテンとを付加共重合させて得られる共重合体であ
る。 (ii)1−オクテン含有量が1重量%以上20重量%未
満、好ましくは2〜15重量%、より好ましくは7〜1
5重量%である。 (iii) 密度が0.885g/cm3超過0.960g/
cm3以下、好ましくは0.890〜0.935g/c
3、より好ましくは0.895〜0.915g/cm3
である。 (iv)分子中の1000炭素数当たりの長鎖分岐数が約
0.01〜約3、好ましくは約0.01〜約1、より好
ましくは約0.05〜約1の実質的に線状のポリエチレ
ン系樹脂である。 (v) メルトフロー比I10/I2が、通常、5.63以
上、好ましくは6.5〜15.0、より好ましくは7.
0〜10.5である。 (vi)分子量分布Mw/Mnが式Mw/Mn≦(I10/I
2)−4.63を満足し、好ましくは1.5〜2.5、
より好ましくは1.8〜2.3、更に好ましくは1.9
〜2.2である。 (vii) メルトフローレイト(MFR)が、通常、0.5
〜20g/10min、好ましくは1〜5g/10mi
nである。 (viii)DRIが、通常、0.2〜20、好ましくは0.
4〜10である。 (ix)DSCで測定した融点(Tm)が、通常、80〜1
30℃、好ましくは85〜125℃、より好ましくは8
8〜115℃である。
【0018】拘束幾何触媒を用いて得られる実質的に線
状のエチレン−1−オクテン共重合体は、分子内に長鎖
分岐を有し、他のメタロセン触媒を用いて得られるポリ
エチレン系樹脂〔例えば、エクソン(EXXON)社の
エクザクト(EXACT)〕に比べ、広い加工範囲(剪
断速度範囲)でメルトフラクチャーが出にくい。このエ
チレン−1−オクテン共重合体は、溶融粘度の剪断速度
依存性が大きく、高剪断速度下で、溶融粘度低下(sh
ear sensitivity)が大きく、かつ、他
の従来のメタロセン触媒を用いて得られるポリエチレン
系樹脂に比べ、押出機のモーターのロードがあまり上昇
せず、樹脂背圧が小さい等の特徴がある。このエチレン
−1−オクテン共重合体は、メルトストレングスが大き
く、製膜時のバブルプロセスでのバブルの安定性の点で
も優れている。
【0019】このような特徴を有するエチレン−1−オ
クテン共重合体は、IN SITETECHNOLOG
Y POLYMER(ITP)の一種として市販されて
いるダウ・ケミカル社の商品名アフィニティー(AFF
INITY)シリーズがあり、その中から好ましいもの
を選んで使用することができる。特に、分子量分布Mw
/Mnが約2のものを用いると、低抽出性の点でも優れ
た性能を示す。本発明で使用することができるダウ・ケ
ミカル社のAFFINITYシリーズの例を表1に示
す。
【0020】
【表1】 (脚注)分子量分布Mw/Mnは、1.9〜2.2の範
囲である。
【0021】本発明では、最内層(C) のシール性樹脂層
に、前記特定のエチレン−1−オクテン共重合体をそれ
ぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用する
ことができる。また、シール性樹脂層には、このエチレ
ン−1−オクテン共重合体と他のポリマーとをブレンド
した樹脂組成物を用いることができる。他のポリマーと
しては、ポリオレフィン(PO)樹脂が好ましい。他の
PO樹脂としては、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン
(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE;
ULDPEともいう)などを挙げることができる。これ
らのPO樹脂をブレンドすることにより、成膜時のバブ
ルプロセスでのバブルの安定性がより良好となり、延伸
性、耐熱性等が更に改良される。
【0022】ここで併用するLLDPE及びVLDPE
は、従来技術で作られたポリマーであり、それらの好ま
しい例としては、ダウレックス2047(ダウケミカル
製、密度=0.917g/cm3、MFR=2.3g/
10min、融点=120℃)、スミカセンFZ205
−0(住友化学製、密度=0.918g/cm3、MF
R=2.0g/10min、融点=118℃)、スミカ
センFZ251−1(住友化学製、密度=0.916g
/cm3、MFR=2.0g/10min、融点=11
8℃)が挙げられるが、これに限定されるものではな
い。
【0023】また、他のポリマーとして、拘束幾何触媒
を用いて得られたオクテン含有量が18重量%以上で、
密度が0.885g/cm3以下のエチレン−1−オク
テン共重合体エラストマーを挙げることができる。前記
エチレン−1−オクテン共重合体(a) に該エラストマー
をブレンドすると、多層フィルムの柔軟性や耐寒性など
を向上させることができる。このようなエラストマーと
しては、ダウ・ケミカル社製のエンゲイジ(ENGAG
E)シリーズを挙げることができる。より具体的には、
該エラストマーとして、ENGAGE EG8100
(1−オクテン含有量24重量%、密度0.870g/
cm3)、ENGAGE EG8150(1−オクテン
含有量25重量%、密度0.868g/cm3)、EN
GAGEEG8200(1−オクテン含有量24重量
%、密度0.870g/cm3)、ENGAGE CL
8003(1−オクテン含有量18重量%、密度0.8
85g/cm3)、ENGAGE KC8852(1−
オクテン含有量22重量%、密度0.875g/c
3)などが挙げられる。これらの中でも、オクテン含
有量が20重量%以上で、密度が0.880g/cm3
以下のエチレン−1−オクテン共重合体エラストマーが
好ましい。
【0024】他のポリマーをブレンドして用いる場合、
その配合割合は、前記エチレン−1−オクテン共重合体
(a) 10〜100重量%、好ましくは30〜100重量
%、より好ましくは60〜100重量%と、他のポリマ
ー0〜90重量%、好ましくは0〜70重量%、より好
ましくは0〜40重量%である。他のポリマーをブレン
ドすることによる利点を発揮するには、エチレン−1−
オクテン共重合体(a)30〜95重量%、好ましくは3
5〜90重量%と、他のポリマー5〜70重量%、好ま
しくは10〜65重量%とを含有する樹脂組成物を用い
ることが望ましい。
【0025】拘束幾何触媒を用いて得られたエチレン−
1−オクテン共重合体(a) の割合が少な過ぎると、シー
ル性の改善効果が小さくなり、高い熱収縮応力かつ熱収
縮率下での包装体の耐熱性が不足する。また、滑剤(ス
リップ剤)、アンチブロッキング剤、無機質フィラーを
比較的多く添加しないと、延伸加工時のフィルム折り畳
み時の皺発生とともに製袋性が低下することになり、前
記エチレン−1−オクテン共重合体(a) 固有の透明性も
得られなくなる。
【0026】更に、柔軟性包装体分野において、少なく
とも滑剤を添加しないためには、エチレン−1−オクテ
ン共重合体(a) として、1−オクテン含有量が7〜15
重量%で、密度が0.895〜0.915g/cm3
ある実質的に線状のエチレン−1−オクテン共重合体(a
1)を使用することが好ましい。エチレン−1−オクテン
共重合体の密度が0.915g/cm3以下であると、
高い熱収縮応力と熱収縮率を容易に得ることができる。
他のポリマーとブレンドする場合、エチレン−1−オク
テン共重合体(a1)60〜100重量%と、直鎖状低密度
ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン
(VLDPE)、及び拘束幾何触媒を用いて得られた1
−オクテン含有量が18重量%以上で、密度が0.88
5g/cm3以下のエチレン−1−オクテン共重合体エ
ラストマーからなる群より選ばれる少なくとも一種のポ
リマー(d) 0〜40重量%の割合で使用することが好ま
しい。
【0027】最外層 本発明の熱収縮性多層フィルムの最外層(A) には、熱可
塑性樹脂を配する。この熱可塑性樹脂としては、例え
ば、ポリオレフィン樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、
ポリアミド樹脂、シール性樹脂層に用いるのと同じ拘束
幾何触媒を用いて得られたエチレン−1−オクテン共重
合体(a) などが挙げられる。ポリオレフィン樹脂として
は、例えば、従来のエチレン−α−オレフィン共重合体
(例、LLDPE、VLDPE)、エチレン・プロピレ
ン共重合体、アイオノマー樹脂、EVA、エチレン・ア
クリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体
(EMAA)樹脂、変性ポリオレフィン(例えば、オレ
フィン類の単独重合体または共重合体と、マレイン酸や
フマル酸等の不飽和カルボン酸、それらの酸無水物また
は金属塩などとの反応物)、ポリプロピレン(PP)樹
脂等を挙げることができる。熱可塑性ポリエステル樹脂
としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹
脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、共重
合ポリエステル(Co−PET)樹脂などが挙げられ
る。ポリアミド樹脂としては、脂肪族ナイロン、芳香族
ナイロン等が挙げられる。
【0028】耐熱性を要求される場合には、最外層とし
て、ポリプロピレン(PP)樹脂、共重合ポリエステル
(Co−PET)樹脂、脂肪族ナイロン、芳香族ナイロ
ン等を使用することが好ましい。好ましいCo−PET
の例としては、イソフタル酸またはシクロヘキサンジメ
タノールをコモノマーとして含有し、IV値が0.7〜
0.8程度のものが挙げられる。これらの熱可塑性樹脂
は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて
使用することができる。
【0029】最外層として、LLDPE、VLDPE、
及びCo−PETを用いると、製膜性、透明性、耐ボイ
ル性、突き刺し強度などに優れた熱収縮性多層フィルム
を得ることができるので好ましい。また、拘束幾何触媒
を用いて得られたエチレン−1−オクテン共重合体(a)
、好ましくはエチレン−1−オクテン共重合体(a1)を
最外層及び/または最内層、特に最外層に配置すると、
滑り性が良好であり、スリップ剤(滑剤)を添加しなく
てもよいか、あるいは添加量を少なくすることができ
る。その結果、透明性の低下を抑制することができる。
【0030】芯層 本発明の熱収縮性多層フィルムにおいて、芯層(B) とし
ては、酸素ガスバリヤー性を有する樹脂層を配する。芯
層を形成する樹脂としては、例えば、PVDC、EVO
H、ポリメタキシリレンアジバミド(ナイロンMXD
6)、ポリヘキサメチレンイソフタラミド/テレフタラ
ミド(ナイロン6I/6T)、アクリロニトリル系共重
合体などを挙げることができる。PVDCとしては、塩
化ビニリデン(VD)含有量が50重量%以上、好まし
くは75重量%以上で、コモノマーとして、塩化ビニル
(VC)及び/またはメチルアクリレート(MA)を使
用した共重合体が好ましい。PVDCは、通常、安定
剤、抗酸化剤などが添加されている。
【0031】EVOHとしては、エチレン含有量が29
〜50モル%で、けん化度が95%以上のものが好まし
い。このようなEVOHとしては、例えば、(株)クラ
レのエバール樹脂(例えば、エチレン含有量が44モル
%のエバールEP−E、エチレン含有量が38モル%の
エバールEP−H、エチレン含有量が47モル%のエバ
ールEP−G)などが挙げられる。EVOHは、柔軟性
を付与するために、柔軟化剤として、無水マレイン酸グ
ラフト・スチレン−ブタジエン系ゴム(SEBS)を添
加してもよい。柔軟化剤の好ましい配合割合は、EVO
Hと柔軟化剤との合計量を基準として、5〜55容積%
である。この配合割合が5容積%未満では、柔軟化効果
が少なく、55容積%超過では、ガスバリヤー性の低下
が大きくなる。上記ガスバリヤー性樹脂の中でも、EV
OH及びナイロンMXD6は、共押出加工性の点で、ま
た、PVDCは、酸素ガスバリヤー性の湿度依存性が少
ない点で、それぞれ優れており、特に好ましい。
【0032】中間層 本発明の熱収縮性多層フィルムは、最外層(A) に熱可塑
性樹脂層、芯層(B) にガスバリヤー性樹脂層、及び最内
層(C) にシール性樹脂層を有するものであり、必要に応
じて各層間に接着剤層が配置されている。最外層(A) と
最内層(C) との間に、芯層(B) 以外の中間層として、各
種樹脂層を配置する。本発明では、最外層(A) と芯層
(B) との間に、中間層(D1)を配置する。芯層(B) と最内
層(C) との間に、付加的に中間層(D2)を配置してもよ
い。これらの中間層は、必要に応じて接着剤層を介して
他の層と積層する。中間層を構成する樹脂としては、低
温強度や耐熱性に優れる材料が好ましい。より具体的
に、中間層を形成する樹脂として、ポリアミド樹脂、熱
可塑性ポリエステル樹脂、及びエチレン共重合体樹脂か
らなる群より選ばれる少なくとも一種の樹脂(c) を使用
する。
【0033】例えば、中間層としてポリアミド(PA)
樹脂層を配置すると、低温強度や耐熱性が改善される。
PA樹脂としては、ナイロン−6、ナイロン−66、ナ
イロン610、ナイロン−12、ナイロン−6・66、
ナイロン−6・12等の脂肪族ポリアミド、芳香族ナイ
ロンを例示することができる。これらの中では、ナイロ
ン−6・66(例、共重合モル比80/20〜85/1
5)やナイロン−6・12が成形加工性の点で好まし
い。これらのPA樹脂は、それぞれ単独で、あるいは2
種以上を組み合わせて使用することができる。
【0034】また、中間層として、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(P
BT)、Co−PET等の熱可塑性ポリエステル樹脂を
用いても、低温強度や耐熱性が改善される。さらに、中
間層として、EMAAやEVA等のエチレン共重合体樹
脂を使用すると、製膜性、延伸性、電子線照射による架
橋性、機械的強度などを良好とすることができる。
【0035】本発明では、少なくとも最外層(A) と芯層
(B) との間に、中間層(D1)を配置する。本発明の熱収縮
性多層フィルムは、各層を積層した未延伸多層フィルム
を延伸することにより製造するが、中間層(D1)を配置す
ることにより、未延伸多層フィルムの延伸性が改善され
る。また、未延伸多層フィルムを延伸する際に、多くの
場合、予め電子線などの電離性放射線を照射して架橋し
てから延伸を行うが、電離性放射線の照射は、通常、最
外層側より行う。最外層(A) と芯層(B) との間に中間層
(D1)を配置すると、電離性放射線が最外層(A) 及び中間
層(D1)まで浸透するものの、芯層(B) のガスバリヤー性
樹脂層にまで浸透しないので、PVDCなどのガスバリ
ヤー性樹脂層の放射線による劣化や着色が防止される。
しかも、中間層(D1)は、放射線架橋により延伸性が更に
向上する。なお、芯層(B) と最内層(C) との間に、付加
的に中間層(D2)を配置すると、延伸性や製膜性が更に改
良される。
【0036】接着剤層 本発明の熱収縮性多層フィルムでは、前記各層間に接着
性を付与し、あるいは接着性を高めるために、必要に応
じて接着剤層を設けることができる。接着剤層を構成す
る樹脂としては、例えば、酸変性エチレン−アクリル酸
共重合体(EAA)、酸変性エチレン−アクリル酸エチ
ル共重合体(EEA)、酸変性VLDPE、酸変性LL
DPE、酸変性アイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体(EVA)、熱可塑性ポリウレタンエラスト
マーなどが挙げられる。酸変性用の酸としては、マレイ
ン酸、イタコン酸、これらの無水物、アクリル酸、メタ
クリル酸などが挙げられる。もちろん、各層間の接着強
度が充分な場合には、接着剤層を用いる必要はない。
【0037】熱収縮性多層フィルム 本発明の熱収縮性多層フィルムの積層構成としては、以
下のようなものを例示することができる。 (1)最外層(A) /接着剤層/中間層(D1)/芯層(B) /
接着剤層/最内層(C) (2)最外層(A) /接着剤層/中間層(D1)/接着剤層/
芯層(B) /接着剤層/最内層(C) (3)最外層(A) /中間層(D1)/接着剤層/芯層(B) /
接着剤層/最内層(C) (4)最外層(A) /中間層(D1)/接着剤層/芯層(B) /
接着剤層/中間層(D2)/最内層(C)
【0038】本発明の熱収縮性多層フィルムの具体的な
積層構成としては、以下のようなものを例示することが
できる。 (i) 熱可塑性ポリエステル樹脂/接着剤/ポリアミド樹
脂/EVOH/接着剤/樹脂材料(b) より具体的には、 (i-1) Co−PET/接着剤/ナイロン−6・66/E
VOH/接着剤/エチレン−1−オクテン共重合体(a) (i-2) Co−PET/接着剤/ナイロン−6・66/E
VOH/接着剤/エチレン−1−オクテン共重合体(a)
30〜95重量%と少なくとも一種のポリマー(d) 5〜
70重量%とを含有する樹脂組成物 (i-3) Co−PET/接着剤/ナイロン−6・66/E
VOH/接着剤/エチレン−1−オクテン共重合体(a)
30〜95重量%とVLDPE5〜70重量%とを含有
する樹脂組成物 (i-4) Co−PET/接着剤/ナイロン−6・66/E
VOH/接着剤/エチレン−1−オクテン共重合体(a)
30〜95重量%とLLDPE5〜70重量%とを含有
する樹脂組成物
【0039】(ii)熱可塑性ポリエステル樹脂/接着剤/
ポリアミド樹脂/接着剤/PVDC/接着剤/樹脂材料
(b) より具体的には、 (ii-1)Co−PET/接着剤/ナイロン−6・66/接
着剤/PVDC/接着剤/エチレン−1−オクテン共重
合体(a) (ii-2)Co−PET/接着剤/ナイロン−6・66/接
着剤/PVDC/接着剤/エチレン−1−オクテン共重
合体(a) 30〜95重量%と少なくとも一種のポリマー
(d) 5〜70重量%とを含有する樹脂組成物 (ii-3)Co−PET/接着剤/ナイロン−6・66/接
着剤/PVDC/接着剤/エチレン−1−オクテン共重
合体(a) 30〜95重量%とVLDPE5〜70重量%
とを含有する樹脂組成物 (ii-4)Co−PET/接着剤/ナイロン−6・66/接
着剤/PVDC/接着剤/エチレン−1−オクテン共重
合体(a) 30〜95重量%とLLDPE5〜70重量%
とを含有する樹脂組成物
【0040】(iii) ポリオレフィン樹脂/エチレン共重
合体樹脂/接着剤/PVDC/接着剤/樹脂材料(b) より具体的には、 (iii-1) VLDPE/EMAA/接着剤/PVDC/接
着剤/エチレン−1−オクテン共重合体(a) (iii-2) VLDPE/EMAA/接着剤/PVDC/接
着剤/エチレン−1−オクテン共重合体(a) 30〜95
重量%と少なくとも一種のポリマー(d) 5〜70重量%
とを含有する樹脂組成物 (iii-3) VLDPE/EMAA/接着剤/PVDC/接
着剤/エチレン−1−オクテン共重合体(a) 30〜95
重量%とVLDPE5〜70重量%とを含有する樹脂組
成物 (iii-4) VLDPE/EMAA/接着剤/PVDC/接
着剤/エチレン−1−オクテン共重合体(a) 30〜95
重量%とLLDPE5〜70重量%とを含有する樹脂組
成物
【0041】(iv)ポリオレフィン樹脂/エチレン共重合
体樹脂/接着剤/PVDC/接着剤/エチレン共重合体
樹脂/樹脂材料(b) より具体的には、 (iv-1)VLDPE/EMAA/接着剤/PVDC/接着
剤/EVA/エチレン−1−オクテン共重合体(a) (iv-2)VLDPE/EMAA/接着剤/PVDC/接着
剤/EVA/エチレン−1−オクテン共重合体(a) と少
なくとも一種のポリマー(d) 5〜70重量%とを含有す
る樹脂組成物 (iv-3)VLDPE/EMAA/接着剤/PVDC/接着
剤/EVA/エチレン−1−オクテン共重合体(a) とV
LDPE5〜70重量%とを含有する樹脂組成物 (iv-4)VLDPE/EMAA/接着剤/PVDC/接着
剤/EVA/エチレン−1−オクテン共重合体(a) とL
LDPE5〜70重量%とを含有する樹脂組成物
【0042】(v) エチレン−1−オクテン共重合体(a)
/エチレン共重合体樹脂/接着剤/PVDC/接着剤/
エチレン共重合体樹脂/樹脂材料(b) より具体的には、 (v-1) エチレン−1−オクテン共重合体(a) /EMAA
/接着剤/PVDC/接着剤/EVA/エチレン−1−
オクテン共重合体(a) (v-2) エチレン−1−オクテン共重合体(a) /EMAA
/接着剤/PVDC/接着剤/EVA/エチレン−1−
オクテン共重合体(a) と少なくとも一種のポリマー(d)
5〜70重量%とを含有する樹脂組成物 (v-3) エチレン−1−オクテン共重合体(a) /EMAA
/接着剤/PVDC/接着剤/EVA/エチレン−1−
オクテン共重合体(a) とVLDPE5〜70重量%とを
含有する樹脂組成物 (v-4) エチレン−1−オクテン共重合体(a) /EMAA
/接着剤/PVDC/接着剤/EVA/エチレン−1−
オクテン共重合体(a) とLLDPE5〜70重量%とを
含有する樹脂組成物
【0043】これらの中でも、以下の積層構成のものが
特に好ましい。 (1)Co−PET/接着剤/ナイロン−6・66/E
VOH/接着剤/エチレン−1−オクテン共重合体(a) (2)Co−PET/接着剤/ナイロン−6・66/E
VOH/接着剤/エチレン−1−オクテン共重合体(a)
30〜95重量%と少なくとも一種のポリマー(d) 5〜
70重量%とを含有する樹脂組成物 (3)VLDPE/EMAA/接着剤/PVDC/接着
剤/EVA/エチレン−1−オクテン共重合体(a) (4)VLDPE/EMAA/接着剤/PVDC/接着
剤/EVA/エチレン−1−オクテン共重合体(a) と少
なくとも一種のポリマー(d) 5〜70重量%とを含有す
る樹脂組成物 (5)エチレン−1−オクテン共重合体(a) /EMAA
/接着剤/PVDC/接着剤/EVA/エチレン−1−
オクテン共重合体(a) EVAやEMAAを中間層に用いるのは、フィルム延伸
性に寄与するためである。Co−PETを最外層に用い
るのは、耐熱性、表面光沢、製袋性に寄与するためであ
る。
【0044】本発明の熱収縮性多層フィルムの厚みは、
通常、10〜200μm、好ましくは20〜150μ
m、より好ましくは30〜120μmである。厚みが1
0μm未満では、充分な機械的特性が得られず、200
μmを越えると透明性が低下する。最内層(c) のシール
性樹脂層の厚みは、通常、5〜150μm、好ましくは
8〜100μm、より好ましくは8〜50μmであり、
全層厚みの15%以上であることが望ましい。シール性
樹脂層の厚みが薄すぎると充分なシール強度が得られな
い。芯層(B) のガスバリヤー性樹脂層の厚みは、通常、
3〜50μm、好ましくは5〜20μm、より好ましく
は5〜15μmである。ガスバリヤー性樹脂層の厚みが
3μm未満であると酸素ガスバリヤー性に劣り、50μ
mを越えるものは、フィルムの加工が難しくなる。
【0045】接着剤層の厚みは、通常、0.5〜5μ
m、好ましくは1〜2μmの範囲である。最外層(A) 及
び中間層は、残りの厚み部分を構成する。最外層(A) の
厚みは、通常、1〜20μm、好ましくは2〜15μ
m、より好ましくは2〜10μmである。中間層(D1)の
厚みは、通常、3〜50μm、好ましくは4〜40μ
m、より好ましくは5〜30μmである。中間層(D2)の
厚みは、通常、3〜50μm、好ましくは4〜40μ
m、より好ましくは5〜30μmである。中間層(D1)
及び(D2)の厚みがこの範囲にあるとき、延伸性、製膜
性、電子線による架橋性、製袋性などが良好である。
【0046】本発明の熱収縮性多層フィルムは、特定の
エチレン−1−オクテン共重合体を含有する樹脂層を最
内層に配置しているため、従来のEVA等のシール性樹
脂層に比べ、最外層との間のブロッキングが著しく軽減
され、滑剤(スリップ剤)を全く加えないか、加えても
少量ですむという利点がある。フィルムの滑り性を向上
させるために、最外層及び/または最内層(シール性樹
脂層)に、滑剤を適量添加してもよいが、その場合の好
ましい滑剤の例としては、ベヘニン酸アミド、オレイン
酸アミド、エルカ酸アミド、シリカ等を挙げることがで
きる。これらの滑剤は、通常、マスターバッチの形で加
える。その好ましい添加量は、最外層またはシール性樹
脂層に対して、滑剤20重量%含有マスターバッチの場
合、1〜10重量%である。なお、最外層にも特定のエ
チレン−1−オクテン共重合体、好ましくはエチレン−
1−オクテン共重合体(a1)を含有する樹脂層を配置すれ
ば、滑剤の添加量をごく少量にするか、あるいは無添加
とすることができる。
【0047】本発明の熱収縮性多層フィルムは、複数の
押出機を使用して、各材料から共押出法により共押出パ
リソンを押し出し、公知のダブルバブルプロセス方式で
成膜することにより得ることができる。延伸倍率は、通
常、縦横にそれぞれ1.5〜10倍、好ましくは2〜5
倍程度である。延伸の前または後に、電離性放射線を照
射してもよい。照射により、延伸性や耐熱性、機械的強
度などが、未照射のものに比べて、さらに改善されたも
のとなる。特に、共押出パリソンを電子線照射した後、
2軸延伸すると、延伸性と耐熱性を向上させることがで
きる。電離性放射線としては、α線、β線、γ線、電子
線、X線などがあるが、架橋効果及び取り扱いの容易性
の観点から電子線が好ましい。照射条件は、電子線の場
合、加速電圧が250〜500kV、照射線量が10〜
200kGyの範囲が好ましい。
【0048】本発明の熱収縮性多層フィルムは、前記特
定のエチレン−1−オクテン共重合体を含有する樹脂層
を最内層のシール性樹脂層として用いているため、従来
品と比較して、低温シール性、夾雑物シール性、ホット
タック性などのシール特性に優れ、シール条件幅が広
く、低分子量物の抽出量が少なく(低抽出性)、最外層
に対する耐ブロッキング性も良好である。本発明の熱収
縮性多層フィルムは、少なくとも最外層(A) と芯層(B)
との間に中間層(D1)を配しているため、延伸性、製膜性
などに優れるとともに、低温強度、耐熱性、電子線照射
による架橋性、機械的強度などが良好である。本発明の
熱収縮性多層フィルムは、透明性などの光学特性、突き
刺し強度や衝撃強度などの機械的特性、耐ボイル性、柔
軟性、耐寒性などが良好である。本発明の熱収縮性多層
フィルムは、食品包装材料として好適であり、特に、ハ
ム、ソーセージ、あるいは各種食肉などの収縮包装に最
適である。本発明の熱収縮性多層フィルムは、袋状や筒
状など、目的とする包装形態に合わせて、好適な形態で
使用することができる。
【0049】本発明の好ましい態様は、以下のとおりで
ある。 1. 少なくとも最外層(A) に熱可塑性樹脂層、芯層
(B) にガスバリヤー性樹脂層、及び最内層(C) にシール
性樹脂層を有し、必要に応じて各層間に接着剤層が配置
された熱収縮性多層フィルムにおいて、(1)最内層
(C) のシール性樹脂層が、拘束幾何触媒を用いて得られ
た、1−オクテン含有量が1重量%以上20重量%未満
で、密度が0.885g/cm3超過0.960g/c
3以下である線状のエチレン−1−オクテン共重合体
(a)を含有する樹脂材料(b) からなる層であり、かつ、
(2)最外層(A) と芯層(B) との間に、ポリアミド樹
脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、及びエチレン共重合体
樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種の樹脂(c)
からなる中間層(D1)が配置されていることを特徴とする
熱収縮性多層フィルム。
【0050】2. 最内層(C) のシール性樹脂層を形成
する樹脂材料(b) が、エチレン−1−オクテン共重合体
(a) 10〜100重量%と、直鎖状低密度ポリエチレン
(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDP
E)、及び拘束幾何触媒を用いて得られた1−オクテン
含有量が18重量%以上で、密度が0.885g/cm
3以下のエチレン−1−オクテン共重合体エラストマー
からなる群より選ばれる少なくとも一種のポリマー(d)
0〜90重量%とを含有するものである第1項に記載の
熱収縮性多層フィルム。 3. 最内層(C) のシール性樹脂層を形成する樹脂材料
(b) が、エチレン−1−オクテン共重合体(a) である第
2項に記載の熱収縮性多層フィルム。 4. 最内層(C) のシール性樹脂層を形成する樹脂材料
(b) が、エチレン−1−オクテン共重合体(a) 30〜9
5重量%と、少なくとも一種のポリマー(d) 5〜70重
量%とを含有する樹脂組成物である第2項に記載の熱収
縮性多層フィルム。
【0051】5. エチレン−1−オクテン共重合体
(a) が、1−オクテン含有量が7〜15重量%で、密度
が0.895〜0.915g/cm3 である実質的に線
状のエチレン−1−オクテン共重合体(a1)である第1項
ないし第4項のいずれか1項に記載の熱収縮性多層フィ
ルム。 6. 最内層(C) のシール性樹脂層を形成する樹脂材料
(b) が、1−オクテン含有量が7〜15重量%で、密度
が0.895〜0.915g/cm3 である線状のエチ
レン−1−オクテン共重合体(a1)60〜100重量%
と、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密
度ポリエチレン(VLDPE)、及び拘束幾何触媒を用
いて得られた1−オクテン含有量が18重量%以上で、
密度が0.885g/cm3 以下のエチレン−1−オク
テン共重合体エラストマーからなる群より選ばれる少な
くとも一種のポリマー(d) 0〜40重量%とを含有し、
滑剤を含有しないものである第5項に記載の熱収縮性多
層フィルム。
【0052】7. 中間層(D1)を形成するポリアミド樹
脂が、ナイロン−6・66またはナイロン6・12であ
る第1項ないし第6項のいずれか1項に記載の熱収縮性
多層フィルム。 8. 中間層(D1)を形成するエチレン共重合体樹脂が、
エチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)樹脂また
はエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂である
第1項ないし第6項のいずれか1項に記載の熱収縮性多
層フィルム。 9. 最外層(A) を形成する熱可塑性樹脂が、ポリオレ
フィン樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド樹
脂、及び拘束幾何触媒を用いて得られたエチレン−1−
オクテン共重合体(a) からなる群より選ばれる少なくと
も一種の樹脂(e)である第1項ないし第8項のいずれか
1項に記載の熱収縮性多層フィルム。 10. 最外層(A) を形成するポリオレフィン樹脂が、
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)または超低密
度ポリエチレン(VLDPE)である第9項に記載の熱
収縮性多層フィルム。
【0053】11. 最外層(A) を形成する熱可塑性ポ
リエステル樹脂が、共重合ポリエステル(Co−PE
T)樹脂である第9項に記載の熱収縮性多層フィルム。 12. 最外層(A) を形成するエチレン−1−オクテン
共重合体(a) が、1−オクテン含有量が7〜15重量%
で、密度が0.895〜0.915g/cm3である線
状のエチレン−1−オクテン共重合体(a1)である第9項
に記載の熱収縮性多層フィルム。 13. 最外層(A) を形成する熱可塑性樹脂が、1−オ
クテン含有量が7〜15重量%で、密度が0.895〜
0.915g/cm3である線状のエチレン−1−オク
テン共重合体(a1)60〜100重量%と、直鎖状低密度
ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン
(VLDPE)、及び拘束幾何触媒を用いて得られた1
−オクテン含有量が18重量%以上で、密度が0.88
5g/cm3以下のエチレン−1−オクテン共重合体エ
ラストマーからなる群より選ばれる少なくとも一種のポ
リマー(d) 0〜40重量%とを含有し、滑剤を含有しな
いものである第1項ないし第8項のいずれか1項に記載
の熱収縮性多層フィルム。
【0054】14. 芯層(B) を形成するガスバリヤー
性樹脂が、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂
(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン樹脂(PVDC)、
及びポリメタキシリレンアジバミド(ナイロンMXD
6)からなる群より選ばれる一種のガスバリヤー性樹脂
である第1項ないし第13項のいずれか1項に記載の熱
収縮性多層フィルム。 15. 電子線照射されたものである第1項ないし第1
4項のいずれか1項に記載の熱収縮性多層フィルム。 16. 最外層から順に、最外層(A) /接着剤層/中間
層(D1)/芯層(B) /接着剤層/最内層(C) からなる積層
構成を有する第1項ないし第15項のいずれか1項に記
載の熱収縮性多層フィルム。 17. 最外層から順に、最外層(A) /接着剤層/中間
層(D1)/接着剤層/芯層(B) /接着剤層/最内層(C) か
らなる積層構成を有する第1項ないし第15項のいずれ
か1項に記載の熱収縮性多層フィルム。
【0055】18. 最外層から順に、最外層(A) /中
間層(D1)/接着剤層/芯層(B) /接着剤層/最内層(C)
からなる積層構成を有する第1項ないし第15項のいず
れか1項に記載の熱収縮性多層フィルム。 19. 最外層から順に、熱可塑性ポリエステル樹脂/
接着剤/ポリアミド樹脂/EVOH/接着剤/樹脂材料
(b) の各層からなる積層構成を有する第16項に記載の
熱収縮性多層フィルム。 20. 最外層から順に、Co−PET/接着剤/ナイ
ロン−6・66/EVOH/接着剤/エチレン−1−オ
クテン共重合体(a) の各層からなる積層構成を有する第
19項に記載の熱収縮性多層フィルム。 21. 最外層から順に、Co−PET/接着剤/ナイ
ロン−6・66/EVOH/接着剤/エチレン−1−オ
クテン共重合体(a) 30〜95重量%と少なくとも一種
のポリマー(d) 5〜70重量%とを含有する樹脂組成物
の各層からなる積層構成を有する第19項に記載の熱収
縮性多層フィルム。
【0056】22. ポリマー(d) が、VLDPEであ
る第21項に記載の熱収縮性多層フィルム。 23. 芯層(B) と最内層(C) との間に、ポリアミド樹
脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、及びエチレン共重合体
樹脂からなる群より選ばれる一種の樹脂(c) からなる中
間層(D2)が更に配置されている第1項ないし第15項の
いずれか1項に記載の熱収縮性多層フィルム。 24. 最外層から順に、最外層(A) /中間層(D1)/接
着剤層/芯層(B) /接着剤層/中間層(D2)/最内層(C)
からなる積層構成を有する第23項に記載の熱収縮性多
層フィルム。 25. 最外層から順に、ポリオレフィン樹脂/エチレ
ン共重合体樹脂/接着剤/PVDC/接着剤/エチレン
共重合体樹脂/樹脂材料(b) の各層からなる積層構成を
有する第24項に記載の熱収縮性多層フィルム。
【0057】26. 最外層から順に、VLDPE/E
MAA/接着剤/PVDC/接着剤/EVA/エチレン
−1−オクテン共重合体(a) の各層からなる積層構成を
有する第25項に記載の熱収縮性多層フィルム。 27. 最外層から順に、VLDPE/EMAA/接着
剤/PVDC/接着剤/EVA/エチレン−1−オクテ
ン共重合体(a) 30〜95重量%と少なくとも一種のポ
リマー(d) 5〜70重量%とを含有する樹脂組成物の各
層からなる積層構成を有する第24項に記載の熱収縮性
多層フィルム。 28. ポリマー(d) が、LLDPEである第27項に
記載の熱収縮性多層フィルム。 29. 最外層から順に、エチレン−1−オクテン共重
合体(a) /EMAA/接着剤/PVDC/接着剤/EV
A/エチレン−1−オクテン共重合体(a) の各層からな
る積層構成を有する第25項に記載の熱収縮性多層フィ
ルム。
【0058】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明
について具体的に説明するが、本発明は、これらの実施
例のみに限定されるものではない。実施例1〜4、及び比較例1〜6 物性測定法及び樹脂材料は、以下の通りである。 <物性測定法> (1)密度 ASTM D−1505に準じて、メチルアルコール/
ベンジルアルコール混合液を用いた密度勾配管法によ
り、試料の密度を測定した。 (2)分子量分布Mw/Mn(多分散度) 10mgの試料を135℃で3mlの1,2,4−トリ
クロロベンゼン(TCB)に溶解させ、GPC法により
測定し、標準ポリスチレンによる検量線から試料の重量
平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を求め、M
wとMnから分子量分布Mw/Mnを求めた。なお、測
定装置は、Waters社製の高速液体クロマトグラフ
ィー150−C(カラム:昭和電工社製SHODEX
AT−80)を使用した。
【0059】(3)メルトフローレイト(MFR) ASTM D−1238に準じて、試料のMFRを測定
した。測定温度は190℃とし、測定荷重が2.16k
gの場合のMFRを求めた。測定装置は、東洋精機製作
所製のメルトインデクサーを使用した。 (4)フロー比(I10/I2) ASTM D−1238に準じて、試料のフロー比を測
定した。測定温度は、190℃とし、測定荷重が10k
gの場合のMFR(I10)と測定荷重が2.16Kgの
場合のMFR(I2)を求めた。I10とI2から、フロー
比I10/I2を求めた。 (5)透明性(ヘイズ) JIS K−7105に準じて、試料の曇り度(ヘイ
ズ;%)を測定した。測定装置は、日本電色工業社製の
曇り度計NDH−Σ80を使用した。ヘイズ値は値が小
さくなるほど、透明性が優れることを意味し、数値が大
きくなるほど、透明性が悪くなることを意味する。
【0060】(6)シール強度及び低温シール性 まずはじめに、2枚の多層フィルムを、シール性樹脂層
同士が合わさるようにして、シールを行った。多層フィ
ルムのシールには、ムルチバック社製の真空包装機AG
−500を用いた。このときのシール温度は、真空包装
機のシールダイヤル(シール時間)を変えることにより
調整し、60℃、80℃、100℃、120℃、140
℃、160℃、180℃とした。次いで、シールした多
層フィルムを室温で充分に冷却後、オリエンテック社製
の引張試験機RTM−100を用いて、引張速度200
mm/minの条件で試料のシール部を剥離し、剥離に
要した荷重の最大値を求めた。このときの試料の幅(シ
ール線の幅)は15mmとした。測定は、5つの試料に
ついて行い、その平均値を求めた。シール部分の剥離強
度の値が大きいほど、シール強度が強いことを意味し、
シール部分の剥離強度の値が小さいほど、シール強度が
弱いことを意味する。また、より低いシール温度の条件
で、大きいシール強度を示すものほど低温シール性が優
れることを意味する。
【0061】(7)夾雑物シール性 前述のシール強度の測定において、多層フィルムの内側
表面(シール面)に、夾雑物を塗布した後にシールを行
った場合について測定し、夾雑物シール性を評価した。
最内層に塗布する夾雑物としては、牛の生肉から採取し
た肉汁(ドリップ)を使用した。より低いシール温度の
条件で、大きいシール強度を示すものほど夾雑物シール
性が優れることを意味する。 (8)酸素ガスバリヤ−性 JIS K−7126に準じて、試料の酸素ガス透過度
を測定した。測定装置はModrn Controls
社製の酸素透過度測定装置OXTRAN−100を使用
した。測定条件は、温度30℃、相対湿度100%とし
た。 (9)熱収縮性 フィルムを所定の温度の熱水中で一定時間処理して収縮
させ、収縮前後の幅変化からフィルムの幅方向の熱水収
縮率を求めた。すなわち、収縮前のフィルム幅をL0
し、収縮後のフィルム幅をL1 とし、次の式から熱水収
縮率(%)を求めた。なお、熱処理温度は75℃、熱処
理時間は10秒間とした。 熱水収縮率(幅方向)={(L0−L1)/L0}×10
【0062】<樹脂材料> (1)拘束幾何触媒−エチレン−1−オクテン共重合体
(CGC−PE) 表1に示すダウケミカル社製のアフィニティーPL18
40(「CGC−PE−1」と略記)、FW1650
(「CGC−PE−2」と略記)、PL1845(「C
GC−PE−3」と略記)、及びPF1140(「CG
C−PE−4」と略記)を使用した。 (2)LLDPE 出光石油化学社製のLLDPEであるモアテックV03
98CN(密度=0.907g/cm3、MFR=3.
3g/10min、融点=119℃)(「LLDPE−
1」と略記)、及び住友化学社製のスミカセンαFZ2
05−0(密度=0.918g/cm3、MFR=2.
0g/10min、融点=118℃)(「LLDPE−
2」と略記)を使用した。 (3)EMAA 三井・デュポンポリケミカル社製のEMAA樹脂である
ニュクレルAN4217−1C(密度=0.94g/c
3、MFR=2.4g/10min、融点=87℃)
を使用した。
【0063】(4)接着剤 住友化学社製のEVA樹脂であるエバテートPC−14
9(密度=0.94g/cm3、MFR=4.2g/1
0min、融点=92℃、酢酸ビニル含有量=15重量
%)(「EVA−1」と略記)を使用した。 (5)PVDC 呉羽化学工業社製のPVDC樹脂であるクレハロンFB
−2(塩化ビニリデン含有量=82重量%、塩化ビニル
含有量=18重量%、還元粘度ηsp/c=0.057)を
使用した。 (6)EVA樹脂 日本ユニカー社製のEVA樹脂であるNUC3753
(密度=0.94g/cm3、MFR=1.5g/10
min、融点=93℃、酢酸ビニル含有量=15重量
%)(「EVA−2」と略記)、及び日本ユニカー社製
のEVA樹脂であるFB−821(密度=0.93g/
cm3、MFR=3.0g/10min、融点=94
℃、酢酸ビニル含有量=10重量%)(「EVA−3」
と略記)を使用した。
【0064】(7)LDPE 住友化学社製のLDPEであるスミカセンF208−1
(密度=0.922g/cm3、MFR=1.5g/1
0min、融点=112℃)を使用した。 (8)VLDPE 住友化学社製のVLDPEであるエクセレンVL−40
1(密度=0.906g/cm3、MFR=3.3g/
10min、融点=114℃)を使用した。 (9)メタロセン触媒−VLDPE 従来のメタロセン触媒を用いて重合したVLDPEとし
て、エクソン化学社製のEXACT3006(密度=
0.910g/cm3、MFR=1.0g/10mi
n、融点=102℃)(「SSC−VLDPE−1」と
略記)、及びエクソン化学社製のEXACT3010C
(密度=0.900g/cm3、MFR=3.5g/1
0min、融点=89℃)(「SSC−VLDPE−
2」と略記)を使用した。
【0065】[実施例1]VLDPE、EMAA、接着
剤、PVDC、接着剤、EVA、及びシール性樹脂を、
6台の押出し機を用いて、以下に示す層構成でチューブ
状に共押出してパリソン(未延伸の多層チューブ)を得
た。次いで、このパリソンに電子線照射を行った後、イ
ンフレーション法により縦横ともに3倍に延伸し、折幅
400mmのチューブフィルムを製造した。こうして得
られたチューブフィルムを、フィルムの引き取り方向に
対して直角にシールし、長さ800mm、幅400mm
の大きさの、シール部分の反対側が開口している袋を製
造した。物性測定結果を表2〜4に示した。 <層構成> VLDPE−1(最外層)/EMAA(中間層)/EV
A−1(接着剤層)/PVDC(ガスバリヤー層)/E
VA−1(接着剤層)/EVA−2(中間層)/CGC
−PE−1(最内層) <各層の厚み(単位;μm)>パリソン : 27(最外層)/189/13.5/63/13.5/
90/90(最内層) フィルム : 3(最外層)/21/1.5/7/1.5/10/10
(最内層)
【0066】[実施例2]実施例1において、最内層に
CGC−PE−2を使用した以外は、実施例1と同様に
して袋を製造した。
【0067】[実施例3]実施例1において、最内層に
CGC−PE−3を70重量%と、CGC−PE−4を
30重量%の割合でブレンドしたものを使用した以外
は、実施例1と同様にして袋を製造した。
【0068】[実施例4]実施例1において、最内層に
LLDPE−2を55重量%と、CGC−PE−4を4
5重量%の割合でブレンドしたものを使用した以外は、
実施例1と同様にして袋を製造した。
【0069】[比較例1]実施例1において、最内層に
LDPEを使用した以外は、実施例1と同様にして袋を
製造した。
【0070】[比較例2]実施例1において、最内層に
LLDPE−1を使用した以外は、実施例1と同様にし
て袋を製造した。
【0071】[比較例3]実施例1において、最内層に
VLDPEを使用した以外は、実施例1と同様にして袋
を製造した。
【0072】[比較例4]実施例1において、最内層に
EVA−3を使用した以外は、実施例1と同様にして袋
を製造した。
【0073】[比較例5]実施例1において、最内層に
SSC−VLDPE−1を使用した以外は、実施例1と
同様にして袋を製造した。パリソンを押出しする際に、
押出し機のモーターロード上昇が見られ、また、得られ
たフィルムにメルトフラクチャーを生じ、商品価値のあ
る袋の製造が不可能であった。
【0074】[比較例6]実施例1において、最内層に
SSC−VLDPE−2を使用した以外は、実施例1と
同様にして袋を製造した。パリソンを押出しする際に、
押出し機のモーターロード上昇が見られ、また、得られ
たフィルムにメルトフラクチャーを生じ、商品価値のあ
る袋の製造が不可能であった。これらの物性評価結果を
表2〜4に示した。
【0075】
【表2】 表2の結果は、実施例1〜4の多層フィルムが透明性に
優れることを示している。比較例1及び4では、透明性
が悪かった。また、比較例5及び6は、フィルムにメル
トフラクチャーを生じていたため、透明性が非常に悪
く、商品としての外観を損ねていた。
【0076】
【表3】 表3の結果は、実施例1〜4の多層フィルムが比較例1
〜4のものよりもシール強度に優れることを示してい
る。また、実施例1〜4の多層フィルムが、比較例4
(最内層EVA)並みの低温シール性を有することを示
している。
【0077】
【表4】 表4の結果は、実施例1〜4の多層フィルムが夾雑物シ
ール性に優れていることを示している。
【0078】実施例5〜8、及び比較例7〜9 前記の物性測定法と異なるものは、下記の通りである。 (1)耐ボイル性 多層フィルムで小袋を調製し、焼豚を入れて真空シール
後、85℃の熱水中でボイルした後の袋の白化及び破袋
状況を観察し、以下の基準で評価した。 ◎:破袋なし、白化なし、 ○:破袋なし、やや白化、 ×:破袋あり。 (2)突き刺し強度 オリエンテック社製の突き刺し強度測定器(RTM−1
00)を用いて、23℃、50%RH条件下で、50m
m/分の突き刺し速度で測定した。突き刺し針は、直径
が1mm、先端部分の曲率が0.51mmRのものを用
いた。評価基準は、次のとおりである。 ◎:高性能(4000kg・cm/cm以上) ○:中間性能(2000〜4000kg・cm/cm) △:低性能(2000kg・cm/cm未満)
【0079】(3)耐寒性 多層フィルムを用いて小袋を製袋し、製袋品に水を詰
め、次の方法により耐寒性を評価した。すなわち、図1
に示す正六角形の断面を持つ箱1に、水を詰めた製袋品
を入れ、30rpmで回転させた。この箱1は、内部に
3個の棚2が設けられており、駆動手段に接続されてい
る回転軸3により回転することができるようになってい
る。この箱が一回転すると、棚の存在により20cmの
落下を3回することになり、例えば、5分間回転させる
と、合計450回の落下となる。したがって、この装置
を用いた試験は、低温条件下での一種の虐待試験(アビ
ューズ試験)である。9個の製袋品をこの箱に入れ、5
℃で回転させ、破袋の有無と数(破袋率)を調べた。ま
た、耐寒性を以下の基準で評価した。 ◎:10分間回転させても全試料の破袋がない、 ○:5分間回転させても全試料の破袋がない、 ×:5分間回転させると、破袋する試料が出てくる。
【0080】(4)低温シール性 ダイナウエッブ・ヒートシール機(Dynaweb H
eat Seal Machine)を使用し、ヒート
シール圧力2kg/cm2、時間1秒の条件で、ヒート
シール温度を変えてヒートシールを行い、次いで、その
シール強度を測定し、この値が基準のヒートシール強度
以上となるヒートシール温度を求め、以下の基準で評価
した。 ◎:高範囲(90〜140℃) ○:中範囲(100〜140℃) ×:低範囲(120〜140℃) (5)夾雑物シール性 ダイナウエッブ・ヒートシール機を使用し、フィルム表
面に夾雑物として肉汁を塗布し、ヒートシール温度12
0℃、圧力2kg/cm2、時間1秒の条件でヒートシ
ールを行い、インストロン社製1122型試験機を用
い、試験幅15mm、クロスヘッド速度200mm/m
inの条件で剥離強度を測定し、以下の基準で評価し
た。 ◎:5(kg/15mm幅)以上、 ○:3(kg/15mm幅)以上、 ×:2(kg/15mm幅)以下。
【0081】(6)ホットタック性 テラー社製ホットタックシール強度テスターを用いて、
ヒートシール圧力2kg/cm2、時間1秒の条件で、
ヒートシール温度を変えてヒートシールを行い、シール
直後(約0.1秒後)より、クロスヘッド速度600m
m/minの条件で剥離強度を測定し、この値が基準の
剥離強度以上となるヒートシール温度を求め、以下の基
準で評価した。 ◎:高範囲(90〜140℃) ○:中範囲(100〜135℃) ×:低範囲(105〜130℃) (7)製袋工程での製袋性 多層フィルムの製袋工程での製袋速度、滑り性、耐ブロ
ッキング性を総合的に観察し、以下の基準で評価した。 ◎:卓越している ○:問題なし △:やや不安定 ×:問題あり
【0082】[実施例5]下記の層構成の材料を、複数
の押出機から共押出して、共押出パリソンを作製し、次
いで、公知のダブルバブルプロセス方式により、縦、
横、それぞれ約3倍の延伸倍率で2軸延伸し、熱収縮性
多層フィルムを得た。 最外層:Co−PET(鐘紡製、BELL PET、
IFG−8L、IV値=0.8) 中間層:6/66PA(東レ製、アミラン CM62
41) 芯層:EVOH(クラレ製、エバール EP−G15
6B、エチレン含有量=47モル%) 接着層:酸変性EEA(三井デュポン製、EX40
4) 最内層(シール性樹脂層):表1に記載のダウケミカ
ル製エチレン−1−オクテン共重合体であるアフィニテ
ィーFW1650とアフィニティーPL1840との7
0:30(重量比)混合物に、滑剤(LDPEにエルカ
酸アミド2重量%とアルミニウムシリケート4重量%添
加したマスターバッチ)3PHRをブレンドした組成
物。その構成は、外側より、最外層/接着剤層/中間層
/芯層/接着層/最内層であり、その厚みは、外側よ
り、2/1/6/5/1/24(μm)の計39μmで
あった。
【0083】[実施例6]最内層の樹脂を、表1に記載
のダウケミカル製エチレン−1−オクテン共重合体であ
るアフィニティーPF1140と、VLDPE(住友化
学製、スミカセンFZ251−1、密度=0.916g
/cm3、MFR=2.0g/10min、Mw/Mn
=3.8、融点=118℃)との40:60(重量比)
混合物に、滑剤(LDPEにエルカ酸アミド2重量%と
アルミニウムシリケート4重量%添加したマスターバッ
チ)3PHRをブレンドした組成物に変えたこと以外
は、実施例5と同様にして熱収縮性多層フィルムを作製
した。
【0084】[実施例7]最内層の樹脂を、表1に記載
のダウケミカル製エチレン−1−オクテン共重合体であ
るアフィニティーPF1140と、VLDPE(ダウケ
ミカル製、ダウレックス2047、密度=0.917g
/cm3、MFR=2.3g/10min、Mw/Mn
=3.8、融点=120℃)との40:60(重量比)
混合物に、滑剤(LDPEにエルカ酸アミド2重量%と
アルミニウムシリケート4重量%添加したマスターバッ
チ)3PHRをブレンドした組成物に変えたこと以外
は、実施例5と同様にして熱収縮性多層フィルムを作製
した。
【0085】[実施例8]実施例8では、押出パリソン
を電子線(EB)照射した後、公知のダブルバブルプロ
セス方式により、縦、横、それぞれ約3倍に2軸延伸
し、成膜した。その構成は: 最外層:表1に記載のダウケミカル社製のアフィニテ
ィーFW1650(スリップ剤を添加しなかった。) 中間層1:EMAA(三井デュポン製、ニュークレル
AN4217C、密度=0.94g/cm3、MFR=
2.4g/10min、融点=87℃) 芯層:PVDC(呉羽化学製、ηsp/c=0.057)
に可塑剤、安定剤他を添加したもの 接着層:EVA−1(住友化学製、エバテート PC
−149、密度=0.94g/cm3、MFR=4.2
g/10min、融点=92℃) 中間層2:EVA−2(日本ユニカー社製、NUC3
753、密度=0.94g/cm3、MFR=1.5g
/10min、融点=93℃) 最内層:表1に記載のダウケミカル社製のアフィニテ
ィーFW1650に、滑剤(LDPEにエルカ酸アミド
2重量%とアルミニウムシリケート4重量%添加したマ
スターバッチ)3PHRをブレンドした組成物。 その構成は、外側より、外層/中間層1/接着剤層/芯
層/接着剤層/中間層2/最内層であり、その厚みは、
外側より、3/23/1.5/7/1.5/12/10
(μm)の計58μmであった。
【0086】[比較例7]実施例5で最内層を従来の公
知のVLDPE(住友化学製、VL−401、密度=
0.906g/cm3、MFR=3.3g/10mi
n、Mw/Mn=3.8、融点=114℃)にした以外
は、実施例5と同様にして熱収縮性多層フィルムを作製
した。
【0087】[比較例8]実施例8で最内層を従来の公
知のVLDPE(住友化学製、VL−401、密度=
0.906g/cm3、MFR=3.3g/10mi
n、MW/MN=3.8、融点=114℃)にした以外
は、実施例8と同様にして熱収縮性多層フィルムを作製
した。
【0088】[比較例9]実施例8で最内層を従来の公
知のメタロセンVLDPE(EXXON社製、EXAC
T3010、密度=0.900g/cm3、MFR=
3.5g/10min、Mw/Mn=2.2、融点=8
6℃)にした以外は、実施例8と同様にして熱収縮性多
層フィルムを作製した。比較例9で得られた多層フィル
ムは、フィルムにメルトフラクチャーが認められ、フィ
ルムの光学特性が劣っていたので、その他の性能評価は
行わなかった。これらの実施例5〜8及び比較例7〜9
の結果を表5に示す。
【0089】
【表5】
【0090】押出結果 比較例9では、押出時、押出機のトルク上昇が見られ、
フィルムにメルトフラクチャーを生じ、商品価値のある
フィルム成膜が不可能であった。この理由は、同じメタ
ロセン触媒使用PEでも、従来のメタロセン触媒使用P
Eは、樹脂のメルトテンションが小さく、ブラベンダー
混練りでのトルクが高いのに対して、本発明に使用した
拘束幾何触媒使用PE(AFFINITY)では樹脂の
メルトテンションが大きく、ブラベンダー混練りでのト
ルクが小さいことにも如実に顕れている。また、拘束幾
何触媒VLDPE同士、または拘束幾何触媒VLDPE
と従来タイプのVLDPEと混合使用した実施例5〜8
では、成膜時のバブルプロセスでのバブルの安定性がよ
り良好となり、延伸性が改良されていることが観察され
た。
【0091】物性評価結果 本発明の構成のシール性樹脂層(最内層)を持つ実施例
5〜8ではいずれも、従来のシール性樹脂であるEVA
及びVLDPEを用いた場合に比べ、良好な夾雑物シー
ル性、高レベルで安定したシール強度と広いシール条件
の範囲、低温シール性、ホットタック性など優れたシー
ル特性と、透明性等の光学特性、突き刺し強度等の機械
強度の点で優れた効果が見られた。特に、最外層及び最
内層の両方に拘束幾何触媒を用いて得られたエチレン−
1−オクテン共重合体層を配置することにより(実施例
8)、前記諸特性に優れるとともに、耐ブロッキング
性、滑り性(スリップ性)が極めて良好で、製袋性に優
れた熱収縮性多層フィルムを得ることができる。これに
対して、比較例7は、シール性樹脂層のべた付きが見ら
れた。比較例8は、落体強度(耐寒性)の点で問題があ
った。比較例9は、成膜が困難で、フィルムにメルトフ
ラクチャーが認められ、フィルムの光学特性が劣ってい
た。
【0092】
【発明の効果】本発明によれば、拘束幾何触媒を用いて
得られた特定のエチレン−1−オクテン共重合体を含有
する樹脂層を最内層のシール性樹脂層として用い、か
つ、少なくとも最外層と芯層との間に中間層を配置して
いるため、従来品と比較して、低温シール性、夾雑物シ
ール性、ホットタック性などのシール特性に優れ、シー
ル条件幅が広く、低抽出性で、耐ブロッキング性も良好
な熱収縮性多層フィルムを得ることができる。本発明の
熱収縮性多層フィルムは、透明性などの光学特性、突き
刺し強度や耐寒性などの機械的特性、耐ボイル性、柔軟
性、製袋性などが良好である。最外層及び最内層に前記
特定のエチレン−1−オクテン共重合体層を配置する
と、透明性、シール性、機械的強度等に優れるととも
に、耐ブロッキング性及びスリップ性に優れ、したがっ
て、製袋性が顕著に優れた熱収縮性多層フィルムを得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱収縮性多層フィルム包装体の耐寒性(低温下
での耐アビューズ性)を測定するための装置の略図であ
る。
【符号の説明】
1:正六角形の断面を持つ箱 2:棚 3:回転軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも最外層(A) に熱可塑性樹脂
    層、芯層(B) にガスバリヤー性樹脂層、及び最内層(C)
    にシール性樹脂層を有し、必要に応じて各層間に接着剤
    層が配置された熱収縮性多層フィルムにおいて、(1)
    最内層(C) のシール性樹脂層が、拘束幾何触媒を用いて
    得られた、1−オクテン含有量が1重量%以上20重量
    %未満で、密度が0.885g/cm3超過0.960
    g/cm3以下である線状のエチレン−1−オクテン共
    重合体(a)を含有する樹脂材料(b) からなる層であり、
    かつ、(2)最外層(A) と芯層(B) との間に、ポリアミ
    ド樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、及びエチレン共重
    合体樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種の樹脂
    (c) からなる中間層(D1)が配置されていることを特徴と
    する熱収縮性多層フィルム。
  2. 【請求項2】 最内層(C) のシール性樹脂層を形成する
    樹脂材料(b) が、エチレン−1−オクテン共重合体(a)
    10〜100重量%と、直鎖状低密度ポリエチレン(L
    LDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、及
    び拘束幾何触媒を用いて得られた1−オクテン含有量が
    18重量%以上で、密度が0.885g/cm3以下の
    エチレン−1−オクテン共重合体エラストマーからなる
    群より選ばれる少なくとも一種のポリマー(d) 0〜90
    重量%とを含有するものである請求項1記載の熱収縮性
    多層フィルム。
  3. 【請求項3】 中間層(D1)を形成するポリアミド樹脂
    が、ナイロン−6・66またはナイロン6・12である
    請求項1または2に記載の熱収縮性多層フィルム。
  4. 【請求項4】 中間層(D1)を形成するエチレン共重合体
    樹脂が、エチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)
    樹脂、またはエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)
    樹脂である請求項1またはに2記載の熱収縮性多層フィ
    ルム。
  5. 【請求項5】 最外層(A) を形成する熱可塑性樹脂が、
    ポリオレフィン樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリ
    アミド樹脂、及び拘束幾何触媒を用いて得られたエチレ
    ン−1−オクテン共重合体(a) からなる群より選ばれる
    少なくとも一種の樹脂(e) である請求項1ないし4のい
    ずれか1項に記載の熱収縮性多層フィルム。
  6. 【請求項6】 電子線照射されたものである請求項1な
    いし5のいずれか1項に記載の熱収縮性多層フィルム。
  7. 【請求項7】 最外層から順に、最外層(A) /中間層(D
    1)/接着剤層/芯層(B) /接着剤層/最内層(C) からな
    る積層構成を有する請求項1ないし6のいずれか1項に
    記載の熱収縮性多層フィルム。
  8. 【請求項8】 芯層(B) と最内層(C) との間に、ポリア
    ミド樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、及びエチレン共
    重合体樹脂からなる群より選ばれる一種の樹脂(c) から
    なる中間層(D2)が更に配置されている請求項1ないし7
    のいずれか1項に記載の熱収縮性多層フィルム。
  9. 【請求項9】 最外層から順に、最外層(A) /中間層(D
    1)/接着剤層/芯層(B) /接着剤層/中間層(D2)/最内
    層(C) からなる積層構成を有する請求項8記載の熱収縮
    性多層フィルム。
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