JPH1058820A - インクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録方法

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JPH1058820A
JPH1058820A JP8217028A JP21702896A JPH1058820A JP H1058820 A JPH1058820 A JP H1058820A JP 8217028 A JP8217028 A JP 8217028A JP 21702896 A JP21702896 A JP 21702896A JP H1058820 A JPH1058820 A JP H1058820A
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教博 越智
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裕 恩田
康史 ▲鶴▼井
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Masaru Horinaka
大 堀中
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    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
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    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
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    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2002/012Ink jet with intermediate transfer member

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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク滴噴射手段によってインク滴を飛翔さ
せて、これを一旦中間転写体上で受けて像を形成し、こ
の像を紙などの被記録媒体に加圧転写又は加熱転写する
方式のインクジェット記録方法に於ては、記録ヘッドと
中間転写体の距離を非常に小さくすることが可能なた
め、同じ着弾精度を保持するとしてもインク滴の飛翔速
度はさらに小さな値とすることが可能であるが、飛翔イ
ンク滴が着弾する際、紙と違い中間転写体にはインクの
吸収が全く無いため、インクが飛び散り、ドット形状が
安定しない。 【解決手段】 インク滴噴射手段によってインク滴を飛
翔させて、これを一旦中間転写体上で受けて像を形成
し、この像を紙などの被記録媒体に加圧転写又は加熱転
写するインクジェット記録方法に於て、140ドット/
cm×140ドット/cm〜240ドット/cm×24
0ドット/cmの記録密度で記録する際の中間転写体上
或いは被記録媒体上のインク付着量が、3.5×10-5
ml/cm2〜3.0×10-4ml/cm2の範囲とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンター、FA
X、ワープロ等のハードコピー装置が組み込まれるO
A、情報機器など、更にこれらを組み合わせたものに関
し、詳しくは、これら分野で利用される機器に於て、中
間転写体を介して電気信号に従った記録像を紙などの被
記録媒体上に転写するように構成されたインクジェット
記録装置の記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のインク滴噴射記録装置はインクジ
ェットと呼ばれ、インクを直接紙などの被記録媒体に付
着させ、記録を行っていた。
【0003】その際、一定の記録濃度を得て、フェザリ
ングを生じないで高精細な記録を得るためにインクの付
着量を規定するものとして特開昭63−159081号
公報,特開平1−148586号公報があった。特開昭
63−159081号公報では通常のインクジェット用
インクで、また特開平1−148586号公報では高沸
点有機溶剤を所定量含有するインクで記録する際のイン
ク付着量について夫々記載されている。
【0004】それらに於ては、いずれも100ドット/
cm×100ドット/cm以上の記録密度で記録する際
のインク付着量が、3.0×10-4ml/cm2〜3.
0×10-3ml/cm2の範囲にあることを特徴とする
記録方法が記載されている。
【0005】また、同じく高精細記録を実現させる上
で、インクの物性値と飛翔速度を規定することで、イン
ク滴の広がりを適性化し、ドット形状を整えるものとし
て、特開平3−211057号公報があり、ここでは飛
翔インク滴のウェーバー数(We)とレイノルズ数(R
e)の積が1以上300以下であることを特徴とする記
録方法が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらの内
容を確認したところ、記録像のエッジ部分をシャープに
したり、インク滴の着弾精度を上げて高精細記録を実現
するためには、高粘度インクの使用や中間転写体を用い
た記録の場合などいわゆる通常のインクジェット記録以
外の記録方法を採る場合には、必ずしもこれらの方法が
得策ではないことが明らかとなった。
【0007】例えば、インク滴噴射手段によってインク
滴を飛翔させて、これを一旦中間転写体上で受けて像を
形成し、この像を紙などの被記録媒体に加圧転写又は加
熱転写する方式のインクジェット記録方法に於ては、記
録ヘッドと中間転写体の距離を非常に小さくすることが
可能なため、同じ着弾精度を保持するとしてもインク滴
の飛翔速度はさらに小さな値とすることが可能である
が、飛翔インク滴が着弾する際、紙と違い中間転写体に
はインクの吸収が全く無いため、かえって上記特開昭6
3−159081号公報,特開平1−148586号公
報,特開平3−211057号公報中の記載内容ではイ
ンクが飛び散り、ドット形状が安定しないといったこと
が見られた。
【0008】さらに、例えば、一般印刷用インクなどの
高粘度インクを用いた場合には、紙へのインク吸収に時
間がかかるため、加熱転写又は加圧転写の際、紙中への
浸透が充分でなく紙面上にインクが広がり、上記各公報
中で規定されたインク付着量では画像が厚ぼったくな
り、高精細な記録は得られなかった。
【0009】加えて、市場で要求されている解像度は年
々高くなり、それに応じて極めて高解像度の領域におい
て最適なインクの付着量を検討した結果、最適なインク
の付着量はその解像度の上昇に応じて順次小さな値とな
り、場合によっては上記の各公報中の記載付着範囲では
高精細な記録が行えなかった。
【0010】本発明のインクジェット記録方法は上記の
問題に鑑みなされたものであり、140ドット/cm×
140ドット/cm〜240ドット/cm×240ドッ
ト/cmの記録密度で記録する際の中間転写体上或いは
被記録媒体上のインク付着量が、3.5×10-5ml/
cm2〜3.0×10-4ml/cm2の範囲にするこによ
り、にじみのない、ドット形状の安定した高精細な記録
を可能とすることを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに請求項1記載のインクジェット記録方法は、インク
滴噴射手段によってインク滴を飛翔させて、これを一旦
中間転写体上で受けて像を形成し、この像を紙などの被
記録媒体に加圧転写又は加熱転写するインクジェット記
録方法に於て、140ドット/cm×140ドット/c
m〜240ドット/cm×240ドット/cmの記録密
度で記録する際の中間転写体上或いは被記録媒体上のイ
ンク付着量が、3.5×10-5ml/cm2〜3.0×
10-4ml/cm2の範囲とする。
【0012】請求項2記載のインクジェット記録方法
は、インク滴噴射手段によってインク滴を飛翔させて、
これを一旦中間転写体上で受けて像を形成し、この像を
紙などの被記録媒体に加圧転写又は加熱転写するインク
ジェット記録方法に於て、240ドット/cm×240
ドット/cm〜400ドット/cm×400ドット/c
mの記録密度で記録する際の中間転写体上或いは被記録
媒体上のインク付着量が、2.0×10-5ml/cm2
〜2.7×10-4ml/cm2の範囲とする。
【0013】請求項3記載のインクジェット記録方法
は、インク滴噴射手段によってインク滴を飛翔させて、
これを一旦中間転写体上で受けて像を形成し、この像を
紙などの被記録媒体に加圧転写又は加熱転写するインク
ジェット記録方法に於て、400ドット/cm×400
ドット/cm以上の記録密度で記録する際の中間転写体
上或いは被記録媒体上のインク付着量が、記録密度をN
ドット/cmとする時、0.03/N(ml/cm2
〜0.09/N(ml/cm2)の範囲とする。
【0014】請求項4記載のインクジェット記録方法
は、記録に使用するインクと中間転写体の表面がなす接
触角が25℃の環境に於て、10°〜90°とする。
【0015】請求項5記載のインクジェット記録方法
は、記録に使用するインクの粘度が25℃の環境に於て
10cP〜200cPの範囲とする。
【0016】請求項6記載のインクジェット記録方法
は、記録に使用する記録ヘッドが静電吸引方式であり、
その記録ヘッドの最先端面と対向電極を兼ねた中間転写
体との最近接距離が0.2cm以下とする。
【0017】請求項7記載のインクジェット記録方法
は、数式1で示される飛翔インク滴のウェーバー数(W
e)とレイノルズ数(Re)の積を1以下とする。
【0018】請求項8記載のインクジェット記録方法
は、インク滴が中間転写体に衝突する際のインク滴先端
部速度が100cm/sec〜500cm/secとす
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明のインクジェット記
録方法の実施形態について説明する。
【0020】図1は本発明に使用したインクジェット記
録装置の全体斜視概略斜視図である。図1において、1
はインクの噴射を担う記録ヘッド、2は中間転写体であ
り本実施形態ではベルト状のものを用いたが、ドラム状
のものであっても構わないものである。3は記録用紙、
4は転写ローラである。
【0021】記録紙上に像が形成されるまでの工程を説
明するために図2に本実施形態の記録ヘッド周辺概略断
面図を示す。図2において、5は中間転写体2上の記録
像であり、6はこの像を転写し易くするために予め加熱
或いは紫外線照射などを行う転写補助手段である。ま
た、7は記録紙3へ転写されずに残ったインクをクリー
ニングするためのクリーニングブレードであり、記録ヘ
ッド1のY、M、C、Bは夫々各色複数の記録ヘッドY
(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、B(ブ
ラック)を示す。
【0022】この図2に於て記録ヘッド1により画像情
報に応じて噴射されたインクは中間転写体2上に記録さ
れ、次いで中間転写体2の時計方向への回転移動によっ
て記録像5は定着補助手段6へ搬送される。
【0023】更に、この記録像5は定着ローラ4により
記録紙3に加熱定着或いは加圧定着され、その後転写さ
れずに中間転写体2上に残ったインクはクリーニングブ
レード7により取り除かれて、中間転写体2は再度記録
ヘッド1からのインクを受ける位置へと搬送される。
【0024】図3は本発明のインクジェット記録方法の
原理を更に詳細に説明するための概略斜視図であり、い
わゆる静電吸引方式の記録ヘッドである。図3におい
て、8は中間転写体2の記録ヘッド1とは反対側に設け
られた対向電極であり、9は各記録ヘッド1に設けられ
た複数のインク噴射口である。対向電極8と記録ヘッド
1間に印加される電圧は、本来各インク吐出口9毎に選
択的に印加されるものであるが、図中では便宜上記録ヘ
ッド1に結線させている。
【0025】また、対向電極8は中間転写体2自身を導
電性物質とすることで中間転写体2にその役割を担わせ
て略することも可能である。
【0026】ここで、記録ヘッド1と中間転写体2は距
離Dだけ隔てて設置されており、記録ヘッド1と対向電
極8間には記録、非記録時に応じバイアス電圧Vbと信
号電圧Vsが印加されるよう構成されている。この際、
ヘッド間隔Dは0.2cm以下にするのが好ましく、更
にできれば500μm以下に設定するようにする。
【0027】このヘッド間隔Dをできる限り小さくする
ことは、インク噴射方向のばらつきによってインク着弾
位置がずれることを抑えることができるが、中間転写体
2を使用しない通常のインクジェットによれば非常に困
難である。これは、通常のインクジェットの場合、記録
ヘッドが記録紙と直接対向して配置されるため、紙紛に
よる目詰まりが生じたり、記録紙の厚さの違いにより着
弾位置のずれに差が生じることなどが原因である。
【0028】記録に関しては、インク滴の形成は上記の
ように各インク噴射ノズル9と対向電極8間への電圧印
加によりインクに静電吸引力を作用させて行われる。こ
の際、印加する電圧の大小、及び印加時間によって、形
成されるインク滴の径及び、飛翔インクの速度を変更す
ることが可能である。
【0029】これは、当然インク噴射口9の口径とも関
係があり、本発明にあたっては内径400μmの円形、
一辺200μmの角径、一辺50μmの角径のインク噴射
口形状をした記録ヘッドを夫々使用し、140ドット/
cm×140ドット/cm〜240ドット/cm×24
0ドット/cm、240ドット/cm×240ドット/
cm〜400ドット/cm×400ドット/cm、40
0ドット/cm×400ドット/cm以上の夫々の記録
密度での記録試験を行った。
【0030】その結果、夫々の記録密度範囲において
3.5×10-5ml/cm2〜3.0×10-4ml/c
2の範囲、2.0×10-5ml/cm2〜2.7×10
-4ml/cmの範囲、特に、400ドット/cm×40
0ドット/cm以上の記録密度領域ではインク付着量
が、記録密度をNドット/cmとする時、0.03/N
(ml/cm)〜0.09/N(ml/cm)の範囲で
良好な印刷結果が得られた。
【0031】印刷結果の良否判定については、ベタ印刷
時の光学濃度(OD値)が1以上で、にじみ、フェザリ
ングについては顕微鏡による目視確認を行い、インクの
広がりによるドット形状の良否についてはドットの直径
を数箇所で測定することによって得られる標準偏差値が
0.50以下のものとし、いずれも良好な結果が得られ
たものを良とした。その結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】本発明の実施形態2について説明する。
【0034】ポリエーテルサルホンを最外層に持つ中間
転写体を使用し、その表面に波長248nmの紫外線を
照射し表面改質を行った。紫外線の照射方法は、レーザ
ー発振周波数50Hzで、照射時間15nsec/sh
ot、改質表面エネルギ密度18mJ/cm2で、3つ
の同一中間転写体に0shot(照射せず)、1000
shot及び15000shot照射をおこなった。
【0035】その結果、インクと中間転写体表面がなす
接触角が110°、85°、18°の中間転写体が得ら
れ、これらと、接触角が10°以下であるガラス表面を
持った中間転写体を用いて、実施形態1と同様の記録試
験を行った。その結果、表2に示すように1000sh
ot及び15000shot照射をおこなったものにつ
いて、良好な印刷結果が得られた。
【0036】
【表2】
【0037】これは接触角が大きいとインクが中間転写
体に着弾した後、中間転写体上のインクは球形に近くな
るが、そのぶん転写時に記録紙との接触が点接触に近づ
くため、インクが紙中に素早く浸透せず、紙質によって
ドットの真円度がばらつきを生じるためであり、逆に接
触角が小さいと中間転写体上で搬送中にインクの広がり
にばらつきが生じ、いずれの場合もドットの真円度が低
下する。
【0038】本発明の実施形態3について説明する。実
施形態1と同様の構成にて、インクにグラビア印刷用の
インクを使用する。
【0039】顔料0〜40%、トルエン30〜40%、
酢酸エチル5〜10%、イソプロピルアルコール10〜
20%をベースとし、このベースと同一含有率で顔料を
混ぜた樹脂とグリコール類を混合させて粘度を調整した
インクを用いた。
【0040】その結果、表3のように粘度9.8cP、
206cPのインクにて良好な印刷結果を得た。これは
粘度がある一定値より小さいと紙中へのインクの浸透が
紙質に影響され易くにじみやフェザリングが生じやすく
なり、ドットの真円度も低下する。しかし、粘度があま
りに大きいと記録ヘッドへのインクの供給が行えないば
かりか、インクが飛翔しなくなるためである。
【0041】
【表3】
【0042】これらをうまく解決するにはホットメルト
インクを使用する方法がある。これは、常温では固体の
インクであり、100℃〜170℃に加熱することでそ
の粘度を数cPまで低下させることが可能である。この
場合、インクの供給系及び記録ヘッドに加熱手段を備
え、且つ記録紙への転写を加熱転写とすることが必要で
ある。
【0043】更に、中間転写体を耐熱性の高い材料とす
る必要があるため、本実施形態においては中間転写体と
してベルト状のポリエーテルイミドを用いた。この場
合、インクは記録ヘッドから飛翔する際には粘度の低い
液体であるため、低エネルギで形状の整ったインク滴の
飛翔が可能であり、このインク滴は中間転写体上で固化
するため広がり過ぎずに転写位置まで搬送される。
【0044】次いで、転写時の加熱により再び液体とな
って記録紙上に記録されるが、この際インクが記録紙に
接触することで熱を放出し、記録紙面上で急激に固化す
る。そのため、通常の液体インクを用いる場合と違い、
にじみ、フェザリングの無い、真円度の高いドットの形
成が可能となる。
【0045】本発明の実施形態4について説明する。
【0046】実施形態4は実施形態3と同様の記録方法
に於て、密度、表面張力、粘度が夫々異なるインクを用
い、インク滴が中間転写体に衝突する際の先端部速度
(cm/sec)と飛翔インク先端部の径(cm)を測
定した上で、夫々の印刷物を同様に評価した。
【0047】その結果を表4に示し、表中の各値の単位
はCGS系単位である。表中データ第2段と第3段か
ら、粘度が12.5cPでインクの粘度が25℃の環境
において10cp〜200cpの領域内であっても印刷
評価が不良となる場合、及び9.8cPで領域外であっ
ても印刷評価が良となる場合があり、このことよりWe
・Reを規定することの意義が説明できる。
【0048】
【表4】
【0049】即ち、第2段のデータではインクの密度が
大きく、且つ飛翔速度が大きいため、粘度などその他の
物性値や条件値が適性であっても、インク飛翔の中間転
写体衝突時にインクが受ける衝撃が大きく、インクが飛
び散りやすくドット形状が安定しない。
【0050】また、我々は別の観点から、We・Reの
値に関係なくインクの飛翔速度のみに注目した場合、速
度が500cm/sec以下であれば、良好な印刷結果
が得られることを見い出した。
【0051】これは、中間転写体上のインクの飛び散り
を考慮した場合、、そのインク滴の持つ運動エネルギは
インク滴の質量をmとしたとき0.5mv2 で表さ
れ、速度の項が最も大きく作用することに着目したもの
であり、一般的にインクの温度が25℃の環境におい
て、10cp〜200cpの粘度範囲を持つインクはそ
の密度が0.85g/cm3〜1.35g/cm3に限ら
れる。このため、速度のみを規定することでも良好な印
刷結果が得られるのである。この例を表4中データの最
下段に示す。
【0052】インク飛翔速度に関するこの事実は、従来
のインクジェット法によっても適応可能なことである
が、先述の様に中間転写体を使用しない通常の記録に於
ては、記録紙の影響により記録ヘッドを被記録物である
記録紙へ極端に近付けることは困難であった。
【0053】このため、インクの飛翔速度を500cm
/sec以下とすればインクの着弾位置ずれが大きく生
じることになり、形状の整ったドットが得られても、結
果としては良好な印刷物は得ることができなかった。ま
た、本発明に於ては、100cm/sec以下の極端に
低い飛翔速度は記録方式の特性上、実現不可能であった
ことに加え、たとえ実現できたとしても極端に飛翔速度
が小さい場合は従来技術同様に着弾位置ずれが大きくな
ることが予想されるため、本発明に於ては100cm/
sec以上の場合について規定するものとした。
【0054】以上、これまで説明してきたこと、すなわ
ち、140ドット/cm×140ドット/cm〜240
ドット/cm×240ドット/cmの記録密度で記録す
る際の中間転写体上或いは被記録媒体上のインク付着量
が、3.5×10-5ml/cm2〜3.0×10-4ml
/cm2の範囲,240ドット/cm×240ドット/
cm〜400ドット/cm×400ドット/cmの記録
密度で記録する際の中間転写体上或いは被記録媒体上の
インク付着量が、2.0×10-5ml/cm2〜2.7
×10-4ml/cm2の範囲,400ドット/cm×4
00ドット/cm以上の記録密度で記録する際の中間転
写体上或いは被記録媒体上のインク付着量が、記録密度
をNドット/cmとする時、0.03/N(ml/cm
2)〜0.09/N(ml/cm2)の範囲のものは、中
間転写体から記録紙へインクが転写される際ににじみな
どを生じないで適当なインク量で記録が行われるよう規
定するものである。
【0055】また、記録に使用するインクと中間転写体
の表面がなす接触角が25℃の環境に於て、10°〜9
0°とすることにより、中間転写体によってインクが搬
送される際のインク形状を安定させるものである。
【0056】そして、記録に使用するインクの粘度が2
5℃の環境に於て10cP〜200cPの範囲は、その
インクが紙へ転写される際に紙中へのインクの浸透を制
限するために規定するものである。
【0057】そして、記録に使用する記録ヘッドが静電
吸引方式であり、その記録ヘッドの最先端面と対向電極
を兼ねた中間転写体との最近接距離が0.2cm以下と
すること、および、
【0058】
【数1】
【0059】数式1で示される飛翔インク滴のウェーバ
ー数(We)とレイノルズ数(Re)の積を1以下とす
ることにより、中間転写体上にインクが着弾する際のイ
ンク滴形状を安定させるためのものである。
【0060】よってこれらは、いずれもインクの飛翔を
中間転写体上に受け、これを記録紙へ転写する場合のイ
ンクの挙動や浸透にについて考慮したものであって、直
接記録紙へインク滴を着弾させる一般的なインクジェッ
ト法では中間転写体が存在しないためこれらの条件は適
応できないものである。
【0061】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、インク
滴噴射手段によってインク滴を飛翔させて、これを一旦
中間転写体上で受けて像を形成し、この像を紙などの被
記録媒体に加圧転写又は加熱転写するインクジェット記
録方法に於て、140ドット/cm×140ドット/c
m〜240ドット/cm×240ドット/cmの記録密
度で記録する際の中間転写体上或いは被記録媒体上のイ
ンク付着量が最適となるため、にじみがなく、ドット形
状が安定で且つ記録濃度が最適な、高精細な記録を可能
とすることができる。
【0062】請求項2記載の本発明によれば、240ド
ット/cm×240ドット/cm〜400ドット/cm
×400ドット/cmの記録密度という更に高密度記録
が要求される際に中間転写体上或いは被記録媒体上のイ
ンク付着量が最適となるため、にじみがなく、ドット形
状が安定で且つ記録濃度が最適な、高精細な記録を可能
とすることができる。
【0063】請求項3記載の本発明によれば、極めて高
密度な記録である400ドット/cm×400ドット/
cm以上の記録密度で記録する際に於て、その記録密度
に応じて最適なインク付着量を容易に決定することが可
能となるため、中間転写体上或いは被記録媒体上のイン
ク付着量が最適となり、にじみのない、ドット形状が安
定で且つ記録濃度が最適な、高精細な記録を可能とする
ことができる。
【0064】請求項4記載の本発明によれば、請求項1
〜3の記録方法に於て、中間転写体上でのインク滴形状
が安定するため、インクが広がらないまま転写されてに
じみやフェザリングが生じたり、逆にインクが広がり過
ぎて記録濃度が低くなる、或いは均一な形状にならない
などの問題が起こらず、さらに高精細な記録を可能とす
ることができる。
【0065】請求項5記載の本発明によれば、請求項1
〜3の記録方法に於て、中間転写体上のインク像が紙面
に転写される際に、インクが紙中へ浸透することを極め
て少なくすることができ、一定の記録濃度を保持したま
まにじみやフェザリングを抑えることができるため、さ
らに高精細な記録を可能とすることができる。
【0066】請求項6記載の本発明によれば、バブルジ
ェット方式に代表される一般的なノズル内部の圧力変動
によってインク滴を形成するいわゆる通常のインクジェ
ット記録方法によっては簡単に成し得なかった高粘度イ
ンクの使用が容易となり、請求項5に記載の高粘度イン
クによる記録が可能となり、このことによって一般的に
高粘度ではあるが、濃度が高く、にじみが少なく、高品
位記録が可能な印刷機用インクの使用が可能となり、色
調の種類も豊富でさらに高精細な記録を可能とすること
ができる。
【0067】また、他のインクジェット方式に比べ、数
μm単位という極めて微小なインク滴の形成が可能とな
り、且つ同等の物性値を有するインクを飛翔させるのに
必要な記録エネルギを他の方式に比べて少なくすること
が可能となる。更に、他のインクジェット方式に比べ、
記録ヘッドと被記録対象物の距離を小さくすることが可
能なため、インク噴射方向のばらつきによるインクの着
弾位置が高精度で制御でき、高精細記録での高速記録が
可能になるなど、従来成し得なかった低エネルギで、高
速で、且つさらに高精細な記録を同時に達成可能とする
ことができる。
【0068】請求項7記載の本発明によれば、静電吸引
方式によってインク滴を飛翔させて、これを一旦中間転
写体上で受けて像を形成し、この像を紙などの被記録媒
体に加圧転写又は加熱転写するインクジェット記録方法
に於て、様々な物性値を持つインクに於て、最適なイン
ク飛翔速度とインク滴径を設定することが可能で、中間
転写体上に着弾したインク滴形状が安定するため、イン
クが広がらないまま転写されてにじみやフェザリングが
生じたり、逆にインクが広がり過ぎて記録濃度が低くな
る、或いは均一な形状にならない、インクの飛び散りに
より不要なドットが形成されるなどを防ぐことができ、
さらに高精細な記録を可能とすることができる。
【0069】請求項8記載の本発明によれば、インク飛
翔速度のみを規定することでも、請求項7と同様に、中
間転写体上に着弾したインク滴形状が安定するため、さ
らに高精細な記録を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録方法の実施形態の
インクジェット記録装置の全体斜視概略斜視図である。
【図2】図1のインクジェット記録装置の記録ヘッド周
辺の概略断面図である。
【図3】図1のインクジェット記録装置の記録ヘッドの
動作を説明するための概略斜視図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド 2 中間転写体 3 記録紙 4 転写ローラ 5 記録像 6 転写補助手段 7 クリーニングブレード 8 対向電極 9 インク噴射口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲鶴▼井 康史 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 堀中 大 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク滴噴射手段によってインク滴を飛
    翔させて、これを一旦中間転写体上で受けて像を形成
    し、この像を紙などの被記録媒体に加圧転写又は加熱転
    写するインクジェット記録方法に於て、140ドット/
    cm×140ドット/cm〜240ドット/cm×24
    0ドット/cmの記録密度で記録する際の中間転写体上
    或いは被記録媒体上のインク付着量が、3.5×10-5
    ml/cm2〜3.0×10-4ml/cm2の範囲にある
    ことを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 【請求項2】 インク滴噴射手段によってインク滴を飛
    翔させて、これを一旦中間転写体上で受けて像を形成
    し、この像を紙などの被記録媒体に加圧転写又は加熱転
    写するインクジェット記録方法に於て、240ドット/
    cm×240ドット/cm〜400ドット/cm×40
    0ドット/cmの記録密度で記録する際の中間転写体上
    或いは被記録媒体上のインク付着量が、2.0×10-5
    ml/cm2〜2.7×10-4ml/cm2の範囲にある
    ことを特徴とするインクジェット記録方法。
  3. 【請求項3】 インク滴噴射手段によってインク滴を飛
    翔させて、これを一旦中間転写体上で受けて像を形成
    し、この像を紙などの被記録媒体に加圧転写又は加熱転
    写するインクジェット記録方法に於て、400ドット/
    cm×400ドット/cm以上の記録密度で記録する際
    の中間転写体上或いは被記録媒体上のインク付着量が、
    記録密度をNドット/cmとする時、0.03/N(m
    l/cm2)〜0.09/N(ml/cm2)の範囲にあ
    ることを特徴とするインクジェット記録方法。
  4. 【請求項4】 記録に使用するインクと中間転写体の表
    面がなす接触角が約25℃の環境に於て、10°〜90
    °であることを特徴とする請求項1、2又は3記載のイ
    ンクジェット記録方法。
  5. 【請求項5】 記録に使用するインクの粘度が約25℃
    の環境に於て10cP〜200cPの範囲にあることを
    特徴とする請求項1、2又は3記載のインクジェット記
    録方法。
  6. 【請求項6】 記録に使用する記録ヘッドが静電吸引方
    式であり、その記録ヘッドの最先端面と対向電極を兼ね
    た中間転写体との最近接距離が0.2cm以下であるこ
    とを特徴とする請求項5記載のインクジェット記録方
    法。
  7. 【請求項7】 下記数式1で示される飛翔インク滴のウ
    ェーバー数(We)とレイノルズ数(Re)の積が1以
    下であることを特徴とする請求項5記載のインクジェッ
    ト記録方法。 【数1】
  8. 【請求項8】 インク滴が中間転写体に衝突する際のイ
    ンク滴先端部速度が100cm/sec〜500cm/
    secであることを特徴とする請求項6記載のインクジ
    ェット記録方法。
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