JPH105923A - クランク軸の製造方法 - Google Patents
クランク軸の製造方法Info
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- JPH105923A JPH105923A JP16206996A JP16206996A JPH105923A JP H105923 A JPH105923 A JP H105923A JP 16206996 A JP16206996 A JP 16206996A JP 16206996 A JP16206996 A JP 16206996A JP H105923 A JPH105923 A JP H105923A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】鍛造の前に被鍛造材を幅方向へ体積配分するた
めの曲げ加工を行わなくとも、カウンターウェイトへ肉
を充満させることができる、製造歩留りの高いクランク
軸の製造方法を提供する。 【解決手段】クランクアーム1a〜1dのカウンターウェイ
ト1a' 〜1d' が幅方向(Y−Y方向)の同一側に配置す
るように鍛造した後、バリ取りを行い、次いで捩り加工
によりクランクアームを回転させ、カウンターウェイト
1a' 〜1d' が所定の方向に配置するようになすことを特
徴とするクランク軸の製造方法。
めの曲げ加工を行わなくとも、カウンターウェイトへ肉
を充満させることができる、製造歩留りの高いクランク
軸の製造方法を提供する。 【解決手段】クランクアーム1a〜1dのカウンターウェイ
ト1a' 〜1d' が幅方向(Y−Y方向)の同一側に配置す
るように鍛造した後、バリ取りを行い、次いで捩り加工
によりクランクアームを回転させ、カウンターウェイト
1a' 〜1d' が所定の方向に配置するようになすことを特
徴とするクランク軸の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クランク軸の製造
方法に関し、より詳しくは、鍛造の前に被鍛造材を幅方
向へ体積配分するための曲げ加工を行わなくとも、カウ
ンターウェイト部へ肉(材料)を充満させることができ
る、製造歩留りの高いクランク軸の製造方法に関する。
方法に関し、より詳しくは、鍛造の前に被鍛造材を幅方
向へ体積配分するための曲げ加工を行わなくとも、カウ
ンターウェイト部へ肉(材料)を充満させることができ
る、製造歩留りの高いクランク軸の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車などのクランク軸は、従来、鋳造
や鍛造によって製造されてきた。しかし、近年、エンジ
ンの軽量化や高出力化が進むに伴い、クランク軸には高
強度、高靭性が要求されるようになり、鍛造品の需要が
高まっている。
や鍛造によって製造されてきた。しかし、近年、エンジ
ンの軽量化や高出力化が進むに伴い、クランク軸には高
強度、高靭性が要求されるようになり、鍛造品の需要が
高まっている。
【0003】鍛造で製造されるクランク軸は、機械構造
用の中炭素鋼などの角ビレット又は丸ビレットを素材と
して、ロール成形、曲げ加工、荒鍛造(型鍛造の
第1工程)、仕上げ鍛造(型鍛造の第2工程)、バ
リ取りの各工程を経て製造されてきた。
用の中炭素鋼などの角ビレット又は丸ビレットを素材と
して、ロール成形、曲げ加工、荒鍛造(型鍛造の
第1工程)、仕上げ鍛造(型鍛造の第2工程)、バ
リ取りの各工程を経て製造されてきた。
【0004】図4(ロ)にクランク軸の一例を示す。図
において、左側がクランク軸の側面図、右側が平面図で
ある。なお、側面図ではフロント部 4とフランジ部 5は
省略した。クランクアーム1a〜1hには大きな体積を有す
るカウンターウェイト1a' 〜1h' が設けられている。こ
のカウンターウェイト1a' 〜1h' はクランク軸の中心軸
(X−X軸)からそれた位置に複数設けられる。それ
も、回転バランスをとるという目的から、同一方向では
なく、クランク軸の中心軸(X−X軸)を挟んで所定の
方向に設けられる。そして、このカウンターウェイト1
a' 〜1h' には鍛造の際に肉(材料)が充満することが
要求される。
において、左側がクランク軸の側面図、右側が平面図で
ある。なお、側面図ではフロント部 4とフランジ部 5は
省略した。クランクアーム1a〜1hには大きな体積を有す
るカウンターウェイト1a' 〜1h' が設けられている。こ
のカウンターウェイト1a' 〜1h' はクランク軸の中心軸
(X−X軸)からそれた位置に複数設けられる。それ
も、回転バランスをとるという目的から、同一方向では
なく、クランク軸の中心軸(X−X軸)を挟んで所定の
方向に設けられる。そして、このカウンターウェイト1
a' 〜1h' には鍛造の際に肉(材料)が充満することが
要求される。
【0005】従来の鍛造成形加工方法でカウンターウェ
イト1a' 〜1h' へ肉を充満させるためには、鍛造前に幅
方向(図4(ロ)のY−Y方向をいい、以下、単に「幅
方向」という)へ被鍛造材を体積配分しておく必要があ
った。
イト1a' 〜1h' へ肉を充満させるためには、鍛造前に幅
方向(図4(ロ)のY−Y方向をいい、以下、単に「幅
方向」という)へ被鍛造材を体積配分しておく必要があ
った。
【0006】上記の〜の工程のうち、の曲げ加工
が、幅方向へ被鍛造材を体積配分して、鍛造時にカウン
ターウェイト1a' 〜1h' への肉の充満性を高めるために
施される処理である。すなわち、鍛造前にこの曲げ加工
を施して、同一方向にあるカウンターウェイト(図4
(ロ)では、1a' と1b' 、1c' と1d' 、1e' と1f' 及び
1g' と1h')を成形するための被鍛造材部分を、所望の
方向であるカウンターウェイト側へ偏心させておく必要
がある。例えば、図4(ロ)の区分Aに相当する部分は
カウンターウェイト1a' 及び1b' 側へ、区分Bに相当す
る部分は逆方向のカウンターウェイト1c' 及び1d' 側へ
ずれるように偏心させておく。
が、幅方向へ被鍛造材を体積配分して、鍛造時にカウン
ターウェイト1a' 〜1h' への肉の充満性を高めるために
施される処理である。すなわち、鍛造前にこの曲げ加工
を施して、同一方向にあるカウンターウェイト(図4
(ロ)では、1a' と1b' 、1c' と1d' 、1e' と1f' 及び
1g' と1h')を成形するための被鍛造材部分を、所望の
方向であるカウンターウェイト側へ偏心させておく必要
がある。例えば、図4(ロ)の区分Aに相当する部分は
カウンターウェイト1a' 及び1b' 側へ、区分Bに相当す
る部分は逆方向のカウンターウェイト1c' 及び1d' 側へ
ずれるように偏心させておく。
【0007】しかしながら、曲げ加工した場合の偏心量
が過剰であると、局部的な幅拡がりなど所定外の変形が
発生するため、これを鍛造すると疵が生じてしまう。こ
のため、曲げ加工で与えることのできる体積偏心量には
自ずと限界がある。
が過剰であると、局部的な幅拡がりなど所定外の変形が
発生するため、これを鍛造すると疵が生じてしまう。こ
のため、曲げ加工で与えることのできる体積偏心量には
自ずと限界がある。
【0008】したがって、カウンターウェイトの形状に
よっては、体積偏心量が不足することとなり、鍛造で成
形しても欠肉を生じる場合が出てくる。こうしたカウン
ターウェイトにおける欠肉を防止するためには、被鍛造
材の総体積を増やす必要があり、その結果、歩留りは低
下してしまう。
よっては、体積偏心量が不足することとなり、鍛造で成
形しても欠肉を生じる場合が出てくる。こうしたカウン
ターウェイトにおける欠肉を防止するためには、被鍛造
材の総体積を増やす必要があり、その結果、歩留りは低
下してしまう。
【0009】なお、上記のロール成形は、鍛造前に軸
方向(図4(ロ)のX−X方向をいい、以下、単に「軸
方向」という)へ被鍛造材を体積配分しておくための処
理である。すなわち、ロール成形は、軸方向への体積配
分を目的として被鍛造材を段付き軸に成形する加工であ
り、クランク軸先端のフロント部 4の断面積を絞ってフ
ロント部近傍の歩留りを高めるほか、クランクジャーナ
ル(図4(イ)では2a〜2e)など必要体積が小さい部位
に相当する部分を絞って歩留りを高めることを目的とす
るものである。
方向(図4(ロ)のX−X方向をいい、以下、単に「軸
方向」という)へ被鍛造材を体積配分しておくための処
理である。すなわち、ロール成形は、軸方向への体積配
分を目的として被鍛造材を段付き軸に成形する加工であ
り、クランク軸先端のフロント部 4の断面積を絞ってフ
ロント部近傍の歩留りを高めるほか、クランクジャーナ
ル(図4(イ)では2a〜2e)など必要体積が小さい部位
に相当する部分を絞って歩留りを高めることを目的とす
るものである。
【0010】カウンターウェイトの充満性を高める技術
として、例えば特開昭60−27440号公報に、「ク
ランクシャフトの鍛造方法および荒鍛造用金型」が開示
されている。この公報で提案された方法では、鍛造用金
型に傾斜段差面を設けることにより、バリの流出を規制
して歩留りの向上を図ることができる。しかし、この方
法の場合にも、曲げ加工を施すことによる幅方向への被
鍛造材の体積配分は必須である。そして、前記の体積配
分が不適切であれば、欠肉を生じたり、歩留りの低下を
きたすし、鍛造金型への材料の過充満のために過負荷現
象が発生する場合もある。
として、例えば特開昭60−27440号公報に、「ク
ランクシャフトの鍛造方法および荒鍛造用金型」が開示
されている。この公報で提案された方法では、鍛造用金
型に傾斜段差面を設けることにより、バリの流出を規制
して歩留りの向上を図ることができる。しかし、この方
法の場合にも、曲げ加工を施すことによる幅方向への被
鍛造材の体積配分は必須である。そして、前記の体積配
分が不適切であれば、欠肉を生じたり、歩留りの低下を
きたすし、鍛造金型への材料の過充満のために過負荷現
象が発生する場合もある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、クラ
ンク軸を従来の鍛造方法で製造するには、鍛造の前に、
曲げ加工して幅方向へ被鍛造材の体積配分を行うことが
必須であった。更に、曲げ加工を施した場合でも、体積
配分が適切でないと、欠肉や歩留り低下などの問題が生
ずることを避けられなかった。
ンク軸を従来の鍛造方法で製造するには、鍛造の前に、
曲げ加工して幅方向へ被鍛造材の体積配分を行うことが
必須であった。更に、曲げ加工を施した場合でも、体積
配分が適切でないと、欠肉や歩留り低下などの問題が生
ずることを避けられなかった。
【0012】本発明の課題は、鍛造の前に被鍛造材を幅
方向へ体積配分するための曲げ加工を行わなくとも、カ
ウンターウェイト部へ肉を充満させることができる、製
造歩留りの高いクランク軸の製造方法を提供することで
ある。
方向へ体積配分するための曲げ加工を行わなくとも、カ
ウンターウェイト部へ肉を充満させることができる、製
造歩留りの高いクランク軸の製造方法を提供することで
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するため研究・実験を重ねた結果、次の結論に
達した。
題を解決するため研究・実験を重ねた結果、次の結論に
達した。
【0014】「鍛造(荒鍛造及び仕上げ鍛造)で全ての
カウンターウェイトを同一の方向に成形し、次いでバリ
取りを行い、この後で捩り加工を施して所要のクランク
アームを回転させてカウンターウエイトを所定の方向に
配置できれば、鍛造前の曲げ加工による幅方向への被鍛
造材の体積配分が不要となり、且つ、カウンターウエイ
トの充満性も向上するので歩留りを高めることができ
る。」そこで、上記のことを確認するために、基礎実験
として、カウンターウェイトの向きが180度異なるク
ランク軸を対象例として、モデル実験により従来の荒鍛
造までのクランク軸製造工程を再現した。図2(イ)
に、対象としたクランク軸のモデル形状を示す。
カウンターウェイトを同一の方向に成形し、次いでバリ
取りを行い、この後で捩り加工を施して所要のクランク
アームを回転させてカウンターウエイトを所定の方向に
配置できれば、鍛造前の曲げ加工による幅方向への被鍛
造材の体積配分が不要となり、且つ、カウンターウエイ
トの充満性も向上するので歩留りを高めることができ
る。」そこで、上記のことを確認するために、基礎実験
として、カウンターウェイトの向きが180度異なるク
ランク軸を対象例として、モデル実験により従来の荒鍛
造までのクランク軸製造工程を再現した。図2(イ)
に、対象としたクランク軸のモデル形状を示す。
【0015】なお、上記のモデル実験では、クランクピ
ン3a、3b及びクランクピン3a、3bを挟んで同一方向にカ
ウンターウェイト1a' と1b' 、及び1c' と1d' を有する
各2枚のクランクアーム1aと1b、及び1cと1dをそれぞれ
1区分とし、互いにクランクジャーナル 2を挟んで18
0度対向し、向きを異にする区分A(クランクピン3a、
クランクアーム1aと1b、カウンターウェイト1a' と1b'
)、区分B(クランクピン3b、クランクアーム1cと1
d、カウンターウェイト1c' と1d' )を一体物として取
り上げた。そして、JIS S45Cの100mm×100
mmの角ビレットを素材として、モデル実験を行った。
ン3a、3b及びクランクピン3a、3bを挟んで同一方向にカ
ウンターウェイト1a' と1b' 、及び1c' と1d' を有する
各2枚のクランクアーム1aと1b、及び1cと1dをそれぞれ
1区分とし、互いにクランクジャーナル 2を挟んで18
0度対向し、向きを異にする区分A(クランクピン3a、
クランクアーム1aと1b、カウンターウェイト1a' と1b'
)、区分B(クランクピン3b、クランクアーム1cと1
d、カウンターウェイト1c' と1d' )を一体物として取
り上げた。そして、JIS S45Cの100mm×100
mmの角ビレットを素材として、モデル実験を行った。
【0016】ところで、既に述べたように、ロール成形
は、軸方向への体積配分を目的として被鍛造材を段付き
軸に成形する加工である。これによって、クランク軸先
端のフロント部の断面積を絞ってフロント部近傍の歩留
りを高めたり、クランクジャーナルなど必要体積が小さ
い部位に相当する部分を絞って歩留りを高めることがで
きる。
は、軸方向への体積配分を目的として被鍛造材を段付き
軸に成形する加工である。これによって、クランク軸先
端のフロント部の断面積を絞ってフロント部近傍の歩留
りを高めたり、クランクジャーナルなど必要体積が小さ
い部位に相当する部分を絞って歩留りを高めることがで
きる。
【0017】図2(イ)から明らかなように、本モデル
実験で対象としたクランク軸の形状は、先ず、カウン
ターウェイトどうしの間隔が狭い。このため、軸方向に
はほぼ一定の体積が必要となる。したがって、クランク
軸先端のフロント部 4及び後端のフランジ部 5を除く部
位に対しては、軸方向の体積配分を行わなくても良い。
(フロント部 4及びフランジ部 5の部位については、図
4(ロ)を参照方。)次に、上記のフロント部 4及び
フランジ部 5を含まない部分を対象としたものである。
このため、本モデルの部分(図2)では、軸方向の体積
配分は不要である。そこで、本モデル実験では、ロール
成形を省略した。
実験で対象としたクランク軸の形状は、先ず、カウン
ターウェイトどうしの間隔が狭い。このため、軸方向に
はほぼ一定の体積が必要となる。したがって、クランク
軸先端のフロント部 4及び後端のフランジ部 5を除く部
位に対しては、軸方向の体積配分を行わなくても良い。
(フロント部 4及びフランジ部 5の部位については、図
4(ロ)を参照方。)次に、上記のフロント部 4及び
フランジ部 5を含まない部分を対象としたものである。
このため、本モデルの部分(図2)では、軸方向の体積
配分は不要である。そこで、本モデル実験では、ロール
成形を省略した。
【0018】すなわち、上記したS45Cの100mm
×100mmのビレット(図3(イ))に直接曲げ加工
を施し、図3(ロ)に示すように、製品(図2(イ))
の区分Aに相当する部位を8mmカウンターウェイト1
a' 及び1b' 側へずらし、一方、区分Bに相当する部位
を同じく8mmカウンターウェイト1c' 及び1d' 側へず
らして、被鍛造材の幅方向への体積配分を行った。こう
して得られた被鍛造材を用いて、通常の方法で荒鍛造を
行ったところ、前記A及びBのいずれの区分においても
カウンターウェイト側及びその逆側となるクランクピン
側の双方に大きな体積のバリが発生した。
×100mmのビレット(図3(イ))に直接曲げ加工
を施し、図3(ロ)に示すように、製品(図2(イ))
の区分Aに相当する部位を8mmカウンターウェイト1
a' 及び1b' 側へずらし、一方、区分Bに相当する部位
を同じく8mmカウンターウェイト1c' 及び1d' 側へず
らして、被鍛造材の幅方向への体積配分を行った。こう
して得られた被鍛造材を用いて、通常の方法で荒鍛造を
行ったところ、前記A及びBのいずれの区分においても
カウンターウェイト側及びその逆側となるクランクピン
側の双方に大きな体積のバリが発生した。
【0019】次に、荒鍛造の金型形状を、クランクアー
ム1c及び1dを中心軸(X−X軸)のまわりに180度回
転させたものに変更し、図1に示すようにカウンターウ
ェイト1a' 、1b' 、1c' 、1d' が全て同一方向になるよ
うに荒鍛造した。なお、上記の場合と同様にロール成形
は省略し、且つ、曲げ加工も行わない100mm×10
0mmのビレットそのものを被鍛造材として、これを直
接、荒鍛造用の下金型の上に載せて鍛造した。但し、被
鍛造材の下金型上の幅方向位置は、従来の曲げ加工を行
った場合の偏心量と同一の距離(8mm)だけクランク
軸の中心軸(X−X軸)からカウンターウェイトの方向
へずらした位置とした。荒鍛造後の形状を調査したとこ
ろ、前記の従来法で鍛造したものと同等であった。
ム1c及び1dを中心軸(X−X軸)のまわりに180度回
転させたものに変更し、図1に示すようにカウンターウ
ェイト1a' 、1b' 、1c' 、1d' が全て同一方向になるよ
うに荒鍛造した。なお、上記の場合と同様にロール成形
は省略し、且つ、曲げ加工も行わない100mm×10
0mmのビレットそのものを被鍛造材として、これを直
接、荒鍛造用の下金型の上に載せて鍛造した。但し、被
鍛造材の下金型上の幅方向位置は、従来の曲げ加工を行
った場合の偏心量と同一の距離(8mm)だけクランク
軸の中心軸(X−X軸)からカウンターウェイトの方向
へずらした位置とした。荒鍛造後の形状を調査したとこ
ろ、前記の従来法で鍛造したものと同等であった。
【0020】次いで、上記の場合と同じJIS S45Cを
母材とし、体積を5%減じた97mm×97mmの角ビ
レットを準備し、これを直接、荒鍛造用の下金型の上に
載せて鍛造した。この場合、被鍛造材の荒鍛造用の下金
型上の幅方向位置は、クランク軸の中心軸(X−X軸)
からカウンターウェイト側へ10mmずらすことによ
り、欠肉なく成形が可能であった。
母材とし、体積を5%減じた97mm×97mmの角ビ
レットを準備し、これを直接、荒鍛造用の下金型の上に
載せて鍛造した。この場合、被鍛造材の荒鍛造用の下金
型上の幅方向位置は、クランク軸の中心軸(X−X軸)
からカウンターウェイト側へ10mmずらすことによ
り、欠肉なく成形が可能であった。
【0021】一方、上記と同じ97mm×97mmのビ
レットを従来通り曲げ加工して、製品(図2(イ))の
区分Aに相当する部位を8mmカウンターウェイト1a'
及び1b' 側へずらし、一方、区分Bに相当する部位を同
じく8mmカウンターウェイト1c' 及び1d' 側へずらし
て、幅方向への被鍛造材の体積配分を行った。次いで、
従来法による荒鍛造を行ったところ、カウンターウェイ
ト部に欠肉を生じた。
レットを従来通り曲げ加工して、製品(図2(イ))の
区分Aに相当する部位を8mmカウンターウェイト1a'
及び1b' 側へずらし、一方、区分Bに相当する部位を同
じく8mmカウンターウェイト1c' 及び1d' 側へずらし
て、幅方向への被鍛造材の体積配分を行った。次いで、
従来法による荒鍛造を行ったところ、カウンターウェイ
ト部に欠肉を生じた。
【0022】そこで、カウンターウェイト側へ必要体積
が確保されるように、偏心量を10mmに増加して曲げ
加工し、次いで、従来法による荒鍛造を行った。この場
合、クランクジャーナル 2の近傍に鍛造疵が生じた。
が確保されるように、偏心量を10mmに増加して曲げ
加工し、次いで、従来法による荒鍛造を行った。この場
合、クランクジャーナル 2の近傍に鍛造疵が生じた。
【0023】以上、モデル実験の結果から、被鍛造材の
荒鍛造用の下金型上の幅方向位置を従来の曲げ加工で被
鍛造材に与える偏心量と同じ距離だけクランク軸の中心
軸(X−X軸)からカウンターウェイト側へずらし、カ
ウンターウェイトを同一方向にして鍛造を行えば、幅方
向に被鍛造材を体積配分するための鍛造前の曲げ加工を
行わなくとも、カウンターウェイト部への肉の充満性を
向上させることができることが分かった。更に、被鍛造
材の荒鍛造用の下金型上の幅方向位置を、上記した距離
より大きくカウンターウェイト側へずらすことによっ
て、小さな体積の素材を被鍛造材とすることができ、歩
留りが高まることも確認できた。
荒鍛造用の下金型上の幅方向位置を従来の曲げ加工で被
鍛造材に与える偏心量と同じ距離だけクランク軸の中心
軸(X−X軸)からカウンターウェイト側へずらし、カ
ウンターウェイトを同一方向にして鍛造を行えば、幅方
向に被鍛造材を体積配分するための鍛造前の曲げ加工を
行わなくとも、カウンターウェイト部への肉の充満性を
向上させることができることが分かった。更に、被鍛造
材の荒鍛造用の下金型上の幅方向位置を、上記した距離
より大きくカウンターウェイト側へずらすことによっ
て、小さな体積の素材を被鍛造材とすることができ、歩
留りが高まることも確認できた。
【0024】したがって、ロール成形によって、クラン
ク軸先端のフロント部のほか必要に応じて断面積を絞っ
て段付き軸に成形した素材を被鍛造材とし、次いで上記
の鍛造を行えば、幅方向に被鍛造材を体積配分するため
の鍛造前の曲げ加工を行わなくともカウンターウェイト
部への肉の充満性を向上させることができ、更に歩留り
も高めることができると考えられる。
ク軸先端のフロント部のほか必要に応じて断面積を絞っ
て段付き軸に成形した素材を被鍛造材とし、次いで上記
の鍛造を行えば、幅方向に被鍛造材を体積配分するため
の鍛造前の曲げ加工を行わなくともカウンターウェイト
部への肉の充満性を向上させることができ、更に歩留り
も高めることができると考えられる。
【0025】ところで、鍛造による成形だけでは所望の
形状に仕上げることが困難なクランク軸の場合、通常、
バリ取り後に捩り加工して所要形状に仕上げる方法が採
られる(例えば、住友金属第43巻第5号(1991
年)54ページ参照)。
形状に仕上げることが困難なクランク軸の場合、通常、
バリ取り後に捩り加工して所要形状に仕上げる方法が採
られる(例えば、住友金属第43巻第5号(1991
年)54ページ参照)。
【0026】そこで、本発明者らは、上記のモデル実験
で図1の形状(カウンターウェイト1a' 、1b' 、1c' 、
1d' が全て同一方向)に荒鍛造したものに仕上げ鍛造と
バリ取りを行い、次いで、前記した区分B(クランクピ
ン3b、クランクアーム1cと1d、カウンターウェイト1c'
と1d' )のクランクアーム1cと1dを180度捩り成形す
ることを試みた。この結果、図2(イ)に示す所望形状
に仕上げることができた。
で図1の形状(カウンターウェイト1a' 、1b' 、1c' 、
1d' が全て同一方向)に荒鍛造したものに仕上げ鍛造と
バリ取りを行い、次いで、前記した区分B(クランクピ
ン3b、クランクアーム1cと1d、カウンターウェイト1c'
と1d' )のクランクアーム1cと1dを180度捩り成形す
ることを試みた。この結果、図2(イ)に示す所望形状
に仕上げることができた。
【0027】すなわち、仕上げの製品形状及び精度に問
題のないクランク軸の製造が可能であることが確認でき
た。
題のないクランク軸の製造が可能であることが確認でき
た。
【0028】上記の研究・実験の結果に基づく本発明
は、下記に示すクランク軸の製造方法を要旨とする。
は、下記に示すクランク軸の製造方法を要旨とする。
【0029】すなわち、「クランクアームのカウンター
ウェイトが幅方向の同一側に配置するように鍛造した
後、バリ取りを行い、次いで捩り加工によりクランクア
ームを回転させ、カウンターウェイトが所定の方向に配
置するようになすことを特徴とするクランク軸の製造方
法」である。
ウェイトが幅方向の同一側に配置するように鍛造した
後、バリ取りを行い、次いで捩り加工によりクランクア
ームを回転させ、カウンターウェイトが所定の方向に配
置するようになすことを特徴とするクランク軸の製造方
法」である。
【0030】ここで、カウンターウェイトの「所定の方
向」とは、前記した回転バランスをとるという目的のた
めに、製品であるクランク軸に設けられるカウンターウ
ェイトの方向をいう。捩り加工で回転させるクランクア
ームは、後の実施例で述べるように、例えば、鍛造及び
バリ取りした後の半製品において、カウンターウェイト
が上記した「所定の方向」を向いていないクランクアー
ムの群だけとすることでも良い。あるいは、半製品の全
てのクランクアームを所要量回転させて、カウンターウ
ェイトを所定の方向に配置させても良い。
向」とは、前記した回転バランスをとるという目的のた
めに、製品であるクランク軸に設けられるカウンターウ
ェイトの方向をいう。捩り加工で回転させるクランクア
ームは、後の実施例で述べるように、例えば、鍛造及び
バリ取りした後の半製品において、カウンターウェイト
が上記した「所定の方向」を向いていないクランクアー
ムの群だけとすることでも良い。あるいは、半製品の全
てのクランクアームを所要量回転させて、カウンターウ
ェイトを所定の方向に配置させても良い。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のクランク軸の製
造方法の詳細を説明する。
造方法の詳細を説明する。
【0032】先ず、通常の方法で溶製した鋼塊から通常
の方法で鋼片を製造し、これを通常の方法でロール成形
し、クランク軸先端のフロント部に相当する部位を初め
として、必要に応じて断面積を絞って段付き軸形状とな
るように軸方向へ体積配分を施した被鍛造材を準備す
る。次いで、この被鍛造材を荒鍛造用の下金型内に搬入
する。この際、被鍛造材の幅方向設置位置は、製品のカ
ウンターウェイトの形状に応じてカウンターウェイト充
満に適正な位置、例えば、従来の曲げ加工を行った場合
の偏心量と同一の距離だけクランク軸の中心軸(X−X
軸)からカウンターウェイトの方向へずらした位置、と
する。
の方法で鋼片を製造し、これを通常の方法でロール成形
し、クランク軸先端のフロント部に相当する部位を初め
として、必要に応じて断面積を絞って段付き軸形状とな
るように軸方向へ体積配分を施した被鍛造材を準備す
る。次いで、この被鍛造材を荒鍛造用の下金型内に搬入
する。この際、被鍛造材の幅方向設置位置は、製品のカ
ウンターウェイトの形状に応じてカウンターウェイト充
満に適正な位置、例えば、従来の曲げ加工を行った場合
の偏心量と同一の距離だけクランク軸の中心軸(X−X
軸)からカウンターウェイトの方向へずらした位置、と
する。
【0033】上記のように被鍛造材を荒鍛造用の下金型
内に設置した後、直ちに荒鍛造を実施し、続いて仕上げ
鍛造とバリ取りを行う。このような工程でバリ取りを終
えると、例えば図1に示すような、カウンターウェイト
が全て幅方向の同一側に存在するクランク軸の半製品が
仕上がる。
内に設置した後、直ちに荒鍛造を実施し、続いて仕上げ
鍛造とバリ取りを行う。このような工程でバリ取りを終
えると、例えば図1に示すような、カウンターウェイト
が全て幅方向の同一側に存在するクランク軸の半製品が
仕上がる。
【0034】次いで、上記のバリ取り後の半製品に対し
て、クランクアームに捩り加工を施して回転させ、各々
のカウンターウェイトを所定の方向に配置させると、図
2(イ)に示す所望形状のクランク軸が得られる。
て、クランクアームに捩り加工を施して回転させ、各々
のカウンターウェイトを所定の方向に配置させると、図
2(イ)に示す所望形状のクランク軸が得られる。
【0035】具体的な例として、気筒数が4、すなわち
クランクピンが4つ有り、各々のクランクピンを同一方
向に向いたカウンターウェイトを有する2枚のクランク
アームが挟むような格好で、計8枚のカウンターウェイ
トを有するクランクアームを備えたクランク軸を考え
る。この場合、最終製品形状として、両端側の4つのカ
ウンターウェイトと中央部の4つのカウンターウェイト
とは、図4(ロ)に示すように、180度向きが異な
る。
クランクピンが4つ有り、各々のクランクピンを同一方
向に向いたカウンターウェイトを有する2枚のクランク
アームが挟むような格好で、計8枚のカウンターウェイ
トを有するクランクアームを備えたクランク軸を考え
る。この場合、最終製品形状として、両端側の4つのカ
ウンターウェイトと中央部の4つのカウンターウェイト
とは、図4(ロ)に示すように、180度向きが異な
る。
【0036】上記のクランク軸の場合は、バリ取り後、
中央の4枚のクランクアームに対して、両端の4枚のク
ランクアームを180度回転させるように捩る。こうし
た場合の捩り加工においては、中央部の4枚のクランク
アームを固定して、両端のクランクアームを180度回
転させても良いし、あるいは中央部の4枚のクランクア
ームを90度回転し、同時に両端側の4枚のクランクア
ームを逆方向に90度回転させても良い。
中央の4枚のクランクアームに対して、両端の4枚のク
ランクアームを180度回転させるように捩る。こうし
た場合の捩り加工においては、中央部の4枚のクランク
アームを固定して、両端のクランクアームを180度回
転させても良いし、あるいは中央部の4枚のクランクア
ームを90度回転し、同時に両端側の4枚のクランクア
ームを逆方向に90度回転させても良い。
【0037】図4(イ)に、両端側の4枚のクランクア
ーム1a、1b、1g及び1hを180度回転させる例を示す。
なお、なお、側面図ではフロント部 4とフランジ部 5は
省略した。
ーム1a、1b、1g及び1hを180度回転させる例を示す。
なお、なお、側面図ではフロント部 4とフランジ部 5は
省略した。
【0038】本発明法によれば、幅方向への被鍛造材の
体積配分を行う必要がない。すなわち、以下の工程を経
ることにより、曲げ加工を省略できるのである。
体積配分を行う必要がない。すなわち、以下の工程を経
ることにより、曲げ加工を省略できるのである。
【0039】先ず、前記したようにロール成形して軸方
向への体積配分を適正に行った被鍛造材を準備する。次
いで、カウンターウェイト及びクランクピン(但し、幅
方向にカウンターウェイトとは中心軸(X−X軸)に対
して逆方向位置にあるクランクピン)の両方に肉が充満
する幅方向位置を前記したように適宜選定して、荒鍛造
の用の下金型内に被鍛造材を設置すれば、従来の曲げ加
工を行うことなく荒鍛造を実施できる。
向への体積配分を適正に行った被鍛造材を準備する。次
いで、カウンターウェイト及びクランクピン(但し、幅
方向にカウンターウェイトとは中心軸(X−X軸)に対
して逆方向位置にあるクランクピン)の両方に肉が充満
する幅方向位置を前記したように適宜選定して、荒鍛造
の用の下金型内に被鍛造材を設置すれば、従来の曲げ加
工を行うことなく荒鍛造を実施できる。
【0040】
(実施例1)JIS S45Cを素材鋼とした断面が100
mm×100mmのビレットを1260℃に加熱した後
ロール成形して、クランク軸のフロント部に相当するビ
レット先端部位が50mm×50mmの断面となるよう
に、軸方向への被鍛造材の体積配分を行った。
mm×100mmのビレットを1260℃に加熱した後
ロール成形して、クランク軸のフロント部に相当するビ
レット先端部位が50mm×50mmの断面となるよう
に、軸方向への被鍛造材の体積配分を行った。
【0041】次いで、これを1200℃で通常の方法に
よって曲げ加工して、従来法による被鍛造材を準備し
た。すなわち、2枚のクランクアーム及びその間のクラ
ンクピン(例えば、クランクアーム1a、1bとクランクピ
ン3a)を1区分として、各区分に相当する被鍛造材の部
位毎にクランク軸の中心軸(X−X軸)から8mmだけ
カウンターウェイト側へずれた形状となるように幅方向
への被鍛造材の体積配分を行った。
よって曲げ加工して、従来法による被鍛造材を準備し
た。すなわち、2枚のクランクアーム及びその間のクラ
ンクピン(例えば、クランクアーム1a、1bとクランクピ
ン3a)を1区分として、各区分に相当する被鍛造材の部
位毎にクランク軸の中心軸(X−X軸)から8mmだけ
カウンターウェイト側へずれた形状となるように幅方向
への被鍛造材の体積配分を行った。
【0042】この後、上記の被鍛造材を1150℃で通
常の方法によって荒鍛造、仕上げ鍛造及びバリ取りし、
図4(ロ)に示すような気筒数4、カウンターウェイト
数8のクランク軸を作製した。
常の方法によって荒鍛造、仕上げ鍛造及びバリ取りし、
図4(ロ)に示すような気筒数4、カウンターウェイト
数8のクランク軸を作製した。
【0043】一方、下記の本発明の方法によって、図4
(ロ)に示すような気筒数4、カウンターウェイト数8
のクランク軸を作製した。
(ロ)に示すような気筒数4、カウンターウェイト数8
のクランク軸を作製した。
【0044】すなわち、先ず、上記の場合と同様に、JI
S S45Cを素材鋼とした断面が100mm×100m
mのビレットを1260℃に加熱した後、ロール成形し
て軸方向の体積配分を施し、被鍛造材を準備した。次い
で、その被鍛造材を荒鍛造の下金型に対してクランク軸
の中心軸(X−X軸)からカウンターウェイト側へ8m
mだけ幅方向に偏心した位置に設置して荒鍛造し、更に
仕上げ鍛造と、バリ取りを行い、図4(イ)に示すカウ
ンターウェイトが全て幅方向の同一側に配置した形状の
半製品に加工した。
S S45Cを素材鋼とした断面が100mm×100m
mのビレットを1260℃に加熱した後、ロール成形し
て軸方向の体積配分を施し、被鍛造材を準備した。次い
で、その被鍛造材を荒鍛造の下金型に対してクランク軸
の中心軸(X−X軸)からカウンターウェイト側へ8m
mだけ幅方向に偏心した位置に設置して荒鍛造し、更に
仕上げ鍛造と、バリ取りを行い、図4(イ)に示すカウ
ンターウェイトが全て幅方向の同一側に配置した形状の
半製品に加工した。
【0045】この後、油圧プレスを用いて1050℃
で、中央部の4枚のクランクアームを固定して、両端の
クランクアームを180度回転させる捩り加工(両端側
の4枚のクランクアーム1a、1b、1g及び1hを180度回
転)を施し、図4(ロ)に示す形状の気筒数4、カウン
ターウェイト数8のクランク軸に仕上げた。
で、中央部の4枚のクランクアームを固定して、両端の
クランクアームを180度回転させる捩り加工(両端側
の4枚のクランクアーム1a、1b、1g及び1hを180度回
転)を施し、図4(ロ)に示す形状の気筒数4、カウン
ターウェイト数8のクランク軸に仕上げた。
【0046】従来法、本発明法のそれぞれについて、各
50本ずつのクランク軸を作製し、外観調査を行った。
50本ずつのクランク軸を作製し、外観調査を行った。
【0047】この結果、本発明の方法で製造したクラン
ク軸は、従来法で製造したものと同等の寸法精度を有
し、且つ、カウンターウェイト部に欠肉は生じていない
ことが確認できた。一方、従来法で製造したクランク軸
では、カウンターウェイトが若干欠肉したものが1本認
められた。
ク軸は、従来法で製造したものと同等の寸法精度を有
し、且つ、カウンターウェイト部に欠肉は生じていない
ことが確認できた。一方、従来法で製造したクランク軸
では、カウンターウェイトが若干欠肉したものが1本認
められた。
【0048】(実施例2)JIS S45Cを素材鋼とした
断面が97mm×97mmのビレットを1260℃に加
熱した後ロール成形して、クランク軸のフロント部に相
当するビレット先端部位が50mm×50mmの断面と
なるように軸方向への被鍛造材の体積配分を行った。
断面が97mm×97mmのビレットを1260℃に加
熱した後ロール成形して、クランク軸のフロント部に相
当するビレット先端部位が50mm×50mmの断面と
なるように軸方向への被鍛造材の体積配分を行った。
【0049】次いで、これを1200℃で通常の方法に
よって曲げ加工して、従来法による被鍛造材を準備し
た。すなわち、2枚のクランクアーム及びその間のクラ
ンクピン(例えば、クランクアーム1a、1bとクランクピ
ン3a)を1区分として、各区分に相当する被鍛造材の部
位毎にクランク軸の中心軸(X−X軸)から8mmだけ
カウンターウェイト側へずれた形状となるように幅方向
への被鍛造材の体積配分を行った。
よって曲げ加工して、従来法による被鍛造材を準備し
た。すなわち、2枚のクランクアーム及びその間のクラ
ンクピン(例えば、クランクアーム1a、1bとクランクピ
ン3a)を1区分として、各区分に相当する被鍛造材の部
位毎にクランク軸の中心軸(X−X軸)から8mmだけ
カウンターウェイト側へずれた形状となるように幅方向
への被鍛造材の体積配分を行った。
【0050】この後、その被鍛造材を1150℃で通常
の方法で荒鍛造、仕上げ鍛造及びバリ取りを行って、図
4(ロ)に示すような気筒数4、カウンターウェイト数
8のクランク軸を作製した。
の方法で荒鍛造、仕上げ鍛造及びバリ取りを行って、図
4(ロ)に示すような気筒数4、カウンターウェイト数
8のクランク軸を作製した。
【0051】なお、本実施例で用いた断面が97mm×
97mmのビレットは、上記の実施例1で用いた断面が
100mm×100mmのビレットに対して、歩留りを
5%向上させたものである。
97mmのビレットは、上記の実施例1で用いた断面が
100mm×100mmのビレットに対して、歩留りを
5%向上させたものである。
【0052】一方、下記の本発明の方法によって、図4
(ロ)に示すような気筒数4、カウンターウェイト数8
のクランク軸を作製した。
(ロ)に示すような気筒数4、カウンターウェイト数8
のクランク軸を作製した。
【0053】すなわち、先ず、上記の場合と同様に、JI
S S45Cを素材鋼とした断面が97mm×97mmの
ビレットを1260℃に加熱した後ロール成形して、ク
ランク軸のフロント部に相当するビレット先端部位が5
0mm×50mmの断面となるように軸方向の体積配分
を施し、被鍛造材を準備した。次いで、その被鍛造材を
荒鍛造の下金型に対してクランク軸の中心軸(X−X
軸)からカウンターウェイト側へ10mmだけ幅方向に
偏心した位置に設置して荒鍛造し、更に仕上げ鍛造と、
バリ取りを行い、図4(イ)に示すカウンターウェイト
が全て幅方向の同一側に配置した形状の半製品に加工し
た。
S S45Cを素材鋼とした断面が97mm×97mmの
ビレットを1260℃に加熱した後ロール成形して、ク
ランク軸のフロント部に相当するビレット先端部位が5
0mm×50mmの断面となるように軸方向の体積配分
を施し、被鍛造材を準備した。次いで、その被鍛造材を
荒鍛造の下金型に対してクランク軸の中心軸(X−X
軸)からカウンターウェイト側へ10mmだけ幅方向に
偏心した位置に設置して荒鍛造し、更に仕上げ鍛造と、
バリ取りを行い、図4(イ)に示すカウンターウェイト
が全て幅方向の同一側に配置した形状の半製品に加工し
た。
【0054】この後、油圧プレスを用いて1100℃
で、中央部の4枚のクランクアームを固定して、両端の
クランクアームを180度回転させる捩り加工(両端側
の4枚のクランクアーム1a、1b、1g及び1hを180度回
転)を施し、図4(ロ)に示す形状の気筒数4、カウン
ターウェイト数8のクランク軸に仕上げた。
で、中央部の4枚のクランクアームを固定して、両端の
クランクアームを180度回転させる捩り加工(両端側
の4枚のクランクアーム1a、1b、1g及び1hを180度回
転)を施し、図4(ロ)に示す形状の気筒数4、カウン
ターウェイト数8のクランク軸に仕上げた。
【0055】従来法、本発明法のそれぞれについて、各
50本ずつのクランク軸を作製し、外観調査を行った。
50本ずつのクランク軸を作製し、外観調査を行った。
【0056】この結果、本発明の方法で製造したクラン
ク軸は、実施例1における従来法で製造したものと同等
の寸法精度を有し、且つ、カウンターウェイト部に欠肉
は生じていないことが確認できた。すなわち、本発明の
方法によりクランク軸製造の歩留りを5%高めることが
できた。
ク軸は、実施例1における従来法で製造したものと同等
の寸法精度を有し、且つ、カウンターウェイト部に欠肉
は生じていないことが確認できた。すなわち、本発明の
方法によりクランク軸製造の歩留りを5%高めることが
できた。
【0057】一方、従来法で製造したクランク軸では、
50本中全てにカウンターウェイトにおける欠肉が認め
られた。
50本中全てにカウンターウェイトにおける欠肉が認め
られた。
【0058】
【発明の効果】本発明の方法によれば、鍛造の前に被鍛
造材を幅方向へ体積配分するための曲げ加工を行わなく
とも、カウンターウェイト部へ肉(材料)を充満させる
ことができる。このため、クランク軸を歩留り良く製造
することができ、産業上の効果は大きい。
造材を幅方向へ体積配分するための曲げ加工を行わなく
とも、カウンターウェイト部へ肉(材料)を充満させる
ことができる。このため、クランク軸を歩留り良く製造
することができ、産業上の効果は大きい。
【図1】本発明の方法によるクランクアームのカウンタ
ーウェイトが幅方向の同一側に配置するように鍛造され
た形状を示す図である。
ーウェイトが幅方向の同一側に配置するように鍛造され
た形状を示す図である。
【図2】鍛造クランク軸のモデル形状を示す図である。
(イ)は平面図、(ロ)は側面図である。
(イ)は平面図、(ロ)は側面図である。
【図3】図2のモデル形状のクランク軸に対する素材ビ
レット及び曲げ加工後の形状を示す図である。(イ)は
ビレット、(ロ)は曲げ加工後の形状である。
レット及び曲げ加工後の形状を示す図である。(イ)は
ビレット、(ロ)は曲げ加工後の形状である。
【図4】本発明の方法による気筒数4、カウンターウェ
イト数8のクランク軸の製造方法を示す図である。
(イ)は荒鍛造及び仕上げ鍛造を経てバリ取りをした後
の形状、(ロ)は捩り加工をして所要形状に仕上げたク
ランク軸である。
イト数8のクランク軸の製造方法を示す図である。
(イ)は荒鍛造及び仕上げ鍛造を経てバリ取りをした後
の形状、(ロ)は捩り加工をして所要形状に仕上げたク
ランク軸である。
1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h:クランクアーム 1a' 、1b' 、1c' 、1d' :カウンターウェイト 2 、2a、2b、2c、2d、2e:クランクジャーナル 3a、3b、3c、3d:クランクピン 4:クランク軸のフロント部 5:クランク軸のフランジ部
Claims (1)
- 【請求項1】クランクアームのカウンターウェイトが幅
方向の同一側に配置するように鍛造した後、バリ取りを
行い、次いで捩り加工によりクランクアームを回転さ
せ、カウンターウェイトが所定の方向に配置するように
なすことを特徴とするクランク軸の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16206996A JPH105923A (ja) | 1996-06-21 | 1996-06-21 | クランク軸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16206996A JPH105923A (ja) | 1996-06-21 | 1996-06-21 | クランク軸の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH105923A true JPH105923A (ja) | 1998-01-13 |
Family
ID=15747509
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16206996A Pending JPH105923A (ja) | 1996-06-21 | 1996-06-21 | クランク軸の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH105923A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015024801A (ja) * | 2013-06-18 | 2015-02-05 | 日本精工株式会社 | デュアルピニオン式電動パワーステアリング装置用ラック軸及びその製造方法並びにデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置 |
| KR20150097673A (ko) * | 2012-12-17 | 2015-08-26 | 산드빅 마테리알스 테크놀로지 도이칠란트 게엠베하 | 크랭크 구동부를 갖는 필거 롤링 밀 |
-
1996
- 1996-06-21 JP JP16206996A patent/JPH105923A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20150097673A (ko) * | 2012-12-17 | 2015-08-26 | 산드빅 마테리알스 테크놀로지 도이칠란트 게엠베하 | 크랭크 구동부를 갖는 필거 롤링 밀 |
| JP2016511695A (ja) * | 2012-12-17 | 2016-04-21 | サンドヴィック マテリアルズ テクノロジー ドイチュラント ゲーエムベーハー | クランク駆動部を有するピルガー圧延機 |
| JP2015024801A (ja) * | 2013-06-18 | 2015-02-05 | 日本精工株式会社 | デュアルピニオン式電動パワーステアリング装置用ラック軸及びその製造方法並びにデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置 |
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