JPH105939A - 連続鋳造用タンデイッシュ内溶鋼の介在物除去方法 - Google Patents
連続鋳造用タンデイッシュ内溶鋼の介在物除去方法Info
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- JPH105939A JPH105939A JP18271496A JP18271496A JPH105939A JP H105939 A JPH105939 A JP H105939A JP 18271496 A JP18271496 A JP 18271496A JP 18271496 A JP18271496 A JP 18271496A JP H105939 A JPH105939 A JP H105939A
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Landscapes
- Continuous Casting (AREA)
- Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 連続鋳造用タンデイッシュ内における溶鋼の
流れ状態を制御して微小介在物の浮上分離を行なう。 【解決手段】 連続鋳造時に溶鋼中の介在物をタンデイ
ッシュ内で浮上分離する方法において、定常時のタンデ
イッシュへの溶鋼注入量V(m3/分)、タンデイッシュ
内溶鋼流最狭部の移動方向に直角の断面積S(m2)、溶
鋼流路の溶鋼深さH(m)、注入、流出両ノズル中心間
水平距離L(m)が下記条件, V/S = 0.28〜0.50m/分、 L/H =
5〜10 を満足するようにタンデイッシュ内溶鋼流を制御するこ
とからなる連続鋳造用タンデイッシュの介在物除去方法
を提供する。
流れ状態を制御して微小介在物の浮上分離を行なう。 【解決手段】 連続鋳造時に溶鋼中の介在物をタンデイ
ッシュ内で浮上分離する方法において、定常時のタンデ
イッシュへの溶鋼注入量V(m3/分)、タンデイッシュ
内溶鋼流最狭部の移動方向に直角の断面積S(m2)、溶
鋼流路の溶鋼深さH(m)、注入、流出両ノズル中心間
水平距離L(m)が下記条件, V/S = 0.28〜0.50m/分、 L/H =
5〜10 を満足するようにタンデイッシュ内溶鋼流を制御するこ
とからなる連続鋳造用タンデイッシュの介在物除去方法
を提供する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は溶鋼の連続鋳造にお
いて、タンデイッシュ内溶鋼の介在物を効果的に浮上、
分離するための連続鋳造用タンデイッシュ内溶鋼の介在
物除去方法に関する。
いて、タンデイッシュ内溶鋼の介在物を効果的に浮上、
分離するための連続鋳造用タンデイッシュ内溶鋼の介在
物除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】溶鋼の連続鋳造において、溶鋼中の介在
物がスラブその他の製品に巻き込まれて品質欠陥の原因
になり、加工性、機械的性質にも悪影響を与える。した
がって介在物の除去に多大の努力が払われ、従来から数
多くの提案がなされて来た。その主なものは(a)タン
デイッシュ内の溶鋼流路を工夫して介在物を浮上させる
方法、(b)タンデイッシュ内に設けたCaO系耐火物
に介在物を吸収させ、分離する方法、(c)電磁力によ
る鋳型内での介在物分離等であるが、経費的には(a)
が最も得策と考えられている。
物がスラブその他の製品に巻き込まれて品質欠陥の原因
になり、加工性、機械的性質にも悪影響を与える。した
がって介在物の除去に多大の努力が払われ、従来から数
多くの提案がなされて来た。その主なものは(a)タン
デイッシュ内の溶鋼流路を工夫して介在物を浮上させる
方法、(b)タンデイッシュ内に設けたCaO系耐火物
に介在物を吸収させ、分離する方法、(c)電磁力によ
る鋳型内での介在物分離等であるが、経費的には(a)
が最も得策と考えられている。
【0003】溶鋼流路を工夫する(a)の方法にもタン
デイッシュ形状の改善、例えば特開平7−132354
号公報の溶鋼注入部、流出部の溶鋼深さ、およびそれら
と水平移動部との位置関係の適正化による介在物除去法
がある。また、特開平7−144261号公報は溶鋼が
タンデイッシュ内壁へ衝突することによって起こる乱流
で微小介在物を凝集させ、次の貯湯部で浮上させる分離
法を開示している。さらに3重堰配置の適正化による除
去法が特開平7−132353号公報に示されている。
デイッシュ形状の改善、例えば特開平7−132354
号公報の溶鋼注入部、流出部の溶鋼深さ、およびそれら
と水平移動部との位置関係の適正化による介在物除去法
がある。また、特開平7−144261号公報は溶鋼が
タンデイッシュ内壁へ衝突することによって起こる乱流
で微小介在物を凝集させ、次の貯湯部で浮上させる分離
法を開示している。さらに3重堰配置の適正化による除
去法が特開平7−132353号公報に示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】精錬技術の進歩によ
り、溶鋼中に存在する介在物の量は近年著しく減少して
おり、鋳造時まで残留する介在物は微細で分離しがたい
部分の割合が増える状況にある。一方、製品に要求され
る品質はますます厳しくなり、以前、問題であった10
0μmオ−ダ−の介在物が現在では数10μm、更にはサ
ブミクロンオ−ダ−の介在物を問題にし、事実それが製
品の用途を制限する場合も生じている。このような微小
介在物の除去をタンデイッシュ内で行なうには従来方式
の堰はあまり有効ではなく、場合によっては堰の存在が
返って逆効果になることもある。すなわち、堰を越えた
溶鋼は流速を増して堰の下流に乱れを生じ、下堰では表
面まで浮上した介在物を乱流に巻き込み、上堰では介在
物を再度下方に拡散させるとともに溶鋼流の水平分速度
も増加して、介在物が早めに流出領域へ到達してしまう
ことになる。
り、溶鋼中に存在する介在物の量は近年著しく減少して
おり、鋳造時まで残留する介在物は微細で分離しがたい
部分の割合が増える状況にある。一方、製品に要求され
る品質はますます厳しくなり、以前、問題であった10
0μmオ−ダ−の介在物が現在では数10μm、更にはサ
ブミクロンオ−ダ−の介在物を問題にし、事実それが製
品の用途を制限する場合も生じている。このような微小
介在物の除去をタンデイッシュ内で行なうには従来方式
の堰はあまり有効ではなく、場合によっては堰の存在が
返って逆効果になることもある。すなわち、堰を越えた
溶鋼は流速を増して堰の下流に乱れを生じ、下堰では表
面まで浮上した介在物を乱流に巻き込み、上堰では介在
物を再度下方に拡散させるとともに溶鋼流の水平分速度
も増加して、介在物が早めに流出領域へ到達してしまう
ことになる。
【0005】特に、一定の鋳造速度では、先鍋の終わり
に始まるタンデイッシュ内溶鋼深さの低下によって、下
堰上部の溶鋼溢流部分の面積はさらに縮小し、堰の存在
に伴う前記悪影響はますます増大することになる。さら
に湯面回復のため、後鍋が定常時より注湯量を増加する
から、このような溶鋼流の乱れが非定常時の製品に介在
物が急増する大きな原因になっている。
に始まるタンデイッシュ内溶鋼深さの低下によって、下
堰上部の溶鋼溢流部分の面積はさらに縮小し、堰の存在
に伴う前記悪影響はますます増大することになる。さら
に湯面回復のため、後鍋が定常時より注湯量を増加する
から、このような溶鋼流の乱れが非定常時の製品に介在
物が急増する大きな原因になっている。
【0006】堰は元来、溶鋼に滞留時間の延長と上昇流
を与えて介在物を液面まで運び、これを液面の鋼滓に吸
収させることを目的にするが、前記効果が確実に作用す
るのは浮力が大きい大型の介在物に対してである。しか
し、数10μmオ−ダ−以下の微小介在物の場合は、介
在物は浮力を受けながらも溶鋼に押され、溶鋼と殆んど
同じ流動状態にあると考えられるので、小さい浮力を有
効に利用するには溶鋼の過剰な流動は出来るだけ抑制さ
れる必要がある。すなわち、タンデイッシュの中では取
鍋から注湯される注入側(上流)から鋳型への流出側
(下流)へ向かって溶鋼が流れの穏やかな層流を形成
し、この間に介在物が溶鋼との比重差によって表面に浮
上するのが理想的である。ただし、そのためにタンデイ
ッシュが大型化するのでは耐火材のみならず、維持、整
備等付随する諸経費の増加を来すことになるので、溶鋼
通路断面積、およびそこを流れる溶鋼の流速、注入ノズ
ルと流出ノズル間の距離、溶鋼の深さ等を最適化して、
前記タンデイッシュ内溶鋼の穏やかな流れと、それによ
る介在物の除去が可能な限りの小型タンデイッシュで実
現されなければならない。特に、溶鋼流路に堰が存在す
る場合は、堰による溶鋼流の乱れを可能な限り低減し、
大型のみならず、微小介在物の浮上をも可能にする堰部
の溶鋼溢流速度の限界を知ることが大切である。
を与えて介在物を液面まで運び、これを液面の鋼滓に吸
収させることを目的にするが、前記効果が確実に作用す
るのは浮力が大きい大型の介在物に対してである。しか
し、数10μmオ−ダ−以下の微小介在物の場合は、介
在物は浮力を受けながらも溶鋼に押され、溶鋼と殆んど
同じ流動状態にあると考えられるので、小さい浮力を有
効に利用するには溶鋼の過剰な流動は出来るだけ抑制さ
れる必要がある。すなわち、タンデイッシュの中では取
鍋から注湯される注入側(上流)から鋳型への流出側
(下流)へ向かって溶鋼が流れの穏やかな層流を形成
し、この間に介在物が溶鋼との比重差によって表面に浮
上するのが理想的である。ただし、そのためにタンデイ
ッシュが大型化するのでは耐火材のみならず、維持、整
備等付随する諸経費の増加を来すことになるので、溶鋼
通路断面積、およびそこを流れる溶鋼の流速、注入ノズ
ルと流出ノズル間の距離、溶鋼の深さ等を最適化して、
前記タンデイッシュ内溶鋼の穏やかな流れと、それによ
る介在物の除去が可能な限りの小型タンデイッシュで実
現されなければならない。特に、溶鋼流路に堰が存在す
る場合は、堰による溶鋼流の乱れを可能な限り低減し、
大型のみならず、微小介在物の浮上をも可能にする堰部
の溶鋼溢流速度の限界を知ることが大切である。
【0007】本願発明の目的は連続鋳造用タンデイッシ
ュにおいて、溶鋼中に介在する微小介在物が溶鋼面に浮
上し、分離されることを可能にするタンデイッシュ内溶
鋼流の制御と、それを可能な限りの小型タンデイッシュ
で実現する方法を提供することにある。
ュにおいて、溶鋼中に介在する微小介在物が溶鋼面に浮
上し、分離されることを可能にするタンデイッシュ内溶
鋼流の制御と、それを可能な限りの小型タンデイッシュ
で実現する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】溶鋼の連続鋳造時に溶鋼
中の介在物をタンデイッシュ内で浮上させる方法におい
て、上記課題は鋳造定常時のタンデイッシュへの溶鋼注
入量(流出量)V(m3/分)、タンデイッシュ内溶鋼流
最狭部の断面積S(m2)、溶鋼深さH(m)、注入ノズ
ルと流出ノズルそれぞれ中心間の水平距離L(m)が溶
鋼流路の最狭部において下記の条件、
中の介在物をタンデイッシュ内で浮上させる方法におい
て、上記課題は鋳造定常時のタンデイッシュへの溶鋼注
入量(流出量)V(m3/分)、タンデイッシュ内溶鋼流
最狭部の断面積S(m2)、溶鋼深さH(m)、注入ノズ
ルと流出ノズルそれぞれ中心間の水平距離L(m)が溶
鋼流路の最狭部において下記の条件、
【0009】V/S = 0.28〜0.50m/分、
L/H = 5〜10
L/H = 5〜10
【0010】を満足するようにタンデイッシュ内溶鋼流
を制御することからなる連続鋳造用タンデイッシュ内溶
鋼の介在物除去方法によって解決することができる。
を制御することからなる連続鋳造用タンデイッシュ内溶
鋼の介在物除去方法によって解決することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1および2の平面略図と側断面
略図にもとづいて本願発明の実施形態を説明する。図に
は一か所の下堰が示されているが、複数の堰を設置する
場合も同様に考えればよい。また、図3は堰を設置しな
い場合を示す。1はタンデイッシュ外殻ケ−ス、2は耐
火材である。溶鋼は取鍋(図示せず)から注入ノズル3
を経てタンデイッシュに注入され、タンデイッシュ内を
移動して、流出ノズル4から鋳型(図示せず)に注入さ
れる。
略図にもとづいて本願発明の実施形態を説明する。図に
は一か所の下堰が示されているが、複数の堰を設置する
場合も同様に考えればよい。また、図3は堰を設置しな
い場合を示す。1はタンデイッシュ外殻ケ−ス、2は耐
火材である。溶鋼は取鍋(図示せず)から注入ノズル3
を経てタンデイッシュに注入され、タンデイッシュ内を
移動して、流出ノズル4から鋳型(図示せず)に注入さ
れる。
【0012】鋳造定常時のタンデイッシュへの溶鋼注入
量(流出量)をV(m3/分)、タンデイッシュの溶鋼流
路内における最狭部の有効断面積(堰の溢流部分)をS
(m2)とすると、定常時におけるタンデイッシュ内溶鋼
の移動速度(以後、簡単に溶鋼の流速と言うことがあ
る。)が流路の最狭部においてV/S=0.28m/
分、ないしV/S=0.28m/分を下限とするそれに
近い流速とし、取鍋交換の非定常時においても該部の溶
鋼流速が0.28〜0.50m/分の範囲に収まるように
タンデイッシュ内溶鋼流路最狭部の断面積を決定する。
勿論、流速は流れの箇所によって異なるので前記流速は
平均値である。また、溶鋼流路最狭部は具体的には溶鋼
が堰を通過するときの有効断面積を意味するが、流速の
変化を嫌う微小介在物を対象にするときは図3のように
堰は設置せず、この場合は単にタンデイッシュ内に満た
された溶鋼の移動方向に直角の断面積が有効断面積Sに
なる。すなわち、本願発明はタンデイッシュ内における
堰設置の有無を問うものではなく、堰の有無に拘わら
ず、タンデイッシュ内溶鋼流の速度を問題にするもので
ある。
量(流出量)をV(m3/分)、タンデイッシュの溶鋼流
路内における最狭部の有効断面積(堰の溢流部分)をS
(m2)とすると、定常時におけるタンデイッシュ内溶鋼
の移動速度(以後、簡単に溶鋼の流速と言うことがあ
る。)が流路の最狭部においてV/S=0.28m/
分、ないしV/S=0.28m/分を下限とするそれに
近い流速とし、取鍋交換の非定常時においても該部の溶
鋼流速が0.28〜0.50m/分の範囲に収まるように
タンデイッシュ内溶鋼流路最狭部の断面積を決定する。
勿論、流速は流れの箇所によって異なるので前記流速は
平均値である。また、溶鋼流路最狭部は具体的には溶鋼
が堰を通過するときの有効断面積を意味するが、流速の
変化を嫌う微小介在物を対象にするときは図3のように
堰は設置せず、この場合は単にタンデイッシュ内に満た
された溶鋼の移動方向に直角の断面積が有効断面積Sに
なる。すなわち、本願発明はタンデイッシュ内における
堰設置の有無を問うものではなく、堰の有無に拘わら
ず、タンデイッシュ内溶鋼流の速度を問題にするもので
ある。
【0013】次にタンデイッシュ内溶鋼深さH(m)、
注入ノズルと流出ノズルそれぞれ中心間の水平距離(以
後、簡単に注入、流出両ノズル中心間距離と言うことが
ある。)をL(m)とするときの両者の関係は下記の試
験結果からL/H=5〜10とした。
注入ノズルと流出ノズルそれぞれ中心間の水平距離(以
後、簡単に注入、流出両ノズル中心間距離と言うことが
ある。)をL(m)とするときの両者の関係は下記の試
験結果からL/H=5〜10とした。
【0014】(試験例)10〜200μm の中空シリカ
球を擬似介在物として、温水を使ったモデル実験を行っ
た。水モデル実験の結果を以下溶鋼に置き換えて述べ
る。
球を擬似介在物として、温水を使ったモデル実験を行っ
た。水モデル実験の結果を以下溶鋼に置き換えて述べ
る。
【0015】試験1(V/Sの決定) 注入、流出両ノズル中心間の距離L(m)と、通路を流
れる溶鋼の溶鋼深さH(m)の比がL/H=7の状態に
おいて、溶鋼の流速を変えた。すなわち、注入量と流出
量が同じV(m3/分) の定常状態を想定し、該状態を保
持しながらV(m3/分) を変えることで溶鋼の流速V/
S(m/分)を変える。取鍋から注入された溶鋼中の介
在物に対する流出ノズルから鋳片中に流出した介在物の
量的比率を介在物流出指数として、溶鋼の流速V/Sと
の関係を図4に□印で示した。溶鋼の流速V/Sが増加
すると、介在物の流出は増加し、溶鋼の流速V/S=
0.50m/分を越えると急激に増加した。一方、V/
S=0.28m/分以下ではそれ以上の改善はなく、い
たずらに装置が大型化するだけであることを示した。
れる溶鋼の溶鋼深さH(m)の比がL/H=7の状態に
おいて、溶鋼の流速を変えた。すなわち、注入量と流出
量が同じV(m3/分) の定常状態を想定し、該状態を保
持しながらV(m3/分) を変えることで溶鋼の流速V/
S(m/分)を変える。取鍋から注入された溶鋼中の介
在物に対する流出ノズルから鋳片中に流出した介在物の
量的比率を介在物流出指数として、溶鋼の流速V/Sと
の関係を図4に□印で示した。溶鋼の流速V/Sが増加
すると、介在物の流出は増加し、溶鋼の流速V/S=
0.50m/分を越えると急激に増加した。一方、V/
S=0.28m/分以下ではそれ以上の改善はなく、い
たずらに装置が大型化するだけであることを示した。
【0016】次に、流出側の流出量Vを注入側より大き
くするか、注入側の注入量をV=0とする非定常時の状
態を想定し、流出側の流出量V(m3/分) を調節して溶
鋼流速V/S(m/分)を変えたときの介在物流出指数
との関係を同じく図4に■印で示した。ここでは溶鋼が
流出するに伴って溶鋼深さH、溶鋼流断面積Sとも減少
するから、タンデイッシュ内溶鋼(堰がある場合は、特
に堰の溢流部分)の流速は増加する。したがって、介在
物の流出量は定常時に比して相対的に増えるが、傾向は
前記実験と略同じであり、溶鋼流速V/Sが0.50m
/分を越えると介在物の流出量は急増し、一方、0.2
8m/分以下では流速を下げることのそれ以上の効果は
求められなかった。
くするか、注入側の注入量をV=0とする非定常時の状
態を想定し、流出側の流出量V(m3/分) を調節して溶
鋼流速V/S(m/分)を変えたときの介在物流出指数
との関係を同じく図4に■印で示した。ここでは溶鋼が
流出するに伴って溶鋼深さH、溶鋼流断面積Sとも減少
するから、タンデイッシュ内溶鋼(堰がある場合は、特
に堰の溢流部分)の流速は増加する。したがって、介在
物の流出量は定常時に比して相対的に増えるが、傾向は
前記実験と略同じであり、溶鋼流速V/Sが0.50m
/分を越えると介在物の流出量は急増し、一方、0.2
8m/分以下では流速を下げることのそれ以上の効果は
求められなかった。
【0017】更に具体的に述べると、定常状態で注入、
鋳造を速度V(m3/分) で行うとすると、先ず、介在物
除去のそれ以上の改善が望めない溶鋼流速V/S=0.
28m/分から溶鋼流の断面積S(m2)を求め、また、
堰を設置する必要がある場合は堰溢流の有効断面積がS
であるように堰7の高さh(m)が決定される。さら
に、定常時の溶鋼流断面積に相当する溶鋼深さH、およ
び非定常時の限界溶鋼速度、すなわち、V/S=0.5
0m/分における溶鋼流断面積に相当する溶鋼深さH'
をそれぞれ求めておくと、タンデイッシュ内溶鋼流を制
御する際の便利な一指針になる。
鋳造を速度V(m3/分) で行うとすると、先ず、介在物
除去のそれ以上の改善が望めない溶鋼流速V/S=0.
28m/分から溶鋼流の断面積S(m2)を求め、また、
堰を設置する必要がある場合は堰溢流の有効断面積がS
であるように堰7の高さh(m)が決定される。さら
に、定常時の溶鋼流断面積に相当する溶鋼深さH、およ
び非定常時の限界溶鋼速度、すなわち、V/S=0.5
0m/分における溶鋼流断面積に相当する溶鋼深さH'
をそれぞれ求めておくと、タンデイッシュ内溶鋼流を制
御する際の便利な一指針になる。
【0018】すなわち、取鍋交換の非定常時において、
先鍋の終了から始まる溶鋼深さHの減少がH'に達する
前に次鍋の注入が開始されればよい。その間、溶鋼流断
面積Sも減少するから、溶鋼流速V/Sは増大するが、
前記溶鋼深さH'に達した時が溶鋼流速V/S=0.50
m/分の限界値であり、次鍋開始までに許容される時間
の限界値に相当する。以上のよな操作によって非定常時
にあっても、介在物が鋳型へ移行するのを抑え、鋳片の
介在物流出指数の急激な増加を避けることができる。ま
た、同じタンデイッシュで仮に生産量増加のため、注入
速度V(m3/分) を変えるときも、V変化の限界はV/
S=0.50m/分である。このようにタンデイッシュ
内溶鋼流制御における主要な変数、V、H、SはV/S
による表現によって各変数の個々の変動が吸収され、制
御条件が溶鋼の流速V/Sだけで規制できることにな
る。
先鍋の終了から始まる溶鋼深さHの減少がH'に達する
前に次鍋の注入が開始されればよい。その間、溶鋼流断
面積Sも減少するから、溶鋼流速V/Sは増大するが、
前記溶鋼深さH'に達した時が溶鋼流速V/S=0.50
m/分の限界値であり、次鍋開始までに許容される時間
の限界値に相当する。以上のよな操作によって非定常時
にあっても、介在物が鋳型へ移行するのを抑え、鋳片の
介在物流出指数の急激な増加を避けることができる。ま
た、同じタンデイッシュで仮に生産量増加のため、注入
速度V(m3/分) を変えるときも、V変化の限界はV/
S=0.50m/分である。このようにタンデイッシュ
内溶鋼流制御における主要な変数、V、H、SはV/S
による表現によって各変数の個々の変動が吸収され、制
御条件が溶鋼の流速V/Sだけで規制できることにな
る。
【0019】試験2(L/Hの決定) 介在物が溶鋼流の影響を受けることなく、溶鋼との比重
差で浮上するとき、溶鋼流路の底にある介在物が表面5
まで浮上する時間が、注入、流出両ノズル中心間距離L
を溶鋼が移動する時間に等しければ介在物は除去可能で
あり、これが介在物除去の限界である。定常状態におけ
る溶鋼中の介在物上昇速度をR(m/分)とすると、介
在物浮上時間の限界は、 H/R = L/(V/S) これを書き直して、 L/H = (V/S)/R 装置規模の影響を避けるために、溶鋼の水平方向移動速
度に対する介在物の上昇速度の比を無次元項L/Hで表
現すると、(V/S)は試験1から定常時において(V
/S)=0.28(m/分)と決定された。一方、試験
1の装置において流出ノズル位置を調節し、もしくは溶
鋼流断面積Sを一定に保持しながら溶鋼流路幅を変え
て、溶鋼深さHを変えることによって、L/Hを変え、
それと介在物流出量の関係を求めた結果が図5である。
図5からL/H=5〜10を採用して上式に代入する
と、 R = 0.28/5〜10 = 0.056〜0.028(m/分)
差で浮上するとき、溶鋼流路の底にある介在物が表面5
まで浮上する時間が、注入、流出両ノズル中心間距離L
を溶鋼が移動する時間に等しければ介在物は除去可能で
あり、これが介在物除去の限界である。定常状態におけ
る溶鋼中の介在物上昇速度をR(m/分)とすると、介
在物浮上時間の限界は、 H/R = L/(V/S) これを書き直して、 L/H = (V/S)/R 装置規模の影響を避けるために、溶鋼の水平方向移動速
度に対する介在物の上昇速度の比を無次元項L/Hで表
現すると、(V/S)は試験1から定常時において(V
/S)=0.28(m/分)と決定された。一方、試験
1の装置において流出ノズル位置を調節し、もしくは溶
鋼流断面積Sを一定に保持しながら溶鋼流路幅を変え
て、溶鋼深さHを変えることによって、L/Hを変え、
それと介在物流出量の関係を求めた結果が図5である。
図5からL/H=5〜10を採用して上式に代入する
と、 R = 0.28/5〜10 = 0.056〜0.028(m/分)
【0020】この結果と図5を併せ考えると、注入、流
出両ノズル中心間距離Lを10Hにとれば定常時におい
て流路底から毎分2.8cmの速度で上昇する微小介在
物を含めて80〜90%の介在物が除去し得ることにな
る。注入、流出両ノズル中心間距離Lが5Hの場合は、
凝集して浮力が付いた介在物が流路底から5.6cm/
分の速度で上昇するときが定常時における限界である
が、それを含めて介在物の略50%が除去できる。
出両ノズル中心間距離Lを10Hにとれば定常時におい
て流路底から毎分2.8cmの速度で上昇する微小介在
物を含めて80〜90%の介在物が除去し得ることにな
る。注入、流出両ノズル中心間距離Lが5Hの場合は、
凝集して浮力が付いた介在物が流路底から5.6cm/
分の速度で上昇するときが定常時における限界である
が、それを含めて介在物の略50%が除去できる。
【0021】L/Hが10以上になると、介在物除去効
果の更なる改善は望めず、装置が大型化して経費増大を
来すだけである。また、L/Hが5以下になると介在物
は浮上しきれず、流出部の流れ6に誘引されて製品中に
流出する介在物が急激に増加するようになる。
果の更なる改善は望めず、装置が大型化して経費増大を
来すだけである。また、L/Hが5以下になると介在物
は浮上しきれず、流出部の流れ6に誘引されて製品中に
流出する介在物が急激に増加するようになる。
【0022】以上、本願発明はタンデイッシュ内の溶鋼
滞留時間、すなわち、溶鋼が注入ノズルからタンデイッ
シュに注入され、流出ノズルから流出するまでの間に介
在物を浮上させ、分離することができるタンデイッシュ
内溶鋼流の条件を提供するものであるが、該溶鋼流の条
件はさらに、タンデイッシュ内溶鋼の流速V/Sの規制
と、注入、流出両ノズル中心間距離Lと溶鋼深さHの
比、L/Hの規制とからなり、特に微小介在物に対し
て、溶鋼の流速V/Sが微小介在物の浮上を妨げないよ
うに,穏やかな、望ましくは層流状態であることを要求
している。そのため、例えば100μmないしそれ以上
の大型介在物が溶鋼中に存在し、堰による溶鋼の上昇流
が大型介在物の除去に有効な場合を除き、堰は特に必要
ではない。しかし、堰の設置が必要な場合は、溶鋼通過
のための堰部の有効断面積が溶鋼流の断面積Sとなり、
該断面積Sをもってタンデイッシュ内溶鋼流の前記二つ
の規制が達成されなければならない。
滞留時間、すなわち、溶鋼が注入ノズルからタンデイッ
シュに注入され、流出ノズルから流出するまでの間に介
在物を浮上させ、分離することができるタンデイッシュ
内溶鋼流の条件を提供するものであるが、該溶鋼流の条
件はさらに、タンデイッシュ内溶鋼の流速V/Sの規制
と、注入、流出両ノズル中心間距離Lと溶鋼深さHの
比、L/Hの規制とからなり、特に微小介在物に対し
て、溶鋼の流速V/Sが微小介在物の浮上を妨げないよ
うに,穏やかな、望ましくは層流状態であることを要求
している。そのため、例えば100μmないしそれ以上
の大型介在物が溶鋼中に存在し、堰による溶鋼の上昇流
が大型介在物の除去に有効な場合を除き、堰は特に必要
ではない。しかし、堰の設置が必要な場合は、溶鋼通過
のための堰部の有効断面積が溶鋼流の断面積Sとなり、
該断面積Sをもってタンデイッシュ内溶鋼流の前記二つ
の規制が達成されなければならない。
【0023】
【実施例】 (実施例1)ステンレス鋼の連続鋳造において、タンデ
イッシュへの溶鋼注入量(鋳造速度)V=0.2m3/
分、堰は設置せず、タンデイッシュ内溶鋼の流速(移動
速度)V/S=0.28m/分となるようにタンデイッ
シュ内溶鋼の移動方向に直角の断面積S=0.71m2
とし、またL/H(注入、流出両ノズル中心間水平距離
/溶鋼深さ)=7に採った。取鍋交換時におけるタンデ
イッシュ内溶鋼の限界流速V/S=0.50m/分に相
当する溶鋼流断面積S=0.40m2 、もしくは該溶鋼
流断面積に相当する溶鋼深さH’を予め測定しておき、
該断面積もしくは溶鋼深さになる前に、次鍋の注入を始
めるようにした。
イッシュへの溶鋼注入量(鋳造速度)V=0.2m3/
分、堰は設置せず、タンデイッシュ内溶鋼の流速(移動
速度)V/S=0.28m/分となるようにタンデイッ
シュ内溶鋼の移動方向に直角の断面積S=0.71m2
とし、またL/H(注入、流出両ノズル中心間水平距離
/溶鋼深さ)=7に採った。取鍋交換時におけるタンデ
イッシュ内溶鋼の限界流速V/S=0.50m/分に相
当する溶鋼流断面積S=0.40m2 、もしくは該溶鋼
流断面積に相当する溶鋼深さH’を予め測定しておき、
該断面積もしくは溶鋼深さになる前に、次鍋の注入を始
めるようにした。
【0024】以上のタンデイッシュ内溶鋼流の制御条件
で、仕上げ脱炭、成分調整されたステンレス溶鋼を取鍋
からタンデイッシュを経て鋳型に注入した。連々鋳回数
を10チャ−ジとし、品質確認のためのスラブサンプル
を全チャ−ジにおいて、定常時と、非定常時に相当する
部分から10m毎に採取した。スラブサンプルの品質検
査は、スラブを鋳造方向に30mm間隔に切り出し、鏡
面研磨した断面を観察して、介在物個数を大きさ別に調
査した。結果を図6に全チャ−ジサンプルの平均値で、
定常部、非定常部別に示した。
で、仕上げ脱炭、成分調整されたステンレス溶鋼を取鍋
からタンデイッシュを経て鋳型に注入した。連々鋳回数
を10チャ−ジとし、品質確認のためのスラブサンプル
を全チャ−ジにおいて、定常時と、非定常時に相当する
部分から10m毎に採取した。スラブサンプルの品質検
査は、スラブを鋳造方向に30mm間隔に切り出し、鏡
面研磨した断面を観察して、介在物個数を大きさ別に調
査した。結果を図6に全チャ−ジサンプルの平均値で、
定常部、非定常部別に示した。
【0025】非定常時はタンデイッシュ内で溶鋼流速が
増加し、サンプル中の介在物個数は増加するが、溶鋼流
速の最大限界値内に制御されているので、定常時に較べ
て極端に増加するようなことはない。すなわち、非定常
時においても製品品質の低下を極力避けるためには、タ
ンデイッシュ内溶鋼流が以上のように制御されることが
必要である。
増加し、サンプル中の介在物個数は増加するが、溶鋼流
速の最大限界値内に制御されているので、定常時に較べ
て極端に増加するようなことはない。すなわち、非定常
時においても製品品質の低下を極力避けるためには、タ
ンデイッシュ内溶鋼流が以上のように制御されることが
必要である。
【0026】(実施例2)仕上げ脱炭、成分調整したス
テンレス鋼の連続鋳造において、実施例1と同様、タン
デイッシュへの溶鋼注入量V=0.2m3/分、L/H
(注入、流出両ノズル中心間距離/溶鋼深さ)=7とし
た。ただし、タンデイッシュ内の溶鋼流速がV/S=
0.5m/分となるように溶鋼通路を調整し、堰は設置
せず、溶鋼流の断面積S=0.4m2 において試験し
た。実施例1と同じようにスラブサンプルを採取し、品
質調査方法、調査結果の表示方法も実施例1同様にし
て、結果を図7に示した。
テンレス鋼の連続鋳造において、実施例1と同様、タン
デイッシュへの溶鋼注入量V=0.2m3/分、L/H
(注入、流出両ノズル中心間距離/溶鋼深さ)=7とし
た。ただし、タンデイッシュ内の溶鋼流速がV/S=
0.5m/分となるように溶鋼通路を調整し、堰は設置
せず、溶鋼流の断面積S=0.4m2 において試験し
た。実施例1と同じようにスラブサンプルを採取し、品
質調査方法、調査結果の表示方法も実施例1同様にし
て、結果を図7に示した。
【0027】タンデイッシュ内通路の溶鋼流速V/S=
0.5m/分は最も望ましい流速制御条件下における非
定常時溶鋼流の限界溶鋼流速であるから、該実施例にお
ける非定常時の状態は前記限界溶鋼流速を越えた領域に
ある。したがって図7の定常部が図6の非定常部の、し
かも該非定常部の限界値を継続した状態に相当し、当然
の結果として介在物個数は増加した。
0.5m/分は最も望ましい流速制御条件下における非
定常時溶鋼流の限界溶鋼流速であるから、該実施例にお
ける非定常時の状態は前記限界溶鋼流速を越えた領域に
ある。したがって図7の定常部が図6の非定常部の、し
かも該非定常部の限界値を継続した状態に相当し、当然
の結果として介在物個数は増加した。
【0028】(実施例3)実施例1と同じステンレス鋼
の連続鋳造において、操作条件を調整してL/H(注
入、流出両ノズル中心間水平距離/溶鋼深さ)=9と
し、また、高さhの下堰を注入ノズル中心から下流Dの
位置に設置した。タンデイッシュへの溶鋼注入量V=
0.23m3/分、下堰の高さh=0.6Hとて定常時の堰
溢流10の有効面積=0.80m2、定常時の溶鋼の堰溢
流速度V/S=0.28m/分、非定常時においても0.
5m/分を越えないように次鍋で溶鋼を補給した。堰の
設置位置Dは注入、流出両ノズル間距離Lに対し、D/
L=1/10とした。連々鋳回数10チャ−ジのスラブ
サンプルの採取、品質調査方法は総て実施例1と同様に
して図8に示した。
の連続鋳造において、操作条件を調整してL/H(注
入、流出両ノズル中心間水平距離/溶鋼深さ)=9と
し、また、高さhの下堰を注入ノズル中心から下流Dの
位置に設置した。タンデイッシュへの溶鋼注入量V=
0.23m3/分、下堰の高さh=0.6Hとて定常時の堰
溢流10の有効面積=0.80m2、定常時の溶鋼の堰溢
流速度V/S=0.28m/分、非定常時においても0.
5m/分を越えないように次鍋で溶鋼を補給した。堰の
設置位置Dは注入、流出両ノズル間距離Lに対し、D/
L=1/10とした。連々鋳回数10チャ−ジのスラブ
サンプルの採取、品質調査方法は総て実施例1と同様に
して図8に示した。
【0029】結果は極めて良好で、非定常時においても
10μm以下の微小介在物個数は略10個で、粒径10
0μm以上の大型介在物は勿論、100μm以下の介在物
の浮上にも最も効果的なタンデイッシュの条件であり、
溶鋼流の制御方法であることが判った。
10μm以下の微小介在物個数は略10個で、粒径10
0μm以上の大型介在物は勿論、100μm以下の介在物
の浮上にも最も効果的なタンデイッシュの条件であり、
溶鋼流の制御方法であることが判った。
【0030】溶鋼注入部8は堰の有無に拘わらず、乱流
状態にあるが、下堰7は乱流領域を限定するとともに、
この領域への介在物の滞留を長引かせて、乱流による微
小介在物の凝集を助長する効果がある。すなわち、堰に
よる上昇流9が介在物を再度乱流域に巻き込む作用をす
るが、堰の設置位置と注入、流出両ノズル間距離の比、
D/Lは小さい方が乱流が激しく、領域も狭いので、下
流への影響は少なくて済む。一方、滞留時間を延ばして
介在物の凝集を図る場合は或る程度D/Lが大きい方が
よい。上記堰の設置位置は以上を加味して決定した。
状態にあるが、下堰7は乱流領域を限定するとともに、
この領域への介在物の滞留を長引かせて、乱流による微
小介在物の凝集を助長する効果がある。すなわち、堰に
よる上昇流9が介在物を再度乱流域に巻き込む作用をす
るが、堰の設置位置と注入、流出両ノズル間距離の比、
D/Lは小さい方が乱流が激しく、領域も狭いので、下
流への影響は少なくて済む。一方、滞留時間を延ばして
介在物の凝集を図る場合は或る程度D/Lが大きい方が
よい。上記堰の設置位置は以上を加味して決定した。
【0031】(実施例4)L/H(注入、流出両ノズル
中心間水平距離/溶鋼深さ)=5とした以外、実施例3
と同じ条件下で、仕上げ脱炭、成分調整したステンレス
鋼の連続鋳造を行った。連々鋳回数10チャ−ジのサン
プルの採取、品質調査方法は実施例1と同様に行った。
結果を図9に示した。L/H=5は許容値の下限で、タ
ンデイッシュを小型化し得る限界である。そのため、図
8の結果に較べて鋳片に移行する介在物量はやや増加す
る傾向にあるが、サンプル中の介在物個数は以下述べる
比較例に較べると遙かに少ない。
中心間水平距離/溶鋼深さ)=5とした以外、実施例3
と同じ条件下で、仕上げ脱炭、成分調整したステンレス
鋼の連続鋳造を行った。連々鋳回数10チャ−ジのサン
プルの採取、品質調査方法は実施例1と同様に行った。
結果を図9に示した。L/H=5は許容値の下限で、タ
ンデイッシュを小型化し得る限界である。そのため、図
8の結果に較べて鋳片に移行する介在物量はやや増加す
る傾向にあるが、サンプル中の介在物個数は以下述べる
比較例に較べると遙かに少ない。
【0032】(比較例1)実施例と同じステンレス鋼に
ついて、連々鋳回数10チャ−ジの連続鋳造を行った。
タンデイッシュの溶鋼通路を調整して、タンデイッシュ
への溶鋼注入量V=0.2m3/分、定常時の溶鋼流速V
/S=0.6m/分であるように溶鋼流の断面積S=0.
33m2 、L/H(注入、流出両ノズル中心間水平距離
/溶鋼深さ)=7とし、堰は設置しない条件とした。実
施例1と同様に試験し、結果を図10に全チャ−ジのサ
ンプルの平均値で、定常部、非定常部別に示した。
ついて、連々鋳回数10チャ−ジの連続鋳造を行った。
タンデイッシュの溶鋼通路を調整して、タンデイッシュ
への溶鋼注入量V=0.2m3/分、定常時の溶鋼流速V
/S=0.6m/分であるように溶鋼流の断面積S=0.
33m2 、L/H(注入、流出両ノズル中心間水平距離
/溶鋼深さ)=7とし、堰は設置しない条件とした。実
施例1と同様に試験し、結果を図10に全チャ−ジのサ
ンプルの平均値で、定常部、非定常部別に示した。
【0033】許容限界以上のタンデイッシュ内の溶鋼流
速が介在物を鋳型に持ち込む主要原因であることを明確
に示している。非定常時は勿論、定常時においてもサン
プル中の介在物個数は実施例の略2倍、ないしそれ以上
であった。
速が介在物を鋳型に持ち込む主要原因であることを明確
に示している。非定常時は勿論、定常時においてもサン
プル中の介在物個数は実施例の略2倍、ないしそれ以上
であった。
【0034】(比較例2)タンデイッシュへの溶鋼注入
量V=0.2m3/分、定常時の溶鋼流速V/S=0.4m
/分であるように溶鋼流の断面積S=0.50m2 、L
/H(注入、流出両ノズル中心間水平距離/溶鋼深さ)
=4とし、堰は設置しない条件とした。実施例1と同じ
ステンレス鋼について、連々鋳回数10チャ−ジの連続
鋳造を行い、結果を図11に全チャ−ジサンプルの平均
値で、定常部、非定常部別に示した。
量V=0.2m3/分、定常時の溶鋼流速V/S=0.4m
/分であるように溶鋼流の断面積S=0.50m2 、L
/H(注入、流出両ノズル中心間水平距離/溶鋼深さ)
=4とし、堰は設置しない条件とした。実施例1と同じ
ステンレス鋼について、連々鋳回数10チャ−ジの連続
鋳造を行い、結果を図11に全チャ−ジサンプルの平均
値で、定常部、非定常部別に示した。
【0035】該比較例はL/H(注入、流出両ノズル中
心間水平距離/溶鋼深さ)=4の条件が許容範囲から外
れた例であるが、溶鋼流速V/S=0.4m/分と規制
されているので、溶鋼深さHではなく、注入、流出両ノ
ズル中心間水平距離Lが不足する場合である。図10に
類似した結果で、タンデイッシュ内の溶鋼の移動距離
(滞留時間)の不足が介在物浮上に十分な時間を与えて
いないことを示し、溶鋼流速と同じ程度に介在物浮上に
影響することが判明した。
心間水平距離/溶鋼深さ)=4の条件が許容範囲から外
れた例であるが、溶鋼流速V/S=0.4m/分と規制
されているので、溶鋼深さHではなく、注入、流出両ノ
ズル中心間水平距離Lが不足する場合である。図10に
類似した結果で、タンデイッシュ内の溶鋼の移動距離
(滞留時間)の不足が介在物浮上に十分な時間を与えて
いないことを示し、溶鋼流速と同じ程度に介在物浮上に
影響することが判明した。
【0036】
【発明の効果】溶鋼中の微小介在物を溶鋼との比重差だ
けで浮上させるのに必要なタンデイッシュ内溶鋼の穏や
かな流れを可能な限り小型のタンデイッシュで実現する
諸条件を決定した。これによって100μm以上の介在
物は勿論、従来、不十分であった数10μm以下の微小
介在物まで浮上分離させることが出来る。さらに、非定
常時の極端な品質低下も防止できるので、製品品質およ
び歩留りの向上と同時にコスト低下に大きく寄与するこ
とができる。
けで浮上させるのに必要なタンデイッシュ内溶鋼の穏や
かな流れを可能な限り小型のタンデイッシュで実現する
諸条件を決定した。これによって100μm以上の介在
物は勿論、従来、不十分であった数10μm以下の微小
介在物まで浮上分離させることが出来る。さらに、非定
常時の極端な品質低下も防止できるので、製品品質およ
び歩留りの向上と同時にコスト低下に大きく寄与するこ
とができる。
【図1】堰を設置したタンデイッシュ平面略図である。
【図2】図1のX−X線矢視断面略図である。
【図3】堰が無い場合のタンデイッシュ側面断面略図で
ある。
ある。
【図4】タンデイッシュ内溶鋼流速V/Sと介在物流出
指数の関係を示す図である。
指数の関係を示す図である。
【図5】注入、流出両ノズル中心間水平距離と溶鋼深さ
の比L/Hと介在物流出指数の関係を示す図である。
の比L/Hと介在物流出指数の関係を示す図である。
【図6】実施例1におけるサンプル中の流出介在物を調
査した結果を示す図である。
査した結果を示す図である。
【図7】実施例2におけるサンプル中の流出介在物を調
査した結果を示す図である。
査した結果を示す図である。
【図8】実施例3におけるサンプル中の流出介在物を調
査した結果を示す図である。
査した結果を示す図である。
【図9】実施例4におけるサンプル中の流出介在物を調
査した結果を示す図である。
査した結果を示す図である。
【図10】比較例1におけるサンプル中の流出介在物を
調査した結果を示す図である。
調査した結果を示す図である。
【図11】比較例2におけるサンプル中の流出介在物を
調査した結果を示す図である。
調査した結果を示す図である。
1 タンデイッシュの外殻ケ−ス 2 タンデイッシュの耐火材 3 注入ノズル 4 流出ノズル 5 溶鋼表面の鉱滓層 6 流出ノズル近傍の溶鋼流れ 7 下堰 8 注入ノズル部の乱流域 9 堰による上昇流 10 堰上部の溢流
Claims (1)
- 【請求項1】 溶鋼の連続鋳造において定常時における
タンデイッシュへの溶鋼注入量V(m3/分)、タンデイ
ッシュ内溶鋼流最狭部の移動方向に直角の断面積S
(m2)、溶鋼流路の溶鋼深さH(m)、注入ノズルと流
出ノズルそれぞれ中心間の水平距離L(m)が下記条件
を満足するようにタンデイッシュ内溶鋼流を制御するこ
とからなる連続鋳造用タンデイッシュ内溶鋼の介在物除
去方法。 V/S = 0.28〜0.50m/分、 L/H =
5〜10
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18271496A JPH105939A (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | 連続鋳造用タンデイッシュ内溶鋼の介在物除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18271496A JPH105939A (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | 連続鋳造用タンデイッシュ内溶鋼の介在物除去方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH105939A true JPH105939A (ja) | 1998-01-13 |
Family
ID=16123160
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18271496A Withdrawn JPH105939A (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | 連続鋳造用タンデイッシュ内溶鋼の介在物除去方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH105939A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008178884A (ja) * | 2007-01-23 | 2008-08-07 | Jfe Steel Kk | 鋼の連続鋳造方法 |
-
1996
- 1996-06-25 JP JP18271496A patent/JPH105939A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008178884A (ja) * | 2007-01-23 | 2008-08-07 | Jfe Steel Kk | 鋼の連続鋳造方法 |
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| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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