JPH106083A - フラックス入りワイヤの製造方法 - Google Patents
フラックス入りワイヤの製造方法Info
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- JPH106083A JPH106083A JP17730496A JP17730496A JPH106083A JP H106083 A JPH106083 A JP H106083A JP 17730496 A JP17730496 A JP 17730496A JP 17730496 A JP17730496 A JP 17730496A JP H106083 A JPH106083 A JP H106083A
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- wire
- die
- flux
- wire drawing
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 フラックス充填率および鉄粉率の高い細径フ
ラックス入りワイヤを伸線するに際し、断線が防止で
き、高能率で設備費も経済的なフラックス入りワイヤの
製造方法を提供する。 【解決手段】 フラックス入りワイヤの製造方法におい
て、重量比で10〜80%の鉄粉を含むフラックスを鋼
管の内部に重量比で12〜25%充填したワイヤ素線を
順次、一次伸線、焼鈍、ローラダイス伸線、ダイス伸線
を行い、所望の細径に伸線する。また、カセットローラ
ダイス伸線をしたワイヤをダイス伸線でフラックス密度
が増加しない外径まで伸線する。
ラックス入りワイヤを伸線するに際し、断線が防止で
き、高能率で設備費も経済的なフラックス入りワイヤの
製造方法を提供する。 【解決手段】 フラックス入りワイヤの製造方法におい
て、重量比で10〜80%の鉄粉を含むフラックスを鋼
管の内部に重量比で12〜25%充填したワイヤ素線を
順次、一次伸線、焼鈍、ローラダイス伸線、ダイス伸線
を行い、所望の細径に伸線する。また、カセットローラ
ダイス伸線をしたワイヤをダイス伸線でフラックス密度
が増加しない外径まで伸線する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶接用フラックス
入りワイヤの製造方法において、フラックス充填率(ワ
イヤ全体に対するフラックスの重量比)および鉄粉率
(フラックス中の鉄粉の重量比)が高い特に細径で継ぎ
目無しの金属製のワイヤを製造する方法に関する。
入りワイヤの製造方法において、フラックス充填率(ワ
イヤ全体に対するフラックスの重量比)および鉄粉率
(フラックス中の鉄粉の重量比)が高い特に細径で継ぎ
目無しの金属製のワイヤを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フラックス入り継ぎ目無しワイヤの製造
方法は、特公昭45−30937号公報で開示されてい
るように、約13mm外径の鋼管にフラックスを振動充
填し、一次伸線で約3mmに加工した後、軟化焼鈍、銅
めっきを施し、さらに孔ダイスによる伸線(以下、ダイ
ス伸線と称する。)で約1mmの所定の細径に伸線加工
する方法が一般的である。一次伸線は、ダイス伸線と3
ロール方式ミルによる伸線(以下、3ロール伸線と称す
る。)が用いられている。3ロール伸線は、小径の3個
のロールを駆動して圧延する方法であり、ダイス伸線に
比較して能率は良いが、比較的小径寸法の伸線は困難で
ある。
方法は、特公昭45−30937号公報で開示されてい
るように、約13mm外径の鋼管にフラックスを振動充
填し、一次伸線で約3mmに加工した後、軟化焼鈍、銅
めっきを施し、さらに孔ダイスによる伸線(以下、ダイ
ス伸線と称する。)で約1mmの所定の細径に伸線加工
する方法が一般的である。一次伸線は、ダイス伸線と3
ロール方式ミルによる伸線(以下、3ロール伸線と称す
る。)が用いられている。3ロール伸線は、小径の3個
のロールを駆動して圧延する方法であり、ダイス伸線に
比較して能率は良いが、比較的小径寸法の伸線は困難で
ある。
【0003】銅めっきは、ワイヤの防錆、溶接性の改善
効果のために施されているもので、用途によっては必ず
しも必要ない。
効果のために施されているもので、用途によっては必ず
しも必要ない。
【0004】ところがフラックスの充填率が高くなるほ
どワイヤ断面に占める外皮材の割合が少なくなり、ダイ
スを通過した後のワイヤ引張強さに比較してダイス伸線
に要する力の割合が高くなる。また、フラックス中の鉄
粉の割合(以下、重量比で鉄粉率と称する。)が高くな
ると、ダイス伸線時の外皮内のフラックスの流動性が悪
化し、鉄粉が塊状(以下、クラスターと称する。)にな
り、外皮に食い込み、外皮の延性を大幅に低下させて、
ダイス伸線時に破断し易くする。
どワイヤ断面に占める外皮材の割合が少なくなり、ダイ
スを通過した後のワイヤ引張強さに比較してダイス伸線
に要する力の割合が高くなる。また、フラックス中の鉄
粉の割合(以下、重量比で鉄粉率と称する。)が高くな
ると、ダイス伸線時の外皮内のフラックスの流動性が悪
化し、鉄粉が塊状(以下、クラスターと称する。)にな
り、外皮に食い込み、外皮の延性を大幅に低下させて、
ダイス伸線時に破断し易くする。
【0005】断線した時、伸線速度が大きいほど、断線
ワイヤのダイス抜け数が多くなるため、再度ワイヤのダ
イス通しが必要な数が増加する。ダイス通しのためには
ダイス毎にワイヤ先端を細くする加工が必要であり、長
時間を要する。また、経験的に伸線速度が大きいほど断
線しやすいことが分かっている。以上の理由から、断線
しやすいワイヤの伸線は、伸線速度を通常の20〜70
%も速度ダウンを余儀なくされる。
ワイヤのダイス抜け数が多くなるため、再度ワイヤのダ
イス通しが必要な数が増加する。ダイス通しのためには
ダイス毎にワイヤ先端を細くする加工が必要であり、長
時間を要する。また、経験的に伸線速度が大きいほど断
線しやすいことが分かっている。以上の理由から、断線
しやすいワイヤの伸線は、伸線速度を通常の20〜70
%も速度ダウンを余儀なくされる。
【0006】また、1次伸線後外皮の軟化および脱水素
処理を目的として焼鈍を行うが、温度を高くして短時間
の焼鈍条件にすると外皮材が軟らかくなりすぎてダイス
伸線時にフラックス中に空隙が発生しやすくなり、断線
の発生につながる。したがって、断線しやすいワイヤの
焼鈍温度は550℃付近の低温で外皮を軟らかくしすぎ
ない程度行うので、脱水素のために8時間近くの長時間
を要している。
処理を目的として焼鈍を行うが、温度を高くして短時間
の焼鈍条件にすると外皮材が軟らかくなりすぎてダイス
伸線時にフラックス中に空隙が発生しやすくなり、断線
の発生につながる。したがって、断線しやすいワイヤの
焼鈍温度は550℃付近の低温で外皮を軟らかくしすぎ
ない程度行うので、脱水素のために8時間近くの長時間
を要している。
【0007】以上のように、高充填率、高鉄粉率のフラ
ックス入りワイヤは、細径になると断線し易くなり、生
産性を著しく阻害していた。
ックス入りワイヤは、細径になると断線し易くなり、生
産性を著しく阻害していた。
【0008】最近の溶接は、自動化が進み、造船、タン
ク建設等の溶接においては、開先が狭く、高速度の溶接
機が開発され溶接能率を著しく向上させている。これら
の溶接に使用される溶接ワイヤとしては、高能率な溶接
ができ、スパッタが少なく、ビード形状が美しい等の特
徴を有するフラックス入りワイヤが格段に優れている。
ク建設等の溶接においては、開先が狭く、高速度の溶接
機が開発され溶接能率を著しく向上させている。これら
の溶接に使用される溶接ワイヤとしては、高能率な溶接
ができ、スパッタが少なく、ビード形状が美しい等の特
徴を有するフラックス入りワイヤが格段に優れている。
【0009】これらのフラックス入りワイヤは、溶着金
属を増すために鉄粉を10%以上含む金属粉を主体とし
たフラックス成分となり、かつ溶着速度を上げるために
フラックスの充填率は12%以上が必要となる。また、
使用されるワイヤ外径は、0.8〜1.6mmと細径に
なってきている。
属を増すために鉄粉を10%以上含む金属粉を主体とし
たフラックス成分となり、かつ溶着速度を上げるために
フラックスの充填率は12%以上が必要となる。また、
使用されるワイヤ外径は、0.8〜1.6mmと細径に
なってきている。
【0010】このようにフラックス充填率および鉄粉率
の高い細径フラックス入りワイヤの需要は増加する傾向
にあり、高品質のワイヤを多量供給するには伸線時の断
線防止が大きな課題である。
の高い細径フラックス入りワイヤの需要は増加する傾向
にあり、高品質のワイヤを多量供給するには伸線時の断
線防止が大きな課題である。
【0011】そこで断線のない伸線方法として特公平1
ー29638号公報にローラダイスを使用する伸線方法
(以下、ローラダイス伸線と称する。)が開示されてい
る。ローラダイスを用いると、ころがり摩擦となって外
部摩擦が小さくなり、ワイヤ素線に無理な力が作用しな
い。また、楕円形状の孔形ローラにより断面形状を変化
させながら加工を行うため、フラックスの破砕効果があ
り、クラスターの発生防止効果があると考えられる。以
上の効果により断線を防止できる。
ー29638号公報にローラダイスを使用する伸線方法
(以下、ローラダイス伸線と称する。)が開示されてい
る。ローラダイスを用いると、ころがり摩擦となって外
部摩擦が小さくなり、ワイヤ素線に無理な力が作用しな
い。また、楕円形状の孔形ローラにより断面形状を変化
させながら加工を行うため、フラックスの破砕効果があ
り、クラスターの発生防止効果があると考えられる。以
上の効果により断線を防止できる。
【0012】しかし、ローラダイスは、ワイヤの捻れ防
止の必要上、小径の孔形ローラと小径のニードルベアリ
ングを用いて単位ローラ間の距離を著しく小さくしてい
るため、ベアリングのシールが不十分である。また、実
公昭58ー38314号公報に開示されているようにベ
アリング部の冷却が空冷しかできず、高速化すると、グ
リースが流出し、ベアリングの焼き付きが生じるため、
せいぜい約400mpmの伸線速度しか出せない。一
方、断線が問題とならないワイヤのダイス伸線では80
0mpm以上の速度で伸線している。また、ローラダイ
ス伸線は、ローラダイス費用が高く、キャプスタンがダ
イス毎に必要であるために設備費が高く、スペースも多
くいる欠点がある。
止の必要上、小径の孔形ローラと小径のニードルベアリ
ングを用いて単位ローラ間の距離を著しく小さくしてい
るため、ベアリングのシールが不十分である。また、実
公昭58ー38314号公報に開示されているようにベ
アリング部の冷却が空冷しかできず、高速化すると、グ
リースが流出し、ベアリングの焼き付きが生じるため、
せいぜい約400mpmの伸線速度しか出せない。一
方、断線が問題とならないワイヤのダイス伸線では80
0mpm以上の速度で伸線している。また、ローラダイ
ス伸線は、ローラダイス費用が高く、キャプスタンがダ
イス毎に必要であるために設備費が高く、スペースも多
くいる欠点がある。
【0013】このようにフラックス充填率および鉄粉率
の高い細径フラックス入りワイヤを伸線するには能率を
犠牲にしたり、設備の高いものを使用しているため、製
造コストが高くなっていた。
の高い細径フラックス入りワイヤを伸線するには能率を
犠牲にしたり、設備の高いものを使用しているため、製
造コストが高くなっていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、フラックス
充填率および鉄粉率の高い特に細径フラックス入り継ぎ
目無しワイヤを伸線する際に、ダイス伸線では断線が生
じ生産性が著しく悪い、断線が防止できるローラダイス
では伸線速度が遅く設備費が高い、という欠点を解決
し、断線が防止でき、ローラダイス伸線よりも能率が良
く、設備費も経済的であるフラックス入りワイヤの製造
方法を提供することを目的とする。
充填率および鉄粉率の高い特に細径フラックス入り継ぎ
目無しワイヤを伸線する際に、ダイス伸線では断線が生
じ生産性が著しく悪い、断線が防止できるローラダイス
では伸線速度が遅く設備費が高い、という欠点を解決
し、断線が防止でき、ローラダイス伸線よりも能率が良
く、設備費も経済的であるフラックス入りワイヤの製造
方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、フラックス入りワイヤの製造方法において、重量
比で10〜80%の鉄粉を含むフラックスを鋼管の内部
に重量比で12〜25%充填したワイヤ素線を順次、一
次伸線、焼鈍、ローラダイス伸線、ダイス伸線を行い、
所望の細径に伸線する。
ろは、フラックス入りワイヤの製造方法において、重量
比で10〜80%の鉄粉を含むフラックスを鋼管の内部
に重量比で12〜25%充填したワイヤ素線を順次、一
次伸線、焼鈍、ローラダイス伸線、ダイス伸線を行い、
所望の細径に伸線する。
【0016】また、ローラダイス伸線をしたワイヤをダ
イス伸線でフラックス密度が増加しない外径まで伸線す
ることにある。
イス伸線でフラックス密度が増加しない外径まで伸線す
ることにある。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。
【0018】図1は、鉄粉率60%のフラックスを充填
率15%に充填した鋼管を3ロール伸線で外径3.2m
mまで伸線し、550℃で8時間の焼鈍後、ダイス伸線
とローラダイス伸線で外径1.2mmのワイヤ径に伸線
した時のフラックス密度を調査したものである。3ロー
ル伸線で外径3.2mmまで伸線するとフラックス密度
は約5g/ccまで増加する。ダイス伸線のフラックス
密度は外径2.0mmまでは減少して約4g/ccとな
る。しかし、さらに細径に伸線するとフラックス密度は
増加し始め、外径1.2mmでほぼダイス伸線スタート
時の密度に近くなる。
率15%に充填した鋼管を3ロール伸線で外径3.2m
mまで伸線し、550℃で8時間の焼鈍後、ダイス伸線
とローラダイス伸線で外径1.2mmのワイヤ径に伸線
した時のフラックス密度を調査したものである。3ロー
ル伸線で外径3.2mmまで伸線するとフラックス密度
は約5g/ccまで増加する。ダイス伸線のフラックス
密度は外径2.0mmまでは減少して約4g/ccとな
る。しかし、さらに細径に伸線するとフラックス密度は
増加し始め、外径1.2mmでほぼダイス伸線スタート
時の密度に近くなる。
【0019】この理由は、3ロール伸線後に焼鈍をする
ため、主として外皮材が軟化し、伸びやすくなること、
また、図2に示すようにフラックス2の流動性が悪い部
分に空隙3を生じることが原因で初期のダイス伸線では
フラックス密度が減少する。その後さらにダイス伸線す
ると、図3に示すように空隙3の部分で外皮材1の肉厚
が厚くなり、フラックス密度の大きい部分で外皮材の肉
厚は薄くなる。さらにダイス伸線すると、外皮材が加工
硬化してフラックスが圧延されてフラックス密度は上昇
することによる。
ため、主として外皮材が軟化し、伸びやすくなること、
また、図2に示すようにフラックス2の流動性が悪い部
分に空隙3を生じることが原因で初期のダイス伸線では
フラックス密度が減少する。その後さらにダイス伸線す
ると、図3に示すように空隙3の部分で外皮材1の肉厚
が厚くなり、フラックス密度の大きい部分で外皮材の肉
厚は薄くなる。さらにダイス伸線すると、外皮材が加工
硬化してフラックスが圧延されてフラックス密度は上昇
することによる。
【0020】これに対して、ローラダイス伸線のフラッ
クス密度は外径1.8mmまで変化なく、外径1.8m
mを超えると僅かに増加する。
クス密度は外径1.8mmまで変化なく、外径1.8m
mを超えると僅かに増加する。
【0021】図4は、外皮材1内にフラックス2が充填
されているワイヤのL断面の肉厚分布を示す。このよう
な肉厚分布はL断面研磨、またはX線撮影で得られる。
所定のL断面長さ内の最大肉厚と最小肉厚を測定し、最
大肉厚を最小肉厚で除した値をP値と定義する。P値が
1.5を超えると断線しやすくなる。
されているワイヤのL断面の肉厚分布を示す。このよう
な肉厚分布はL断面研磨、またはX線撮影で得られる。
所定のL断面長さ内の最大肉厚と最小肉厚を測定し、最
大肉厚を最小肉厚で除した値をP値と定義する。P値が
1.5を超えると断線しやすくなる。
【0022】前述のダイスおよびローラダイス伸線によ
る伸線時のL方向断面長さ100mm内のP値は図5に
示すように、ダイス伸線では外径2.4mm以下になる
と急激に大きくなり、ローラダイス伸線では外径1.6
mm以下で少し大きくなった。
る伸線時のL方向断面長さ100mm内のP値は図5に
示すように、ダイス伸線では外径2.4mm以下になる
と急激に大きくなり、ローラダイス伸線では外径1.6
mm以下で少し大きくなった。
【0023】また、P値が増加すると断線が生じやすく
なるのは、最小肉厚部に局部的に加工歪みが集中し、延
性が低下するためと考えられる。ここで注目すべきは図
5のダイス伸線のP値が急激に増加する外径は1.8m
mからであるが、これは図1のダイス伸線のフラックス
密度が増加する外径に一致する点である。したがって、
P値の増加は、フラックス密度が一旦低下した後に増加
することと関係していることがわかる。
なるのは、最小肉厚部に局部的に加工歪みが集中し、延
性が低下するためと考えられる。ここで注目すべきは図
5のダイス伸線のP値が急激に増加する外径は1.8m
mからであるが、これは図1のダイス伸線のフラックス
密度が増加する外径に一致する点である。したがって、
P値の増加は、フラックス密度が一旦低下した後に増加
することと関係していることがわかる。
【0024】ローラダイス伸線ではP値の増加は少な
い。ローラダイスの場合は、孔形ローラによる楕円形状
の繰り返しによる引抜き加工であること、転がり摩擦で
引き抜き力が小さいことなどが考えられる。
い。ローラダイスの場合は、孔形ローラによる楕円形状
の繰り返しによる引抜き加工であること、転がり摩擦で
引き抜き力が小さいことなどが考えられる。
【0025】したがって、前記メカニズムからダイス伸
線でP値を増加させないためには、フラックス密度が低
下した後に、さらに伸線してフラックス密度を増加させ
ないことである。
線でP値を増加させないためには、フラックス密度が低
下した後に、さらに伸線してフラックス密度を増加させ
ないことである。
【0026】よって、焼鈍後にフラックス密度の低下し
ないローラダイス伸線を行い、その後、ローラダイス伸
線よりも伸線速度が高いダイス伸線でフラックス密度が
低下した後にフラックス密度が増加しない外径までの範
囲内で伸線すれば、P値を増加させることがないので断
線することなく生産能率の良い伸線が可能となる。
ないローラダイス伸線を行い、その後、ローラダイス伸
線よりも伸線速度が高いダイス伸線でフラックス密度が
低下した後にフラックス密度が増加しない外径までの範
囲内で伸線すれば、P値を増加させることがないので断
線することなく生産能率の良い伸線が可能となる。
【0027】また、ローラダイス伸線をダイス伸線でP
値が1.5以下にとどまる外径までの範囲内で伸線すれ
ば断線することなく伸線できる。
値が1.5以下にとどまる外径までの範囲内で伸線すれ
ば断線することなく伸線できる。
【0028】次に、充填率15%、鉄粉率60%のフラ
ックスを充填した鋼管を外径3.2mmまで3ロール伸
線し、焼鈍後、外径2.1mmまでローラダイス伸線
し、次いでダイス伸線で外径1.2mmのワイヤ径に伸
線した場合の各径でのフラックス密度を調査した結果を
図6に、P値の変化を図7に示す。外径2.1mmまで
ローラダイス伸線すれば、その後のダイス伸線ではフラ
ックス密度が低下した後増加するまでの範囲内で外径
1.2mmまで伸線可能で、P値の増加を抑制でき、断
線を防止できる。
ックスを充填した鋼管を外径3.2mmまで3ロール伸
線し、焼鈍後、外径2.1mmまでローラダイス伸線
し、次いでダイス伸線で外径1.2mmのワイヤ径に伸
線した場合の各径でのフラックス密度を調査した結果を
図6に、P値の変化を図7に示す。外径2.1mmまで
ローラダイス伸線すれば、その後のダイス伸線ではフラ
ックス密度が低下した後増加するまでの範囲内で外径
1.2mmまで伸線可能で、P値の増加を抑制でき、断
線を防止できる。
【0029】したがってローラダイス伸線とダイス伸線
とを組み合わせて伸線する本発明の方法によれば、ロー
ラダイス伸線は外径2.1mm以下まで使用し、最終外
径1.6mm以下のダイス伸線速度が800〜1000
mpmの時のローラダイス伸線速度は400mpm以下
でよいので現状のローラダイス伸線技術で能率の低下は
ない。また、高価なローラダイス伸線機の台数を少なく
することが可能である。
とを組み合わせて伸線する本発明の方法によれば、ロー
ラダイス伸線は外径2.1mm以下まで使用し、最終外
径1.6mm以下のダイス伸線速度が800〜1000
mpmの時のローラダイス伸線速度は400mpm以下
でよいので現状のローラダイス伸線技術で能率の低下は
ない。また、高価なローラダイス伸線機の台数を少なく
することが可能である。
【0030】さらに、ローラダイス伸線ではP値の増加
が少ないので、3ロール伸線後の焼鈍温度を高くし、か
つ焼鈍時間を短くして脱水素処理をすることが可能であ
り、フラックス入りワイヤの製造時間を大幅に短縮でき
るので、さらに能率的に生産できる。
が少ないので、3ロール伸線後の焼鈍温度を高くし、か
つ焼鈍時間を短くして脱水素処理をすることが可能であ
り、フラックス入りワイヤの製造時間を大幅に短縮でき
るので、さらに能率的に生産できる。
【0031】なお、本発明は、図8に示すようにローラ
ダイス伸線装置とダイス伸線装置を連続にすれば省力化
ができ、生産性も良い。すなわち、供給リール14から
外径3.2mmのワイヤ素線4を供給し、ローラダイス
5で縮径しながらキャプスタン6で引っ張る。ここで
は、ローラダイスは5、7、9、11、キャプスタンは
6、8、10、12の4スタンドの例を示したが、スタ
ンド数は1スタンド当たりのローラダイスの減面率が3
5%以下になるようにして所定の外径が得られるために
必要な数だけ並べる。ここで、減面率は(伸線前のワイ
ヤ断面積ー伸線後のワイヤ断面積)/伸線前のワイヤ断
面積で表す。その後、ダイス伸線装置13で所定の外径
まで伸線し、巻取リール15に巻き取る。ダイス伸線装
置13は、市販の湿式伸線装置である。
ダイス伸線装置とダイス伸線装置を連続にすれば省力化
ができ、生産性も良い。すなわち、供給リール14から
外径3.2mmのワイヤ素線4を供給し、ローラダイス
5で縮径しながらキャプスタン6で引っ張る。ここで
は、ローラダイスは5、7、9、11、キャプスタンは
6、8、10、12の4スタンドの例を示したが、スタ
ンド数は1スタンド当たりのローラダイスの減面率が3
5%以下になるようにして所定の外径が得られるために
必要な数だけ並べる。ここで、減面率は(伸線前のワイ
ヤ断面積ー伸線後のワイヤ断面積)/伸線前のワイヤ断
面積で表す。その後、ダイス伸線装置13で所定の外径
まで伸線し、巻取リール15に巻き取る。ダイス伸線装
置13は、市販の湿式伸線装置である。
【0032】本発明では、溶着金属の量を増加させて溶
接能率を向上させるために、フラックス中に鉄粉を少な
くとも重量比で10%以上含有させることが必要であ
る。しかし、鉄粉の量が多すぎるとフラックスとしての
効果が充分発揮できなくなるので最大重量比を80%と
する。
接能率を向上させるために、フラックス中に鉄粉を少な
くとも重量比で10%以上含有させることが必要であ
る。しかし、鉄粉の量が多すぎるとフラックスとしての
効果が充分発揮できなくなるので最大重量比を80%と
する。
【0033】また、フラックス充填率は、溶着金属の量
で増加させ溶着作業性の能率を高めるためには少なくと
も重量比で12%以上必要であるが、25%を超えると
伸線時に断線が生じ製造が困難となるので最大重量比を
25%とした。なお、溶接作業性の観点からのみすれば
重量比で15〜25%が好ましい。
で増加させ溶着作業性の能率を高めるためには少なくと
も重量比で12%以上必要であるが、25%を超えると
伸線時に断線が生じ製造が困難となるので最大重量比を
25%とした。なお、溶接作業性の観点からのみすれば
重量比で15〜25%が好ましい。
【0034】
【実施例】外径12〜18mm、肉厚1.5〜2.0m
mの鋼管(JIS規格 G3445 STKM11A)
に種々の鉄粉率の異なるフラックスを水ガラスで造粒、
乾燥、整粒して目標充填率に振動充填し、3ロール伸線
で外径3.2mmまで一次伸線し、各種条件で焼鈍後、
銅めっきした。その後、図8に示す装置で、ローラダイ
ス伸線し、ダイス伸線で最終径まで各伸線速度で連続で
伸線して巻き取りリールに巻き取った。この場合のロー
ラダイス伸線速度は400mpm以下とした。
mの鋼管(JIS規格 G3445 STKM11A)
に種々の鉄粉率の異なるフラックスを水ガラスで造粒、
乾燥、整粒して目標充填率に振動充填し、3ロール伸線
で外径3.2mmまで一次伸線し、各種条件で焼鈍後、
銅めっきした。その後、図8に示す装置で、ローラダイ
ス伸線し、ダイス伸線で最終径まで各伸線速度で連続で
伸線して巻き取りリールに巻き取った。この場合のロー
ラダイス伸線速度は400mpm以下とした。
【0035】なお、ダイス伸線最終外径1.2mmの場
合のローラダイス伸線のダイス構成例と減面率は、3.
2mm→2.8mm(23%)→2.45mm(23
%)→2.1mm(27%)→1.8mm(27%)で
ある。スタンド数は4台である。ここでローラダイス伸
線の最終ダイス外径に合わせてローラダイスのダイス構
成およびスタンド数を変更した。
合のローラダイス伸線のダイス構成例と減面率は、3.
2mm→2.8mm(23%)→2.45mm(23
%)→2.1mm(27%)→1.8mm(27%)で
ある。スタンド数は4台である。ここでローラダイス伸
線の最終ダイス外径に合わせてローラダイスのダイス構
成およびスタンド数を変更した。
【0036】ローラダイス伸線後のダイス伸線最終外径
までのダイス数は8〜10ダイス、減面率は1ダイス当
たり6〜13%の湿式伸線で実施した。
までのダイス数は8〜10ダイス、減面率は1ダイス当
たり6〜13%の湿式伸線で実施した。
【0037】各試験における試作量は5トンで、伸線中
の断線有無とダイス伸線終了後のP値を測定した。これ
らの結果をまとめて表1に示す。
の断線有無とダイス伸線終了後のP値を測定した。これ
らの結果をまとめて表1に示す。
【0038】表1中No.1〜No.6が本発明例、N
o.7〜No.12が比較例である。
o.7〜No.12が比較例である。
【0039】本発明例であるNo.1〜No.6は、ロ
ーラダイス伸線をダイス伸線でフラックス密度が増加し
ない外径(1.6〜2.1mm)まで伸線した後にダイ
ス伸線をしたので、P値が1.5以下で、ダイス伸線最
終速度を800〜1000mpmとしても、また焼鈍温
度を高温で短時間としても断線せず極めて満足な結果で
あった。
ーラダイス伸線をダイス伸線でフラックス密度が増加し
ない外径(1.6〜2.1mm)まで伸線した後にダイ
ス伸線をしたので、P値が1.5以下で、ダイス伸線最
終速度を800〜1000mpmとしても、また焼鈍温
度を高温で短時間としても断線せず極めて満足な結果で
あった。
【0040】なお、本発明によって製造したワイヤN
o.1〜No.6を用いて溶接した結果、ワイヤ送給
性、溶接作業性、および溶接品質はいずれも良好であっ
た。
o.1〜No.6を用いて溶接した結果、ワイヤ送給
性、溶接作業性、および溶接品質はいずれも良好であっ
た。
【0041】比較例中No.7〜No.10は、焼鈍後
にローラダイス伸線せずにダイス伸線のみで最終外径ま
で伸線した例である。これらはダイス伸線最終速度を遅
くして伸線したが、鉄粉率、充填率および焼鈍温度が高
くなる程P値が高く、いずれも1.5を超えて断線し
た。
にローラダイス伸線せずにダイス伸線のみで最終外径ま
で伸線した例である。これらはダイス伸線最終速度を遅
くして伸線したが、鉄粉率、充填率および焼鈍温度が高
くなる程P値が高く、いずれも1.5を超えて断線し
た。
【0042】試験No.11およびNo.12は、ロー
ラダイス伸線の最終外径が大きすぎるので、ダイス伸線
最終速度を遅くして伸線したが、ダイス伸線時にフラッ
クス密度が一旦低下した後増加しP値がやや高くなり断
線した。
ラダイス伸線の最終外径が大きすぎるので、ダイス伸線
最終速度を遅くして伸線したが、ダイス伸線時にフラッ
クス密度が一旦低下した後増加しP値がやや高くなり断
線した。
【0043】以上の実施例では銅めっきの例で示した
が、銅めっきを施さないノーめっきワイヤであっても同
様に実施できる。また、一次伸線の仕上がり外径を3.
2mmとしたが、設備等の都合により、これが異なって
もローラダイス伸線後のダイス伸線でフラックス密度の
低下後に上昇がない外径までローラダイス伸線を行へば
断線の問題はない。
が、銅めっきを施さないノーめっきワイヤであっても同
様に実施できる。また、一次伸線の仕上がり外径を3.
2mmとしたが、設備等の都合により、これが異なって
もローラダイス伸線後のダイス伸線でフラックス密度の
低下後に上昇がない外径までローラダイス伸線を行へば
断線の問題はない。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、重量比で10〜80%
の鉄粉を含むフラックスを鋼管の内部に重量比で12〜
25%充填し、ワイヤ素線を細径に伸線加工するフラッ
クス入りワイヤ製造する際に、伸線速度を下げることな
く伸線時の断線をなくすることができる。また、断線抑
制のための長時間焼鈍および伸線速度の低下を必要とし
ないため、省エネルギーと高能率が達成できる。また、
製造工程におけるローラダイス伸線の割合を小さくでき
るため、設備費が経済的である。
の鉄粉を含むフラックスを鋼管の内部に重量比で12〜
25%充填し、ワイヤ素線を細径に伸線加工するフラッ
クス入りワイヤ製造する際に、伸線速度を下げることな
く伸線時の断線をなくすることができる。また、断線抑
制のための長時間焼鈍および伸線速度の低下を必要とし
ないため、省エネルギーと高能率が達成できる。また、
製造工程におけるローラダイス伸線の割合を小さくでき
るため、設備費が経済的である。
【図1】ダイス伸線およびローラダイス伸線による伸線
時のフラックス密度の変化を示す図である。
時のフラックス密度の変化を示す図である。
【図2】ダイス伸線によるフラックス密度低下時のワイ
ヤL断面内のフラックスの挙動を示す図である。
ヤL断面内のフラックスの挙動を示す図である。
【図3】図4のワイヤをさらに伸線し、フラックス密度
が増加する時のワイヤL断面肉厚変化を示す図である。
が増加する時のワイヤL断面肉厚変化を示す図である。
【図4】ワイヤのL断面図を示す図である。
【図5】ダイス伸線およびローラダイス伸線による伸線
時のP値の変化を示す図である。
時のP値の変化を示す図である。
【図6】本発明例による製造過程のフラックス密度の変
化を示す図である。
化を示す図である。
【図7】本発明例による製造過程のP値の変化を示す図
である。
である。
【図8】本発明に使用される伸線装置例を示す図であ
る。
る。
1 外皮材 2 フラックス 3 空隙 4 ワイヤ素線 5、7、9、11 カセットローラダイス 6、8、10、12 キャプスタン 13 ダイス伸線装置 14 供給リール 15 巻取リール
Claims (2)
- 【請求項1】 フラックス入りワイヤの製造方法におい
て、重量比で10〜80%の鉄粉を含むフラックスを鋼
管の内部に重量比で12〜25%充填したワイヤ素線を
順次、一次伸線、焼鈍、ローラダイス伸線、ダイス伸線
を行い、所望の細径に伸線することを特徴とするフラッ
クス入りワイヤの製造方法。 - 【請求項2】 ローラダイス伸線をしたワイヤをダイス
伸線でフラックス密度が増加しない外径まで伸線するこ
とを特徴とする請求項1記載のフラックス入りワイヤの
製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17730496A JPH106083A (ja) | 1996-06-18 | 1996-06-18 | フラックス入りワイヤの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17730496A JPH106083A (ja) | 1996-06-18 | 1996-06-18 | フラックス入りワイヤの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH106083A true JPH106083A (ja) | 1998-01-13 |
Family
ID=16028659
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17730496A Pending JPH106083A (ja) | 1996-06-18 | 1996-06-18 | フラックス入りワイヤの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH106083A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7626139B2 (en) | 2003-08-28 | 2009-12-01 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho | Method for manufacturing seamed flux-cored welding wire |
-
1996
- 1996-06-18 JP JP17730496A patent/JPH106083A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7626139B2 (en) | 2003-08-28 | 2009-12-01 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho | Method for manufacturing seamed flux-cored welding wire |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030909 |