JPH106141A - 軸受用保持器の製造方法 - Google Patents
軸受用保持器の製造方法Info
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- JPH106141A JPH106141A JP17709496A JP17709496A JPH106141A JP H106141 A JPH106141 A JP H106141A JP 17709496 A JP17709496 A JP 17709496A JP 17709496 A JP17709496 A JP 17709496A JP H106141 A JPH106141 A JP H106141A
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- Japan
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- retainer
- glass fiber
- lubricant
- bearing
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- Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】保持器表面のガラス繊維を簡便に除去できると
共に、転動体への潤滑剤の転移をも向上できる軸受用保
持器の製造方法を提供することを課題とする。 【解決手段】ガラス繊維の織布にPTFE樹脂を含浸さ
せた布状の複合材料を、円柱状芯金の周りに、高温高圧
下で所望の外径となるまで巻き付けて積層した後、芯金
を抜くことで製造した円筒状の素材から、所定の保持器
4の形状に成形する。次に、バレル研磨やショットブラ
スト等の手段によって、粒子状の物質を保持器4の表面
に接触させて表面処理を行う。これにより、保持器4表
面のガラス繊維が除去されると同時に転動体への潤滑剤
の転移が向上する。
共に、転動体への潤滑剤の転移をも向上できる軸受用保
持器の製造方法を提供することを課題とする。 【解決手段】ガラス繊維の織布にPTFE樹脂を含浸さ
せた布状の複合材料を、円柱状芯金の周りに、高温高圧
下で所望の外径となるまで巻き付けて積層した後、芯金
を抜くことで製造した円筒状の素材から、所定の保持器
4の形状に成形する。次に、バレル研磨やショットブラ
スト等の手段によって、粒子状の物質を保持器4の表面
に接触させて表面処理を行う。これにより、保持器4表
面のガラス繊維が除去されると同時に転動体への潤滑剤
の転移が向上する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロケットエンジン
に液体水素や液体酸素を送るターボポンプで使用された
り水中などのグリース等の使用が困難な特殊環境下で使
用される軸受に組み込まれる軸受用保持器の製造方法に
関するものである。
に液体水素や液体酸素を送るターボポンプで使用された
り水中などのグリース等の使用が困難な特殊環境下で使
用される軸受に組み込まれる軸受用保持器の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、ロケットエンジン等に使用され
る軸受は、極低温で、且つ、液体水素や液体酸素中で使
用されるために、潤滑油やグリースによる潤滑ができな
い。このため、自己潤滑性のある材料からなる軸受用保
持器が使用され、その保持器から転移される潤滑剤によ
り潤滑が行われる。上記特殊環境下で使用される軸受の
保持器の材料としては、特公平2−20854号公報に
記載されているように、例えば、ガラス繊維で強化され
たポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂が使用
される。
る軸受は、極低温で、且つ、液体水素や液体酸素中で使
用されるために、潤滑油やグリースによる潤滑ができな
い。このため、自己潤滑性のある材料からなる軸受用保
持器が使用され、その保持器から転移される潤滑剤によ
り潤滑が行われる。上記特殊環境下で使用される軸受の
保持器の材料としては、特公平2−20854号公報に
記載されているように、例えば、ガラス繊維で強化され
たポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂が使用
される。
【0003】そして、上記保持器が組み込まれた軸受が
作動すると、転動体が保持器のポケット穴に滑り接触し
て、保持器から転動体に潤滑剤が転移し、ついで、転動
体から軌道輪の軌道面に潤滑剤が転移し、潤滑剤の被膜
が軌道面等に形成され潤滑に供される。
作動すると、転動体が保持器のポケット穴に滑り接触し
て、保持器から転動体に潤滑剤が転移し、ついで、転動
体から軌道輪の軌道面に潤滑剤が転移し、潤滑剤の被膜
が軌道面等に形成され潤滑に供される。
【0004】上記ガラス繊維強化型の複合材料からなる
保持器の製造は、上記公報に記載されているように、ま
ず、機械加工により上記ガラス強化型複合材料を保持器
本体の基本形状である円環状に成形した後、機械加工に
よりポケット穴を開設する。
保持器の製造は、上記公報に記載されているように、ま
ず、機械加工により上記ガラス強化型複合材料を保持器
本体の基本形状である円環状に成形した後、機械加工に
よりポケット穴を開設する。
【0005】このとき、ポケット穴部分では、ガラス繊
維が母材から飛び出してしまうことがあるため、上記従
来の製造方法では、さらに、フッ化水素酸等の溶剤で保
持器表面のガラス繊維を溶解することで、保持器表面か
ら飛び出したガラス繊維を除去し、これによって、転動
体とガラス繊維との接触を防止すると共に、ポケット穴
表面にある自己潤滑性材料(固体潤滑剤:PTFE)と
転動体との接触を良好とし、軸受寿命の延長を図ること
が開示されている。
維が母材から飛び出してしまうことがあるため、上記従
来の製造方法では、さらに、フッ化水素酸等の溶剤で保
持器表面のガラス繊維を溶解することで、保持器表面か
ら飛び出したガラス繊維を除去し、これによって、転動
体とガラス繊維との接触を防止すると共に、ポケット穴
表面にある自己潤滑性材料(固体潤滑剤:PTFE)と
転動体との接触を良好とし、軸受寿命の延長を図ること
が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
従来の軸受用保持器の製造方法では、成形した保持器に
対してフッ化水素酸の処理やその中和、洗浄と表面処理
のための工程が多く煩雑となり、コスト上,不利であ
る。
従来の軸受用保持器の製造方法では、成形した保持器に
対してフッ化水素酸の処理やその中和、洗浄と表面処理
のための工程が多く煩雑となり、コスト上,不利であ
る。
【0007】また、この方法で表面処理された保持器の
ポケット穴表面には、ガラス繊維を除去した部分に多数
の凹部(小孔部)が形成されている。即ち、転動体と滑
り接触するポケット穴表面に多数の凹部が形成されるこ
とで、その分だけ、転動体と固体潤滑剤(PTFE)と
の接触面積が小さくなり、保持器から転動体に転移する
潤滑剤がその分だけ少ないという問題がある。
ポケット穴表面には、ガラス繊維を除去した部分に多数
の凹部(小孔部)が形成されている。即ち、転動体と滑
り接触するポケット穴表面に多数の凹部が形成されるこ
とで、その分だけ、転動体と固体潤滑剤(PTFE)と
の接触面積が小さくなり、保持器から転動体に転移する
潤滑剤がその分だけ少ないという問題がある。
【0008】本発明は、上記のような問題点に着目して
なされたもので、保持器表面のガラス繊維を簡便に除去
できると共に、転動体への潤滑剤の転移をも向上できる
軸受用保持器の製造方法を提供することを課題としてい
る。
なされたもので、保持器表面のガラス繊維を簡便に除去
できると共に、転動体への潤滑剤の転移をも向上できる
軸受用保持器の製造方法を提供することを課題としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の軸受用保持器の製造方法は、自己潤滑性材
料にガラス繊維を加えて強化した複合材料を保持器の形
状に成形した後、その保持器の表面に、粒子状の物質を
接触させて表面処理を行うことを特徴としている。
に、本発明の軸受用保持器の製造方法は、自己潤滑性材
料にガラス繊維を加えて強化した複合材料を保持器の形
状に成形した後、その保持器の表面に、粒子状の物質を
接触させて表面処理を行うことを特徴としている。
【0010】この発明によれば、バレル研磨法やショッ
トブラスト等の手段により、保持器表面に粒子状の物質
を接触させることで、表面に露出したガラス繊維が粒子
状物質に当たって除去されると共に、保持器表面の自己
潤滑性材料が、粒子状物質との接触で塑性変形して伸ば
され、ガラス繊維除去後に形成される保持器表面の凹部
を埋める。
トブラスト等の手段により、保持器表面に粒子状の物質
を接触させることで、表面に露出したガラス繊維が粒子
状物質に当たって除去されると共に、保持器表面の自己
潤滑性材料が、粒子状物質との接触で塑性変形して伸ば
され、ガラス繊維除去後に形成される保持器表面の凹部
を埋める。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。本実施の形態の保持器用素材の
製造は、従来と同様であり、例えば、図1に示すよう
に、ガラス繊維の織布にPTFE樹脂(自己潤滑性材
料、以下固体潤滑剤と呼ぶ)を含浸させた布状の複合材
料1を、適宜,選ばれる径の円柱状芯金2の周りに、高
温高圧下で所望の外径となるまで巻き付けて積層した
後、図2に示すように、芯金2を抜くことで製造され
る。
を参照しつつ説明する。本実施の形態の保持器用素材の
製造は、従来と同様であり、例えば、図1に示すよう
に、ガラス繊維の織布にPTFE樹脂(自己潤滑性材
料、以下固体潤滑剤と呼ぶ)を含浸させた布状の複合材
料1を、適宜,選ばれる径の円柱状芯金2の周りに、高
温高圧下で所望の外径となるまで巻き付けて積層した
後、図2に示すように、芯金2を抜くことで製造され
る。
【0012】そして、この円筒状の素材1から、所定幅
の円環状に切り出し、さらに機械加工により内外径面の
加工及びポケット穴3を開設して、図3に示すように、
所定の保持器4の形状に成形する。
の円環状に切り出し、さらに機械加工により内外径面の
加工及びポケット穴3を開設して、図3に示すように、
所定の保持器4の形状に成形する。
【0013】この状態では、ポケット穴部分を示す要部
断面図である図4に示すように、ガラス繊維の織布の巻
付け方向と直角にポケット穴3が開設させるため、ポケ
ット穴3表面にはガラス繊維が多数露出している。この
状態の保持器4を、図5に示すように、軸受に組み込ん
で使用すると、軸受が作動するときに、保持器4表面に
あるガラス繊維が擦られて転動体5(鋼玉)が転動する
軌道輪6,7の軌道面に落下し、その軌道面が損傷した
り転動体5自体に疵を付けたりすると共に、軌道面に固
体潤滑被膜が形成されにくくなって、軸受の寿命を短く
する原因となる。
断面図である図4に示すように、ガラス繊維の織布の巻
付け方向と直角にポケット穴3が開設させるため、ポケ
ット穴3表面にはガラス繊維が多数露出している。この
状態の保持器4を、図5に示すように、軸受に組み込ん
で使用すると、軸受が作動するときに、保持器4表面に
あるガラス繊維が擦られて転動体5(鋼玉)が転動する
軌道輪6,7の軌道面に落下し、その軌道面が損傷した
り転動体5自体に疵を付けたりすると共に、軌道面に固
体潤滑被膜が形成されにくくなって、軸受の寿命を短く
する原因となる。
【0014】これに対して、本実施の形態では、上記成
形した保持器4に表面処理を施す。その表面処理は、バ
レル研磨やショットブラスト等の手段によって、粒子状
の物質を保持器4の表面に接触させることで行う。
形した保持器4に表面処理を施す。その表面処理は、バ
レル研磨やショットブラスト等の手段によって、粒子状
の物質を保持器4の表面に接触させることで行う。
【0015】保持器4表面に接触した粒子状物質は、露
出しているガラス繊維に当たると、そのガラス繊維を擦
り落とすなどして保持器4表面から除去する。また、粒
子状の物質が保持器4表面の固体潤滑剤部分に当たる
と、その固体潤滑剤部分は、押し伸ばされるように塑性
変形する。このため、ガラス繊維が除去されて形成され
た凹部に塑性変形した固体潤滑剤が入り込み当該凹部を
埋める。この結果、保持器4表面、特にポケット穴3の
表面においては、全面に固体潤滑剤が存在する状態とな
り、転動体5との接触面積が増加する。
出しているガラス繊維に当たると、そのガラス繊維を擦
り落とすなどして保持器4表面から除去する。また、粒
子状の物質が保持器4表面の固体潤滑剤部分に当たる
と、その固体潤滑剤部分は、押し伸ばされるように塑性
変形する。このため、ガラス繊維が除去されて形成され
た凹部に塑性変形した固体潤滑剤が入り込み当該凹部を
埋める。この結果、保持器4表面、特にポケット穴3の
表面においては、全面に固体潤滑剤が存在する状態とな
り、転動体5との接触面積が増加する。
【0016】以上のように、保持器4表面、特にポケッ
ト穴3の表面からガラス繊維が除去されると共に、転動
体5への潤滑剤の転移量を向上させることが可能とな
り、特殊環境下で使用される軸受の寿命が向上する。
ト穴3の表面からガラス繊維が除去されると共に、転動
体5への潤滑剤の転移量を向上させることが可能とな
り、特殊環境下で使用される軸受の寿命が向上する。
【0017】しかも、粒子状の物質を接触させるという
簡単な手段でガラス繊維を除去する表面処理を行うの
で、溶剤等の薬品を使用することなく、しかも簡易かつ
安価に処理を行うことができる。
簡単な手段でガラス繊維を除去する表面処理を行うの
で、溶剤等の薬品を使用することなく、しかも簡易かつ
安価に処理を行うことができる。
【0018】なお、保持器4表面への粒子状物質の接触
による表面加工は、上記バレル研磨法等の限定されな
い。
による表面加工は、上記バレル研磨法等の限定されな
い。
【0019】
【実施例】機械加工により保持器4の形状に成形した状
態での、ポケット穴3表面の状態を走査型電子顕微鏡で
観察すると、図6に示すように、多数のガラス繊維が突
出していることが確認できる。図6の写真中、棒状のも
のがガラス繊維である。
態での、ポケット穴3表面の状態を走査型電子顕微鏡で
観察すると、図6に示すように、多数のガラス繊維が突
出していることが確認できる。図6の写真中、棒状のも
のがガラス繊維である。
【0020】そして、上記保持器4に対して、遠心流動
バレル研磨法によるバレル研磨処理を行い表面処理を実
施する。その詳細を、以下に説明する。機械加工後の上
記保持器4と共に、所定の研磨剤(粒子状の物質)及び
水を、遠心流動バレル研磨機のバレル槽10に入れ、バ
レル槽10に運動を与える。つまり、図8に示すよう
に、バレル槽10をターレット円盤11上に周方向に沿
って等間隔に偶数個(図8では4個)配置した状態で、
ターレット円盤11を回転させ、且つ、バレル槽10自
体は、ターレット円盤11の回転とは逆方向に、ターレ
ットの1回転に対し1回自転させる。
バレル研磨法によるバレル研磨処理を行い表面処理を実
施する。その詳細を、以下に説明する。機械加工後の上
記保持器4と共に、所定の研磨剤(粒子状の物質)及び
水を、遠心流動バレル研磨機のバレル槽10に入れ、バ
レル槽10に運動を与える。つまり、図8に示すよう
に、バレル槽10をターレット円盤11上に周方向に沿
って等間隔に偶数個(図8では4個)配置した状態で、
ターレット円盤11を回転させ、且つ、バレル槽10自
体は、ターレット円盤11の回転とは逆方向に、ターレ
ットの1回転に対し1回自転させる。
【0021】この運動によって、マス(研磨剤と水の混
合物)12は、遠心力によってバレル槽10内壁の旋回
外周側に圧着し、ターレット円盤11の回転方向と同じ
方向に流動することで保持器4を研磨する。
合物)12は、遠心力によってバレル槽10内壁の旋回
外周側に圧着し、ターレット円盤11の回転方向と同じ
方向に流動することで保持器4を研磨する。
【0022】なお、この研磨法では、遠心力により強い
圧接運動が生じるため適切な条件を見いだす必要があ
る。即ち、保持器4に変形を与えずにガラス繊維を除去
するためには、遠心力の設定及び連続運転による発熱防
止のための水交換時期、研磨剤の選定などのバレル研磨
条件の適切な選定が重要である。
圧接運動が生じるため適切な条件を見いだす必要があ
る。即ち、保持器4に変形を与えずにガラス繊維を除去
するためには、遠心力の設定及び連続運転による発熱防
止のための水交換時期、研磨剤の選定などのバレル研磨
条件の適切な選定が重要である。
【0023】そして、使用する研磨剤(粒子状の物質)
としては、酸化アルミニウムが好ましく、その粒度は、
直径が0.1mm〜2mm程度が好ましく、より好ましくは
直径0.3mm〜1.5mmが良いことを確認した。
としては、酸化アルミニウムが好ましく、その粒度は、
直径が0.1mm〜2mm程度が好ましく、より好ましくは
直径0.3mm〜1.5mmが良いことを確認した。
【0024】また、ターレット円盤11等の回転数が高
いと、保持器4に変形を与えたり寸法精度を低下させ
る。反対に、回転数が低いと、処理時間が長くなり生産
性が低下する。そして、許容の寸法精度を確保し且つ所
定の生産性を確保するためには、回転数は、20〜20
0rpm が好ましく、より好ましくは50〜150rpm が
あることを確認した。
いと、保持器4に変形を与えたり寸法精度を低下させ
る。反対に、回転数が低いと、処理時間が長くなり生産
性が低下する。そして、許容の寸法精度を確保し且つ所
定の生産性を確保するためには、回転数は、20〜20
0rpm が好ましく、より好ましくは50〜150rpm が
あることを確認した。
【0025】そして、本実施例では、下記処理条件でバ
レル研磨を実施した。 研磨剤:酸化アルミニウム 研磨剤粒度:0.3〜1.5mm 回転数:60rpm 水交換間隔:4〜5時間 処理時間:12時間 上記バレル研磨処理を行った後のポケット穴3の状態を
走査型電子顕微鏡で観察すると、図7に示すように、表
面から突出していた多数のガラス繊維が、処理後に除去
されていることが確認できる。
レル研磨を実施した。 研磨剤:酸化アルミニウム 研磨剤粒度:0.3〜1.5mm 回転数:60rpm 水交換間隔:4〜5時間 処理時間:12時間 上記バレル研磨処理を行った後のポケット穴3の状態を
走査型電子顕微鏡で観察すると、図7に示すように、表
面から突出していた多数のガラス繊維が、処理後に除去
されていることが確認できる。
【0026】さらに、上記表面処理後の保持器4の固体
潤滑剤の転移効果を確認するために、図9に示すような
摺動試験機を用いて評価した。試験機は、軸10の端に
固定した3/8インチのSUS440C製のボール11
を保持器4に当接して高速回転させるものである。そし
て、上記ボール11を保持器4のポケット穴3に設置
し、ポケット穴3がボール11に当接するようにF=1
kgf の荷重を負荷した状態で、上記ボール11を180
0rpm の回転速度で5分間回転されてみた。
潤滑剤の転移効果を確認するために、図9に示すような
摺動試験機を用いて評価した。試験機は、軸10の端に
固定した3/8インチのSUS440C製のボール11
を保持器4に当接して高速回転させるものである。そし
て、上記ボール11を保持器4のポケット穴3に設置
し、ポケット穴3がボール11に当接するようにF=1
kgf の荷重を負荷した状態で、上記ボール11を180
0rpm の回転速度で5分間回転されてみた。
【0027】その後、上記ポケット穴3の摺動面を、走
査型電子顕微鏡で観察すると、図10に示すように、摺
動部には、ほぼ全面に固形潤滑剤(PTFE)が被着
し、ボール11にも良好に転移していることを確認し
た。
査型電子顕微鏡で観察すると、図10に示すように、摺
動部には、ほぼ全面に固形潤滑剤(PTFE)が被着
し、ボール11にも良好に転移していることを確認し
た。
【0028】比較のために、上記表面処理を行わない保
持器4のポケット穴に対して上記試験機で同一条件で摺
動試験を実施したところ、図11に示すように、摺動面
にはガラス繊維の突出が見られ、ガラス繊維の位置に固
体潤滑剤が被着していないことを確認した。
持器4のポケット穴に対して上記試験機で同一条件で摺
動試験を実施したところ、図11に示すように、摺動面
にはガラス繊維の突出が見られ、ガラス繊維の位置に固
体潤滑剤が被着していないことを確認した。
【0029】更に、上記試験後のボール11表面を金属
顕微鏡で観察すると、上記表面処理をしない保持器4を
試験した場合には、左右方向に微小な疵が検出された
が、上記バレル研磨処理を施した保持器4を試験した場
合には、そのような微小な疵は検出されなかったことも
確認した。
顕微鏡で観察すると、上記表面処理をしない保持器4を
試験した場合には、左右方向に微小な疵が検出された
が、上記バレル研磨処理を施した保持器4を試験した場
合には、そのような微小な疵は検出されなかったことも
確認した。
【0030】このように、ガラス繊維で強化した自己潤
滑性複合材料を機械加工で製造した保持器4の表面に粒
子状物質を接触させるという簡単な表面処理を実施した
軸受用保持器4を組み込んだ軸受では、ポケット穴3か
ら転動体5への固体潤滑剤の転移が良好に行われて、軸
受寿命の延長をすることができる。
滑性複合材料を機械加工で製造した保持器4の表面に粒
子状物質を接触させるという簡単な表面処理を実施した
軸受用保持器4を組み込んだ軸受では、ポケット穴3か
ら転動体5への固体潤滑剤の転移が良好に行われて、軸
受寿命の延長をすることができる。
【0031】しかも、バレル処理等の比較的に簡単な手
段によって、大量に処理ができるため安価に保持器4の
表面を処理することができる。
段によって、大量に処理ができるため安価に保持器4の
表面を処理することができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の軸受
用保持器の製造方法では、ガラス繊維で強化された自己
潤滑性複合部材からなる保持器の表面処理を、簡単な手
段によって且つ生産性良く実施できるという効果があ
る。
用保持器の製造方法では、ガラス繊維で強化された自己
潤滑性複合部材からなる保持器の表面処理を、簡単な手
段によって且つ生産性良く実施できるという効果があ
る。
【0033】さらに、この保持器を組み込んだ軸受にお
ける保持器からの潤滑剤の転移が向上し、当該保持器を
組み込んだ特殊環境下で使用される軸受の寿命が向上す
るという効果もある。
ける保持器からの潤滑剤の転移が向上し、当該保持器を
組み込んだ特殊環境下で使用される軸受の寿命が向上す
るという効果もある。
【図1】本発明の実施の形態に係る保持器素材の製造の
概要図である。
概要図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る保持器素材を示す図
である。
である。
【図3】本発明の実施の形態に係る保持器を示す斜視図
である。
である。
【図4】図3におけるA−A断面図である。
【図5】保持器を組み込んだ軸受を示す図である。
【図6】表面処理を行う前のポケット穴表面の繊維の形
状を示す写真である。
状を示す写真である。
【図7】本発明の実施の形態に係る表面処理を行った後
のポケット穴表面の繊維の形状を示す写真である。
のポケット穴表面の繊維の形状を示す写真である。
【図8】遠心流動バレル説明図である。
【図9】摺動試験機を示す概略図である。
【図10】本実施例の摺動後のポケット穴表面の繊維の
形状を示す写真である。
形状を示す写真である。
【図11】本実施例の摺動後の比較例のポケット穴表面
繊維の形状を示す写真である。
繊維の形状を示す写真である。
1 複合材料(保持器素材) 3 ポケット穴 4 保持器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新関 心 神奈川県藤沢市鵠沼神明一丁目5番50号 日本精工株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 自己潤滑性材料にガラス繊維を加えて強
化した複合材料を保持器の形状に成形した後、その保持
器の表面に、粒子状の物質を接触させて表面処理を行う
ことを特徴とする軸受用保持器の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17709496A JPH106141A (ja) | 1996-06-17 | 1996-06-17 | 軸受用保持器の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17709496A JPH106141A (ja) | 1996-06-17 | 1996-06-17 | 軸受用保持器の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH106141A true JPH106141A (ja) | 1998-01-13 |
Family
ID=16025036
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17709496A Pending JPH106141A (ja) | 1996-06-17 | 1996-06-17 | 軸受用保持器の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH106141A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003525753A (ja) * | 1999-06-11 | 2003-09-02 | エヌエスケイ−アールエイチピー ヨーロピアン テクノロジー カンパニー リミテッド | 転動素子軸受の改善方法 |
| CN102513900A (zh) * | 2011-10-28 | 2012-06-27 | 大连海事大学 | 表面微刻蚀和微粒复合填充的气缸套内表面强化方法 |
| CN103878703A (zh) * | 2014-03-18 | 2014-06-25 | 广州大学 | 一种耐磨合金钢工件表面的强化研磨方法 |
-
1996
- 1996-06-17 JP JP17709496A patent/JPH106141A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003525753A (ja) * | 1999-06-11 | 2003-09-02 | エヌエスケイ−アールエイチピー ヨーロピアン テクノロジー カンパニー リミテッド | 転動素子軸受の改善方法 |
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