JPH1061549A - 可変容量圧縮機 - Google Patents

可変容量圧縮機

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Publication number
JPH1061549A
JPH1061549A JP8223977A JP22397796A JPH1061549A JP H1061549 A JPH1061549 A JP H1061549A JP 8223977 A JP8223977 A JP 8223977A JP 22397796 A JP22397796 A JP 22397796A JP H1061549 A JPH1061549 A JP H1061549A
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JP
Japan
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pressure
crank chamber
suction
control valve
passage
Prior art date
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Pending
Application number
JP8223977A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaki Ota
太田  雅樹
Hisakazu Kobayashi
久和 小林
Masaru Hamazaki
勝 濱崎
Masayoshi Hori
真嘉 堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
Application filed by Toyoda Automatic Loom Works Ltd filed Critical Toyoda Automatic Loom Works Ltd
Priority to JP8223977A priority Critical patent/JPH1061549A/ja
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  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可変容量圧縮機において、大吐出容量の圧縮
運転時に、駆動シャフトの回転数が所定値以上となった
とき、簡単な構成で吐出容量を減少制御して、圧縮負荷
の低減を図り、耐久性を向上可能にする。 【解決手段】 吐出圧領域13bとクランク室15とを
連通する昇圧通路24、またはクランク室15と吸入圧
領域13aとを連通する放圧通路のいずれか一方に、差
圧弁31を設ける。クランク室15の圧力と吸入圧領域
13aの圧力との差圧が所定値以上になったとき、差圧
弁31が作動してクランク室15の圧力が上昇され、吐
出容量が減少されるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば車両空調
装置に使用される可変容量圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の可変容量圧縮機として
は、次のような構成のものが知られている。すなわち、
ハウジングの内部にクランク室が形成されるとともに、
駆動シャフトが回転可能に支持されている。ハウジング
の一部を構成するシリンダブロックには複数のシリンダ
ボアが形成され、各シリンダボア内にはピストンが往復
動可能に収容されている。クランク室内において駆動シ
ャフトにはカムプレートが一体回転可能かつ揺動可能に
装着され、そのカムプレートの周縁が各ピストンに係留
されている。そして、容量制御弁により、クランク室内
の圧力とシリンダボア内の圧力とのピストンを介した差
圧を変更し、その差圧に応じてカムプレートの傾角を変
更して、吐出容量を制御するように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
可変容量圧縮機においては、カムプレートが大傾角状態
に配置され、大吐出容量の圧縮運転が行われているとき
に、車両エンジン等の外部駆動源の回転数が高まって、
駆動シャフトが高速回転されることがある。このような
場合には、圧縮負荷が急激に増大し、圧縮機内の摺動部
のPv値(摺接面間の面圧と摺動速度との積の値)が大
きく上昇して、その摺動部、ひいては圧縮機の使用寿命
の低下を招くという問題があった。
【0004】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、大吐出容量の圧縮運転時に、駆動シャフ
トの回転が所定値を越えて高まったとき、簡単な構成に
より吐出容量を減少させて、圧縮負荷の低減を図り、耐
久性の向上可能な可変容量圧縮機を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明では、ハウジングの内部に
クランク室を形成するとともに駆動シャフトを回転可能
に支持し、ハウジングの一部を構成するシリンダブロッ
クにはシリンダボアを形成し、そのシリンダボア内には
ピストンを往復動可能に収容し、前記駆動シャフトには
カムプレートを一体回転可能かつ揺動可能に支持し、容
量制御弁の開度調整に基づいてクランク室の圧力とシリ
ンダボア内の圧力との前記ピストンを介した差圧を変更
し、その差圧に応じてカムプレートの傾角を変更して吐
出容量を制御するようにした可変容量圧縮機において、
吐出圧領域とクランク室とを連通する昇圧通路、また
は、クランク室と吸入圧領域とを連通する放圧通路のい
ずれか一方には、クランク室の圧力と吸入圧領域の圧力
との差圧が所定値以上になったときに、吐出容量を減少
させるように作動する差圧弁を設けたものである。
【0006】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の可変容量圧縮機において、前記容量制御弁は吐出圧
領域とクランク室とを連通する給気通路の途中に配設
し、この容量制御弁にて吐出圧領域からクランク室への
冷媒ガスの供給量を調整することにより、吐出容量を変
更するように構成したものである。
【0007】請求項3に記載の発明では、請求項1に記
載の可変容量圧縮機において、前記容量制御弁はクラン
ク室と吸入圧領域とを連通する抽気通路の途中に配設
し、この容量制御弁にてクランク室から吸入圧領域への
冷媒ガスの抽出量を調整することにより、吐出容量を変
更するように構成したものである。
【0008】請求項4に記載の発明では、請求項1〜3
のいずれかに記載の可変容量圧縮機において、前記差圧
弁は昇圧通路の途中に配設し、クランク室の圧力と吸入
圧領域の圧力との差圧が所定値以上になったときに、こ
の差圧弁により昇圧通路が開放されるように構成したも
のである。
【0009】請求項5に記載の発明では、請求項1〜3
のいずれかに記載の可変容量圧縮機において、前記差圧
弁は放圧通路の途中に配設し、クランク室の圧力と吸入
圧領域の圧力との差圧が所定値以上になったときに、こ
の差圧弁により放圧通路が閉止されるように構成したも
のである。
【0010】さて、請求項1に記載の可変容量圧縮機に
おいては、車両エンジン等の外部駆動源により駆動シャ
フトが回転されると、カムプレートを介してピストンが
往復動され、そのカムプレートの傾角に応じた吐出容量
で冷媒ガスの圧縮が行われる。
【0011】ここで、カムプレートが大傾角状態に配置
されると、ピストンのストロークが大きくなって、大吐
出容量での圧縮運転が行われる。このとき、車両エンジ
ン等の外部駆動源の回転数が高まって、駆動シャフトが
高速回転されると、ピストンの往復慣性力が大きく増大
して、容量増加方向のモーメントが発生する。そして、
この高速回転状態では、所定の吐出容量を維持するた
め、前記モーメントに釣り合うようにクランク室の圧力
が上昇する。この圧力上昇によりクランク室の圧力と吸
入圧領域の圧力との差圧が所定値以上になると差圧弁が
作動して、吐出容量を減少させるべくクランク室の圧力
とシリンダボア内の圧力との前記ピストンを介した差圧
が変更される。
【0012】ところで、ピストンのストロークが大きい
ほど、前記容量増加方向のモーメントは大きくなる。ま
た、駆動シャフトの回転数が高く、ピストンの往復速度
が大きいほど、同モーメントは大きくなる。そして、ク
ランク室内の圧力は、このモーメントに釣り合うように
高くなる。これに対して、吸入圧領域の圧力は、圧縮機
の容量制御動作によって、ほぼ一定となるように制御さ
れる。このため、大吐出容量で運転されている場合ほ
ど、また駆動シャフトが高速回転されている場合ほど、
クランク室内の圧力と吸入圧領域の圧力との差圧が大き
なものとなる。ここで、前記差圧弁は、この差圧が所定
値以上になったときに作動されるようになっている。こ
のため、同差圧弁は、吐出容量が大きいときほど低い回
転数で作動される。
【0013】請求項2に記載の可変容量圧縮機において
は、容量制御弁にて吐出圧領域からクランク室への冷媒
ガスの供給量を調整することにより、クランク室の圧力
が変更されて、吐出容量が変更される。このため、冷房
負荷の増減に応じて、吐出圧領域の高圧の冷媒ガスが直
接クランク室に供給され、クランク室の圧力が迅速に変
更される。
【0014】請求項3に記載の可変容量圧縮機において
は、容量制御弁にてクランク室から吸入圧領域への冷媒
ガスの抽出量を調整することにより、クランク室の圧力
が変更されて、吐出容量が変更される。ここで、主にピ
ストンとシリンダボアとの隙間から流入するブローバイ
ガスによって、クランク室の圧力が高められる。このた
め、クランク室の圧力が緩やかに上昇され、この圧力上
昇に伴うクランク室内の摺動部分への影響が緩和され
て、摺動部分の耐久性を向上することができる。
【0015】請求項4に記載の可変容量圧縮機において
は、通常は差圧弁が昇圧通路を閉止した状態に保持され
ている。そして、大吐出容量の圧縮運転時に、駆動シャ
フトが高速回転されて、クランク室の圧力と吸入圧領域
の圧力との差圧が所定値以上になると、差圧弁が作動さ
れて昇圧通路が開放される。これにより、吐出圧領域か
ら昇圧通路を介してクランク室内に高圧の冷媒ガスが供
給される。そして、クランク室内の圧力が高められて、
カムプレートの傾角が小さくなり、吐出容量が減少され
て、圧縮負荷が低減される。
【0016】請求項5に記載の可変容量圧縮機において
は、通常は差圧弁が放圧通路を開放した状態に保持され
ている。そして、大吐出容量での圧縮運転時に、駆動シ
ャフトが高速回転されて、クランク室の圧力と吸入圧領
域の圧力との差圧が所定値以上になると、差圧弁が作動
されて放圧通路が閉止される。これにより、クランク室
から放圧通路を介して吸入圧領域に抽出される冷媒ガス
の流れが遮断される。そして、ピストンとシリンダボア
との間のわずかな隙間を通して流入するブローバイガス
により、クランク室内の圧力が高められて、カムプレー
トの傾角が小さくなり、吐出容量が減少されて、圧縮負
荷が低減される。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)以下に、この発明の第1の実施形態
を、図1〜図4に基づいて詳細に説明する。
【0018】図1に示すように、ハウジングの一部を構
成するフロントハウジング11は、同じくハウジングの
一部を構成するシリンダブロック12の前部に接合固定
されている。同じくハウジングの一部を構成するリヤハ
ウジング13は、バルブプレート14を介してシリンダ
ブロック12の後部に接合固定されている。そして、フ
ロントハウジング11、シリンダブロック12及びリヤ
ハウジング13により、圧縮機全体のハウジングが構成
されている。
【0019】前記リヤハウジング13内には、吸入圧領
域を構成する吸入室13a及び吐出圧領域を構成する吐
出室13bが区画形成されている。バルブプレート14
には、吸入弁14a及び吐出弁14bが設けられてい
る。前記フロントハウジング11とシリンダブロック1
2とにより形成された閉空間は、クランク室15をなし
ている。そのクランク室15内を貫通するように、フロ
ントハウジング11及びシリンダブロック12には、駆
動シャフト16が一対のラジアルベアリング17を介し
て回転可能に架設支持されている。
【0020】回転支持体18は、前記駆動シャフト16
に止着されている。また、カムプレートとしての斜板1
9は、クランク室15内において駆動シャフト16にそ
の軸線方向へスライド移動可能かつ傾動可能に支持され
ている。この斜板19は、ヒンジ機構20を介して回転
支持体18に連結されている。そして、斜板19は、そ
のヒンジ機構20により、軸線方向へのスライド移動及
び傾動が案内されるとともに、駆動シャフト16と一体
回転される。
【0021】なお、前記斜板19の最大傾角は、その斜
板19に設けられたストッパ19aと、回転支持体18
との当接によって規定される。また、斜板19の最小傾
角は、駆動シャフト16に装着されたサークリップ16
bと、斜板19との当接によって規定される。
【0022】複数のシリンダボア12aは、前記シリン
ダブロック12に形成されている。片頭型のピストン2
1は、そのヘッド部21aが各シリンダボア12a内に
往復動可能に収容されているとともに、その尾部21b
が一対のシュー22を介して前記斜板19の外周部に係
留されている。ピストン21の圧縮動作に伴う圧縮反力
は、シュー22、斜板19、ヒンジ機構20、回転支持
体18及びスラストベアリング18aを介してフロント
ハウジング11で受承される。
【0023】給気通路23及び昇圧通路24は、前記吐
出室13bとクランク室15とを接続するように形成さ
れている。容量制御弁25は、給気通路23の途中に配
設されている。この容量制御弁25は、制御弁体26
と、その制御弁体26の制御弁孔27に対する開度を調
整するためのダイヤフラム28とを備えている。そし
て、感圧通路29を介してダイヤフラム28に作用する
吸入圧Psに応じて、制御弁体26による制御弁孔27
の開度が調整される。
【0024】この容量制御弁25の開度調整により、給
気通路23を介して吐出室13bからクランク室15に
供給される冷媒ガスの供給量が変更される。そして、ピ
ストン21の前後に作用するクランク室15内の圧力P
cと、シリンダボア12a内の圧力との差圧が調整され
る。これにより、斜板19の傾角が変更されて、ピスト
ン21のストロークが変えられ、吐出容量が調整される
ようになっている。
【0025】抽気通路30は、前記クランク室15と吸
入室13aを接続するように形成されている。この抽気
通路30は、駆動シャフト16の中心に形成された軸心
通路16a、シリンダブロック12の後端側中央に形成
された収容凹所12bの内部及びバルブプレート14の
中心に形成された放圧孔14cとよりなっている。軸心
通路16aは、その前端が前側のラジアルベアリング1
7の近傍においてクランク室15に開口されている。ス
ラストベアリング16c及びシャフト支持バネ16d
は、収容凹所12b内において、駆動シャフト16の後
端とバルブプレート14との間に介装されている。
【0026】差圧弁31は、前記昇圧通路24の途中に
配設されている。この差圧弁31の差圧弁室32は、昇
圧通路24に連通するようにシリンダブロック12に形
成され、その周側には差圧弁孔33が形成されている。
差圧弁体34は、差圧弁室32内に移動可能に収容さ
れ、閉止バネ35により差圧弁孔33の閉止する方向に
付勢されている。連通孔36は、バルブプレート14に
形成され、差圧弁室32の後端を吸入室13aに連通さ
せている。
【0027】次に、前記のように構成された可変容量圧
縮機の動作を説明する。この圧縮機において、車両エン
ジン等の外部駆動源により駆動シャフト16が回転され
ると、回転支持体18及びヒンジ機構20を介して斜板
19が一体回転される。この斜板19の回転運動がシュ
ー22を介してピストン21の往復直線運動に変換さ
れ、そのピストン21のヘッド部21aがシリンダボア
12a内で往復動される。このピストン21の往復動に
より、冷媒ガスが吸入室13aから吸入弁14aを介し
てシリンダボア12a内へ吸入され、所定の圧力に達す
るまで圧縮されて、吐出弁14bを介して吐出室13b
へ吐出される。
【0028】次に、この可変容量圧縮機の通常の容量制
御動作について説明する。圧縮機の停止状態には、吸入
室13a、吐出室13b及びクランク室15の圧力は、
ほぼバランスした状態となっている。このとき、容量制
御弁25の制御弁体26は、制御弁孔27を閉鎖する位
置に保持されている。この状態で、圧縮機が起動される
と、前記の通りピストン21のヘッド部21aがシリン
ダボア12a内で往復動される。このピストン21の往
復動によって冷媒ガスが圧縮されて吐出室13bに吐出
される。
【0029】さて、車室内の温度が高く冷房負荷が大き
い状態では、吸入室13a内の吸入圧力Psが高く、ク
ランク室15の圧力Pcとシリンダボア12a内の圧力
とのピストン21を介した差圧はほとんどない。このた
め、斜板19は図1に実線で示す最大傾角状態に配置さ
れて、ピストン21のストロークが増大され、圧縮機は
最大吐出容量にて運転される。この際、前記容量制御弁
25のダイヤフラム28には、感圧通路29を介して高
い吸入圧力Psが作用するので、制御弁体26は制御弁
孔27を閉鎖したままの状態となる。つまり、給気通路
23が遮断された状態となって、吐出室13bからクラ
ンク室15への高圧の冷媒ガスの供給は停止されてい
る。
【0030】ところで、ピストン21が下死点位置から
上死点位置へ移動される圧縮及び吐出行程時には、ピス
トン21の外周面とシリンダボア12aの内周面との隙
間からブローバイガスがクランク室15に流入する。こ
こで、このクランク室15に流入したブローバイガス
は、抽気通路30をなす軸心通路16a、収容凹所12
bの内部及び放圧孔14cを介して吸入室13aに還流
される。これによって、クランク室15内のブローバイ
ガスによる圧力の高騰が抑制されて、圧縮機の大吐出容
量での運転が継続される。
【0031】車室内の温度が低下して冷房負荷が低下す
ると、吸入室13a内の吸入圧力Psが低下する。この
低い吸入圧力Psが感圧通路29を介して容量制御弁2
5のダイヤフラム28に作用して、そのダイヤフラム2
8が吸入圧力Psの低下度合に応じて変位される。この
ダイヤフラム28の変位に伴って、制御弁体26が制御
弁孔27を開放する方向に移動され、給気通路23の容
量制御弁25の部分における開口面積が増大される。そ
して、吐出室13bから高圧の冷媒ガスが、給気通路2
3を通してクランク室15に供給される。なお、クラン
ク室15に供給される冷媒ガスの流量は、制御弁孔27
の開度に応じて変更される。この結果、クランク室15
の圧力Pcが上昇して、クランク室15の圧力Pcとシ
リンダボア12a内の圧力との各ピストン21を介した
差圧が大きくなる。この差圧に応じて、斜板19が最小
傾角側に移動され、ピストン21のストロークが減少さ
れて、吐出容量が減少される。
【0032】車室内の温度がさらに低下して、冷房負荷
がほとんど存在しない状態に近づいていくと、吸入室1
3a内の吸入圧力Psもさらに低下して、容量制御弁2
5の制御弁孔27が最大開度にて開放される。この状態
では、吐出室13bから高圧の冷媒ガスが、給気通路2
3を通してクランク室15に大量に供給される。このた
め、クランク室15の圧力Pcとシリンダボア12a内
の圧力との各ピストン21を介した差圧がさらに大きく
なって、斜板19は図1に鎖線で示す最小傾角状態に配
置される。そして、ピストン21のストロークがさらに
減少されて、圧縮機は最小吐出容量で運転される。
【0033】一方、圧縮機がある吐出容量状態での運転
が継続されて、車室内の温度が上昇し冷房負荷が増大す
ると、吸入室13a内の吸入圧力Psが上昇する。この
状態では、上昇した吸入圧力Psが感圧通路29を介し
て容量制御弁25のダイヤフラム28に作用して、その
ダイヤフラム28が吸入圧力Psの上昇度合に応じて変
位される。このダイヤフラム28の変位に伴って、制御
弁体26が制御弁孔27を閉止する方向に移動され、給
気通路23の容量制御弁25の部分における開口面積が
減少される。そして、吐出室13bから給気通路23を
通してクランク室15に供給される高圧の冷媒ガスの流
量が低減される。この結果、クランク室15の圧力Pc
が低下して、クランク室15の圧力Pcとシリンダボア
12a内の圧力との各ピストン21を介した差圧が小さ
くなる。この差圧に応じて、斜板19が最大傾角側に移
動され、ピストン21のストロークが増大されて、吐出
容量が増大される。
【0034】車室内の温度がさらに上昇し、冷房負荷が
さらに増大すると、それに伴って吸入室13a内の吸入
圧力Psも上昇する。この高い吸入圧力Psが感圧通路
29を介して容量制御弁25のダイヤフラム28に作用
すると、制御弁体26は制御弁孔27を閉鎖した状態と
なって、給気通路23が遮断される。そして、クランク
室15には、吐出室13bからの高圧の冷媒ガスが供給
されなくなる。そして、クランク室15内の冷媒ガス
は、もっぱら抽気通路30を介して吸入室13aに抽出
されて、クランク室15内の圧力Pcが吸入室13a内
の吸入圧力Ps近づくように低下する。このため、クラ
ンク室15の圧力Pcとシリンダボア12a内の圧力と
の各ピストン21を介した差圧が小さくなって、斜板1
9は最大傾角状態に配置される。そして、ピストン21
のストロークが増大されて、圧縮機は最大吐出容量で運
転される。
【0035】このように、上記のように構成された可変
容量圧縮機は、冷房負荷、つまり吸入圧力Psの変動に
応じた容量制御弁25の開度調整により、クランク室1
5の圧力Pcを昇降させて吐出容量を変更し、最終的に
は吸入圧力Psをほぼ一定化する役割を担っている。
【0036】さて、前述のように、大吐出容量での圧縮
運転が行われているときに、車両エンジン等の外部駆動
源の回転数が高められると、駆動シャフト16が高速回
転される。この状態では、ピストン21において、その
往復速度が駆動シャフト16の回転速度の増加に伴って
上昇されるとともに、そのストロークが大きくなってお
り、図2に示すピストン21の往復慣性力Fは大きく増
大されている。この往復慣性力Fの増大により、斜板1
9の中心を中心とした容量増加方向のモーメントMが発
生する。このモーメントMは、吐出容量が大きいほど大
きくなるとともに、駆動シャフト16の回転数が高いほ
ど大きくなる。そして、所定の吐出容量を維持するた
め、そのモーメントMに釣り合うように、容量制御弁2
5の開度が調整されて、クランク室15の圧力Pcが上
昇する。つまり、図3に示すように、吐出容量が大きい
ほど、また駆動シャフト16の回転数が高いほど、クラ
ンク室15の圧力Pcは上昇する。一方、吸入室13a
内の吸入圧力Psは、前述のように、圧縮機の通常の容
量制御動作によって、ほぼ一定となるように制御されて
いる。
【0037】このような状態の下で、駆動シャフト16
が所定値N1以下の回転数にて回転されている場合に
は、クランク室15の圧力Pcと吸入室13a内の吸入
圧力Psとの差圧が、図3に示す所定値P1に達しな
い。また、駆動シャフト16が所定値N1を越えた回転
数にて回転されていても吐出容量が小さい場合には、同
様に同差圧が所定値P1に達しない。このため、図1に
実線で示すように、差圧弁31の差圧弁体34が差圧弁
孔33の閉止位置に配置されて、昇圧通路24が閉じら
れた状態となる。そして、圧縮機は、前述の通常の容量
制御動作に委ねられる。
【0038】一方、駆動シャフト16の回転数が高くな
って、クランク室15の圧力Pcと吸入室13aの吸入
圧力Psとの差圧が所定値P1以上になったときには、
図1に鎖線で示すように、差圧弁体34が差圧弁孔33
の開放位置に移動されて、昇圧通路24が開かれる。し
かも、図3に示すように、吐出容量が大きいほどクラン
ク室15内の圧力Pcが高くなって、より低い回転数に
おいて前記の差圧が所定値P1に達して、差圧弁31に
より昇圧通路24が開かれる。つまり、大吐出容量での
運転時においては、回転数N1にて前記差圧が所定値P
1に達して昇圧通路24が開かれる。これに対し、中吐
出容量での運転時においては、回転数N1より高い回転
数N2にて前記差圧が所定値P1に達して昇圧通路24
が開かれる。さらに、小吐出容量での運転時において
は、回転数N2を越えても前記差圧が所定値P1に達せ
ず、差圧弁31は閉じられたままとなる。
【0039】このように、昇圧通路24が開放される
と、吐出室13bからクランク室15内に高圧の冷媒ガ
スが供給され、図4に示すように、クランク室15内の
圧力Pcが上昇されて、吐出容量が減少される。従っ
て、大吐出容量の圧縮運転状態で、駆動シャフト16が
高速回転された場合でも、圧縮負荷の増大を回避するこ
とができる。
【0040】なお、図4に示すように、この差圧弁31
が作動されると、シリンダボア12a内への冷媒ガスの
吸入量が減少されて、吸入室13a内の吸入圧力が上昇
する。この吸入圧力Psの上昇に伴って、冷房能力も低
下する。ところが、前記差圧弁31が作動される回転数
N1は、車両走行の加速時にのみしか到達しない、例え
ば6,000rpm程度に設定されている。このため、
車両の通常の走行時に、圧縮機の吐出容量が無闇に低減
されて、冷房能力が低下されることはない。
【0041】この第1の実施形態によって期待できる効
果について、以下に記載する。 (a) この第1の実施形態の可変容量圧縮機において
は、吐出室13aとクランク室15との間の昇圧通路2
4の途中に差圧弁31が設けられている。そして、クラ
ンク室15の圧力Pcと吸入室13a内の吸入圧力Ps
との差圧が所定値以上になったとき、その差圧弁31が
作動されて昇圧通路24が開放されるようになってい
る。このため、大吐出容量での圧縮運転状態で、駆動シ
ャフト16が高速回転されて圧縮負荷が非常に大きくな
るようなときには、差圧弁31による昇圧通路24の開
放に伴い、クランク室15内の圧力Pcが高められて吐
出容量が減少される。しかも、この差圧弁31の構成は
簡単である。従って、簡単な構成で圧縮負荷が確実に低
減されて、圧縮機内の摺動部分の性能低下が抑制され、
ひいては圧縮機全体の耐久性を向上することができる。
【0042】(b) この第1の実施形態の可変容量圧
縮機においては、クランク室15の圧力Pcと吸入室1
3a内の吸入圧力Psとの差圧が所定値以上になったと
き、差圧弁31が作動されて吐出容量が減少されるよう
になっている。このため、圧縮運転時の吐出容量が大き
い場合ほど、駆動シャフト16の回転数が低い時点で、
差圧弁31が作動されて、吐出容量の減少制御が開始さ
れる。従って、圧縮運転の吐出容量に応じて、高速回転
に伴う圧縮負荷の増大を適切に緩和することができる。
【0043】(c) この第1の実施形態の可変容量圧
縮機においては、吐出室13bとクランク室15との間
の給気通路23の途中に容量制御弁25が配設されてい
る。そして、この容量制御弁25にて、吐出室13bか
らクランク室15への高圧の冷媒ガスの供給量を調整す
ることにより、クランク室15の圧力Pcが昇降され
て、吐出容量が変更されるようになっている。このた
め、冷房負荷の増減に応じて、吐出室13b内の高圧の
冷媒ガスが直接クランク室15に供給され、クランク室
15の圧力Pcが迅速に変更される。従って、圧縮機の
冷房負荷の変動に対する応答性を向上することができ
る。 (第2の実施形態)次に、この発明の第2の実施形態
を、前記第1の実施形態と異なる部分を中心に説明す
る。
【0044】さて、この第2の実施形態においては、図
5に示すように、クランク室15と吸入室13aとの間
に放圧通路を兼ねる抽気通路40が形成されている。抽
気通路40は、駆動シャフト16の中心の軸心通路16
aと、シリンダブロック12の後端中央の収容凹所12
bと、連通路40aとよりなっている。容量制御弁41
は、抽気通路40の連通路40aの途中に配設されてい
る。この容量制御弁41は、制御弁体42と、その制御
弁体42の制御弁孔43に対する開度を調整するための
ダイヤフラム44及び感圧部材45とを備えている。そ
して、第1の感圧通路46を介してダイヤフラム44に
作用する吸入室13a内の吸入圧力Ps、及び第2の感
圧通路47を介して感圧部材45に作用する吐出室13
b内の吐出圧力Pdに応じて、制御弁体42による制御
弁孔43の開度が調整されるようになっている。
【0045】この容量制御弁41の開度調整により、抽
気通路40を介してクランク室15から吸入室13aに
抽出される冷媒ガスの抽出量が変更され、ピストン21
の前後に作用するクランク室15内の圧力Pcと、シリ
ンダボア12a内の圧力との差圧が調整される。これに
より、斜板19の傾角が変更されて、ピストン21のス
トロークが変えられ、吐出容量が調整される。
【0046】定圧供給路48は前記吐出室13bとクラ
ンク室15とを接続するように形成され、その途中には
固定絞り49が設けられている。そして、この定圧供給
路48を介して、吐出室13bからクランク室15内
に、所定量の高圧の冷媒ガスが常に供給されて、クラン
ク室15内の圧力Pcが所定値以上となるように構成さ
れている。これにより、容量制御弁41により抽気通路
40の開度を調整する際に、斜板19の傾角の変更速度
を速めて、吐出容量変更の応答性を向上させることがで
きる。
【0047】また、この第2の実施形態においては、差
圧弁50が前記抽気通路40の途中に配設されている。
この差圧弁50の差圧弁室51には、その周側の対向位
置に一対の差圧弁孔52が形成されている。差圧弁体5
3は、差圧弁室51内に移動可能に収容され、開放バネ
54により差圧弁孔52を開放する方向に付勢されてい
る。一対の連通孔55は、シリンダブロック12及びバ
ルブプレート14に形成され、差圧弁室51の前端をク
ランク室15に連通させるとともに、後端を吸入室13
aに連通させている。
【0048】次に、この第2の実施形態の可変容量圧縮
機の通常の容量制御動作について説明する。さて、車室
内の温度が高く冷房負荷が大きい状態では、吸入室13
a内の吸入圧力Psが高く、クランク室15の圧力Pc
とシリンダボア12a内の圧力とのピストン21を介し
た差圧はほとんどない。このため、斜板19は最大傾角
状態に配置されて、ピストン21のストロークが増大さ
れ、圧縮機は大吐出容量にて運転される。この状態で
は、吐出室13b内の吐出圧力Pdも高く、前記容量制
御弁41の感圧部材45には、第2の感圧通路47を介
してその高い吐出圧力Pdが作用する。また、前記容量
制御弁41のダイヤフラム44には、第1の感圧通路4
6を介して高い吸入圧力Psが作用する。このため、感
圧部材45及びダイヤフラム44はともに制御弁体42
が制御弁孔43を開放する方向に変位され、制御弁体4
2が、制御弁孔43を開放した状態となる。つまり、抽
気通路40が開放された状態となって、クランク室15
内の冷媒ガスは、抽気通路40を介して吸入室13aに
抽出される。これによって、シリンダボア12aとピス
トン21との隙間を通して流入されるブローバイガス及
び定圧供給路48を通して供給される高圧の冷媒ガス
(以下、リークガスとする)により、クランク室21内
の圧力Pcが高騰されることなく、大吐出容量での運転
が継続される。
【0049】ここで、車室内の温度が低下して冷房負荷
が低下すると、吸入室13a内の吸入圧力Psが低下す
る。この低い吸入圧力Psが第1の感圧通路46を介し
て容量制御弁41のダイヤフラム44に作用して、その
ダイヤフラム44が吸入圧力Psの低下度合に応じて、
制御弁体42が制御弁孔43を閉じる方向に変位され
る。このダイヤフラム44の変位に伴って、制御弁体4
2が制御弁孔43を閉止する方向に移動され、抽気通路
40の容量制御弁41の部分における開口面積が減少さ
れる。そして、クランク室15から抽気通路40を通し
て吸入室13aに抽出される冷媒ガスの流量が、制御弁
孔43の開度に応じて低減される。この結果、ブローバ
イガス及びリークガスによりクランク室15の圧力Pc
が上昇する。そして、クランク室15の圧力Pcとシリ
ンダボア12a内の圧力との各ピストン21を介した差
圧が大きくなる。この差圧に応じて、斜板19が最小傾
角側に移動され、ピストン21のストロークが減少され
て、吐出容量が減少される。そして、吐出室13b内の
吐出圧力Pdも低下する。
【0050】車室内の温度がさらに低下して、冷房負荷
がほとんど存在しない状態に近づいていくと、吸入室1
3a内の吸入圧力Ps及び吐出室13b内の吐出圧力P
dがさらに低下する。このため、感圧部材45及びダイ
ヤフラム44はともに制御弁体42が制御弁孔43を閉
止する方向に変位され、制御弁孔43が制御弁体42に
より閉止される。この状態では、抽気通路40が遮断さ
れて、クランク室15から吸入室13aに抽出される冷
媒ガスの流れが遮断される。このため、ブローバイガス
及びリークガスにより、クランク室15の圧力Pcがさ
らに高められる。そして、クランク室15の圧力Pcと
シリンダボア12a内の圧力との各ピストン21を介し
た差圧が大きくなる。これにより、斜板19は最小傾角
状態に配置され、ピストン21のストロークがさらに減
少されて、圧縮機は最小吐出容量で運転される。
【0051】一方、圧縮機がある吐出容量状態での運転
が継続されて、車室内の温度が上昇し冷房負荷が増大す
ると、吸入室13a内の吸入圧力Psが上昇する。この
状態では、上昇した吸入圧力Psが第1の感圧通路46
を介して容量制御弁41のダイヤフラム44に作用し
て、そのダイヤフラム44が吸入圧力Psの上昇度合に
応じて変位される。このダイヤフラム44の変位に伴っ
て、制御弁体42が制御弁孔43を開放する方向に移動
され、抽気通路40の容量制御弁41の部分における開
口面積が増大される。そして、クランク室15から抽気
通路40を通して吸入室13aに抽出される冷媒ガスの
流量が増大される。この結果、クランク室15の圧力P
cが低下して、クランク室15の圧力Pcとシリンダボ
ア12a内の圧力との各ピストン21を介した差圧が小
さくなる。この差圧に応じて、斜板19が最大傾角側に
移動され、ピストン21のストロークが増大されて、吐
出容量が増大される。そして、吐出室13b内の吐出圧
力Pdも上昇する。
【0052】車室内の温度がさらに上昇し、冷房負荷が
さらに増大すると、それに伴って吸入室13a内の吸入
圧力Ps及び吐出室13b内の吐出圧力Pdがさらに上
昇する。この状態では、感圧部材45及びダイヤフラム
44はともに制御弁体42が制御弁孔43を開放する方
向に変位され、制御弁体42が制御弁孔43の最大開度
位置に配置され、抽気通路40が開放される。そして、
クランク室15から第抽気通路40を通して吸入室13
aに抽出される冷媒ガスの流量が最大となって、クラン
ク室15内の圧力Pcが吸入室13a内の吸入圧力Ps
近づくように低下する。このため、クランク室15の圧
力Pcとシリンダボア12a内の圧力との各ピストン2
1を介した差圧が小さくなって、斜板19は最大傾角状
態に配置される。そして、ピストン21のストロークが
増大されて、圧縮機は最大吐出容量で運転される。
【0053】さて、大吐出容量での圧縮運転が行われて
いるときに、車両エンジン等の外部駆動源の回転数が高
められると、前記第1の実施形態と同様に斜板19の中
心を中心とした容量増加方向のモーメントMが発生す
る。そして、所定の吐出容量を維持するため、そのモー
メントMに釣り合うように、容量制御弁41の開度が調
整されて、クランク室15の圧力Pcが変更される。
【0054】このような状態の下で、クランク室15の
圧力Pcと吸入室13aの吸入圧力Psとの差圧が所定
値以下のときには、図5に実線で示すように、差圧弁5
0の差圧弁体53が開放バネ54の付勢力により差圧弁
孔52の開放位置に配置される。そして、抽気通路40
が開かれたままの状態となり、圧縮機は前述の通常の容
量制御動作に委ねられる。
【0055】一方、クランク室15の圧力Pcと吸入室
13aの吸入圧力Psとの差圧が所定値以上になったと
きには、図5に鎖線で示すように、差圧弁体53が開放
バネ54の付勢力に抗して差圧弁孔52の閉止位置に移
動される。そして、抽気通路40が閉じられて、クラン
ク室15から抽気通路40を介して吸入室13aに抽出
される冷媒ガスの流れが遮断される。このため、ブロー
バイガス及びリークガスによりクランク室15内の圧力
Pcが上昇されて、吐出容量が減少される。従って、前
記第1の実施形態と同様に、大吐出容量の圧縮運転状態
で、駆動シャフト16が高速回転された場合でも、圧縮
負荷の増大を回避することができる。
【0056】この第2の実施形態によって期待できる効
果について、以下に記載する。 (a) この第2の実施形態の可変容量圧縮機では、ク
ランク室15と吸入室13aとの間の抽気通路40中
で、容量制御弁41に対してクランク室15側に差圧弁
50が配設されている。そして、クランク室15の圧力
Pcと吸入室13aの吸入圧力Psとの差圧が所定値以
上になったとき、その差圧弁50が作動されて抽気通路
40が閉止されるようになっている。このため、大吐出
容量の圧縮運転状態で、駆動シャフト16が高速回転さ
れて圧縮負荷が非常に大きくなるときには、差圧弁50
による抽気通路40の閉止に伴い、クランク室15内の
圧力Pcがブローバイガス及びリークガスの流入によっ
て緩やかに高められる。そして、斜板19の傾角が徐々
に小さくなって、クランク室15の急激な温度及び圧力
上昇を招くことなく、しかも確実に吐出容量が減少され
る。従って、簡単な構成で圧縮負荷を低減できるととも
に、圧縮機内の摺動部分の性能低下をさらに抑制するこ
とができる。
【0057】(b) この第2の実施形態の可変容量圧
縮機においても、前述した第1の実施形態と同様に、圧
縮運転の吐出容量に応じて、高速回転に伴う圧縮負荷の
増大を適切に緩和することができる。
【0058】(c) この第2の実施形態の可変容量圧
縮機においては、クランク室15と吸入室13aとの間
の抽気通路40の途中に容量制御弁41が配設されてい
る。そして、この容量制御弁41にて、クランク室15
から吸入室13aへの冷媒ガスの抽出量を調整すること
により、クランク室15の圧力Pcが昇降されて、吐出
容量が変更されるようになっている。このため、この抽
気通路40の閉止状態では、クランク室15内の圧力P
cがブローバイガス及びリークガスの流入によって緩や
かに高められ、斜板19の傾角が徐々に小さくなる。従
って、クランク室15内の急激な温度及び圧力上昇を招
くことなく、吐出容量を減少させることができる。その
結果、圧縮負荷を低減させて、圧縮機の耐久性をさらに
向上することができる。
【0059】なお、この発明は、次のように変更して具
体化することも可能である。 (1) 前記第1の実施形態に示すように、給気通路2
3に容量制御弁25を設けて、吐出容量を制御するよう
にした圧縮機において、抽気通路30に第2の実施形態
に示すような差圧弁50を配設して、高圧縮負荷時の吐
出容量を減少制御するように構成すること。
【0060】(2) 前記第2の実施形態に示すよう
に、抽気通路40に容量制御弁41を設けて、吐出容量
を制御するようにした圧縮機において、吐出室13bと
クランク室15とを連通する昇圧通路24を設け、その
昇圧通路24に第1の実施形態に示すような差圧弁31
を配設して、高圧縮負荷時の吐出容量を減少制御するよ
うに構成すること。
【0061】(3) 前記第2の実施形態において、ク
ランク室15と吸入室13aとの間に放圧通路を抽気通
路40とは独立して形成し、その放圧通路中に差圧弁5
0を配設すること。
【0062】これらのように構成しても、前記各実施形
態とほぼ同様の作用効果を発揮させることができる。
【0063】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発
明によれば、大吐出容量の圧縮運転時に、駆動シャフト
の回転数が所定値を越えて高まったとき、簡単な構成で
吐出容量を減少させることができる。従って、圧縮負荷
を低減することができて、圧縮機の耐久性の向上を図る
ことできる。また、圧縮運転時の吐出容量が大きい場合
ほど、駆動シャフトの回転数が低い時点で、差圧弁が作
動されて、吐出容量の減少制御が開始される。従って、
圧縮運転の吐出容量に応じて、高速回転に伴う圧縮負荷
の増大を適切に緩和することができる。
【0064】請求項2に記載の発明によれば、冷房負荷
の増減に応じて、吐出圧領域の高圧の冷媒ガスが直接ク
ランク室に供給され、クランク室の圧力が迅速に変更さ
れる。従って、圧縮機の冷房負荷の変動に対する応答性
を向上することができる。
【0065】請求項3に記載の発明によれば、クランク
室の急激な温度及び圧力上昇を招くことなく、吐出容量
の減少制御を行うことができて、圧縮機の耐久性をさら
に向上することができる。る。
【0066】請求項4に記載の発明によれば、クランク
室の圧力と吸入圧領域の圧力との差圧が所定値以上にな
ったとき、差圧弁により昇圧通路が開放されて、吐出容
量を確実に減少させることができる。
【0067】請求項5に記載の発明によれば、クランク
室の圧力と吸入圧領域の圧力との差圧が所定値以上にな
ったときに、差圧弁により放圧通路が閉止されて、クラ
ンク室の急激な温度及び圧力上昇を招くことなく、吐出
容量を確実に減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態の可変容量圧縮機を示す断面
図。
【図2】 容量増加方向のモーメントの発生に関する説
明図。
【図3】 駆動シャフトの回転数と各圧力との関係を示
すグラフ。
【図4】 高速回転時に容量制御した場合の各圧力の変
化を示すグラフ。
【図5】 第2の実施形態の可変容量圧縮機を示す断面
図。
【符号の説明】
11…ハウジングの一部を構成するフロントハウジン
グ、12…ハウジングの一部を構成するシリンダブロッ
ク、12a…シリンダボア、13…ハウジングの一部を
構成するリヤハウジング、13a…吸入圧領域を構成す
る吸入室、13b…吐出圧領域を構成する吐出室、15
…クランク室、16…駆動シャフト、19…カムプレー
トとしての斜板、21…ピストン、23…給気通路、2
4…昇圧通路、25、41…容量制御弁、30…抽気通
路、31、50…差圧弁、40…放圧通路を兼ねる抽気
通路。
フロントページの続き (72)発明者 堀 真嘉 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングの内部にクランク室を形成す
    るとともに駆動シャフトを回転可能に支持し、ハウジン
    グの一部を構成するシリンダブロックにはシリンダボア
    を形成し、そのシリンダボア内にはピストンを往復動可
    能に収容し、前記駆動シャフトにはカムプレートを一体
    回転可能かつ揺動可能に支持し、容量制御弁の開度調整
    に基づいてクランク室の圧力とシリンダボア内の圧力と
    の前記ピストンを介した差圧を変更し、その差圧に応じ
    てカムプレートの傾角を変更して吐出容量を制御するよ
    うにした可変容量圧縮機において、 吐出圧領域とクランク室とを連通する昇圧通路、また
    は、クランク室と吸入圧領域とを連通する放圧通路のい
    ずれか一方には、クランク室の圧力と吸入圧領域の圧力
    との差圧が所定値以上になったときに、吐出容量を減少
    させるように作動する差圧弁を設けた可変容量圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記容量制御弁は吐出圧領域とクランク
    室とを連通する給気通路の途中に配設し、この容量制御
    弁にて吐出圧領域からクランク室への冷媒ガスの供給量
    を調整することにより、吐出容量を変更するように構成
    した請求項1に記載の可変容量圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記容量制御弁はクランク室と吸入圧領
    域とを連通する抽気通路の途中に配設し、この容量制御
    弁にてクランク室から吸入圧領域への冷媒ガスの抽出量
    を調整することにより、吐出容量を変更するように構成
    した請求項1に記載の可変容量圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記差圧弁は昇圧通路の途中に配設し、
    クランク室の圧力と吸入圧領域の圧力との差圧が所定値
    以上になったときに、この差圧弁により昇圧通路が開放
    されるように構成した請求項1〜3のいずれかに記載の
    可変容量圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記差圧弁は放圧通路の途中に配設し、
    クランク室の圧力と吸入圧領域の圧力との差圧が所定値
    以上になったときに、この差圧弁により抽気通路が閉止
    されるように構成した請求項1〜3のいずれかに記載の
    可変容量圧縮機。
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