JPH1061674A - フランジ付継手とその製造方法 - Google Patents

フランジ付継手とその製造方法

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JPH1061674A
JPH1061674A JP8222454A JP22245496A JPH1061674A JP H1061674 A JPH1061674 A JP H1061674A JP 8222454 A JP8222454 A JP 8222454A JP 22245496 A JP22245496 A JP 22245496A JP H1061674 A JPH1061674 A JP H1061674A
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Tetsuji Ochiai
徹次 落合
Kiyoshi Okubo
潔 大久保
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 結合筒部2aの軸方向に亙る長さ寸法を短く
して、小型・軽量化が可能な構造を実現する。 【解決手段】 結合筒部2aの端部に形成する1対のフ
ランジ3a、3bを、結合筒部2aに設けた第一の通孔
12及びねじ孔部13に関して、互いに非対称にする。
一方のフランジ3aの先端部に形成した第二の通孔9a
と第一の通孔12との位置が円周方向に亙ってずれる
為、これら両通孔9a、12に挿通したボルトの頭部同
士、或はこの頭部に係合する工具が干渉しにくくなる。
従って、この干渉を防止する為、上記結合筒部2aの軸
方向に亙る長さ寸法を大きくする必要がなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明に係るフランジ付継
手とその製造方法は、例えば自動車用操舵装置の中間部
に組み込む防振継手の構成部品として利用するフランジ
継手の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の操舵装置には、ゴム等の弾性材
を備えた防振継手を組み込んで、車輪の振動がステアリ
ングホイールにまで伝わらない様にしている。この様な
防振継手を構成し、回転力を伝達する為のシャフトの端
部と上記弾性材を備えた防振部とを結合する為のフラン
ジ付継手として従来から、例えば実公平3−15859
号公報に記載されたものが知られている。図14は、こ
の公報に記載されたフランジ付継手1を示している。
【0003】このフランジ付継手1は、鋼板を曲げ加工
する事により造られ、接続筒部2と、この接続筒部2の
軸方向一端縁に設けられた1対のフランジ3、3とを有
する。上記接続筒部2の円周方向1個所には不連続部4
を設ける事により、この接続筒部2の内径を弾性的に拡
縮自在としている。尚、図14に示した従来例では、上
記鋼板の一部で上記接続筒部2の円周方向両端縁部にラ
ック状の凹凸部5a、5bを形成すると共に、これら両
凹凸部5a、5bを互いに噛合させて、上記接続筒部2
の円周方向両端縁部同士がこの接続筒部2の軸方向にず
れない様にしている。
【0004】又、この接続筒部2の一部で上記不連続部
4の両側部分には、1対の抑え板部6a、6bを、互い
に間隔をあけて設けている。そして、これら1対の抑え
板部6a、6bのうちの一方の抑え板部6aに第一の通
孔7を、他方の抑え板部6bにねじ孔(図示せず)を、
それぞれ形成している。
【0005】更に、上記接続筒部2の軸方向一端縁には
1対のフランジ3、3を、それぞれ上記接続筒部2の直
径方向反対側2個所位置からこの接続筒部2の直径方向
外方に折れ曲がった状態で形成している。そして、これ
ら各フランジ3、3の先端部に第二の通孔9を、それぞ
れ形成している。
【0006】上述の様なフランジ付継手1により防振継
手を構成するには、上記各フランジ3、3を、上記各第
二の通孔9、9に挿通した図示しない第二のボルトによ
り、弾性材を備えた防振部に結合する。更に、この防振
継手に回転力を伝達するシャフトの端部を結合するに
は、このシャフトの端部を上記接続筒部2に挿入した状
態で、上記第一の通孔7に挿通し上記ねじ孔に螺合した
第一のボルトを緊締する。この結果、上記接続筒部2の
内径が縮まって、上記シャフトの端部がこの接続筒部2
に固定される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の様に構成され使
用されるフランジ付継手は、防振継手を構成する他の部
品とフランジ3、3とを第二のボルトにより結合し、接
続筒部2とシャフトの端部とを第一のボルトの緊締によ
り結合固定する為、これら第一、第二のボルト同士、或
はこれら各ボルトの頭部と他のボルトを緊締する為のス
パナ等の工具とが干渉しない様にする必要がある。この
為に従来は、第一の通孔7及びねじ孔と第二の通孔9、
9との距離を大きくしていた。ところが、これら各孔の
距離を大きくする為には、上記接続筒部2の軸方向に亙
る長さ寸法を大きくする必要があり、フランジ付継手の
小型化を図る事が難しくなる。本発明のフランジ付継手
とその製造方法は、この様な事情に鑑みて、小型化が可
能なフランジ付継手を実現すべく発明したものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のフランジ付継手
とその製造方法のうち、請求項1に記載したフランジ付
継手は、前述した従来のフランジ付継手と同様に、例え
ば金属板を曲げ加工する事により造る。そして、円周方
向1個所に不連続部を有し、内側に接続すべきシャフト
の端部を挿入自在な接続筒部と、この接続筒部の上記不
連続部の両側に互いに間隔をあけて設けられた1対の抑
え板部と、これら1対の抑え板部のうちの一方の抑え板
部に形成された、ボルトの杆部を挿通自在な第一の通孔
と、上記1対の抑え板部のうちの他方の抑え板部に設け
られた、上記第一の通孔を挿通したボルトの雄ねじ部を
螺合自在なねじ孔部と、上記接続筒部の軸方向一端縁の
直径方向反対側2個所位置から上記接続筒部の直径方向
外方に折れ曲がった状態で設けられた1対のフランジ
と、これら各フランジの先端部にそれぞれ形成された第
二の通孔とを備える。特に、本発明のフランジ付継手に
於いては、上記1対のフランジが、上記第一の通孔とね
じ孔部との中心軸に直交する仮想平面に関して、互いに
非対称に設けられている。
【0009】又、請求項2に記載したフランジ付継手の
製造方法は、次の〜に示す3通りの工程を有する。 金属板を裁断する事により、矩形部と、この矩形部
の四周を囲む長短1対ずつ合計4辺のうちの一方の長辺
の中間部2個所位置からこの長辺に関して同じ傾斜方向
に延出する1対の耳部とを有する第一素材を形成する工
程。 上記第一素材の矩形部の中間部を、上記1対の耳部
が互いに対向する方向に曲げ形成し、上記矩形部の中間
部を、円周方向の一部に不連続部を有する接続筒部と
し、この矩形部の長さ方向両端部を1対の抑え板部とす
ると共に、上記1対の耳部を上記接続筒部の中心軸に対
して直交する平面にまで折り曲げる工程。 上記1対の抑え板部のうちの一方の抑え板部にボル
トの杆部を挿通自在な第一の通孔を形成し、上記1対の
抑え板部のうちの他方の抑え板部に上記第一の通孔を挿
通したボルトの雄ねじ部を螺合自在なねじ孔部を設ける
と共に、上記1対の耳部の先端部に第二の通孔を形成す
る工程。 尚、上記〜に示した工程のうち、の工程はの
工程に先立って行なう必要があるが、の工程の前後
は問わない。又、のそれぞれに複数ずつ記載した加
工の前後も特に問わない。更に、第一、第二の通孔は、
上記の工程を行なう際、第一素材を形成すると同時に
行なう事も可能である。要は、加工に伴う素材の変形防
止、加工設備に要するコストの面から、各加工工程の順
番を設計的に定める。第一素材の裁断作業と第一、第二
の通孔の打ち抜き作業とを同時に行なえば、加工工程を
減らせる代わりに、打ち抜き加工の型が複雑化し、大き
な出力を得られる大型のプレス機が必要になる。又、後
から行なう加工の際、各通孔の周囲部分の変形防止を十
分に考慮する必要が生じる。これに対して、第一素材の
裁断作業と第一、第二の通孔の打ち抜き作業とを別個に
行なう場合のメリット及びデメリットは、これとは逆に
なる。
【0010】
【作用】例えば上述の様な製造方法により造られる、前
述の様な構成を有する本発明のフランジ付継手の場合に
は、第一の通孔及びねじ孔部と第二の通孔との、接続筒
部の軸方向に亙る距離を短くできる。即ち、第一の通孔
と第二の通孔との円周方向に関する位置をずらせる事に
より、上記距離を大きくしなくても、上記第一の通孔に
挿通する第一のボルトの頭部若しくはこの頭部に係合す
る工具と、上記各第二の通孔に挿通する第二のボルトの
頭部若しくはこの頭部に係合する工具とが干渉しなくな
る。この結果、接続頭部の軸方向に亙る長さ寸法を小さ
くして、上記フランジ付継手の小型・軽量化が可能にな
る。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のフランジ付継手
の実施の形態の第1例を示している。このフランジ付継
手1aは、必要とする剛性を確保すべく、十分な板厚を
有する軟鋼板等の金属板を曲げ加工する事により造って
いる。このフランジ付継手1aは、接続筒部2aと、こ
の接続筒部2aの軸方向一端縁に設けられた1対のフラ
ンジ3a、3bとを有する。上記接続筒部2aの円周方
向1個所には不連続部4aを設ける事により、この接続
筒部2aの内径を拡縮自在としている。又、この接続筒
部2aの一部で上記不連続部4aの両側部分には、1対
の抑え板部10a、10bを、互いに間隔をあけて、且
つ互いにほぼ平行に設けている。更に、上記接続筒部2
aの内周面には雌セレーション11を形成して、この接
続筒部2aの内側にその端部を挿入した図示しないシャ
フトと、上記フランジ付継手1aとの回り止めを図って
いる。
【0012】又、上記1対の抑え板部10a、10bの
うちの一方{図1(b)の右方}の抑え板部10aの中
央部には、第一の通孔12を形成している。この第一の
通孔12は、上記接続筒部2aの内径を縮める為の第一
のボルト(図示せず)の杆部を挿通できるが、この第一
のボルトの頭部は通過できない程度の内径を有する。こ
れに対して、他方{図1(b)の左方}の抑え板部10
bの中央部には、上記第一のボルトの雄ねじ部を螺合自
在なねじ孔部13を形成している。本例の場合には、上
記他方の抑え板部10bの中央部に形成した係止孔14
にナット片15を内嵌固定し、このナット片15の中心
部に形成したねじ孔を、上記ねじ孔部13としている。
尚、このねじ孔部13と上記第一の通孔12とは、互い
に同心である。
【0013】更に、上記接続筒部2aの軸方向一端縁
{図1(a)の上端縁、(c)の右端縁}には、上記1
対のフランジ3a、3bを、上記接続筒部2aの直径方
向反対側2個所位置からこの接続筒部2aの直径方向外
方に折れ曲がった状態で形成している。そして、これら
各フランジ3a、3bの先端部に、それぞれ第二の通孔
9a、9bを形成している。特に、本発明のフランジ付
継手1aに於いては、上記1対のフランジ3a、3b
を、上記第一の通孔12とねじ孔部13との中心軸に直
交する仮想平面{図1(b)の鎖線αを通り、紙面に直
角方向に広がる平面}に関して、互いに非対称に設けて
いる。
【0014】即ち、上記1対のフランジ3a、3bのう
ち、上記第一のボルトの挿入側となる、一方の抑え板部
10aの側に位置するフランジ3aを、先端部に向かう
程この抑え板部10aから離れる方向に傾斜させてい
る。一方、上記第一のボルトの先端部を螺合させるねじ
孔部13を設けた、他方の抑え板部10bの側に位置す
るフランジ3bを、先端部に向う程上記他方の抑え板部
10bに近づく方向に傾斜させている。即ち、上記接続
筒部2aの中心軸O上で、上記仮想平面と直交する第二
の仮想平面{図1(b)の鎖線βを通り、紙面に直角方
向に広がる平面}を考えた場合に、上記一方のフランジ
3aの先半部と他方のフランジ3bの先半部とは、上記
第二の仮想平面に関して、互いに反対側に存在する。
【0015】上述の様に互いに非対称に形成された1対
のフランジ3a、3bの先端部には、それぞれ第二の通
孔9a、9bを形成している。これら両第二の通孔9
a、9bと上記接続筒部2aの中心軸Oとの距離は、互
いに等しくしている。又、これら両第二の通孔9a、9
bは、上記中心軸Oに関して、180度反対側に形成し
ている。即ち、これら両通孔9a、9bの中心同士を結
ぶ直線γが上記中心軸Oを通過する様に、これら両通孔
9a、9bの形成位置を規制している。従って、上記両
通孔9a、9bは、上記接続筒部2aに加わる回転方向
の力に関しては、互いに対称となる位置に存在する。こ
の結果、本発明のフランジ付継手1aの使用時に、この
フランジ付継手1aの一部に不自然な応力が作用する事
はない。
【0016】上述の様に構成される本発明のフランジ付
継手1aの場合には、1対の抑え板部10a、10bに
形成する第一の通孔12及びねじ孔部13と、上記1対
のフランジ3a、3bの先端部に形成する第二の通孔9
a、9bとの、上記接続筒部2の軸方向{図1(a)の
上下方向、(b)の表裏方向、(c)の左右方向}に亙
る距離を短くできる。即ち、本発明のフランジ付継手1
aの場合には、図1(b)に示す様に、一方の抑え板部
10aに形成した第一の通孔12と、一方のフランジ3
aの先端部に形成した第二の通孔9aとの円周方向に関
する位置をずらせている。この為、上記接続筒部2の軸
方向に亙るこれら両通孔12、9aの距離を大きくしな
くても、上記第一の通孔12に挿通する第一のボルトの
頭部若しくはこの頭部に係合する工具と、上記第二の通
孔9aに挿通する第二のボルトの頭部若しくはこの頭部
に係合する工具とが干渉しなくなる。
【0017】これに対して、他方の抑え板部10bに形
成したねじ孔部13と他方のフランジ3bの先端部に形
成した第二の通孔9bとは、前述した従来構造の場合よ
りも近接するが、これらねじ孔部13と第二の通孔9b
とが近接する事は、実用上全く問題とはならない。即
ち、上記ねじ孔部13に上記第一のボルトを上記第一の
通孔12の側から螺合した状態で、この第一のボルトの
先端部は、上記ねじ孔部13の外側(図1(b)の左
側)の開口部から突出しないか、突出した場合でもその
突出量は僅かである。又、上記第一のボルトの雄ねじ部
の外径は、この第一のボルトの頭部並びにこの頭部に係
合する工具の外径よりも遥かに小さい。従って、上記他
方のフランジ3bの先端部に形成した第二の通孔9bに
挿入した第二のボルトの頭部、並びにこの頭部に係合す
る工具が、上記第一のボルトの先端部と干渉する事はな
い。
【0018】この様に、第一の通孔12及びねじ孔部1
3と第二の通孔9a、9bとの、上記接続筒部2の軸方
向に亙る距離を短くできる結果、上記接続筒部2の軸方
向に亙る長さ寸法を小さくして、上記フランジ付継手1
aの小型・軽量化が可能になる。そして、この様にフラ
ンジ付継手1aの小型・軽量化を図った場合でも、使用
時にこのフランジ付継手1aに無理な応力が加わる事を
防止できる。即ち、前述した様に、上記両第二の通孔9
a、9bを、上記中心軸Oに関して、180度反対側に
形成している。この為、上記接続筒部2に結合固定した
シャフトと前記1対のフランジ3a、3bにより上記フ
ランジ付継手1aに固定した部材との間で回転力の伝達
を行なうと、この回転力伝達に伴う応力は、上記接続筒
部2を構成する1対のフランジ3a、3b及び結合筒部
2aに、ほぼ均等に加わる。この結果、部分的に過大な
応力が加わる事を防止して、上記フランジ付継手1aの
耐久性を確保できる。
【0019】次に、図1に示す様なフランジ付継手1a
の製造方法に就いて、図1に図2〜5を加えて説明す
る。先ず、平板状、或はコイル状の鋼板等、十分な剛性
を確保できる金属板を裁断する事により、図2(a)に
示す様な第一素材16を造る。この裁断作業は、例え
ば、プレスによる打ち抜き加工により行なう。この裁断
作業により得られる第一素材16は、矩形部17と1対
の耳部18、18とから成る。これら1対の耳部18、
18は、上記矩形部17の四周を囲む長短1対ずつ合計
4辺のうちの一方{図2(a)の上側の図の上方}の長
辺の中間部2個所位置から、この長辺に関して同じ傾斜
方向に延出する状態で形成している。又、上記矩形部1
7の長さ方向{図2(a)の左右方向}両端部は、上記
各耳部18、18の基端部よりも突出させて、それぞれ
突出部19、19とする。
【0020】上述の様な第一素材16には、次いで、面
粗度を向上させる為の押圧加工を施す。この押圧加工
は、上記第一素材16の一部で上記各耳部18、18の
基端両側部分、即ち、図2にハッチングを付した部分を
面方向{図2(b)の上側の図の表裏方向、下側の図の
上下方向}に強く押圧し、当該部分を塑性変形させて厚
さ寸法を小さくする事により行なう。この様な押圧加工
により、続いて行なわれる曲げ加工時に大きな応力が加
わる各部分の面粗度を向上させ、この曲げ加工に伴って
これら各部分に亀裂等の損傷が発生する事を防止する。
従って、この曲げ加工に先立って上記第一素材16に、
加工硬化を除く為の焼きなまし処理を施す必要がなくな
る。
【0021】上記押圧加工を経た上記第一の素材16
は、続いて図2(c)に示す様に、上記各耳部18、1
8を上記矩形部17に対し、この矩形部17の表裏方向
に関して同方向に直角に折り曲げて、それぞれフランジ
3a、3bとする。この際、上記矩形部17の一部にも
曲げ加工を施し、この矩形部17を波形に形成する。即
ち、この矩形部17の中央部で1対の耳部18、18の
間部分を、上記各耳部18、18の折り曲げ側が凸面と
なる方向に鈍角に折り曲げ、上記矩形部17の両側寄り
部分で上記各耳部18、18の基端部に対応する部分
を、上記各耳部18、18の折り曲げ側が凹面となる方
向に鈍角に折り曲げる。
【0022】上記各耳部18、18と矩形部17とを上
述の様に曲げ加工してフランジ3a、3bを形成した
後、図2(d)(e)に示す様に、更にこの矩形部17
に曲げ加工を施す。そして、この矩形部17により、1
対の抑え板部10a、10bと接続筒部2aとを形成し
て、この接続筒部2aの軸方向一端縁に1対のフランジ
3a、3bを有する第二素材20とする。即ち、上記矩
形部17の中間部を円周方向1個所に不連続部4aを有
する欠円筒状の接続筒部2aとすると共に、上記矩形部
17の長さ方向両端部を、互いに間隔をあけて互いにほ
ぼ平行に配置された、1対の抑え板部10a、10bと
する。前記矩形部17の両端部に形成した前記突出部1
9{図2(a)〜(c)}は、これら各抑え板部10
a、10bの先半部を構成する。
【0023】上述の様にして得られた第二素材20に
は、次の工程で、図3〜4に示す様に、第一の通孔12
と係止孔14と第二の通孔9a、9bとを形成する。図
示の例では、先ず図3に示す様に、上記各フランジ3
a、3bの先端部に第二の通孔9a、9bを形成する。
その後、図4に示す様に、一方の抑え板部10aに第一
の通孔12を、他方の抑え板部10bに係合孔14を、
それぞれ形成して、第三素材21とする。尚、上記第一
の通孔12と係止孔14と第二の通孔9a、9bとを形
成する作業は、ボール盤による切削加工より行なう事も
できるが、プレスによる打ち抜き加工により行なえば、
加工に要する手間と時間とを節約し、加工コストの低廉
化を図れる。
【0024】この様にして得られた第三素材21には、
続いて上記接続筒部2aの内周面に雌セレーション11
を形成する事により、図5に示す様な第四素材22とす
る。尚、本例の場合には、この雌セレーション11を形
成する作業を、切削加工により行なっているが、前記第
一素材16を構成する矩形部17の中間部片側面にプレ
スによる塑性加工により波形の凹凸を、この矩形部17
を曲げ加工する以前に形成し、この凹凸により雌セレー
ション11を構成する様にすれば、本発明のフランジ付
継手1aを、プレス加工のみで造る事も可能である。上
記接続筒部2aの内周面に雌セレーション11を形成し
て第四素材22としたならば、この第四素材の係合孔1
4にナット片15を嵌合固定して、前記図1に示したフ
ランジ付継手1aとして完成する。
【0025】この様に実施される本発明のフランジ付継
手の製造方法によれば、安価に得られる金属板に、安価
に実施できるプレス加工を主として施す事により、上記
フランジ付継手1aを造れる。従って、材料費及び加工
費の低廉化により、このフランジ付継手1aを安価に得
られる。
【0026】次に、図6は、本発明のフランジ付継手の
実施の形態の第2例を示している。本例のフランジ付継
手1bの場合には、接続筒部2aの軸方向一端縁2個所
位置に形成した1対のフランジ3a、3bの傾斜方向
を、前記図1に示した第1例の場合とは逆にしている。
これに合わせて、1対の抑え板部10a、10bのうち
の一方の抑え板部10aに係合孔14を形成してナット
15を嵌合固定し、他方の抑え板部10bに第一の通孔
12を形成している。この様に傾斜方向を逆にする理由
は、自動車用操舵装置への組み付け作業時の方向性を考
慮してこの作業の容易化を図る為、車種により選択の自
由度を確保する為である。その他の構成及び製造方法に
関しては、上述した第1例の場合と同様である。
【0027】次に、図7は、本発明のフランジ付継手の
実施の形態の第3例を示している。本例のフランジ付継
手1cの場合には、接続筒部2bの不連続部4bを挟ん
で設ける1対の抑え板部8a、8bを、それぞれ金属板
を折り返す事により厚肉に形成している。そして、一方
{図7(b)の右側}の抑え板部8aに、図示しない第
一のボルトの杆部を挿通する為の第一の通孔12を、他
方{図7(b)の左側}の抑え板部8bに、上記第一の
ボルトの先端部に形成した雄ねじを螺合させる為のねじ
孔23を、それぞれ形成している。又、上記一方の抑え
板部8aの外側面で上記第一の通孔12の周囲部分に
は、上記第一のボルトの頭部内側面と平行になる、平坦
面24を形成している。上記接続筒部2bの軸方向一端
縁からこの接続筒部2bの直径方向外方に折れ曲がった
状態で形成した1対のフランジ3a、3bのうち、上記
一方の抑え板部8a側のフランジ3aは、先端に向かう
程、この一方の抑え板部8aから離れる方向に傾斜して
いる。これに対して、上記他方の抑え板部8b側のフラ
ンジ3bは、先端に向かう程この他方の抑え板部8bに
近づく方向に傾斜している。
【0028】上述の様に構成される本例のフランジ付継
手1cの場合には、第一のボルトの先端部を螺合させる
為のねじ孔部であるねじ孔23を、このフランジ付継手
1cを構成する金属板の一部に直接形成している。従っ
て、前述した第1例及び上述した第2例の様に、別途ナ
ット片15(図1、6)を用意する必要がなく、部品コ
スト、部品管理コスト、組立コストを低減して、製作費
をより低く抑える事が可能になる。その他の構成及び作
用は、前述した第1例の場合と同様である。
【0029】次に、図7に示す様なフランジ付継手1c
の製造方法に就いて、図7に図8〜10を加えて説明す
る。先ず、平板状、或はコイル状の鋼板等、十分な剛性
を確保できる金属板を、打ち抜き加工等で裁断する事に
より、図8(a)に示す様な第一素材16aを造る。こ
の裁断作業により得られる第一素材16aは、前述した
第1例の構造を造る為の第一素材16の矩形部17{図
2(a)}と同様に、矩形部17aと1対の耳部18、
18とから成る。但し、本例の場合、この矩形部17a
の長さ寸法を、上記第1例の場合よりも大きくしてい
る。上記1対の耳部18、18は、上記矩形部17aの
四周を囲む長短1対ずつ合計4辺のうちの一方{図8
(a)の上側の図の上方}の長辺の中間部2個所位置か
ら、この長辺に関して同じ傾斜方向に延出する状態で形
成している。又、上記矩形部17aの長さ方向{図8
(a)の左右方向}両端部は、上記各耳部18、18の
基端部よりも突出させて、それぞれ突出部19a、19
aとする。特に、本例の場合には、これら各突出部19
a、19aの基端部にくびれ部25、25を形成し、上
記矩形部17aの両端部を、これら各くびれ部25、2
5部分で、比較的軽い力により折り返せる様にしてい
る。
【0030】上述の様な第一素材16aには、図8
(b)にハッチングを施した上記各耳部18、18の基
端両側部分を、面方向{図8(b)の上側の図の表裏方
向、下側の図の上下方向}に強く押圧する押圧加工を施
し、当該部分の面粗度を向上させる。この様な押圧加工
を経た上記第一の素材16aは、続いて図8(c)に示
す様に、上記各くびれ部25、25を180度強折り返
す事により、上記金属板2枚分の厚さ寸法を有する折り
返し部26、26を形成する。この様に折り返し部2
6、26を形成した後、図8(d)に示す様に、上記各
耳部18、18を上記矩形部17aに対し、この矩形部
17aの表裏方向に関し上記折り返し部26、26の折
り返し方向と反対方向に直角に折り曲げて、それぞれフ
ランジ3a、3bとする。
【0031】上記各耳部18、18を上記矩形部17a
に対し上述の様に曲げ加工して、フランジ3a、3bを
形成した後、図8(e)(f)に示す様に、更にこの矩
形部17aの中間部で上記1対の折り返し部26、26
に曲げ加工を施す。即ち、これら両折り返し部26、2
6同士の間に若干の隙間27が存在する程度にまで、上
記矩形部17aの中間部をほぼ180度折り返す。そし
て、この矩形部17aと上記1対の折り返し部26、2
6とにより、1対の抑え板部8a、8bと接続筒部2b
とを形成して、この接続筒部2bの軸方向一端縁に1対
のフランジ3a、3bを有する第二素材20aとする。
即ち、上記矩形部17aの中間部を円周方向1個所に不
連続部4bを有する欠円筒状の接続筒部2bとすると共
に、上記矩形部17aの長さ方向両端部にそれぞれ形成
した折り返し部26、26を、互いに間隔をあけて配置
された、1対の抑え板部8a、8bとする。
【0032】上述の様にして得られた第二素材20aに
は、次の工程で、図9〜10に示す様に、第一の通孔1
2とねじ孔23と第二の通孔9a、9bと平坦面24と
を形成する。図示の例では、先ず図9に示す様に、上記
各フランジ3a、3bの先端部に第二の通孔9a、9b
を形成する。その後、図10に示す様に、一方の抑え板
部8aに第一の通孔12及び平坦面24を、他方の抑え
板部8bにねじ孔23を、それぞれ形成して、第三素材
21aとする。尚、上記第一の通孔12及び平坦面24
を形成する作業は、ボール盤による切削加工より行な
う。又、上記ねじ孔23は、ボール盤による切削加工の
後、タッピング加工を施す事により形成する。この様に
して得られた第三素材21aには、続いて上記接続筒部
2aの内周面に雌セレーション11を形成する事によ
り、前記図7に示したフランジ付継手1cとして完成す
る。
【0033】次に、図11は、本発明のフランジ付継手
の実施の形態の第4例を示している。本例のフランジ付
継手1dの場合には、接続筒部2bの軸方向一端縁2個
所位置に形成した1対のフランジ3a、3bの傾斜方向
を、前記図7に示した第3例の場合とは逆にしている。
これに合わせて、1対の抑え板部8a、8bのうちの一
方の抑え板部8aにねじ孔23を形成し、他方の抑え板
部8bに第一の通孔12及び平坦面24を形成してい
る。その他の構成及び製造方法に関しては、上述した第
3例の場合と同様である。
【0034】次に、図12は、本発明のフランジ付継手
の実施の形態の第5例を示している。本例のフランジ付
継手1eの場合には、接続筒部2aと対向するフランジ
3a、3bの片面の一部で、これら各フランジ3a、3
bの先端部に形成した第二の通孔9a、9bの開口周縁
部に、それぞれ環状突部28、28を形成している。こ
れら各環状突部28、28は、それぞれ上記フランジ3
a、3bを形成する金属板の一部を、肉寄せ加工等によ
り塑性変形させる事で形成する。この様な環状突部2
8、28は、上記フランジ付継手1eを他の部材に結合
すべく、上記各第二の通孔9a、9bに第二のボルトを
挿通し、更にこれら第二のボルトを緊締した状態で、こ
れら各第二のボルトの頭部内側面と当接する。即ち、上
記各環状突部28、28の先端縁が、上記各第二のボル
トの頭部の座面として機能する。従って、本例のフラン
ジ付継手1eを他の部材に結合固定する際に、上記各第
二のボルトの頭部と上記各フランジ3a、3bとの間に
座板を挟持する必要がない。上記環状突部28、28を
形成した点以外の構成及び作用、並びに製造方法に関し
ては、前記図1に示した第1例と同様である。
【0035】次に、図13は、本発明のフランジ付継手
の実施の形態の第6例を示している。本例のフランジ付
継手1fの場合にも、接続筒部2bと対向するフランジ
3a、3bの片面の一部で、これら各フランジ3a、3
bの先端部に形成した第二の通孔9a、9bの開口周縁
部に、それぞれ環状突部28、28を形成して、上記フ
ランジ付継手1fと他の部材とを結合する際に座板を不
要にしている。上記環状突部28、28を形成した点以
外の構成及び作用、並びに製造方法に関しては、前記図
7に示した第3例と同様である。
【0036】
【発明の効果】本発明のフランジ付継手とその製造方法
のうち、フランジ付継手は、シャフトの端部を接続固定
する為の接続筒部の軸方向長さを小さくして、フランジ
付継手の小型・軽量化を図れる。又、フランジ付継手の
製造方法は、安価な金属板に、主として、容易にしかも
能率の良いプレス加工を施す事により、上記小型且つ軽
量のフランジ付継手を造れる為、このフランジ付継手を
安価に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフランジ付継手の実施の第1例を示す
図で、(a)は半部切断側面図、(b)は(a)のイ−
イ断面図、(c)は同じくロ−ロ断面図。
【図2】上記第1例のフランジ付継手を造る方法を実施
する際、第一素材から第二素材を得るまでの工程を順番
に示す図。
【図3】第二素材に第二の通孔を形成した状態を示して
おり、(a)は側面図、(b)は(a)の下方から見た
図、(c)は(b)の右方から見た図。
【図4】更に第一の通孔及び係合孔を形成して得られた
第三素材を示しており、(a)は側面図、(b)は
(a)の下方から見た図、(c)は(b)の右方から見
た図。
【図5】更に雌セレーションを形成して得られた第三素
材を示しており、(a)は半部切断側面図、(b)は
(a)のハ−ハ断面図、(c)は同じくニ−ニ断面図。
【図6】本発明のフランジ付継手の実施の形態の第2例
を示す図で、(a)は部分切断側面図、(b)は(a)
のホ−ホ断面図、(c)は同じくヘ−ヘ断面図。
【図7】本発明のフランジ付継手の実施の形態の第3例
を示す図で、(a)は部分切断側面図、(b)は(a)
のト−ト断面図、(c)は同じくチ−チ断面図。
【図8】上記第3例のフランジ継手を造る方法を実施す
る際、第一素材から第二素材を得るまでの工程を順番に
示す図。
【図9】第二素材に第二の通孔を形成した状態を示して
おり、(a)は側面図、(b)は(a)の下方から見た
図、(c)は(b)の右方から見た図。
【図10】更に第一の通孔及びねじ孔を形成して得られ
た第三素材を示しており、(a)は半部切断側面図、
(b)は(a)のリ−リ断面図、(c)は同じくヌ−ヌ
断面図。
【図11】本発明のフランジ付継手の実施の形態の第4
例を示す図で、(a)は半部切断側面図、(b)は
(a)のル−ル断面図、(c)は同じくヲ−ヲ断面図。
【図12】本発明のフランジ付継手の実施の形態の第5
例を示す図で、(a)は半部切断側面図、(b)は
(a)のワ−ワ断面図、(c)は同じくカ−カ断面図。
【図13】本発明のフランジ付継手の実施の形態の第6
例を示す図で、(a)は半部切断側面図、(b)は
(a)のヨ−ヨ断面図、(c)は同じくタ−タ断面図。
【図14】従来構造の1例を示す斜視図。
【符号の説明】
1、1a、1b、1c、1d、1e、1f フランジ付
継手 2、2a、2b 接続筒部 3、3a、3b フランジ 4、4a、4b 不連続部 5a、5b 凹凸部 6a、6b 抑え板部 7 第一の通孔 8a、8b 抑え板部 9、9a、9b 第二の通孔 10a、10b 抑え板部 11 雌セレーション 12 第一の通孔 13 ねじ孔部 14 係止孔 15 ナット片 16、16a 第一素材 17、17a 矩形部 18 耳部 19、19a 突出部 20、20a 第二素材 21、21a 第三素材 22、22a 第四素材 23 ねじ孔 24 平坦面 25 くびれ部 26 折り返し部 27 隙間 28 環状突部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円周方向1個所に不連続部を有し、内側
    に接続すべきシャフトの端部を挿入自在な接続筒部と、
    この接続筒部の上記不連続部の両側に互いに間隔をあけ
    て設けられた1対の抑え板部と、これら1対の抑え板部
    のうちの一方の抑え板部に形成された、ボルトの杆部を
    挿通自在な第一の通孔と、上記1対の抑え板部のうちの
    他方の抑え板部に設けられた、上記第一の通孔を挿通し
    たボルトの雄ねじ部を螺合自在なねじ孔部と、上記接続
    筒部の軸方向一端縁の直径方向反対側2個所位置から上
    記接続筒部の直径方向外方に折れ曲がった状態で設けら
    れた1対のフランジと、これら各フランジの先端部にそ
    れぞれ形成された第二の通孔とを備えたフランジ付継手
    に於いて、上記1対のフランジが、上記第一の通孔とね
    じ孔部との中心軸に直交する仮想平面に関して、互いに
    非対称に設けられている事を特徴とするフランジ付継
    手。
  2. 【請求項2】 次の〜に示す3通りの工程を有す
    る、フランジ付継手の製造方法。 金属板を裁断する事により、矩形部と、この矩形部
    の四周を囲む長短1対ずつ合計4辺のうちの一方の長辺
    の中間部2個所位置からこの長辺に関して同じ傾斜方向
    に延出する1対の耳部とを有する第一素材を形成する工
    程。 上記第一素材の矩形部の中間部を、上記1対の耳部
    が互いに対向する方向に曲げ形成し、上記矩形部の中間
    部を、円周方向の一部に不連続部を有する接続筒部と
    し、この矩形部の長さ方向両端部を1対の抑え板部とす
    ると共に、上記1対の耳部を上記接続筒部の中心軸に対
    して直交する平面にまで折り曲げる工程。 上記1対の抑え板部のうちの一方の抑え板部にボル
    トの杆部を挿通自在な第一の通孔を形成し、上記1対の
    抑え板部のうちの他方の抑え板部に上記第一の通孔を挿
    通したボルトの雄ねじ部を螺合自在なねじ孔部を設ける
    と共に、上記1対の耳部の先端部に第二の通孔を形成す
    る工程。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2024028215A (ja) * 2022-08-17 2024-03-01 Jfeスチール株式会社 プレス部品の製造方法、プレス加工用の金属板、及びその製造方法

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