JPH106234A - ボルトの締め付け力管理装置 - Google Patents

ボルトの締め付け力管理装置

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JPH106234A
JPH106234A JP15548196A JP15548196A JPH106234A JP H106234 A JPH106234 A JP H106234A JP 15548196 A JP15548196 A JP 15548196A JP 15548196 A JP15548196 A JP 15548196A JP H106234 A JPH106234 A JP H106234A
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gear
torque
bolt
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tightening
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JP15548196A
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Masaki Sugizaki
雅紀 杉▲崎▼
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SUGISAKI KEIKI KK
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SUGISAKI KEIKI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 精度の高いボルトの締め付け力の管理を、ロ
ータリエンコーダを設けずにおこなえるボルトの締め付
け力管理装置の提供。 【解決手段】 トルクレンチ20によるボルト3の締め
付け時、ソケット23の回転を所定倍に拡大して取り出
し可能なギヤ機構36と、スイツチ38と、このスイッ
チ38から基準信号が出力されたとき、サンプルホール
ド部32にホールドされた遅延トルクを偏差演算手段3
4に出力する出力制御部33とを備えるとともに、上述
のギヤ機構36が、ソケット23の中心軸39と同軸に
設けた第1のギヤ42と、この第1のギヤ42に比べて
少ない歯数に設定された第2のギヤ43と、この第2の
ギヤ43に一体に設けられ、該第2のギヤ43の歯数に
比べて多い歯数に設定された第3のギヤ44とを有し、
上述のスイッチ38は、第3のギヤ44のそれぞれの歯
の接近を検出して基準信号を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被締結体を締結す
る際のボルトの締め付けトルクを検出するトルク検出手
段を備え、このトルク検出手段から出力される締め付け
トルクに応じてボルトの締め付け力が所望の値に至った
かどうか管理するボルトの締め付け力管理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、被締結体を締結する際のボルト
の締め付け力、すなわちボルトの軸力と、締め付けトル
ク曲線がよく一致することが知られており、トルク検出
手段を設けてボルトの締め付けトルクを検出し、この検
出された値に基づいてボルトの締め付け力を管理するこ
とが普通におこなわれている。
【0003】本願出願人は、先に特願平6−10797
2号として、「ねじ締付け制御方法」を提案した。この
先行技術は、トルク曲線と、このトルク曲線に対応する
遅延トルク曲線の差の変化を指標としてボルトの締め付
け力を管理する遅延トルク勾配法を応用したもので、ボ
ルト締め付け時のトルクをトルク検出手段で検出し続け
る一方で、このトルク検出手段で検出される締め付けト
ルクを所定時間サンプルホールド部でホールドさせ、シ
ーケンシャルタイマで設定される上述の所定時間ごと
に、サンプルホールド部から遅延トルクを出力させ、こ
の遅延トルクが出力された時点の現実の締め付けトルク
と当該遅延トルクとの偏差を求め、その偏差が予め設定
される限界値に至ったときにボルトの締め付け動作を停
止させるようにしたものである。
【0004】本願出願人は、上述の方法を提案する以前
に、繰り返し実施したボルト締め付け試験のデータを見
て、ボルト締め付け動作の開始時点から終了時点の間の
中間時点で存在する「最大偏差」に比べて、上述した偏
差が降伏点の近傍で「小さな値」となる傾向があること
に気が付いた。その「小さな値」をボルトの締め付け管
理において上述の限界値として採用した。この限界値
は、現実には最大偏差の例えば〔1/2〕,〔1/3〕
程度の値に設定される。このような限界値に応じて上述
の方法によりボルトの締め付けを停止させることによ
り、ボルトを降伏点の近傍域まで締め付けることのでき
る安定したボルトの締め付け力の管理を実現させること
ができる。
【0005】その後、本願出願人は、上述したシーケン
シャルタイマに相当する機能を、より機械的な構造の安
定したもので実現させる研究を継続した。なお、上述の
提案した方法にあって、精度の高いボルトの締め付け力
の管理を実現させるためには、上述のようにして求める
偏差の個数は、例えば30位は必要である。すなわち、
シーケンシャルタイマから30回程度の基準信号を出力
させ、その基準信号が出力されるごとに偏差を求める演
算を実施させる必要がある。したがって、シーケンシャ
ルタイマに相当する機能を有する構造体も、30回程度
の基準信号を出力し得るものである必要がある。
【0006】このようなことから、公知の技術からみ
て、シーケンシャルタイマを設ける代わりにロータリエ
ンコーダを設け、このロータリエンコーダから基準信号
を出力させることが一応考えられる。図4は、公知のロ
ータリエンコーダを設けた場合に普通に考えられるボル
トの締め付け力管理装置の構成を示す図である。以下、
この図4の構成について説明する。
【0007】同図4において、1はベース材、2はベー
ス材1に固定される被締結体、3は被締結体2をベース
材1に固定させるボルト、すなわち締め付け力の管理の
対象とされるボルトである。このボルト3は例えば、ベ
ース材1、被締結体2のそれぞれに形成された孔に挿入
されるようになっている。4はボルト3に螺合するナッ
トで、このナット4を回転させることによりボルト3の
締め付け動作がおこなわれる。
【0008】5はボルト3に締め付け力を付与するトル
クレンチで、先端の下方部分には前述のナット4に嵌合
するソケット6を有し、先端の上方部分にはソケット6
の回転と同期して回転する可撓性の軸を内蔵するフレキ
シブルシャフト7を備えている。また、例えばトルクレ
ンチ5のアーム8部分には、ボルト3の締め付けトルク
を検出するトルク検出手段を構成するひずみゲージ9を
有し、末端部分にはトルクレンチ5を回す作業者が把持
可能な把持部10が備えられる。
【0009】11は上述したシーケンシャルタイマに代
わるロータリエンコーダで、アースをとるために周囲の
壁等に接触するように配置され、フレキシブルシャフト
7の軸を介して伝えられるソケット6の回転が、所定角
度の回転となるごとに基準信号を出力する。12は報知
装置で、例えばロータリエンコーダ11から出力される
基準信号と、ひずみゲージ9から出力されるトルク信号
とを入力し、所定の信号処理をおこなう制御手段13
と、この制御手段13から出力される信号に応じて締め
付けトルクを表示する表示手段14と、制御手段13か
ら出力される信号に応じて締め付けを停止させる警報を
発する警報手段15とを含む。
【0010】上述した制御手段13は、例えばマイクロ
コンピュータで構成され、ひずみゲージ9から出力され
るトルク信号に基づいて、ボルト3の締め付けトルクを
演算し、その値を表示信号として表示手段14に出力す
る表示信号出力手段を備えるほか、上述のようにして演
算された締め付けトルクを所定時間ホールドし、遅延ト
ルクとして出力するサンプルホールド部と、ロータリエ
ンコーダ11から基準信号が出力された時点の現実の締
め付けトルクと、基準信号に応じてサンプルホールド部
から出力される遅延トルクとの偏差を求める偏差演算手
段と、この偏差演算手段で求められた偏差と予め上述の
観点から設定される限界値とを比較し、偏差が限界値に
至ったとき、トルクレンチ5によるボルト3への締め付
け力の付与を停止させる停止信号を警報手段15に出力
する比較手段を備えるものである。
【0011】このように仮にボルトの締め付け力管理装
置が構成されるものと考えると、その締め付け力管理
は、以下のようにおこなわれることになる。
【0012】例えばベース材1上に被締結体2を載置
し、それぞれの孔にボルト3を挿入し、このボルト3に
ナット4を螺合させる。ナット4にトルクレンチ5のソ
ケット6を嵌合させ、操作者はトルクレンチ5の把持部
10を把持してソケット6を回転させる。ソケット6を
回転させた際、抵抗力を感じはじめた時点がひずみゲー
ジ9により初期締め付けトルク(スナッグトルク)が検
出される時であり、ひずみゲージ9からのトルク信号が
制御手段13に入力される。このトルク信号が制御手段
13に入力されたときからボルト3の締め付け力の管理
が開始される。
【0013】なお、ロータリエンコーダ11からは、ナ
ット4が所定角度、例えば1°回転するごとに、基準信
号(パルス信号)が出力されるようになっている。
【0014】上述のようにひずみゲージ9からトルク信
号が出力された際、表示信号出力手段でそのトルク信号
に基づいて締め付けトルクが演算され、その値が表示信
号として表示手段14に出力され、この表示手段14で
表示される。またこのとき、上述のようにして演算され
た締め付けトルクが、上述の基準信号が制御手段13に
入力されるまで、サンプルホールド部にホールドされ
る。そして、ナット4が1°回転し、ロータリエンコー
ダ11から基準信号が出力されたとき、現実に演算され
ている締め付けトルク(現実の締め付けトルク)と、サ
ンプルホールド部から出力される、それまでホールドさ
れていた締め付けトルク、すなわち現実の締め付けトル
クよりも小さな値となる遅延トルクとが、制御手段13
の偏差演算手段に入力される。この偏差演算手段では上
述の現実の締め付けトルクと遅延トルクとの偏差を求め
る演算を実施し、その偏差を制御手段13の比較手段に
出力する。この比較手段では、偏差が例えば上述の最大
偏差の〔1/2〕に設定される限界値に等しくなったか
どうか比較する処理が実施される。ロータリエンコーダ
11から基準信号が出力されるごとに、すなわちナット
4の回転角が1°増すごとに、上述した処理がなされる
が、偏差が限界値よりも大きい間は、比較手段から警報
手段15に停止信号が出力されることはない。
【0015】そして、例えばロータリエンコーダ11か
ら基準信号が30回出力されたとき、すなわちスナッグ
トルクが検出された時点からナット4が30°回転した
とき、比較手段で偏差が限界値に至ったと判定されたと
すれば、その比較手段から警報手段15に停止信号が出
力される。これにより、警報手段15から警報が発せら
れ、トルクレンチ5を操作している操作者は、そのトル
クレンチ5の回転操作を停止する。これにより、ボルト
3を所望の降伏点の近傍域まで締め付けることができ、
精度の高いボルト3の締め付け力の管理をおこなうこと
ができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た図4に示すように公知のロータリエンコーダ11を利
用してボルト3の締め付け力の管理を実施する場合、ロ
ータリエンコーダ11の単価が比較的高いことから装置
費用が高くなる問題がある。特に、回転角1°ごとに基
準信号を出力しなければならない図4に示すロータリエ
ンコーダ11では、例えば回転角10°ごとに基準信号
を出力するように設計されている一般的なロータリエン
コーダに比べて高い性能を有することを要求されること
から、その単価がさらに高くなり、これに伴って装置費
用がより高くなってしまう。
【0017】また、ロータリエンコーダ11はアースを
とるために周囲の壁等に接触させる動作が必要になるこ
とから、このボルト3の締め付け力の管理を実施する作
業が煩雑になりやすい。
【0018】本発明は、上記した従来技術における実情
に鑑みてなされたもので、その目的は、ボルトを所望の
降伏点の近傍域まで締め付ける精度の高いボルトの締め
付け力の管理を、ロータリエンコーダを設けることなく
おこなうことができるボルトの締め付け力管理装置を提
供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係る発明は、被締結体を締結す
るボルトに螺合するナットの頭部に嵌着されるソケット
を有し、上記ボルトに締め付け力を付与するトルクレン
チと、このトルクレンチに設けられ、上記被締結体を締
結する際の上記ボルトの締め付けトルクを検出するトル
ク検出手段と、このトルク検出手段で検出される締め付
けトルクを所定時間ホールドするサンプルホールド部を
有し、上記所定時間後に上記サンプルホールド部にホー
ルドされた上記締め付けトルクを遅延トルクとして出力
する遅延出力手段と、上記トルク検出手段で検出された
締め付けトルクと上記遅延出力手段から出力された遅延
トルクとの偏差を求める偏差演算手段と、この偏差演算
手段で求められた上記偏差と、予め設定される限界値と
を比較し、上記偏差が上記限界値に至ったとき、上記ト
ルクレンチによる上記ボルトへの締め付け力の付与を停
止させる信号を出力する比較手段とを備えたボルトの締
め付け力管理装置において、上記遅延出力手段が、上記
トルクレンチによる上記ボルトの締め付け時、上記ソケ
ットの回転を所定倍に拡大し、所定のギヤの回転として
取り出し可能なギヤ機構と、上記所定のギヤの歯の接近
を検出し、それぞれの歯ごとに基準信号を出力する信号
出力手段と、この信号出力手段から上記基準信号が出力
されたとき、上記サンプルホールド部にホールドされた
遅延トルクを上記偏差演算手段に出力する制御をおこな
う出力制御部とを含む構成にしてある。
【0020】このように構成した請求項1に係る発明で
は、ソケットの回転すなわちナットの回転を所定倍に拡
大して取り出すギヤ機構を備えたことから、ナットの回
転が仮に微小角度であっても、ギヤ比を適宜に考慮する
ことにより、所定のギヤの回転角度を上述の微小角度の
数倍に大きくすることができ、この所定のギヤの歯に応
動させて、信号出力手段から所望の回数、例えば30回
等の基準信号を比較的簡単に出力させることができる。
【0021】この信号出力手段から基準信号が出力され
たとき、サンプルホールド部に所定時間、すなわち1つ
の基準信号が出力されてから次の基準信号が出力される
までの時間ホールドされていた遅延トルクが出力制御部
から偏差演算手段に出力される。このとき同時に、トル
ク検出手段で検出される現実の締め付けトルクも偏差演
算手段に出力される。偏差演算手段では、現実の締め付
けトルクと遅延トルクとの偏差を求める演算をおこな
い、求めた偏差を比較手段に出力する。比較手段は、求
めた偏差と、最大偏差よりも小さい所定の限界値、すな
わち降伏点の近傍域において生ずる偏差に相当する限界
値とを比較し、上述の求めた偏差が限界値に至ったと
き、トルクレンチによるボルトへの締め付け力の付与を
停止させる信号を出力する。これに応じてトルクレンチ
の操作を停止させればよい。
【0022】本発明では、従来技術のロータリエンコー
ダに相当するものを、ギヤ機構と信号出力手段によって
構成してある。ギヤ機構は、例えば、ソケットの中心軸
と同軸に位置するようにトルクレンチの先端部に設けら
れた第1の軸と、この第1の軸に回転自在に装着される
第1のギヤと、この第1のギヤに係合し、該第1のギヤ
の歯数に比べて少ない歯数に設定された第2のギヤと、
この第2のギヤに一体に設けられ、該第2のギヤの歯数
に比べて多い歯数に設定され、上記所定のギヤを形成す
る第3のギヤと、トルクレンチに一体に設けられ、上記
第2のギヤ及び上記第3のギヤを回転自在に保持する第
2の軸とを備えた構成とすればよい。また、信号出力手
段は、例えば、トルクレンチに一体的に設けられ、第3
のギヤの歯の接近を検出するスイッチによって構成すれ
ばよい。
【0023】これらのギヤ機構を構成する第1の軸、第
1のギヤ、第2のギヤ、第3のギヤ、及び第2の軸は簡
単な構造であり、したがってギヤ機構の単価を比較的安
くすることができる。また、歯の接近を検出するスイッ
チも、公知のリミットスイッチや、光電検出器等を採用
することができ、これも単価を比較的安くすることがで
きる。すなわち、従来技術のロータリエンコーダに相当
する機能を有するギヤ機構と信号出力手段の組合わせ
で、ボルトを所望の降伏点の近傍域まで締め付けること
ができ、精度の高いボルトの締め付け力の管理をおこな
うことができるとともに、その単価を比較的安く抑える
ことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明のボルトの締め付け
力管理装置の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0025】図1は本発明のボルトの締め付け力管理装
置の一実施形態を示す側面図、図2は図1に示すの一実
施形態の平面図、図3は図1に示す一実施形態の電気系
統を示すブロック図である。
【0026】図1に示す1はベース材、2はこのベース
材1に固定される被締結体、3は被締結体2をベース材
1に固定させるボルト、すなわち締め付け力の管理の対
象となるボルト、4はボルト3に螺合するナットであ
る。ボルト3は例えば、ベース材1、被締結体2のそれ
ぞれに形成された孔に挿入されるようになっており、ま
た、このボルト3に螺合させたナット4を回転させるこ
とにより、ボルト3の締め付け動作がおこなわれるよう
になっている。これらの部材については、前述した図4
に示すものと、例えば同等である。
【0027】20はトルクレンチで、先端部21の下部
中央位置に下方に向かって突出する突起部22を有し、
この突起部22がナット4の頭部に嵌着されるソケット
23の上部中央に形成した角穴に嵌入される。また、例
えば先端部21の内部の突起部22の延長上の部分にト
ルク検出手段を構成するひずみゲージ24を配置してあ
る。また、トルクレンチ20の中央部25の上面側に
は、ひずみゲージ24を介して検出される締め付けトル
クと、締め付け停止指令が出力されたときのトルク値の
双方を表示可能な表示装置26を配置してあり、この表
示装置26の下方に位置する中央部25の内部には、ひ
ずみゲージ24に配線接続される後述の制御装置27を
収納してある。また、トルクレンチ20の末端部は、ナ
ット4を回転させる操作者の手によって把持される把持
部28を形成している。この把持部28の上面には、制
御装置27と配線接続されるランプ29を配置してあ
る。また、把持部28の内部には、制御装置27に配線
接続されるブザー30を収納してある。これらのランプ
29とブザー30は、トルクレンチ20を回している操
作者に、その操作を停止するように警報を発する警報手
段を構成している。
【0028】上述した制御装置27は、例えばマイクロ
コンピュータで構成され、ひずみゲージ24から出力さ
れる信号に基づいてトルク値、すなわち締め付けトルク
を演算するトルク演算部31と、このトルク演算部31
で求められた締め付けトルクを所定時間ホールドするサ
ンプルホールド部32と、サンプルホールド部32に所
定時間ホールドされた締め付けトルク、すなわち遅延ト
ルクを所定時間ごとに出力する制御をおこなう出力制御
部33と、この出力制御部33から出力される遅延トル
クを入力するとともに、この遅延トルクが入力されたと
きに現実にトルク演算部31で演算されている締め付け
トルクを同時に入力し、締め付けトルクと遅延トルクと
の偏差を求める偏差演算手段34と、予め締め付けトル
クと遅延トルクとの偏差のうちの最大偏差の例えば〔1
/2〕を限界値として記憶し、偏差演算手段34から出
力される偏差と上述の限界値とを比較し、偏差が限界値
に至ったとき、トルクレンチ20によるボルト3への締
め付け力の付与を停止させる信号を前述したランプ29
とブザー30に出力するとともに、そのときの締め付け
トルクを表示させる信号を前述した表示装置26に出力
させる比較手段35を備えている。
【0029】そして特に、本実施形態では、従来のロー
タリエンコーダに相当する機能を有する構造体として、
トルクレンチ20によるボルト3の締め付け時、ソケッ
ト23の回転を所定倍に拡大し、所定のギヤの回転とし
て取り出し可能なギヤ機構36と、所定のギヤの歯の接
近を検出し、それぞれの歯ごとに基準信号を出力する信
号出力手段、例えばトルクレンチ20に保持台37を介
して一体的に設けられるスイッチ38とを備えている。
【0030】上述したギヤ機構36は、図1に示すよう
に、ソケット23の中心軸39と同軸に位置するように
トルクレンチ20の先端部21に設けられた第1の軸4
0と、この第1の軸40に例えばベアリング41を介し
て回転自在に装着される第1のギヤ42と、この第1の
ギヤ42に係合し、該第1のギヤ42の歯数に比べて少
ない歯数に設定された第2のギヤ43と、この第2のギ
ヤ43に一体に設けられ、該第2のギヤ43の歯数に比
べて多い歯数に設定され、上述した所定のギヤを形成す
る第3のギヤ44と、ベアリング45を介して第2のギ
ヤ43及び第3のギヤ44を回転自在に保持する第2の
軸46と、この第2の軸46を支持しトルクレンチ20
に一体に設けられる支持部材47とを備えている。
【0031】また、上述したスイツチ38は、図3に示
すように、制御装置27の出力制御部33に接続してあ
る。
【0032】なお、上述した制御装置27のサンプルホ
ールド部32と出力制御部33、及び上述したギヤ機構
36とスイッチ38によって、サンプルホールド部32
にホールドされた締め付けトルクを所定時間後に、すな
わちスイッチ38によって出力される1つの基準信号と
次の基準信号との間の時間に相当する所定時間後に、遅
延トルクとして偏差演算手段34に出力する遅延出力手
段を構成させてある。
【0033】このように構成した本実施形態にあって
は、以下のようにしてボルト3の締め付け力の管理をお
こなう。
【0034】例えばベース材1に被締結体2を載置し、
これらのベース材1、被締結体2の孔のそれぞれにボル
ト3を挿入し、このボルト3にナット4を螺合させる。
ナット4にトルクレンチ20のソケット23の六角穴を
嵌合させ、操作者はトルクレンチ20の把持部28を把
持してソケット23を回転させる。ソケット23を回転
させた際、抵抗力を感じはじめた時点が前述したように
スナッグトルクが検出される時であり、ひずみゲージ2
4からトルク信号が出力されはじめる。このとき、例え
ば操作者は、第1のギヤ42の歯に軽く手を押圧し、こ
の第1のギヤ42がトルクレンチ20と一体的に動かな
いように規制する。トルク信号は図3に示す制御装置2
7のトルク演算部31に入力され、このトルク演算部3
1でボルト3の締め付けトルクが求められる。このよう
に求められた締め付けトルクは、トルク演算部31から
サンプルホールド部32に出力されるとともに、表示装
置26と偏差演算手段34に出力される。表示装置26
では、入力された締め付けトルクに相当するトルク値を
表示する。
【0035】また、上述のようにソケット23を回転さ
せるためにトルクレンチ20を操作すると、第1のギヤ
42が操作者の手によって押圧されていることから、つ
まり静止保持されていることから、第1のギヤ42に係
合する第2のギヤ43が第1のギヤ42の周囲に沿って
転動し、また、この第2のギヤ43の回転と一体的に第
3のギヤ44が回転する。このとき、第1のギヤ42の
歯数に比べて第2のギヤ43の歯数が少ないことから、
第2のギヤ43及び第3のギヤ44は、ナット4の回転
角度に一致するソケット23の回転角度よりも大きな角
度で回転する。すなわち、ソケット23の回転が第1の
ギヤ42と第2のギヤ43とのギヤ比に相応する所定倍
だけ拡大され、第3のギヤ44の回転として取り出され
る。
【0036】このようにしておこなわれる第3のギヤ4
4の回転に際し、この第3のギヤ44の歯がスイッチ3
8に対向する位置に至ると、スイッチ38が作動し、基
準信号が図3の制御装置27の出力制御部33に出力さ
れる。すなわち、第3のギヤ44の歯のそれぞれがスイ
ッチ38に対向するごとに、スイッチ38から出力制御
部33に基準信号が出力される。
【0037】このようにして出力制御部33にスイッチ
38からの或る基準信号が入力されたとき、出力制御部
33は、サンプルホールド部32にそれまで所定時間、
すなわち、1つの基準信号が出力制御部33に入力され
たときから、次の基準信号が出力制御部33に入力され
るまでの間の時間に相当する所定時間、ホールドされて
いた締め付けトルクを遅延トルクとして呼び出し、偏差
演算手段34に出力する制御をおこなう。サンプルホー
ルド部32にあっては、出力制御部33による上述の遅
延トルクの呼び出し動作の直後に、また新たに、その時
点のトルク演算部31で求められた締め付けトルクを入
力し、次の所定時間までの間、入力した締め付けトルク
を遅延トルクとしてホールドする。
【0038】また、偏差演算手段34は、出力制御部3
3からの遅延トルクを入力したとき、その時点のトルク
演算部31から入力した締め付けトルク(現実の締め付
けトルク)に対し該当する遅延トルクを減算し、これに
より偏差を求め、その偏差を比較手段35に出力する。
なお、このように偏差を求める演算は、スイッチ38か
ら基準信号が出力されるごとに、すなわち、ソケット2
3の回転に相応して第3のギヤ44の歯のそれぞれがス
イッチ38に対向する動作がおこなわれるごとに実施さ
れる。
【0039】比較手段35では、偏差演算手段34から
偏差が出力されるごとに、該当する偏差が上述した最大
偏差の〔1/2〕に設定する限界値に等しくなったかど
うか比較する処理をおこなう。該当する偏差が限界値よ
りも大きい間は、比較手段35からランプ29、ブザー
30に、これらを作動させる信号が出力されることはな
い。
【0040】そして、例えばスイッチ38から基準信号
が30回出力されたとき、比較手段35で偏差が限界値
に至ったと判定されたとすれば、この比較手段35から
ランプ29、ブザー30、表示装置26に、トルクレン
チ20の操作すなわちボルト3の締め付けを停止させる
信号が出力される。これに伴い、ランプ29が点灯し、
ブザー30が鳴り、また、表示装置26に現実のトルク
値とともに、締め付け停止指令が出力されたときのトル
ク値が併せて表示される。これらに応じて、トルクレン
チ20を操作している操作者は、そのトルクレンチ20
の回転操作を停止すればよい。これにより、ボルト3を
所望の降伏点の近傍域まで締め付けることができ、精度
の高いボルト3の締め付け力の管理をおこなうことがで
きる。
【0041】上述した本実施形態によれば、従来公知の
ロータリエンコーダに相当するものを、ギヤ機構36と
スイッチ38とによって構成してある。ギヤ機構36を
構成する第1の軸40、第1のギヤ42、ベアリング4
1、第2のギヤ43、第3のギヤ44、ベアリング4
5、第2の軸46、支持部材47は簡単な機械的な構造
であり、したがって、このギヤ機構36の単価を比較的
安くすることができる。また、第3のギヤ43の歯の接
近を検出するスイッチ38は公知のリミットスイッチ
や、光電検出器等を採用することができ、これも単価を
比較的安くすることができる。また、このスイッチ38
を保持する保持台37もきわめて簡単な構造で実現でき
る。すなわち、従来公知のロータリエンコーダに相当す
る機能を有するギヤ機構36とスイッチ38の組合わせ
で、ボルト3を所望の降伏点の近傍域まで締め付けるこ
とができ、精度の高いボルトの締め付け力の管理をおこ
なうことができ、しかも、ロータリエンコーダに比べて
その単価を安くすることができる。
【0042】なお、第1のギヤ42、第2のギヤ43、
第3のギヤ44の歯数は、一義的に定められものでな
く、各種の組合わせを取り得る。
【0043】また、本実施形態では、操作者が第1のギ
ヤ42の歯に軽く手を押圧した状態でトルクレンチ20
を回すだけで所望のボルト3の締め付け力の管理を実現
でき、公知のロータリエンコーダを設ける場合のように
壁等に接触させてアースをとる動作は必要でなく、この
ボルト3の締め付け力の管理を簡単な作業で実施するこ
とができる。
【0044】さらに、本実施形態では、表示装置26、
制御装置27、ランプ29、及びブザー30をトルクレ
ンチ20に装着させてあるので、全体の装置構成がコン
パクトであり、優れた可搬性を有する。
【0045】
【発明の効果】本発明は以上の構成にしてあることか
ら、ボルトを所望の降伏点の近傍域まで締め付ける精度
の高いボルトの締め付け力の管理を、ロータリエンコー
ダを設けることなく、すなわち、ギヤ機構と、このギヤ
機構に含まれる所定のギヤの歯の接近に応じて基準信号
を出力する信号出力手段とにより実現させることがで
き、上述したギヤ機構や信号出力手段は比較的安い単価
のものを採用することができ、したがって、ロータリエ
ンコーダを設ける従来技術に比べて装置費用を安くする
ことができる。
【0046】また、ロータリエンコーダを設ける場合に
おこなわれる、周囲の壁等にロータリエンコーダを接触
させてアースをとる動作を本発明では必要としないの
で、このボルトの締め付け力の管理を実施する作業を従
来に比べて簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のボルトの締め付け力管理装置の一実施
形態を示す側面図である。
【図2】図1に示すの一実施形態の平面図である。
【図3】図1に示す一実施形態の電気系統を示すブロッ
ク図である。
【図4】従来技術から考えられるボルトの締め付け力管
理装置を示す図である。
【符号の説明】
1 ベース材 2 被締結体 3 ボルト 4 ナット 20 トルクレンチ 21 先端部 22 突起部 23 ソケット 24 ひずみゲージ 25 中央部 26 表示装置 27 制御装置 28 把持部 29 ランプ 30 ブザー 31 トルク演算部(制御装置) 32 サンプルホールド部(制御装置) 33 出力制御部(制御装置) 34 偏差演算手段(制御装置) 35 比較手段(制御装置) 36 ギヤ機構 37 保持台 38 スイッチ(信号出力手段) 39 中心軸 40 第1の軸(ギヤ機構) 41 ベアリング(ギヤ機構) 42 第1のギヤ(ギヤ機構) 43 第2のギヤ(ギヤ機構) 44 第3のギヤ(ギヤ機構) 45 ベアリング(ギヤ機構) 46 第2の軸(ギヤ機構) 47 支持部材(ギヤ機構)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被締結体を締結するボルトに螺合するナ
    ットの頭部に嵌着されるソケットを有し、上記ボルトに
    締め付け力を付与するトルクレンチと、 このトルクレンチに設けられ、上記被締結体を締結する
    際の上記ボルトの締め付けトルクを検出するトルク検出
    手段と、 このトルク検出手段で検出される締め付けトルクを所定
    時間ホールドするサンプルホールド部を有し、上記所定
    時間後に上記サンプルホールド部にホールドされた上記
    締め付けトルクを遅延トルクとして出力する遅延出力手
    段と、 上記トルク検出手段で検出された締め付けトルクと上記
    遅延出力手段から出力された遅延トルクとの偏差を求め
    る偏差演算手段と、 この偏差演算手段で求められた上記偏差と、予め設定さ
    れる限界値とを比較し、上記偏差が上記限界値に至った
    とき、上記トルクレンチによる上記ボルトへの締め付け
    力の付与を停止させる信号を出力する比較手段とを備え
    たボルトの締め付け力管理装置において、 上記遅延出力手段が、 上記トルクレンチによる上記ボルトの締め付け時、上記
    ソケットの回転を所定倍に拡大し、所定のギヤの回転と
    して取り出し可能なギヤ機構と、 上記所定のギヤの歯の接近を検出し、それぞれの歯ごと
    に基準信号を出力する信号出力手段と、 この信号出力手段から上記基準信号が出力されたとき、
    上記サンプルホールド部にホールドされた遅延トルクを
    上記偏差演算手段に出力する制御をおこなう出力制御部
    とを含むことを特徴とするボルトの締め付け力管理装
    置。
  2. 【請求項2】 上記ギヤ機構が、 上記ソケットの中心軸と同軸に位置するように上記トル
    クレンチの先端部に設けられた第1の軸と、この第1の
    軸に回転自在に装着される第1のギヤと、この第1のギ
    ヤに係合し、該第1のギヤの歯数に比べて少ない歯数に
    設定された第2のギヤと、この第2のギヤに一体に設け
    られ、該第2のギヤの歯数に比べて多い歯数に設定さ
    れ、上記所定のギヤを形成する第3のギヤと、上記トル
    クレンチに一体に設けられ、上記第2のギヤ及び上記第
    3のギヤを回転自在に保持する第2の軸とを備え、 上記信号出力手段が、上記トルクレンチに一体的に設け
    られ、上記第3のギヤの歯の接近を検出するスイッチか
    ら成ることを特徴とする請求項1記載のボルトの締め付
    け力管理装置。
  3. 【請求項3】 上記サンプルホールド部と、上記偏差演
    算手段と、上記比較手段と、上記出力制御部を内蔵する
    制御装置を設け、この制御装置を上記トルクレンチに配
    置したことを特徴とする請求項1記載のボルトの締め付
    け力管理装置。
  4. 【請求項4】 上記比較手段から出力される信号に応じ
    て作動する警報手段を上記トルクレンチに配置したこと
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のボルトの
    締め付け力管理装置。
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Cited By (3)

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US4651031A (en) * 1984-12-18 1987-03-17 Sharp Kabushiki Kaisha Address decoder circuit
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