JPH1062757A - 液晶マイクロカプセル、液晶表示材料及び液晶表示素子 - Google Patents

液晶マイクロカプセル、液晶表示材料及び液晶表示素子

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JPH1062757A
JPH1062757A JP21988996A JP21988996A JPH1062757A JP H1062757 A JPH1062757 A JP H1062757A JP 21988996 A JP21988996 A JP 21988996A JP 21988996 A JP21988996 A JP 21988996A JP H1062757 A JPH1062757 A JP H1062757A
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JP
Japan
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liquid crystal
crystal display
resin
microcapsules
outer shell
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JP21988996A
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Inventor
Masanobu Ninomiya
正伸 二宮
Takashi Morikawa
尚 森川
Hidehiko Soyama
秀彦 曽山
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光散乱性に優れた液晶マイクロカプセルを提
供すること。光散乱状態を容易に制御でき、高コントラ
ストで明瞭な画像を表示できる液晶表示材料を提供する
こと。光学特性が高く、低電圧駆動が可能で、高コント
ラストで明瞭な画像を表示でき、調光パネル等に好適な
液晶表示素子を提供すること。 【解決手段】 低分子液晶を主成分とする芯材と、樹脂
を主成分とし、表面に凹凸を有してなり、前記芯材の表
面を被覆する外殻とを有する液晶マイクロカプセルであ
る。前記液晶マイクロカプセルにおいては、外殻が、シ
リルイソシアネートと多価イソシアネート化合物とを含
んでなる態様が好ましい。前記液晶マイクロカプセル
を、該液晶マイクロカプセルの外殻における樹脂と異な
る樹脂中に分散してなる液晶表示材料である。前記液晶
表示材料を、電極を備えた基体の間に介在させてなる液
晶表示素子である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構造が簡単で製造
が容易な上、径や分散密度を制御し易く、光散乱性に優
れ、液晶表示材料に好適な液晶マイクロカプセル、該液
晶マイクロカプセルを用いることにより、光散乱状態を
容易に制御でき、画像部と背景部とのコントラストが大
きく、明瞭な画像を表示できる液晶表示材料、該液晶表
示材料を用いることにより、相分離や溶剤の影響を受け
ず、マトリックス樹脂の選択の幅が広い上、大掛かりな
装置が不要であり、光学特性が高く、低電圧駆動が可能
で、画像部と背景部とのコントラストが大きく、明瞭な
画像を表示でき、調光パネルやフラットパネルディスプ
レイ等に好適な液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、OA機器の普及に伴って軽量で薄
型のフラットパネルディスプレイが特に注目されてい
る。フラットパネルディスプレイの中でも、液晶ディス
プレイは腕時計や電卓、パソコン等の表示媒体として幅
広く用いられている。前記液晶ディスプレイとして、現
在、一般的なものとしては、TN型液晶ディスプレイ及
びSTN型液晶ディスプレイが知られている。前記TN
型液晶ディスプレイ及びSTN型液晶ディスプレイは、
透明電極を備えた一対のガラス基板により形成されるセ
ルの中に液晶を封入し、更に両側に偏光板を張り合わせ
た構造を有する。しかし、前記TN型液晶ディスプレイ
及びSTN型液晶ディスプレイは、偏光板を用いるた
め、光の利用効率が悪く、表示の視野角依存性が大きい
等の問題点がある。前記問題点については改良がなされ
ているものの、根本的な解決には至っていない。
【0003】そこで、最近では、偏光板を用いない液晶
ディスプレイの材料として、液晶/高分子複合膜が提案
され、注目されてきている。この液晶/高分子複合膜
は、相分離法やカプセル化法により製造され得る。前記
相分離法の場合、液晶と硬化性樹脂との混合溶液を硬化
させ、液晶と硬化性樹脂とを相分離させることによっ
て、前記液晶/高分子複合膜が製造される。例えば、特
開昭63−2712323号公報には、液晶と紫外線硬
化性樹脂との混合溶液に、紫外線を照射し、前記紫外線
硬化性樹脂を硬化させる際に、液晶と紫外線硬化性樹脂
とを相分離させることによって、前記液晶/高分子複合
膜を製造する旨が提案されている。特開昭63−287
820号公報には、液晶と熱硬化性エポキシ樹脂との混
合溶液に、熱を加え、前記熱硬化性エポキシ樹脂を硬化
させる際に、液晶と熱硬化性エポキシ樹脂とを相分離さ
せることによって、前記液晶/高分子複合膜を製造する
旨が提案されている。
【0004】前記カプセル化法の場合、例えば、特表昭
58−501631号公報には、液晶をポリビニルアル
コール水溶液の中で乳化し、この水溶液を基板に塗布・
乾燥させることにより、前記液晶/高分子複合膜を製造
する旨が提案されている。特開昭60−252687号
公報には、液晶エマルジョンをラテックスと混合するこ
とにより、前記液晶/高分子複合膜を製造する旨が提案
されている。特開平1−203494号公報には、液晶
をマイクロカプセル化する旨が提案されている。特開平
07−098449号公報には、カプセル壁の材料が内
側と外側で異なる2重カプセル構造を有する液晶/高分
子複合膜を製造する旨が提案されている。
【0005】これらの現状の液晶/高分子複合膜は、偏
光板を用いないため、光の利用効率が高く、表示の視野
角依存性が小さいなどの利点を有するものの、駆動電圧
が高く、画像部と背景部とのコントラストが小さい等の
問題点があった。
【0006】前記駆動電圧や画像部と背景部とのコント
ラスト等の特性値は、液晶/高分子複合膜の内部に形成
される液晶ドロップレット構造に依存している。このた
め、前記特性値を向上させるためには、液晶ドロップレ
ット構造を制御する必要がある。ところが、前記相分離
法により製造される液晶/高分子複合膜の場合、相分離
機構を制御するのは容易ではないため、個々には特性の
高い液晶と高分子材料とを組み合せたとしても、所望の
液晶ドロップレット構造を得ることができず、結果とし
て製造される液晶/高分子複合膜の特性を向上させるこ
とができない。また、液晶と高分子材料との組合せや組
成比に制限があり、高分子材料の選択範囲が限られるた
め、高分子材料に基づく誘電率や屈折率等の特性を変更
することは難しいという問題があった。
【0007】一方、特表昭58−501631号公報等
に開示されているカプセル化法により製造される液晶/
高分子複合膜の場合、液晶ドロップレット構造は制御し
易いものの、駆動電圧の低減を目的として、低分子液晶
の濃度をマトリックス樹脂に対して増加させてゆくと、
液晶ドロップレット同士の合一が起こり、光散乱界面が
減少し、画像部と背景部とのコントラストが小さくなっ
てしまうという問題があった。
【0008】そこで、特開平1−203494号公報に
は、粒子状に分散された低分子液晶の周囲に、バインダ
ー樹脂とは異なる種類の樹脂からなる外殻を形成する
「液晶のマイクロカプセル化」が提案されている。しか
しながら、ここで得られる液晶マイクロカプセルの場
合、単なる真球状であるため、光学特性(光散乱性等)
が十分ではないという問題がある。また、特開平7−0
98449号公報には、「液晶のマイクロカプセル化」
に伴う不純物の液晶ドロップレットへの混入防止を目的
として、カプセル壁の材料が内側と外側とで異なる2重
カプセル構造を有する液晶/高分子複合膜が提案されて
いる。同公報においては、2重カプセルの内側の壁の材
料を、低分子液晶とアンカリングの小さな高分子材料と
により形成することによって、低電圧化を実現してい
る。しかしながら、2重カプセル構造を有する液晶/高
分子複合膜を製造する場合、製造プロセスが極めて煩雑
であるという問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける問題を解決し、以下の目的を達成することを課題
とする。本発明は、構造が簡単で製造が容易な上、径や
分散密度を制御し易く、光散乱性に優れ、液晶表示材料
に好適な液晶マイクロカプセルを提供することを目的と
する。本発明は、前記液晶マイクロカプセルを用いるこ
とにより、光散乱状態を容易に制御でき、画像部と背景
部とのコントラストが大きく、明瞭な画像を表示できる
液晶表示材料を提供することを目的とする。本発明は、
前記液晶表示材料を用いることにより、相分離や溶剤の
影響を受けず、マトリックス樹脂の選択の幅が広い上、
大掛かりな装置が不要であり、光学特性が高く、低電圧
駆動が可能で、画像部と背景部とのコントラストが大き
く、明瞭な画像を表示でき、調光パネルやフラットパネ
ルディスプレイ等に好適な液晶表示素子を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は、以下の通りである。即ち、第一は、低分子液
晶を主成分とする芯材と、樹脂を主成分とし、表面に凹
凸を有してなり、前記芯材の表面を被覆する外殻とを有
することを特徴とする液晶マイクロカプセルである。前
記液晶マイクロカプセルにおいては、外殻が、シリルイ
ソシアネートと多価イソシアネート化合物とを含んでな
る態様が好ましい。第二は、前記液晶マイクロカプセル
を、該液晶マイクロカプセルの外殻における樹脂と異な
る樹脂中に分散してなることを特徴とする液晶表示材料
である。第三は、前記液晶表示材料を、電極を備えた基
体の間に介在させてなることを特徴とする液晶表示素子
である。
【0011】
【発明の実施の形態】
(液晶マイクロカプセル)本発明の液晶マイクロカプセ
ルは、低分子液晶を主成分とする芯材と、樹脂を主成分
とし、表面に凹凸を有してなり、前記芯材の表面を被覆
する外殻とを有する。
【0012】前記低分子液晶としては、特に制限はな
く、ネマティック液晶、コレステリック液晶、スメクテ
ィック液晶などのそれ自体公知の液晶が好適に挙げられ
る。
【0013】前記ネマティック液晶としては、例えば、
アゾメチン液晶、アゾキシ液晶、シアノビフェニル液
晶、シアノフェニルエステル液晶、シアノフェニルシク
ロヘキサン液晶、シアノ置換フェニルピリミジン液晶、
アルコキシ置換フェニルピリミジン液晶、フェニルジオ
キサン液晶、トラン系液晶、アルケニルシクロヘキシル
ベンゾニトリル液晶などが挙げられる。前記コレステリ
ック液晶としては、例えば、コレステリルエステル系液
晶などが挙げられる。前記スメクティック液晶として
は、例えば、4−シアノビフェニル骨格を有するSmA
液晶、2−(4−置換フェニル)−5−アルキルピリジ
ン類、4,4−置換安息香酸フェニルエステル類等のS
mC* 液晶などが挙げられる。
【0014】これらは1種単独で用いてもよいし、2種
以上を併用してもよく、また、適宜合成したものであっ
てもよいし、市販品であってもよい。本発明において
は、これらの中でも、電界応答が敏感であり、正の誘電
異方性を有するネマティック液晶性分子を主成分とする
低分子液晶の混合物が好ましい。
【0015】前記低分子液晶には、目的に応じて適宜添
加剤を含有させることができる。例えば、前記低分子液
晶の耐侯性の向上を目的として、前記低分子液晶に、ヒ
ンダードアミンやヒンダードフエノール等の各種酸化防
止剤を含有させてもよい。前記添加剤の前記低分子液晶
における含有量としては、例えば、該低分子液晶に対し
て0.01〜5重量部程度が好ましい。
【0016】本発明において、前記低分子液晶の分子量
としては、重量平均分子量が5,000未満程度であ
り、好ましくは1,000未満程度が好ましい。前記重
量平均分子量が、5,000を越えると、液晶分子運動
性が低下し、電界応答性が低下することがある。
【0017】前記芯材に含まれる前記低分子液晶の量と
しては、通常95〜100重量%であり100重量%が
より好ましい。前記芯材に含まれる前記低分子液晶の量
が100重量%でない場合、他の成分としては、前記添
加剤が挙げられる。
【0018】前記樹脂としては、特に制限はなく目的に
応じて適宜選択することができるが、例えば、ポリウレ
ア樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエス
テル樹脂、エポキシ樹脂、エポキシウレア樹脂、エポキ
シウレタン樹脂などが好適に挙げられる。これらの樹脂
の中でも、得られる液晶マイクロカプセルの形状や粒
径、粒度分布等の制御が容易な点で、ポリウレタン樹脂
が特に好ましい。前記樹脂の外殻における含有量として
は、100重量%に近い程好ましい。
【0019】前記外殻(以下「カプセル」と称すること
がある)の表面の状態としては、特に制限はなく、例え
ば、滑面状、粗面状、凹凸状などのいずれであってもよ
いが、光分散性(白濁性)に優れる点で、凹凸状が好ま
しい。前記外殻の表面が、凹凸状である場合、該凹凸の
ピークの高さをそれぞれP1〜Pnとすると、その平均の
ピーク高さ(Pave.)としては、微小な凹凸により光散
乱が強く起こる点で、0.1〜0.5μmであるのが好
ましい。一方、前記ピーク高さ(Pave.)が0.1〜
0.5μmの範囲外であると、光散乱性(白濁性)が低
下することがある。なお、前記Pave.は、例えば、液晶
マイクロカプセルの電子顕微鏡写真において、任意に凹
凸を5つ選び、それぞれの凹凸についてピーク高さP1
〜P5を測定し、その平均値として算出することができ
る。
【0020】前記液晶マイクロカプセルの形状として
は、例えば、立方体状、直方体状等の方体状、球状、楕
円球等の球状、その他任意の形状が挙げられるが、光散
乱性(白濁性)の制御の点からは、球状が好ましい。前
記液晶マイクロカプセルの大きさとしては、その径が通
常0.05〜20μm程度であり、0.1〜10.0μ
mが好ましく、1.0〜2.0μmがより好ましい。前
記径が、0.1〜10.0μmの範囲外であると、光散
乱性(白濁性)を失うことがある。一方、0.1〜1
0.0μmであると、該液晶マイクロカプセルを白濁−
透明型の液晶表示材料乃至液晶表示素子に利用する場合
において、前記径の分布における極大点において、強く
光を散乱し得る点で好ましい。また、前記径が1.0〜
2.0μmであると、その効果が顕著である点で好まし
い。
【0021】本発明の液晶マイクロカプセルは、例え
ば、以下に説明するマイクロカプセル形成法に従って作
製され得る。前記マイクロカプセル形成法としては、例
えば、in−situ重合法、界面重合法、これらの組
み合わせによる方法などが挙げられる。
【0022】前記in−situ重合法は、例えば、特
公昭49−45131号公報、特公昭50−22507
号公報等に記載されているように、第一の外殻形成用単
量体と第二の外殻形成用単量体とを、油性液滴(油性
相)の内部及び界面において重合させることにより、外
殻を形成させる方法である。このin−situ重合法
によると、例えば、コア材料としての前記低分子液晶を
溶剤に溶かした溶液中に、第一の外殻形成用単量体と第
二の外殻形成用単量体とを含有させ、これを水性相中に
油性液滴(油性相)として存在させ、該油性液滴(油性
相)の内部において、前記両単量体を重合させることに
より、前記低分子液晶の表面に外殻が被覆形成される。
【0023】前記界面重合法は、例えば、特公昭38−
19574号公報、特公昭42−446号公報、特公昭
58−66948号公報、特公昭59−148066号
公報、特公昭59−162562号公報、特公平2−3
1381号公報等に記載されているように、油性液滴
(油性相)中に存在する第一の外殻形成用単量体と、該
油性液滴(油性相)外に存在する第二の外殻形成用単量
体とを、該油性液滴(油性相)の界面において、反応さ
せることにより、外殻を形成させる方法である。この界
面重合法によると、例えば、水性相中に第二の外殻形成
用単量体を含有させ、前記低分子液晶を含有する溶液中
に第一の外殻形成用単量体を含有させ、これを前記水性
相中に油性液滴(油性相)として分散させ、該油性液滴
(油性相)の界面において、前記両単量体を重合させる
ことにより、前記低分子液晶の表面に外殻が被覆形成さ
れる。
【0024】なお、本発明においては、前記in−si
tu重合法と前記界面重合法とを組み合せて、前記油性
液滴(油性相)の内部及び界面において、前記両単量体
を重合させることにより、前記低分子液晶の表面に外殻
を被覆形成してもよい。これらのマイクロカプセル形成
法の中でも、外殻の表面に所望の凹凸を容易に形成する
ことができる点で、界面重合法が好ましい。
【0025】前記外殻が、前記ポリウレタン樹脂により
形成される場合には、前記マイクロカプセル重合法にお
いて、前記第一の外殻形成用単量体として多価イソシア
ネート化合物を、前記第二の外殻形成用単量体として、
該イソシアネート化合物と反応するポリオール化合物又
はポリアミン化合物を、それぞれ用いることができる。
【0026】前記第一の外殻形成用単量体としては、特
に制限はなく、種々のイソシアネート化合物及び多価イ
ソシアネート化合物が挙げられるが、例えば、m−フェ
ニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネ
ート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−ト
リレンジイソシアネート、ナフタレン−1,4−ジイソ
シアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシア
ネート、3,3’−ジメチルフェニルメタン−4,4−
ジイソシアネート、キシレン−1,4−ジイソシアネー
ト、4,4’−ジフェニルプロパンジイソシアネート、
トリメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネート、プロピレン−1,2−ジイソシアネート、
ブチレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレ
ン−1,2−ジイソシアネート、シクロ1,4−ジイソ
シアネート等の2価のイソシアネート;4,4,4−ト
リフェニルメタントリイソシアネート、トルエン−2,
4,6−トリイソシアネート等の3価のイソシアネー
ト;4,4−ジメチルフェニルメタン−2,2,5,5
−テトライソシアネート等の4価のイソシアネート;ヘ
キサメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパ
ンとの付加物、2,4−トリレンジイソシアネートとの
トリメチロールプロパンの付加物、キシレンジイソシア
ネートとトリメチロールプロパンとの付加物、トリレン
ジイソシアネートとヘキサントリオールとの付加物等の
ようなイソシアネートプレポリマー;シリルイソシアネ
ート化合物などが挙げられる。
【0027】これらの第一の外殻形成用単量体の中で
も、反応性が高い点で、シリルイソシアネート化合物が
好ましい。前記シリルイソシアネート化合物としては、
例えば、 (CH3)3SiNCO、(C25)3SiNC
O、(C37)3SiNCO、(C49)3SiNCO、
(CH3)(C25)(C37)SiNCO、(CH3)(C2
5)2SiNCO、(CH3)2Si(NCO)2、(C49)2
Si(NCO)2、CH3Si(NCO)3、C25Si
(NCO)3、C49Si(NCO)3、CH2=CHSi
(NCO)3、CH2=C(CH3)Si(NCO)3、(C
3O)3 SiNCO、(C25O)3 SiNCO、(C3
7O)3 SiNCO、(C49O)3 SiNCO、(C
3O)2Si(NCO)2、(C49O)2Si(NCO)2
CH3OSi(NCO)3、C25OSi(NCO)3、C3
7OSi(NCO)3、C49OSi(NCO)3、Si
(NCO)4、(CH3)(CH3O)2SiNCO、(C
25)(C25O)2SiNCO、(C37)(C25O)2
iNCO、(C49)(C37O)Si(NCO)2、(C
3)(CH3O)Si(NCO)2、(C25)(C25O)
Si(NCO)2、(C37)(C25O)Si(NC
O)2、(C49)(C25O)Si(NCO)2、(C65
O)Si(NCO)3、(C65)2Si(NCO)2などが
挙げられる。
【0028】前記マイクロカプセル形成法として界面重
合法を採用し、前記第一の外殻形成用単量体として、前
記シリルイソシアネート化合物を用いると、油性液滴を
形成した直後に該油性液滴の界面において、緻密な外殻
が形成され、液晶マイクロカプセルが生成し、該液晶マ
イクロカプセルの内部に前記低分子液晶と、メチルエチ
ルケトン等の溶剤とを閉じ込めることができる。その
後、該液晶マイクロカプセルの内部から前記溶剤を蒸発
させると、該液晶マイクロカプセルの内部において、体
積の縮小が起こる。この液晶マイクロカプセル内部が体
積変化する際、該液晶マイクロカプセルにおける外殻
は、その表面積を縮小することができないため、該外殻
は皺状になり、表面に凹凸を有する外殻が容易に得られ
る。
【0029】これらの第一の外殻形成用単量体は、1種
単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
特に、前記シリルイソシアネート化合物を用いる場合に
は、これと前記多価イソシアネートとを併用すると、外
殻の表面に凹凸を形成するのが容易になる点で有利であ
る。前記第一の外殻形成用単量体の使用量としては、前
記高分子液晶1重量部に対して、通常0.005〜0.
50重量部であり、0.01〜0.30重量部が好まし
い。前記使用量が、0.005重量部未満であると、前
記高分子液晶の被覆が不十分になることがあり、また、
外殻の形状の制御が困難になることがあり、0.50重
量部を越えると、外殻の形状の制御が困難になり、ま
た、外殻の厚みが厚くなりすぎて、その表面に凹凸を形
成するのが困難になることがある。なお、前記第一の外
殻形成用単量体が前記シリルイソシアネート化合物であ
る場合、その使用量としては、前記高分子液晶材料1重
量部に対して、通常0.005〜0.50重量部であ
り、0.01〜0.10重量部が好ましい。前記使用量
が、0.05重量部未満であると、前記高分子液晶の被
覆が不十分になることがあり、また、外殻の形状の制御
が困難になることがあり、0.50重量部を越えると、
外殻の形状の制御が困難になり、また、外殻の厚みが厚
くなりすぎて、その表面に凹凸を形成するのが困難にな
ることがある。
【0030】第二の外殻形成用単量体としては、前記第
一の外殻形成用単量体と反応することができればよく、
特に制限はないが、例えば、ポリオール化合物、ポリア
ミン化合物又はセルロース化合物などが好適に挙げられ
る。
【0031】前記ポリオール化合物としては、特に制限
はなく、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパ
ンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタ
ジオール、1,6−ヘキサンジオ−ル、1,7−ヘプタ
ンジオール、1,8−オクタンジオール、プロピレング
リコール、2,3−ジヒドロキシブタン、1,2−ジヒ
ドロキシブタン、1,3−ジヒドロキシブタン、2,2
−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ペン
タンジオール、2,5−ヘキサンジオール、3−メチル
−1,5−ペンタジオール、1,4−シクロヘキサンジ
メタノール、ジヒドロキシシクロヘキサン、ジエチレン
グリコール、1,2,6−トリヒドロキシヘキサン、2
−フェニルプロピレングリコール、1,1,1−トリメ
チロールプロパン、ヘキサントリオール、ペンタエリス
リトール、ペンタエリスリトールエチレノキサイド付加
物、グリセリン、1,4−ジ(2−ヒドロエトキシ)ベ
ンゼン、レゾルシノールジヒドロキシエチルエーテル等
の芳香族多価アルコールとアルキレノキサイドとの縮合
生成物、p−キシリレングリコール、p−キシレンジオ
ール、p−キシレングリコール、m−キシレングリコー
ル、α,α’−ジヒドロキシ−p−ジイソプロピルベン
ゼン、4,4−ジヒドロキシ−ジフェニルメタン、2−
(p,p’−ジヒドロキシジフェニルメチル)ベンジル
アルコール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付
加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加
物、カルボキシメチルセルロースなどが挙げられる。
【0032】前記ポリオール化合物は、1種単独で使用
してもよいし、2種以上を併用してもよい。前記ポリオ
ール化合物の使用量としては、前記第一の外殻形成用単
量体1モルに対し、水酸基の割合が、通常0.02〜2
モルであるのが好ましい。
【0033】前記ポリアミン化合物としては、特に制限
はなく、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジア
ミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、p−フェニレンジアミ
ン、m−フェニレンジアミン、ピペラジン、2−メチル
ピペラジン、2,2−ジメチルピペラジン、2−ヒドロ
キシトリメチルジアミン、ジエチレントリアミン、トリ
エチレンテトラミン、ジエチルアミノプロピルアミン、
テトラエチレンペンタミン等が挙げられる。
【0034】前記ポリアミン化合物は、1種単独で使用
してもよいし、2種以上を併用してもよい。前記ポリア
ミン化合物の使用量としては、前記第一の外殻形成用単
量体1モルに対し、水酸基の割合が、通常2〜5モルで
あるのが好ましい。
【0035】前記マイクロカプセル形成法における前記
油性相は、一般的には前記高分子液晶と、前記第一の外
殻形成用単量体及び/又は第二の外殻形成用単量体とを
溶剤に溶解したものである。前記溶剤としては、特に制
限はなくそれ自体公知の溶剤の中から適宜選択すること
ができるが、中でも水に対する分配係数が大きな溶剤が
好ましく、このような溶剤としては、例えば、酢酸エチ
ル、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、テトラヒド
ロフランなどが挙げられる。
【0036】なお、本発明においては、前記油性相に、
酢酸エチル等の水に対する分配率の高い溶剤を少量添加
しておくのが好ましい。この場合、油性液滴(油性相)
中における未反応の前記第一の外殻形成用単量体を、該
油性液滴の界面に移動させ、カプセル形成反応させるこ
とができ、該油性液滴において残存する第一の外殻形成
用単量体の量を少なくさせることができる点で有利であ
る。該油性液滴において第一の外殻形成用単量体が残存
してしまうことがあるのは、前記第一の外殻形成用単量
体と前記第二の外殻形成用単量体とが、油性相/水性相
の界面において急激に反応してしまい、乳化反応の直後
に、該界面において緻密な外殻を形成してしまうため
に、前記油性液滴(油性相)の内部に含まれる前記第一
の外殻形成用単量体が、前記水性相に含まれる前記第二
の外殻形成用単量体と接触し、反応する確率が低くなる
ためである。
【0037】前記マイクロカプセル形成法における前記
水性相は、前記油性相を乳化させるために、予め、保護
コロイドを含有させてもよい。前記保護コロイドとして
は、前記第一の外殻形成用単量体と反応可能で、かつ乳
化作用を有する材料を用いることができる。前記保護コ
ロイドの具体例としては、水溶性高分子などが好適に挙
げられる。前記水溶性高分子としては、例えば、それ自
体公知のアニオン性高分子、ノニオン性高分子、両性高
分子などが挙げられるが、これらの中でも、ポリビニル
アルコール、ゼラチン及びセルロース系水溶性高分子、
カルボキシメチルセルロースなどが好ましい。前記保護
コロイドの前記水性相における含有量としては、一般的
には0.01〜20重量部程度であり、0.1〜5重量
部程度が好ましい。
【0038】前記マイクロカプセル形成法においては、
まず、前記油性相となる液と、前記水性相となる液とを
それぞれ別々に調製する。なお、前記油性相となる液
は、例えば、前記高分子液晶と、第一の外殻形成用単量
体及び/又は第二の外殻形成用単量体を、前記溶剤に溶
解することにより調製することができる。前記水性相
は、例えば、前記第二の外殻形成用単量体を水等の水系
媒体に溶解することにより調製することができる。次
に、前記油性相となる液を、前記水性相となる液中に添
加し、機械力を用いて乳化させる。すると、前記油性相
となる液は、前記水性相となる液中で液滴の状態で存在
する。つまり、水性相中に油性液滴(油性相)が分散し
た状態になる。そして、この後、あるいは必要に応じて
温度を上昇させた後、前記油性液滴(油性相)の界面に
おいて、前記第一の外殻形成用単量体と第二の外殻形成
用単量体との界面重合反応が生じ、前記高分子液晶の表
面に外殻が被覆形成され、粒子状の液晶マイクロカプセ
ルが生成する。前記界面重合反応が終了した後、前記油
性相に含まれる溶剤の脱溶剤処理を行い、得られた粒子
状の液晶マイクロカプセルを前記水性相から分離し洗浄
した後、乾燥することにより、本発明の液晶マイクロカ
プセルが得られる。
【0039】本発明の液晶マイクロカプセルは、光分散
性(白濁性)に優れ、また、表面が外殻で被覆されてい
るので耐溶剤性等に優れ、以下の本発明の液晶表示記録
材料に好適に用いることができる。
【0040】(液晶表示材料)本発明の液晶表示材料
は、前記本発明の液晶マイクロカプセルを、該液晶マイ
クロカプセルの外殻における樹脂と異なる樹脂(以下
「マトリックス樹脂」と称することがある)中に分散し
てなる。
【0041】前記マトリックス樹脂としては、一般的に
は、例えば、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、
ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリメチル
アクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリメチルア
クリレート、ポリエチルアクリレートなどの熱可塑性樹
脂が好適に挙げられる。
【0042】前記マトリックス樹脂は、例えば、以下の
ように目的に応じて適宜自由に選択することができる。
一例としては、マトリックス樹脂と前記高分子液晶との
屈折率差を大きくとることを目的とする場合には、前記
マトリックス樹脂として、低屈折率の樹脂を選択するの
が好ましい。前記低屈折率の樹脂としては、例えば、ポ
リフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポ
リトリフルオロエチルメタクリレート、ポリビニルイソ
ブチルエーテル、ポリビニルイソプロピルエーテルなど
の熱可塑性低屈折率樹脂が好適に挙げられる。
【0043】他の例としては、液晶表示材料の耐久性を
向上させることを目的とする場合には、前記マトリクッ
クス樹脂として、ガラス転移点温度の高い、紫外線硬化
性樹脂、電子線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂などを選択す
るのが好ましい。前記紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性
樹脂、熱硬化性樹脂などの具体的としては、エポキシア
クリレート(ビスフェノールA型、ノボラック型などの
アクリレート)、ウレタンアクリレート、ポリカーボネ
ート、ポリエステルアクリレートなどが好適に挙げられ
る。
【0044】さらに他の例としては、液晶表示材料の駆
動電圧を低くさせることを目的とする場合には、前記マ
トリックス樹脂として、誘電率が高い樹脂を選択するの
が好ましい。前記誘電率が高い樹脂の具体例としては、
ポリフッ化ビニリデンやフッ化ビニリデンと三フッ化エ
チレンとの共重合体、フッ化ビニリデンと四フッ化エチ
レンとの共重合体、ポリ−α−クロロアクリルニトリ
ル、シアン化ビニリデンと酢酸ビニルとの共重合体など
が挙げられる。一般の樹脂の誘電率は通常2〜3である
のに対して、これらの樹脂の誘電率は8〜14である。
この誘電率の大きさの違いにより、前記マトリックス樹
脂として、前記誘電率が高い樹脂を選択した場合には、
液晶表示材料乃至液晶表示素子に同じ大きさの電圧を印
加しても、樹脂に印加される実行電圧を低下させ、前記
液晶マイクロカプセルに印加される実行電圧を相対的に
高くさせることができ、結果として低電圧で駆動できる
点で有利である。したがって、本発明において、前記誘
電率が高い樹脂を選択する場合には、その誘電率が8以
上、好ましくは8〜14である樹脂を選択するのが好ま
しい。
【0045】前記液晶表示材料における前記液晶マイク
ロカプセルの含有量としては、通常20〜99重量部程
度であり、40〜90重量部が好ましい。前記含有量
が、20重量部未満であると、駆動電圧が高くなる上、
所望の光散乱性等の光学特性が得られないことがあり、
99重量部を越えると、前記マトリックス樹脂の結着力
が低減し、液晶表示材料の機械的強度が不十分になるこ
とがある。
【0046】本発明の液晶表示材料は、以下の本発明の
液晶表示素子に好適に用いることができる。
【0047】(液晶表示素子)本発明の液晶表示素子
は、前記本発明の液晶表示材料を、電極を備えた基体の
間に介在させてなる。なお、本発明の液晶表示素子にお
いては、前記本発明の液晶表示材料による層を「光散乱
層(液晶層)」と称する。
【0048】前記基体の素材としては、例えば、ガラ
ス、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックフィ
ルムなどのそれ自体公知の素材が好適に挙げられる。前
記基体の形状としては、例えば、板状、フィルム状、シ
ート状などが挙げられる。
【0049】前記基体は、有色であってもよいし、無色
であってもよい。液晶表示素子における画像乃至背景を
有色にする場合には、有色の基体が選択することができ
る。前記基体の厚みとしては、一般的には例えば、0.
05〜5mmであり、0.1〜1mmが好ましい。前記
電極としては、特に制限はなく、それ自体公知のもので
よく、例えば、ITO電極、アルミ電極などが挙げられ
る。前記電極は、前記基体と一体化されていてもよい
し、一体化されていなくてもよい。前記電極は、通常、
前記基体上に積層され、あるいは前記基体を被覆するよ
うに該基体上に配置される。
【0050】前記光散乱層(液晶層)の厚みとしては、
所望の光学特性に応じて適宜選択でき、一概に規定する
ことはできないが、一般的には5〜20μmであり、5
〜10μmが好ましい。前記厚みが、5μm未満である
と、光散乱層(液晶層)としての機能を十分に発揮し得
ないことがあり、20μmを越えると、電場が該光反射
層(液晶層)全体に伝わらず、画像情報の記録・消去を
効率よく行うことができないことがある。
【0051】本発明の液晶表示素子の構造の具体例とし
ては、例えば、図2に示すような構造などが挙げられ
る。図2に示す液晶表示素子10は、表面に電極12が
備えられた基体11における該電極12の間に、光散乱
層(液晶層)13が介在されてなる構造を有する。
【0052】本発明の液晶表示素子は、以下のようにし
て製造することができる。一の方法としては、例えば、
前記マトリックス樹脂を溶剤に溶かした液中に、前記本
発明の液晶マイクロカプセルを混合・分散させて塗布液
を調製する。この塗布液を、撹拌して前記液晶マイクロ
カプセルを分散させ、その凝集を抑えつつ、前記透明電
極付基体上に塗布・乾燥することにより、前記透明電極
付基体上に光散乱層(液晶層)を形成する。その後、透
明電極付対抗基体を張り合わせることにより、液晶表示
素子を製造することができる。他の方法としては、例え
ば、前記液晶マイクロカプセルを洗浄・乾燥せずに、該
液晶マイクロカプセルと、保護コロイドを含む水溶液と
の混合溶液を、直接、透明電極付基体上に塗布・乾燥す
ることにより、前記透明電極付基体上に光散乱層(液晶
層)を形成する。その後、透明電極付対抗基体を張り合
わせることにより、液晶表示素子を製造することができ
る。前記液晶表示素子を、以上のようにして製造する
と、液晶表示材料に用いる樹脂の選択範囲が制限を受け
にくくなる。
【0053】前記溶剤としては、特に制限はなく、それ
自体公知の溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、シクロ
ヘキサノン、アセトン、メチルエチルケトンなどが挙げ
られる。前記混合・分散の方法としては、特に制限はな
く、それ自体公知の混合機乃至分散機、例えば、ホモジ
ナイザー等を用いて行うことができる。前記塗布の方法
としては、特に制限はなく、例えば、バーコーター、カ
ーテンコーター、ニーダーコーター、グラビアコーター
等を用いて行うことができる。前記乾燥の方法として
は、特に制限はなく、例えば、乾燥機を用いて行っても
よいし、風乾により行ってもよい。なお、前記塗布液
は、保護コロイドとしても機能する前記マトリックス樹
脂を含んだ水溶液中に、前記本発明の液晶マイクロカプ
セルを混合・分散させることにより調製してもよい。ま
た、前記マトリックス樹脂が、紫外線、電子線又は熱硬
化性樹脂である場合には、前記塗布・乾燥の後に、透明
電極付対抗基体を張り合わせ、紫外線、電子線又は熱を
付与して前記紫外線、電子線又は熱硬化性樹脂を硬化さ
せるのが好ましい。
【0054】本発明の液晶表示素子においては、電圧無
印加時には、前記液晶マイクロカプセルにおける前記低
分子液晶が、前記外殻との界面において、該界面に沿っ
て並び、前記低分子液晶と前記外殻との屈折率差が大き
くなっており、該界面において光を強く散乱するため、
白濁状態にある。また、電圧印加時には、電圧による電
界方向と平行に前記低分子液晶が配向するため、前記電
界方向と垂直な面の界面における、前記低分子液晶と前
記外殻との屈折率差は非常に小さくなっており、該界面
において光はほとんど散乱されなず、光散乱の小さな透
明状態にある。本発明の液晶表示材料乃至液晶表示素子
は、電圧を印加するのみで、白濁−透明の切替えをフレ
キシブルに、かつ容易に行うことができ、画像情報の表
示記録とその消去とを可逆的に行うことができる。
【0055】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらの実施例に何ら制限されるものではな
い。
【0056】(実施例1) −液晶マイクロカプセル− ネマティック低分子液晶(E8;メルク社製)10g、
メチルシリルトリイソシアネート0.1g、及び、キシ
レンジイソシアネート3モルとトリメチロールプロパン
1モルとの付加物(武田薬品工業(株)タケネートD−
110N)1.0gを、酢酸エチル15gに溶解させて
油性相となる液を調製した。一方、水性相として、カル
ボキシメチルセルロースを水系媒体としての水に溶解し
てなる1重量%カルボキシメチルセルロース水溶液を調
製した。水性相としての1重量%カルボキシメチルセル
ロース水溶液中に、前記油性相となる液を、乳化分散し
て、水中油型のエマルジョンを得た。この水中油型エマ
ルジョンを、恒温層を用いて40℃で48時間撹拌し、
界面重合反応及び脱溶剤を終了させ、液晶マイクロカプ
セルを形成した。遠心分離機を用いて、得られた反応液
から液晶マイクロカプセルを沈降させ、上清を除去した
後、代わりに蒸留水を加えて撹拌し、再度、前記液晶マ
イクロカプセルを分散させた。この操作を3回繰り返
し、液晶マイクロカプセルの表面に付着したカルボキシ
メチルセルロースを除去し、凍結乾燥機を用いて液晶マ
イクロカプセルを乾燥させた。
【0057】得られた液晶マイクロカプセルの平均粒径
は、約1.3μmであった。また、得られた液晶マイク
ロカプセルを電子顕微鏡写真を用いて観察したところ、
該液晶マイクロカプセルの表面の凹凸の平均のピーク高
さ(Pave )の値としては、0.4μmであった。な
お、前記Pave の値は、電子顕微鏡写真において任意に
選択した5点の凹凸におけるそれぞれのピーク高さの平
均値である。
【0058】−液晶表示素子− 前記液晶マイクロカプセル4gと、紫外線硬化性樹脂の
モノマー(DPCA20;日本化薬(株)製)1gを溶
剤としてのテトラヒドロフラン10gに溶解させた溶液
に混合し、超音波洗浄器を用いて前記液晶マイクロカプ
セルを分散させて、塗布液を調製した。この塗布液を、
ITO透明電極付きガラス製基体上に塗布・乾燥させ、
厚みが10μmである光散乱層(液晶層)を設けた。こ
の光散乱層(液晶層)上に、もう一枚のITO透明電極
付きガラス製基体を張り合わせ、さらに周りを封止し
て、液晶表示素子を作製した。
【0059】得られた液晶表示素子について、以下の評
価を行い、その結果を表1に示した。なお、駆動電圧と
コントラストの評価の基準は、TFT駆動可能な投射型
液晶表示素子を念頭にしたものである。
【0060】<透過率>液晶表示素子の透過率は、電圧
を50Vrmsまで印加しながら、ハロゲンランプを光
源として使用し、散乱光の取り込み角が13°の条件で
測定した。印加電圧は100Hzの矩形波である。
【0061】<駆動電圧>液晶表示素子の駆動電圧は、
以下の基準に従って評価した。 駆動電圧≦5V・・・・・・・◎ 5V<駆動電圧≦10V・・・・・・○ 10V<駆動電圧≦15V・・・・・・△ 20V<駆動電圧・・・・・・・・・・×
【0062】<コントラスト>液晶表示素子における画
像のコントラストは、以下の基準に従って評価した。 コントラスト≦10・・・・・× 10<コントラスト≦15・・・・・△ 15<コントラスト≦20・・・・・○ 20<コントラスト・・・・・・・・◎
【0063】なお、表1において、V10は、透過率が1
0%変化するのに必要な電圧を意味する。V90は、透過
率が90%変化するのに必要な電圧を意味する。駆動電
圧は、V90の電圧を意味する。Tmin は、電圧無印加時
の透過率を意味する。T90は、V90印加時の透過率を意
味する。コントラストは、T90/Tmin を意味する。
【0064】(実施例2)実施例1において、液晶マイ
クロカプセル4gと、ポリフッ化ビニリデンとトリフル
オロエチレンとの共重合体(52mol%:48mol
% )1gを溶剤としてのシクロヘキサノン10gに溶
解させた溶液との混合液と調製し、この混合液中に前記
液晶マイクロカプセルを分散させたものを塗布液とした
外は、実施例1と同様にして液晶表示素子を作製した。
得られた液晶表示素子について、DC100Vの電圧を
印加しながら150℃で24時間熱・電場処理を行っ
た。その後、この液晶表示素子について、実施例1と同
様の評価を行った。その結果を表1に示した。
【0065】(比較例1)実施例1において、ネマティ
ック低分子液晶(E8;メルク社製)10g、及び、ジ
フェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート0.1g
を、溶剤としての酢酸エチル15gに溶解させて油性相
となる液を調整した外は、実施例1と同様にして液晶表
示素子を作製した。液晶表示素子を作製する過程で、得
られた液晶マイクロカプセルについて評価したところ、
該液晶マイクロカプセルの平均粒径は、約1.5μmで
あった。また、該液晶マイクロカプセルを電子顕微鏡観
察したところ、その外殻の表面には明確な凹凸は見られ
ず、真球に近い状態であったのが確認された。得られた
液晶表示素子について、実施例1と同様の評価を行っ
た。その結果を表1に示した。
【0066】(比較例2)実施例1において、ネマティ
ック低分子液晶(E8;メルク社製)4gと、ポリビニ
リデンフルオライドとトリフルオロエチレンとの共重合
体(52mol%:48mol%)1gを溶剤としての
シクロヘキサノン10gに溶解させた溶液とを混合し、
これを塗布液とし、ITO透明電極付きガラス製基体上
に塗布・乾燥させて、前記溶剤を蒸発させると共に、相
分離させて光散乱層(液晶層)を形成した外は、実施例
1と同様にして液晶表示素子を作製した。得られた液晶
表示素子について、実施例1と同様の評価を行った。そ
の結果を表1に示した。
【0067】
【表1】
【0068】表1から、以下のことが明らかである。即
ち、表面に凹凸を有する本発明の液晶マイクロカプセル
を用いた実施例1及び2の場合、表面に凹凸を有さない
液晶マイクロカプセルを用いた比較例1と比べて、画像
のコントラストが高く、駆動電圧が低くくなり、高品質
の画像を容易に表示できることが明らかである。外殻を
有さない低分子液晶粒子を、マトリックス樹脂としての
ポリビニリデンフルオライドとトリフルオロエチレンと
の共重合体(52mol%:48mol%)中に分散し
てなる光散乱層(液晶層)を設けた比較例2の液晶表示
装置の場合、電圧を印加しても透過率が急峻に変化せ
ず、画像のコントラストが十分でなく、液晶表示素子と
しての機能が十分でないことが明らかである。これは、
低分子液晶粒子とマトリックス樹脂との境界が明確でな
く、相分離がうまく行われていないことが考えられる。
【0069】特表昭58−501631号公報等に開示
されている従来のカプセル化法では、作製方法が乳化方
法であるため、水溶性ポリマーしかマトリックス樹脂と
して選択できずに、非水溶性のポリビニリデンフルオラ
イドとトリフルオロエチレンとの共重合体(52mol
%:48mol%)は用いることができなかったのに対
し、実施例2の場合、このような非水溶性のマトリック
ス樹脂を用いることができるのが明らかである。その結
果、マトリックス樹脂の選択の幅が広がり、実施例2の
場合、誘電率が高く、屈折率が低いポリビニリデンフル
オライドとトリフルオロエチレンとの共重合体(52m
ol%:48mol%)を、マトリックス樹脂として選
択でき、駆動電圧が低く、コントラストの高い画像を表
示できる高品質の液晶表示装置を実現していることが明
らかである。
【0070】
【発明の効果】本発明によると、前記従来における問題
を解決し、前記目的を達成することができる。本発明に
よると、構造が簡単で製造が容易な上、径や分散密度を
制御し易く、光散乱性に優れ、液晶表示材料に好適な液
晶マイクロカプセルを提供することができる。本発明に
よると、前記液晶マイクロカプセルを用いることによ
り、光散乱状態を容易に制御でき、画像部と背景部との
コントラストが大きく、明瞭な画像を表示できる液晶表
示材料を提供することができる。本発明によると、前記
液晶表示材料を用いることにより、相分離や溶剤の影響
を受けず、マトリックス樹脂の選択の幅が広い上、大掛
かりな装置が不要であり、光学特性が高く、低電圧駆動
が可能で、画像部と背景部とのコントラストが大きく、
明瞭な画像を表示でき、調光パネルやフラットパネルデ
ィスプレイ等に好適な液晶表示素子を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の液晶マイクロカプセルの一例
を示す断面概略説明図である。
【図2】図2は、本発明の液晶表示素子の一例を示す断
面概略説明図である。
【符号の説明】
1 液晶マイクロカプセル 2 芯材 3 外殻 10 液晶表示素子 11 基板 12 電極 13 液晶層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低分子液晶を主成分とする芯材と、樹脂
    を主成分とし、表面に凹凸を有してなり、前記芯材の表
    面を被覆する外殻とを有することを特徴とする液晶マイ
    クロカプセル。
  2. 【請求項2】 外殻が、シリルイソシアネートと多価イ
    ソシアネート化合物とを含んでなる請求項1に記載の液
    晶マイクロカプセル。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の液晶マイクロカ
    プセルを、該液晶マイクロカプセルの外殻における樹脂
    と異なる樹脂中に分散してなることを特徴とする液晶表
    示材料。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の液晶表示材料を、電極
    を備えた基体の間に介在させてなることを特徴とする液
    晶表示素子。
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