JPH1063004A - 平版印刷版 - Google Patents

平版印刷版

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JPH1063004A
JPH1063004A JP22226696A JP22226696A JPH1063004A JP H1063004 A JPH1063004 A JP H1063004A JP 22226696 A JP22226696 A JP 22226696A JP 22226696 A JP22226696 A JP 22226696A JP H1063004 A JPH1063004 A JP H1063004A
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JP
Japan
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layer
printing plate
water
lithographic printing
hydrophilic swelling
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Pending
Application number
JP22226696A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Tabata
憲一 田畑
Koichi Fujimaru
浩一 藤丸
Norimasa Ikeda
憲正 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP22226696A priority Critical patent/JPH1063004A/ja
Publication of JPH1063004A publication Critical patent/JPH1063004A/ja
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  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】不感脂化処理を行うことなく高いインキ反発性
を有し、湿し水のコントロール幅が広く、湿し水のIP
Aレス化が可能な平版印刷版を得る。 【解決手段】基板上に、架橋剤および(メタ)アクリル
酸塩単位とビニルアルコール単位を含有する共重合体を
含む親水性膨潤層を特定の条件下に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は平版印刷版に関する
ものであり、不感脂化処理を行なうことなく高いインキ
反発性を有し、湿し水のコントロール幅が広く、湿し水
のIPAレス化が可能な新規な平版印刷版に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】平版印刷に供する版としては、親水化処
理されたアルミニウム基板上に親油性の感光層を塗布
し、フォトリソグラフィの技術により画線部は感光層が
残存し、一方非画線部は上記のアルミニウム基板表面が
露出し、表面に湿し水層を形成してインキ反発し、画像
形成する水ありPS版が知られている。
【0003】水ありPS版は実用上優れた印刷版で、支
持体に通常砂目立てされたアルミニウムが用いられ、さ
らに必要に応じてこの砂目の表面を陽極酸化するなどの
処理が施され、保水性の向上と感光層に対する接着性が
補強された。また、感光層の保存安定性を得るためにア
ルミニウム表面はフッ化ジルコニウム、ケイ酸ナトリウ
ムなどの化学処理が施される場合が一般的である。
【0004】水ありPS版はその優れた印刷特性(耐刷
性、画像再現性など)から広く使用されているが、その
一方で、水ありPS版のこのような複雑な製造工程の簡
略化が望まれている。そこで、この問題点を解決すべ
く、アルミニウム基板と同等もしくはそれ以上の印刷特
性有し、しかも材料コストが安くかつ簡易な製造工程に
よるアルミニウム基板とは異なる新規な平版材料の提案
がある。例えば、特公昭56−2938号公報において
は、アルミニウム基板に代えて親水性高分子材料からな
るインキ反発層を塗設した支持体を用い、支持体上に感
光層を形成する方法が提案されている。しかしながら、
この平版印刷版は、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポ
リビニルアルコールのアルデヒド縮合物の耐水性層上に
親水性層として尿素樹脂が単純塗布されているものであ
るため、インキ反発性が不十分であるうえ、感光層との
密着性にも劣り、耐刷性が不十分であった。
【0005】特開平5−19460号公報には、ポリビ
ニルアルコール、架橋剤、酸化チタンなどの無機多孔質
材料からなる平版印刷版が開示されている。この印刷版
は酸化チタンなどの無機多孔質を多量に含有することに
よりポリビニルアルコールの保水力の不足を補っている
が、そのため層自体が硬く、また実質的に膨潤できない
ためインキ反発性は必ずしも良好ではなく、耐刷性も劣
っていた。
【0006】また、水ありPS版の簡便な形態として、
紙などの支持体上に、トナーなどの画像受理層を有し、
電子写真技術を用いて画像形成し、非画像部をエッチ液
などで不感脂化処理して画像受理層をインキ反発層に変
換させて使用する直描型平版印刷原版が広く実用に供さ
れている。具体的には、耐水性支持体上に水溶性バイン
ダポリマ、無機顔料、耐水化剤等からなる画像受理層を
設けたものが一般的で、USP2532865号公報、
特公昭40−23581号公報、特開昭48−9802
号公報、特開昭57−205196号公報、特開昭60
−2309号公報、特開昭57−1791号公報、特開
昭57−15998号公報、特開昭57−96900号
公報、特開昭57−205196号公報、特開昭63−
166590号公報、特開昭63−166591号公
報、特開昭63−317388号公報、特開平1−11
4488号公報、特開平4−367868号公報などが
挙げられる。これらの直描型平版印刷原版は、インキ反
撥層に変換させる画像受理層として、PVA、澱粉、ヒ
ドロキシエチルセルロース、カゼイン、ゼラチン、ポリ
ビニルピロリドン、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、
スチレン−マレイン酸共重合体などのような不感脂化処
理する以前から親水性を示す水溶性バインダポリマおよ
びアクリル系樹脂エマルジョン等の水分散性ポリマ、シ
リカ、炭酸カルシウム等のような無機顔料およびメラミ
ン・ホルムアルデヒド樹脂縮合物のような耐水化剤で構
成されているものが提案されている。このような直描型
平版印刷原版は、いずれも画像受理層をインキ反撥層に
変換するために、不感脂化処理が必須であり、処理なし
ではインキ反撥性を殆ど示さなかったり、また印刷時に
湿し水として特殊な薬剤を使用する必要があった。
【0007】一方、水ありPS版は現像に際して、感光
層を溶解してアルミ基板表面を露出させる方式であるた
め、感光層成分を現像液中に溶解させることが必須で、
現像液は短期間に大幅に組成変動が起こり疲労してしま
うため、大量の現像廃液が発生する。そのため、現像液
を頻繁にメンテナンスし交換する必要があった。また、
発生した現像廃液の処理には多大な労力と費用が必要で
あった。
【0008】さらに、水ありPS版は印刷に際して湿し
水の量を常時コントロールする必要があり、適正な湿し
水量を制御するには相当の技術や経験が必要とされてき
た。また、湿し水に必須成分として添加されるIPA
(イソプロパノール)が近年、労働衛生環境や廃水処理
の立場から使用が厳しく規制される方向にあり、その対
策が急務となっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の欠点に鑑み創案されたもので、その目的とすると
ころは、従来の水ありPS版の印刷時の湿し水のコント
ロール幅の拡大ならびに従来不可能であった湿し水のI
PAレス化を可能とし、また不感脂化処理するなどの複
雑な製版工程を経ることなく高いインキ反発性を有し、
さらに製造工程が簡便な平版材料を得ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は以下の構成からなる。
【0011】(1)基板上に少なくとも親水性膨潤層を
備えた平版印刷版であって、親水性膨潤層が(メタ)ア
クリル酸塩単位とビニルアルコール単位を含有する共重
合体および架橋剤を120℃以上の温度で加熱処理して
形成され、印刷時に湿し水により実質的に印刷版の厚み
方向にのみ水膨潤することを特徴とする平版印刷版。
【0012】(2)架橋剤が、シラン、チタネート、ア
ルデヒド、イソシアネート、エポキシ、アミン、から選
ばれた1つ以上の化合物であることを特徴とする請求項
1に記載の平版印刷版。
【0013】(3)親水性膨潤層の水膨潤率が100〜
1000%であることを特徴とする請求項1〜2のいず
れかに記載の平版印刷版。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の平版印刷版は、不感脂化
処理を行なうことなく高いインキ反発性を有し、湿し水
のコントロール幅が広く、純水で印刷が可能な新規な平
版印刷版である。本発明の印刷版がこのような優れた特
徴を有する理由は、高い水膨潤率で水膨潤可能な親水性
膨潤層によると考えられる。さらに詳細な理由づけは必
ずしも明確ではないが、高い割合で水を含んだ重合体は
それ自体がインキ反発性が高く、非常に薄い湿し水層で
あってもその表面に安定に存在せしめることができるた
めと推察される。さらに、親水性膨潤層を有する平版印
刷版の非画線部および画線部は、印刷時に繰り返して圧
力やインキの引き剥がし力を受けるが、高い水膨潤率で
水膨潤した親水性膨潤層がこのような力を分散・吸収す
るために印刷耐久性にも優れている。とりわけ、本発明
の(メタ)アクリル酸塩単位とビニルアルコール単位を
含有する共重合体を架橋して形成された親水性膨潤層
は、水膨潤時の親水性膨潤層の強度が高く、また下層と
の接着性に優れており、したがって平版印刷版として優
れたインキ反発性と印刷耐久性を発現することを見出し
た。
【0015】一般に、(メタ)アクリル酸塩単位を含有
する重合体は代表的な吸水性高分子として知られ、重合
時および/または重合後の架橋などにより形成されたゲ
ルは吸水すると高い割合で三次元方向に膨潤する。した
がって、大量の水を吸水する吸水性高分子を大量に印刷
版を形成する層に導入することは非常に困難であり、膨
潤のために下層との接着が不十分となったり、下層との
接着を強固にするあまり吸水性高分子が吸水・膨潤でき
なかったりした。
【0016】本発明に用いる親水性膨潤層は、120℃
以上の温度で加熱処理するという単純な方法により、水
不溶性の層を形成すると同時に、親水性膨潤層の下層に
強固に接着し、したがって吸水時に実質的に厚み方向に
のみ水膨潤し、インキ反発性および印刷耐久性に優れて
いることを見出した。
【0017】とりわけ、(メタ)アクリル酸塩単位とビ
ニルアルコール単位を含有する共重合体が水膨潤性と印
刷耐久性に特に優れている理由は、この共重合体の(メ
タ)アクリル酸塩単位のカルボン酸塩部分が互いに集ま
ってミセル構造を形成し、ビニルアルコール単位の水酸
基と相分離した構造が得られるためと推察される。この
ようなミセルクラスター構造に加えて共重合体が有する
官能基を用いた架橋部分が架橋点の作用を果たし、強靱
かつ下層との接着性に優れた親水性膨潤層を形成するも
のと考える。
【0018】本発明の親水性膨潤層は、(メタ)アクリ
ル酸塩単位とビニルアルコール単位を含有する共重合体
を用いて形成される。
【0019】本発明の親水性膨潤層に用いられる、(メ
タ)アクリル酸塩単位とビニルアルコール単位を含有す
る共重合体は、例えば高分子化学、7巻、142頁に記
載されているように公知の方法を用いて製造される。該
共重合体は、ビニルエステルと(メタ)アクリル酸エス
テルを出発原料として製造することが好ましい。例えば
ジ−t−ブチルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド
などのパーオキシド類、過硫酸アンモニウムなどの過硫
酸塩類、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物
などの重合開始剤を用いたラジカル重合によって合成さ
れる。重合様式としては、溶液重合、乳化重合、懸濁重
合などにより製造することができる。共重合体中の(メ
タ)アクリル酸エステル成分が少ないと吸水性が小さ
く、多すぎると高吸水状態となり膜強度が極端に低下す
る傾向にある。したがって、出発物質となる共重合体中
における(メタ)アクリル酸エステル成分の割合は、一
般に20〜80mol%の範囲にあることが好ましく、
吸水性および含水時の力学強度を両立させるためには3
0〜70mol%であることが好ましい。
【0020】本発明に用いられるビニルエステルとして
は、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビ
ニルなどが挙げられる。また(メタ)アクリル酸エステ
ルとしては、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル、
具体的にはメチルエステル、エチルエステル、n−プロ
ピルエステル、イソプロピルエステル、n−ブチルエス
テル、t−ブチルエステルが挙げられる。
【0021】上記に説明した共重合体はアルカリ触媒の
存在下でケン化反応することが好ましい。ケン化反応に
用いられる溶媒としてはアルコールおよびアルコール水
溶液が好ましい。また、ケン化反応に用いられる触媒と
しては公知のアルカリ触媒が用いられるが、特に水酸化
ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化
物が好ましい。ケン化反応は20〜80℃で1〜10時
間で終結する。また、本発明のケン化反応物は、公知の
方法によって塩を任意に変えることが可能である。通常
用いられる塩形成物質としては、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化アンモニウム、モノメチルアミ
ン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルア
ミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプ
ロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピ
ルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミ
ン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノール
アミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−
ジメチルイソプロパノールアミン、シクロヘキシルアミ
ン、ベンジルアミン、アニリン、ピリジンなどが挙げら
れる。
【0022】またマグネシウム、カルシウムなどのアル
カリ土類金属塩類の多価金属塩類も前記の塩と混合塩の
形態で添加することが可能である。
【0023】本発明の親水性膨潤層に用いられる共重合
体は、(メタ)アクリル酸塩単位およびビニルアルコー
ル単位の2つの単位以外の単位を含有する共重合体であ
ってもよい。
【0024】他のモノマー単位と組合わせる場合、(メ
タ)アクリル酸塩単位は、通常全モノマー単位成分中1
0モル%以上で、40モル%以上であることがより好ま
しい。
【0025】これら共重合体はラジカル重合により調製
される。重合度は特に限定されるものではない。
【0026】また、これら共重合体は、ナトリウム、カ
リウム、マグネシウム、バリウムなどのアルカリ金属ま
たはアルカリ土類金属の水酸化物、酸化物または炭酸塩
などの化合物、アンモニア、アミンなどを用いてケン化
反応させることによる親水性付与が好ましく行なわれ
る。これらの反応は、該重合体または該共重合体を各種
の有機溶媒または水に溶解または分散させ、そこに前記
したアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、ア
ンモニア、アミンなどを撹拌下に添加することによって
実施される。
【0027】本発明の親水性膨潤層には発明の効果を損
わない範囲で公知の親水性ポリマを加えることが可能で
ある。公知の親水性ポリマとしては、以下の例を挙げる
ことができる。
【0028】(A)天然高分子類。
【0029】デンプン−アクリロニトリル系グラフト重
合体加水分解物、デンプン−アクリル酸系グラフト重合
体、デンプン−スチレンスルフォン酸系グラフト重合
体、デンプン−ビニルスルフォン酸系グラフト重合体、
デンプン−アクリルアミド系グラフト重合体、カルボキ
シル化メチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、キサントゲン酸セルロース、セルロース−アクリ
ロニトリル系グラフト重合体、セルロース−スチレンス
ルフォン酸系グラフト重合体、カルボキシメチルセルロ
ース系架橋体、ヒアルロン酸、アガロース、コラーゲ
ン、ミルクカゼイン、酸カゼイン、レンネットカゼイ
ン、アンモニアカゼイン、カリ化カゼイン、ホウ砂カゼ
イン、グルー、ゼラチン、グルテン、大豆蛋白、アルギ
ン酸塩、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カリウ
ム、アルギン酸ナトリウムアラビヤガム、トラガカント
ガム、カラヤガム、グアールガム、ロカストビーンガ
ム、アイリッシュモス、大豆レシチン、ペクチン酸、澱
粉、カルボキシル化澱粉、寒天、デキストリン、マンナ
ンなど。
【0030】(B)合成高分子類。
【0031】ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキ
サイド、ポリ(エチレンオキサイド-co-プロピレンオキ
サイド)、水性ウレタン樹脂、水溶性ポリエステル、ヒ
ドロキシエチル (メタ)アクリレート系ポリマ(以下
の説明で(メタ)□□□□とあるのは、□□□□または
メタ□□□□を略したものである。)、ポリ(ビニルメ
チルエーテル-co-無水マレイン酸)、無水マレイン酸系
共重合体、ビニルピロリドン系共重合体、ポリエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート系架橋重合体、ポリ
プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート系架橋重
合体、ポリ(N−ビニルカルボン酸アミド)、N−ビニ
ルカルボン酸アミド共重合体、など。
【0032】なお、上記の親水性ポリマは発明の効果を
損わない範囲で、柔軟性を付与したり、親水性を制御す
る目的から置換基が異なるモノマや共重合成分を、1種
または2種以上を適宜混合して用いることが可能であ
る。
【0033】本発明の親水性膨潤層は(メタ)アクリル
酸塩単位とビニルアルコール単位を含有する共重合体お
よび架橋剤を120℃以上の温度で加熱処理して、水に
対して不溶化または一部不溶化せしめることにより基板
上または基板上に設けた層の上に積層形成される。本発
明の特徴は、該親水性膨潤層が加熱処理により基板また
は基板上に設けられた層に頑強に接着し、吸水時に実質
的に厚み方向にのみ大きく膨潤することである。加熱処
理する温度は、120℃以上の温度が必要であり、14
0℃以上が好ましく、160℃以上がさらに好ましい。
加熱処理する温度が120℃よりも低いと親水性膨潤層
の形態保持性、下層との接着性が不十分となる。加熱処
理時間は、短時間であることが製造上好ましいが、親水
性膨潤層全体に均質な構造を形成させるためには、20
秒以上の時間が好ましい。長時間にわたる加熱処理の時
間については特に限定されるものではない。
【0034】本発明の架橋剤は、予め該共重合体と架橋
剤を混合した後、親水性膨潤層を120℃以上の温度で
加熱処理してもよいし、また親水性膨潤層を120℃以
上の温度で加熱処理した後、架橋剤を塗布、含浸させて
架橋反応を行ってもよい。架橋には該共重合体が有する
反応性官能基を用いて架橋反応する。すなわち、水酸基
と反応しうる架橋剤を用いることが好ましい。また、該
共重合体に共重合された、(メタ)アクリル酸塩単位と
ビニルアルコール単位以外の単位が備える官能基と反応
しうる架橋剤を用いてもよい。このような官能基または
部位としては、水酸基以外にカルボキシル基、アミノ
基、アミド基、二重結合、メルカプト基、エポキシ基、
などを挙げることができる。
【0035】架橋反応は、共有結合性の架橋であって
も、イオン結合性の架橋であってもよい。
【0036】架橋反応に用いられる化合物としては、架
橋性を有する公知の多官能性化合物が挙げられ、ポリエ
ポキシ化合物、ポリイソシアネート化合物、ポリ(メ
タ)アクリル化合物、ポリメルカプト化合物、ポリアル
コキシシリル化合物、多価金属塩化合物、ポリアミン化
合物、アルデヒド化合物、ポリビニル化合物、ヒドラジ
ンなどが挙げられ、該架橋反応は公知の触媒を添加し、
反応を促進することが行なわれる。
【0037】架橋性を有する公知の多官能性化合物の具
体例としては、下記の化合物が挙げられる。
【0038】(1)昇華硫黄、硫化水素を酸化して生成
させる副生硫黄、硫化水素を湿式で酸化して生成するコ
ロイド硫黄など。また、加熱すると分解して硫黄を発生
するジチオモルフォリン、チオプラストテトラメチルチ
ウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフ
ィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィドなど
のチウラム系化合物、ピペリジンペンタメチレンチオカ
ルバメート、ピペコリンピペコリルジチオカルバメー
ト、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウムなどのジチ
オカルバメート系化合物、イソプロピルキサントゲン酸
ナトリウム、ブチルキサントゲン酸亜鉛などのキサンテ
ート化合物、チオウレア、チオカルバニリドなどのチオ
ウレア化合物、ジフェニルグアニジンなどのチアゾール
の亜鉛塩、メルカプトベンゾチアゾールのナトリウム
塩、ジベンゾチアジルジスルフィド、メルカプトベンゾ
チアゾールのシクロヘキシルアミン塩などのチアゾール
系化合物など。(2)ブチルアルデヒド−モノブチルア
ミン縮合物、ブチルアルデヒド−アニリン縮合物、ヘプ
タアルデヒド−アニリン反応物、塩エチル−ホルムアル
デヒド−アンモニア反応物などのアルデヒドアミン系化
合物、酸化亜鉛、テルリウム、セレニウム、炭酸ジルコ
ニウムアンモニアや、ベンゾイルパーオキシド、ジクミ
ルパーオキシドなどの有機過酸化物など。
【0039】さらに架橋促進剤としては、炭酸亜鉛、ス
テアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸、ステアリン酸亜
鉛、ジブチルアンモニウムオレエート、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン、ジエチレングリコールな
どが挙げられる。
【0040】(3)ポリエポキシ化合物、尿素樹脂、ポ
リアミン、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、酸無
水物など。
【0041】ポリエポキシ化合物の具体例としては、グ
リセリンジポリリシジルエーテル、ポリエチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール
ジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグ
リシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシ
ジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテルな
どが挙げられる。
【0042】ポリアミンの具体例としては、エチレンジ
アミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、
ポリアミドアミンなどが挙げられる。
【0043】(4)ポリイソシアネート化合物など。
【0044】ポリイソシアネート化合物の例としては、
トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、ジフェニルメタンイソシアネート、液状ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニ
ルイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、シク
ロヘキシルジイソシアネート、シクロヘキサンフェニレ
ンジイソシアネート、ナフタリン−1,5−ジイソシア
ネート、イソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネ
ート、ポリプロピレングリコール/トリレンジイソシア
ネート付加反応物が挙げられる。
【0045】(5)シラン化合物 メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラ
ン、エチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシ
シラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシ
シラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジエト
キシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラ
ン、ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラ
ン、メチルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラ
ン、ビニルトリアセトキシシラン、など。
【0046】(6)チタネート化合物 テトラエチルオルトシリケート、ビス(ジオクチルパイ
ロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルト
リアクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリル
イソステアロイルチタネート、イソプロピルイソステア
ロイルジアクリルチタネート、イソプロピル(ジオクチ
ルホスフェート)チタネート)、イソプロピルトリクミ
ルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノ
エチルアミノエチル)チタネート、ジクミルフェニルオ
キシアセテートチタネート、ジイソステアロイルエチレ
ンチタネート、イソプロピルトリインステアロイルチタ
ネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニル
チタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルホスフェ
ート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチ
ルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジ
トリジシルホスファイト)チタネート、テトラ(2、2
ージアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデ
シルホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロ
ホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジ
オクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネ
ート、など。
【0047】(7)アルデヒド化合物 グリオキサール、グルタルアルデヒド、テレフタルアル
デヒド、など。
【0048】これらの架橋剤は単独または2種以上を混
合して使用することが可能である。分散媒としては主と
して水が用いられるが、必要に応じて公知の有機溶剤を
添加することが可能である。
【0049】また本発明の親水性膨潤層を形成する方法
としては、水溶液系で、必要に応じて架橋剤が添加され
る方法が、均質なミクロ相分離構造を実現しインキ反発
性を向上させる点から好ましい。
【0050】したがって、用いられる架橋剤としては、
水溶性の多官能性化合物を用いることが特に好ましい。
すなわち、水溶性のポリエポキシ化合物、ポリアミン化
合物、メラミン化合物などを用いることが好ましい。
【0051】また、水および水と混合する有機溶媒中に
エマルジョンとして存在する架橋剤も好ましい。
【0052】本発明に用いられる親水性膨潤層は以下の
方法にしたがって算出される吸水量が特定の範囲である
ことが好ましい。
【0053】吸水量(g/m2 )=WWET −WDRYDRY :乾燥状態における重量(g/m2 ) WWET :水中に25℃×10分間浸漬した後の重量(g
/m2 ) [吸水量の測定方法]測定しようとする平版印刷版の非
画線部を所定面積に裁断し、25℃の精製水中に浸漬す
る。10分間浸漬した後、該印刷版の親水性膨潤層表面
および裏面に付着した余分の液体を「ハイゼガーゼ」
(コットン布:旭化成工業(株)製)にて素速く拭き取
り、該印刷版の膨潤重量WWET を秤量する。その後、該
印刷版を60℃のオーブンにて約30分間乾燥し、乾燥
重量WDRY を秤量する。
【0054】本発明の親水性膨潤層からなる非画線部の
吸水量は、インキ反発性および形態保持性の観点から1
〜50g/m2 であることが好ましく、2〜40g/m
2 、さらに3〜30g/m2 であることがさらに好まし
い。
【0055】本発明に用いられる親水性膨潤層の水膨潤
率は、100〜1000%で用いることが可能である
が、インキ反撥性および形態保持性の観点から、好まし
くは100〜800%である。該水膨潤率が100%未
満になると、インキ反撥性が極端に低下する傾向にあ
り、また塗工時にピンホ−ルなどの欠陥が生じ易くな
る。また1000%より大きくなると形態保持性が極端
に低下する傾向にある。
【0056】本発明で言う親水性膨潤層厚さとは、基板
上に塗設された乾燥させた感光性平版印刷版原版の親水
性膨潤層の塗布層を剥離し、重量法によって測定した値
を意味する。親水性膨潤層厚さは下記式に従って測定し
た。 親水性膨潤層厚さ(g/m2 )=(W−W
0 )/α W:感光性平版印刷版原版の乾燥重量 (g) W0 :上記Wから親水性膨潤層を剥離脱落した後の乾燥
重量(g) α:感光性平版印刷版原版の測定面積(m2 ) [親水性膨潤層厚さの測定方法] 測定しようとする感
光性平版印刷版原版を所定面積αに裁断した後、60℃
のオーブンにて約30分間乾燥し、乾燥重量Wを秤量す
る。その後、該原版を精製水に浸漬し、親水性膨潤層を
膨潤させ、スクレーパーなどを用いて該膨潤層を剥離脱
落させる。親水性膨潤層を剥離脱落させた原版を再度6
0℃のオーブンにて約30分間乾燥し、乾燥重量W0 を
秤量する。
【0057】本発明に用いられる親水性膨潤層厚さは、
0.1〜100g/m2 で用いることが可能であるが、
インキ反撥性および形態保持性の観点から、好ましくは
0.2〜10g/m2 である。該厚みが0.2g/m2
未満になると、インキ反撥性が極端に低下する傾向にあ
り、また塗工時にピンホ−ルなどの欠陥が生じ易くな
る。また10g/m2 以上は水膨潤時の形態保持性が劣
化する傾向にあり経済的にも不利である。
【0058】本発明の親水性膨潤層はゴム弾性を有する
ことが好ましい。すなわち、以下の方法により算出した
親水性膨潤層の初期弾性率が特定の範囲内にあることが
好ましい。
【0059】[初期弾性率の測定方法]平版印刷版の非
画線部に対応した部分と同一組成の溶液をテフロンシャ
ーレ上に展開し、60℃×24時間乾燥させる。得られ
た乾燥硬化膜は、剃刀刃などを用いて、長さ40mm、
幅1.95mm、厚み約0.2mmの短冊状のテストピ
ースに裁断する。
【0060】得られたテストピースは、測定前に25℃
×50%RHの環境下にて24時間以上放置し、調湿し
た後、厚みをマイクロゲージにて測定し、下記の引張条
件で初期弾性率を測定した。データ処理は、JIS K
6301に準じて行った。
【0061】 引張速度 200mm/分 チャック間距離 20mm 繰返し回数 4回 測定機 「RTM−100」((株)オリエンテック製) 親水性膨潤層の初期弾性率は、0.01〜10kgf/
mm2 の範囲内にあることがインキ反発性および形態保
持性の観点から重要であり、0.01〜5kgf/mm
2 の範囲が好ましく、0.01〜2kgf/mm2 の範
囲がさらに好ましい。初期弾性率が0.01kgf/m
2 未満の場合は、親水性膨潤層の形態保持性が低下
し、印刷の耐久性が劣り、初期弾性率が10kgf/m
2 よりも大きくなるとインキ反発性が極端に低下す
る。
【0062】本発明に用いられる親水性膨潤層は以下の
方法にしたがって算出される水膨潤率が特定の範囲であ
ることが好ましい。
【0063】 水膨潤率(%)=(ΘWET −ΘDRY )/ΘDRY ×100 ΘDRY :乾燥状態における非画線部からなる親水性膨潤
層の厚み(μm) ΘWET :膨潤状態における非画線部からなる親水性膨潤
層の厚み(μm) [水膨潤率の測定方法(A)]測定しようとする平版印
刷版の非画線部を含む部位が断面となるように切削して
切片を作製する。この切片を常温にて1昼夜真空乾燥し
た後、光学顕微鏡にて当該部位の親水性膨潤層厚さを観
察し、これをΘDRY (μm)とする。なお、光学顕微鏡
観察は23℃、20%RHの環境下において手早く行っ
た。
【0064】さらに、この平版印刷版切片に過剰の水滴
を載せ、親水性膨潤層が十分に水膨潤した状態で断面を
光学顕微鏡観察し、当該部位の親水性膨潤層厚さを読み
とり、これをΘWET (μm)とする。
【0065】[水膨潤率の測定方法(B)]測定しよう
とする平版印刷版の非画線部をOsO4 水溶液の雰囲気
下に1昼夜さらしてOsO4 により親水性膨潤層を固定
した後、所定の部位が断面となるようにミクロトームで
切削して超薄切片を作製する。この切片を透過型電子顕
微鏡(TEM)にて1〜5万倍程度の倍率で当該部位の
親水性膨潤層厚さを観察し、これをΘDRY (μm)とす
る。
【0066】一方、測定しようとする平版印刷版をOs
4 水溶液に2〜3日浸漬し親水性膨潤層を水膨潤状態
で固化/固定する。所定の部位が断面となるようにミク
ロトームで切削して超薄切片を作製し、この切片を透過
型電子顕微鏡(TEM)にて1〜5万倍程度の倍率で当
該部位の親水性膨潤層厚さを読みとり、これをΘ
WET(μm)とする。
【0067】本発明の親水性膨潤層からなる非画線部
(インキ反発部分)の水膨潤率は、インキ反発性および
形態保持性の観点から100〜1000%であることが
好ましく、100〜800%、の範囲であることがより
好ましい。水膨潤率が100%未満になると非画線部の
インキ反発性が低下し、一方非画線部の水膨潤率が10
00%を越える場合には該非画線部の形態保持性が低い
ため印刷時に該非画線部が損傷を受け易くなる。
【0068】本発明に用いられる親水性膨潤層には上記
した親水性ポリマ、および必要に応じて加えられる架橋
剤の他にも、ゴム組成物において通常添加される公知の
老化防止剤、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤、紫外線吸
収剤、染料、顔料、可塑剤などを添加することが可能で
ある。
【0069】また下層との接着性向上などの目的から、
公知のシランカップリング剤やイソシアネート化合物、
触媒などを添加したり基板との間に中間層として設ける
ことも可能である。
【0070】次に本発明の平版印刷版の製造方法につい
て説明する。
【0071】本発明の平版印刷版は、基板上に形成され
た親水性膨潤層に活性光線が照射されることによって画
像形成される。
【0072】このような画像形成には公知の感光性化合
物が用いられる。
【0073】公知の光架橋または光硬化性の感光性化合
物としては下記の(1)〜(5)の具体例が挙げられ
る。
【0074】(1)光重合性モノマまたはオリゴマ アルコール類(エタノール、プロパノール、ヘキサノー
ル、オクタノール、シクロヘキサノール、グリセリン、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、イソ
アミルアルコール、ラウリルアルコール、ステアリルア
ルコール、ブトキシエチルアルコール、エトキシエチレ
ングリコール、メトキシエチレングリコール、メチキシ
プロピレングリコール、フェノキシエタノール、フェノ
キシジエチレングリコール、テトラヒドロフルフリルア
ルコールなど)の(メタ)アクリル酸エステル、カルボ
ン酸類(酢酸、プロピオン酸、安息香酸、アクリル酸、
メタクリル酸、コハク酸、マレイン酸、フタル酸、酒石
酸、クエン酸など)と(メタ)アクリル酸グリシジルま
たはテトラグリシジル−m−キシリレンジアミンまたは
テトラグリシジル−m−テトラヒドロキシリレンジアミ
ンとの付加反応物、アミド誘導体(アクリルアミド、メ
タクリルアミド、n−メチロールアクリルアミド、メチ
レンビスアクリルアミドなど)、エポキシ化合物と(メ
タ)アクリル酸との付加反応物などを挙げることができ
る。
【0075】さらに具体的には、特公昭48−4170
8号公報、特公昭50−6034号公報、特開昭51−
37193号公報に記載されているウレタンアクリレー
ト、特開昭48−64183号公報、特公昭49−43
191号公報、特公昭52−30490号公報に記載さ
れているポリエステルアクリレート、エポキシ樹脂と
(メタ)アクリル酸を反応させた多官能エポキシ(メ
タ)アクリレート、米国特許4540649 に記載されている
N−メチロールアクリルアミド誘導体などを挙げること
ができる。更に日本接着協会誌VOL.20,No.7,p300〜308
に紹介されている光硬化性モノマおよびオリゴマを用い
ることができる。
【0076】(2)光二量化型の感光性樹脂組成物 例えばポリ桂皮酸ビニルなどを含む感光層、例えば、P
−フェニレンジアクリル酸と1,4−ジヒドロキシエチ
ルオキシシクロヘキサンの1:1重縮合不飽和ポリエス
テルやシンナミリデンマロン酸と2官能性グリコ−ル類
とから誘導される感光性ポリエステル、ポリビニルアル
コ−ル、デンンプン、セルロ−スなどのような水酸基含
有ポリマのケイ皮酸エステルなど。
【0077】(3)エポキシ基を有するモノマ、オリゴ
マまたはポリマと公知の光酸発生剤との組合わせから成
る組成物 これは露光すると光酸発生剤がルイス酸やブレンステッ
ド酸を生成し、エポキシ基がカチオン重合して架橋す
る。光酸発生剤としては、アリルジアゾニウム塩化合
物、ジアリルヨードニウム塩化合物、トリアリルスルフ
ォニウム塩化合物、トリアリルセレノニウム塩化合物、
ジアルキルフェナシルスルフォニウム塩化合物、ジアル
キル−4−フェナシルスルフォニウム塩化合物、α−ヒ
ドロキシメチルベンゾインスルフォン酸エステル、N−
ヒドロキシイミノスルフォネート、α−スルフォニロキ
シケトン、β−スルフォニロキシケトン、鉄−アレーン
錯体化合物(ベンゼン−シクロペンタジエニル−鉄(I
I)ヘキサフルオロフォスフェートなど)、o−ニトロ
ベンジルシリルエーテル化合物などが挙げられる。
【0078】エポキシ基を有するモノマ、オリゴマまた
はポリマとしては、下記のものが好ましく用いられる。
【0079】メチルグリシジルエーテル、エチルグリシ
ジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、n−ブチ
ルグリシジルエーテル、イソブチルグリシジルエーテ
ル、ペンチルグリシジルエーテル、シクロヘキシルグリ
シジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテ
ルなどが挙げられる。
【0080】(4)アリル基および/またはビニル基を
有するモノマ、オリゴマまたはポリマとメルカプト基を
有するモノマ、オリゴマまたはポリマとの組成物 これは露光するとメルカプト基がアリル基およびまたは
ビニル基に付加し架橋する。
【0081】(5)ジアゾニウム塩化合物と水酸基含有
化合物との組成物 本発明に用いられるジアゾ化合物としては、p−ジアゾ
ジフェニルアミンとホルムアルデヒドとの縮合物で代表
される水不溶で有機溶媒可溶性のジアゾ樹脂などが挙げ
られる。
【0082】具体的には特公昭47−1167号公報お
よび特公昭57−43890号公報に記載されているよ
うなものが挙げられる。
【0083】本発明に好ましく用いられるジアゾ樹脂に
おけるジアゾモノマーとしては、例えば4−ジアゾ−ジ
フェニルアミン、1−ジアゾ−4−N,N−ジメチルア
ミノベンゼン、1−ジアゾ−4−N,N−ジエチルアミ
ノベンゼン、1−ジアゾ−4−N−エチル−N−ヒドロ
キシエチルアミノベンゼン、1−ジアゾ−4−N−メチ
ル−N−ヒドロキシエチルアミノベンゼン、1−ジアゾ
−2,5−ジエトキシ−4−ベンゾイルアミノベンゼ
ン、1−ジアゾ−4−N−ベンジルアミノベンゼン、1
−ジアゾ−4−N,N−ジメチルアミノベンゼン、1−
ジアゾ−4−モルフォリノベンゼン、1−ジアゾ−2,
5−ジメトキシ−4−p−トリルメルカプトベンゼン、
1−ジアゾ−2−エトキシ−4−N,N−ジメチルアミ
ノベンゼン、p−ジアゾ−ジメチルアニリン、1−ジア
ゾ−2,5−ジブトキシ−4−モルフォリノベンゼン、
1−ジアゾ−2,5−ジエトキシ−4−モルフォリノベ
ンゼン、1−ジアゾ−2,5−ジメトキシ−4−モルフ
ォリノベンゼン、1−ジアゾ−2,5−ジエトキシ−4
−p−トリルメルカプトベンゼン、1−ジアゾ−4−N
−エチル−N−ヒドロキシエチルアミノベンゼン、1−
ジアゾ−3−エトキシ−4−N−メチル−N−ベンジル
アミノベンゼン、1−ジアゾ−3−クロロ−4−ジエチ
ルアミノベンゼン、1−ジアゾ−3−メチル−4−ピロ
リジノベンゼン、1−ジアゾ−2−クロロ−4−N,N
−ジメチルアミノ−5−メトキシベンゼン、1−ジアゾ
−3−メトキシ−4−ピロリジノベンゼン、3−メトキ
シ−4−ジアゾジフェニルアミン、3−エトキシ−4−
ジアゾジフェニルアミン、3−(n−プロポキシ)−4
−ジアゾジフェニルアミン、3−(イソプロポキシ)−
4−ジアゾジフェニルアミンなどが挙げられる。
【0084】また、これらのジアゾモノマーとの縮合剤
として用いられるアルデヒドとしては、例えば、ホルム
アルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒ
ド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ベンズ
アルデヒドなどが挙げられる。更に陰イオンとしては、
塩素イオンやトリクロロ亜鉛酸などを用いることにより
水溶性のジアゾ樹脂を得ることができ、また四フッ化ホ
ウ素、六フッ化燐酸、トリイソプロピルナフタレンスル
フォン酸、4,4’−ビフェニルスルフォン酸、2、5
−ジメチルベンゼンスルフォン酸、2−ニトロベンゼン
スルフォン酸、2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベ
ンゾイル−ベンゼンスルフォン酸などを用いることによ
り、有機溶剤可溶性のジアゾ樹脂を得ることができる。
【0085】またこれらのジアゾ樹脂は下記に説明する
ような水酸基を有する高分子化合物が通常混合して使用
される。
【0086】すなわち、水酸基を有する高分子化合物と
しては、アルコール性水酸基を有するモノマー、例えば
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒ
ドロキシブチル(メタ)アクリレート、2、3−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリルアミド、トリエチレングリコール
モノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコール
モノ(メタ)アクリレート、1、3−プロパンジオール
モノ(メタ)アクリレート、1、4−ブタンジオールモ
ノ(メタ)アクリレート、ジ(2−ヒドロキシエチル)
マレエートなどの中から選ばれる少なくとも1種類以上
のモノマーと他の水酸基を有さないモノマーとの間での
共重合体や、フェノール性水酸基を有するモノマー、例
えば N−(4−ヒドロキシフェニル)(メタ)アクリ
ルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミ
ド、o−、m−、p−ヒドロキシスチレン、o−、m
−、p−ヒドロキフェニル(メタ)アクリレート、など
との共重合体、また、p−ヒドロキシ安息香酸とグリシ
ジル(メタ)アクリレートとの開環反応生成物、サリチ
ル酸と2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとの
反応生成物などの水酸基含有モノマーなどとの共重合体
が挙げられる。また、ポリビニルアルコール、セルロー
ス、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、グリセリン、ペンタエリスリトールなどやこれらの
エポキシ付加反応物、その他の水酸基含有天然高分子化
合物なども用いることができる。
【0087】(5)ビスアジド化合物と環化したポリイ
ソプレンゴムやポリブタジエンゴム、またはクレゾール
ノボラック樹脂を主成分とする感光性組成物など。
【0088】これらの感光性化合物は親水性膨潤層を形
成する際に組成物に添加し、該層内に存在させる方法、
または親水性膨潤層を形成した後、感光性組成物を該層
上に塗布し、該層内に含浸させる方法などを用いて添加
される。
【0089】比較的高分子量のポリマ、オリゴマなどを
用いた感光性組成物の場合には、前者の親水性膨潤層形
成時に同時添加する方法が有利に行なわれ、比較的低分
子量のモノマ、オリゴマなどを用いた感光性組成物の場
合には、後者の含浸方法が有利である。
【0090】また該親水性膨潤層にはこれらの感光性化
合物を増感させる目的から公知の光増感剤を添加するこ
とが可能である。公知の光増感剤としては、公知の光増
感剤が自由に選択できるが、各種の置換ベンゾフェノン
系化合物、置換チオキサントン系化合物、置換アクリド
ン系化合物などが好ましく用いられる。また、米国特許
236766に記載されているビシナールポリケタルドニル化
合物、米国特許2367661 、 米国特許2367670 に開示され
ているα−カルボニル化合物、米国特許2722512 に開示
されているα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン
化合物、米国特許3046127 、米国特許2951758 に開示さ
れている多核キノン化合物、米国特許3549367 に開示さ
れているトリアリールイミダゾールダイマ/p−アミノ
フェニルケトンの組合わせ、米国特許3870524 に開示さ
れているベンゾチアゾール系化合物、米国特許4239850
に開示されているベンゾチアゾール系化合物/トリハロ
メチル−s−トリアジン系化合物および米国特許375125
9 に開示されているアクリジンおよびフェナジン化合
物、米国特許4212970 に開示されているオキサジアゾー
ル化合物、米国特許3954475 、米国特許4189323 などに
開示されている発色団基を有するトリハロメチル−s−
トリアジン系化合物、特開昭59−197401号公
報、特開昭60−76503号公報に開示されているベ
ンゾフェノン基含有ペルオキシエステル化合物などが具
体例として挙げられる。
【0091】また本発明に用いられる親水性膨潤層に
は、染料や顔料、pH指示薬、ロイコ染料、界面活性
剤、有機酸などの各種添加剤を微量添加することも可能
である。本発明に用いられる感光性平版印刷版原版の基
板としては、通常の平版印刷機に取り付けられるたわみ
性と印刷時に加わる荷重に耐えうるものである必要があ
る以外には一切制限を受けない。
【0092】代表的なものとしては、アルミ、銅、鉄、
などの金属板、ポリエステルフィルムやポリプロピレン
フィルムなどのプラスチックフィルムあるいはコート
紙、ゴムシートなどが挙げられる。また、該基板は上記
の素材が複合されたものであってもよい。
【0093】また、該基板表面は検版性向上や接着性向
上の目的から、電気化学的処理や酸塩基処理、コロナ放
電処理など各種に表面処理を施すことも可能である。
【0094】またこれらの基板上には接着性向上やハレ
ーション防止の目的からコーティングなどを施してプラ
イマー層を形成し、基板とすることも可能である。
【0095】次に本発明の平版印刷版を用いた印刷方法
について説明する。
【0096】本発明の平版印刷には公知の平版印刷機が
用いられる。すなわち、オフセットおよび直刷り方式の
枚葉および輪転印刷機などが用いられる。
【0097】画像形成を行った平版印刷版を、これらの
平版印刷機の版胴に装着し、該版面には接触するインキ
着けローラーからインキが供給される。
【0098】該版面上の親水性膨潤層を有する非画線部
分は湿し水供給装置から供給される湿し水によって膨潤
し、インキを反撥する。一方、画線部分はインキを受容
し、オフセットブランケット胴表面または被印刷体表面
にインキを供給して印刷画像を形成する。
【0099】本発明の感光性平版印刷版原版から得られ
た平版印刷版を印刷する際に使用される湿し水は、水あ
りPS版で使用されるエッチ液を用いることはもちろん
可能であるが、添加物を一切含有しない純水を使用する
ことができる。
【0100】本発明の感光性平版印刷版原版から得られ
た平版印刷版を用いて印刷する際には添加物を一切有さ
ない純水を使用することが好ましい。
【0101】以下に、実施例により本発明をさらに詳し
く説明する。
【0102】
【実施例】
合成例 1 酢酸ビニル60gとアクリル酸メチル40gに重合開始
剤としてベンゾイルパーオキシド0.5gを計量し、こ
れを、分散安定剤として部分ケン化ポリビニルアルコー
ル3gとNaCl10gを含む水300ml中に分散さ
せた。
【0103】該分散液を65℃×6時間撹拌し、懸濁重
合を行なった。得られた共重合体のアクリル酸メチル成
分はNMRスペクトルから同定した結果48モル%であ
った。また30℃におけるベンゼン溶液中での極限粘度
は2.10であった。
【0104】次に、該共重合体8.6gを200gのメ
タノールと10gの水および5NのNaOH40mlか
らなるケン化反応液中に添加し撹拌懸濁させ、25℃×
1時間ケン化反応を行なった後、温度を65℃に昇温
し、さらに5時間ケン化反応を行なった。
【0105】得られたケン化反応物はメタノールで十分
に洗浄し、凍結乾燥した。ケン化度は98.3モル%で
あり、赤外吸収スペクトルの測定の結果、1570cm
-1に−COO- 基に帰属される強い吸収が確認された。
【0106】合成例 2 合成例1のアクリル酸メチルをメタクリル酸n−ブチル
に代えて用いたこと以外は同様にして、重合およびケン
化反応を行ない、共重合体を得た。
【0107】合成例 3 合成例1の酢酸ビニルおよびアクリル酸メチルの組成比
を表1に示したように変更した以外は同様にして、重合
およびケン化反応を行ない、共重合体を得た。
【0108】
【表1】 合成例 4 34部のジフェニルアミン−4−ジアゾニウム硫酸塩
と、3.25部のパラホルムアルデヒドと4.5部の無
水塩化亜鉛の混合物を徐々に135部の冷却硫酸(66
゜ボーメ)に添加する。このとき液温は6℃以下に保
つ。褐色の反応液を2倍量の氷の上に落とすと黒色のタ
ール状物が得られる。これを水に溶かし、さらに塩化亜
鉛の飽和水溶液を過剰に加えると黄色固体が得られる。
これを再び水に溶かし、さらにアルコールを加えて目的
のパラホルムアルデヒドと縮合したパラジフェニルアミ
ン塩を得た。
【0109】実施例 1 厚さ0.2mmのアルミ板(住友軽金属(株)製)に、下
記の親水性膨潤層塗布液を塗布したのち、160℃×2
0分間加熱処理して3g/m2 の厚みを有する親水性膨
潤層を塗設した。
【0110】<親水性膨潤層塗布液> 合成例1の共重合体 70重量部 テトラエチルオルソチタネート 2重量部 エタノール 128重量部 精製水 800重量部 次に、親水性膨潤層上に下記の組成の感光性組成物を塗
布し、100℃×3分間熱処理して感光性組成物1.5
g/m2 を親水性膨潤層中に含浸させた。
【0111】その後厚さ12ミクロンの片面マット化二
軸延伸ポリプロピレンフィルムをマット化されていない
面が該親水性膨潤層と接するようにしてカレンダーロー
ラーを用いてラミネートし、ネガ型の平版印刷用原版を
得た。
【0112】得られた平版印刷版は、高圧水銀灯「ジェ
ットライト330 3kW:オーク製作所(株)製」を
用い、PCW(PLATE CONTOROL WEDGE:KALLE社
製)を貼込んだネガフィルムを通して90秒間密着露光
(3.6mW/cm2 )した。次いで、版全面を水道水でリンス
し、未露光部の感光性組成物を洗浄して刷版とした。
【0113】実施例1で得られた刷版のインキ反発部分
に対応した親水性膨潤層を水膨潤させたのち、OsO4
染色し、TEM(透過型電子顕微鏡)観察した。
【0114】観察の結果、親水性膨潤層が、(メタ)ア
クリル酸単位から主として構成される相およびビニルア
ルコール単位から主として構成される相の2相から構成
された相分離構造を有することが確認された。
【0115】 <感光性組成物> (1)キシリレンジアミン/グリシジルメタクリレート/メチルグリシジルエー テル1/2/2mol比反応物 10重量部 (2)CH2 =CHCOO-(C 2 H 4 O)14-COCH=CH2 10重量部 (3)ミヒラー氏ケトン 2重量部 (4)2,4−ジエチルチオキサントン 2重量部 (5)エチルアルコール 76重量部 得られた刷版は、枚葉オフセット印刷機「スプリント2
5:小森コーポレーション(株)製」に装着したのち、
湿し水として市販の精製水を供給しながら上質紙(62.5
kg/菊)を用いて印刷した。インキ反撥性およびインキ
着肉性は印刷物を目視観察することにより評価した。非
画線部の吸水量、吸水率、水膨潤率は定義に従って測定
した。
【0116】また、以下の方法で行った耐摩耗性テスト
では剥がれ、傷が全くみられず、良好な耐摩耗性を有し
ていた。
【0117】<耐摩耗性テスト>5×5×2.5cmの
直方体(鉄製、約500g)にハイゼカーゼ(旭化成
(株))を3枚重ねて巻き付け、精製水で湿した印刷版
を100往復擦った。
【0118】これらの評価結果を表2に示す。
【表2】 約1000枚の印刷を行なった時点で、各刷版にインキ
汚れは発生せず、十分にコントラストを有する明瞭な印
刷物が得られた。
【0119】実施例 2 厚さ0.2mmのアルミ板(住友軽金属(株)製)に、下
記のプライマー層組成物を塗布した後、180℃×1分
間加熱処理し、乾燥重量で2g/m2 の厚みを有するプ
ライマー層を塗設した。
【0120】<プライマー層組成物> (1)レゾール樹脂 15重量部 (2)ジグライム 85重量部 次に、プライマー層上に下記組成の親水性膨潤層塗布液
を塗布した後、130℃×60分間熱処理して5g/m
2 の厚みを有する親水性膨潤層を塗設した。
【0121】<親水性膨潤層塗布液> 合成例2の共重合体 30重量部 メチルエトキシシラン 2重量部 エタノール 268重量部 精製水 700重量部 その後、40℃×60分間精製水中に浸し60℃×30
分間熱風オーブン中で乾燥した。以下の式にしたがっ
て、水に対する溶出率を算出したところ15%であっ
た。
【0122】溶出率(%)=(浸漬前の親水性膨潤層の
乾燥重量−浸漬後の親水性膨潤層の乾燥重量)/浸漬前
の親水性膨潤層の乾燥重量×100 次に、親水性膨潤層上に下記の組成の感光性組成物を塗
布し、100℃×2分間熱処理して感光性組成物1.0
g/m2 を親水性膨潤層中に含浸させた。
【0123】その後、厚さ12ミクロンの片面マット化
二軸延伸ポリプロピレンフィルムをマット化されていな
い面が該親水性膨潤層と接するようにしてカレンダーロ
ーラーを用いてラミネートし、ネガ型の平版印刷用原版
を得た。
【0124】得られた平版印刷版原版は、実施例1と同
様の方法で製版し、印刷評価および特性評価を行った。
評価結果を表2に示す。
【0125】 <感光性組成物> (1)キシリレンジアミン/グリシジルメタクリレート1/4モル比反応物 7重量部 (2)CH2 =CHCOO-(C 2 H 4 O)9 -COCH=CH2 7重量部 (3)ミヒラー氏ケトン 2重量部 (4)2,4−ジエチルチオキサントン 2重量部 (5)パラホルムアルデヒドと縮合したパラジフェニルアミンの塩(合成例 4 ) 10重量部 (6)メチルセロソルブ 22重量部 (7)精製水 50重量部 約1000枚の印刷を行なった時点で、各刷版にインキ
汚れは発生せず、十分にコントラストを有する明瞭な印
刷物が得られた。
【0126】比較例 1 厚さ0.2mmのアルミ板(住友軽金属(株)製)に、下
記のプライマー層組成物を塗布した後、180℃×1分
間加熱処理し、乾燥重量で2g/m2 の厚みを有するプ
ライマー層を塗設した。
【0127】<プライマー層組成物> (1)レゾール樹脂 15重量部 (2)ジグライム 85重量部 次に、プライマー層上に下記組成の親水性膨潤層塗布液
を塗布した後、130℃×60分間熱処理して5g/m
2 の厚みを有する親水性膨潤層を塗設した。
【0128】<親水性膨潤層塗布液> 合成例2の共重合体 30重量部 エタノール 270重量部 精製水 700重量部 その後、40℃×60分間精製水中に浸し60℃×30
分間熱風オーブン中で乾燥した。以下の式にしたがっ
て、水に対する溶出率を算出したところ30%であっ
た。
【0129】実施例 3 実施例2において、親水性膨潤層の加熱処理温度を14
0℃×60分としたこと以外は実施例2と同様の方法で
平版印刷版を得、印刷および特性評価を行った。水に対
する溶出率は、10%であった。
【0130】実施例 4 実施例2において、親水性膨潤層の加熱処理温度を15
0℃×60分としたこと以外は実施例2と同様の方法で
平版印刷版を得、印刷および特性評価を行った。水に対
する溶出率は、5%であった。
【0131】実施例 5 厚さ0.2mmのアルミ板(住友軽金属(株))に、エ
ポキシ樹脂系プライマー(エポキー837:三井東圧化
学(株))をトルエンにて固形分20重量%に希釈した
溶液を塗布した後、120℃×2分間加熱処理して2g
/m2 の厚みを有するプライマー層を塗設した。
【0132】このプライマー層上に下記の親水性膨潤層
塗布を塗布し、200℃×2分間加熱処理して1g/m
2 の厚みを有する親水性膨潤層を塗設した。
【0133】 <親水性膨潤層塗布液> 表1の共重合体 10重量部 テトラエチレングリコールジグリシジルエーテル 2重量部 精製水 988重量部 次に、親水性膨潤層上に、下記の組成の感光性組成物を
固形分が0.3g/m2 の厚さとなるように塗布し、7
0℃×3分間加熱処理してネガ型の平版印刷用原版を得
た。
【0134】得られた平版印刷版原版は、実施例1と同
様の方法で製版し、印刷評価および特性評価を行った。
評価結果を表2に示す。
【0135】 <感光性組成物(重量部)> (1)パラホルムアルデヒドと縮合したパラジフェニルアミンの塩 20重量部 (2)ポリビニルアルコールGL−05(日本合成化学製) 70重量部 (3)ビクトリアピュアブルーBOH(保土ヶ谷化学製) 2重量部 (4)メチルセロソルブ 898重量部 また約10000枚の印刷を行なった時点で、各刷版に
インキ汚れは発生せず、十分にコントラストを有する明
瞭な印刷物が得られた。
【0136】実施例 6 厚さ0.2mmのアルミ板(住友軽金属(株))にプラ
イマー層組成物を塗布した後、180℃×1分間加熱処
理し、乾燥重量で2g/m2 の厚みを有するプライマー
層を塗設した。
【0137】 <プライマー層組成物> (1)レゾール樹脂 15重量部 (2)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン 3重量部 (2)ジグライム 82重量部 このプライマー層上に下記の親水性膨潤層塗布液を塗布
した後、170℃×8分間加熱処理して10g/m2
厚みを有する親水性膨潤層を塗設した。
【0138】<親水性膨潤層塗布液> 合成例2の共重合体 30重量部 メチルエトキシシラン 2重量部 エタノール 268重量部 精製水 700重量部 次に、親水性膨潤層上に、下記の組成の感光性組成物を
固形分が3.0g/m2 の厚さとなるように塗布し、7
0℃×3分間加熱処理して、ネガ型の平版印刷用原版を
得た。
【0139】得られた平版印刷版原版は、実施例1と同
様の方法で製版し、印刷評価および特性評価を行った。
結果を表2に示す。
【0140】得られた刷版は、画線部においては露光に
よる光重合により感光性組成物が光硬化して、水膨潤が
阻害されていることが確認された。
【0141】 <感光性組成物(重量部)> (1)パラホルムアルデヒドと縮合したパラジフェニルアミンの塩 20重量部 (2)ポリビニルアルコールGL−05(日本合成化学(株)製)70重量部 (3)ビクトリアピュアブルーBOH(保土ヶ谷化学(株)製) 2重量部 (4)メチルセロソルブ 898重量部 また約10000枚の印刷を行なった時点で、各刷版に
インキ汚れは発生せず、十分にコントラストを有する明
瞭な印刷物が得られた。
【0142】比較例 2 実施例1において、合成例1の共重合体に代えてケン化
度85%(モル比)のポリビニルアルコールを用いたこ
と以外は実施例1と同様にして平版印刷版原版を得、印
刷および特性評価を行った。評価結果を表2に示す。
【0143】印刷物は初期から地汚れが激しく発生し
た。
【0144】実施例 7 実施例1に用いた平版印刷版と通常のPS版(FNS;
富士写真フィルム(株)製)を露光、現像処理して刷版
としたものを、同じ版胴に装着し、湿し水として市販の
精製水を供給しながら実施例1と同様にして印刷を行っ
た。
【0145】湿し水の供給量を標準条件から増量した場
合、PS版を用いた部分では、画線部のインキ濃度が極
端に低下し、いわゆる「水負け」によるインキの着肉不
良が発生した。一方、実施例1に用いた平版印刷版を用
いた部分では、着肉不良の程度が軽微であった。
【0146】また、湿し水の供給量を標準条件から減量
した場合、PS版を用いた部分では、全面にインキ汚れ
が発生した。一方、実施例1に用いた平版印刷版を用い
た部分では、良好な印刷物が得られた。なお、湿し水の
供給量は印刷機のダイヤル目盛り値にて相対的に比較し
た。評価結果を表3に示す。
【0147】
【表3】 以上のように本発明の平版印刷版は、湿し水の許容幅が
広く、純水を湿し水として良好な印刷画像を得ることが
できる。
【0148】
【発明の効果】本発明の平版印刷版は、架橋剤と特定の
共重合体を用い、特定の温度で加熱処理することよって
親水性膨潤層形成した平版印刷版であり、架橋剤と共重
合体の相互の作用により加熱処理によって親水性膨潤層
が基板または基板上の層に強固に接着し、したがって実
質的に厚み方向にのみ大きな水膨潤率で水膨潤し、耐刷
性と印刷耐久性に優れ、高いインキ反発性を有する平版
印刷版が得られる。また、インキ反発性が高いために不
感脂化処理が不要であり、わずかな湿し水の給水量で効
率良くインキを反撥することができ、湿し水のコントロ
ール幅が拡大される。さらに、湿し水に通常添加される
イソプロパノールなどの溶剤を用いることなく、印刷が
可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/038 G03F 7/038

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に少なくとも親水性膨潤層を備えた
    平版印刷版であって、親水性膨潤層が(メタ)アクリル
    酸塩単位とビニルアルコール単位を含有する共重合体お
    よび架橋剤を120℃以上の温度で加熱処理して形成さ
    れ、印刷時に湿し水により実質的に印刷版の厚み方向に
    のみ水膨潤することを特徴とする平版印刷版。
  2. 【請求項2】架橋剤が、シラン、チタネート、アルデヒ
    ド、イソシアネート、エポキシ、アミン、から選ばれた
    1つ以上の化合物であることを特徴とする請求項1に記
    載の平版印刷版。
  3. 【請求項3】親水性膨潤層の水膨潤率が100〜100
    0%であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに
    記載の平版印刷版。
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