JPH1063115A - 画像形成装置およびその中間転写ベルトの製造方法 - Google Patents

画像形成装置およびその中間転写ベルトの製造方法

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JPH1063115A
JPH1063115A JP8218850A JP21885096A JPH1063115A JP H1063115 A JPH1063115 A JP H1063115A JP 8218850 A JP8218850 A JP 8218850A JP 21885096 A JP21885096 A JP 21885096A JP H1063115 A JPH1063115 A JP H1063115A
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belt
metal oxide
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JP8218850A
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Yukio Hara
幸雄 原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定の表面抵抗率を中間転写ベルト材料に容
易に与えることができると共に、ベルト材料の表面抵抗
率のバラツキを小さく抑えることが可能な画像形成装置
を提供する。 【解決手段】 本発明の画像形成装置は、その二次転写
部材が、中間転写ベルト6と、転写ベルト上の未定着ト
ナー像を記録媒体Pに二次転写するバイアスロール9
と、バイアスロールに対向して転写ベルトをその裏面か
ら支持するバックアップロール8とを備えている。中間
転写ベルトは、平均粒子径が1μm未満の導電性金属酸
化物を分散した熱硬化性ポリイミド樹脂から構成され
る。上記金属酸化物は、シラン系カップリング剤で表面
処理されたものをポリイミド樹脂100重量部に対して
32〜40重量部配合することが好ましい。このような
中間転写ベルトは、上記金属酸化物を分散させたポリア
ミド酸の原液を金属シート上でキャスティング成形した
後、得られたフィルムの両端部を接合することにより製
造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機,
レーザプリンター,ファクシミリ,これらの複合OA機
器等の電子写真方式を利用した画像形成装置に関する。
より具体的には、像担持体に形成されたトナー像を一旦
中間転写ベルトに一次転写した後、これを用紙等の記録
媒体に転写して再生画像を得るようにした画像形成装置
とその中間転写ベルトの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を利用した画像形成装置
は、無機または有機光導電性材料で構成された感光体か
らなる像担持体上に一様な電荷を形成し、画像信号を変
調したレーザ光等で静電潜像を形成した後、帯電したト
ナーにより静電潜像を現像して可視化されたトナー像と
する。そして、このトナー像を直接あるいは中間転写体
を介して、用紙等の記録媒体に転写することにより所要
の再生画像を得る。像担持体上に形成されたトナー像を
中間転写体に一次転写し、更に中間転写体上のトナー像
を記録媒体に二次転写する方式を採用した画像形成装置
は、例えば特開昭62−206567号公報に開示され
ている。中間転写体方式を採用した画像形成装置に用い
られるベルト材料としては、例えば、ポリフッ化ビニリ
デン(PVDF)(特開平5−200904号公報,同
6−228335号公報)、ポリカーボネート(PC)
(特開平6−95521号公報)、ポリアルキレンテレ
フタレート(PAT)(特開平6−149081号公
報)、PATとPCとのブレンド材料(特開平6−14
9083号公報)、エチレン−テトラフルオロエチレン
共重合体(ETFE)とPCとのブレンド材料,ETF
EとPATとのブレンド材料,ETFEとPCとPAT
とのブレンド材料(特開平6−149079号公報)等
の熱可塑性樹脂にカーボンブラック等の導電剤を配合し
た導電性無端ベルトが提案されている。上記PVDF,
PC等の熱可塑性樹脂で構成された導電性材料は、ヤン
グ率が24000kg/cm2以下と機械特性に劣るために、
駆動時のベルトにかかる応力に対するベルトの変形が大
きく、中間転写ベルトに適用した場合に高品質の転写画
像が安定して得られず、また駆動時にベルト端部にクラ
ックが発生するためベルトの耐久性に劣る。
【0003】特開昭63−311263号公報には、機
械特性に優れた材料として、カーボンブラック分散の熱
硬化性ポリイミド樹脂材料のシームレスベルトが提案さ
れている。このシームレスベルトは、ポリイミド前駆体
であるポリアミド酸の溶液中に導電剤として5〜20重
量%のカーボンブラックを分散させ、分散液を金属ドラ
ム上に流延して乾燥した後、ドラムから剥離したフィル
ムを高温下に延伸してポリイミドフィルムを得、更に適
当な大きさに切り出してエイドレスベルトとすることに
より製造される。カーボンブラックとしては、ファーネ
スブラック(ケッチェンブラック),アセチレンブラッ
クが用いられ、ポリアミド酸を溶解する溶媒としては、
ジメチルアセトアミド,N−メチルピロリドン等の有機
極性溶媒が用いられる。上記フィルム成形の一般的な方
法は、カーボンブラックを分散したポリマー溶液を円筒
金型に注入して、例えば110〜150℃に加熱しつつ
1000〜2000 rpmの回転数で円筒金型を回転させながら、
遠心成形によりフィルム状に成膜する。得られたフィル
ムを半硬化した状態で脱型して鉄芯に被せ、300〜4
50℃でイミド化反応(ポリアミド酸の閉環反応)を進
行させて本硬化が行われる。
【0004】しかしながら、導電性を付与する上記ケッ
チェンブラック,アセチレンブラック等のジブチルフタ
レート(DBP)吸油量の高いカーボンブラックのみを
ポリイミド樹脂に配合して、中間転写ベルト材料の表面
抵抗率を調整しようとすると、配合量が僅かに増減した
だけでも表面抵抗率が大きく変化する。そのため、カー
ボンブラックの配合量を厳密に規定しなくては、中間転
写ベルト材料は所定の表面抵抗率が得られないという問
題がある。さらに、DBP吸油量の高いカーボンブラッ
クは、ポリマー溶液中で二次凝集しやすいため、一般に
ベルト材料の抵抗ムラが大きいという欠点がある。ま
た、上記遠心成形法等の回転式成形法では、成形および
本硬化の工程において、溶媒の蒸発が不均一になる場合
にはフィルム表面に微小な凹凸が形成される。そのた
め、このようなフィルムから製造される中間転写ベルト
を用いて二次転写を行うと、微小な凹凸に起因して、記
録媒体に転写された画像に微小な転写不良(白抜け)が
発生する等の問題がある。一方、平滑なフィルムを得よ
うとすると、有機極性溶媒の蒸発乾燥およびポリアミド
酸の硬化を行う成形・硬化工程に通常8時間程度を要
し、ベルトの製造コストが嵩むことになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術におい
て、機械特性に優れたカーボンブラック分散の熱硬化性
ポリイミド樹脂のシームレスベルトは、表面抵抗率を調
整しようとするカーボンブラックの配合量を厳密に規定
しなくては、所定の表面抵抗率を中間転写ベルト材料に
与えることができない。また、ベルト表面の凹凸による
画像欠陥を防止するために、本発明者等は、遠心成形工
程および本硬化工程について、昇温速度を遅くして溶媒
の蒸発速度を遅くしたり熱風の循環経路を変える等、フ
ィルム表面からの溶媒の蒸発速度を均一にして、脱溶媒
時の蒸発ムラを改善するなどの評価を行ってきた。しか
し、乾燥時間が長くなるために、ベルトの製造コストが
高くつく等の問題が依然として未解決である。
【0006】このように、従来の画像形成装置の中間転
写ベルトにおいては、機械特性に優れ、抵抗ムラが少な
く、かつ表面に凹凸の欠陥のないベルトを安価に安定し
て製造することができないという問題があった。そこ
で、本発明の目的は、上述の問題点を解決しようとする
ものであって、所定の表面抵抗率を中間転写ベルト材料
に容易に与えることができると共に、ベルト材料の表面
抵抗率のバラツキを小さく抑えることができ、しかも表
面欠陥のないベルトを実現して、高画質の画像を得るこ
とが可能な画像形成装置およびその中間転写ベルトの製
造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、機械特性に
優れた熱硬化性ポリイミド樹脂を構成材料とする画像形
成装置の中間転写ベルトについて、その表面抵抗率のバ
ラツキを小さく抑えるべく鋭意研究・考察を重ねてきた
ところ、導電剤として慣用のカーボンブラックに代え
て、平均粒子径が所定値以下の導電性金属酸化物を用い
ることにより、表面抵抗率の調整が容易であり、樹脂材
料中に金属酸化物が偏在することがなく、さらにフィル
ム成形法としてキャスティング成形法を採用した場合
は、特にフィルム表面の凹凸の形成が抑制されるとの知
見を得て、本発明をなすに到った。すなわち、本発明の
画像形成装置は、画像情報に応じた静電潜像が形成され
る像担持体と、像担持体に形成された静電潜像をトナー
によりトナー像として可視化する現像装置と、像担持体
上に担持されたトナー像が一次転写される中間転写ベル
トと、中間転写ベルト上の未定着トナー像を記録媒体に
二次転写するバイアスロールと、バイアスロールに対向
して中間転写ベルトをその裏面から支持するバックアッ
プロールとを備え、上記中間転写ベルト材料は、平均粒
子径が1μm未満の導電性金属酸化物を分散した熱硬化
性ポリイミド樹脂から構成されることを特徴とする。ま
た、本発明の画像形成装置用中間転写ベルトの製造方法
は、平均粒子径が1μm未満の導電性金属酸化物または
シラン系カップリング剤で表面処理された上記金属酸化
物を分散させたポリアミド酸またはポリイミド樹脂のポ
リマー液を金属シート上でキャスティング成形した後、
得られたフィルムのシート両端部を接合することを特徴
とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
図1は主要構成部材を備えた画像形成装置における中間
転写ベルトの配置関係の概要を示す簡略図である。図1
において、感光体ドラムからなる像担持体1の周面に
は、その回転方向に沿って順次、帯電器2、現像装置
3、一次転写器4、クリーニング装置5等が配置されて
いる。また、中間転写ベルト6は、ベルト搬送ロール7
a,7b,7cおよびバックアップロール8に張架され
ている。この中間転写ベルト6は、像担持体1表面に当
接しながら矢印方向に移動し、像担持体1とこれに対向
して配置された一次転写器4との間を通過する際に、一
次転写器4によって一次転写された未定着トナー像を担
持する。中間転写ベルト6を介して、上記バックアップ
ロール8およびベルト搬送ロール7aと対向する位置
に、それぞれバイアスロール9およびベルトクリーナ1
0が配置され、バックアップロール8は中間転写ベルト
6を裏面から支持する。バックアップロール8とバイア
スロール9との間には転写電圧が印加され、中間転写ベ
ルト6上に担持された未定着トナー像が例えば用紙P等
の記録媒体(以下、用紙Pで代表する)に二次転写され
る。
【0009】本発明において、中間転写ベルト6は、平
均粒子径が1μm未満の導電性金属酸化物を適量配合し
た熱硬化性ポリイミド樹脂から構成されるが、中間転写
ベルト6については後に詳述する。前記バックアップロ
ール8はバイアスロール9の対向電極を形成する。バッ
クアップロール8の層構造は、単層あるいは多層のいず
れでもよい。例えば、単層構造の場合は、シリコーンゴ
ム,ウレタンゴム,EPDM等にカーボンブラック等の
導電性微粉末が適量配合されたロールで構成される。2
層構造の場合は、体積抵抗率を適宜調節した単層の場合
のロールを下層として、その外周面に例えば弗素系樹脂
を被覆した導電性の表面層から構成される。弗素系樹脂
としては、FEP(TFE−HFP共重合体),PFA
等が挙げられる。また、バックアップロール8の硬度
は、アスカーCで60〜75°の範囲にあることが好ま
しい。
【0010】転写電極を形成するバイアスロール9は、
像担持体1に担持されたトナー像が中間転写ベルト6上
に一次転写される間は転写ベルト6から離間しており、
転写ベルト6に担持されたトナー像を用紙Pに二次転写
する時は、転写ベルト6に圧接してこれをバックアップ
ロール8に押圧するように構成される。上記バイアスロ
ール9の層構造は、特に限定されるものではないが、例
えば2層構造の場合、コア層とその表面を被覆するコー
ティング層とからなる。コア層は、導電性微粉末を分散
したシリコーンゴム,ウレタンゴム,EPDM等または
これらの発泡体で構成される。コーティング層は、導電
性微粉末を分散した前記弗素系樹脂で構成することが好
ましい。バイアスロール9は、一般に硬度がアスカーC
で30〜45°の範囲にあるものが用いられる。
【0011】前記一次転写器4としては、コロトロン等
のコロナ転写器、転写ロール、転写ブレードなどが用い
られる。一次転写器4には1〜4kVの電圧が印加さ
れ、像担持体1と一次転写器4との間に発生する電界の
作用により、像担持体1に担持されたトナー像が中間転
写ベルト6に一次転写される。また、バックアップロー
ル8とバイアスロール9の間には、前記したように、中
間転写ベルト6上に担持されたトナー像を用紙Pに転写
する転写電圧が印加される。転写電圧は、バックアップ
ロール8の芯金または該ロール8に押接させた電気良導
性の電極ロールに電圧を印加しても、あるいはバイアス
ロール9に電圧を印加してもよい。前記ベルトクリーナ
10は、二次転写後に中間転写ベルト6上に残留したト
ナーを除去する。
【0012】前述したように、中間転写ベルト6は、熱
硬化性ポリイミド樹脂と導電性金属酸化物とから構成さ
れる。熱硬化性ポリイミド樹脂は、熱可塑性樹脂と比較
して機械特性に優れ、駆動時のベルトの変形が小さいと
いう特長がある。ポリイミド樹脂は、一般にテトラカル
ボン酸二無水物とジアミンまたはジイソシアネートとの
縮重合により合成される。前者のジアミン法では、通常
有機極性溶媒中での開環重付加により溶媒可溶性のポリ
アミド酸を合成し、この段階でフィルムに成形加工す
る。その後、フィルム状のポリアミド酸を350℃以上
の高温に加熱して、脱水縮合によりイミド化する。後者
のジイソシアネート法では、通常極性溶媒中のテトラカ
ルボン酸二無水物溶液にジイソシアネートを添加し、加
熱して脱炭酸することによりイミド化する。
【0013】ポリイミド樹脂のテトラカルボン酸成分と
しては、ピロメリット酸、ナフタレン−1,4,5,8
−テトラカルボン酸、ナフタレン−2,3,6,7−テ
トラカルボン酸、2,3,5,6−ビフェニルテトラカ
ルボン酸、2,2′,3,3′−ビフェニルテトラカル
ボン酸、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボ
ン酸、3,3′,4,4′−ジフェニルエーテルテトラ
カルボン酸、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸、3,3′,4,4′−ジフェニルスルホ
ンテトラカルボン酸、アゾベンゼン−3,3′,4,
4′−テトラカルボン酸、ビス(2,3−ジカルボキシ
フェニル)メタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)メタン、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)ヘキサフルオロプロパン等が挙げられる。
【0014】ジアミン成分としては、m−フェニレンジ
アミン、p−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノト
ルエン、2,6−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノ
クロロベンゼン、m−キシリレンジアミン、p−キシリ
レンジアミン、1,4−ジアミノナフタレン、1,5−
ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、
2,4′−ジアミノビフェニル、ベンジジン、3,3′
−ジメチルベンジジン、3,3′−ジメトキシベンジジ
ン、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′
−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジ
フェニルスルフィド、4,4′−ジアミノジフェニルス
ルホン、4,4′−ジアミノアゾベンゼン、4,4′−
ジアミノジフェニルメタン等が挙げられる。
【0015】前記ジイソシアネート成分としては、上記
したジアミン成分におけるアミノ基がイソシアネート基
に置換した化合物等が挙げられる。また、前記有機極性
溶媒としては、ジメチルホルムアミド,ジメチルアセト
アミド,N−メチル−2−ピロリドン(NMP),N−
メチルカプロラクタム,ヘキサメチルホスホアミド,ジ
メチルスルホキシド,ジメチルスルホン,テトラメチレ
ンスルホン等が挙げられる。
【0016】ポリイミド樹脂には導電性を付与するため
に、酸化錫,酸化亜鉛,酸化アンチモン,酸化インジウ
ム,チタン酸カリウム,酸化アンチモン−酸化錫複合酸
化物(ATO),酸化インジウム−酸化錫複合酸化物
(ITO)等の導電性金属酸化物が配合される。これら
の導電性金属酸化物は、硫酸バリウム,ケイ酸マグネシ
ウム,炭酸カルシウム等の絶縁性微粒子を被覆したもの
でもよい。上記金属酸化物の平均粒子径は1μm未満の
ものが用いられる。平均粒子径が1μm以上になると、
単位粒子当たりの重量が大きくなって、キャスティング
法や遠心成形法等により成形されるベルト材料中に金属
酸化物が偏在して分散し、中間転写ベルトの表面抵抗率
のバラツキが大きくなる傾向にある。平均粒子径は1μ
m未満であれば特に制限されるものではないが、製造コ
ストの制約から通常0.01μm以上の金属酸化物が用
いられる。好ましく用いられる金属酸化物としては、三
井金属(株)製の平均粒子径が0.3μmの亜鉛系酸化物
(パストランType−II),0.1μmの酸化錫系複合酸
化物(製品名:UF),0.2μmのATO,0.2μ
mのITO、さらに平均粒子径が0.4μmの硫酸バリ
ウム表面に錫系酸化物を被覆したもの(パストランType
−IV)等が挙げられる。
【0017】金属酸化物の配合量は、酸化物の種類,粒
径,分散状態等によっても異なるが、ポリイミド樹脂1
00重量部に対して30〜38重量部の範囲にあり、好
ましくは33〜36重量部である。金属酸化物の選択と
配合量の調整により、中間転写ベルトの表面抵抗率は1
11〜1015Ω/□の範囲に調整される。静電転写法で
トナー像を中間転写ベルトに転写するに際しては、中間
転写ベルトが所定の表面抵抗率を有していることが重要
である。表面抵抗率が高すぎると、トナー像の転写時に
中間転写ベルトが著しく帯電することから、中間転写ベ
ルトが像担持体と離間する際に剥離放電が発生し、中間
転写ベルトに転写されたトナー像が剥離放電に伴って飛
散してしまう。一方、表面抵抗率が低すぎると、中間転
写ベルトと像担持体との間に過大な電流が流れることか
ら、一旦は中間転写ベルトに転写されたトナー像が像担
持体に戻ってしまう、いわゆるリトランスファーという
現象が発生してしまう。これらの現象を回避するために
は、中間転写ベルトの表面抵抗率は上記範囲が適当であ
る。
【0018】樹脂ベルト材料の表面抵抗率を調整する慣
用のカーボンブラック微粒子は、これが配合された樹脂
組成物中で連鎖状に結合(二次凝集)して、ベルト材料
に導電性を付与する。カーボンブラックとしては、吸油
量360ml/100gのケッチェンブラック(ライオンアグ
ゾ(株)製),吸油量288ml/100gの粒状アセチレンブ
ラック(電気化学(株)製),吸油量265ml/100gのバ
ルカンXC−72(キャボット社製)等が用いられてい
る。これらのDBP吸油量の高いカーボンブラックほど
長い連鎖結合を形成するため、かかる連鎖結合の長さに
応じて、中間転写ベルトの表面抵抗率は異なったものと
なり、抵抗ムラが大きくなる。これに対して、本発明に
おける導電性金属酸化物は、ポリイミド樹脂中に均一に
分散させることが可能であるため、本質的にカーボンブ
ラックのように長い連鎖結合を形成することがない。し
たがって、表面抵抗率の調整が容易であり、しかもその
バラツキを抑制することができる。なお、吸油量は、A
STM D2414−6TTに従って測定されたもの
で、カーボンブラック100gに吸収されたDBPの量
をmlで表示した値である。
【0019】導電性金属酸化物はシラン系カップリング
剤で表面処理することが好ましい。この処理は、適当な
溶媒に溶解したシラン系カップリング剤溶液中に金属酸
化物を添加混合して、溶媒を蒸発し乾燥させることによ
り行われる。表面処理された金属酸化物(表面処理また
は非処理の導電性金属酸化物を以下に導電剤ということ
がある)は、ポリイミド樹脂との相溶性が向上するた
め、その分散が均一になり、表面抵抗率のバラツキがよ
り一層抑制される。シラン系カップリング剤で表面処理
された金属酸化物の配合量は、表面処理されてない金属
酸化物と同様の理由により、金属酸化物の種類等によっ
ても異なるので、一義的に定めることは困難であるが、
ポリイミド樹脂100重量部に対して32〜40重量部
の範囲にあり、好ましくは35〜38重量部である。シ
ラン系カップリング剤としては、ビニルトリクロロシラ
ン,ビニルトリエトキシシラン,ビニルトリス(β−メ
トキシエトキシ)シラン,γ−クロロプロピルトリメト
キシシラン,γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン,γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン,γ
−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン,γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン,N−(β−アミノエ
チル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン,N−
(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン等が挙げられる。
【0020】ところで、ベルト材料のヤング率とベルト
駆動時の負荷変動によるベルトの変位量との関係は、下
記の式で表すことができる。 Δl = α・P・l/(t・w・E) ここで、 Δl:ベルトの変位量(μm) α:係数 P:負荷(N) l:2本のテンションロール間のベルトの長さ(mm) t:ベルトの厚さ(mm) w:ベルト幅(mm) E:ベルト材料のヤング率(N/mm2) であ
る。すなわち、ベルト駆動時の外乱(負荷変動)による
ベルトの伸び・縮み(変位量)は、ベルト材料のヤング
率に逆比例することが知られている。従来のポリカーボ
ネート,ポリフッ化ビニリデン等の熱可塑性樹脂材料
は、カーボンブラックを分散したときのヤング率が2400
0kg/cm2程度であるのに対して、本発明の導電性金
属酸化物を分散した熱硬化性ポリイミド樹脂のヤング率
は60000kg/cm2以上である。したがって、ベルト駆
動時の外乱によるベルトの伸び・縮みが少なく、高品質
の転写画像が得られる。
【0021】本発明の中間転写ベルトは次のようにして
製造される。前記ジアミン法の場合は、合成されるポリ
アミド酸の有機極性溶媒中に前記導電剤を添加し、ミキ
サーで充分に混合して製膜原液を調製する。ジイソシア
ネート法の場合は、合成されるポリイミドの溶液または
その粉末を有機極性溶媒に溶解した後、導電剤を添加し
て製膜原液を調製する。いずれの方法においても、製膜
原液のポリマー濃度は10〜40重量%の範囲にあり、
導電剤を予めポリマー原料に添加しておいてもよい。ま
た、フィルム成形前に予め製膜原液をフィルタに通し
て、二次凝集して粗大化した導電剤や異物を除去するこ
とが望ましい。本発明におけるフィルム成形法は、遠心
成形法等の回転ドラムを用いる回転式成形法でも、ある
いは金属シート上で成形するキャスティング法のいずれ
でもよいが、フィルム表面がより平滑に成形される後者
の方法が好ましい。すなわち、回転式成形法で得られる
シームレスベルトは、成形時に密閉された成形機を用い
るため、成形機内の溶媒の飽和蒸気圧が不均一になる等
により、溶媒の蒸発ムラが生じ、フィルム表面に微小な
凹凸が形成されやすい。上記キャスティング法では、製
膜原液をスリットダイから金属シート状無端ベルト上に
流延する。最終的に成形されるフィルム(ベルト材料)
の厚さは、40〜100μmの範囲にあり、主として製
膜原液のポリマー濃度および導電剤の配合量と押出量や
液膜の引取速度によって調整される。
【0022】成形されるフィルム表面の微小な凹凸の形
成を抑制するには、製膜原液の乾燥温度を段階的に昇温
させることが望ましい。例えば、製膜原液のポリマーが
ポリアミド酸の場合には、ベルト上の流延膜をまず12
0℃の温度で2時間程度加熱する。次いで、150〜3
50℃の温度で2時間半程度加熱して、上記極性溶媒を
ほぼ完全に蒸発させる。この工程は、150℃から35
0℃に一挙に昇温させるのではなく、適当な温度幅で3
〜5段階に分割してあるいは連続的に徐々に昇温させな
がら行われる。その後、420℃の温度で30分加熱
し、ポリアミド酸を脱水縮合させることによりポリイミ
ドフィルムが得られる。製膜原液のポリマーがポリイミ
ドの場合には、上記脱水縮合工程を省略すればよい。乾
燥工程において溶媒が蒸発して自己支持性フィルムが形
成された時点から上記縮合工程終了後の任意の段階で、
形成されるフィルムに延伸加工を施すことが好ましい。
得られたポリイミドフィルムは、適当なサイズに切削し
た後そのシート端部を接着剤で接合すれば、本発明の中
間転写ベルトが製造される。接着剤としては、1液性ま
たは2液性のシリコーン系弾性接着剤,ウレタン系弾性
接着剤や、シート状ホットメルト型のシリコーン系接着
剤,シラン変性ポリイミド系接着剤等が用いられる。シ
リコーン系およびウレタン系接着剤は、各種成分または
官能基で変性されていてもよい。また、これらの接着剤
は、単独あるいはエポキシ系接着剤等の強度の高い接着
剤と併用することができる。
【0023】本発明の作用は次のとおりである。請求項
1発明の画像形成装置の作用は、下記に示すようなもの
である。画像情報に応じて像担持体1に形成された静電
潜像は、現像装置3内のトナーにより現像され、未定着
トナー像として可視化される。このトナー像は、像担持
体1に担持されたまま一次転写部において、中間転写ベ
ルト6に転写される。多色画像を転写する場合は、現像
装置3内に収容されたトナーの各色毎に一次転写を繰り
返す。像担持体1から中間転写ベルト6上へのトナー像
の一次転写が終了して、所望の色相のトナー像を担持し
た中間転写ベルト6が二次転写部に移動してくると、こ
れと同期して用紙Pが二次転写部に搬送される。用紙P
はバックアップロール8とバイアスロール9との間の圧
接力を受けながら二次転写部を通過する際、ロール8,
9間に転写電圧を印加することにより、転写ベルト6に
担持されていたトナー像が中間転写ベルト6表面から用
紙Pに二次転写される。請求項1発明の画像形成装置
は、導電性金属酸化物を分散した熱硬化性ポリイミド樹
脂のヤング率が、従来のカーボンブラックを分散した熱
可塑性樹脂材料と比較して高いので、ベルト駆動時の負
荷変動によるベルトの変位量が少ない。しかも、上記金
属酸化物の平均粒子径が1μm未満であるので、ベルト
材料の成形時において該材料中に金属酸化物が偏在する
ことがなく、中間転写ベルトの表面抵抗率のバラツキを
小さくすることが可能である。さらに、導電性金属酸化
物は、二次凝集したときにカーボンブラックのように長
い連鎖結合を形成することがないので、中間転写ベルト
の表面抵抗率の調整が容易である。したがって、高品質
の転写画像を得ることが可能となる。
【0024】請求項2発明の画像形成装置は、導電性金
属酸化物がシラン系カップリング剤で表面処理されたも
のであり、表面処理された金属酸化物はポリイミド樹脂
との相溶性が向上するため、表面抵抗率のバラツキがよ
り一層小さくなる。請求項3発明の画像形成装置は、ベ
ルト材料を構成するポリイミド樹脂100重量部に対し
て、シラン系カップリング剤で表面処理された金属酸化
物を32〜40重量部配合させたものであるから、慣用
のカーボンブラックと比較して、中間転写ベルトの表面
抵抗率を1011〜1015Ω/□の範囲で所定の値に設定
することが容易である。請求項4発明の画像形成装置
は、フィルム状ベルト材料をシームして無端ベルトとし
たものを中間転写ベルトとして用いるものである。
【0025】請求項5発明の画像形成装置用中間転写ベ
ルトの製造方法は、平均粒子径が1μm未満の導電剤を
分散させたポリアミド酸またはポリイミド樹脂のポリマ
ー液を金属シート上でキャスティング成形した後、得ら
れたフィルムの両端部を接合して中間転写ベルトを製造
するものである。請求項5発明によれば、上記ポリマー
液の乾燥温度を段階的に昇温させることにより、成形さ
れるフィルム表面の微小な凹凸の形成を抑制することが
可能である。さらに、中間転写ベルトの表面抵抗率のバ
ラツキを小さくすることができる等、請求項1発明と同
様の作用を奏する。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではな
い。 (画像形成装置)図2は本発明の画像形成装置として中
間転写ベルトを備えたデジタルカラー複写機の全体図で
ある。なお、図1に示す画像形成装置の構成要素と同様
の機能を有するものには、図2にも同一の番号を付して
いる。図2において、プラテン11上に載置した原稿
(図示せず)の下面に沿って移動する原稿照明用ランプ
12から出射して、原稿で反射した光を移動ミラーユニ
ット13、レンズ14、固定ミラー15を介して画像読
取部のCCDに収束させる。CCDは、多数の光電変換
素子とブルー(B),グリーン(G),レッド(R)の3色の
フィルタにより、上記原稿画像を各色毎の電気信号に変
換する。この電気信号は画像処理回路16に入力され、
画像処理回路16は各色毎に入力された原稿画像読取信
号をデジタル信号に変換して記憶する画像メモリを有し
ている。
【0027】光書込制御装置17は、上記画像処理回路
16の画像データを所定のタイミングで読み出して、光
ビーム書込装置18に出力する。光ビーム書込装置18
は、矢印A方向に回転する感光体ドラムからなる前記像
担持体1に前記各色に対応した静電潜像を書き込む。像
担持体1の周囲には、その表面を一様に帯電させる帯電
器2、像担持体1に書き込まれた静電潜像を各色のトナ
ー像に現像する現像ユニット(現像装置)3、各色のト
ナー像を前記中間転写ベルト6に転写する転写コロトロ
ン(一次転写器)4、除電器およびクリーニングブレード
を有するクリーナユニット(クリーニング装置)5が配
置されている。上記現像ユニット3は、黒(K),イエロ
ー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)の各色のトナーを収
容した現像器を有し、それぞれ各色のトナーで上記静電
潜像を現像して可視化する。上記中間転写ベルト6は、
前記バックアップロール8およびベルト搬送ロール7
a,7b,7cに張架され、像担持体1表面に当接しな
がらその接線方向に移動する。本実施例では、転写ベル
ト6を張架する各ロール(7,8)のうち、転写ベルト6
が矢印B方向に移動するよう、ベルト搬送ロール7aを
駆動ロールとし、他のロール(7b,7c,8)は従動ロ
ールとして構成されている。また、転写ベルト6の撓み
を防止するために、搬送ロール7cの軸はバネ(図示せ
ず)によって方向Cに付勢されている。
【0028】中間転写ベルト6の裏面側には、前記転写
コロトロン4が像担持体1表面と転写ベルト6とが接触
する一次転写部に配置されている。一方、未定着トナー
像を担持する転写ベルト6の表面側には、バックアップ
ロール8およびベルト搬送ロール7aに対向して、それ
ぞれ前記バイアスロール9およびベルトクリーナ10が
配置されている。バックアップロール8には転写電圧用
電源と接続した電極ロール19が押接していて、バック
アップロール8とバイアスロール9とが対向する部位が
二次転写部となる。また、バックアップロール8とベル
ト搬送ロール7aとの間には、二次転写されたトナー像
を担持する用紙Pを転写ベルト6から剥がす剥離爪20
が配置されている。上記バイアスロール9表面には、ポ
リウレタンで成形されたクリーニングブレード21が常
時当接していて、二次転写時等で付着したトナー粒子や
紙粉等の異物が除去される。
【0029】画像形成装置U本体の下部には抽出自在の
給紙トレイ22が設けられ、その上方にピックアップロ
ーラ23が配置されている。このピックアップローラ2
3の下流側には、用紙Pの重送を防止する一対のフィー
ドロール24、用紙搬送ロール25、用紙Pを案内する
ガイド部材26およびレジロール27が順次配置されて
いる。前記二次転写部の下流側には、順次、二次転写さ
れたトナー像を担持した用紙Pを搬送する搬送ベルト2
8、用紙P上の未定着トナー像を定着処理する定着装置
29、定着画像が形成された用紙Pを機外に排出する一
対の排出ロール30、および排出された用紙Pを載置す
る排紙トレイ31が配置されている。
【0030】(画像形成装置の作用)矢印A方向に回転
する像担持体1は、帯電器2により表面が一様に帯電さ
れ、光ビーム書込装置18により静電潜像が書き込まれ
る。像担持体1上の静電潜像は現像ユニット3により未
定着トナー像に現像される。このトナー像の形成は、最
初に第1色目のトナー像が形成され、以降像担持体1が
所定時間回転する毎に、第2色目から第4色目までのト
ナー像が形成される。本実施例では、K,Y,M,C色
のトナー像が順次形成されるようになっている。像担持
体1の表面は、前記トナー像が中間転写ベルト1に転写
された後、クリーナユニット5のブレードによりクリー
ニングされる。ここで、前記光書込制御装置17では、
最初に第1色目のK色のデジタル信号を読出して光ビー
ム書込装置18に出力する。この書込装置18は像担持
体1表面にK色に対応した静電潜像を書き込む。K色に
対応した静電潜像は現像ユニット3内の現像器Kにより
K色の可視化されたトナー像に現像され、一次転写部へ
移動する。一次転写部において、中間転写ベルト6の裏
面側に配置された転写コロトロン4からトナー像にその
帯電極性とは逆極性の電界を作用させることにより、一
次転写部に到達したK色のトナー像を静電的に転写ベル
ト6に吸着させつつ、転写ベルト6の矢印B方向の移動
で一次転写させる。
【0031】中間転写ベルト6は、Kトナー像を吸着担
持したまま像担持体1と同一周期で移動する。1色目の
Kトナー像の転写が終了すると、転写ベルト6における
Kトナー像の転写開始位置が一次転写部に到達する迄
に、光書込制御装置17からの出力によりブルー(B)の
フィルタで色分解された光像に対応する静電潜像の書込
が開始される。そして、Kトナー像を担持した転写ベル
ト6の上記転写開始位置が一次転写部に到達すると、転
写コロトロン4によって2色目のYトナー像の転写が行
われる。続いて、グリーン(G),レッド(R)のフィルタ
で色分解された光像に対応する静電潜像が現像器M,C
により可視化され、Mトナー像およびCトナー像の転写
が上記Yトナー像の転写と同様に行われる。このようし
て、各色に重ね合わされた多重トナー像が中間転写ベル
ト6上に形成される。この各色のトナー像が転写ベルト
6上に一次転写されるまで、転写ベルト6の表面側に配
置された前記バイアスロール9,剥離爪20およびベル
トクリーナ10は、転写ベルト6から離間した退避位置
に保持されている。
【0032】一方、給紙トレイ22に収容された用紙P
は、ピックアップローラ23により所定のタイミングで
1枚ずつ取り出されて、一対のフィードロール24、用
紙搬送ロール25により給紙され、一対のレジロール2
7で一旦停止される。用紙Pは、その後中間転写ベルト
6上に転写された各色(K,Y,M,C)の多重トナー
像が二次転写部に移動してくるのと同期して、レジロー
ル27から二次転写部に搬送される。二次転写部におい
て、バイアスロール9は中間転写ベルト6を介してバッ
クアップロール8に圧接した状態にある。そして、搬送
されてきた用紙Pは、ロール8,9間の圧接搬送および
転写ベルト6の移動によって二次転写部を通過する。こ
の際、電極ロール19からトナー像の帯電極性と同極性
の転写電圧の印加による静電反撥により、転写ベルト6
に吸着担持されていたトナー像が転写ベルト6表面から
用紙Pに二次転写される。また、バイアスロール9がバ
ックアップロール8に圧接すると、バイアスロール9表
面に付着したトナー粒子等の異物は、前記クリーニング
ブレード21により除去される。
【0033】以上フルカラー画像の転写について述べて
きたが、単色画像を形成する場合は、中間転写ベルト6
上に一次転写された例えばK色のトナー像が二次転写部
に移動してきた時、直ちにトナー像は用紙Pに転写され
る。複数色の画像を形成する場合は、所望の色相を選択
して、それらの色に重ね合わされた多色トナー像が二次
転写部に移動してきた時、トナー像を用紙Pに転写すれ
ばよい。この多色画像の転写の場合は、各色のトナー像
が一次転写部でズレることなく正確に一致するよう、前
述のとおり、像担持体1の回転と中間転写ベルト6の移
動とを同期させている。上述のようにして、トナー像が
所望の色相に転写された用紙Pは、剥離爪20の作動に
より中間転写ベルト6から剥離され、搬送ベルト28に
載置されて定着装置29に搬送される。この定着装置2
9において、未定着トナー像を固定して永久画像に定着
処理した後、用紙Pは一対の排紙ロール30により排紙
トレイ31に排出される。二次転写が完了すると、転写
ベルト6は、二次転写部の下流に設けられたベルトクリ
ーナ10によりクリーニングされ、次の転写に備える。
なお、本発明の画像形成装置は、現像ユニット3に単色
のトナーを収容したモノカラー画像形成装置として使用
することも可能である。
【0034】(中間転写ベルトの製造) 実施例 導電性金属酸化物として、酸化錫系導電層を被覆した平
均粒子径0.4μmの硫酸バリウム(前記パストランTy
pe−IV)をγ−アミノプロピルトリエトキシシランで表
面処理したものを用いた。この導電性金属酸化物をポリ
イミドワニス(NMPを溶媒とする耐熱皮膜用ポリイミ
ドワニス;Uワニス−S:宇部興産(株)製)の樹脂成分
100重量部に対して36重量部添加して、ミキサーで
充分に混合した。得られた製膜原液をステンレススチー
ル製シート上に厚さ200μmに均一に流延し、120
℃の雰囲気で120分乾燥させて、更に150℃で30
分、200℃で30分、250℃で60分、350℃で
30分、420℃で30分と段階的に昇温して、厚さ5
0μmのポリイミドフィルムを得た。フィルムの表面抵
抗率は1013.0Ω/□であった。得られたポリイミドフ
ィルムを長さ530mm,幅320mmにカットした。
その後、フィルムの一端部20mmに1液性弾性接着剤
である特殊変性シリコーン(サイレックス100;コニ
シ(株)製)を塗布して両端部を重ね合わせた。次いで、
接合部上に1kgの錘を置いて常温で1時間硬化させ
て、中間転写ベルトを製造した。
【0035】(導電性金属酸化物の配合量と中間転写ベ
ルト材料の表面抵抗率の関係)次に、熱硬化性ポリイミ
ド樹脂100重量部に導電性金属酸化物を配合したとき
の金属酸化物の配合量と樹脂シートの表面抵抗率の関係
を図3に示す。ポリイミド樹脂シートは、上述と同様に
して得られたポリイミドフィルムを用いた。導電性金属
酸化物としては、上記シラン系カップリング剤で表面処
理されたものを用いた。また、本発明における樹脂シー
トの表面抵抗率の計測は、表面抵抗計(ハイレスターI
PのHRプローブ:三菱油化(株)製)を用い、100V
の電圧を印加してから30秒後の電流値を読みとって求
めた。図3において、例えば導電性金属酸化物を35重
量部配合したときの表面抵抗率は15.5(log Ω/
□)であり、金属酸化物を37重量部配合したときの表
面抵抗率は11.0(log Ω/□)であって、金属酸化
物2重量部の増加に対する表面抵抗率の低下を4.5桁
に抑えることができる。また、金属酸化物を37重量部
配合した長さ300mm,幅200mmのシートの表面
抵抗のバラツキは1桁以内であった。
【0036】比較例 熱硬化性ポリイミド樹脂100重量部にカーボンブラッ
ク(前記粒状アセチレンブラック)を配合したときのカ
ーボンブラックの配合量と樹脂シートの表面抵抗率の関
係を図4に示す。上記ポリイミド樹脂シートは、前記特
開昭63−311263号公報に開示された方法に従
い、前述のフィルム成形の一般的な方法に準じて製造し
た。この従来の樹脂シートによれば、例えばカーボンブ
ラックを11重量部配合したときの表面抵抗率は15.
5(log Ω/□)、カーボンブラックを12重量部配合
したときの表面抵抗率は12.9(log Ω/□)、カー
ボンブラックを12.5重量部配合したときの表面抵抗
率は8.5(log Ω/□)であり、カーボンブラック
1.5重量部の増加に対する表面抵抗率の低下は7.0
桁と大きい。また、カーボンブラックを12重量部配合
した長さ300mm,幅200mmのシートの表面抵抗
のバラツキは、2桁と抵抗のバラツキが大きかった。
【0037】(中間転写ベルト材料の機械特性試験)中
間転写ベルト材料の引張破断強度およびヤング率(引張
弾性率)を下記の表1に示す。ベルト材料としては、実
施例:前記導電性金属酸化物分散の熱硬化性ポリイミド
樹脂(PI)、比較例1:ポリカーボネート樹脂(PC)、
比較例2:ポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、比較
例3:エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(E
TFE)を用い、比較例1〜3の熱可塑性樹脂には、各
樹脂100重量部に対してカーボンブラック(前記粒状
アセチレンブラック)17重量部を配合している。ま
た、比較例1〜3のベルト材料は厚さ150μmのシー
トを用いた。機械特性試験はJIS K 7127に準拠
した。すなわち、引張破断強度は、5×40mmの短冊
試験片を用い、引張速度200mm/min で計測した。
また、ヤング率は、25×250mmの短冊試験片を用
い、引張速度20mm/minで計測した。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明の画像形成装置によれば、中間転
写ベルト材料の表面抵抗率を所定の値に調整することが
容易であり、表面抵抗率のバラツキを小さく抑えること
ができる。しかも、ベルト駆動時の負荷変動によるベル
トの変位量が少ない。また、中間転写ベルトの製造方法
によれば、成形されるフィルム表面の微小な凹凸の形成
を抑制することが可能である。したがって、本発明は高
品質の転写画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 主要構成部材を備えた画像形成装置における
中間転写ベルトの配置関係の概要を示す簡略図である。
【図2】 本発明の一実施例として示す画像形成装置の
全体図である。
【図3】 熱硬化性ポリイミド樹脂シートに導電性金属
酸化物を配合した場合の金属酸化物の配合量と表面抵抗
率の関係の一例を示すグラフである。
【図4】 比較例として実施した熱硬化性ポリイミド樹
脂シートにカーボンブラックを配合した場合のカーボン
ブラックの配合量と表面抵抗率の関係を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
U…画像形成装置、P…用紙(記録媒体)、1…像担持
体、3…現像ユニット(現像装置)、6…中間転写ベル
ト、8…バックアップロール、9…バイアスロール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 79:00 303:06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像情報に応じた静電潜像が形成される
    像担持体と、像担持体に形成された静電潜像をトナーに
    よりトナー像として可視化する現像装置と、像担持体上
    に担持されたトナー像が一次転写される中間転写ベルト
    と、中間転写ベルト上の未定着トナー像を記録媒体に二
    次転写するバイアスロールと、バイアスロールに対向し
    て中間転写ベルトをその裏面から支持するバックアップ
    ロールとを備え、上記中間転写ベルト材料は、平均粒子
    径が1μm未満の導電性金属酸化物を分散した熱硬化性
    ポリイミド樹脂から構成されることを特徴とする画像形
    成装置。
  2. 【請求項2】 前記金属酸化物は、シラン系カップリン
    グ剤で表面処理されている請求項1記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 前記ポリイミド樹脂100重量部に対す
    るシラン系カップリング剤で表面処理された金属酸化物
    の配合量が32〜40重量部である請求項2記載の画像
    形成装置。
  4. 【請求項4】 中間転写ベルトとして、前記ベルト材料
    のシートをシームした無端ベルトを用いる請求項1〜3
    のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 平均粒子径が1μm未満の導電性金属酸
    化物またはシラン系カップリング剤で表面処理された上
    記金属酸化物を分散させたポリアミド酸またはポリイミ
    ド樹脂のポリマー液を金属シート上でキャスティング成
    形した後、得られたフィルムのシート両端部を接合する
    ことを特徴とする画像形成装置用中間転写ベルトの製造
    方法。
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