JPH1067871A - ポリエチレン製微多孔膜の製造方法 - Google Patents
ポリエチレン製微多孔膜の製造方法Info
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- JPH1067871A JPH1067871A JP8227045A JP22704596A JPH1067871A JP H1067871 A JPH1067871 A JP H1067871A JP 8227045 A JP8227045 A JP 8227045A JP 22704596 A JP22704596 A JP 22704596A JP H1067871 A JPH1067871 A JP H1067871A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 電池用セパレーターとしての用途に特に適し
た耐熱性の優れた高強度のポリエチレン製微多孔膜の製
造方法を提供する。 【解決手段】 延伸されたポリエチレン微多孔フィルム
に、電離性放射線照射による架橋処理を施す工程を含む
ポリエチレン製微多孔膜の製造方法において、電離性放
射線の照射雰囲気内の酸素濃度を500ppm以下とす
る。
た耐熱性の優れた高強度のポリエチレン製微多孔膜の製
造方法を提供する。 【解決手段】 延伸されたポリエチレン微多孔フィルム
に、電離性放射線照射による架橋処理を施す工程を含む
ポリエチレン製微多孔膜の製造方法において、電離性放
射線の照射雰囲気内の酸素濃度を500ppm以下とす
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の円筒型電
池、角型電池、薄型電池、ボタン型電池、電解コンデン
サー等の電池材料に使用されるセパレーターに関するも
のであり、特にリチウム電池用セパレーターとしての用
途に適したポリエチレン製微多孔膜の製造方法に関す
る。
池、角型電池、薄型電池、ボタン型電池、電解コンデン
サー等の電池材料に使用されるセパレーターに関するも
のであり、特にリチウム電池用セパレーターとしての用
途に適したポリエチレン製微多孔膜の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】微多孔膜は、浄水器等の濾材、通気性衣
料用途、電池用セパレーターや電解コンデンサー用セパ
レーター等の材料として従来より使用されてきた。近年
では、特にリチウムイオン2次電池用途の需要が伸びて
おり、電池の高エネルギー密度化に伴って、電池用セパ
レーターにも高性能が要求されるようになった。
料用途、電池用セパレーターや電解コンデンサー用セパ
レーター等の材料として従来より使用されてきた。近年
では、特にリチウムイオン2次電池用途の需要が伸びて
おり、電池の高エネルギー密度化に伴って、電池用セパ
レーターにも高性能が要求されるようになった。
【0003】リチウムイオン2次電池には、電解液や正
負極活物質等の薬剤が使用されているので、それに用い
られるセパレーターの材質としては、耐薬品性を考慮し
て、ポリオレフィン系ポリマーが一般に使用されてお
り、特に安価なポリエチレンやポリプロピレンが使用さ
れている。リチウムイオン2次電池等の非水電解液系電
池用途のセパレーターに要求される性能としては、電極
短絡防止機能、イオン透過性、電池捲回時の組立加工
性、電池安全性、および信頼性等があげられる。
負極活物質等の薬剤が使用されているので、それに用い
られるセパレーターの材質としては、耐薬品性を考慮し
て、ポリオレフィン系ポリマーが一般に使用されてお
り、特に安価なポリエチレンやポリプロピレンが使用さ
れている。リチウムイオン2次電池等の非水電解液系電
池用途のセパレーターに要求される性能としては、電極
短絡防止機能、イオン透過性、電池捲回時の組立加工
性、電池安全性、および信頼性等があげられる。
【0004】電極短絡防止機能とは、セパレーターが正
負両極間に介在して内部短絡を防止する隔壁の役割を果
たすことを意味する。そのような内部短絡を防止するた
めには、セパレーターが高強度、小孔径であり、適当な
膜厚を有することが必要である。2次電池は、充放電に
よって内部の電極が膨張するため、場合によっては、数
十kg/cm2 もの圧力がセパレーターにかかってしま
うことがある。また、電極表面は平滑であるとは限ら
ず、種々のサイズの活物質粒子が突起物となっている場
合がある。このような場合にも、破断しないような高強
度がセパレーターには要求されている。セパレーターの
膜厚については、薄過ぎると電極間で通電してしまい短
絡防止の機能を果たさない。逆にセパレーターの膜厚が
厚い場合には、短絡防止の点で有利であるが、電池内に
おけるセパレーターの占有体積が大きくなってしまいエ
ネルギー密度が小さくなってしまうので、一般には、電
池設計上、適切な膜厚が設定されている。セパレーター
の小孔径については、電極を構成する活物質粒子がセパ
レーターの細孔をすり抜けて透過してしまい、その結
果、内部短絡や能力低下の原因となることを防止するた
めに必要な性能である。また同様な理由から、ピンホー
ルや薄肉部分等の欠点が無いこともセパレーターとして
重要である。
負両極間に介在して内部短絡を防止する隔壁の役割を果
たすことを意味する。そのような内部短絡を防止するた
めには、セパレーターが高強度、小孔径であり、適当な
膜厚を有することが必要である。2次電池は、充放電に
よって内部の電極が膨張するため、場合によっては、数
十kg/cm2 もの圧力がセパレーターにかかってしま
うことがある。また、電極表面は平滑であるとは限ら
ず、種々のサイズの活物質粒子が突起物となっている場
合がある。このような場合にも、破断しないような高強
度がセパレーターには要求されている。セパレーターの
膜厚については、薄過ぎると電極間で通電してしまい短
絡防止の機能を果たさない。逆にセパレーターの膜厚が
厚い場合には、短絡防止の点で有利であるが、電池内に
おけるセパレーターの占有体積が大きくなってしまいエ
ネルギー密度が小さくなってしまうので、一般には、電
池設計上、適切な膜厚が設定されている。セパレーター
の小孔径については、電極を構成する活物質粒子がセパ
レーターの細孔をすり抜けて透過してしまい、その結
果、内部短絡や能力低下の原因となることを防止するた
めに必要な性能である。また同様な理由から、ピンホー
ルや薄肉部分等の欠点が無いこともセパレーターとして
重要である。
【0005】イオン透過性とは、セパレーターが、活物
質粒子は透過させず、イオンや電解液のみを透過させる
能力を意味する。一般に、イオン透過性は、高気孔率、
低透気度、低電気抵抗等の性能で評価される。また、近
年は電池の使用される環境も考慮して、低温放電特性が
重要な一要素となっている。電池捲回時の組立加工性と
しては、セパレーターを機械方向に一定の張力をかけて
電極とともに捲回する際、セパレーターが機械方向に伸
びないことや、巾方向に寸法変化しないことが要求され
る。このため、セパレーターは高弾性率を有することが
必要となる。
質粒子は透過させず、イオンや電解液のみを透過させる
能力を意味する。一般に、イオン透過性は、高気孔率、
低透気度、低電気抵抗等の性能で評価される。また、近
年は電池の使用される環境も考慮して、低温放電特性が
重要な一要素となっている。電池捲回時の組立加工性と
しては、セパレーターを機械方向に一定の張力をかけて
電極とともに捲回する際、セパレーターが機械方向に伸
びないことや、巾方向に寸法変化しないことが要求され
る。このため、セパレーターは高弾性率を有することが
必要となる。
【0006】電池安全性とは、電池が外部短絡や過充電
等のトラブルにより発熱昇温した際に、セパレーターが
自動的に電流を遮断して発熱を止めることにより、電池
の暴走や爆発を抑える機能のことを意味する。電池内部
の温度が、セパレーターを構成する樹脂の融点近傍まで
昇温すると、セパレーターは、熱流動ないし熱変形や熱
収縮により細孔を閉塞するか、あるいは電極表面に樹脂
が吸収されて絶縁被膜を形成することにより、いわゆる
シャットダウン機能を発現する。細孔が閉塞する温度
は、一般にヒューズ温度と呼ばれ、この温度が低いほ
ど、低温で電流を遮断して発熱を抑える能力があるた
め、望ましい。また、シャットダウン状態にある温度領
域が広いほど、電流を遮断している時間が長くなるた
め、より激しい発熱による温度上昇にも耐えることがで
き望ましい。さらに、円筒型電池のように肉厚のコイル
で構成される電池の内部では温度分布があると言われて
いるが、局部的に高温部分が存在しても、シャットダウ
ン状態にある温度領域が広いと有利である。高温でセパ
レーターが破れて電極が短絡してしまう温度は、一般に
ショート温度と呼ばれ、前記理由から、この温度が高い
ほど耐熱性が高いことになり望ましい。
等のトラブルにより発熱昇温した際に、セパレーターが
自動的に電流を遮断して発熱を止めることにより、電池
の暴走や爆発を抑える機能のことを意味する。電池内部
の温度が、セパレーターを構成する樹脂の融点近傍まで
昇温すると、セパレーターは、熱流動ないし熱変形や熱
収縮により細孔を閉塞するか、あるいは電極表面に樹脂
が吸収されて絶縁被膜を形成することにより、いわゆる
シャットダウン機能を発現する。細孔が閉塞する温度
は、一般にヒューズ温度と呼ばれ、この温度が低いほ
ど、低温で電流を遮断して発熱を抑える能力があるた
め、望ましい。また、シャットダウン状態にある温度領
域が広いほど、電流を遮断している時間が長くなるた
め、より激しい発熱による温度上昇にも耐えることがで
き望ましい。さらに、円筒型電池のように肉厚のコイル
で構成される電池の内部では温度分布があると言われて
いるが、局部的に高温部分が存在しても、シャットダウ
ン状態にある温度領域が広いと有利である。高温でセパ
レーターが破れて電極が短絡してしまう温度は、一般に
ショート温度と呼ばれ、前記理由から、この温度が高い
ほど耐熱性が高いことになり望ましい。
【0007】したがって、ヒューズ機能と耐熱性を併せ
持つことで、広いシャットダウン領域を実現し、かつ高
強度であるセパレーターこそが、電池安全性や信頼性の
点で理想的であると言える。しかしながら、現実には、
ヒューズ機能と耐熱性という背反的な性能を電池セパレ
ーターに付与することには、多くの困難があった。電池
セパレーターの従来技術として、例えば、特開昭56−
73857号公報は、ポリオレフィン、充填剤、および
可塑剤よりなる組成物を成形して得たシートに、電離性
放射線による架橋処理を施してなる電池用隔離板に関す
るものである。しかし、この公報において開示されてい
る技術は、実質的に鉛蓄電池用セパレーターの製造技術
に関するものであるので、リチウムイオン2次電池用途
ほどの極限の耐熱性は必要としない。したがって、電離
性放射線の照射雰囲気の酸素濃度等の環境を厳密に制御
する必要がないので、酸素濃度に関する詳細な検討は何
ら成されていない。
持つことで、広いシャットダウン領域を実現し、かつ高
強度であるセパレーターこそが、電池安全性や信頼性の
点で理想的であると言える。しかしながら、現実には、
ヒューズ機能と耐熱性という背反的な性能を電池セパレ
ーターに付与することには、多くの困難があった。電池
セパレーターの従来技術として、例えば、特開昭56−
73857号公報は、ポリオレフィン、充填剤、および
可塑剤よりなる組成物を成形して得たシートに、電離性
放射線による架橋処理を施してなる電池用隔離板に関す
るものである。しかし、この公報において開示されてい
る技術は、実質的に鉛蓄電池用セパレーターの製造技術
に関するものであるので、リチウムイオン2次電池用途
ほどの極限の耐熱性は必要としない。したがって、電離
性放射線の照射雰囲気の酸素濃度等の環境を厳密に制御
する必要がないので、酸素濃度に関する詳細な検討は何
ら成されていない。
【0008】非水電解液電池用セパレーターに関するも
のとして、特開昭63−205048号公報には架橋し
たポリエチレンの微多孔膜に関する記載があるが、その
製造技術に関して何ら言及していない。2次電池用途に
向けられる耐熱性を目的として、微多孔膜に電離性放射
線処理を施す技術として、特開平3−274661号公
報では、0.1〜10Mradの低い吸収線量の電離性
放射線を照射することにより、ヒューズ機能と耐熱性を
両立しようとする試みが成されている。しかしながら、
この公報において開示された微多孔膜は、孔径が比較的
大きいので、高度に架橋して樹脂の溶融粘度を高め過ぎ
ると微細孔が閉塞しなくなり、ヒューズ機能の発現が緩
慢になるので、微多孔膜に高い耐熱性を付与することが
難しかった。そのため、この公報においては、窒素等の
不活性ガスで照射雰囲気内を置換する技術が開示されて
いるものの、架橋効率を高める目的で酸素濃度を厳密に
制御する試みは成されずに留まっている。
のとして、特開昭63−205048号公報には架橋し
たポリエチレンの微多孔膜に関する記載があるが、その
製造技術に関して何ら言及していない。2次電池用途に
向けられる耐熱性を目的として、微多孔膜に電離性放射
線処理を施す技術として、特開平3−274661号公
報では、0.1〜10Mradの低い吸収線量の電離性
放射線を照射することにより、ヒューズ機能と耐熱性を
両立しようとする試みが成されている。しかしながら、
この公報において開示された微多孔膜は、孔径が比較的
大きいので、高度に架橋して樹脂の溶融粘度を高め過ぎ
ると微細孔が閉塞しなくなり、ヒューズ機能の発現が緩
慢になるので、微多孔膜に高い耐熱性を付与することが
難しかった。そのため、この公報においては、窒素等の
不活性ガスで照射雰囲気内を置換する技術が開示されて
いるものの、架橋効率を高める目的で酸素濃度を厳密に
制御する試みは成されずに留まっている。
【0009】また、特開平3−5997号公報では、放
射線架橋されたフィルムと未架橋フィルムを積層した微
多孔膜とすることにより、架橋フィルム層に耐熱性を、
また未架橋フィルム層にヒューズ機能を分担させる技術
を開示している。しかしながら、この公報においても、
照射雰囲気内の不活性ガス置換、および酸素濃度等に関
する詳細な検討は何ら成されていない。
射線架橋されたフィルムと未架橋フィルムを積層した微
多孔膜とすることにより、架橋フィルム層に耐熱性を、
また未架橋フィルム層にヒューズ機能を分担させる技術
を開示している。しかしながら、この公報においても、
照射雰囲気内の不活性ガス置換、および酸素濃度等に関
する詳細な検討は何ら成されていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の微多孔膜の製造
技術において、微多孔膜に耐熱性を付与する目的で電離
性放射線を照射する際、雰囲気酸素濃度等の照射環境が
微多孔膜の性能を決定する極めて重要なポイントである
にもかかわらず明らかとなっていなかったために、架橋
効率を十分に高めることができず、微多孔膜に耐熱性や
強度が不十分となるといった課題を抱えていた。微多孔
膜への電離性放射線の照射において、前記課題が生じる
のは、微多孔膜が非多孔性フィルムと比して極めて大き
な表面積を有していることにより、電離性放射線の照射
時に酸素との接触確率が増大して架橋反応が阻害されて
いるためである。したがって、微多孔膜への電離性放射
線の照射雰囲気内の酸素濃度は、通常の非多孔性フィル
ムに適用する場合と比して低減させる必要が生じる。か
くして、本発明の課題は、耐熱性の優れた高強度のポリ
エチレン製微多孔膜の製造方法を提供することにある。
技術において、微多孔膜に耐熱性を付与する目的で電離
性放射線を照射する際、雰囲気酸素濃度等の照射環境が
微多孔膜の性能を決定する極めて重要なポイントである
にもかかわらず明らかとなっていなかったために、架橋
効率を十分に高めることができず、微多孔膜に耐熱性や
強度が不十分となるといった課題を抱えていた。微多孔
膜への電離性放射線の照射において、前記課題が生じる
のは、微多孔膜が非多孔性フィルムと比して極めて大き
な表面積を有していることにより、電離性放射線の照射
時に酸素との接触確率が増大して架橋反応が阻害されて
いるためである。したがって、微多孔膜への電離性放射
線の照射雰囲気内の酸素濃度は、通常の非多孔性フィル
ムに適用する場合と比して低減させる必要が生じる。か
くして、本発明の課題は、耐熱性の優れた高強度のポリ
エチレン製微多孔膜の製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するため、鋭意研究の結果、電離性放射線による架
橋処理を施す工程において、照射雰囲気内の酸素濃度を
低減させることによって、耐熱性に優れ、高強度なポリ
エチレン製微多孔膜を製造する方法を見出し、本発明を
なすに至った。
解決するため、鋭意研究の結果、電離性放射線による架
橋処理を施す工程において、照射雰囲気内の酸素濃度を
低減させることによって、耐熱性に優れ、高強度なポリ
エチレン製微多孔膜を製造する方法を見出し、本発明を
なすに至った。
【0012】即ち、本発明は、延伸されたポリエチレン
微多孔フィルムに、電離性放射線照射による架橋処理を
施す工程を含むポリエチレン製微多孔膜の製造方法にお
いて、該電離性放射線の照射雰囲気内の酸素濃度を50
0ppm以下とすることを特徴とするポリエチレン製微
多孔膜の製造方法に関するものである。さらには、該電
離性放射線の照射雰囲気内の酸素濃度を100ppm以
下とすることを特徴とする上記のポリエチレン製微多孔
膜の製造方法に関する。
微多孔フィルムに、電離性放射線照射による架橋処理を
施す工程を含むポリエチレン製微多孔膜の製造方法にお
いて、該電離性放射線の照射雰囲気内の酸素濃度を50
0ppm以下とすることを特徴とするポリエチレン製微
多孔膜の製造方法に関するものである。さらには、該電
離性放射線の照射雰囲気内の酸素濃度を100ppm以
下とすることを特徴とする上記のポリエチレン製微多孔
膜の製造方法に関する。
【0013】本発明のポリエチレン製微多孔膜とは、実
質的にポリエチレンから構成される多孔体シートまたは
フィルムを指し、例えば、セパレーター等の電池材料と
して使用されるものである。電池の形態は特に限定され
ず、例えば、円筒型電池をはじめとして、角型電池、薄
型電池、ボタン型電池、電解コンデンサー等への用途に
適するものである。
質的にポリエチレンから構成される多孔体シートまたは
フィルムを指し、例えば、セパレーター等の電池材料と
して使用されるものである。電池の形態は特に限定され
ず、例えば、円筒型電池をはじめとして、角型電池、薄
型電池、ボタン型電池、電解コンデンサー等への用途に
適するものである。
【0014】本発明のポリエチレン製微多孔膜に使用さ
れるポリエチレンは、通常の押出、射出、インフレーシ
ョン、およびブロー成形に使用されるものであり、低密
度、中密度、高密度、線状低密度、および超高分子量ポ
リエチレン等のようなエチレンを構成単位とする結晶性
ポリマーを指すものである。また、このようなポリエチ
レンとしては、エチレンを主体とするポリマーであれ
ば、エチレン−α−オレフィン共重合体やEPR等のコ
ポリマーをブレンドしても差し支えない。ポリエチレン
の平均分子量は、10万〜400万が好ましく、さらに
好ましくは20万〜70万である。また、ポリエチレン
の平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー)測定等により得られる重量平均分子量を
指すものであるが、一般に平均分子量が100万を越え
るようなポリエチレンに対しては、正確なGPC測定が
不可能であるので、その代用として粘度平均分子量をあ
てることができる。平均分子量が10万より小さいと延
伸性が悪くなったり、低強度となったりするので好まし
くなく、また400万より大きいと均一組成物を得難く
なる傾向があるので使用しない方が好ましい。
れるポリエチレンは、通常の押出、射出、インフレーシ
ョン、およびブロー成形に使用されるものであり、低密
度、中密度、高密度、線状低密度、および超高分子量ポ
リエチレン等のようなエチレンを構成単位とする結晶性
ポリマーを指すものである。また、このようなポリエチ
レンとしては、エチレンを主体とするポリマーであれ
ば、エチレン−α−オレフィン共重合体やEPR等のコ
ポリマーをブレンドしても差し支えない。ポリエチレン
の平均分子量は、10万〜400万が好ましく、さらに
好ましくは20万〜70万である。また、ポリエチレン
の平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー)測定等により得られる重量平均分子量を
指すものであるが、一般に平均分子量が100万を越え
るようなポリエチレンに対しては、正確なGPC測定が
不可能であるので、その代用として粘度平均分子量をあ
てることができる。平均分子量が10万より小さいと延
伸性が悪くなったり、低強度となったりするので好まし
くなく、また400万より大きいと均一組成物を得難く
なる傾向があるので使用しない方が好ましい。
【0015】本発明において、電離性放射線を照射する
前の延伸された微多孔フィルムを得る方法としては、例
えば、以下の二つの方法が挙げられる。第一の方法は、
重合体と可塑剤よりなる加熱溶液をミクロ相分離法にて
冷却固化せしめて微多孔シートを得て、しかる後に少な
くとも一軸方向に延伸する工程と、可塑剤を抽出除去す
る工程を施して微多孔フィルムを得る方法である。延伸
する工程と可塑剤を抽出除去する工程の順序としては、
抽出後に延伸してもさしつかえないが、抽出前に延伸す
ると効果的に微多孔フィルムに配向を与えることができ
る上に、気孔率の無駄な増加を抑えることができるので
高強度となり好ましい。また、抽出前に延伸し、可塑剤
を抽出除去した後にさらに少なくとも一軸方向に延伸処
理を施すと、微多孔膜の気孔率や強度を自在に調整でき
るので、さらに好ましい。また、重合体と可塑剤よりな
る加熱溶液に、フィラー、熱安定剤、核剤等を添加して
も良い。
前の延伸された微多孔フィルムを得る方法としては、例
えば、以下の二つの方法が挙げられる。第一の方法は、
重合体と可塑剤よりなる加熱溶液をミクロ相分離法にて
冷却固化せしめて微多孔シートを得て、しかる後に少な
くとも一軸方向に延伸する工程と、可塑剤を抽出除去す
る工程を施して微多孔フィルムを得る方法である。延伸
する工程と可塑剤を抽出除去する工程の順序としては、
抽出後に延伸してもさしつかえないが、抽出前に延伸す
ると効果的に微多孔フィルムに配向を与えることができ
る上に、気孔率の無駄な増加を抑えることができるので
高強度となり好ましい。また、抽出前に延伸し、可塑剤
を抽出除去した後にさらに少なくとも一軸方向に延伸処
理を施すと、微多孔膜の気孔率や強度を自在に調整でき
るので、さらに好ましい。また、重合体と可塑剤よりな
る加熱溶液に、フィラー、熱安定剤、核剤等を添加して
も良い。
【0016】第二の方法は、重合体を押出シート成形
し、延伸開孔法にて微多孔フィルムを得る方法である。
前記可塑剤としては、可塑剤の沸点以下の温度にてポリ
エチレンと均一溶液を形成しうる有機化合物が用いら
れ、例えば、デカリン、キシレン、パラフィン油等の炭
化水素類、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル等の
エステル類、ステアリルアルコール、オレイルアルコー
ル等のアルコール類等が挙げられる。
し、延伸開孔法にて微多孔フィルムを得る方法である。
前記可塑剤としては、可塑剤の沸点以下の温度にてポリ
エチレンと均一溶液を形成しうる有機化合物が用いら
れ、例えば、デカリン、キシレン、パラフィン油等の炭
化水素類、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル等の
エステル類、ステアリルアルコール、オレイルアルコー
ル等のアルコール類等が挙げられる。
【0017】前記可塑剤を抽出する目的で使用する溶剤
としては、溶剤の沸点以下の温度にて可塑剤と混合し均
一溶液を形成し、かつ微多孔膜より可塑剤を抽出除去し
うる有機化合物が用いられる。かかる抽出溶剤として
は、例えば、n−ヘキサンやn−ヘプタン等の炭化水素
類、エタノ−ルやイソプロパノール等のアルコール類、
塩化メチレンや1,1,1−トリクロロエタン等のハロ
ゲン化炭化水素類、アセトンや2−ブタノン等のケトン
類、ジエチルエーテル等のエーテル類等が使用できる。
としては、溶剤の沸点以下の温度にて可塑剤と混合し均
一溶液を形成し、かつ微多孔膜より可塑剤を抽出除去し
うる有機化合物が用いられる。かかる抽出溶剤として
は、例えば、n−ヘキサンやn−ヘプタン等の炭化水素
類、エタノ−ルやイソプロパノール等のアルコール類、
塩化メチレンや1,1,1−トリクロロエタン等のハロ
ゲン化炭化水素類、アセトンや2−ブタノン等のケトン
類、ジエチルエーテル等のエーテル類等が使用できる。
【0018】本発明のポリエチレン製微多孔膜の製造方
法は、延伸されたポリエチレン微多孔フィルムに、十分
に酸素濃度を低減させた環境下において、電離性放射線
の照射による架橋処理を施すことにより行う。電離性放
射線の照射は、一度に実施しても良いが、微多孔フィル
ムの自己発熱による昇温を抑えるために数度に分けて実
施してもさしつかえない。また、微多孔フィルムへの照
射方向は、例えば、フィルムの片面から照射すると設備
コストや生産コストが安価となり好ましく、また、フィ
ルムの両面から照射すると、厚み方向への均一性が向上
する。
法は、延伸されたポリエチレン微多孔フィルムに、十分
に酸素濃度を低減させた環境下において、電離性放射線
の照射による架橋処理を施すことにより行う。電離性放
射線の照射は、一度に実施しても良いが、微多孔フィル
ムの自己発熱による昇温を抑えるために数度に分けて実
施してもさしつかえない。また、微多孔フィルムへの照
射方向は、例えば、フィルムの片面から照射すると設備
コストや生産コストが安価となり好ましく、また、フィ
ルムの両面から照射すると、厚み方向への均一性が向上
する。
【0019】本発明における電離性放射線は、電子線、
α線、β線、γ線、X線、紫外線等を使用することがで
きるが、特に、電子線を使用すると、設備的に簡易であ
り、また生産スピードを高められるので生産性が良く好
ましい。本発明における電離性放射線の吸収線量は、好
ましくは1〜200Mrad、さらに好ましくは5〜5
0Mradである。吸収線量が200Mradを越える
ような過度の照射は、微多孔膜の強度低下等を来すので
好ましくない。
α線、β線、γ線、X線、紫外線等を使用することがで
きるが、特に、電子線を使用すると、設備的に簡易であ
り、また生産スピードを高められるので生産性が良く好
ましい。本発明における電離性放射線の吸収線量は、好
ましくは1〜200Mrad、さらに好ましくは5〜5
0Mradである。吸収線量が200Mradを越える
ような過度の照射は、微多孔膜の強度低下等を来すので
好ましくない。
【0020】本発明において、特に電子線照射を施す場
合の加速電圧は、微多孔フィルムの膜厚と気孔率に応じ
て任意に選択することができるが、好ましくは500k
V以下、さらに好ましくは100〜300kVである。
加速電圧は、電子線が微多孔フィルムを貫通するに十分
な大きさであれば良く、500kVより大きいと、設備
コストや生産コストが高くなるので好ましくない。ま
た、かかる加速電圧の大きさは目的に応じて選択するこ
とができる。すなわち、大きめの加速電圧を設定すれ
ば、電子線は微多孔フィルムを貫通するので膜厚方向に
均一に照射された膜が得られ、小さめの加速電圧を設定
すれば、電子線は貫通することができず表面のみに照射
された非対称膜が得られる。
合の加速電圧は、微多孔フィルムの膜厚と気孔率に応じ
て任意に選択することができるが、好ましくは500k
V以下、さらに好ましくは100〜300kVである。
加速電圧は、電子線が微多孔フィルムを貫通するに十分
な大きさであれば良く、500kVより大きいと、設備
コストや生産コストが高くなるので好ましくない。ま
た、かかる加速電圧の大きさは目的に応じて選択するこ
とができる。すなわち、大きめの加速電圧を設定すれ
ば、電子線は微多孔フィルムを貫通するので膜厚方向に
均一に照射された膜が得られ、小さめの加速電圧を設定
すれば、電子線は貫通することができず表面のみに照射
された非対称膜が得られる。
【0021】本発明のポリエチレン製微多孔膜の製造方
法において、該電離性放射線の照射雰囲気内の酸素濃度
を低減させる方法は、電離性放射線を照射する装置の照
射雰囲気内へ不活性ガスを送り込むことにより、空気を
置換し照射雰囲気外へ排出するか、または、不活性ガス
で置換した雰囲気を外界から隔離して維持することによ
り達成される。使用する不活性ガスは、電離性放射線の
照射により変質することがなく、またポリエチレンと化
学反応を起こすことがない常温気体であればよい。その
ような不活性ガスとしては、例えば、ヘリウム、アルゴ
ン、窒素等が好ましく、中でも窒素を使用すると、生産
コストを安価にすることができ、さらに好ましい。
法において、該電離性放射線の照射雰囲気内の酸素濃度
を低減させる方法は、電離性放射線を照射する装置の照
射雰囲気内へ不活性ガスを送り込むことにより、空気を
置換し照射雰囲気外へ排出するか、または、不活性ガス
で置換した雰囲気を外界から隔離して維持することによ
り達成される。使用する不活性ガスは、電離性放射線の
照射により変質することがなく、またポリエチレンと化
学反応を起こすことがない常温気体であればよい。その
ような不活性ガスとしては、例えば、ヘリウム、アルゴ
ン、窒素等が好ましく、中でも窒素を使用すると、生産
コストを安価にすることができ、さらに好ましい。
【0022】本発明における電離性放射線の照射雰囲気
内の酸素濃度は500ppm以下であり、望ましくは1
00ppm以下、そして最も望ましくは50ppm以下
である。この酸素濃度は低くするほど、架橋によるゲル
化効率を高めることができ、それにより吸収線量を低減
することが可能になるため好ましい。酸素濃度が500
ppmより高いと、得られるポリエチレン製微多孔膜の
架橋によるゲル化効率が低減し耐熱性が低くなり、もし
十分な耐熱性を得ようとした場合には、より高い吸収線
量を設定する必要が生じるため強度が低くなり、いずれ
にしても望ましくない。かかる酸素濃度の測定法は、例
えば、酸素濃度計のガス採取管を照射雰囲気内に設置す
ることにより測定することができる。また、酸素濃度計
としては、例えば、ガルバニ電池式酸素濃度計等が使用
できる。
内の酸素濃度は500ppm以下であり、望ましくは1
00ppm以下、そして最も望ましくは50ppm以下
である。この酸素濃度は低くするほど、架橋によるゲル
化効率を高めることができ、それにより吸収線量を低減
することが可能になるため好ましい。酸素濃度が500
ppmより高いと、得られるポリエチレン製微多孔膜の
架橋によるゲル化効率が低減し耐熱性が低くなり、もし
十分な耐熱性を得ようとした場合には、より高い吸収線
量を設定する必要が生じるため強度が低くなり、いずれ
にしても望ましくない。かかる酸素濃度の測定法は、例
えば、酸素濃度計のガス採取管を照射雰囲気内に設置す
ることにより測定することができる。また、酸素濃度計
としては、例えば、ガルバニ電池式酸素濃度計等が使用
できる。
【0023】本発明の製造方法によって得られるポリエ
チレン製微多孔膜の膜厚は、好ましくは1〜500μ
m、さらに好ましくは10〜100μmである。膜厚が
1μmより小さいと機械強度が不十分となり、また、5
00μmより大きいとセパレーターの占有体積が増える
ため、電池の高容量化の点において不利となり好ましく
ない。
チレン製微多孔膜の膜厚は、好ましくは1〜500μ
m、さらに好ましくは10〜100μmである。膜厚が
1μmより小さいと機械強度が不十分となり、また、5
00μmより大きいとセパレーターの占有体積が増える
ため、電池の高容量化の点において不利となり好ましく
ない。
【0024】本発明の製造方法によって得られるポリエ
チレン製微多孔膜の透気度は、好ましくは3000秒/
100cc/25μm以下であり、さらに好ましくは1
000秒/100cc/25μm以下である。透気度
は、透気時間と膜厚との比によって定義される。透気度
が3000秒/100cc/25μmより大きいとイオ
ン透過性が悪くなるか、または孔径が極めて小さくなる
ので、透過性能上、いずれにしても好ましくない。
チレン製微多孔膜の透気度は、好ましくは3000秒/
100cc/25μm以下であり、さらに好ましくは1
000秒/100cc/25μm以下である。透気度
は、透気時間と膜厚との比によって定義される。透気度
が3000秒/100cc/25μmより大きいとイオ
ン透過性が悪くなるか、または孔径が極めて小さくなる
ので、透過性能上、いずれにしても好ましくない。
【0025】本発明の製造方法によって得られるポリエ
チレン製微多孔膜の気孔率は、好ましくは20〜80
%、さらに好ましくは30〜60%である。気孔率が2
0%より小さいと、透気度や電気抵抗に代表されるイオ
ン透過性が不十分となり、気孔率が80%より大きい
と、突き刺し強度や引張強度に代表される強度が不十分
となる。
チレン製微多孔膜の気孔率は、好ましくは20〜80
%、さらに好ましくは30〜60%である。気孔率が2
0%より小さいと、透気度や電気抵抗に代表されるイオ
ン透過性が不十分となり、気孔率が80%より大きい
と、突き刺し強度や引張強度に代表される強度が不十分
となる。
【0026】本発明の製造方法によって得られるポリエ
チレン製微多孔膜の突き刺し強度は、300g/25μ
m以上であることが好ましく、さらに好ましくは400
g/25μm以上である。突き刺し強度は、突き刺し試
験における最大荷重と膜厚の比によって定義される。突
き刺し強度が300g/25μmより小さいと、電池捲
回時に短絡不良等の欠陥が増加するため好ましくない。
チレン製微多孔膜の突き刺し強度は、300g/25μ
m以上であることが好ましく、さらに好ましくは400
g/25μm以上である。突き刺し強度は、突き刺し試
験における最大荷重と膜厚の比によって定義される。突
き刺し強度が300g/25μmより小さいと、電池捲
回時に短絡不良等の欠陥が増加するため好ましくない。
【0027】本発明の製造方法によって得られるポリエ
チレン製微多孔膜のゲル分率は、好ましくは1%以上、
さらに好ましくは20〜98%、そして最も好ましくは
50〜90%である。ゲル分率が1%より小さいと十分
な耐熱性を得ることができない。ここで、ゲル分率は大
きいほど微多孔膜の耐熱性が高くなるので好ましいが、
過度の電離性放射線を照射すると強度低下等の副作用を
来たすので、必要以上の放射線照射は好ましくない。
チレン製微多孔膜のゲル分率は、好ましくは1%以上、
さらに好ましくは20〜98%、そして最も好ましくは
50〜90%である。ゲル分率が1%より小さいと十分
な耐熱性を得ることができない。ここで、ゲル分率は大
きいほど微多孔膜の耐熱性が高くなるので好ましいが、
過度の電離性放射線を照射すると強度低下等の副作用を
来たすので、必要以上の放射線照射は好ましくない。
【0028】本発明の製造方法によって得られるポリエ
チレン製微多孔膜の160℃のシリコンオイル中におけ
る破断時間は、20秒以上であることが好ましい。破断
時間は、過充電試験、外部短絡試験、加熱試験のような
電池実装試験において評価される電池セパレーターの耐
熱性と相関があり、破断時間が20秒より小さいと前記
電池実装試験のいずれかの項目が不合格となるため、電
池安全性の点で好ましくない。
チレン製微多孔膜の160℃のシリコンオイル中におけ
る破断時間は、20秒以上であることが好ましい。破断
時間は、過充電試験、外部短絡試験、加熱試験のような
電池実装試験において評価される電池セパレーターの耐
熱性と相関があり、破断時間が20秒より小さいと前記
電池実装試験のいずれかの項目が不合格となるため、電
池安全性の点で好ましくない。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を詳細
に説明する。実施例において示される試験方法は次の通
りである。 (1)膜厚 ダイヤルゲージ(尾崎製作所製PEACOCK NO.
25)にて測定した。 (2)気孔率 20cm角の試料を微多孔膜から切り取り、体積(cm
3 )と重量(g)を測定し、得られた結果から次式を用
いて、気孔率(%)を計算した。 気孔率=100×(体積−重量/0.95)/体積 (3)透気度 JIS P−8117に準拠し、ガーレー式透気度計に
て測定して求めた透気時間(秒/100cc)、および
膜厚(μm)より、次式の通りに膜厚換算し、透気度
(秒/100cc/25μm)とした。 透気度=透気時間×25/膜厚 (4)ゲル分率 ASTM D2765に基づき、一定の大きさに切り取
った試料を沸騰パラキシレン中で12時間可溶分溶出操
作を施した際の、溶出操作前の試料重量(g)と溶出操
作後の残存重量(g)の比より、次式の通りにゲル分率
(%)を算出した。 ゲル分率=100×残存重量/試料重量 (5)突き刺し強度 圧縮試験機(カトーテック製KES−G5)を用いて、
針先端の曲率半径0.5mm、突き刺し速度2mm/秒
の条件で突き刺し試験を行い、最大突き刺し荷重(g)
および膜厚(μm)より次式の通りに膜厚換算し、突き
刺し強度(g/25μm)とした。 突き刺し強度=最大突き刺し荷重×25/膜厚 (6)破断時間 幅10mmの試料を2枚重ねて間隔50mmのチャック
間に固定し、100gの初期荷重を与えた試料を予め1
60℃のシリコンオイル(信越化学工業製KF−96−
10CS)中に浸漬した時の応力緩和挙動と目視観察か
ら試料が破断するまでの時間を測定した。ここで、破断
時間が10分以上の場合は∞とした。 (7)吸収線量 電子線照射装置内の照射位置においてフィルム線量計
(F.W.T.Inc.製)にて装置固有定数Kを求
め、電流(mA)、試料の移送速度(m/分)より次式
の通りに吸収線量(Mrad)を算出した。 吸収線量=K×電流/移送速度 (8)酸素濃度 電子線照射装置の照射雰囲気内にガルバニ電池式酸素濃
度計(大阪酸素工業製MKI−50)のガス採取管を設
置して、測定レンジ0〜2000ppmにて、酸素濃度
(ppm)を測定した。
に説明する。実施例において示される試験方法は次の通
りである。 (1)膜厚 ダイヤルゲージ(尾崎製作所製PEACOCK NO.
25)にて測定した。 (2)気孔率 20cm角の試料を微多孔膜から切り取り、体積(cm
3 )と重量(g)を測定し、得られた結果から次式を用
いて、気孔率(%)を計算した。 気孔率=100×(体積−重量/0.95)/体積 (3)透気度 JIS P−8117に準拠し、ガーレー式透気度計に
て測定して求めた透気時間(秒/100cc)、および
膜厚(μm)より、次式の通りに膜厚換算し、透気度
(秒/100cc/25μm)とした。 透気度=透気時間×25/膜厚 (4)ゲル分率 ASTM D2765に基づき、一定の大きさに切り取
った試料を沸騰パラキシレン中で12時間可溶分溶出操
作を施した際の、溶出操作前の試料重量(g)と溶出操
作後の残存重量(g)の比より、次式の通りにゲル分率
(%)を算出した。 ゲル分率=100×残存重量/試料重量 (5)突き刺し強度 圧縮試験機(カトーテック製KES−G5)を用いて、
針先端の曲率半径0.5mm、突き刺し速度2mm/秒
の条件で突き刺し試験を行い、最大突き刺し荷重(g)
および膜厚(μm)より次式の通りに膜厚換算し、突き
刺し強度(g/25μm)とした。 突き刺し強度=最大突き刺し荷重×25/膜厚 (6)破断時間 幅10mmの試料を2枚重ねて間隔50mmのチャック
間に固定し、100gの初期荷重を与えた試料を予め1
60℃のシリコンオイル(信越化学工業製KF−96−
10CS)中に浸漬した時の応力緩和挙動と目視観察か
ら試料が破断するまでの時間を測定した。ここで、破断
時間が10分以上の場合は∞とした。 (7)吸収線量 電子線照射装置内の照射位置においてフィルム線量計
(F.W.T.Inc.製)にて装置固有定数Kを求
め、電流(mA)、試料の移送速度(m/分)より次式
の通りに吸収線量(Mrad)を算出した。 吸収線量=K×電流/移送速度 (8)酸素濃度 電子線照射装置の照射雰囲気内にガルバニ電池式酸素濃
度計(大阪酸素工業製MKI−50)のガス採取管を設
置して、測定レンジ0〜2000ppmにて、酸素濃度
(ppm)を測定した。
【0030】
【実施例1】高密度ポリエチレン(重量平均分子量25
万、密度0.956)38重量部、線状共重合ポリエチ
レン(メルトインデックス0.017、密度0.92
9、プロピレン含有量1.6モル%)7重量部、流動パ
ラフィン(37.78℃における動粘度75.9cS
t)55重量部、および該ポリエチレンに対して0.3
重量部の2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールから
なる組成物を、35mm二軸押出機にて200℃で混練
し、コートハンガーダイを経て表面温度20℃に制御さ
れた冷却ロール上に押出キャストすることにより、厚み
1600μmのシートを得た。得られたシートを同時二
軸延伸機を用いて、延伸倍率7×7倍に延伸し、続いて
塩化メチレンを用いて流動パラフィンを抽出除去し、そ
の後、付着した塩化メチレンを乾燥除去して微多孔フィ
ルムを得た。次に、電子線照射装置内に窒素を送り込
み、照射雰囲気ガスを窒素に置換し、得られたフィルム
に、加速電圧150kV、吸収線量5Mradの条件下
にて電子線を照射した。なお、電子線を照射する前に装
置の照射雰囲気内の酸素濃度を測定したところ、30p
pmであった。得られたポリエチレン製微多孔膜の物性
を表1に記載した。
万、密度0.956)38重量部、線状共重合ポリエチ
レン(メルトインデックス0.017、密度0.92
9、プロピレン含有量1.6モル%)7重量部、流動パ
ラフィン(37.78℃における動粘度75.9cS
t)55重量部、および該ポリエチレンに対して0.3
重量部の2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールから
なる組成物を、35mm二軸押出機にて200℃で混練
し、コートハンガーダイを経て表面温度20℃に制御さ
れた冷却ロール上に押出キャストすることにより、厚み
1600μmのシートを得た。得られたシートを同時二
軸延伸機を用いて、延伸倍率7×7倍に延伸し、続いて
塩化メチレンを用いて流動パラフィンを抽出除去し、そ
の後、付着した塩化メチレンを乾燥除去して微多孔フィ
ルムを得た。次に、電子線照射装置内に窒素を送り込
み、照射雰囲気ガスを窒素に置換し、得られたフィルム
に、加速電圧150kV、吸収線量5Mradの条件下
にて電子線を照射した。なお、電子線を照射する前に装
置の照射雰囲気内の酸素濃度を測定したところ、30p
pmであった。得られたポリエチレン製微多孔膜の物性
を表1に記載した。
【0031】
【実施例2】電子線照射装置内に送り込む窒素の流量を
減らして電子線を照射したこと以外は、実施例1に記載
の製造方法と同様に操作した。なお、電子線を照射する
前に装置の照射雰囲気内の酸素濃度を測定したところ、
200ppmであった。得られたポリエチレン製微多孔
膜の物性を表1に記載した。
減らして電子線を照射したこと以外は、実施例1に記載
の製造方法と同様に操作した。なお、電子線を照射する
前に装置の照射雰囲気内の酸素濃度を測定したところ、
200ppmであった。得られたポリエチレン製微多孔
膜の物性を表1に記載した。
【0032】
【比較例1】電子線照射装置内に送り込む窒素の流量を
さらに減らして電子線を照射したこと以外は、実施例2
に記載の製造方法と同様に操作した。なお、電子線を照
射する前に装置の照射雰囲気内の酸素濃度を測定したと
ころ、1000ppmであった。得られたポリエチレン
製微多孔膜の物性を表1に記載した。
さらに減らして電子線を照射したこと以外は、実施例2
に記載の製造方法と同様に操作した。なお、電子線を照
射する前に装置の照射雰囲気内の酸素濃度を測定したと
ころ、1000ppmであった。得られたポリエチレン
製微多孔膜の物性を表1に記載した。
【0033】
【比較例2】照射1回あたりの吸収線量を5Mradと
し、該微多孔フィルムの表裏に交互に計4回(計20M
rad)の電子線を照射したこと以外は、比較例1に記
載の製造方法と同様に操作した。得られたポリエチレン
製微多孔膜の物性を表1に記載した。
し、該微多孔フィルムの表裏に交互に計4回(計20M
rad)の電子線を照射したこと以外は、比較例1に記
載の製造方法と同様に操作した。得られたポリエチレン
製微多孔膜の物性を表1に記載した。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明のポリエチレン製微多孔膜の製造
方法によれば、電離性放射線による架橋処理を施す工程
において、照射雰囲気内の酸素濃度を低減させることに
より、架橋効率を高めて、耐熱性に優れ、高強度なポリ
エチレン製微多孔膜を製造することができる。
方法によれば、電離性放射線による架橋処理を施す工程
において、照射雰囲気内の酸素濃度を低減させることに
より、架橋効率を高めて、耐熱性に優れ、高強度なポリ
エチレン製微多孔膜を製造することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 延伸されたポリエチレン微多孔フィルム
に、電離性放射線照射による架橋処理を施す工程を含む
ポリエチレン製微多孔膜の製造方法において、該電離性
放射線の照射雰囲気内の酸素濃度を500ppm以下と
することを特徴とするポリエチレン製微多孔膜の製造方
法。 - 【請求項2】 該電離性放射線の照射雰囲気内の酸素濃
度を100ppm以下とすることを特徴とする請求項1
に記載のポリエチレン製微多孔膜の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8227045A JPH1067871A (ja) | 1996-08-28 | 1996-08-28 | ポリエチレン製微多孔膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8227045A JPH1067871A (ja) | 1996-08-28 | 1996-08-28 | ポリエチレン製微多孔膜の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1067871A true JPH1067871A (ja) | 1998-03-10 |
Family
ID=16854670
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8227045A Withdrawn JPH1067871A (ja) | 1996-08-28 | 1996-08-28 | ポリエチレン製微多孔膜の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1067871A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1999065093A1 (en) * | 1998-06-05 | 1999-12-16 | Dsm N.V. | Battery separator |
| JP2001176484A (ja) * | 1999-12-15 | 2001-06-29 | Nitto Denko Corp | 多孔質膜 |
| JP2004501232A (ja) * | 2000-05-11 | 2004-01-15 | ザ ダウ ケミカル カンパニー | 改善された耐熱性を有する弾性物品の製造方法 |
| JP2017088645A (ja) * | 2015-11-02 | 2017-05-25 | 日本ポリエチレン株式会社 | 微多孔フィルムとその製造方法、及びそれを用いたリチウムイオン電池用セパレータ |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH03274661A (ja) * | 1990-03-26 | 1991-12-05 | Asahi Chem Ind Co Ltd | リチウム二次電池 |
| JPH0693033A (ja) * | 1991-06-21 | 1994-04-05 | Himont Inc | 高溶融強度のエチレンポリマー、その製造法、及びその用途 |
-
1996
- 1996-08-28 JP JP8227045A patent/JPH1067871A/ja not_active Withdrawn
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH03274661A (ja) * | 1990-03-26 | 1991-12-05 | Asahi Chem Ind Co Ltd | リチウム二次電池 |
| JPH0693033A (ja) * | 1991-06-21 | 1994-04-05 | Himont Inc | 高溶融強度のエチレンポリマー、その製造法、及びその用途 |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1999065093A1 (en) * | 1998-06-05 | 1999-12-16 | Dsm N.V. | Battery separator |
| US6558591B2 (en) | 1998-06-05 | 2003-05-06 | Dsm N.V. | Process of making microporous film |
| JP2001176484A (ja) * | 1999-12-15 | 2001-06-29 | Nitto Denko Corp | 多孔質膜 |
| JP2004501232A (ja) * | 2000-05-11 | 2004-01-15 | ザ ダウ ケミカル カンパニー | 改善された耐熱性を有する弾性物品の製造方法 |
| JP2017088645A (ja) * | 2015-11-02 | 2017-05-25 | 日本ポリエチレン株式会社 | 微多孔フィルムとその製造方法、及びそれを用いたリチウムイオン電池用セパレータ |
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Legal Events
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| A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20051209 |