JPH1067894A - 樹脂組成物および該組成物からなる医療用具 - Google Patents
樹脂組成物および該組成物からなる医療用具Info
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- JPH1067894A JPH1067894A JP9148532A JP14853297A JPH1067894A JP H1067894 A JPH1067894 A JP H1067894A JP 9148532 A JP9148532 A JP 9148532A JP 14853297 A JP14853297 A JP 14853297A JP H1067894 A JPH1067894 A JP H1067894A
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Abstract
ビニル芳香族化合物からなる重合体ブロックとイソプレ
ンおよび/またはブタジエンからなりビニル結合含有量
が特定の範囲内にある重合体ブロックとを有する水添ブ
ロック共重合体からなり、両者の割合が、ポリプロピレ
ン系樹脂(a)/水添ブロック共重合体(b)=10/
90〜90/10(重量比)である樹脂組成物。 【効果】 柔軟性、透明性に優れるとともに、十分な耐
熱性を有する成形物を与え、医療分野、特にカテーテ
ル、血液バッグ、血液回路等、体液と接触するようにし
て使用される医療用具の製造に好適である。
Description
性に優れ、特に医療用途に好適に用いられる樹脂組成物
並びに該組成物からなる医療用具に関する。
医療用具は柔軟性および透明性に優れていることが要求
されることから、この両方の性質を兼ね備えた素材であ
る軟質塩化ビニルを用いて製造されることが多い。しか
しながら、軟質塩化ビニルはDOP(ジオクチルフタレ
ート)等の低分子量の可塑剤が比較的多量に添加されて
おり、可塑剤の溶出という問題が安全性の面から指摘さ
れている。また、近年では医療用具のディスポーザブル
化が進められており、使用後に焼却されることが多くな
ってきているが、軟質塩化ビニルを使用した医療用具は
焼却の際に有毒ガスを発生し、環境汚染の原因になると
いう問題がある。
般にエチレンオキシドガス(EOG)を用いて滅菌が行
われているが、残留EOGによる患者への悪影響が懸念
されている。残留EOGの影響をなくすためには、他の
滅菌法であるオートクレーブ滅菌(高圧蒸気滅菌)に切
り換えることが考えられるが、軟質塩化ビニルは耐熱性
が悪く、この滅菌法に耐えることができない。
軟質塩化ビニルを他の材料へ置換することが検討されて
おり、柔軟性に優れ、医療用に適した成形物を与える樹
脂組成物として、特開平4−159344号公報には、
オレフィン系樹脂とスチレン−ブタジエンブロック共重
合体の水素添加物およびスチレン−イソプレンブロック
共重合体の水素添加物からなる樹脂組成物が提案されて
いる。
9344号公報に記載された樹脂組成物は柔軟性に優れ
た成形物を与え、しかも成形物を焼却しても有毒ガスの
発生を伴なわないという特徴を有している。しかしなが
ら、かかる樹脂組成物から得られる成形物は、医療用具
において要求されるもう一つの性質、すなわち透明性に
おいて十分満足できるものではなく、この点において改
良の余地が認められる。しかして本発明は、柔軟性およ
び透明性に優れた成形物を与え、しかも、焼却した際に
有毒ガスを発生させることがなく、耐熱性も十分であっ
て、オートクレーブ滅菌に耐える医療用具を与える樹脂
組成物を提供することを課題とする。
課題は、ポリプロピレン系樹脂(a)と、(b−1)ビ
ニル芳香族化合物からなる重合体ブロックAを1個以
上、および1,2−結合と3,4−結合の含有量が10
〜75モル%であるポリイソプレンブロックBを1個以
上有し、ビニル芳香族化合物の含有量が10〜40重量
%であり、かつポリイソプレンブロックBの炭素−炭素
二重結合の70%以上が水素添加されてなる水添ブロッ
ク共重合体、(b−2)ビニル芳香族化合物からなる重
合体ブロックAを1個以上、およびイソプレンとブタジ
エンを5/95〜95/5の重量比で混合してなる混合
物の重合体からなり、1,2−結合と3,4−結合の含
有量が20〜85モル%である重合体ブロックCを1個
以上有し、ビニル芳香族化合物の含有量が10〜40重
量%であり、かつ重合体ブロックCの炭素−炭素二重結
合の70%以上が水素添加されてなる水添ブロック共重
合体、および(b−3)ビニル芳香族化合物からなる重
合体ブロックAを1個以上、および1,2−結合の含有
量が45モル%以上であるポリブタジエンブロックDを
1個以上有し、ビニル芳香族化合物の含有量が10〜4
0重量%であり、かつポリブタジエンブロックDの炭素
−炭素二重結合の70%以上が水素添加されてなる水添
ブロック共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1
種の水添ブロック共重合体(b)からなり、両者の割合
がポリプロピレン系樹脂(a)/水添ブロック共重合体
(b)=10/90〜90/10(重量比)である樹脂
組成物を提供することによって解決される。
レン系樹脂(a)としては、公知のものを使用すること
ができ、ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレ
ン、ブロックポリプロピレンのいずれであってもよい。
また、ポリプロピレン系樹脂(a)は単独で使用しても
よいし、2種以上を併用してもよい。ポリプロピレン系
樹脂(a)の溶融粘度は、ASTMD−1238に従っ
て230℃、荷重2160gにおいて測定したときのメ
ルトフローレート(MFR)が0.1〜500の範囲内
にあることが好ましく、2〜200の範囲内にあること
がより好ましい。
ブロック共重合体(b)は、(b−1)ビニル芳香族化
合物からなる重合体ブロックAを1個以上、および1,
2−結合と3,4−結合の含有量(以下、1,2−結合
と3,4−結合の含有量をビニル結合含有量と略称する
ことがある)が10〜75モル%であるポリイソプレン
ブロックBを1個以上有し、ビニル芳香族化合物の含有
量が10〜40重量%であり、かつポリイソプレンブロ
ックBの炭素−炭素二重結合の70%以上が水素添加さ
れてなる水添ブロック共重合体、(b−2)ビニル芳香
族化合物からなる重合体ブロックAを少なくとも1個以
上、およびイソプレンとブタジエンを5/95〜95/
5の重量比で混合してなる混合物の重合体からなり、ビ
ニル結合含有量が20〜85モル%である重合体ブロッ
クCを1個以上有し、ビニル芳香族化合物の含有量が1
0〜40重量%であり、かつ重合体ブロックCの炭素−
炭素二重結合の70%以上が水素添加されてなる水添ブ
ロック共重合体、および(b−3)ビニル芳香族化合物
からなる重合体ブロックAを少なくとも1個以上、およ
び1,2−結合の含有量が45モル%以上であるポリブ
タジエンブロックDを1個以上有し、ビニル芳香族化合
物の含有量が10〜40重量%であり、かつポリブタジ
エンブロックDの炭素−炭素二重結合の70%以上が水
素添加されてなる水添ブロック共重合体からなる群から
選ばれる少なくとも1種の重合体である。
1)、(b−2)および(b−3)における重合体ブロ
ックAは、ビニル芳香族化合物から構成されている。か
かるビニル芳香族化合物としては、例えば、スチレン、
α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−メチ
ルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシ
ルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−
ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレン等
が挙げられるが、これらの中でもスチレンが好ましい。
限されないが、2,500〜20,000の範囲内であ
ることが好ましい。
るビニル芳香族化合物重合体の含有量は、(b−1)、
(b−2)および(b−3)のいずれの重合体において
も10〜40重量%の範囲内にあることが必要である。
水添ブロック共重合体(b)におけるビニル芳香族化合
物重合体の含有量が10重量%未満の場合には、水添ブ
ロック共重合体(b)の機械的強度が不十分となる。ま
た水添ブロック共重合体(b)におけるビニル芳香族化
合物重合体の含有量が40重量%を越えると水添ブロッ
ク共重合体(b)の溶融粘度が著しく高くなり、ポリプ
ロピレン系樹脂(a)と均一に混合することが困難とな
るので成形加工上での制約を受ける。
るポリイソプレンブロックBは、ビニル結合含有量が1
0〜75モル%の範囲にあり、かつ炭素−炭素二重結合
の70%以上が水素添加されていることが必要である。
ポリイソプレンブロックBにおけるビニル結合含有量が
10モル%未満の場合には、樹脂組成物から得られる成
形物の透明性が十分ではなく、また、ポリイソプレンブ
ロックBにおけるビニル結合含有量が75モル%を越え
る場合には、重合体ブロックBのガラス転移温度(T
g)が高くなり過ぎ、樹脂組成物から得られる成形物の
柔軟性が損なわれる。
炭素二重結合の水素添加率が70%未満の場合、水添ブ
ロック共重合体(b−1)は、ポリプロピレン系樹脂
(a)との相溶性が劣り、樹脂組成物から得られる成形
物の透明性が損なわれる。
は特に制限されないが、10,000〜200,000
の範囲内にあることが好ましい。
おける重合体ブロックCは、イソプレンとブタジエンを
5/95〜95/5の重量比で混合してなる混合物から
構成されたものであって、ビニル結合含有量が20〜8
5モル%の範囲にあり、しかも炭素−炭素二重結合の7
0%以上が水素添加されていることが必要である。
ブタジエンの混合物において、イソプレンの含有量が9
5重量%を越えると、重合体ブロックCはビニル結合含
有量が75モル%以上となった場合にそのガラス転移温
度が(Tg)が高くなりすぎ、樹脂組成物から得られる
成形物の柔軟性が損なわれる。一方、イソプレンとブタ
ジエンの混合物においてイソプレンの含有量が5重量%
未満の場合、重合体ブロックCのビニル結合含有量が3
0モル%未満となったときに樹脂組成物から得られる成
形物の透明性が低下するので好ましくない。
合含有量が20モル%未満の場合には、樹脂組成物から
得られる成形物の透明性が十分ではなく、また、重合体
ブロックCにおけるビニル結合含有量が85モル%を越
える場合には、重合体ブロックCのガラス転移温度(T
g)が高くなり過ぎ、樹脂組成物から得られる成形物の
柔軟性が損なわれる。
水素添加率が70%未満の場合、水添ブロック共重合体
(b−2)は、ポリプロピレン系樹脂(a)との相溶性
が劣り、樹脂組成物から得られる成形物の透明性が損な
われる。
タジエンの重合形態は特に制限がなく、ランダム、ブロ
ック、テーパードなどいずれの形態であってもよい。ま
た、重合体ブロックCの数平均分子量は特に制限されな
いが、10,000〜200,000の範囲内にあるこ
とが好ましい。
おけるポリブタジエンブロックDは、ビニル結合含有量
が45モル%以上であり、かつ炭素−炭素二重結合の7
0%以上が水素添加されていることが必要である。ポリ
ブタジエンブロックDにおけるビニル結合含有量が45
モル%未満の場合には、樹脂組成物から得られる成形物
の透明性が十分ではない。
炭素二重結合の水素添加率が70%未満の場合、水添ブ
ロック共重合体(b−3)は、ポリプロピレン系樹脂
(a)との相溶性が劣り、樹脂組成物から得られる成形
物の透明性が損なわれる。
合体ブロックの結合様式には特に制限はなく、線状、分
岐状またはこれらの任意の組合せであってもよい。水添
ブロック共重合体(b)の水添前の分子構造の具体例を
示せば、A−(B−A)n 、(A−B)n 、A−(C−
A)n 、(A−C)n 、A−(D−A)n 、(A−D)
n (ここで、Aは重合体ブロックAを、B、CおよびD
はそれぞれポリイソプレンブロックB、重合体ブロック
C、ポリブタジエンブロックDを表し、nは1以上の整
数である)等である。また、水添ブロック共重合体
(b)の水添前の分子構造は、ジビニルベンゼン、錫化
合物またはシラン化合物等をカップリング剤とした星型
(例えば、(A−B)m X、ここでmは2以上の整数、
Xはカップリング剤の残基を表す)であってもよい。
記の各種の分子構造を有するものを単独で使用してもよ
いし、また、例えば、トリブロック型のものとジブロッ
ク型のものの混合物などのように異なる分子構造のもの
を2種以上併用してもよい。かかる水添ブロック共重合
体(b)の数平均分子量は、30,000〜300,0
00の範囲内にあることが好ましい。
しては、従来より公知の方法を利用することができ、例
えば、以下の(イ)〜(ハ)の方法で得られるブロック
共重合体を水素添加する方法などが挙げられる。 (イ)アルキルリチウム化合物を開始剤としてビニル芳
香族化合物を重合した後、共役ジエン化合物およびビニ
ル芳香族化合物を逐次重合させる方法。 (ロ)ビニル芳香族化合物、続いて共役ジエン化合物を
重合し、得られたブロック共重合体をカップリング剤を
用いてカップリングする方法。 (ハ)ジリチウム化合物を開始剤として共役ジエン化合
物を重合した後、ビニル芳香族化合物を逐次重合させる
方法。
合物としては、アルキル基の炭素数が1〜10である化
合物が使用されるが、中でもメチルリチウム、エチルリ
チウム、ペンチルリチウム、n−ブチルリチウム、s−
ブチルリチウム、t−ブチルリチウムが好ましい。ま
た、カップリング剤としては、例えば、ジクロロメタ
ン、ジブロムメタン、ジクロロエタン、ジブロムエタ
ン、ジブロムベンゼン、四塩化錫等のハロゲン化合物;
安息香酸フェニル、酢酸エチル等のエステル化合物;ジ
ビニルベンゼン、各種シラン化合物などが挙げられる。
さらにジリチウム化合物としては、例えば、ナフタレン
ジリチウム、ジリチオヘキシルベンゼンなどが挙げられ
る。
量は、所望とするブロック共重合体の分子量に応じて適
宜決定されるが、通常、重合に用いられる全モノマー1
00重量部に対し、開始剤は0.01〜0.2重量部、
カップリング剤は0.04〜0.8重量部となる範囲内
で使用される。
ブロックC、ポリブタジエンブロックD(以下、これら
を共役ジエンブロックと略称する場合がある)における
ビニル結合含有量は、重合の際に共触媒としてルイス塩
基を用いることによって制御することができる。かかる
ルイス塩基としては、例えば、ジメチルエーテル、ジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;エ
チレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル等のグリコールエーテル類;トリ
エチルアミン、N,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミ
ン(以下、これをTMEDAと略称する)、N−メチル
モルホリン等のアミン系化合物などが挙げられる。ルイ
ス塩基の使用量は、重合開始剤におけるリチウム原子1
モル当り0.1〜1000モルとなる範囲内の量であ
る。
有機溶媒が溶媒として用いられる。かかる溶媒として
は、ヘキサン、ヘプタン等の炭素数が6〜12の脂肪族
炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の
脂環族炭化水素;ベンゼン等の芳香族炭化水素を使用す
ることが好ましい。
法による場合でも、通常0〜80℃の温度範囲で行われ
る。反応時間は、通常0.5〜50時間である。
ク共重合体は、例えば、反応に不活性な溶媒に溶解した
状態で公知の水添触媒を用いて分子状態の水素を反応さ
せる方法などの公知の方法によって水添ブロック共重合
体(b)とされる。ここで使用される水添触媒として
は、ラネーニッケル;Pt、Pd、Ru、Rh、Ni等
の金属をカーボン、アルミナ、硅藻土等の担体に担持さ
せた不均一触媒;ニッケル、コバルトなどの第VIII族の
金属からなる有機金属化合物とトリエチルアルミニウ
ム、トリイソブチルアルミニウムなどの有機アルキルア
ルミニウム化合物または有機リチウム化合物等の組み合
わせからなるチーグラー系の触媒;チタン、ジルコニウ
ム、ハフニウムなどの遷移金属のビス(シクロペンタジ
エニル)化合物とリチウム、ナトリウム、カリウム、ア
ルミニウム、亜鉛またはマグネシウムなどの有機金属化
合物の組み合わせからなるメタロセン系触媒などが用い
られる。水素添加は、通常、水素圧が常圧〜200kg/
cm2 、反応温度が常温〜250℃の範囲内で行われる。
反応時間は通常0.1〜100時間である。水素添加に
よって得られた水添ブロック共重合体(b)は、(i)
反応混合液をメタノール等により凝固させた後、加熱あ
るいは減圧乾燥させるか、(ii)反応液を沸騰水中に注
ぎ、溶媒を共沸させて除去するいわゆるスチームストリ
ッピングを施した後、加熱あるいは減圧乾燥することに
より取得される。
ン系樹脂(a)と水添ブロック共重合体(b)の配合割
合は、ポリプロピレン系樹脂(a)/水添ブロック共重
合体(b)=10/90〜90/10(重量比)の範囲
内である。ポリプロピレン系樹脂(a)の割合が上記の
範囲より少ない場合には、樹脂組成物から得られる成形
物の機械的強度が不十分となる上、血液適合性も低下す
る。一方、ポリプロピレン系樹脂(a)の割合が上記の
範囲を越えると樹脂組成物から得られる成形物の柔軟性
および透明性がともに低下する。ポリプロピレン系樹脂
(a)と水添ブロック共重合体(b)の配合割合は20
/80〜80/20(重量比)であることが好ましく、
50/50〜80/20(重量比)であることがより好
ましい。
ない範囲内で酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、着
色剤、結晶核剤等の各種添加剤を添加することができ
る。これらの添加剤の使用量は、通常、ポリプロピレン
系樹脂(a)と水添ブロック共重合体(b)を合計した
もの100重量部に対して0.01〜5重量部の範囲で
ある。また、本発明の樹脂組成物は、水添クマロン・イ
ンデン樹脂、水添ロジン系樹脂、水添テルペン樹脂、脂
環族系水添石油樹脂などの水添系樹脂やオレフィンおよ
びジオレフィン重合体からなる脂肪族系樹脂などの粘着
付与樹脂も添加することができる。これらの粘着付与樹
脂の使用量は、ポリプロピレン系樹脂(a)と水添ブロ
ック共重合体(b)を合計したもの100重量部に対し
て200重量部以下となる範囲である。
を損なわない範囲内であれば、例えば、水添ポリイソプ
レン、水添ポリブタジエン、水添スチレン−ブタジエン
ランダム共重合体、水添スチレン−イソプレンランダム
共重合体、ブチルゴム、ポリイソブチレン、ポリブテ
ン、エチレン−プロピレン系ゴム、ポリエチレン、エチ
レン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン
−アクリル酸共重合体またはこれらのアイオノマー、エ
チレン−アクリル酸エチル共重合体、アタクチックポリ
プロピレン等の他のポリマーを配合することができる。
また、本発明の樹脂組成物は、所望により、過酸化物等
を用いた通常の架橋方法により架橋して使用することも
可能である。
押出機、ニーダー、バンバリーミキサー、ロールなどの
混練機を用いて調製することができる。
出成形、ブロー成形、プレス成形、押出成形、カレンダ
ー成形などの任意の成形法によって、フィルム、シー
ト、繊維状成形物、チューブ状成形物などに成形するこ
とができる。
ともに透明性に優れた成形物を与える。中でも透明性
は、厚さ1mmのシートとしたとき、そのヘイズ(Ha
ze)値が20以下であり、非常に優れている。また、
本発明の樹脂組成物は、耐熱性が十分な成形物を与え
る。このため、本発明の樹脂組成物を用いて製造された
医療用具はオートクレーブ滅菌に耐え、残留EOGに伴
う問題がない。なお、本発明の樹脂組成物を用いて製造
された医療用具はγ線滅菌等の滅菌法を適用することも
できる。さらに本発明の樹脂組成物は、生体適合性が良
好な成形物を与える。例えば、本発明の樹脂組成物から
なるカテーテルを静脈内に1週間留置した場合、血小板
やフィブリン等の血液成分の該カテーテルへの付着量は
軟質塩化ビニルやポリウレタンからなる従来のカテーテ
ルに比べて少なく、血栓の発生の可能性はほとんどな
い。
して、例えば、体内留置型カテーテルやバルーンカテー
テル等のカテーテル、人工血管、血液回路、シリンジ、
人工透析器、血液成分分離器、人工肺、創傷被覆材等の
医療用具;生理用品、紙おむつ等の衛生材料;手術用
衣、病院用ディスポーザブルシーツ等の医療用品などに
使用される。これらの中でも、本発明の樹脂組成物は、
優れた生体適合性を生かして、カテーテル、血液バッ
グ、人工血管、血液回路、シリンジ、血液透析器、血液
成分分離器、人工肺など、体液、中でも血液と接触する
ようにして使用される医療用具に好適に使用される。な
お、これらの医療用具は、すべての部分が本発明の樹脂
組成物から形成されている必要はなく、少なくとも体液
と接触する部分が本発明の樹脂組成物から形成されてい
ればよい。例えば、上記のカテ一テルや血液バッグなど
では、体液と接触する部分を本発明の樹脂組成物で形成
し、体液と接触しない部分を軟質塩化ビニル、ポリウレ
タンなどの医療用に用いられる他の樹脂で形成してもよ
い。また、本発明の樹脂組成物は上記の医療用途の他
に、包装分野など優れた柔軟性および透明性が要求され
る分野においても使用することができる。
る。なお、実施例における重合体のスチレン含有量、数
平均分子量、ビニル結合含有量および水素添加率、並び
に樹脂組成物から得られる成形物の機械的強度、柔軟
性、透明性および耐熱性はそれぞれ以下の方法により測
定した。
マー成分の重量から算出した。 (数平均分子量)GPC測定によりポリスチレン換算の
数平均分子量(Mn)を求めた。 (ビニル結合含有量)水添前のブロック共重合体を重水
素化クロロホルム(CDCl3 )に溶解して1 H−NM
Rスペクトルを測定し、1,2−結合または3,4−結
合に対応するピークの大きさからビニル結合含有量を算
出した。 (水素添加率)水素添加前後におけるブロック共重合体
のヨウ素価を測定し、その測定値より算出した。 (成形物の機械的強度)厚さ1mmのシ−トを作製し、こ
のシ−トからJIS−3号に規定されたダンベル状の試
験片を打ち抜き、JIS−K6301に準拠して引張試
験を行い、破断強度(kg/cm2 )を求め、機械的強
度の指標とした。 (成形物の柔軟性)厚さ1mmのシ−トを作製し、AST
M D−2240に従って、硬度の測定を行い、柔軟性
の指標とした。 (成形物の透明性)厚さ1mmのシ−トを作製し、JIS
−K7105に規定された方法に準拠してHazeメ−
タ−によりHaze値を測定し、透明性の指標とした。 (成形物の耐熱性)厚さ1mmのシ−トを作製し、得られ
たシートを100℃で、空気中に5時間放置して着色の
有無を目視にて観察し、耐熱性の指標とした。
造) 乾燥した窒素で置換された耐圧容器中、溶媒としてシク
ロヘキサンを用い、かつ重合開始剤としてs−ブチルリ
チウムを用いて60℃でスチレンを重合した後、ルイス
塩基としてTMEDAを加え、次いでイソプレンおよび
スチレンを順次重合させてスチレン−イソプレン−スチ
レン型のブロック共重合体を得た。得られたブロック共
重合体を、シクロヘキサン中、Pd/Cを触媒として、
20kg/cm2 の水素雰囲気下で水素添加を行い、水
添ブロック共重合体を得た(以下、参考例1〜6で得ら
れた水添ブロック共重合体をそれぞれ水添ブロック共重
合体1〜6と略称する)。得られた水添ブロック共重合
体1〜6のスチレン含有量、数平均分子量、ビニル結合
含有量および水素添加率を表1に示す。
製造) 参考例1〜6と同様にして、シクロヘキサン溶媒中、s
−ブチルリチウムおよびTMEDAを用いて、スチレ
ン、イソプレンとブタジエンの混合物〔イソプレン/ブ
タジエン=60/40(重量比)〕およびスチレンを順
次重合させ、スチレン−(イソプレン/ブタジエン)−
スチレン型のブロック共重合体を得た。得られたブロッ
ク共重合体を、参考例1〜6と同様にして水素添加する
ことにより、水添ブロック共重合体を得た(以下、参考
例7〜12で得られた水添ブロック共重合体をそれぞれ
水添ブロック共重合体7〜12と略称する)。得られた
水添ブロック共重合体7〜12のスチレン含有量、数平
均分子量、ビニル結合含有量および水素添加率を表1に
示す。
の製造) 参考例1〜6と同様にして、シクロヘキサン溶媒中、s
−ブチルリチウムおよびTMEDAを用いて、スチレ
ン、ブタジエンおよびスチレンを順次重合させ、スチレ
ン−ブタジエン−スチレン型のブロック共重合体を得
た。得られたブロック共重合体を、参考例1〜6と同様
にして水素添加することにより、水添ブロック共重合体
を得た(以下、参考例13〜17で得られた水添ブロッ
ク共重合体をそれぞれ水添ブロック共重合体13〜17
と略称する)。得られた水添ブロック共重合体13〜1
7のスチレン含有量、数平均分子量、ビニル結合含有量
および水素添加率を表1に示す。
A−3(商品名)、三菱化学(株)社製〕を使用し、参
考例1〜17で得られた水添ブロック共重合体1〜17
と、ポリプロピレン系樹脂/水添ブロック共重合体=7
0/30(重量比)の割合で配合し、ニーダーにより2
10℃で混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成
物を210℃で厚さ1mmのシートにプレス成形し、機械
的強度、柔軟性、透明性および耐熱性の測定を行なっ
た。結果を表2に示す。また、実施例1〜3で得られた
樹脂組成物については、以下のようにして血液適合性を
評価した。その結果、試験片の表面に付着した血小板数
は、それぞれ45個/mm2 (実施例1で得られた樹脂
組成物)、53個/mm2 (実施例2で得られた樹脂組
成物)および60個/mm2 (実施例3で得られた樹脂
組成物)であった。
形し、得られたシートを1cm×1cmの大きさに切断
して試験片を作製する。この試験片を、採血後のヒト血
液にヘパリンのナトリウム塩を5IU/mlの濃度にな
るように添加して調製したヘパリン添加全血に37℃で
30分間浸漬した。試験片をヘパリン添加全血から取り
出し、生理食塩水で洗浄した後、グルタルアルデヒドお
よび酸化オスミウムを用いて表面を処理することによっ
て固定化し、得られた試料を電子顕微鏡を用いて観察す
ることにより、試験片の表面に付着した血小板数を求
め、血液適合性の指標とする。試験片の表面に付着した
血小板数が少ない程、血液適合性は良好である。
同様にして厚さ1mmのシートを作製し、各種の物性を測
定した。結果を表2に併せて示す。
A−3(商品名)、三菱化学(株)社製〕を使用し、参
考例1で得られた水添ブロック共重合体1と、ポリプロ
ピレン系樹脂/水添ブロック共重合体=80/20 (重
量比) 〔実施例4〕またはポリプロピレン系樹脂/水添
ブロック共重合体=60/40 (重量比)〔実施例5〕
の割合で配合し、ニーダーにより210℃で混練して樹
脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の各々を実施例1
と同様にして厚さlmmのシ−トに成形し、各種の物性
を評価した。実施例4で得られた樹脂組成物について
は、破断強度、柔軟性および透明性はそれぞれ、400
kg/cm2 、52(ASTM D−2240に従う硬
度)および20 (Haze値) であり、シートの着色は
認められず、さらに、試験片の表面に付着した血小板数
は26個/mm2 であった。一方、実施例5で得られた
樹脂組成物については、破断強度、柔軟性および透明性
はそれぞれ、360kg/cm2 、36 (ASTM D
−2240に従う硬度) および12 (Haze値) であ
り、シートの着色は認められず、さらに試験片の表面に
付着した血小板数は55個/mm2 であった。
大きさに切断して作製した試験片を使用し、上記と同様
にして血液適合性を評価したところ、試験片の表面に付
着した血小板数は80個/mm2 であった。
成形することによりカテーテル(長さ:30cm、外
径:0.8mm、内径:0.6mm)を作製した。得ら
れたカテーテルにオートクレーブ滅菌(121℃、20
分間)を施したところ、いずれのものについても滅菌処
理前後で形状の変化、強度(長さ方向に引張ったときの
破断強度)の低下は認められなかった。上記で得られた
カテーテルのそれぞれをウサギ頸静脈中に挿入して7日
間留置した。なお、この際、カテーテルの内部には生理
食塩水を満たし、静脈より体外に出ている方の端部は封
止した。カテーテルをウサギ頸静脈から取り出し、生理
食塩水で洗浄した後、グルタルアルデヒドおよび酸化オ
スミウムで表面を処理することによって固定化し、肉眼
および電子顕微鏡でカテーテルの外表面を観察した。そ
の結果、カテーテル外表面の5%(実施例6:実施例1
の樹脂組成物から得られたカテーテル)、8%(実施例
7:実施例2の樹脂組成物から得られたカテーテル)、
7%(実施例8:実施例3の樹脂組成物から得られたカ
テーテル)、4%(実施例9:実施例4の樹脂組成物か
ら得られたカテーテル)および7%(実施例10:実施
例5の樹脂組成物から得られたカテーテル)にフィブリ
ンや血小板の付着が観察された。
ド社製、長さ:30cm、外径:0.8mm)を実施例
6と同様にしてウサギ頸静脈中に挿入して7日間留置し
た。カテーテルをウサギ頸静脈から取り出し、生理食塩
水で洗浄した後、グルタルアルデヒドおよび酸化オスミ
ウムで表面を処理することによって固定化し、肉眼およ
び電子顕微鏡でカテーテルの外表面を観察した。その結
果、カテーテルの外表面の約30%にフィブリンや血小
板の付着が観察された。
さ:30cm、外径:0.8mm)を実施例6と同様に
してウサギ頸静脈中に挿入して7日間留置した。カテー
テルをウサギ頸静脈から取り出し、生理食塩水で洗浄し
た後、グルタルアルデヒドおよび酸化オスミウムで固定
化し、肉眼および電子顕微鏡でカテーテルの外表面を観
察した。その結果、カテーテルの外表面の約40%にフ
ィブリンや血小板の付着が観察された。
ョン法によって押出成形することにより、バッグ (寸
法:15cm×10cm、厚さ:0.5mm)を作製し
た。得られたバッグの中に血小板の濃度が5単位の濃度
になるように調製した血小板濃厚液を入れ、室温にて7
2時間振蘯した。血小板濃厚液をバッグから取出し、そ
の血小板凝集能を測定したところ、いずれの樹脂組成物
から製造したバッグ中に入れて振蘯した場合も、コラー
ゲン添加時の血小板凝集能は50%であり、血小板の凝
集能が良好に保持されていた。このことから、実施例4
または5で得られた樹脂組成物からなるバッグは血液適
合性が良好であることが分かる。
8から明らかなように、本発明の樹脂組成物は、柔軟性
および透明性に優れ、機械的強度および耐熱性も十分な
成形物を与える。そして本発明の樹脂組成物から得られ
るカテーテル、血液バッグ等の医療用具はオートクレー
ブ滅菌処理を施すことが可能であり、しかも生体適合
性、中でも血液適合性が良好である。
優れるとともに、十分な耐熱性を有する成形物を与える
樹脂組成物が提供される。本発明の樹脂組成物は、優れ
た柔軟性および透明性が要求される分野において有用で
あり、中でも医療分野において好適に使用される。ま
た、本発明の樹脂組成物は生体適合性、中でも血液適合
性が良好な成形物を与えるので、特にカテーテル、血液
バッグ、人工血管、血液回路、シリンジ、血液透析器、
血液成分分離器、人工肺等、体液と接触するようにして
使用される医療用具の製造に好適である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリプロピレン系樹脂(a)と、 (b−1)ビニル芳香族化合物からなる重合体ブロック
Aを1個以上、および1,2−結合と3,4−結合の含
有量が10〜75モル%であるポリイソプレンブロック
Bを1個以上有し、ビニル芳香族化合物の含有量が10
〜40重量%であり、かつポリイソプレンブロックBの
炭素−炭素二重結合の70%以上が水素添加されてなる
水添ブロック共重合体、 (b−2)ビニル芳香族化合物からなる重合体ブロック
Aを1個以上、およびイソプレンとブタジエンを5/9
5〜95/5の重量比で混合してなる混合物の重合体か
らなり、1,2−結合と3,4−結合の含有量が20〜
85モル%である重合体ブロックCを1個以上有し、ビ
ニル芳香族化合物の含有量が10〜40重量%であり、
かつ重合体ブロックCの炭素−炭素二重結合の70%以
上が水素添加されてなる水添ブロック共重合体、および (b−3)ビニル芳香族化合物からなる重合体ブロック
Aを1個以上、および1,2−結合の含有量が45モル
%以上であるポリブタジエンブロックDを1個以上有
し、ビニル芳香族化合物の含有量が10〜40重量%で
あり、かつポリブタジエンブロックDの炭素−炭素二重
結合の70%以上が水素添加されてなる水添ブロック共
重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の水添ブ
ロック共重合体(b)からなり、両者の割合がポリプロ
ピレン系樹脂(a)/水添ブロック共重合体(b)=1
0/90〜90/10(重量比)である樹脂組成物。 - 【請求項2】 少なくとも体液と接触する部分が請求項
1記載の樹脂組成物から形成されている医療用具。 - 【請求項3】 体液が血液である請求項2記載の医療用
具。 - 【請求項4】 カテーテル、血液回路または血液バッグ
である請求項2または3記載の医療用具。
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